説明

監視制御装置、監視制御サーバ及び被監視制御装置

【課題】被監視制御装置からの返信信号の処理の負荷を低減することのできる監視制御装置を得る。
【解決手段】監視制御サーバ100では、予測部102−1〜102−nが監視項目の状態を予測して、サーバ側送信部107より送信する。被監視制御装置200−1〜200−nでは、受信部201で予測を含む監視要求を受け取った場合、予測送信データ解析部202で監視要求を解析して監視項目の予測を取り出す。異データ作成部204は、監視項目の予測に対して、監視項目収集部205から対応する監視項目の状態を取得し、予測と異なる監視項目が存在したとき、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成し、この信号を送信部208が監視制御サーバ100に対して返信信号として出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、監視項目の状態を保持する被監視制御装置と、監視項目の状態を収集する監視制御サーバと、これらを備えた監視制御装置とに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電力系統など、監視制御システムの対象の大規模化・複雑化が急速に進んでいる。このため、監視制御サーバと通信を行う被監視制御装置の数が増加しており、被監視制御装置からの信号を処理するための負荷が高まっている。例えば特許文献1に示された監視制御装置では、監視制御サーバからの監視要求に対し、結果が前回と変化が無い場合は、被監視制御装置が、監視結果が経時的に変化のない旨を伝える不変情報のみを送出するようにしている。このことにより、被監視制御装置から監視制御サーバへの通信処理の負荷を低減させている。
【0003】
【特許文献1】特開平8−275260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された監視制御装置では、監視項目の状態が前回送信時と変化が無い場合に、被監視制御装置が監視制御サーバに対して監視結果が経時的に変化が無い旨を伝える不変情報を送信している。しかしながら、ネットワーク帯域に余裕があり、かつ、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)やDNP(Distributed Network Protocol)のようにポーリング型(要求応答型)で監視情報を取得する場合、監視制御サーバが多数の被監視制御装置と通信して動作すると、監視制御サーバが送信するデータ量やデータ数は処理の上であまり問題とならないが、受信データを解析し、そのデータが送信元のどの項目に対応したデータであるかの紐付けを行う必要があり、この処理の負担が大きく課題となっていた。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、被監視制御装置からの返信信号の処理の負荷を低減することのできる監視制御装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る監視制御装置は、監視制御サーバが、監視項目の状態を予測する予測部と、予測部から予測を取得してその予測を含む監視要求を作成し被監視制御装置へ送信するサーバ側送信部と、被監視制御装置からの返信信号を受信するサーバ側受信部とを備え、被監視制御装置が、監視項目の状態を収集する監視項目収集部と、監視制御サーバからの監視要求を受信する受信部と、受信部で予測を含む監視要求を受け取った場合、監視要求を解析して監視項目の予測を取り出す予測送信データ解析部と、予測送信データ解析部で取り出された監視項目の予測に対して、監視項目収集部から対応する監視項目の状態を取得し、予測と異なる監視項目が存在したとき、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成する異データ作成部と、異データ作成部で作成された信号を監視制御サーバへの返信信号として送出する送信部とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明の監視制御装置は、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を被監視制御装置から監視制御サーバに返信信号として渡すようにしたので、被監視制御装置からの返信信号の処理の負荷を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による監視制御装置を示す構成図である。
図において、監視制御装置は、1秒周期といった実時間性が要求される周期で電流値や電圧値などの監視項目の状態を収集する監視制御サーバ100と、監視項目の状態を保持する複数の被監視制御装置200−1〜200−nを備えている。
【0009】
監視制御サーバ100は、データ格納部101−1〜101−n、予測部102−1〜102−n、予測送信データ作成部103、通常送信データ作成部104、処理部105、監視項目データベース106、サーバ側送信部107、サーバ側受信部108を備える。
【0010】
データ格納部101−1〜101−nは、事前に被監視制御装置200−1〜200−nを稼動させて収集した定常状態、事故状態、過渡状態における各監視項目の時系列データである運転データを格納する記憶部である。予測部102−1〜102−nは、それぞれのデータ格納部101−1〜101−nの運転データを基に監視項目の状態を予測する機能を有している。尚、これらデータ格納部101−1〜101−nと予測部102−1〜102−nの設置数は、1以上で複数の被監視制御装置200−1〜200−nの数以下の任意の自然数である。予測送信データ作成部103は、予測部102−1〜102−nから予測を取得して予測を含む監視要求を作成しサーバ側送信部107へ渡す機能を有している。通常送信データ作成部104は、現在値取得などの通常の監視制御要求を作成し、サーバ側送信部107へ渡す機能を有している。処理部105は、通常送信データ作成部104に通常送信データを作成させ、予測送信データ作成部103に予測送信データを作成させ、また、サーバ側受信部108から被監視制御装置200−1〜200−nの返信信号を取得する機能を有している。監視項目データベース106は、被監視制御装置200−1〜200−nの監視項目の状態を格納するデータベースである。サーバ側送信部107は、予測送信データ作成部103で作成された予測送信データや通常送信データ作成部104で作成された通常送信データを被監視制御装置200−1〜200−nに対して送信する送信部である。サーバ側受信部108は、被監視制御装置200−1〜200−nからの返信信号を受信する受信部である。
