説明

発光装置

【課題】各組立ブロックの他の組立ブロックへの連結方向の自由度を確保しつつ、そのすべての連結方向において電気的な接続を確保すること。
【解決手段】発光装置1は、互いに連結されることで任意の形状に組み立てることができ、それぞれが発光する複数の組立ブロック20を有する。そして、各組立ブロック20は、別々の他の組立ブロック20に対して電気的に接続される第一接続部61および第二接続部62を有し、各他の組立ブロック20と二方向以上の自由度において連結可能なものであり、且つ、他の組立ブロック20との二方向以上の連結向きにおいてそれぞれの第一接続部61が他の組立ブロックの第二接続部62と電気的に接続されるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、建物の壁面等にLED等の発光体を複数取り付け、個々の発光体を所定の発光タイミングで点滅することでイルミネーション発光を行う発光装置において、直線、曲線、ドットマトリクスの各表示面を構成可能で、しかも、点滅制御する上で最小の発光単位となる発光体の配置位置・配置間隔を調整可能な発光装置を開示する。この特許文献1の発光装置は、LEDを収容してなる複数の発光体を取付ベースに固定するとともに可撓性ケーブルで接続することで発光ユニットを形成し、さらにこの発光ユニット同士を接続することにより構成されている。
【0003】
特許文献2は、組立式玩具用の組立ブロックを開示する。また、特許文献2では、組立式玩具用の組立ブロック同士が凹凸部内において電気的に接続され、この電気的な接続により電力線またはネットワーク線の接続がなされること、を開示する。
【特許文献1】特開2005−32649号公報(要約など)
【特許文献2】特開平10−108985号公報(特許請求の範囲、段落0022、発明の詳細な説明、図1、図4など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来において展示スペースの壁面などに発光装置を配設しようとする場合、特許文献1にあるように、その展示スペースの壁面などに合わせて、まず、複雑な構造の発光ユニットを形成し、次に複数の発光ユニット同士を接続している。発光装置をこのように分解組み立て可能な構成にすることで、発光装置は、自由な形状において発光することができる。
【0005】
しかしながら、このような方法で、発光装置を展示スペースの壁面などに設ける場合、複数の発光体を取付ベースにネジ止めしたり、その複数の発光体を可撓性ケーブルで接続したり、さらには複数の発光ユニットを固定した上で接続したりしなければならない。これは、大変な手間である。しかも、ある展示スペースで使用した発光装置を他の展示スペースで使用する場合、ユーザはまず使用済みの発光装置を発光体の単位にまで分解し、さらに他の展示スペースに合わせて発光装置を組み立てなおさなければならない。ユーザは、展示スペースなどで使用する度に、この煩雑な作業を繰り返さなければならない。
【0006】
そこで、特許文献2が開示する組立式玩具用の組立ブロックを流用し、発光する組立ブロックを用いることが考えられる。発光する複数の組立ブロックを用いることで、展示スペースなどに合わせた組み立て作業や分解作業が容易になると予想される。
【0007】
しかしながら、単純に、発光する複数の組立ブロックを用いて展示スペースなどの発光装置を構成することを考えた場合、電気的な接続も考慮すると、その組立形状の自由度を上げるほど、膨大な種類の組立ブロックが必要となってしまう。
【0008】
本発明は、各組立ブロックの他の組立ブロックへの連結に関し、多くの自由度を確保しつつ、そのすべての連結方向において電気的な接続を確保することができる発光装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る発光装置は、互いに連結されることで任意の形状に組み立てることができ、それぞれが発光する複数の組立ブロックを有する。そして、各組立ブロックは、別々の他の組立ブロックに対して電気的に接続される第一接続部および第二接続部を含む複数の接続部を有し、各他の組立ブロックと二方向以上の自由度において連結可能なものであり、且つ、他の組立ブロックとの二方向以上の連結向きにおいてそれぞれの第一接続部が他の組立ブロックの第二接続部と電気的に接続されるものである。
【0010】
この構成を採用すれば、各組立ブロックは、2方向以上の自由度により他の組立ブロックと連結することができる。しかも、そのすべての連結方向において第一接続部と第二接続部とが電気的に接続される。つまり、各組立ブロックの他の組立ブロックへの連結に関して多くの自由度を確保しつつ、そのすべての連結方向において電気的な接続を確保することができる。その結果、複数の組立ブロックを連結することにより、発光装置を自由な形状とすることができる。
【0011】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、複数の組立ブロックには、互いに並べたり重ねたりすることができる所定の立体形状を単位として、その単位立体形状を複数個繋ぎ合わせた外形形状のものであって、且つ、第一接続部および第二接続部が互いに異なる単位立体形状の部分に設けられているマルチサイズのものが含まれている。
【0012】
この構成を採用すれば、複数の組立ブロックにより組立可能な形状バリエーションを増やすことができる。たとえば、外形形状が単位立体形状であるシングルサイズの組立ブロックのみでは、そのシングルサイズの組立ブロックの直線的な連結数を調整したりできるだけである。複数の組立ブロックに、マルチサイズの組立ブロックを含めることにより、中空のタワー形状などを容易に組み立てることができる。
【0013】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、各組立ブロックは、立方体の外形形状あるいは立方体を複数個連結した外形形状を有するハウジングと、立方体毎にハウジング内に配設され、立方体の個数と同数または整数倍の発光素子とを有する。そして、第一接続部および第二接続部は、ハウジングの上面あるいは下面に配設されている。
【0014】
この構成を採用すれば、複数の組立ブロックは、積み上げを基本とする結合により組み合わせることができる。しかも、積み上げられる各組立ブロックの側面は、立方体単位で面的に発光する。したがって、この構成の複数の組立ブロックを用いることで、発光装置の露出する側面などを、略連続的な1つの面として発光させることができる。
【0015】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、この発光装置は、立方体を複数個連結した外形形状を有するハウジングにおいて、その内部において立方体同士を光学的に分離する内部壁部を有する。
【0016】
この構成を採用すれば、1つのハウジングにおいて連結されている複数の立方体において、立方体毎の発光色の独立性を確保することができる。すなわち、たとえば共通のハウジングにより連結される2つの立方体において、一方の立方体の発光色が他方の立方体の発光色に混色してしまわないようにすることができる。たとえば暗く光らせる立方体が、一体化された他の立方体の光により明るくなってしまわないようにすることができる。
【0017】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、複数の組立ブロックには、第一接続部と第二接続部との電気的な接続により外部電源の電力が供給される。
【0018】
この構成を採用すれば、各組立ブロックにバッテリを設ける必要がない。なお、各組立ブロックにバッテリを設けると、このバッテリにより光が遮蔽されてしまう。組立ブロックにおいて、遮蔽されてしまった部分は光らない。この構成の複数の組立ブロックを用いることで、発光装置の露出する側面などを、略連続的な1つの面として発光させることができる。
【0019】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、各組立ブロックの第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、他の組立ブロックに対する連結方向に応じて第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、各他の組立ブロックの第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する組立ブロックの連結方向に応じて第一接続部の異なる接続端子に接続される。しかも、第二接続部における異なる接続端子、あるいは第一接続部における異なる接続端子は、グランド線あるいは電源線に接続されている。
【0020】
この構成を採用すれば、複数の組立ブロック間で、それらの連結方向に影響されることなく、電力を受け渡すことができる。
【0021】
本発明に係る他の発光装置は、発光する組立ブロックを有する。そして、この組立ブロックは、他の組立ブロックに対して電気的に接続可能とされる第一接続部および上記他の組立ブロック以外の他の組立ブロックに対して電気的に接続可能とされる第二接続部を有し、各他の組立ブロックと二方向以上の自由度において連結可能なものである。
【0022】
この構成を採用すれば、組立ブロックは、2方向以上の自由度により他の組立ブロックと連結することができる。しかも、そのすべての連結方向において第一接続部と第二接続部とが別々の他の組立ブロックと電気的に接続される。したがって、これらの組立ブロックを連結することにより、発光装置を自由な形状とすることができる。
【0023】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、組立ブロックは、第一接続部から通信データを受信する受信手段と、受信した通信データを第二接続部から送信する送信手段と、受信した通信データに基づいて、それぞれの発光を制御する発光制御手段と、を有する。
【0024】
この構成を採用すれば、組立ブロックは、第一接続部に接続される他の組立ブロックから受信した通信データに基づいて、それぞれの発光を制御することができる。また、組立ブロックは、受信した通信データを、第二接続部に接続されるさらに他の組立ブロックへ送信することができる。複数の組立ブロックは、その接続関係にしたがって通信データを順番に伝送し、それぞれが受信した通信データに基づいてそれぞれの発光を独立に制御することができる。
【0025】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、組立ブロックの第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、他の組立ブロックに対する連結方向に応じて第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、他の組立ブロックの第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する組立ブロックの連結方向に応じて第一接続部の異なる接続端子に接続される。そして、第二接続部における異なる接続端子、あるいは第一接続部における異なる接続端子は、通信データを伝送する信号線に接続されている。
