説明

着脱開閉構造及びこれを備えた画像形成装置

【課題】被接続口が形成された被接続部を着脱するときに、その接続口や被接続口を回転して開閉するための開閉部材を一方向への移動又は回転させる力を付与する部材を不要にできる着脱開閉構造等を提供する。
【解決手段】着脱開閉構造は、前記第1の構造物15と、前記第2の構造物と、第1の構造物15の接続部17に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線Cを中心にして回転し得る状態で設けられ、前記接続部17の接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝82を有するとともに前記回転により接続口を開閉する円筒状の開閉部材80と、第2の構造物の被接続部に固定した状態で設けられ、第1の構造物15と第2の構造物との着脱時に前記開閉部材の溝82に入り込んだ状態になる突起部75を有する固定部材とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、着脱開閉構造及びこれを備えた画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現像剤で構成される画像を記録用紙等の被記録材に形成する画像形成装置においては、交換、点検作業等を容易に行えるようにする等の理由から必要な構成部分について着脱自在に装着して使用するよう構成した着脱構造物を採用している。具体的には、例えば、感光ドラム及びその清掃装置を含む構成部品をユニット化し、装置本体に設けられる装着部に着脱自在に装着して使用するように構成した着脱構造物や、廃棄対象の現像剤を回収する回収容器を装置本体の装着部に着脱自在に装着して使用するように構成した着脱構造物が採用されている。また、このような着脱構造物においては、現像剤の受け渡しをする排出口、受入口等が形成された接続部を有する場合、かかる着脱構造物の着脱作業時(特に取り外し時)に、その接続部の排出口等から現像剤が漏れ出ることを防止するための着脱開閉構造が採用されている。
【0003】
従来、このような着脱開閉構造やそれを備えた画像形成装置としては、以下に例示するようなものが知られている。
【0004】
例えば、画像形成装置内に着脱可能に装着される廃トナー容器と、画像形成装置内に配置された廃トナーを搬送する、トナー排出口が形成された廃トナー搬送管とを備え、その廃トナー容器を装着したときに、その廃トナー搬送管が廃トナー容器に形成された開口部を貫通して廃トナー容器内に挿入された状態になることを前提としている場合、次のシャッターやシャッター回転手段を設けた着脱開閉構造とその開閉構造を備えた画像形成装置が知られている(特許文献1)。
【0005】
すなわち、そのシャッターは、廃トナー搬送管のトナー排出口を開閉する開口部が形成された管状の部材であり、トナー排出口を開いた状態にする位置とそれを閉じた状態にする位置との間を、廃トナー搬送管の長手方向に加圧部材(スプリング)から付与される加圧力に抗して移動するよう嵌合した状態で取り付けている。また、そのシャッター回転手段は、廃トナー搬送管が廃トナー容器内にあるときにはシャッターの開口部が下向きになって廃トナー搬送管のトナー排出口と合致した位置(下方)に存在する一方で、廃トナー搬送管が廃トナー容器の外に出たときにはシャッターの開口部が上向きになって廃トナー搬送管のトナー排出口とずれた位置(上方)に存在するように、廃トナー容器の着脱時にシャッターを回転させるものである。特許文献1には、そのシャッター回転手段の具体例として、シャッターの周壁にらせん状に延びるように形成したガイド溝と、廃トナー搬送管にガイド溝に摺動自在に嵌合するように突設したピンとで構成される回転手段が例示されている。ちなみに、このシャッター回転手段は、シャッターを廃トナー搬送管の長手方向に対して移動させながら回転させる構造になっている。
【0006】
また、トナー画像を形成し、廃トナーを排出口から排出するプロセスユニットと、その廃トナーを受入口から受け入れて回収する着脱可能な廃トナー回収容器とを有するプロセスカートリッジにおいて、プロセスユニットには回転して前記排出口を開閉する円筒状の排出シャッターを設け、廃トナー回収容器には回転して前記受入口を開閉する円筒状の受入シャッターを設け、しかも、そのプロセスユニット又は廃トナー回収容器には、受入シャッター及び排出シャッターを開閉する操作部材を設けた着脱開閉構造とそれを備えた画像形成装置が知られている(特許文献2)。
【0007】
特許文献2には、その操作部材として、受入シャッターに設けた操作部材を使用し、廃トナー回収容器を装着したプロセスカートリッジを画像形成装置の本体内に押し込んで装着するときに、その受入シャッターに設けた操作部材が途中で不動の部材に当接し、その後、プロセスカートリッジをさらに押し込むと、その操作部材が受入シャッターを押し込む方向と直交する方向の軸線を中心にして回転させる構成例が示されている。また、この操作部材を採用した場合、その操作部材により受入シャッターが回転すると、その回転に連動して排出シャッターが回転する仕組みが採用されている。そして、プロセスカートリッジが所定の位置に装着されると、各シャッターの開口が排出口と受入口に位置合わせされ、これにより排出口と受入口が同時に開放されることが示されている。一方、プロセスカートリッジを画像形成装置から引き出した場合は、閉鎖ばねの作用により排出シャッターが逆方向に回転し、これに連動させて受入シャッターも逆方向に回転する仕組みが採用され、これにより排出口と受入口が同時に閉鎖されることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−311772号公報
【特許文献2】特開2007−218936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
この発明は、接続口が形成された接続部を有する第1の構造物(例えば着脱構造物)と、第1の構造物との相対的な直線状の移動により着脱され、その接続部と着脱自在に接続されるとともに接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する第2の構造物(例えば接続先構造物)とを着脱するときに、その接続口や被接続口を回転して開閉するための開閉部材を前記着脱時の移動の方向に沿って移動させるための移動スペースの確保や部品の一部拡大化を不要にするとともに、その開閉部材を一方向へ移動又は回転させる力を付与するためのバネ等の部品の設置を不要にすることができる着脱開閉構造及びこれを備えた画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明(A1)の着脱開閉構造は、
接続口が形成された接続部を有する第1の構造物と、
前記第1の構造物との相対的な直線状の移動により着脱され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する第2の構造物と、