【0011】
被監視制御装置200−1〜200−nは、それぞれ同一の構成であり、受信部201、予測送信データ解析部202、通常送信データ解析部203、異データ作成部204、監視項目収集部205、通常返信データ作成部206、予測値範囲指定テーブル207、送信部208を備えている。
受信部201は、監視制御サーバ100からの信号を受信し、通常送信データか予測送信データか否かを識別し、通常送信データならば通常送信データ解析部203へ渡し、予測送信データならば予測送信データ解析部202へ渡す機能を有している。予測送信データ解析部202は、受信部201で受信した予測送信データを解析し、監視項目とその予測を取り出して異データ作成部204に渡す機能を有している。通常送信データ解析部203は、通常送信データを受け取ったときに通常送信データを解析して通常の監視制御要求を取り出して通常返信データ作成部206へ渡す機能を有している。異データ作成部204は、監視項目の予測を受け取ったときに監視項目収集部205から監視項目の現在値を取得し予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成し送信部208へ渡す機能を有している。監視項目収集部205は、監視項目の現在値を収集する機能を有している。通常返信データ作成部206は、通常の監視制御要求を受け取ったときに監視項目収集部205から監視項目の現在値を取得し通常返信データを作成し送信部208へ渡す機能を有している。予測値範囲指定テーブル207は、現在値と予測との差異の許容範囲を記述してあるテーブルである。送信部208は、異データ作成部204で作成された予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号返信信号として監視制御サーバ100へ送信する機能を有している。
【0012】
尚、本発明が対象とする監視項目は電流値や電圧値といったアナログ値だけでなく、機器の運転状態やスイッチのオンオフ情報といったデジタル値も含む。また、監視制御サーバ100が監視項目の状態を収集する周期は実時間性が要求される範囲の周期であれば、任意の周期でよく、定周期または非定周期であってもよい。
【0013】
図2は、実施の形態1による監視制御装置を実際に運用した場合のハードウェア構成図である。
図2では、図1中の監視制御サーバ100としてパーソナルコンピュータ(PC)1を、また、被監視制御装置200−1〜200−nとして、保護リレー2とベイコントロールユニット(Bay Control Unit)3を備える。被監視制御装置200−1〜200−nは保護リレー2やベイコントロールユニット3でなくても、例えば装置一般と考えてもよいし、これらを複数種類備えることも出来る。また、監視制御サーバ100はPCだけでなく、例えば計算機一般を含めてもよい。PC1および保護リレー2、ベイコントロールユニット3には、それぞれ演算を行うCPU4と情報を記憶するための記憶装置5を有している。
監視制御サーバ100であるPC1と、被監視制御装置200−1〜200−nである保護リレー2およびベイコントロールユニット3は、ネットワーク6、例えばイーサネット(登録商標)によりLAN接続されており、監視制御サーバ100は、被監視制御装置200−1〜200−nから定期的に監視項目の状態を収集し、PC1内の記憶装置5に保持する。
【0014】
図2において、図1に示す監視項目データベース106とデータ格納部101−1〜101−nは、PC1の記憶装置5に格納されている。また、処理部105、通常送信データ作成部104、予測送信データ作成部103、サーバ側受信部108、サーバ側送信部107は、それぞれの機能に対応したプログラムが記憶装置5に格納され、これらプログラムがCPU4上で実行されることで実現されている。また、図1に示す予測値範囲指定テーブル207は、保護リレー2の記憶装置5や、ベイコントロールユニット3の記憶装置5に格納されている。また、受信部201、予測送信データ解析部202、通常送信データ解析部203、異データ作成部204、監視項目収集部205、通常返信データ作成部206、送信部208は、それぞれの機能に対応したプログラムが保護リレー2やベイコントロールユニット3の記憶装置5に格納され、これらプログラムが保護リレー2やベイコントロールユニット3のCPU4上で実行されることで実現されている。
【0015】
次に、実施の形態1の監視制御装置の動作について説明する。
先ず、被監視制御装置200−1〜200−n側の動作について説明する。
図3は、被監視制御装置200−1〜200−nの受信部201の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、受信部201はステップST11でイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST12に進む。ステップST12では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したときは動作を終了し、データを受信したときはステップST13に進む。ステップST13では通常送信データを受信したかどうかを調べ、通常送信データを受信した場合はステップST14へ進み、通常送信データ以外を受信した場合はステップST15へ進む。ステップST14では通常送信データを通常送信データ解析部203へ渡した後、ステップST11に戻る。また、ステップST15では予測送信データを予測送信データ解析部202へ送信し、その後、ステップST11に戻る。
【0016】
図4は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける通常送信データ解析部203の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、通常送信データ解析部203は、ステップST21でイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST22に進む。ステップST22では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST23に進む。ステップST23では通常送信データを解析し通常の監視要求を取り出し、ステップST24へ進む。ステップST24では通常の監視要求を通常返信データ作成部206へ渡し、ステップST21のイベント待ちに戻る。
【0017】
