説明

眼の変性疾患の処置のための10−アミノアリファチル−ジベンズ[b,f]オキセピンの使用

本発明は、眼の変性疾患の処置のための10−アミノアリファチル−ジベンズ[b,f]オキセピンの新規の使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、眼疾患の処置のためおよびそれらの製剤における、式I
【化1】

[式中、alkは、二価の脂肪族基であり、
Rは、非置換であるか、または一価の脂肪族基および/または芳香脂肪族基により一置換もしくは二置換されているか、または二価の脂肪族基により二置換されているアミノ基であり、そして
、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルである]
で示される10−アミノアリファチル−ジベンズ[b,f]オキセピン、およびその薬学的に許容される塩の新規な使用に関する。
【0002】
いくつかの式Iの化合物は、ドイツ出願公開番号第1 793 521号に、抗アドレナリン性でかつ中枢神経系を抑制する薬剤の活性成分として記載されている。
【0003】
いくつかの式Iの化合物は、神経変性疾患、とりわけ、脳虚血、アルツハイマー病およびパーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、緑内障、およびさらに全般的なまたは糖尿病性の末梢性ニューロパシーなどのアポトーシス性細胞死が関与するものの処置に有用であることが、EP726265に記載されている。
【0004】
本発明は、眼の変性疾患を処置するための薬剤を製造するための、上記の式Iの化合物の新規の使用に関する。
【0005】
本発明により処置され得る眼の変性疾患には、虚血性網膜症全般、前部虚血性視神経症、あらゆる形態の視神経炎、萎縮型(ドライ型)および滲出型(ウェット型)の加齢黄斑変性(AMD)、糖尿病性網膜症、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、網膜剥離、網膜色素変性、シュタルガルト病、ベストの卵黄様網膜変性、レーベルの先天性黒内障および他の遺伝性網膜変性、病的近視、未熟児網膜症、およびレーベルの遺伝性視神経症、角膜移植または角膜屈折矯正手術の後遺症、およびヘルペス性角膜炎を含む、特にアポトーシスによる網膜細胞または角膜細胞の変性が直接的または間接的に関与し得る眼の疾患および障害が含まれる。
【0006】
好ましくは、該眼疾患は、以下:
萎縮型AMD、滲出型AMD、糖尿病性網膜症、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、網膜剥離、病的近視、レーベルの遺伝性視神経症、網膜色素変性、および他の遺伝性網膜変性
から選択され、そしてさらにより好ましくは、該眼疾患は、以下:
萎縮型AMD、滲出型AMDおよび網膜剥離
から選択される。
【0007】
本明細書にて、用語「処置」または「処置する」とは、予防的処置または防止的処置、ならびに治療的処置または疾患修飾的処置の両方を意味し、それらには疾患を有している危険性のある患者または疾患を有する疑いのある患者、ならびに疾患に罹患している患者、または疾患もしくは医学的状態に罹患していると診断された患者の処置が含まれる。
【0008】
本明細書にて用いる、一価の脂肪族基とは、例えば、非置換か、または遊離もしくはエーテル化もしくはエステル化ヒドロキシ、または非置換かもしくは脂肪族置換されたアミノにより置換されている低級アルキル基、低級アルケニル基または低級アルキニル基であり、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルカノイルオキシ−低級アルキル、低級アルキルアミノ−低級アルキル、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル、低級アルキレンアミノ−低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシ−低級アルケニル、低級アルコキシ−低級アルケニル、低級アルカノイルオキシ−低級アルケニル、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニル、低級アルキニル、ヒドロキシ−低級アルキニル、低級アルコキシ−低級アルキニル、低級アルカノイルオキシ−低級アルキニルまたはジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニルなどである。芳香脂肪族基とは、例えば、非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンおよび/またはトリフルオロメチルにより置換されているフェニル−低級アルキル基である。
【0009】
故に、一価の脂肪族基または芳香脂肪族基により一置換または二置換されているアミノ基とは、例えば、低級アルキルアミノ;それぞれ非置換か、または低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンおよび/またはトリフルオロメチルにより置換されているフェニル−低級アルキルアミノまたはフェニル−低級アルキル−低級アルキルアミノ;ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、低級アルキレンアミノ−低級アルキルアミノ、低級アルケニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルケニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルケニルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルケニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニルアミノ、低級アルキニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキニルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、ジ(ヒドロキシ−低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ(低級アルコキシ−低級アルキル)アミノ、低級アルコキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルケニルアミノ、低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ジ(低級アルコキシ−低級アルケニル)アミノ、低級アルコキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、低級アルキニル−低級アルキルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノまたはジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニル−低級アルキルアミノである。
【0010】
二価の脂肪族基とは、例えば、二価の脂肪族基により二置換されたアミノ基の一部としての、低級アルキレン基およびさらにアザ−、オキサ−またはチア−低級アルキレン基であり、非置換かまたは低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、もしくは低級アルカノイルによりN−置換された3−または4−アザ−低級アルキレン、3−または4−オキサ−低級アルキレン、または所望によりS−酸化−3−または4−チア−低級アルキレンなどであってよい。
【0011】
二価の脂肪族基により二置換されたアミノ基は、3員から8員の低級アルキレンアミノ、非置換かまたは低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキルもしく低級アルカノイルによりN−置換された3−または4−アザ−低級アルキレンアミノ、3−または4−オキサ−低級アルキレンアミノ、または所望によりS−酸化−3−または4−チア−低級アルキレンアミノであってよく、例えば、とりわけピロリジノ、ピペリジノ、ジ−低級アルキルピペリジノ、ヘキサメチレンイミノ、ヘプタメチレンイミノ、ピペラジノ、N’−低級アルキルピペラジノ、N’−ヒドロキシ−低級アルキルピペラジノ、N’−低級アルコキシ−低級アルキルピペラジノ、N’−低級アルカノイルピペラジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、S−オキソチオモルホリノまたはS,S−ジオキソチオモルホリノなどである。
