説明

発熱セラミック及びその製造方法並びに保温用品

【課題】電子レンジを用いて簡単に加熱することができ、安定した加熱特性及び保温性を備えるとともに、安全に使用することができる発熱セラミック及びその製造方法並びに発熱セラミックを利用した保温用品を提供する。
【解決手段】マイクロ波加熱に用いられる発熱セラミック10であって、セラミック材と導電材とから焼成して形成され、焼成体中に導電体粉が含有されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱セラミック及びその製造方法並びに保温用品に関し、より詳細には電子レンジによって簡単に加熱することができる発熱セラミック及びその製造方法並びに前記発熱セラミックを用いた保温用品に関する。
【背景技術】
【0002】
就寝時の保温用として湯たんぽなどの保温用品が従来から使用されてきた。近年は、湯たんぽのかわりに電子レンジを用いて簡単に暖めて使用することができる保温用品が提供されている。電子レンジを用いて蓄熱させる保温用品の多くは、吸水性を備えたゲル(樹脂)を保温材としたものであり、マイクロ波によって水分子を振動させて加熱し、保温性が保持されるように形成されている。
【0003】
なお、電子レンジにより加熱して発熱する素材としては種々のものが提案されており、セラミックスを保温材に使用して電子レンジによって加熱できるように構成した製品もある。また、電子レンジによる加熱を利用する製品として、温灸パック等の温灸製品も提案されている。
【特許文献1】特開2007−44298号公報
【特許文献2】特開2002−369835号公報
【特許文献3】特開平11−9652号公報
【特許文献4】特開2004−121731号公報
【特許文献5】特開2001−338748号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電子レンジを用いて保温材を加熱して使用するあんか等の保温用品は、簡単に温めることができ、取り扱いが容易であるという利点がある。また、繰り返して使用できる点からも有用である。しかしながら、保温材にゲル(樹脂材)を使用した製品は、電子レンジによる加熱操作によっては保温材が過熱し、保温材の密封袋が破裂するといった問題があった。
【0005】
また、セラミックを保温材に使用する製品では、セラミックに吸水性を付与する等によって電子レンジによる加熱を可能としているために、使用時におけるセラミックの吸水状態や加熱状態によって、保温材の加熱が不足したり、保温材が過熱するといったばらつきがあり、一定の保温性が得られないといった問題があった。
【0006】
本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、電子レンジを用いて簡単に加熱することができ、安定した加熱特性及び保温性を備えるとともに、安全に使用することができる発熱セラミック及びその製造方法並びに発熱セラミックを利用した保温用品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は次の構成を備える。
すなわち、本発明に係る発熱セラミックは、マイクロ波加熱に用いられる発熱セラミックであって、セラミック材と導電材とから焼成して形成され、焼成体中に導電体粉が含有されていることを特徴とする。
また、本発明に係る発熱セラミックは、前記導電体粉として、鉄粉が含有されているものが好適であり、前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムが用いられているものがさらに好適に用いられる。
【0008】
また、本発明に係る保温用品は、電子レンジによって加熱される保温材が収納されて形成された保温用品であって、前記保温材が、マイクロ波加熱に用いられる発熱セラミックであって、セラミック材と導電材とから焼成して形成され、焼成体中に導電体粉が含有されていることを特徴とする。
また、前記保温用品としては、前記発熱セラミックが、前記導電体粉として、鉄粉が含有されているもの、前記発熱セラミックが、前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムが用いられているものがとくに好適に用いられる。
【0009】