図5は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける通常返信データ作成部206の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、通常返信データ作成部206は、ステップST31にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST32に進む。ステップST32では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST33へ進む。ステップST33では通常の監視制御要求に対する監視項目の現在値を監視項目収集部205から取得し、ステップST34へ進む。ステップST34では取得した監視項目の現在値から通常返信データを作成しステップST35へ進む。ステップST35では作成した通常返信データを送信部208へ送信し、ステップST31のイベント待ちに戻る。
【0018】
図6は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける予測送信データ解析部202の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、予測送信データ解析部202は、ステップST41にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST42へ進む。ステップST42では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST43へ進む。ステップST43では予測送信データを解析し、監視項目の予測を取り出しステップST44へ進む。ステップST44では監視項目の予測を異データ作成部204へ渡し、ステップST41のイベント待ちに戻る。
【0019】
図7は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける異データ作成部204の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、異データ作成部204は、ステップST51にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST52へ進む。ステップST52では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST53へ進む。ステップST53では予測された監視項目に対する監視項目の現在値を監視項目収集部205から取得しステップST54へ進む。ステップST54では現在値と予測との差異の許容範囲を記述してある予測値範囲指定テーブル207から許容範囲の値を取得し、ステップST55へ進む。ステップST55では現在値が予測の許容範囲外である監視項目のみを含む異データを作成し、ステップST56へ進む。ステップST56では作成した異データを送信部208へ渡し、ステップST51のイベント待ちに戻る。
【0020】
尚、本実施の形態では全ての監視項目の予測が許容範囲内に収まっていても、必ず異データとしてデータの無い信号を返信しているが、全ての監視項目の予測と現在値が許容範囲内に収まっていたとき、異データ作成部204は異データを作成しないことにしてもよく、この構成であっても同様の効果がある。このとき、監視制御サーバ100は、監視項目の状態が予測値であると判断する。即ち、監視制御サーバ100の処理部105は、サーバ側送信部107が予測を含む監視要求を被監視制御装置200−1〜200−nに送信した時点から指定時間内に返信信号をサーバ側受信部108−1〜108−nで受信しなかった場合、予測が全て監視項目の状態と一致したと判断する。また、監視制御サーバ100と被監視制御装置200−1〜200−nの通信路が確立されているかどうかをチェックする信号を監視制御サーバ100が被監視制御装置200−1〜200−nへ送信してもよい。
【0021】
また、本実施の形態では、異データ作成部204が予測値範囲指定テーブル207の許容範囲を示す値に基づいて異データを作成しているが、予測送信データ解析部202において、解析した監視項目の予測が予測値範囲指定テーブル207の許容範囲に収まっているかを判定し、許容範囲から外れている監視項目のみを異データ作成指示と共に異データ作成部204に送るようにしてもよい。この場合、異データ作成部204は予測送信データ解析部202から作成指示された監視項目の現在値を異データとして送信部208に出力する。
【0022】
図8は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける送信部208の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、送信部208はステップST61にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST62へ進む。ステップST62では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST63へ進む。ステップST63では受け取ったデータを監視制御サーバ100のサーバ側受信部108へ送信し、ステップST61のイベント待ちに戻る。
【0023】
図9は、被監視制御装置200−1〜200−nにおける監視項目収集部205の動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200−1〜200−nが起動または再起動すると、監視項目収集部205は、ステップST71にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST72へ進む。ステップST72では終了イベントが発生したかどうかを調べ、終了イベントが発生したとき動作を終了し、終了イベント以外が発生したとき(ここでは監視項目を受け取ったとき)、ステップST73へ進む。ステップST73では指定された監視項目の現在値を収集し、ステップST74へ進む。ステップST74では現在値収集要求を異データ作成部204から受け取ったかどうかを調べ、異データ作成部204から受け取ったときはステップST75へ進み、それ以外のときはステップST76へ進む。ステップST75では収集した現在値を異データ作成部204へ渡し、ステップST71へ進む。ステップST76では収集した現在値を通常返信データ作成部206へ渡し、ステップST71のイベント待ちに戻る。
【0024】
次に、監視制御サーバ100側の動作について説明する。