【0012】
本明細書にて用いる、低級とは、一般に7個まで(7個を含む)、好ましくは4個まで(4個を含む)の炭素原子を有する基を示す。
【0013】
ジ(ヒドロキシ−低級アルキル)アミノは、例えば、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)アミノまたはN,N−ジ(3−ヒドロキシプロピル)アミノなどのN,N−ジ(ヒドロキシ−C−Cアルキル)アミノである。
【0014】
ジ(低級アルコキシ−低級アルケニル)アミノは、例えば、N,N−ジ(4−メトキシ−ブタ−2−エニル)アミノなどのN,N−ジ(C−Cアルコキシ−C−Cアルケニル)アミノである。
【0015】
ジ(低級アルコキシ−低級アルキル)アミノは、例えば、N,N−ジ(2−メトキシエチル)アミノ、N,N−ジ(2−エトキシエチル)アミノまたはN,N−ジ(3−メトキシプロピル)アミノなどのN,N−ジ(C−Cアルコキシ−C−Cアルキル)アミノである。
【0016】
ジ−低級アルケニルアミノは、例えば、N,N−ジアリルアミノまたはN−メタリル−N−アリルアミノなどのN,N−ジ−C−Cアルケニルアミノである。
【0017】
ジ−低級アルキルアミノは、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジプロピルアミノ、メチルプロピルアミノ、エチルプロピルアミノ、ジブチルアミノまたはブチルメチルアミノなどのN,N−ジ−C−Cアルキルアミノである。
【0018】
ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−ジメチルアミノブタ−2−エニル)−N−メチルアミノなどのN−(ジ−C−Cアルキルアミノ−C−Cアルケニル)−N−C−Cアルキルアミノである。
【0019】
ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニルアミノは、例えば、N−(4−ジメチルアミノブタ−2−エニル)アミノなどのN−(ジ−C−Cアルキルアミノ−C−C−アルケニル)アミノである。
【0020】
ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニルアミノは、例えば、N−(4−ジメチルアミノブタ−2−イニル)アミノなどのN−(ジ−C−Cアルキルアミノ−C−C−アルキニル)アミノである。
【0021】
ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−ジメチルアミノエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−ジメチルアミノエチル)−N−エチルアミノ、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N−メチルアミノまたはN−(4−ジメチルアミノブチル)−N−メチルアミノなどのN−(ジ−C−Cアルキルアミノ−C−Cアルキル)−N−C−Cアルキルアミノである。
【0022】
ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−ジメチルアミノエチル)アミノ、N−(2−ジメチルアミノエチル)アミノ、N−(3−ジメチルアミノプロピル)アミノまたはN−(4−ジメチルアミノブチル)アミノなどのN−(ジ−C−Cアルキルアミノ−C−Cアルキル)−アミノである。
【0023】
ハロゲンは、例えば、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素であり、好ましくはフッ素、塩素、および臭素であり、より好ましくは塩素および臭素であり、さらにより好ましくは塩素である。
【0024】
ヒドロキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−ヒドロキシブタ−2−エニル)−N−メチルアミノなどのN−(ヒドロキシ−C−Cアルケニル)−N−(C−Cアルキルアミノ)である。
【0025】
ヒドロキシ−低級アルケニルアミノは、例えば、4−ヒドロキシブタ−2−エニルアミノなどのヒドロキシ−C−Cアルケニルアミノである。
【0026】
ヒドロキシ−低級アルキニルアミノは、例えば、4−ヒドロキシブタ−2−イニルアミノなどのヒドロキシ−C−Cアルキニルアミノである。
【0027】
ヒドロキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(3−ヒドロキシプロピル)−N−メチルアミノまたはN−(4−ヒドロキシブチル)−N−メチルアミノなどのN−(ヒドロキシ−C−Cアルキル)−N−C−Cアルキルアミノである。
【0028】
ヒドロキシ−低級アルキルアミノは、例えば、2−ヒドロキシエチルアミノ、3−ヒドロキシプロピルアミノまたは4−ヒドロキシブチルアミノなどのヒドロキシ−C−Cアルキルアミノである。
【0029】
N’−ヒドロキシ−低級アルキルピペラジノは、例えば、N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノまたはN’−(3−ヒドロキシプロピル)ピペラジノなどのN’−(ヒドロキシ−C−Cアルキル)ピペラジノである。
【0030】
N’−低級アルカノイルピペラジノは、例えば、N’−アセチルピペラジノなどのN’−C−Cアルカノイルピペラジノである。
【0031】
N’−低級アルコキシ−低級アルキルピペラジノは、例えば、N’−(2−メトキシエチル)ピペラジノまたはN’−(3−メトキシプロピル)ピペラジノなどのN’−(C−Cアルコキシ−C−Cアルキル)ピペラジノである。
【0032】
N’−低級アルキルピペラジノは、例えば、N’−メチルピペラジノ、N’−エチルピペラジノ、N’−プロピルピペラジノまたはN’−ブチルピペラジノなどのN’−C−Cアルキルピペラジノである。
【0033】
低級アルコキシは、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基またはヘキシルオキシ基またはヘプチルオキシ基などのC−Cアルコキシ基、好ましくはC−Cアルコキシ基である。
【0034】
低級アルカノイルオキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−アセトキシブタ−2−エニル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−Cアルケニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0035】
低級アルカノイルオキシ−低級アルケニルアミノは、例えば、N−(4−アセトキシブタ−2−エニル)アミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−C−アルケニル)アミノである。
【0036】
低級アルカノイルオキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−アセトキシブタ−2−イニル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−Cアルキニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0037】
低級アルカノイルオキシ−低級アルキニルアミノは、例えば、N−(4−アセトキシブタ−2−イニル)アミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−C−アルキニル)アミノである。
【0038】
