説明

発電システム

【課題】 低コストで腐食を抑制し、実用に供し得る高効率な発電システムを提供することを目的とする。
【解決手段】 液化天然ガスを燃料として用いるボイラ3と、ボイラ3の排気ガス流路13に設けられ、ボイラ3の排気ガスと排気ガスを冷却する冷却水との間で熱交換して排熱回収するとともに排気ガスから凝縮水を回収する凝縮水排熱回収装置と、供給された空気を圧縮して吐出する圧縮機37、圧縮機37から吐出された空気と燃料とが混合燃焼される燃焼器41、燃焼器41の燃焼ガスにより駆動されるガスタービン43およびガスタービン43によって駆動される発電機45を有するガスタービン発電設備9と、凝縮水排熱回収装置5で回収された凝縮水を圧縮機37へ供給する凝縮水供給系統7と、凝縮水供給系統7に酸性を中和する中和剤を注入するアンモニア水注入管路11と、が備えられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラからの水分を含む排気ガスから水分と排熱を回収する機能を備えた発電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
このような発電システムとしては、例えば、特許文献1に示されるものが提案されている。
これは、体積流量あたりの水分量が比較的多いボイラの排気ガスと冷却水とを熱交換させるので、小さな伝熱面積でも十分な量の凝縮水が得られる。このため、熱交換器を小型化でき、その分設備コストを低減できるものである。
また、生成された凝縮水をガスタービン発電設備における圧縮機に供給される空気に噴霧するように構成されている。これにより、凝縮水の蒸発潜熱によって圧縮機出口での空気温度を低下させ、圧縮機の所要動力を低減させる。このように、圧縮機の所要動力を低減させると、その分ガスタービンの出力が増加し、発電能力が増加するものである。
【0003】
【特許文献1】特開2003−21301号公報(段落[0017]〜[0032],及び図1〜図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者等は、通常、天然ガスを燃焼した排気ガスは、処理をすることなく排出されており、その排気ガスから回収した凝縮水はガスタービンで用いても問題がないと判断し、実用化研究を進めた。
ところが、凝縮水の水素イオン濃度が低い(弱酸性)と、ガスタービン発電設備等に腐食の問題が発生するという知見を得た。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑み、低コストで腐食を抑制し、実用に供し得る高効率な発電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる発電システムは、液化天然ガスを燃料として用いるボイラと、該ボイラの排気ガス流路に設けられ、該ボイラの排気ガスと該排気ガスを冷却する冷却水との間で熱交換して排熱回収するとともに前記排気ガスから凝縮水を回収する熱交換器と、供給された空気を圧縮して吐出する圧縮機、該圧縮機から吐出された空気と燃料とが混合燃焼される燃焼器、該燃焼器の燃焼ガスにより駆動されるガスタービンおよび該ガスタービンによって駆動される発電機を有するガスタービン発電設備と、前記熱交換器で回収された凝縮水を前記圧縮機へ供給する凝縮水供給系統と、該凝縮水供給系統に酸性を中和する中和剤を注入する中和剤注入手段と、が備えられていることを特徴とする。
【0007】
本発明にかかる発電システムによれば、中和剤注入手段によって凝縮水供給系統を通過する凝縮水に中和剤が注入されるので、凝縮水供給系統内で凝縮水と中和剤とが混合される。これにより、弱酸性の凝縮水が中和されてガスタービンの圧縮機に供給されるので、下流側の凝縮水供給系統、ガスタービンの翼および燃焼器等での腐食発生を効果的に抑えることができる。
このように、中和剤を注入する設備を備えるだけであるので、例えば、脱気器、イオン交換装置等の高価な機器を用いるのに比べて設備コストを安価とすることができる。
なお、中和剤としては、入手のし易さ、コストおよび沈殿物が発生しない点から、アンモニアが好適である。
【0008】
また、本発明にかかる発電システムでは、前記中和剤注入手段は、注入前および注入後における凝縮水の水素イオン濃度を測定し、その測定結果に応じて前記中和剤の供給量を調節するように構成されていることを特徴とする。
【0009】
このように、中和剤注入手段は、注入前および注入後における凝縮水の水素イオン濃度を測定し、その測定結果に応じて中和剤の供給量を調節するように構成されているので、生成された凝縮水のイオン濃度に対応して最適な量の中和剤を供給することができる。
また、これによりガスタービンの圧縮機へ供給される凝縮水のイオン濃度を正確に、かつ、確実に所要の値に保持することができる。
【0010】
