説明

発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法

発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子と、発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段を備え、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御を行う。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度の発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、温度変化又は/及び時間変化によっても安定して所望の色調や色度又は/及び演色性を得られる発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光ダイオード等の半導体発光素子は時間の経過や温度変化に対して発光強度が変化することが知られている。例えば、時間の経過に対しては発光出力が半導体発光素子の劣化に伴い出力低下することが知られているし、仮にAPC駆動すなわち一定光出力駆動した場合には駆動電流や駆動電圧が半導体発光素子の劣化と共に上昇し、いずれは発光しなくなり寿命を迎える。また、温度が高くなれば半導体レーザダイオード(LD)等では閾値電流が高くなると共に同じ発光出力を得るのにより多くの駆動電流や駆動電圧が必要となるものもあり、発光ダイオードにおいても同様に温度が高くなればACC駆動すなわち一定電流駆動等においては発光出力が低下し、逆に低温になれば同じ電流値であってもより大きな発光出力が得られることが知られている。
【0003】
このような、半導体発光素子の経過時間変化や温度変化に伴う発光出力の変動・変化が生じると光ファイバ通信系の正確な測定系の構築や信頼性の高い通信設備の構築等の実現が難しくなり、発光ダイオードからなるディスプレイや照明の場合には光の強さや色むら等が生じる原因となる。このため従来は図1に示すような光出力制御手段500を設け、光出力の変動を温度補償するような回路が考案されている。ここで図1について簡単に説明すると、発光素子100は温度によってその光出力が変化し、その光出力は駆動電流に比例する特性を有する。このため、例えば温度変化によって光出力が増加する場合には、発光素子100に流れる電流が減少するように光出力制御手段500が働き、一方電界効果トランジスタ200には一定の電流が流れるように制御されるため、光出力制御手段500にバイパス電流が流れる。その結果、光出力は一定となる。
【0004】
一方、温度変化によって光出力が減少する場合、光出力制御手段500に流れるバイパス電流を少なくして、発光素子100に流れる電流が増加するように光出力制御手段500が働き、光出力は一定になる。ここで光出力制御手段500には、FETやバイポーラトランジスタ等とサーミスタからなる回路が構成される。サーミスタは温度依存性を有する可変抵抗であるので、サーミスタを用いることにより温度依存性を有する定電流回路等を構築し、時間変化や温度変化に対して光出力が変動しない安定化光源としていた。また、サーミスタ等の可変抵抗器の代わりに通常の抵抗とシリコン・ダイオードのような温度係数(例えば−2mV/℃順方向電圧)を有し、高温になるとバイアス電圧が低下するような電圧生成回路を構築し、半導体発光ダイオードや半導体レーザダイオードの集積回路としていた。
【0005】
以上は単体又は単色の半導体発光素子の場合について説明したが、半導体発光素子を複数個組み合わせたような照明装置やディスプレイにおいても、事情はさほど変わらないものであった。すなわち、例えば赤色LEDと青色LEDと緑色LEDとから構成されるRGB白色LEDにおいても、それぞれのLEDに関わる時間経過や温度変化による発光出力の変動については、上述のようにそれぞれサーミスタ等を設けた温度補償回路等を構成していた。あるいは赤色センサ、緑色センサ、青色センサを各々設置することにより、RGB各波長の発光強度をそれぞれ常時測定してモニタし、RGB各LEDの駆動回路にフィードバックすることにより、RGB各波長の発光強度が温度変化や時間経過や劣化等にも拘わらず常に所望の一定値となるように制御する構成であった。
【特許文献1】特開平4−196368号公報
【特許文献2】特開昭64−48472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の温度補償等による制御対象としているのは、あくまで発光強度であった。すなわち、複数の異なる波長の半導体発光素子から構成される白色光等、所定の色度を有する照明等において、従来のように発光強度を温度補償しているだけでは、温度が変動した場合等のLED等の半導体発光素子の個々の波長のズレや変動に対して対応することができず、結果として波長のズレた(あるいは変動した)半導体発光素子から構成された白色等の色度が、波長がズレる(変動する)前の当初の所定白色色度からズレる(変動する)という問題があった。
【0007】
すなわち、例えばRGBなる3波長の発光ダイオードからなる白色LEDにおいては、各色の発光ダイオード各々の発光強度について、例えばセンサ等を設けてフィードバック回路により一定光出力に駆動制御したとしても、図2に示すように発光ダイオードは温度により色度(あるいは波長特性)が変動することが知られており、波長特性すなわち色度が駆動当初から変動してしまったRGB各発光ダイオードの発光強度をいくら一定に保ったところで、図3に示すように駆動当初の所定の色度を維持することはもはや不可能であり、同じ白色であったとしても微妙にその色合いが赤系や緑系等に変動した白色出力光しか得られない。すなわち、図3の模式的xy色度座標に示すように、駆動当初にはRGB各LEDの色は図中実線で示すような三角形の範囲を表色できるようになっており、RGB各発光ダイオードの発光強度を調整して図中●印で示す「当初の白」の色度を示すように設定されていたとしても、温度が変動するとRGB各色の色度も矢印で示すようにR’G’B’にズレて変動する。そうすると、RGB各色の発光ダイオードは温度変動に拘わらず一定光出力が保たれていたとしても、各色の波長特性すなわち図2に示すような色度の微妙な変動によって、当初のRGB実線三角形からR’G’B’破線三角形に表色できる範囲が変動し、駆動当初と同じ発光強度の維持だけではもはや駆動当初の色度、この場合には「当初の白」を保持することは不可能である。同様のことが、図2(b)に示すように駆動電流の値によっても発生し、駆動電流の値の変動に応じて波長特性が変動し、すなわち色度も変動する現象が、半導体発光素子等においては生じる。特に半導体発光素子はその材料や構造によっても劣化や温度に起因する波長のずれ等が変動する。他方、発光装置からの光をそのまま光センサに読みとり、色ずれ等を補正することも考えられる。しかしながら、このような光センサで補正をするためには、例えばRGB毎のフィルタを通した光の変化量をその色ずれと見なして所望の色調等に発光素子の光量を制御手段にフィードバックさせて調整する等することも考えられるが、このような場合はカラーフィルタの特性に依存して細かな色度を調整することは極めて難しい。フィルタとセンサの数を増やすと細かな調整は可能であるものの、装置が複雑且つ高コストになるというトレードオフの関係にもなる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記のような問題点に鑑みなされたものであり、半導体発光素子等を用いた発光装置において温度の変動又は/及び駆動時間経過等に起因する波長の変動(ズレ)、すなわち色度の変動を補正し、また所望の発光強度が得られるような輝度補正も包含した、温度又は/及び時間によらず安定して所望の色度と明るさ及び/又は演色度を得られる発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法を得ることにある。
【0009】
以上のような課題を解決するために、本発明の発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、この発光装置は発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段を備え、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御を行う。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度の発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが可能となる。
【0010】
また本発明の他の発光装置は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度の発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて駆動電流又は/及び駆動電圧を制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが可能となる。
【0011】
さらに本発明の他の発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、予め該発光素子の複数の温度に対する該発光装置からの出射光を該所望の色度に制御するための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段とを備え、該発光素子制御手段が該記憶手段に記憶された所定の温度時の該駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいて該発光素子の駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御を行う。
【0012】
さらにまた本発明の他の発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度検出手段を備え、該発光素子制御手段が該温度検出手段からの信号と該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御を行う。これにより、発光装置の稼動中に温度が随時変化するような場合においても、温度検出手段からの温度関連情報に応じて温度変化に伴って発光素子の所望の色度への制御ができる。温度検出手段からの温度情報サンプリングは常時でなくても一定時間、環境変化毎等、任意のタイミング毎に温度情報サンプリングすることができる。
【0013】
さらにまた本発明の他の発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、該発光素子制御手段が該温度検出手段及び該駆動時間検出手段からの信号と該発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御を行う。これにより、発光装置の稼動中の温度変化のみならず、駆動時間が長時間の場合において各発光素子が発光輝度や発光色度等の劣化等の時間変化を生じても、発光装置として所望の色度を温度変化、経過時間いずれに対しても設定・保持できるようになる。
【0014】
さらにまた本発明の他の発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度設定手段を備え、該発光素子制御手段が該温度設定手段に設定された設定値と該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御を行う。これにより、随時設定された温度に基づく的確な制御駆動を実現できる。所定の関数での演算処理により、簡易な回路系と小さいメモリにて複雑な制御駆動が実現でき温度によらず安定して所望の色度に制御可能な発光装置を実現できる。
【0015】
さらにまた本発明の他の発光装置は、前記発光素子制御手段が、前記発光装置からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御する。これにより、温度が変化しても白色色度が変化することなく安定した所望の白色の発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて白色色度に制御することにより、より信頼の高い再現性の良く所望の白色光とすることが可能となる。
【0016】
さらにまた本発明の他の発光装置は、前記発光素子が発光ダイオード(LED)である。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度のLED発光装置を得ることが可能となる。また、LED発光素子の温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて所望の色度に制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが可能となる。
【0017】
また本発明のLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備える。このLED照明は、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備える。該LED制御手段は、該LEDの温度変化に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御して該LED照明からの出射光を白色光に制御する。さらに前記LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0018】
さらに本発明の他のLED照明は、前記一定電流駆動するLEDが赤色LEDである。
【0019】
さらにまた本発明の他のLED照明は、前記温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度一次関数である。
【0020】
さらにまた本発明の他のLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段を備え、該LED制御手段が該LEDの温度変化に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御して該LED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0021】
さらにまた本発明の他のLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、温度設定手段及び/又は温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、該LED制御手段が、該温度検出手段からの検出値及び該駆動時間検出手段からの信号と該LEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて、該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、該LED制御手段が該LED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御する。さらに該LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0022】
また本発明のLED発光装置は、少なくとも赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が温度に対する色度保持のための情報を入出力可能な不揮発性メモリと電源起動時に該情報を読み込み赤色用設定レジスタ、青色用設定レジスタ、緑色用設定レジスタに各色毎の制御情報を書き込みできる制御回路と、各色毎の設定レジスタからの信号と温度測定素子から温度情報処理部を介して入力される温度情報信号とに基づいて演算する演算回路と、該演算回路から出力を変換するデジタルアナログコンバータを各色毎に有すると共に、赤色LEDと青色LEDと緑色LEDの駆動電流を供給する各色毎の電流源を有する制御部を備え、不揮発性メモリに入出力される温度に対する色度保持のための情報が、所定の関数、又は温度係数と基準となる色度と輝度データ、又は温度に対する駆動電流値である。
【0023】
さらに本発明の他のLED発光装置は、前記赤色LED用の所定の関数が温度に対して制御電流値を一定にする関数であり、緑色LED用所定の関数と青色LED用所定の関数は温度に対して制御電流値が一次関数である。
【0024】
さらにまた本発明の他のLED発光装置は、少なくとも赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が、温度に対する色度及び輝度保持のための情報を入出力可能な不揮発性メモリと電源起動時に該情報を読み込み赤色用設定レジスタ、青色用設定レジスタ、緑色用設定レジスタに各色毎の制御情報を書き込みできる制御回路と、各色毎の設定レジスタからの信号と温度測定素子から温度情報処理部を介して入力される温度情報信号とに基づいて演算する演算回路と、該演算回路から出力を変換するデジタルアナログコンバータを各色毎に有すると共に、赤色LEDと青色LEDと緑色LEDの駆動電流を供給する各色毎の電流源を有する制御部を備え、不揮発性メモリに入出力される温度に対する色度及び輝度保持のための情報が、所定の関数、又は温度係数と基準となる色度と輝度データ、又は温度に対する駆動電流値である。
【0025】
さらにまた本発明の他のLED発光装置は、前記赤色LED用の所定の関数と緑色LED用所定の関数と青色LED用所定の関数は温度に対して制御電流値が三次関数である。
【0026】
