説明

盗難防止装置

【課題】 盗難防止装置の挿入部材のスムーズな抜き取りができるようにする。
【解決手段】 箱体1の開口を開閉するように、箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体4で盗難防止対象物Aの収納陳列ケースKを形成し、陳列ケースの所要位置の挿入口から陳列ケースに設けたガイド手段10により案内される挿入部材11を挿入すると共に、挿入部材と箱体及び蓋体とに掛合関係によって陳列ケースの開放阻止の掛合手段Bを設け、挿入部材と陳列ケースとに挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪21と、挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部22とを設けた盗難防止装置で、挿入部材の挿入方向の線上に所要数の係止爪を設けると共に、係止爪の全部或いは一部を磁石により磁吸される金属を用い、挿入部材に磁吸による係合解除の方向に傾動する係止爪のケースの内面に圧接を阻止するストッパ手段25を設けた構成を採用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ケースに収納してある盗難防止対象物や展示盗難防止対象物が盗難に遭うのを防止するもので、例えば、メーカーの収納ケースに収納してある商品の音楽や映像を記録してあるディスクが陳列時に盗難に遭うのを防止する盗難防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ショップにディスクの収納したケースを陳列すると、収納ケースを開放して、収納ケース内のディスクの取り出しが容易になるので、ディスクの盗難に遭う(特許文献1)。
【0003】
そこで、透明な合成樹脂の袋により上述の収納ケースを包装して陳列する。
【0004】
しかしながら、容易に袋を破ることができるので、収納ケース内のディスクの盗難に遭う。
【0005】
そこで、盗難防止を目的とした錠装置付陳列ケースの錠装置としての昇降体を押し込むことで、貫孔の縁と掛止爪との係合関係により昇降体の押し込み状態の維持をはかって、陳列ケースからディスクの収納ケースの取り出しを阻止するようにしたものがある(特許文献2)。
【0006】
しかしながら、ショップでの陳列時に陳列ケースからディスクの収納した収納ケースの取り出しを防止することができても、レンタルに際しショップ側の解除具によって貫孔の縁と掛止爪との係合関係を解除した状況下で、陳列ケースから収納ケースを取り出し、取り出した収納ケースを貸し出す。
【0007】
すると、ショップに空の盗難防止機能付の陳列ケースが残り、残った空の陳列ケースをショップ側で保管することになるので、整理に著しく手数がかかると共に、広い保管場所を必要とする問題が発生した。
【0008】
上述の陳列ケースから収納ケースを取り出す要因は、陳列ケースに錠装置としての昇降体が存在するので、顧客が誤まって昇降体を押し込むと、貫孔の縁と掛止爪との係合関係によって昇降体の押し込み維持がはかられ、陳列ケースから収納ケースの取り出しができなくなるからである。
【0009】
そこで、ケースの箱体と蓋体との並列係合溝にケースの閉鎖維持係合状態にスライダを差し込むと共に、差し込み終了にともないスライダとケース或いは係合溝との係止手段を構成する係止片と係止部との係合関係によって、ケースからスライダの引き抜きを阻止し、この阻止により陳列時のケース内のディスクの取り出し、すなわち、盗難する。
【0010】
一方、貸し出しに際し、ショップ側の解除具を差し込んで係止片と係合部との係合関係を解除し、次いで解除具と共にスライダを引き抜いて、引き抜いた解除具及びスライダをショップ側に回収する。
【0011】
すると、ディスクの収納ケースを貸し出しケースとして転用することができて、転用時にケースの閉鎖錠手段がないため前述の問題をなくすることができる(特許文献3)。
【0012】
【特許文献1】特開平10−59409号公報(図9)
【特許文献2】特開平10−250739号公報
【特許文献3】特許第3394728号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところで、特許文献3の構造のショップにスライダを回収する解除は、間隙に解除具を差し込みながら、係止手段の係合関係の係止片を押し戻して係止部から係止片が外れるようにする方式のため、ショップ以外の解除具を用いないで、間隙に顧客が携行した薄い帯板を差し込むことにより係止片を押し戻して、係止片と係合部との係合関係を解除することができる。
【0014】
このため、顧客によるスライダの抜き取りが可能になり、ケースに収納してあるディスクの盗難に遭う。
【0015】
そこで、この発明は、係止手段の係合関係の解除を困難にして収納物である例えばディスクや展示盗難防止対象物の盗難を防止するようにしたことにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記のような課題を解決するために、この発明は、箱体と、この箱体の開口を開閉するように前記箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体とで盗難防止対象物の収納陳列ケースを形成し、この陳列ケースの所要位置に設けてある挿入口から前記陳列ケースに設けてあるガイド手段により案内される挿入部材を挿入すると共に、この挿入部材と上記箱体及び蓋体とに掛合関係によって上記陳列ケースの開放阻止の掛合手段を設け、上記挿入部材と陳列ケースとに前記挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪と、上記挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部とを設けた盗難防止装置において、上記挿入部材の挿入方向の線上に所要数の係止爪を設けると共に、この係止爪の全部或いは一部を磁石により磁吸される金属を用い、また上記挿入部材に磁吸による係合解除の方向に傾動する上記係止爪の上記ケースの内面に対する圧接を阻止するストッパ手段を設けた構成を採用する。
