登録装置及びPOSシステム
【課題】商品登録は完了しているが顧客による精算処理が完了していない未精算の取引を店舗側が迅速に把握することができる登録装置及びPOSシステムを提供する。
【解決手段】購入する商品の商品情報を登録する登録装置21、22と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置31、32と、を有するPOSシステムにおいて、前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置31、32における精算処理が実行されたことを示す精算済情報と、に基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を有する。
【解決手段】購入する商品の商品情報を登録する登録装置21、22と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置31、32と、を有するPOSシステムにおいて、前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置31、32における精算処理が実行されたことを示す精算済情報と、に基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入しようとする商品の登録を行う登録装置及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
購入しようとする商品の商品情報の登録を店員が行い、その商品に対する精算を顧客が行うPOSシステムがある。このシステムでは、店員は商品情報の登録操作のみを行い、お客は登録が終わると精算装置の場所へ移動し、顧客自身にて精算操作を行う。そのため、従来のPOSシステムのように、お客は自己が購入しようとする商品が登録されてから精算が完了するまでの間、店員により操作される装置の位置にいる必要がなく登録操作が終了すれば、顧客は精算装置の場所へ移動し精算するようになるので、いわゆるPOSレジスタでのいわゆるレジ待ちの時間が短縮される。しかし、上記システムでは、顧客自身が精算を行うため、不正行為(例えば、顧客が精算を行わないまま離店すること)の防止が求められている。
【0003】
そして、例えば、特許文献1に開示されたレジ精算システムは、上記のように商品登録を店員が行い、精算は顧客が行うシステムで、会員カードから読み込んだ顧客情報により顧客を識別して商品登録を行い、精算処理を実行する技術が開示されている。そして、次回の来店時の商品登録時に会員カードを読み込むことで前回の取引で精算が完了していない旨を登録装置に表示し、登録装置を操作する操作者がその旨を顧客に伝え、未決済の情報がある場合には、前回の未精算分についても合わせて今回精算処理を実行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−86158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたレジ精算システムは、顧客が次回来店し商品を購入する際に初めて前回の取引が未精算であったと判断されるシステムである。つまり、顧客が次回来店するまで、店員は顧客の不正行為に気づかず、未精算の取引について販売者である店舗側が迅速に把握し対応する、又は、取引が未精算であることを未然に防止することはできない。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、商品登録は完了しているが顧客による精算処理が完了していない未精算の取引を店舗側が迅速に把握することができる登録装置及びPOSシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、購入する商品の商品情報を登録する登録装置と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置における精算処理が実行されたことを示す精算済情報とに基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、有しているPOSシステムである。
そのため、店舗側の担当者は、精算処理が完了していない未精算取引情報により、未精算取引の存在が分かるので、不正の疑いのある顧客に対して精算済みか否か確認するなど、その対応を迅速にとることが可能になる。また、不正の疑いのある顧客に対して精算済みかどうかの確認をすることができるので、不正精算を未然に防ぐことが可能になる。また、顧客を特定せずに商品登録するようなシステムにおいても利用することができる。
(2)また、未精算取引情報は、未精算取引の数が分かる情報、即ち、未精算取引の数に関連する情報であるので、確実に店員が未精算の取引を把握することができる。そして、精算処理が完了していない未精算取引の数が分かる情報とは、未精算の取引がいくつあるのかを把握できる情報であればよくその表示形態は問わない。例えば、未精算取引の件数をそのまま表示する方法、あるいは、各取引を識別する取引コードを有し、未精算である取引の取引コードを列挙して表示する方法、あるいは、前記取引コードを列挙して表示し、その表示されている取引コードが、精算済みか未精算かを所定のマーク等で識別して表示する等、いずれの方法でも良い。
(3)また、未精算取引情報は、登録完了情報、精算済完了情報とに基づいて更新されるので、例えば未精算取引の件数を示す数字が表示され、その数字が、例えば登録完了情報に基づいて増え、精算済情報に基づき減るように更新されることで常に正しい未精算取引を示す情報を知ることができる。
【0008】
(4)また、本発明は、前記未精算取引情報に、当該未精算の取引を特定する情報を含むことを特徴とするPOSシステムである。
そのため、未精算の取引を具体的にどの取引かを把握することができるので、不正を行った蓋然性のある者を特定する際に利用することができる。
【0009】
(5)また、本発明は、前記出力手段は前記登録装置を操作する者に対面するように配置される表示手段であることを特徴とするPOSシステムである。
そのため、登録装置のオペレータは、常に未精算取引があるかを確認することができるので、不正の疑いのある未精算取引を示す情報が表示され続けている場合には、迅速にその対応をとることが可能になる。
【0010】
(6)また、本発明は、前記登録装置を複数有し、各登録装置の表示手段には、少なくとも自己の登録装置で登録された取引における未精算取引情報を表示するよう制御する制御手段を備えることを特徴とするPOSシステムである。
そのため、少なくとも自己の登録装置で登録された取引に関しての未精算取引を示す情報が、各登録装置の表示手段に表示されるようになるので、登録装置を操作するオペレータは、より精算処理が完了していない取引を把握し易くなり、不正の疑いのある未精算取引を示す情報が表示されている場合には、迅速にその対応をとることが可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一取引において登録が完了した登録完了情報と、精算処理が完了したことを示す精算済情報に基づき、精算処理が完了していない未精算の取引情報が出力されるようになるので、不正の疑いのある顧客に対して迅速に確認するなど、その対応を迅速にとることが可能になる。また、不正の疑いのある顧客に対して精算済みかどうかの確認をすることができるので、不正精算を未然に防ぐことが可能になる。また、顧客を特定せずに商品登録するようなシステムにおいても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るPOSシステムを用いた会計処理の流れを示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るPOSシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図3】本実施形態に係る登録用レジスタの構成を示す概略ブロック図である。
【図4】本実施形態に係る精算用シートの一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る登録用レジスタの動作を示す流れ図である。
【図6】第1の実施形態に係る登録情報ファイルの例を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る登録用レジスタの表示部の表示例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る未精算取引の表示例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る未精算取引情報を印刷した例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る精算用レジスタの構成を示す概略ブロック図である。
【図11】本実施形態に係る精算用レジスタの動作を示す流れ図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るPOSシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図13】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(主装置)の動作を示す流れ図である。
【図14】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(副装置)の動作を示す流れ図である。
【図15】第2の実施形態に係る登録情報ファイルの一例を示す図である。
【図16】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(主装置)の表示部の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施形態における、POS(Point Of Sales)システムを用いた会計処理の流れを示す概念図である。登録用レジスタ(登録装置)21は、顧客が購入しようとする商品に付されたバーコードを販売者の操作によりスキャンして、バーコードに示された商品情報を登録する。
【0014】
顧客が購入しようとする全ての商品のバーコードについて商品情報の登録が完了すると、登録用レジスタ(登録装置)21は、精算情報を示す2次元コードを、印刷媒体である精算用シートに印刷する。ここで、精算情報とは、ある取引において顧客が購入しようとする全ての商品の購入情報、即ち、その商品の識別情報(商品コード)、購入しようとする数量情報と、合計購入金額、後述のその取引を識別する取引コード、更に登録した登録用レジスタを識別するレジ番号の情報とを含む情報である。
【0015】
精算用シートを受け取った顧客は、精算用レジスタ(精算装置)31に移動し、その精算用レジスタ31が備えるスキャナ部を用いて精算用シートに印刷された2次元コードを読み取らせる。顧客は、精算用レジスタ31の操作部を操作することで、読み取られた精算情報に基づき前記合計購入金額を精算する。
【0016】
これにより、顧客が購入しようとする商品の商品情報の登録を販売者である店員が行うことを前提としているので、最も時間の掛かる商品登録操作を慣れた店員が行う為、迅速に商品登録を行うことができ、また顧客による不正な商品登録を防止することができる。
【0017】
精算用シート41を発行する登録用レジスタ21の設置台数と、購入金額の精算を行う精算用レジスタ31の設置台数を同数にする必要はない。例えば、精算用レジスタ31の台数は、精算用レジスタ31の台数よりも少なくともよい。精算用シート41に印刷された2次元コードを読み取り、購入金額の精算を行う精算用レジスタ31での処理時間は、商品情報を登録する登録用レジスタ21での処理よりも短いからである。
【0018】
これにより、精算用レジスタ31の設置台数を削減し、精算用レジスタ31が設置される面積を削減すれば、販売者は削減した面積を売り場面積として有効活用できる。仮に登録用レジスタ21と精算用レジスタ31の少なくとも一方の台数が削減された場合でも、従来のPOSシステムよりも会計処理にかかる時間を削減することができる。そのため、顧客が他の会計処理が完了することを待つ状態(いわゆるレジ待ち)を緩和又は解消することができる。
【0019】
次に、POSシステム1の構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るPOSシステム1の構成を示す概略ブロック図である。POSシステム1はストアコントローラ11、N台(Nは1以上の整数、例えば2)の登録用レジスタ21と、M台(Mは1以上の整数、例えば2)の精算用レジスタ31とを含んで構成される。本実施形態では、登録用レジスタ22も登録用レジスタ21と同様な構成を有するため、登録用レジスタ22の説明を省略する。
【0020】
ストアコントローラ11は、POSシステム1全体を制御するコンピュータであり、商品毎の商品コード、価格情報及び商品名情報等、商品に関する情報を含む商品マスタ(商品ファイル)等、種々の情報を記憶する。ストアコントローラ11は、各登録用レジスタ21、22及び各精算用レジスタ31、32に、商品マスタを送信する。商品マスタとは、各商品の商品コード、商品名、価格を含む商品情報を格納した電子情報ファイルである。商品コードとは、各商品を識別する情報、例えばJAN(Japanese Article Number)コードである。
【0021】
図2は、登録用レジスタ21が、LAN(Local Area Network)を介してストアコントローラ11に接続されていることを示す。但し、登録用レジスタ21には、ストアコントローラ11に接続されていないものが存在してもよい。例えば、商品マスタを記憶媒体、例えばCD−ROM(Read Only Memory)に記憶させて、登録用レジスタ21に提供する場合には、登録用レジスタ21はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
【0022】
登録用レジスタ21は、顧客が購入しようとする商品に付されたバーコードを店員の操作により読み取るスキャナ部を有する。スキャナ部は、登録用レジスタ21に読み取った情報を出力することができれば、登録用レジスタ21に内蔵されていなくても別体であってもよい。登録用レジスタ21は、顧客が購入しようとする商品の商品コード、後述の一取引を識別する取引コード、当該登録用レジスタを識別するレジ番号に関する情報をコードに変換し、変換したコードを精算用シート(媒体)に印刷(出力)する。精算用シートに印刷されるコードは、例えば2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))であるが、これに限られず3次元コードであってよい。出力先となる媒体は、精算用シートにように紙媒体に限らず、IC(Integrated Circuit)カードや磁気カードのように情報の書き込み及び読み取りが可能である媒体であればよい。
【0023】
次に登録用レジスタ21の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る登録用レジスタ21の構成を示す概略ブロック図である。登録用レジスタ21は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM202、RAM(Random Access Memory)203、スキャナ部204、第1表示部205、第2表示部206、操作部207、通信部208、印刷部209、音源部210、タイマー部211、撮影部212、及びハードディスク(記憶部)213と、を含んで構成される。これらは、バス221を介して相互に通信することができる。