低級アルカノイルオキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−アセトキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−アセトキシエチル)−N−エチルアミノ、N−(3−アセトキシプロピル)−N−メチルアミノまたはN−(4−アセトキシブチル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−C−アルキル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0039】
低級アルカノイルオキシ−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−アセトキシエチル)アミノ、N−(3−アセトキシプロピル)アミノまたはN−(4−アセトキシブチル)アミノなどのN−(C−Cアルカノイルオキシ−C−Cアルキル)アミノである。
【0040】
低級アルケニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−ビニル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−3−エニル−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルケニル)−N−(C−Cアルキル)アミノ、とりわけN−(C−Cアルケニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0041】
低級アルケニルアミノは、例えば、ビニルアミノ、アリルアミノ、ブタ−2−エニルアミノまたはN−ブタ−3−エニルアミノ、とりわけアリルアミノなどのN−(C−Cアルケニル)アミノ、とりわけN−(C−C−アルケニル)アミノである。
【0042】
低級アルキニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−3−イニル−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルキニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0043】
低級アルキニルアミノは、例えば、プロパルギルアミノ、ブタ−2−イニルアミノまたはN−ブタ−3−イニルアミノ、とりわけプロパルギルアミノなどのN−(C−Cアルキニル)アミノ、とりわけN−(C−Cアルキニル)アミノである。
【0044】
低級アルコキシは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロピルオキシ、イソプロピルオキシまたはブチルオキシなどのC−Cアルコキシ、好ましくはC−Cアルコキシであるが、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基またはペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基またはヘプチルオキシ基などのC−Cアルコキシ基でもよい。
【0045】
低級アルコキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−メトキシブタ−2−エニル)−N−メチルアミノ、N−(4−メトキシブタ−2−エニル)−N−エチルアミノまたはN−(4−エトキシブタ−2−エニル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルコキシ−C−Cアルケニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0046】
低級アルコキシ−低級アルケニルアミノは、例えば、N−(4−メトキシブタ−2−エニル)アミノまたはN−(4−エトキシブタ−2−エニル)アミノなどのN−(C−Cアルコキシ−C−Cアルケニル)アミノである。
【0047】
低級アルコキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(4−メトキシブタ−2−イニル)−N−メチルアミノ、N−(4−メトキシブタ−2−イニル)−N−エチルアミノまたはN−(4−エトキシブタ−2−イニル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルコキシ−C−Cアルキニル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0048】
低級アルコキシ−低級アルキニルアミノは、例えば、N−(4−メトキシブタ−2−イニル)アミノ、N−(4−エトキシブタ−2−イニル)アミノまたはN−(4−プロピルオキシブタ−2−イニル)アミノなどのN−(C−Cアルコキシ−C−Cアルキニル)アミノである。
【0049】
低級アルコキシ−低級アルキルアミノは、例えば、2−メトキシエチルアミノ、2−エトキシエチルアミノ、2−プロピルオキシエチルアミノ、3−メトキシプロピルアミノ、3−エトキシプロピルアミノ、4−メトキシブチルアミノ、2−イソプロピルオキシエチルアミノまたは2−ブチルオキシエチルアミノなどのC−Cアルコキシ−C−Cアルキルアミノである。
【0050】
低級アルコキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−メトキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−エトキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(2−プロピルオキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(3−メトキシプロピル)−N−メチルアミノ、3−エトキシプロピルアミノまたはN−(4−メトキシブチル)−N−メチルアミノなどのN−(C−Cアルコキシ−C−Cアルキル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0051】
低級アルキルは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはブチルなどのC−Cアルキル、好ましくはC−Cアルキルであるが、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基またはペンチル基、ヘキシル基またはヘプチル基などのC−Cアルキル基でもよい。
【0052】
低級アルキルアミノは、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノまたはブチルアミノなどのC−Cアルキルアミノ、好ましくはC−Cアルキルアミノであるが、イソブチルアミノ、sec−ブチルアミノまたはtert−ブチルアミノまたはペンチルアミノ基、ヘキシルアミノ基またはヘプチルアミノ基などのC−Cアルキルアミノ基であってよく、とりわけメチルアミノまたはプロピルアミノである。
【0053】
低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノは、例えば、N−(2−メチルアミノエチル)アミノ、N−(3−メチルアミノプロピル)アミノ、N−(4−メチルアミノブチル)アミノ、N−(2−エチルアミノエチル)アミノ、N−(3−エチルアミノプロピル)アミノまたはN−(4−エチルアミノブチル)アミノなどのN−(C−Cアルキルアミノ−C−Cアルキル)アミノである。
【0054】
低級アルキレンアミノ−低級アルキルアミノは、例えば、2−ピロリジノエチルアミノ、2−ピペリジノエチルアミノ、2−ジメチルピペリジノエチルアミノ、2−ヘキサメチレンイミノエチルアミノ、3−ピロリジノプロピルアミノ、3−ピペリジノプロピルアミノ、3−ジメチルピペリジノプロピルアミノまたは3−ヘキサメチレンイミノプロピルアミノなどの3員から8員のアルキレンアミノ−C−Cアルキルアミノである。
【0055】
フェニル−低級アルキル−低級アルキルアミノは、例えば、N−ベンジル−N−メチルアミノ、N−(2−フェニルエチル)−N−メチルアミノまたはN−(4−フェニルブチル)−N−メチルアミノなどのN−(フェニル−C−Cアルキル)−N−(C−Cアルキル)アミノである。
【0056】