図10は、監視制御サーバ100におけるサーバ側受信部108の動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると、ステップST81にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST82へ進む。ステップST82ではイベントの種類を調べ、終了イベントのときは動作を終了し、データを受信したときはステップST83へ進み、バッファの状態の問い合わせがあったときはステップST84へ進む。尚、バッファとは、受信データを格納するためのサーバ側受信部108が有するデータ記憶部であり、その図示は省略している。ステップST83では受信したデータをバッファに格納し、ステップST81のイベント待ちに戻る。ステップST84ではバッファが空かどうかを調べ、空でないときはステップST85へ進み、空のときはステップST86へ進む。ステップST85ではバッファに格納された未処理返信信号を処理部105に一つ渡しステップST81に戻る。ステップST86ではバッファが空であることを処理部105へ通知しステップST81に戻る。
【0025】
図11は、監視制御サーバ100のサーバ側送信部107の動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると、ステップST91にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST92へ進む。ステップST92では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST93へ進む。ステップST93では渡されたデータを被監視制御装置200−1〜200−nの受信部201宛に送信し、ステップST91のイベント待ちに戻る。
【0026】
図12は、監視制御サーバ100の通常送信データ作成部104の動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると通常送信データ作成部104は、ステップST101にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST102へ進む。ステップST102では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST103へ進む。ステップST103では通常送信データを作成し、ステップST104へ進む。ステップST104では作成した通常送信データをサーバ側送信部107へ渡し、ステップST101のイベント待ちに戻る。
【0027】
図13は、監視制御サーバ100の処理部105の動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると、処理部105はステップST111にて終了イベントが発生したかどうかを調べ、発生したとき動作を終了し、終了イベントが発生しなかったときはステップST112へ進む。ステップST112では現在時刻を取得してメモリ(PC1の記憶装置5)に格納し、ステップST113へ進む。ステップST113では予測を用いた監視制御を行いたい監視項目が存在するかどうかを調べ、存在するときはステップST114へ進み、存在しないときはステップST115へ進む。ステップST114では予測を用いて監視制御を行いたい監視項目を予測送信データ作成部103へ渡しステップST115へ進む。ステップST115では通常の監視制御要求を行いたい監視項目が存在するかどうかを調べ、存在するときはステップST116へ進み、存在しないときはステップST117へ進む。ステップST116では通常の監視制御要求を行いたい監視項目を通常送信データ作成部104へ渡しステップST117へ進む。
【0028】
ステップST117では、サーバ側受信部108に未処理の返信信号があるかどうかを調べ、未処理の返信信号があるときはステップST118へ進み、ないときはステップST120へ進む。ステップST118ではサーバ側受信部108から未処理の返信信号を取得しステップST119へ進む。ステップST119では取得した返信信号に含まれる監視項目の状態を監視項目データベース106に格納する。ステップST120では現在時刻を取得しステップST112でメモリに保存した時刻との差分を求め、得られた差分とポーリング周期との差分だけwaitを行いステップST111に戻る。
【0029】
図14は監視制御サーバ100の予測部102−1〜102−nの動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると、予測部102−1〜102−nはステップST131にてイベントの発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST132へ進む。ステップST132では発生したイベントを判定し、終了イベントのときは動作を終了し、データを受け取ったときステップST133へ進む。ステップST133ではデータ格納部101−1〜101−nを用いて指定された監視項目の状態を予測しステップST134へ進む。ステップST134では予測した監視項目の状態を予測送信データ作成部103へ渡し、ステップST131のイベント待ちに戻る。
【0030】
図15は監視制御サーバ100の予測送信データ作成部103の動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100が起動または再起動すると、予測送信データ作成部103はステップST141にてイベントの発生を待ち、ステップST142へ進む。ステップST142では発生したイベントを判定し、終了イベントのときは動作を終了し、データを受け取ったときはステップST143へ進む。ステップST143では予測部102−1〜102−nから予測を取得しステップST144へ進む。ステップST144では取得した監視項目の状態の予測から予測送信データを作成しステップST145へ進む。ステップST145では作成した予測送信データをサーバ側送信部107へ渡し、ステップST141のイベント待ちに戻る。
【0031】
図16は、本発明の実施の形態1における監視制御サーバ100と被監視制御装置200−1〜200−n間でやりとりされる信号の構成を示す説明図である。
図示のように、信号はヘッダ部10とボディ部20から構成されている。ヘッダ部10には、信号が予測送信データ、通常送信データ、異データ、通常返信データのいずれかであるかを示す信号種別情報11と、信号のサイズを示す信号サイズ情報12と、信号に含まれる監視項目の数を示す監視項目数情報13とが記述されている。ボディ部20は監視項目名21と監視項目の状態22がそれぞれヘッダ部10で記述されている監視項目の数だけ含まれている。通常送信データには、監視項目名21が記述され、予測送信データには監視項目名21と監視項目の状態22の両方が記述される。尚、信号には上記以外の情報が含まれていてもよい。
【0032】
図17は、本発明の実施の形態1における監視制御サーバ100と被監視制御装置200−i(iは1〜nのいずれかの値)間のデータのやり取りの例を示す説明図である。