さらに、本発明にかかる発電システムでは、前記中和剤注入手段は、前記凝縮水供給系統の配管内に設けられたダクトに前記中和剤を供給することを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる発電システムによれば、ダクトに供給された中和剤は、ダクトが発生する乱流によって速やかに凝縮水と混合されるので、凝縮水の中和を速やかに行なうことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、中和剤注入手段によって凝縮水供給系統を通過する凝縮水に中和剤が注入されるので、下流側の凝縮水供給系統、ガスタービンの翼および燃焼器等での腐食発生を効果的に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態にかかる発電システム1について、図1および図2を用いて説明する。
図1は、発電システム1の概略構成を示すブロック図である。
発電システム1には、ボイラ3と、凝縮水排熱回収装置5と、凝縮水供給系統7と、ガスタービン発電設備9と、アンモニア水注入管路(中和剤供給手段)11とがそなえられている。
ボイラ3は、液化天然ガスを燃料として空気と混合燃焼させるものである。ボイラ3の排気ガス流路13には、空気ファンによって取り込まれた大気中の空気を排気ガスによって加熱する空気予熱器15と、凝縮水排熱回収装置5と、が備えられている。
【0014】
凝縮水排熱回収装置5には、復水器からのボイラ給水を導入する入口給水管17と、低圧熱交換器55(図2参照)へボイラ給水を導出する出口給水管19とが接続されており、内部に入口給水管17と出口給水管19とを接続する伝熱配管18(図2参照)が設けられている。凝縮水排熱回収装置5は、内部を通過する排気ガスと伝熱配管18を流れるボイラ給水との間で熱交換を行い、ボイラ給水を加熱するとともに排気ガスに含まれる水分を凝縮させるものである。
凝縮水排熱回収装置5で熱回収された排気ガスは煙突21から大気中に排出される。
凝縮水供給系統7には、回収された凝縮水を一時的に蓄える回収水タンク23と、凝縮水排熱回収装置5および回収タンク23を接続する回収管路25と、回収管路25を通って凝縮水を送る回収ポンプ27と、回収タンク23からガスタービン発電設備9へ凝縮水を供給する供給管路29と、供給ポンプ31とが備えられている。
【0015】
ガスタービン発電設備9には、空気取入管33から取り込む空気を噴霧状にして供給された凝縮水と混合して供給する空気注入システム35と、空気注入システム35の下流側に接続された圧縮機37と、圧縮機37からの圧縮空気に燃料供給管39から供給される燃料を混合して燃焼させる燃焼器41と、燃焼器41からの燃焼ガスによって仕事をするガスタービン43及び発電機45と、仕事を終えた排気ガスから排熱回収を行う排ガスボイラ47と、とが備えられている。
【0016】
図2は、凝縮水排熱回収装置5および凝縮水供給系統7の構成を示す系統図である。
復水器49で復水されたボイラ給水は、復水ポンプ51によってボイラ給水管路53を通って低圧給水加熱器55を通りボイラ3へ供給される。
ボイラ給水管路53の復水ポンプ51出口部の位置Aにおいて入口給水管17が分岐されている。
ボイラ給水管路53の位置Aよりも下流側の位置Bにおいて出口給水管19が合流している。
入口給水管17のボイラ給水管路53側には、流量を調節する流量調節弁57が、出口給水管19のボイラ給水管路53側には、流量を調節する流量調節弁59が設けられている。
【0017】
アンモニア水注入管路11にはアンモニア水の供給量を調節する供給量調節弁61が設けられている。
回収管路25におけるアンモニア水注入管路11の合流点Cよりも上流側の位置Dには、アンモニア注入前の凝縮水の水素イオン濃度を測定する第一ペーハ計63が備えられている。
供給管路29における供給ポンプ31の下流の位置Eには、アンモニア注入後の凝縮水の水素イオン濃度を測定する第二ペーハ計65が備えられている。
【0018】
以上説明した本実施形態にかかる発電システムの動作について説明する。
まず、大気中の空気が空気ファンによって吸引され、空気予熱器15へと取り込まれる。そして、空気はこの空気予熱器15内において、ボイラ3からの排気ガスによって暖められて昇温した後、ボイラ3へと送り出される。
ボイラ3内に取り込まれた加熱後の空気は、液化天然ガスと混合して燃焼され、高温の燃焼ガスとなる。そしてこの燃焼ガスは、ボイラ給水管路53からの給水を加熱して主蒸気を生成する。この主蒸気は、ボイラ3を出て図示しない高圧タービンへと供給されていく。
【0019】
一方、主蒸気の生成に使われた後の燃焼ガスは、排気ガスとしてボイラ3より排気ガス流路13へ排出される。排出された排気ガスは、空気予熱器15を通る際に、空気ファンによって取り込まれる空気を加熱することで一部の排熱が回収される。
そして、空気予熱器15を経た後の排気ガスは、凝縮水排熱回収装置5に取り込まれる。そして、この凝縮水排熱回収装置5により、供給された排気ガスからの凝縮水の回収と排熱の回収とが同時に行われる。
すなわち、排気ガスは凝縮水排熱回収装置5内を通過する際に、内部に張り巡らされている伝熱配管18の周囲を流れるが、この伝熱配管18内には、復水ポンプ51によって入口給水管17を通って凝縮水排熱回収装置5に向かって供給されてくるボイラ給水が流れているので、このボイラ給水と排気ガスとが伝熱配管18の壁面を介して熱交換を行う。この熱交換により、1回目の排熱回収で回収できなかった排熱が、伝熱配管18内の水に取り込まれて回収される。
【0020】
同時に、伝熱配管18内のボイラ給水との熱交換によって冷却される際に、排気ガスG中に含まれる水分が凝縮して伝熱配管18の周囲に付着し、これが凝縮水として凝縮水排熱回収装置5の底部に集められる。
