説明

着氷を防止するための装置および方法、ならびに着氷を妨げる製造物品

本発明の実施形態は、水をはじき且つ熱交換表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する被覆を有する熱交換表面を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、着氷(ice buildup)を防止するための装置および方法、ならびに熱交換器や航空機の操縦表面および揚力表面等の着氷を妨げる製造物品に関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2004年8月24日に出願された米国特許仮出願第60/603,930号の優先権を主張するものである。この出願の内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
本発明は、着氷を防止する装置および方法、ならびに着氷を妨げる製造物品に関する。着氷を受ける装置は、温度制御を必要とする分析装置を含む。いくつかの計器は、ヒートシンクおよび熱交換器でペルチェ装置を利用する。熱交換器は、金属の高熱伝導率のために、一般に金属製である。これらの装置が、熱交換器周辺で循環する空気から熱を抽出するので、熱交換器の温度が低下する。空気中の水分である水が表面上で凝縮するように、温度は、低下されることがある。凝縮された水が、熱交換器の効率を低下させる。そして、熱交換器の温度がますます低くなる循環が生ずる。最終的には、氷の層または塊が、熱交換器の上に形成される。熱交換器の効果的な作動を回復するために、氷が除去される。
【0004】
除湿器、空調機、冷蔵庫、および冷凍機は、着氷に関する問題を有する。氷が冷凍機内に任意の金属表面上に形成される。たとえば、氷は、金属棚および金属コンテナの上に形成され、冷凍機がコイルを有する場合、このようなコイルは氷の層を生ずる。氷が冷凍機内に蓄積し、利用可能で有用な空間を減少させ、効率を低下させ得る。
【0005】
航空機の操縦表面および揚力表面上の着氷が問題である。本明細書において使用されるように、操縦表面は、航空機の航路を変化させることに関連した表面である。揚力表面は、翼などを指す。氷が、温度および空力効果のために、操縦表面および揚力表面に形成され付着する。航空機上の着氷は、数多くの大惨事と関連がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
装置および航空機の着氷の問題を低減させる簡単な手段を有することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態は、着氷を防止するための装置および方法、ならびに着氷を妨げる製造物品に向けられる。本発明の装置および製造物品は、熱交換器と、冷蔵および冷凍装置と、航空機の操縦表面および揚力表面とを含む。本発明の一実施形態は、空気から熱エネルギーを抽出するための装置を特徴とする。この装置は、熱エネルギーを吸収するための熱交換表面と、ほぼ疎水性の被覆の層とを有する。この層は、熱交換表面に、または熱交換表面上に固定される。被覆は、水をはじき且つ前記表面上の水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。低レベルの凝縮によって、着氷が防止される。
【0008】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0009】
好ましくは、熱交換表面は、凝縮、冷蔵または冷凍のコイルか、ペルチェ装置に結合される熱交換器である。
【0010】
好ましくは、熱交換器表面が、垂直に配置される。低い接触角のために、被覆上に形成する液滴が、急速に表面の表側を下降し滴下することが可能となる。
【0011】
本発明のさらなる実施形態が、ペルチェ装置上の熱交換表面と冷蔵庫および冷凍機の構成部品とに着氷することを防止する方法に向けられる。方法が、熱交換表面上に実質的に疎水性の被覆の層を配置するステップを含む。被覆は、水をはじき且つ熱交換器の表面の表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0012】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0013】
本明細書において使用されるように、冷蔵庫および冷凍機の構成部品は、工業用および家庭用の冷蔵庫、冷凍機、除湿器、および空調機を含む。
【0014】
本発明の実施形態には、装置の一部または要素である構成部品が着氷されるという適用がある。たとえば、本発明の一実施形態は、着氷を妨げる冷凍機の構成部品に向けられるが、これに限定されるものではない。冷凍機の構成部品は、被覆を有する表面を備え、被覆は、水をはじき且つ表面上の水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0015】
冷凍機のトレイおよび棚等の典型的なアルミニウムおよびスチールの構成部品が、特に着氷を受けやすい。
【0016】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0017】
本発明のさらなる実施形態は、たとえばペルチェ熱交換装置等の、温度を制御するための装置を備える。装置は、ヒートシンクと、ヒートシンクと熱連絡している1つ以上の熱交換器フィンとを備える。熱交換器フィンは、被覆を有し、被覆は、水をはじき且つ表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0018】
好ましくは、ヒートシンクがペルチェ熱交換装置と熱連絡している。そして、好ましくは、1つ以上のフィンが、垂直に配置される表面を有する。