【0024】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、登録用レジスタ21を動作させるプログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録用レジスタ21の動作を制御する。
【0025】
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られた商品コード等の商品情報、操作キーが操作された履歴情報及び商品マスタを記憶する。
【0026】
第1表示部205は、店員に対面する位置に設けられ、店員である販売者に対する情報、例えば商品マスタから抽出された商品情報(例えば、商品名情報、価格情報を含む)を表示する。第1表示部205は、例えば、操作入力を受け付ける液晶タッチパネルである。ここで、第1表示部を構成する画面に表示された操作キー(プリセットボタン)が押下されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について操作入力を受け付ける。
第2表示部206は、商品登録を待っている顧客に対面する位置に設けられた、顧客にに対する情報、例えば、第2表示部206は、購入しようとする商品を登録する際に価格情報(商品情報)を表示する。
【0027】
操作部207は、登録用レジスタ21を動作させるための操作手段(例えば、商品登録の完了を宣言する完了キー、訂正キー、プリセットキー、数字キー、品券キー、等)を備える。例えば、操作部207は、販売者が操作キー(プリセットキー)を押下すると、そのキーに対応して予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0028】
通信部208は、LAN12を介して、他の装置と通信する。通信相手となる他の装置及び送受信される情報については後述する。なお、例えば、商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に記憶させれば、通信部207はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
音源部210は、操作入力により音声を発生させる。音源部210は、例えば、スキャナ部204による読み込みが正常に行われた場合や、完了キーが押下された場合に合図音を出力する。
【0029】
印刷部209は、精算情報を示すコードを、印刷媒体である精算用シート41に印刷する。図4は、精算用シートの例を示す。精算用シートには、例えば、印刷日時(2010年10月19日 14時30分)と、取引を識別する取引コード(No.0001)と、商品の購入数量(お買上点数 ○点)と、(お会計金額 ¥○,○○○)と、当該精算用レシートを発行したレジ番号(○○○)と、これらの情報を含む2次元コードであるQRコード(登録商標)とが印刷されている。
【0030】
図3に戻り、タイマー部211は、時刻情報を逐次に生成する。時刻情報には、時分の他、年月日の情報を含んでもよい。タイマー部211は、計測した時刻情報を、例えば第1表示部205、印刷部209、及びハードディスク212に出力する。
撮影部212は、登録用レジスタ21の近傍を撮影し、得られた画像情報をハードディスク213に出力する。
ハードディスク213は、2次元コードが精算用シート41に印刷されたとき、RAM203が一時的に記憶している購入情報をRAM203から読出して記憶する。また、タイマー部211から入力した時刻情報と、撮影部212から入力した画像情報とを対応付けて記憶する。
【0031】
次に、登録用レジスタ21の動作手順を、図を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る登録用レジスタ21の動作を示す流れ図である。
(ステップS501)前回の取引の完了キーが押されてから最初にスキャナ部204により、顧客が購入しようとする各商品に付されているバーコードを光学的に読み取られると、各取引を識別する取引コード(レシート番号)を「1」だけカウントアップし、該カウントアップされた取引コードがハードディスク213に記憶する登録情報ファイルに新たなに記憶され、以後に登録される商品の商品コードや数量を記憶する準備がされ、一品目に登録された商品の商品コード数量が図6に示す登録情報ファイルのように記憶され、その後に登録される商品の商品コードも順次記憶される。
また、スキャナ部204は、読み取ったバーコードで示される商品コードをRAM203の所定エリアに一時記憶させる。CPU201は、RAM203に入力された商品コードに対応する商品名情報をRAM203に記憶された商品マスタから読み出し、読み出した商品名情報を第1表示部205及び第2表示部206に表示する。また、CPU201はRAM203に一時記憶された商品コードに基づき、商品コード毎の数量をカウントし、カウントした数量情報をRAM203に一時記憶させる。CPU201は、RAM203から商品毎の数量情報と価格情報を読み出し、読み出した数量情報と価格情報とから合計金額を算出し、算出した合計金額をRAM203、第1表示部205及び第2表示部206に出力する。第1表示部205及び第2表示部206は、CPU201から入力された商品名情報を表示する。これにより、販売者及び顧客は、購入しようとする物品及び購入金額を確認できる。
【0032】
(ステップS502)CPU201は、読み取りの完了を指示する操作部207に設けられた完了キーが押下されたか否かを判断する。完了キーが押下されたと判断された場合(Y)の場合、1件の取引における購入物品と物品ごとの数量が確定する。これにより、前記ハードディスク213に記憶される図6の登録情報ファイルの当該取引における合計金額が算出されて取引コードに対応したエリアに記憶され、また、完了キーが押下された日時データが記憶される。そして、前記RAM203に一時記憶された商品コード等はクリアされ、ステップS503に進む。
【0033】
CPU201が、完了キーが押下されたと判断されない場合(N)の場合、スキャナ部204における読み取りを繰り返すように、ステップS501に進む。これにより、店員が完了キーを押下するまで商品情報の登録が行われる。
【0034】
ここで、ハードディスク213に記憶される登録情報ファイルの一例を、図6を用いて説明する。図6は、左から順に、各取引毎に、当該取引を識別する取引コード、その取引に含まれる商品コード、その数量、その取引における合計金額、その一取引の登録が完了した時点の日時(時刻情報)、精算状況情報(「1」が精算済み、「0」が未精算を示す。)、が記憶されている。前記のように、新たな取引が開始されたときに、取引コードが「1」だけカウントアップし、新たな取引コードが記憶されると共に、読み込まれた商品コードが記憶され、順次商品登録される毎に商品コードとその数量が記憶され、前記のように登録の完了を宣言する完了キーが押されると、その取引における合計金額が算出されて記憶され、また、完了キーが押されたときにタイマー部から出力される日時データが記憶される。また、精算状況情報については、後述するが、完了キーが押された時点では未精算を意味する「0」が記憶され、精算用レジスタ31や32からその取引コードにおける精算が終了したという信号をCPU201が受信した場合には、上記「0」が「1」に更新され記憶されることで、当該取引が精算されたことを把握することができる。
また、店員がこの登録情報を閲覧するためには、操作入力に基づき、第1表示部205が、この登録情報をハードディスク213から読み出し、読み出した情報を表示(通知)する。
【0035】
(ステップS503)図5に戻り、CPU201は、S502で登録情報ファイルに記憶した商品コード(顧客が購入する商品の商品コード)と、取引コードと、その他、当該登録レジスタを識別するレジ番号(RAM203の所定エリアに記憶されている。)と、を二次元コードとして生成し、例えばQRコード(登録商標)にてCPU201は該生成したコードを印刷部209に出力する。印刷部209は、CPU201から入力された画像形式のコードを印刷媒体である精算用シートに印刷し発行する。精算用シートの一例は、前述のように図4に示したものである。
【0036】
(ステップS504)通信部208を介して、精算用レジスタ31から取引コードごとの精算済情報を受信したか否かをCPU201が判断する。Y(受信した場合)の場合はS506へ進み、N(受信しない)であればS507へ進む。精算済み情報は、精算用レジスタ31において、その取引コードで示される一取引にかかる精算処理が完了したことを示す情報である。精算用レジスタ31で実行される精算処理については、後述するが、前記のように精算用レシートに印字されている二次元バーコードには、レジ番号と、当該取引を特定する取引コード(レシート番号)とが記憶されており、精算のために読み取られた精算用レシートに基づき、レジ番号特定され、該特定されたレジ番号に対し、該読み取られた取引コードが精算された旨の情報が、精算用レジスタ31あるいは32から送信される。
(ステップS505)CPU201は、通信部208を介して受信した取引コードにおける精算済情報を、ハードディスク213に記憶される登録情報ファイルの取引コードに対応して記憶される精算状況情報「0」を「1」に更新する。これにより、後述の第1表示部205に表示される未精算の取引の数が「1」だけ減って表示されるように制御される。
精算状況情報とは、精算処理が完了していない未精算の取引又は精算処理が完了した精算済取引が存在することを示す情報である。即ち、精算状況情報は、前記のように、未精算取引の件数を示すものでもよいし、取引コードが示す一取引ごとに精算処理が完了したか否かを示すものでもいずれでもよい。
(ステップS506)S504にてYの場合で、S505で更新された場合には、当該取引の登録のために未精算の数は「1」だけ増えるよう作用されるが、S504でYの場合は精算済み情報を受信しているので、未精算の数は「1」だけ減るよう作用するので、この場合の未精算の数は変化しないようになる。
一方、S504でNの場合は、未精算の取引を示す数が「1」増えて、第1表示部105に表示されるようになる。
また、上記フローでは、S503の後で、精算済情報を受信しているかを判断し、受信した場合にはS505で更新し表示をするステップがあるが、このフローは登録用レジスタが、登録用レジスタが商品登録中でなくても、精算済情報を受信すると精算状況情報を更新して、最新の未精算情報を表示するよう制御される。これにより、登録用レジスタを操作するオペレータは正確な未精算情報を常に把握することができる。
【0037】
ここで、精算状況情報の表示例を示す。図7は、本実施形態における精算状況情報の一例を示し、顧客の購入する商品を登録している最中の画面に精算状況情報を表示する例である。そして、画面左上の「未精算1」とは、当該登録用レジスタで登録されたが精算は、未だ済んでいない取引が1件あることを示す。つまり、商品登録が完了する毎に当該未精算の数は「1」ずつカウントアップし、精算済み情報を受信する毎に、その数が「1」ずつカウントダウンされる。つまり、例えば、登録も済み、精算も全て終わっており、登録用レジスタで登録をしている顧客あるいは待っている顧客、精算装置にて精算をしている顧客、あるいは精算をしようとしている顧客も全くいない場合は、「0」が表示される。仮に、「1」が表示されている場合は、未精算の取引があったまま、顧客が帰ってしまったことが直ぐに分かる。また、「1」が表示されている状態で、最後の顧客が帰ろうとしている場合には、その顧客は精算をせずに帰ろうとしている疑いがあるので、販売者はその顧客の精算済レシートを確認する等の対応をすることができる。
【0038】
また、図8は、本実施形態における未精算の取引を示す表示の他の表示例(1)、(2)を示す。(1)は、精算処理が済んでいない未精算取引にかかる取引コードを列挙する表示例である。第1表示部205はタッチパネルを構成しているので、例えば、図7に示す画面左上の「未精算」を示す領域をタッチする操作を受け付けたとき、第1表示部105が「未精算」を示す部分の直下に、この取引コードを表示するようにしても良い。そして、精算済情報を受信すると、表示される取引コードが消去されるよう制御される。
(2)は、(1)と同様に、図7に示す画面左上の「未精算」を示す領域をタッチする操作を受け付けたとき商品情報が登録された取引コード(登録済取引)と、精算処理が完了した取引にかかる取引コード(精算済取引)とを対応させて表示する。そして、登録済取引の欄に取引コードが記憶されているが、精算済取引の欄にその取引の取引コードが表示されていないときは、かかる取引コードが示されていない取引は、精算処理が完了していないことを示す。また、精算済情報を受信すると、精算済取引の欄に該当する取引コードの番号が記憶される。上記、図8(1)、(2)いずれの表示例においても、未精算取引の数を把握することができるが、上記表示例に限定されるものではない。
【0039】
なお、登録用レジスタ21は、未精算の取引を示す情報を印刷して表示する機能を有する。例えば、第1表示部205を構成する画面に表示された操作キー(未精算印刷ボタン)が押下されることにより、第1表示部205は操作入力を受け付け、印刷部209は、ハードディスク213に記憶されている登録情報ファイル中の精算状況情報のフラグが「0」の取引コードに関する情報を印刷するものである。
具体的には、図9は、本実施形態に係る精算状況情報を印刷した例を示す図である。本実施形態に係る精算状況情報を印刷した未精算シート(売上点検,お会計票未精算レポート)の例を示す図である。未精算シートには、例えば、印刷日時(2010年10月19日 15時43分)と、精算処理が完了していない取引の件数(未精算件数 2件)、精算処理が完了していない取引にかかる精算金額の合計(未精算合計金額 ¥4,764)と、登録用レジスタの識別番号(レジ番号)(#001等)と、取引コード(0002等)と精算金額(¥1,516等)とが印刷されている。
【0040】
図2に戻り、POSシステム1の構成の説明を続ける。精算用レジスタ31は、LANを介してストアコントローラ11に接続している。但し、精算用レジスタ31には、ストアコントローラ11に接続されていないものが存在してもよい。例えば、商品マスタを記憶媒体、例えばCD−ROMに記憶させて、精算用レジスタ31に提供する場合には、会計用レジスタ31はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
【0041】
精算用レジスタ31は、精算用シート41に印刷されたコードを読み取るスキャナを有している。精算用レジスタ31は、顧客の操作により、精算用シート41に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、読み取られたコードに含まれる商品を表示部305に表示させ、また合計金額を特定し、該合計金額を表示部305に表示させ、精算を促す表示を表示部305に表示させる。また、精算用レジスタ31は、精算にかかる処理が完了したら、その取引にかかる精算処理が完了したことを示す精算済情報を前記精算用シート41に含まれるレジ番号の登録用レジスタ21に送信する。
【0042】
図10は、本実施形態に係る精算用レジスタ31の構成を示す概略ブロック図である。精算用レジスタ31は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、印刷部308と、音源部309と、タイマー部310と、電子マネー読取部311と、釣銭釣札部312と、クレジットカード読取部313と、を含んで構成される。これらは、バス321を介して相互に通信することができる。