さらにまた本発明の他のLED発光装置は、赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が、該LEDに電気的に接続された各色LED毎の電流源と、該電流源に電気的に接続された各色毎のデジタルアナログコンバータ、と該デジタルアナログコンバータに電気的に接続された各色LED毎の設定レジスタと、該設定レジスタに電気的に接続された制御回路と、該制御回路と電気的に接続された不揮発性メモリとを備え、該制御回路は該LEDの温度測定素子から温度情報処理部を介して温度情報の電気的な入力配線接続を有しており、該制御回路が該不揮発性メモリに記憶された温度による電流設定データ/又は所定の関数と該入力された温度情報とに基づき該LEDの各色LED毎の制御電流値を演算し、該設定レジスタに出力した値によって該LEDの発光制御駆動を行う。
【0027】
さらにまた本発明の他のLED発光装置は、前記赤色LEDがAlInGaP系半導体材料で構成され、前記青色LED及び緑色LEDが窒化物系半導体材料で構成される。これにより、温度変化等に対する色度一定等駆動制御のための所定の関数が一次関数近似や三次関数近似が極めて良好にフィッティングでき、温度に対する制御値の決定が容易となり回路系の簡易化や誤動作の低減、演算処理簡易化メモリの節約等において優位である。
【0028】
また本発明の発光装置の制御方法は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置の制御方法であって、該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段が、該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御を行う。
【発明の効果】
【0029】
本発明の発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法によれば、温度が変化しても色度が変動し、また変化することなく安定した所望の色度の発光装置、又は/及び演色性の変動を低減させた発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の温度変化に起因する波長特性の変動等に対する特性関数に基づいて制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが、より小さい記憶容量にて小型軽量の簡単な回路構成と低価格で実現可能となる。
【0030】
また時間が経過しても色度又は/及び演色性の変動/変化を低減させ、安定した所望の色度/演色性の発光装置を得ることが可能となる。また、発光素子の経過時間に起因する波長特性の変動等に対する特性関数に基づいて制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度/演色性とすることが、より小さい記憶容量にて小型軽量の簡単な回路構成と低価格で実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来の発光出力温度補償回路を示す回路図である。
【図2】(a)は温度変動時の色度変動を示す発光ダイオード発光主波長の一例、(b)は駆動電流変動時の色度変動を示す発光ダイオード発光主波長の一例を示すグラフである。
【図3】RGBからなる主たる3波長から構成される白色の温度による色度変動を示す模式的なxy色度座標図である。
【図4】本発明にいう白色を示す色度区分の色度図である。
【図5】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.31,y=0.31)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図6】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.31,y=0.31)各電流値の温度変化(赤色LED電流量15mA一定時)を示すグラフである。
【図7】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.31,y=0.31)各電流値の温度変化(赤色LED電流量20mA一定時)を示すグラフである。
【図8】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.31,y=0.31)各電流値の温度変化(赤色LED電流量25mA一定時)を示すグラフである。
【図9】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.31,y=0.31)時の温度変化に対する相対輝度の関係を示すグラフである。
【図10】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.31,y=0.31)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図11】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.29,y=0.29)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図12】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.29,y=0.29)各電流値の温度変化(赤色LED電流量15mA一定時)を示すグラフである。
【図13】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.29,y=0.29)各電流値の温度変化(赤色LED電流量20mA一定時)を示すグラフである。
【図14】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.29,y=0.29)各電流値の温度変化(赤色LED電流量25mA一定時)を示すグラフである。
【図15】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.29,y=0.29)時の温度変化に対する相対輝度の関係を示すグラフである。
【図16】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.29,y=0.29)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図17】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.27,y=0.27)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図18】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.27,y=0.27)各電流値の温度変化(赤色LED電流量15mA一定時)を示すグラフである。
【図19】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.27,y=0.27)各電流値の温度変化(赤色LED電流量20mA一定時)を示すグラフである。
【図20】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.27,y=0.27)各電流値の温度変化(赤色LED電流量25mA一定時)を示すグラフである。
【図21】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.27,y=0.27)時の温度変化に対する相対輝度の関係を示すグラフである。
【図22】赤色LED電流量10mA、15mA、20mA、25mA各一定時の各白色バランス(x=0.27,y=0.27)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図23】本発明の一実施態様に係るバックライト照明の構造を説明する模式図である。
【図24】本発明の第二の実施態様に係るバックライト照明の構造を説明する模式図である。
【図25】赤色LED電流量10mA、15mA各一定時の各白色バランス(x=0.23,y=0.23)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図26】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.23,y=0.23)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図27】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.23,y=0.23)各電流値の温度変化(赤色LED電流量15mA一定時)を示すグラフである。
【図28】赤色LED電流量10mA、20mA各一定時の各白色バランス(x=0.41,y=0.41)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図29】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.41,y=0.41)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図30】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.41,y=0.41)各電流値の温度変化(赤色LED電流量20mA一定時)を示すグラフである。
【図31】赤色LED電流量10mA、15mA各一定時の各白色バランス(x=0.3,y=0.4)時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図32】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.3,y=0.4)各電流値の温度変化(赤色LED電流量10mA一定時)を示すグラフである。
【図33】RGB−LEDライトの白色バランス(x=0.3,y=0.4)各電流値の温度変化(赤色LED電流量15mA一定時)を示すグラフである。
【図34】色度一定の照明実施態様のブロック構造模式図である。
【図35】赤色LED電流量5mA、10mA、15mA各一定時の輝度・色度(x=0.31,y=0.31)バランス時の温度変化に対する各パラメータの一例を示す表である。
【図36】輝度815cd/m一定かつ色度一定(x=0.31,y=0.31)での温度変化時の各LED制御電流の変化を示すグラフである。
【図37】輝度1493cd/m一定かつ色度一定(x=0.31,y=0.31)での温度変化時の各LED制御電流の変化を示すグラフである。
【図38】輝度2077cd/m一定かつ色度一定(x=0.31,y=0.31)での温度変化時の各LED制御電流の変化を示すグラフである。
【図39】実施例3に関わるLED発光装置の回路ブロック図である。
【符号の説明】
【0032】
100…発光素子;200…電界効果トランジスタ;500…光出力制御手段;
231…RED−LED;232…GREEN−LED;233…BLUE−LED;
234…温度測定素子;235…制御部;236…フレーム;237…基板;238…導光板;239…配線;
241…RED−LED;242…GREEN−LED;243…BLUE−LED;
244…温度測定素子;245…恒温槽;246…フレーム;247…基板;248…導光板;249…配線;2410…可変定電流源;2411…測定装置;2412…色度計;2413…ガラス窓;
340…ホストコンピュータ;341…不揮発性メモリ;342…制御回路;343R・343B・343G…設定レジスタ;344R・344B・344G…演算回路;345R・345B・345G…デジタルアナログコンバータ(DAC);346R・346B・346G…電流源;347…温度測定素子;348…温度情報処理部;349R…赤色LED群;349B…青色LED群;349G…緑色LED群;3410…LED発光装置
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するための発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法を例示するものであって、本発明は発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法を以下のものに特定しない。また、本明細書は請求の範囲に示される部材を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。
【0034】
本発明の別の側面に係る発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、発光素子制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御をする。これにより設定温度と駆動時間に基づく制御値を所定の関数による演算から算出して駆動制御することにより、簡易な回路駆動系で温度や駆動時間に対して安定した所望の色度に制御することが可能となる。駆動時間は総駆動時間のトータル時間であれば発光装置の劣化に則し劣化を補正できる制御が可能でありより好ましいが、発光装置点灯後の点灯時間であっても実現可能であるもので、両方の駆動時間を含むものであっても良い。
【0035】
また本発明の別の側面に係る発光装置は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0036】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の演色度に制御する発光素子制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、発光素子制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号と発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御をする。
【0037】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の演色度に制御する発光素子制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、発光素子制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御をする。
【0038】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0039】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、少なくとも紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDを含む2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の演色度に制御する発光素子制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、発光素子制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御をする。
【0040】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、少なくとも紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDを含む2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の演色度に制御する発光素子制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、発光素子制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて該発光素子のパルス駆動時間を制御する。
【0041】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0042】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、発光素子制御手段が発光装置からの出射光を白色光である所望の色度又は演色度に制御する。
【0043】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置は、発光素子が発光ダイオード(LED)である。
【0044】
また本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備える。このLED照明は、LED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度のRGB三波長LED照明を得ることが可能となる。また、赤色、青色、緑色の各LEDの温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて所望の色度に制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度とすることが可能となる。
【0045】
さらに本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。これにより、温度が変化しても色度が変化することなく安定した所望の色度のLED照明を得ることが可能となる。また、LEDの温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて所望の色度に制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度を保持することが可能となる。
