説明

皮膚科的治療装置

皮膚科的治療用の装置は、放射線、特にLEDおよびレーザまたは高エネルギーフラッシュバルブの放射線、を照射するために種々の照射ヘッド14を可撓性導管12を介して選択的に接続できる親機10を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁放射線を皮膚に照射できる皮膚科的治療用の装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、例えば米国特許第6,273,884B1号明細書により公知である。この発明においては、治療対象の皮膚上で照射ヘッドを導くのは術者である。国際公開第WO2004/004831A1号明細書にも同様のシステムが記載されている。
【0003】
電磁放射線による皮膚の皮膚科的治療用の公知の各システムにおいては、いわゆる親機(ベースステーション)が設けられ、医師はいわゆる照射ヘッドを可撓性(曲がりやい)導管を介して親機に接続することができる。放射線源は、照射ヘッドに直接配置することも、親機に配置することもできる。後者の場合、親機内で生成された放射線を照射ヘッドに伝達するために、光ガイドが可撓性導管内に収容される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、放射線による皮膚の効果的治療を、装置に関して比較的容易に、可能にする皮膚科的治療用の装置を提供することを目的として設定する。
【0005】
この目的のために、本発明は、放射線を皮膚に照射するための少なくとも1つの照射ヘッドが導管を介して接続される親機を有し、医療用物質またはヘルスケア用物質を皮膚に塗布するためのデバイスが照射ヘッドに設けられた皮膚科的治療用の装置を提供する。
【0006】
この装置の好適な構成は、従属請求項2乃至5に記載されている。
【0007】
本発明は、LEDの放射線を皮膚に照射するための少なくとも1つの第1の照射ヘッド、および/またはレーザまたは高エネルギーフラッシュバルブの放射線を皮膚に照射するための少なくとも1つの第2の照射ヘッドを可撓性導管を介して選択的に親機に接続できる皮膚科的治療用の装置をさらに提供する。
【0008】
したがって、本発明では、1つ以上のLEDから出射された放射線を皮膚に照射するために第1の照射ヘッドを接続することも、および/またはレーザまたは高エネルギーフラッシュバルブのどちらか一方の放射線を皮膚に照射するために第2の照射ヘッドを別の可撓性導管を介して接続することも、単一の親機によって随意に可能である。
【0009】
したがって、医師または病院は、種々の電磁放射線による皮膚の治療のために必ずしも放射線の種類ごとに固有の親機を調達および保有する必要はなく、何れの場合も、それぞれ異なる照射ヘッドへの異なる種類の電磁放射線の供給および制御を単一の親機で行うことができる。
【0010】
したがって医師は、比較的単純な単一の装置システムを用いて種々の治療を行うことができる。対応する説明は、美容師に関しても当てはまる。
【0011】
これにより可能になる皮膚科的治療の広範な適用分野として、例えば、脱毛(除毛)または光線力学療法(PDT:Photodynamic Therapy)が挙げられる。これらの治療は、それぞれ種類の異なる放射線(波長、エネルギー、時間、アドオンデバイスなど)を必要とする。本発明によるシステムを用いると、すべての用途に同じ操作子を有する同じ親機が用いられるので、操作も簡単になる。本発明によるシステムのさらなる利点は、使用者がオプションの照射ヘッドを所与の親機に後付けできるという点にある。
【0012】
本発明による親機は、ファイバ結合によって複数の光源またはレーザ光源を接続できるので、体の他の治療(例えば、ENT、外科、泌尿器科、心臓学)に用いることができる。
【0013】
本発明の一構成によると、LEDおよび/またはレーザは、何れの場合も、割り当てられた照射ヘッドに配置される。
【0014】
本発明の別の構成では、LED、および/またはレーザ、および/またはフラッシュバルブは上記親機に配置され、それぞれ用意された照射ヘッドに光ガイドを通じて放射線を伝達することができる。
【0015】
さらに、同一種類の複数の上記放射線源を親機または照射ヘッドにそれぞれ配置することもできる。
【0016】
発光帯域が狭いLEDを用いることが好ましい。
【0017】
別の好適な構成では、LEDは、光生物学的効果を皮膚にもたらすように設計された強度で発光するようになっている。
【0018】
本願明細書において用語「LED」に言及している場合はいつでも、この用語は有機発光ダイオード(OLED:Organic Light−Emitting Diode)も包含しているものとする。
【0019】
本発明の別の好適な構成では、単一または複数のLEDはUVA領域で発光する。UVB領域で発光するLEDをさらに設けてもよい。
【0020】