フェニル−低級アルキルアミノは、例えば、ベンジルアミノ、1−または2−フェニルエチルアミノ、3−フェニルプロピルアミノまたは4−フェニルブチルアミノなどのフェニル−C−Cアルキルアミノである。
【0057】
式Iの化合物の塩とは、例えば、ハロゲン化水素酸、硫酸またはリン酸などの適当な無機酸とのその薬学的に許容される酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩またはリン酸塩であるか、または適当な脂肪族スルホン酸もしくは芳香族スルホン酸もしくはN−置換スルファミン酸との塩、例えばメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩またはN−シクロヘキシルスルファミン酸塩(シクラミン酸塩)であるか、または安息香酸、フマル酸およびマレイン酸などの適当な有機炭酸の塩である。好ましい酸付加塩は、例えば、水素フマル酸塩または水素マレイン酸塩である。
【0058】
いくつかの式Iの化合物は、本発明の主な独立項および従属項の使用または方法にて好ましい。従って、式I
[式中、alkは、低級アルキレンであり、
Rは、アミノ、低級アルキルアミノ;それぞれ非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンおよび/またはトリフルオロメチルにより置換されているフェニル−低級アルキルアミノまたはフェニル−低級アルキル−低級アルキルアミノ;ヒドロキシ−低級アルキルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキルアミノ、低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、低級アルキレンアミノ−低級アルキルアミノ、低級アルケニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルケニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルケニルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルケニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニルアミノ、低級アルキニルアミノ、ヒドロキシ−低級アルキニルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキニルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、ジ(ヒドロキシ−低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ(低級アルコキシ−低級アルキル)アミノ、低級アルコキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルケニルアミノ、低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ヒドロキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ジ(低級アルコキシ−低級アルケニル)アミノ、低級アルコキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルケニル−低級アルキルアミノ、低級アルキニル−低級アルキルアミノ、低級アルコキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノ、低級アルカノイルオキシ−低級アルキニル−低級アルキルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ−低級アルキニル−低級アルキルアミノ、3員から8員の低級アルキレンアミノ;非置換かまたは低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキルまたは低級アルカノイルによりN−置換された3−または4−アザ−低級アルキレンアミノ;3−または4−オキサ−低級アルキレンアミノであるか、または所望によりS−酸化−3−または4−チア−低級アルキレンアミノであってよく、
、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルである]
で示される化合物、およびその薬学的に許容される塩が好ましく、およびさらに、とりわけ、alkが、メチレンまたはエチリデンであり、R、R、RおよびRが、水素、低級アルキル、低級アルコキシおよび/またはハロゲンであるとき、Rが、非置換かまたは低級アルキル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、N’−メチルピペラジノ、N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ、N’−(2−アセトキシエチル)ピペラジノ、N’−(2−ピバロイルオキシエチル)ピペラジノおよびN’−メチルホモピペラジノにより一置換または二置換されたアミノ以外である上記の式I記載の新規化合物、およびその塩も好ましい。
【0059】
式I
[式中、alkは、低級アルキレンであり、
Rは、アミノ、低級アルキルアミノ;それぞれ非置換かまたは低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンおよび/またはトリフルオロメチルにより置換されているフェニル−低級アルキルアミノまたはフェニル−低級アルキル−低級アルキルアミノ;低級アルケニルアミノ、低級アルキニルアミノ、ジ−低級アルキルアミノ、3員から8員の低級アルキレンアミノ;非置換かまたは低級アルキル、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキルまたは低級アルカノイルによりN−置換されている3−または4−アザ−低級アルキレンアミノ;3−または4−オキサ−低級アルキレンアミノであるか、または所望によりS−酸化−3−または4−チア−低級アルキレンアミノであってよく、そして
、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルである]
で示される化合物、およびその薬学的に許容される塩もまた好ましく、およびさらに、とりわけalkが、メチレンまたはエチリデンであり、R、R、RおよびRが、水素、低級アルキル、低級アルコキシおよび/またはハロゲンであるとき、Rが、非置換かまたは低級アルキル、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、N’−メチルピペラジノ、N’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノ、N’−(2−アセトキシエチル)ピペラジノ、N’−(2−ピバロイルオキシエチル)ピペラジノおよびN’−メチルホモピペラジノにより一置換または二置換されているアミノ以外である上記の式I記載の新規化合物、およびその塩もまた好ましい。
【0060】
式I
[式中、alkは、メチレンであり、
Rは、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノまたはブチルアミノなどのC−Cアルキルアミノ;ベンジルアミノまたはフェネチルアミノなどのフェニル−C−Cアルキルアミノであり、それらは非置換かまたはメチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などの35までの(35を含む)原子数を有するハロゲン、および/またはトリフルオロメチルにより置換されており;N−ベンジル−N−メチルアミノなどのフェニル−C−Cアルキル−C−Cアルキルアミノであり、それらは非置換かまたはメチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などの35までの(35を含む)原子数を有するハロゲン、および/またはトリフルオロメチルにより置換されており;アリルアミノ、メタリルアミノまたはブタ−2−エニルアミノなどのC−Cアルケニルアミノ、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−メタリル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルケニル−N−C−Cアルキルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなどのジ−C−Cアルキルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノまたはN−ブチル−N−メチルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、N’−メチルピペラジノなどのN’−C−Cアルキルピペラジノ、またはN’−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジノなどのN’−(ヒドロキシ−C−Cアルキル)ピペラジノであり、そして
