相互に検索し合う利用者の情報端末を検索するサーバ
【課題】被検索者が検索者を指定できる検索を実現する。
【解決手段】一実施形態として、Aの情報Pa及びBの情報Pb’を記憶するAの情報端末と、Aの情報Pa’及びBの情報Pbを記憶するBの情報端末またはサーバZと、サーバXとを有するシステムを提供する。サーバXはAの情報端末より任意の演算G(Pa)およびG(Pb’)を受信し、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成し、利用者Aの認識票Xaと関連づけてサーバXに登録する。次にサーバXはBの情報端末またはサーバZより任意の演算G(Pb)およびG(Pa’)を受信し、ここから任意の演算Fによる演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、これを検索キーにサーバXを検索する。検索結果として、F(G(Pa)、G(Pb’))に関連づけられたXaを得てこれを利用者Bの情報端末またはサーバZに送る。
【解決手段】一実施形態として、Aの情報Pa及びBの情報Pb’を記憶するAの情報端末と、Aの情報Pa’及びBの情報Pbを記憶するBの情報端末またはサーバZと、サーバXとを有するシステムを提供する。サーバXはAの情報端末より任意の演算G(Pa)およびG(Pb’)を受信し、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成し、利用者Aの認識票Xaと関連づけてサーバXに登録する。次にサーバXはBの情報端末またはサーバZより任意の演算G(Pb)およびG(Pa’)を受信し、ここから任意の演算Fによる演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、これを検索キーにサーバXを検索する。検索結果として、F(G(Pa)、G(Pb’))に関連づけられたXaを得てこれを利用者Bの情報端末またはサーバZに送る。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された端末の利用者が他の端末の利用者を検索するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、インターネットは、Webに代表されるように、主として不特定の利用者に向けた情報の公開に用いられてきた。ところが近年、開示相手を特定した個人的な情報の授受にインターネットを用いるサービスが増えてきている。IP電話、ネットワークゲーム、あるいはソーシャル・ネットワーク・サイト(SNS)などがその例である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯型音楽プレーヤー、ビデオレコーダ、ナビゲーションシステムなどの様々な民生機器も、インターネットなどのネットワークへの接続が進んでいる。今後はこれらの様々な民生機器も、情報端末として個人間のコミュニケーションの手段として使われるようになると予想される。
【0004】
このようにネットワークに接続された各種情報端末を使って、特定の相手とコミュニケーション、もしくはデータのやりとりを実現する場合、利用者はネットワーク上で通信したい相手を検索して一意に特定する必要がある。
【0005】
ほとんどのサービスでは、個人間のコミュニケーションやデータのやりとりはサービス事業者の運営するサーバ上で行われる。利用者はまず、その端末を通じてサーバログイン時に認証を受ける。次に通信したい相手を探す際には、その相手があらかじめサービス事業者のサーバ上に登録および開示しておいた情報を直接検索する。検索によってその相手を一意に特定できれば、利用者の端末がこのサービス上で相手を一意に識別するための認識票を、サービス事業者のサーバより得る。
【特許文献1】特開2008−123233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
まず図1を参照して、従来技術によるサーバ上でのネットワークサービス利用者の検索の従来技術を説明する。図1において、利用者Aの情報端末110と利用者Bの情報端末とサーバ100とがネットワークで接続されている。検索者である利用者Aがその端末110を通じて、サーバ100で被検索者である利用者Bの端末120を検索するためには、次のようなステップを要する。第1のステップでは、他の利用者が利用者Bをネットワーク上で検索するための情報Pbを利用者Bが、その情報端末120を通じてサーバ100に送る。サーバ100は、前記ネットワークで利用者Bの情報端末120を一意に特定するための認識票IDbと、前記情報Pbを関連づけた情報セットを記憶手段103に記憶する。第2のステップでは、利用者Aが前記情報Pbを、その端末110を通じてサーバ100に問い合わせる。第3のステップでは、サーバの検索手段102が前記第2のステップの問い合わせに対して、記憶手段103を検索し、第1のステップで利用者Bが登録した前記情報セットが見つかると、サーバ100が利用者Aの端末110に前記認識票IDbを送る。
【0007】
このような従来の検索技術には以下5つの問題がある。
【0008】
第1の問題は、被検索者が検索者をあらかじめ限定する手段がない点である。前記第1のステップで利用者Bがサーバ100に登録した検索用の情報Pbは、検索者だけではなく無関係の第三者である利用者Xも、利用者AがBを検索すると同様に検索することができる。利用者Bは、「利用者Aからは検索されてもよいが、利用者Xからは検索されたくない」という要求を持っているかもしれないが、これは従来の検索技術では実現できなかった。たとえば、被検索者が利用しているSNSサービスにおいて、知人から探してもらうためには、実名を検索用に登録する必要がある。しかし、従来の方法による検索を提供しているSNSサービスでは、被検索者の知人だけでなく悪意の第三者から検索されることを防止する手段はない。このため、SNSサービスの多くの利用者が匿名情報しか登録せず、逆にこのため知人同士が互いに探すことが困難である。
【0009】
第2の問題は、検索者が複数の検索結果を得ることが多く、一意に被検索者を特定するのが困難な点である。多くのサービスでは、前記第1のステップで、利用者Bが検索用にサーバの記憶手段103に登録する情報Pbを、ネットワークで利用者Bを一意に特定するための情報に限定することができないからである。たとえば、SNSサービスでは、各利用者が、各々のニックネームを検索用に登録することが多い。しかしこの場合、複数の利用者が同じニックネームを登録することが頻繁に起こるため、検索者がニックネームで被検索者を検索した場合、サーバから端末に対して複数の一致が報告されることが多い。この場合は、検索者が意図した被検索者を特定することができない。
【0010】
第3の問題は、検索者が検索操作を実行した時点で、サーバに検索キーとなる被検索者の情報がなければ、検索が成立しない点である。たとえば、情報Pbがサーバの記憶手段103に記憶される以前に、利用者Aが情報Pbを検索キーとして利用者Bを検索しても、検索者である利用者Aは利用者Bの検索結果を受け取ることはない。
【0011】
たとえば、図1に示した従来の検索システムにおいては、たとえ利用者Aが情報Pbを持っているとしても、利用者Aが情報Pbの検索をサーバに対して明示的に行わなければ、検索が成立することはない。また利用者Aが情報Pbを検索キーとして明示的な検索操作を実行しても、この時点で利用者Bが情報をサーバに登録していなければ、やはり検索は成立しない。これがSNSをはじめとする様々なネットワークサービスで知人を捜せない理由であり、改善を望む要求が大きい。
【0012】
第4の問題は、悪意の第三者が被検索者になりすますことを防ぐ手段がない点である。たとえば、前記従来の方法では、悪意の第三者Xが利用者Bの情報Pbを知っており、利用者Xがその端末130を通じてこの利用者Bの情報を、利用者Xのものとしてサーバの記憶手段130に検索用に登録したとする。サーバの記憶手段103には、前記ネットワークにおいて、情報Pbと利用者Xの情報端末130を一意に特定するための認識票IDxとを関連づけた情報セットPb−IDxが記憶される。この場合、前記第2のステップで、利用者Aの情報端末110がサーバ100に対して前記情報Pbで利用者Bを検索した時、サーバ100より検索結果として利用者Aの情報端末110に返信されるのは、利用者Bの認識票IDbではなく、利用者Xの認識票IDxである。たとえば、SNSサービスで被検索者が他人の本名を検索用に登録した場合、検索者はこれが被検索者本人であることを確認することができない。このため悪意の第三者になりすまされるリスクがある。
【0013】
第5の問題は、検索サーバの運営者がすべての被検索者の情報にアクセスが可能だという点である。サーバ100の運営・管理者は、前記第1のステップで被検索者である利用者Bがサーバの記憶手段103に登録する情報Pbを含む情報にアクセス可能である。この結果、すべての利用者が登録する情報が、サーバの運営・管理者のもとに集中する。
【0014】
本願発明は、このような従来の検索方法による検索に係る問題を解決するためになされたものであり、ネットワーク上で被検索者が検索者をあらかじめ選択することができ、検索において複数の検索結果を得ることが少なく、さらに被検索者がサーバの運営者にさえその情報を開示する必要がなく、明示的な検索をおこなわなくとも知人をネットワーク上で安全に検索することができ、さらに悪意の第三者によるなりすましを有効に排除できるような、検索手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を受信する受信手段と、前記情報Paと前記情報Pb’を任意の演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)とを関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を受信し、前記演算手段は、前記情報Pbおよび前記情報Pa’を前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)を生成し、さらに、前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、前記一致が検出された場合に前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0016】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0017】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Paを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記第3演算結果G(Pb)および前記第4演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第4演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0018】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)、および他の利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Qa)と前記第3演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’)) および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0019】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけ、さらに前記第2演算結果G(Qa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて、各々検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第4演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記第前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0020】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)、前記利用者Bに関する情報Qbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Qb)、および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記情報第3演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)、および前記第4演算結果G(Qb)および前記第5演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶されている第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0021】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Yaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0022】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記第1暗号化認識票E(Ya)と前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバ。
【0023】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を前記第二のネットワークサービスYのサーバが演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)、および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記第2のネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記認識票Yaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)を関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの利用する情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)および前記認識票Zbを任意の暗号化方式で暗号化した第2暗号化認識票E(Zb)を、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、さらに、前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、前記一致が検出された場合、前記第1暗号化認識票E(Ya)を前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るシステム、方法、コンピュータプログラム、サーバ、情報端末、オペレーティングシステム、ミドルウェア、情報通信機器、認証方法、システム及びアプリケーションソフトウェアにおいては、互いに検索し合う利用者のみが検索でき、検索者が複数の検索結果を得る可能性が小さく、検索者が操作を実行した時点でサーバに検索キーとなる被検索者の情報がなくとも後に検索結果を得られ、悪意の第三者によるなりすましが従来の技術より困難であり、検索サービス提供者が利用者の情報にアクセスする必要がなく、複数の検索結果が得られた場合であっても意図する被検索者を特定できる可能性が高く、検索サービス提供者が利用者の情報に一切アクセスすることなく異なるネットワークサービスの利用者間の相互検索が可能になるような、検索手段が組み込まれている。従って、本願発明によれば、ネットワークサービス利用者間の安全で制度の高い検索が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための現在考えられる最良の形態について説明する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって明確に定義されているため、以下の説明により本発明の範囲を限定的に解釈すべきではない。単に本発明の一般原理が例示されていると解釈される。
【0026】
図2は、本願発明の実施形態1および実施形態2に係るシステムの構成の例を示している。ネットワークサービスXのサーバ200と、利用者Aの情報端末210、および利用者Bの情報端末220がネットワークを介して接続されている。
【0027】
図3は、本願発明に係るネットワークサービスXのサーバ200の概略構成図である。サーバ200は、送受信手段301、テーブル作成手段302、検索手段303、演算手段304、および記憶手段305を有する。また記憶手段は認証テーブル311を有する。
【0028】
図4は、本願発明に係る利用者Aの情報端末210の概略構成図である。利用者Aの情報端末210は、演算手段401、送受信手段402、テーブル作成手段403、検索手段404、記憶手段405、および入出力手段406を有する。
【0029】
図5は、本願発明に係る利用者Bの情報端末220の概略構成図である。利用者Bの情報端末220は、演算手段501、送受信手段502、テーブル作成手段(記憶手段)503、検索手段504、および記憶手段505、および入出力手段506を有する。
【0030】
以下の各実施形態では、利用者Aが利用する情報端末210を通じて、利用者Bの利用する情報端末220を、また利用者Bが利用する情報端末220を通じて利用者Aの利用する情報端末210を相互に検索する。Pa、QaおよびRaは各々利用者Aに関する情報である。Pb各々Qbは利用者Bに関する情報である。「利用者に関する情報」とは、利用者を特定するために必要な情報である。例えば、利用者の氏名などの属性情報である。属性情報には、住所、年齢、職業なども含まれて得る。また、利用者がネットワークサービスに登録し、その利用者が知っている情報や保持している情報であってもよい。各々またネットワークサービスX上で、利用者Aの情報端末またはサーバ210を一意に特定するための認識票をXa、利用者Bの情報端末220を一意に特定するための認識票をXbとする。これらの認識票は、ネットワークサービスX上で各々の情報端末を一意に特定できるものなら何でもよい。認識票の例としては、IPアドレス、MACアドレス、またはネットワークサービスXの提供者が各々の情報端末に割り当てたIDなどを挙げることができる。ここでいうIDとは、例えば、ネットワークサービスXがIP電話サービスであれば、そのIP電話サービスにおける電話番号が認識票となる。また、認識票は、利用者が情報端末を使用する際にその情報端末を特定できればよく、同じ認識票が常に同じ情報端末を特定する必要はない。例えば、利用者がインターネットカフェなどへ行って情報端末を用いてネットワークサービスを利用している間、その情報端末が認識票によって特定されればよい。ネットワークサービスがSNSであれば、利用者のハンドルネームや利用者のマイページのURLが認識票となる。ウェブメールサービスであれば、利用者のメールアドレスが認識票となる。
【0031】
ここで、利用者の属性情報を表す記号(PaまたはPb)の右上に「ダッシュ」の付されていない情報は、利用者が利用する情報端末に入力され記憶されているその利用者自身の属性情報であることを示す。たとえば、Paは利用者Aの情報端末の入出力手段406を通じて入力された、または記憶手段405に記憶されている、利用者A自身の属性情報であることを示す。同様に、Pbは利用者Bの利用する情報端末の入出力手段506を通じて入力された、または記憶手段505に記憶されている、利用者B自身の属性情報であることを示す。一方、情報を表す符号の右上に付した「ダッシュ」は、利用者が利用する情報端末に入力され記憶されているその利用者以外の利用者の属性情報であることを示す。たとえば、Pa’は利用者Bの情報端末の入出力手段506を通じて入力された、または記憶手段505に記憶されている、利用者Aの属性情報であることを示す。Pb’は利用者Aの情報端末の入出力手段406を通じて入力された、または記憶手段405に記憶されている、利用者Bの情報であることを示す。
【0032】
利用者の属性情報は、例えば、メーラのアドレス帳や、IP電話ソフトゥエアの電話帳、名刺を管理するデータベースなどに記憶される。以下、文脈から属性情報を意味することが明らかである場合には、単に情報と記す場合がある。また、「利用者の利用する端末」を、「利用者の端末」と記す場合もある。
【0033】
利用者Aの情報Pa、QaおよびRaは、名前、電子メールアドレス、電話番号、住所、任意のネットワークサービスのID(Identification)またはアドレス情報など、利用者Aの、または利用者Aを識別するための情報である。同様に、利用者Bの情報PbおよびQbは、名前、電子メールアドレス、電話番号、住所、任意のネットワークサービスのID(Identification)またはアドレス情報など、利用者Bの、または利用者Bを識別するための情報である。また、情報Paと情報Pbの同じ属性(例えば、「住所」、「電話番号」という属性)についての情報であってよいし、異なる属性についての情報であってもよい。
【0034】
利用者Aの情報端末に入力または記憶された情報PaおよびPb’、さらに利用者Bの情報端末に入力または記憶された情報PbおよびPa’がすべて正しい場合には、Pa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つ。しかし、もしいずれかの情報に誤りがある場合には、これら2つの等式が成り立つとは限らない。たとえば、利用者Bの情報端末に入力または記憶された利用者Aの情報Pa’が正しくない場合、Pa=Pa’は成り立たないかもしれない。Qa、Ra、Qbについても同様である。
【0035】
(実施形態1)
本実施形態では、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索し、かつ利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索した時に、ネットワークサービスXのサーバが利用者Aの情報端末210に対して利用者Bの情報端末の認識票Xbを、さらに利用者Bの情報端末220に対して利用者Aの情報端末の認識票Xaを、各々送付する。
【0036】
図6を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する方法を説明する。先ず、利用者Aの情報端末の入出力手段406に、利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が入力される(ステップS601)。図7は利用者Aの情報端末の入出力手段406の概略構成図の一例である。利用者Aの情報端末の入出力手段は、表示装置701と入力装置702とを有する。
【0037】
図8は、ステップS601を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。表示装置701には、自分の情報の入力欄802と友達の情報の入力欄803が表示されている。自分の情報の入力欄802に情報端末の所有者である利用者Aが入力装置702によって情報Paを入力し、さらに友達の情報の入力欄803に利用者Bの情報Pb’を入力する。次に利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン804を押下することで、図6におけるステップS602以下の各ステップが実行される。図8の例では、利用者Aの情報としてその名前が「SMITH」として入力され、利用者Bの情報としてその名前が「CHEN」として入力され、SMITHがCHENを検索していることが表されている。この例では前記情報Paは「SMITH」、前記情報Pb’は「CHEN」となる。
【0038】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS601で入力された情報Paと情報Pb’を記憶する(ステップS602)。
【0039】
なお、本実施形態におけるステップS601では利用者Aが入力装置702を通じて情報Paおよび情報Pb’を入力した後、ステップS602でこれらを記憶手段405に記憶するとして説明している。しかし、これに限られることはない。例えば、本願発明では情報Paおよび情報Pb’があらかじめ記憶手段405に記憶されていてもよい。また、情報Paおよび情報Pb’のどちらか一方が記憶手段405に記憶されており、他方が入出力手段406から入力されてもよい。
【0040】
次に、利用者Aの情報端末の演算手段401が前記情報Paおよび情報Pb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)およびG(Pb’)を生成する(ステップS603)。本願発明で演算Gは任意の演算でよいが、利用者Bの情報端末220において、ステップS903で使われる演算Gと同じである必要がある。Gは、たとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。そして、前記演算Gとしては、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化が用いられる。また、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算、あるいは不可逆な演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算でもよい。なお、不可逆な演算とは、AからBが演算された場合、BからAを求める逆の演算の実行が計算量的にみて実質的に不可能な演算のことをいう。
【0041】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記G(Pa)およびG(Pb’)をサーバ200に送信する(ステップS604)。次に、サーバの送受信手段301が、前記G(Pa)およびG(Pb’)を受信する。次に、サーバの演算手段304が利用者Aの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報mを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報mを利用者Aの情報端末に送信する(ステップS605)。次にステップS602で利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶された情報Paおよび情報Pb’に情報mを関連付け、利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶する(ステップS606)