【0043】
ROM302は、読み出し専用メモリであり、精算用レジスタ31を動作させるプログラムを予め記憶する。ROM302は、顧客が行うべき操作を案内するガイダンス情報を表示する動画ファイルを、前述のプログラムに基づき顧客による精算用レジスタ31への操作入力に対してCPU301が行った判定結果ごとに予め記憶する。
【0044】
RAM303は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、ストアコントローラ11から取得した商品マスタやスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される精算情報等を記憶する。RAM303が記憶する具体的な情報の詳細については、後述する。
【0045】
スキャナ部304は、印刷媒体である精算用シート41から商品コード、数量情報、合計金額情報、レジ番号情報、取引コード情報等の登録情報を示す2次元コードを光学的に読み取り、読み取ったコード情報をCPU301に出力する。
【0046】
表示部305は、精算用レジスタ31への操作入力に応じてCPU301が行った判定結果に対応する動画ファイルをROM302から読み出し、読み出した動画ファイルに基づく画像を画面に表示する。例えば、表示部305は、操作を案内するガイダンス画面を表示する。読み出した動画ファイルに音声信号が含まれる場合には、CPU301は、その音声信号を音源部210に出力する。音源部210が、CPU301から入力された音声信号に基づきガイダンス音声を再生するためである。また、例えば、表示部305は、登録情報に基づき購入しようとする商品情報、その数量情報及び精算金額を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、釣銭釣札部312の現金投入口に投入された現金の投入金額を画面に表示する。
【0047】
また、表示部305は、支払い方法を顧客に選択させるための操作キー「現金」、「クレジット」及び「電子マネー」を画面に表示する。これらの操作キーのいずれかが押下された場合、表示部305は、押下された操作キーに対応する支払い方法を示す支払方法情報をCPU301に出力する。表示部305はまた、精算を実行させる指示を受け付けるための操作キー「レシート発行」を画面に表示する。操作キー「レシート発行」が押下されたことにより、精算を実行させる指示入力を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる精算実行信号をCPU301に出力する。
【0048】
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算用レジスタ31の動作を制御する。また、CPU301は、スキャナ部304から入力されたコード情報から、購入しようとする商品の商品コード、購入数量情報及び精算金額情報を抽出し、表示部305の画面に表示させる。
CPU301はまた、表示部305又は操作部306から入力された支払方法情報に基づいて支払方法を判定する。
【0049】
支払方法情報が「現金」を示す場合、CPU301は、釣銭釣札部312から入力した現金の種別情報及び数量情報に基づき投入金額を算出する。CPU301は、算出した投入金額情報を表示部305の画面に表示させる。ここで、CPU301は、投入金額が精算金額と等しいかそれ以上の場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、投入金額が精算金額未満である場合には、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤ってキーを押下してしまうことを防止できる。
【0050】
支払方法情報が「電子マネー」を示す場合、CPU301は、電子マネー読み取り部311から入力した金額情報を投入金額として表示部305の画面に表示させる。ここで、CPU301は、入力された金額情報が精算金額と等しいかそれ以上の場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、入力した金額情報が精算金額未満である場合には、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤ってキーを押下してしまうことを防止できる。
【0051】
なお、支払方法情報が「クレジットカード」を示す場合、CPU301は、操作キー「レシート発行」を表示部305の画面に表示させる。
【0052】
CPU301は、表示部305又は操作部306から精算実行信号を入力されると、入力された支払方法情報に応じた精算処理を実行する。例えば、支払方法情報が「現金」を示す場合であって投入金額が精算金額と等しいかそれより多い場合には、投入金額と精算金額との差額情報を算出し、差額情報を釣銭釣札部312に送信する。支払方法情報が「電子マネー」を示す場合であって入力された金額情報が精算金額と等しいかそれより多い場合には、入力された金額情報から精算金額と等しい額が差し引かれた金額情報を電子マネー読取部311に送信する。支払方法情報が「クレジットカード」を示す場合、CPU301はクレジットカードによる支払いに応じた精算処理を実行する。CPU301が、精算処理の実行が完了すると精算済みを示す精算済レシートを印刷部308に出力する。
【0053】
CPU301は通信部307を介して、精算用シート41から読み出された取引コードについて精算処理が完了したことを示す精算済情報を、該精算用シート41から読み出されたレジ番号の登録用レジスタ21に送信する。また、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から商品マスタを受信する。但し、CD−ROM等の記憶媒体を介してRAM203に商品マスタを記憶させれば、通信部307はストアコントローラ10と必ずしも接続されていなくともよい。
【0054】
印刷部308は、CPU301から入力された精算情報とタイマー部310から入力された時刻情報に基づき精算済シート(領収証)を印刷する。
【0055】
音源部309は、エラー等が発生した場合に、エラー等を報知する警告音(例えば、ブザー音)を発生させる。また、音源部309は、表示部305に表示するガイダンス画面に付随する音声ガイダンスを出力してもよい。
【0056】
タイマー部310は、時刻情報を逐次に生成する。時刻情報には、時分の他、年月日の情報を含む。タイマー部310は、例えば、表示部305や印刷部308に生成した時刻情報を出力する。
【0057】
電子マネー読取部311は、電子マネーカード(媒体)を挿入可能な構造を有しており、挿入された電子マネーカードに記憶されている金額情報を無線により読み取り、読み取った金額情報をCPU301に出力する。電子マネー読取部311は、CPU301から入力された精算金額と等しい額が差し引かれた金額情報を電子マネーカードに記憶させる。
【0058】
釣銭釣札部312は、現金投入口と現金払出口を有する。釣銭釣札部312は、現金投入口に現金が投入された場合、投入された現金の種別情報及び数量情報をCPU301に出力する。また、釣銭釣札部312は、CPU301から入力された差額情報に応じた金額の釣銭又は釣札を現金払出口から払い出す。
【0059】
クレジットカード読取部313は、クレジットカード(媒体)を挿入可能な構造を有しており、挿入されたクレジットカードに記憶されている情報を、磁気を用いて読み取り、読み取った情報をCPU301に出力する。
【0060】
次に、精算用レジスタ31の動作手順を、図を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る精算用レジスタ31の動作を示す流れ図である。
(ステップS601)スキャナ部304は、印刷媒体である精算用シート41に印字された2次元コードを光学的に読み取り、読み取ったコード情報をCPU301に出力する。CPU301は、スキャナ部304から入力されたコード情報(登録情報)に基づき、商品マスタを参照し、前記スキャナ部304により読み取られたコード情報の数量情報に基づき合計金額情報を抽出し、表示部305に出力する。表示部305は、抽出した商品コードに基づきRAM303に記憶された商品マスタを参照して購入しようとする商品名情報を取得し、取得した商品名情報、その数量情報及び精算金額を画面に表示する。
【0061】
(ステップS602)表示部305は、精算を実行させる指示を受け付けるための操作キー「レシート発行」を画面に表示する。操作キー「レシート発行」が押下されたことにより、精算を実行させる指示入力を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる精算実行信号をCPU301に出力する。CPU301は、表示部305から入力した支払方法情報に応じた精算処理を実行する。
【0062】
(ステップS603)また、CPU301は、精算処理の実行が完了すると、その登録情報にかかる取引コードが示す取引について精算処理が完了したことを示す精算済情報を通信部307に出力する。つまり、通信部307は、CPU301から入力された精算済情報を、S601で読み取られた精算用シート41に含まれるレジ番号の登録用レジスタへ、S601で読み取られた当該精算用シート41に含まれる取引コードにつき、精算が完了した旨を示す情報である精算済情報を送信する。
また、CPU301が、精算処理の実行が完了すると登録情報を印刷部308に出力する。印刷部308は、CPU301から入力された登録情報とタイマー部310から入力された時刻情報に基づき精算済シート(領収証)を印刷する。
【0063】
精算済レシートに表示する情報は、一般的な受領を示すいわゆるレシート(図示せず)であり、例えば、精算した時刻情報(2010年10月19日 15時51分)と、登録用レジスタの識別番号(#001)と、取引コード(R0002)と、商品情報(みかん、ぶどう、レモン、バナナ)と、数量情報(1個、1個、1個、1個)と、単価情報(¥328内、¥850内、¥328内、¥850内)と、支払方法情報(現金)と、精算金額(¥1,516)等を含むものである。
【0064】
なお、登録用レジスタ21は印刷部209の代わりにカード入出力部219を有し、精算用レジスタ31はスキャナ部304の代わりにカード入出力部314を有してもよい。ここで、カード入出力部219は、カードを挿入する構成を有し、挿入されたカードに登録情報(精算情報)を、磁気を用いて書き込む。また、カード入出力部219は、挿入されたカードから所有者個人を特定する所有者情報を、磁気を用いて読み取る。カード入出力部314は、カードを挿入する構成を有し、挿入されたカードから登録情報を、磁気を用いて読み取る。また、カード入出力部314は、挿入されたカードから所有者個人を特定する所有者情報を、磁気を用いて読み取る。
【0065】
これにより、登録用レジスタ21は、精算用シートを印刷しなくとも、顧客が所有するカードを用いて、登録用レジスタ21及び精算用レジスタ31の間で精算情報の受け渡しが可能となる。また、登録用レジスタ21は、ハードディスク213にカードから読み取った所有者情報と精算状況情報とを対応させて記憶させるようにしてもよい。よって、販売者が、精算処理が完了していない取引を有する所有者を把握することができる。ここで、カード入出力部219、314は、磁気カードの代わりに、ICカードを用いて所有者情報や登録情報を読み書きするものであってもよい。
【0066】
このように本実施形態によれば、登録用レジスタ毎で、自身の登録装置で商品登録は完了したが、精算が済んでいない未精算情報が登録用レジスタの表示部に表示されるようになるので、登録用レジスタを操作するオペレータは、例えば、登録操作をする顧客がいなくなった状態で、店員用の表示部である第1表示部205に未精算の情報が「1」と表示されたまま、精算の場所にいる顧客がその場所を離れ帰ろうと顧客に対して、精算が済んでいるか確認をするよう、例えば他の店員に指示を出すことができる。そして、その顧客が精算済レシートを持参しているか、あるいは精算済レシートは持ってなく、精算用シートのみを持っている場合には精算装置での精算を促すことができる。その場合でも、精算は済んでいると主張するお客に対しては、例えば、図8(1)のように、取引コードを表示部に表示させるようにしておけば、お客が持っている精算用シートに印字されている取引コードとレジ番号とを確認することで、未精算か否かを確認することができる。
また、店員用の表示部である第1表示部205に未精算の情報が「1」と表示されたまま、全てのお客が帰ってしまった場合でも、直ぐに精算がされない取引があったことがわかるので、その対応を迅速にすることができる。例えば、未精算の取引の取引コードを特定し、その取引があった日時が登録情報ファイルにより特定できるので、登録用レジスタの撮像部212で撮像されたその日時における登録時の画像を見ることで、どのようなお客が未精算のまま帰られた恐れがあるかを把握することが可能になる。
また、その他、予め顧客の氏名や住所を登録して、該会員登録した顧客は買い物の際に割引きを受けられるサービスをする等の場合で、商品登録をする際に、会員が持参する会員カードを読取り、該顧客を特定してから商品登録をする場合は、その取引コードと会員情報とを関連づけて、登録情報ファイルに記憶されるようにすることで、未精算の取引があったときも、どの顧客が未精算の取引があったかを迅速に知ることができる。
以上のように、登録用レジスタでの商品登録が済むと直ぐに未精算の取引を示す件数が「1」になり、また、精算用レジスタで精算が済むと直ぐに前記未精算の取引を示す件数が「0」になるよう制御されるので、精算が終わったと思われるにも関わらず、未精算の取引を示す件数が「0」でない場合には、不正の疑いがあることを直ぐに知ることができ、その対応をすることが可能になる。例えば、同一の顧客が一取引後の直後に一品だけを追加して買い物する場合、精算用レシートは前者の取引と後者の取引との二枚の精算用レシートが発行される。この場合、例えば購入金額の少ない後者の一品のみの取引の精算用レシートのみを精算して帰ろうとする場合には、未精算の取引の件数を示す数は、「2」から「1」に減算されたままの状態であるので、不正の蓋然性があることを直ぐに知ることができる。
【0067】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るPOSシステム2の構成について説明する。図12は、本実施形態に係るPOSシステム2の構成を示す概略ブロック図である。POSシステム2はストアコントローラ11、N台(Nは1以上の整数、例えば2)の登録用レジスタと、M台(Mは1以上の整数、例えば2)の精算用レジスタ33、34とを含んで構成される点で、POSシステム1と同様である。また、登録用レジスタと、精算用レジスタのハードウエア構成は第1の実施形態のそれぞれと同じである。但し、登録用レジスタは、各登録用レジスタの登録情報ファイル(登録情報や精算状況情報等)を一括して記憶する登録用レジスタ(主)[主装置又はマスタともいう]23と、登録情報や精算状況情報を記憶しない登録用レジスタ(副)[副装置又はスレーブともいう]24とを含む。即ち、POSシステム2において登録用レジスタ(主)23は、登録用レジスタ(副)24で取得された登録情報ファイル(登録情報や対応する精算状況情報)を一括して管理する点が、POSシステム1と異なる。つまり、第1の実施形態では、精算用レジスタでは、精算用シートの二次元バーコードに記憶され、読み出されたレジ番号(登録用レジスタ)に対し、同様に読み出された取引コードに関し精算済である情報を送信するようにすることで、登録用レジスタでは、自身の登録用レジスタでの未精算情報を表示する例であったが、第2の実施形態では、登録用レジスタ(主)に、全ての登録用レジスタの登録情報である取引コード、精算状況情報を含む登録情報ファイルを記憶させることで、登録用レジスタ(主)は全ての登録用レジスタでの未精算に関する情報を把握することができる。そして、複数の登録用レジスタ(副)は、登録用レジスタ(主)に記憶された各登録用レジスタ毎の未精算情報を参照することで、登録用レジスタ(副)自身での未精算の情報を表示することができ、また、登録用レジスタ(主)に記憶された他の登録用レジスタ(副)の取引コード、精算状況情報を参照することで、その他の登録用レジスタ(副)の未精算情報を表示することができる。