【0017】
また、箱体と、この箱体の開口を開閉するように前記箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体とで盗難防止対象物の収納陳列ケースを形成し、この陳列ケースの所要位置に設けてある挿入口から前記陳列ケースに設けてあるガイド手段により案内される挿入部材を挿入すると共に、この挿入部材と上記箱体及び蓋体とに掛合関係によって上記陳列ケースの開放阻止の掛合手段を設け、上記挿入部材に前記挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪と、上記挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部とを設けた盗難防止装置において、上記挿入部材の周囲四面の所要二面の片方一面に上記係合部に係合関係になる磁吸されない係止爪を設け、もう片方一面に挿入部材の挿入にともない押し戻される磁吸係止爪を設けると共に、上記陳列ケース側に上記挿入部材の挿入終了にともない上記磁吸される係止爪が係合関係になる係合部を設け、さらに上記陳列ケースの上記磁吸されない係止爪と合致する位置に解除具の磁吸されない係止爪押し戻し用突軸が貫通する貫通孔を設けた構成を採用することもある。
【0018】
さらに、前記挿入部材に盗難防止タグを設けておく。
【0019】
また、品物を収納した盗難防止対象物の所定位置に挿入口を設けると共に、上記盗難防止対象物内に上記挿入口から差し込む挿入部材を挿入開始からガイドするガイド手段を設け、上記挿入部材の周囲四面の所要二面の片方一面に挿入にともない押し戻される磁吸されない係止爪を、もう片方一面に挿入にともない押し戻される磁吸係止爪を設け、上記盗難防止対象物内に上記挿入部材の挿入終了にともない磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪とがそれぞれ係合関係になる係合部を設け、上記盗難防止対象物の壁の上記磁吸されない係止爪と合致する位置に解除具の磁吸されない係止爪押し戻し用の突軸が貫通する貫通孔を設け、また上記挿入部材に盗難防止タグを設けた盗難防止対象物の展示システムを採用する。
【0020】
さらに、品物を収納した盗難防止対象物の所定位置に挿入口を設けると共に、上記盗難防止対象物内に上記挿入口から差し込む挿入部材を挿入開始からガイドするガイド手段を設け、上記挿入部材の所要面に挿入にともない押し戻される磁吸されない係止爪と磁吸される磁吸係止爪を設け、上記盗難防止対象物内に上記挿入部材の挿入終了にともない磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪とがそれぞれ係合関係になる係合部を設け、上記挿入部材に盗難防止タグを設けたことを特徴とする盗難防止対象物の展示システムを採用することもある。
【発明の効果】
【0021】
以上のように、この発明の盗難防止装置によれば、磁石を用いて係止爪の磁吸により係合部に対する係合関係を解除したとき、ストッパ手段による係止爪の係合解除方向の傾動を止めるので、磁吸による係止爪の陳列ケース内面(ガイド手段内)に対する強力な圧接が阻止される。
【0022】
このため、陳列ケースに対する挿入部材のスムーズな抜き取りが可能になる。
【0023】
また、陳列ケースや盗難防止対象物に挿入する挿入部材に磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪を配置して、磁吸されない係止爪を貫通孔に解除具の突軸を貫通させて、係合部に対する磁吸されない係止爪の係合関係を解除し、また杆材の差し込みによって係合部に対する磁吸されない係止爪の係合関係を解除し、磁吸される係止爪を磁石を用いて磁吸し、係合部に対する磁吸される係止爪の係合関係を解除するようにしてあるので、解除の操作が複雑になって盗難防止に効果を発揮する。
【0024】
すなわち、周知の単独の磁吸されない係止爪や磁吸される係止爪の場合のような係合関係を解除されやすい問題を、磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪との組み合わせにより解除を著しく困難にする特有な効果を発揮する。
【0025】
さらに、ショップ側に回収する挿入部材にタグを設けてあるので、ショップからの陳列ケースや盗難防止対象物の不正な持ち出しを検出することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
この発明の第1の実施形態では、図1から図5に示すように、箱体1と、この箱体1の開口2を開閉するように箱体1の一辺にヒンジ3を介し設けた蓋体4とで盗難防止対象物Aを収納する陳列ケースKを形成する。
【0028】
上記の箱体1及び蓋体4は、図示の場合、主壁5と、この主壁5の辺縁から連なって主壁5の裏面方向に突出する周壁6とで構成され、蓋体4の周壁6が箱体1の周壁6の外側に嵌装するようにしたが、嵌装を逆にすること、或いは周壁6の開放縁を突き合わせることもある。
【0029】
上記のヒンジ3は、図示の場合、合成樹脂により陳列ケースKを成形する際、箱体1の一辺の周壁6の両端を切り離して、この両端切り離し周壁6と箱体1及び蓋体4の各主壁5との連成境に二条のハーフカットのヒンジ3を設けて形成したが、箱体1の両側の平行する二辺の周壁6の端に蓋体4の両側の平行する二辺の周壁6の端を図7、11に示すようにピン7を介し取付けてヒンジとすることもできる。