、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、メチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などのハロゲン、またはトリフルオロメチルである]
で示される化合物、およびその薬学的に許容される塩はより好ましく、およびさらに、とりわけ、R、R、RおよびRが、水素、C−Cアルキル、C−Cアルコキシおよび/またはハロゲンである場合に、Rが、アミノ、C−Cアルキルアミノ、ジ−C−Cアルキルアミノ、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノおよびN’−メチルピペラジノ以外である上記の式I記載の新規化合物、およびその塩もより好ましい。
【0061】
とりわけ、式I
[式中、alkは、メチレンであり、
Rは、アリルアミノ、メタリルアミノまたはブタ−2−エニルアミノなどのC−Cアルケニルアミノ、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−メタリル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルケニル−N−C−Cアルキルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノであるか、またはピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノであり、
およびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、メチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などのハロゲンであるか、またはトリフルオロメチルであり、そして
およびRは、水素である]
で示される化合物、およびその塩が好ましい。
【0062】
とりわけ、式I
[式中、alkは、メチレンであり、
Rは、アリルアミノ、メタリルアミノまたはブタ−2−エニルアミノなどのC−Cアルケニルアミノ、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−メタリル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルケニル−N−C−Cアルキルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノであるか、またはベンジルアミノまたはフェネチルアミノなどのフェニル−C−Cアルキルアミノであり、それらは非置換であるか、またはメチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などのハロゲン、および/またはトリフルオロメチルにより置換されており、そして、
、R、RおよびRは、水素である]
で示される化合物、およびその塩が好ましい。
【0063】
式I
[式中、alkは、メチレンであり、
Rは、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノであり、そして、
、R、RおよびRは水素である]
で示される化合物、およびその塩が最も好ましい。
【0064】
本発明は、特に、とりわけ萎縮型(ドライ型)AMD、滲出型(ウェット型)AMDおよび網膜剥離から選択される眼の変性疾患の処置のための医薬の製造における、以下:
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−アリル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−アリル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロピルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロピルアミン;
1−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル−ピペリジン;
4−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル−モルホリン;
N−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロピルアミン;
N−メチル−N−プロプ−2−イニル−N−(3−トリフルオロメチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
1−(3−トリフルオロメチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(7−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(7−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(8−tert−ブチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(8−tert−ブチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(6−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(6−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−(1−フルオロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(1−フルオロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−ベンジルアミン;
N−ベンジル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロピル−N−ベンジルアミン;
N−アリル−N−ベンジル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン;
N,N−ジエチル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N−メチルアミン;
1−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−ブチル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;そして
N−(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジエチルアミン、
およびその薬学的に許容される塩の使用に関する。
【0065】
他の局面は、かかる処置を必要とする患者において眼の変性疾患を処置する方法に関し、患者に治療的有効量の上記で定義したおよび/または好ましいと定義した式Iの10−アミノアリファチル−ジベンズ[b,f]オキセピンを投与することを含む方法に関する。
【0066】
前記投与は、好ましくは経口投与、経直腸投与、非経腸投与および局所投与に関する。さらにより好ましい投与は、局所投与に関する。
【0067】
概して、本発明は、本出願の任意の独立項および従属項の態様にも関する。
【0068】