【0068】
本実施形態の例では、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24の構成は、登録用レジスタ22の構成と各々同様である。また、精算用レジスタ33、34の構成は、精算用レジスタ31の構成と各々同様である。以下、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24の動作手順において、登録用レジスタ21とは異なる点を中心に説明する。登録用レジスタ21と共通する部分については説明を省略する。また、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24のハードウエア構成は、登録用レジスタ21、22と同じであるので、登録用レジスタ21、22における番号を用いて説明する。
【0069】
次に、登録用レジスタ(主)23の動作手順を、図を用いて説明する。
図13は、本実施形態に係る登録用レジスタ(主)23の動作を示す流れ図である。登録用レジスタ(主)23の動作手順のうち、ステップS701はS501に相当し、S702はS502に相当し、S703はS503に相当し、S706はS504に相当し、登録用レジスタ21におけるフローと共通する(図5参照)。その他の点で相違するので、その相違する点について以下説明する。
【0070】
(ステップS704)通信部208が登録用レジスタ(副)24(副装置)から登録情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(Y)はS705へ進み、受信していない場合(N)はS706へ進む。受信した登録情報をCPU201に出力しステップS705へ進む。つまり、登録用レジスタ(主)23のハードディスク213には、図15に示すように、各登録レジスタ毎の登録情報ファイルに相当する情報を記憶している。具体的には、左から順に、登録用レジスタの識別情報(レジ番号)、取引コード情報、精算状況情報、合計金額情報、日時(時刻情報)を示す。そして、副装置の登録用レジスタで商品登録が完了する毎(完了キーが押下される毎に)に、レジ番号と、取引コード、精算状況情報が「0」、合計金額、日時情報が送信される。なお、ハードディスク213には、図6に示すように、各取引コードと登録された商品コードを関連して記憶するようにしても良い。
【0071】
(ステップS705)上記のように、登録用レジスタ(主)23のハードディスク213には、図15の登録情報ファイルを記憶しており、CPU201は、通信部208から受信した登録情報(取引コード、合計金額、日時等)と送信元である登録用レジスタ(副)24の識別情報(レジ番号)を、ハードディスク213に取引コードと対応させて記憶する。店員がこの登録情報を閲覧するためには、操作入力に基づき、第1表示部205が、この登録情報をハードディスク213から読み出し、読み出した情報を表示する。なお、登録用レジスタ(副)24において登録情報を送信するまでの過程については後述する。
【0072】
(ステップS706)CPU201は、精算用レジスタ33からレジ番号と、取引コードとが特定された精算済情報を受信したか否かを判断する。受信した場合(Y)はS707へ進み、受信しない場合(N)はS708へ進む。なお、第2の実施形態での精算の場合には、いずれの精算用レジスタ33精算されても、登録用レジスタ(主)23のIPアドレスへ前記精算済情報等が送信されるよう制御される。
(ステップS707)CPU201は、S706で通信部208を介して受信したレジ番号における取引コードにおける精算済情報に基づき、精算状況情報を「0」から「1」に変更しハードディスク213に記憶する。これにより、登録用レジスタ(主)23において管理される当該取引コードの精算状況情報が更新される。
【0073】
(ステップS708)通信部208が登録用レジスタ(副)24[副装置]から精算状況要求信号を受信したか否かを判断する。受信した場合(Y)はS709へ進み、受信しない場合(N)はS710へ進む。つまり、登録用レジスタ(副)24[副装置]から、図15の登録情報ファイルにおける自身のレジ番号における精算状況情報が「0」の取引コードの数と、その取引コードとを送信するよう要求を受けたか否かが判断される。
【0074】
(ステップS709)CPU201は、要求元である登録用レジスタ(副)24のレジ番号に該当する精算状況情報が「0」の取引コードの数と、その取引コードをハードディスク213から読み出し、その情報を、通信部208を介して要求を受けたレジ番号の登録用レジスタ(副)24に送信する。
【0075】
(ステップS710)CPU201は、図15に示す登録情報ファイルに基づき、レジ番号毎の未精算取引情報を店員用の表示部である第1表示部に表示する。
図16は、第2の実施形態における精算状況情報の一例を示す。特に、画面左上に表示された「レジ1:未精算1 レジ2:未精算1」という部分が図7の表示例とは異なる。
即ち、図16の例では、登録用レジスタ毎の登録は完了しているが精算処理が完了していない取引の件数が示される点が、図8の例とは異なる。これにより、例えば、登録精算エリアを監督するようなオペレータが登録用レジスタ(主)24を操作することで、登録用レジスタ(副)24が自身の装置での未精算の情報に気が付かない場合でも、登録用レジスタ(主)24を操作するオペレータが、その未精算の情報の異常に気づいた場合は、迅速に第1の実施形態での対応と同様の対応を取ることが可能になる。
【0076】
次に、登録用レジスタ(副)24の動作手順を、図を用いて説明する。
図14は、本実施形態に係る登録用レジスタ(副)24の動作を示す流れ図である。登録用レジスタ(副)24の動作手順のうち、ステップS801はS501に相当し、S802はS502に相当し、S803はS503に相当する。S807はS506に相当する。
しかし、登録用レジスタ(副)24の動作手順は、ステップS804〜ステップS806を有する点で、登録用レジスタ21と異なるので以下に説明する。
【0077】
(ステップS804)CPU201は、一取引における登録情報の登録が完了し、完了キーが押される毎に自身のレジ番号と、取引番号と、精算状況情報「0」、合計金額、その取引日時データの登録情報を通信部208を介して登録用レジスタ(主)23へ送信する。これにより登録用レジスタ(副)24での登録情報が、登録用レジスタ(主)23において管理されることになる。
【0078】
(ステップS805)CPU201は、登録用レジスタ(主)23へ精算状況要求情報を送信するタイミングか否かを判断する。送信するタイミングである場合(Y)はS806へ進み。送信するタイミングでない場合(N)は終了する。
そして、精算状況要求情報を送信するタイミングは、一定時間間隔(例えば、1分、あるは30秒)ごとでも良い。また、一定時間間隔でなく、第1表示部205に表示され精算状況情報の表示を指示する操作キー「精算状況」が押下された時点であってもよい。なお、精算状況情報の要求対象として、受信される情報はその要求をした時点で、図15に記憶されている情報の中で、当該レジ番号に当たる情報で精算状況情報が「0」の取引の数と、その取引コードを受信する。
【0079】
(ステップS806)CPU201は、登録用レジスタ(副)24が登録し、精算状況情報が「0」の取引の数と、その取引コードとを受信し、それらの情報を登録用レジスタ(主)23から受信し、登録用レジスタ(副)24のハードディスク213に取引コードごとに対応させて記憶する。
(ステップS807)CPU201は、S706で受信した未精算の取引の数を図16のように表示させる。
【0080】
精算用レジスタ33,34のハードウェア構成は、第1の実施形態である精算用レジスタ21と同様である。しかし、第1の実施形態では、精算用レジスタで読み取られた精算用レシートの二次元バーコードに記憶されているレジ番号へ、精算済情報を当該読み取られた取引コードと共に送信するが、第2の実施形態では、常に、予め決められた登録用レジスタ(主)23へ、その読み取られたレジ番号と、取引コードを送信し、登録用レジスタ(主)23にて集中的に管理する点が異なる。
【0081】
このように第2の実施形態によれば、取引コードごとの登録情報と精算状況情報を登録用レジスタ(主)23において一括して管理することで、登録用レジスタ(主)23を使用するオペレータが、他の登録用レジスタ(副)で精算処理が完了していない取引を迅速に把握することができる。また、登録用レジスタ(副)24から登録用レジスタ(主)23に記憶している図15の登録情報ファイルを照会することで、当該登録用レジスタ(副)24を使用するオペレータも、自分のレジで登録は完了したが精算処理が完了していない取引を把握することができる。
【0082】
なお、図12に示すPOSシステム2では、登録用レジスタ(主)23において登録情報と精算状況情報を一括して管理していたが、取引コードごとの登録情報と精算状況情報をLAN12に接続できる専用のデータ記憶装置を登録レジスタ、精算レジスタの近傍に配置し、該装置で一括して記憶させてもよい。その場合、各登録用レジスタ23は登録された登録情報を、各精算用レジスタ33は精算状況情報を、そのデータ記憶装置に送信する。つまり、図15に相当する登録用レジスタ毎に、取引コードに対応させて、精算状況情報、合計金額、日時データを、当該データ記憶装置で記憶させておくことで、各登録用レジスタ23は、自身(登録用レジスタ)の取引コードごとの精算状況情報が「0」である取引コードを特定し、その数をそのデータ記憶装置から読み出し、表示するようにしてもよい。これにより、登録レジスタを操作するオペレータは登録操作に集中することができ、前記データ記憶装置を管理する専任のオペレータが一括して管理することで、異常な未精算が表示され続けることで、不正な精算を迅速に把握し対応することが可能になる。
【0083】
また、POSシステム2に、例えば無線で接続できる専用の携帯端末装置が、POSシステム2の登録用レジスタ(主)23又は上記のデータ記憶装置から、登録レジスタ毎の精算状況情報が「0」の取引コードと、その取引コードの数を読み出し、前記携帯端末装置に表示し、該端末装置を所持する担当のオペレータが登録レジスタ毎の未精算取引を監視するようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態では、各登録用レジスタ(副)で登録した一取引に含まれる商品コードや、その数量を登録用レジスタ(主)23へ送信し、登録用レジスタ(主)23にて記憶する例で説明したが、自身(登録用レジスタ(副))でもそれらの情報を記憶するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態で、図8に示すように未精算の取引を取引コードで特定できる説明をしたが、取引コードは特定できなくても、登録レジスタでの登録が完了した取引の数と、精算レジスタでの精算済情報とにより、単に未精算取引の数を表示するようにしても良い。
また、S807では図16のように、登録レジスタ(副)で当該レジの未精算取引の数を表示する例を示したが、例えば1/2のように、分母に全てのレジの未精算の取引の数の合計「2」を表示し、分子に自身のレジでの未精算の取引の数を表示するようにしても良い。
また、登録用レジスタから精算用レジスタ、更に出口までの動画をカメラで撮像し、その画像データを撮像時刻と共に記憶しておく。そして、未精算の取引が発生した場合に、その取引発生時刻と前記画像データの時刻データに基づき顧客を特定できるようにしておくことで、うっかり精算をし忘れて帰ってしまう顧客を減らすことができる。
また、図8に示す未精算取引のリスト表示に相当する表示を、精算用レジスタ周辺に設けられた大型表示器で表示し、多くの店員がリアルタイムに確認できるようにしてもよい。
更に、この表示は登録済みの順に取引コードが表示され、精算済みか否かの区別が分かるようにしてもよい。
【0084】
なお、上述した実施形態における登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23及び登録用レジスタ(副)24の一部、例えば、CPU201、及び精算用レジスタ31、32、33、34の一部、例えば、CPU301をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の一部に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
【0085】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1、2…POSシステム、
11…ストアコントローラ、21、22…登録用レジスタ、31、32…精算用レジスタ、
23…登録用レジスタ(主)、24…登録用レジスタ(副)、33、34…精算用レジスタ、
201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、
205…第1表示部、206…第2表示部、207…操作部、208…通信部、
209…印刷部、210…音源部、211…タイマー部、212…撮影部、
213…ハードディスク、221…バス
301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、
305…表示部、307…操作部、307…通信部、308…印刷部、309…音源部、
310…タイマー部、311…電子マネー読取部、312…釣銭釣札部、
313…クレジットカード読取部、321…バス
【技術分野】
【0001】
本発明は、購入しようとする商品の登録を行う登録装置及びPOSシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
購入しようとする商品の商品情報の登録を店員が行い、その商品に対する精算を顧客が行うPOSシステムがある。このシステムでは、店員は商品情報の登録操作のみを行い、お客は登録が終わると精算装置の場所へ移動し、顧客自身にて精算操作を行う。そのため、従来のPOSシステムのように、お客は自己が購入しようとする商品が登録されてから精算が完了するまでの間、店員により操作される装置の位置にいる必要がなく登録操作が終了すれば、顧客は精算装置の場所へ移動し精算するようになるので、いわゆるPOSレジスタでのいわゆるレジ待ちの時間が短縮される。しかし、上記システムでは、顧客自身が精算を行うため、不正行為(例えば、顧客が精算を行わないまま離店すること)の防止が求められている。
【0003】
