説明

発光装置及び表示装置

【課題】発光効率を高めて画質を改善することができる発光装置及び表示装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る発光装置10は、相互に対向配置され、真空容器を構成する第1基板12及び第2基板14と、第1基板12に配置された電子放出ユニット18と、第2基板14に配置された発光ユニット20と、を含み、発光ユニット20は、相互に離隔して配置された複数の蛍光層30と、複数の蛍光層30の間に配置された反射層32と、蛍光層30及び反射層32の一面に配置されたアノード電極34と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光装置及び表示装置に関し、より詳しくは、電子放出部と蛍光層を用いて、光を出す発光装置と、この発光装置を光源として使用する表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルのような受光型表示パネルを備える表示装置は、表示パネルに光を提供する光源を必要とする。一般に、冷陰極蛍光ランプ(Cold Cathode Fluorescent Lamp;CCFL)方式の発光装置と、発光ダイオード(Light Emitting Diode;LED)方式の発光装置とが、表示装置の光源として幅広く使用されている。
【0003】
CCFL方式は線光源を使用し、LED方式は点光源を使用するので、両発光装置は、光拡散のための複数の光学部材を備えている。ところで、線光源又は点光源から放出された光の相当量は、光学部材を経る間に損失されるので、CCFL方式及びLED方式は、十分な輝度を得るために消費電力を高めなければならない。
【0004】
最近になってCCFL方式及びLED方式を代替する発光装置が提案されている。この発光装置は、後面基板に電子放出部を具備して、前面基板に蛍光層とアノード電極を備える。この発光装置によれば、前面基板と後面基板は、密封部材によって接合され、その内部が排気される。よって、前面基板と後面基板は、真空容器を構成し、電子放出部から放出された電子は、蛍光層を励起させて可視光を放出させる。このような発光装置は、複雑な光学部材を必要とせず、消費電力が低い長所がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記の発光装置が表示パネルに向かって光を放出する際に、放出された光の一部は、表示パネルによって反射してしまい、観察者方向に透過できずに発光装置に戻ってくる。このように表示パネルで反射した光は、再使用できないので光損失につながるという問題があった。
【0006】
また、発光装置は、表示装置の駆動時に発光面全体を同じ輝度で発光させるので、表示装置に要求される画質改善、例えばコントラスト比を向上させることが困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、発光効率を高めて画質を改善することが可能な、新規かつ改良された発光装置及び表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、相互に対向配置され、真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、第1基板に配置された電子放出ユニットと、第2基板に配置された発光ユニットと、を含み、発光ユニットは、相互に離隔して配置された複数の蛍光層と、複数の蛍光層の間に配置された反射層と、蛍光層及び反射層の一面に配置されたアノード電極と、を含むことを特徴とする、発光装置が提供される。
【0009】
また、反射層は、金属で形成されてもよい。
【0010】
また、反射層は、アルミニウム、アルミニウム合金、モリブデン、及びモリブデン合金からなる群より選択された金属を含んでもよい。
【0011】
また、蛍光層は、四角形に形成され、反射層は、格子パターンで形成されてもよい。
【0012】
また、アノード電極は、第1基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された金属膜から成ってもよい。
【0013】
また、アノード電極は、第2基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された透明導電膜から成ってもよい。
【0014】
また、第1基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された全面反射層を含んでもよい。
【0015】
また、電子放出ユニットは、相互に交差する第1電極及び第2電極と、第1電極又は第2電極に電気的に連結される電子放出部と、を含んでもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、画像を表示する表示パネルと、表示パネルに向かって光を放出する発光装置と、を含み、発光装置は、相互に対向配置され、真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、第1基板に配置された電子放出ユニットと、第2基板に配置された発光ユニットと、を含み、発光ユニットは、相互に離隔して配置された複数の蛍光層と、複数の蛍光層の間に配置された反射層と、蛍光層及び反射層の一面に配置されたアノード電極と、を含むことを特徴とする、表示装置が提供される。
【0017】
また、反射層は、アルミニウム、アルミニウム合金、モリブデン、及びモリブデン合金からなる群より選択された金属を含んでもよい。
【0018】
また、アノード電極は、第1基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された金属膜から成ってもよい。