【0026】
この構成を採用すれば、複数の組立ブロック間で、それらの連結方向に影響されることなく、通信データを受け渡すことができる。
【0027】
本発明に係る発光装置は、上述した発明の各構成に加えて以下の特徴を有するものである。すなわち、組立ブロックの第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、他の組立ブロックに対する連結方向に応じて第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、他の組立ブロックの第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する組立ブロックの連結方向に応じて第一接続部の異なる接続端子に接続される。また、第二接続部における異なる接続端子、あるいは第一接続部における異なる接続端子には、異なる電位が与えられる。そして、発光装置は、さらに、第一接続部および第二接続部を介して検出されるこの接続端子の電位に基づいて、組立ブロックの他の組立ブロックに対する連結向きを判断する判断手段を有する。
【0028】
この構成を採用すれば、組立ブロックの他の組立ブロックに対する連結向きを判断することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明では、組立ブロックの他の組立ブロックへの連結に関して多くの自由度を確保しつつ、そのすべての連結方向において電気的な接続を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態に係る発光装置を、図面に基づいて説明する。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態に係る発光装置1を示す斜視図である。発光装置1は、複数のドットモジュールを組合せて四角いタワー形状に形成された発光体2と、この発光体2へ電力を供給するとともにこの発光体2の発光を制御するコントローラとしてのコンピュータ端末3と、を有する。発光体2とコンピュータ端末3とは、フラットケーブル4により接続されている。フラットケーブル4は、コンピュータ端末3から発光体2へ電力を供給するための電源線と、コンピュータ端末3と発光体2との間での通信データを伝送する通信線とを有する。
【0032】
判断手段として機能するコンピュータ端末3は、表示デバイス11、入力デバイス12およびPC本体13からなる。PC本体13は、外部電源としての電源回路14を有し、この電源回路14により生成された所定の電圧により発光体2へ電力を供給する。なお、発光体2へ電力を供給したり、発光体2の発光を制御したりするコントローラとしては、コンピュータ端末3以外にもたとえば、表示装置に専用のコントローラなどであってもよい。
【0033】
発光体2は、少なくとも1つのドットモジュールとして機能する各種の組立ブロック20を組合せてなるものである。なお、ドットモジュールとは、後述するように、少なくとも1つのLED(Light Emitting Diode)素子(発光素子の一種)51を有し、受信した輝度データなどによりこのLED素子51の発光を独自に制御するものである。すなわち、ドットモジュールは、発光体2における発光制御単位である。
【0034】
図2および図3は、発光体2に使用可能な各種の組立ブロック20の例を示す透視側面図である。図2(A)は、1つのドットモジュールとして機能するシングルブロック21である。図2(B)は、2つのドットモジュールとして機能する標準ブロック22である。図2(C)は、2つのドットモジュールとして機能する斜上ブロック23である。図3(A)は、1つのドットモジュールを基本構造として、上述したフラットケーブル4を接続可能なシングル入力ブロック24である。図3(B)は、1つのドットモジュールを基本構造として、通信データをコンピュータ端末3へ戻すシングル終端ブロック25である。なお、図示はしないが、組立ブロック20にはこの他にも、標準ブロック22を基本構造として、フラットケーブル4を接続可能な標準入力ブロックや、標準ブロック22を基本構造として、通信データをコンピュータ端末3へ戻す標準終端ブロックなどがある。
【0035】
図4は、1つのドットモジュールとして機能するシングルサイズの組立ブロック20のハウジング構造を示す分解図である。図2(A)のシングルブロック21、図3(A)のシングル入力ブロック24、および図3(B)のシングル終端ブロック25は、シングルサイズの組立ブロック20である。なお、後述するダブルサイズの組立ブロック20でも、入力ブロックや終端ブロックを形成することができる。
【0036】
シングルサイズの組立ブロック20は、共通のシングルボディ31を有する。このシングルボディ31は、立方体形状の外形を有し、シングルボディ31の上面から下面にかけて貫通する断面四角形の貫通孔を有する。このため、シングルボディ31は、4つの側面部からなる枠構造となる。
【0037】
そして、図2(A)のシングルブロック21のハウジングは、凸スカート32と、このシングルボディ31と、凹スカート33とを有する。凸スカート32は、シングルボディ31の上側に配設され、凹スカート33は、シングルボディ31の下側に配設される。なお、シングルブロック21において、凸スカート32および凹スカート33は、それらの四隅がシングルボディ31とともにネジ止めされることにより、シングルボディ31と一体化する。
【0038】
凸スカート32は、図4に示すように、シングルボディ31の外形と同じサイズの四角形の略板状部32aと、その上面から突出する凸部32bとを有する。また、凸部32bの内側に上記配設状態においてシングルボディ31の貫通孔と連通する孔32cを有する。
【0039】
凹スカート33は、シングルボディ31の外形と同じサイズの四角形の略板状部33aと、その下面に形成される凹部33bとを有する。凹部33bは、凸スカート32の凸部32bが嵌め合わされる。また、凹部33bの内側に上記配設状態においてシングルボディ31の貫通孔と連通する孔33cを有する。
【0040】
以上の図2(A)のシングルブロック21に対して、図3(A)のシングル入力ブロック24のハウジングは、凸スカート32と、シングルボディ31と、凹スカート33と、入力カバー34とからなる。入力カバー34は、凹スカート33の下側に配設される。凸スカート32、凹スカート33および入力カバー34は、それらの四隅がシングルボディ31とともにネジ止めされることにより、シングルボディ31と一体化する。
【0041】
入力カバー34は、図4の右下に示すように、凸スカート32と略同様の形状および構造を有する。そして、入力カバー34内には、入力用プリント基板35が配設される。入力用プリント基板35の一端部は、入力カバー34の側面に開設された孔を貫通して、入力カバー34の外へ突出する。また、入力用プリント基板35には、凹部34a内において2つのメスコネクタ36が配設され、外においてフラットケーブル4用のコネクタ37が配設される。なお、この2つのメスコネクタ36は、後述するサブプリント基板42の2つのメスコネクタ54と同じ配置で配列されて、入力カバー34がシングルボディ31と一体化された状態において、後述するメインプリント基板41のオスコネクタ53と接続される。
【0042】
また、図3(B)のシングル終端ブロック25のハウジングは、終端カバー38と、凸スカート32と、シングルボディ31と、凹スカート33とからなる。終端カバー38は、凸スカート32の上側に配設される。終端カバー38、凸スカート32および凹スカート33は、それらの四隅がシングルボディ31とともにネジ止めされることにより、シングルボディ31と一体化する。
【0043】
終端カバー38は、図4の右上に示すように、凹スカート33と略同様の形状および構造を有する。そして、終端カバー38内には、終端用プリント基板39が配設される。終端用プリント基板39には、4つのオスコネクタ40が配設される。なお、この4つのオスコネクタ40は、後述するメインプリント基板41の4つのオスコネクタ53と同じ配置で配列されて、終端カバー38がシングルボディ31と一体化された状態において、後述するサブプリント基板42のメスコネクタ54と接続される。
【0044】
また、これら組立ブロック20のハウジングとして用いられるシングルボディ31、凸スカート32、凹スカート33、入力カバー34、終端カバー38、後述するダブルボディ55などは、半透明のプラスチック材料により形成される。そのため、1つのあるいはそれより多いドットモジュールとして機能する組立ブロック20は、その内部に配設されたLED素子51の発光光を、略全面的に且つ略均一に透過する。すなわち、組立ブロック20は、LED素子51の発光光に基づいて、ドットモジュール毎に立体的に発光することになる。
【0045】
また、シングルサイズの組立ブロック20のハウジング内には、シングルサイズのメインプリント基板41と、シングルサイズのサブプリント基板42とが配設される。このメインプリント基板41とサブプリント基板42とは、4本のリード線43により電気的に接続されている。この4本のリード線43は、後述するVCC線72の一部、後述するグランド線71の一部、後述するシリアル通信線73の一部、後述するリターン線74の一部として使用される。
【0046】
メインプリント基板41の上面には、LED素子51、ドット制御IC(Integrated Circuit)52などが実装され、下面には、4つのオスコネクタ53が実装される。メインプリント基板41は、シングルボディ31の下側に配設される。
【0047】
図5は、シングルサイズの組立ブロック20における、4つのオスコネクタ53の配置を示す説明図である。図5は、実際には、シングルブロック21の底面図である。4つのオスコネクタ53は、四角い枠形状のシングルボディ31の各側面に沿って、シングルボディ31の中心に対して略点対称となる位置関係で配設される。
【0048】
サブプリント基板42の上面には、2つのメスコネクタ54が実装される。サブプリント基板42は、シングルボディ31の上側に配設される。
【0049】
図6は、シングルサイズの組立ブロック20における、2つのメスコネクタ54の配置を示す説明図である。図6は、実際には、シングルブロック21の上面図である。2つのメスコネクタ54は、四角い枠形状のシングルボディ31の対向する一対の側面に沿って、シングルボディ31の中心に対して略点対称となる位置関係で配設される。
【0050】