監視制御サーバ100の処理部105は監視すべき監視項目が存在しているとき、監視項目の予測を行うよう予測送信データ作成部103に通知する。予測部102−1〜102−nは予測送信データ作成部103から予測すべき監視項目を通知されると、監視項目の状態を予測する。図17の例においては、監視すべき監視項目はobj1、obj2、obj3の三項目であり、予測部102−1〜102−nは、obj1の状態を1、obj2の状態をfalse、obj3の状態を3.5と予測している。予測部102−1〜102−nは予測を予測送信データ作成部103へ渡し、予測送信データ作成部103は予測をサーバ側送信部107へ渡す。
【0033】
被監視制御装置200−iの受信部201は監視制御サーバ100からの信号を受信すると、信号が通常送信データか予測送信データかを識別する。通常送信データのときは通常送信データ解析部203へ渡し、予測送信データのときは予測送信データ解析部202へ渡す。予測送信データ解析部202は予測送信データを解析し監視項目とその予測を異データ作成部204へ渡す。異データ作成部204は監視項目収集部205から監視項目の現在値を収集する。図17の例ではobj1の現在値は1、obj2の現在値はtrue、obj3の現在値は3.5である。異データ作成部204は取得した監視項目の現在値と予測とを比較し、予測と異なる監視項目であるobj2の状態trueを含む異データを作成し送信部208へ渡す。送信部208は異データを監視制御サーバ100へ送信し、これがサーバ側受信部108で受信される。監視項目obj1、obj2、obj3のうち異データに含まれる監視項目の状態はobj2のtrueのみであるため、返信信号のデータ数とデータ量は通常よりも小さくなる。
【0034】
以上のような構成を用いることで、被監視制御装置200−1〜200−nから監視制御サーバ100への返信信号のデータ数とデータ量が小さくなるため、処理部105の返信信号処理の負荷が低減するという効果がある。
例えば特開平8−275260号公報に示されたような従来の監視制御装置では、本発明の構成要素である予測部102−1〜102−nと予測送信データ作成部103、予測送信データ解析部202と異データ作成部204は備えていない。このため、従来装置では、監視項目の現在値が全て前回値と等しいときでも被監視制御装置は不変情報を監視制御サーバへ送信し、監視制御サーバは信号を処理する必要がある。また、被監視制御装置の再起動時、あるいは通信が遮断された場合など、前回値が不明であり監視項目の状態を新たに送信する必要がある場合、被監視制御装置は全ての監視項目の状態を送信する必要がある。
【0035】
一方、本実施の形態の監視制御装置では、予測部102−1〜102−nと予測送信データ作成部103、予測送信データ解析部202と異データ作成部204を備えているため、監視項目の現在値と予測が一致した場合、被監視制御装置200−1〜200−nからその監視項目の信号が返信されず、従って、監視制御サーバ100は返信信号を処理する必要が無い。また、前回値が不明である場合でも、予測部102−1〜102−nが監視項目の状態を予測し、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を被監視制御装置200−1〜200−nから受信することにより、監視制御サーバ100の処理の負荷を低減させることが出来る。このことにより、例えば、従来の監視制御装置において、監視制御サーバの負荷を低減させるために監視制御サーバの数を増やしたり、より高価で高性能な監視制御サーバを導入する必要が生じた場合でも、本実施の形態の監視制御装置では監視制御サーバの数を増やしたりより高価で高性能な監視制御サーバを導入する必要が無くなる場合がある。
【0036】
以上のように、実施の形態1の監視制御装置によれば、監視項目の状態を収集する複数の被監視制御装置と、複数の被監視制御装置に対して監視要求を送信し、監視項目の状態を返信信号として受け取る監視制御サーバとを備えた監視制御装置において、監視制御サーバは、監視項目の状態を予測する予測部と、予測部から予測を取得して予測を含む監視要求を作成し被監視制御装置へ送信するサーバ側送信部と、被監視制御装置からの返信信号を受信するサーバ側受信部とを備え、被監視制御装置は、監視項目の状態を収集する監視項目収集部と、監視制御サーバからの監視要求を受信する受信部と、受信部で予測を含む監視要求を受け取った場合、監視要求を解析して監視項目の予測を取り出す予測送信データ解析部と、予測送信データ解析部で取り出された監視項目の予測に対して、監視項目収集部から対応する監視項目の状態を取得し、予測と異なる監視項目が存在したとき、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成する異データ作成部と、異データ作成部で作成された信号を監視制御サーバへの返信信号として送出する送信部とを備えたので、被監視制御装置から監視制御サーバへの返信信号のデータ量を小さくすることができ、従って、監視制御サーバにおける返信信号の処理の負荷を低減させることができる。
【0037】
また、実施の形態1の監視制御装置によれば、監視制御サーバは、予測を含む監視要求を被監視制御装置に送信した時点から指定時間内に被監視制御装置から応答を受け取らなかった場合、予測が全て監視項目の状態と一致したと判断する処理部を備えたので、更に、監視制御サーバにおける返信信号の処理の負荷を低減させることができる。
【0038】
また、実施の形態1の監視制御サーバによれば、被監視制御装置における監視項目の状態を予測する予測部と、予測部から予測を取得して予測を含む監視要求を作成し被監視制御装置へ送信するサーバ側送信部と、サーバ側送信部から送られた監視要求の応答として被監視制御装置から送られた予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を受信するサーバ側受信部とを備えたので、監視制御サーバにおける被監視制御装置からの返信信号の処理の負荷を低減させることができる。
【0039】
また、実施の形態1の被監視制御装置によれば、監視要求を受信すると監視要求に含まれる監視項目の状態を送信する被監視制御装置において、監視項目の状態を取得する監視項目収集部と、監視項目の状態の予測を含む監視要求を受け取った場合、監視項目収集部から監視項目の状態を取得して予測と異なるかを判定し、予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成する異データ作成部と、異データ作成部で作成された信号を監視要求への応答として送信する送信部とを備えたので、監視要求への応答としての返信信号のデータ量を小さくすることができる。
【0040】
実施の形態2.