【0030】
上記の盗難防止対象物Aは、図示の場合ディスクを示し、箱体1の主壁5の裏面中央に設けてある支持爪8にディスクのセンタ孔を支持させて収納するようにしたが、ディスクにかえてその他の盗難防止対象物A、盗難を防止する物、例えばビデオテープなどであってもよい。
【0031】
また、陳列ケースKの所要位置に設けてある挿入口9から陳列ケースKに設けてあるガイド手段10により案内される挿入部材11を挿入すると共に、この挿入部材11と箱体1及び蓋体4とに掛合関係によって陳列ケースKの開放阻止の掛合手段Bが設けてある。
【0032】
上記挿入口9を有するガイド手段10は、例えば図示の場合、箱体1及び蓋体4の両主壁5のヒンジ3に対向する辺縁を周壁6よりも外方に突出させ、この突出縁からそれぞれ内方(周壁6に向く)に突出させて陳列ケースKの閉鎖に突き合わせるL形の連成壁12と周壁6とで一端に挿入口9を有する角筒を形成してガイドとなるようにしたが、周壁6の外側に限定されず、周壁6の内側に位置するよう周壁6に挿入口9を、箱体1と蓋体4の両主壁5の裏面にレール用の突条を設けて(いずれも図示省略)挿入部材11の挿入ガイドとすることもある。
【0033】
要するに、上記構成に限定されずその他の構成で挿入部材11の挿入をガイドするものであればよい。
【0034】
そして、ガイド手段10を設ける位置も、図示のヒンジ3に平行する辺縁に限定されず、陳列ケースKのヒンジ3の端側の辺に挿入口を有するガイド手段を設けることもある。
【0035】
上記の掛合手段Bは、図示の場合両連成壁12に挿入部材11側に突出する突出条13を設けて、この両突出条13を挿入部材11を構成する帯状の連結板14と、この連結板14の両側縁から連なって縦断面H状に連なる両側板15、15の縁で両突出条13を挿入部材11の挿入にともない図5に示すように抱き込んで、挿入部材11と箱体1及び蓋体4とが掛合関係になって陳列ケースKの開放を阻止するようになっているが、その他の掛合手段Bにより挿入した挿入部材11が、キーの役目をして陳列ケースKの開放を阻止してもよい。
【0036】
要するに、上記構成に限定されずその他の構成で挿入部材11の挿入によって、挿入部材11に対し箱体1側と蓋体4側とが掛合関係になって閉鎖状態の維持をはかるものであればよい。
【0037】
なお、図4に示すように、挿入部材11の挿入先行端の先端から突出する突片16を箱体1及び蓋体4の突出部17の孔18に貫通、嵌入し、また挿入部材11の末端両側の抱き込み片19を箱体1及び蓋体4の主壁5に外接することにより(いずれも挿入部材11の挿入終了時に)、挿入部材11が閂の役目をして陳列ケースKに開放方向の無理矢理な力を加えても、陳列ケースKの閉鎖維持をはかることができる。
【0038】
さらに、挿入部材11には、挿入部材11の挿入にともないガイド手段10に接して復元力に抗して押し戻される係止爪21の所要数が、陳列ケースKには、挿入部材11の挿入終了にともない押し戻し力により復帰する係止爪21が図3に示すように係合関係になって挿入部材11の引き抜きを阻止する係合部22が設けてある。
【0039】
そして、係止爪21の全部或いは一部を磁石により磁吸させて、係合部22に対する係止爪21の係合関係を解除する金属を用いる。
【0040】
上記の係止爪21は、図示の場合、合成樹脂により係止爪21付の挿入部材11を一体的に成形したため、係止爪21の傾動自由端側に鉄片23をネジ込みや、嵌合式、接着剤などで固定したが、金属製の係止爪の端末を挿入部材に取付けて設けることができる。
【0041】
勿論、鉄片23付の係止爪21の傾動支点部24は、挿入部材11に一体成形による連なる部分になり、金属製の係止爪の傾動支点は、取付け部分の前側で支点の屈曲か可能なように肉厚を薄くするなど考慮し、また係合部22に対する係止爪21の爪部の合致にともなう自動係合のため、一体成形や取付けに際し挿入部材11の挿入にともないガイド手段10と係止爪21の傾動自由端側との接触により押し戻して係止爪21に復元力が働くように角度を決定する。
【0042】
そして、係止爪21及び係合部22も図示の場合、挿入部材11の挿入線上の前後に2個配置したが、数は限定されず適宜決定し、また配置も直線上や直線の左右にジクザグ状に設けることもできる。
【0043】
すると、挿入部材11によって陳列ケースKの開放を阻止して、盗難防止対象物Aの盗難を防止する。
【0044】
また、ショップ側の解除具Dの磁石31により鉄片23を磁吸して、係合部22に対する係止爪21の係合関係を解除した際、係止爪21が陳列ケースKに対し(ガイド手段10の内面に対し)圧接をストッパ手段25により阻止するようになっている。
【0045】
上記のストッパ手段25は、図示の場合挿入部材11内に成形により一体的に設けてある壁26と、係止爪21の傾動支点24側の突出部27とが当接してストップするようになっているが、挿入部材11内に例えば横架した杆(図示省略)に係止爪21の中途を当接させて同目的を達成するようにすることもできる。
【0046】
すると、図6に示すように解除具Dの磁石31により鉄片23を磁吸して、係合部22と係止爪21との係合関係を解除する。
【0047】
このとき、ストッパ手段25によって磁吸された係止爪21のガイド手段10内への圧接を阻止する。
【0048】
この状況下で、陳列ケースKを図6矢符の左方向に、或いは解除具Dを図6右方向にスライドさせることで、解除具Dと挿入部材11の片32との引っかかりによって陳列ケースKから挿入部材11が引き抜かれる。
【0049】
上記引き抜きに際し、上述のように係止爪21の圧接がないため、圧接による摩擦抵抗や引っかかりがなく、スムーズな挿入部材11の抜き取りが保障される。
【0050】
抜き取った挿入部材11は、ショップ側に回収されて再使用し、挿入部材11の回収ずみ陳列ケースKは、貸し出しや販売ケースとして転用する。