以上のシングルサイズの組立ブロック20に対して、図2(B)および(C)に例示するダブルサイズの組立ブロック20は、2つのシングルボディ31を一体化させた共通のダブルボディ55を有する。ダブルボディ55は、一方向に長い立方体の枠形状を有する。また、2つの立方体の間には、シングルボディ31の側部と比べて、その二倍の厚さを有する内部壁部56が形成される。この内部壁部56が2つの立方体の間に介在することにより、一方の立方体(ドットモジュール)でのLED素子51の発光光が、他方の立方体(ドットモジュール)内へ透過し難くなる。つまり、立方体(ドットモジュール)同士は、ダブルボディ55の内部において光学的に分離される。そのため、一体化された2つの立方体(ドットモジュール)間での混色が生じ難く、各立方体(ドットモジュール)は、それぞれの制御色により、それぞれの明るさで発光することができる。たとえば暗く光らせる立方体(ドットモジュール)が、一体化された他の立方体(ドットモジュール)の光により明るくなってしまわないようにすることができる。
【0051】
そして、図2(B)の標準ブロック22のハウジングは、このダブルボディ55と、凸スカート32と、凹スカート33と、2つのキャップ57と、からなる。キャップ57は、ダブルボディ55の貫通孔を密閉して、ハウジング内へ塵などが入り込まないようするためのものである。図2(B)の標準ブロック22において、凸スカート32および凹スカート33は、ダブルボディ55の下側に並べて配設される。また、2つのキャップ57は、ダブルボディ55の上側に並べて配設される。なお、2つのキャップ57は、一体化されていてもよい。
【0052】
また、標準ブロック22のハウジング内には、ダブルサイズのメインプリント基板58が配設される。標準ブロック22用のメインプリント基板58は、ダブルボディ55の下側に配設される。この標準ブロック22用のメインプリント基板58の表面には、ドットモジュール(立方体)毎に、LED素子51およびドット制御IC52が実装される。また、標準ブロック22用のメインプリント基板58の裏面には、4つのオスコネクタ53および2つのメスコネクタ54が配設される。4つのオスコネクタ53は、凹スカート33内に配設され、2つのメスコネクタ54は、凸スカート32内に配設される。
【0053】
図2(C)の斜上ブロック23のハウジングは、ダブルボディ55と、凸スカート32と、凹スカート33と、2つのキャップ57と、からなる。凸スカート32および1つのキャップ57は、ダブルボディ55の上側に並べて配設される。凹スカート33と残りのキャップ57は、ダブルボディ55の下側に並べて配設される。また、凸スカート32と凹スカート33とは別々の貫通孔と重ねて配設される。したがって、斜上ブロック23において、凸スカート32は凹スカート33の斜め上方に位置する。
【0054】
また、斜上ブロック23のハウジング内には、ダブルサイズのメインプリント基板58と、2つのメスコネクタ54が実装されたシングルサイズのサブプリント基板42とが配設される。斜上ブロック23用のメインプリント基板58は、ダブルボディ55の下側に配設される。サブプリント基板42は、ダブルボディ55の上側において、凸スカート32内に配設される。
【0055】
斜上ブロック23用のメインプリント基板58の表面には、ドットモジュール毎に、LED素子51およびドット制御IC52が実装される。また、斜上ブロック23用のメインプリント基板58の裏面には、4つのオスコネクタ53が配設される。4つのオスコネクタ53は、凹スカート33内に配設される。
【0056】
図2および図3に示す複数種類の組立ブロック20は、以上のような構成を有する。各組立ブロック20の凸スカート32は、他の組立ブロック20の凹スカート33と嵌め合わせることができる。これにより、各組立ブロック20は、いずれの種類の組立ブロック20と連結することができる。また、凸スカート32と凹スカート33とは、立方体形状に基づいて4方向の自由度により嵌め合わせることができる。その結果、複数種類の組立ブロック20を自由に組合せて、立体的な形状を形成することができる。
【0057】
図7は、2つの標準ブロック22の連結方向の自由度を説明する図である。2つの標準ブロック22の連結方向には、3方向の自由度がある。
【0058】
図7(A)は、2つの標準ブロック22を、互いの長手方向が90度をなす向きで連結した状態を示す図である。この連結状態において、図中下側の標準ブロック22の2つのメスコネクタ54は、図中上側の標準ブロック22において、その短尺方向に並ぶ2つのオスコネクタ53と電気的に接続される。図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22を基準として90度の向きで連結されている。
【0059】
図7(B)は、2つの標準ブロック22を、互いの長手方向が一直線状となる向きで連結した状態を示す図である。この連結状態において、図中下側の標準ブロック22の2つのメスコネクタ54は、図中上側の標準ブロック22において長尺方向に並ぶ2つのオスコネクタ53と電気的に接続される。図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22を基準として180度の向きで連結されている。
【0060】
図7(C)は、2つの標準ブロック22を、互いの長手方向が図7(A)とは逆の90度となる向きで連結した状態を示す図である。この連結状態において、図中下側の標準ブロック22の2つのメスコネクタ54は、図中上側の標準ブロック22において短尺方向に並ぶ2つのオスコネクタ53と電気的に接続される。図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22を基準として270度の向きで連結されている。
【0061】
以上の連結例のように、図2および図3に示す複数種類の組立ブロック20は、オスコネクタ53とメスコネクタ54との電気的な接続を得ながら、基本的に4方向の自由度により他の組立ブロック20と連結することができる。
【0062】
そのため、図2および図3に示す組立ブロック20を組合せることにより、図1に示すように四角いタワー形状の発光体2を形成することができる。また、そのタワー形状の発光体2において、すべてのドットモジュールを電気的に接続することができる。また、図1のタワー形状の発光体2を分解し、そのタワー形状の発光体2で使用していた複数の組立ブロック20を用いて、他の立体形状の発光体2を形成することができる。ユーザは、組立ブロック20を互いに嵌め合わせるだけで、所望の立体形状の発光体2を形成することができる。ユーザは、組立ブロック20をネジ止めする必要がない。発光体2の組立作業および分解作業は、簡単である。
【0063】
図8は、フラットパネル形状の発光体2を有する発光装置1を示す斜視図である。図9は、図8の発光体2における複数の組立ブロック20(ドットモジュール)の電気的な接続を示す内部接続図である。
【0064】
図8および図9に示すように、このフラットパネルの発光体2は、1つのシングル入力ブロック24と、2つのシングルブロック21と、1つのシングル終端ブロック25と、8つの標準ブロック22とを組み合わせることにより形成されている。そのため、この図8のフラットパネル形状の発光体2は、図1のタワー形状の発光体2で使用していた組立ブロック20などを用いて形成することができる。
【0065】
なお、シングル入力ブロック24は、図中右端の最下段で用いられ、2つのシングルブロック21は、図中左端から二段目および三段目で用いられ、シングル終端ブロック25は、図中右端の最上段で用いられている。また、最下段の2つの標準ブロック22と下から三段目の2つの標準ブロック22とは、凹スカート33および凸スカート32が上側となる向きで使用され、それぞれの上段の組立ブロック20と連結される。このような2た段の積み上げ構造を基本とする組立構造により、複数の組立ブロック20は、フラットパネル形状に形成され、且つ、その形状においてすべてのドットモジュールが互いに電気的に接続される。
【0066】
図10は、図1のタワー形状の発光体2における複数の組立ブロック20(ドットモジュール)の電気的な接続を示す内部接続図である。図1のタワー形状の発光体2は、13の標準ブロック22と、1つの斜上ブロック23(下から3段目)と、1つの標準入力ブロック(最下段)と、1つの標準終端ブロック(最上段)とを用いて構成されている。図1のタワー形状を構成する場合、たとえば4つの標準ブロック22を四角枠形状に並べて各段を構成する。また、下から数えて奇数段の標準ブロック22は、凹スカート33および凸スカート32が上側となる向きで使用され、それぞれの上段の組立ブロック20と連結される。このような積み上げを基本とする組立構造により、複数の組立ブロック20は、タワー形状に形成され、且つ、その形状において互いに電気的に接続される。
【0067】
次に、図2および図3に示す組立ブロック20の電気的な構成について詳しく説明する。
【0068】
図11は、図2(B)の標準ブロック22に搭載される詳細な電気回路を示す配線図である。2つのドットモジュールとして機能する標準ブロック22は、ドットモジュール毎の回路として、2つのLED素子51と、2つのドット制御IC52と、2つの3端子レギュレータ59と、2つのDIPスイッチ60と、を有する。また、標準ブロック22は、第一接続部としての入力コネクタ61と、第二接続部としての出力コネクタ62と、を有する。
【0069】
LED素子51は、互いに別々の制御(たとえばPWM(Pulse Width Modulation)制御)により発光可能な赤色発光体、緑色発光体および青色発光体を有し、フルカラーでの発光が可能なものである。なお、LED素子51は、たとえば赤色や青色などの単一色で発光可能なものであってもよい。
【0070】
入力コネクタ61は、4つのオスコネクタ53からなり、接続される他の組立ブロック20の出力コネクタ62から電力を供給されたり、通信データを受信したりする。オスコネクタ53は、10本の接続端子としてのピン63を有するものである。
【0071】
出力コネクタ62は、2つのメスコネクタ54からなり、接続される他の組立ブロック20の入力コネクタ61へ電力を供給したり、通信データを送信したりする。また、メスコネクタ54は、10個の接続端子としてのピン挿入孔64を有する。各メスコネクタ54は、各オスコネクタ53と電気的に接続可能である。
【0072】
なお、これらのオスコネクタ53およびメスコネクタ54において、10本のピン63あるいは10個のピン挿入孔64は、5つずつ二列に配列されている。以下の説明において、各コネクタ中の複数のピン63あるいは複数のピン挿入孔64を互いに区別する場合には、図11中において各コネクタの周囲に記載する1〜10の番号(実際には図中には「1」、「5」、「6」および「10」のみを図示する。)を用いて説明する。
【0073】
また、以下の説明において、入力コネクタ61の4つのオスコネクタ53や、出力コネクタ62の2つのメスコネクタ54を互いに区別する場合、図11の姿勢における上下左右を用いて区別する。すなわち、入力コネクタ61は、上オスコネクタ53、下オスコネクタ53、左オスコネクタ53および右オスコネクタ53からなる。また、出力コネクタ62は、左メスコネクタ54および右メスコネクタ54からなる。
【0074】
また、標準ブロック22内の2つのドット制御IC52、2つのLED素子51、2つの3端子レギュレータ59、2つのDIPスイッチ60などを互いに区別する場合、図11において入力コネクタ61側のものに対して、「入力側の」の文字を付し、図11において出力コネクタ62側のものに対して、「出力側の」の文字を付して説明する。