本発明の別の改変では、治療対象の皮膚領域を特に均一に照射するために、それぞれ異なる波長で発光する2つ以上のLEDが1つの照射ヘッドに配置される。
【0021】
種々のLEDを選択的に使用できるように、複数の照射ヘッドを設けることもできる。
【0022】
LEDに加え、本発明により用いられるレーザは、具体的には固体レーザ、ダイオードレーザ、さらには特にパルス式IRレーザでもよいが、光熱効果を皮膚にもたらす強度をそれぞれ有するものとする。したがって、固体レーザはCWレーザであることが好ましいこともある。
【0023】
本発明の別の好適な構成では、液体またはクリームを皮膚に塗布するためのデバイスを備えた照射ヘッドが設けられる。このような照射ヘッドもこの出願の独立した主題であり、他の特徴とは別個に開示され請求可能なものとして通知されるものとする。
【0024】
本装置の別の構成では、照射ヘッドは、放射線を所定のパターン、特に幅狭のバーまたはライン状、で投射するための手段と、このパターンを皮膚上でスキャン(移動)するための手段とを備える。このプロセスにおいて、照射ヘッドは静止したままであり、皮膚にパターン状に投射される放射線のみが皮膚上を移動する。本発明のこの構成も、本願明細書において本発明の他の特徴とは別個に開示され、それ自体で請求可能なものと見なされるものとする。
【0025】
本発明の別の好適な構成では、使用者が照射ヘッドの種類に応じた専用の調整を親機で行う必要がないように、接続された照射ヘッドを親機に「認識」させ、これによって親機がパラメータ(電源、必要に応じて放射線制御など)を自動的に適宜設定するための手段が親機と割り当てられた種々の照射ヘッドとにそれぞれ設けられる。例えば、照射ヘッドに電流が供給されたときに、親機が読み取ることができる符号化された信号を上記可撓性導管を介して親機に送信する送信機を各照射ヘッドに設けてもよい。この場合、親機はこの信号に応じて照射ヘッドの種類を認識し、この照射ヘッドに割り当てられた必要な制御パラメータを選択し、制御に関して使用者に対して提供されているものと、必要に応じて使用者がさらに調整すべきものとを表示パネルに示す。
【0026】
本発明の実施形態を図面に基づき以下により詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】親機と照射ヘッドとを有する第1の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図2】単一の親機に2つの異なる照射ヘッドが接続された第2の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図3】ベースステーションと、いわゆるフェイスマスクを備えた照射ヘッドとを有する、さらに別の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図4】光源が各照射ヘッドに配置された、図2による装置の変更である。
【図5】照射ヘッドに2つの異なる光源が配置された、変更実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図6】照射ヘッドと、放射線を細いバー状に投射するために照射ヘッド内に配置された光学手段と、投射された放射線バーを皮膚上で揺動移動させるための手段とを有する、さらに別の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図7】図6による装置を親機なしに示した別の図である。
【図8】クリームまたは液体を皮膚に塗布するためのデバイスが設けられた、さらに別の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図9】液剤またはクリーム状薬剤を皮膚に噴霧するための装置が設けられた、さらに別の実施形態の皮膚科的治療用の装置である。
【図10】光源が親機内に配置された、図8による装置の変更である。
【図11】液体またはクリームを皮膚に塗布するための複数の噴出孔を有するフェイスマスクが照射ヘッドに設けられた、さらに別の改変の皮膚科的治療用の装置である。
【図12】光源が照射ヘッドに配置された、図9による実施形態の変更である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
これらの図は、放射線による皮膚の皮膚科的治療用のシステムの個々の構成要素を模式的に示している。互いに対応する構成要素または機能的に似ている構成要素は、同じ参照数字で示され、必要に応じて英字または他の識別用の特徴が追加されている。
【0029】
親機10は、可撓性導管12を介して照射ヘッド14に接続される。照射ヘッド14には、光源16、ここでは例えばLED16a、が設けられている。光源16から出射された放射線20は皮膚18に照射される。
【0030】