そして、例えば、特許文献1に開示されたレジ精算システムは、上記のように商品登録を店員が行い、精算は顧客が行うシステムで、会員カードから読み込んだ顧客情報により顧客を識別して商品登録を行い、精算処理を実行する技術が開示されている。そして、次回の来店時の商品登録時に会員カードを読み込むことで前回の取引で精算が完了していない旨を登録装置に表示し、登録装置を操作する操作者がその旨を顧客に伝え、未決済の情報がある場合には、前回の未精算分についても合わせて今回精算処理を実行する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−86158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されたレジ精算システムは、顧客が次回来店し商品を購入する際に初めて前回の取引が未精算であったと判断されるシステムである。つまり、顧客が次回来店するまで、店員は顧客の不正行為に気づかず、未精算の取引について販売者である店舗側が迅速に把握し対応する、又は、取引が未精算であることを未然に防止することはできない。
【0006】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、商品登録は完了しているが顧客による精算処理が完了していない未精算の取引を店舗側が迅速に把握することができる登録装置及びPOSシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、購入する商品の商品情報を登録する登録装置と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置における精算処理が実行されたことを示す精算済情報とに基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、有しているPOSシステムである。
そのため、店舗側の担当者は、精算処理が完了していない未精算取引情報により、未精算取引の存在が分かるので、不正の疑いのある顧客に対して精算済みか否か確認するなど、その対応を迅速にとることが可能になる。また、不正の疑いのある顧客に対して精算済みかどうかの確認をすることができるので、不正精算を未然に防ぐことが可能になる。また、顧客を特定せずに商品登録するようなシステムにおいても利用することができる。
(2)また、未精算取引情報は、未精算取引の数が分かる情報、即ち、未精算取引の数に関連する情報であるので、確実に店員が未精算の取引を把握することができる。そして、精算処理が完了していない未精算取引の数が分かる情報とは、未精算の取引がいくつあるのかを把握できる情報であればよくその表示形態は問わない。例えば、未精算取引の件数をそのまま表示する方法、あるいは、各取引を識別する取引コードを有し、未精算である取引の取引コードを列挙して表示する方法、あるいは、前記取引コードを列挙して表示し、その表示されている取引コードが、精算済みか未精算かを所定のマーク等で識別して表示する等、いずれの方法でも良い。
(3)また、未精算取引情報は、登録完了情報、精算済完了情報とに基づいて更新されるので、例えば未精算取引の件数を示す数字が表示され、その数字が、例えば登録完了情報に基づいて増え、精算済情報に基づき減るように更新されることで常に正しい未精算取引を示す情報を知ることができる。
【0008】
(4)また、本発明は、前記未精算取引情報に、当該未精算の取引を特定する情報を含むことを特徴とするPOSシステムである。
そのため、未精算の取引を具体的にどの取引かを把握することができるので、不正を行った蓋然性のある者を特定する際に利用することができる。
【0009】
(5)また、本発明は、前記出力手段は前記登録装置を操作する者に対面するように配置される表示手段であることを特徴とするPOSシステムである。
そのため、登録装置のオペレータは、常に未精算取引があるかを確認することができるので、不正の疑いのある未精算取引を示す情報が表示され続けている場合には、迅速にその対応をとることが可能になる。
【0010】
(6)また、本発明は、前記登録装置を複数有し、各登録装置の表示手段には、少なくとも自己の登録装置で登録された取引における未精算取引情報を表示するよう制御する制御手段を備えることを特徴とするPOSシステムである。
そのため、少なくとも自己の登録装置で登録された取引に関しての未精算取引を示す情報が、各登録装置の表示手段に表示されるようになるので、登録装置を操作するオペレータは、より精算処理が完了していない取引を把握し易くなり、不正の疑いのある未精算取引を示す情報が表示されている場合には、迅速にその対応をとることが可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一取引において登録が完了した登録完了情報と、精算処理が完了したことを示す精算済情報に基づき、精算処理が完了していない未精算の取引情報が出力されるようになるので、不正の疑いのある顧客に対して迅速に確認するなど、その対応を迅速にとることが可能になる。また、不正の疑いのある顧客に対して精算済みかどうかの確認をすることができるので、不正精算を未然に防ぐことが可能になる。また、顧客を特定せずに商品登録するようなシステムにおいても利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係るPOSシステムを用いた会計処理の流れを示す概念図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るPOSシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図3】本実施形態に係る登録用レジスタの構成を示す概略ブロック図である。
【図4】本実施形態に係る精算用シートの一例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る登録用レジスタの動作を示す流れ図である。
【図6】第1の実施形態に係る登録情報ファイルの例を示す図である。
【図7】第1の実施形態に係る登録用レジスタの表示部の表示例を示す図である。
【図8】第1の実施形態に係る未精算取引の表示例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る未精算取引情報を印刷した例を示す図である。
【図10】本実施形態に係る精算用レジスタの構成を示す概略ブロック図である。
【図11】本実施形態に係る精算用レジスタの動作を示す流れ図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るPOSシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図13】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(主装置)の動作を示す流れ図である。
【図14】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(副装置)の動作を示す流れ図である。
【図15】第2の実施形態に係る登録情報ファイルの一例を示す図である。
【図16】第2の実施形態に係る登録用レジスタ(主装置)の表示部の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施形態における、POS(Point Of Sales)システムを用いた会計処理の流れを示す概念図である。登録用レジスタ(登録装置)21は、顧客が購入しようとする商品に付されたバーコードを販売者の操作によりスキャンして、バーコードに示された商品情報を登録する。
【0014】
顧客が購入しようとする全ての商品のバーコードについて商品情報の登録が完了すると、登録用レジスタ(登録装置)21は、精算情報を示す2次元コードを、印刷媒体である精算用シートに印刷する。ここで、精算情報とは、ある取引において顧客が購入しようとする全ての商品の購入情報、即ち、その商品の識別情報(商品コード)、購入しようとする数量情報と、合計購入金額、後述のその取引を識別する取引コード、更に登録した登録用レジスタを識別するレジ番号の情報とを含む情報である。
【0015】
精算用シートを受け取った顧客は、精算用レジスタ(精算装置)31に移動し、その精算用レジスタ31が備えるスキャナ部を用いて精算用シートに印刷された2次元コードを読み取らせる。顧客は、精算用レジスタ31の操作部を操作することで、読み取られた精算情報に基づき前記合計購入金額を精算する。
【0016】
これにより、顧客が購入しようとする商品の商品情報の登録を販売者である店員が行うことを前提としているので、最も時間の掛かる商品登録操作を慣れた店員が行う為、迅速に商品登録を行うことができ、また顧客による不正な商品登録を防止することができる。
【0017】
精算用シート41を発行する登録用レジスタ21の設置台数と、購入金額の精算を行う精算用レジスタ31の設置台数を同数にする必要はない。例えば、精算用レジスタ31の台数は、精算用レジスタ31の台数よりも少なくともよい。精算用シート41に印刷された2次元コードを読み取り、購入金額の精算を行う精算用レジスタ31での処理時間は、商品情報を登録する登録用レジスタ21での処理よりも短いからである。
【0018】
これにより、精算用レジスタ31の設置台数を削減し、精算用レジスタ31が設置される面積を削減すれば、販売者は削減した面積を売り場面積として有効活用できる。仮に登録用レジスタ21と精算用レジスタ31の少なくとも一方の台数が削減された場合でも、従来のPOSシステムよりも会計処理にかかる時間を削減することができる。そのため、顧客が他の会計処理が完了することを待つ状態(いわゆるレジ待ち)を緩和又は解消することができる。
【0019】
次に、POSシステム1の構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るPOSシステム1の構成を示す概略ブロック図である。POSシステム1はストアコントローラ11、N台(Nは1以上の整数、例えば2)の登録用レジスタ21と、M台(Mは1以上の整数、例えば2)の精算用レジスタ31とを含んで構成される。本実施形態では、登録用レジスタ22も登録用レジスタ21と同様な構成を有するため、登録用レジスタ22の説明を省略する。
【0020】
ストアコントローラ11は、POSシステム1全体を制御するコンピュータであり、商品毎の商品コード、価格情報及び商品名情報等、商品に関する情報を含む商品マスタ(商品ファイル)等、種々の情報を記憶する。ストアコントローラ11は、各登録用レジスタ21、22及び各精算用レジスタ31、32に、商品マスタを送信する。商品マスタとは、各商品の商品コード、商品名、価格を含む商品情報を格納した電子情報ファイルである。商品コードとは、各商品を識別する情報、例えばJAN(Japanese Article Number)コードである。
【0021】
図2は、登録用レジスタ21が、LAN(Local Area Network)を介してストアコントローラ11に接続されていることを示す。但し、登録用レジスタ21には、ストアコントローラ11に接続されていないものが存在してもよい。例えば、商品マスタを記憶媒体、例えばCD−ROM(Read Only Memory)に記憶させて、登録用レジスタ21に提供する場合には、登録用レジスタ21はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
【0022】
登録用レジスタ21は、顧客が購入しようとする商品に付されたバーコードを店員の操作により読み取るスキャナ部を有する。スキャナ部は、登録用レジスタ21に読み取った情報を出力することができれば、登録用レジスタ21に内蔵されていなくても別体であってもよい。登録用レジスタ21は、顧客が購入しようとする商品の商品コード、後述の一取引を識別する取引コード、当該登録用レジスタを識別するレジ番号に関する情報をコードに変換し、変換したコードを精算用シート(媒体)に印刷(出力)する。精算用シートに印刷されるコードは、例えば2次元コード(例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標))であるが、これに限られず3次元コードであってよい。出力先となる媒体は、精算用シートにように紙媒体に限らず、IC(Integrated Circuit)カードや磁気カードのように情報の書き込み及び読み取りが可能である媒体であればよい。
【0023】
次に登録用レジスタ21の構成について説明する。図3は、本実施形態に係る登録用レジスタ21の構成を示す概略ブロック図である。登録用レジスタ21は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM202、RAM(Random Access Memory)203、スキャナ部204、第1表示部205、第2表示部206、操作部207、通信部208、印刷部209、音源部210、タイマー部211、撮影部212、及びハードディスク(記憶部)213と、を含んで構成される。これらは、バス221を介して相互に通信することができる。
【0024】
ROM202は、読み出し専用メモリであり、登録用レジスタ21を動作させるプログラムを予め記憶する。
CPU201は、中央演算処理装置であり、ROM202に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録用レジスタ21の動作を制御する。
【0025】
スキャナ部204は、商品に付されているバーコード(商品コード)を光学的に読み取る。
RAM203は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM203は、スキャナ部204によって読み取られた商品コード等の商品情報、操作キーが操作された履歴情報及び商品マスタを記憶する。
【0026】
第1表示部205は、店員に対面する位置に設けられ、店員である販売者に対する情報、例えば商品マスタから抽出された商品情報(例えば、商品名情報、価格情報を含む)を表示する。第1表示部205は、例えば、操作入力を受け付ける液晶タッチパネルである。ここで、第1表示部を構成する画面に表示された操作キー(プリセットボタン)が押下されることにより、予め設定登録された商品情報(商品コード等)について操作入力を受け付ける。
第2表示部206は、商品登録を待っている顧客に対面する位置に設けられた、顧客にに対する情報、例えば、第2表示部206は、購入しようとする商品を登録する際に価格情報(商品情報)を表示する。
【0027】
操作部207は、登録用レジスタ21を動作させるための操作手段(例えば、商品登録の完了を宣言する完了キー、訂正キー、プリセットキー、数字キー、品券キー、等)を備える。例えば、操作部207は、販売者が操作キー(プリセットキー)を押下すると、そのキーに対応して予め設定登録された商品情報(商品コード等)について、操作入力を受け付ける。
【0028】
通信部208は、LAN12を介して、他の装置と通信する。通信相手となる他の装置及び送受信される情報については後述する。なお、例えば、商品マスタをCD−ROMなどの記憶媒体を介してRAM203に記憶させれば、通信部207はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
音源部210は、操作入力により音声を発生させる。音源部210は、例えば、スキャナ部204による読み込みが正常に行われた場合や、完了キーが押下された場合に合図音を出力する。
【0029】
印刷部209は、精算情報を示すコードを、印刷媒体である精算用シート41に印刷する。図4は、精算用シートの例を示す。精算用シートには、例えば、印刷日時(2010年10月19日 14時30分)と、取引を識別する取引コード(No.0001)と、商品の購入数量(お買上点数 ○点)と、(お会計金額 ¥○,○○○)と、当該精算用レシートを発行したレジ番号(○○○)と、これらの情報を含む2次元コードであるQRコード(登録商標)とが印刷されている。