前記第1の構造物の接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記接続部の接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記第2の構造物の被接続部に固定した状態で設けられ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材とを備え、
前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記接続部の接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記接続部の接続口を閉じる方向に回転することを特徴とするものである。
【0011】
この発明(A2)の着脱開閉構造は、
接続口が形成された接続部を有する第1の構造物と、
前記第1の構造物との相対的な直線状の移動により着脱され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する第2の構造物と、
前記第2の構造物の被接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記被接続部の被接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記被接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記第1の構造物の接続部に固定した状態で設けられ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材とを備え、
前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時に移動により前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を閉じる方向に回転することを特徴とするものである。
【0012】
この発明(A3)の着脱開閉構造は、上記発明A1の着脱開閉構造において、
前記第1の構造物における接続部に、前記接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部空間で回転するように覆う外装端部を設け、
前記接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成しているものである。
【0013】
この発明(A4)の着脱開閉構造は、上記発明A2の着脱開閉構造において、
前記第2の構造物における被接続部に、前記被接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部空間で回転するように覆う外装端部を設け、
前記被接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成しているものである。
【0014】
この発明(A5)の着脱開閉構造は、上記発明A1からA4のいずれかの着脱開閉構造において、前記開閉部材の自由な回転を抑制する制動部材を設けたものである。
【0015】
この発明(A6)の着脱開閉構造は、上記発明A1からA4のいずれかの着脱開閉構造において、前記開閉部材の回転を前記接続口又は被接続口を閉じる位置とそれらを開ける位置にそれぞれ達した時点で制止させる制止機構を設けたものである。
【0016】
また、この発明(B1)の画像形成装置は、
接続口が形成された接続部を有する着脱構造物と、
前記着脱構造物が直線状に移動して着脱自在に装着され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する接続先構造物と、
前記着脱構造物の接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記接続部の接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記接続先構造物の被接続部に固定した状態で設けられ、前記着脱構造物の着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材とを備え、
前記着脱構造物を前記着脱時の移動により前記接続先構造物に装着して前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記接続部の接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記着脱構造物を前記着脱時の移動により前記接続先構造物から取り外して前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記接続部の接続口を閉じる方向に回転することを特徴とするものである。
【0017】
この発明(B2)の画像形成装置は、
接続口が形成された接続部を有する着脱構造物と、
前記着脱構造物が直線状に移動して着脱自在に装着され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する接続先構造物と、
前記接続先構造物の被接続部に前記着脱時の移動方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記被接続部の被接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記被接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記着脱構造物の接続部に固定した状態で設けられ、前記着脱構造物の着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材とを備え、
前記着脱構造物を前記移動により前記接続先構造物に装着して前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記着脱構造物を前記移動により前記接続先構造物から取り外して前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を閉じる方向に回転することを特徴とするものである。
【0018】
この発明(B3)の画像形成装置は、上記発明B1の画像形成装置において、
前記接続先構造物における被接続部に、前記被接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部の空間内で回転するように覆う外装端部を設け、
前記被接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成しているものである。
【0019】
この発明(B4)の画像形成装置は、上記発明B2の画像形成装置において、
前記着脱構造物における接続部に、前記接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部の空間内で回転するように覆う外装端部を設け、
前記接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成しているものである。