【0051】
その際、転用したケースには、挿入部材11が存在しないため、ケースの開閉が自由になる。
【0052】
なお、係合部22は、例えば挿入部材11の挿入時に係止爪21が乗り越えるテーパー突起や孔、凹入段部で構成する。
【0053】
この発明の第2の実施形態では、図7から図13に示すように、箱体1と、この箱体1の開口2を開閉するように箱体1の一辺にヒンジを介し設けた蓋体4とで盗難防止対象物Aを収納する陳列ケースKを形成する。
【0054】
上記のヒンジは、図示の場合ピン7ヒンジを示したが、第1の実施形態と同様のハーフカットのヒンジであってもよい。
【0055】
上記の盗難防止対象物Aは、図示の場合ディスクを収納した収納ケースであるが、第1の実施形態と同様にディスクのみであってもよい。
【0056】
勿論、ディスク以外の物品であってもよい。
【0057】
上記の陳列ケースKの構成は、第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0058】
また、陳列ケースKの所要位置に設けてある挿入口9から陳列ケースKに設けてあるガイド手段10により案内される挿入部材11を挿入すると共に、この挿入部材11と箱体1及び蓋体4とに掛合関係によって陳列ケースKの開放阻止の掛合手段Bが設けてある。
【0059】
上記の掛合手段Bは、図示の場合、開放縁を突き合わせる両周壁6、6の内面長手方向の溝条41に挿入部材11の両側板15の上縁を噛み合い状に嵌入して、キーの役目をする挿入部材11により箱体1及び蓋体4の開放を阻止するようにしてあるが限定されない。
【0060】
要するに、図示に限定されず挿入部材11の挿入によって、挿入部材11に対し箱体1側と蓋体4側とが掛合関係になって閉鎖状態の維持をはかるものであればよい。
【0061】
上記挿入部材11の構成は、第1の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0062】
そして、第2実施形態の挿入口9は、周壁6に、ガイド手段10は、箱体1及び蓋体4の主壁5から周壁6の裏面側で所定の間隔を存して平行するガイド壁42を設けて、このガイド壁42と周壁6、6との間隙をガイド手段10としたが、限定されず、例えば第1の実施形態と同様のガイド手段10を採用することもある。
【0063】
なお、図7、10、11に示すように箱体1及び蓋体4のヒンジのピン7に対向する周壁6の開放縁の片方内面に凹入段部を、もう片方の外面に突出段部を設けて、開放縁の突き合わせを入れ込み状にしたが、限定されず、また第1の実施形態と同様に挿入部材11の挿入方向側先端に突片16を、陳列ケースK側に孔18を有する突出部17を設けて、孔18に突片16を貫通させることで、無理矢理な開放方向の力を加えることによる陳列ケースKの開放をなくすることができる。
【0064】
また、挿入部材11には、挿入部材11の挿入にともないガイド手段10に接して復元力に抗して押し戻される磁吸されない材質の係止爪43の所要数が、磁吸される材質の係止爪44の所要数が挿入方向の線上に設けてあり、陳列ケースK側、すなわち、ガイド手段10側には、挿入部材11の挿入終了にともない押し戻し力により復帰する各係止爪43、44が図13に示すように係合関係になって挿入部材11の引き抜きを阻止する係合部45が設けてある。
【0065】
上記係止爪43は、前後に多数、係止爪44は、前後に2個(図9の場合)、又は1個(図13の場合)設けたが、数は自由で解除を複雑にするため適宜決定すればよい。
【0066】
そして、係合部45も係止爪43側にあっては、ガイド手段10の周壁6側に、係止爪44側にあっては、周壁6の表面側で磁石を用いて磁吸するので、ガイド壁42に設けてある。
【0067】
上記磁吸されない係止爪43としては、合成樹脂製の挿入部材11の成形の際一体的に成形し、コ字状のスリット46の内側で、周壁6の裏面方向に突出させて設けたが、磁吸されない材質の別部品の係止爪43の端末側を挿入部材11に固着して設けることもある。
【0068】
上記磁石により磁吸される係止爪44としては、金属製の鉄片により形成して、挿入部材11に係止爪44の末端側を固着(接着剤やかしめピンなどで)して設ける。
【0069】
そして、周壁6の係止爪43の自由端部と合致する部分には、解除具47の係止爪43の押し戻し用突軸48が貫通する貫通孔49が設けてあり、解除具47に係止爪44を磁吸する磁石50も設けてある。
【0070】
すなわち、係止爪43は、挿入部材11の周壁6の裏面に対向する表面側に設けてあり(図8、図9、図11、図12参照)、係止爪44は、挿入部材11の裏面側に設けてあり(図8、図10、図15参照)、また係止爪43、44も、図16、図17に示すように、合成樹脂により成形した挿入部材11にスリット46を入れて、このスリット46の内側に挿入部材11の表面側に突出する係止爪43と挿入部材11の裏面側に突出する係止爪44とを設けると共に、上記係止爪44の自由端側に磁吸される金属のビス61のネジ込みや、金属片を接着材などで取付けて形成することもある。
【0071】
そして、磁吸される係止爪44は、挿入部材11の裏面にかえて挿入部材11の片方の側面に設けることもできる。
【0072】
なお、上記の係合部45は、挿入部材11の挿入にともない係止爪43、44が乗り越えるテーパー突起や、孔、凹入部などで形成する。
【0073】
図中51は、主壁5に設けた貫窓である。
【0074】
上記のように構成すると、挿入口9からガイド手段10により案内されながら挿入部材11を挿入し、挿入部材11の挿入終了にともない合致する各係合部45に各係止爪43、44が図13に示すように係合関係になって、陳列ケースKに対する挿入部材11の抜き取りが阻止され、この状況下での陳列ケースKの開放が阻止されて、陳列ケースK内の盗難防止対象物Aの盗難を防止する。
