着脱部品用の取付け構造及び着脱部品を備えた装置
【課題】タイン等の着脱部品をその装着対象の装着保持体に着脱自在に取り付けるための取付け構造及びその取付け構造を用いた装置において、着脱部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けるとともに抜けにくい状態で取り付けることができるようにする。
【解決手段】着脱部品用の取り付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置は、着脱部品1が、円柱状の装着部14を装着保持体2の円柱状の装着孔21に挿し入れ、その装着部14に形成した2つの溝17A,17Bに、装着保持体2に取り付けるU字状の弾性部材3における対向部分31,32のうち2つの開口部23A,23bから装着孔21の空間内に侵入して存在する一部分31b、32bをそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられものである。
【解決手段】着脱部品用の取り付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置は、着脱部品1が、円柱状の装着部14を装着保持体2の円柱状の装着孔21に挿し入れ、その装着部14に形成した2つの溝17A,17Bに、装着保持体2に取り付けるU字状の弾性部材3における対向部分31,32のうち2つの開口部23A,23bから装着孔21の空間内に侵入して存在する一部分31b、32bをそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、着脱部品をその装着対象の装着保持体に着脱自在に取り付けるための取付け構造及びその取付け構造を用いた着脱部品を備えた装置に関するものである。詳しくは、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造及びその取付け構造を用いた装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記したような着脱部品と装着保持体の間における取付け構造やその取付け構造を用いた装置としては、例えば、芝面等として形成された地中に突き刺して引き抜くことにより芝面の土壌改良等に使用される着脱部品(タイン等の地中差込み部品)をその取付けホルダーに着脱自在に取り付けるための取付け構造やその取付け構造を採用する芝面穿孔機が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の着脱部品であるタイン及びその取付け構造は、タインの装着側にある円柱状のシャンク(装着部)を取付けホルダーに垂直に設けられた円筒状のタイン取付け孔(装着孔)に装着して取り付けるものであって、そのシャンクには、180°位相が異なる位置に横断面がほぼ半円状の一対のバネ部材係合溝を接線方向に設け、その取付けホルダーには、挿入係合部が弾性変形により前記タイン取付け孔に退避可能となって侵入する板バネを取り付けている。
【0004】
そして、このタイン及びその取付け構造は、タインのシャンクを取付けホルダーのタイン取付け孔に挿入し、板バネの弾性変形によりその挿入係合部をタイン取付け孔から退避させておいて、そのタインを所定の角度だけ回動させることにより、シャンクの板バネ係合溝に板バネの挿入係合部を係合させて取り付けるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−45807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の着脱部品用の取付け構造においては、そのタイン取付けホルダーに板バネを固定ボルトにより螺合させて取り付けなければならず、このため、固定ボルトやその螺合作業が必要となり、その分、部品点数や組立て工数が多くなってしまうという問題がある。
【0007】
また、着脱部品であるタインは、そのシャンクが取付けホルダーの取付け孔において1つの板バネ係合溝に対し板バネの1つの挿入係合部を単に係合させて取り付けられる構造であるため、タイン(のシャンク)が取付けホルダーの取付け孔から抜けやすくなるおそれがある。
【0008】
この発明は、タイン等の着脱部品をその装着対象の装着保持体に着脱自在に取り付けるための取付け構造及びその取付け構造を用いた装置として、着脱部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数がより少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる着脱部品用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明(A1)の着脱部品用の取付け構造は、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造であって、
前記着脱部品においては、前記装着部の先端縁を斜面として形成するとともに、前記装着部の外周面にその周方向に間隔をあけて存在する2つの溝を設けており、
前記装着保持体においては、前記装着孔の内壁面のうち当該装着孔に挿し入れられたときの前記装着部の2つの溝と対向する位置で開口する2つの開口部を形成するように当該装着孔の周囲に対峙して存在する2つの空間部を設けるとともに、
前記2つの空間部にU字状の形状における2つの端部に至る対向部分がそれぞれ入れられて当該装着孔を挟む状態となって、その対向部分の一部分が前記2つの開口部から当該装着孔の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となるとともに前記装着部の当該装着孔に対する挿し入れ及び引き抜きのときに当該装着孔の空間内から当該2つの空間部内へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となるようにU字状の弾性部材を取り付けており、
前記着脱部品は、前記装着部を前記装着保持体の装着孔に挿し入れ、その装着部における2つの溝に、前記U字状の弾性部材における対向部分のうち前記2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられることを特徴とするものである。
【0010】
この発明(A2)の取付け構造は、上記発明A1の取付け構造において、前記弾性部材が線バネであるものである。
【0011】
この発明(A3)の取付け構造は、上記発明A1の取付け構造において、前記装着保持体が、他の構造物に取り付けて使用される取付け部品であるものである。
【0012】
この発明(A4)の取付け構造は、上記発明A1又はA3の取付け構造において、前記装着保持体が、円柱状の構造物であるとともにその内側に前記円柱状の装着孔を同心円状に形成しているものである。
【0013】
この発明(A5)の取付け構造は、上記発明A4の取付け構造において、前記円柱状の装着保持体に設ける前記2つの空間部が、円柱状の外周面からその周方向に沿って窪んだ状態で形成される溝であるものである。
【0014】
この発明(A6)の取付け構造は、上記発明A3の取付け構造において、前記装着保持体の外周面に雄ねじ山を形成するとともに、前記装着保持体を取り付ける前記他の構造物の当該装着保持体が取り付けられる取付け部分に当該オスねじ山に整合する雌ねじ山を形成し、前記装着保持体を、前記他の構造物の取付け部分に前記雄ねじ山を介して取り付けるものである。
【0015】
この発明(A7)の取付け構造は、上記発明A1〜A6のいずれかの取付け構造において、前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品であるものである。
【0016】
また、この発明(B1)の着脱部品を備えた装置は、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体とを少なくとも備えた装置であって、
前記着脱部品と前記装着保持体との間における取付け構造が、上記発明A1〜A6のいずれかの着脱部品用の取付け構造であることを特徴とするものである。
【0017】
この発明(B2)の装置は、上記発明B1の装置において、前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品であるものである。
【発明の効果】
【0018】
上記発明A1の着脱部品用の取付け構造及び発明B1の着脱部品を備えた装置は、着脱部品を装着する装着保持体が、その装着保持体に設ける2つの空間部に、U字状の弾性部材における対向部分をそれぞれ入れて装着孔を挟む状態で取り付けるものになっている。また、着脱部品の装着保持体への装着は、その着脱部品の装着部を装着保持体の装着孔に挿し込んでその装着部における2つの溝に、U字状の弾性部材における対向部分のうち2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることによってなされる。
【0019】
したがって、この発明の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置によれば、着脱部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けることができるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる。
【0020】
上記発明A2の取付け構造では、U字状の弾性部材が線バネであるので、その弾性部材が良好な弾性を発揮するとともに耐久性に優れたものとなり、着脱部品の着脱(特に装着)を安定して長期にわたって行うことができる。
【0021】
上記発明A3の取付け構造では、装着保持体が取付け部品であるので、その装着保持体を他の構造物に取り付けるだけで、着脱部品の着脱自在な取り付け構造を他の構造物に容易に適用することができ、各種用途への利用可能性(汎用性)が高まる。
【0022】
上記発明A4の取付け構造では、装着保持体が円柱状の構造物であってその内側に円柱状の装着孔を同心円状に形成しているので、装着保持体そのものを単純な構造物にすることができ、また、その円柱状の装着保持体に上記2つの空間部を形成しやすくなる。
【0023】