【0019】
本発明のさらなる実施形態は、着氷の可能性を有する揚力表面および操縦表面を有する航空機に向けられる。航空機は、被覆を有する操縦表面および揚力表面を有し、被覆は、水をはじき且つ表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0020】
本明細書において使用されるように、操縦表面という用語は、航空機の方向を変化させるのに調整される表面を含む。揚力表面は、翼などの航空機を上昇させるのに関連付けられる表面である。
【0021】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0022】
本発明の実施形態は、操縦表面および揚力表面上の着氷を減少するように航空機を維持する方法に向けられる。方法は、被覆を塗布するステップを含み、被覆は、水をはじき且つ表面上の凝縮の形成防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0023】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0024】
好ましくは、被覆は、ペイント状の被覆として塗布される。このようなペイント状の被覆は、指示薬顔料を有するのが好ましい。指示薬顔料は、どの表面が組成を受けたかを示す。そして、乾燥すると、指示薬顔料は、摩耗および被覆の状態を示す。
【0025】
これらおよび他の特徴および利点は、図面を見て以下の本発明の詳細な説明を読むと、当業者にとって明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の実施形態は、着氷を防止するための装置および方法、ならびに着氷を妨げる製造物品に向けられる。当業者は、本発明は、着氷が問題となり得る任意の装置に広く適用されることを認識する。たとえば、本発明の実施形態は、熱交換器と、冷蔵冷凍装置と、航空機の操縦表面および揚力表面とに関して適用するが、これらに限定されるものではない。熱交換器は、分析装置および医療分野において使用される。
【0027】
ここで図1を参照すると、熱エネルギーを空気から抽出するための装置が、符号11によって表されている。装置11は、以下の主要な要素を備える。すなわち、熱交換器アセンブリ13と、層15と、ヒートシンク17と、ペルチェ装置21とである。ペルチェ装置21は、ヒートシンク17からエネルギーを抽出するために電流を使用する。ヒートシンクは、熱交換器アセンブリ13と熱連絡している。ペルチェ装置、ヒートシンク、および熱交換アセンブリは、良く知られている技術であり、数多くの売主から入手可能である。
【0028】
本明細書において使用されるように、「熱連絡」という用語は、熱エネルギーの交換があることを意味する。
【0029】
この説明に関連して、ペルチェ装置21は、関心のある対象物(図示せず)を加熱するために使用される。したがって、熱がヒートシンク17および熱交換器アセンブリ13から抽出される。熱エネルギーが、熱交換器アセンブリ13から抽出されるので、熱交換器アセンブリ13の温度が低下される。
【0030】
熱交換器アセンブリ13が、熱交換表面25を提供するフィン23を有する。1つ以上のフィン23が、熱交換表面25の周囲の空気から熱エネルギーを吸収する。熱交換表面25の周囲の空気が、温度降下を受ける。水蒸気が、熱交換表面25の周囲で凝縮する傾向があり、液滴を、そして空気および熱交換表面が十分に低い場合には、氷を形成する。水および氷は、不十分なヒートシンクである。したがって、より多くの熱をヒートシンク17および熱交換アセンブリ13から引き抜くために、ペルチェ装置21は電力を供給される。熱交換表面25の温度が、さらに低下し、さらなる氷が形成される。
【0031】
ここで図2を参照すると、本発明の実施形態は、熱交換表面25および実質的に疎水性の被覆の層15を特徴とする。層15は、ペイントとして熱交換表面25に固定され、または熱交換表面25上に固定される。層15は、水をはじき且つ熱交換表面25に、より正確には、層15と空気との界面31に水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。低レベルの凝縮によって着氷が防止される。
【0032】
好ましくは、層15は、水の表面張力より下である20℃で約75.05×10−3N/m(75.05ダイン/cm)の表面エネルギーを有する界面31を有する。好ましくは、界面31は、90度より小さい水との接触角を有する。
【0033】
好ましい被覆は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンの化合物は、いくつかの売主から入手可能である。ポリフルオロプロペン化合物と関連する一般的な商品名は、テフロン(登録商標)(デュポン社、Delaware,USA)である。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0034】
好ましいポリフルオロプロペンである、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンは、フルオロカーボン溶媒において0.1%から5%の溶液である。0.2%の溶液が、商品名NYE BAR−TYPE Q(ナイルーブリカンツ社、Fairhaven,Massachusetts,USA)で販売されている。熱交換表面を1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペン溶液に浸漬し、溶液を熱交換表面25に刷毛塗りし、または溶液を熱交換表面25に噴霧することによって、溶液が熱交換表面25に塗布される。キャリヤ溶媒は、約5分で蒸発する。熱交換表面25は、好ましくは約100℃で15分間加熱され、より耐久性のある耐磨耗性の層15が生じる。1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンの層15は、無色である。