【0046】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御する。これにより、温度が変化しても白色色度が変化することなく安定した所望の白色色度のLED照明を得ることが可能となる。また、LEDの温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて所望の色度に制御することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の色度を保持することが可能となる。
【0047】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、温度が変化しても白色色度が変化することなく安定した所望の白色色度のLEDバックライトを得ることが可能となる。また、LEDの温度変化に起因する波長の変動に対する特性関数に基づいて白色色度を算出することにより、より信頼性の高い再現性の良く所望の白色色度を維持することが可能となる。
【0048】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段を備え、LED制御手段が記憶手段に記憶された所定の温度時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御する。これにより、温度が変化しても白色色度が変化することなく安定した所望の白色色度のLEDバックライトを得ることが可能となる。また、予め記憶されたLEDの温度変化に起因する波長の変動に対する特性に基づいて所望の色度に設定することにより、さらに速やかにより信頼性の高い再現性の良く所望の白色色度を維持することが可能となる。
【0049】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LEDバックライトから出射される所望の色度が白色光である。
【0050】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。これにより、LED照明の稼動中に温度が随時変化するような照明使用時においても、任意の所望の色度に保ち設定維持することが可能となる。温度検出は常時でなくとも任意のインターバル毎等、適宜調整することが可能である。
【0051】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。これにより、RGB−LEDの温度が変わったり、LED照明の環境温度が変わったり、さらにはLED照明駆動の時間経過による劣化等の発光状態の変化が生じた場合においても、照明としては安定した白色等所望の色度の設定保持が可能なRGB−LED照明を実現できる。特にRGB3原色から構成される照明においては表色できる色度範囲が三角形で表されるが、この個々の各LEDの色度範囲がずれることで、照明の表色できる色度範囲を変化に応じ制御することができる。
【0052】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。これにより、温度設定値に設定入力された値に対応する駆動制御値を所定の関数にて演算し、温度設定値に関わらず所望の色度にする駆動制御値において駆動できるので、簡易な駆動回路系にて所望の色度のLED照明を実現可能となる。
【0053】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0054】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御する。
【0055】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。これにより、温度設定値に設定された温度と駆動時間に相応するLEDの駆動制御値を所定の関数から算出し制御することで、温度や駆動時間に依存せず所望の色度のLED照明を実現することができる。
【0056】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。
【0057】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御をする。
【0058】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。
【0059】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段が該LED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御する。
【0060】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0061】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御してLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0062】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段と温度検出手段を備え、該LED制御手段が該温度検出手段からの信号と該LEDの温度変化に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、前記LED制御手段が該LED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0063】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0064】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0065】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0066】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0067】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御し、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0068】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDと、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、該LED制御手段が該温度検出手段及び該駆動時間検出手段からの信号と該LEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動制御をする。
【0069】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段が該LEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0070】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。
【0071】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御してLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0072】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0073】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度一次関数である。
【0074】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段と温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。この温度変化に対する所定の関数は、駆動電流の対温度三次関数としてもよい。
【0075】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0076】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。この一定電流駆動するLEDは、赤色LEDとしてもよい。
【0077】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。この温度変化に対する所定の関数は、駆動電流の対温度三次関数とできる。
【0078】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0079】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御し、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。
【0080】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED照明であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。この一定電流駆動するLEDは、赤色LEDとできる。
【0081】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDと、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDのパルス駆動時間の制御をする。
【0082】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0083】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDのパルス駆動時間を制御するLED照明である。
【0084】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0085】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明は、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御する。
【0086】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段と、温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、使用温度環境が随時変化するようなLEDバックライト使用時においても、温度が変化しても検出した温度に基づき所定の関数に基づいてLEDの駆動制御を実施できるので、より速やかに、より広い温度環境に対しても所望の色度を保持・設定することが可能となる。
【0087】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と、温度検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、設定範囲内のより広い使用温度においても、所望の色度を設定・保持可能なLEDバックライトを実現できる。
【0088】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段と、温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、LED白色光バックライトにおいて、使用環境温度やLED温度が変化しても、また駆動時間に依存する赤色LEDや青色LEDや緑色LEDの輝度やスペクトル変動に対しても、LEDバックライトとして安定した白色光を設定・維持できる。
【0089】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、さらに駆動温度と駆動時間経過によるLEDの色度変化やずれに対して、補正する駆動制御を簡易な回路系で実現でき安定した所望の色度のLEDバックライトを実現できる。
【0090】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値とLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これによって、LEDバックライトが設定温度に対応する所望の色度に調整するための演算された制御電流や制御電圧により駆動制御されるので、設定温度の如何にかかわらず安定して所望の色度のLEDバックライトを簡易な回路系で実現できる。
【0091】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度設定手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値と記憶手段に記憶された所定の温度時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。これにより、設定された温度値に対応する制御駆動電流値や制御駆動電圧値を適宜読み出し、駆動制御することで、設定温度の如何に関わらず常に安定した所望の色度のLEDバックライトとすることができる。
【0092】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0093】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0094】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、LEDバックライトから出射される所望の色度が白色光である。
【0095】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0096】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度と駆動時間に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0097】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0098】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0099】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と、温度設定手段と、駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0100】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と、温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0101】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0102】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0103】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0104】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度検出手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度検出手段及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0105】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光である所望の演色度に制御するLED制御手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び該駆動時間検出手段からの信号とLEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0106】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトであって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の演色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段と温度設定手段と駆動時間検出手段を備え、LED制御手段が温度設定手段に設定された設定値及び駆動時間検出手段からの信号と記憶手段に記憶された所定の温度時及び所定の駆動時間時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0107】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトは、LEDバックライトから出射される色度が白色光である。
【0108】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置の制御方法は、少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置制御方法であって、発光装置が発光装置からの出射光を所望の色度に制御し、発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の制御をする。
【0109】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置の制御方法は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧を制御する。
【0110】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置の制御方法は、発光素子制御手段が発光装置からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御する。