前記記載の眼疾患における有効性を、例えば以下の動物モデルにて確立することができるだろう:
【0069】
1)マウス(例えば、Andersonら、BMC Genetics 2001; 2:1、Changら、Nature Genetics 1999; 21: 405-409、Johnら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 1998; 39: 951−962、Sheldonら、Lab. Animal Sci. 1995; 15:508−518に記載のDBA/2J株、DBA/2Nnia株、およびAKXD28/Ty株のマウスであるが、これらに限定されない)における続発性緑内障(例えば、色素錯乱型、閉塞隅角型または隅角形成異常型)の自然発生。
【0070】
2)例えば、rdマウス(Liら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001 ; 42: 2981−2989に記載)、Rpe65欠損マウス(Van Hooserら、PNAS 2000. ; 97: 8623−8628)、RCSラット(Faktorovichら、Nature 1990; 347:83−86)、rdsマウス(Aliら、Nature Genetics 2000、25 : 306−310)、rcd1ドッグ(Suberら、PNAS 1993; 90: 3968−3972)の網膜変性に関する遺伝的動物モデル。
【0071】
3)−マウス(Wenzelら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001; 42: 1653−1659に記載)またはラット(Faktorovichら、J. Neurosci: 1992; 12: 3554−3567)の露光、
−N−メチル−N−ニトロソウレア(Kiuchiら、Exp. Eye Res. 2002; 74: 383−392)またはヨウ素酸ナトリウム(Sorsby & Harding、Vision Res. 1962; 2: 139−148)の投与、により誘導される実験用網膜変性。
【0072】
4)−マウス(Levkovitch-Verbinら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2000; 41: 4169−4174)およびラット(YolesおよびSchwartz、Exp. Neurol. 1998; 153:1−7)における視神経(ON)圧迫による、
−ラット(Martinら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2002; 43: 2236−2243、Solomonら、J. Neurosci. Methods 1996; 70:21−25に記載)におけるON切断による、
−眼血管結紮(Lafuenteら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2001; 42:2074−2084に記載)または前眼房穿刺(Buchiら、Ophthalmologica 1991; 203:138−147)後のラットにおける実験的一過性(急性)網膜虚血による、
−ラット(Stokelyら、Invest. Ophthalmol. Vis. Sci. 2002; 43: 3223−3230)またはラビット(Takeiら、Graefes Arch. Clin. Exp. Ophthalmol 1993; 231:476−481)における眼内エンドセリン−1注入による、ONの損傷に関する実験用モデル。
【0073】
本発明の医薬組成物には、例えば、約10%から約80%、好ましくは約20%から約60%が活性成分の経腸的または非経腸的投与形態が含まれる。経腸的または非経腸的投与のための本発明の医薬組成物は、例えば、糖衣錠、錠剤、カプセルまたは坐剤、およびさらにアンプルなどの単位投与量形態である。それらは、それ自体既知の方法、例えば、常套的な混合法、造粒法、調合法、溶解法または凍結乾燥法により製造される。例えば、経口投与のための医薬組成物は、活性成分と一緒に固体担体を組合せ、所望であれば、生じた混合物を造粒し、所望または必要であれば、適当な賦形剤の添加後、混合物または顆粒を錠剤または糖衣錠コアに加工することにより得ることができる。
【0074】
適当な担体は、とりわけ糖、例えばラクトース、サッカロース、マンニトールまたはソルビトールなどの充填剤、セルロース製剤および/またはリン酸カルシウム剤、例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム、およびさらに例えば、コーン、小麦、米またはジャガイモでんぷんを利用したでんぷん糊、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロースおよび/またはポリビニルピロリドンなどの結合剤であり、所望であれば、例えば上記のでんぷん、またカルボキシメチルでんぷん、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、アルギン酸、または例えばアルギン酸ナトリウムなどのその塩などの崩壊剤であってよい。賦形剤は、とりわけフロー剤、フローコンディショナーおよび潤滑剤、例えばケイ酸、タルク、ステアリン酸、または例えばマグネシウムまたはカルシウムステアリン酸などのその塩、および/またはポリエチレングリコールである。糖衣錠コアは、適当な、要すれば腸溶性の、とりわけ、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよび/または二酸化チタンを含み得る濃縮糖溶液、または適当な有機溶媒または溶媒混合物におけるコーティング溶液、または腸溶性コーティングの調製のために、例えばフタル酸アセチルセルロースまたはフタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの適当なセルロース調製物の溶液を用いたコーティングと一緒に供される。染料(dye)または色素(pigment)を、例えば同定を目的としてか、または活性成分の異なる用量を示すために、錠剤または糖衣錠コーティングに添加することができる。
【0075】
他の経口投与可能な医薬組成物とは、硬ゼラチンカプセルおよびさらに、ゼラチンならびにグリセロールまたはソルビトールなどの可塑剤から作製された軟、密閉カプセルである。硬ゼラチンカプセルは、顆粒、例えば、ラクトースなどの充填剤、でんぷんなどの結合剤、および/またはタルクもしくはステアリン酸マグネシウムなどの流動促進剤(glidant)との混合物の形状で活性成分を含んでいてよく、かつ所望であれば安定剤を一緒に含んでいてよい。軟カプセルにて、前記活性成分を、脂肪油、パラフィン油または液体ポリエチレングリコールなどの適当な液体中に溶解または懸濁することが好ましく、それに安定剤を加えることが同様に可能である。
【0076】
適当な経直腸的に投与可能な医薬組成物は、例えば、活性成分と坐剤の基剤の組合せからなる坐剤である。適当な坐剤の基剤は、例えば天然または合成トリグリセリド、パラフィン炭化水素、ポリエチレングリコールまたは高級アルコールである。活性成分と基剤の組合せを含む経直腸的ゼラチンカプセルを用いることもできる。適当な基剤には、例えば、液体トリグリセリド、ポリエチレングリコールおよびパラフィン炭化水素が含まれる。
【0077】
とりわけ、水溶性形態、例えば水溶性塩の形態での活性成分の水溶液、およびさらに、例えば、脂肪油、例えば胡麻油、または合成脂肪酸エステル、例えばオレイン酸エチルもしくはトリグリセリドなどの適当な疎水性溶媒もしくはビヒクルを使用した相当する油状懸濁液、または、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールおよび/もしくはデキストランなどの増粘剤、および要すればさらに安定剤を含む水性懸濁液などの活性成分の懸濁液の非経腸投与には、点滴および/または注射が適する。
【0078】
前記化合物はまた、例えば点眼薬、懸濁点眼薬または眼軟膏、結膜下、眼球周囲、眼球後部または硝子体内注入物として局所的にまたは眼の周りに投与されてもよく、場合により、結膜挿入物、ミクロスフェア、または他の眼周囲または眼内デポ型デバイスなどの持続放出デバイスの使用が可能である。