【0020】
この発明(B5)の画像形成装置は、上記発明B1からB4のいずれかの画像形成装置において、前記開閉部材の自由な回転を抑制する制動部材を設けたものである。
【0021】
この発明(B6)の画像形成装置は、上記発明B1からB4のいずれかの画像形成装置において、前記開閉部材の回転を前記接続口又は被接続口を閉じる位置とそれらを開ける位置にそれぞれ達した時点で制止させる制止機構を設けたものである。
【発明の効果】
【0022】
上記発明A1及びA2の着脱開閉構造によれば、第1の構造物と第2の構造物とを着脱するときに、その接続口や被接続口を回転して開閉するための開閉部材を前記着脱時の移動の方向に沿って移動させるための移動スペースの確保や部品の一部拡大化を不要にするとともに、その開閉部材を一方向へ移動又は回転させる力を付与するための部品の設置を不要にすることができる。
【0023】
上記発明A3及びA4の着脱開閉構造では、第1の構造物又は第2の構造物における開閉部材に触れてその開閉部材を誤って回転させることで接続口又は被接続口を開いた状態にしてしまうことを防止できる。
【0024】
上記発明A5の着脱開閉構造では、開閉部材が振動等により簡単に回転して位置ずれを起こすことを防止できる。
【0025】
上記発明A6の着脱開閉構造では、その発明の構成を有しない場合に比べて、開閉部材が回転したときに接続口と被接続口とを、確実に閉じた状態又は開けた状態にすることができる。
【0026】
上記発明B1及びB2の画像形成装置によれば、着脱構造物と接続先構造物とを着脱するときに、その接続口や被接続口を回転して開閉するための開閉部材を前記着脱時の移動の方向に沿って移動させるための移動スペースの確保や部品の一部拡大化を不要にするとともに、その開閉部材を一方向へ移動又は回転させる力を付与するための部品の設置を不要にすることができる。
【0027】
上記発明B3及びB4の画像形成装置では、着脱構造物又は接続先構造物における開閉部材に触れてその開閉部材を誤って回転させることで接続口又は被接続口を開いた状態にしてしまうことを防止できる。
【0028】
上記発明B5の画像形成装置では、開閉部材が振動等により回転して位置ずれを起こすことを防止できる。
【0029】
上記発明B6の着脱開閉構造では、開閉部材が回転したときに接続口と被接続口とを、確実に閉じた状態又は開けた状態にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】実施の形態に係る画像形成装置を示す概要図である。
【図2】図1の画像形成装置における着脱開閉構造を採用する構成部分(廃トナー容器が1つの作像ユニットに着脱自在に装着された状態)を示す概略斜視図である。
【図3】図1の画像形成装置における作像ユニットの一部(搬送管突出部とその周辺部)を拡大して示す斜視図である。
【図4】作像ユニットの側面(又は正面)の要部を示す概略説明図である。
【図5】作像ユニットにおける搬送管突出部の構成を示す説明斜視図である。
【図6】図3の搬送管突出部におけるQ−Q線に沿う概略断面図である。
【図7】搬送管突出部の内部空間に設置される第1回転シャッターを示す斜視図である。
【図8】図2の廃トナー容器におけるQ−Q線に沿う一部概略断面図である。
【図9】廃トナー容器を作像ユニット等の搬送管突出部に対して着脱するときの1つの状態を示す要部概略斜視図である。
【図10】廃トナー容器の接続保持部に設置される第2回転シャッターの状態を示す概略斜視図である。
【図11】廃トナー容器を作像ユニット等の搬送管突出部に対して着脱するときの異なる方向から見た状態を示す要部概略斜視図である。
【図12】廃トナー容器を作像ユニット等の搬送管突出部に対して着脱するときの位1つの状態を示す要部概略断面図である。
【図13】廃トナー容器を作像ユニット等の搬送管突出部に対して着脱自在に装着したときの状態を示す要部概略断面図である。
【図14】廃トナー容器が作像ユニット等の搬送管突出部に対して着脱自在に装着されたときの第2回転シャッター等の状態を示す概略斜視図である。
【図15】第1回転シャッターと第2回転シャッターに設けられる制止機構と各位置にあるときの状態を示すものであり、(a)は各回転シャッターが排出口や受入口を閉じる位置にあるときの状態を示す要部説明図、(b)は各回転シャッターが排出口や受入口を閉ける位置にあるときの状態を示す要部説明図である。
【図16】着脱開閉構造として第1回転シャッターと第1突起からなる1組のみを設けた場合の構成及び各動作状態を概念的に示すものであり、(a)は第1回転シャッターが回転する前等において排出口等を閉じる位置にあるときの状態を示す説明図、(b)は第1回転シャッターが回転する途中の過程を示す説明図、(c)は第1回転シャッターが回転終了した時点等において排出口等を開ける位置にあるときの状態を示す説明図である。
【図17】着脱開閉構造として第2回転シャッターと第2突起とからなる1組のみを設けた場合の構成及び各動作状態を概念的に示すものであり、(a)は第2回転シャッターが回転する前等において受入口等を閉じる位置にあるときの状態を示す説明図、(b)は第2回転シャッターが回転する途中の過程を示す説明図、(c)は第2回転シャッターが回転終了した時点等において受入口等を開ける位置にあるときの状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、この発明を実施するための形態(以下、単に「実施の形態」という)について添付の図面を参照しながら説明する。
【0032】
図1は実施の形態1に係る着脱開閉構造を適用する画像形成装置の外観の状態を示し、図2はその着脱開閉構造が採用されている構成部分の一部の状態を示している。
【0033】
画像形成装置は、装置本体としての筐体10を有し、その筐体10の内部におけるほぼ中央位置にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色の現像剤(トナー)像をそれぞれ形成する4つの作像ユニット20Y,20M,20C,20Kが、所要の間隔(例えば同じ間隔)で直列状に並べた状態で配置されている。筐体1は、その外観が箱形状に似た形状(箱状)からなる構造体であり、その上面部に画像が形成された被記録材を積載した状態で収容する排出収容部11が形成されている。
【0034】
4つの作像ユニット20(Y,M,C,K)はいずれも感光ドラム21、帯電装置22、現像装置23、ドラム清掃装置24等をそれぞれ備えている。また、4つの作像ユニット2(Y,M,C,K)はいずれも感光ドラム21、帯電装置22、現像装置23及びドラム清掃装置24を一体にしたプロセスカートリッジ(着脱ユニット)として構成されており、後述するように筐体10(の装着部)に対して着脱自在に装着して使用できるように構成されている。
【0035】
