説明

発進立坑における推進管の横移動台車

【課題】横引き部から発進部に横移動した推進管を計画路線上に据え付ける際に、推進管の位置の微調整を容易に行うことを可能にして、先行推進管の後端部に、後続する推進管を容易に位置合わせして接合することのできる発進立坑における推進管の横移動台車を提供する。
【解決手段】本発明の横移動台車14bは、推進管11の推進方向Xと垂直な方向に交差して、発進部51と横引き部52に亘って敷設される案内軌道14aに沿って移動することにより、この案内軌道14aと共にトラバーサ装置14を構成するものである。横移動台車14bの推進方向Xの前方側の部分において、載置架台部21の中心線Cを挟んだ両側に配置されて、先端31aが推進管11の外周面に当接する一対の伸縮ジャッキ31からなる位置調整機構30が、一対の伸縮ジャッキ31を中心線C側に傾いた斜め方向に伸縮するように配置して設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルの計画路線上の発進部に隣接して設けた横引き部から発進部に横移動させて、計画路線上に推進管を設置するための発進立坑における推進管の横移動台車に関する。
【背景技術】
【0002】
シールド推進機の後方から順次推進管を継ぎ足ながら、発進立坑に設置した推進ジャッキを用いてシールド推進機及び推進管を地中に推し込むことにより、地中に連接配置された多数の推進管からなるトンネルを形成する推進工法においては、例えば車両の通行を確保したまま道路の直下部分にトンネルを形成する場合、計画路線上に発進立坑の開口部を設けることができない。このようなことから、図1に示すように、例えば計画路線L上に位置する発進立坑50の発進部51の直上部分を、縦横に敷き並べた多数の覆工板53で覆って車両の通行を可能にすると共に、発進部51に隣接して道路から外れた位置に横引き部52を設け、横引き部52の上方を開口部として、この横引き部52の開口部を介して推進管11やその他の資機材を発進立坑50に搬入できるようにする工夫がなされている。
【0003】
また、横引き部52の開口部を介して、クレーン等の揚重機を用いて発進立坑50に搬入した推進管11は、計画路線L上の発進部51に横移動させてから地中に推し込むことが必要である。このため、横引き部52から発進部51に推進管11を効率良く横移動させるための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2002−4779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
横引き部から発進部に横移動された推進管は、計画路線上において推進ジャッキや押し輪の前方に配置され、先行して地中に推進された先行推進管の後端部に位置合せして接合した後に、推進ジャッキを伸長して地中に推し込まれることになるが、先行推進管は、推進管の列の先頭に位置するシールド推進機の姿勢制御による影響や、周辺地盤の状態等によって、推進ジャッキにより地中に推し込んでゆく過程において、位置が次第にずれてゆく場合がある。このような位置ずれが生じた場合、1本分の推進管の推進工程が終了した後に、例えば発進坑口から途中まで地中に推し込んだ先行推進管の後端部に次の推進管を接続して、再び推進ジャッキで推す際に、位置合わせがうまく行かずに、接合作業に多くの手間を要することになる。
【0005】
すなわち、計画路線の上方に立坑の開口部を設けることが可能な場合には、クレーン等の揚重機の操作によって、高さ方向及び横方向の位置の微調整を行うことが可能であるが、計画路線上に配設される発進部の上方が覆工板等によって閉塞されていて、横引き部から発進部に横移動して推進管を計画路線上に据え付ける必要がある推進工事においては、クレーン等の揚重機を用いて位置合わせを行うことができないため、据え付け位置の微調整を行うことが困難で、例えば可搬式のジャッキ等を用いたとしても、その作業に多くの手間を要していた。
【0006】