上記発明A5の取付け構造では、円柱状の装着保持体に上記2つの空間部を比較的容易に形成することができ、しかも、その溝からなる2つの空間部にU字状の弾性部材を容易に取り付けることができる。
【0024】
上記発明A6の取付け構造では、装着保持体を他の構造物の取付け部分に対してねじ山の係合により簡単かつ着脱自在に取り付けることができ、着脱部品の着脱自在な取り付け構造を他の構造物にさらに容易に適用することができる。
【0025】
上記発明A7の取付け構造及び発明B2の装置では、着脱部品である地中突刺し部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けることができるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1及び図2は、この発明の実施形態としての着脱部品用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置を示すものであり、図1はその構造及び装置の概要を示す斜視図、図2はその構造及び装置の要部を拡大して示す拡大斜視図である。
【0027】
図1等における符号1は着脱部品としてのタイン、符号2はタイン1を着脱自在に取り付けるための装着保持体としての円柱状の装着ホルダー、符号5は装着ホルダー2を取り付けて固定する支持部材を示す。
【0028】
タイン1は、芝面の土壌改良等のために地中に突き刺すとともにその地中から引き抜くことにより使用されるものであり、筒状の本体部10とその本体部10の装着側となる端部10aに取り付けられる円柱状の装着部14とで構成されている。
【0029】
本体部10は、その先端部10bに薄肉にされた円形の刃先11が形成されているとともに、その中間部の側部に土抜き用の長孔12が形成されている。装着部14は、図1〜図3に示すように、円柱状の棒形状からなる部材15の中間部の付近に大径部15aを形成したうえで、その大径部15aを境にして分けられる一方の端部を利用して構成されているとともに、その部材15における他方の端部15bを本体部の端部10aの筒内部に嵌め入れて固定することにより本体部10と一体化されている。
【0030】
タイン1における装着部14は、本体部10とは反対側に位置する端部の縁(先端縁)が、先細りの状態となるように傾斜する斜面(テーパー面)15として形成されている。また、装着部14は、その円柱状の外周面に、その周方向に間隔をあけた状態で存在する2つの溝17A,17Bが形成されている。2つの溝17A,17Bの間は、装着部14の外周面となっている。溝17A,17Bは、図3に示すように、その縦断面が四角形の形状で形成されており、また、その底面部が互いに平行するほぼ平面となるような形状で形成されている。
【0031】
2つの溝17A,17Bの形状については、後記するU字状の線ばね(3)の一部(31b,32b)が入り込んで装着部14の抜き挿し方向Aに対して引っ掛かった状態に保たれる形状であれば他の形状であっても差し支えない。また、2つの溝17を形成する位置についても、U字状の線ばねにおける入り込む部分との関係で適宜選定することができる。図1及び図3における符号18は、装着部14を構成する部材15の端部15bを本体部10に固定するための埋め込み型の固定ねじを示す。
【0032】
装着ホルダー2は、外観が円柱状の形状からなる構造体20であり、その構造体20の内側にタイン1の装着部14が挿し入れられて保持される円柱状の装着孔21が形成されている。装着孔21は、装着部14の外径よりも少し大きい寸法の内径でもって、貫通した状態で形成されている。図1等に符号Aを付した矢印は、タイン1の装着ホルダー2の装着孔21に対する着脱作業時における抜き挿し方向を示し、A1はその挿し入れるときの方向、A2はその引き抜くときの方向である。
【0033】
また、装着ホルダー2は、図4、図5等に示すように、その外周面に2つの空間部22A,22Bを構成する溝が設けられているとともに、その2つの空間部22A,22BにU字状の形状からなる線ばね3が取り付けられている。
【0034】
2つの空間部22A,22Bは、図5、図6等に示すように、装着ホルダー2における装着孔21の内壁面のうち装着孔21に挿し入れられたときのタイン1の装着部14における2つの溝17A,17Bと対向する位置で開口する2つの開口部23A,23Bを形成するように、装着孔21の周囲に対峙して存在する状態で形成されている。
【0035】
この実施形態における装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bは、図6に示すように、例えば円柱(円筒)状の構造体20の外周面20aから切削刃を2本の切削線L1、L2に沿う状態で開口部23A,23Bが形成(開設)される深さまで切り込んで削ることで形成される。開口部23A,23Bは、その開口形状が四角形となり、装着部14の2つの溝17A,17Bの高さ及び幅と同じかまたは少し大きめの寸法で形成される。また、開口部23A,23Bの高さは、線ばね3の少なくとも対向部分331,32における太さ(直径又は厚さ)よりも少し大きい寸法で形成されている。
【0036】
また、2つの空間部22A,22Bの間となる装着ホルダー2の外周面20a部分には、図4〜図6に示すように、U字状の線ばね3が取り付けられる際に保持される保持溝25が形成されている。保持溝25は、2つの空間部22A,22Bを繋ぐ状態で形成されているとともに、線ばね3が装着ホルダー2の内部(肉厚部の中)に完全に収まる一定の深さで円弧状に形成されている。図5、図6等における符号20cは、保持溝25が形成された後に残る構造体20の一部である。
【0037】
線ばね3は、図4等に示すように、ばね用の線材を外観がアルファベットの「U」という文字の形状と同じか又はそれに近似した形状となるように成形したものである。具体的には、2つの端部31a,32aに至るまでに対向するほぼ直線状の対向部分31,32と、その対向部分31,32をつなげるような部分となる湾曲状の連結部33とを有する形状になっている。
【0038】
対向部分31,32は、2つの開口部23A,23Bの離間距離W(図5aを参照)よりも少し広い間隔をあけてほぼ平行した状態で向き合っているとともに、開口部23A,23Bの幅(周方向における両端部どうしの最短距離)よりも長い寸法で形成されている。連結部33は、保持溝25の円弧の形状にほぼ追従した円弧状に形成されている。また、対向部分31,32の各先端部31a,32aは、保持溝25の内部に入り込んで収まるような状態で内側に折り曲げられている。
【0039】
この線ばね3は、図4、図5等に示すように、その対向部分31,32を装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bにそれぞれ挿し入れて装着孔21を挟むような状態で取り付けられる。
【0040】
また、線ばね3は、装着ホルダー2に取り付けたときに、2つの空間部22A,22Bに入れた対向部分31,32の一部分31c,32cが、空間部22A,22Bにおける2つの開口部23A,23Bから装着孔21の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となる。しかも、線ばね3は、タンイ1の装着部14を装着ホルダー2の装着孔21に対して矢印A1,A2で示す方向に挿し入れたり引き抜いたりするときに、その装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となる。
【0041】
この実施の形態における線ばね3は、後述するように、その対向部分31,32が空間部22A,22Bの内部において互いに離れる方向に広げられた状態に弾性変形するようになっている(図8cを参照)。また、この広げられた状態で弾性変形する際には、厳密には、その対向部分31,32が外側に少し撓むような状態で弾性変形をすることもある。さらに、線ばね3は、その連結部33が保持溝25に嵌め入れられるとともに、対向部分31,32の折り曲げた先端部31a,32aが保持溝25の内部に入り込んだ状態になっており、これにより、装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bに対して容易に外れることがないように取り付けられている。
【0042】
支持部材5は、装着ホルダー2を取り付けて固定することができるものである。この実施の形態における支持部材5は、例えば、図1に二点鎖線で示すように、2つの部材5A,5Bに分割したものとするとともに、その分割した各部材5A,5Bに円柱状の装着ホルダー2の周方向の半分に相当する外面部分の形状にほぼ対応する窪み形状の保持部を形成しておき、その分割した部材5A,5Bの保持部で装着ホルダー2を両側から挟むような状態で保持したうえで、その両部材5A,5Bどうしを結合して固定するように構成されている。
【0043】
このような着脱部品のタイン1に関する取付け構造とその取付け構造を用いたタイン1を備えた装置におけるタイン1の装着ホルダー2に対する着脱自在な取り付けは、次のように行われる。
【0044】
まず、その取り付けに際しては、図7(a)に示すように、タイン1の装着部14を、装着ホルダー2の装着孔21に向けて近づけた後にその装着孔21内に挿し入れる。装着ホルダー2は、図1に示すように支持部材5に支持固定されている。
【0045】
この際、装着孔21の空間内に挿し入れられた装着部14は、最初に、図7(b)に示すように、その先端縁の斜面16が、装着孔21の空間内に侵入して存在する線ばね3の対向部分における一部分31b,32bと接触する。
【0046】
続いて、タイン1の装着部14をさらに装着孔21の内部に挿し入れると、図8(c)に示すように、その線ばね3の対向部分31,32における一部分31b,32bが、斜面16に誘導されて装着部14の挿し入れ方向A1とはほぼ直交する方向Bに押され、装着部14の外周面に載って接触したような状態になるとともに、装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部にそれぞれ入り込んで退避したような状態になる。このときの線ばね3は、主に、前述したように対向部分31,32が互いに離れる方向に押し広げられた状態に弾性変形することになる。
【0047】