親機10は、照射ヘッド14用の電源と、照射ヘッド14および親機自体のための電子制御装置と、使用者がパラメータを設定するための操作子とをさらに含む。したがって、可撓性導管12は、特に、電導体と、必要に応じて(例えば、下記の例示的実施形態のように、光源が親機に配置される場合)光ガイドとを含み、必要に応じて冷却用導管などをさらに含む。
【0031】
図1による実施形態において、光源16は照射ヘッド14に収容される。この場合、光源16は、具体的にはLED、レーザ、または高エネルギーフラッシュバルブでもよい。親機10に選択的に接続可能な、必要な供給信号および制御信号を親機から受信する3つ以上の異なる照射ヘッド14を適宜設けることもできる。したがって、これらの照射ヘッド14はそれぞれ割り当てられた接続導管12を介し、親機10にそれぞれのために設けられた接続ポイントを介して、親機に接続される。
【0032】
図2は、親機10にLED16aが1つの光源として設けられ、レーザ16bが別の光源として設けられた変更実施形態を示す。LED16aおよびレーザ16bから出射された放射線は、それぞれ割り当てられた可撓性導管12aおよび12bを介して照射ヘッドにそれぞれ伝達される。したがって、種類の異なる放射線20a、20bを同時にまたは連続的に皮膚18に照射することができる。
【0033】
図3は、いわゆるフェイスマスクが照射ヘッド14上に形成された、図1による実施形態の変更を示す。フェイスマスクを用いると、体のより大きな部分を正確に照射することができる。したがって、用語「フェイスマスク」は、実際の顔のみを対象とするのではなく、体の他の治療対象部分にも対応しうる。したがって、フェイスマスクは体の治療対象部分の形状に少なくとも実質的に合わせて作られるので、照射ヘッドの正確かつ再現可能な位置付けが可能である。いくつかの光源、具体的にはLEDまたはランプ、をフェイスマスクに分散配置することもできる。その他の点では、図3による実施形態は、図1および図2による改変に対応する。
【0034】
図4は、図2による例示的実施形態の変更を示す。この実施形態においては、複数の光源が親機10から照射ヘッド14a、14bに移動されている。照射ヘッド14aには、1つ以上のLED16aが配置され、照射ヘッド14bには1つ以上のレーザ16bが配置されている。その他の点では、これらの構成は、上記の各例示的実施形態に対応している。
【0035】
図5は、皮膚科的治療用の装置の改変を示す。この実施形態においては、1つの照射ヘッド14に種類の異なる2つの光源が配置されている。すなわち、一方には単一のLED16a(または複数のLED16a)、他方には単一のレーザ16b(または複数のレーザ16b)が配置されている。これら2つの光源は、個々にまたは一緒に、選択的に駆動しうる。
【0036】
図1から図5に基づき説明した例示的実施形態においては、特に以下の光源を用いることもできる。
【0037】
レーザとしては、808nmまたは980nmで発光するIRダイオードレーザ。このような放射線は、色白の皮膚でも浅黒い皮膚でも、それぞれ選択された波長により脱毛に十分適している。
【0038】
LEDとしては、例えば308nmまたは370nmで発光するUV LEDを選択することもできる。この放射線は、自己免疫性疾患の治療に十分適している。
【0039】
さらに、にきび治療に、またはPDTの治療にも、青色発光LEDを用いることができる。黄色発光LED(例えば、590nm)は、にきび治療および皮膚の若返りに特に適している。赤色発光LED(640nm)は、傷の回復に、さらにはPDTに、特に適している。
【0040】
皮膚のパラメータ、例えば温度、皮膚の日焼け、メラニン含有量、表皮の厚みなど、を決定するための手段を上記(および下記)の照射ヘッドにさらに設けることもできる。治療面の画像を生成する手段をさらに設けることもできる。
【0041】
図6は、出射した電磁放射線20’を皮膚18に幅狭のバー状に投射するために、光学および電気光学手段が設けられた特殊構成の照射ヘッド14’を示す。このバーは、例えば幅寸法を0.5mmから5mm、特に0.5mmから2mm、にすることもできる。その長手寸法は、幅寸法の倍数、例えば幅寸法の2倍から20倍、になる。
【0042】
図7は、図1の照射ヘッド14’を皮膚18の照射対象面に向かう方向から見た別の角度からの斜視図である。図示のように、照射ヘッド14’内の光学手段が生成した放射線20’は、皮膚18上にバー状パターン24で投射される。バー24は、矢印Pの方向にスキャンされる。したがって、スキャン中、バー24はその形状および寸法を維持したまま皮膚18上を矢印の方向に移動する。図7には、皮膚の治療済み部分が18aで示され、これから治療される部分が18bで示されている。
【0043】