【0075】
次に係合関係の解除方法を説明する。
【0076】
図14に示すようにショップ側の解除具47の突軸48を各貫通孔49に嵌入する。
【0077】
すると、突軸48により全ての係止爪43を押し戻して、係止爪43と係合部45との係合関係を解除する。
【0078】
また、図14に示すように係止爪44に合致した解除具47の磁石50により係止爪44を磁吸するので、係止爪44を引き戻しながら、係合部45と係止爪44との係合関係を解除する(図14に示す)。
【0079】
次いで、挿入部材11の末端の片55に指先を引っかけて挿入部材11を抜き取り、抜き取った挿入部材11をショップ側に回収する。
【0080】
すると、陳列ケースKが、貸し出しや販売ケースとして転用する。
【0081】
勿論、陳列ケースKに挿入部材11が存在しないため、転用時に陳列ケースKの開閉が自由になる。
【0082】
上述の磁吸されない係止爪43と磁石により磁吸される係止爪44の併用の要因は、かりに顧客によって各貫通孔49に棒材を押し込んで係止爪43を押し戻して係合関係を解除できても隠蔽状態にある係止爪44の存在によって解除(係合関係を)できないようにする。
【0083】
そして、磁吸される係止爪44の配置の変更によって困難性を助長する。
【0084】
なお、挿入部材11の片方の側面に磁吸される係止爪44を配置した場合の解除は、図18に示すように解除具47の係止爪44の反対側の側面に配置した磁石50により係止爪44を磁吸(この磁吸は、側板15の表面側に)する。
【0085】
すると、係合部45から係止爪44の先端が外れて、係合部45と係止爪44との係合関係が解除される。
【0086】
勿論、同時に係止爪43は、突軸48によって押し戻されて、係止爪43と係合部45との係合関係が解除されるようになっている。
【0087】
この発明の第3の実施形態では、第1及び第2の実施形態の挿入部材11にタグCを設ける。
【0088】
上記のタグCは、例えば周知のように、固有のIDコードをもち、ショップの出入口通過の際、出入口に設置の高周波電磁界の発生により共振回路が共振して固有のIDコードの発信にともない高周波電磁界を変調させるもので、店外の持ち出しを検出する。
【0089】
すると、施錠状況下でショップに陳列してある陳列ケースKの持ち出しを阻止し、挿入部材11のショップ側への回収後の転用した陳列ケースKのわずらわしいシールド作業が不要になる。
【0090】
なお、第1の実施形態のガイド手段10は、周壁6の外側に、第2の実施形態のガイド手段10は、周壁6の内側に設けたが、限定されず、周壁6の内、外のいずれかに設ける。
【0091】
そして、陳列ケースKは、ガイド手段10、挿入部材11の挿入にともない閉鎖維持の掛合手段B付の箱体1及び蓋体4により構成される。
【0092】
また、箱体1及び蓋体4の周壁6は、辺縁の全長に設けたが、辺縁の必要な部分、例えばコーナー部分のみで、中間が欠落するなど、或いは必要な辺のみに設けることもある。
【0093】
この発明の第4の実施形態では、図19から23に示すように、第1及び第2の実施形態と同様の陳列ケースKの挿入口9から陳列ケースに設けてあるガイド手段10により案内される挿入部材11を挿入すると共に、この挿入部材11と箱体1及び蓋体4との掛合手段Bの係合関係によって陳列ケースKの開放を阻止するようになっている。
【0094】
上記の盗難防止対象物Aを収納した陳列ケースK、挿入口9、挿入部材11、ガイド手段10及び掛合手段Bの構成は、第1及び第2の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0095】
また、上記挿入部材11の所要面には、挿入部材11の挿入にともないガイド手段10や陳列ケースKの壁の内面やガイド手段10に接触して復元力に抗して押し戻される磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44が設けてある。
【0096】
そして、ガイド手段10や陳列ケースKの壁の内面には、挿入部材11の挿入終了にともない合致した挿入部材11の挿入時係止爪43、44が乗り越えるテーパー突起又は孔や凹入部などの係合部45に復元力により嵌り込んだ係止爪43、44が係合関係になって、この係合関係によって挿入部材11の顧客による抜き取りを阻止するようになっている。
【0097】
上記磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44は、第2の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0098】
そして、挿入部材11に対する配置は、図示の場合、挿入部材11の下面に係止爪43、44を挿入線上の前後に(手前に係止爪43を後方に係止爪44を)設け、ガイド手段10の上面に係合部45を設けたが、限定されず、例えば挿入部材11の図示両側面の片方に磁吸されない係止爪43を、もう片方に磁吸される係止爪44を(図示省略)設けたり、或いは片方の側面に磁吸されない係止爪43と磁吸される係止爪44を設けて目的を達成するようにしてもよい。
【0099】
勿論、係合部45も係止爪43、43に対向(合致)するようにしておく。
【0100】
なお、磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44の数も図示に限定されず、適宜決定すればよい。
【0101】
上記のように構成することにより、挿入部材11の挿入によって係合部45と磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44との係合関係により(図22に示す)顧客による挿入部材11の抜き取りが阻止されるので、この状況下での陳列ケースKの開放ができなくなる。
【0102】