本発明は、このような技術的課題に着目してなされたものであり、横引き部から発進部に横移動した推進管を計画路線上に据え付ける際に、簡易な作業によって推進管の高さ方向及び横方向の位置の微調整を行うことを可能にして、先行して地中に推進された先行推進管の後端部に、後続する推進管を多くの手間を要することなく容易に位置合わせして接合することのできる発進立坑における推進管の横移動台車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、トンネルの計画路線上の発進部に隣接して設けた横引き部から前記発進部に推進管を横移動させて前記計画路線上に設置すると共に、先行して地中に推進した先行推進管の後端部に前記推進管を位置合せするための位置調整機構を備える発進立坑における推進管の横移動台車であって、該横移動台車は、前記推進管の推進方向と垂直又は略垂直な方向に交差して、前記発進部と前記横引き部に亘って敷設される案内軌道に沿って移動することにより、前記案内軌道と共にトラバーサ装置を構成するものであり、前記位置調整機構は、前記移動台車の推進方向の前方側の部分において、前記推進管を載置する載置架台部の前記推進方向に沿った中心線を挟んだ両側に配置されて、先端が前記推進管の外周面に当接する一対の伸縮ジャッキからなり、該一対の伸縮ジャッキは、上方に向けて前記中心線側に傾いた斜め方向に伸縮するように設置されている発進立坑における推進管の横移動台車を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
ここで、前記推進管を載置する載置架台部の前記推進方向に沿った中心線は、当該載置架台部に推進管を載置した際に、載置した推進管の中心軸を通る鉛直面に沿って延設する線分である。
【0009】
そして、本発明の発進立坑における推進管の横移動台車では、前記一対の伸縮ジャッキは、前記載置架台部の前記推進方向に沿った中心線を挟んだ対称位置に設置されることが好ましい。
【0010】
また、本発明の発進立坑における推進管の横移動台車では、前記一対の伸縮ジャッキは、前記載置架台部に載置される前記推進管の中心軸に向かう斜め方向に伸縮することが好ましい。
【0011】
さらに、本発明の発進立坑における推進管の横移動台車では、前記載置架台部は、所定の間隔をおいて平行に配置された一対の台座の間の凹部に、前記推進管の外周面の弧状部分を落とし込むよう配置した状態で前記推進管を支持するものであり、前記一対の伸縮ジャッキは、前記一対の台座の内側基端部に設置されて各々斜め方向に伸縮することが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の発進立坑における推進管の横移動台車によれば、横引き部から発進部に横移動した推進管を計画路線上に据え付ける際に、簡易な作業によって推進管の高さ方向及び横方向の位置の微調整を行うことを可能にして、先行して地中に推進された先行推進管の後端部に、後続する推進管を多くの手間を要することなく容易に位置合わせして接合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の好ましい一実施形態に係る発進立坑における推進管の横移動台車は、シールド推進機の後方から順次推進管を継ぎ足ながら、シールド推進機及び推進管を地中に推し込むことにより、地中に連接配置された多数の推進管からなるトンネルを形成する推進工法として、例えば泥土圧式シールド推進機10(図5参照)を用いた推進工法において、図1〜図3に示すように、発進立坑50の横引き部52にクレーン等の揚重機を用いて搬入した推進管11を発進部51側に横移動させ、先行して地中に推進された先行推進管11’の後端部に位置合わせして接合した後に、引き続き地中に推進する作業を行う際に、後続する推進管11を先行推進管11’の後端部にスムーズに位置合わせして接合できるようにするために採用されたものである。
【0014】
すなわち、本実施形態では、推進工法によるトンネルは、例えば車両の通行を確保したまま道路の直下部分に形成されるものであり、泥土圧式シールド推進機10の発進立坑50は、計画路線L上に機材や資材を搬入するための開口部を設けることができない。したがって、図1に示すように、例えば発進立坑50の計画路線L上に位置する発進部51の直上部分を多数の覆工板53で覆って車両の通行を可能にすると共に、発進部51に隣接して道路から外れた位置に横引き部52を設け、横引き部52の上方を開口部として、この横引き部52の開口部を介して推進管11やその他の資機材を発進立坑50に搬入するようなっている。本実施形態の横移動台車14b(図3参照)は、図2に示すように、泥土圧式シールド推進機10及びこれに後続する先行推進管11’を地中に推進させた後、横引き部52と発進部51との間で往復移動させつつ、推進管11を、横引き部52から、発進部51における多段ジャッキ12及び押し輪13の前方に順次供給するものである。
【0015】