次いで、この状態からタイン1の装着部14をさらに装着孔21の内部に向けて挿し入れると、図8(d)に示すように、装着部14における2つの溝17A,17Bが装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向する位置まで移動する。この実施の形態では、装着部14の大径部15aが装着ホルダー2の端部に接触して差込部14の挿し入れ動作が停止させられ、その停止したときに2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向するように設定されている。
【0048】
その対向する位置まで移動したときに、図8(d)に示すように、装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bの内部に退避していた線ばね3の対向部分における一部分31b,32bが、線ばね3の弾性復元力により、2つの開口部23A,23Bを通過して装着孔21の空間内に侵入するとともに装着部14における2つの溝17A,17Bの内部に入り込んだ状態になる。このときの線ばね3の対向部31,32は、先の押し広げられた状態から平常時におけるほぼ平行して対向した状態に戻る。
【0049】
これにより、タイン1は、その装着部14を介して装着ホルダー2(の装着孔21)に取り付けられた状態になる(図8d)。
【0050】
このようにして装着ホルダー2に取り付けられたタイン1(の装着部14)は、図8(d)の右部や図9に示すように、装着部14の2つの溝17A,17Bに線ばね3の対向部31,32における2つの部分31b,32bがそれぞれ入った状態(係合した状態)になるので、引き抜き方向A2に移動することが阻止されて装着孔21から抜けることがない。また、装着部14の2つの溝17A,17Bが線ばね3のほぼ平行する対向部31,32における一部分31b,32bにそれぞれ外側から挟まれた状態になるので、図9に示すように、装着孔21内において挿し込み方向A1を軸として矢印C1,C2方向に回転しにくい状態におかれ、勝手に回転してしまうこともない。
【0051】
一方、タイン1を装着ホルダー2から取り外すときは、図10(e)に示すように、まず、タイン1(の装着部14)を装着孔21内において挿し込み方向A1を軸として矢印C1,C2方向のいずれかに回す。
【0052】
これにより、装着部14の2つの溝17A,17Bの位置が装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向する位置からずれ始める一方で、2つの溝17A,17Bの間となる装着部14の外周面が2つの開口部23A,23B(図6aなどを参照)と対向し始める。この結果、2つの溝17A,17Bに入り込んでいた線ばね3の対向部31,32における2つの部分31b,32bが、装着部14の外周面によって外側に押されて、装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部にそれぞれ入り込んで退避した状態になる。
【0053】
この状態にした後にタイン1(の装着部14)を引き出し方向A2にさらに引っ張ると、図10(f)に示すように、装着部14が装着孔21から次第に抜け出るようになる(図7bも参照)。
【0054】
そして、装着部14が装着孔21の外部に完全に抜き出されることにより、タイン1は装着ホルダー2から取り外される(図7aを参照)。
【0055】
ちなみに、タイン1の取り付けに際しては、図7a、7bに示すように、装着部14を装着孔21に挿し入れるときに、その装着部14の2つの溝17A,17Bが当初から装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向し合っている位置関係(状態)で挿し入れられる場合に限らず、当初から2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向せずにずれた位置関係で挿し入れられる場合もある。
【0056】
当初からずれた位置関係で挿し入れられた場合には、図9(e)に示すように、その装着部14における2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向し得る位置まで移動した後に、タイン1(の装着部14)を挿し入れ方向A1を軸とする回転方向Cに少し回転させる操作を行う。このように所定の量だけ回転させることにより、図8(d)に示すように、2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向する状態となり、その溝17A,17Bに線ばね3の対向部分の一部分31b,32bを入れた状態にすることができる。
【0057】
このようなタイン1の装着ホルダー2に対する取付け構造とその装置は、タイン1の装着部14に斜面16と2つの溝17A,17Bを形成することと、装着ホルダー2の装着孔21に2つの開口部23A,23Bを形成する2つの空間部22A,22Bを設け、その開口部23A,23BにU字状の線ばね3の対向部分31,32を入れて取り付けることにより構成されているので、その部品点数やその組立て工数がきわめて少ないものとなる。また、このように部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、着脱部品であるタイン1を装着ホルダー2に対し、前述したようにワンタッチできわめて簡単に着脱自在に取り付けることができることに加え、抜けにくい状態で取り付けることもできる。
【0058】
図11は、このタイン1に関する取付け構造を採用したタイン1の装置の具体的な用途例を示すものである。
【0059】
図11において符号100は、土壌改良対象となる芝面等として形成された地面(芝面)Gを走行して移動することができる乗用型の土壌改良作業装置である。この土壌改良作業装置100は、その装置本体の一部(例えば後方部)にタイン1を地面Gに突き刺すことができるように上下方向D1,D2に往復動する駆動機構部120を備えたものであり、その駆動機構部120に前記した装着ホルダー2の支持部材5を固定して取り付ける構造になっている。
【0060】
この土壌改良作業装置100を使用するに際しては、その駆動機構部120に取り付けた支持部材5に固定される装着ホルダー2(の装着孔21)に対し、前述したようにしてタイン1(の装着部14)を着脱自在に取り付ける。
【0061】
この場合、装着ホルダー2は、その装着孔21における装着側となる端部が下方(地面G)に向くような姿勢で取り付けられる。また、タイン1は、本体部10をその刃先11が下になる状態となるように手で持ち、装着部14を装着ホルダー2の装着孔21に差し入れて上昇させた後に必要により少し回転させる操作を行うことにより、ワンタッチで取り付けることができる。また、タイン1は、その本体部10を手に持ち、装着部14を少し回転させた後に下方に引き抜く操作を行うことにより、ワンタッチで装着ホルダー2の装着孔21から取り外すことができる。
【0062】
タイン1が取り付けられた土壌改良作業装置100は、図11に示すように、駆動機構部120を上下方向D1,D2に往復動させると、タイン1が地面G(地中)に突き刺された後に地面Gから引き抜かれるという作業が繰り返して行われ、これにより地面Gに所望数の細い穴H1,H2,・・・を形成することができる。
【0063】
タイン1は、その刃先11などが磨耗したときなどの所要の時期において、駆動機構部120の支持部材5に支持される装着ホルダー2(の装着孔21)から取り外され、新しいタイン1と交換される。土壌改良作業装置100は、複数本のタイン1を一度に取り付けて作業を行うものであっても、その複数本のタイン1の装着ホルダー2に対する着脱作業は前述したようにワンタッチで簡単に行うことができるので、その着脱作業を効率よく行うことができる。また、タイン1は装着ホルダー2の装着孔21に抜けにくい状態で取り付けられるので、タイン1の地面Gに対する突き刺し及び引き抜きの作業を安定して行うことができる。なお、タイン1に関する取付け構造は、突き刺し及び引き抜きの作業を手動(人力)で行う形式の土壌改良作業器具に適用することも可能である。
【0064】
上記した実施の形態に係る取付け構造及びそれを用いたタインを備えた装置においては、タイン1の本体部10及び装着部14をはじめ、装着ホルダー2及びU字状の線ばね3のいずれもが適宜選択される金属材料で形成されるものを使用している。しかし、これらの各構成部品については、例えば要求される仕様等に応じて、その全部又は一部について金属材料以外の材料(合成樹脂など)を単独で又は組み合わせて用いることにより形成したものを使用しても差し支えない。
【0065】
図12及び図13は、上記した実施形態における装着ホルダーの他の構成例を示すものである。
【0066】
図12等に示す装着ホルダー2Bは、円柱状の外周面に雄ねじ山24を形成した点で上記実施の形態における装着ホルダー2と異なるが、それ以外については同じ構成からなるものである。この雄ねじ山24を形成した装着ホルダー2Bは、図14に示すように、その装着ホルダー2Bを取り付ける支持部材、取付け最終物等の他の構造物50に、その雄ねじ山24を介して取り付けた状態で使用するものである。雄ねじ山24は、ホルダー2Bの外周面の全体に形成する場合に限らず、その取り付けに必要な量に対応する外周面の一部領域に形成することもできる。
【0067】
他の構造物50は、装着ホルダー2Bを取り付けるためのホルダー取付け部(孔)52として、陥没した円柱状の凹部を形成しているとともに、その内壁面に雄ねじ山24に整合する雌ねじ山54を形成したものである。ホルダー取付け部52の深さは、装着ホルダー2Bの高さの寸法と同じかまたは少し大きめの寸法に設定されている。
【0068】
そして、この装着ホルダー2Bは、その使用に際しては、図14及び図15に示すように、他の構造物50におけるホルダー取付け部52に対し、装着ホルダー2Bをあてがった後にホルダー全体を雄ねじ山24のねじ締め付け方向に回転させることで嵌め入れられる。これにより、装着ホルダー2Bは、その雄ねじ山24とホルダー取付け部52の雌ねじ孔54との係合により誘導されて、他の構造物50におけるホルダー取付け部52に取り付けられて固定される(図15の上部内容を参照)。特に、この例示する装着ホルダー2Bの場合には、その全体が他の構造物50におけるホルダー取付け部52に埋め込まれた状態で取り付けられる。
【0069】