【0019】
また、アノード電極は、第2基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された透明導電膜から成ってもよい。
【0020】
また、発光ユニットは、第1基板に対向した蛍光層及び反射層の一面に配置された全面反射層を含んでもよい。
【0021】
また、電子放出ユニットは、相互に交差する第1電極及び第2電極と、第1電極又は第2電極に電気的に連結される電子放出部と、を含んでもよい。
【0022】
また、発光装置は、表示パネルより少ない数の画素を有し、画素別に発光の強さを独立して制御してもよい。
【0023】
また、表示パネルは、液晶表示パネルであってもよい。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように本発明によれば、発光効率を高めて画質を改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0026】
<第1実施形態>
以下、本発明の各実施形態に係る電界放出型等の発光装置と、この発光装置をバックライトユニットとして使用する液晶等の表示装置と、について説明する。そこで、まず始めに、図1〜図4を参照して本発明の第1実施形態に係る発光装置について説明する。
図1は、本実施形態に係る発光装置を示した断面図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態の発光装置10は、所定の間隔をおいて平行に対向配置される第1基板12と第2基板14とを含む。第1基板12と第2基板14との周縁には密封部材16が配置されて、密封部材16は、両基板を接合させる。そして、内部空間は、約133×10−6Pa(約10−6Torr)の真空度に排気されて、第1基板12及び第2基板14と密封部材16とは、真空容器を構成する。
【0028】
第1基板12及び第2基板14と、密封部材16との内側に位置する領域は、実際に可視光放出に寄与する有効領域と、有効領域を囲む非有効領域と、に区分することができる。第1基板12の有効領域には電子放出のための電子放出ユニット18が配置され、第2基板14の有効領域には可視光放出のための発光ユニット20が配置される。
【0029】
図2は、本発明の第1実施形態に係る発光装置のうち有効領域を示した部分分解斜視図である。
【0030】
図1及び図2に示すように、電子放出ユニット18は、第1基板12上に形成され、絶縁層24を間に挟んで配置されて互いに交差する方向に沿って帯状パターンで形成される第1電極22と第2電極26と、第1電極22又は第2電極26のうち何れか1つの電極に電気的に連結される電子放出部28と、を含む。
【0031】
電子放出部28が第1電極22に形成される場合、第1電極22は、電子放出部28に電流を供給するカソード電極となり、第2電極26は、このカソード電極と間の電圧差によって電界を形成して電子放出を誘導するゲート電極になる。反対に電子放出部28が第2電極26に形成される場合、第2電極26がカソード電極になり、第1電極22がゲート電極になる。
【0032】
第1電極22及び第2電極26のうち、発光装置10の行方向(図面のx軸方向)に沿って位置する電極が走査電極として機能して、発光装置10の列方向(図面のy軸方向)に沿って位置する電極がデータ電極として機能する。
【0033】
図1及び図2では、電子放出部28が第1電極22上に形成され、第1電極22が発光装置10の列方向(y軸方向)に沿って配置され、第2電極26が発光装置10の行方向(x軸方向)に沿って位置する場合を示した。この電子放出部28の位置と第1電極22及び第2電極26の配列方向は前述した例に限定されず多様に変形可能である。
【0034】
第1電極22と第2電極26との交差領域毎に、第2電極26及び絶縁層24に開口部261、241が形成され、この開口部261、241は、第1電極22の表面一部を露出させる。そして、絶縁層24の開口部241内側の第1電極22の上に、電子放出部28が配置される。
【0035】
電子放出部28は、真空中で電圧が印可されれば電子を放出する物質、例えば、炭素系物質又はナノメートルサイズ物質で形成することができる。この電子放出部28は、例えば、炭素ナノチューブ、黒鉛、黒鉛ナノファイバー、ダイヤモンド、ダイヤモンド状炭素、C60、シリコンナノワイヤー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択された物質を含むことができる。また、電子放出部28は、スクリーン印刷、直接成長、化学気相蒸着又はスパッタリングなどの製造方法によって製造することができる。
【0036】
他方、電子放出部28は、モリブデン(Mo)又はシリコン(Si)等を主材質とする先端が尖ったチップ構造物から成ることができる。
【0037】
前述した構造において、第1電極22と第2電極26との交差領域の1つを、発光装置10の1つの画素領域に対応させることもでき、2つ以上の交差領域を、発光装置10の1つの画素領域に対応させることもできる。後者の場合、1つの画素領域に対応する2つ以上の第1電極22及び/又は2つ以上の第2電極26は、互いに電気的に連結されて、同一な駆動電圧が印加される。
【0038】
次に、発光ユニット20について説明する。
発光ユニット20は、第2基板14の一面上に所定のパターンで形成されて、互いの間に距離をおいて離隔して配置される蛍光層30と、蛍光層30の間において蛍光層30と並んで配置される反射層32と、第1基板12に対向して蛍光層30と反射層32との一面に配置されるアノード電極34と、を含む。