【0030】
図3に戻り、タイマー部211は、時刻情報を逐次に生成する。時刻情報には、時分の他、年月日の情報を含んでもよい。タイマー部211は、計測した時刻情報を、例えば第1表示部205、印刷部209、及びハードディスク212に出力する。
撮影部212は、登録用レジスタ21の近傍を撮影し、得られた画像情報をハードディスク213に出力する。
ハードディスク213は、2次元コードが精算用シート41に印刷されたとき、RAM203が一時的に記憶している購入情報をRAM203から読出して記憶する。また、タイマー部211から入力した時刻情報と、撮影部212から入力した画像情報とを対応付けて記憶する。
【0031】
次に、登録用レジスタ21の動作手順を、図を用いて説明する。
図5は、本実施形態に係る登録用レジスタ21の動作を示す流れ図である。
(ステップS501)前回の取引の完了キーが押されてから最初にスキャナ部204により、顧客が購入しようとする各商品に付されているバーコードを光学的に読み取られると、各取引を識別する取引コード(レシート番号)を「1」だけカウントアップし、該カウントアップされた取引コードがハードディスク213に記憶する登録情報ファイルに新たなに記憶され、以後に登録される商品の商品コードや数量を記憶する準備がされ、一品目に登録された商品の商品コード数量が図6に示す登録情報ファイルのように記憶され、その後に登録される商品の商品コードも順次記憶される。
また、スキャナ部204は、読み取ったバーコードで示される商品コードをRAM203の所定エリアに一時記憶させる。CPU201は、RAM203に入力された商品コードに対応する商品名情報をRAM203に記憶された商品マスタから読み出し、読み出した商品名情報を第1表示部205及び第2表示部206に表示する。また、CPU201はRAM203に一時記憶された商品コードに基づき、商品コード毎の数量をカウントし、カウントした数量情報をRAM203に一時記憶させる。CPU201は、RAM203から商品毎の数量情報と価格情報を読み出し、読み出した数量情報と価格情報とから合計金額を算出し、算出した合計金額をRAM203、第1表示部205及び第2表示部206に出力する。第1表示部205及び第2表示部206は、CPU201から入力された商品名情報を表示する。これにより、販売者及び顧客は、購入しようとする物品及び購入金額を確認できる。
【0032】
(ステップS502)CPU201は、読み取りの完了を指示する操作部207に設けられた完了キーが押下されたか否かを判断する。完了キーが押下されたと判断された場合(Y)の場合、1件の取引における購入物品と物品ごとの数量が確定する。これにより、前記ハードディスク213に記憶される図6の登録情報ファイルの当該取引における合計金額が算出されて取引コードに対応したエリアに記憶され、また、完了キーが押下された日時データが記憶される。そして、前記RAM203に一時記憶された商品コード等はクリアされ、ステップS503に進む。
【0033】
CPU201が、完了キーが押下されたと判断されない場合(N)の場合、スキャナ部204における読み取りを繰り返すように、ステップS501に進む。これにより、店員が完了キーを押下するまで商品情報の登録が行われる。
【0034】
ここで、ハードディスク213に記憶される登録情報ファイルの一例を、図6を用いて説明する。図6は、左から順に、各取引毎に、当該取引を識別する取引コード、その取引に含まれる商品コード、その数量、その取引における合計金額、その一取引の登録が完了した時点の日時(時刻情報)、精算状況情報(「1」が精算済み、「0」が未精算を示す。)、が記憶されている。前記のように、新たな取引が開始されたときに、取引コードが「1」だけカウントアップし、新たな取引コードが記憶されると共に、読み込まれた商品コードが記憶され、順次商品登録される毎に商品コードとその数量が記憶され、前記のように登録の完了を宣言する完了キーが押されると、その取引における合計金額が算出されて記憶され、また、完了キーが押されたときにタイマー部から出力される日時データが記憶される。また、精算状況情報については、後述するが、完了キーが押された時点では未精算を意味する「0」が記憶され、精算用レジスタ31や32からその取引コードにおける精算が終了したという信号をCPU201が受信した場合には、上記「0」が「1」に更新され記憶されることで、当該取引が精算されたことを把握することができる。
また、店員がこの登録情報を閲覧するためには、操作入力に基づき、第1表示部205が、この登録情報をハードディスク213から読み出し、読み出した情報を表示(通知)する。
【0035】
(ステップS503)図5に戻り、CPU201は、S502で登録情報ファイルに記憶した商品コード(顧客が購入する商品の商品コード)と、取引コードと、その他、当該登録レジスタを識別するレジ番号(RAM203の所定エリアに記憶されている。)と、を二次元コードとして生成し、例えばQRコード(登録商標)にてCPU201は該生成したコードを印刷部209に出力する。印刷部209は、CPU201から入力された画像形式のコードを印刷媒体である精算用シートに印刷し発行する。精算用シートの一例は、前述のように図4に示したものである。
【0036】
(ステップS504)通信部208を介して、精算用レジスタ31から取引コードごとの精算済情報を受信したか否かをCPU201が判断する。Y(受信した場合)の場合はS506へ進み、N(受信しない)であればS507へ進む。精算済み情報は、精算用レジスタ31において、その取引コードで示される一取引にかかる精算処理が完了したことを示す情報である。精算用レジスタ31で実行される精算処理については、後述するが、前記のように精算用レシートに印字されている二次元バーコードには、レジ番号と、当該取引を特定する取引コード(レシート番号)とが記憶されており、精算のために読み取られた精算用レシートに基づき、レジ番号特定され、該特定されたレジ番号に対し、該読み取られた取引コードが精算された旨の情報が、精算用レジスタ31あるいは32から送信される。
(ステップS505)CPU201は、通信部208を介して受信した取引コードにおける精算済情報を、ハードディスク213に記憶される登録情報ファイルの取引コードに対応して記憶される精算状況情報「0」を「1」に更新する。これにより、後述の第1表示部205に表示される未精算の取引の数が「1」だけ減って表示されるように制御される。
精算状況情報とは、精算処理が完了していない未精算の取引又は精算処理が完了した精算済取引が存在することを示す情報である。即ち、精算状況情報は、前記のように、未精算取引の件数を示すものでもよいし、取引コードが示す一取引ごとに精算処理が完了したか否かを示すものでもいずれでもよい。
(ステップS506)S504にてYの場合で、S505で更新された場合には、当該取引の登録のために未精算の数は「1」だけ増えるよう作用されるが、S504でYの場合は精算済み情報を受信しているので、未精算の数は「1」だけ減るよう作用するので、この場合の未精算の数は変化しないようになる。
一方、S504でNの場合は、未精算の取引を示す数が「1」増えて、第1表示部105に表示されるようになる。
また、上記フローでは、S503の後で、精算済情報を受信しているかを判断し、受信した場合にはS505で更新し表示をするステップがあるが、このフローは登録用レジスタが、登録用レジスタが商品登録中でなくても、精算済情報を受信すると精算状況情報を更新して、最新の未精算情報を表示するよう制御される。これにより、登録用レジスタを操作するオペレータは正確な未精算情報を常に把握することができる。
【0037】
ここで、精算状況情報の表示例を示す。図7は、本実施形態における精算状況情報の一例を示し、顧客の購入する商品を登録している最中の画面に精算状況情報を表示する例である。そして、画面左上の「未精算1」とは、当該登録用レジスタで登録されたが精算は、未だ済んでいない取引が1件あることを示す。つまり、商品登録が完了する毎に当該未精算の数は「1」ずつカウントアップし、精算済み情報を受信する毎に、その数が「1」ずつカウントダウンされる。つまり、例えば、登録も済み、精算も全て終わっており、登録用レジスタで登録をしている顧客あるいは待っている顧客、精算装置にて精算をしている顧客、あるいは精算をしようとしている顧客も全くいない場合は、「0」が表示される。仮に、「1」が表示されている場合は、未精算の取引があったまま、顧客が帰ってしまったことが直ぐに分かる。また、「1」が表示されている状態で、最後の顧客が帰ろうとしている場合には、その顧客は精算をせずに帰ろうとしている疑いがあるので、販売者はその顧客の精算済レシートを確認する等の対応をすることができる。
【0038】
また、図8は、本実施形態における未精算の取引を示す表示の他の表示例(1)、(2)を示す。(1)は、精算処理が済んでいない未精算取引にかかる取引コードを列挙する表示例である。第1表示部205はタッチパネルを構成しているので、例えば、図7に示す画面左上の「未精算」を示す領域をタッチする操作を受け付けたとき、第1表示部105が「未精算」を示す部分の直下に、この取引コードを表示するようにしても良い。そして、精算済情報を受信すると、表示される取引コードが消去されるよう制御される。
(2)は、(1)と同様に、図7に示す画面左上の「未精算」を示す領域をタッチする操作を受け付けたとき商品情報が登録された取引コード(登録済取引)と、精算処理が完了した取引にかかる取引コード(精算済取引)とを対応させて表示する。そして、登録済取引の欄に取引コードが記憶されているが、精算済取引の欄にその取引の取引コードが表示されていないときは、かかる取引コードが示されていない取引は、精算処理が完了していないことを示す。また、精算済情報を受信すると、精算済取引の欄に該当する取引コードの番号が記憶される。上記、図8(1)、(2)いずれの表示例においても、未精算取引の数を把握することができるが、上記表示例に限定されるものではない。
【0039】
なお、登録用レジスタ21は、未精算の取引を示す情報を印刷して表示する機能を有する。例えば、第1表示部205を構成する画面に表示された操作キー(未精算印刷ボタン)が押下されることにより、第1表示部205は操作入力を受け付け、印刷部209は、ハードディスク213に記憶されている登録情報ファイル中の精算状況情報のフラグが「0」の取引コードに関する情報を印刷するものである。
具体的には、図9は、本実施形態に係る精算状況情報を印刷した例を示す図である。本実施形態に係る精算状況情報を印刷した未精算シート(売上点検,お会計票未精算レポート)の例を示す図である。未精算シートには、例えば、印刷日時(2010年10月19日 15時43分)と、精算処理が完了していない取引の件数(未精算件数 2件)、精算処理が完了していない取引にかかる精算金額の合計(未精算合計金額 ¥4,764)と、登録用レジスタの識別番号(レジ番号)(#001等)と、取引コード(0002等)と精算金額(¥1,516等)とが印刷されている。
【0040】
図2に戻り、POSシステム1の構成の説明を続ける。精算用レジスタ31は、LANを介してストアコントローラ11に接続している。但し、精算用レジスタ31には、ストアコントローラ11に接続されていないものが存在してもよい。例えば、商品マスタを記憶媒体、例えばCD−ROMに記憶させて、精算用レジスタ31に提供する場合には、会計用レジスタ31はストアコントローラ11に接続されていなくともよい。
【0041】
精算用レジスタ31は、精算用シート41に印刷されたコードを読み取るスキャナを有している。精算用レジスタ31は、顧客の操作により、精算用シート41に印刷された2次元コードをスキャナで読み取り、読み取られたコードに含まれる商品を表示部305に表示させ、また合計金額を特定し、該合計金額を表示部305に表示させ、精算を促す表示を表示部305に表示させる。また、精算用レジスタ31は、精算にかかる処理が完了したら、その取引にかかる精算処理が完了したことを示す精算済情報を前記精算用シート41に含まれるレジ番号の登録用レジスタ21に送信する。
【0042】
図10は、本実施形態に係る精算用レジスタ31の構成を示す概略ブロック図である。精算用レジスタ31は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、スキャナ部304と、表示部305と、操作部306と、通信部307と、印刷部308と、音源部309と、タイマー部310と、電子マネー読取部311と、釣銭釣札部312と、クレジットカード読取部313と、を含んで構成される。これらは、バス321を介して相互に通信することができる。
【0043】
ROM302は、読み出し専用メモリであり、精算用レジスタ31を動作させるプログラムを予め記憶する。ROM302は、顧客が行うべき操作を案内するガイダンス情報を表示する動画ファイルを、前述のプログラムに基づき顧客による精算用レジスタ31への操作入力に対してCPU301が行った判定結果ごとに予め記憶する。
【0044】
RAM303は、随時読み出し書き込みメモリであり、種々の情報を記憶する。例えば、RAM303は、ストアコントローラ11から取得した商品マスタやスキャナ部304によって読み取られた2次元コード又はバーコードによって示される精算情報等を記憶する。RAM303が記憶する具体的な情報の詳細については、後述する。
【0045】
スキャナ部304は、印刷媒体である精算用シート41から商品コード、数量情報、合計金額情報、レジ番号情報、取引コード情報等の登録情報を示す2次元コードを光学的に読み取り、読み取ったコード情報をCPU301に出力する。
【0046】
表示部305は、精算用レジスタ31への操作入力に応じてCPU301が行った判定結果に対応する動画ファイルをROM302から読み出し、読み出した動画ファイルに基づく画像を画面に表示する。例えば、表示部305は、操作を案内するガイダンス画面を表示する。読み出した動画ファイルに音声信号が含まれる場合には、CPU301は、その音声信号を音源部210に出力する。音源部210が、CPU301から入力された音声信号に基づきガイダンス音声を再生するためである。また、例えば、表示部305は、登録情報に基づき購入しようとする商品情報、その数量情報及び精算金額を画面に表示する。また、例えば、表示部305は、釣銭釣札部312の現金投入口に投入された現金の投入金額を画面に表示する。
【0047】
また、表示部305は、支払い方法を顧客に選択させるための操作キー「現金」、「クレジット」及び「電子マネー」を画面に表示する。これらの操作キーのいずれかが押下された場合、表示部305は、押下された操作キーに対応する支払い方法を示す支払方法情報をCPU301に出力する。表示部305はまた、精算を実行させる指示を受け付けるための操作キー「レシート発行」を画面に表示する。操作キー「レシート発行」が押下されたことにより、精算を実行させる指示入力を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる精算実行信号をCPU301に出力する。
【0048】
CPU301は、中央演算処理装置であり、ROM302に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、精算用レジスタ31の動作を制御する。また、CPU301は、スキャナ部304から入力されたコード情報から、購入しようとする商品の商品コード、購入数量情報及び精算金額情報を抽出し、表示部305の画面に表示させる。
CPU301はまた、表示部305又は操作部306から入力された支払方法情報に基づいて支払方法を判定する。