このうち、現像装置23は、収容する色の現像剤(例えば二成分現像剤)を攪拌搬送部材23bで攪拌して摩擦帯電させた後に現像ロール23aに保持させ、その現像ロール23aにより現像剤を感光ドラム21と対向する現像領域を通過させるように搬送する。現像ロール23aには、図示しない給電装置から現像電圧が印加される。また、ドラム清掃装置24は、例えば、装置筐体の内部に、感光ドラム21に接触して残留トナーをかき取るゴム板等の清掃部材24aと、清掃部材24aでかき取った残留トナーを廃トナーとして後述する廃トナー容器(15)にむけて送り出すスクリューオーガ等の搬送部材24b等が設置されている。
【0036】
筐体10の内部における作像ユニット20(Y,M,C,K)の下方側になる位置には、帯電された感光ドラム21の表面に各色成分の画像信号に対応した光を照射して静電潜像を形成する露光装置25が配置されている。露光装置25は、例えば、筐体の内部に、半導体レーザ等の光源と、その光源から画像信号に応じて発せられる光をポリゴンミラー、レンズ等の光学部品を通して感光ドラム21の表面に走査して露光する光走査機器とを配置して構成されている。また、露光装置25には、図示しない画像処理装置(画像入力装置を含む)から画像信号が送信される。
【0037】
各作像ユニット20(Y,M,C,K)では、画像形成の要求を受けると、図示しない駆動装置からの動力が伝えられて回転する感光ドラム21の表面を帯電ロール22により所要の電位に帯電した後、その帯電された感光ドラム21の表面に露光装置25から各色成分の画像信号に対応した光を照射して各色成分の静電潜像を形成する。続いて、各感光ドラム21の表面に形成された各色成分の静電潜像は、対応する現像装置23(Y,M,C,K)において前記4色(Y,M,C,K)のいずれかの色の現像剤で現像することにより当該4色のトナー像としてそれぞれ形成する。
【0038】
また、筐体1内部における作像ユニット20(Y,M,C,K)の上方側になる位置には、各作像ユニット20で形成されるトナー像を一次転写した後に被記録材としての記録用紙9に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置30が配置されている。中間転写装置30は、トナー像を静電的作用により保持し得る無端状の中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31を回転自在に支持する複数の支持ロール32,33,34と、中間転写ベルト31の内側に配置され、各作像ユニット20(Y,M,C,K)の各トナー像を中間転写ベルト31の外周面に一次転写させる一次転写ロール35と、中間転写ベルト31に一次転写されたトナー像を記録紙Pに二次転写する二次転写ロール36と、ベルト清掃装置37等を備えている。
【0039】
このうち支持ロール32は駆動ロール、支持ロール33は張力付与ロール、支持ロール34は二次転写部の対向ロールとしてそれぞれ構成されている。一次転写ロール35は、各作像ユニット20(Y,M,C,K)の感光ドラム21(Y,M,C,K)と中間転写ベルト31を挟んで対向して配置されており、また図示しない給電装置から所要の一次転写電圧が印加される。二次転写ロール36は、図示しない給電装置から所要の二次転写電圧が印加される。また、ベルト清掃装置37は、例えば、装置筐体の内部に、中間転写ベルト31に接触して残留トナーをかき取るゴム板等の清掃部材37aと、清掃部材37aでかき取った残留トナーを廃トナーとして後述する廃トナー容器(15)にむけて送り出すスクリューオーガ等の搬送部材37b等が設置されている。
【0040】
中間転写装置30では、画像形成時において、作像ユニット20(Y,M,C,K)でそれぞれ形成される各色のトナー像が一次転写ロール35により中間転写ベルト31の外周面に位置合わせされた状態で順次一次転写される。中間転写ベルト31は、一次転写されたトナー像を二次転写ロール36と対向する二次転写位置まで搬送する。このとき作像ユニット20(Y,M,C,K)では、一次転写後の感光ドラム21の表面がドラム清掃装置24により清掃される。
【0041】
また、筐体1内部における露光装置25の下方側になる位置には、記録用紙9が収容された給紙装置40が配置されている。給紙装置40は、筐体10に対して引出し自在に取り付けられ、所望のサイズ、種類等の記録用紙9を積載板42の上に積み重ねた状態で収容する用紙収容体41と、用紙収容体41から記録用紙9を1枚ずつ送り出す送出装置43を備えている。給紙装置40では、画像形成時になると、所要の記録用紙を用紙収容体41から送出装置43により1枚ずつ送り出す。
【0042】
給紙装置40から送り出された記録用紙9は、用紙搬送ロール対44、搬送ガイド45等で構成される給紙搬送路を通して中間転写装置30における二次転写位置に向け、所要のタイミングで搬送されて送り込まれる。二次転写位置では、中間転写ベルト31に一次転写されたトナー像が記録用紙9に二次転写される。このとき中間転写装置30では、二次転写後の中間転写ベルト31の表面がベルト清掃装置37により清掃される。
【0043】
さらに、筐体1内部における二次転写ロール33の上方側になる位置には、定着装置50が配置されている。定着装置50は、筐体51の内部に、所要の方向に回転駆動するとともに表面温度が加熱手段により所要の温度に加熱して保持されるロール形態、ベルト形態等の加熱回転体52と、この加熱回転体52の回転軸方向にほぼ沿うように所要の圧力で接触して従動して回転するロール形態、ベルト形態等の加圧回転体53等を設置して構成されている。
【0044】
前記二次転写位置でトナー像が転写された記録用紙9は、定着装置50の加熱回転体52と加圧回転体53との間の圧接部に送り込まれて加熱及び加圧されることにより、そのトナー像が記録用紙9に溶融して定着される。定着後の記録用紙9は、用紙搬送ロール対46、搬送ガイド44等で構成される排出搬送路を通して筐体10の外部に搬出され、最終的に排出収容部11に排出されて収容される。
【0045】
この画像形成装置では、作像ユニット20(Y,M,C,K)の全部又は一部を選択して作動させることにより4色(Y、M、C及びK)の現像剤の全部又は一部を組み合わせて構成されるカラー画像を形成することができる。この他にも、例えばブラック等の1色の現像剤で構成される単色画像を形成することもできる。
【0046】
また、この画像形成装置では、4つの作像ユニット20(Y,M,C,K)が筐体10に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジとして構成されている。このため、筐体10には、4つの作像ユニット20(Y,M,C,K)を着脱自在にそれぞれ装着するための装着(空間)部が設けられている。また、4つの作像ユニット20(Y,M,C,K)は、その装着部に装着した際、筐体10側に配置されている図示しない回転駆動装置等と接続される。
【0047】
さらに、この画像形成装置では、図2等に示すように、4つの作像ユニット20(Y,M,C,K)における各ドラム清掃装置24及び中間転写装置3のベルト清掃装置37からそれぞれ排出される廃トナーを収容する廃トナー容器15が、筐体10、各作像ユニット20(Y,M,C,K)及びベルト清掃装置37に対して着脱自在に装着及び接続されるようになっている。ちなみに、廃トナー容器15の着脱操作は、各作像ユニット20(Y,M,C,K)の着脱操作の場合と同様に、図中の座標軸Zと平行する直線状の移動方向Bに前後移動させることで行うよう構成されている。