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304は、任意の非可換な演算Fを用いて、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する(ステップS607)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS907で用いた演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば、G(Pa)とG(Pb’)の文字列結合がその一例である。さらに他の例としては、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5、MISTYなどのアルゴリズムで暗号化した結果でもあってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果でもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算であってもよい。
【0042】
次にサーバの記憶手段305が演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と、利用者Aの情報端末210をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xaおよび前記情報mと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS608)。ここで認識票Xaはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Aの情報端末210からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0043】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Aの情報端末から受信したG(Pa)、G(Pb’)より演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を生成し、サーバの記憶手段305に前記情報mと関連づけて記憶する(ステップS609)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))が成り立つ。
【0044】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして検索する(ステップS610)。このステップS610は検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))と同値のものが検索されるまで続けられる(ステップS611)。同値のものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0045】
なお、上記の説明では演算Fを非可換な演算として説明したが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pa)、G(Pb’))が成り立つため、ステップS610の検索においては、ステップS608で検索テーブル311に登録した情報mに関連付けられたレコードを除くF(G(Pb’)、G(Pa))と同値のものを検索する。
【0046】
次に図9を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する各ステップを説明する。先ず、利用者Bの情報端末の入出力手段506に、利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が入力される(ステップS901)。図10は利用者Bの情報端末の入出力手段506の概略構成図の一例である。利用者Bの情報端末の入出力手段は、表示装置1001と入力装置1002とを有する。
【0047】
図11は、ステップS901を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。表示装置1001には、自分の情報の入力欄1102と友達の入力欄1103が表示される。自分の情報の入力欄1102に情報端末の所有者である利用者Bが入力装置1002によって情報Pbを入力し、さらに友達の情報の入力欄1103に利用者Aの情報Pa’を入力する。次に利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1104を押下することで、図9におけるステップS902以下の各ステップが実行される。図11の例では、利用者Bの名前が「CHEN」であり、利用者Aの名前が「SMITH」であり、CHENがSMITHを検索している。この例では前記情報Pbは「CHEN」、前記情報Pa’は「SMITH」である。
【0048】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS901で入力された情報Pbと情報Pa’を記憶する(ステップS902)
なお、本実施形態におけるステップS901では利用者Bが入力装置1002を通じて情報Pbおよび情報Pa’を入力した後、ステップS902でこれらを記憶手段505に記憶するとして説明した。しかし、これに限定されることはない。例えば、本願発明では情報Pbおよび情報Pa’があらかじめ記憶手段505に記憶されていてもよい。また、情報Pbおよび情報Pa’のどちらか一方が記憶手段505に記憶されており、他方が入出力手段506から入力されてもよい。
【0049】
次に、利用者Bの情報端末の演算手段501が前記情報Pbおよび情報Pa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)およびG(Pa’)を生成する(ステップS903)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Aの情報端末210において、ステップS603で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0050】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記G(Pb)およびG(Pa’)をサーバ200に送信する(ステップS904)。次に、サーバの送受信手段301が、前記G(Pb)およびG(Pa’)を受信する。次に、サーバ演算手段304が利用者Bの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報nを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報nを利用者Bの情報端末に送信する(ステップS905)。次にステップS902で利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶された情報Pbおよび情報Pa’に情報nを関連づけた上、利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する(ステップS906)。
【0051】
次にサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成する(ステップS907)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS607で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0052】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))と、利用者Bの情報端末220をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xbおよび前記情報nと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS908)。ここで認識票Xbはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Bの情報端末220からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0053】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Bの情報端末から受信したG(Pb)、G(Pa’)より演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、サーバの記憶手段305に前記情報nと関連付けて記憶する(ステップS909)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般には、F(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0054】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))を検索キーとして検索する(ステップS910)。前記ステップS910は検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS911)。同値なものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0055】
図6に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末を通じて利用者Bを検索する処理である。また図9に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索する処理であり、各々独立している。例えば、利用者Aが先ずその情報端末を通じて利用者Bを検索し、ステップS610の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値なものが見つからなければ、サーバ200はステップS610の処理を続ける。その後、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索し、ステップS908を実行したとする。もしPa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つならば、ステップS610で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS908で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は同値なものとなる。このため、ステップS611の分岐はYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS911の分岐がYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図12に示す各ステップが実行される。
【0056】
利用者Aと利用者Bが相互に検索し合った場合、次の各ステップが実行される。ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS609で関連づけられた情報mと、これと同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))にステップS908で関連づけられた認識票Xbが、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、利用者Aの情報端末210に送信される(ステップS1201)。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記情報mおよび認識票Xbを受信する(ステップS1202)。次に、利用者Aの情報端末の検索手段404が前記情報mを検索キーとして、記憶手段405を検索する。その結果ステップS606で関連づけられた情報Paと情報Pb’を得る(ステップS1203)。そして、ステップS601の情報Paおよび情報Pb’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Bの認識票Xbを、利用者Aの情報端末の入出力手段にある表示装置701に表示などする(ステップS1204)。
【0057】
さらに、同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))とステップS908で関連づけられた情報nと、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS608で関連付けられた認識票Xaが、サーバの送受信手段301によって、利用者Bの情報端末220に送信される。(ステップS1205)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記情報nおよび認識票Xaを受信する(ステップS1206)。次に、利用者Bの情報端末の検索手段504が前記情報nを検索キーとして、記憶手段505を検索する。その結果ステップS906で関連づけられた情報Pbおよび情報Pa’を得る(ステップS1207)。そして、ステップS901のPbおよびPa’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Aの認識票Xaを、利用者Bの情報端末の入出力手段にある表示装置1001に表示などする(ステップS1204)。
【0058】
次に、本実施形態を用いて、本願発明の従来に方法と比較した作用効果について説明する。
【0059】
第1の効果は、互いに検索し合っている利用者が検索される点である。この場合、検索結果には、互いに検索し合っている利用者以外は含まれることが抑制される。従来の方法によれば、たとえば利用者Bが利用者Aを検索する場合、利用者Bがサーバに情報Pbを登録し、利用者Aは情報Pbを検索キーとしてサーバの検索テーブルを検索していた。この方法では、利用者Aだけでなく、無関係の利用者も利用者Bを検索することができる。本願発明では、利用者Aが利用者Bを検索する場合に、検索キーとしてF(G(Pa)、G(Pb’))が利用される。このため、無関係の利用者がたとえ被検索者の情報Pbを持っていても、情報Paを持っていなければ、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成できない。したがって無関係の利用者は利用者Aと同様に利用者Bを検索することはできない。このように、本願発明による方法では、被検索者が検索者を限定することができる。本実施形態によれば、互いに検索している利用者を互いに検索ができるという検索システムを実現できる。
【0060】
第2の効果は、検索者が複数の検索結果を得る可能性が、従来の検索方法に比べて小さい点である。たとえば、図8に示した一例では、SMITHという名前を持つ検索者が、CHENという名前を持つ被検索者を検索している。従来の方法によれば、CHENという名前を持つ被検索者が複数いる場合、この検索者が検索結果として得るのは、CHENという名前を持つすべての被検索者である。しかし、本願発明による方法では、この検索者が検索結果として得るのは、CHENという名前を持つ被検索者の中でSMITHを検索した者に限定される。従来の方法に比べて、本願発明による方法では、検索者が意図した被検索者を特定できる可能性が高くなる。
【0061】
第3の効果は、検索者が検索操作を実行した時点で、サーバに検索キーとなる被検索者の情報がなくとも、後に検索結果を得られる場合がある点である。従来の方法では、検索者が検索操作を実行した時点で検索キーとなる被検索者の情報がサーバに登録していなければ、将来にわたり検索が成立することはなかった。本実施形態で説明した一例では、先ず利用者Aが演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして利用者Bを検索している(ステップS610)。この時点では検索が成立せず、サーバの検索手段は検索を繰り返す。しかし、その後、利用者Bが利用者Aを検索し、演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))をサーバの検索テーブル311に登録した(ステップS908)後に、ステップS610における同値なものが検出される。この結果、利用者Aの情報端末は検索結果として利用者Bの認識票Xbと情報mを受信する(ステップS120)。このように、検索者である利用者Aが利用者Bの検索操作を実行した時点で検索に利用者Bの情報が含まれていなくても、その後、利用者Bが利用者Aを検索した時点で、利用者Aがその情報端末210で過去に行った検索に対応する結果として利用者Bの認識票Xbを受信できる。
【0062】
第4の効果としては、悪意の第三者のなりすましが困難である点である。本願発明では、利用者Aが利用者Bを検索する場合に、検索キーとしてF(G(Pa)、G(Pb’))が利用される。このため、無関係の利用者がたとえ被検索者の情報Pbを持っていても、情報Paを持っていなければ、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成できない。無関係の利用者Xが利用者Aの情報(Pa’’)と利用者Bの情報(Pb’’)を両方持っており、かつ両方が正しい(Pa’’=Paかつ Pb’’=Pb)場合に、利用者Aまたは利用者Bになりすますことが可能である。しかし、被検索者の情報を持っているだけで被検索者になりすますことができる従来の方法と比較すると、第三者によるなりすましは困難となる。
【0063】
第5の効果は、演算Gまたは演算Fにハッシュ演算などの非可逆演算を用いることによって、検索サーバの運営者が利用者の情報PaやPbを保有することなく、検索サービスを提供することができる点である。従来の方法では、検索キーとなる情報を、検索サービスを提供するサーバの記憶装置に平文で記憶する必要があった。本願発明による方法では、演算Fに非可逆演算を用いれば、本実施形態における情報Paや情報Pbを平文でサーバに記憶する必要なく、さらに検索サービスXの提供者は、検索テーブル311に登録されている演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))や演算結果F(G(Pb)、G(Pa’)からPaやPbを入手する手段はない。また、もし演算結果Gに非可逆演算を用いれば、情報Paや情報Pbをサーバに記憶する必要がないだけでなく、サーバ200は利用者の一切の情報を受信せずとも、検索サービスを提供できる。
【0064】
(実施形態2)
前記実施形態1においては、利用者Aと利用者Bとが、自分の情報と相手の情報とを各々1個ずつ用いて検索しあう。これに対して本実施形態では、利用者Aと利用者Bとが、自分の情報と相手の情報とを各々1個以上用いて検索しあう。本実施形態において、前記実施形態1における図12のフロー図に相当する処理は、ほぼ同じであることから、本実施形態の説明においては図12を代用する。本実施形態の説明中で、図12を参照している場合には、図12の表記ではなく、本文が優先する。
【0065】
図13を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する、各ステップを説明する。先ず、利用者Aの情報端末の記憶手段405に利用者Aの情報PaおよびQaを記憶する(ステップS1301)。情報PaおよびQaは利用者Aの情報端末の入力手段702から取得した後に記憶されてもよく、またはネットワークを経由して利用者Aの情報端末の送受信手段402が受信した後に記憶されてもよい。本実施形態では一例としてPaおよびQaの2つの情報がステップS1302に先だって記憶されている場合を用いて本願発明を説明する。ただし、本発明はこれに限定されない。このステップで利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶される利用者Aの情報の数は1個以上であれば何個でもよい。説明のための一例としてここでは、情報Paとして利用者Aの名前「SMITH」が、また情報Qaとして利用者Aの出身校「ABC School」が記憶されたとする。
【0066】
次に、検索用の利用者Bの情報Pb’およびQb’が利用者Aの情報端末の入力装置702より利用者Aの情報端末に入力される(ステップS1302)。図14は、本実施形態のステップS1302を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。図14の表示画面は、利用者Aが友達の情報を入力する入力欄1401、1402、1403、1404および検索実行を利用者Aの情報端末に指示するための検索ボタン1405を有する。次に、利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン1405を押下することで、図13におけるステップS1303以下の各ステップが実行される。図14の例では情報Pb’として利用者Bの名前「CHEN」が、また情報Qa’として利用者Bの国籍「CHINA」が入力されている。友達の情報入力欄に入力される利用者Bの情報は1個以上であればいくつでもよい。
【0067】
なお、本実施形態のステップS1302では、利用者Aの情報PaおよびQaがあらかじめ利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶されており、利用者Bの情報Pb’およびQb’が表示装置701の表示に従って入力装置702から入力されている。しかし、本願発明では、情報Pa、Qa、Pb’、Qb’のどの情報があらかじめ利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶されていてもよく、あらかじめ記憶されていない情報がステップS1302と同様の処理で利用者Aの情報端末210に与えられればよい。
【0068】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS1302で入力された情報Pb’および情報Qb’を記憶する(ステップS1303)
次に、利用者Aの情報端末の演算手段401が前記情報Pa、Qa、Pb’およびQb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)、G(Pa)、G(Pb’)およびG(Qb’)を生成する(ステップS1304)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Bの情報端末220において、ステップS1504で使われる演算Gと同じである必要がある。Gは、たとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。また前記演算GはDES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化でもよい。さらに、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算でもよい。
【0069】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402がG(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)をサーバ200に送信する(ステップS1305)。次に、サーバの送受信手段301が、G(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)を受信する。次に、サーバの演算手段304が利用者Aの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報mを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報mを利用者Aの情報端末に送信する(ステップS1306)。次にステップS1303で利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶された情報Pb’および情報Qb’に情報mを関連づけた上、利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶する(ステップS1307)。
【0070】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、F(G(Pa)、G(Qb’))、F(G(Qa)、G(Pb’))およびF(G(Qa)、G(Qb’))を生成する(ステップS1308)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS1508で用いる演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば文字列結合がある。さらに他の例として、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などのアルゴリズムで暗号化した結果であってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果であってもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算でもあってもよい。
【0071】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、F(G(Pa)、G(Qb’))、F(G(Qa)、G(Pb’))およびF(G(Qa)、G(Qb’))の各々と、利用者Aの情報端末210をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xaおよび情報mと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS1309)。ここで認識票Xaはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Aの情報端末210からネットワークを通じて取得されていてもよい。
【0072】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Aの情報端末から受信したG(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)より演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))、F(G(Pb’)、G(Qa))、F(G(Qb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Qa))を生成した上、認識票Xaおよび情報mと関連づけて記憶する(ステップS1310)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))となる。
