説明

発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法

【課題】レーザ光の焦点位置を容易に設定することが可能な発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【解決手段】リペア装置100は、顕微鏡102と、レンズ駆動装置103と、測距計104と、レーザ光照射部106と、制御部110と、を備える。欠陥のリペアが施される発光装置内にはレーザ光を反射する反射膜が形成されている。レーザ光照射部106から反射膜にレーザ光を照射し、測距計104によって戻り時間を計測し、反射膜の位置を算出する。反射膜の位置にリペアに用いるレーザ光の焦点位置が合うように、制御部110はレンズ駆動装置103を制御する。これにより、容易にレーザ光の焦点位置を合わせることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機EL(electroluminescence)素子を用いた発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置(LCD)に続く次世代の表示デバイスとして、有機発光材料を用いたエレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」と略記する)等の自発光素子を2次元配列した発光素子型の表示パネルを備えた発光装置の本格的な実用化、普及に向けた研究開発が盛んに行われている。また、有機EL素子の発光層として低分子の有機化合物、高分子の有機化合物を用いる構成が知られている。
【0003】
このような有機EL素子は、アノード電極と、カソード電極と、これらの電極間に形成された電子注入層、正孔注入層、発光層等の有機EL層を備える。EL素子では、発光層において正孔注入層、電子注入層からそれぞれ供給された正孔と電子とが再結合することによって発生するエネルギーによって発光する。
【0004】
ところで、製造過程で発生した残留物等によって有機EL層に異物が混入すると、アノード電極とカソード電極との間の抵抗を減少させリーク電流を発生させ、有機EL素子が発光しないという問題がある。
【0005】
このような有機EL層の欠陥は、例えば特許文献1に開示されているようにレーザ光を照射し、異物周辺を除去することで修復することができ、有機EL層を正常に発光させることが可能である。
【特許文献1】特開2007−42498号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、有機EL層をリペアする際には正確に光の条件等を調節する必要がある。従来のレーザ光によるリペア方法及びリペア装置では、肉眼で顕微鏡観察を行い、手動にてレーザ光の焦点位置を合わせていたため、リペア毎に焦点位置を正確に合わせることが困難であった。
【0007】
特に有機EL層は数十nmの厚みの極薄い層であり、また、高精細の発光装置では画素の平面形状は一辺が数十μmの方形と極小であるので、従来の方法では焦点位置を正確に合わせることが特に困難であり、焦点位置がわずかにずれるために、該画素の有機EL素子全体が発光しない、リペアが達成されないという問題があった。
【0008】
そこで、焦点位置の設定が容易であり、より正確に有機EL素子の欠陥を修復することが可能な発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法が求められている。
【0009】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、光の焦点位置を容易に設定することが可能な発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る発光装置の検査装置は、
画素電極と、前記画素電極上に形成された有機層と、反射膜とが形成された基板を載置する載置台と、
光を照射する光照射部と、
前記光のうちの第一の光が前記光照射部から出て測距計に入るまでの時間と、前記光のうちの第二の光が前記光照射部から出て前記反射膜によって反射され再び前記測距計に戻ってくるまでの時間の差分から戻り時間を計測する計測回路と、
前記戻り時間と前記光の波長から、前記反射膜までの距離を算出する距離算出回路と、
前記距離算出回路に基づいて、駆動装置によって移動し、前記光の焦点位置を定めるレンズと、
前記反射膜の位置に前記光の焦点位置が合うように、前記レンズの前記駆動装置を制御する制御回路と、を備えることを特徴とする。
【0011】
前記反射膜は前記画素電極上に形成されていてもよい。
【0012】
前記反射膜は、前記画素電極上に透光性を有する透光性膜を介して形成されていてもよい。
【0013】
前記反射膜は前記有機層内に形成されていてもよい。
【0014】
前記画素基板を撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像された画像を表示する表示部と、を更に備えてもよい。
【0015】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る発光装置の検査方法は、
基板上に反射膜を形成する反射膜形成工程と、