【0048】
図2には、具体的には廃トナー容器15が1つの作像ユニット20Kに装着及び接続されている状態が示されている。図2等における符合21aは感光ドラム21の一端部に設けられてその回転駆動装置の接続部との接続を行う接続部材(カップリング)、符合23cは現像装置23における現像ロール23aの一端部に設けられてその回転駆動装置の接続部との接続を行う接続部材(カップリング)、符合23dは現像装置23に現像剤を補給する図示しない補給装置の接続部と接続される現像剤入口、符合26は廃トナー搬送管をそれぞれ示す。また、符合16Y,16M,16C,16K,16Bは、各作像ユニット20(Y,M,C,K)の廃トナー搬送管26とベルト清掃装置37の図示しない廃トナー搬送管との接続を行うために廃トナー容器15の側壁面に設けられた接続部である。さらに、符合152は廃トナー容器15の装着時に筐体10にある位置決め孔に嵌め入れる位置決めピン、符合153は廃トナー容器15の着脱時に筐体10の取り付け部に対して着脱自在に固定させる着脱固定部材、符合154は各作像ユニット20(Y,M,C,K)の着脱作業時に使用する取っ手(204)が嵌め入れられる収納窪み部をそれぞれ示す。
【0049】
そして、この画像形成装置においては、廃トナー容器15の接続部16と各作像ユニット20(Y,M,C,K)の廃トナー搬送管(被接続部)との間に、以下に示す着脱開閉構造を採用している。なお、図示しないがベルト清掃装置37の廃トナー搬送管にも、同様の着脱開閉構造が採用されている。
【0050】
はじめに、各作像ユニット20(Y,M,C,K)に装備されている着脱開閉構造の一部について説明する。
【0051】
各作像ユニット20には、図3から図6に示すように、廃トナー搬送管26が各ユニットの廃トナー容器15と接続される側の端部から突出した円筒状の搬送管突出部26Aが設けられている。この搬送管突出部26Aは、廃トナー容器15の接続部16が着脱自在に接続される被接続部になる。
【0052】
搬送管突出部26Aの末端部に近い下面部には、図5、図6等に示すように、廃トナーを廃トナー容器15の後述する受入口にむけて排出するための排出口27が形成されている。これにより、ドラム清掃装置24でかき取られた残留トナーは、図6等に示すように、廃トナーとして廃トナー搬送管26の内部空間から搬送管突出部26Aの内部空間に至るまで配置されて回転駆動する搬送部材(例えばスクリューオーガ)24bにより搬送され、最後に排出口27から排出される構造になっている。
【0053】
また、搬送管突出部26Aには、図3、図5、図6等に示すように、その内部空間に、廃トナー容器15の着脱時の移動方向Bに沿う軸線Cを中心にして回転することで排出口27を開閉する円筒状の第1回転シャッター60が配置されている。
【0054】
第1回転シャッター60は、図7等に示すように、一端部60aが閉じた状態の円筒形状からなるものであり、その閉じた端部60a側に排出口27と向き合って開いた状態にする開口部61が形成され、また、その外周面60bに前記軸線Cのまわりを螺旋状に延びる螺旋溝62が形成されている。さらに、その閉じた端部60aには、回転シャッター60の回転を所定の位置で制止させる制止機構の一部を構成する断面半円状の制止突起63が形成されている。
【0055】
螺旋溝62は、所要の溝幅及び溝深さで形成されたものであり、第1回転シャッター60の閉じた端部60aから開口した状態で形成された入口部62aと、その溝の終端となる終端部62bを有する形態になっている。また、螺旋溝62は、後述する突起部の移動により第1回転シャッター60が回転したときに、その回転シャッター60の開口部61が少なくとも排出口27を閉じる位置とそれを開ける位置との間を移動することができる量だけ回転シャッター60が回転するように形成される。実施の形態1における螺旋溝62は、装着時の移動方向Bのうち装着方向B1の上流側から見た場合、その入口部62aから終端部62bにむけて反時計周りの方向(左回りの方向)に回転して延びる螺旋をなすよう形成されている。
【0056】
第1回転シャッター60は、図5、図6、図9等に示すように、外周面60bにおける開口部61を囲む一部領域に、トナーの漏れ防止を図るシール材67が取り付けられている。シール材67は、搬送管突出部26Aの内壁部と接触した状態となり、回転シャッター60の自由な回転を抑制する制動作用も同時に発揮するものが好ましく、例えば、スポンジ状のシール素材、高密度で微細なセルからなるウレタンフォーム等の材料が適用される。シール材67には、回転シャッター60の開口部61と搬送管突出部26Aの排出口27とほぼ対応する形状及び大きさの開口部67aが形成されている。
【0057】
さらに、搬送管突出部26Aには、図3、図6等に示すように、その外周面に、廃トナー容器15の着脱時の移動方向Bに沿って直線状に延びる切り欠き部90が形成されている。この切り欠き部90は、第1回転シャッター60の螺旋溝62と交差した状態となって、その螺旋溝62の一部を外部に露出させるものである。また、この切り欠き部90は、後述する突起部をその露出する螺旋溝62の一部に入り込ませた状態に保持するものである。このため、切り欠き部90は、後述する突起部が侵入することができ、しかも露出する螺旋溝62の一部にも入り込む状態が可能な幅などで形成されている。
【0058】
この他、搬送管突出部26Aには、図4等に示すように、その先端部のほぼ中央部に回転シャッター60の制止突起63を介して第1回転シャッター60の回転の停止位置を確実に規制するための回転範囲規制孔28が形成されている。回転範囲規制孔28は、排出口27を閉じる位置で制止突起63の制止面(半円状の直径に相当する平面)63aが接触することで回転シャッター60の回転を制止する第1辺部28aと、排出口27を開ける位置で制止突起63の制止面63aが接触することで回転シャッター60の回転を制止する第2辺部28bとを有する形状の貫通孔である。
【0059】
また、搬送管突出部26Aには、図3等に示すように、その先端部の回転範囲規制孔28の外側になる部位に、第1回転シャッター60の制止突起63に使用者等が不用意に触れて回転シャッター60を回転させてしまうことを予防(防護)するためや、搬送管突出部26Aと廃トナー容器15(の後述する第2回転シャッター80)との位置決め等を行うための突起29を形成している。この突起29は、廃トナー容器15が装着されたときに、その廃トナー容器15における後述の第1回転シャッター80に形成される嵌合孔(84)等に嵌め入れられる(図13)。
【0060】
さらに、搬送管突出部26Aには、図5等に示すように、その先端部の外周面に廃トナー容器15における後述の第2回転シャッター80における螺旋溝82に入り込ませる第2突起75が形成されている。第2突起75は、螺旋溝82に入り込ませることができる寸法や位置に形成されている。
【0061】