また、本発明に係る発熱セラミックの製造方法としては、粘土と焼成助剤とを有する粉体として形成されたセラミック材と、粉体状の導電材とを混合する工程と、前記セラミック材と前記導電材との混合物を成形して成形品を形成する工程と、前記成形品を焼成する工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る発熱セラミックの製造方法においては、前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムを用いること、前記成形品を焼成する工程においては、焼成温度を400℃〜800℃に設定することが、発熱性の優れた発熱セラミックを製造する上においてとくに有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る発熱セラミックは、焼成体中に導電体粉が含有されていることによって、電子レンジによって容易にかつ効率的に加熱することができ、保温用品の保温材として好適に用いることができる。また、本発明に係る保温用品は、電子レンジによって簡単に温めることができ、安全に取り扱うことができる商品として提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(発熱セラミック)
以下、本発明に係る発熱セラミックの構成及びその製造方法についての実施の形態について説明する。
図1に発熱セラミック10の外観図を示す。本実施形態の発熱セラミック10は外径が5mm程度の球状の焼成体として形成されている。この発熱セラミック10において特徴とする点は、焼成体中に導電体粉(鉄粉)が酸化されていない状態で含有されることにより、電子レンジによって効率的に加熱されるように形成されていることである。
【0012】
発熱セラミック10を形成するセラミック材には、粘土、コーディエライト、ペタライト、アルミナ等が用いられる。発熱セラミック10を形成するセラミック材の材料はとくに限定されるものではなく、適宜材料を組み合わせて使用することができる。なお、コーディエライトとペタライトは、耐熱性が高く、発熱セラミック10を低温で焼成した場合であっても、クラックが入ったりせず、緻密に焼成できるという利点がある。
【0013】
なお、図1に示す実施形態の発熱セラミック10は球体状に焼成したものであるが、発熱セラミックの形態は任意に設定することができ、発熱セラミックの大きさも任意に設定可能である。
発熱セラミックの形態としては、たとえば、楕円体、薄平板体、多角形体等に形成することができる。また、球体状に形成する場合であっても、外径5mm以上に形成することもできるし、5mm以下に形成することもできる。また、薄平板状に形成する場合も、正方形、長方形等の任意の形状とすることができ、数mm角あるいは数cm角等の大きさに形成することができる。
【0014】
セラミック材に加える導電材には、Fe、Al、Au、Ag、Cu、Si等が用いられる。セラミック材に導電材を加えるのは、発熱セラミックに導電材を含有させることにより、電子レンジ加熱によって発熱セラミックを発熱させるようにするためである。セラミック材に加える導電材は金属に限るものではなく、Siのように、非金属であっても導電性を有するものであれば使用できる。
【0015】
これらの導電材は、粉体として原料に添加される。発熱セラミック10は、セラミック材と導電材とを混合して所定形状、たとえば球体状等に成形した後、成形品を焼成することによって得られる。
セラミック材と混合される導電材は、焼成した際に酸化されずに発熱セラミック10中に導電体粉のまま含有されることによって、電子レンジによる加熱が効果的になされるようになる。
本実施形態の発熱セラミック10は、焼成する際にセラミック材に加えた導電材が酸化されないように焼成温度を低く設定して焼成される。
【0016】
発熱セラミック10に導電材を含有させる場合、一般的には導電材の分量が多いほど電子レンジによる加熱作用は強くあらわれる。したがって、あんか等の保温用品に応じて、発熱セラミック10に含有させる導電材の分量を調節し、電子レンジで加熱した際に、好適に加熱されるように設定するのがよい。
【0017】
(発熱セラミックの製造方法)
発熱セラミックはセラミック材と導電材とを混合し、所定形状に成形した後、成形品を焼成することによって得られる。以下に、発熱セラミックの製造例について説明する。
セラミック材には、粘土、コーディエライト、ペンタライト等とリン酸フリット等の焼成助剤が用いられる。焼成助剤を使用しているのは、発熱セラミックを焼成する際の焼成温度を下げるためである。焼成助剤には、リン酸フリット以外の適宜材料を使用することができる。