【0049】
支払方法情報が「現金」を示す場合、CPU301は、釣銭釣札部312から入力した現金の種別情報及び数量情報に基づき投入金額を算出する。CPU301は、算出した投入金額情報を表示部305の画面に表示させる。ここで、CPU301は、投入金額が精算金額と等しいかそれ以上の場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、投入金額が精算金額未満である場合には、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤ってキーを押下してしまうことを防止できる。
【0050】
支払方法情報が「電子マネー」を示す場合、CPU301は、電子マネー読み取り部311から入力した金額情報を投入金額として表示部305の画面に表示させる。ここで、CPU301は、入力された金額情報が精算金額と等しいかそれ以上の場合、操作キー「レシート発行」を、表示部305の画面に表示させる。これにより、入力した金額情報が精算金額未満である場合には、「レシート発行」キーが表示されないので、操作に不慣れな顧客が、誤ってキーを押下してしまうことを防止できる。
【0051】
なお、支払方法情報が「クレジットカード」を示す場合、CPU301は、操作キー「レシート発行」を表示部305の画面に表示させる。
【0052】
CPU301は、表示部305又は操作部306から精算実行信号を入力されると、入力された支払方法情報に応じた精算処理を実行する。例えば、支払方法情報が「現金」を示す場合であって投入金額が精算金額と等しいかそれより多い場合には、投入金額と精算金額との差額情報を算出し、差額情報を釣銭釣札部312に送信する。支払方法情報が「電子マネー」を示す場合であって入力された金額情報が精算金額と等しいかそれより多い場合には、入力された金額情報から精算金額と等しい額が差し引かれた金額情報を電子マネー読取部311に送信する。支払方法情報が「クレジットカード」を示す場合、CPU301はクレジットカードによる支払いに応じた精算処理を実行する。CPU301が、精算処理の実行が完了すると精算済みを示す精算済レシートを印刷部308に出力する。
【0053】
CPU301は通信部307を介して、精算用シート41から読み出された取引コードについて精算処理が完了したことを示す精算済情報を、該精算用シート41から読み出されたレジ番号の登録用レジスタ21に送信する。また、ストアコントローラ10と接続して、ストアコントローラ10から商品マスタを受信する。但し、CD−ROM等の記憶媒体を介してRAM203に商品マスタを記憶させれば、通信部307はストアコントローラ10と必ずしも接続されていなくともよい。
【0054】
印刷部308は、CPU301から入力された精算情報とタイマー部310から入力された時刻情報に基づき精算済シート(領収証)を印刷する。
【0055】
音源部309は、エラー等が発生した場合に、エラー等を報知する警告音(例えば、ブザー音)を発生させる。また、音源部309は、表示部305に表示するガイダンス画面に付随する音声ガイダンスを出力してもよい。
【0056】
タイマー部310は、時刻情報を逐次に生成する。時刻情報には、時分の他、年月日の情報を含む。タイマー部310は、例えば、表示部305や印刷部308に生成した時刻情報を出力する。
【0057】
電子マネー読取部311は、電子マネーカード(媒体)を挿入可能な構造を有しており、挿入された電子マネーカードに記憶されている金額情報を無線により読み取り、読み取った金額情報をCPU301に出力する。電子マネー読取部311は、CPU301から入力された精算金額と等しい額が差し引かれた金額情報を電子マネーカードに記憶させる。
【0058】
釣銭釣札部312は、現金投入口と現金払出口を有する。釣銭釣札部312は、現金投入口に現金が投入された場合、投入された現金の種別情報及び数量情報をCPU301に出力する。また、釣銭釣札部312は、CPU301から入力された差額情報に応じた金額の釣銭又は釣札を現金払出口から払い出す。
【0059】
クレジットカード読取部313は、クレジットカード(媒体)を挿入可能な構造を有しており、挿入されたクレジットカードに記憶されている情報を、磁気を用いて読み取り、読み取った情報をCPU301に出力する。
【0060】
次に、精算用レジスタ31の動作手順を、図を用いて説明する。
図11は、本実施形態に係る精算用レジスタ31の動作を示す流れ図である。
(ステップS601)スキャナ部304は、印刷媒体である精算用シート41に印字された2次元コードを光学的に読み取り、読み取ったコード情報をCPU301に出力する。CPU301は、スキャナ部304から入力されたコード情報(登録情報)に基づき、商品マスタを参照し、前記スキャナ部304により読み取られたコード情報の数量情報に基づき合計金額情報を抽出し、表示部305に出力する。表示部305は、抽出した商品コードに基づきRAM303に記憶された商品マスタを参照して購入しようとする商品名情報を取得し、取得した商品名情報、その数量情報及び精算金額を画面に表示する。
【0061】
(ステップS602)表示部305は、精算を実行させる指示を受け付けるための操作キー「レシート発行」を画面に表示する。操作キー「レシート発行」が押下されたことにより、精算を実行させる指示入力を受け付けた場合、表示部305は、精算を実行させる精算実行信号をCPU301に出力する。CPU301は、表示部305から入力した支払方法情報に応じた精算処理を実行する。
【0062】
(ステップS603)また、CPU301は、精算処理の実行が完了すると、その登録情報にかかる取引コードが示す取引について精算処理が完了したことを示す精算済情報を通信部307に出力する。つまり、通信部307は、CPU301から入力された精算済情報を、S601で読み取られた精算用シート41に含まれるレジ番号の登録用レジスタへ、S601で読み取られた当該精算用シート41に含まれる取引コードにつき、精算が完了した旨を示す情報である精算済情報を送信する。
また、CPU301が、精算処理の実行が完了すると登録情報を印刷部308に出力する。印刷部308は、CPU301から入力された登録情報とタイマー部310から入力された時刻情報に基づき精算済シート(領収証)を印刷する。
【0063】
精算済レシートに表示する情報は、一般的な受領を示すいわゆるレシート(図示せず)であり、例えば、精算した時刻情報(2010年10月19日 15時51分)と、登録用レジスタの識別番号(#001)と、取引コード(R0002)と、商品情報(みかん、ぶどう、レモン、バナナ)と、数量情報(1個、1個、1個、1個)と、単価情報(¥328内、¥850内、¥328内、¥850内)と、支払方法情報(現金)と、精算金額(¥1,516)等を含むものである。
【0064】
なお、登録用レジスタ21は印刷部209の代わりにカード入出力部219を有し、精算用レジスタ31はスキャナ部304の代わりにカード入出力部314を有してもよい。ここで、カード入出力部219は、カードを挿入する構成を有し、挿入されたカードに登録情報(精算情報)を、磁気を用いて書き込む。また、カード入出力部219は、挿入されたカードから所有者個人を特定する所有者情報を、磁気を用いて読み取る。カード入出力部314は、カードを挿入する構成を有し、挿入されたカードから登録情報を、磁気を用いて読み取る。また、カード入出力部314は、挿入されたカードから所有者個人を特定する所有者情報を、磁気を用いて読み取る。
【0065】
これにより、登録用レジスタ21は、精算用シートを印刷しなくとも、顧客が所有するカードを用いて、登録用レジスタ21及び精算用レジスタ31の間で精算情報の受け渡しが可能となる。また、登録用レジスタ21は、ハードディスク213にカードから読み取った所有者情報と精算状況情報とを対応させて記憶させるようにしてもよい。よって、販売者が、精算処理が完了していない取引を有する所有者を把握することができる。ここで、カード入出力部219、314は、磁気カードの代わりに、ICカードを用いて所有者情報や登録情報を読み書きするものであってもよい。
【0066】
このように本実施形態によれば、登録用レジスタ毎で、自身の登録装置で商品登録は完了したが、精算が済んでいない未精算情報が登録用レジスタの表示部に表示されるようになるので、登録用レジスタを操作するオペレータは、例えば、登録操作をする顧客がいなくなった状態で、店員用の表示部である第1表示部205に未精算の情報が「1」と表示されたまま、精算の場所にいる顧客がその場所を離れ帰ろうと顧客に対して、精算が済んでいるか確認をするよう、例えば他の店員に指示を出すことができる。そして、その顧客が精算済レシートを持参しているか、あるいは精算済レシートは持ってなく、精算用シートのみを持っている場合には精算装置での精算を促すことができる。その場合でも、精算は済んでいると主張するお客に対しては、例えば、図8(1)のように、取引コードを表示部に表示させるようにしておけば、お客が持っている精算用シートに印字されている取引コードとレジ番号とを確認することで、未精算か否かを確認することができる。
また、店員用の表示部である第1表示部205に未精算の情報が「1」と表示されたまま、全てのお客が帰ってしまった場合でも、直ぐに精算がされない取引があったことがわかるので、その対応を迅速にすることができる。例えば、未精算の取引の取引コードを特定し、その取引があった日時が登録情報ファイルにより特定できるので、登録用レジスタの撮像部212で撮像されたその日時における登録時の画像を見ることで、どのようなお客が未精算のまま帰られた恐れがあるかを把握することが可能になる。
また、その他、予め顧客の氏名や住所を登録して、該会員登録した顧客は買い物の際に割引きを受けられるサービスをする等の場合で、商品登録をする際に、会員が持参する会員カードを読取り、該顧客を特定してから商品登録をする場合は、その取引コードと会員情報とを関連づけて、登録情報ファイルに記憶されるようにすることで、未精算の取引があったときも、どの顧客が未精算の取引があったかを迅速に知ることができる。
以上のように、登録用レジスタでの商品登録が済むと直ぐに未精算の取引を示す件数が「1」になり、また、精算用レジスタで精算が済むと直ぐに前記未精算の取引を示す件数が「0」になるよう制御されるので、精算が終わったと思われるにも関わらず、未精算の取引を示す件数が「0」でない場合には、不正の疑いがあることを直ぐに知ることができ、その対応をすることが可能になる。例えば、同一の顧客が一取引後の直後に一品だけを追加して買い物する場合、精算用レシートは前者の取引と後者の取引との二枚の精算用レシートが発行される。この場合、例えば購入金額の少ない後者の一品のみの取引の精算用レシートのみを精算して帰ろうとする場合には、未精算の取引の件数を示す数は、「2」から「1」に減算されたままの状態であるので、不正の蓋然性があることを直ぐに知ることができる。
【0067】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係るPOSシステム2の構成について説明する。図12は、本実施形態に係るPOSシステム2の構成を示す概略ブロック図である。POSシステム2はストアコントローラ11、N台(Nは1以上の整数、例えば2)の登録用レジスタと、M台(Mは1以上の整数、例えば2)の精算用レジスタ33、34とを含んで構成される点で、POSシステム1と同様である。また、登録用レジスタと、精算用レジスタのハードウエア構成は第1の実施形態のそれぞれと同じである。但し、登録用レジスタは、各登録用レジスタの登録情報ファイル(登録情報や精算状況情報等)を一括して記憶する登録用レジスタ(主)[主装置又はマスタともいう]23と、登録情報や精算状況情報を記憶しない登録用レジスタ(副)[副装置又はスレーブともいう]24とを含む。即ち、POSシステム2において登録用レジスタ(主)23は、登録用レジスタ(副)24で取得された登録情報ファイル(登録情報や対応する精算状況情報)を一括して管理する点が、POSシステム1と異なる。つまり、第1の実施形態では、精算用レジスタでは、精算用シートの二次元バーコードに記憶され、読み出されたレジ番号(登録用レジスタ)に対し、同様に読み出された取引コードに関し精算済である情報を送信するようにすることで、登録用レジスタでは、自身の登録用レジスタでの未精算情報を表示する例であったが、第2の実施形態では、登録用レジスタ(主)に、全ての登録用レジスタの登録情報である取引コード、精算状況情報を含む登録情報ファイルを記憶させることで、登録用レジスタ(主)は全ての登録用レジスタでの未精算に関する情報を把握することができる。そして、複数の登録用レジスタ(副)は、登録用レジスタ(主)に記憶された各登録用レジスタ毎の未精算情報を参照することで、登録用レジスタ(副)自身での未精算の情報を表示することができ、また、登録用レジスタ(主)に記憶された他の登録用レジスタ(副)の取引コード、精算状況情報を参照することで、その他の登録用レジスタ(副)の未精算情報を表示することができる。
【0068】
本実施形態の例では、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24の構成は、登録用レジスタ22の構成と各々同様である。また、精算用レジスタ33、34の構成は、精算用レジスタ31の構成と各々同様である。以下、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24の動作手順において、登録用レジスタ21とは異なる点を中心に説明する。登録用レジスタ21と共通する部分については説明を省略する。また、登録用レジスタ(主)23と登録用レジスタ(副)24のハードウエア構成は、登録用レジスタ21、22と同じであるので、登録用レジスタ21、22における番号を用いて説明する。
【0069】
次に、登録用レジスタ(主)23の動作手順を、図を用いて説明する。
図13は、本実施形態に係る登録用レジスタ(主)23の動作を示す流れ図である。登録用レジスタ(主)23の動作手順のうち、ステップS701はS501に相当し、S702はS502に相当し、S703はS503に相当し、S706はS504に相当し、登録用レジスタ21におけるフローと共通する(図5参照)。その他の点で相違するので、その相違する点について以下説明する。
【0070】
(ステップS704)通信部208が登録用レジスタ(副)24(副装置)から登録情報を受信したか否かを判断し、受信した場合(Y)はS705へ進み、受信していない場合(N)はS706へ進む。受信した登録情報をCPU201に出力しステップS705へ進む。つまり、登録用レジスタ(主)23のハードディスク213には、図15に示すように、各登録レジスタ毎の登録情報ファイルに相当する情報を記憶している。具体的には、左から順に、登録用レジスタの識別情報(レジ番号)、取引コード情報、精算状況情報、合計金額情報、日時(時刻情報)を示す。そして、副装置の登録用レジスタで商品登録が完了する毎(完了キーが押下される毎に)に、レジ番号と、取引コード、精算状況情報が「0」、合計金額、日時情報が送信される。なお、ハードディスク213には、図6に示すように、各取引コードと登録された商品コードを関連して記憶するようにしても良い。
【0071】
(ステップS705)上記のように、登録用レジスタ(主)23のハードディスク213には、図15の登録情報ファイルを記憶しており、CPU201は、通信部208から受信した登録情報(取引コード、合計金額、日時等)と送信元である登録用レジスタ(副)24の識別情報(レジ番号)を、ハードディスク213に取引コードと対応させて記憶する。店員がこの登録情報を閲覧するためには、操作入力に基づき、第1表示部205が、この登録情報をハードディスク213から読み出し、読み出した情報を表示する。なお、登録用レジスタ(副)24において登録情報を送信するまでの過程については後述する。