【0075】
次に、標準ブロック22内の電気的な接続について説明する。
【0076】
4つのオスコネクタ53の1番ピン63、6番ピン63および7番ピン63は、グランド線71に接続される。また、4つのオスコネクタ53の4番ピン63、5番ピン63および10番ピン63は、電源線としてのVCC線72に接続される。グランド線71およびVCC線72は、2つの3端子レギュレータ59に接続される。各3端子レギュレータ59が生成する直流電圧は、左右の各組のドット制御IC52およびLED素子51へ供給される。これにより、標準ブロック22内の各素子へ電力が供給される。なお、各ドットモジュールにおいて、それぞれのLED素子51の赤色制御端子、緑色制御端子および青色制御端子は、それぞれのドット制御IC52に接続される。
【0077】
また、組立ブロック20間の電力供給を実現するために、2つのメスコネクタ54の5番ピン挿入孔64、9番ピン挿入孔64および10番ピン挿入孔64は、グランド線71に接続される。2つのメスコネクタ54の1番ピン挿入孔64、2番ピン挿入孔64および6番ピン挿入孔64は、VCC線72に接続される。これらの電源線の接続により、標準ブロック22は、出力コネクタ62に接続される他の組立ブロック20へ電力を供給することができる。
【0078】
組立ブロック20間の通信データの伝送を可能とするために、左オスコネクタ53の8番ピン63と、下オスコネクタ53の8番ピン63とは、シリアル通信線(信号線の一種)73により、入力側のドット制御IC52のシリアル入力端子に接続される。入力側のドット制御IC52のシリアル出力端子は、シリアル通信線73により、出力側のドット制御IC52のシリアル入力端子に接続される。さらに、出力側のドット制御IC52のシリアル出力端子は、シリアル通信線73により、2つのメスコネクタ54の8番ピン挿入孔64に接続される。また、2つのメスコネクタ54の3番ピン挿入孔64は、リターン線(信号線の一種)74により、左オスコネクタ53の3番ピン63と、下オスコネクタ53の3番ピン63とに接続される。
【0079】
この接続により、標準ブロック22内の各ドット制御IC52は、入力コネクタ61から通信データを受信し、且つ、通信データを出力コネクタ62から送信する。すなわち、入力側のドット制御IC52は、入力コネクタ61から通信データを受信し、受信した通信データを出力側のドット制御IC52へ送信する。また、出力側のドット制御IC52は、受信した通信データを、出力コネクタ62に接続される他の組立ブロック20の入力側のドット制御IC52へ送信する。なお、リターン線74は、連結される複数のドット制御IC52の中の最後のものと、コンピュータ端末3とを接続するために用いられるものである。
【0080】
各組立ブロック20の他の組立ブロック20に対する連結方向を検出するために、左オスコネクタ53の9番ピン63と、右オスコネクタ53の9番ピン63とは、入力側のドット制御IC52の方向検出端子(ビット0)に接続される。また、上オスコネクタ53の2番ピン63と、右オスコネクタ53の2番ピン63とは、入力側のドット制御IC52の方向検出端子(ビット1)に接続される。なお、これらの方向検出端子は、ドット制御IC52の内部において図示外のプルアップ抵抗素子を介してVCC線72に接続されている。また、左メスコネクタ54の4番ピン挿入孔64と7番ピン挿入孔64は、グランド線71に接続される。
【0081】
図12は、組立ブロック20の他の組立ブロック20に対する連結方向と、2つの方向検出端子(ビット0およびビット1)に基づいて入力側のドット制御IC52により得られる2桁の方向検出ビットとの対応関係を示すテーブルである。2桁の方向検出ビットは、2つの方向検出端子(ビット1およびビット0)のレベルに対応し、端子がローレベルであるとき「0」となり、端子がハイレベルであるとき「1」となる。なお、この図12のテーブルは、コンピュータ端末3の図示外の内蔵メモリに記憶され、後述するプロフィールデータに基づいて、各組立ブロック20の上流側の組立ブロック20に対する接続方向を判断するために使用される。
【0082】
たとえば、図7(B)のように2つの標準ブロック22が直線状(連結角度180度)に連結された場合、図中上側の標準ブロック22の左オスコネクタ53の9番ピン63は、図中下側の標準ブロック22の左メスコネクタ54の7番ピン挿入孔64に接続される。また、図中上側の標準ブロック22の右オスコネクタ53の9番ピン63は、図中下側の標準ブロック22の右メスコネクタ54の7番ピン挿入孔64に接続される。上述したように、左メスコネクタ54の7番ピン挿入孔64は、グランド線71に接続されている。したがって、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52の方向検出端子(ビット0)はローレベルとなり、方向検出ビット0の値は「0」になる。
【0083】
また、図7(B)の180度の連結では、図中上側の標準ブロック22の右オスコネクタ53の2番ピン63は、図中下側の標準ブロック22の右メスコネクタ54の4番ピン63に接続される。メスコネクタ54の4番ピン63は、VCC線72およびグランド線71のいずれにも接続されていない。また、図中上側の標準ブロック22の上オスコネクタ53は、図中下側の標準ブロック22の右メスコネクタ54および左メスコネクタ54のいずれにも接続されない。したがって、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52の方向検出端子(ビット1)は内部のプルアップによりハイレベルとなり、方向検出ビット1の値は「1」になる。
【0084】
その結果、図7(B)の180度の連結では、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52は、2桁の方向検出ビットとして「10」を生成する。そして、コンピュータ端末3は、この検出データと図12のテーブルとを比較し、図7(B)の図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22に対して180度の連結角度により連結されていると判断することができる。
【0085】
この他にもたとえば、図7(A)の90度の連結角度の場合、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52の方向検出端子(ビット1)がローレベルとなり、且つ、方向検出端子(ビット0)がハイレベルとなるので、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52は、2桁の方向検出ビットとして「01」を生成する。そして、コンピュータ端末3は、この検出データと図12のテーブルとを比較し、図7(A)の図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22に対して90度の連結角度により連結されていると判断することができる。
【0086】
さらに他にもたとえば、図7(C)の270度の連結角度の場合、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52の2つの方向検出端子(ビット1およびビット0)がともにハイレベルとなるので、図中上側の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52は、2桁の方向検出ビットとして「11」を生成する。そして、コンピュータ端末3は、この検出データと図12のテーブルとを比較し、図7(C)の図中上側の標準ブロック22は、図中下側の標準ブロック22に対して270度の連結角度により連結されていると判断することができる。
【0087】
説明内容を、図11に基づく、標準ブロック22内の電気的な接続の説明に戻す。
【0088】
DIPスイッチ60は、4ビット分のスイッチを有し、各スイッチに設定された値を各ドット制御IC52へ出力する。図13は、ドット制御IC52とDIPスイッチ60の4ビットの設定値との対応関係を示す図である。図13に基づいて、たとえば、標準ブロック22の入力側のドット制御IC52に対応するDIPスイッチ60には、「0000」が設定され、出力側のドット制御IC52に対応するDIPスイッチ60には、「1111」が設定される。このように、DIPスイッチ60には、組立ブロック20の種類や、組立ブロック20内における各ドット制御IC52の順番(入力から出力に数えた順番)に応じて異なる値が設定される。なお、DIPスイッチ60の替わりにリード線43などを用いて、ドット制御IC52のDIPスイッチ60が接続される端子を、VCC線72やグランド線71に固定的に接続するようにしてもよい。
【0089】
なお、図11の標準ブロック22以外の組立ブロック20も、ドットモジュール毎の回路として、LED素子51、ドット制御IC52、3端子レギュレータ59およびDIPスイッチ60を有する。また、各組立ブロック20は、入力コネクタ61と、出力コネクタ62とを有する。また、入力コネクタ61および出力コネクタ62の構造および結線も、図11の標準ブロック22のものと同様である。すなわち、各組立ブロック20は、上述したブロック間の電力供給機能と、上述したブロック間の通信データの伝送機能と、上述した上流側のブロックに対する連結角度の検出機能と、上述したDIPスイッチ60によるドット制御IC52への設定機能とを備える。
【0090】
図14は、図11中の各ドット制御IC52において実現される機能を示すブロック図である。ドット制御IC52は、図示外のCPU(Central Processing Unit)およびメモリを有する。CPUがメモリに記憶される図示外のプログラムを読み込んで実行することにより、ドット制御IC52には、受信部81、ラッチ処理部82、3つのPWM信号生成部83、3つの論理和演算部84、プロフィール生成部85、送信部86などの機能が実現される。また、メモリには、オンオフ制御レジスタ87、赤輝度データレジスタ88、赤輝度受信バッファ89、緑輝度データレジスタ90、緑輝度受信バッファ91、青輝度データレジスタ92、青輝度受信バッファ93、コマンド受信バッファ94、プロフィールレジスタ95などが生成される。
【0091】
受信手段としての受信部81は、ドット制御IC52のシリアル入力端子に入力される通信データを受信し、それを各種のレジスタ87,89,81,93,94に保存する。受信部81が受信する通信データは、所定のビット数(たとえば8ビット)の通信データである。そして、この通信データには、ドット制御IC52の発光を制御するためのコマンドコードや、輝度データやプロフィールデータなどのデータがある。
【0092】
