相互に連結容易な袋材
【課題】本発明は、複数の袋材を相互に連結する場合に、その連結が極めて容易に行うことができ、且つ口絞りロープのずれ移動も回避できる袋材を提供すること。
【解決手段】 開口部を有する巾着状の袋本体1よりなる袋材Aであって、袋本体1が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープ2と、該吊りロープ2の下方に保留環4を備えた袋材A。その保留環4が編地の編み目Sに挿通されて取り付けられている袋材Aであり、さらに保留環4が編地に口絞りロープ3によって結び付けにより取り付けられている袋材Aである。
【解決手段】 開口部を有する巾着状の袋本体1よりなる袋材Aであって、袋本体1が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープ2と、該吊りロープ2の下方に保留環4を備えた袋材A。その保留環4が編地の編み目Sに挿通されて取り付けられている袋材Aであり、さらに保留環4が編地に口絞りロープ3によって結び付けにより取り付けられている袋材Aである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海岸、河川、湖、池等での洗堀防止、浸食防止等のために根固め工法、護床保護工、のり覆い工、水制工等の工法のために使用する袋材に関し、更に詳しくは、その中で特に、多数の袋材を相互に連結する場合、極めて連結が容易で且つ口絞りロープのずれ移動も回避できる袋材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、海岸、河川、湖、池等での洗堀防止、浸食防止等のためとして、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、水制工等の工法(以下、単に「根固め工法」という)等の諸工法が採用されている。
この根固め工法には、玉石、割栗石、砕石等の充填材(すなわち中詰め材)を入れた袋材(通称、「ボトルユニット」、「ふとん篭」)が使用されている(特許文献1参照)。 施工現場では、この袋材に中詰材を一定量充填した後、吊り上げて施工対象となる位置に敷設することにより施工が行われる。
【0003】
袋材は、吊り上げた場合に、袋材の底部に砕石、玉石、割栗石等の中詰材による荷重が加わっても、それに耐えるための十分な強度を備えたものとなっている。
ところで、この袋材は、多数を整列配置することで一定の広さの広範囲な領域に敷設施工することができる。
また、河川の流速に対応するため、整列配置した多数の袋材同士を連結用ロープで相互に連結して、群体にし、一塊の安定した状態に固定している。
【0004】
具体的には、袋材の吊りロープに連結用ロープを繋いだり、或いは連結用ロープを、直接、閉じられた袋材の口部に巻回して結び付ける方法を採用している。
しかし、前者の方法では、吊りロープのループ同士を結び付けて移動しないように固定した上で連結用ロープと繋ぐ必要があるために、連結構造が複雑になりまた極端には吊りロープの結び目が解けることもある。
一方、後者の方法の連結用ロープを袋材の口部に巻回する方法では、袋材の口部が安定せず結び付けにくく、且つ連結用ロープがズレ移動し易い。
何れにしても、何れの方法とも効率良く作業するためには十分な熟練を要し、その作業時間も手間取り効率的でないという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特許第3696389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。
すなわち、本発明の目的は、複数の袋材を相互に連結する場合に、その連結が極めて容易に行うことができ、且つ口絞りロープのずれ移動も回避できる袋材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して鋭意研究を重ねた結果、袋材本体に意外にも、別途、連結用のロープを挿通させるための保留環を取り付けておくことにより、連結し易い上、口絞りロープもその保留環に挿通することができてズレ移動の防止が可能であることを見出し、この知見により本発明を完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、(1)、開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えた袋材に存する。
【0009】
また、本発明は、(2)、保留環が編地の編み目に挿通されて取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0010】
また、本発明は、(3)、保留環が編地に口絞りロープによって結び付けにより取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0011】
また、本発明は、(4)、袋本体が筒状の編地を中央部から被せ返すことにより形成された2重の編地よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0012】
また、本発明は、(5)、保留環が金属材よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0013】
また、本発明は、(6)、保留環が繊維材よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0014】
また、本発明は、(7)、保留環が袋体の編地と一体に編成されている上記(1)記載の袋材に存する。
【0015】