前記基板を載置台に載置する工程と、
前記反射膜に光を照射する工程と、
前記光のうちの第一の光が前記光照射部から出て測距計に入るまでの時間と、前記光のうちの第二の光が前記光照射部から出て前記反射膜によって反射され再び前記測距計に戻ってくるまでの時間の差分から戻り時間を計測する計測工程と、
前記光の前記戻り時間と前記光の波長から、前記反射膜までの距離を算出する距離算出工程と、
前記反射膜の位置に前記光の焦点位置が合うように、前記光の焦点位置を定めるレンズを、前記レンズを移動させる駆動装置の制御部によって制御し、移動させる焦点調節工程と、を備えることを特徴とする。
【0016】
前記反射膜形成工程では、前記反射膜を前記基板上に形成された画素電極上に形成してもよい。
【0017】
前記反射膜形成工程では、前記画素基板上に形成された透光性を有する透光性膜上に前記反射膜を形成してもよい。
【0018】
前記画素電極上には、有機層が形成され、
前記反射膜形成工程では、前記反射膜を前記有機層内に形成してもよい。
【0019】
前記基板を撮像する撮像工程と、
前記撮像部で撮像された画像を表示する表示工程と、を更に備えてもよい。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る発光装置は、
基板と、
前記基板上に形成された画素電極と、
前記画素電極上に形成された有機層と、
前記基板上に形成された反射膜と、
前記有機層上に形成された対向電極と、を備え、
前記反射膜は前記基板の予め定められた位置に形成され、光を反射する材料から形成されることを特徴とする。
【0021】
前記反射膜は前記画素電極上に形成されていてもよい。
【0022】
前記反射膜は、前記画素電極上に透光性を有する透光性膜を介して形成されていてもよい。
【0023】
前記反射膜は前記有機層内に形成されていてもよい。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、発光装置内に反射膜を設け、反射膜までの距離を計測することによって、光の焦点位置を容易に設定することが可能な発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の実施形態に係る発光装置、発光装置の検査装置及び検査方法について図を用いて説明する。
【0026】
検査装置(リペア装置)100の構成例を図1に示し、図2に図1の一部を拡大した図を示す。また、リペア装置100を用いてリペアされる発光装置10の構成例を図3に示し、各画素の駆動回路を図4に示す。また、画素30の平面図を図5に、図5に示す画素30のVI−VI線断面図を図6に示す。
【0027】
リペア装置100は、図1に示すように、載置台101と、顕微鏡102と、レンズ駆動装置103と、測距計104と、撮像部105と、光照射部(レーザ光照射部)106と、レーザ光調節部107と、制御部110と、表示部111と、を備える。リペア装置100では、詳細に後述するように発光装置10の有機層内に形成された反射部39の反射膜39bに光(レーザ光)を照射し、レーザ光の戻り時間から反射膜39bまでの距離を測定してリペア時のレーザ光の焦点位置を決定する。この焦点位置に基づき有機EL層の欠陥部分にレーザ光を照射し、欠陥の修復を行う。
【0028】
載置台101は、発光装置10を載置するためのステージであって、制御部110によって制御されており、図示しない駆動装置によってX軸方向及び/又はY軸方向にスライドする。載置台101をX軸方向及び/又はY軸方向に移動させることによって、発光装置10の任意の箇所にレーザ光を照射することが可能である。
【0029】
顕微鏡102は、レンズを備え、発光装置10の一部を拡大して観察する装置である。また、本実施形態では、顕微鏡102を介して発光装置10にレーザ光が照射される。顕微鏡102のレンズは、レンズ駆動装置103によって移動される。レンズ駆動装置103はモータ等を備え、制御部110によって制御される。また、本実施形態では、詳細に後述するようにレーザ光の戻り時間を元に算出された焦点位置にレーザ光の焦点が合うように、顕微鏡102のレンズを移動させる。
【0030】
測距計104は、レーザ光の戻り時間を測定し、レーザ光の戻り時間とレーザ光の波長から発光装置10内の反射膜39bまでの距離を算出する装置である。測距計104は、図示しないスタート信号検出器、時間計測器、ストップ信号検出器、測距計制御部等を備える。レーザ光の焦点位置を決定する際は、まず、レーザ光照射部106から発せられたレーザ光を、図2に示すように反射ミラーによって反射させ、更にプリズムによって反射させることにより、発光装置10へ導く。この際、レーザ光の一部はプリズムで反射せず、測距計104に入射する。測距計104に入射したレーザ光(第一の光)は、スタート信号検出器によってスタート信号として検出され、この信号は時間計測器に送信される。更に、発光装置10内の反射膜39bによって反射されたレーザ光の一部はプリズムで反射し再び測距計104に入射し、一部は撮像部105に入射する。再び測距計104に入射したレーザ光(第二の光)は、ストップ信号検出器によってストップ信号として検出され、このストップ信号が時間計測器に送信される。時間計測器はスタート信号とストップ信号との時間差、つまりレーザ光が光照射部106から出て測距計104に入るまでの時間と、レーザ光が光照射部106から出て反射膜39bによって反射され再び測距計104に戻ってくるまでの時間の差分からレーザ光の戻り時間を検出する。測距計制御部は、この時間差とレーザ光の波長から反射膜39bまでの距離を算出する。このようにして算出された反射膜39bまでの距離情報は制御部110に送信される。