そして、本実施形態の発進立坑50における推進管11の横移動台車14は、図3及び図4に示すように、トンネルの計画路線L上の発進部51に隣接して設けた横引き部52から発進部51に推進管11を横移動させて計画路線L上に設置すると共に、先行して地中に推進した先行推進管11’の後端部に推進管11を位置合せするための位置調整機構30を備える移動台車であって、この横移動台車14bは、推進管11の推進方向Xと垂直又は略垂直な方向に交差して、発進部51と横引き部52に亘って敷設される案内軌道14aに沿って移動することにより、案内軌道14aと共にトラバーサ装置14を構成するものであり、位置調整機構30は、移動台車14の推進方向Xの前方側の部分において、推進管11を載置する載置架台部21の推進方向Xに沿った中心線Cを挟んだ両側に配置されて、先端31aが推進管11の外周面に当接する一対の伸縮ジャッキ31からなり、これらの一対の伸縮ジャッキ31は、上方に向けて中心線C側に傾いた斜め方向に伸縮するように設置されている。
【0016】
本実施形態では、発進立坑50は、図1及び図4に示すように、一般の立坑と同様に、シートパイル54によって周囲を囲うと共に、当該シートパイル54及びこれの内側に配置された複数段の山留め支保部材55によって、土圧を安定して支持した状態で強固に形成される。また発進立坑50は、上面が矩形平面形状の開口部となるように構築され、図1における下側略半分の領域が、道路の直下部分に位置する発進部51を構成すると共に、この発進部51の上方の開口部は、縦横に並べて配置した多数の覆工板53で覆って閉塞することにより、車両の通行を可能にしている。一方、図1における上側略半分の領域が、道路から外れた位置に配置される横引き部52を構成すると共に、横引き部52の上方を開口部として保持することにより、クレーン等の揚重機を用いて各種の機材や資材の搬入・搬出を行うことができるようになっている。
【0017】
また、発進立坑50の発進部51には、推進方向Xの後方の壁面に、例えば多段ジャッキ12(図5参照)を用いて泥土圧式シールド推進機10及び推進管11を地中に推進する際の推進反力を得るための反力壁17が形成されると共に、推進方向Xの前方の壁面に、泥土圧式シールド推進機10を地中に発進させるための発進坑口部18が形成されている。なお、図2、図4、及び図5においては、発進立坑50は、便宜上、山留め支保部材55を省略した状態で描かれている。
【0018】
そして、本実施形態では、横移動台車14bは、図3(a)〜(c)及び図4(a)〜(c)に示すように、推進管11の推進方向Xと垂直又は略垂直な方向に交差して、発進部51と横引き部52に亘って敷設される案内軌道14aと共にトラバーサ装置14を構成するものである。案内軌道14aは、発進立坑50の底盤部56に平行に敷設される一対のレール部材19からなり、横移動台車14bは、案内軌道14aに沿って走行して、横引き部52と発進部51との間でスムーズに往復移動する。
【0019】
なお、本実施形態では、発進立坑50には、主として推進管11を横移動させるトラバーサ装置14を挟んだ推進方向Xの前方及び後方に隣接して、当該トラバーサ装置14と同様の構成を備える、推進方向Xと垂直又は略垂直な方向に交差して発進部51と横引き部52に亘って敷設される案内軌道15a,16aと、これらの案内軌道15a,16aに沿って移動する横移動台車15b,16bとからなる前方トラバーサ装置15及び後方トラバーサ装置16が設けられている。トラバーサ装置14に加えて、これの前後に前方トラバーサ装置15及び後方トラバーサ装置16が設けられていることにより、図5(a)〜(c)に示すように、相当の重量を有する泥土圧式シールド推進機10や推進ジャッキとしての多段ジャッキ12を、横引き部52から発進部51に横移動させて計画路線L上に配置すると共に、発進坑口部18や反力壁17に対向させて据え付ける作業を、容易に行うことが可能になる。
【0020】
そして、本実施形態の横移動台車14bは、泥土圧式シールド推進機10や多段ジャッキ12等を計画路線L上に設置して、泥土圧式シールド推進機10を地中に推進させた後、図2に示すように、前方トラバーサ装置15の横移動台車15b及び後方トラバーサ装置16の横移動台車16bを発進部51に配置したまま、トラバーサ装置14の横移動台車14bを横引き部52と発進部51との間で往復移動させつつ、推進管11を横引き部52から発進部51における多段ジャッキ12及び押し輪13の前方に順次供給すると共に、供給された推進管11を先行推進管11’と一体として地中に推進する工程において、先行して推進された先行推進管11’の後端部に、後続する推進管11を位置合せする作業を容易にして、これらの推進管11,11’をスムーズに接合できるようにする構成を備えている。
【0021】