また、本発明は、(8)、保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0016】
また、本発明は、(9)、保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられている上記委(1)記載の袋材に存する。
【0017】
また、本発明は、(10)、保留環が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0018】
また、本発明は、(11)、保留環を介して、連結ロープにより複数の袋材が、相互に連結されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【0019】
また、本発明は、(12)、前記袋材が、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工として使用されるものである上記(1)記載の袋材に存する。
【0020】
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記各発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の袋材は、開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えたものであるので、保留環に連結用ロープを挿通することで全体を相互に結束させて、施工面に整列された袋材同士を群として効率良く連結することができる。
【0022】
しかも、口絞りロープを保留環に挿通させながら袋材の口部に巻回することにより、口絞りロープ自体がズレ移動することがない。
また従来のように口絞りロープが編地を挿通して取り付けられるのではないため、わざわざ引き出す必要もなく、且つ袋本体の開口部を絞る際、袋本体と口絞りロープとが擦れて両方に傷が付くようなことが回避される。
また、口絞りロープを袋本体に挿通するのではないため口絞りロープの長さが必要最小限の長さでよい。
【0023】
また保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして、或いは土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられていることで、保留環4の袋本体に対する取付け強度は極めて大きくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の袋材を概略的に示す斜視図である(尚、これは未だ充填材Wを充填していない状態を示す。)。
この袋材Aは、上方に開いた口部11を有しやや狭まって底部を形成しており、全体として巾着状となっている。
袋材Aは、編成された編地によって作られた袋本体1と、該袋本体1の編み目(網目)Sを挿通するようにして取り付けられた吊りロープ2を備える。
【0025】
袋本体1の材料となる編地の形態は、例えばラッシェル編機により編成されるラッシェル編地であり、格子状に多数の矩形の編み目Sを有する。
また、編地を編成する編糸としては、ポリエステル繊維糸、ポリアミド繊維糸、ポリアクリル繊維糸等の合繊繊維糸、或いは、綿糸、麻糸等の天然繊維糸等が、適宜、単独又は混繊して使用される。
【0026】
袋本体1の作り方は、例えば図2に示すように、筒状の編地の中央部を同体化して底部12を形成したものを、底部12を起点にして一方を被せ返すことにより2重の編地の袋本体1を形成する方法がある。
袋本体1には、充填材が口部側から充填されるが、編地が同体化した部分が底部12となることで袋材として機能する。
【0027】
また例えば図3に示すように、筒状の編地の中央部を底縛りロープで絞って底部12を形成し、同様にその底部12を起点として一方側を被せ返して2重の編地の袋本体1とする方法により形成する方法がある。
さて、本発明の袋材においては、吊りロープ2が、袋本体1の口部の編み目Sに挿通されて端部が結ばれてエンドレス状になっているので、口部11の周囲から複数箇所引き出した状態にし、その部分にフックを引っ掛けて吊り上げることができる。
袋本体1は吊りロープ2の下方近傍に保留環4を備えており、該保留環4には口絞りロープ3を取り付けておくことができる。
【0028】
保留環4は、袋本体1の編地に、直接、取り付けても良いが、後述するように口絞りロープ3を介して袋本体1の編地に結び付けることができる。
ここで、保留環4としては、袋材同士を連結した場合に十分強度に耐えるものであれば良く、
金属製リング、繊維ロープ輪、プラスチック製のリング等ループ状のものが採用される。
ここで繊維ロープ輪の場合、例えば、輪径が十数センチcm、太さ(径)が十数mm程度が採用される。
【0029】
図4は、保留環4の袋本体に対する具体的な取り付け例を概略的に説明する図である。 (A)は、保留環4が金属製リングであって、袋本体の編地に挿通して取り付けられている。
(B)は、保留環4が繊維地(例えば編地、ロープ)で形成されており、これも袋本体の編地の編目に挿通して取り付けられている。
【0030】
図5は、保留環4の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
(A)は、保留環4が金属製リングであって、これは口絞りロープ3を介して袋本体に取り付けられている。
この場合、口絞りロープ3を編み目に挿通した上で保留環4を一緒に縛り付けることで、保留環4は袋本体1に取り付けられる。
(B)は、保留環4が繊維地(例えば編地、ロープ)で形成されており、これも口絞りロープ3を介して袋本体に取り付けられている。