図15は、連結された複数のドット制御IC52およびコンピュータ端末3の間で送受されるコマンドコードおよび付随するデータの例を示す図である。コマンドコードと付随するデータとは別々の送信データとして送受される。図15中のコマンドコードは、上から順番に、各ドット制御IC52によりそれぞれのLED素子51を消灯させるコマンドコード(80H:Hは16進数を示す。以下同様)、LED素子51を点灯させるコマンドコード(81H)、LED素子51の表示色を指定するデータ転送用コマンドコード(83H)、新たに転送した表示色指定データによる点灯色制御を開始させるラッチコマンドコード(84H)、連結状況問合せコマンドコード(FEH)、ドット制御IC52を初期化するコマンドコード(FFH)などである。
【0093】
なお、データ転送用コマンドコード(83H)には、赤輝度データ(Rデータ)、緑輝度データ(Gデータ)および青輝度データ(Bデータ)が付随される。各色の輝度データの最上位ビットは0であり、残りの7ビットにより輝度値が指定される。また、連結状況問合せコマンドコード(FEH)には、接続されているドット制御IC52の個数をカウントするための個数データやプロフィールデータが付随される。
【0094】
受信部81は、1つの通信データを受信すると、それを各種のレジスタ87,89,81,93,94に保存する。受信部81は、たとえばコマンドコードを受信すると、コマンド受信バッファ94に保存し、この他にもたとえば所定の色の輝度データを受信するとそれを対応する色の輝度データ受信バッファ89,91,93に保存する。また、受信部81は、LED素子51を点灯させるコマンドコード(81H)を受信すると、オンオフ制御レジスタ87に「1」を書込み、LED素子51を消灯させるコマンドコード(80H)を受信すると、オンオフ制御レジスタ87に「0」を書込む。
【0095】
ラッチ処理部82は、コマンド受信バッファ94にラッチコマンドコード(84H)が書き込まれると、各色の輝度データ受信バッファ89,91,93の輝度データを、各色の輝度データレジスタ88,90,92に書き込む。
【0096】
発光制御手段としての各PWM信号生成部83は、それぞれが対応する色の輝度データレジスタ88,90,92に書き込まれている輝度データを読み込み、その値に応じたPWM信号を生成する。
【0097】
各論理和演算部84は、対応する各PWM信号生成部83が生成したPWM信号と、オンオフ制御レジスタ87の値との論理和を演算する。各論理和演算部84は、オンオフ制御レジスタ87の値が「1」であるとき、PWM信号を出力し、オンオフ制御レジスタ87の値が「0」であるとき、PWM信号を出力しない。各論理和演算部84が生成するこの信号は、LED素子51へ各色の発光制御信号として供給される。
【0098】
その結果、LED素子51の赤色発光体、緑色発光体および青色発光体は、それぞれに供給されるPWM信号に応じた光量を出力する。LED素子51は、赤輝度データレジスタ88、緑輝度データレジスタ90および青輝度データレジスタ92に書き込まれた輝度データの値の組合せに応じた色の光を発光する。LED素子51の発光色により、ドットモジュール(立方体)が全面的に発光する。
【0099】
プロフィール生成部85は、連結状況問合せコマンドコード(FEH)がコマンド受信バッファ94に書き込まれると、自身のプロフィールデータを生成する。プロフィール生成部85は、2つの方向検出端子のレベルおよびドット制御IC52のDIPスイッチ60による設定値を読み取り、それらに基づく値を有する自身のプロフィールデータを生成する。また、プロフィール生成部85は、生成した自身のプロフィールデータをプロフィールレジスタ95に保存する。
【0100】
図16は、図14中のプロフィール生成部85が生成するプロフィールデータのデータ構造を示す図である。図16のプロフィールデータは、8ビットの通信データである。
【0101】
プロフィールデータの最上位ビットは、「0」に固定されている。上述した図15の各種のコマンドの最上位ビットは、すべて「1」である。この実施の形態の発光装置1では、通信データの最上位ビット(先頭ビット)が「0」であるか「1」であるかに応じて、コマンドとデータとを区別することができる。
【0102】
プロフィールデータの第6ビットから第3ビットまでには、図13のDIPスイッチ60により設定された値(形状設定ビット)があてはめられる。また、第1ビットおよび第0ビットには、各ドット制御IC52の2つの方向検出端子のレベルに応じた値(ビット1およびビット0:方向検出ビット)があてはめられる。
【0103】
送信手段としての送信部86は、ドット制御IC52のコマンド受信バッファ94に新たな通信データが書き込まれると、それを読み込んで、ドット制御IC52のシリアル出力端子から送信する。たとえば、送信部86は、コマンド受信バッファ94にコマンドコードなどが保存されると、それを読み込んでシリアル出力端子から送信する。
【0104】
次に、図17の発光装置1を例として、コンピュータ端末3による発光体2の発光制御について説明する。図17(A)は、この発光体2における組立ブロック20の連結図である。図17(B)は、図17(A)の連結状態における複数の組立ブロック20の電気的な接続を示す内部接続図である。図17(C)は、各LED素子51と1対1に対応する複数のドット制御IC52およびそれらを接続する信号線(リターン線74を含むシリアル通信用の信号線)の接続関係を示す説明図である。なお、図17の発光体2も、図1の発光体2で使用した組立ブロック20を用いて構成することができる。
【0105】
この発光装置1は、図17(A)に示すように、組立ブロック20を二段に積んだ発光体2を有する。この発光体2は、1つのシングル入力ブロック24と、5つの標準ブロック22と、1つのシングル終端ブロック25とを組合せることにより構成されている。そして、この発光体2は、ドットモジュールが2段6列に組み合わされた表示パネルとなる。
【0106】
また、図17(C)に示すように、複数の組立ブロック20のシリアル通信線73およびリターン線74は、ループ状に接続される。コンピュータ端末3および複数のドット制御IC52は、このシリアル通信用の信号線のループを用いて、通信データをシリアル通信する。
【0107】
たとえば、コンピュータ端末3は、図17(C)の右下のシングル入力ブロック24のドット制御IC52(M1)へ通信データを送信する。シングル入力ブロック24のドット制御IC52(M1)は、受信した通信データなどを、その上の標準ブロック22の入力側のドット制御IC52(M2)へ送信する。そして、図17(C)の左下のシングル終端ブロック25のドット制御IC52(M12)は、すべての組立ブロック20のリターン線74を介して、受信した通信データなどをコンピュータ端末3へ送信する。通信データは、シリアル通信により通信路の上流側のドット制御IC52から下流側のドット制御IC52へ順次送信され、複数のドット制御IC52の連結順にしたがって、図17(C)中のすべてのドット制御IC52間で順次送信される。
【0108】
図18は、イニシャライズ処理、消灯処理および点灯処理を連続的に実行させる場合の通信データの流れを示すタイミングチャートである。図18において、T1〜T15は、通信タイミングである。また、たとえば、図18の最上行は、コンピュータ端末3がフラットケーブル4を介して最初のドット制御IC52(M1)へ送信する通信データであり、図18の最下行は、最後に連結されたドット制御IC52(M12)がリターン線74およびフラットケーブル4を介してコンピュータ端末3へ送信する通信データである。
【0109】
図18において一番上の行に記載されるように、コンピュータ端末3は、上記3つの処理を各ドット制御IC52に実行させるために、初期化コマンドコード(FFH)、消灯コマンドコード(80H)および点灯コマンドコード(81H)を順番にシリアル送信する(タイミングT1〜T3)。最初のドット制御IC52(M1)の受信部81は、図14に示すように、これらのコマンドコードを1つずつ順番に受信し、コマンド受信バッファ94に順番に書き込む。
【0110】
また、最初のドット制御IC52(M1)の送信部86は、図18において上から二番目の行に記載されるように、コマンド受信バッファ94に順番に書き込まれたコマンドコードを順番に送信する。したがって、最初のドット制御IC52(M1)は、コンピュータ端末3から受信した各コマンドコードをタイミングを1つずつ遅らせて、次のドット制御IC52(M2)へ送信する(タイミングT2〜T4)。また、最初のドット制御IC52(M1)は、コマンド受信バッファ94に書き込まれている各コマンドコードを解釈し、初期化処理、消灯処理および点灯処理を順番に実行する。
【0111】
図17中の12個のドット制御IC52(M1〜M12)は、図18の上から三行目以下に示すように、同様の処理を繰り返す。通信データの伝送タイミングは、ドット制御IC52を1つ通過する度に1つずつ遅れる。したがって、最後のドット制御IC52(M12)は、図18の最下行に示すように、コンピュータ端末3が送信した各通信データを、12回分遅れたタイミングにおいて、コンピュータ端末3へ受信した通信データを送信する(タイミングT13〜T15)。なお、たとえばN(Nは自然数)個のドット制御IC52が接続されている場合、コンピュータ端末3は、N回分のシリアル通信に相当する時間で遅れて、自分が送信した通信データを受信することになる。
【0112】
図19は、コンピュータ端末3が連結状況問合せコマンドコード(FEH)を送信した場合の通信データの流れを示すタイミングチャートである。図15に示すように、コンピュータ端末3は、最初のドット制御IC52(M1)へ、連結状況問合せコマンドコード「FEH」および個数データ「00」の、2つの通信データをシリアル送信する(タイミングT1,T2)。
【0113】
最初のドット制御IC52(M1)の受信部81は、図14に示すように、これらの通信データを1つずつ順番に受信し、コマンド受信バッファ94に順番に書き込む。そして、プロフィール生成部85は、コマンド受信バッファ94に連結状況問合せコマンドコード「FEH」が保存されると、自身のプロフィールデータを生成し、プロフィールレジスタ95に保存する。最初のドット制御IC52(M1)は、シングル入力ブロック24である。そのため、プロフィール生成部85は、「10H」を生成し、プロフィールレジスタ95に保存する。
【0114】
また、最初のドット制御IC52(M1)の送信部86は、コマンド受信バッファ94に保存された連結状況問合せコマンドコード「FEH」を送信し、コマンド受信バッファ94に保存された個数データを1インクリメントさせた個数データ「01」を送信し、さらに、プロフィールレジスタ95に保存された自身のプロフィールデータを読み込んで送信する。したがって、最初のドット制御IC52(M1)は、この3つの通信データをシリアル送信する(タイミングT2〜T4)。
【0115】
図17中の12個のドット制御IC52(M1〜M12)は、図19の上から三行目以下に示すように、同様の処理を繰り返す。通信データの伝送タイミングは、ドット制御IC52を1つ通過する度に1つずつ遅れる。また、ドット制御IC52を通過する度に、通信データの最後に、新たなプロフィールデータが追加される。
【0116】