図18は、本発明の実施の形態2による監視制御装置の構成を示すブロック図である。
実施の形態2における監視制御装置は、監視制御サーバ100aにおいて、サーバ側送信部107−1〜107−nとサーバ側受信部108−1〜108−nが複数設けられている点と、送信情報データベース109を備える点が実施の形態1とは異なる。
即ち、実施の形態1では、サーバ側送信部107とサーバ側受信部108はそれぞれ一つずつ監視制御サーバ100に含まれていた。実施の形態2では、これらサーバ側送信部107−1〜107−nおよびサーバ側受信部108−1〜108−nがそれぞれ複数監視制御サーバ100aに含まれている。ここで、サーバ側送信部107−1〜107−nとサーバ側受信部108−1〜108−nの台数は、被監視制御装置200−1〜200−nの台数以下の任意の自然数である。
【0041】
サーバ側送信部107−1とサーバ側受信部108−1,…,サーバ側送信部107−nとサーバ側受信部108−nは、例えば、スレッド(OS(Operating System)で実行される処理の最小単位)として実現し、TCP/IPのポートをスレッド毎に一つ割り付ける。ここで、スレッドでなくプロセスとして実現してもよい。また、例えば、サーバ側送信部107−1とサーバ側受信部108−1を同一ポートで別スレッドに割り付けてもよい。監視制御サーバ100aが特定の被監視制御装置200−1〜200−nとデータ送受信を行うときに用いるサーバ側送信部107−1〜107−nとサーバ側受信部108−1〜108−nは、送信情報データベース109に記述されている。また、実施の形態1で説明した信号のヘッダ部に信号の返信先のサーバ側受信部108−1〜108−nの記述を含めてもよい。これ以外の監視制御サーバ100aの構成および被監視制御装置200−1〜200−nの構成は実施の形態1と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明は省略する。
【0042】
このように構成された実施の形態2の監視制御装置では、被監視制御装置200−1〜200−nにおいて、予測送信データ解析部202または通常送信データ解析部203は信号のヘッダ部の返信先のサーバ側受信部108−1〜108−nの情報を読み取り、返信先情報を異データ作成部204または通常返信データ作成部206へ送る。返信信号のヘッダ部に記述された返信先情報を基に、被監視制御装置200−1〜200−nの送信部208は指定のサーバ側受信部108−1〜108−n宛に返信信号を送信する。
尚、監視制御サーバ100aが特定の被監視制御装置200−1〜200−nとデータ送信または監視要求送信を行う際に用いるサーバ側送信部107−1〜107−nとサーバ側受信部108−1〜108−nを動的に決定してもよい。
【0043】
以上のように、実施の形態2の監視制御装置によれば、サーバ側送信部とサーバ側受信部を複数設け、これらサーバ側送信部とサーバ側受信部を用いて複数の被監視制御装置とのデータの送受信を行うようにしたので、実施の形態1の効果に加えてサーバ側送信部とサーバ側受信部の負荷を分散させる効果がある。
【0044】
実施の形態3.