【0073】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))、F(G(Pb’)、G(Qa))、F(G(Qb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Qa))を検索キーとして検索する(ステップS1311)。前記ステップS1311は検索テーブル311からこれらの演算結果と同値なものが検出されるまで続けられる(ステップS1312)。同値なものが検出されると、ステップS1201が実行される。
【0074】
次に図15を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する各ステップを説明する。先ず、利用者Bの情報端末の記憶手段505に利用者Bの情報PbおよびQbを記憶する(ステップS1501)。情報PbおよびQbは利用者Bの情報端末の入力手段1002から取得後記憶されてもよく、またはネットワークを経由して利用者Bの情報端末の送受信手段502が受信後記憶されてもよい。本実施形態では一例としてPbおよびQbの2つの情報が後記ステップS1502に先だって記憶される場合を用いて本願発明を説明する。しかしこのステップで利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する利用者Bの情報の数は1個以上であれば何個でもよい。説明のための一例としてここでは、情報Pbとして利用者Bの名前「CHEN」が、また情報Qbとしてその国籍「CHINA」が記憶されていたとする。
【0075】
次に、利用者Bの情報Pa’およびRa’が利用者Bの情報端末の入力装置1002より利用者Bの情報端末に入力される(ステップS1502)。次に、利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1605を押下することで、図15におけるステップS1503以下の各ステップが実行される。図16は、本実施形態のステップS1502を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。図16の表示画面は、利用者Bが被検索者の情報を入力する入力欄1601、1602、1603、1604、および検索実行を利用者Bの情報端末に指示するための検索ボタン1605を有する。図16の例では情報Pa’として利用者Aの名前「SMITH」が、また情報Ra’として利用者Bの国籍「USA」が入力されている。被検索者の情報入力欄は1個以上であればいくつであってもよい。被検索者の情報入力欄に入力される利用者Aの情報は1個以上であればいくつでもよい。
【0076】
なお、本実施形態のステップS1502では、利用者Bの情報PbおよびQbがあらかじめ利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶されており、利用者Bの情報Pa’およびRa’が表示装置1001の表示に従って入力装置1002から入力されている。しかし、本願発明では、情報Pb、Qb、Pa’、Ra’のどの情報があらかじめ利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶されていてもよい。この場合、あらかじめ記憶されていない情報はステップS1502と同様の処理で利用者Bの情報端末220に与えられればよい。
【0077】
次に、利用者Bの情報端末の記憶手段がステップS1502で入力された情報Pa’および情報Ra’を記憶する(ステップS1503)。
【0078】
次に、利用者Bの情報端末の演算手段501が前記情報Pb、Qb、Pa’およびRa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)を生成する(ステップS1504)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Aの情報端末210において、ステップS1304で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0079】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502がG(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)をサーバ200に送信する(ステップS1505)。次に、サーバの送受信手段301が、G(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)を受信する。次に、サーバの演算手段304がこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報nを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報nを利用者Bの情報端末に送信する(ステップS1506)。次にステップS1503で利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶された情報Pa’および情報Ra’に情報nを関連づけた上、利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する(ステップS1507)
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、F(G(Pb)、G(Ra’))、F(G(Qb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Ra’))を生成する(ステップS1508)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS1308で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0080】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、F(G(Pb)、G(Ra’))、F(G(Qb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Ra’))の各々と、利用者Bの情報端末220をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xbおよび情報nと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS1509)。ここで認識票Xbはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Bの情報端末220からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0081】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Bの情報端末から受信したG(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)より演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))、F(G(Pa’)、G(Qb))、F(G(Ra’)、G(Pb))およびF(G(Ra’)、G(Qb))を生成した上、認識票Xbおよび情報nと関連づけて記憶する(ステップS1510)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0082】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311から演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))、F(G(Pa’)、G(Qb))、F(G(Ra’)、G(Pb))およびF(G(Ra’)、G(Qb))を検索キーとして検索する(ステップS1511)。前記ステップS1511は検索テーブル311からこれらの演算結果と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS1512)。同値なものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0083】
図13に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末を通じて利用者Bを検索する処理である。また図15に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索する処理である。図13に示した処理と、図15に示した処理は各々独立して実行される。たとえばいま、利用者Aが先ずその情報端末を通じて利用者Bを検索し、ステップS1311の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値なものが検出されなければ、サーバ200はステップS1311の処理を続ける。その後利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索し、ステップS1509を実行したとする。いま、Pa=Pa’、Pb=Pb’、およびQb=Qb’が成り立つとする。この時、ステップS1311で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS1509で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は等しい。さらにステップS1311で検索キーであるF(G(Qb’)、G(Pa))と、ステップ1509で登録したF(G(Qb)、G(Pa’))も等しい。このため、ステップS1312の分岐はYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS1512の分岐がYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図12に示す各ステップが実行される。
【0084】
本実施形態では、情報Pa(SMITH)とQa(ABC School)を有する利用者Aの情報端末を使って、利用者Aが情報Pb’(CHEN)と情報Qb’(CHINA)を検索キーにして利用者Bを検索した後に、情報Pb(CHEN)と情報Qb(CHINA)を有する利用者Bの情報端末を使って、利用者Bが情報Pa’(SMITH)と情報Ra’(USA)を検索キーにして利用者Aを検索した。その結果、ステップS1311の検索により、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pb)、G(Pa’))、およびF(G(Qb’)、G(Pa))=F(G(Qb)、G(Pa’))の2組が同値なものとして検出される。すなわち、利用者Aの情報端末と利用者Bの情報端末にはともに(利用者A:SMITH−利用者B:CHEN)の情報セットと(利用者A:SMITH−利用者B:CHINA)の情報セットを持っていることを、サーバの検索手段303が検出することになる。
【0085】
利用者Aと利用者Bが相互に検索し合った場合、次の各ステップが実行される。ネットワークサービスXのサーバにおいて、F(G(Pb’)、G(Pa))および(G(Qb’)、G(Pa))にステップS1310で関連づけられた情報mと、これらと各々同値なものであるF(G(Pb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Pa’))にステップS1509で関連づけられた認識票Xbが、サーバの送受信手段301によって、利用者Aの情報端末210に送信される(ステップS1201)。本実施形態ではこれらに加えてさらに検出された同値ものの組の数pが同時に利用者Aの情報端末210に送信される。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記情報m、認識票Xb、および数pを受信する(ステップS1202)。次に、利用者Aの情報端末の検索手段404が前記情報mを検索キーとして、記憶手段405を検索する。その結果ステップS1307で関連づけられた情報Pa、情報Qa,情報Pb’および情報Qb’を得る(ステップS1203)。そして、ステップS1301およびステップS1302における情報Pa、情報Qa、情報Pb’および情報Qb’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Bの認識票Xbおよび数pを、利用者Aの情報端末の入出力手段にある表示装置701にする(ステップS1204)。
【0086】
さらにネットワークサービスXのサーバにおいて、F(G(Pb)、G(Pa’))および(G(Qb)、G(Pa’))にステップS1509で関連づけられた情報nと、これらと各々同値なものであるF(G(Pb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Pa))にステップS1310で関連づけられた認識票Xaが、サーバの送受信手段301によって、利用者Bの情報端末220に送信される。本実施形態では、これらに加えてさらに検出された数pが同時に利用者Aの情報端末210に送信される。(ステップS1205)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記情報n、認識票Xa、および数pを受信する(ステップS1206)。次に、利用者Bの情報端末の検索手段504が前記情報nを検索キーとして、記憶手段505を検索する。その結果、ステップS1507で関連づけられた情報Pb、情報Qb、情報Pa’および情報Ra’を得る(ステップS1507)。そして、ステップS1501およびステップS1502におけるPb、Qb、Pa’およびRa’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Aの認識票Xaおよび数pを、利用者Bの情報端末の入出力手段にある表示装置1001に表示する(ステップS1208)。
【0087】
図17は、本実施形態のステップS1204において、利用者Aの情報端末の表示装置701に表示された検索結果表示の一例である。図17に示す一例では、検索結果が3件表示されている。3件の検索結果には検索順位1701が表示されている。またステップS1202で受信した数pが一致数1702として表示されている。符号1705、1706および1707が付されている3件の検索結果はいずれも、「SMITH」と「CHEN」が検索し合っているために検索されている。しかし、1705のCHENはこれに加えて(利用者A:SMITH−利用者B:CHINA)の情報ペアでも一致が検出されているため、一致数1702は2となり、一致数が1である1706、1707の「CHEN」よりも検索順位が上位に表示されている。
【0088】
本実施形態では、複数の検索結果がある場合に、サーバが検索結果として被検索者の認識票に加えて、演算結果の一致数を検索者の端末に送ることで、検索結果に順位付けをし、検索者が意図する被検索者を探すことを容易にしている。
【0089】
次に、本実施形態による、本願発明の従来の方法と比較した作用効果を説明する。なお、前記実施形態1で述べた第1から第5の効果は、本実施形態においても有効であり、以下の効果はこれに加えて得られる効果である。
【0090】
本願発明における第6の効果は、複数の検索結果が得られた場合であっても、意図する被検索者を特定できる可能性が高まる点である。前記第2の効果で述べたように、本願発明による方法では、検索者が複数の検索結果を得る可能性が従来の検索方法に比べて小さい。しかし、たとえば名前による検索などの場合複数の結果が検出される可能性がある。たとえば、本実施形態に示す一例では「SMITH」と「CHEN」が互いに検索し合っている。ネットワークサービスXの利用者数が大きい場合、互いに検索し合う「SMITH」と「CHEN」は1組ではない可能性が高い。このような場合でも、本願発明による方法では、利用者Aの情報と利用者Bの情報のすべての組み合わせについて検索をおこなうため、複数の演算結果の一致が得られる場合がある。図17に示したように、互いに検索し合う「SMITH」と「CHEN」が複数居る場合でも、より多くの演算結果が一致した利用者同士が、互いが意図した相手である可能性が高い。
【0091】
(実施形態3)
前記実施形態1および実施形態2では、利用者Aの情報端末および利用者Bの情報端末が各々ネットワークサービスX上での認識票XaおよびXbを有している状態で、ネットワークサービスXのサーバを通じて検索し合った。本実施形態では、利用者Aの情報端末210がネットワークサービスYの認識票Yaのみを持ち、利用者Bの情報端末220がネットワークサービスZの認識票Zbのみを有している状態で、利用者Aおよび利用者Bが互いに検索し合う。
【0092】
図18は、本願発明の実施形態の一例を示している。利用者Aの情報端末210および利用者Bの情報端末220が、ネットワークサービスYのサーバ1800、ネットワークサービスZのサーバ1810、およびネットワークサービスXのサーバ200と、ネットワークを通じて接続されている。
【0093】
図19は、ネットワークサービスYのサーバ1800の概略構成図である。ネットワークサービスYのサーバは、送受信手段1901、検索手段1903、演算手段1904および記憶手段1905を有する。また図20は、ネットワークサービスZのサーバ1810の概略構成図である。ネットワークサービスZのサーバは、送受信手段2001、検索手段2003、演算手段2004および記憶手段2005を有する。
【0094】
図21を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する方法を説明する。先ず、利用者Aの情報端末の入出力手段から406に、利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が入力される(ステップS2101)。
【0095】
図8は、ステップS2101を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。表示装置701には、自分の情報の入力欄802と友達の入力欄803が表示される。自分の情報の入力欄802に情報端末の所有者である利用者Aが入力装置702によって情報Paを入力し、さらに友達の情報の入力欄803に利用者Bの情報Pb’を入力する。次に利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン804を押下することで、図21におけるステップS2102以下の各ステップが実行される。図8の例では、利用者Aの名前が「SMITH」であり、利用者Bの名前が「CHEN」であり、SMITHがCHENを検索している。この例では前記情報Paは「SMITH」、前記情報Pb’は「CHEN」となる。
【0096】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が、前記情報PaおよびPb’をネットワークサービスYのサーバ1800に送信する(ステップS2102)。次に、ネットワークサービスYのサーバの送受信手段が前記情報PaおよびPb’を受信する。その後、前記情報PaおよびPb’を記憶手段1905に認識票Yaと関連づけて保存する(ステップS2103)。
【0097】
なお、本実施形態では、ステップS2103は省略してもよい。ステップS2103を実行すれば、ネットワークサービスYのサーバ1800に、利用者Aの情報端末210から受信した利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が記憶される。ステップS2103を省略すれば、情報Paおよび情報Pb’は記憶されない。すなわち、本実施形態における利用者Aおよび利用者Bの相互検索は、ネットワークサービスYのサーバに利用者の情報を保存しても、しなくても実現が可能である。ステップS2103を省略する場合は、情報Paで認識票Yaを暗号化できず、このため後記ステップS2105が実行できない。ステップS2103を省略した場合、ステップS2105以下の各ステップで演算結果と関連づけるのは、認識票Yaを暗号化したE(Ya)ではなく認識票Yaそのものとするなどの方法がある。
【0098】
次にネットワークサービスYのサーバ1800の演算手段1904が、前記情報Paおよび情報Pb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)およびG(Pb’)を生成する(ステップS2104)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、ステップS2203で使われる演算Gと同じである必要がある。演算Gはたとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。また前記演算GはDES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化であってもよい。さらに、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算であってもよい。
【0099】
次にネットワークサービスYのサーバの演算手段1904が利用者Aの情報Paを秘密鍵として、認識票Yaを暗号化してE(Ya)を生成する。(ステップS2105)。暗号化の方法はDES、3重DES、AES、RC5、MISTYなど何でもよい。なお、本実施形態では、情報Paを暗号鍵として認識票Yaを暗号化したが、ここで用いる暗号鍵はステップS2309において、E(Ya)を受信する利用者Bがその情報端末220に記憶している、または入力可能な情報であれば何であってもよい。次に、ネットワークサービスYのサーバ1800の送受信手段1901が前記G(Pa)、G(Pb’)およびE(Ya)を関連づけて、ネットワークサービスXのサーバ200に送信する(ステップS2106)。このステップS2106は、ネットワークサービスYのサーバ1800が、ネットワークサービスXのサーバ200に対して、演算結果G(Pa)およびG(Pb’)による検索の結果として返すべき検索結果がE(Ya)であるというレコードを登録したことを意味する。
【0100】
次に、ネットワークサービスXのサーバ200の送受信手段301が、前記G(Pa)、G(Pb’)、およびE(Ya)を受信する。次にネットワークサービスXのサーバの演算手段が、前記ステップS2106で関連づけて登録されたG(Pa)、G(Pb’)およびE(Ya)を一意に特定できる検索番号などの情報mを生成し、これをステップS2106の登録に対応する情報としてネットワークサービスYのサーバに送信する(ステップS2107)。次にネットワークサービスYのサーバは、その記憶手段1905にネットワークサービスXのサーバ200から受信した情報mを、情報Paおよび情報Pb’と関連づけて記憶する(ステップS2108)。
【0101】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する(ステップS2109)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS2209で用いた演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば、G(Pa)とG(Pb’)の文字列結合がその例である。さらに他の例として、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などのアルゴリズムで暗号化した結果であってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果であってもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算であってもよい。
【0102】
次にネットワークサービスXのサーバの記憶手段305が、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、ネットワークサービスYのサーバ1800より受信したE(Ya)、および情報mとを関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS2110)。
【0103】
本実施形態では、ネットワークサービスXのサーバ200が、受信したG(Pa)、G(Pb’)より演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成するとして説明をした。ただしこれに限定されることはなく、本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスYのサーバ1800が演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成した後、認識票Yaを暗号化したE(Ya)を関連づけてネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。
【0104】
次に、ネットワークサービスXのサーバの演算手段304が、F(G(Pb’)、G(Pa))を生成する(ステップS2111)。本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスYのサーバ1800が演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を生成した後、ネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))となる。
【0105】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして検索する(ステップS2112)。このステップS2112は検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS2113)。同値なものが検出されると、ステップS2301が実行される。
【0106】
なお、本実施形態では演算Fを非可換な演算としたが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pa)、G(Pb’))であるため、ステップS2112の検索においては、ステップS2110で検索テーブル311に登録したレコードを除くF(G(Pa)、G(Pb’))との同値になるものを検索する。
【0107】
続いて、図22を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する方法を説明する。先ず、利用者Bの情報端末の入出力手段から506に、利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が入力される(ステップS2201)。
【0108】