【0039】
蛍光層30は、白色光を放出する白色蛍光層から成ることができる。この蛍光層30は、画素領域毎に1つずつ配置されたり、1つの画素領域に2つ以上の蛍光層30が配置されたり、1つの蛍光層30が2ケ以上の画素領域に対応するように配置されてもよい。これらの3つの配置うちどの配置であっても、それぞれの蛍光層30は、図3に示すように略四角形に形成できる。
【0040】
反射層32は、光反射度が高い物質で形成され、望ましく金属膜で形成される。反射層32は、例えば、アルミニウム、モリブデン及びこれらの合金からなる群から選択された金属を含んでもよい。反射層32は、蛍光層30の配列形状に合わせて、それぞれの蛍光層30の間において格子パターンで形成できる。
【0041】
アノード電極34は、蛍光層30と反射層32との表面を覆うアルミニウムのような金属膜から成ることができる。アノード電極34は、電子ビームを引き寄せる加速電極として高電圧を印加され、蛍光層30を高電位状態に維持させ、蛍光層30が放射した可視光のうち、第1基板12に向かって放射した可視光を、第2基板14側に反射させて輝度を高めることができる。
【0042】
そして、第1基板12と第2基板14との間には、真空容器に加えられる圧縮力を支持して両基板の間隔を一定に維持させるスペーサ(図示せず)が配置されてもよい。
【0043】
上記の構成を有する発光装置10は、真空容器外部から第1電極22と第2電極26とに所定の駆動電圧を印加し、アノード電極34に数千ボルトの正の直流電圧を印加して駆動する。図1において、符号36は、第2電極から延長された第2電極リード部を示し、符号38は、アノード電極から延長されたアノードリード部を示す。
【0044】
このように構成した発光装置10によれば、第1電極22と第2電極26との電位差が臨界値以上である画素では、電子放出部28の周囲に電界が形成され、この電子放出部28から電子が放出される。そして、放出された電子は、アノード電圧に引かれて、対応する蛍光層30部位に衝突する。この衝突によって蛍光層30が発光して、可視光を放出することができる。この際、画素別の蛍光層30の発光の強さは、当該画素の電子ビーム放出量に対応する。
【0045】
図4は、本発明の第1実施形態に係る発光装置のうち第2基板と発光ユニットを示した部分拡大断面図である。
【0046】
図4に示すように、前述した駆動過程において発光装置10から放出された光の一部は、発光装置10の前方に配置された部材(例えば、後述する表示パネル又は拡散板等)によって反射して、発光装置10に再び入射されうる。図4に示すように、この際、蛍光層30の間に配置された反射層32は、この光を第2基板14の外部に再反射することができる。
【0047】
従って、本実施形態によれば、発光装置10が放出する光量は、蛍光層30から第2基板14に向かって放出される光量と、アノード電極34が反射する光量及び反射層32が反射する光量と、を加算した光量となり、比較例の反射層32を備えない発光装置と比較すると、同一な駆動条件下において、輝度を高めることができる。
【0048】
<第2実施形態>
次に、図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る発光装置について説明する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る発光装置のうち第2基板と発光ユニットを示した部分拡大断面図である。
【0049】
図5に示すように、本実施形態において、発光ユニット20’は、第2基板14’の一面に形成されて例えばITO(酸化インジウム錫)のような透明導電膜等から成るアノード電極34’と、第1基板12に対向したアノード電極34’の一面において所定のパターンを有して相互に離隔して配置された蛍光層30’と、蛍光層30’の間において蛍光層30’と並んで配置された反射層32’と、を含む。
【0050】
そして、発光ユニット20’において、第1基板12に対向した蛍光層30’及び反射層32’の一面には、前面反射層40が更に形成される。
【0051】
蛍光層30’及び反射層32’の材料及び形状などは、前述した第1実施形態と同様である。また、前面反射層40は、例えばアルミニウムのような金属膜等によって形成される。本実施形態において反射層32’は、発光装置の前方に配置された部材によって反射して戻った光と共に、アノード電極34’が反射した光を、第2基板14’の外部に再反射して輝度を高めることができる。
【0052】
一方、前述した実施形態において、第1基板12と第2基板14とは、5〜20mmの比較的大きい間隔で配置することができる。そしてアノード電極34は、アノードリード部38を通じて、約10kV以上、望ましくは約10〜15kV程度の高電圧を提供できる。本実施形態の発光装置10は、前述した構成によって、有効領域中央部でほぼ10、000cd/m以上の最大輝度を実現できる。
【0053】
<表示装置>
以上、本発明の第1実施形態及び第2実施形態に係る発光装置10について説明した。
次に、図6を参照して、この発光装置10を備えた表示装置の一例について説明する。
【0054】
図6は、本発明の一実施形態に係る表示装置を示した分解斜視図である。図6に示した表示装置は、本発明を例示するためのものであり、本発明は、この例に限定されるものではない。
【0055】
図6に示すように、本実施形態に係る表示装置100は、発光装置10と、発光装置10の前方に配置された表示パネル50とを含む。発光装置10と表示パネル50との間には、発光装置10で射出した光を均等に拡散させて表示パネル50に供給する拡散板60が配置されても良い。拡散板60と発光装置10とは、間に所定の距離をおいて離隔配置される。表示パネル50の前方と発光装置10の後方とには、それぞれトップシャーシ62とボトムシャーシ64とが配置される。