【0111】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置の制御方法は、発光素子が発光ダイオード(LED)である。
【0112】
さらにまた本発明の別の側面に係る発光装置の制御方法は、発光素子制御手段が発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御する。
【0113】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の制御方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明の制御方法であって、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動制御をする。
【0114】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の制御方法は、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流及び/又は駆動電圧を制御する。
【0115】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の制御方法は、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御する。
【0116】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の制御方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明制御方法において、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流及び/又は駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0117】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の制御方法は、温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度三次関数である。
【0118】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の駆動方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明制御方法において、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流及び/又は駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明制御方法であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。一定電流駆動するLEDは、赤色LEDとできる。
【0119】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の駆動方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明制御方法において、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流及び/又は駆動電圧を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御する。
【0120】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の駆動方法は、温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度三次関数である。
【0121】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の駆動方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明制御方法において、LED照明がLED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流及び/又は駆動電圧のパルス駆動時間を制御し、LED制御手段がLED照明からの出射光を白色光に制御するLED照明制御方法であって、LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動する。一定電流駆動するLEDは、赤色LEDとできる。
【0122】
さらにまた本発明の別の側面に係るLED照明の駆動方法は、温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度一次関数である。
【0123】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトの制御方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトの制御方法であって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を白色光に属する所望の色度に制御するLED制御手段を備え、LED制御手段がLEDの温度変化に対する所定の関数に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0124】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトの制御方法は、赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLEDバックライトの制御方法であって、LEDバックライトがLEDバックライトからの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段と、予めLEDの複数の温度に対するLEDバックライトからの出射光を所望の色度にするための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段を備え、LED制御手段が記憶手段に記憶された所定の温度時の駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいてLEDの駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をする。
【0125】
さらにまた本発明の別の側面に係るLEDバックライトの制御方法は、LEDバックライトから出射される所望の色度が白色光である。
(2つ以上の異なる色度)
【0126】
次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図3に概略模式図で示すように、色度は一般に色度座標で表現される。色調という表現を用いることもあるが、異なる色度というのはこの色度座標において座標点が異なることを意味する。図3の概略図に示すのは赤色、緑色、青色のRGB3つの色度からなる光の混合を示すものであるが、2つでも良く3つ以上の色度の異なる光の混合であってもよい。典型的には、赤色、緑色、青色からなるRGB白色光であり、また紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDと赤色LEDという2つの異なる色度のLEDの組合せであっても良いし、RGB−LEDに紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDを加えた4つの異なる色度のLEDの組合せでもよい。発光素子はLEDに限定されることはない。すなわち、白色光を得るためであっても必ずしも、赤色LED、緑色LED、青色LED3つの発光ダイオードを用いる必要はなく、例えば青緑と赤色光がそれぞれ発光可能なLEDの組み合わせや青色と黄色光が発光可能なLEDの組み合わせ等補色関係にあればよく、数も所望に応じて増減することもできる。白色LEDとしては、YAG系白色LED等が利用でき、YAG系白色LEDを加えた場合には、黄色成分の光が加わることにより、演色性の調整と補正・保持において特に効果が高く、調整範囲能力が大きく向上する。
(発光装置)
【0127】
光を発生し、照射する装置であり典型的には電気エネルギーを光に変換する光電変換装置を用いた照明である。発光装置としては、照明以外にも液晶等のバックライトやヘッドライト、フロントライト、有機や無機エレクトロルミネッセンス、LEDディスプレイを含む各種の電光掲示板やドットマトリックスユニット、ドットラインユニット等があるが上記のとおり発光し、光を装置外部へ取り出せる装置はすべて発光装置であるとする。なお、LEDバックライトの場合では携帯電話用をはじめとする各種モニター等々にて理解できるように、省スペース小型・軽量化が特に要求されるものであるが、この点本発明の適用に際し回路やメモリの節約省スペース、省電力、高信頼性等の点から極めて好ましいものである。
(出射光)
【0128】
発光装置から外部へ出射される光を出射光という。本明細書でいう出射光の色度とは、必ずしも装置から出射される直後の光を意味するものでなくとも良い。例えば、出射光が白色であるとは出射直後の光が白色であっても良いし、出射直後の光は白色でなく例えば赤色、青色、緑色であったとしても、出射された光が利用し活用されるところにおける光の色度が白色になっていれば出射光が白色であるとしてよい。
(所望の色度)
【0129】
典型的には白色なる色度の光のことである。しかし、この発明にいう所望の色度とは白色でなくても、例えばRGBからなる光源の場合には色度座標上でのRGB三角形内の座標で表現される色度はすべてRGBの光の強弱の調整により表現できることになる。したがって、どの色度の光であったとしても元の光源のRGB3波長の発光色度が変動すれば、輝度一定の保持だけでは混合出射光の色度の変動はまぬかれないことになる。また、色度を測定する位置は光が活用され利用されるところにおける色度が所望であれば良く、つまり所望の色度が要求される場所における色度が所望値になっていればよい。
(発光素子制御手段)
【0130】
例えば発光素子に供給する電流や電圧等発光素子の発光を駆動制御する制御手段である。典型的には、APC駆動装置(一定光出力駆動装置)やACC駆動装置(一定電流動装置)等があるが、これ以外にも様様な補正(典型的には輝度補正や色度補正等)のための電流や電圧等も含めて重畳し、供給しその総量を制御することが可能である。さらには、発光輝度や色度を制御するPWM(Pulse Width Modulation)制御等発光パターンや発光量を制御する装置も発光素子制御手段に含まれる。電流をPWM制御を含むパルス駆動時間制御とすると、本発明においては特に温度や駆動時間に依存する発光状態(色度、輝度、演色性)の変動とは異なる、駆動電流制御時のパルス電流の大きさ制御に関わる上記発光状態の変動が抑制され、すなわちパルス幅による駆動電流量の制御なのでパルス高さの変動による発光状態の変動が極めて抑制されるので望ましい。
(温度変化に対する所定の関数)
【0131】
温度が変化したときにも色度・色調を一定に保とうとする電流制御等を実施すると温度変化に対する制御対象の電流や電圧等と温度との間に所定の関係が成り立つ。所定の関係が、1次関数や2次関数の場合もあれば、3次関数の場合もありその他の関係式による場合もある。またこの関係は、基準とする温度をどの温度に設定して考えるかによって制御対象の相対値等を表す関係式が異なる場合もある。また、この関係式は同じ種類のLEDでは同様の傾向を示すので、同じ種類のLEDに対しては、同じ関数(関係式)が適用できるものである。すなわち、例えば上記所定の関数が一次関数の場合であれば、ことなる照明等発光装置であったとしても、同じ種類のLEDから構成される発光装置であれば同様の関数で関係式を決定でき、すなわち温度変化に対する一次関数の傾きが同一となる。特に、本発明の実施例でも示すようにRGBのLEDからなる白色発光装置において、赤色LEDの駆動電流値を常時一定にすると温度変化時においても白色バランスを維持するための青色、緑色各LEDの駆動電流値は一次関数で近似できることが判明した。すなわち、y=ax+b(−0.002≧a≧−0.008)でありyは駆動電流の相対値、xは摂氏温度(実施例では周囲温度)で摂氏(℃)であり、bは実施例のように駆動電流の相対値の基準を25℃にて規格化した場合には1.05〜1.2程度である。
【0132】
また、この所定の関数は照明等の発光装置を実用稼動する前に例えば製品出荷前等に、予め一度測定して算出しておけば、その後の実用稼動時にはこの関係式に則り温度に対する制御電流等を決定できるので、色度・色調を一定に保持することが極めて容易に可能となる。この関係式は関数として表現できる場合もあるが、必ずしも関数表現しなくてもよく、温度−制御電流等の関係データをメモリ等記憶装置に予め記憶保持しておき、実稼動時の温度に対して制御データを随時読み出し制御することにより色度・色調を保つようにすることも可能である。関数制御とすることにより、メモリ等の記憶素子の容量が大幅に節約でき小容量化できるので、電力消費低減や周辺回路等を含む記憶素子の小型・軽量化、低価格化において非常に大きなメリットになる。
【0133】
さらには、発光素子は温度変化に対しては色度以外にも、演色度(演色性)や輝度も変動するものであるが、こういった色度、輝度、演色性をそれぞれ別個に温度に対して補正し、あるいはいずれか2つの組合せ、あるいは色度・輝度・演色性3つ全てを包含して補正するような温度に対する制御関数として所定の関数とすることが、照明等発光装置としての多機能性を発揮する上でより好ましい。
(白色光に属する所望の色度)
【0134】
光の混合比を調整して照明光源の色が白色になるように調整することをホワイトバランスという。この場合の照明光源としての白色とは、典型的には図4に示すようにJIS規格においてJIS Z 8701XYZ表色系の色度座標において「系統色名の一般的な色度区分」として定められており、この中で白、(青みの)白、(紫みの)白、(黄みの)白、(緑みの)白、(うすい)ピンクに区分される色を本明細書においては典型的な「白色」と定義する(図4にて点状に示す部分)。例えば赤、緑、青の3色のLEDからなる白色の場合には、この3種類の各LEDに流す駆動電流を適宜相対調整することにより、異なる色合いの白色についても実現される。また、(黄色+青色)の混合による白色の場合においても同様に、各色のLEDについて流す駆動電流を適宜相対調整又は蛍光体の量や成分を調節する等、すなわち各色の光の出射配分比を適宜調整することにより各光の成分の相対強度が変化することで白色が実現でき、またその微妙な色合いも適宜調整できるものである。
【0135】
一方、ホワイトバランスの測定については、センサ冶具を用いて行う。このセンサ冶具は、典型的には色彩輝度計や積分球であり、これらを用いて全波長の光強度を測定することにより評価・確認することができる。しかし、このホワイトバランスを測定するセンサ冶具は常時持ち運びや移動をさせ、照明装置の一部として構成するには大型で取り扱いしにくいため、典型的には初期校正時にのみこの標準校正されたセンサ冶具を用いてホワイトバランスをとり、確認することができる構成とする。但し、上記以外のホワイトバランスを取り評価・確認できるセンサ冶具を用いたとしても、全く問題ない。演色性とランプ効率、発光効率との関係においては黒体輻射線上の黄色系統色等黒体輻射線上に色バランスをとった照明光(出射光)としてもより望ましい照明結果を得られる。本発明の実施の形態では、工場等での照明装置出荷時等に初期設定値として所望のホワイトバランスが取れるように各LEDの駆動電流値を調整し、そのホワイトバランスが取れているときの駆動電流の電流値をホワイトバランスの設定値として記憶もしくはその温度関数又は時間関数を記憶するようにすることができる。しかも、上記ホワイトバランスが取れた時の明るさは、例えば明・中・暗等所望の調光段階数だけ設定し、各々の明るさの調光段階においてそれぞれ、ホワイトバランスをとり、そのときの駆動電流値をホワイトバランスの設定値として記憶することができる。
【0136】
照明の照射光として、典型的には白色の光を出射する、発光ダイオード(LED)を光電変換素子として用いた照明装置のことを、本明細書では白色光LED照明装置という。LED個々の色は必ずしも白色である必要は無いが、それらの光が混合され最終的に照明光として、少なくとも照明対象物に到達する時点においては、白色光であるところのLED照明装置である。典型的には、適宜距離をおいて照明装置を見たときに、照明装置の光源又は発光部から光が照明装置外へ出射される時点で白色光の光が出射されていると知覚・認識できる程度の照明装置においてLEDを光電変換素子として用いるものを白色光LED照明装置ということができる。なお、典型的な白色の定義については既に記載したとおりであるが、例えば太陽光源や白熱電灯に近いような黄色に見える色合いも、本明細書においては広義の白色であるとし、該照明装置も本発明においては白色光照明装置に含めるものとする。特に、黒体輻射線上に調整された白色であれば視覚上多数の人々に安心感を与え、安らぎを感じさせると共に、演色性を演出・向上させる上ではより好ましい。
(記憶手段)
【0137】
各種ROM、RAM等をはじめフラッシュメモリ、EEPROM、フリップフロップ等のメモリ全般、MOやCD、DVD、HDをはじめとする記憶媒体全般が含まれる。また、記憶媒体に記憶/保持し、必要に応じて随時読み出しできる構成とする。
(所定の温度時)
【0138】