【0031】
撮像部105は高感度CCD(Charge Coupled Device)カメラであり、顕微鏡102を介して撮像部105で撮影された画像のデータは、制御部110へと送信される。この画像は、制御部110から表示部111へと送信され、表示部111で表示される。このように撮像部105によって撮像された画像を表示部111で表示することによって、欠陥の修復工程を表示させることができ、モニタリングしながらのリペアが可能である。
【0032】
レーザ光照射部106は、所定波長のレーザ光を照射する装置であり、制御部110によって制御されているレーザ光調節部107により出力が調節される。
【0033】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit )、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、載置台101と、顕微鏡102と、レンズ駆動装置103と、測距計104と、レーザ光調節部107と、を制御する。制御部110は、測距計によって計測された反射膜39bの位置を元に、レーザ光の焦点位置を算出し、レーザ光調節部を制御し、照射するレーザ光の焦点位置を調節する。更に、反射膜39bの位置を元に、反射膜39bの位置に焦点が合うようにレンズ駆動信号をレンズ駆動装置103に送信し、顕微鏡102のレンズ位置を移動させ、レーザ光の焦点位置を合わせる。
【0034】
表示部111は、液晶ディスプレイ等の表示パネルであり、撮像部105で撮影された画像を表示する。
【0035】
本実施形態のリペア装置100では、測距計104によってレーザ光の戻り時間から反射膜39bまでの距離を求め、反射膜39bが形成されている位置、つまり有機層(正孔注入層及び発光層)にレーザ光の焦点を合わせることができる。従来、有機層内に焦点を合わせる際、有機層と画素電極との界面、発光層と正孔注入層との界面での反射光が弱く有機層内での散乱光と分離できないため、正確に有機層に焦点を合わせることが難しかった。しかし、本実施形態ではレーザ光の戻り時間から反射膜の位置を算出することができ、反射膜の位置に基づきレーザ光の焦点位置を合わせるため、容易に有機層内に焦点位置を設定することができる。また、このようにレーザ光の焦点位置を合わせるため、対向電極をレーザ光によって破壊することを抑制できる。
【0036】
次に、上述したリペア装置100を用いてリペアされる発光装置10の構成例を図2に示し、各画素の駆動回路を図3に示す。また、画素の平面図を図4に、画素のV−V線断面図を図5に示す。
【0037】
本実施形態の発光装置10では、図3に示すように、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素を一組として、この組が行方向(図3の左右方向)に繰り返し複数配列されるとともに、列方向(図3の上下方向)に同一色の画素が複数配列されている。
【0038】
各画素30の構成例を示す等価回路を図4に示す。各画素30は有機EL素子23と、有機EL素子23をアクティブ動作する画素回路DSとを備えており、画素回路DSは、トランジスタ(選択トランジスタ)Tr11と、トランジスタ(発光駆動トランジスタ)Tr12と、キャパシタCsと、を備える。
【0039】
画素基板31上には、それぞれ所定行に配列された複数の画素回路DSに接続された複数のアノードラインLaと、それぞれ所定列に配列された複数の画素回路DSに接続されたデータラインLdと、それぞれ所定行に配列された複数の画素回路DSのトランジスタTr11を選択する複数の走査ラインLsと、が形成されている。
【0040】
図4に示すように選択トランジスタTr11のゲート端子は走査ラインLsに、ドレイン端子が発光パネルの列方向に配設されたデータラインLdに、ソース端子が接点N11にそれぞれ接続される。また、発光駆動トランジスタTr12のゲート端子は接点N11に接続されており、ドレイン端子は供給電圧ラインLaに、ソース端子は接点N12にそれぞれ接続されている。キャパシタCsは、トランジスタTr12のゲート端子及びソース端子に接続されている。なお、キャパシタCsは、トランジスタTr12のゲート−ソース間に付加的に設けられた補助容量、もしくはこれらの寄生容量と補助容量からなる容量成分である。また、有機EL素子23は、アノード端子(画素電極34)が接点N12に接続され、カソード端子(対向電極40)に基準電圧Vssが印加されている。
【0041】
走査ラインLsは、発光パネルの周縁部に配置された走査ドライバ(図示せず)に接続されており、所定タイミングで発光パネルの行方向に配列された複数の画素30を選択状態に設定するための選択電圧信号(走査信号)Sselが印加される。また、データラインLdは、発光パネルの周縁部に配置されたデータドライバ(図示せず)に接続され、上記画素30の選択状態に同期するタイミングで表示データに応じたデータ電圧(階調信号)Vpixが印加される。