図11は、ステップS2201を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。表示装置1001には、自分の情報の入力欄1102と友達の入力欄1103が表示される。自分の情報の入力欄1102に情報端末の所有者である利用者Bが入力装置1002によって情報Pbを入力し、さらに友達の情報の入力欄1103に利用者Aの情報Pa’を入力する。次に利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1104を押下することで、図22におけるステップS2202以下の各ステップが実行される。図11の例では、利用者Bの名前が「CHEN」であり、利用者Aの名前が「SMITH」であり、CHENがSMITHを検索している。この例では前記情報Pbは「CHEN」、前記情報Pa’は「SMITH」である。
【0109】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が、前記情報PbおよびPa’をネットワークサービスZのサーバ1810に送信する(ステップS2202)。次に、ネットワークサービスZのサーバの送受信手段が前記情報PbおよびPa’を受信する。その後、前記情報PbおよびPa’を記憶手段2005に認識票Zbと関連づけて保存する(ステップS2203)。
【0110】
なお、本実施形態では、ステップS2203は省略してもよい。ステップS2203を実行すれば、ネットワークサービスZのサーバ1810に、利用者Bの情報端末220から受信した利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が記憶される。ステップS2203を省略すれば、情報Pbおよび情報Pa’は記憶されない。すなわち、本実施形態における利用者Bおよび利用者Aの相互検索は、ネットワークサービスZのサーバに利用者の情報を保存しても、しなくても実現が可能である。ステップS2203を省略する場合は、情報Pbで認識票Zbを暗号化できず、このため後記ステップS2205が実行できない。ステップS2203を省略した場合、ステップS2205以下の各ステップで演算結果と関連づけるのは、認識票Zbを暗号化したE(Zb)ではなく認識票Zbそのものとするなどの方法がある。
【0111】
次にネットワークサービスZのサーバ1810の演算手段2004が、前記情報Pbおよび情報Pa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)およびG(Pa’)を生成する(ステップS2204)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、ステップS2103で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0112】
次にネットワークサービスZのサーバの演算手段2004が利用者Bの情報Pbを秘密鍵として、認識票Zbを暗号化してE(Zb)を生成する。(ステップS2205)。暗号化の方法はDES、3重DES、AES、RC5、MISTYなど何でもよい。なお、本実施形態では、認識票Pbを暗号鍵として認識票Zbを暗号化したが、ここで用いる暗号鍵はステップS2304において、E(Zb)を受信する利用者Aがその情報端末210に記憶している、または入力可能な情報であれば何でもよい。次に、ネットワークサービスZのサーバ1810の送受信手段2001が前記G(Pb)、G(Pa’)およびE(Zb)を関連づけて、ネットワークサービスXのサーバ200に送信する(ステップS2206)。このステップS2206は、ネットワークサービスYのサーバ1810が、ネットワークサービスXのサーバ200に対して、演算結果G(Pb)およびG(Pa’)による検索の結果として返すべき検索結果がE(Zb)であるというレコードを登録したことを意味する。
【0113】
次に、ネットワークサービスXのサーバ200の送受信手段301が、前記G(Pb)、G(Pa’)、およびE(Zb)を受信する。次にネットワークサービスXのサーバの演算手段が、前記ステップS2206で関連づけて登録されたG(Pb)、G(Pa’)およびE(Zb)を一意に特定できる検索番号などの情報nを生成し、これをステップS2206の登録に対応する検索番号としてネットワークサービスZのサーバに送信する(ステップS2207)。次にネットワークサービスZのサーバは、その記憶手段2005にネットワークサービスXのサーバ200から受信した情報nおよび情報Pb、情報Pa’と関連づけて記憶する(ステップS2208)。
【0114】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成する(ステップS2209)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS2109で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0115】
次にネットワークサービスXのサーバの記憶手段305が、演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、ネットワークサービスZのサーバ1810より受信したE(Zb)、および情報nを関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS2210)。
【0116】
本実施形態では、ネットワークサービスXのサーバ200が、受信したG(Pb)、G(Pa’)より演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成すとして説明した。しかし、これに限定されることはなく、本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスZのサーバ1810が演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成した後、認識票Zbを暗号化したE(Zb)を関連づけてネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。
【0117】
次に、ネットワークサービスXのサーバの演算手段304が、F(G(Pa’)、G(Pb))を生成する(ステップS2111)。本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスZのサーバ1810が演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成した後、ネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的には、F(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0118】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))を検索キーとして検索する(ステップS2212)。このステップS2212は検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS2213)。同値なものが検索されると、ステップS2301が実行される。
【0119】
なお、本実施形態では演算Fを非可換な演算としたが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pa’)、G(Pb))=F(G(Pb)、G(Pa’))であるため、ステップS2212の検索においては、ステップS2210で検索テーブル311に登録したレコードを除くF(G(Pb)、G(Pa’))と同値になるものを検索する。
【0120】
図21に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末およびネットワークサービスYを通じて利用者Bを検索する処理である。また図22に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末およびネットワークサービスZを通じて利用者Aを検索する処理である。図21に示した処理と図22に示した処理は各々独立している。たとえばいま、利用者Aがまず利用者Bを検索し、ステップS2112の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値が見つからなければ、サーバ200はステップS2112の処理を続ける。その後利用者Bが利用者Aを検索し、ステップS2210を実行したとする。もしPa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つならば、ステップS2112で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS2210で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は等しい。このため、ステップS2113の分岐はYESとなり、図23に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS2213の分岐がYESとなり、図23に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図23に示す各ステップが実行される。
【0121】
図23を参照して、本実施形態において同値なものの検出後の処理を説明する。利用者Aが先に利用者Bを検索し、その後利用者Bが利用者Aを検索した結果ステップSS213の分岐が「YES」となった場合である。
【0122】
まず、ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS2111で関連づけられた情報mと、これとステップSS2113で同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))にステップS2210で関連づけられた暗号化認識票E(Zb)が、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、サーバYに送信される(ステップS2301)。次にこれらを受信したネットワークサービスYのサーバの検索手段1903が、情報mを検索キーとして検索し、ステップS2108で情報mに関連づけられた情報Paおよび情報Pb’を得る(ステップS2302)。次にネットワークサービスYのサーバの送受信手段1901が、情報Paおよび情報Pb’に暗号化認識票E(Zb)を関連づけて、利用者Aの情報端末に送る(ステップS2303)。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402がこれらを受信した後、演算手段401が暗号化認識票E(Zb)を復号化する(ステップS2304)。次に利用者Aの情報端末の表示装置701にステップS2101に対する検索結果として、利用者BのネットワークサービスZにおける認識票Zbを表示する(ステップS2305)。なお、本実施形態では、利用者Aの情報端末において情報Paを用いて暗号化認識票E(Zb)を復号化したが、ステップS2303とステップS2304を入れ替えて、まずネットワークサービスYのサーバでE(Zb)を復号化した後、平文のEbを利用者Aの情報端末に送信してもよい。
【0123】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pa’)、G(Pb))にステップS2211で関連づけられた情報nと、これとステップSS2213で同値なものとして検出されたF(G(Pa)、G(Pb’))にステップS2110で関連づけられた暗号化認識票E(Ya)が、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、サーバZに送信される(ステップS2306)。次にこれらを受信したネットワークサービスZのサーバの検索手段2003が、情報nを検索キーとして検索し、ステップS2208で情報nに関連づけられた情報Pbおよび情報Pa’を得る(ステップS2307)。次にネットワークサービスZのサーバの送受信手段2001が、情報Pbおよび情報Pa’に暗号化認識票E(Ya)を関連づけて、利用者Bの情報端末に送る(ステップS2308)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502がこれらを受信した後、演算手段501が暗号化認識票E(Ya)を復号化する(ステップS2309)。次に利用者Bの情報端末の表示装置1001にステップS2201に対する検索結果として、利用者AのネットワークサービスYにおける認識票Yaを表示する(ステップS2310)。なお、本実施形態では、利用者Bの情報端末において情報Pbを用いて暗号化認識票E(Ya)を復号化したが、ステップS2308とステップS2309を入れ替えて、まずネットワークサービスZのサーバでE(Ya)を復号化した後、平文のYaを利用者Bの情報端末に送信してもよい。
【0124】
次に、本実施形態で示す本願発明に係わる方法の、従来の方法と比較した作用効果について説明する。なお、前記実施形態1に示した第1から第5の効果は有効である。以下に示す効果は実施形態1に示した効果に加えて得られる本願発明の効果である。
【0125】
第7の効果は、検索サービス提供者が利用者の情報に一切アクセスすることなく、異なるネットワークサービスの利用者間の検索が可能である点である。たとえば、本実施形態では、ネットワークサービスYの利用者であり認識票Yaを持つ利用者Aと、ネットワークサービスZの利用者であり認識票Zbを持つ利用者Bが相互に検索し合っている。その結果利用者Aは利用者BのネットワークサービスZの認識票Zbを、また利用者Bは利用者AのネットワークサービスYの認識票Yaを得ている。しかし、この処理においてネットワークサービスXのサーバには利用者Aの情報Paおよび認識票Yaも、利用者Bの情報Pbおよび認識票Zbも送られておらず、また保存もされていない。
【0126】
多くのサービス事業者にとって利用者の情報や、そのネットワークサービスにおける認識票は保護すべき秘密情報である。このため、検索用の情報を平文で検索サーバに保持する必要のある従来の方法では、本実施形態に述べたような異なるネットワークサービスを跨いだ検索サービスは実現が難しかった。サービス事業者の秘密保持という観点から、本願発明の第7の効果は重要である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】従来の方法による検索の方法の説明図である。
【図2】本願発明の一実施形態における情報端末装置とサーバ装置の構成図である。
【図3】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスXのサーバ装置の概略構成図である。
【図4】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の概略構成図である。
【図5】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の概略構成図である。
【図6】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図7】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索画面の一例である。
【図8】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の入出力手段の概略構成図である。
【図9】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図10】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の入出力手段の概略構成図である。
【図11】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の検索画面の一例である。
【図12】本願発明の一実施形態における検索成立後の処理を説明する図である。
【図13】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図14】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索画面の一例である。
【図15】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図16】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の検索画面の一例である。
【図17】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索結果表示画面の一例である。
【図18】本願発明の一実施形態における情報端末装置とサーバ装置の構成図である。
【図19】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスYのサーバ装置の概略構成図である。
【図20】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスZのサーバ装置の概略構成図である。
【図21】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図22】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図23】本願発明の一実施形態における検索成立後の処理を説明する図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークに接続された端末の利用者が他の端末の利用者を検索するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、インターネットは、Webに代表されるように、主として不特定の利用者に向けた情報の公開に用いられてきた。ところが近年、開示相手を特定した個人的な情報の授受にインターネットを用いるサービスが増えてきている。IP電話、ネットワークゲーム、あるいはソーシャル・ネットワーク・サイト(SNS)などがその例である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
さらに、デジタルカメラ、ビデオカメラ、携帯型音楽プレーヤー、ビデオレコーダ、ナビゲーションシステムなどの様々な民生機器も、インターネットなどのネットワークへの接続が進んでいる。今後はこれらの様々な民生機器も、情報端末として個人間のコミュニケーションの手段として使われるようになると予想される。
【0004】
このようにネットワークに接続された各種情報端末を使って、特定の相手とコミュニケーション、もしくはデータのやりとりを実現する場合、利用者はネットワーク上で通信したい相手を検索して一意に特定する必要がある。
【0005】
ほとんどのサービスでは、個人間のコミュニケーションやデータのやりとりはサービス事業者の運営するサーバ上で行われる。利用者はまず、その端末を通じてサーバログイン時に認証を受ける。次に通信したい相手を探す際には、その相手があらかじめサービス事業者のサーバ上に登録および開示しておいた情報を直接検索する。検索によってその相手を一意に特定できれば、利用者の端末がこのサービス上で相手を一意に識別するための認識票を、サービス事業者のサーバより得る。
【特許文献1】特開2008−123233号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
まず図1を参照して、従来技術によるサーバ上でのネットワークサービス利用者の検索の従来技術を説明する。図1において、利用者Aの情報端末110と利用者Bの情報端末とサーバ100とがネットワークで接続されている。検索者である利用者Aがその端末110を通じて、サーバ100で被検索者である利用者Bの端末120を検索するためには、次のようなステップを要する。第1のステップでは、他の利用者が利用者Bをネットワーク上で検索するための情報Pbを利用者Bが、その情報端末120を通じてサーバ100に送る。サーバ100は、前記ネットワークで利用者Bの情報端末120を一意に特定するための認識票IDbと、前記情報Pbを関連づけた情報セットを記憶手段103に記憶する。第2のステップでは、利用者Aが前記情報Pbを、その端末110を通じてサーバ100に問い合わせる。第3のステップでは、サーバの検索手段102が前記第2のステップの問い合わせに対して、記憶手段103を検索し、第1のステップで利用者Bが登録した前記情報セットが見つかると、サーバ100が利用者Aの端末110に前記認識票IDbを送る。
【0007】
このような従来の検索技術には以下5つの問題がある。
【0008】
第1の問題は、被検索者が検索者をあらかじめ限定する手段がない点である。前記第1のステップで利用者Bがサーバ100に登録した検索用の情報Pbは、検索者だけではなく無関係の第三者である利用者Xも、利用者AがBを検索すると同様に検索することができる。利用者Bは、「利用者Aからは検索されてもよいが、利用者Xからは検索されたくない」という要求を持っているかもしれないが、これは従来の検索技術では実現できなかった。たとえば、被検索者が利用しているSNSサービスにおいて、知人から探してもらうためには、実名を検索用に登録する必要がある。しかし、従来の方法による検索を提供しているSNSサービスでは、被検索者の知人だけでなく悪意の第三者から検索されることを防止する手段はない。このため、SNSサービスの多くの利用者が匿名情報しか登録せず、逆にこのため知人同士が互いに探すことが困難である。
【0009】
第2の問題は、検索者が複数の検索結果を得ることが多く、一意に被検索者を特定するのが困難な点である。多くのサービスでは、前記第1のステップで、利用者Bが検索用にサーバの記憶手段103に登録する情報Pbを、ネットワークで利用者Bを一意に特定するための情報に限定することができないからである。たとえば、SNSサービスでは、各利用者が、各々のニックネームを検索用に登録することが多い。しかしこの場合、複数の利用者が同じニックネームを登録することが頻繁に起こるため、検索者がニックネームで被検索者を検索した場合、サーバから端末に対して複数の一致が報告されることが多い。この場合は、検索者が意図した被検索者を特定することができない。
【0010】
第3の問題は、検索者が検索操作を実行した時点で、サーバに検索キーとなる被検索者の情報がなければ、検索が成立しない点である。たとえば、情報Pbがサーバの記憶手段103に記憶される以前に、利用者Aが情報Pbを検索キーとして利用者Bを検索しても、検索者である利用者Aは利用者Bの検索結果を受け取ることはない。
【0011】
たとえば、図1に示した従来の検索システムにおいては、たとえ利用者Aが情報Pbを持っているとしても、利用者Aが情報Pbの検索をサーバに対して明示的に行わなければ、検索が成立することはない。また利用者Aが情報Pbを検索キーとして明示的な検索操作を実行しても、この時点で利用者Bが情報をサーバに登録していなければ、やはり検索は成立しない。これがSNSをはじめとする様々なネットワークサービスで知人を捜せない理由であり、改善を望む要求が大きい。
【0012】
第4の問題は、悪意の第三者が被検索者になりすますことを防ぐ手段がない点である。たとえば、前記従来の方法では、悪意の第三者Xが利用者Bの情報Pbを知っており、利用者Xがその端末130を通じてこの利用者Bの情報を、利用者Xのものとしてサーバの記憶手段130に検索用に登録したとする。サーバの記憶手段103には、前記ネットワークにおいて、情報Pbと利用者Xの情報端末130を一意に特定するための認識票IDxとを関連づけた情報セットPb−IDxが記憶される。この場合、前記第2のステップで、利用者Aの情報端末110がサーバ100に対して前記情報Pbで利用者Bを検索した時、サーバ100より検索結果として利用者Aの情報端末110に返信されるのは、利用者Bの認識票IDbではなく、利用者Xの認識票IDxである。たとえば、SNSサービスで被検索者が他人の本名を検索用に登録した場合、検索者はこれが被検索者本人であることを確認することができない。このため悪意の第三者になりすまされるリスクがある。
【0013】
第5の問題は、検索サーバの運営者がすべての被検索者の情報にアクセスが可能だという点である。サーバ100の運営・管理者は、前記第1のステップで被検索者である利用者Bがサーバの記憶手段103に登録する情報Pbを含む情報にアクセス可能である。この結果、すべての利用者が登録する情報が、サーバの運営・管理者のもとに集中する。
【0014】
本願発明は、このような従来の検索方法による検索に係る問題を解決するためになされたものであり、ネットワーク上で被検索者が検索者をあらかじめ選択することができ、検索において複数の検索結果を得ることが少なく、さらに被検索者がサーバの運営者にさえその情報を開示する必要がなく、明示的な検索をおこなわなくとも知人をネットワーク上で安全に検索することができ、さらに悪意の第三者によるなりすましを有効に排除できるような、検索手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を受信する受信手段と、前記情報Paと前記情報Pb’を任意の演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)とを関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を受信し、前記演算手段は、前記情報Pbおよび前記情報Pa’を前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)を生成し、さらに、前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、前記一致が検出された場合に前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0016】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0017】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Paを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記第3演算結果G(Pb)および前記第4演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第4演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0018】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)、および他の利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Qa)と前記第3演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Xaと前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’)) および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0019】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけ、さらに前記第2演算結果G(Qa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて、各々検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第4演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記第前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0020】