他の構造物50に雄ねじ山24を介して取り付けられた装着ホルダー2Bは、その装着孔21に対してタイン1(の装着部14)が前述したように着脱自在に取り付けられる(図15を参照)。
【0070】
このような装着ホルダー2Bを採用した場合は、例えば、他の構造物50の所望の位置に複数のホルダー取付け部52を形成することにより、その各ホルダー取付け部52に装着ホルダー2Bをそれぞれ取り付けるだけで、タイン1を多種多様な配置パターンで着脱自在に取り付けて使用することが可能になる。例えば、図16に示すように、他の構造物50に複数(例えば8個)のホルダー取付け部52を所望の位置に形成し、その各ホルダー取付け部52に同数の装着ホルダー2Bを取り付けた後に、その各装着ホルダー2Bに対してタイン1を取り付ける。これにより、タイン1を所望の配置パターンで着脱自在に取り付けて使用することができる。
【0071】
装着ホルダー2(2B)における2つの空間部22A,22Bについては、上記した実施の形態のように円柱状の本体部の外周部からその周方向に沿って窪んだ状態の溝で形成される場合に限らず、例えば、図17に示すように、2つの開口部23A,23Bを形成する状態の2つのほぼ平行する貫通孔によって形成されるものであってもよい。また、この溝でなく孔で形成される形式の2つの開口部23A,23Bは、装着ホルダー2の肉厚部を貫通した形態の孔で形成されるものに限らず、非貫通の形態からなる孔で形成されるものであっても構わない。
【0072】
装着ホルダー2(2B)は、その外観形状が円柱状のものに限らず、他の形状のものにすることも可能である。装着ホルダー2(2B)を支持する支持部材5や他の構造物50の外観形状についても、上記実施の形態等で例示した形状に限定されず、他の形状のものを採用することができる。また、装着ホルダー2は、支持部材5や他の構造物50に対して接着剤等の固定手段により固定する取付け部品として構成することもできる。
【0073】
U字状の線ばね3は、V字の形状に近い形状にすることもできる。このV字状の線ばね3を使用する場合は、2つの空間部22A,22B(2つの開口部23A,23Bを含む)も、その線ばね3における対向部分31,32のV字状に開いた形状に対応して対峙する形態で形成すればよい。この発明において装着ホルダー2の空間部22A,22Bに取り付ける弾性部材は、その全体の形状がU字状のものであればよく、線材からなる線ばね3に代えて、細い板ばね等の他の形態からなる部材でU字状に成形した弾性部材(例えば、U字状の板ばね)を適用することもできる。
【0074】
上記実施の形態では、着脱部品としてタイン1を適用した場合を例示したが、この発明の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置は、タイン以外の他の着脱部品を適用する取付け構造や装置として構成することも可能である。タイン以外の他の着脱部品としては、具体的に、例えば、着脱取付けを必要とする各種の機械、機器における一部品をはじめ、気体、液体、粉体等を送るために着脱して使用されるホース、パイプ等の菅状部品や、コードの線状部品等が挙げられる。着脱部品の装着部とその装着ホルダーとで構成される部分(装置)は、いわゆる2つの部材を着脱自在に結合させるため結合装置(例えばジョイント、コネクタなど)として構成することができる。
【0075】
結局のところ、この発明における着脱部品は、装着部(14)を有するものであれば特に限定されるものでなく、その装着部を有する本体部(10)の構成については、その用途に使用される部品の構造にすればよいことになる。他の着脱部品においても、その装着部14については上記した実施の形態における装着部14と同じ構成にすればよいが、その使用形態によっては、例えば、図18に示すように、装着部として内側に空洞19(貫通しない凹部を含む)を有する形態のもの(円筒状の装着部14B)としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】実施の形態に係る着脱部品(タイン)用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置の概要を示す斜視図である。
【図2】図1の取付け構造及び装置の要部を拡大して示す拡大斜視図である。
【図3】図1のタインを示す一部断面図および上面図である。
【図4】図1の装着ホルダーを示す分解斜視図である。
【図5】(a)は図2の装着ホルダーにおけるVa−Vaに沿う縦断面図、(b)は図2の装着ホルダーにおけるVb−Vbに沿う一部横断面図である。
【図6】(a)は図3の装着ホルダー(線ばねを除く)における縦断面図及び一部横断面図、(b)は(a)に示す装着ホルダー(線ばねを除く)を90°回転してずらした状態を示す一部縦断面図及び一部横断面図である。
【図7】(a)は図2のタイン及び装着ホルダーを取り付ける前(取り外した後)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(b)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れたときの初期段階(又は抜き出す直前)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図である。
【図8】(c)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れたときの中間段階(又は抜き出すときの中間段階)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(d)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れて取り付けた段階の状態を示す一部縦断面図及び一部横断面の説明図である。
【図9】タインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れて取り付けた状態を示す一部横断面の説明図である。
【図10】(e)は図2のタイン及び装着ホルダーを取り外すとき(取り付けるとき)の一操作状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(f)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔から引き抜くとき(取り付けるとき)の中間段階の状態を示す一部縦断の説明面である。
【図11】タインの着脱自在に取り付けて使用する土壌改良作業装置の概要を示す説明図である。
【図12】装着ホルダーの他の構成例を示す斜視図である。
【図13】(a)は図12の装着ホルダーにおけるQa−Qaに沿う縦断面図、(b)は図12の装着ホルダーにおけるQb−Qbに沿う一部横断面図である。
【図14】図12の装着ホルダー及びそれを取り付ける他の構造物の概要を示す説明図である。
【図15】図15の装着ホルダーを他の構造物に取り付けた状態及びその装着ホルダーに着脱自在に取り付けるタインの要部を示す説明図である。
【図16】図12の装着ホルダーを利用したタインの取付け構造及びその装置の構成例を示す概略斜視図である。
【図17】装着ホルダーの2つの空間部に関する他の構成例を示す側面、縦断面及び一部横断面の説明図である。
【図18】着脱部品の装着部に関する他の構成例(取り外した状態及び取り付けた状態)を示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0077】
1…タイン(着脱部品、地中突き刺し部品)、2,2B…装着ホルダー(装着保持体)、3…線ばね(弾性部材)、5…支持部材(他の構造物)、14,14B…装着部、16…斜面、17A,17B…2つの溝、21…装着孔、22A,22B…2つの空間部、23A,23B…2つの開口部、24…雄ねじ山、31,32…対向部分、31b,32b…対向部分の一部分、50…他の構造物、52…ホルダー取付け部(取付け部分)、54…雌ねじ山、100…土壌改良作業装置(着脱部品を備えた装置)。
【技術分野】
【0001】
この発明は、着脱部品をその装着対象の装着保持体に着脱自在に取り付けるための取付け構造及びその取付け構造を用いた着脱部品を備えた装置に関するものである。詳しくは、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造及びその取付け構造を用いた装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記したような着脱部品と装着保持体の間における取付け構造やその取付け構造を用いた装置としては、例えば、芝面等として形成された地中に突き刺して引き抜くことにより芝面の土壌改良等に使用される着脱部品(タイン等の地中差込み部品)をその取付けホルダーに着脱自在に取り付けるための取付け構造やその取付け構造を採用する芝面穿孔機が知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載の着脱部品であるタイン及びその取付け構造は、タインの装着側にある円柱状のシャンク(装着部)を取付けホルダーに垂直に設けられた円筒状のタイン取付け孔(装着孔)に装着して取り付けるものであって、そのシャンクには、180°位相が異なる位置に横断面がほぼ半円状の一対のバネ部材係合溝を接線方向に設け、その取付けホルダーには、挿入係合部が弾性変形により前記タイン取付け孔に退避可能となって侵入する板バネを取り付けている。
【0004】
そして、このタイン及びその取付け構造は、タインのシャンクを取付けホルダーのタイン取付け孔に挿入し、板バネの弾性変形によりその挿入係合部をタイン取付け孔から退避させておいて、そのタインを所定の角度だけ回動させることにより、シャンクの板バネ係合溝に板バネの挿入係合部を係合させて取り付けるようになっている。
【0005】
【特許文献1】特開2001−45807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来の着脱部品用の取付け構造においては、そのタイン取付けホルダーに板バネを固定ボルトにより螺合させて取り付けなければならず、このため、固定ボルトやその螺合作業が必要となり、その分、部品点数や組立て工数が多くなってしまうという問題がある。
【0007】