この配置により、毛嚢の加熱に必要な深度効果を減じることなく、比較的小さなスポット寸法で作用を及ぼすことができる。連続的な照射によって、十分に加熱され、熱が皮膚内に蓄積される。比較的弱いCWレーザを採用し、最適に利用することができる。バー状の集光により、必要なCW出力も下がる。ダイオードレーザおよび固体レーザを用いることもできる。これにより、このシステムにおいては、図1から図5に基づき説明した光源のさまざまな配置が可能になる。
【0044】
脱毛対象の皮膚領域をスキャナによって連続的に横断するため、比較的弱い(例えば電力が300Wの)ダイオードレーザを例えば高速脱毛に用いることもできる。放射線のオン/オフ切り換えが行われないことから、通常利用可能なCWレーザ出力のより大きな割合(50%超)を脱毛に用いることができるため、全体的に治療が高速化される。上記の小さなスポット寸法(バーの長さ×幅)は、操作性の良さおよび皮膚への浸透深度を損わずに比較的低電力の供給で済む小型で安価な、冷却しやすいレーザダイオードモジュールを可能にする。扱いやすく移送しやすい小型機器の製造が可能になる。
【0045】
米国特許第6,273,884号明細書の図12Aによる従来技術と異なり、図6および図7に基づき説明した実施形態の装置においては、バーの長手方向(矢印Pの方向)に直角な方向にスキャンされる。
【0046】
図6および図7による実施形態においては、波長が650nmと1200nmの間の範囲内のレーザ光を用いることが好ましい。バー24の寸法が例えば0.3cm×1cmであれば、例えば、皮膚の治療面積5cm×1cmを横断(スキャン)するようにスキャンの幾何学パラメータを設定すれば、1cmの寸法をバー24の長手寸法に対応させることができる。治療面積より実質的に小さいバー24によって治療面積が連続的に掃引されるようにスキャンが制御される。すなわち、スキャン中、入射光の放射のオン/オフ切り換えは行われない。これは、実際には極めて長いパルス幅、例えば200ms超から2sの範囲内のパルス幅、で処置が続行され、これらのパルス幅の間、光が皮膚を継続的に照射することを意味する。やけどの発生を防止するため、この連続的スキャンは、光が組織上の一点を照射する時間が約5msから50msになるように制御される。その他の関連パラメータ、例えばパルス幅、フルエンス、およびスキャン領域など、は使用者が上記の境界条件を考慮して調整することができる。
【0047】
光源として、レーザ、特にCW照射レーザ、例えばダイオードレーザなど、が考えられるが、OLEDなどのLEDも考えられる。上記の方法で光を集束できるランプも適している。
【0048】
光源の配置に関しては、図1から図5に基づき説明した改変が可能である。スキャナおよびその駆動装置はそれ自体が従来技術において周知である。これらは、可動ミラーおよびレンズと連係する。あるいは、スキャン処理のために、照射ヘッド14’に配置された軽量の光源を移動させることもできる。
【0049】
上記の電力および時間パラメータにより、より深い真皮層(約500μmから4mm)の毛嚢に到達し加熱することができる。
【0050】
厳密なCW動作の代わりに、擬似CW動作でも十分である。すなわち、1ms超の短いパルス幅を、このパルス自体より短い比較的短いパルス間隔で用いることもできる。あるいは0.5ms未満の極短パルスを同じ時間範囲内のパルス間隔で用いることもできる。
【0051】
上記の装置は、所定の電流入力電力(いわゆる接続負荷)における平均および/またはピーク光出力が最大になるように、冷却および/または発光に使われるエネルギー量を時間的に変化させるための手段を備えることが好ましい。
【0052】
図8は、親機10と、照射ヘッド14と、クリームまたは液体を貯蔵槽34から照射ヘッド14に移送するための可撓性導管12’とを有する構成を示す。液滴32を皮膚18に塗布する液滴ディスペンサ26が照射ヘッド14から突き出ている。したがって、この照射ヘッドは、局所的に塗布される医療用物質またはヘルスケア物質と光線治療との組み合わせを可能にする。本装置では、治療を促進するため、または副作用を減らすために、光線治療の直前、最中、または直後に物質を液状形態で、特にクリーム、軟膏、または噴霧液の形態で、あるいはガス状形態で、皮膚に塗布することができる。
【0053】
図8から図12に説明されている改変の皮膚科的治療用の装置では、光線治療と時間的および空間的にほぼ並行して、薬効物質またはヘルスケア物質を塗布することができる。
【0054】
図8から図12によるシステムを用いることによって、術者はこの併用治療を簡単に実施できる。
【0055】
上記の例示的実施形態の変更においては、さらに冷却用空気を可撓性導管12’に似た導管を介して皮膚に当てることができる。
【0056】
図9は、噴霧デバイスを設けた改変を示す。ノズル38から皮膚18に噴霧液36が噴射される。物質に関しては、図8に関する説明が該当する。
【0057】
図10は、光源16が親機10に設けられた、図8による装置の変更を示す。
【0058】