【0072】
(ステップS706)CPU201は、精算用レジスタ33からレジ番号と、取引コードとが特定された精算済情報を受信したか否かを判断する。受信した場合(Y)はS707へ進み、受信しない場合(N)はS708へ進む。なお、第2の実施形態での精算の場合には、いずれの精算用レジスタ33精算されても、登録用レジスタ(主)23のIPアドレスへ前記精算済情報等が送信されるよう制御される。
(ステップS707)CPU201は、S706で通信部208を介して受信したレジ番号における取引コードにおける精算済情報に基づき、精算状況情報を「0」から「1」に変更しハードディスク213に記憶する。これにより、登録用レジスタ(主)23において管理される当該取引コードの精算状況情報が更新される。
【0073】
(ステップS708)通信部208が登録用レジスタ(副)24[副装置]から精算状況要求信号を受信したか否かを判断する。受信した場合(Y)はS709へ進み、受信しない場合(N)はS710へ進む。つまり、登録用レジスタ(副)24[副装置]から、図15の登録情報ファイルにおける自身のレジ番号における精算状況情報が「0」の取引コードの数と、その取引コードとを送信するよう要求を受けたか否かが判断される。
【0074】
(ステップS709)CPU201は、要求元である登録用レジスタ(副)24のレジ番号に該当する精算状況情報が「0」の取引コードの数と、その取引コードをハードディスク213から読み出し、その情報を、通信部208を介して要求を受けたレジ番号の登録用レジスタ(副)24に送信する。
【0075】
(ステップS710)CPU201は、図15に示す登録情報ファイルに基づき、レジ番号毎の未精算取引情報を店員用の表示部である第1表示部に表示する。
図16は、第2の実施形態における精算状況情報の一例を示す。特に、画面左上に表示された「レジ1:未精算1 レジ2:未精算1」という部分が図7の表示例とは異なる。
即ち、図16の例では、登録用レジスタ毎の登録は完了しているが精算処理が完了していない取引の件数が示される点が、図8の例とは異なる。これにより、例えば、登録精算エリアを監督するようなオペレータが登録用レジスタ(主)24を操作することで、登録用レジスタ(副)24が自身の装置での未精算の情報に気が付かない場合でも、登録用レジスタ(主)24を操作するオペレータが、その未精算の情報の異常に気づいた場合は、迅速に第1の実施形態での対応と同様の対応を取ることが可能になる。
【0076】
次に、登録用レジスタ(副)24の動作手順を、図を用いて説明する。
図14は、本実施形態に係る登録用レジスタ(副)24の動作を示す流れ図である。登録用レジスタ(副)24の動作手順のうち、ステップS801はS501に相当し、S802はS502に相当し、S803はS503に相当する。S807はS506に相当する。
しかし、登録用レジスタ(副)24の動作手順は、ステップS804〜ステップS806を有する点で、登録用レジスタ21と異なるので以下に説明する。
【0077】
(ステップS804)CPU201は、一取引における登録情報の登録が完了し、完了キーが押される毎に自身のレジ番号と、取引番号と、精算状況情報「0」、合計金額、その取引日時データの登録情報を通信部208を介して登録用レジスタ(主)23へ送信する。これにより登録用レジスタ(副)24での登録情報が、登録用レジスタ(主)23において管理されることになる。
【0078】
(ステップS805)CPU201は、登録用レジスタ(主)23へ精算状況要求情報を送信するタイミングか否かを判断する。送信するタイミングである場合(Y)はS806へ進み。送信するタイミングでない場合(N)は終了する。
そして、精算状況要求情報を送信するタイミングは、一定時間間隔(例えば、1分、あるは30秒)ごとでも良い。また、一定時間間隔でなく、第1表示部205に表示され精算状況情報の表示を指示する操作キー「精算状況」が押下された時点であってもよい。なお、精算状況情報の要求対象として、受信される情報はその要求をした時点で、図15に記憶されている情報の中で、当該レジ番号に当たる情報で精算状況情報が「0」の取引の数と、その取引コードを受信する。
【0079】
(ステップS806)CPU201は、登録用レジスタ(副)24が登録し、精算状況情報が「0」の取引の数と、その取引コードとを受信し、それらの情報を登録用レジスタ(主)23から受信し、登録用レジスタ(副)24のハードディスク213に取引コードごとに対応させて記憶する。
(ステップS807)CPU201は、S706で受信した未精算の取引の数を図16のように表示させる。
【0080】
精算用レジスタ33,34のハードウェア構成は、第1の実施形態である精算用レジスタ21と同様である。しかし、第1の実施形態では、精算用レジスタで読み取られた精算用レシートの二次元バーコードに記憶されているレジ番号へ、精算済情報を当該読み取られた取引コードと共に送信するが、第2の実施形態では、常に、予め決められた登録用レジスタ(主)23へ、その読み取られたレジ番号と、取引コードを送信し、登録用レジスタ(主)23にて集中的に管理する点が異なる。
【0081】
このように第2の実施形態によれば、取引コードごとの登録情報と精算状況情報を登録用レジスタ(主)23において一括して管理することで、登録用レジスタ(主)23を使用するオペレータが、他の登録用レジスタ(副)で精算処理が完了していない取引を迅速に把握することができる。また、登録用レジスタ(副)24から登録用レジスタ(主)23に記憶している図15の登録情報ファイルを照会することで、当該登録用レジスタ(副)24を使用するオペレータも、自分のレジで登録は完了したが精算処理が完了していない取引を把握することができる。
【0082】
なお、図12に示すPOSシステム2では、登録用レジスタ(主)23において登録情報と精算状況情報を一括して管理していたが、取引コードごとの登録情報と精算状況情報をLAN12に接続できる専用のデータ記憶装置を登録レジスタ、精算レジスタの近傍に配置し、該装置で一括して記憶させてもよい。その場合、各登録用レジスタ23は登録された登録情報を、各精算用レジスタ33は精算状況情報を、そのデータ記憶装置に送信する。つまり、図15に相当する登録用レジスタ毎に、取引コードに対応させて、精算状況情報、合計金額、日時データを、当該データ記憶装置で記憶させておくことで、各登録用レジスタ23は、自身(登録用レジスタ)の取引コードごとの精算状況情報が「0」である取引コードを特定し、その数をそのデータ記憶装置から読み出し、表示するようにしてもよい。これにより、登録レジスタを操作するオペレータは登録操作に集中することができ、前記データ記憶装置を管理する専任のオペレータが一括して管理することで、異常な未精算が表示され続けることで、不正な精算を迅速に把握し対応することが可能になる。
【0083】
また、POSシステム2に、例えば無線で接続できる専用の携帯端末装置が、POSシステム2の登録用レジスタ(主)23又は上記のデータ記憶装置から、登録レジスタ毎の精算状況情報が「0」の取引コードと、その取引コードの数を読み出し、前記携帯端末装置に表示し、該端末装置を所持する担当のオペレータが登録レジスタ毎の未精算取引を監視するようにしてもよい。
また、上記第2の実施形態では、各登録用レジスタ(副)で登録した一取引に含まれる商品コードや、その数量を登録用レジスタ(主)23へ送信し、登録用レジスタ(主)23にて記憶する例で説明したが、自身(登録用レジスタ(副))でもそれらの情報を記憶するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態で、図8に示すように未精算の取引を取引コードで特定できる説明をしたが、取引コードは特定できなくても、登録レジスタでの登録が完了した取引の数と、精算レジスタでの精算済情報とにより、単に未精算取引の数を表示するようにしても良い。
また、S807では図16のように、登録レジスタ(副)で当該レジの未精算取引の数を表示する例を示したが、例えば1/2のように、分母に全てのレジの未精算の取引の数の合計「2」を表示し、分子に自身のレジでの未精算の取引の数を表示するようにしても良い。
また、登録用レジスタから精算用レジスタ、更に出口までの動画をカメラで撮像し、その画像データを撮像時刻と共に記憶しておく。そして、未精算の取引が発生した場合に、その取引発生時刻と前記画像データの時刻データに基づき顧客を特定できるようにしておくことで、うっかり精算をし忘れて帰ってしまう顧客を減らすことができる。
また、図8に示す未精算取引のリスト表示に相当する表示を、精算用レジスタ周辺に設けられた大型表示器で表示し、多くの店員がリアルタイムに確認できるようにしてもよい。
更に、この表示は登録済みの順に取引コードが表示され、精算済みか否かの区別が分かるようにしてもよい。
【0084】
なお、上述した実施形態における登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23及び登録用レジスタ(副)24の一部、例えば、CPU201、及び精算用レジスタ31、32、33、34の一部、例えば、CPU301をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の一部に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。登録用レジスタ21、22、登録用レジスタ(主)23、登録用レジスタ(副)24の一部、又は精算用レジスタ31、32、33、34の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
【0085】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【符号の説明】
【0086】
1、2…POSシステム、
11…ストアコントローラ、21、22…登録用レジスタ、31、32…精算用レジスタ、
23…登録用レジスタ(主)、24…登録用レジスタ(副)、33、34…精算用レジスタ、
201…CPU、202…ROM、203…RAM、204…スキャナ部、
205…第1表示部、206…第2表示部、207…操作部、208…通信部、
209…印刷部、210…音源部、211…タイマー部、212…撮影部、
213…ハードディスク、221…バス
301…CPU、302…ROM、303…RAM、304…スキャナ部、
305…表示部、307…操作部、307…通信部、308…印刷部、309…音源部、
310…タイマー部、311…電子マネー読取部、312…釣銭釣札部、
313…クレジットカード読取部、321…バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入する商品の商品情報を登録する登録装置と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、
前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置における精算処理が実行されたことを示す精算済情報とに基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、
有していることを特徴とするPOSシステム。
【請求項2】
前記未精算取引情報は、未精算取引の数が分かる情報であることを特徴とする請求項1記載のPOSシステム。
【請求項3】
前記未精算取引情報は、前記登録完了情報、前記精算済情報に基づき更新されることを特徴とする請求項1、2記載のPOSシステム。
【請求項4】
前記未精算取引情報に、当該未精算の取引を特定する情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3に記載のPOSシステム。
【請求項5】
前記出力手段は前記登録装置を操作する者に対面するように配置される表示手段であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のPOSシステム。
【請求項6】
前記登録装置を複数有し、
各登録装置の表示手段には、少なくとも自己の登録装置で登録された取引における未精算取引情報を表示するよう制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項5記載のPOSシステム。
【請求項7】
購入する商品の商品情報を登録する登録装置であって、
前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、該登録装置と通信可能で、前記登録装置で登録された取引の精算処理を実行する精算装置での精算処理が実行されたことを示す精算済情報と、に基づき、前記精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、
有することを特徴とする登録装置。
【請求項1】
購入する商品の商品情報を登録する登録装置と、該登録装置により登録された商品の買上金額を特定して精算処理を実行する精算装置と、を有するPOSシステムにおいて、
前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、前記精算装置における精算処理が実行されたことを示す精算済情報とに基づき、精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、
有していることを特徴とするPOSシステム。
【請求項2】
前記未精算取引情報は、未精算取引の数が分かる情報であることを特徴とする請求項1記載のPOSシステム。
【請求項3】
前記未精算取引情報は、前記登録完了情報、前記精算済情報に基づき更新されることを特徴とする請求項1、2記載のPOSシステム。
【請求項4】
前記未精算取引情報に、当該未精算の取引を特定する情報を含むことを特徴とする請求項1乃至3に記載のPOSシステム。
【請求項5】
前記出力手段は前記登録装置を操作する者に対面するように配置される表示手段であることを特徴とする請求項1乃至4に記載のPOSシステム。
【請求項6】
前記登録装置を複数有し、
各登録装置の表示手段には、少なくとも自己の登録装置で登録された取引における未精算取引情報を表示するよう制御する制御手段を備えることを特徴とする請求項5記載のPOSシステム。
【請求項7】
購入する商品の商品情報を登録する登録装置であって、
前記登録装置における一取引の登録が完了した登録完了情報と、該登録装置と通信可能で、前記登録装置で登録された取引の精算処理を実行する精算装置での精算処理が実行されたことを示す精算済情報と、に基づき、前記精算処理が完了していない未精算取引情報を出力する出力手段を、
有することを特徴とする登録装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2012−93858(P2012−93858A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239074(P2010−239074)
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月25日(2010.10.25)
【出願人】(000145068)株式会社寺岡精工 (317)
【Fターム(参考)】
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