したがって、図19の最下行に示すように、最後のドット制御IC52(M12)は、コンピュータ端末3が送信した連結状況問合せコマンドコード「FEH」を12回分のタイミングで遅れてコンピュータ端末3へ送信し、値「12」の個数データをコンピュータ端末3へ送信し、さらに、12個のプロフィールデータをコンピュータ端末3へ送信する(タイミングT13〜T26)。
【0117】
図20は、コンピュータ端末3による発光体2の立体形状再現処理の流れを示すフローチャートである。
【0118】
立体形状再現処理において、コンピュータ端末3は、まず、連結状況問合せコマンドコード「FEH」および個数データを送信する(ステップST1)。
【0119】
その後、図19にしたがって、送信した連結状況問合せコマンドコード「FEH」や、連結されているすべてのドット制御IC52のプロフィールデータを受信する(ステップST2)と、コンピュータ端末3は、プロフィールデータの解析処理を開始する。コンピュータ端末3は、まず、受信したプロフィールデータの中の未処理の最初のプロフィールデータを取得する(ステップST3)。そして、コンピュータ端末3は、仮想三次元空間に、そのプロフィールデータにより示される位置にドット制御IC52をマッピングする(ステップST4)。
【0120】
なお、受信直後の最初の処理では、コンピュータ端末3は、受信したプロフィールデータの中の先頭のものを取得し、このプロフィールデータに対応するドット制御IC52を、仮想三次元空間の原点にマッピングする。
【0121】
取得したプロフィールデータに対応するドット制御IC52をマッピングした後、コンピュータ端末3は、未処理のプロフィールデータが残っているか否かを判断する(ステップST5)。そして、未処理のプロフィールデータが残っている場合には、コンピュータ端末3は、次のプロフィールデータを取得し(ステップST3)、それを解析して特定した位置にドット制御IC52をマッピングする(ステップST4)。コンピュータ端末3は、未処理のプロフィールデータが無くなるまで、すなわちステップST5においてYesと判断するまで、以上の処理を繰り返す。
【0122】
たとえば、図19中の12個のプロフィールデータの場合、コンピュータ端末3は、1つ目のプロフィールデータ「10」により、1つ目のドット制御IC52がシングルブロック21であると判断する。コンピュータ端末3は、この1つ目のドット制御IC52を仮想三次元空間の原点にマッピングする。
【0123】
また、コンピュータ端末3は、2つ目のプロフィールデータ「00」により、2つ目のドット制御IC52が標準ブロック22の入力側のものであると判断する。この場合、コンピュータ端末3は、仮想三次元空間の1つの軸方向(たとえばY軸の正方向)へ1ずらした位置に、2つ目のドット制御IC52をマッピングする。
【0124】
また、コンピュータ端末3は、3つ目のプロフィールデータ「78」により、3つ目のドット制御IC52が出力側のものであると判断する。また、コンピュータ端末3は、2つ目のプロフィールデータ「00」により、2つ目のドット制御IC52が標準ブロック22の入力側のものであると判断する。この場合、コンピュータ端末3は、3つ目のプロフィールデータ「78」に対応するドット制御IC52が標準ブロック22の出力側のものであると判断し、1つ目と2つ目とを結ぶ直線と垂直な方向、たとえばY軸の正方向へ1ずらした位置に、3つ目のドット制御IC52をマッピングする。
【0125】
さらに、コンピュータ端末3は、4つ目のプロフィールデータ「00」により、4つ目のドット制御IC52が標準ブロック22の入力側のものであると判断する。3つ目までのプロフィールデータの解析処理により、この標準ブロック22は、標準ブロック22に連結されていることが判断できる。コンピュータ端末3は、仮想三次元空間の1つの軸方向(たとえばY軸の負方向)へ1ずらした位置に、4つ目のドット制御IC52をマッピングする。
【0126】
なお、3つ目までのプロフィールデータの解析処理により、この標準ブロック22が斜上ブロック23と連結されていると判断した場合、コンピュータ端末3は、仮想三次元空間において先とは逆の方向(ここではY軸の正方向)へ1ずらした位置に、4つ目のドット制御IC52をマッピングすればよい。
【0127】
以上の処理を繰り替えことで、コンピュータ端末3は、すべてのプロフィールデータに対応するドット制御IC52を仮想三次元空間にマッピングする。受信したすべてのプロフィールデータの解析処理を終えると、コンピュータ端末3は、ステップST5においてYesと判断し、プロフィールデータの解析処理を終える。
【0128】
図21は、12個のドット制御IC52の仮想三次元空間へのマッピング結果例を示す説明図である。図21のマッピング結果例は、図19中の12個のプロフィールデータに基づくものである。このように、上述したプロフィールデータの解析処理により、コンピュータ端末3は、図17(C)の実際の12個のドット制御IC52の接続関係と一致するマッピング結果を得ることができる。
【0129】
図20に戻り、コンピュータ端末3は、ステップST5においてマッピング処理が終わり、未処理のプロフィールデータが無くなったと判断すると、マッピング結果により特定される複数のドット制御IC52の配置を用いて、図2あるいは図3の組立ブロック20の外形に相当するポリゴンデータを組合せて、発光体2の立体形状を仮想三次元空間に再現した表示データを生成する(ステップST6)。
【0130】
図22は、発光体2の再現画像の表示画面例である。図22の発光体2の再現画像は、図19のプロフィールデータに基づいて再現されたものであり、表示デバイス11に表示される。図22の再現画像中の発光体2は、組立ブロック20を2段6列に積んだ形状を有し、1段目の左右両端にシングルブロック21が配設され、残りの部分に標準ブロック22が配設されているものである。なお、図中の「←入力」の文字は、通信データの入力を示し、右端下のシングルブロック21から通信データが入力されることを意味している。これらは、図17に示す実際の発光体2での組立ブロック20の連結構造と対応する。
【0131】
次に、コンピュータ端末3による発光体2の発光制御を説明する。
【0132】
図23は、コンピュータ端末3による発光体2の発光制御処理の流れを示すフローチャートである。コンピュータ端末3は、たとえば入力デバイス12などから発光指示があると(ステップST11)、発光体2の1回の表示に用いる表示データを図示外のメモリなどから読み込む(ステップST12)。なお、この発光体2の1回の表示に用いる表示データは、たとえば図22の再現画像において、ビットモジュール毎になされた色づけ処理などに基づいて生成され、ビットモジュール毎の色データを有する。なお、色データは、赤色の輝度データと、緑色の輝度データと、青色の輝度データとで構成することができる。また、発光指示は、発光体2による発光を開始するとき、発光体2の発光色を変更するときなどにおいて、入力デバイス12などにより生成される。
【0133】
発光体2の1回の表示に用いる表示データを読み込んだコンピュータ端末3は、その表示データを送信順に並べ替えて、発光指示のための送信データ列を生成する(ステップST13)。複数のドット制御IC52は、図17および図21における発光体2の配列にしたがった順番に接続されていない。すなわち、図17および図21における発光体2において、たとえば横一列の順番などに整列されていない。コンピュータ端末3は、1回の表示に用いる表示データを、最も末端に接続されているドット制御IC52(ここではM12)用のものから、最も手前に接続されているドット制御IC52(ここではM1)用のものまでの順番と一致するように、ビットモジュール毎の色データ(輝度データ)を並べ替える。
【0134】
図24は、並べ替え処理後の送信データ列の一例を示す図である。図24において、各セルは、ビットモジュール毎の色データ(輝度データ)に対応する。また、各セル内の番号は、図21のマッピング結果での(X,Y)座標値を示している。図24に示すように、コンピュータ端末3は、末端のドット制御IC52(ここではM12)用の色データ(輝度データ)を先頭とし、且つ、最も手前のドット制御IC52(ここではM1)用の色データ(輝度データ)を最後とする送信データ列を生成する。
【0135】
表示データを送信順に並べ替えた後、コンピュータ端末3は、シリアル通信により、送信データ列中の各データと、発光の切替のためのコマンド(ラッチ処理コマンド)と、を送信する(ステップST14)。
【0136】
図25は、1回の表示データの送信のために、コンピュータ端末3および複数のドット制御IC52が実行する通信処理の流れを示すタイミングチャートである。この表示データの送信処理において、コンピュータ端末3は、まず、データ転送用コマンドコード(83H)を送信し(タイミングT1)、次に、送信データ列の先頭の1組の色データ(ドット制御IC52(M12)用の輝度データ)を送信する(タイミングT2〜T4)。
【0137】
コンピュータ端末3は、送信データ列中の色データ(輝度データ)毎に同様の処理を繰り返し、送信データ列中のすべての組の色データに、データ転送用コマンドコード(83H)を付加して送信する(タイミングT1〜T48)。その後、コンピュータ端末3は、ラッチコマンドコード(84H)を送信する(タイミングT49)。
【0138】
なお、図25のタイミングチャートにおいて、ビットモジュール毎の色データの送信に3サイクル(なお、シリアル通信による1つの通信データの送信処理を1サイクルとよぶ。)使用しているのは、各ドット制御IC52用の色データとして、赤輝度データと、緑輝度データと、青輝度データとの3つの輝度データを送信する必要があるためである。
【0139】
コンピュータ端末3がタイミングT1〜タイミングT49までに送信した複数の通信データは、最初のドット制御IC52(M1)により順番に受信される。最初のドット制御IC52(M1)の送信部86は、新たなデータ転送コマンド「83H」が受信されると、データ転送コマンド「83H」を送信した後、受信バッファ89,91,93に記憶されていた1組の輝度データを、次のドット制御IC52(M2)へシリアル送信する。すなわち、最初のドット制御IC52(M1)は、それよりも連結方向の下流側に接続されているすべてのドット制御IC52(M2〜12)で使用する色データを、次のドット制御IC52(M2)へ送信する(タイミングT6〜T49)。その後、最初のドット制御IC52(M1)の送信部86は、コンピュータ端末3から受信したラッチコマンドコード(84H)を送信する(タイミングT50)。
【0140】
図17において最初のドット制御IC52(M1)の後に順番に接続されている11個のドット制御IC52(M2〜12)は、最初のドット制御IC52(M1)と同様に、新たなデータ転送コマンド「83H」を受信すると、それまで受信バッファに記憶されていた輝度データを次のドット制御IC52(M2)へ送信する(タイミングT11〜T59)。また、ラッチコマンドコード(84H)を受信すると、次のドット制御IC52(M3〜12)へラッチコマンドコード(84H)を送信する(タイミングT51〜T60)。
【0141】