本発明の一態様として、ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)、前記利用者Bに関する情報Qbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Qb)、および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、さらに、前記情報第3演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)、および前記第4演算結果G(Qb)および前記第5演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、前記記憶手段に記憶されている第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0021】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、前記認識票Yaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【0022】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記第1暗号化認識票E(Ya)と前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、を有することを特徴とするサーバ。
【0023】
本発明の一態様として、第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を前記第二のネットワークサービスYのサーバが演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)、および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記第2のネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、前記認識票Yaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)を関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの利用する情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)および前記認識票Zbを任意の暗号化方式で暗号化した第2暗号化認識票E(Zb)を、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、さらに、前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、前記一致が検出された場合、前記第1暗号化認識票E(Ya)を前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、を有することを特徴とするサーバが提供される。
【発明の効果】
【0024】
本発明に係るシステム、方法、コンピュータプログラム、サーバ、情報端末、オペレーティングシステム、ミドルウェア、情報通信機器、認証方法、システム及びアプリケーションソフトウェアにおいては、互いに検索し合う利用者のみが検索でき、検索者が複数の検索結果を得る可能性が小さく、検索者が操作を実行した時点でサーバに検索キーとなる被検索者の情報がなくとも後に検索結果を得られ、悪意の第三者によるなりすましが従来の技術より困難であり、検索サービス提供者が利用者の情報にアクセスする必要がなく、複数の検索結果が得られた場合であっても意図する被検索者を特定できる可能性が高く、検索サービス提供者が利用者の情報に一切アクセスすることなく異なるネットワークサービスの利用者間の相互検索が可能になるような、検索手段が組み込まれている。従って、本願発明によれば、ネットワークサービス利用者間の安全で制度の高い検索が実現する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための現在考えられる最良の形態について説明する。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって明確に定義されているため、以下の説明により本発明の範囲を限定的に解釈すべきではない。単に本発明の一般原理が例示されていると解釈される。
【0026】
図2は、本願発明の実施形態1および実施形態2に係るシステムの構成の例を示している。ネットワークサービスXのサーバ200と、利用者Aの情報端末210、および利用者Bの情報端末220がネットワークを介して接続されている。
【0027】
図3は、本願発明に係るネットワークサービスXのサーバ200の概略構成図である。サーバ200は、送受信手段301、テーブル作成手段302、検索手段303、演算手段304、および記憶手段305を有する。また記憶手段は認証テーブル311を有する。
【0028】
図4は、本願発明に係る利用者Aの情報端末210の概略構成図である。利用者Aの情報端末210は、演算手段401、送受信手段402、テーブル作成手段403、検索手段404、記憶手段405、および入出力手段406を有する。
【0029】
図5は、本願発明に係る利用者Bの情報端末220の概略構成図である。利用者Bの情報端末220は、演算手段501、送受信手段502、テーブル作成手段(記憶手段)503、検索手段504、および記憶手段505、および入出力手段506を有する。
【0030】
以下の各実施形態では、利用者Aが利用する情報端末210を通じて、利用者Bの利用する情報端末220を、また利用者Bが利用する情報端末220を通じて利用者Aの利用する情報端末210を相互に検索する。Pa、QaおよびRaは各々利用者Aに関する情報である。Pb各々Qbは利用者Bに関する情報である。「利用者に関する情報」とは、利用者を特定するために必要な情報である。例えば、利用者の氏名などの属性情報である。属性情報には、住所、年齢、職業なども含まれて得る。また、利用者がネットワークサービスに登録し、その利用者が知っている情報や保持している情報であってもよい。各々またネットワークサービスX上で、利用者Aの情報端末またはサーバ210を一意に特定するための認識票をXa、利用者Bの情報端末220を一意に特定するための認識票をXbとする。これらの認識票は、ネットワークサービスX上で各々の情報端末を一意に特定できるものなら何でもよい。認識票の例としては、IPアドレス、MACアドレス、またはネットワークサービスXの提供者が各々の情報端末に割り当てたIDなどを挙げることができる。ここでいうIDとは、例えば、ネットワークサービスXがIP電話サービスであれば、そのIP電話サービスにおける電話番号が認識票となる。また、認識票は、利用者が情報端末を使用する際にその情報端末を特定できればよく、同じ認識票が常に同じ情報端末を特定する必要はない。例えば、利用者がインターネットカフェなどへ行って情報端末を用いてネットワークサービスを利用している間、その情報端末が認識票によって特定されればよい。ネットワークサービスがSNSであれば、利用者のハンドルネームや利用者のマイページのURLが認識票となる。ウェブメールサービスであれば、利用者のメールアドレスが認識票となる。
【0031】
ここで、利用者の属性情報を表す記号(PaまたはPb)の右上に「ダッシュ」の付されていない情報は、利用者が利用する情報端末に入力され記憶されているその利用者自身の属性情報であることを示す。たとえば、Paは利用者Aの情報端末の入出力手段406を通じて入力された、または記憶手段405に記憶されている、利用者A自身の属性情報であることを示す。同様に、Pbは利用者Bの利用する情報端末の入出力手段506を通じて入力された、または記憶手段505に記憶されている、利用者B自身の属性情報であることを示す。一方、情報を表す符号の右上に付した「ダッシュ」は、利用者が利用する情報端末に入力され記憶されているその利用者以外の利用者の属性情報であることを示す。たとえば、Pa’は利用者Bの情報端末の入出力手段506を通じて入力された、または記憶手段505に記憶されている、利用者Aの属性情報であることを示す。Pb’は利用者Aの情報端末の入出力手段406を通じて入力された、または記憶手段405に記憶されている、利用者Bの情報であることを示す。
【0032】
利用者の属性情報は、例えば、メーラのアドレス帳や、IP電話ソフトゥエアの電話帳、名刺を管理するデータベースなどに記憶される。以下、文脈から属性情報を意味することが明らかである場合には、単に情報と記す場合がある。また、「利用者の利用する端末」を、「利用者の端末」と記す場合もある。
【0033】
利用者Aの情報Pa、QaおよびRaは、名前、電子メールアドレス、電話番号、住所、任意のネットワークサービスのID(Identification)またはアドレス情報など、利用者Aの、または利用者Aを識別するための情報である。同様に、利用者Bの情報PbおよびQbは、名前、電子メールアドレス、電話番号、住所、任意のネットワークサービスのID(Identification)またはアドレス情報など、利用者Bの、または利用者Bを識別するための情報である。また、情報Paと情報Pbの同じ属性(例えば、「住所」、「電話番号」という属性)についての情報であってよいし、異なる属性についての情報であってもよい。
【0034】
利用者Aの情報端末に入力または記憶された情報PaおよびPb’、さらに利用者Bの情報端末に入力または記憶された情報PbおよびPa’がすべて正しい場合には、Pa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つ。しかし、もしいずれかの情報に誤りがある場合には、これら2つの等式が成り立つとは限らない。たとえば、利用者Bの情報端末に入力または記憶された利用者Aの情報Pa’が正しくない場合、Pa=Pa’は成り立たないかもしれない。Qa、Ra、Qbについても同様である。
【0035】
(実施形態1)
本実施形態では、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索し、かつ利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索した時に、ネットワークサービスXのサーバが利用者Aの情報端末210に対して利用者Bの情報端末の認識票Xbを、さらに利用者Bの情報端末220に対して利用者Aの情報端末の認識票Xaを、各々送付する。
【0036】
図6を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する方法を説明する。先ず、利用者Aの情報端末の入出力手段406に、利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が入力される(ステップS601)。図7は利用者Aの情報端末の入出力手段406の概略構成図の一例である。利用者Aの情報端末の入出力手段は、表示装置701と入力装置702とを有する。
【0037】
図8は、ステップS601を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。表示装置701には、自分の情報の入力欄802と友達の情報の入力欄803が表示されている。自分の情報の入力欄802に情報端末の所有者である利用者Aが入力装置702によって情報Paを入力し、さらに友達の情報の入力欄803に利用者Bの情報Pb’を入力する。次に利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン804を押下することで、図6におけるステップS602以下の各ステップが実行される。図8の例では、利用者Aの情報としてその名前が「SMITH」として入力され、利用者Bの情報としてその名前が「CHEN」として入力され、SMITHがCHENを検索していることが表されている。この例では前記情報Paは「SMITH」、前記情報Pb’は「CHEN」となる。
【0038】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS601で入力された情報Paと情報Pb’を記憶する(ステップS602)。
【0039】
なお、本実施形態におけるステップS601では利用者Aが入力装置702を通じて情報Paおよび情報Pb’を入力した後、ステップS602でこれらを記憶手段405に記憶するとして説明している。しかし、これに限られることはない。例えば、本願発明では情報Paおよび情報Pb’があらかじめ記憶手段405に記憶されていてもよい。また、情報Paおよび情報Pb’のどちらか一方が記憶手段405に記憶されており、他方が入出力手段406から入力されてもよい。
【0040】
次に、利用者Aの情報端末の演算手段401が前記情報Paおよび情報Pb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)およびG(Pb’)を生成する(ステップS603)。本願発明で演算Gは任意の演算でよいが、利用者Bの情報端末220において、ステップS903で使われる演算Gと同じである必要がある。Gは、たとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。そして、前記演算Gとしては、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化が用いられる。また、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算、あるいは不可逆な演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算でもよい。なお、不可逆な演算とは、AからBが演算された場合、BからAを求める逆の演算の実行が計算量的にみて実質的に不可能な演算のことをいう。
【0041】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記G(Pa)およびG(Pb’)をサーバ200に送信する(ステップS604)。次に、サーバの送受信手段301が、前記G(Pa)およびG(Pb’)を受信する。次に、サーバの演算手段304が利用者Aの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報mを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報mを利用者Aの情報端末に送信する(ステップS605)。次にステップS602で利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶された情報Paおよび情報Pb’に情報mを関連付け、利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶する(ステップS606)
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304は、任意の非可換な演算Fを用いて、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する(ステップS607)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS907で用いた演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば、G(Pa)とG(Pb’)の文字列結合がその一例である。さらに他の例としては、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5、MISTYなどのアルゴリズムで暗号化した結果でもあってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果でもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算であってもよい。
【0042】
次にサーバの記憶手段305が演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と、利用者Aの情報端末210をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xaおよび前記情報mと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS608)。ここで認識票Xaはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Aの情報端末210からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0043】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Aの情報端末から受信したG(Pa)、G(Pb’)より演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を生成し、サーバの記憶手段305に前記情報mと関連づけて記憶する(ステップS609)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))が成り立つ。
【0044】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして検索する(ステップS610)。このステップS610は検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))と同値のものが検索されるまで続けられる(ステップS611)。同値のものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0045】
なお、上記の説明では演算Fを非可換な演算として説明したが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pa)、G(Pb’))が成り立つため、ステップS610の検索においては、ステップS608で検索テーブル311に登録した情報mに関連付けられたレコードを除くF(G(Pb’)、G(Pa))と同値のものを検索する。
【0046】
次に図9を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する各ステップを説明する。先ず、利用者Bの情報端末の入出力手段506に、利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が入力される(ステップS901)。図10は利用者Bの情報端末の入出力手段506の概略構成図の一例である。利用者Bの情報端末の入出力手段は、表示装置1001と入力装置1002とを有する。
【0047】
図11は、ステップS901を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。表示装置1001には、自分の情報の入力欄1102と友達の入力欄1103が表示される。自分の情報の入力欄1102に情報端末の所有者である利用者Bが入力装置1002によって情報Pbを入力し、さらに友達の情報の入力欄1103に利用者Aの情報Pa’を入力する。次に利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1104を押下することで、図9におけるステップS902以下の各ステップが実行される。図11の例では、利用者Bの名前が「CHEN」であり、利用者Aの名前が「SMITH」であり、CHENがSMITHを検索している。この例では前記情報Pbは「CHEN」、前記情報Pa’は「SMITH」である。
【0048】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS901で入力された情報Pbと情報Pa’を記憶する(ステップS902)
なお、本実施形態におけるステップS901では利用者Bが入力装置1002を通じて情報Pbおよび情報Pa’を入力した後、ステップS902でこれらを記憶手段505に記憶するとして説明した。しかし、これに限定されることはない。例えば、本願発明では情報Pbおよび情報Pa’があらかじめ記憶手段505に記憶されていてもよい。また、情報Pbおよび情報Pa’のどちらか一方が記憶手段505に記憶されており、他方が入出力手段506から入力されてもよい。
【0049】
次に、利用者Bの情報端末の演算手段501が前記情報Pbおよび情報Pa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)およびG(Pa’)を生成する(ステップS903)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Aの情報端末210において、ステップS603で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0050】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記G(Pb)およびG(Pa’)をサーバ200に送信する(ステップS904)。次に、サーバの送受信手段301が、前記G(Pb)およびG(Pa’)を受信する。次に、サーバ演算手段304が利用者Bの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報nを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報nを利用者Bの情報端末に送信する(ステップS905)。次にステップS902で利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶された情報Pbおよび情報Pa’に情報nを関連づけた上、利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する(ステップS906)。
【0051】
次にサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成する(ステップS907)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS607で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0052】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))と、利用者Bの情報端末220をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xbおよび前記情報nと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS908)。ここで認識票Xbはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Bの情報端末220からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0053】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Bの情報端末から受信したG(Pb)、G(Pa’)より演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、サーバの記憶手段305に前記情報nと関連付けて記憶する(ステップS909)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般には、F(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0054】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))を検索キーとして検索する(ステップS910)。前記ステップS910は検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS911)。同値なものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0055】
図6に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末を通じて利用者Bを検索する処理である。また図9に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索する処理であり、各々独立している。例えば、利用者Aが先ずその情報端末を通じて利用者Bを検索し、ステップS610の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値なものが見つからなければ、サーバ200はステップS610の処理を続ける。その後、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索し、ステップS908を実行したとする。もしPa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つならば、ステップS610で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS908で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は同値なものとなる。このため、ステップS611の分岐はYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS911の分岐がYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図12に示す各ステップが実行される。