また、着脱部品であるタインは、そのシャンクが取付けホルダーの取付け孔において1つの板バネ係合溝に対し板バネの1つの挿入係合部を単に係合させて取り付けられる構造であるため、タイン(のシャンク)が取付けホルダーの取付け孔から抜けやすくなるおそれがある。
【0008】
この発明は、タイン等の着脱部品をその装着対象の装着保持体に着脱自在に取り付けるための取付け構造及びその取付け構造を用いた装置として、着脱部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数がより少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる着脱部品用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明(A1)の着脱部品用の取付け構造は、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造であって、
前記着脱部品においては、前記装着部の先端縁を斜面として形成するとともに、前記装着部の外周面にその周方向に間隔をあけて存在する2つの溝を設けており、
前記装着保持体においては、前記装着孔の内壁面のうち当該装着孔に挿し入れられたときの前記装着部の2つの溝と対向する位置で開口する2つの開口部を形成するように当該装着孔の周囲に対峙して存在する2つの空間部を設けるとともに、
前記2つの空間部にU字状の形状における2つの端部に至る対向部分がそれぞれ入れられて当該装着孔を挟む状態となって、その対向部分の一部分が前記2つの開口部から当該装着孔の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となるとともに前記装着部の当該装着孔に対する挿し入れ及び引き抜きのときに当該装着孔の空間内から当該2つの空間部内へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となるようにU字状の弾性部材を取り付けており、
前記着脱部品は、前記装着部を前記装着保持体の装着孔に挿し入れ、その装着部における2つの溝に、前記U字状の弾性部材における対向部分のうち前記2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられることを特徴とするものである。
【0010】
この発明(A2)の取付け構造は、上記発明A1の取付け構造において、前記弾性部材が線バネであるものである。
【0011】
この発明(A3)の取付け構造は、上記発明A1の取付け構造において、前記装着保持体が、他の構造物に取り付けて使用される取付け部品であるものである。
【0012】
この発明(A4)の取付け構造は、上記発明A1又はA3の取付け構造において、前記装着保持体が、円柱状の構造物であるとともにその内側に前記円柱状の装着孔を同心円状に形成しているものである。
【0013】
この発明(A5)の取付け構造は、上記発明A4の取付け構造において、前記円柱状の装着保持体に設ける前記2つの空間部が、円柱状の外周面からその周方向に沿って窪んだ状態で形成される溝であるものである。
【0014】
この発明(A6)の取付け構造は、上記発明A3の取付け構造において、前記装着保持体の外周面に雄ねじ山を形成するとともに、前記装着保持体を取り付ける前記他の構造物の当該装着保持体が取り付けられる取付け部分に当該オスねじ山に整合する雌ねじ山を形成し、前記装着保持体を、前記他の構造物の取付け部分に前記雄ねじ山を介して取り付けるものである。
【0015】
この発明(A7)の取付け構造は、上記発明A1〜A6のいずれかの取付け構造において、前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品であるものである。
【0016】
また、この発明(B1)の着脱部品を備えた装置は、円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体とを少なくとも備えた装置であって、
前記着脱部品と前記装着保持体との間における取付け構造が、上記発明A1〜A6のいずれかの着脱部品用の取付け構造であることを特徴とするものである。
【0017】
この発明(B2)の装置は、上記発明B1の装置において、前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品であるものである。
【発明の効果】
【0018】
上記発明A1の着脱部品用の取付け構造及び発明B1の着脱部品を備えた装置は、着脱部品を装着する装着保持体が、その装着保持体に設ける2つの空間部に、U字状の弾性部材における対向部分をそれぞれ入れて装着孔を挟む状態で取り付けるものになっている。また、着脱部品の装着保持体への装着は、その着脱部品の装着部を装着保持体の装着孔に挿し込んでその装着部における2つの溝に、U字状の弾性部材における対向部分のうち2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることによってなされる。
【0019】
したがって、この発明の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置によれば、着脱部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けることができるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる。
【0020】
上記発明A2の取付け構造では、U字状の弾性部材が線バネであるので、その弾性部材が良好な弾性を発揮するとともに耐久性に優れたものとなり、着脱部品の着脱(特に装着)を安定して長期にわたって行うことができる。
【0021】
上記発明A3の取付け構造では、装着保持体が取付け部品であるので、その装着保持体を他の構造物に取り付けるだけで、着脱部品の着脱自在な取り付け構造を他の構造物に容易に適用することができ、各種用途への利用可能性(汎用性)が高まる。
【0022】
上記発明A4の取付け構造では、装着保持体が円柱状の構造物であってその内側に円柱状の装着孔を同心円状に形成しているので、装着保持体そのものを単純な構造物にすることができ、また、その円柱状の装着保持体に上記2つの空間部を形成しやすくなる。
【0023】
上記発明A5の取付け構造では、円柱状の装着保持体に上記2つの空間部を比較的容易に形成することができ、しかも、その溝からなる2つの空間部にU字状の弾性部材を容易に取り付けることができる。
【0024】
上記発明A6の取付け構造では、装着保持体を他の構造物の取付け部分に対してねじ山の係合により簡単かつ着脱自在に取り付けることができ、着脱部品の着脱自在な取り付け構造を他の構造物にさらに容易に適用することができる。
【0025】
上記発明A7の取付け構造及び発明B2の装置では、着脱部品である地中突刺し部品を装着保持体に対し、その部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、ワンタッチでより簡単に着脱自在に取り付けることができるとともに抜けにくい状態で取り付けることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1及び図2は、この発明の実施形態としての着脱部品用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置を示すものであり、図1はその構造及び装置の概要を示す斜視図、図2はその構造及び装置の要部を拡大して示す拡大斜視図である。
【0027】
図1等における符号1は着脱部品としてのタイン、符号2はタイン1を着脱自在に取り付けるための装着保持体としての円柱状の装着ホルダー、符号5は装着ホルダー2を取り付けて固定する支持部材を示す。
【0028】
タイン1は、芝面の土壌改良等のために地中に突き刺すとともにその地中から引き抜くことにより使用されるものであり、筒状の本体部10とその本体部10の装着側となる端部10aに取り付けられる円柱状の装着部14とで構成されている。
【0029】
本体部10は、その先端部10bに薄肉にされた円形の刃先11が形成されているとともに、その中間部の側部に土抜き用の長孔12が形成されている。装着部14は、図1〜図3に示すように、円柱状の棒形状からなる部材15の中間部の付近に大径部15aを形成したうえで、その大径部15aを境にして分けられる一方の端部を利用して構成されているとともに、その部材15における他方の端部15bを本体部の端部10aの筒内部に嵌め入れて固定することにより本体部10と一体化されている。
【0030】
タイン1における装着部14は、本体部10とは反対側に位置する端部の縁(先端縁)が、先細りの状態となるように傾斜する斜面(テーパー面)15として形成されている。また、装着部14は、その円柱状の外周面に、その周方向に間隔をあけた状態で存在する2つの溝17A,17Bが形成されている。2つの溝17A,17Bの間は、装着部14の外周面となっている。溝17A,17Bは、図3に示すように、その縦断面が四角形の形状で形成されており、また、その底面部が互いに平行するほぼ平面となるような形状で形成されている。
【0031】
2つの溝17A,17Bの形状については、後記するU字状の線ばね(3)の一部(31b,32b)が入り込んで装着部14の抜き挿し方向Aに対して引っ掛かった状態に保たれる形状であれば他の形状であっても差し支えない。また、2つの溝17を形成する位置についても、U字状の線ばねにおける入り込む部分との関係で適宜選定することができる。図1及び図3における符号18は、装着部14を構成する部材15の端部15bを本体部10に固定するための埋め込み型の固定ねじを示す。
【0032】
装着ホルダー2は、外観が円柱状の形状からなる構造体20であり、その構造体20の内側にタイン1の装着部14が挿し入れられて保持される円柱状の装着孔21が形成されている。装着孔21は、装着部14の外径よりも少し大きい寸法の内径でもって、貫通した状態で形成されている。図1等に符号Aを付した矢印は、タイン1の装着ホルダー2の装着孔21に対する着脱作業時における抜き挿し方向を示し、A1はその挿し入れるときの方向、A2はその引き抜くときの方向である。
【0033】
また、装着ホルダー2は、図4、図5等に示すように、その外周面に2つの空間部22A,22Bを構成する溝が設けられているとともに、その2つの空間部22A,22BにU字状の形状からなる線ばね3が取り付けられている。