次に、廃トナー容器15に装備している着脱開閉構造の残りの一部について説明する。
【0062】
廃トナー容器15には、図2、図8、図9等に示すように、トナー容器15の装着時に作像ユニット20等の搬送管突出部26Aと接続される接続部16が形成されている。接続部16は、例えば容器15の側壁面の一部を構成している。また、接続部16には、搬送管突出部26Aを挿入させる入口としての開口部16aが形成されている。開口部16aは、搬送管突出部26Aの外径よりも少し大きい直径からなるほぼ円形の開口であり、廃トナー容器15の装着時に搬送管突出部26Aが挿入されるように設定されている。
【0063】
また、接続部16は、図8、図19等に示すように、その開口部16aを入口として容器内部側に、廃トナー容器15の装着時に挿入される作像ユニット20等の搬送管突出部26Aを保持する円筒状の接続保持部17が形成されている。この接続保持部17は、搬送管突出部26Aとの実際の接続を行う接続部になる。また、接続保持部17の下面部には、搬送管突出部26Aの排出口27から排出される廃トナーを受けるための受入口18が形成されている。
【0064】
接続部16における開口部16aには、廃トナー容器15を着脱するときに搬送管突出部26Aの切り欠き部90を通して第1回転シャッター60の螺旋溝62に入り込んだ状態になる第1突起70が形成されている。第1突起70は、切り欠き部90内を廃トナー容器15の装着時の移動方向Bに沿って進退移動することができ、しかも、切り欠き部90内に保持されつつ螺旋溝62内に入り込んだ状態に保たれる形状及び寸法に設定されている。また、突起70は、開口部16aの一部として一体で形成したものであるが、別の部材により形成して設置する構成のものであっても構わない。
【0065】
接続保持部17には、図8、図10、図11等に示すように、その内部空間に、廃トナー容器15の着脱時の移動方向Bに沿う軸線Cを中心にして回転することで受入口18を開閉する円筒状の第2回転シャッター80が配置されている。
【0066】
第2回転シャッター80は、図10、図11等に示すように、一端部80aが完全に開口した状態の円筒形状からなるものであり、その開口した端部80aと反対の他端部80b側に受入口18と向き合って開いた状態にする開口部81が形成され、また、その内外周面80cに前記軸線Cのまわりを螺旋状に延びる第2螺旋溝82が形成されている。さらに、その外周面80dには、第2回転シャッター80の回転を所定の位置で制止させる制止機構の一部を構成する制止突起83が形成されている。
【0067】
第2螺旋溝82は、所要の溝幅及び溝深さで形成されたものであり、第2回転シャッター80の開口した端部80aから開口した状態で形成された入口部82aと、その溝の終端となる終端部82bを有する形態になっている。また、第2螺旋溝82は、搬送管突出部26Aの先端部に形成された突起部75の移動により第2回転シャッター80が回転したときに、回転シャッター80の開口部81が少なくとも受入口18を閉じる位置とそれを開ける位置との間を移動することができる量だけ回転シャッター80が回転するように形成される。実施の形態1における第2螺旋溝82は、装着時の移動方向Bのうち装着方向B1の下流側から見た場合、その入口部62aから終端部62bにむけて時計周りの方向(右回りの方向)に回転して延びる螺旋をなすよう形成されている。
【0068】
また、第2回転シャッター80は、その外周面80dに、そのシャッター80の回転を所定の位置で制止させる制止機構の一部を構成する制止突起83が形成されている。また、その他端部80bの中央部に、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aの突起29等が嵌め入れられる嵌合孔84が形成されている。さらに、第2回転シャッター80は、図10、図11、図13等に示すように、その外周面80dにおける開口部81を囲む一部領域に、トナーの漏れ防止を図るシール材87が取り付けられている。シール材87は、接続保持部17の内壁部と接触した状態となり、回転シャッター80の自由な回転を抑制する制動作用も同時に発揮するものが好ましく、例えば、前記したシール材67で適用する材料と同じ材料が適用される。シール材87には、回転シャッター80の開口部81と接続保持部17の受入口18とほぼ対応する形状及び大きさの開口部87aが形成されている。
【0069】
さらに、接続保持部17には、図10、図11、図15等に示すように、その内壁部に第2回転シャッター80の制止突起83を介して回転シャッター80の回転の停止位置を確実に規制するための回転範囲規制窪み部19が形成されている。回転範囲規制窪み部19は、回転シャッター80の開口部81が受入口18を閉じる位置で制止突起83が接触することで回転シャッター80の回転を制止する第1壁面部19aと、受入口18を開ける位置で制止突起83が接触することで回転シャッター80の回転を制止する第2壁面19bとを有する形状の円筒曲面状の窪みである。
【0070】
以下、この着脱開閉構造を採用した廃トナー容器15と作像ユニット20との着脱時における動作や状態等について説明する。
【0071】
まず、装着前の廃トナー容器15においては、図8、図10、図12等に示すように、第2回転シャッター80が、接続部16の接続保持部17における受入口18を閉じる位置に停止している。
【0072】
具体的には、第2回転シャッター80は、図15aに示すように制止突起83が接続保持部17の回転範囲規制窪み部19における第1壁面部19aに接触した位置にあり、これにより、その外周面80dの一部が受入口18を塞いだ状態にある(図10等)。またこのとき、第2回転シャッター80の第2螺旋溝82は、その入口部82aが、作像ユニット20の搬送管突出部26Aに形成された第2突起75を受け入れる位置(例えば一側面部のほぼ中央)で停止した状態になっている。
【0073】
一方、装着前の作像ユニット20においては、図5、図6等に示すように第1回転シャッター60が、搬送管突出部26Aにおける排出口27を閉じる位置に停止している。これにより、排出口27からのトナーの漏れが防止されている。
【0074】
具体的には、第1回転シャッター60は、図4、図15aに示すように制止突起63の制止面63aが回転範囲規制孔28における第1辺部28aに接触した位置にあり、これにより、その外周面60bとシール材67の一部が排出口27を塞いだ状態にある(図5等)。またこのとき、第1回転シャッター60の螺旋溝62は、その入口部62aが、廃トナー容器15の接続部16の開口部16aに形成された第1突起70を受け入れる位置(例えば最上部)で停止した状態になっている。しかも、このときの螺旋溝62は、その入口部62aが、搬送管突出部26Aにおける切り欠き部90の入口部90aと交差してほぼ一致した位置で停止した状態にもなる(図3等)。
【0075】