たとえば、セラミック材として粘土とコーディエライトを使用してセラミックを焼成する場合の焼成温度は1100℃〜1200℃程度である。これに対して、焼成助剤としてリン酸フリットを添加して焼成すると、焼成温度は600℃程度まで低下する。このように焼成温度をなるべく低くすることによって、焼成時にセラミック材に添加した導電材を酸化させないようにすることができる。
【0018】
なお、発熱セラミックを焼成する際の焼成温度は、セラミック材の材料や焼成助剤の種類、添加量等によって変動する。したがって、使用するセラミック材や焼成助剤、セラミック材に加える導電材の分量や種類に応じて、適宜組成として発熱セラミックの焼成温度を設定する。発熱セラミックの焼成温度は、発熱セラミックが緻密に焼成され、セラミック材に加える導電材がなるべく酸化しないようにできるだけ低温に設定するのがよい。セラミック材に加えた導電材をなるべく酸化させないようにする焼成温度としては、導電材にもよるが、400℃〜800℃程度とすればよい。
【0019】
本実施例においては、セラミック材に添加する導電材として、アルミニウム(Al)と鉄(Fe)を主材料としている。アルミニウム及び鉄は、10μm〜100μm程度の粒度の粉体として加える。同様にセラミック材についても、粉体を使用する。
原料の分量比(重量比率)は次の通りである。
(サンプルA)
鉄 5%、アルミニウム30%、粘土:50%、リン酸フリット10%、酸化チタン5%
(サンプルB)
鉄10%、アルミニウム60%、粘土:15%、ペタライト10%、リン酸フリット5%
(サンプルC)
鉄15%、アルミニウム60%、粘土:20%、ガラス粉 5%
【0020】
これらの原料を、ポットミルを用いて、12時間程度、よく混合する(混合物を作製する工程)。
混合した原料粉にバインダーとして水を加えながら成形する。粒状に成形するには、あらかじめ用意した粒径1.4mm〜1.7mmの粘土の種玉を原料中で転がして粒状とする。プレス加工等によって平板状に成形することもできる(成形工程)。
【0021】
次いで、成形品を焼成炉に入れて焼成し発熱セラミックとする(焼成工程)。
焼成工程においては、成形品を焼成炉に入れてから4時間程度で焼成温度、たとえば600℃まで昇温させ、600℃で3時間維持した後、室温まで徐々に降温させて焼成する。
上記サンプルA、B、Cのいずれも、焼成温度が500℃以下では焼結せず、650℃以上になると導電材の酸化が進んだため、焼成温度を600℃に設定して発熱セラミックを焼成した。
【0022】
前述したように電子レンジによって発熱セラミックを加熱した際に発熱セラミックが効率的に加熱されるようにするには、発熱セラミックに含有される導電体粉ができるだけ酸化しない状態としておくのがよい。
上記実施例において、導電材としてアルミニウムと鉄とを添加しているのは、アルミニウムが鉄よりも酸化しやすいことから、発熱セラミックを焼成する際に、アルミニウムの酸化によって鉄粉が酸化しないようにするためである。
【0023】
アルミニウムの添加量を鉄の添加量の5倍程度としているのは、アルミニウムの作用によって鉄粉が酸化することを抑える作用が有効に作用するようにするためである。実験によると、アルミニウムの分量を鉄の分量の6倍以上としても、発熱セラミックの発熱作用(電子レンジによって加熱される作用)は大きく変わらなかった。したがって、アルミニウムの添加量は鉄の6倍程度以下とすればよい。
なお、鉄は酸化されても(Fe3O4)導電性を有している点から、発熱セラミックに含有させる導電材として好適に用いられる。
【0024】
(比較例)
原料にフェライトを使用したセラミックボールを本実施例の発熱セラミックの比較サンプルとした。
このセラミックボールは、粘土とコーディエライトとフェライトを原料とするもので、原料の分量比(重量比率)は、粘土:15%、コーディエライト38%、フェライト47%である。いずれも粉体を原料とする。
原料をポットミルにより12時間混合した後、粘土の種玉を使用して、外径5mm程度の粒状体を成形した。
この粒状に成形された成形品を焼成炉に入れ、7時間かけて1130℃まで昇温させ、1130℃で3時間維持した後、徐々に室温まで降温させて焼成した。
【0025】
上述した実施例と比較例を比較すると、実施例においては、比較例にくらべてはるかに低温で焼成していること、実施例では導電材としてアルミニウムと鉄の粉体を添加したのに対して、比較例ではフェライト(酸化鉄)を添加している点が相異している。
【0026】