【0056】
利用者Aと利用者Bが相互に検索し合った場合、次の各ステップが実行される。ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS609で関連づけられた情報mと、これと同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))にステップS908で関連づけられた認識票Xbが、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、利用者Aの情報端末210に送信される(ステップS1201)。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記情報mおよび認識票Xbを受信する(ステップS1202)。次に、利用者Aの情報端末の検索手段404が前記情報mを検索キーとして、記憶手段405を検索する。その結果ステップS606で関連づけられた情報Paと情報Pb’を得る(ステップS1203)。そして、ステップS601の情報Paおよび情報Pb’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Bの認識票Xbを、利用者Aの情報端末の入出力手段にある表示装置701に表示などする(ステップS1204)。
【0057】
さらに、同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))とステップS908で関連づけられた情報nと、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS608で関連付けられた認識票Xaが、サーバの送受信手段301によって、利用者Bの情報端末220に送信される。(ステップS1205)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記情報nおよび認識票Xaを受信する(ステップS1206)。次に、利用者Bの情報端末の検索手段504が前記情報nを検索キーとして、記憶手段505を検索する。その結果ステップS906で関連づけられた情報Pbおよび情報Pa’を得る(ステップS1207)。そして、ステップS901のPbおよびPa’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Aの認識票Xaを、利用者Bの情報端末の入出力手段にある表示装置1001に表示などする(ステップS1204)。
【0058】
次に、本実施形態を用いて、本願発明の従来に方法と比較した作用効果について説明する。
【0059】
第1の効果は、互いに検索し合っている利用者が検索される点である。この場合、検索結果には、互いに検索し合っている利用者以外は含まれることが抑制される。従来の方法によれば、たとえば利用者Bが利用者Aを検索する場合、利用者Bがサーバに情報Pbを登録し、利用者Aは情報Pbを検索キーとしてサーバの検索テーブルを検索していた。この方法では、利用者Aだけでなく、無関係の利用者も利用者Bを検索することができる。本願発明では、利用者Aが利用者Bを検索する場合に、検索キーとしてF(G(Pa)、G(Pb’))が利用される。このため、無関係の利用者がたとえ被検索者の情報Pbを持っていても、情報Paを持っていなければ、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成できない。したがって無関係の利用者は利用者Aと同様に利用者Bを検索することはできない。このように、本願発明による方法では、被検索者が検索者を限定することができる。本実施形態によれば、互いに検索している利用者を互いに検索ができるという検索システムを実現できる。
【0060】
第2の効果は、検索者が複数の検索結果を得る可能性が、従来の検索方法に比べて小さい点である。たとえば、図8に示した一例では、SMITHという名前を持つ検索者が、CHENという名前を持つ被検索者を検索している。従来の方法によれば、CHENという名前を持つ被検索者が複数いる場合、この検索者が検索結果として得るのは、CHENという名前を持つすべての被検索者である。しかし、本願発明による方法では、この検索者が検索結果として得るのは、CHENという名前を持つ被検索者の中でSMITHを検索した者に限定される。従来の方法に比べて、本願発明による方法では、検索者が意図した被検索者を特定できる可能性が高くなる。
【0061】
第3の効果は、検索者が検索操作を実行した時点で、サーバに検索キーとなる被検索者の情報がなくとも、後に検索結果を得られる場合がある点である。従来の方法では、検索者が検索操作を実行した時点で検索キーとなる被検索者の情報がサーバに登録していなければ、将来にわたり検索が成立することはなかった。本実施形態で説明した一例では、先ず利用者Aが演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして利用者Bを検索している(ステップS610)。この時点では検索が成立せず、サーバの検索手段は検索を繰り返す。しかし、その後、利用者Bが利用者Aを検索し、演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))をサーバの検索テーブル311に登録した(ステップS908)後に、ステップS610における同値なものが検出される。この結果、利用者Aの情報端末は検索結果として利用者Bの認識票Xbと情報mを受信する(ステップS120)。このように、検索者である利用者Aが利用者Bの検索操作を実行した時点で検索に利用者Bの情報が含まれていなくても、その後、利用者Bが利用者Aを検索した時点で、利用者Aがその情報端末210で過去に行った検索に対応する結果として利用者Bの認識票Xbを受信できる。
【0062】
第4の効果としては、悪意の第三者のなりすましが困難である点である。本願発明では、利用者Aが利用者Bを検索する場合に、検索キーとしてF(G(Pa)、G(Pb’))が利用される。このため、無関係の利用者がたとえ被検索者の情報Pbを持っていても、情報Paを持っていなければ、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成できない。無関係の利用者Xが利用者Aの情報(Pa’’)と利用者Bの情報(Pb’’)を両方持っており、かつ両方が正しい(Pa’’=Paかつ Pb’’=Pb)場合に、利用者Aまたは利用者Bになりすますことが可能である。しかし、被検索者の情報を持っているだけで被検索者になりすますことができる従来の方法と比較すると、第三者によるなりすましは困難となる。
【0063】
第5の効果は、演算Gまたは演算Fにハッシュ演算などの非可逆演算を用いることによって、検索サーバの運営者が利用者の情報PaやPbを保有することなく、検索サービスを提供することができる点である。従来の方法では、検索キーとなる情報を、検索サービスを提供するサーバの記憶装置に平文で記憶する必要があった。本願発明による方法では、演算Fに非可逆演算を用いれば、本実施形態における情報Paや情報Pbを平文でサーバに記憶する必要なく、さらに検索サービスXの提供者は、検索テーブル311に登録されている演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))や演算結果F(G(Pb)、G(Pa’)からPaやPbを入手する手段はない。また、もし演算結果Gに非可逆演算を用いれば、情報Paや情報Pbをサーバに記憶する必要がないだけでなく、サーバ200は利用者の一切の情報を受信せずとも、検索サービスを提供できる。
【0064】
(実施形態2)
前記実施形態1においては、利用者Aと利用者Bとが、自分の情報と相手の情報とを各々1個ずつ用いて検索しあう。これに対して本実施形態では、利用者Aと利用者Bとが、自分の情報と相手の情報とを各々1個以上用いて検索しあう。本実施形態において、前記実施形態1における図12のフロー図に相当する処理は、ほぼ同じであることから、本実施形態の説明においては図12を代用する。本実施形態の説明中で、図12を参照している場合には、図12の表記ではなく、本文が優先する。
【0065】
図13を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する、各ステップを説明する。先ず、利用者Aの情報端末の記憶手段405に利用者Aの情報PaおよびQaを記憶する(ステップS1301)。情報PaおよびQaは利用者Aの情報端末の入力手段702から取得した後に記憶されてもよく、またはネットワークを経由して利用者Aの情報端末の送受信手段402が受信した後に記憶されてもよい。本実施形態では一例としてPaおよびQaの2つの情報がステップS1302に先だって記憶されている場合を用いて本願発明を説明する。ただし、本発明はこれに限定されない。このステップで利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶される利用者Aの情報の数は1個以上であれば何個でもよい。説明のための一例としてここでは、情報Paとして利用者Aの名前「SMITH」が、また情報Qaとして利用者Aの出身校「ABC School」が記憶されたとする。
【0066】
次に、検索用の利用者Bの情報Pb’およびQb’が利用者Aの情報端末の入力装置702より利用者Aの情報端末に入力される(ステップS1302)。図14は、本実施形態のステップS1302を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。図14の表示画面は、利用者Aが友達の情報を入力する入力欄1401、1402、1403、1404および検索実行を利用者Aの情報端末に指示するための検索ボタン1405を有する。次に、利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン1405を押下することで、図13におけるステップS1303以下の各ステップが実行される。図14の例では情報Pb’として利用者Bの名前「CHEN」が、また情報Qa’として利用者Bの国籍「CHINA」が入力されている。友達の情報入力欄に入力される利用者Bの情報は1個以上であればいくつでもよい。
【0067】
なお、本実施形態のステップS1302では、利用者Aの情報PaおよびQaがあらかじめ利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶されており、利用者Bの情報Pb’およびQb’が表示装置701の表示に従って入力装置702から入力されている。しかし、本願発明では、情報Pa、Qa、Pb’、Qb’のどの情報があらかじめ利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶されていてもよく、あらかじめ記憶されていない情報がステップS1302と同様の処理で利用者Aの情報端末210に与えられればよい。
【0068】
次に、利用者Aの情報端末の記憶手段がステップS1302で入力された情報Pb’および情報Qb’を記憶する(ステップS1303)
次に、利用者Aの情報端末の演算手段401が前記情報Pa、Qa、Pb’およびQb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)、G(Pa)、G(Pb’)およびG(Qb’)を生成する(ステップS1304)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Bの情報端末220において、ステップS1504で使われる演算Gと同じである必要がある。Gは、たとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。また前記演算GはDES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化でもよい。さらに、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算でもよい。
【0069】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402がG(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)をサーバ200に送信する(ステップS1305)。次に、サーバの送受信手段301が、G(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)を受信する。次に、サーバの演算手段304が利用者Aの情報端末からのこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報mを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報mを利用者Aの情報端末に送信する(ステップS1306)。次にステップS1303で利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶された情報Pb’および情報Qb’に情報mを関連づけた上、利用者Aの情報端末の記憶手段405に記憶する(ステップS1307)。
【0070】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、F(G(Pa)、G(Qb’))、F(G(Qa)、G(Pb’))およびF(G(Qa)、G(Qb’))を生成する(ステップS1308)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS1508で用いる演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば文字列結合がある。さらに他の例として、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などのアルゴリズムで暗号化した結果であってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果であってもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算でもあってもよい。
【0071】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、F(G(Pa)、G(Qb’))、F(G(Qa)、G(Pb’))およびF(G(Qa)、G(Qb’))の各々と、利用者Aの情報端末210をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xaおよび情報mと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS1309)。ここで認識票Xaはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Aの情報端末210からネットワークを通じて取得されていてもよい。
【0072】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Aの情報端末から受信したG(Pa)、G(Qa)、G(Pb’)およびG(Qb’)より演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))、F(G(Pb’)、G(Qa))、F(G(Qb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Qa))を生成した上、認識票Xaおよび情報mと関連づけて記憶する(ステップS1310)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))となる。
【0073】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))、F(G(Pb’)、G(Qa))、F(G(Qb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Qa))を検索キーとして検索する(ステップS1311)。前記ステップS1311は検索テーブル311からこれらの演算結果と同値なものが検出されるまで続けられる(ステップS1312)。同値なものが検出されると、ステップS1201が実行される。
【0074】
次に図15を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する各ステップを説明する。先ず、利用者Bの情報端末の記憶手段505に利用者Bの情報PbおよびQbを記憶する(ステップS1501)。情報PbおよびQbは利用者Bの情報端末の入力手段1002から取得後記憶されてもよく、またはネットワークを経由して利用者Bの情報端末の送受信手段502が受信後記憶されてもよい。本実施形態では一例としてPbおよびQbの2つの情報が後記ステップS1502に先だって記憶される場合を用いて本願発明を説明する。しかしこのステップで利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する利用者Bの情報の数は1個以上であれば何個でもよい。説明のための一例としてここでは、情報Pbとして利用者Bの名前「CHEN」が、また情報Qbとしてその国籍「CHINA」が記憶されていたとする。
【0075】
次に、利用者Bの情報Pa’およびRa’が利用者Bの情報端末の入力装置1002より利用者Bの情報端末に入力される(ステップS1502)。次に、利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1605を押下することで、図15におけるステップS1503以下の各ステップが実行される。図16は、本実施形態のステップS1502を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。図16の表示画面は、利用者Bが被検索者の情報を入力する入力欄1601、1602、1603、1604、および検索実行を利用者Bの情報端末に指示するための検索ボタン1605を有する。図16の例では情報Pa’として利用者Aの名前「SMITH」が、また情報Ra’として利用者Bの国籍「USA」が入力されている。被検索者の情報入力欄は1個以上であればいくつであってもよい。被検索者の情報入力欄に入力される利用者Aの情報は1個以上であればいくつでもよい。
【0076】
なお、本実施形態のステップS1502では、利用者Bの情報PbおよびQbがあらかじめ利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶されており、利用者Bの情報Pa’およびRa’が表示装置1001の表示に従って入力装置1002から入力されている。しかし、本願発明では、情報Pb、Qb、Pa’、Ra’のどの情報があらかじめ利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶されていてもよい。この場合、あらかじめ記憶されていない情報はステップS1502と同様の処理で利用者Bの情報端末220に与えられればよい。
【0077】
次に、利用者Bの情報端末の記憶手段がステップS1502で入力された情報Pa’および情報Ra’を記憶する(ステップS1503)。
【0078】
次に、利用者Bの情報端末の演算手段501が前記情報Pb、Qb、Pa’およびRa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)を生成する(ステップS1504)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、利用者Aの情報端末210において、ステップS1304で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0079】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502がG(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)をサーバ200に送信する(ステップS1505)。次に、サーバの送受信手段301が、G(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)を受信する。次に、サーバの演算手段304がこの検索要求を一意に識別することのできる検索番号などの情報nを生成し、記憶手段305に記憶する。次に、サーバの送受信手段301が、情報nを利用者Bの情報端末に送信する(ステップS1506)。次にステップS1503で利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶された情報Pa’および情報Ra’に情報nを関連づけた上、利用者Bの情報端末の記憶手段505に記憶する(ステップS1507)
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、F(G(Pb)、G(Ra’))、F(G(Qb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Ra’))を生成する(ステップS1508)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS1308で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0080】
次にサーバの記憶手段305が前記演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、F(G(Pb)、G(Ra’))、F(G(Qb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Ra’))の各々と、利用者Bの情報端末220をネットワークサービスX上で一意に特定するための認識票Xbおよび情報nと関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS1509)。ここで認識票Xbはあらかじめサーバの記憶手段305に記憶されていても、利用者Bの情報端末220からネットワークを通じて取得されてもよい。
【0081】
次にサーバの演算手段304が前記利用者Bの情報端末から受信したG(Pb)、G(Qb)、G(Pa’)およびG(Ra’)より演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))、F(G(Pa’)、G(Qb))、F(G(Ra’)、G(Pb))およびF(G(Ra’)、G(Qb))を生成した上、認識票Xbおよび情報nと関連づけて記憶する(ステップS1510)。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0082】
次に、サーバの検索手段303が、検索テーブル311から演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))、F(G(Pa’)、G(Qb))、F(G(Ra’)、G(Pb))およびF(G(Ra’)、G(Qb))を検索キーとして検索する(ステップS1511)。前記ステップS1511は検索テーブル311からこれらの演算結果と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS1512)。同値なものが検索されると、ステップS1201が実行される。
【0083】
図13に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末を通じて利用者Bを検索する処理である。また図15に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索する処理である。図13に示した処理と、図15に示した処理は各々独立して実行される。たとえばいま、利用者Aが先ずその情報端末を通じて利用者Bを検索し、ステップS1311の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値なものが検出されなければ、サーバ200はステップS1311の処理を続ける。その後利用者Bがその情報端末を通じて利用者Aを検索し、ステップS1509を実行したとする。いま、Pa=Pa’、Pb=Pb’、およびQb=Qb’が成り立つとする。この時、ステップS1311で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS1509で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は等しい。さらにステップS1311で検索キーであるF(G(Qb’)、G(Pa))と、ステップ1509で登録したF(G(Qb)、G(Pa’))も等しい。このため、ステップS1312の分岐はYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS1512の分岐がYESとなり、図12に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図12に示す各ステップが実行される。
【0084】
本実施形態では、情報Pa(SMITH)とQa(ABC School)を有する利用者Aの情報端末を使って、利用者Aが情報Pb’(CHEN)と情報Qb’(CHINA)を検索キーにして利用者Bを検索した後に、情報Pb(CHEN)と情報Qb(CHINA)を有する利用者Bの情報端末を使って、利用者Bが情報Pa’(SMITH)と情報Ra’(USA)を検索キーにして利用者Aを検索した。その結果、ステップS1311の検索により、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pb)、G(Pa’))、およびF(G(Qb’)、G(Pa))=F(G(Qb)、G(Pa’))の2組が同値なものとして検出される。すなわち、利用者Aの情報端末と利用者Bの情報端末にはともに(利用者A:SMITH−利用者B:CHEN)の情報セットと(利用者A:SMITH−利用者B:CHINA)の情報セットを持っていることを、サーバの検索手段303が検出することになる。
【0085】