そして、廃トナー容器15を作像ユニット20及びベルト清掃装置37等に対して装着するときには、図9、図11、図12等に示すように、画像形成装置の筐体10に既に装着されている作像ユニット20等にむけて、廃トナー容器15を着脱時の移動方向Bにおける装着方向B1に沿って直線状に移動させる。この移動操作により、廃トナー容器15の接続部16における開口部16aに、作像ユニット20等における廃トナー搬送管26の搬送管突出部26Aを挿入させる。
【0076】
このとき、図11等に示すように、廃トナー容器15の接続部16における開口部16aに作像ユニット20等の搬送管突出部26Aの先端部が達した時点で、接続部16の開口部16aにある第1突起70が搬送管突出部26Aの第1回転シャッター60における螺旋溝62の入口部62に切り欠き部90を通して入り込んだ状態になるとともに、搬送管突出部26Aにある第2突起75が接続部16の接続保持部17の第2回転シャッター80における第2螺旋溝82に入り込んだ状態になる。
【0077】
続いて、廃トナー容器15を装着方向B1に押し込むと、搬送管突出部26Aが接続部16の接続保持部17(実際には第2回転シャッター80の内部)に挿入されていく。
【0078】
これに伴って、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aでは、図11等に示すように、廃トナー容器15側の第1突起70が螺旋溝62に入り込んだ状態を維持しつつ切り欠き部90を装着方向B1の下流側に沿って直線状に進むため、第1回転シャッター60が搬送管突出部26Aの内部で移動方向Bに沿う軸線Cを中心にして矢印D1の方向(装着方向B1の上流側から見た場合、時計回りの方向)に回転する。つまり、第1回転シャッター60が搬送管突出部26Aの排出口27を開ける方向に回転する。
【0079】
また、廃トナー容器15の接続保持部17では、図11等に示すように、作像ユニット20等側の第2突起75が第2回転シャッター80の第2螺旋溝82へ入り込んだ状態で装着方向B1の上流側に沿って直線状に進むため、第2回転シャッター80が接続保持部17の内部で軸線Cを中心にして矢印E1の方向(装着方向B1の上流側から見た場合、時計回りの方向)に回転する。つまり、第2回転シャッター80が接続保持部17の受入口18を開ける方向に回転する。
【0080】
最後に、廃トナー容器15が所定の装着位置まで押し込まれて装着が完了すると、図13、図14、図15b等に示すように、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aでは、第1回転シャッター60の制止突起63が搬送管突出部26Aの回転範囲規制孔28の第2辺部28bに接触し、これにより第1回転シャッター60が回転を停止するとともに、その開口部61が排出口27と向き合った状態となって排出口27を開いた状態にする。また、廃トナー容器15の接続保持部17では、第2回転シャッター80の制止突起83が接続保持部17における回転範囲規制窪み分19の第2壁面部19bに接触し、これにより回転シャッター80が回転を停止するとともに、その開口部71が受入口27と向き合った状態になって受入口27を開いた状態にする。しかも、この際、排出口27と受入口27も向き合って接続された状態になる。
【0081】
この結果、作像ユニット20等の廃トナー搬送管26を通して廃トナーが搬送されると、その廃トナーが搬送管突出部26Aにおける第1回転シャッター60の開口部61と排出口27をこの順に通過して廃トナー容器15にむけて自然落下するような状態で排出される。この際、廃トナー容器15側から見れば、その排出される廃トナーは、接続保持部17における第2回転シャッター80の開口部81と受入口27をこの順に通過して容器内部に落下するような状態で収容される。なお、図13では、搬送管突出部26A等の内部に存在する搬送部材24b(図6)の図示は省略している。
【0082】
そして、この着脱開閉構造を採用した廃トナー容器15と作像ユニット20等では、その装着するときに、その第1回転シャッター60及び第2シャッター80が装着方向B1の方向に沿って位置をずらして移動することなく軸線Cを中心にして回転するだけで排出口27又は受入口18を開けた状態にできる。このため、排出口27又は受入口18を開閉する第1回転シャッター60及び第2シャッター80はいずれも、その装着方向B1の方向に沿って移動させるためのスペースの確保が不要であり、また、その移動を考慮して例えば搬送管突出部26Aの一部や接続保持部17の一部を移動方向Bに拡大させて(長くするよう)形成することも不要となる。
【0083】
従って、かかる移動スペースの確保が不要になる分、画像形成装置の筐体10を小型化することが可能になる。
【0084】
ちなみに、図13に二点鎖線で示す符号170は、例えば、第2回転シャッター80が搬送管突出部26Aの挿入に伴って装着方向B1の上流側に移動しながら回転する構成である場合、その第2回転シャッター80が移動して収容するための移動スペースとなるものである。また、この移動スペース170は、第1回転シャッター60が搬送管突出部26Aに対して移動方向Bに沿う方向に移動しながら回転する構成である場合にも、その移送管突出部26Aの一部が収容されるスペースとして使用される。このため、この実施の形態2では、その移動スペース170を確保する必要がないので、その移動方向Bにおける寸法W(図13)だけ廃トナー容器15及び搬送管突出部26Aの寸法を縮小させることができる。
【0085】
一方、廃トナー容器15を作像ユニット20及びベルト清掃装置37等から取り外すときには、図13に示す状態から、廃トナー容器15を着脱時の移動方向Bにおける取り外し方向B2に沿って直線状に移動させる。この移動操作により、廃トナー容器15の接続部16における開口部16aから、作像ユニット20等における廃トナー搬送管26の搬送管突出部26Aを抜き出すようにする。
【0086】
このとき、図11、図15b等に示すように、廃トナー容器15の接続部16における開口部16aから作像ユニット20等の搬送管突出部26Aの先端部が完全に抜き出されるまでの間は、接続部16の開口部16aにある第1突起70が搬送管突出部26Aの第1回転シャッター60における螺旋溝62の入口部62に切り欠き部90を通して入り込んだ状態になっているとともに、搬送管突出部26Aにある第2突起75が接続部16の接続保持部17の第2回転シャッター80における第2螺旋溝82に入り込んだ状態になっている。
【0087】
その後、廃トナー容器15を更に取り外し方向B2に移動させると、搬送管突出部26Aが接続部16の接続保持部17(実際には第2回転シャッター80の内部)から引き抜かれるようになる。
【0088】
これに伴って、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aでは、図11等に示すように、廃トナー容器15側の第1突起70が螺旋溝62に入り込んだ状態を維持しつつ切り欠き部90を取り外し方向B2の下流側に沿って直線状に進むため、第1回転シャッター60が搬送管突出部26Aの内部で軸線Cを中心にして矢印D2の方向(装着方向B1の上流側から見た場合、時計回りの方向)に回転する。つまり、第1回転シャッター60が搬送管突出部26Aの排出口27を閉じる方向に回転する。