すなわち、本実施形態の横移動台車14bは、図3(a)〜(c)に示すように、所定の間隔をおいて平行に配置された一対のH形鋼による台座20からなる載置架台部21と、載置架台部21の両端部において、一対の台座20を連結するようしてこれらの下面に溶接等によって接合一体化された、一対の車軸支持部23とによって構成され、一対の台座20と一対の車軸支持部23とによって、平面矩形形状の鋼製枠状に形成される。各車軸支持部23は、各々、一対の溝形鋼22を所定の間隔をおいて背向配置してなるものであり、両側の溝形鋼22に支持させて、複数の車軸24が取り付けられる。またこれらの車軸24に回転可能に支持されて、複数の走行車輪25が、各一対の溝形鋼22の間隔部分に配置されて取り付けられる。さらに、本実施形態では、一対の車軸支持部23によって挟まれる中央部分に、これらと平行に配置されて、ウィンチを用いて横移動台車14を案内軌道14aに沿って走行移動させるためのウィンチ用牽引ピース26が、一対のH形鋼20に跨るようして、これらの下面に溶接等によって接合一体化されて取り付けられている。
【0022】
そして、本実施形態では、横移動台車14bには、推進方向Xの前方側の部分として、推進方向Xの前方側に配置された一方の車軸支持部23の上面に固定されることにより、推進管11を載置する載置架台部21の推進方向Xに沿った中心線Cを挟んだ両側に配置されて、先端31aが推進管11の外周面に当接する一対の伸縮ジャッキ31が、位置調整機構30として設置されている。
【0023】
また、本実施形態では、位置調整機構30を構成する一対の伸縮ジャッキ31は、載置架台部21の推進方向Xに沿った中心線Cを挟んだ対称位置に設置されており、さらに、載置架台部21に載置される推進管11の中心軸Pに向かう斜め方向に伸縮するようになっている。
【0024】
さらにまた、本実施形態では、載置架台部21は、所定の間隔をおいて平行に配置された一対のH形鋼による台座20の間の凹部に、推進管11の外周面下部の弧状部分を落とし込むよう配置した状態で推進管11を支持するものであり、一対の伸縮ジャッキ31は、一対の台座20の内側基端部に設置されて、各々斜め方向に伸縮し、その先端31aを推進管11の外周面に当接させるようになっている。
【0025】
ここで、位置調整機構30を構成する伸縮ジャッキ31としては、例えば推力が5〜10t程度、ストローク長が50〜100mm程度の公知の各種の油圧ジャッキを使用することができる。これらの伸縮ジャッキ31は、例えば鋼製の接合架台32を介して、一対の台座20の内側基端部である、台座20と車軸支持部23との接合内側角部分に、溶接等によって強固に接合固定され、各々推進管11の中心軸Pに向かう斜め方向に伸縮する。
【0026】
そして、上述の構成を備える本実施形態の横移動台車14bによれば、横引き部52から発進部51に横移動した推進管11を計画路線L上に据え付ける際に、載置架台部21の推進方向Xの前方側の部分に取り付けた斜め方向に伸縮する一対の伸縮ジャッキ31を、必要に応じて適宜伸長させるだけの簡易な作業によって、推進管11の高さ方向及び横方向の位置の微調整を容易に行うことが可能になり、これによって、先行推進管11’がシールド推進機の姿勢制御による影響や周辺地盤の状態等によって設計位置から位置ずれしていても、これの後端部に、後続する推進管11を、多くの手間を要することなく容易に位置合わせして接合することが可能になる。
【0027】
すなわち、本実施形態によれば、一対の伸縮ジャッキ31は、中心線C側に傾斜する斜め方向に各々伸縮するので、例えば発進部51に横移動した推進管11の先端部の高さ位置を微調整する場合には、一対の伸縮ジャッキを同時に伸長させるか収縮させることにより、当該先端部を高さ方向に精度良く移動させることが可能になる。また、例えば発進部51に横移動した推進管11の先端部の左右方向の位置を微調整する場合には、一方の伸縮ジャッキを伸長させると共に、他方の伸縮ジャッキを収縮させることにより、当該先端部を横方方向に精度良く移動させることが可能になる。したがって、本実施形態によれば、横移動台車14bによって推進管11を発進部51の計画路線L上に横移動させた後、一対の伸縮ジャッキ31を伸長させつつ高さ方向及び横方向の位置の微調整を行って、容易かつスムーズに後続する推進管11を先行推進管11’の後端部に位置合わせして接合することが可能になる。
【0028】