図11は、いわゆるフェイスマスク(上記を参照)を備えた照射ヘッド14の構成を示す。フェイスマスクの広い面積にわたって分散された複数のノズル38によって時間的および量的に規定される統制下で、医療用物質および/またはヘルスケア物質を皮膚に噴射することができる。
【0059】
図12は、液体または液滴を皮膚に直接塗布するディスペンサの代わりに噴霧装置(ノズル38)を備えた、図8による実施形態の変更を示す。
【0060】
図8から図12による実施形態においては、上記の説明を改変して、ヘルスケア物質または薬効物質の貯蔵槽を照射ヘッド内に配置することも、あるいはフェイスマスク自体に配置することもできる。このような場合は、導管12’を省くことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線(20、20’)を皮膚(18)に照射するための少なくとも1つの照射ヘッド(14)を導管(12)を介して接続可能な親機(10)を有する皮膚科的治療用の装置において、前記照射ヘッド(14)は、医療用物質またはヘルスケア物質を前記皮膚に塗布するためのデバイス(26、36)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記物質を前記親機(10)から前記照射ヘッド(14)に移送するための導管(12’、12”)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記照射ヘッドは、前記医療用物質またはヘルスケア物質の塗布を光線治療に組み合わせるようになっていることを特徴とする、請求項1乃至2の何れか1項に記載の装置。
【請求項4】
前記照射ヘッド(14)は、前記光線治療の前、最中、または後に、複数の物質を液状形態で、特にクリーム、軟膏、または噴霧液の形態で、またはガス状形態で前記皮膚に塗布するようになっていることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
放射線および/または前記医療用物質またはヘルスケア物質による選択的治療のための手段を特徴とする、先行請求項の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
LED(16a)の放射線(20)を皮膚に照射するための少なくとも1つの第1の照射ヘッド(14a)、および/またはレーザ(16b)または高エネルギーフラッシュバルブ(16c)の放射線を皮膚(18)に照射するための少なくとも1つの第2の照射ヘッド(14b)を可撓性導管(12)を介して選択的に接続できる親機(10)を有する皮膚科的治療用の装置において、放射線(20)を所定のパターンで投射するための光学手段と前記皮膚上に投射されたビームを移動させるためのスキャナとが少なくとも1つの照射ヘッド(14)に設けられることを特徴とする装置。
【請求項7】
前記パターンが線形であることを特徴とする、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記線形パターンをその長手方向軸に直角な方向に移動させる手段を特徴とする請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
前記パターンは短辺に対する長辺の比が2を超える矩形であることを特徴とする、請求項6乃至8の何れか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記LED(16a)および/または前記レーザ(16b)が照射ヘッド(14)に配置されることを特徴とする、請求項6乃至9の何れか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記LED(16a)、および/または前記レーザ(16b)、および/または前記フラッシュバルブ(16c)が前記親機(10)に配置されることを特徴とする、請求項6乃至10の何れか1項に記載の装置。
【請求項12】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の装置に組み合わされた請求項6乃至11の何れか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−505566(P2010−505566A)
【公表日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−531761(P2009−531761)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/008769
【国際公開番号】WO2008/043520
【国際公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【出願人】(509058542)クアンテル デルマ ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】