このため、収納してある盗難防止対象物Aの盗難を防止することができる。
【0103】
また、挿入部材11に盗難防止タグCを設けておく。
すると、陳列ケースKの店外への持ち出しを検出して盗難防止に役立つ。
【0104】
上記の盗難防止タグCは、第3の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0105】
次に係合関係の解除方法を説明する。
【0106】
図24に示すように、例えば溝形の解除具101を陳列ケースKの挿入口9側から嵌装してスライドさせる。
【0107】
スライドにともない磁吸されない係止爪43に向けて嵌入する杆材102が突き進み、係止爪43に杆材102の先端のテーパー部106が係止爪43のテーパー部107に当接し、杆材102の突き進みの続行により乗り越えるので、係止爪43を押し戻して係合部45に対する係止爪43の係合関係を解除する(図25に示す)。
【0108】
そして、係止爪43の係合関係の解除終了状況下に磁吸される係止爪44に解除具101に支持させてある磁石103が合致する。
【0109】
合致にともない磁吸される係止爪44を磁吸するので、図25に示すように、係止爪44と係合部45との係合関係が解除される。
【0110】
次いで、図25の左方向に解除具101をスライドさせる(陳列ケースKを図25の右方向にスライドさせてもよい)。
【0111】
このとき、解除具101のフック104が挿入部材11の片105に引っかかっているので、解除具101と共に挿入部材11が(陳列ケースKに対し)引き抜かれ、引き抜いた挿入部材11は、ショップ側に回収する。
【0112】
挿入部材11の存在しない陳列ケースKは、販売や貸し出しに転用する。
【0113】
上記磁吸されない係止爪43と磁吸される係止爪44の併用の要因は、第2の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0114】
この発明の第5の実施形態では、図26、27に示すように、品物Xを収納した盗難防止対象物Yの所定位置には、挿入口71が設けてある。
【0115】
上記の盗難防止対象物Yとしては、図示の場合、ケース72に品物Xを収納し、その外側を透明な合成樹脂製のカバー73で被ったもの(当然ケース72とカバー73とに合致する挿入口71を設けておく)を示したが、限定されず、例えばブリスタパック方式の例えば台紙と品物の形状に合わせてプラスチックを成形したカバーとを組み合わせたものや、スキン包装方式、ストリップ包装方式、通常の箱体と蓋体とからなり、その外側を熱収縮フィルムにより被って陳列時に収納品物の取り出しを困難にした包装方式やその他の包装方式(いずれも公知につき図示省略)のもので、要するに、ショップでの陳列にともない盗難を防止したい品物(商品)で、上記以外にメーカーから出荷された包装ずみ品物(商品)や類似する包装ずみ品物で、例えば品物(未包装の品物)がレンタル店などで、準備されたレンタル用ケースに収納されてレンタルされるものに適用する。
【0116】
そして、いずれもカバーやフィルムがある場合、カバーやフィルムに挿入口71が設けてある。
【0117】
11は挿入口71から挿入する挿入部材である。
【0118】
74は盗難防止対象物Y内に設けた挿入部材11のガイド手段である。
【0119】
上記のガイド手段74は、図示の場合、ケース72の上周辺の壁75と、この壁75に対向するように(挿入部材11の挿入可能な間隙を形成するように)ケース72内に設けたガイド用の壁76及びケース72の両側壁とで角筒の空間を形成して構成(挿入部材11の挿入開始からガイドされるように)したが、上記構成に限定されず、その他の構成によって挿入した挿入部材11をガイドするものであればよい。
【0120】
また、挿入部材11の図示上面(壁75に対向する面)には、挿入部材11の挿入にともない壁75の内面に接触して押し戻され、挿入部材11の挿入終了にともない壁75の内面に設けてある係合部45に嵌り込んで係合関係になると共に、この係合関係によって挿入部材11の引き抜きを阻止する磁吸されない係止爪43が、また挿入部材11の下面(壁76に対向する面)或いは挿入部材11の側面のいずれか片方には、挿入部材11の挿入にともない押し戻され、挿入終了にともないガイド手段74の面(図示の場合、壁76に)設けてある係合部45に嵌り込んで係合関係になると共に、この係合関係によって挿入部材11の引き抜きを阻止する磁吸される係止爪44が設けてある。
【0121】
すると、ショップ側で挿入した挿入部材11は、顧客による抜き取りが阻止される。
【0122】
そして、挿入部材11に盗難防止タグCを設けて、顧客によるショップからの盗難防止対象物Yの持ち出しを防止する。
【0123】
上記磁吸されない係止片43、磁吸される係止爪44及び係合部45は、第2の実施形態と同様につき、また盗難防止タグCは、第3の実施形態と同様につき構成並びに作用効果の説明を省略する。
【0124】
上記ショップ側による挿入部材11の抜き取りにともなう係合部45に対する係止爪43、44の係合関係の解除(突軸48と磁石50との併用による)は、第2の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0125】
また、盗難防止対象物Yのケース72の壁75(係合部45を設けてある)には、壁75の外面から内面の係合部45を設けてある位置に解除具47の突軸48を貫通させて係止片43を押し戻すと共に、この押し戻しによって係合部74と係止爪43の係合関係を解除する貫通孔49が設けてある。
【0126】
なお、抜き取った挿入部材11は、ショップ側に回収して再使用する。
【0127】
上記のように、磁吸されない係止片43と、磁吸される係止片44との組み合わせによって、第2の実施形態と同様に特有な効果を発揮する。
【0128】