【0035】
好ましくは、熱交換器表面25が垂直に配置される。低い接触角のために、被覆上に形成する液滴が、急速に表面の表側を下降し、滴下することが可能となる。液滴が、熱交換表面25に付着し氷を形成することはない。熱交換表面25の効率は、氷の形成に好都合である湿潤状態においてさえ実質的に変化しないままである。
【0036】
熱交換表面25が、図1において図示されるようなペルチェ装置21に関して記載されている。しかしながら、当業者は、ペルチェ装置21、ヒートシンク17、および熱交換アセンブリ15は、凝縮、冷蔵、または冷凍のコイルや、他の熱交換器装置(図示せず)を備え得ることを容易に認識する。凝縮、冷蔵および冷凍のコイルならびに構成部品は、工業用および家庭用の冷蔵庫、冷凍機、除湿器、および空調機のコイルおよび構成部品を含む。
【0037】
本発明の実施形態には、装置の要素が熱交換表面25として作用するため、装置の一部または要素である構成部品が着氷を受ける適用がある。ここで図2を参照すると、たとえば、棚、トレイ、区画の仕切板および壁は、熱交換表面25として作用するが、これらに限定されるものではない。このような棚、区画の仕切板および壁は、たいてい、たとえばアルミニウムなどの金属製である。冷凍機の作動中、棚、区画の仕切板および壁が、凍結温度に維持される。より高い蒸気圧を有する雰囲気にさらされると、このような空気および水からのこれらの表面吸収熱エネルギーは、凝縮して氷の層を形成する。
【0038】
本発明の一実施形態は、着氷を妨げる冷凍機の構成部品に向けられる。冷凍機の構成部品は、水をはじき且つ表面上の水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する層15を有する表面25を具備する。
【0039】
本発明の使用は、ペルチェ装置、凝縮、冷蔵および冷凍機の構成部品の熱交換表面上の着氷を防止する方法に関して記載される。方法が、熱交換表面25上に実質的に疎水性の被覆の層15を配置するステップを含む。層は、水をはじき且つ層15と空気との界面31で凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する。
【0040】
好ましい層15は、フルオロポリマーである。特に好ましいフルオロポリマーは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される。好ましくは、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンは、3つから6つのフッ素原子を有する。特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。
【0041】
ここで図3を参照すると、本発明のさらなる実施形態が、航空機の揚力表面および操縦表面への着氷を防止することに向けられる。揚力表面33および操縦表面35を有する航空機31が表されている。揚力表面33および操縦表面35には、着氷の可能性がある。航空機の揚力表面33および操縦表面35上の着氷は、深刻な航空機災害の潜在的原因として確認されている。氷は堆積し、航空機31に重量を追加する。揚力表面33の輪郭(図示せず)が変更され、より少ない揚力を供給する。作動方向に連動する操縦表面35は、移動できなくなり得る。
【0042】
示されるように、航空機は、水をはじき且つ操縦表面35および揚力表面33上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を備えた層15’を有する、操縦表面35および揚力表面33を具備する。
【0043】
本明細書において使用されているように、操縦表面という用語は、航空機の方向を変化させるのに調整される表面35を備える。揚力表面は、たとえば翼など33の、航空機を上昇させることに関連付けられる表面である。
【0044】
特に好ましいポリフルオロプロペンは、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである。この好ましいポリフルオロプロペンは、刷毛塗りされるか、噴霧されるなどして操縦表面35およびまたは揚力表面33に塗布されることができる。好ましい層は、層の摩耗を示す指示薬顔料を有する。
【0045】
本発明の動作は、操縦表面35および揚力表面33上の着氷を減少させるように航空機31を維持する方法に関して記載される。方法は、水をはじき且つ操縦表面35および/または揚力表面33上の凝縮の形成を防止するために、水より低い表面張力を有する被覆を塗布するステップを含む。
【0046】
好ましくは、被覆は、ペイント状の被覆として塗布される。このようなペイント状の被覆は、指示薬顔料を有するのが好ましい。指示薬顔料は、どの表面が組成を受けたかを示す。そして、乾燥すると、指示薬顔料は、摩耗および被覆の状態を示す。
【0047】
したがって、本発明の実施形態が、好ましい装置に関して記載され、本明細書における教示から逸脱することなく、本発明が修正および変更されることができるということを理解しつつ、装置および方法が、図面およびこの詳細な考察において表される。それゆえに、本発明は、本明細書に説明される詳細な細部に制限されるべきではなく、請求項およびそれらの同等物の主題を含むべきである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】ペルチェ熱交換装置の形をした、本発明の特徴を具体化する装置を表す。