この場合も口絞りロープ3を編み目に挿通した上で保留環4を一緒に縛り付けることで、保留環4は袋本体1に取り付けられる。
【0031】
図6は、保留環4の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
なお編地は便宜上、一部のみを示した。
まず図6(A)に示すように、ロープを絡ませるように取り付けて端部同士を結んでループ状の保留環4とする。
図において、ロープは、例えば、編み目Sを1つ飛びに挿通して絡ませた例で示した。
そしてこの状態で、図6(B)に示すようにループ状になったロープの両端を引っ張ると一対の引掛け部4Aが形成される。
また図6(C)に示すようにループ状になったロープの中央部を引っ張ると一対の引掛け部4Aが形成される。
これら引掛け部4Aに、後述する口絞りロープ3や連結ロープ5を挿通すればよい。
【0032】
図7は、保留環4の袋本体に対する具体的な更に別の取り付け例を概略的に説明する図である(この場合、編地は、ハニカム編み目を有する例で示した)。
図7(A)及び図7(B)は、土台ロープ6を使って保留環4を袋本体の編地に取り付けた例である。
図7(A)において、土台ロープ6は編地に絡ませるように取り付けられており、また保留環4は該土台ロープ6のみを拾うようにして取り付けられている。
土台ロープ6は、例えば、編み目Sを1つ飛びに挿通して絡ませた例で示した。
なお土台ロープ6はU字状にして自由端を結んでおく。
【0033】
図7(B)において土台ロープ6は編地に絡ませるように取り付けられており、また保留環4は該土台ロープ6と編地を共に拾うようにして取り付けられている。
これらの場合、編地として編み目が例えば25mm程度のメアイ、土台ロープ6として、例えば径が10mm程度ポリエステル製のロープを使うと、保留環4(例えば太さが12mm、環径が15cm)の袋本体に対する取付け強度は極めて大きくなる。
【0034】
図7(C)は、保留環4が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられている。
編地においては、編成組織Hを編み込む際、菱形やハニカム形の編み目を形成するように編成することができる。
この例では更にその編成組織Hに隙間H1を形成するように編成し、該隙間S1に保留環4を挿通させて取り付ける。
【0035】
ここで、袋材Aに充填材Wを投入する操作方法について説明する。
図8は型枠Kを使って袋材Aに玉石、割栗石、砂利石等の充填材Wを充填する方法を説明する図である。
袋材Aは、円型の型枠Kを使って詰めるが、まず型枠Kの内壁に沿うようにして袋本体1を保持させておく。
この場合、袋材Aの口部11は型枠Kの上縁に沿って保持されている。
【0036】
次に、この状態にて上方から砕石等の充填材Wを袋材Aに投入する〔図8(A)参照〕。
充填材Wの所定量を投入した後、袋材Aの編み目Sに挿通された吊りロープ2の6箇所をフック(図示省略)で吊り上げる〔図8(B)参照〕。
この場合、フックの操作はクレーン等を使って行い、袋体Aの底部が地面から少し浮上る程度まで吊り上げて袋本体の編地のたるみをなくす。
そしてフックの吊り上げにより袋材Aの口部11は吊りロープ2によって幾らか絞り込まれて縮小されるので、今度はその下方近くを口絞りロープ3を使って絞り込むのである〔図8(C)参照〕。
この場合、口絞りロープ3を袋材Aの口部11に何回も巻回することで口部11を閉鎖するが、その際、口絞りロープ3を保留環4の中に挿通させながら巻回を行う。
口絞りロープ3は保留環4の中に通されているので、口絞りロープ3の束全体が袋材Aに沿って移動するようなことがない。
【0037】
保留環4が上記図4(A)及び(B)のケースのように、既に袋材Aの編み目Sに挿通されて取り付けられている場合は、別途用意した口絞りロープ3を取り出して使うこととなる。
以上のように袋材Aに砕石等の充填材Wが投入されたら、吊り上げて、型枠Kより離脱させて必要な場所に移動させる(図9参照)。
【0038】
ところで、袋材Aの口部11を口絞りロープ3を使って巻回して閉鎖する場合、特に保留環4が口絞りロープ3を介して取り付けられている場合、すなわち、前述の図5(A)及び(B)の場合は、別途用意した口絞りロープ3を使う必要はなく、保留環4と一緒に取り付けられた口絞りロープ3をそのまま利用して袋材Aの口部11を閉鎖すればよく効率的である。
【0039】
口絞りロープ3は、口部11に対して保留環4の中を通しながら巻き付けるために、口部11を閉鎖した後も口絞りロープ3は保留環4によって束として保持固定され上下にズレ移動することがない。
また従来のように口絞りロープが袋本体の編地を挿通して取り付けられるのではないため、袋本体の開口部を絞る際も、袋本体と口絞りロープとが擦れるようなことがなく傷が付くようなことが回避される。
そして従来のように口絞りロープを編み目から引き出すような面倒なことがない。
また、口絞りロープを袋本体の周りに挿通するのではないため、口絞りロープの長さが必要最小限の長さでよい。
因みに、製造時においても、面倒な口絞りロープの挿通が不要となり効率的である。
さて充填材Wが投入された袋材Aは、施工場所の一定領域に多数整列されて敷設されるが、相互に移動しないように、次に示す連結ロープを使って群体(グループ)として連結することとなる。
【0040】
図10は、その多数整列されて敷設された袋材Aの群を模式的に示したものである。
この例では、連結ロープ5は、縦方向の複数本の連結ロープ5Yと横方向の複数本の連結ロープ5Xとにより配置されている。
この縦方向と横方向の各連結ロープの交差点近傍に、丁度、袋材Aの口部11が位置している。