図19は、実施の形態3による監視制御装置の構成図である。
図中、実施の形態1の監視制御装置と異なるのは、監視制御サーバ100bにおいては、データ格納部101a−1〜101a−n、予測部102a−1〜102a−n、処理部105a、サーバ側受信部108aであり、被監視制御装置200−1〜200−nにおいては送信部208aである。これらの構成以外は実施の形態1と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。
【0045】
データ格納部101a−1〜101a−nは、それぞれ実施の形態1のデータ格納部101−1〜101−nと同様のデータを格納すると共に、初期値を格納している。予測部102a−1〜102a−nは、被監視制御装置200a−1〜200a−nから初期化信号が送出された場合に、データ格納部101a−1〜101a−nに格納されている初期値を予測値として出力する。処理部105aは、実施の形態1の処理部105の機能に加えて、サーバ側受信部108aにおいて、初期化を信号を受信した場合は、予測送信データ作成部103を介して予測部102a−1〜102a−nに出力するよう構成されている。サーバ側受信部108aは、実施の形態1のサーバ側受信部108の機能に加えて、被監視制御装置200a−1〜200a−nから初期化信号を受信した場合は、これを処理部105aに渡す機能を有している。
【0046】
図20は本発明の実施の形態3によるサーバ側受信部108aの動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100bが起動または再起動すると、サーバ側受信部108aは、ステップST151にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST152へ進む。ステップST152ではイベントの種類を調べ、終了イベントのときは動作を終了し、データ受信のときはステップST153へ進み、バッファの状態の問い合わせのときはステップST154へ進み、初期化信号を受信したときはステップST157へ進む。ステップST153では受信したデータをバッファに格納しステップST151へ進む。ステップST154ではバッファが空かどうかを調べ、空でないときはステップST155へ進み、空のときはステップST156へ進む。ステップST155では処理部105aにバッファに格納された未処理返信信号を一つ渡しステップST151のイベント待ちに戻る。ステップST156ではバッファが空であることを処理部105aに通知しステップST151に戻る。ステップST157では予測部102a−1〜102a−nに対して初期化信号を渡しステップST151のイベント待ちに戻る。尚、ステップ157の処理の詳細は、サーバ側受信部108aから初期化信号を処理部105aに渡し、処理部105aから予測送信データ作成部103を介して該当する予測部102a−1〜102a−nに渡されるものである。
【0047】
図21は、本発明の実施の形態3による予測部102a−1〜102a−nの動作を示すフローチャートである。
監視制御サーバ100bが起動または再起動すると、予測部102a−1〜102a−nは、ステップST161にて初期化フラグをfalseにしステップST162へ進む。ステップST162ではイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST163へ進む。ステップST163では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときステップST164へ進む。ステップST164では初期化信号を渡されたかどうかを調べ、渡されたときはステップST165へ進み、それ以外のときはステップST168へ進む。ステップST165では初期化フラグがtrueかどうかを調べ、trueのときステップST169へ進み、falseのときステップST166へ進む。ステップST166では監視項目の状態を予測しステップST167へ進む。ステップST167では予測を予測送信データ作成部103へ渡しステップST162へ進む。ステップST168では初期化フラグをtrueにしステップST162へ進む。ステップST169ではデータ格納部101a−1〜101a−nから初期値を取得しステップST170へ進む。ステップST170では、初期値を予測値として予測送信データ作成部103に渡す。ステップST171では初期化フラグをfalseにしステップST162のイベント待ちに戻る。
【0048】
図22は、本発明の実施の形態3による被監視制御装置200a−1〜200a−nの送信部208aの動作を示すフローチャートである。
被監視制御装置200a−1〜200a−nが起動すると、送信部208aはステップST181にてイベント発生を待ち、イベントが発生した場合はステップST182へ進む。ステップST182では発生したイベントを判定し、終了イベントが発生したとき動作を終了し、データを受け取ったときはステップST183へ進む。ステップST183では被監視制御装置200a−1〜200a−nが初期化したかどうかを調べ、初期化したときはステップST184へ進み、それ以外のときはステップST185へ進む。ステップST184では監視制御サーバ100bのサーバ側受信部108a宛に初期化信号を送信しステップST181のイベント待ちに戻る。ステップST185では受信したデータをサーバ側受信部108aへ送信しステップST181のイベント待ちに戻る。
【0049】
本実施の形態の構成によると被監視制御装置200a−1〜200a−nのいずれかが初期化した場合、初期化した被監視制御装置200a−1〜200a−nの送信部208aがサーバ側受信部108aへ初期化信号を送信することで、予測部102a−1〜102a−nは監視項目の状態を予測せずにデータ格納部101a−1〜101a−nに保存されている監視項目の初期値を予測とする。このことにより、被監視制御装置200a−1〜200a−nが初期化した場合、監視項目の状態を予測するよりも事前に準備した初期値を予測とすることで、予測部102a−1〜102a−nの負荷が低減されるという効果がある。
【0050】