すなわち、上述の磁吸されない係止爪43と磁石50により磁吸される係止爪44の併用の要因は、かりに顧客によって各貫通孔49に棒材を押し込んで係止爪43の係合関係を解除することができても、隠蔽状態にある係止爪44の存在によって解除(係合関係を)できないようにする。
【0129】
そして、解除の困難性を助長すると共に、係止爪44の数や配置により尚一層困難にする。
【0130】
なお、前述の磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44は、実施形態において、挿入部材11の表面と裏面に、また表面と片方の側面とに設けたが、挿入部材11の片方の側面に磁吸されない係止爪43を、もう片方の側面に磁吸される係止爪44を(図示省略)を設けることもある。その際、貫通孔49は、係止爪43に対向する壁に設ける。
【0131】
この発明の第6の実施形態では、図28、29に示すように、第5の実施形態と同様の品物Xを収納した盗難防止対象物Yの挿入口71から盗難防止対象物Y内のガイド手段74により案内されて挿入する挿入部材11の所要面には、挿入部材11の挿入にともない押し戻される磁吸されない係止片43と磁吸される係止片44とが設けてあり、また盗難防止対象物Y内の壁76には、挿入部材11の挿入終了にともない押し戻しが解除されて復元力により復帰する係止爪43、44が係合関係になって挿入部材11の抜き取りを阻止する係合部45が設けてある。
【0132】
上記盗難防止対象物Y、挿入口71、ガイド手段74、係合部45は、第5の実施形態と同様につき構成の説明を省略する。
【0133】
また、磁吸されない係止爪43、磁吸される係止爪44及び係合部45は、第4の実施形態と同様につき構成及び作用の説明を省略する。
【0134】
さらに、挿入部材11に対する係止爪43、44の配置も図29に示す挿入部材11の下面前後に限定されず、第4の実施形態に説明した位置に設けてもよい。
【0135】
すなわち、例えば挿入部材11の図示上面に磁吸されない係止爪43を、下面に磁吸される係止爪44を配置したり、或いは挿入部材11の片方側面に係止爪43、44を、また挿入部材11の両側片方に係止爪43を、もう片方に係止爪44を配置するなど適宜決定すればよい。
【0136】
そして挿入部材11には、盗難防止タグCが設けてある。
【0137】
上記盗難防止タグCの構成及び作用効果は、第3の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0138】
上記のように構成すると、ショップで展示してある盗難防止対象物Yの店外への持ち出しを、盗難防止対象物Yに挿入してあるタグC付の挿入部材11により検知できる。
【0139】
そして挿入部材11の顧客による抜き取りは、係合部45に係合関係にある磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44によって阻止する。
【0140】
上記ショップ側に引き抜いて回収する挿入部材11の係止爪43、44の係合関係の解除方法は、第4の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0141】
勿論、磁吸されない係止爪43と磁吸される係止爪44の併用による特有作用効果は、第4の実施形態と同様につき説明を省略する。
【0142】
図中121は挿入部材11に設けてある杆材102の挿入口である。
【0143】
なお、盗難防止対象物Y内にガイド手段74を設ける要因は、挿入部材11の安定した挿入を保障して、収納してある品物Xと挿入部材11の挿入先行端との衝突を回避して、品物Xの損傷を防止することにある。
【0144】
また、第5、6の実施形態の磁吸されない係止爪43及び磁吸される係止爪44を直列状に配置したが、限定されず、左右に並列状に配置することもある。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】この発明の第1の実施形態の陳列ケースを示す斜視図
【図2】挿入部材と陳列ケースの斜視図
【図3】挿入部材を挿入した一部切欠側面図
【図4】同上の横断平面図
【図5】同一部切欠正面図
【図6】解除を示す一部切欠側面図
【図7】第2の実施形態の陳列ケースを示す斜視図
【図8】挿入部材と陳列ケースの斜視図
【図9】挿入部材を挿入した一部切欠側面図
【図10】同一部切欠正面図
【図11】同一部切欠正面図
【図12】同一部切欠平面図
【図13】係止爪と係合部との係合関係を示す一部切欠側面図
【図14】係合関係の解除を示す一部切欠側面図
【図15】挿入部材の裏面側の斜視図
【図16】他の挿入部材の表面側の斜視図
【図17】同上の挿入部材の裏面側斜視図
【図18】挿入部材の側面に設けた磁吸される係止爪の係合関係を解除する縦断正面図
【図19】第4の実施形態を示す分解斜視図
【図20】挿入部材の裏面側斜視図
【図21】陳列ケースに挿入部材を挿入した横断平面図
【図22】同上の一部切欠側面図
【図23】同一部切欠正面図
【図24】解除具の斜視図
【図25】解除を示す一部切欠側面図
【図26】第5の実施形態を示す一部切欠斜視図
【図27】挿入部材を挿入した縦断側面図
【図28】第6の実施形態を示す一部切欠斜視図
【図29】挿入部材を挿入した縦断側面図
【符号の説明】
【0146】
K 陳列ケース
A 盗難防止対象物
B 掛合手段
C タグ
D 解除具
1 箱体
2 開口
3 ヒンジ
4 蓋体
5 主壁
6 周壁
7 ピン
8 支持爪
9 挿入口
10 ガイド手段
11 挿入部材
12 連成壁
13 突出条
14 連結板
15 側板
16 突片
17 突出部
18 孔
19 抱き込み片
21 係止爪
22 係合部
23 鉄片
24 傾動支点部
25 ストッパ手段
26 壁
27 突出部
31 磁石
32 片
41 溝条