【0042】
各行ごとに配列された複数のトランジスタTr12が、当該トランジスタTr12に接続された有機EL素子23の画素電極(例えばアノード電極)に表示データに応じた発光駆動電流を流す状態に設定するように、複数のアノードラインLa(供給電圧ライン)は、いずれも所定の高電位電源に直接又は間接的に接続されている。つまり、アノードラインLaは、有機EL素子23の対向電極40に印加される基準電圧Vssより十分電位の高い所定の高電位(供給電圧Vdd)が印加される。また、対向電極40は、例えば、所定の低電位電源に直接又は間接的に接続され、絶縁性基板11上に2次元配列された全ての画素(有機EL素子)に対して単一の電極層により形成されており、所定の低電圧(基準電圧Vss,例えば接地電位GND)が共通に印加されるように設定されている。
【0043】
次に、本実施形態の発光装置10の画素30の平面図を図4に示す。また、図5は図4に示すV−V線断面図である。また、本実施形態の発光装置10は、有機EL素子が設けられている画素基板31側から光を取り出す、いわゆるボトムエミッション型である。
【0044】
画素基板31は、透光性を備える材料から形成され、例えばガラス基板である。また、画素基板31上にはゲート電極11g,12g、データラインLd及び絶縁膜32が形成される。
【0045】
絶縁膜32は、絶縁性材料、例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜等から構成されてあり、ゲート電極11g,12g及びデータラインLdを覆うように画素基板31上に形成される。また、絶縁膜32はゲート電極11g,12gが形成された領域においてトランジスタTr11及びTr12のゲート絶縁膜として機能する。
【0046】
トランジスタTr11及びTr12は、それぞれnチャネル型の薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)である。トランジスタTr11及びTr12は、それぞれ画素基板31上に形成される。また、トランジスタTr11は半導体層(図示せず)と、保護絶縁膜(図示せず)と、ゲート電極11gと、ソース電極11sと、ドレイン電極11dと、オーミックコンタクト層(図示せず)と、を備える。トランジスタTr12は、トランジスタTr12と同様に半導体層121と、保護絶縁膜122と、ソース電極12sと、ドレイン電極12dと、オーミックコンタクト層123,124と、ゲート電極12gと、を備える。また、Tr12のソース電極12sは画素電極34に接続される。
【0047】
トランジスタTr11、Tr12において、ゲート電極11g,12gは、例えば、アルミニウム−ネオジウム−チタン(AlNdTi)またはクロム(Cr)から形成される。また、ドレイン電極11d,12d、ソース電極11s、11sはそれぞれ例えばアルミニウム−チタン(AlTi)/Cr、AlNdTi/CrまたはCrから形成されている。また、それぞれのドレイン電極及びソース電極と半導体層との間には低抵抗性接触のため、オーミックコンタクト層が形成される。
【0048】
配線Ldxは、絶縁膜32に設けられた開口部であるコンタクトホール61を介して下方のデータラインLdに接続されている。
走査ラインLsは、各画素30におけるトランジスタTr11のゲート電極11gの形成領域において断線しており、その端部は、絶縁膜32に設けられた開口部であるコンタクトホール62、63を介して下方のゲート電極11gに接続されている。
トランジスタTr11のソース電極11sは、絶縁膜32に設けられた開口部であるコンタクトホール64を介して下方のトランジスタTr12のゲート電極12gに接続されている。
【0049】
層間絶縁膜33は、絶縁材料、例えばSiN等から形成される。層間絶縁膜33は、画素電極34間に形成され、隣接する画素電極34間を絶縁する。また、層間絶縁膜33は、発光領域に対応する領域に開口33aを備える。このように層間絶縁膜33の開口33aによって露出された画素電極34上に、後述する正孔注入層36、発光層37等の有機層が成膜される。
【0050】
画素電極(アノード電極)34は、絶縁膜32上に形成され、透光性を備える導電材料、例えばITO(Indium Tin Oxide)、ZnO等から構成される。また、各画素電極34は隣接する他の画素30の画素電極34と層間絶縁膜33によって絶縁されている。
【0051】
反射部39は、透明膜39aと反射膜39bとの2層構造であり、平面形状は略方形に形成される。反射部39は、本実施形態では図5に示すように画素電極34の中心領域に形成されており、例えば一辺が数十nmに形成される。反射部の透明膜39aの厚みは、反射膜39bが有機層の厚みの中心近傍となるように設定される。これにより、反射膜39bによってレーザ光が反射される位置を有機層の厚みの中心とすることができる。また、反射部39の面積は、反射部39が形成された画素30全体の発光量が、他の反射部が形成されていない画素30と比較して低くならない値に設定されている。なお、反射部39の平面形状は方形に限らず、円形、多角形等であっても良い。