以上のように、実施の形態3の監視制御装置によれば、予測部は、被監視制御装置の初期化が行われた場合、予め用意した初期値を予測として用いるようにしたので、被監視制御装置が初期化された場合の監視制御サーバの負荷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態1による監視制御装置を示す構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1による監視制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1による監視制御装置の受信部の動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の形態1による監視制御装置の通常送信データ解析部の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1による監視制御装置の通常返信データ作成部の動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1による監視制御装置の予測送信データ解析部の動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態1による監視制御装置の異データ作成部の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態1による監視制御装置の送信部の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1による監視制御装置の監視項目収集部の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1による監視制御装置のサーバ側受信部の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態1による監視制御装置のサーバ側送信部の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施の形態1による監視制御装置の通常送信データ作成部の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施の形態1による監視制御装置の処理部の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態1による監視制御装置の予測部の動作を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態1による監視制御装置の予測送信データ作成部の動作を示すフローチャートである。
【図16】本発明の実施の形態1による監視制御装置の監視制御サーバと被監視制御装置間における信号の構成を示す説明図である。
【図17】本発明の実施の形態1による監視制御装置の監視制御サーバと被監視制御装置間のデータのやり取りの例を示す説明図である。
【図18】本発明の実施の形態2における監視制御装置の構成図である。
【図19】本発明の実施の形態3における監視制御装置の構成図である。
【図20】本発明の実施の形態3における監視制御装置のサーバ側受信部の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施の形態3における監視制御装置の予測部の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施の形態3における監視制御装置の送信部の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1 パーソナルコンピュータ(PC)、2 保護リレー、3 ベイコントロールユニット(Bay Control Unit)、4 CPU、5 記憶装置、6 ネットワーク(LAN)、10 ヘッダ部、11 信号種別情報、12 信号サイズ情報、13 監視項目数情報、20 ボディ部、21 監視項目名、22 監視項目の状態、100,100a,100b 監視制御サーバ、101−1〜101−n,101a−1〜101a−n データ格納部、102−1〜102−n,102a−1〜102a−n 予測部、103 予測送信データ作成部、104 通常送信データ作成部、105,105a 処理部、106 監視項目データベース、107,107−1〜107−n サーバ側送信部、108,108a,108−1〜108−n サーバ側受信部、109 送信情報データベース、200−1〜200−n,200a−1〜200a−n 被監視制御装置、201 受信部、202 予測送信データ解析部、203 通常送信データ解析部、204 異データ作成部、205 監視項目収集部、206 通常返信データ作成部、207 予測値範囲指定テーブル、208,208a 送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
監視項目の状態を収集する複数の被監視制御装置と、当該複数の被監視制御装置に対して監視要求を送信し、前記監視項目の状態を返信信号として受け取る監視制御サーバとを備えた監視制御装置において、
前記監視制御サーバは、
前記監視項目の状態を予測する予測部と、
前記予測部から予測を取得して当該予測を含む監視要求を作成し前記被監視制御装置へ送信するサーバ側送信部と、
前記被監視制御装置からの返信信号を受信するサーバ側受信部とを備え、
前記被監視制御装置は、
前記監視項目の状態を収集する監視項目収集部と、
前記監視制御サーバからの監視要求を受信する受信部と、
前記受信部で予測を含む監視要求を受け取った場合、当該監視要求を解析して監視項目の予測を取り出す予測送信データ解析部と、
前記予測送信データ解析部で取り出された監視項目の予測に対して、前記監視項目収集部から対応する監視項目の状態を取得し、予測と異なる監視項目が存在したとき、当該予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成する異データ作成部と、
前記異データ作成部で作成された信号を前記監視制御サーバへの返信信号として送出する送信部とを備えたことを特徴とする監視制御装置。
【請求項2】
予測部は、被監視制御装置の初期化が行われた場合、予め用意した初期値を予測として用いることを特徴とする請求項1記載の監視制御装置。
【請求項3】
被監視制御装置における監視項目の状態を予測する予測部と、
前記予測部から予測を取得して当該予測を含む監視要求を作成し前記被監視制御装置へ送信するサーバ側送信部と、
前記サーバ側送信部から送られた監視要求の応答として前記被監視制御装置から送られた前記予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を受信するサーバ側受信部とを備えたことを特徴とする監視制御サーバ。
【請求項4】
監視制御サーバは、予測を含む監視要求を被監視制御装置に送信した時点から指定時間内に当該被監視制御装置から応答を受け取らなかった場合、予測が全て監視項目の状態と一致したと判断する処理部を備えることを特徴とする請求項1記載の監視制御装置。
【請求項5】
監視要求を受信すると当該監視要求に含まれる監視項目の状態を送信する被監視制御装置において、
前記監視項目の状態を取得する監視項目収集部と、
前記監視項目の状態の予測を含む監視要求を受け取った場合、前記監視項目収集部から当該監視項目の状態を取得して前記予測と異なるかを判定し、前記予測と異なる監視項目の状態のみを含む信号を作成する異データ作成部と、
前記異データ作成部で作成された信号を前記監視要求への応答として送信する送信部とを備えたことを特徴とする被監視制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−296432(P2009−296432A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−149232(P2008−149232)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】