【0034】
2つの空間部22A,22Bは、図5、図6等に示すように、装着ホルダー2における装着孔21の内壁面のうち装着孔21に挿し入れられたときのタイン1の装着部14における2つの溝17A,17Bと対向する位置で開口する2つの開口部23A,23Bを形成するように、装着孔21の周囲に対峙して存在する状態で形成されている。
【0035】
この実施形態における装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bは、図6に示すように、例えば円柱(円筒)状の構造体20の外周面20aから切削刃を2本の切削線L1、L2に沿う状態で開口部23A,23Bが形成(開設)される深さまで切り込んで削ることで形成される。開口部23A,23Bは、その開口形状が四角形となり、装着部14の2つの溝17A,17Bの高さ及び幅と同じかまたは少し大きめの寸法で形成される。また、開口部23A,23Bの高さは、線ばね3の少なくとも対向部分331,32における太さ(直径又は厚さ)よりも少し大きい寸法で形成されている。
【0036】
また、2つの空間部22A,22Bの間となる装着ホルダー2の外周面20a部分には、図4〜図6に示すように、U字状の線ばね3が取り付けられる際に保持される保持溝25が形成されている。保持溝25は、2つの空間部22A,22Bを繋ぐ状態で形成されているとともに、線ばね3が装着ホルダー2の内部(肉厚部の中)に完全に収まる一定の深さで円弧状に形成されている。図5、図6等における符号20cは、保持溝25が形成された後に残る構造体20の一部である。
【0037】
線ばね3は、図4等に示すように、ばね用の線材を外観がアルファベットの「U」という文字の形状と同じか又はそれに近似した形状となるように成形したものである。具体的には、2つの端部31a,32aに至るまでに対向するほぼ直線状の対向部分31,32と、その対向部分31,32をつなげるような部分となる湾曲状の連結部33とを有する形状になっている。
【0038】
対向部分31,32は、2つの開口部23A,23Bの離間距離W(図5aを参照)よりも少し広い間隔をあけてほぼ平行した状態で向き合っているとともに、開口部23A,23Bの幅(周方向における両端部どうしの最短距離)よりも長い寸法で形成されている。連結部33は、保持溝25の円弧の形状にほぼ追従した円弧状に形成されている。また、対向部分31,32の各先端部31a,32aは、保持溝25の内部に入り込んで収まるような状態で内側に折り曲げられている。
【0039】
この線ばね3は、図4、図5等に示すように、その対向部分31,32を装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bにそれぞれ挿し入れて装着孔21を挟むような状態で取り付けられる。
【0040】
また、線ばね3は、装着ホルダー2に取り付けたときに、2つの空間部22A,22Bに入れた対向部分31,32の一部分31c,32cが、空間部22A,22Bにおける2つの開口部23A,23Bから装着孔21の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となる。しかも、線ばね3は、タンイ1の装着部14を装着ホルダー2の装着孔21に対して矢印A1,A2で示す方向に挿し入れたり引き抜いたりするときに、その装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となる。
【0041】
この実施の形態における線ばね3は、後述するように、その対向部分31,32が空間部22A,22Bの内部において互いに離れる方向に広げられた状態に弾性変形するようになっている(図8cを参照)。また、この広げられた状態で弾性変形する際には、厳密には、その対向部分31,32が外側に少し撓むような状態で弾性変形をすることもある。さらに、線ばね3は、その連結部33が保持溝25に嵌め入れられるとともに、対向部分31,32の折り曲げた先端部31a,32aが保持溝25の内部に入り込んだ状態になっており、これにより、装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bに対して容易に外れることがないように取り付けられている。
【0042】
支持部材5は、装着ホルダー2を取り付けて固定することができるものである。この実施の形態における支持部材5は、例えば、図1に二点鎖線で示すように、2つの部材5A,5Bに分割したものとするとともに、その分割した各部材5A,5Bに円柱状の装着ホルダー2の周方向の半分に相当する外面部分の形状にほぼ対応する窪み形状の保持部を形成しておき、その分割した部材5A,5Bの保持部で装着ホルダー2を両側から挟むような状態で保持したうえで、その両部材5A,5Bどうしを結合して固定するように構成されている。
【0043】
このような着脱部品のタイン1に関する取付け構造とその取付け構造を用いたタイン1を備えた装置におけるタイン1の装着ホルダー2に対する着脱自在な取り付けは、次のように行われる。
【0044】
まず、その取り付けに際しては、図7(a)に示すように、タイン1の装着部14を、装着ホルダー2の装着孔21に向けて近づけた後にその装着孔21内に挿し入れる。装着ホルダー2は、図1に示すように支持部材5に支持固定されている。
【0045】
この際、装着孔21の空間内に挿し入れられた装着部14は、最初に、図7(b)に示すように、その先端縁の斜面16が、装着孔21の空間内に侵入して存在する線ばね3の対向部分における一部分31b,32bと接触する。
【0046】
続いて、タイン1の装着部14をさらに装着孔21の内部に挿し入れると、図8(c)に示すように、その線ばね3の対向部分31,32における一部分31b,32bが、斜面16に誘導されて装着部14の挿し入れ方向A1とはほぼ直交する方向Bに押され、装着部14の外周面に載って接触したような状態になるとともに、装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部にそれぞれ入り込んで退避したような状態になる。このときの線ばね3は、主に、前述したように対向部分31,32が互いに離れる方向に押し広げられた状態に弾性変形することになる。
【0047】
次いで、この状態からタイン1の装着部14をさらに装着孔21の内部に向けて挿し入れると、図8(d)に示すように、装着部14における2つの溝17A,17Bが装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向する位置まで移動する。この実施の形態では、装着部14の大径部15aが装着ホルダー2の端部に接触して差込部14の挿し入れ動作が停止させられ、その停止したときに2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向するように設定されている。
【0048】
その対向する位置まで移動したときに、図8(d)に示すように、装着ホルダー2の2つの空間部22A,22Bの内部に退避していた線ばね3の対向部分における一部分31b,32bが、線ばね3の弾性復元力により、2つの開口部23A,23Bを通過して装着孔21の空間内に侵入するとともに装着部14における2つの溝17A,17Bの内部に入り込んだ状態になる。このときの線ばね3の対向部31,32は、先の押し広げられた状態から平常時におけるほぼ平行して対向した状態に戻る。
【0049】
これにより、タイン1は、その装着部14を介して装着ホルダー2(の装着孔21)に取り付けられた状態になる(図8d)。
【0050】
このようにして装着ホルダー2に取り付けられたタイン1(の装着部14)は、図8(d)の右部や図9に示すように、装着部14の2つの溝17A,17Bに線ばね3の対向部31,32における2つの部分31b,32bがそれぞれ入った状態(係合した状態)になるので、引き抜き方向A2に移動することが阻止されて装着孔21から抜けることがない。また、装着部14の2つの溝17A,17Bが線ばね3のほぼ平行する対向部31,32における一部分31b,32bにそれぞれ外側から挟まれた状態になるので、図9に示すように、装着孔21内において挿し込み方向A1を軸として矢印C1,C2方向に回転しにくい状態におかれ、勝手に回転してしまうこともない。
【0051】
一方、タイン1を装着ホルダー2から取り外すときは、図10(e)に示すように、まず、タイン1(の装着部14)を装着孔21内において挿し込み方向A1を軸として矢印C1,C2方向のいずれかに回す。
【0052】
これにより、装着部14の2つの溝17A,17Bの位置が装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向する位置からずれ始める一方で、2つの溝17A,17Bの間となる装着部14の外周面が2つの開口部23A,23B(図6aなどを参照)と対向し始める。この結果、2つの溝17A,17Bに入り込んでいた線ばね3の対向部31,32における2つの部分31b,32bが、装着部14の外周面によって外側に押されて、装着孔21の空間内から2つの空間部22A,22Bの内部にそれぞれ入り込んで退避した状態になる。
【0053】
この状態にした後にタイン1(の装着部14)を引き出し方向A2にさらに引っ張ると、図10(f)に示すように、装着部14が装着孔21から次第に抜け出るようになる(図7bも参照)。
【0054】
そして、装着部14が装着孔21の外部に完全に抜き出されることにより、タイン1は装着ホルダー2から取り外される(図7aを参照)。
【0055】
ちなみに、タイン1の取り付けに際しては、図7a、7bに示すように、装着部14を装着孔21に挿し入れるときに、その装着部14の2つの溝17A,17Bが当初から装着孔21における2つの開口部23A,23Bと対向し合っている位置関係(状態)で挿し入れられる場合に限らず、当初から2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向せずにずれた位置関係で挿し入れられる場合もある。
【0056】