【0052】
また、反射部39は画素基板31上の一つの画素30内の予め定められた位置(座標)に一つ設けられている。反射部39は、画素基板31上の他の画素30のリペアの際のレーザ光の焦点位置の基準となるため、画素基板31上の全ての画素30に設けられている必要はない。もっとも、反射部39は画素基板31上に一つとは限られず、複数の画素30に反射部39を設けてもよい。
【0053】
透明膜39aは、本実施形態では画素電極34を介してレーザ光を照射するため、全反射が起きないよう、画素電極34の材料、例えばITOと屈折率が類似する材料から形成することが好ましい。具体的に、画素電極34をITOから形成する場合、透明膜39aとしては、SiN、ZnO等を用いることができる。また、透明膜39aは画素電極34上に正孔注入層36を形成する工程の前に、画素電極34上に透明膜の形状に対応する開口を有するマスクを介した真空蒸着法等によって成膜される。
【0054】
次に反射膜39bはレーザ光を反射する材料、例えばアルミニウムから形成される。反射膜39bは透明膜39a上に、反射膜39bの形状に対応する開口を有するマスクを介した真空蒸着法等によって成膜される。
【0055】
隔壁35は、絶縁材料、例えばポリイミドから構成され、層間絶縁膜33上に形成される。隔壁35は、図5及び図6に示すように、列方向に(図6に示す縦方向)延びる溝35aを備え格子状に形成される。また、図6において隔壁35の横断面形状は方形に形成されているが、テーパを有する横断面形状としても良い。
【0056】
正孔注入層36は、画素電極34上に形成され、発光層37に正孔を供給する機能を有する。正孔注入層36は正孔(ホール)注入、輸送が可能な材料、例えば導電性ポリマーであるポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)とドーパントであるポリスチレンスルホン酸(PSS)から形成される。
【0057】
発光層37は、正孔注入層36上に形成されている。発光層37は、アノード電極とカソード電極との間に所定の電圧を印加することにより光を発生する機能を有する。発光層37は、発光することが可能な公知の高分子発光材料、例えばポリパラフェニレンビニレン系やポリフルオレン系等の共役二重結合ポリマーを含む赤(R)、緑(G)、青(B)色の発光材料から構成される。
【0058】
有機層である正孔注入層36及び発光層37内に、製造工程中に発生する異物、例えば画素電極34を形成した際に発生するパーティクル等が存在すると、画素電極34とカソード電極40との間の抵抗が減少し、リーク電流が発生し、有機EL素子が発光しない問題が生ずる。そこで、本実施形態では、有機層内に存在する異物をレーザ光を照射することによって除去し、リペアを行い、有機EL素子を正常に発光させることができる。
【0059】
対向電極(カソード電極)40は、導電材料、例えばCa,Ba等仕事関数の低い材料からなり発光層37に電子を供給する層と、例えばアルミニウム等の光反射性導電材料からなり、仕事関数の低い材料から形成された層の酸化を抑え、全体のシート抵抗を下げる機能を有する層との2層構造である。対向電極40は図6に示すように複数の画素30に跨って形成される単一の電極層から構成される。
【0060】
次に、このような反射部39を備える発光装置10の製造方法について、図7及び図8を用いて説明する。
【0061】
まず、ガラス基板等からなる画素基板31を用意する。次にこの画素基板31上に、スパッタ法、真空蒸着法等によりゲートメタル層(図示せず)を形成し、パターニングすることにより、図7(a)に示すようにゲート電極11g,12gの形状にパターニングする。
【0062】
続いて、図7(b)に示すようにCVD(Chemical Vapor Deposition)法等によりゲート電極11g,12g上に例えば窒化シリコンからなる絶縁膜32を成膜する。続いて、CVD法、スパッタ法等により絶縁膜32上に、例えばアルファスシリコン等からなる半導体膜と、保護絶縁膜となる例えば窒化シリコン等の絶縁膜と、を連続成膜する。次にパターニングによって保護絶縁膜122を形成する。
【0063】
次に、半導体膜上にオーミックコンタクト層となる不純物層を成膜し、パターニングすることによって、図7(b)に示すようにオーミックコンタクト層123,124及び半導体層121を形成する。次に、図7(b)に示すように絶縁膜32上に真空蒸着法、スパッタ法等により、ITO等の透光性を有する導電材料を用いて画素電極34を形成する。
【0064】
次に、ゲートメタル層と、ソース電極及びドレイン電極を形成するためのドレインメタル層を接続するコンタクトホール61〜64およびゲート絶縁膜の分断部(図示せず)を形成する。次に、真空蒸着法、スパッタ法等によりドレインメタル層を成膜してからパターニングによって図7(b)に示すようにソース電極12s及びドレイン電極12dを形成する。
【0065】
次に、図7(c)に示すように、透明膜39aに対応する形状の開口81aを有するマスク81を介して、真空蒸着法等により、透光性を有する材料、例えばSiN,ZnO等を成膜し、画素電極34上に透明膜39aを形成する。
【0066】