【0056】
表示パネル50は、液晶表示パネル又は他の受光型表示パネルから成る。以下、例えば表示パネル50は、液晶表示パネルである場合について説明する。
【0057】
表示パネル50は、多数の薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)が形成されたTFT基板52と、TFT基板52上部に配置されたカラーフィルター基板54と、このTFT基板52とカラーフィルター基板54との間に注入される液晶層(図示せず)と、を含む。カラーフィルター基板54の上部とTFT基板52の下部には偏光板(図示せず)が配置されて表示パネル50を通過する光を偏光させる。
【0058】
各TFTのソース端子にはデータラインが連結され、ゲート端子にはゲートラインが連結され、ドレーン端子には画素電極が連結される。ゲートライン及びデータラインにそれぞれ回路ボードアセンブリー56、58から電気的な信号を入力すれば、TFTのゲート端子とソース端子に電気的な信号が入力される。この信号入力によりTFTは、導通又は遮断されて、画素電極駆動に必要な電気的な信号が、ドレーン端子に出力される。
【0059】
カラーフィルター基板54には赤色と緑色及び青色のカラーフィルターと共通電極とが配置される。TFTが導通すれば、画素電極と共通電極との間に電界が形成される。この電界によって、液晶層を構成する液晶分子の配列角が変化して、変化された配列角により画素別に光透過度が変化する。
【0060】
表示パネル50の回路ボードアセンブリー56、58は、それぞれの駆動集積回路(IC)パッケージ561、581と接続される。表示パネル50を駆動するために、ゲート回路ボードアセンブリー56は、ゲート駆動信号を伝送し、データ回路ボードアセンブリー58は、データ駆動信号を伝送する。
【0061】
発光装置10には、表示パネル50より少ない数の画素が形成されて、発光装置10の1つの画素が、2つ以上の表示パネル50の画素に対応するようにする。発光装置10の各画素は、対応する複数の表示パネル50の画素のうちの最も高い階調に対応して発光できる。発光装置10は、画素別に2〜8ビットの階調を表現できる。
【0062】
便宜上、表示パネル50の画素を第1画素といって、発光装置10の画素を第2画素といい、1つの第2画素に対応する複数の第1画素を第1画素群と称する。
【0063】
発光装置10の駆動過程は、表示パネル50を制御する信号制御部(図示せず)により、第1画素群の第1画素のうちの最も高い階調を検出し、検出した階調により第2画素発光に必要な階調を算出し、この階調をデジタルデータに変換し、このデジタルデータを用いて発光装置10の駆動信号を生成する段階を含める。発光装置10の駆動信号は、走査駆動信号とデータ駆動信号とを含む。
【0064】
発光装置10の回路ボードアセンブリー(図示せず)、つまり、走査回路ボードアセンブリーとデータ回路ボードアセンブリーは、それぞれの駆動ICパッケージ441、461と接続する。発光装置10を駆動するために、走査回路ボードアセンブリーは、走査駆動信号を伝送し、データ回路ボードアセンブリーは、データ駆動信号を伝送する。
【0065】
発光装置10の第2画素は、対応する第1画素群に映像が表示される際に、第1画素群に同期されて所定の階調で発光する。このように発光装置10は、画素別に輝度を独立的に制御することができ、各画素に対応する表示パネル50画素に適切な強さの光を提供する。従って、本実施形態の表示装置100は、動的コントラスト比が優れた画面を表示でき、より鮮明な画質を実現できる。
【0066】
<上記実施形態による効果>
以上、各実施形態に係る発光装置10及び発光装置10を備えた表示装置100について説明した。この発光装置10によれば、反射層32等を備えることによって発光装置10の外部から発光装置10に入射する外光を反射することができるので、発光効率を向上させることができる。更に、発光装置10は、複数の領域に分割されて、この領域毎に発光の強さ等を独立して制御することができるため、この発光装置10を備えた表示装置100によれば、画面の動的コントラスト比を向上させることができ、結果として画質を改善することができる。
【0067】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の第1実施形態に係る発光装置を示した断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る発光装置のうち有効領域を示した部分分解斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る発光装置のうち発光ユニットを示した部分平面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る発光装置のうち第2基板と発光ユニットを示した部分拡大断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る発光装置のうち第2基板と発光ユニットを示した部分拡大断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る表示装置を示した分解斜視図である。
【符号の説明】
【0069】
10 発光装置
12 第1基板
14 第2基板
16 密封部材
18 電子放出ユニット
20 発光ユニット
22 第1電極
24 絶縁層
26 第2電極
28 電子放出部
30 蛍光層
32 反射層
34 アノード電極
36 第2電極リード部
38 アノードリード部