表1は、上述した実施例の方法によって作製した発熱セラミック(サンプルAについて)と、比較例の方法によって形成したセラミックボールについて電子レンジ加熱と放冷試験を行った結果を示す。
試験では、発熱セラミックと上記セラミックボールを、別々に布製の袋に500gずつ収納し、このサンプルを電子レンジ(出力500W)に入れ、ともに30秒加熱し、経過時間とともに、サンプルの温度がどのように変化するかを測定した。
測定は加熱後のサンプルをテーブル上に置き、表面温度計を用いて袋の表面(生地)の温度を測定した。毎測定時に、実際に温かさを感じるかを確認した。
【0027】
【表1】

【0028】
表1に示す測定結果は、電子レンジによって加熱した直後の測定値から、実施例の発熱セラミックは比較例のセラミックボールにくらべて電子レンジを用いて効率的に加熱されることがわかる。
表1の試験は、人体に対する保温性を考慮して、サンプルの温度が35℃になった時点で計測を停止している。サンプルの温度が35℃になるまでの経過時間を比較すると、比較例のセラミックボールでは15分であるのに対して、実施例の発熱セラミックでは30分程度まで保温性を有することが確かめられた。
【0029】
上記実施例の発熱セラミックが効果的な保温作用を有するのは、電子レンジによって加熱した際に、本発明の発熱セラミックの場合は効率的に加熱され、短時間のうちに昇温できること、また発熱セラミックは保温性(蓄熱性)が高いことによるものと考えられる。表2は、実施例の発熱セラミックと比較例のセラミックボールを同等温度まで加熱した後、放冷させて保温性を比較した実験である。実施例の発熱セラミックについては1分半、加熱し、比較例のセラミックボールについては5分、加熱した。
【0030】
【表2】

【0031】
表2の実験結果は、従来のセラミックボールでは20分経過時点で35℃まで降温したのに対して、本実施例の発熱セラミックは、37℃まで降温するまでに35分経過している。比較例として使用したセラミックボールは、高温焼成によるセラミックとしては比較的保温性の良い商品であるが、本実施例の発熱セラミックは、温度降下の割合が比較例にくらべて緩やかであり、保温性の点においても優れていることがわかる。
【0032】
なお、電子レンジを用いて発熱セラミックを加熱する場合、電子レンジによる加熱時間を長くすることによって発熱セラミックの温度が上昇する。したがって、発熱セラミックを使用する際には、電子レンジの加熱時間を所定時間に限定して使用する必要がある。
表3に、電子レンジによる加熱時間によって発熱セラミックの温度がどのように変化するかを測定した結果を示す。
【0033】
【表3】

【0034】
表3の測定結果によると、電子レンジによって加熱する時間が長くなるほど発熱セラミックは昇温するが、加熱時間が3分経過時からは、それほど大きく温度上昇していない。前述したように、発熱セラミックはセラミック材に加える導電材の種類や分量を変えることによって電子レンジによって加熱した際の加熱温度が変化する。したがって、保温材に求められる特性に応じて、セラミック材に加える導電材の分量や使用する導電材を選択すればよい。セラミック材及び導電材は粉体を使用しているから、セラミック材に加える導電材の分量を調節することは容易であり、保温用品に応じて適宜特性を有する発熱セラミックを形成することができる。
【0035】
(保温用品)
前述した加熱・放冷試験は、本発明に係る発熱セラミックが電子レンジによって容易に加熱でき、保温用品の保温材として好適に利用できることを示している。
図2は、本発明に係る発熱セラミックを保温用品に使用した例を示す図であり、図2(a)は矩形のパッド状に形成した保温用品20、図2(b)は平面形状をU字状として肩掛けとして形成した保温用品30、図2(c)は円形のパッド状に形成した保温用品40、図2(d)はマフラー等のように細長く形成した保温用品50の例である。
【0036】
保温用品20、30、40、50は、袋体の中途に縫い目を入れて小袋を形成し、各々の小袋に発熱セラミック10を充填して、発熱セラミック10が偏らないようにするのがよい。用途によっては、袋の全面に発熱セラミック10を収納するのではなく、袋の一部分に発熱セラミック10を収納するようにしてもよい。発熱セラミック10の充填量は商品の容量によって適宜調節する。
【0037】
表4は、図2(a)に示す矩形のパッド状に形成した保温用品20(発熱セラミックを500g充填)を、電子レンジ(出力500W)により60秒間加熱した後、布団の中に入れ、時間経過とともに保温用品20の表面温度がどのように変化するかを測定した結果を示す。