当初からずれた位置関係で挿し入れられた場合には、図9(e)に示すように、その装着部14における2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向し得る位置まで移動した後に、タイン1(の装着部14)を挿し入れ方向A1を軸とする回転方向Cに少し回転させる操作を行う。このように所定の量だけ回転させることにより、図8(d)に示すように、2つの溝17A,17Bが2つの開口部23A,23Bと対向する状態となり、その溝17A,17Bに線ばね3の対向部分の一部分31b,32bを入れた状態にすることができる。
【0057】
このようなタイン1の装着ホルダー2に対する取付け構造とその装置は、タイン1の装着部14に斜面16と2つの溝17A,17Bを形成することと、装着ホルダー2の装着孔21に2つの開口部23A,23Bを形成する2つの空間部22A,22Bを設け、その開口部23A,23BにU字状の線ばね3の対向部分31,32を入れて取り付けることにより構成されているので、その部品点数やその組立て工数がきわめて少ないものとなる。また、このように部品点数や組立て工数が少ないにもかかわらず、着脱部品であるタイン1を装着ホルダー2に対し、前述したようにワンタッチできわめて簡単に着脱自在に取り付けることができることに加え、抜けにくい状態で取り付けることもできる。
【0058】
図11は、このタイン1に関する取付け構造を採用したタイン1の装置の具体的な用途例を示すものである。
【0059】
図11において符号100は、土壌改良対象となる芝面等として形成された地面(芝面)Gを走行して移動することができる乗用型の土壌改良作業装置である。この土壌改良作業装置100は、その装置本体の一部(例えば後方部)にタイン1を地面Gに突き刺すことができるように上下方向D1,D2に往復動する駆動機構部120を備えたものであり、その駆動機構部120に前記した装着ホルダー2の支持部材5を固定して取り付ける構造になっている。
【0060】
この土壌改良作業装置100を使用するに際しては、その駆動機構部120に取り付けた支持部材5に固定される装着ホルダー2(の装着孔21)に対し、前述したようにしてタイン1(の装着部14)を着脱自在に取り付ける。
【0061】
この場合、装着ホルダー2は、その装着孔21における装着側となる端部が下方(地面G)に向くような姿勢で取り付けられる。また、タイン1は、本体部10をその刃先11が下になる状態となるように手で持ち、装着部14を装着ホルダー2の装着孔21に差し入れて上昇させた後に必要により少し回転させる操作を行うことにより、ワンタッチで取り付けることができる。また、タイン1は、その本体部10を手に持ち、装着部14を少し回転させた後に下方に引き抜く操作を行うことにより、ワンタッチで装着ホルダー2の装着孔21から取り外すことができる。
【0062】
タイン1が取り付けられた土壌改良作業装置100は、図11に示すように、駆動機構部120を上下方向D1,D2に往復動させると、タイン1が地面G(地中)に突き刺された後に地面Gから引き抜かれるという作業が繰り返して行われ、これにより地面Gに所望数の細い穴H1,H2,・・・を形成することができる。
【0063】
タイン1は、その刃先11などが磨耗したときなどの所要の時期において、駆動機構部120の支持部材5に支持される装着ホルダー2(の装着孔21)から取り外され、新しいタイン1と交換される。土壌改良作業装置100は、複数本のタイン1を一度に取り付けて作業を行うものであっても、その複数本のタイン1の装着ホルダー2に対する着脱作業は前述したようにワンタッチで簡単に行うことができるので、その着脱作業を効率よく行うことができる。また、タイン1は装着ホルダー2の装着孔21に抜けにくい状態で取り付けられるので、タイン1の地面Gに対する突き刺し及び引き抜きの作業を安定して行うことができる。なお、タイン1に関する取付け構造は、突き刺し及び引き抜きの作業を手動(人力)で行う形式の土壌改良作業器具に適用することも可能である。
【0064】
上記した実施の形態に係る取付け構造及びそれを用いたタインを備えた装置においては、タイン1の本体部10及び装着部14をはじめ、装着ホルダー2及びU字状の線ばね3のいずれもが適宜選択される金属材料で形成されるものを使用している。しかし、これらの各構成部品については、例えば要求される仕様等に応じて、その全部又は一部について金属材料以外の材料(合成樹脂など)を単独で又は組み合わせて用いることにより形成したものを使用しても差し支えない。
【0065】
図12及び図13は、上記した実施形態における装着ホルダーの他の構成例を示すものである。
【0066】
図12等に示す装着ホルダー2Bは、円柱状の外周面に雄ねじ山24を形成した点で上記実施の形態における装着ホルダー2と異なるが、それ以外については同じ構成からなるものである。この雄ねじ山24を形成した装着ホルダー2Bは、図14に示すように、その装着ホルダー2Bを取り付ける支持部材、取付け最終物等の他の構造物50に、その雄ねじ山24を介して取り付けた状態で使用するものである。雄ねじ山24は、ホルダー2Bの外周面の全体に形成する場合に限らず、その取り付けに必要な量に対応する外周面の一部領域に形成することもできる。
【0067】
他の構造物50は、装着ホルダー2Bを取り付けるためのホルダー取付け部(孔)52として、陥没した円柱状の凹部を形成しているとともに、その内壁面に雄ねじ山24に整合する雌ねじ山54を形成したものである。ホルダー取付け部52の深さは、装着ホルダー2Bの高さの寸法と同じかまたは少し大きめの寸法に設定されている。
【0068】
そして、この装着ホルダー2Bは、その使用に際しては、図14及び図15に示すように、他の構造物50におけるホルダー取付け部52に対し、装着ホルダー2Bをあてがった後にホルダー全体を雄ねじ山24のねじ締め付け方向に回転させることで嵌め入れられる。これにより、装着ホルダー2Bは、その雄ねじ山24とホルダー取付け部52の雌ねじ孔54との係合により誘導されて、他の構造物50におけるホルダー取付け部52に取り付けられて固定される(図15の上部内容を参照)。特に、この例示する装着ホルダー2Bの場合には、その全体が他の構造物50におけるホルダー取付け部52に埋め込まれた状態で取り付けられる。
【0069】
他の構造物50に雄ねじ山24を介して取り付けられた装着ホルダー2Bは、その装着孔21に対してタイン1(の装着部14)が前述したように着脱自在に取り付けられる(図15を参照)。
【0070】
このような装着ホルダー2Bを採用した場合は、例えば、他の構造物50の所望の位置に複数のホルダー取付け部52を形成することにより、その各ホルダー取付け部52に装着ホルダー2Bをそれぞれ取り付けるだけで、タイン1を多種多様な配置パターンで着脱自在に取り付けて使用することが可能になる。例えば、図16に示すように、他の構造物50に複数(例えば8個)のホルダー取付け部52を所望の位置に形成し、その各ホルダー取付け部52に同数の装着ホルダー2Bを取り付けた後に、その各装着ホルダー2Bに対してタイン1を取り付ける。これにより、タイン1を所望の配置パターンで着脱自在に取り付けて使用することができる。
【0071】
装着ホルダー2(2B)における2つの空間部22A,22Bについては、上記した実施の形態のように円柱状の本体部の外周部からその周方向に沿って窪んだ状態の溝で形成される場合に限らず、例えば、図17に示すように、2つの開口部23A,23Bを形成する状態の2つのほぼ平行する貫通孔によって形成されるものであってもよい。また、この溝でなく孔で形成される形式の2つの開口部23A,23Bは、装着ホルダー2の肉厚部を貫通した形態の孔で形成されるものに限らず、非貫通の形態からなる孔で形成されるものであっても構わない。
【0072】
装着ホルダー2(2B)は、その外観形状が円柱状のものに限らず、他の形状のものにすることも可能である。装着ホルダー2(2B)を支持する支持部材5や他の構造物50の外観形状についても、上記実施の形態等で例示した形状に限定されず、他の形状のものを採用することができる。また、装着ホルダー2は、支持部材5や他の構造物50に対して接着剤等の固定手段により固定する取付け部品として構成することもできる。
【0073】
U字状の線ばね3は、V字の形状に近い形状にすることもできる。このV字状の線ばね3を使用する場合は、2つの空間部22A,22B(2つの開口部23A,23Bを含む)も、その線ばね3における対向部分31,32のV字状に開いた形状に対応して対峙する形態で形成すればよい。この発明において装着ホルダー2の空間部22A,22Bに取り付ける弾性部材は、その全体の形状がU字状のものであればよく、線材からなる線ばね3に代えて、細い板ばね等の他の形態からなる部材でU字状に成形した弾性部材(例えば、U字状の板ばね)を適用することもできる。
【0074】
上記実施の形態では、着脱部品としてタイン1を適用した場合を例示したが、この発明の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置は、タイン以外の他の着脱部品を適用する取付け構造や装置として構成することも可能である。タイン以外の他の着脱部品としては、具体的に、例えば、着脱取付けを必要とする各種の機械、機器における一部品をはじめ、気体、液体、粉体等を送るために着脱して使用されるホース、パイプ等の菅状部品や、コードの線状部品等が挙げられる。着脱部品の装着部とその装着ホルダーとで構成される部分(装置)は、いわゆる2つの部材を着脱自在に結合させるため結合装置(例えばジョイント、コネクタなど)として構成することができる。
【0075】
結局のところ、この発明における着脱部品は、装着部(14)を有するものであれば特に限定されるものでなく、その装着部を有する本体部(10)の構成については、その用途に使用される部品の構造にすればよいことになる。他の着脱部品においても、その装着部14については上記した実施の形態における装着部14と同じ構成にすればよいが、その使用形態によっては、例えば、図18に示すように、装着部として内側に空洞19(貫通しない凹部を含む)を有する形態のもの(円筒状の装着部14B)としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】実施の形態に係る着脱部品(タイン)用の取付け構造及びそれを用いた着脱部品を備えた装置の概要を示す斜視図である。
【図2】図1の取付け構造及び装置の要部を拡大して示す拡大斜視図である。
【図3】図1のタインを示す一部断面図および上面図である。