本発明にいう温度とは典型的には発光素子の発光部(又は発光層)を含む接合部温度(通称:ジャンクション温度)である。しかし、現実的には駆動中の素子のジャンクション温度を直接正確に測定することは難しいので、ジャンクション温度だけでなくても素子を搭載する基板温度やステム(載置台)の温度さらには発光装置の温度や発光装置が置かれる環境温度等であっても準用可能である。所定とは、上述の温度と色度等との関係において予め相関関係が関数等によって決まっており、測定・評価・把握認識されている。その相関関係は関数で表現でき関数把握できている場合もあるし、温度−色度関係がデータで評価されておりメモリ(記憶装置)に記憶されるようにすることもできる。従って、発光装置駆動時の上述のような発光装置に関わる温度が判れば、その温度時の発光装置からの出射光の波長成分すなわち発光装置を構成する各発光素子の色度等が判明し、あるいは発光装置の色度を所望値に保持若しくは設定するために、各発光素子の発光調整をどのように設定すればよいかすなわち発光装置を構成する各発光素子の発光強度等の設定についてどのように相対調整又は/及び絶対調整すれば良いかが予め測定し設定記憶したメモリや関数によって算出、導出することが可能となる。また、上述のような温度については必ずしも絶対的な温度指標(典型的には絶対温度(ケルビン)、摂氏温度(℃))でなくても、温度検出手段としては温度によって電圧や電流が変化するセンサ等やサーモスタット、サーミスタ、FET、バイポーラトランジスタ、シリコン・ダイオード等による相対的な温度指標があり、その指標に基づいて相対的温度による制御ができれば充分であり本発明の構成に際し問題はない。さらには、発光装置や発光素子が駆動される環境温度がその他の温度測定装置等の温度検出手段により測定評価され判明している場合や、発光装置が駆動される動作環境温度が予め決まっており明確になっている場合には、発光装置が上述のような温度検出センサ等の温度検出手段を備える必要はなく、温度設定手段に設定された予め判明している設定温度に対応する発光状態の制御設定として記憶調整あるいは演算処理しておけば良い。
【0139】
本発明の温度検出センサ等の温度検出手段を用いる方法によれば、光センサによるフィードバック制御で色ずれを補正する方法では困難なレベルの、高精度な色ずれ補正が可能となる。すなわち、発光装置の出力光の色調変化を光センサで検出しRGBのフィルタを通す等の手段で、各色毎に光の変化量をフィードバックさせて発光素子の光量を調整する方法では、光センサの感度やフィルタの性能により、図4に示す色度図上で2/100nm程度の色ずれを検知することはできない。これに対して、温度検出手段を用いて温度変化を検出し、この情報に基づいて発光素子の色度を制御する方法では、微細な色ずれをも反映させた形で補正できるため、フォトセンサでは検出できない2/100nm以下の微細な色ずれをも検知することができ、極めて高精度な色ずれ補正が可能となる。
(発光素子)
【0140】
本発明にいう発光素子とは、典型的には光電変換により電気エネルギーを光エネルギーに変換することのできる素子をいい、さらに典型的には半導体発光素子である。これ以外にも、各種放電管や白熱灯、水銀灯、蛍光灯、エレクトロルミネッセンス、液晶/TFT用バックライト(例えば冷陰極管等)、発光する光電変換素子はすべて含む。液晶/TFT用バックライトや照明等は温度変化に対しても特に安定した色度・色調が要求される光源であり本発明の適用につき好ましい。
【0141】
特に半導体発光素子とは、GaAs系、InP系、GaN系等通称III−V族化合物半導体とよばれる半導体材料からなる化合物半導体はもちろん、Si系等その他の半導体材料からなる発光素子はLED(発光ダイオード)、LD(レーザダイオード)等すべてこの範疇に含まれる。望ましくは半導体発光ダイオードであるところ、さらには半導体発光ダイオードの材料として窒化物系半導体材料であるAlInGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)を含有するものであってもよい。特に、赤LEDはAlInGaP系半導体材料で構成され、青色LEDと緑色LEDはGaN系半導体材料で構成される発光素子からなる発光装置においては、一定色度や一定輝度制御時の駆動電流が一次関数や三次関数になるので演算制御が容易で回路系が簡易小型軽量となり好ましい。
(発光素子の複数の温度)
【0142】
発光素子は、温度によって発光波長特性が変動する。従って発光素子が実際に使用される際の発光素子の複数の温度において、予め所望の色バランスになるように制御電流等を測定・記憶等しておき実使用時には対応する温度の制御電流値等を記憶装置から読み出すことにより所望の色バランスを保つ制御が可能となる。もちろん、記憶装置に記憶することなく、温度に対する関数として演算処理することも可能である。複数の温度とは、発光装置が使用される際の発光素子の温度について、2つ以上の温度があることを意味する。
(赤色LED)
【0143】
典型的には、単色放射の色としては640nm〜780nmの波長を赤色といい、これらの色の範囲を発光するLEDを赤色LEDという。また、578nm〜640nmは黄みの黄赤、黄赤、赤みの黄赤と言われるが本発明における赤色LEDに含まれるものとする。(JIS8110の規格では、緑は495nm〜548nm、黄緑は548nm〜573nm、黄573nm〜584nm、黄赤は584nm〜610nm、赤は610nm〜780nmである)別の言い方をすれば、640nm〜780nm又は/及び578nm〜640nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的赤色LEDというが、必ずしも半導体材料レベルで赤色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記赤色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、赤色に発光するように設定したLEDも赤色LEDであるとする。
【0144】
赤色を発光する波長変換材料とは、典型的蛍光体として一般式L((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはL((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):R(Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。X、Y、Zは、0.5≦X≦3、1.5≦Y≦8、0<Z≦3である。)で表される窒化物蛍光体であって、該窒化物蛍光体は、望ましくはMn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれていることを特徴とする窒化物蛍光体である。窒化物蛍光体は、上記一般式で現すことができ、該一般式中に望ましくはMn又は/及びBが含まれている。これにより、発光輝度、量子効率等の発光効率の向上を図ることができる。この効果の原因は明らかではないが、望ましくはマンガン又は/及びホウ素元素が添加されることにより、賦活剤の拡散が生じ、粒子の成長が促進されていると考える。
【0145】
また、マンガン、ホウ素元素が結晶格子内に入り込み、該結晶格子の歪みを無くしたり、発光機構に関与したりして、発光輝度、量子効率等の発光特性の改善を図っているのではないかと考えている。
【0146】
前記希土類元素は、Euを必須とする少なくとも1種以上の元素であることが好ましい。Euを賦活剤に用いることにより、橙色から赤色系に発光する蛍光体を提供することができるからである。Euの一部を他の希土類元素で置換することにより、異なる色調、残光特性を有する窒化物蛍光体を提供することができる。
【0147】
前記窒化物蛍光体の結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である窒化物蛍光体である。前記窒化物蛍光体は、結晶構造を持っており、該結晶構造は、単斜晶又は斜方晶である。該結晶構造を持つことにより、発光効率の良好な窒化物蛍光体を提供することができる。
【0148】
なお、本願説明における、色名と色度座標との関係は、特に断りのない場合には全てJIS規格に基づく(JIS Z8110)ものとする。
【0149】
上記赤色に係る蛍光体は、BやMnを添加すると、結晶成長の拡散を生じ、粒子の成長が促進されていると推察している。BやMnの濃度は、少なすぎると効果が小さくなり多すぎると濃度消光が生じるので好ましくない。この拡散により、従来より粒子が大きくなり発光輝度が少なくとも10%程度以上向上する。(ただ、粒子が大きくなるというのは、焼成条件によって、少し変わるため、一概には言えない。)ただし、BやMnは、焼成により、反応系外に飛散するため、焼成後の組成式中に何ppm含まれているかを、正確に特定することは現時点では非常に難しい。
【0150】
この窒化物蛍光体は、一般式、L((2/3)X+(4/3)Y):R若しくはL((2/3)X+(4/3)Y−(2/3)Z):Rに対して、Mn又は/及びBが1ppm以上10000ppm以下含まれている。原料に添加するホウ素は、ボロン、ホウ化物、窒化ホウ素、酸化ホウ素、ホウ酸塩等が使用できる。
【0151】
Lは、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Znからなる群から選ばれるCa又はSrを必須とする少なくとも1種以上の第II族元素である。そのため、Ca又はSrを単独で使用することもできるが、CaとSr、CaとMg、CaとBa、CaとSrとBa等の組合せも可能である。このCa又はSrのいずれか一方の元素を有しており、CaとSrの一部を、Be、Mg、Ba、Znで置換してもよい。2種以上の混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。ここで、Srのみ、若しくは、Caのみのときより、SrとCaとを混合した方が、より長波長側にピーク波長がシフトする。SrとCaのモル比が、7:3若しくは3:7のとき、Ca、Srのみを用いた場合と比べて、長波長側にピーク波長がシフトしている。さらに、SrとCaのモル比が、ほぼ5:5のとき、最も長波長側にピーク波長がシフトする。
【0152】
Mは、C、Si、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfからなる群から選ばれるSiを必須とする少なくとも1種以上の第IV族元素である。そのため、Siを単独で使用することもできるが、CとSi、GeとSi、TiとSi、ZrとSi、GeとTiとSi等の組合せも可能である。Siの一部を、C、Ge、Sn、Ti、Zr、Hfで置換してもよい。Siを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。例えば、Siを95重量%用いて、Geを5重量%用いることができる。
【0153】
Rは、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Luからなる群から選ばれるEuを必須とする少なくとも1種以上の希土類元素である。Euを単独で使用することもできるが、CeとEu、PrとEu、LaとEu等の組合せも可能である。特に、賦活剤として、Euを用いることにより、黄色から赤色領域にピーク波長を有する発光特性に優れた窒化物蛍光体を提供することができる。Euの一部を他の元素で置換することにより、他の元素は、共賦活として作用する。共賦活とすることにより色調を変化することができ、発光特性の調整を行うことができる。Euを必須とする混合物を使用する場合、所望により配合比を変えることができる。以下の実施例は、発光中心に希土類元素であるユウロピウムEuを用いる。ユウロピウムは、主に2価と3価のエネルギー準位を持つ。該記載に関わる蛍光体は、母体のアルカリ土類金属系窒化ケイ素に対して、Eu2+を賦活剤として用いる。Eu2+は、酸化されやすく、3価のEuの組成で市販されている。しかし、市販のEuでは、Oの関与が大きく、良好な蛍光体が得られにくい。そのため、EuからOを、系外へ除去したものを使用することが好ましい。例えば、ユウロピウム単体、窒化ユウロピウムを用いることが好ましい。
【0154】
ホウ素を添加した場合の効果は、Eu2+の拡散を促進し、発光輝度、エネルギー効率、量子効率等の発光特性の向上を図ることができる。また、粒径を大きくし、発光特性の向上を図ることができる。また、マンガンを添加した場合も、同様である。
【0155】
前記窒化物蛍光体の組成中に酸素が含有されている。赤色LEDとして、上記蛍光体による波長変換材料をもちいた場合には、波長のスペクトル特性やランプ効率がさらに改善されることになり、本発明の演色性改善効果としてはより好ましい。また実施例において示すように本発明における赤色LEDはAlInGaP系半導体材料からなるLEDであれば、より典型的に1次関数制御で色度一定に制御できることが判明しており望ましい。
(緑色LED)
【0156】
典型的には、単色放射の色としては498nm〜530nmの波長を緑、493nm〜498nmの波長を青みがかった緑、488nm〜493nmの波長を青緑、530nm〜558nmの波長を黄みがかった緑、558nm〜569nmの波長を黄緑といいこれらの色の範囲を発光するLEDを総称して緑色LEDという。別の言い方をすれば、488nm〜569nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的緑色LEDというが、必ずしも半導体材料レベルで緑色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記緑色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、緑色に発光するように設定したLEDも緑色LEDである。実施例において示すように本発明における緑色LEDは窒化物系半導体材料からなるLEDであれば、より典型的に1次関数制御で色度一定に制御できることが判明しており望ましい。
(青色LED)
【0157】
典型的には、単色放射の色としては467nm〜483nmの波長を青、430nm〜467nmの波長を紫みの青、483nm〜488nmの波長を緑みの青といいこれらの色の範囲を発光するLEDを総称して青色LEDという。別の言い方をすれば、430nm〜488nmの波長範囲の光を主たる発光波長として出射するLEDを典型的青色LEDというが、必ずしも半導体材料レベルで青色発光を示す必要はなく波長変換材料との組合せにおいて、上記青色発光色を発光するLEDでもよい。また、LEDを光電変換素子として利用する性質上、他の波長領域の発光スペクトルを含有していてもよい。また、上記以外の波長の光を合成することにより、青色に発光するように設定したLEDも青色LEDである。実施例において示すように本発明における青色LEDは窒化物系半導体材料からなるLEDであれば、より典型的に1次関数制御で色度一定に制御できることが判明しており望ましい。
(駆動時間検出手段)
【0158】
制御手段にはクロックが入力され又はクロックを発生させていることが多いので、この場合にはクロック信号をカウントするカウンタ回路を備えることで経時時間を計測することができる。また、専用の時計やタイマー等を備えそこから信号で駆動時間を検出することも可能であり、通常電気・電子回路において広く用いられて周知である時間計測・検出手段であればどれを用いても本発明の構成上問題はない。
なお、本発明にいう駆動時間とは発光装置点灯毎の点灯後からの点灯時間でも良いし、発光装置稼動後のトータル駆動総時間であれば、発光装置の劣化による様様な経過時間変化に則した、若しくは発光素子に流れた総電流量すなわち電流の時間積分された量を算出することにより劣化等の補正を含む制御が可能であるのでより好ましく、さらには上記両方の駆動時間を含む制御とすればさらにより好ましい。
(駆動時間に対する所定の関数)
【0159】
LEDを含む発光素子や発光装置は、発光時間が経過すると通常多かれ少なかれ劣化していき、やがて寿命を迎える。駆動時間の積算と共に、発光素子や発光装置の色度や演色度、輝度は変化する。時間が経過しても色度あるいは演色性あるいは輝度が変化しない照明等発光装置とするための、発光装置を形成する各発光素子の駆動電流や駆動電圧等の補正駆動制御状況は、関数的に表現できるものでありこの駆動時間−駆動制御状況関係を表現する関数を駆動時間に対する所定の関数という。逆にいえば、予めLED等の発光素子の時間経過に伴う色度変動補正を測定し関数化又はデータメモリしておき、この色度変動を補正するような駆動制御を関数から演算し、随時駆動実現することで、駆動時間によらず安定した色度を維持できる。同様のことが演色度や輝度についてもいえる。また、この場合に、駆動温度の状況も経過時間変動と共に色度変化や演色性変化や輝度変化に寄与する場合には、駆動温度と経過時間の両方の関数とすることも可能である。さらには、色度と演色性と輝度のうちいずれか一つ又はいずれか2つあるいは3つ全てを包含して補正する所定の関数とすることができ、加えて駆動温度と経過時間いずれか一方の関数又は両方の関数として演算する所定の関数とすることも可能である。多機能化を実現する発光装置としては、後者のほうがより好ましい。
(演色度)
【0160】
本発明にいう演色度又は演色性とは、照明した物体の色の見え方を定める光源として最も重要な特性の一つであり、演色性の評価方法は、国際照明委員会(CIE)の方法に整合するJIS Z 8726に規定されている。光源の演色性は1個の平均演色評価数Raで、時にはそれに数個の特殊演色評価数Ri(i=1〜15)を補足して評価できるものであり、平均演色評価数は、中程度の明度及び彩度の8試験色(i=1〜8)に対する特殊演色評価数の平均値で、一般に多くの物体色に対する演色性を代表すると考えられる指数である。特殊演色評価数とは、規定した試験色を試料光源で照明した際の、その光源と相関色温度がほぼ等しく演色性の基準と考えられる基準光で照明したときからの色ずれ量を100から差し引いた値、すなわち色ずれ量の少なさを表す指数である。尚、本願中において「演色性又は演色度AB%」という場合には、平均演色評価数ABを指すものである。
【0161】