続いて、図7(d)に示すように、反射膜39bに対応する形状の開口82aを有するマスク82を介して、真空蒸着法等により、反射性を有する材料、例えばAl等を成膜し、透明膜39a上に反射膜39bを形成する。これにより反射部39が形成される。
【0067】
続いて、トランジスタTr11,Tr12等を覆うようにシリコン窒化膜からなる層間絶縁膜33をCVD法等により形成する。次に、フォトリソグラフィ等により画素30の発光領域に対応する領域に開口33aを形成し、図8(a)に示すように画素電極34を露出させる。
【0068】
次に、画素基板31上に、感光性ポリイミド等をスピンコート法によって形成する。続いて、隔壁35に対応する形状に形成されたフォトマスクを介して、露光後、現像し、パターニングを行い、図8(b)に示すように隔壁35を形成する。
【0069】
続いて、正孔注入材料(導電性高分子であるPEDOT及びドーパントとなるPSS)を分散した水を主成分とする含有液(以下、PEDOT含有液)を、複数の液滴を吐出するインクジェットや連続する液体を流すノズルコータ等の方法で画素基板31上に塗布する。このとき、隔壁35は、液体が画素の外に漏れ出ないように仕切っている。
【0070】
次に、赤・緑・青色の発光材料(ポリフルオレン系)をテトラリン、テトラメチルベンゼン、メシチレン等の有機溶剤に溶かした発光材料含有液を、インクジェットやノズルコータ等の方法により、層間絶縁膜33の開口部33a及び仕切り壁35の開口部で囲まれた正孔注入層36上にそれぞれ成膜する。発光材料を成膜後、窒素雰囲気中の加熱乾燥、或いは真空中での加熱乾燥を行い、残留溶媒の除去を行う。
【0071】
次に、アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる金属化合物からなる金属層を例えば蒸着法等にて成膜する。更に、金属層上に、アルミニウムを蒸着法にて成膜し、2層構造のカソード電極40を図8(c)に示すように成膜する。
【0072】
次に、紫外線硬化樹脂又は熱硬化樹脂を不活性ガス雰囲気下でディスペンサを用いて、又はスクリーン印刷法によって、図示しない封止基板上のそれぞれ所定の領域に塗布する。なお、画素基板側に封止樹脂を塗布しても良い。次に、画素基板31と封止基板とを重ね合わせ、圧力を加えて密着させ、圧力を徐々に常圧に戻す。常圧に戻した後で、UVを照射し、又は熱を加え、樹脂を硬化させ封止を完了させる。
以上の工程から、反射部39を有する発光装置10が製造される。
【0073】
次に、このような発光装置10の画素30内の欠陥を図1に示すリペア装置100によって欠陥を修復する工程について図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0074】
上述した工程によって、封止が施された発光装置10をリペア装置100の載置台101上に載置する。この際、レーザ光を入射させる面、本実施形態では画素基板31側が上となるように載置する。
【0075】
次に、反射部39は予め画素基板31上の定められた座標上に形成されているため、この座標がレーザ光の照射位置に合致するように、制御部110は、載置台101を移動させ、位置合わせを行う(ステップS11)。
【0076】
位置合わせ後、制御部110は、レーザ光調節部107を制御し、レーザ光をレーザ光照射部106より顕微鏡102を介して反射部39の反射膜39bへ照射する。この際のレーザ光は、欠陥のリペアに用いるレーザ光と同じ波長で、リペア時より弱いエネルギーのレーザ光である。レーザ光照射部106から発せられたレーザ光は、図2に示すように反射ミラーによって反射し、更にプリズムによって反射することにより、発光装置10へ導かれる。この際、レーザ光の一部はプリズムで反射せず、測距計104に入射する。測距計104に入射したレーザ光は、スタート信号検出器によってスタート信号として検出され、この信号は時間計測器に送信される。更に、発光装置10内の反射膜39bによって反射されたレーザ光の一部はプリズムで反射し再び測距計104に入射し、一部は撮像部105に入射する。再び測距計104に入射したレーザ光は、ストップ信号検出器によってストップ信号として検出され、このストップ信号が時間計測器に送信される。時間計測器はスタート信号とストップ信号との時間差を検出する。測距計制御部は、この時間差とレーザ光の波長から反射膜39bまでの距離を算出する(ステップS12)。
【0077】
次に、制御部110は、算出された反射膜39bまでの距離にレーザ光の焦点位置が合うように、レンズ駆動部にレンズ駆動信号を送信し、顕微鏡102内のレンズを移動させる。(ステップS13)。
【0078】
続いて、制御部110は、載置台101を画素基板31内の欠陥が存在する箇所の座標が、レーザ光の照射位置と合致するように載置台101を移動させる(ステップS14)。
【0079】
制御部110は、レーザ光調節部107を制御し、レーザ光照射部106からレーザを照射し、画素30内の欠陥をリペアする(ステップS15)。
【0080】
以上の工程から、画素30内の欠陥が修復される。
【0081】