連結ロープ5に袋材Aを連結することにより、袋材Aは全体が群体となって連結され、袋材A同士が個々にズレ移動するようなことが回避される。
【0041】
図11は、袋材Aの口部11が、保留環4及び連結ロープ5Y,5Xを介して保持固定された状態を模式的に示した図である。
図11(A)は、連結ロープ5の交差点に保留環4が配設されているものである。
図11(B)は、連結ロープ5を保留環4に絡ませて止めている例である。
図11(C)は、連結ロープ5に別の縛りロープ片51を使って結び付けた例である。
【0042】
以上本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で他の種々の変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、袋材Aは筒状の編地を被せ返した二重の編地からなるものを示したが、このような被せ返しを行わない一重の編地よりなる袋材Aも当然採用可能である。
【0043】
また、群体として多数の袋材Aを拘束するのは縦方向の連結ロープ5Yと横方向の連結ロープ5Xを使った場合を示したが、このような縦方向や横方向の連結ロープ5Y,5Xを使わないで、図12に示すように、複数の袋材Aを、保留環4を介して連結ロープ5で結び付けることも可能である。
この場合は、連結ロープ5で必要とする位置にある袋材Aを順次連結していくことができるために整然と並んでいない場合の袋材Aにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は多数の袋材Aを相互に連結する場合に、極めて連結が容易な且つ口絞りロープ3のずれ移動が回避できる袋材Aに関するものであるが、その原理を応用できる限り、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工等の種々の工法に適用可能であり、その利用分野は広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は本発明の袋材を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2は、袋本体の作り方の例を示す説明図である。
【図3】図3は、袋本体の作り方の他の例を示す説明図である。
【図4】図4は、保留環の袋本体に対する具体的な取り付け例を概略的に示す図である。
【図5】図5は、保留環の袋本体に対する別の具体的な取り付け例を概略的に示す図である。
【図6】図6は、保留環の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
【図7】図7は、保留環の袋本体に対する具体的な更に別の取り付け例を概略的に説明する図である。
【図8】図8は、型枠を使った場合の袋材に砂利石等の充填材を充填する方法を説明する図である。
【図9】図9は、袋材を吊り上げた状態を示す図である。
【図10】図10は、多数整列されて敷設された袋材の群を模式的に示した図である。
【図11】図11は、袋材Aの口部が保留環及び連結ロープを介して保持固定された状態を模式的に示した図である。
【図12】図12は、袋材の口部が保留環、連結ロープを介して保持固定された状態を概略的に示した図である。
【符号の説明】
【0046】
1 袋本体
11 口部
12 底部
2 吊りロープ
3 口絞りロープ
4 保留環
4A 引掛け部
5 連結ロープ
5X 横方向の連結ロープ
5Y 縦方向の連結ロープ
51 縛りロープ片
6 土台ロープ
A 袋材
H 編成組織
H1 隙間
K 型枠
S 編み目
W 充填材(中詰材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、海岸、河川、湖、池等での洗堀防止、浸食防止等のために根固め工法、護床保護工、のり覆い工、水制工等の工法のために使用する袋材に関し、更に詳しくは、その中で特に、多数の袋材を相互に連結する場合、極めて連結が容易で且つ口絞りロープのずれ移動も回避できる袋材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、海岸、河川、湖、池等での洗堀防止、浸食防止等のためとして、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、水制工等の工法(以下、単に「根固め工法」という)等の諸工法が採用されている。
この根固め工法には、玉石、割栗石、砕石等の充填材(すなわち中詰め材)を入れた袋材(通称、「ボトルユニット」、「ふとん篭」)が使用されている(特許文献1参照)。 施工現場では、この袋材に中詰材を一定量充填した後、吊り上げて施工対象となる位置に敷設することにより施工が行われる。
【0003】
袋材は、吊り上げた場合に、袋材の底部に砕石、玉石、割栗石等の中詰材による荷重が加わっても、それに耐えるための十分な強度を備えたものとなっている。
ところで、この袋材は、多数を整列配置することで一定の広さの広範囲な領域に敷設施工することができる。
また、河川の流速に対応するため、整列配置した多数の袋材同士を連結用ロープで相互に連結して、群体にし、一塊の安定した状態に固定している。
【0004】
具体的には、袋材の吊りロープに連結用ロープを繋いだり、或いは連結用ロープを、直接、閉じられた袋材の口部に巻回して結び付ける方法を採用している。
しかし、前者の方法では、吊りロープのループ同士を結び付けて移動しないように固定した上で連結用ロープと繋ぐ必要があるために、連結構造が複雑になりまた極端には吊りロープの結び目が解けることもある。