発光装置又は発光素子の演色度(本願においては演色性に同じ)は、通常駆動方法に制御を加えなければ、経過駆動時間と共に、色度の変化や輝度の低下等とあいまって変化する。また、この変化は駆動時の温度にも依存し、すなわちより高温で長時間駆動した発光装置又は発光素子はより大きな演色度、色度、輝度に変化が生じる傾向にある。本発明では、演色度をも含めて所望の値に保持できるような経過時間及び/又は駆動温度に対する演色度変化の補正関数を予め測定・評価し算出しておき、その関数演算である所定の関数による対時間駆動制御及び/又は対駆動温度制御を実施することにより、駆動時間及び/又は駆動温度にかかわらず安定した演色度の発光装置を実現することが可能となる。また、上記所定の関数は1次関数、2次関数、3次関数であれば特にメモリの節約等での優位性が期待でき、その他の関数であっても良いし、関数表現でなくとも評価補正制御データを対駆動時間及び/又は対駆動温度生データとして記憶装置に保持、読み出しできるようにしておき、駆動時間(及び/又は駆動温度)経過と共にその駆動時間(及び/又は駆動温度)に見合った駆動制御値を適宜読み出し駆動制御に反映させることもできる。
【0162】
発光装置が複数の発光素子から構成される場合には、それぞれの発光素子個々の制御又は発光素子群毎の制御を適宜実施することで、より所望の演色度近傍の演色性が得られ易くなる。演色度の経過時間等による変化は、発光素子の制御駆動電流等の補正制御だけでは補いきれない場合もあるが、より多数の発光素子群を制御対象とすることで、所望の演色度により則した演色性の制御を実現できるので、本発明の実施に際し必ずしも数値的に全く同一の演色度を保持しなくとも、実用上支障のない程度の経過時間等に依存せず所望の演色度に制御できれば充分である。
【0163】
同じ種類の発光素子については、演色性の経過時間等変化についても同様の変化率を示す傾向が強いので、上記予め測定・評価、算出する関数等については、全ての発光装置の全ての発光素子全数について実施する必要はなく、同じ発光素子群の中の選別抽出しピックアップした素子の評価データを適用可能であることは色度経過時間変化の場合と同様である。
【0164】
なお、色度や演色性の経過時間と温度による変化を補正する駆動制御についてはそれぞれ個々別々に補正駆動しても良いし、どれかの組合せにおいて実施しあるいは全てを包含する補正制御を実施しても良い。
【0165】
さらに演色性の調整をするにあたっては、RGB光の3原色の発光素子、光源だけでなく、白色も加えた赤色、青色、緑色、白色の4つの光源や発光素子からなる発光装置の方がより広範囲に演色性の維持・保持のための調整が行えるので補正できる範囲が広がり非常に好ましい。特に赤色LED、青色LED、緑色LED、YAG系白色LEDから構成される白色発光装置においては、演色性の補正や調整は広い範囲で実現できるので、経過時間変化や駆動温度変化に対しての補正の調整が容易に実施できる傾向がある。
(駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間)
【0166】
発光素子中でも特に発光ダイオードのパルス駆動においては、駆動電流や駆動電圧のパルスの幅とパルスの高さを制御することでパルス駆動電流やパルス駆動電圧の大きさを制御することが可能であることが知られている。しかし、一方でパルスの高さの制御によるパルス駆動の制御では発光ダイオード等の発光素子に流れる駆動電流等の絶対量が変化するため、発光ダイオード等の発光素子の色度・演色性が駆動電流等の絶対量に応じて変動する。このため、発光ダイオード等の発光素子の輝度制御をパルス駆動電流やパルス駆動電圧で行う場合には、パルスの高さでなくパルス幅の長短において制御することが望ましい。とりわけ、本発明のような発光素子個々の発光状態の温度による変化や駆動経過時間変化によらず色度や輝度や演色性を所望の値に安定的に保持しようとする場合には、いずれの項目の維持・設定を目的として制御駆動する場合においても、直接の制御駆動対象である駆動電流等の大きさ制御による発光状態の変動は極力低減させることが極めて好ましい。
【0167】
この意味において、パルス駆動時にパルス幅変調駆動(PWMを含む)を実現することで駆動電流の絶対値変動に起因する色度や演色性等の変動が低減できるので、本発明の構成上特に好ましいものである。また、パルス幅の制御によるパルス駆動時間が限界まで大きくなり、パルス幅制御ではこれ以上輝度をあげられなくなった場合には、パルス高さを上げてやることで輝度を上げるようにできる。すなわち、通常はパルス幅等パルス駆動時間において輝度増減制御をし、パルスの高さを複数段階設定しておき、輝度増大・減少の必要に応じて、パルス高さの設定を次の設定値にUP・DOWN変更することでパルス高さ変動にともなう発光特性の変動を低減できるので好ましいものである。
(YAG系白色LED)
【0168】
イットリウム・アルミニウム・ガーネット(通称YAG)及びその化合物からなる材料を含む蛍光体であり、すなわちLEDチップの光電変換直接光をイットリウム・アルミニウム・ガーネット及びその化合物を含む材料系で波長変換し、その結果白色光を出射することのできる発光ダイオード(LED)のことを言う。典型的には、YAG系蛍光体材料を含有する樹脂でモールド封止した青色発光チップLEDのことを指すが、これに限定されることは無く、例えばYAG系蛍光体材料をフィルム状に成型あるいは塗布しこれに例えば青色系LEDの発光の一部又は全部が照射され、あるいは透過や反射するように構成したものも含まれる。すなわち、少なくとも波長変換材料としてYAG系材料(化合物を含む)を含有するもので、白色光を出射/照射でき、光電変換素子としてLEDを用いた発光体は全てこのカテゴリーに含まれる。なお、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系材料及びその化合物を含む蛍光材料や化合物としては、その混成比が異なるものをはじめいくつかの種類があり、その材料組成比や混合量等により蛍光特性である発光波長スペクトル成分やピーク波長、ピーク波長強度、色合いは若干異なることが知られているが、本発明の実施に際しては任意に選択/調整できるものであるので、YAG系材料及びその化合物に関わる限りすべてこれに該当し含まれるものとする。また、YAG系蛍光体材料を波長変換材料として使用するLEDであれば、必ずしも白色でなくても黄色系、青色系の各LEDであっても良い。すなわち、YAG系白色LEDは典型的には青色発光LEDと黄色蛍光色の混合により白色に観察される光を生ずるLEDであるが、その混合バランスを適宜調整することにより、青色系に近い色合いや黄色系に近い色合い等を実現できるものであるが、本発明の実施に際しては、黄色系のYAG系白色LEDを用いることが、すなわち例えばYAG系蛍光色である黄色成分の強度を相対的に強めたYAG系白色LEDを使用することが演色性向上の観点からはより好ましい。しかし、一方で多様な色温度を実現するためには青色系等のすなわち色温度の高いYAG系白色LEDを用いて光源を構成すること、さらにはより短波長の青色若しくは紫系の色のLEDを用いたYAG系白色LEDが望ましい。なお、本発明では具体的一例としてYAG系白色LEDを示しているが、YAG系白色LEDの他に、紫外線や可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDとして、GaN、InGaNやAlInGaN等からなる窒化物半導体とEuが含有されたシリコンナイトライド系蛍光体、Euが含有されたオキシナイトライド系蛍光体やLuAl12:Ce、TbAl12:Ce等のCeが含有されたガーネット系蛍光体としてアルミ酸塩蛍光体等が代表的には挙げられる。
【実施例】
【0169】
以下、本発明の実施例について図面に基づき説明する。
(実施例1)
【0170】
本発明の一実施例として図24の上段にバックライト照明の制御回路、下段に側面図をそれぞれ示す。下段に示す構成は、周辺温度の変化に対する色度を一定にする状態を色時計で確認した際の構成を示している。光源は、AlInGaP系赤色LED241、窒化物系緑色LED242、窒化物系青色LED243の3種類で構成され、基板247に実装されている。赤色LED241、緑色LED242、青色LED243は、それぞれ配線249によって電気的に可変定電流源2410に接続されている。赤色LED241、緑色LED242、青色LED243は可変定電流源2410から電力を供給されると発光する。その光は導光板248を通して、その片面より発せられる。発せられた光は恒温槽245のガラス窓2413越しに色度計2412にて測定される。
【0171】
また、基板247の背面上には温度測定素子244が実装され、温度測定素子244はその周辺温度をその温度−電気的特性により、配線249によって電気的に接続された測定装置2411に送信し、よって測定される。フレーム246は、導光板248、LEDを実装された基板247を固定し、保護する。
【0172】
恒温槽内の温度を25℃にあわせ、白色の色度座標(x=0.29,y=0.29)になるように、赤色LED241、緑色LED242、青色LED243に流れる電流を調整する。恒温槽内の温度を−25℃、0℃、40℃、60℃、80℃と変化させた時、色度座標ははじめに設定した色度座標と異なる点を指しずれる。これをはじめに設定した同じ色度座標(x=0.29,y=0.29)になるように赤色LED241、緑色LED242、青色LED243に流れる電流を調整する。この時、赤色LED241に流れる電流を一定に保ったまま、緑色LED242、青色LED243に流れる電流だけを調整すると、緑色LED242、青色LED243に流れる電流は温度に対して一次関数に近似する値を示した(図11、図12、図13、図14参照)。図11は、上段が赤色LED241を10mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.29、y=0.29で一定になるように保持した場合の、緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフ、下段がその駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.039T(℃)+1.0913で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0053T(℃)+1.1191で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0173】
図12は、上段が赤色LED241を15mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.29、y=0.29で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフ、下段がその駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0038T(℃)+1.0772で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0055T(℃)+1.125で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0174】
図13は、上段が赤色LED241を20mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.29、y=0.29で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフ、下段がその駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.004T(℃)+1.0887で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0059T(℃)+1.1376で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0175】
図14は、上段が赤色LED241を25mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.29、y=0.29で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフ、下段がその駆動電流値の相対値(If)について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0042T(℃)+1.0992で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0064T(℃)+1.1606で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0176】
また図16は、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、15mA、20mA、25mAとしたとき、色度座標がx=0.29、y=0.29のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。各表において、温度(Ta(℃))の変化に対し色度座標のx値、y値が一定に保たれていることが理解できる。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、上述した図11〜図15である。
【0177】
また、恒温槽内の温度を変化させながら、色度だけでなく輝度も一定になるように赤色LED241、緑色LED242、青色LED243の電流をそれぞれ調整すると、赤色LED241、緑色LED242、青色LED243のそれぞれの電流は3次関数に近似する値を示した(図35、図36、図37、図38参照)。図35には、−25℃における赤色LED241の駆動電流値が、5mA、10mA、15mA時に色度座標がx=0.31、y=0.31のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、輝度と色度をそれぞれ維持・保持しながら赤色LED241、緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整したものである。各表において、温度の変化に対し輝度、相対輝度、色度座標のx値、y値が一定に保たれていることが理解できる。この場合の温度に対する電流相対値をグラフ化したものが図36、図37、図38である。
【0178】
図36の上段のグラフに示すように、−25℃における赤色LED241の駆動電流量を5mAとし、色度が色度座標においてx=0.31、y=0.31に設定できるように緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整し、その輝度と色度を一定に保持させながら、温度を−25℃から、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃と上昇させていくと、赤色LED241、緑色LED242、青色LED243の駆動電流値の相対値は、3次関数となり、25℃時の電流値でそれぞれ規格化すると図36の下段のグラフに示すように、赤色LED241の電流値対温度関数はIf=1E(−6)T+3E(−6)T+0.0041T+0.8815で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、緑色LED242の電流値対温度関数はIf=8E(−7)T−8E(−6)T+0.0013T+0.9701で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、青色LED243の電流値対温度関数はIf=7E(−7)T−7E(−6)T+0.0014T+0.9674で表される温度T(℃)の3次関数となる。すなわち、各色のLEDの駆動電流をそれぞれ上記の温度関数に基づいて、温度に対して変化させ制御することで、色度と輝度が一定に保持されるわけである。
【0179】
また、図37の上段のグラフに示すように、−25℃における赤色LED241の駆動電流量を10mAとし、色度が色度座標においてx=0.31、y=0.31に設定できるように緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整し、その輝度と色度を一定に保持させながら、温度を−25℃から、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃と上昇させていくと、赤色LED241、緑色LED242、青色LED243の駆動電流値の相対値は、3次関数となり、25℃時の電流値でそれぞれ規格化(If)すると図37の下段のグラフに示すように、赤色LED241の電流値対温度関数はIf=1E(−6)T+2E(−5)T+0.0046T+0.8763で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、緑色LED242の電流値対温度関数はIf=3E(−7)T+1E(−5)T+0.0021T+0.9669で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、青色LED243の電流値対温度関数はIf=3E(−7)T+9E(−6)T+0.0019T+0.9657で表される温度T(℃)の3次関数となる。すなわち、各色のLEDの駆動電流をそれぞれ上記の温度関数に基づいて、温度に対して変化させ制御することで、色度と輝度が一定に保持されるわけである。
【0180】