【図2】本発明の特徴を有する熱交換器フィンを断面図で表す。
【図3】本発明の特徴を具体化する航空機を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気から熱エネルギーを抽出するための装置であって、
a.熱エネルギーを吸収するための熱交換表面と、
b.前記熱交換表面上の実質的に疎水性の被覆の層とを備え、前記被覆が、水をはじき且つ前記熱交換表面上の水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、装置。
【請求項2】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記熱交換表面が、凝縮、冷蔵、または冷凍コイルである、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記熱交換表面が、垂直に配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
冷凍機の構成部品上の着氷を防止する方法であって、
実質的に疎水性の被覆の層を配置するステップを含み、前記被覆が、水をはじき且つ前記冷凍機の構成部品の表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、方法。
【請求項9】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
着氷を妨げる冷凍機の構成部品であって、被覆を有するハウジングを備え、被覆が、水をはじき且つ表面上の水の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、冷凍機の構成部品。
【請求項14】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
機器の温度を制御するための装置であって、
a.連結されるペルチェ熱交換装置と、
b.前記ペルチェ熱交換装置と熱連絡しているヒートシンクと、
c.前記ヒートシンクと熱連絡し、且つ被覆を有する1つ以上の交換器フィンとを備え、前記被覆が、水をはじき且つ表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、装置。
【請求項19】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記1つ以上のフィンが、垂直に配置される表面を有する、請求項18に記載の装置。
【請求項24】
被覆を有する操縦表面および揚力表面を有する航空機であって、被覆が、水をはじき且つ前記操縦表面および揚力表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、航空機。
【請求項25】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項24に記載の航空機。
【請求項26】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項25に記載の航空機。
【請求項27】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項26に記載の航空機。
【請求項28】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項27に記載の航空機。
【請求項29】
操縦表面および揚力表面上の着氷を減少するように航空機を維持する方法であって、
被覆を塗布するステップを含み、被覆が、水をはじき且つ前記操縦表面および揚力表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する、方法。
【請求項30】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
ペイント状の被覆であって、
水をはじき且つ表面上の凝縮の形成を防止するために、水よりも低い表面張力を有する組成の溶液と、
どの表面が組成を受けたかを示す指示薬顔料とを含み、乾燥すると、前記指示薬顔料が、摩耗および組成の状態を示す、ペイント状の被覆。
【請求項35】
前記被覆が、フルオロポリマーである、請求項34に記載の被覆。
【請求項36】
前記フルオロポリマーが、ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンのモノマーから誘導される、請求項36に記載の被覆。
【請求項37】
前記ポリフルオロエチレンおよびポリフルオロプロペンが、3つから6つのフッ素原子を有する、請求項36に記載の被覆。
【請求項38】
前記ポリフルオロプロペンが、1,1,2,3,3,3ヘキサフルオロプロペンである、請求項37に記載の被覆。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−538602(P2008−538602A)
【公表日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530210(P2007−530210)
【出願日】平成17年8月24日(2005.8.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/030604
【国際公開番号】WO2006/024032
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(504438255)ウオーターズ・インベストメンツ・リミテツド (80)
【Fターム(参考)】