凝縮水排熱回収装置5に貯留された凝縮水は、回収ポンプ27によって回収管路25を通って回収水タンク23に送られる。
一方、排熱と凝縮水とが回収された後の排気ガスは、煙突21より排気ガスとして排出される。
【0021】
液化天然ガスを燃焼した排気ガスは、そのまま大気中に排出されるほど環境汚染面で問題ないので、凝縮水の水質もガスタービン発電設備9に供給するのに問題はないと判断していたが、実用化研究の一環として天然ガスを専焼するボイラで、凝縮水に略対応するものの水質の確認を行なった。
試料は、冬と夏の時期に相当する2回にわたり煙突入口に設置された排気ガス分析器のドレンを採取して、分析した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】

【0023】
この結果、pH(水素イオン濃度)が弱酸性を示す以外は何ら問題がないことが判明した。
回収した凝縮水をガスタービン発電設備にそのまま供給すると、腐食の問題が起きる恐れのあること知見した。
そのため、経済的に見合うという条件で検討した結果として本実施形態の発電システムに思い至ったものである。
検討の前提として、採取したドレンを中和するため、200ppmNH3水溶液および400ppmNaOH水溶液によって滴定した。この結果を表2に示す。
【0024】
【表2】

【0025】
この条件の凝縮水1tonを中和するのに必要なアンモニア量を算出した結果を表3に示す。
【表3】

【0026】
回収管路25で送られる凝縮水には、位置Cにおいてアンモニア水注入管路11からアンモニア水が供給され、凝縮水とアンモニア水とは混合されつつ回収タンク23へ送られる。
回収タンク23において、凝縮水とアンモニア水とは、例えば、アジテータによってかき回されて完全に混合され、凝縮水の弱酸性がアンモニアによって中和される。
アンモニア水注入管路11から供給されるアンモニアの量は、第一ペーハ計63と第二ペーハ計65とによって測定される水素イオン濃度に応じて供給量調節弁61の開度を調節することによって調節される。
【0027】
回収タンク23に貯留された凝縮水は、供給ポンプ31によってガスタービン発電設備9の注入システム35へ送られる。
凝縮水は注入システムへ噴射され、微細な液滴となり、空気取入管33より取り込まれた空気に噴霧混合される。このようにして水分を含んだ空気は、圧縮機37に取り込まれて圧縮を受けるが、圧縮機37の出口に至るまでに水分が気化するので、その蒸発潜熱によって圧縮機37の出口での空気温度を下げることとなる。
圧縮機37の動力は、圧縮機37の出入口間における空気エンタルピの差に等しく、空気エンタルピは温度に比例するので、圧縮機37の出口での空気温度が下がると、圧縮機37の所要動力を低減させることができる。
したがって、出力ロスとなる圧縮機37の所要動力が減った分、ガスタービン43の出力が増加することとなる。
【0028】
圧縮機37を経た後の圧縮空気は、燃焼器41内において燃料供給管39から供給される燃料と混合し、燃焼して高温の燃焼ガスとなる。この燃焼ガスは、ガスタービン43に供給されて仕事(発電機45を駆動して発電する)をした後、排ガスボイラ47を通ることで排熱回収される。
すなわち、例えばガスタービン43からの排気ガスを熱源として蒸気を発生させ、この蒸気で図示されない蒸気タービンを駆動させることで排熱回収する。
そして、排ガスボイラ47を経た後の排気ガスは、図1に示す煙突21を通って大気中に排出される。
【0029】
以下、本実施形態の作用・効果について説明する。
アンモニア水注入管路11によって回収管路25を通過する凝縮水にアンモニア水が注入され、混合されつつ回収タンク23に回収され、回収タンク23内攪拌され、凝縮水と中和剤とが混合される。
これにより、弱酸性の凝縮水が中和されてガスタービン発電設備9に供給されるので、下流側の供給管路29、ガスタービン43の翼および燃焼器41等での腐食発生を効果的に抑えることができる。
【0030】
また、アンモニア水を注入する設備を備えるだけであるので、例えば、脱気器、イオン交換装置等の高価な機器を用いるのに比べて設備コストを安価とすることができる。
また、第一ペーハ計63および第二ペーハ計65によってアンモニア水の注入前および注入後における凝縮水の水素イオン濃度を測定し、その測定結果に応じて供給量調節弁61の開度を調節してアンモニア水の供給量を調節するので、生成された凝縮水のイオン濃度に対応して最適な量のアンモニアを供給することができる。
また、これによりガスタービン発電設備9へ供給される凝縮水のイオン濃度を正確に、かつ、確実に所要の値に保持することができる。
【0031】
なお、本実施形態では、中和剤としてアンモニアを用いているが、これに限定されるものではなく、還元機能を備えるものであれば適宜用いることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について、図3を用いて説明する。
図3は、本実施形態の凝縮水供給系統7の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態における発電プラント1は、凝縮水供給系統7の構成および中和剤注入手段