40 前面反射層
50 表示パネル
52 TFT基板
54 カラーフィルター基板
56,58 回路ボードアセンブリー
60 拡散板
62 トップシャーシ
64 ボトムシャーシ
241,261 開口部
441,461 駆動ICパッケージ
561,581 駆動集積回路パッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に対向配置され、真空容器を構成する第1基板及び第2基板と;
前記第1基板に配置された電子放出ユニットと;
前記第2基板に配置された発光ユニットと;
を含み、
前記発光ユニットは、
相互に離隔して配置された複数の蛍光層と;
前記複数の蛍光層の間に配置された反射層と;
前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置されたアノード電極と;
を含むことを特徴とする、発光装置。
【請求項2】
前記反射層は、金属で形成されることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
前記反射層は、アルミニウム、アルミニウム合金、モリブデン、及びモリブデン合金からなる群より選択された金属を含むことを特徴とする、請求項2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記蛍光層は、四角形に形成され、
前記反射層は、格子パターンで形成されることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項5】
前記アノード電極は、前記第1基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された金属膜から成ることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項6】
前記アノード電極は、前記第2基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された透明導電膜から成ることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項7】
前記第1基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された全面反射層を含むことを特徴とする、請求項6に記載の発光装置。
【請求項8】
前記電子放出ユニットは、
相互に交差する第1電極及び第2電極と、
前記第1電極又は前記第2電極に電気的に連結される電子放出部と、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
【請求項9】
画像を表示する表示パネルと;
前記表示パネルに向かって光を放出する発光装置と;
を含み、
前記発光装置は、
相互に対向配置され、真空容器を構成する第1基板及び第2基板と、
前記第1基板に配置された電子放出ユニットと、
前記第2基板に配置された発光ユニットと、
を含み、
前記発光ユニットは、
相互に離隔して配置された複数の蛍光層と、
前記複数の蛍光層の間に配置された反射層と、
前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置されたアノード電極と、
を含むことを特徴とする、表示装置。
【請求項10】
前記反射層は、アルミニウム、アルミニウム合金、モリブデン、及びモリブデン合金からなる群より選択された金属を含むことを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記アノード電極は、前記第1基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された金属膜から成ることを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。
【請求項12】
前記アノード電極は、前記第2基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された透明導電膜から成ることを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。
【請求項13】
前記発光ユニットは、前記第1基板に対向した前記蛍光層及び前記反射層の一面に配置された全面反射層を含むことを特徴とする、請求項12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記電子放出ユニットは、
相互に交差する第1電極及び第2電極と、
前記第1電極又は前記第2電極に電気的に連結される電子放出部と、
を含むことを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。
【請求項15】
前記発光装置は、前記表示パネルより少ない数の画素を有し、前記画素別に発光の強さを独立して制御することを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。
【請求項16】
前記表示パネルは、液晶表示パネルであることを特徴とする、請求項9に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−60063(P2008−60063A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−115229(P2007−115229)
【出願日】平成19年4月25日(2007.4.25)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】