ラッチコマンドコード(84H)を受信すると、各ドット制御IC52は、それぞれの輝度データ受信バッファ89,91,93に記憶されている輝度データを、それぞれの輝度データレジスタ88,90,92に書き込む(ラッチする)。各PWM信号生成部83は、輝度データレジスタ88,90,92の値が変更されると、その変更後の値に応じたPWM信号を生成する。
【0142】
その結果、各ドット制御IC52により発光が制御される各LED素子51の発光色は、個別に変更される。各ドットモジュール(立方体)の発光色は、それぞれのLED素子51の発光色の変化にしたがって変化する。
【0143】
以上のように、この実施の形態の発光装置1では、各組立ブロック20は、2方向以上の自由度により他の組立ブロック20と連結することができる。しかも、すべての連結方向において入力コネクタ61と出力コネクタ62とが電気的に接続される。つまり、各組立ブロック20の他の組立ブロック20への連結に関して多くの自由度を確保しつつ、そのすべての連結方向において電気的な接続を確保することができる。その結果、複数の組立ブロック20を連結することにより、所望の形状の発光体2を得ることができる。
【0144】
特に、2つのドットモジュールに相当する標準ブロック22や斜上ブロック23は、互いに並べたり重ねたりすることができる立方体形状を単位として、立方体を2つ繋ぎ合わせたマルチサイズの外形形状のものである。この2つのドットモジュールに相当する組立ブロック20により、複数の組立ブロック20により組立可能な形状バリエーションを増やすことができる。たとえば、シングルサイズの組立ブロック20のみでは、そのシングルサイズの組立ブロック20の直線的な連結数を調整できるだけである。複数の組立ブロック20に、標準ブロック22や斜上ブロック23などの、2つのドットモジュールに相当する組立ブロック20を含めることにより、中空のタワー形状などを容易に組み立てることができる。
【0145】
したがって、複数の組立ブロック20を組み合わせることにより、展示会場、店舗などに設置するパネルやオブジェを作成し、これを所望のドットパターンで発光させることができる。また、複数の組立ブロック20の組立にはネジなどを使用する必要が無いので、手作業で簡単に分解することができ、パネルやオブジェの形状変更や移設などが容易である。
【0146】
また、各組立ブロック20は、立方体の外形形状あるいは立方体を複数個連結した外形形状を有するハウジングと、立方体(ドットモジュール)毎にハウジング内に配設された、立方体(ドットモジュール)と同数の複数のLED素子51とを有する。また、入力コネクタ61および出力コネクタ62は、ハウジングの上面あるいは下面に配設されている。
【0147】
したがって、複数の組立ブロック20は、2段による積み上げを基本とする連結により組み合わせることができ、しかも、その積み上げた状態において各組立ブロック20の側面は、立方体単位で面的に発光することができる。したがって、この複数の組立ブロック20を用いることで、発光体2の露出する側面などを、略連続的な1つの面として発光させることができる。
【0148】
また、この実施の形態では、標準ブロック22や斜上ブロック23は、立方体(ドットモジュール)同士を内部的に分離する内部壁部56を有する。したがって、1つのハウジング内で連結されている複数の立方体(ドットモジュール)において、立方体(ドットモジュール)毎の発光色の独立性を確保することができる。すなわち、たとえば共通のハウジングにより連結される2つの立方体(ドットモジュール)において、一方の立方体(ドットモジュール)の発光色が他方の立方体(ドットモジュール)の発光色に混色してしまわないようにすることができる。たとえば暗く光らせる立方体(ドットモジュール)が、それと一体化されている他の立方体(ドットモジュール)の光により明るくなってしまわないようにすることができる。
【0149】
また、この実施の形態では、複数の組立ブロック20には、入力コネクタ61と出力コネクタ62との電気的な接続によりコンピュータ端末3(外部電源)からの電力が供給されている。したがって、各組立ブロック20にバッテリを設ける必要がない。なお、仮にたとえば、各組立ブロック20にバッテリを設けてしまうと、このバッテリにより光が遮蔽されてしまう。各組立ブロック20において、遮蔽されてしまった部分は光らない。これに対して、この実施の形態では、各組立ブロック20にバッテリを設ける必要が無いので、各組立ブロック20の全面を発光させ、発光体2の側面などを略連続的な面として発光することができる。
【0150】
また、この実施の形態では、各組立ブロック20は、ドットモジュール毎に、入力コネクタ61から通信データを受信する受信部81と、受信した通信データを出力コネクタ62から送信する送信部86と、受信した通信データに基づいてLED素子51の発光色を制御する3つのPWM信号生成部83と、を有する。
【0151】
したがって、各組立ブロック20は、入力コネクタ61に接続される他の組立ブロック20から受信した通信データに基づいて、それぞれの発光を制御することができる。また、各組立ブロック20は、受信した通信データを、出力コネクタ62に接続されているさらに他の組立ブロック20へ送信することができる。複数の組立ブロック20は、その連結関係にしたがって通信データを順番にシリアル伝送し、それぞれが受信した色データに基づいてそれぞれの発光を独立に制御することができる。
【0152】
また、この実施の形態では、入力コネクタ61の左オスコネクタ53の9番ピン63および右オスコネクタ53の9番ピン63は、組立ブロック20の連結方向に応じて、異なる電位が与えられた左メスコネクタ54の7番ピン挿入孔64あるいは右メスコネクタ54の7番ピン挿入孔64に接続される。また、入力コネクタ61の右オスコネクタ53の2番ピン63および上オスコネクタ53の2番ピン63とは、組立ブロック20の連結方向に応じて、異なる電位が与えられた左メスコネクタ54の4番ピン挿入孔64あるいは右メスコネクタ54の4番ピン挿入孔64に接続される。そして、標準ブロック22の入力側のドット制御IC52などは、入力コネクタ61および出力コネクタ62を介して検出されるこれらのピン挿入孔64の電位を検出し、コンピュータ端末3は、その検出電位に対応する方向検出ビットに基づいて、連結角度を判断する。
【0153】
したがって、コンピュータ端末3は、複数の組立ブロック20のそれぞれの連結向きを判断し、これに基づいて仮想三次元空間に発光体2の形状を再現し、その形状を表示することができる。また、コンピュータ端末3は、その発光体2の再現形状に基づいて、各ドットの色データの送信順を並べ替えて送信し、連結される複数のドット制御IC52に対して個別に所定の色データを与え、ドットモジュール単位で発光を制御することができる。
【0154】
以上の実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形や変更が可能である。
【0155】
上記実施の形態では、各組立ブロック20の入力コネクタ61が4つのオスコネクタ53であり、出力コネクタ62が2つのメスコネクタ54である。これら対応関係は、逆であってもよい。この他にもたとえば、入力コネクタ61および出力コネクタ62に、たとえば複数のピンあるいは複数のピン挿入孔が正方形に配列される共通のコネクタを用いたりしてもよい。この変形例の場合、共通のコネクタは、その中心がハウジングの中心と一致するように配設すればよい。
【0156】
図26は、伸縮可能な8個のピンを有する圧着コネクタ101である。8個のピンは、二列に配列されている。このような圧着コネクタ101を1つだけ用いて、入力コネクタ61あるいは出力コネクタ62を構成することができる。
【0157】
図27は、シングルサイズの組立ブロック20に対して圧着コネクタ101を配設する場合の配置を示す説明図である。図28は、この圧着コネクタ101と圧着時に電気的に接続可能な複数のパッド102についての、シングルサイズの組立ブロック20に対する配置を示す説明図である。図28では、24個のパッド102(接続端子)が12個ずつのグループに分け、さらに各グループにおいて12個のパッド102は3列に分けている。
【0158】
そして、圧着コネクタ101は、図27に示すように、一方の列の中央位置がシングルサイズの組立ブロック20の中心と一致するように配設される。また、24個のパッド102は、図28に示すように、3列に分けた12個のパッド102の中心が、シングルサイズの組立ブロック20の中心と一致するように配設される。なお、12個のパッド102による2つのグループは、互いに90度の角度でずれている。
【0159】
図27および図28の配置にすることで、2つの組立ブロック20同士を4つの方向の自由度の下で連結したとき、そのすべての連結方向において圧着コネクタ101と複数のパッド102との電気的な接続を確保することができる。すなわち、圧着コネクタ101は、図28においてそれを二列ずつの4つのグループに分ける四角枠で示すように、連結時にこの中のいずれか1つのグループの8つのパッド102と電気的に接続される。
【0160】
また、上記実施の形態では、1つのドットモジュール(立方体)には、1つのLED素子51が設けられている。この他にもたとえば、1つのドットモジュール(立方体)に、協調して制御されて、1つの発光色を作る複数の発光素子が配設されていてもよい。なお、この複数の発光素子の総数は、ドットモジュール(立方体)の個数の整数倍となる。さらに他にもたとえば、複数の発光色を作る複数の発光素子を1つのドットモジュール(立方体)に配設するようにしてもよい。また、発光素子としては、LED以外にも、フォトダイオード、有機EL(organic electroluminescence)、無機EL(inorganic electroluminescence)、プラズマ発光デバイスなどの各種のものを採用できる。
【0161】
また、上記実施の形態では、複数のドットモジュール(立方体)が2つ連結された標準ブロック22において、各ドットモジュール(立方体)毎にドット制御IC52が設けられている。この他にもたとえば、組立ブロック20毎に、あるいは、複数の組立ブロック20毎に、ドット制御IC52を設けるようにしてもよい。
【0162】
上記実施の形態では、すべての種類の組立ブロック20は、1つの入力コネクタ61と、1つの出力コネクタ62とを有する。この他にもたとえば、種類の組立ブロック20の中に、複数の入力コネクタ61あるいは複数の出力コネクタ62を有する組立ブロック20を追加してもよい。
【0163】
上記実施の形態では、1つの立方体からなるシングルサイズの組立ブロック20と、2つの立方体からなるダブルサイズの組立ブロック20と、を開示している。この他にもたとえば、組立ブロック20は、3つ以上の立方体からなるものであってもよい。
【0164】
上記実施の形態では、各組立ブロック20には、1つの入力コネクタ61と、1つの出力コネクタ62とが設けられている。この他にもたとえば、各組立ブロック20には、入力コネクタ61および出力コネクタ62の中の少なくとも一方が2つ以上設けられていてもよい。
【0165】