の構成が前述した第一実施形態のものと異なる。その他の構成要素については前述した第一実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、前述した第一実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
【0032】
本実施形態では、凝縮水供給系統7は、凝縮水排熱回収装置5とガスタービン発電設備9とを接続管路67によって直接接続している。
第一実施形態のように回収タンク23を用いていないのは、発電システムが定格運転をした場合には、凝縮水の生成量とガスタービン発電設備9での水分所要量とをバランスさせるように設計できるからである。
接続管路67には、吸引式の供給ポンプ69が備えられている。供給ポンプ69は、凝縮水排熱回収装置5の底部に収集された凝縮水を吸引し、ガスタービン発電設備9に供給する機能を果たすものである。
接続管路67における供給ポンプ69の上流側には、ダクト71が接続管路67に沿う方向に延在して取り付けられている。アンモニア供給手段11は、ダクト71の上流側に接続され、ダクト71にアンモニア水を供給するように構成されている。
【0033】
このように構成された本実施形態にかかる発電システム1の動作について説明する。
ボイラ3およびガスタービン発電設備9の動作については、前述の第一実施形態と同じであるので、説明を省略する。
凝縮水排熱回収装置5の底部に収集された凝縮水は、供給ポンプ69によって接続管路67を通ってガスタービン発電設備9へ供給される。
凝縮水は、送られる途中でダクト71によって流れを乱されるので、ダクト71のところで乱流が生じる。
アンモニア水注入管路11からダクト71に供給されるアンモニア水は、凝縮水の乱流によって攪拌され、速やかに凝縮水と混合され、凝縮水を中和する。
なお、本実施形態においても、アンモニア水注入管路11から供給されるアンモニアの量は、接続管路67のダクト71の上流側に設置された第一ペーハ計63と下流側に設置された第二ペーハ計65とによって測定される水素イオン濃度に応じてアンモニア水注入管路11に設けられた供給量調節弁61の開度を調節することによって調節される。
【0034】
本実施形態にかかる発電システムの作用・効果は、前述の第一実施形態の作用・効果に加えて、ダクト71に供給されたアンモニアは、ダクト71によって発生される乱流によって速やかに凝縮水と混合されるので、凝縮水の中和を速やかに行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる発電システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる凝縮水排熱回収装置および凝縮水供給系統の構成を示す系統図である。
【図3】本発明の第二実施形態にかかる凝縮水供給系統の概略構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0036】
1 発電システム
3 ボイラ
5 凝縮水排熱回収装置
7 凝縮水供給系統
9 ガスタービン発電設備
11 アンモニア水注入管路
13 排気ガス流路
37 圧縮機
41 燃焼器
43 タービン
45 発電機
71 ダクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化天然ガスを燃料として用いるボイラと、
該ボイラの排気ガス流路に設けられ、該ボイラの排気ガスと該排気ガスを冷却する冷却水との間で熱交換して排熱回収するとともに前記排気ガスから凝縮水を回収する熱交換器と、
供給された空気を圧縮して吐出する圧縮機、該圧縮機から吐出された空気と燃料とが混合燃焼される燃焼器、該燃焼器の燃焼ガスにより駆動されるガスタービンおよび該ガスタービンによって駆動される発電機を有するガスタービン発電設備と、
前記熱交換器で回収された凝縮水を前記圧縮機へ供給する凝縮水供給系統と、
該凝縮水供給系統に酸性を中和する中和剤を注入する中和剤注入手段と、
が備えられていることを特徴とする発電システム。
【請求項2】
前記中和剤注入手段は、注入前および注入後における凝縮水の水素イオン濃度を測定し、その測定結果に応じて前記中和剤の供給量を調節するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記中和剤注入手段は、前記凝縮水供給系統の配管内に設けられたダクトに前記中和剤を供給することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発電システム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2006−348755(P2006−348755A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172073(P2005−172073)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【出願人】(000222037)東北電力株式会社 (228)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【Fターム(参考)】