【図4】図1の装着ホルダーを示す分解斜視図である。
【図5】(a)は図2の装着ホルダーにおけるVa−Vaに沿う縦断面図、(b)は図2の装着ホルダーにおけるVb−Vbに沿う一部横断面図である。
【図6】(a)は図3の装着ホルダー(線ばねを除く)における縦断面図及び一部横断面図、(b)は(a)に示す装着ホルダー(線ばねを除く)を90°回転してずらした状態を示す一部縦断面図及び一部横断面図である。
【図7】(a)は図2のタイン及び装着ホルダーを取り付ける前(取り外した後)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(b)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れたときの初期段階(又は抜き出す直前)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図である。
【図8】(c)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れたときの中間段階(又は抜き出すときの中間段階)の状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(d)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れて取り付けた段階の状態を示す一部縦断面図及び一部横断面の説明図である。
【図9】タインの装着部を装着ホルダーの装着孔に差し入れて取り付けた状態を示す一部横断面の説明図である。
【図10】(e)は図2のタイン及び装着ホルダーを取り外すとき(取り付けるとき)の一操作状態を示す一部縦断面及び一部横断面の説明図、(f)はタインの装着部を装着ホルダーの装着孔から引き抜くとき(取り付けるとき)の中間段階の状態を示す一部縦断の説明面である。
【図11】タインの着脱自在に取り付けて使用する土壌改良作業装置の概要を示す説明図である。
【図12】装着ホルダーの他の構成例を示す斜視図である。
【図13】(a)は図12の装着ホルダーにおけるQa−Qaに沿う縦断面図、(b)は図12の装着ホルダーにおけるQb−Qbに沿う一部横断面図である。
【図14】図12の装着ホルダー及びそれを取り付ける他の構造物の概要を示す説明図である。
【図15】図15の装着ホルダーを他の構造物に取り付けた状態及びその装着ホルダーに着脱自在に取り付けるタインの要部を示す説明図である。
【図16】図12の装着ホルダーを利用したタインの取付け構造及びその装置の構成例を示す概略斜視図である。
【図17】装着ホルダーの2つの空間部に関する他の構成例を示す側面、縦断面及び一部横断面の説明図である。
【図18】着脱部品の装着部に関する他の構成例(取り外した状態及び取り付けた状態)を示す断面説明図である。
【符号の説明】
【0077】
1…タイン(着脱部品、地中突き刺し部品)、2,2B…装着ホルダー(装着保持体)、3…線ばね(弾性部材)、5…支持部材(他の構造物)、14,14B…装着部、16…斜面、17A,17B…2つの溝、21…装着孔、22A,22B…2つの空間部、23A,23B…2つの開口部、24…雄ねじ山、31,32…対向部分、31b,32b…対向部分の一部分、50…他の構造物、52…ホルダー取付け部(取付け部分)、54…雌ねじ山、100…土壌改良作業装置(着脱部品を備えた装置)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造であって、
前記着脱部品においては、前記装着部の先端縁を斜面として形成するとともに、前記装着部の外周面にその周方向に間隔をあけて存在する2つの溝を設けており、
前記装着保持体においては、前記装着孔の内壁面のうち当該装着孔に挿し入れられたときの前記装着部の2つの溝と対向する位置で開口する2つの開口部を形成するように当該装着孔の周囲に対峙して存在する2つの空間部を設けるとともに、
前記2つの空間部にU字状の形状における2つの端部に至る対向部分がそれぞれ入れられて当該装着孔を挟む状態となって、その対向部分の一部分が前記2つの開口部から当該装着孔の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となるとともに前記装着部の当該装着孔に対する挿し入れ及び引き抜きのときに当該装着孔の空間内から当該2つの空間部内へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となるようにU字状の弾性部材を取り付けており、
前記着脱部品は、前記装着部を前記装着保持体の装着孔に挿し入れ、その装着部における2つの溝に、前記U字状の弾性部材における対向部分のうち前記2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられることを特徴とする着脱部品用の取付け構造。
【請求項2】
前記弾性部材が線バネである請求項1に記載の取付け構造。
【請求項3】
前記装着保持体が、他の構造物に取り付けて使用される取付け部品である請求項1に記載の取付け構造。
【請求項4】
前記装着保持体が、円柱状の構造物であるとともにその内側に前記円柱状の装着孔を同心円状に形成しているものである請求項1又は3に記載の取付け構造。
【請求項5】
前記円柱状の装着保持体に設ける前記2つの空間部が、円柱状の外周面からその周方向に沿って窪んだ状態で形成される溝である請求項4に記載の取付け構造。
【請求項6】
前記装着保持体の外周面に雄ねじ山を形成するとともに、前記装着保持体を取り付ける前記他の構造物の当該装着保持体が取り付けられる取付け部分に当該雄ねじ山に整合する雌ねじ山を形成し、
前記装着保持体を、前記他の構造物の取付け部分に前記雄ねじ山を介して取り付ける請求項3に記載の取付け構造。
【請求項7】
前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品である請求項1〜6のいずれかに記載の取付け構造。
【請求項8】
円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体とを少なくとも備えた装置であって、
前記着脱部品と前記装着保持体との間における取付け構造が、請求項1〜6のいずれかに記載の着脱部品用の取付け構造であることを特徴とする着脱部品を備えた装置。
【請求項9】
前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品である請求項8に記載の装置。
【請求項1】
円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体との間における取付け構造であって、
前記着脱部品においては、前記装着部の先端縁を斜面として形成するとともに、前記装着部の外周面にその周方向に間隔をあけて存在する2つの溝を設けており、
前記装着保持体においては、前記装着孔の内壁面のうち当該装着孔に挿し入れられたときの前記装着部の2つの溝と対向する位置で開口する2つの開口部を形成するように当該装着孔の周囲に対峙して存在する2つの空間部を設けるとともに、
前記2つの空間部にU字状の形状における2つの端部に至る対向部分がそれぞれ入れられて当該装着孔を挟む状態となって、その対向部分の一部分が前記2つの開口部から当該装着孔の空間内にそれぞれ侵入して存在する状態となるとともに前記装着部の当該装着孔に対する挿し入れ及び引き抜きのときに当該装着孔の空間内から当該2つの空間部内へそれぞれ退避するように弾性変形する状態となるようにU字状の弾性部材を取り付けており、
前記着脱部品は、前記装着部を前記装着保持体の装着孔に挿し入れ、その装着部における2つの溝に、前記U字状の弾性部材における対向部分のうち前記2つの開口部から当該装着孔の空間内に侵入して存在する一部分をそれぞれ入れた状態にすることにより取り付けられることを特徴とする着脱部品用の取付け構造。
【請求項2】
前記弾性部材が線バネである請求項1に記載の取付け構造。
【請求項3】
前記装着保持体が、他の構造物に取り付けて使用される取付け部品である請求項1に記載の取付け構造。
【請求項4】
前記装着保持体が、円柱状の構造物であるとともにその内側に前記円柱状の装着孔を同心円状に形成しているものである請求項1又は3に記載の取付け構造。
【請求項5】
前記円柱状の装着保持体に設ける前記2つの空間部が、円柱状の外周面からその周方向に沿って窪んだ状態で形成される溝である請求項4に記載の取付け構造。
【請求項6】
前記装着保持体の外周面に雄ねじ山を形成するとともに、前記装着保持体を取り付ける前記他の構造物の当該装着保持体が取り付けられる取付け部分に当該雄ねじ山に整合する雌ねじ山を形成し、
前記装着保持体を、前記他の構造物の取付け部分に前記雄ねじ山を介して取り付ける請求項3に記載の取付け構造。
【請求項7】
前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品である請求項1〜6のいずれかに記載の取付け構造。
【請求項8】
円柱状の装着部を有する着脱部品と、この着脱部品の装着部が挿し入れられて着脱自在に保持される円柱状の装着孔を有する装着保持体とを少なくとも備えた装置であって、
前記着脱部品と前記装着保持体との間における取付け構造が、請求項1〜6のいずれかに記載の着脱部品用の取付け構造であることを特徴とする着脱部品を備えた装置。
【請求項9】
前記着脱部品が、地中に突き刺すとともにその地中から引き抜かれる地中突刺し部品である請求項8に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−151219(P2010−151219A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−329450(P2008−329450)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(593118623)株式会社サカモト精機 (2)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(593118623)株式会社サカモト精機 (2)
【Fターム(参考)】
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