また、図38の上段のグラフに示すように、−25℃における赤色LED241の駆動電流量を15mAとし、色度が色度座標においてx=0.31、y=0.31に設定できるように緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整しその時の輝度と色度を一定に保持させながら、温度を−25℃から、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃と上昇させていくと、赤色LED241、緑色LED242、青色LED243の駆動電流値の相対値は、3次関数となり、25℃時の電流値でそれぞれ規格化すると図38の下段のグラフに示すように、赤色LED241の電流値対温度関数はIf=3E(−6)T−5E(−5)T+0.0037T+0.8815で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、緑色LED242の電流値対温度関数はIf=5E(−7)T−2E(−5)T+0.0021T+0.9613で表される温度T(℃)の3次関数となる。また、青色LED243の電流値対温度関数はIf=6E(−7)T−1E(−5)T+0.0019T+0.9624で表される温度T(℃)の3次関数となる。すなわち、各色のLEDの駆動電流をそれぞれ上記の温度関数に基づいて、温度に対して変化させ制御することで、色度と輝度が一定に保持されるわけである。
【0181】
なお、図36〜図38のグラフにおいて縦軸は駆動電流値の25℃時の値で規格化した相対電流値(If)であり、横軸はLED照明の載置される周囲温度でLEDジャンクション温度やステム温度等に準用できる温度指標である。したがって、この場合においても輝度色度一定とする温度変化に対する制御電流の値は3次関数に基づく演算処理により求めることができるので、後述するように2268ビットでの電流値の温度毎の設定値を記憶せずとも48ビットの記憶素子で、関数演算式の記憶に基づく演算処理により、温度変化時でも輝度色度一定の電流制御が行える。このような所定の関数に基づく駆動電流の制御において、再現性よく色度が保てることが確認できた。
【0182】
次に、本発明の他の実施例の一例を図23に示す。図23に示す実施例は、図24の実施例に示す構成による事前測定によって得られた関数によって制御されるバックライト照明に適用した照明の模式図であり、上段は制御回路のブロック図、中段はバックライト照明の平面図、下段は側面図をそれぞれ示している。
【0183】
光源はAlInGaP系赤色LED231、窒化物系緑色LED232、窒化物系青色LED233の3種類で構成され、基板237に実装されている。赤色LED231、緑色LED232、青色LED233はそれぞれ配線239によって電気的に制御部235に接続されている。また、基板237上には温度測定素子234が実装され、温度測定素子はその周辺温度をその温度−電気的特性により、配線239によって電気的に接続された制御部235に伝達する。赤色LED231、緑色LED232、青色LED233は、制御部から電力が供給されると発光する。その光は導光板238を通して、その片面より発せられる。フレーム236は、導光板238、LEDを実装された基板237を固定し、保護する。
【0184】
制御部235は、ある温度で色度(x=0.31、y=0.31)を設定すれば、周辺温度の変化による基板上の温度変化を温度測定素子234により感知し、その値により赤色LED231、緑色LED232、青色LED233に流れる電流の値を予め決められた関数(図5、図6、図7、図8参照)によって制御する。ここで図5〜図8は、上述の図11〜図14の場合の説明と設定色度が異なる他は同様の実施条件である。この結果、図5の上段に示すグラフでは赤色LED241を10mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.31、y=0.31で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフを示し、下段はその駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.004T(℃)+1.0868で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0053T(℃)+1.1279で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0185】
同様に図6の上段に示すグラフは、赤色LED241を15mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.31、y=0.31で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図6の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0041T(℃)+1.1028で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0056T(℃)+1.1349で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0186】
同様に図7の上段に示すグラフは、赤色LED241を20mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.31、y=0.31で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図7の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.004T(℃)+1.0914で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0057T(℃)+1.1444で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0187】
同様に図8の上段に示すグラフは、赤色LED241を25mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.31、y=0.31で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図8の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値(If)について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0042T(℃)+1.106で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0061T(℃)+1.157で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0188】
これにより、周辺温度の変化に関わらず導光板238の発光面から発せられる光の色度は一定に保たれる。この実施例においては、赤色LEDの電流値一定で、緑色LEDと青色LEDの電流を一次関数制御としているので、図9に示すように温度上昇と共に白色輝度は低下する。図9は、赤色LED241の電流量をそれぞれ10mA、15mA、20mA、25mAで一定とした時の、周囲温度に対する本実施例のLED発光装置の発光輝度を25℃時の発光輝度値で規格化した対温度相対輝度関係をそれぞれ表したグラフである。この場合には、全ての温度範囲において色度座標図上においてはホワイトバランスがx=0.31、y=0.31に保たれたままで、すなわち白色の上記色度を保持したままであることは言うまでもない。また図10は、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、15mA、20mA、25mAとしたとき、色度座標がx=0.31、y=0.31のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。各表において、温度(Ta(℃))の変化に対し色度座標のx値、y値が一定に保たれていることが理解できる。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、上述した図5〜図9である。この実施例においては、各色LEDは象徴的に一個ずつからなる態様で示しているが、それぞれ複数のLEDから構成される照明においても同様に扱えることは当然である。
【0189】
また、関数による制御のみならずホワイトバランスを一定に保つためのRGB−LEDの電流設定値を予め各温度毎に全て記憶させておき、照明稼動時の温度に相対する記憶した設定値を読みだして電流制御する構成とすることもできる。
【0190】
さらに、LEDの周辺温度変化の検知については、本実施例のように温度測定素子(温度検出器等)を用いてもよいし、例えばエアコンや恒温層の設定温度値等何らかのLED稼動環境温度指標を示し、又は示唆する指標値を入力させるようにして、その入力値に基づいて制御するように構成してもよいし、環境温度が時間により周期的に変化する場合等においては、時間によって経過時間と共に電流設定値を制御変化させることもできる。
(実施例2)
【0191】
第2実施例の模式図を図34に示す。図34においては、LED発光装置3410である照明装置を構成するAlInGaP系赤色LED349Rと窒化物系青色LED349Bと窒化物系緑色LED349Gがそれぞれの設定レジスタ343、演算回路344、DAC(デジタルアナログコンバータ)345、電流源346を備えると共に図34のように接続されている。この照明は製造時において予め測定された温度に依存する色度一定の電流制御関数やその係数、基準輝度等の電流データをホストコンピュータ340から制御部235内の不揮発性メモリ341に書き込まれている。照明の電源起動時においてこのデータは制御回路342を通じ設定レジスタ343に各色毎に書き込みされる。各LED近傍に備えられた温度測定素子347によって照明を構成する各LEDの環境温度が測定されると温度情報処理部348を通じて温度情報が演算回路344に出力される。演算回路344では入力された温度情報と関数の温度係数、基準となる輝度データ等にもとづき色度一定のための電流設定値を演算し、コンバータ345を経由して電流源346に所定の電流設定値の制御命令を出力する。この結果、各LED349R、349G、349Bは適宜発光制御され、温度可変時においても白色度が一定としてホワイトバランスが保持される。
【0192】
ここで、制御部235での動作は次のようになる。パソコン等の外部ホスト340等から不揮発性メモリ341に基準となる輝度データと、温度変化に対する輝度データの変化の割合をRGB各色毎に製造時、又は/及び調整(メンテナンス)時に書き込む。実運用時すなわち、照明の実稼動時において、制御部235が起動したときに、不揮発性メモリ341のデータは制御回路342によって読み込まれ、データを直接演算に利用することが容易なレジスタ343に書き込まれる。レジスタ343に書き込まれた設定情報と、温度測定素子347から得た信号によって温度情報処理部348が発生する温度情報によって、輝度データの設定値の計算を演算回路344が行う。計算された設定値はDAコンバータ345によって電流源346を直接制御可能な信号に変換される。
【0193】
温度センサからの温度情報取り出しと、温度情報に基づく輝度の制御は演算回路344の関数に基づく演算アルゴリズムによって決定される一定の周期で行う。この照明回路により、色度を(x=0.27、y=0.27)に調整したときの実施例を図17〜図22に示す。ここで図17〜図20は、上述の図11〜図14の時の説明と設定色度が異なる他は同様の実施条件である。この結果、図17の上段のグラフに示すのは赤色LED241を10mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.27、y=0.27で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図17の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0041T(℃)+1.1012で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0058T(℃)+1.1455で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0194】
同様に図18の上段に示すグラフは、赤色LED241を15mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.27、y=0.27で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図18の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0041T(℃)+1.096で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.006T(℃)+1.1478で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0195】
同様に図19の上段に示すグラフは、赤色LED241を20mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.27、y=0.27で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図19の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.004T(℃)+1.0937で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0061T(℃)+1.1516で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。
【0196】
同様に図20の上段に示すグラフは、赤色LED241を25mAで一定電流駆動した場合において、色度が色度座標上x=0.27、y=0.27で一定になるように保持した場合の緑色LED242、青色LED243それぞれの駆動電流の値を測定したグラフであり、図20の下段に示すグラフは、その駆動電流値の相対値(If)について25℃時の電流値で規格化し、グラフ化したものである。測定ポイントは−25℃、0℃、25℃、40℃、60℃、80℃である。縦軸は25℃時で規格化した駆動電流の相対値(If)、横軸は発光装置が載置された恒温槽内の周囲温度であり、本実施例においては発光ダイオードのジャンクション温度に準用できる温度指標である。この図から判るように、赤色LED241の駆動電流値が一定に対して、青色LED243の駆動電流値はIf=−0.0039T(℃)+1.0861で表される一次関数において温度に対して制御し、緑色LED242の駆動電流値はIf=−0.0061T(℃)+1.1475で表される一次関数において温度に対して制御すれば、色度が一定に保たれることが判る。また、図21は、赤色LED241の電流量をそれぞれ10mA、15mA、20mA、25mAで一定とした時の、周囲温度に対する本実施例のLED発光装置の発光輝度を25℃時の発光輝度値で規格化した対温度相対輝度関係をそれぞれ表したグラフである。この場合には、全ての温度範囲において色度座標図上においてはホワイトバランスがx=0.27、y=0.27に保たれたままで、すなわち白色の上記色度を保持したままであることは言うまでもない。
【0197】
図22には、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、15mA、20mA、25mAとしたとき、色度座標がx=0.27、y=0.27のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。各表において、温度(Ta(℃))の変化に対し色度座標のx値、y値が一定に保たれていることが理解できる。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、上述した図17〜図20である。
【0198】