なお、有機EL素子の欠陥は、有機EL素子に電圧を印加し、電流電圧特性を測定することによって発見する。素子の欠陥は、予めリペア装置100とは別に設けられた装置で検出を行い欠陥の位置の座標を記録しておき、記録した座標に基づきリペア装置100で修復を行っても良い。この場合は、例えば、S11の位置合わせとS12の反射膜39bの深さの計測を行った上で、ステップS13〜ステップS15の作業を繰り返すことも可能である。また、電流電圧特性を測定可能な装置をリペア装置100に設け、欠陥の発見と修復を同時に行うことも可能である。
【0082】
このように、本実施形態の発光装置、発光装置のリペア装置及びリペア方法では、画素電極34上に反射膜39bを有する反射部39を形成し、反射膜39bにレーザ光を照射し、レーザ光の戻り時間を計測することにより、反射膜39bの位置、つまり有機層の厚みの中心位置を算出することができる。また、この中心位置に欠陥のリペアに用いるレーザ光の焦点位置が合うように、制御部によってレンズを移動させる。これにより、焦点位置の設定が容易な発光装置、発光装置のリペア装置及びリペア方法を提供することができる。更に、肉眼で焦点位置を決定するよりも正確にレーザの焦点位置を調節することができるため、リペア時にカソード電極40が損傷することを抑制することができる。
【0083】
例えば、従来のように肉眼で顕微鏡観察を行ない焦点位置を設定する場合、有機層内に焦点を合わせる際、有機層と画素電極との界面、発光層と正孔注入層との界面での反射光が弱く有機層内での散乱光と分離できないため、正確に有機層に焦点を合わせることが難しかった。一例として、20μm角の画素が形成された発光装置に従来の様にリペアを行った結果、該画素内の発光機能を失ってしまう失敗例が多発した。これは、高精細なパネルの観察に必要な高倍率レンズの解像度限界のため、焦点位置が有機層からずれてしまうことが一因である。また、この例では、上記の解像度の限界や肉眼での焦点位置合わせのため、測定毎のレーザ加工サイズの違いやリペア成功・失敗などの再現性の問題があった。
【0084】
これに対して、本実施形態では上述したように反射膜39bを用いてレーザ光の焦点位置を、有機層の厚みの中心に設定することができる。このため、焦点位置の設定が容易であるだけでなく、レーザ光の焦点位置が正確に定まることからレーザ光によるリペア範囲のサイズのずれが抑制され、リペアの再現性を高めることが可能である。
【0085】
また、本実施形態では、顕微鏡102を介して撮像部105によって撮影し表示部111に表示することによりモニタリングしながらのリペアが可能である。この点からもリペアの精度を向上させることが可能である。
【0086】
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。
上述した実施形態では、反射部39が透明膜39aと反射膜39bとの2層構造である場合を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば図10に示すように、反射部は反射膜39bのみであってもよい。この場合、発光層37の中心領域は、上述した実施形態と同様に反射膜39bまでの距離を算出した上で、例えば正孔注入層36,発光層37の厚みから補正を行うことで、レーザ光の焦点の位置合わせを行う。
【0087】
また、反射部39は画素30の開口33aによって定義された発光領域の中心領域に形成される場合に限られず、発光領域の周辺領域に形成されても良く、任意の場所に形成することが可能である。
【0088】
更に、例えば図11に示すように、反射部39は、画素電極34の周縁部に形成され、反射部39の上には層間絶縁膜33が形成されていても良い。
【0089】
また、上述した実施形態では、RGBの3色を発光するフルカラーのボトムエミッション型の有機EL素子を例に挙げて説明したが、これに限られず、RGBのいずれか1色のモノカラーであっても良く、更にトップエミッション型の有機EL素子であっても良い。
【0090】
更に上述した実施形態では、画素30の駆動回路DSが、2つのトランジスタを備える構成を例に挙げて説明したが、これに限られず3つ以上のトランジスタによって駆動されても良く、1つであっても良い。図4に示すトランジスタTr11及びトランジスタTr12は、いずれもnチャネル型アモルファスシリコン薄膜トランジスタであるが、これに限らず、少なくとも一方がpチャネル型でもよく、ポリシリコン薄膜トランジスタであってもよい。なお、トランジスタTr11及びトランジスタTr12がpチャネル型の電界効果型トランジスタの場合は、それぞれソース端子及びドレイン端子が図4とは逆に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】実施形態に係るリペア装置の構成例を示す図である。
【図2】リペア装置の一部を拡大して示す図である。
【図3】発光装置の構成例を示す図である。
【図4】発光装置の画素の等価回路図である。
【図5】発光装置の画素の平面図である。
【図6】図5に示すVI−VI線断面図である。
【図7】発光装置の製造方法を示す図である。
【図8】発光装置の製造方法を示す図である。
【図9】リペア工程のフローチャートである。
【図10】変形例を示す図である。
【図11】変形例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