【0079】
活性成分の用量は、温血動物の種類、年齢および個体の状態、およびさらに投与方法に依存する。約75kgの体重の患者に対する経口投与の場合における標準的な概算日用量は、約10mgから約500mgである。局所投与の場合、概算日用量は、投与方法に依存して、0.001から10mgの範囲で変化し得る。
【0080】
以下の実施例は、本発明を説明することを目的として用いられる。
実施例1:一錠に50mgのN−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン、または塩酸塩などのその塩を包含する錠剤を、以下のように製造することができる:
組成(10,000錠)
活性成分 500.0g
ラクトース 500.0g
ジャガイモでんぷん 352.0g
ゼラチン 8.0g
タルク 60.0g
ステアリン酸マグネシウム 10.0g
二酸化ケイ素(高分散) 20.0g
エタノール 少量
【0081】
前記活性成分を、ラクトースおよびジャガイモでんぷん292gと混合し、そして混合物をゼラチンのエタノール溶液で湿らせ、ふるいに通して顆粒とする。乾燥後、ジャガイモでんぷんの残り、ステアリン酸マグネシウム、タルクおよび二酸化ケイ素を混合し、その混合物を、一錠約145.0mgの錠剤で、かつ50.0mgの活性成分を含む形態に圧縮する;所望であれば、前記錠剤は、投与量のより細かい調整のために割線を備えてよい。
【0082】
実施例2:活性成分として3mgのN−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン、または塩酸塩などのその塩を含む、可溶化剤として20%シクロデキストリンを含む滅菌ろ過したゼラチン水溶液を、防腐剤としてフェノールを含む滅菌ゼラチン溶液と一緒に無菌状態で、加熱しながら混合し、1.0mlの溶液が以下の組成を有するようにする:
活性成分 3mg
ゼラチン 150.0mg
フェノール 4.7mg
可溶化剤として20%シクロデキストリンを含む蒸留水 1.0ml
【0083】
実施例3:5mgのN−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン、または塩酸塩などのその塩を含む注射用の滅菌乾燥物質の製造に関して、上記の実施例に記載の式Iの化合物のうち1個の5mgを、20mgのマンニトールおよび可溶化剤として20%シクロデキストリンを含む1mlの水溶液に活性成分として溶解する。前記溶液を、無菌条件下で滅菌ろ過し、2mlアンプルに注入し、冷凍および凍結乾燥する。使用前に、凍結乾燥物を、1mlの蒸留水または1mlの生理食塩水に溶解する。前記溶液を、筋肉内または静脈内に投与する。前記剤形を、使い捨てダブルチャンバーシリンジに充填することもできる。
【0084】
実施例4:上記の実施例に記載の方法と類似の方法にて、上記実施例のいずれか1つに記載の異なる化合物、または
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン;
10−アリルアミノメチルジベンズ[b,f]オキセピン;
10−アミノメチルジベンズ[b,f]オキセピン;
10−ベンジルアミノメチルジベンズ[b,f]オキセピン;
10−ブチルアミノメチルジベンズ[b,f]オキセピン;
N,N−ジエチル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N−メチルアミン;
1−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ジメチルアミン;
(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−メチルアミン;
(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ジメチルアミン;
(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ジエチルアミン
または、いずれの場合にも薬学的に許容されるその塩、
を含む医薬組成物を製造することも可能である。
【0085】
実施例5
網膜神経節細胞(RGC)に対するN−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン水素マレイン酸塩の神経保護活性を、緑内障様神経変性過程の動物モデルにて証明する。
特に、成熟Sprague−Dawleyラットにて、60分間眼の血管を選択的に結紮することにより誘導される一過性網膜虚血が、虚血7日後に30%のRGCの死滅を引き起こす。N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン水素マレイン酸塩の腹腔内投与による投与により、RGCが顕著に救済される(例えば、45%の救済率が、0.005mg/kgで観察される)。
同様に、0.1mg/kgのN−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン水素マレイン酸塩の皮下投与により、ラット視神経の圧縮後18日目に評価したRGCの損失、およびアポトーシス核の増加が顕著に減少する。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼の変性疾患の処置に使用するための医薬を製造するための、式I
【化1】

[式中、alkは、二価の脂肪族基であり、
Rは、非置換であるか、または一価の脂肪族基および/または芳香脂肪族基により一置換もしくは二置換されているか、または二価の脂肪族基により二置換されているアミノ基であり、そして、
、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲンまたはトリフルオロメチルである]
で示される化合物、およびその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項2】
該眼の変性疾患が、以下:
虚血性網膜症全般、前部虚血性視神経症、あらゆる形態の視神経炎、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、網膜剥離、網膜色素変性、シュタルガルト病、ベストの卵黄様網膜変性、レーベルの先天性黒内障および他の遺伝性網膜変性、病的近視、未熟児網膜症、およびレーベルの遺伝性視神経症、角膜移植または角膜屈折矯正手術の後遺症、およびヘルペス性角膜炎を含む、特にアポトーシスによる網膜細胞または角膜細胞の変性が直接的または間接的に関与し得る眼の疾患および障害
から選択されるものである、請求項1記載の使用。
【請求項3】
該眼の変性疾患が加齢黄斑変性である、請求項1〜2記載の使用。
【請求項4】
alkが、メチレンであり、
Rが、アリルアミノ、メタリルアミノまたはブタ−2−エニルアミノなどのC−Cアルケニルアミノ、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−メタリル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルケニル−N−C−Cアルキルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノであるか、またはピロリジノ、ピペリジノまたはモルホリノであり、
およびRがそれぞれ、互いに独立して、水素、メチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などのハロゲンであるか、またはトリフルオロメチルであり、そして
およびRが水素である、
請求項1記載の使用。
【請求項5】
alkが、メチレンであり、
Rが、アリルアミノ、メタリルアミノまたはブタ−2−エニルアミノなどのC−Cアルケニルアミノ、プロパルギルアミノまたはブタ−2−イニルアミノなどのC−Cアルキニルアミノ、N−アリル−N−メチルアミノ、N−アリル−N−エチルアミノ、N−メタリル−N−メチルアミノまたはN−ブタ−2−エニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルケニル−N−C−Cアルキルアミノ、N−プロパルギル−N−メチルアミノ、N−プロパルギル−N−エチルアミノまたはN−ブタ−2−イニル−N−メチルアミノなどのN−C−Cアルキニル−N−C−Cアルキルアミノであるか、またはベンジルアミノまたはフェネチルアミノなどのフェニル−C−Cアルキルアミノであって、それは非置換であるか、またはメチルなどのC−Cアルキル、メトキシなどのC−Cアルコキシ、塩素または臭素などのハロゲン、および/またはトリフルオロメチルにより置換されており、そして、