利用者Aと利用者Bが相互に検索し合った場合、次の各ステップが実行される。ネットワークサービスXのサーバにおいて、F(G(Pb’)、G(Pa))および(G(Qb’)、G(Pa))にステップS1310で関連づけられた情報mと、これらと各々同値なものであるF(G(Pb)、G(Pa’))およびF(G(Qb)、G(Pa’))にステップS1509で関連づけられた認識票Xbが、サーバの送受信手段301によって、利用者Aの情報端末210に送信される(ステップS1201)。本実施形態ではこれらに加えてさらに検出された同値ものの組の数pが同時に利用者Aの情報端末210に送信される。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が前記情報m、認識票Xb、および数pを受信する(ステップS1202)。次に、利用者Aの情報端末の検索手段404が前記情報mを検索キーとして、記憶手段405を検索する。その結果ステップS1307で関連づけられた情報Pa、情報Qa,情報Pb’および情報Qb’を得る(ステップS1203)。そして、ステップS1301およびステップS1302における情報Pa、情報Qa、情報Pb’および情報Qb’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Bの認識票Xbおよび数pを、利用者Aの情報端末の入出力手段にある表示装置701にする(ステップS1204)。
【0086】
さらにネットワークサービスXのサーバにおいて、F(G(Pb)、G(Pa’))および(G(Qb)、G(Pa’))にステップS1509で関連づけられた情報nと、これらと各々同値なものであるF(G(Pb’)、G(Pa))およびF(G(Qb’)、G(Pa))にステップS1310で関連づけられた認識票Xaが、サーバの送受信手段301によって、利用者Bの情報端末220に送信される。本実施形態では、これらに加えてさらに検出された数pが同時に利用者Aの情報端末210に送信される。(ステップS1205)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が前記情報n、認識票Xa、および数pを受信する(ステップS1206)。次に、利用者Bの情報端末の検索手段504が前記情報nを検索キーとして、記憶手段505を検索する。その結果、ステップS1507で関連づけられた情報Pb、情報Qb、情報Pa’および情報Ra’を得る(ステップS1507)。そして、ステップS1501およびステップS1502におけるPb、Qb、Pa’およびRa’を検索キーとした検索操作の結果として、利用者Aの認識票Xaおよび数pを、利用者Bの情報端末の入出力手段にある表示装置1001に表示する(ステップS1208)。
【0087】
図17は、本実施形態のステップS1204において、利用者Aの情報端末の表示装置701に表示された検索結果表示の一例である。図17に示す一例では、検索結果が3件表示されている。3件の検索結果には検索順位1701が表示されている。またステップS1202で受信した数pが一致数1702として表示されている。符号1705、1706および1707が付されている3件の検索結果はいずれも、「SMITH」と「CHEN」が検索し合っているために検索されている。しかし、1705のCHENはこれに加えて(利用者A:SMITH−利用者B:CHINA)の情報ペアでも一致が検出されているため、一致数1702は2となり、一致数が1である1706、1707の「CHEN」よりも検索順位が上位に表示されている。
【0088】
本実施形態では、複数の検索結果がある場合に、サーバが検索結果として被検索者の認識票に加えて、演算結果の一致数を検索者の端末に送ることで、検索結果に順位付けをし、検索者が意図する被検索者を探すことを容易にしている。
【0089】
次に、本実施形態による、本願発明の従来の方法と比較した作用効果を説明する。なお、前記実施形態1で述べた第1から第5の効果は、本実施形態においても有効であり、以下の効果はこれに加えて得られる効果である。
【0090】
本願発明における第6の効果は、複数の検索結果が得られた場合であっても、意図する被検索者を特定できる可能性が高まる点である。前記第2の効果で述べたように、本願発明による方法では、検索者が複数の検索結果を得る可能性が従来の検索方法に比べて小さい。しかし、たとえば名前による検索などの場合複数の結果が検出される可能性がある。たとえば、本実施形態に示す一例では「SMITH」と「CHEN」が互いに検索し合っている。ネットワークサービスXの利用者数が大きい場合、互いに検索し合う「SMITH」と「CHEN」は1組ではない可能性が高い。このような場合でも、本願発明による方法では、利用者Aの情報と利用者Bの情報のすべての組み合わせについて検索をおこなうため、複数の演算結果の一致が得られる場合がある。図17に示したように、互いに検索し合う「SMITH」と「CHEN」が複数居る場合でも、より多くの演算結果が一致した利用者同士が、互いが意図した相手である可能性が高い。
【0091】
(実施形態3)
前記実施形態1および実施形態2では、利用者Aの情報端末および利用者Bの情報端末が各々ネットワークサービスX上での認識票XaおよびXbを有している状態で、ネットワークサービスXのサーバを通じて検索し合った。本実施形態では、利用者Aの情報端末210がネットワークサービスYの認識票Yaのみを持ち、利用者Bの情報端末220がネットワークサービスZの認識票Zbのみを有している状態で、利用者Aおよび利用者Bが互いに検索し合う。
【0092】
図18は、本願発明の実施形態の一例を示している。利用者Aの情報端末210および利用者Bの情報端末220が、ネットワークサービスYのサーバ1800、ネットワークサービスZのサーバ1810、およびネットワークサービスXのサーバ200と、ネットワークを通じて接続されている。
【0093】
図19は、ネットワークサービスYのサーバ1800の概略構成図である。ネットワークサービスYのサーバは、送受信手段1901、検索手段1903、演算手段1904および記憶手段1905を有する。また図20は、ネットワークサービスZのサーバ1810の概略構成図である。ネットワークサービスZのサーバは、送受信手段2001、検索手段2003、演算手段2004および記憶手段2005を有する。
【0094】
図21を参照して、利用者Aがその情報端末210を通じて利用者Bの情報端末220を検索する方法を説明する。先ず、利用者Aの情報端末の入出力手段から406に、利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が入力される(ステップS2101)。
【0095】
図8は、ステップS2101を実行するために、表示装置701に表示された画面の一例である。表示装置701には、自分の情報の入力欄802と友達の入力欄803が表示される。自分の情報の入力欄802に情報端末の所有者である利用者Aが入力装置702によって情報Paを入力し、さらに友達の情報の入力欄803に利用者Bの情報Pb’を入力する。次に利用者Aが入力装置702を使って、表示装置701に表示された検索ボタン804を押下することで、図21におけるステップS2102以下の各ステップが実行される。図8の例では、利用者Aの名前が「SMITH」であり、利用者Bの名前が「CHEN」であり、SMITHがCHENを検索している。この例では前記情報Paは「SMITH」、前記情報Pb’は「CHEN」となる。
【0096】
次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402が、前記情報PaおよびPb’をネットワークサービスYのサーバ1800に送信する(ステップS2102)。次に、ネットワークサービスYのサーバの送受信手段が前記情報PaおよびPb’を受信する。その後、前記情報PaおよびPb’を記憶手段1905に認識票Yaと関連づけて保存する(ステップS2103)。
【0097】
なお、本実施形態では、ステップS2103は省略してもよい。ステップS2103を実行すれば、ネットワークサービスYのサーバ1800に、利用者Aの情報端末210から受信した利用者Aの情報Paおよび利用者Bの情報Pb’が記憶される。ステップS2103を省略すれば、情報Paおよび情報Pb’は記憶されない。すなわち、本実施形態における利用者Aおよび利用者Bの相互検索は、ネットワークサービスYのサーバに利用者の情報を保存しても、しなくても実現が可能である。ステップS2103を省略する場合は、情報Paで認識票Yaを暗号化できず、このため後記ステップS2105が実行できない。ステップS2103を省略した場合、ステップS2105以下の各ステップで演算結果と関連づけるのは、認識票Yaを暗号化したE(Ya)ではなく認識票Yaそのものとするなどの方法がある。
【0098】
次にネットワークサービスYのサーバ1800の演算手段1904が、前記情報Paおよび情報Pb’を任意の演算Gで演算した結果G(Pa)およびG(Pb’)を生成する(ステップS2104)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、ステップS2203で使われる演算Gと同じである必要がある。演算Gはたとえば、Shift−JIS、ECU、ASCII、UTF−8、UTF−16、UTF−32などの文字符号化などで表される結果を生成してもよい。また前記演算GはDES、3重DES、RSA、AES、RC5などの、対称または非対称鍵による暗号化であってもよい。さらに、前記演算GはMD5、SHAなどの所謂ハッシュ演算でもよい。さらに、G(Pa)=Paとなるような恒等演算であってもよい。
【0099】
次にネットワークサービスYのサーバの演算手段1904が利用者Aの情報Paを秘密鍵として、認識票Yaを暗号化してE(Ya)を生成する。(ステップS2105)。暗号化の方法はDES、3重DES、AES、RC5、MISTYなど何でもよい。なお、本実施形態では、情報Paを暗号鍵として認識票Yaを暗号化したが、ここで用いる暗号鍵はステップS2309において、E(Ya)を受信する利用者Bがその情報端末220に記憶している、または入力可能な情報であれば何であってもよい。次に、ネットワークサービスYのサーバ1800の送受信手段1901が前記G(Pa)、G(Pb’)およびE(Ya)を関連づけて、ネットワークサービスXのサーバ200に送信する(ステップS2106)。このステップS2106は、ネットワークサービスYのサーバ1800が、ネットワークサービスXのサーバ200に対して、演算結果G(Pa)およびG(Pb’)による検索の結果として返すべき検索結果がE(Ya)であるというレコードを登録したことを意味する。
【0100】
次に、ネットワークサービスXのサーバ200の送受信手段301が、前記G(Pa)、G(Pb’)、およびE(Ya)を受信する。次にネットワークサービスXのサーバの演算手段が、前記ステップS2106で関連づけて登録されたG(Pa)、G(Pb’)およびE(Ya)を一意に特定できる検索番号などの情報mを生成し、これをステップS2106の登録に対応する情報としてネットワークサービスYのサーバに送信する(ステップS2107)。次にネットワークサービスYのサーバは、その記憶手段1905にネットワークサービスXのサーバ200から受信した情報mを、情報Paおよび情報Pb’と関連づけて記憶する(ステップS2108)。
【0101】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する(ステップS2109)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、後記ステップS2209で用いた演算Fと同じである必要がある。演算Fとしてはたとえば、G(Pa)とG(Pb’)の文字列結合がその例である。さらに他の例として、演算Fは前記文字列結合の結果を、DES、3重DES、RSA、AES、RC5などのアルゴリズムで暗号化した結果であってもよい。さらに、前記文字列結合の結果を、MD5、SHAなどのアルゴリズムでハッシュ演算した結果であってもよい。またたとえば、演算FはG(Pa)とG(Pb’)との組を一意に特定できる任意の数値または文字列を生成する演算であってもよい。
【0102】
次にネットワークサービスXのサーバの記憶手段305が、演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))、ネットワークサービスYのサーバ1800より受信したE(Ya)、および情報mとを関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS2110)。
【0103】
本実施形態では、ネットワークサービスXのサーバ200が、受信したG(Pa)、G(Pb’)より演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成するとして説明をした。ただしこれに限定されることはなく、本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスYのサーバ1800が演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成した後、認識票Yaを暗号化したE(Ya)を関連づけてネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。
【0104】
次に、ネットワークサービスXのサーバの演算手段304が、F(G(Pb’)、G(Pa))を生成する(ステップS2111)。本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスYのサーバ1800が演算結果F(G(Pb’)、G(Pa))を生成した後、ネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的にはF(G(Pb’)、G(Pa))≠F(G(Pa)、G(Pb’))となる。
【0105】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))を検索キーとして検索する(ステップS2112)。このステップS2112は検索テーブル311からF(G(Pb’)、G(Pa))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS2113)。同値なものが検出されると、ステップS2301が実行される。
【0106】
なお、本実施形態では演算Fを非可換な演算としたが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pb’)、G(Pa))=F(G(Pa)、G(Pb’))であるため、ステップS2112の検索においては、ステップS2110で検索テーブル311に登録したレコードを除くF(G(Pa)、G(Pb’))との同値になるものを検索する。
【0107】
続いて、図22を参照して、利用者Bがその情報端末220を通じて利用者Aの情報端末210を検索する方法を説明する。先ず、利用者Bの情報端末の入出力手段から506に、利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が入力される(ステップS2201)。
【0108】
図11は、ステップS2201を実行するために、表示装置1001に表示された画面の一例である。表示装置1001には、自分の情報の入力欄1102と友達の入力欄1103が表示される。自分の情報の入力欄1102に情報端末の所有者である利用者Bが入力装置1002によって情報Pbを入力し、さらに友達の情報の入力欄1103に利用者Aの情報Pa’を入力する。次に利用者Bが入力装置1002を使って、表示装置1001に表示された検索ボタン1104を押下することで、図22におけるステップS2202以下の各ステップが実行される。図11の例では、利用者Bの名前が「CHEN」であり、利用者Aの名前が「SMITH」であり、CHENがSMITHを検索している。この例では前記情報Pbは「CHEN」、前記情報Pa’は「SMITH」である。
【0109】
次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502が、前記情報PbおよびPa’をネットワークサービスZのサーバ1810に送信する(ステップS2202)。次に、ネットワークサービスZのサーバの送受信手段が前記情報PbおよびPa’を受信する。その後、前記情報PbおよびPa’を記憶手段2005に認識票Zbと関連づけて保存する(ステップS2203)。
【0110】
なお、本実施形態では、ステップS2203は省略してもよい。ステップS2203を実行すれば、ネットワークサービスZのサーバ1810に、利用者Bの情報端末220から受信した利用者Bの情報Pbおよび利用者Aの情報Pa’が記憶される。ステップS2203を省略すれば、情報Pbおよび情報Pa’は記憶されない。すなわち、本実施形態における利用者Bおよび利用者Aの相互検索は、ネットワークサービスZのサーバに利用者の情報を保存しても、しなくても実現が可能である。ステップS2203を省略する場合は、情報Pbで認識票Zbを暗号化できず、このため後記ステップS2205が実行できない。ステップS2203を省略した場合、ステップS2205以下の各ステップで演算結果と関連づけるのは、認識票Zbを暗号化したE(Zb)ではなく認識票Zbそのものとするなどの方法がある。
【0111】
次にネットワークサービスZのサーバ1810の演算手段2004が、前記情報Pbおよび情報Pa’を任意の演算Gで演算した結果G(Pb)およびG(Pa’)を生成する(ステップS2204)。本願発明で演算Gは任意の演算でよい。ただし、ステップS2103で使われる演算Gと同じである必要がある。
【0112】
次にネットワークサービスZのサーバの演算手段2004が利用者Bの情報Pbを秘密鍵として、認識票Zbを暗号化してE(Zb)を生成する。(ステップS2205)。暗号化の方法はDES、3重DES、AES、RC5、MISTYなど何でもよい。なお、本実施形態では、認識票Pbを暗号鍵として認識票Zbを暗号化したが、ここで用いる暗号鍵はステップS2304において、E(Zb)を受信する利用者Aがその情報端末210に記憶している、または入力可能な情報であれば何でもよい。次に、ネットワークサービスZのサーバ1810の送受信手段2001が前記G(Pb)、G(Pa’)およびE(Zb)を関連づけて、ネットワークサービスXのサーバ200に送信する(ステップS2206)。このステップS2206は、ネットワークサービスYのサーバ1810が、ネットワークサービスXのサーバ200に対して、演算結果G(Pb)およびG(Pa’)による検索の結果として返すべき検索結果がE(Zb)であるというレコードを登録したことを意味する。
【0113】
次に、ネットワークサービスXのサーバ200の送受信手段301が、前記G(Pb)、G(Pa’)、およびE(Zb)を受信する。次にネットワークサービスXのサーバの演算手段が、前記ステップS2206で関連づけて登録されたG(Pb)、G(Pa’)およびE(Zb)を一意に特定できる検索番号などの情報nを生成し、これをステップS2206の登録に対応する検索番号としてネットワークサービスZのサーバに送信する(ステップS2207)。次にネットワークサービスZのサーバは、その記憶手段2005にネットワークサービスXのサーバ200から受信した情報nおよび情報Pb、情報Pa’と関連づけて記憶する(ステップS2208)。
【0114】
次にネットワークサービスXのサーバの演算手段304が任意の非可換な演算Fによる演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成する(ステップS2209)。本願発明で演算Fは非可換な演算であれば任意の演算でよい。ただし、前記ステップS2109で用いた演算Fと同じである必要がある。
【0115】
次にネットワークサービスXのサーバの記憶手段305が、演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))、ネットワークサービスZのサーバ1810より受信したE(Zb)、および情報nを関連づけて、検索テーブル311に記憶する(ステップS2210)。
【0116】
本実施形態では、ネットワークサービスXのサーバ200が、受信したG(Pb)、G(Pa’)より演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成すとして説明した。しかし、これに限定されることはなく、本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスZのサーバ1810が演算結果F(G(Pb)、G(Pa’))を生成した後、認識票Zbを暗号化したE(Zb)を関連づけてネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。
【0117】
次に、ネットワークサービスXのサーバの演算手段304が、F(G(Pa’)、G(Pb))を生成する(ステップS2111)。本願発明の他の実施形態では、ネットワークサービスZのサーバ1810が演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成した後、ネットワークサービスXのサーバ200に送ってもよい。本実施形態では、演算Fは非可換な演算であるため、一般的には、F(G(Pa’)、G(Pb))≠F(G(Pb)、G(Pa’))となる。
【0118】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索手段303が、検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))を検索キーとして検索する(ステップS2212)。このステップS2212は検索テーブル311からF(G(Pa’)、G(Pb))と同値なものが検索されるまで続けられる(ステップS2213)。同値なものが検索されると、ステップS2301が実行される。
【0119】
なお、本実施形態では演算Fを非可換な演算としたが、演算Fは可換な演算であってもよい。演算Fが可換な演算の場合は、F(G(Pa’)、G(Pb))=F(G(Pb)、G(Pa’))であるため、ステップS2212の検索においては、ステップS2210で検索テーブル311に登録したレコードを除くF(G(Pb)、G(Pa’))と同値になるものを検索する。
【0120】
図21に示した各ステップは、利用者Aがその情報端末およびネットワークサービスYを通じて利用者Bを検索する処理である。また図22に示した各ステップは、利用者Bがその情報端末およびネットワークサービスZを通じて利用者Aを検索する処理である。図21に示した処理と図22に示した処理は各々独立している。たとえばいま、利用者Aがまず利用者Bを検索し、ステップS2112の処理を実行したとすると、検索テーブル311上に同値が見つからなければ、サーバ200はステップS2112の処理を続ける。その後利用者Bが利用者Aを検索し、ステップS2210を実行したとする。もしPa=Pa’かつPb=Pb’が成り立つならば、ステップS2112で検索キーであるF(G(Pb’)、G(Pa))と、ステップS2210で登録したF(G(Pb)、G(Pa’))は等しい。このため、ステップS2113の分岐はYESとなり、図23に示す各ステップが実行される。これは、利用者Aが利用者Bを先に検索し、後に利用者Bが利用者Aを検索した一例であるが、逆に利用者Bが利用者Aを先に検索し、後に利用者Aが利用者Bを検索した場合も同様にステップS2213の分岐がYESとなり、図23に示す各ステップが実行される。すなわち、利用者Aと利用者Bが本願発明によるシステムで相互に検索し合った場合に、図23に示す各ステップが実行される。
【0121】
図23を参照して、本実施形態において同値なものの検出後の処理を説明する。利用者Aが先に利用者Bを検索し、その後利用者Bが利用者Aを検索した結果ステップSS213の分岐が「YES」となった場合である。
【0122】
まず、ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pb’)、G(Pa))にステップS2111で関連づけられた情報mと、これとステップSS2113で同値なものとして検出されたF(G(Pb)、G(Pa’))にステップS2210で関連づけられた暗号化認識票E(Zb)が、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、サーバYに送信される(ステップS2301)。次にこれらを受信したネットワークサービスYのサーバの検索手段1903が、情報mを検索キーとして検索し、ステップS2108で情報mに関連づけられた情報Paおよび情報Pb’を得る(ステップS2302)。次にネットワークサービスYのサーバの送受信手段1901が、情報Paおよび情報Pb’に暗号化認識票E(Zb)を関連づけて、利用者Aの情報端末に送る(ステップS2303)。次に、利用者Aの情報端末の送受信手段402がこれらを受信した後、演算手段401が暗号化認識票E(Zb)を復号化する(ステップS2304)。次に利用者Aの情報端末の表示装置701にステップS2101に対する検索結果として、利用者BのネットワークサービスZにおける認識票Zbを表示する(ステップS2305)。なお、本実施形態では、利用者Aの情報端末において情報Paを用いて暗号化認識票E(Zb)を復号化したが、ステップS2303とステップS2304を入れ替えて、まずネットワークサービスYのサーバでE(Zb)を復号化した後、平文のEbを利用者Aの情報端末に送信してもよい。
【0123】
次に、ネットワークサービスXのサーバの検索テーブル311において、検索キーとなったF(G(Pa’)、G(Pb))にステップS2211で関連づけられた情報nと、これとステップSS2213で同値なものとして検出されたF(G(Pa)、G(Pb’))にステップS2110で関連づけられた暗号化認識票E(Ya)が、ネットワークサービスXのサーバの送受信手段301によって、サーバZに送信される(ステップS2306)。次にこれらを受信したネットワークサービスZのサーバの検索手段2003が、情報nを検索キーとして検索し、ステップS2208で情報nに関連づけられた情報Pbおよび情報Pa’を得る(ステップS2307)。次にネットワークサービスZのサーバの送受信手段2001が、情報Pbおよび情報Pa’に暗号化認識票E(Ya)を関連づけて、利用者Bの情報端末に送る(ステップS2308)。次に、利用者Bの情報端末の送受信手段502がこれらを受信した後、演算手段501が暗号化認識票E(Ya)を復号化する(ステップS2309)。次に利用者Bの情報端末の表示装置1001にステップS2201に対する検索結果として、利用者AのネットワークサービスYにおける認識票Yaを表示する(ステップS2310)。なお、本実施形態では、利用者Bの情報端末において情報Pbを用いて暗号化認識票E(Ya)を復号化したが、ステップS2308とステップS2309を入れ替えて、まずネットワークサービスZのサーバでE(Ya)を復号化した後、平文のYaを利用者Bの情報端末に送信してもよい。
【0124】
次に、本実施形態で示す本願発明に係わる方法の、従来の方法と比較した作用効果について説明する。なお、前記実施形態1に示した第1から第5の効果は有効である。以下に示す効果は実施形態1に示した効果に加えて得られる本願発明の効果である。