一方、後者の方法の連結用ロープを袋材の口部に巻回する方法では、袋材の口部が安定せず結び付けにくく、且つ連結用ロープがズレ移動し易い。
何れにしても、何れの方法とも効率良く作業するためには十分な熟練を要し、その作業時間も手間取り効率的でないという問題があった。
【0005】
【特許文献1】特許第3696389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものである。
すなわち、本発明の目的は、複数の袋材を相互に連結する場合に、その連結が極めて容易に行うことができ、且つ口絞りロープのずれ移動も回避できる袋材を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かくして、本発明者は、このような課題背景に対して鋭意研究を重ねた結果、袋材本体に意外にも、別途、連結用のロープを挿通させるための保留環を取り付けておくことにより、連結し易い上、口絞りロープもその保留環に挿通することができてズレ移動の防止が可能であることを見出し、この知見により本発明を完成したものである。
【0008】
すなわち、本発明は、(1)、開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えた袋材に存する。
【0009】
また、本発明は、(2)、保留環が編地の編み目に挿通されて取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0010】
また、本発明は、(3)、保留環が編地に口絞りロープによって結び付けにより取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0011】
また、本発明は、(4)、袋本体が筒状の編地を中央部から被せ返すことにより形成された2重の編地よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0012】
また、本発明は、(5)、保留環が金属材よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0013】
また、本発明は、(6)、保留環が繊維材よりなる上記(1)記載の袋材に存する。
【0014】
また、本発明は、(7)、保留環が袋体の編地と一体に編成されている上記(1)記載の袋材に存する。
【0015】
また、本発明は、(8)、保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0016】
また、本発明は、(9)、保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられている上記委(1)記載の袋材に存する。
【0017】
また、本発明は、(10)、保留環が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられている上記(1)記載の袋材に存する。
【0018】
また、本発明は、(11)、保留環を介して、連結ロープにより複数の袋材が、相互に連結されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【0019】
また、本発明は、(12)、前記袋材が、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工として使用されるものである上記(1)記載の袋材に存する。
【0020】
なお、本発明の目的に添ったものであれば、上記各発明を適宜組み合わせた構成も採用可能である。
【発明の効果】
【0021】
本発明の袋材は、開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えたものであるので、保留環に連結用ロープを挿通することで全体を相互に結束させて、施工面に整列された袋材同士を群として効率良く連結することができる。
【0022】
しかも、口絞りロープを保留環に挿通させながら袋材の口部に巻回することにより、口絞りロープ自体がズレ移動することがない。
また従来のように口絞りロープが編地を挿通して取り付けられるのではないため、わざわざ引き出す必要もなく、且つ袋本体の開口部を絞る際、袋本体と口絞りロープとが擦れて両方に傷が付くようなことが回避される。
また、口絞りロープを袋本体に挿通するのではないため口絞りロープの長さが必要最小限の長さでよい。
【0023】
また保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして、或いは土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられていることで、保留環4の袋本体に対する取付け強度は極めて大きくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の袋材を概略的に示す斜視図である(尚、これは未だ充填材Wを充填していない状態を示す。)。
この袋材Aは、上方に開いた口部11を有しやや狭まって底部を形成しており、全体として巾着状となっている。
袋材Aは、編成された編地によって作られた袋本体1と、該袋本体1の編み目(網目)Sを挿通するようにして取り付けられた吊りロープ2を備える。
【0025】
袋本体1の材料となる編地の形態は、例えばラッシェル編機により編成されるラッシェル編地であり、格子状に多数の矩形の編み目Sを有する。
また、編地を編成する編糸としては、ポリエステル繊維糸、ポリアミド繊維糸、ポリアクリル繊維糸等の合繊繊維糸、或いは、綿糸、麻糸等の天然繊維糸等が、適宜、単独又は混繊して使用される。