これらの図から明らかなように、いずれの場合にも赤色LED電流値一定時の緑色LED、赤色LEDの制御電流は一次関数近似にて表現されることで、この制御によりホワイトバランスが保たれる。同様に、白色度(x=0.23、y=0.23)時、白色度(x=0.41、y=0.41)時、白色度(x=0.3、y=0.4)時のホワイトバランス設定時の制御電流値についてもそれぞれ図26〜図27、図29〜図30、図32〜図33に示すように一次関数近似において制御できるものである。図26においては、色度はx=0.23、y=0.23のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が10mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0041T+1.107で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0062T+1.1613なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれる。また、図27においては、色度はx=0.23、y=0.23のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が15mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0041T+1.1059で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0064T+1.1684なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれる。図29においては、色度はx=0.41、y=0.41のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が10mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0028T+1.0684で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0047T+1.1164なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれる。また、図30においては、色度はx=0.41、y=0.41のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が20mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0031T+1.0835で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0053T+1.1371なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれる。図32においては、色度はx=0.3、y=0.4のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が10mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0029T+1.0683で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0048T+1.1178なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれる。また、図33においては、色度はx=0.3、y=0.4のホワイトバランスの設定で、赤色LED241の駆動電流量が15mA一定時には、青色LED243の駆動電流相対値(If)はIf=−0.0029T+1.0696で、緑色LED242の駆動電流相対値(If)は、If=−0.0051T+1.1265なる温度T(℃)の関数で駆動制御することで色度が一定に保たれることがそれぞれ確認できた。
【0199】
なお図25は、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、15mAとしたとき、色度座標がx=0.23、y=0.23のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、図26〜図27である。また図28は、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、20mAとしたとき、色度座標がx=0.41、y=0.41のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、図29〜図30である。さらに図31は、赤色LED241の駆動電流値をそれぞれ10mA、15mAとしたとき、色度座標がx=0.3、y=0.4のホワイトバランスに設定できる緑色LED242、青色LED243の駆動電流値において、色度を維持・保持しながら緑色LED242、青色LED243の駆動電流値を調整した状態での各値を示す表である。この場合の温度(Ta(℃))に対する電流相対値(If)をグラフ化したものが、図32〜図33である。各表において、温度(Ta(℃))の変化に対し色度座標のx値、y値が一定に保たれていることが理解できる。
【0200】
本実施例においては全温度範囲において、赤色LEDの電流を一定に保つと、温度上昇に伴い赤色LEDの輝度は一次関数的に減少することになる(図9、図15、図21参照)。したがって、赤色LEDの上記輝度低下に対して、緑色LED及び青色LEDの輝度を一次関数的に減少させてやることでホワイトバランスを簡便に、単純な回路構成と少ないスペース、メモリ容量において実現できることを見出した。より正確には緑色LEDや青色LEDの輝度は電流が一定であったとしても、温度依存性を有するためその電流制御は二次関数として扱うことが必要なのであるが、その温度依存性の係数は赤色LEDに比して相当小さいため、すなわち赤色LEDの輝度変化の温度依存性に比べて緑色LEDと青色LEDのそれは視覚上無視できる程度であるので、一次関数的に電流を制御することで、視覚上実質的に同一と見なせる白色色度範囲にホワイトバランスを保つことが可能となる。
【0201】
所定の関数において電流値を制御できると、記憶素子の容量を低減させ小型軽量化、周辺回路の単純化において有利である。すなわち、例えば−40〜85℃の範囲で1度ステップでホワイトバランスを保持するための各色LEDの電流設定値の記憶が必要である場合には、設定値を仮に1設定値あたり6ビット必要であるとしたとき、
126ポイント×6bit×3(R、G、B)=2268bit
の容量を有する記憶素子が必要となる。
【0202】
一方、本実施例のような一次関数制御で緑色LEDと青色LEDを温度に対し制御する場合においては、それぞれ傾きと切片のビットが必要であるとしても、
(6bit+6bit)×2(G、B)=24bit
と前述の100分の1程度の記憶容量で済むことになる。また、仮に二次関数や三次関数で制御する場合においてもそれぞれ、36bit、48bitで色度や輝度を一定とする制御電流値を実質的に記憶することができるので、記憶容量が2桁程度は低減させ得ることになる。
【0203】
これによって、メモリデータにアクセスする際のアドレスデコード回路等も小規模、安価、軽量に実現できることになる。総合的に周辺回路も含め小型回路で色度一定の制御が可能となるものであり非常に好ましい。回路規模の小ささは、ICチップの面積の小型化(おおよそbit数に比例)につながり、チップ単価やプリント基板における占有面積の低減に大きく貢献する。これはコスト面の他にも、アドレス信号の簡素化等によってアドレス認識誤りの低減につながる等誤動作や誤作動の減少として、ひいては信頼性の向上にも効果があるものと思われる。
【0204】
特に青色LED及び緑色LEDが窒化物系半導体材料からなり、赤色LEDがアルミニウム・インジウム・ガリウム・燐(AlInGaP)系半導体材料からなる場合において、白色光源をRGB−LEDにより構成した時には、温度変化時の一定白色電流制御が赤色LED電流値一定時には一次関数近似にて、色度と輝度共に温度変化に対して一定とする場合には三次関数近似関係式にて良好に表現できる傾向にあることが判明しており、この関数に基づく制御が簡便に、簡単な回路構成で安価、小型化において実現できるという意味において非常に好ましい。
(実施例3)
【0205】
制御部235の動作は以下のようにしてもよい。図39に示すように、実施例2との相違点は、温度情報処理部348からの温度情報が制御回路342に直接入力されている。これによって、入力された温度情報に対応する制御設定値を制御回路342において一括演算することが可能となる。また、RGB各々の演算回路が必要なくなり演算値を設定レジスタ343からDAC(デジタルアナログコンバータ)345に直接信号として入力することが可能となる。PC等の外部ホスト340等から、不揮発性メモリ341に温度に応じた電流設定値をRGBそれぞれについて、製造時もしくは調整時に予め測定評価し、書き込む。実運用時において制御回路342は、温度測定素子347から得た信号により温度情報処理部348が発生する温度情報によって、輝度データ、色度データ等の設定値の計算を行う。
【0206】
制御回路342は、測定温度に対して計算された設定値をデータを変換して利用することが容易なレジスタに書き込む。DAコンバータ345は、書き込まれたデータに基づき電流源346を制御する。温度センサからの温度情報取り出しと温度情報に基づく輝度の制御は、制御回路342の演算アルゴリズムによって決定される一定の周期で行う。この実施例においては、RGBそれぞれの演算回路を設ける必要がなく、また様様な温度に対する全データを設定レジスタに書き込む必要がなく、測定された温度に対する制御情報のみを設定レジスタに書き込みすればよい事になるので、制御情報の流れとして制御回路以下の部分の構成が容易であり、簡易化高速化でき、RGB毎の演算回路を設けないので小型、軽量、薄型で低コストである。制御する所定の関数に関わる内容は上述の実施例と同様であり、所定の関数による色度一定の制御が極めて少ないメモリにて実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0207】
本発明の発光装置、LED照明、LED発光装置及び発光装置の制御方法によれば、温度等変化しても所望の色度等の出射光が得られ、バックライトやヘッドライト、フロントライト、有機や無機エレクトロルミネッセンス、LEDディスプレイを含む各種の電光掲示板やドットマトリックスユニット、ドットラインユニット等に好適に利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段を備え、該発光素子制御手段が該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御をすることを特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記発光素子制御手段が、該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の駆動電流又は/及び駆動電圧を制御することを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、予め該発光素子の複数の温度に対する該発光装置からの出射光を該所望の色度に制御するための駆動電流値又は/及び駆動電圧値を記憶する記憶手段とを備え、該発光素子制御手段が該記憶手段に記憶された所定の温度時の該駆動電流値又は/及び駆動電圧値に基づいて該発光素子の駆動電流制御又は/及び駆動電圧制御をすることを特徴とする発光装置。
【請求項4】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度検出手段を備え、該発光素子制御手段が該温度検出手段からの信号と該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御をすることを特徴とする発光装置。
【請求項5】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、該発光素子制御手段が該温度検出手段及び該駆動時間検出手段からの信号と該発光素子の温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御をすることを特徴とする発光装置。
【請求項6】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置であって、該発光装置が該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段と、温度設定手段を備え、該発光素子制御手段が該温度設定手段に設定された設定値と該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御をすることを特徴とする発光装置。
【請求項7】
前記発光素子制御手段が、前記発光装置からの出射光を白色光に属する所望の色度に制御することを特徴とする請求項1乃至請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記発光素子が発光ダイオード(LED)である請求項1乃至請求項7に記載の発光装置。
【請求項9】
赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の色度に制御するLED制御手段を備え、該LED制御手段が該LEDの温度変化に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御して該LED照明からの出射光を白色光に制御し、
さらに前記LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動することを特徴とするLED照明。
【請求項10】
前記一定電流駆動するLEDが赤色LEDである請求項9に記載のLED照明。
【請求項11】
前記温度変化に対する所定の関数が駆動電流の対温度一次関数であることを特徴とする請求項9乃至請求項10に記載のLED照明。
【請求項12】
赤色LED、青色LED、緑色LEDなる3つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の色度と輝度に制御するLED制御手段を備え、該LED制御手段が該LEDの温度変化に対する所定の関数に基づいて該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧のパルス駆動時間を制御して該LED照明からの出射光を白色光の所望の輝度に制御することを特徴とするLED照明。
【請求項13】
赤色LED、青色LED、緑色LED、紫外線又は可視光が発光可能な半導体発光素子と、その半導体発光素子からの発光によって励起され発光する蛍光体とを具備する白色発光可能な白色LEDなる4つの異なる色度のLEDを備えるLED照明であって、該LED照明が該LED照明からの出射光を所望の演色度に制御するLED制御手段と、温度設定手段及び/又は温度検出手段と、駆動時間検出手段を備え、該LED制御手段が、該温度検出手段からの検出値及び該駆動時間検出手段からの信号と該LEDの温度変化及び駆動時間に対する所定の関数に基づいて、該LEDの駆動電流又は/及び駆動電圧を制御し、該LED制御手段が該LED照明からの出射光を白色光である所望の演色度に制御し、
さらに該LED制御手段は、いずれか一つの色度のLEDを一定電流駆動することを特徴とするLED照明。
【請求項14】
少なくとも赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が温度に対する色度保持のための情報を入出力可能な不揮発性メモリと電源起動時に該情報を読み込み赤色用設定レジスタ、青色用設定レジスタ、緑色用設定レジスタに各色毎の制御情報を書き込みできる制御回路と、各色毎の設定レジスタからの信号と温度測定素子から温度情報処理部を介して入力される温度情報信号とに基づいて演算する演算回路と、該演算回路から出力を変換するデジタルアナログコンバータを各色毎に有すると共に、赤色LEDと青色LEDと緑色LEDの駆動電流を供給する各色毎の電流源を有する制御部を備え、
不揮発性メモリに入出力される温度に対する色度保持のための情報が、所定の関数、又は温度係数と基準となる色度と輝度データ、又は温度に対する駆動電流値であることを特徴とするLED発光装置。
【請求項15】
前記赤色LED用の所定の関数が温度に対して制御電流値を一定にする関数であり、緑色LED用所定の関数と青色LED用所定の関数は温度に対して制御電流値が一次関数である請求項14に記載のLED発光装置。
【請求項16】
少なくとも赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が、温度に対する色度及び輝度保持のための情報を入出力可能な不揮発性メモリと電源起動時に該情報を読み込み赤色用設定レジスタ、青色用設定レジスタ、緑色用設定レジスタに各色毎の制御情報を書き込みできる制御回路と、各色毎の設定レジスタからの信号と温度測定素子から温度情報処理部を介して入力される温度情報信号とに基づいて演算する演算回路と、該演算回路から出力を変換するデジタルアナログコンバータを各色毎に有すると共に、赤色LEDと青色LEDと緑色LEDの駆動電流を供給する各色毎の電流源を有する制御部を備え、
不揮発性メモリに入出力される温度に対する色度及び輝度保持のための情報が、所定の関数、又は温度係数と基準となる色度と輝度データ、又は温度に対する駆動電流値であることを特徴とするLED発光装置。
【請求項17】
前記赤色LED用の所定の関数と緑色LED用所定の関数と青色LED用所定の関数は温度に対して制御電流値が三次関数である請求項16に記載のLED発光装置。
【請求項18】
赤色LEDと青色LEDと緑色LEDを備えるLED発光装置であって、該LED発光装置が、
該LEDに電気的に接続された各色LED毎の電流源と、該電流源に電気的に接続された各色毎のデジタルアナログコンバータ、と該デジタルアナログコンバータに電気的に接続された各色LED毎の設定レジスタと、該設定レジスタに電気的に接続された制御回路と、該制御回路と電気的に接続された不揮発性メモリとを備え、
該制御回路は該LEDの温度測定素子から温度情報処理部を介して温度情報の電気的な入力配線接続を有しており、
該制御回路が該不揮発性メモリに記憶された温度による電流設定データ/又は所定の関数と該入力された温度情報とに基づき該LEDの各色LED毎の制御電流値を演算し、該設定レジスタに出力した値によって該LEDの発光制御駆動を行うことを特徴とするLED発光装置。
【請求項19】
前記赤色LEDがAlInGaP系半導体材料で構成され、前記青色LED及び緑色LEDが窒化物系半導体材料で構成される請求項14乃至請求項18に記載のLED発光装置。
【請求項20】
少なくとも2つ以上の異なる色度の発光素子を備える発光装置の制御方法であって、該発光装置からの出射光を所望の色度に制御する発光素子制御手段が、該発光素子の温度変化に対する所定の関数に基づいて該発光素子の制御をすることを特徴とする発光装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【国際公開番号】WO2005/011006
【国際公開日】平成17年2月3日(2005.2.3)
【発行日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−512050(P2005−512050)
【国際出願番号】PCT/JP2004/010623
【国際出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(000226057)日亜化学工業株式会社 (993)
【Fターム(参考)】