、R、RおよびRが、水素である、
請求項1記載の使用。
【請求項6】
式Iの化合物が、以下:
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−アリル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−アリル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロピルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロピルアミン;
1−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル−ピペリジン;
4−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル−モルホリン;
N−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロピルアミン;
N−メチル−N−プロプ−2−イニル−N−(3−トリフルオロメチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン
1−(3−トリフルオロメチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(7−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(7−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(8−tert−ブチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(8−tert−ブチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−ピロリジン;
N−(6−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(6−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−(1−フルオロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
1−(1−フルオロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−ベンジルアミン;
N−ベンジル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロピル−N−ベンジルアミン;
N−アリル−N−ベンジル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン;
N,N−ジエチル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)ピロリジン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−[1−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルエチル)−N−メチルアミン;
1−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−4−メチル−ピペラジン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−ブチル−N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン;
N−(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジメチルアミン、および
N−(8−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N,N−ジエチルアミン
およびその薬学的に許容される塩、
から選択されるものである、請求項1記載の使用。
【請求項7】
式Iの化合物が、以下:
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(1−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−メチル−N−プロプ−2−イニル−N−(3−トリフルオロメチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)アミン
N−(7−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(8−メトキシ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(8−tert−ブチル−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(6−クロロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
N−(1−フルオロ−ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミン;
およびその薬学的に許容される塩、
から選択されるものである、請求項1および3記載の使用。
【請求項8】
眼の変性疾患の処置を必要とする患者に対して治療的有効量の請求項1記載の式Iの化合物を投与することを含む、該患者における眼の変性疾患を処置する方法。
【請求項9】
該眼の変性疾患が、以下:
虚血性網膜症全般、前部虚血性視神経症、あらゆる形態の視神経炎、加齢黄斑変性、糖尿病性網膜症、嚢胞様黄斑浮腫(CME)、網膜剥離、網膜色素変性、シュタルガルト病、ベストの卵黄様網膜変性、レーベルの先天性黒内障および他の遺伝性網膜変性、病的近視、未熟児網膜症、およびレーベルの遺伝性視神経症、角膜移植または角膜屈折矯正手術の後遺症、およびヘルペス性角膜炎を含む、特にアポトーシスによる網膜細胞または角膜細胞の変性に直接的または間接的に関与し得る眼の疾患および障害
からなる群から選択されるものである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
該投与が、経口投与、経直腸投与、非経腸投与および局所投与から選択され得る、請求項8記載の方法。
【請求項11】
該眼の変性疾患が滲出型(ウェット型)AMDである、請求項1〜10のいずれか一項記載の使用または方法。
【請求項12】
該眼の変性疾患が萎縮型(ドライ型)AMDである、請求項1〜11のいずれか一項記載の使用または方法。
【請求項13】
該眼の変性疾患が網膜剥離である、請求項1〜12のいずれか一項記載の使用または方法。
【請求項14】
式Iの化合物が、N−(ジベンズ[b,f]オキセピン−10−イルメチル)−N−メチル−N−プロプ−2−イニルアミンおよび/またはその薬学的に許容される塩である、請求項1〜13のいずれか一項記載の使用または方法。


【公表番号】特表2006−516580(P2006−516580A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501641(P2006−501641)
【出願日】平成16年1月28日(2004.1.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000746
【国際公開番号】WO2004/066993
【国際公開日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(597011463)ノバルティス アクチエンゲゼルシャフト (942)
【Fターム(参考)】