【0026】
袋本体1の作り方は、例えば図2に示すように、筒状の編地の中央部を同体化して底部12を形成したものを、底部12を起点にして一方を被せ返すことにより2重の編地の袋本体1を形成する方法がある。
袋本体1には、充填材が口部側から充填されるが、編地が同体化した部分が底部12となることで袋材として機能する。
【0027】
また例えば図3に示すように、筒状の編地の中央部を底縛りロープで絞って底部12を形成し、同様にその底部12を起点として一方側を被せ返して2重の編地の袋本体1とする方法により形成する方法がある。
さて、本発明の袋材においては、吊りロープ2が、袋本体1の口部の編み目Sに挿通されて端部が結ばれてエンドレス状になっているので、口部11の周囲から複数箇所引き出した状態にし、その部分にフックを引っ掛けて吊り上げることができる。
袋本体1は吊りロープ2の下方近傍に保留環4を備えており、該保留環4には口絞りロープ3を取り付けておくことができる。
【0028】
保留環4は、袋本体1の編地に、直接、取り付けても良いが、後述するように口絞りロープ3を介して袋本体1の編地に結び付けることができる。
ここで、保留環4としては、袋材同士を連結した場合に十分強度に耐えるものであれば良く、
金属製リング、繊維ロープ輪、プラスチック製のリング等ループ状のものが採用される。
ここで繊維ロープ輪の場合、例えば、輪径が十数センチcm、太さ(径)が十数mm程度が採用される。
【0029】
図4は、保留環4の袋本体に対する具体的な取り付け例を概略的に説明する図である。 (A)は、保留環4が金属製リングであって、袋本体の編地に挿通して取り付けられている。
(B)は、保留環4が繊維地(例えば編地、ロープ)で形成されており、これも袋本体の編地の編目に挿通して取り付けられている。
【0030】
図5は、保留環4の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
(A)は、保留環4が金属製リングであって、これは口絞りロープ3を介して袋本体に取り付けられている。
この場合、口絞りロープ3を編み目に挿通した上で保留環4を一緒に縛り付けることで、保留環4は袋本体1に取り付けられる。
(B)は、保留環4が繊維地(例えば編地、ロープ)で形成されており、これも口絞りロープ3を介して袋本体に取り付けられている。
この場合も口絞りロープ3を編み目に挿通した上で保留環4を一緒に縛り付けることで、保留環4は袋本体1に取り付けられる。
【0031】
図6は、保留環4の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
なお編地は便宜上、一部のみを示した。
まず図6(A)に示すように、ロープを絡ませるように取り付けて端部同士を結んでループ状の保留環4とする。
図において、ロープは、例えば、編み目Sを1つ飛びに挿通して絡ませた例で示した。
そしてこの状態で、図6(B)に示すようにループ状になったロープの両端を引っ張ると一対の引掛け部4Aが形成される。
また図6(C)に示すようにループ状になったロープの中央部を引っ張ると一対の引掛け部4Aが形成される。
これら引掛け部4Aに、後述する口絞りロープ3や連結ロープ5を挿通すればよい。
【0032】
図7は、保留環4の袋本体に対する具体的な更に別の取り付け例を概略的に説明する図である(この場合、編地は、ハニカム編み目を有する例で示した)。
図7(A)及び図7(B)は、土台ロープ6を使って保留環4を袋本体の編地に取り付けた例である。
図7(A)において、土台ロープ6は編地に絡ませるように取り付けられており、また保留環4は該土台ロープ6のみを拾うようにして取り付けられている。
土台ロープ6は、例えば、編み目Sを1つ飛びに挿通して絡ませた例で示した。
なお土台ロープ6はU字状にして自由端を結んでおく。
【0033】
図7(B)において土台ロープ6は編地に絡ませるように取り付けられており、また保留環4は該土台ロープ6と編地を共に拾うようにして取り付けられている。
これらの場合、編地として編み目が例えば25mm程度のメアイ、土台ロープ6として、例えば径が10mm程度ポリエステル製のロープを使うと、保留環4(例えば太さが12mm、環径が15cm)の袋本体に対する取付け強度は極めて大きくなる。
【0034】
図7(C)は、保留環4が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられている。
編地においては、編成組織Hを編み込む際、菱形やハニカム形の編み目を形成するように編成することができる。
この例では更にその編成組織Hに隙間H1を形成するように編成し、該隙間S1に保留環4を挿通させて取り付ける。
【0035】
ここで、袋材Aに充填材Wを投入する操作方法について説明する。
図8は型枠Kを使って袋材Aに玉石、割栗石、砂利石等の充填材Wを充填する方法を説明する図である。
袋材Aは、円型の型枠Kを使って詰めるが、まず型枠Kの内壁に沿うようにして袋本体1を保持させておく。
この場合、袋材Aの口部11は型枠Kの上縁に沿って保持されている。
【0036】
次に、この状態にて上方から砕石等の充填材Wを袋材Aに投入する〔図8(A)参照〕。
充填材Wの所定量を投入した後、袋材Aの編み目Sに挿通された吊りロープ2の6箇所をフック(図示省略)で吊り上げる〔図8(B)参照〕。
この場合、フックの操作はクレーン等を使って行い、袋体Aの底部が地面から少し浮上る程度まで吊り上げて袋本体の編地のたるみをなくす。
そしてフックの吊り上げにより袋材Aの口部11は吊りロープ2によって幾らか絞り込まれて縮小されるので、今度はその下方近くを口絞りロープ3を使って絞り込むのである〔図8(C)参照〕。