【0125】
第7の効果は、検索サービス提供者が利用者の情報に一切アクセスすることなく、異なるネットワークサービスの利用者間の検索が可能である点である。たとえば、本実施形態では、ネットワークサービスYの利用者であり認識票Yaを持つ利用者Aと、ネットワークサービスZの利用者であり認識票Zbを持つ利用者Bが相互に検索し合っている。その結果利用者Aは利用者BのネットワークサービスZの認識票Zbを、また利用者Bは利用者AのネットワークサービスYの認識票Yaを得ている。しかし、この処理においてネットワークサービスXのサーバには利用者Aの情報Paおよび認識票Yaも、利用者Bの情報Pbおよび認識票Zbも送られておらず、また保存もされていない。
【0126】
多くのサービス事業者にとって利用者の情報や、そのネットワークサービスにおける認識票は保護すべき秘密情報である。このため、検索用の情報を平文で検索サーバに保持する必要のある従来の方法では、本実施形態に述べたような異なるネットワークサービスを跨いだ検索サービスは実現が難しかった。サービス事業者の秘密保持という観点から、本願発明の第7の効果は重要である。
【図面の簡単な説明】
【0127】
【図1】従来の方法による検索の方法の説明図である。
【図2】本願発明の一実施形態における情報端末装置とサーバ装置の構成図である。
【図3】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスXのサーバ装置の概略構成図である。
【図4】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の概略構成図である。
【図5】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の概略構成図である。
【図6】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図7】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索画面の一例である。
【図8】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の入出力手段の概略構成図である。
【図9】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図10】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の入出力手段の概略構成図である。
【図11】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の検索画面の一例である。
【図12】本願発明の一実施形態における検索成立後の処理を説明する図である。
【図13】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図14】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索画面の一例である。
【図15】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図16】本願発明の一実施形態における利用者Bの情報端末の検索画面の一例である。
【図17】本願発明の一実施形態における利用者Aの情報端末の検索結果表示画面の一例である。
【図18】本願発明の一実施形態における情報端末装置とサーバ装置の構成図である。
【図19】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスYのサーバ装置の概略構成図である。
【図20】本願発明の一実施形態におけるネットワークサービスZのサーバ装置の概略構成図である。
【図21】本願発明の一実施形態において利用者Aが利用者Bを検索する処理を説明する図である。
【図22】本願発明の一実施形態において利用者Bが利用者Aを検索する処理を説明する図である。
【図23】本願発明の一実施形態における検索成立後の処理を説明する図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を受信する受信手段と、
前記情報Paと前記情報Pb’を任意の演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)とを関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を受信し、
前記演算手段は、前記情報Pbおよび前記情報Pa’を前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)を生成し、
前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合に前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項2】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項3】
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Paを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pa’)を受信し、
前記第3演算結果G(Pb)および前記第4演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第4演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項5】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)、および他の利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Qa)と前記第3演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’)) および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項6】
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第6演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第7演算結果G(Pa’)を受信し、
前記演算結果は、前記情報第6演算結果G(Pb)および前記第7演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第8演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第8演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項5に記載のサーバ。
【請求項7】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけ、さらに前記第2演算結果G(Qa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて、各々検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第4演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記第前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項8】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)、前記利用者Bに関する情報Qbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Qb)、および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記情報第3演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)、および前記第4演算結果G(Qb)および前記第5演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶されている第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項9】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Yaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項10】
前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの情報端末より得た利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記ネットワークサービスZのサーバが前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および第5演算結果G(Pa’)および前記認識票Zbを、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、
さらに、前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Yaを前記ネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項9記載のサーバ。
【請求項11】
前記送信手段は、前記一致が検出された後に前記認識票Zbを前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項10に記載のサーバ。
【請求項12】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記第1暗号化認識票E(Ya)と前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項13】
さらに、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および第5演算結果G(Pa’)および認識票Zbを、前記ネットワークサービスZのサーバより受信し、
前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記前記記憶手段に記憶された第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Yaを前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段を有することを特徴とする前記請求項12に記載のサーバ。
【請求項14】
前記送信手段は、前記一致が検出された場合、前記認識票Zbを前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項13記載のサーバ。
【請求項15】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を前記第二のネットワークサービスYのサーバが演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)、および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記第2のネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記認識票Yaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)を関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの利用する情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)および前記認識票Zbを任意の暗号化方式で暗号化した第2暗号化認識票E(Zb)を、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、
前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記第1暗号化認識票E(Ya)を前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項16】
前記送信手段は、前記一致が検出された場合、前記第2暗号化認識票E(Zb)を前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
前記演算Fは不可逆であることを特徴とする請求項15または16に記載のサーバ。
【請求項1】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を受信する受信手段と、
前記情報Paと前記情報Pb’を任意の演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)とを関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を受信し、
前記演算手段は、前記情報Pbおよび前記情報Pa’を前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)を生成し、
前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合に前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項2】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項3】
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項2に記載のサーバ。
【請求項4】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)、および他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Paを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pa’)を受信し、
前記第3演算結果G(Pb)および前記第4演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第4演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項5】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)、および他の利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Qa)と前記第3演算結果G(Pb’)を任意の演算Fで演算した第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Xaと前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’)) および第5演算結果F(G(Qa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項6】
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの利用する情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第6演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第7演算結果G(Pa’)を受信し、
前記演算結果は、前記情報第6演算結果G(Pb)および前記第7演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第8演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された前記第4演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第8演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項5に記載のサーバ。
【請求項7】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末から、利用者Aに関する情報PaおよびQaを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Qa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけ、さらに前記第2演算結果G(Qa)および前記第3演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて、各々検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶された前記第1演算結果G(Pa)および前記第3演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第4演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記第前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項8】
ネットワークサービスにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Xaにより特定される前記利用者Aの情報端末から、前記利用者Aに関する情報Paを任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)と、他の利用者Bに関する情報Pb’を前記演算Gで演算した第2演算結果G(Pb’)を受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を前記認識票Xaと関連づけて検索テーブルに記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、前記利用者Bの情報端末から、前記利用者Bに関する情報Pbを前記演算Gで演算した第3演算結果G(Pb)、前記利用者Bに関する情報Qbを前記演算Gで演算した第4演算結果G(Qb)、および前記利用者Aに関する情報Pa’を前記演算Gで演算した第5演算結果G(Pa’)を受信し、
前記情報第3演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)、および前記第4演算結果G(Qb)および前記第5演算結果G(Pa’)を検索キーとして前記検索テーブルを検索する検索手段と、
前記記憶手段に記憶されている第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)の組と、前記第5演算結果G(Pa’)および前記第3演算結果G(Pb)の組との一致が検出された場合、前記認識票Xaを前記利用者Bの利用する情報端末に送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項9】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)と前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記認識票Yaと前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項10】
前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの情報端末より得た利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記ネットワークサービスZのサーバが前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および第5演算結果G(Pa’)および前記認識票Zbを、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、
さらに、前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記記憶手段に記憶された第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Yaを前記ネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、
を有することを特徴とする前記請求項9記載のサーバ。
【請求項11】
前記送信手段は、前記一致が検出された後に前記認識票Zbを前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項10に記載のサーバ。
【請求項12】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を、前記第二のネットワークサービスYのサーバが任意の演算Gで演算した第1演算結果G(Pa)および第2演算結果G(Pb’)および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記ネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記第1演算結果G(Pa)および前記第2演算結果G(Pb’)を任意の演算Fによって演算した第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を生成する演算手段と、
前記第1暗号化認識票E(Ya)と前記第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))を関連づけて記憶する記憶手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項13】
さらに、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Gで演算した第4演算結果G(Pb)および第5演算結果G(Pa’)および認識票Zbを、前記ネットワークサービスZのサーバより受信し、
前記演算手段は、前記情報第4演算結果G(Pb)および前記第5演算結果G(Pa’)を前記演算Fで演算した第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))を生成し、
前記前記記憶手段に記憶された第3演算結果F(G(Pa)、G(Pb’))と前記第6演算結果F(G(Pa’)、G(Pb))の一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記認識票Yaを前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段を有することを特徴とする前記請求項12に記載のサーバ。
【請求項14】
前記送信手段は、前記一致が検出された場合、前記認識票Zbを前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項13記載のサーバ。
【請求項15】
第二のネットワークサービスYにおいて利用者Aの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Yaにより特定される前記利用者Aの利用する情報端末より得た前記利用者Aに関する情報Paおよび他の利用者Bに関する情報Pb’を前記第二のネットワークサービスYのサーバが演算Fで演算した第1演算結果F(Pa、Pb’)、および前記認識票Yaを任意の暗号化方式で暗号化した第1暗号化認識票E(Ya)を、前記第2のネットワークサービスYのサーバより受信する受信手段と、
前記認識票Yaと前記第1演算結果F(Pa、Pb’)を関連づけて記憶する記憶手段と、を有し、
さらに、前記受信手段は、第三のネットワークサービスZにおいて利用者Bの利用する情報端末を一意に特定するための認識票Zbにより特定される前記利用者Bの利用する情報端末より得た前記利用者Bに関する情報Pbおよび前記利用者Aに関する情報Pa’を、前記第三のネットワークサービスZのサーバが前記演算Fで演算した第2演算結果F(Pa’、Pb)および前記認識票Zbを任意の暗号化方式で暗号化した第2暗号化認識票E(Zb)を、前記第三のネットワークサービスZのサーバより受信し、
前記記憶手段に記憶された第1演算結果F(Pa、Pb’)と前記第2演算結果F(Pa’、Pb)との一致を検出する検索手段と、
前記一致が検出された場合、前記第1暗号化認識票E(Ya)を前記第三のネットワークサービスZのサーバに送信する送信手段と、
を有することを特徴とするサーバ。
【請求項16】
前記送信手段は、前記一致が検出された場合、前記第2暗号化認識票E(Zb)を前記第二のネットワークサービスYのサーバに送信することを特徴とする前記請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
前記演算Fは不可逆であることを特徴とする請求項15または16に記載のサーバ。
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図1】
【図2】
【図18】
【図4】
【図5】
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【図10】
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【図13】
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【図17】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図1】
【図2】
【図18】
【公開番号】特開2010−66861(P2010−66861A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230648(P2008−230648)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(506183731)リプレックス株式会社 (20)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(506183731)リプレックス株式会社 (20)
【Fターム(参考)】
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