上記実施の形態の発光体2は、複数の組立ブロック20のみにより構成されている。この他にもたとえば、発光体2は、ベース部材と、このベース部材に取り付けられる組立ブロック20との組合せにより構成されていてもよい。
【0166】
上記実施の形態の各組立ブロック20は、発光体2を構成する複数の組立ブロック20のシリアル通信線73およびリターン線74がループ状に接続されていることを前提とし、入力コネクタ61から通信データを受信し、出力コネクタ62から通信データを送信している。この他にもたとえば、発光体2を構成する複数の組立ブロック20のシリアル通信線73が1つのバスを構成するように接続さていることを前提として、各組立ブロック20は、コンピュータ端末3からの通信データ(コマンドコード、色データなど)を入力コネクタ61から受信するようにしてもよい。さらに他にもたとえば、シリアル通信線73とリターン線74とが複数の組立ブロック20とコンピュータ端末3(ホスト)とを接続する2本の通信線を構成し、この2本の通信線を用いてコンピュータ端末3から各組立ブロック20へクロック信号および通信データを送信するようにしてもよい。
【0167】
上記実施の形態の各組立ブロック20は、それぞれの入力コネクタ61および出力コネクタ62が他の組立ブロック20のものと接続されることにより、通信が可能となり、他の組立ブロック20に対する連結方向を判別している。この他にもたとえば、各組立ブロック20は、機械的に連結される他の組立ブロック20との間でたとえば光学的な信号や無線通信信号などにより通信をし、他の組立ブロック20に対する連結方向を判別するものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0168】
本発明は、展示会場、店舗などに設置するパネルやオブジェなどとして、好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0169】
【図1】本発明の実施の形態に係る発光装置を示す斜視図である。
【図2】図1中の発光体に使用可能な各種の組立ブロックの透視側面図である(その1)。
【図3】図1中の発光体に使用可能な各種の組立ブロックの透視側面図である(その2)。
【図4】シングルサイズの組立ブロックのハウジング構造を示す分解図である。
【図5】シングルサイズの組立ブロックにおけるオスコネクタの配置を示す説明図である。
【図6】シングルサイズの組立ブロックにおけるメスコネクタの配置を示す説明図である。
【図7】2つの標準ブロックによる連結方向の自由度の説明図である。
【図8】図1の発光体の組替え例を示す斜視図である。
【図9】図8のフラットパネル状の発光体における複数の組立ブロック(ドットモジュール)の電気的な接続を示す内部接続図である。
【図10】図1のタワー形状の発光体における複数の組立ブロック(ドットモジュール)の電気的な接続を示す内部接続図である。
【図11】図2(B)の標準ブロックに搭載される詳細な電気回路を示す配線図である。
【図12】組立ブロックの連結方向と2桁の方向検出ビットとの対応関係を示すテーブルである。
【図13】ドット制御ICの種類とDIPスイッチの設定値との対応関係を示す図である。
【図14】図11中の各ドット制御ICに実現される機能を示すブロック図である。
【図15】コンピュータ端末と複数のドット制御ICとの間で送受される、コマンドコードおよび付随するデータの例を示す図である。
【図16】コンピュータ端末と複数のドット制御ICとの間で送受される、プロフィールデータのデータ構造を示す図である。
【図17】図1の発光体の他の組替え例を示す斜視図である。
【図18】図17の発光装置において、イニシャライズ処理、消灯処理および点灯処理を連続的に実行させる場合の通信データの流れを示すタイミングチャートである。
【図19】図17の発光装置において、連結状況を問合せた場合の通信データの流れを示すタイミングチャートである。
【図20】コンピュータ端末による、発光体の立体形状再現処理の流れを示すフローチャートである。
【図21】コンピュータ端末による、ドット制御ICの仮想三次元空間へのマッピング結果例を示す説明図である。
【図22】コンピュータ端末による、発光体の再現画像の表示画面例である。
【図23】コンピュータ端末による、発光体の発光制御処理の流れを示すフローチャートである。
【図24】コンピュータ端末が表示データを並べ替えて生成する送信データ列の一例を示す図である。
【図25】図17の発光装置において、1回の表示データの送信における通信処理の流れを示すタイミングチャートである。
【図26】コネクタの変形例(圧着コネクタ)を示す図である。
【図27】図26の圧着コネクタの配設位置を示す説明図である。
【図28】図26の圧着コネクタと組合せて使用されるパッドの配設位置を示す説明図である。
【符号の説明】
【0170】
1 発光装置
2 発光体
3 コンピュータ端末(判断手段)
14 電源回路(外部電源)
21 シングルブロック(組立ブロックの一種)
22 標準ブロック(組立ブロックの一種)
23 斜上ブロック(組立ブロックの一種)
24 シングル入力ブロック(組立ブロックの一種)
25 シングル終端ブロック(組立ブロックの一種)
51 LED素子(発光素子)
56 内部壁部
61 入力コネクタ(第一接続部)
62 出力コネクタ(第二接続部)
63 ピン(接続端子)
64 ピン挿入孔(接続端子)
71 グランド線
72 VCC線(電源線)
73 シリアル通信線(信号線)
74 リターン線(信号線)
81 受信部(受信手段)
83 PWM信号生成部(発光制御手段)
86 送信部(送信手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに連結されることで任意の形状に組み立てることができ、それぞれが発光する複数の組立ブロックを有し、
各上記組立ブロックは、別々の他の上記組立ブロックに対して電気的に接続される第一接続部および第二接続部を含む複数の接続部を有し、各上記他の組立ブロックと二方向以上の自由度において連結可能なものであり、且つ、上記他の組立ブロックとの二方向以上の連結向きにおいてそれぞれの上記第一接続部が上記他の組立ブロックの上記第二接続部と電気的に接続されるものであること、
を特徴とする発光装置。
【請求項2】
前記複数の組立ブロックには、互いに並べたり重ねたりすることができる所定の立体形状を単位として、その単位立体形状を複数個繋ぎ合わせた外形形状のものであって、且つ、前記第一接続部および前記第二接続部が互いに異なる上記単位立体形状の部分に設けられているマルチサイズのものが含まれていること、を特徴とする請求項1記載の発光装置。
【請求項3】
各前記組立ブロックは、立方体の外形形状あるいは立方体を複数個連結した外形形状を有するハウジングと、上記立方体毎に上記ハウジング内に配設され、上記立方体の個数と同数または整数倍の発光素子とを有し、
前記第一接続部および前記第二接続部は、上記ハウジングの上面あるいは下面に配設されていることを特徴とする請求項1または2記載の発光装置。
【請求項4】
前記立方体を複数個連結した外形形状を有するハウジングにおいて、その内部において前記立方体同士を光学的に分離する内部壁部を有すること、
を特徴とする請求項3記載の発光装置。
【請求項5】
前記複数の組立ブロックには、前記第一接続部と前記第二接続部との電気的な接続により外部電源の電力が供給されること、を特徴とする請求項1から4の中のいずれか1項記載の発光装置。
【請求項6】
各前記組立ブロックの前記第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、前記他の組立ブロックに対する連結方向に応じて前記第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、各前記他の組立ブロックの前記第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する前記組立ブロックの連結方向に応じて前記第一接続部の異なる接続端子に接続され、且つ、
前記第二接続部における上記異なる接続端子、あるいは前記第一接続部における上記異なる接続端子は、グランド線あるいは電源線に接続されていること、
を特徴とする請求項5記載の発光装置。
【請求項7】
発光する組立ブロックを有する発光装置であって、
上記組立ブロックは、他の組立ブロックに対して電気的に接続可能とされる第一接続部および上記他の組立ブロック以外の他の組立ブロックに対して電気的に接続可能とされる第二接続部を有し、各上記他の組立ブロックと二方向以上の自由度において連結可能なものであること、
を特徴とする発光装置。
【請求項8】
前記組立ブロックは、
前記第一接続部から通信データを受信する受信手段と、
受信した上記通信データを前記第二接続部から送信する送信手段と、
受信した上記通信データに基づいて、それぞれの発光を制御する発光制御手段と、
を有すること、を特徴とする請求項1から7の中のいずれか1項記載の発光装置。
【請求項9】
前記組立ブロックの前記第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、前記他の組立ブロックに対する連結方向に応じて前記第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、前記他の組立ブロックの前記第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する前記組立ブロックの連結方向に応じて前記第一接続部の異なる接続端子に接続され、且つ、
前記第二接続部における上記異なる接続端子、あるいは前記第一接続部における上記異なる接続端子は、前記通信データを伝送する信号線に接続されていること、
を特徴とする請求項8記載の発光装置。
【請求項10】
前記組立ブロックの前記第一接続部の少なくとも1つの接続端子は、前記他の組立ブロックに対する連結方向に応じて前記第二接続部の異なる接続端子に接続され、あるいは、前記他の組立ブロックの前記第二接続部の少なくとも1つの接続端子は、それに対する前記組立ブロックの連結方向に応じて前記第一接続部の異なる接続端子に接続され、
前記第二接続部における上記異なる接続端子、あるいは前記第一接続部における上記異なる接続端子には、異なる電位が与えられ、さらに、
前記第一接続部および前記第二接続部を介して検出されるこの接続端子の電位に基づいて、前記組立ブロックの前記他の組立ブロックに対する連結向きを判断する判断手段を有すること、
を特徴とする請求項1から9の中のいずれか1項記載の発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−9937(P2009−9937A)
【公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−140097(P2008−140097)
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(507384157)株式会社ステラアーツ (8)
【Fターム(参考)】