この場合、口絞りロープ3を袋材Aの口部11に何回も巻回することで口部11を閉鎖するが、その際、口絞りロープ3を保留環4の中に挿通させながら巻回を行う。
口絞りロープ3は保留環4の中に通されているので、口絞りロープ3の束全体が袋材Aに沿って移動するようなことがない。
【0037】
保留環4が上記図4(A)及び(B)のケースのように、既に袋材Aの編み目Sに挿通されて取り付けられている場合は、別途用意した口絞りロープ3を取り出して使うこととなる。
以上のように袋材Aに砕石等の充填材Wが投入されたら、吊り上げて、型枠Kより離脱させて必要な場所に移動させる(図9参照)。
【0038】
ところで、袋材Aの口部11を口絞りロープ3を使って巻回して閉鎖する場合、特に保留環4が口絞りロープ3を介して取り付けられている場合、すなわち、前述の図5(A)及び(B)の場合は、別途用意した口絞りロープ3を使う必要はなく、保留環4と一緒に取り付けられた口絞りロープ3をそのまま利用して袋材Aの口部11を閉鎖すればよく効率的である。
【0039】
口絞りロープ3は、口部11に対して保留環4の中を通しながら巻き付けるために、口部11を閉鎖した後も口絞りロープ3は保留環4によって束として保持固定され上下にズレ移動することがない。
また従来のように口絞りロープが袋本体の編地を挿通して取り付けられるのではないため、袋本体の開口部を絞る際も、袋本体と口絞りロープとが擦れるようなことがなく傷が付くようなことが回避される。
そして従来のように口絞りロープを編み目から引き出すような面倒なことがない。
また、口絞りロープを袋本体の周りに挿通するのではないため、口絞りロープの長さが必要最小限の長さでよい。
因みに、製造時においても、面倒な口絞りロープの挿通が不要となり効率的である。
さて充填材Wが投入された袋材Aは、施工場所の一定領域に多数整列されて敷設されるが、相互に移動しないように、次に示す連結ロープを使って群体(グループ)として連結することとなる。
【0040】
図10は、その多数整列されて敷設された袋材Aの群を模式的に示したものである。
この例では、連結ロープ5は、縦方向の複数本の連結ロープ5Yと横方向の複数本の連結ロープ5Xとにより配置されている。
この縦方向と横方向の各連結ロープの交差点近傍に、丁度、袋材Aの口部11が位置している。
連結ロープ5に袋材Aを連結することにより、袋材Aは全体が群体となって連結され、袋材A同士が個々にズレ移動するようなことが回避される。
【0041】
図11は、袋材Aの口部11が、保留環4及び連結ロープ5Y,5Xを介して保持固定された状態を模式的に示した図である。
図11(A)は、連結ロープ5の交差点に保留環4が配設されているものである。
図11(B)は、連結ロープ5を保留環4に絡ませて止めている例である。
図11(C)は、連結ロープ5に別の縛りロープ片51を使って結び付けた例である。
【0042】
以上本発明を説明してきたが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、その本質を逸脱しない範囲で他の種々の変形が可能であることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、袋材Aは筒状の編地を被せ返した二重の編地からなるものを示したが、このような被せ返しを行わない一重の編地よりなる袋材Aも当然採用可能である。
【0043】
また、群体として多数の袋材Aを拘束するのは縦方向の連結ロープ5Yと横方向の連結ロープ5Xを使った場合を示したが、このような縦方向や横方向の連結ロープ5Y,5Xを使わないで、図12に示すように、複数の袋材Aを、保留環4を介して連結ロープ5で結び付けることも可能である。
この場合は、連結ロープ5で必要とする位置にある袋材Aを順次連結していくことができるために整然と並んでいない場合の袋材Aにも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は多数の袋材Aを相互に連結する場合に、極めて連結が容易な且つ口絞りロープ3のずれ移動が回避できる袋材Aに関するものであるが、その原理を応用できる限り、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工等の種々の工法に適用可能であり、その利用分野は広いものである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は本発明の袋材を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2は、袋本体の作り方の例を示す説明図である。
【図3】図3は、袋本体の作り方の他の例を示す説明図である。
【図4】図4は、保留環の袋本体に対する具体的な取り付け例を概略的に示す図である。
【図5】図5は、保留環の袋本体に対する別の具体的な取り付け例を概略的に示す図である。
【図6】図6は、保留環の袋本体に対する具体的な別の取り付け例を概略的に説明する図である。
【図7】図7は、保留環の袋本体に対する具体的な更に別の取り付け例を概略的に説明する図である。
【図8】図8は、型枠を使った場合の袋材に砂利石等の充填材を充填する方法を説明する図である。
【図9】図9は、袋材を吊り上げた状態を示す図である。
【図10】図10は、多数整列されて敷設された袋材の群を模式的に示した図である。
【図11】図11は、袋材Aの口部が保留環及び連結ロープを介して保持固定された状態を模式的に示した図である。
【図12】図12は、袋材の口部が保留環、連結ロープを介して保持固定された状態を概略的に示した図である。