10・・・発光装置、30・・・画素、31・・・画素基板、32・・・絶縁膜、33・・・層間絶縁膜、34・・・画素電極、35・・・隔壁、36・・・正孔輸送層、37・・・発光層、38・・・電子注入層、39・・・反射部、40・・・対向電極、100・・・リペア装置、101・・・載置台、102・・・顕微鏡、103・・・レンズ駆動装置、104・・・測距計、105・・・撮像部、106・・・レーザ光照射部、107・・・レーザ光調節部、110・・・制御部、111・・・表示部、Cs・・・キャパシタ、La・・・アノードライン、Ld・・・データライン、Ls・・・セレクトライン、Tr11,Tr12・・・トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素電極と、前記画素電極上に形成された有機層と、反射膜とが形成された基板を載置する載置台と、
光を照射する光照射部と、
前記光のうちの第一の光が前記光照射部から出て測距計に入るまでの時間と、前記光のうちの第二の光が前記光照射部から出て前記反射膜によって反射され再び前記測距計に戻ってくるまでの時間の差分から戻り時間を計測する計測回路と、
前記戻り時間と前記光の波長から、前記反射膜までの距離を算出する距離算出回路と、
前記距離算出回路に基づいて、駆動装置によって移動し、前記光の焦点位置を定めるレンズと、
前記反射膜の位置に前記光の焦点位置が合うように、前記レンズの前記駆動装置を制御する制御回路と、を備えることを特徴とする発光装置の検査装置。
【請求項2】
前記反射膜は前記画素電極上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の検査装置。
【請求項3】
前記反射膜は、前記画素電極上に透光性を有する透光性膜を介して形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置の検査装置。
【請求項4】
前記反射膜は前記有機層内に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光装置の検査装置。
【請求項5】
前記基板を撮像する撮像部と、
前記撮像部で撮像された画像を表示する表示部と、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光装置の検査装置。
【請求項6】
基板上に反射膜を形成する反射膜形成工程と、
前記基板を載置台に載置する工程と、
前記反射膜に光を照射する工程と、
前記光のうちの第一の光が前記光照射部から出て測距計に入るまでの時間と、前記光のうちの第二の光が前記光照射部から出て前記反射膜によって反射され再び前記測距計に戻ってくるまでの時間の差分から戻り時間を計測する計測工程と、
前記光の前記戻り時間と前記光の波長から、前記反射膜までの距離を算出する距離算出工程と、
前記反射膜の位置に前記光の焦点位置が合うように、前記光の焦点位置を定めるレンズを、前記レンズを移動させる駆動装置の制御部によって制御し、移動させる焦点調節工程と、を備えることを特徴とする発光装置の検査方法。
【請求項7】
前記反射膜形成工程では、前記反射膜を前記基板上に形成された画素電極上に形成することを特徴とする請求項6に記載の発光装置の検査方法。
【請求項8】
前記反射膜形成工程では、前記基板上に形成された透光性を有する透光性膜上に前記反射膜を形成することを特徴とする請求項6又は7に記載の発光装置の検査方法。
【請求項9】
前記画素電極上には、有機層が形成され、
前記反射膜形成工程では、前記反射膜を前記有機層内に形成することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の発光装置の発光装置の検査方法。
【請求項10】
前記基板を撮像する撮像工程と、
前記撮像部で撮像された画像を表示する表示工程と、を更に備えることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の発光装置の検査方法。
【請求項11】
基板と、
前記基板上に形成された画素電極と、
前記画素電極上に形成された有機層と、
前記画素基板上に形成された反射膜と、
前記有機層上に形成された対向電極と、を備え、
前記反射膜は前記基板の予め定められた位置に形成され、光を反射する材料から形成されることを特徴とする発光装置。
【請求項12】
前記反射膜は前記画素電極上に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の発光装置。
【請求項13】
前記反射膜は、前記画素電極上に透光性を有する透光性膜を介して形成されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の発光装置。
【請求項14】
前記反射膜は前記有機層内に形成されていることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−9998(P2010−9998A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169488(P2008−169488)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】