【0038】
【表4】

【0039】
表4の測定結果は、電子レンジによって加熱した直後の保温用品20の温度は63℃であり、徐々に保温用品20の温度は低下していくものの、60分経過時で40℃、70分経過時で38℃となっている。布団に入れて足温用等として使用するといった用途であれば、1時間程度の保温が確保できれば、実用上は問題なく使用することができ、就寝時のみ加温するといった使い方ができる。
【0040】
表5は、図2(b)に示す肩掛け用の保温用品30(発熱セラミックを500g充填)を、電子レンジ(出力500W)により60秒間加熱した後、肩にのせて、温度変化を測定した結果を示す。
【0041】
【表5】

【0042】
表5に示す測定結果は、電子レンジで加熱した直後の保温用品30の温度が60℃であり、30分経過時で40℃となっている。肩掛け用としての保温用品30は、15分〜30分程度の保温が確保できれば良いと考えられるから、このような用途にも発熱セラミックを用いた保温用品が好適に用いられる。
【0043】
なお、図2は発熱セラミックを保温材として使用する保温用品の一例を示したものであり、本発明に係る発熱セラミックは、あんか、肩かけ、かいろ、膝あて、膝掛け、マフラー、足温パッド等の種々の保温用品に適用可能である。
本発明に係る保温用品は、保温材として発熱セラミックを使用していることから、湯をつかった保温用品(湯たんぽ等)とくらべて軽いこと、湯や保温用のゲルを使用した製品のような取り扱い上の危険性がないこと、短時間で加熱することができること、繰り返して使用できるといった種々の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】発熱セラミックの外観図である。
【図2】保温用品の平面図である。
【0045】
10 発熱セラミック
20、30、40、50 保温用品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロ波加熱に用いられる発熱セラミックであって、
セラミック材と導電材とから焼成して形成され、
焼成体中に導電体粉が含有されていることを特徴とする発熱セラミック。
【請求項2】
前記導電体粉として、鉄粉が含有されていることを特徴とする請求項1記載の発熱セラミック。
【請求項3】
前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムが用いられていることを特徴とする請求項1記載の発熱セラミック。
【請求項4】
電子レンジによって加熱される保温材が収納されて形成された保温用品であって、
前記保温材が、マイクロ波加熱に用いられる発熱セラミックであって、
セラミック材と導電材とから焼成して形成され、
焼成体中に導電体粉が含有されていることを特徴とする保温用品。
【請求項5】
前記発熱セラミックは、前記導電体粉として、鉄粉が含有されているものであることを特徴とする請求項4記載の保温用品。
【請求項6】
前記発熱セラミックは、前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムが用いられているものであることを特徴とする請求項5記載の保温用品。
【請求項7】
粘土と焼成助剤とを有する粉体として形成されたセラミック材と、粉体状の導電材とを混合する工程と、
前記セラミック材と前記導電材との混合物を成形して成形品を形成する工程と、
前記成形品を焼成する工程と
を備えることを特徴とする発熱セラミックの製造方法。
【請求項8】
前記導電材として、粉体状の鉄及びアルミニウムを用いることを特徴とする請求項7記載の発熱セラミックの製造方法。
【請求項9】
前記成形品を焼成する工程においては、焼成温度を400℃〜800℃に設定することを特徴とする請求項7または8記載の発熱セラミックの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2010−86757(P2010−86757A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−253705(P2008−253705)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(392025559)株式会社長野セラミックス (3)
【Fターム(参考)】