【符号の説明】
【0046】
1 袋本体
11 口部
12 底部
2 吊りロープ
3 口絞りロープ
4 保留環
4A 引掛け部
5 連結ロープ
5X 横方向の連結ロープ
5Y 縦方向の連結ロープ
51 縛りロープ片
6 土台ロープ
A 袋材
H 編成組織
H1 隙間
K 型枠
S 編み目
W 充填材(中詰材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えたことを特徴とする袋材。
【請求項2】
保留環が編地の編み目に挿通されて取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項3】
保留環が編地に口絞りロープによって結び付けにより取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項4】
袋本体が筒状の編地を中央部から被せ返すことにより形成された2重の編地よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項5】
保留環が金属材よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項6】
保留環が繊維材よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項7】
保留環が袋体の編地と一体に編成されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項8】
保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項9】
保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項10】
保留環が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項11】
保留環を介して、連結ロープにより複数の袋材が、相互に連結されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項12】
前記袋材が、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工として使用されるものであることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項1】
開口部を有する巾着状の袋本体よりなる袋材であって、袋本体が編成した編地よりなり、袋本体の開口部に編地に挿通した吊りロープと、該吊りロープの下方に保留環を備えたことを特徴とする袋材。
【請求項2】
保留環が編地の編み目に挿通されて取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項3】
保留環が編地に口絞りロープによって結び付けにより取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項4】
袋本体が筒状の編地を中央部から被せ返すことにより形成された2重の編地よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項5】
保留環が金属材よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項6】
保留環が繊維材よりなることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項7】
保留環が袋体の編地と一体に編成されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項8】
保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープを拾うようにして取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項9】
保留環が編地に絡ませて取り付けた土台ロープと編地を共に拾うようにして取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項10】
保留環が編地の編成組織に形成された隙間に挿通されて取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項11】
保留環を介して、連結ロープにより複数の袋材が、相互に連結されていることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【請求項12】
前記袋材が、根固め工法、護床保護工、のり覆い工、又は水制工として使用されるものであることを特徴とする請求項1記載の袋材。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−327324(P2007−327324A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−128351(P2007−128351)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000201490)前田工繊株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000201490)前田工繊株式会社 (118)
【Fターム(参考)】
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