42 ガイド壁
43 係止爪
44 係止爪
45 係合部
46 スリット
47 解除具
48 突軸
49 貫通孔
50 磁石
X 品物
Y 盗難防止対象物
71 挿入口
72 ケース
73 カバー
74 ガイド手段
75 壁
76 壁
101 解除具
102 杆材
103 磁石

【特許請求の範囲】
【請求項1】
箱体と、この箱体の開口を開閉するように前記箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体とで盗難防止対象物の収納陳列ケースを形成し、この陳列ケースの所要位置に設けてある挿入口から前記陳列ケースに設けてあるガイド手段により案内される挿入部材を挿入すると共に、この挿入部材と上記箱体及び蓋体とに掛合関係によって上記陳列ケースの開放阻止の掛合手段を設け、上記挿入部材と陳列ケースとに前記挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪と、上記挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部とを設けた盗難防止装置において、上記挿入部材の挿入方向の線上に所要数の係止爪を設けると共に、この係止爪の全部或いは一部を磁石により磁吸される金属を用い、また上記挿入部材に磁吸による係合解除の方向に傾動する上記係止爪の上記ケースの内面に対する圧接を阻止するストッパ手段を設けたことを特徴とする盗難防止装置。
【請求項2】
箱体と、この箱体の開口を開閉するように前記箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体とで盗難防止対象物の収納陳列ケースを形成し、この陳列ケースの所要位置に設けてある挿入口から前記陳列ケースに設けてあるガイド手段により案内される挿入部材を挿入すると共に、この挿入部材と上記箱体及び蓋体とに掛合関係によって上記陳列ケースの開放阻止の掛合手段を設け、上記挿入部材に前記挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪と、上記挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部とを設けた盗難防止装置において、上記挿入部材の周囲四面の所要二面の片方一面に上記係合部に係合関係になる磁吸されない係止爪を設け、もう片方一面に挿入部材の押入にともない押し戻される磁吸係止爪を設けると共に、上記陳列ケース側に上記挿入部材の挿入終了にともない上記磁吸される係止爪が係合関係になる係合部を設け、さらに上記陳列ケースの上記磁吸されない係止爪と合致する位置に解除具の磁吸されない係止爪押し戻し用突軸が貫通する貫通孔を設けたことを特徴とする盗難防止装置。
【請求項3】
箱体と、この箱体の開口を開閉するように前記箱体の一辺にヒンジを介し設けた蓋体とで盗難防止対象物の収納陳列ケースを形成し、この陳列ケースの所要位置に設けてある挿入口から前記陳列ケースに設けてあるガイド手段により案内される挿入部材を挿入すると共に、この挿入部材と上記箱体及び蓋体とに掛合関係によって上記陳列ケースの開放阻止の掛合手段を設け、上記挿入部材に前記挿入部材の挿入にともない復元力に抗して押し戻される係止爪と、上記挿入部材の挿入終了にともない上記係止爪が係合関係になる係合部とを設けた盗難防止装置において、上記挿入部材の所要面に上記係合部に係合関係になる磁吸されない係止爪と、挿入部材の挿入にともない押し戻される磁吸係止爪を設けると共に、上記陳列ケース側に上記挿入部材の挿入終了にともない上記磁吸係止爪が係合関係になる係合部を設けたことを特徴とする盗難防止装置。
【請求項4】
前記挿入部材に盗難防止タグを設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の盗難防止装置。
【請求項5】
品物を収納した盗難防止対象物の所定位置に挿入口を設けると共に、上記盗難防止対象物内に上記挿入口から差し込む挿入部材を挿入開始からガイドするガイド手段を設け、上記挿入部材の周囲四面の所要二面の片方一面に挿入にともない押し戻される磁吸されない係止爪を、もう片方一面に挿入にともない押し戻される磁吸係止爪を設け、上記盗難防止対象物内に上記挿入部材の挿入終了にともない磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪とがそれぞれ係合関係になる係合部を設け、上記盗難防止対象物の壁の上記磁吸されない係止爪と合致する位置に解除具の磁吸されない係止爪押し戻し用の突軸が貫通する貫通孔を設け、また上記挿入部材に盗難防止タグを設けたことを特徴とする盗難防止対象物の展示システム。
【請求項6】
品物を収納した盗難防止対象物の所定位置に挿入口を設けると共に、上記盗難防止対象物内に上記挿入口から差し込む挿入部材を挿入開始からガイドするガイド手段を設け、上記挿入部材の所要面に挿入にともない押し戻される磁吸されない係止爪と磁吸される磁吸係止爪を設け、上記盗難防止対象物内に上記挿入部材の挿入終了にともない磁吸されない係止爪と磁吸される係止爪とがそれぞれ係合関係になる係合部を設け、上記挿入部材に盗難防止タグを設けたことを特徴とする盗難防止対象物の展示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2006−188235(P2006−188235A)
【公開日】平成18年7月20日(2006.7.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370363(P2004−370363)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【出願人】(503416157)美力堅科技股▲分▼有限公司 (10)
【Fターム(参考)】