また、本実施形態では、一対の伸縮ジャッキ31は、載置架台部21の推進方向Xに沿った中心線Cを挟んだ対称位置に設置されており、さらに、一対の伸縮ジャッキ31は、載置架台部21に載置される推進管11の中心軸Pに向かう斜め方向に伸縮するようになっているので、これらの伸縮ジャッキ31を伸縮しつつ、より安定した状態で精度の良い位置合わせの微調整を行うことが可能になる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、斜め方向に伸縮するように設置される一対の伸縮ジャッキからなる位置調整機構は、少なくとも横移動台車の推進方向の前方側の部分に設けられていれば良く、前方側の部分に加えて、後方側の部分やその他の部分に設けても良い。また横移動台車の構造は、上記実施形態のものと異なる構造のものを採用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係る横移動台車を用いて推進管の横移動が行われる、発進部と横引き部を備える発進立坑を説明する略示平面図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係る横移動台車を用いて先行推進管の後方に推進管を供給する状況を説明する推進方向に沿った略示縦断面図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態に係る横移動台車の構成を説明する、(a)は推進管を載置した状態の正面図、(b)は推進管を載置していない状態の平面図、(c)は推進管を載置した状態の側面図である。
【図4】トラバーサ装置と共に前方トラバーサ装置及び後方トラバーサ装置が設けられ発進立坑の構成を説明する、(a)は略示平面図、(b)は推進方向に沿った略示縦断面図、(c)は推進方向と交差する方向に沿った略示横断面図である。
【図5】トラバーサ装置と共に前方トラバーサ装置及び後方トラバーサ装置が設けられ発進立坑において、シールド推進機及び推進ジャッキを計画路線上へ設置する状況を説明する、(a)は略示平面図、(b)は推進方向に沿った略示縦断面図、(c)は推進方向と交差する方向に沿った略示横断面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 泥土圧式シールド推進機
11 推進管
11’ 先行推進管
14 トラバーサ装置
14a 案内軌道
14b 横移動台車
17 反力壁
18 発進坑口部
19 レール部材
20 台座
21 載置架台部
23 車軸支持部
30 位置調整機構
31 伸縮ジャッキ
31a 伸縮ジャッキの先端
32 接合架台
50 発進立坑
51 発進部
52 横引き部
53 覆工板
L 計画路線
X 推進方向
C 載置架台部の推進方向に沿った中心線
P 推進管の中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの計画路線上の発進部に隣接して設けた横引き部から前記発進部に推進管を横移動させて前記計画路線上に設置すると共に、先行して地中に推進した先行推進管の後端部に前記推進管を位置合せするための位置調整機構を備える発進立坑における推進管の横移動台車であって、
該横移動台車は、前記推進管の推進方向と垂直又は略垂直な方向に交差して、前記発進部と前記横引き部に亘って敷設される案内軌道に沿って移動することにより、前記案内軌道と共にトラバーサ装置を構成するものであり、
前記位置調整機構は、前記横移動台車の推進方向の前方側の部分において、前記推進管を載置する載置架台部の前記推進方向に沿った中心線を挟んだ両側に配置されて、先端が前記推進管の外周面に当接する一対の伸縮ジャッキからなり、該一対の伸縮ジャッキは、上方に向けて前記中心線側に傾いた斜め方向に伸縮するように設置されている発進立坑における推進管の横移動台車。
【請求項2】
前記一対の伸縮ジャッキは、前記載置架台部の前記推進方向に沿った中心線を挟んだ対称位置に設置される請求項1に記載の発進立坑における推進管の横移動台車。
【請求項3】
前記一対の伸縮ジャッキは、前記載置架台部に載置される前記推進管の中心軸に向かう斜め方向に伸縮する請求項1又は2に記載の発進立坑における推進管の横移動台車。
【請求項4】
前記載置架台部は、所定の間隔をおいて平行に配置された一対の台座の間の凹部に、前記推進管の外周面の弧状部分を落とし込むよう配置した状態で前記推進管を支持するものであり、前記一対の伸縮ジャッキは、前記一対の台座の内側基端部に設置されて各々斜め方向に伸縮する請求項1〜3のいずれかに記載の発進立坑における推進管の横移動台車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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