【0089】
また、廃トナー容器15の接続保持部17では、図11等に示すように、作像ユニット20等側の第2突起75が第2回転シャッター80の第2螺旋溝82へ入り込んだ状態で取り外し方向B2の下流側に沿って直線状に進むため、第2回転シャッター80が接続
保持部17の内部で軸線Cを中心にして矢印E2の方向(装着方向B1の上流側から見た場合、反時計回りの方向)に回転する。つまり、第2回転シャッター80が接続保持部17の受入口18を閉じる方向に回転する。
【0090】
最後に、廃トナー容器15が作像ユニット20等から完全に取り外されると、図3、図6、図8、図15a等に示すように、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aでは、前述した装着前の状態と同様に、第1回転シャッター60の制止突起63が搬送管突出部26Aの回転範囲規制孔28の第1辺部28aに接触し、これにより第1回転シャッター60が矢印D2で示す方向への回転を停止するとともに、その開口部61が排出口27と向き合わない状態となって排出口27を閉じた状態にする。また、廃トナー容器15の接続保持部17では、前述した装着前の状態と同様に、第2回転シャッター80の制止突起83が接続保持部17における回転範囲規制窪み分19の第1壁面部19aに接触し、これにより回転シャッター80が矢印E2で示す方向への回転を停止するとともに、その開口部71が受入口27と向き合わない状態になって受入口27を閉じた状態にする。
【0091】
この結果、廃トナー容器15が取り外された作像ユニット20等では、搬送管突出部26A等の排出口27から廃トナーが漏れ出ることが第1回転シャッター60によって確実に防止される。一方、廃トナー容器15では、接続保持部17の受入口18から廃トナーが吹き出ることが第2回転シャッター80によって確実に防止される。
【0092】
そして、この着脱開閉構造を採用した廃トナー容器15と作像ユニット20等では、その取り外しを行うときにも、その第1回転シャッター60及び第2シャッター80が取り外し方向B2等の方向に沿って位置をずらして移動することなく軸線Cを中心にして回転するだけで排出口27又は受入口18を閉じた状態にできる。このため、第1回転シャッター60及び第2シャッター80はいずれも、その取り外し方向B2の方向に沿って移動させるためのスペースの確保も不要であり、また、その移動を考慮して例えば搬送管突出部26Aの一部や接続保持部17の一部を移動方向Bに拡大させて形成することも不要となる。
【0093】
また、この着脱開閉構造を採用した廃トナー容器15と作像ユニット20等では、その着脱を行うときに、第1突起70及び第2突起75の移動方向Bに沿う移動による力を受けて、第1回転シャッター60及び第2シャッター80が排出口27又は受入口18を開閉する両方向にそれぞれ回転するように動く。このため、排出口27又は受入口18を開閉する第1回転シャッター60及び第2シャッター80はいずれも、その各回転方向(D1,D2,E1,E2)に回転させる力を付与するためのバネ材、駆動装置等の部品や、移動方向B(排出口27又は受入口18を閉じるときに必要な移動方向)に移動させる力を付与するためのバネ材、駆動装置等の部品を設置する必要がない。
【0094】
従って、実施の形態1に係る画像形成装置(主に廃トナー容器15や作像ユニット20等)では、かかる部品を必要としない分、コストを低減することが可能になる。
【0095】
さらに、装着前(取り外し後を含む)の廃トナー容器15と作像ユニット20等では、その各回転シャッター60,80が容器(接続保持部17)の内部や搬送管突出部26Aの内部に配置された構造になっている。このため、取り扱い者が回転シャッター60,80に触れるおそれがないため、例えば触れてその回転シャッター60,80を誤って回転させて排出口27や受入口18を一部でも開いた状態にしてしまうことを防止することが可能である。
【0096】
また、廃トナー容器15と作像ユニット20等では、回転シャッター60,80の各開口部61,82の周囲に各回転シャッター60,80が設置されている搬送管突出部26A又は接続保持部17の内壁面とも接触する状態でシール材67,87を設置しているので、廃トナー容器15と作像ユニット20等が振動等を受けることにより各回転シャッター60,80が簡単に自由回転して位置ずれを誘発することが防止される。このため、突起70,75の回転シャッター60,80における螺旋溝62,82への導入が確実に行われるようになり、廃トナー容器15の作像ユニット20等への装着を安定して行うことができる。
【0097】
[他の実施の形態]
実施の形態1では、廃トナー容器15が、画像形成装置の筐体10に既に装着されている作像ユニット20等に対して着脱して使用される構成について例示しが、反対に、作像ユニット20等が、画像形成装置の筐体10に既に装着されている廃トナー容器15に対して着脱して使用される構成にすることも可能である。この場合にも、回転シャッター60,80が突起70,75の移動により同様に回転するため、実施の形態1の場合と同じ効果が得られる。
【0098】
また、実施の形態1では、着脱開閉構造(螺旋溝が形成された回転シャッター60,80とその螺旋溝に入り込む突起70,75)を廃トナー容器15と作像ユニット20等との間で2組採用した構成について例示したが、以下に例示するように1組だけを採用するように構成することもできる。
【0099】
例えば、図16に主な構成部分を抽出して模式的に示すように、廃トナー容器15に第1突起70を設けるとともに、作像ユニット20等に螺旋溝62を形成した第1回転シャッター60を設置するだけの構成を採用することができる。この場合、廃トナー容器15の接続保持部17には、第2回転シャッター80を設置しない。図16の上部及び下部では、作像ユニット20等における搬送管突出部26Aの図示は省略している。そして、この廃トナー容器15と作像ユニット20等を矢印B1、B2で示す方向に相対的に直線状に移動させることで着脱させる場合には、廃トナー容器15にある第1突起70が第1回転シャッター60の螺旋溝62に入り込んだ状態になることで、回転シャッター60が矢印D1,D2で示す方向にそれぞれ回転する(図16b)。これにより、図16a,16cにそれぞれ示すように第1回転シャッター60(の開口61)が廃トナー容器15の接続保持部17における受入口18を開閉することになる。
【0100】
図17に主な構成部分を抽出して模式的に示すように、廃トナー容器15に螺旋溝82を形成した第2回転シャッター80を設置するとともに、作像ユニット20の搬送管突出部26A等に第2突起75を設けるだけの構成を採用することができる。この場合、作像ユニット20等の搬送管突出部26Aには、第1回転シャッター60を設置しない。図17の下部では、廃トナー容器15における接続保持部17を円筒状の形状でなく、簡略化した平板状の形状で図示している。そして、この廃トナー容器15と作像ユニット20等を矢印B1、B2で示す方向に相対的に直線状に移動させることで着脱させる場合には、搬送管突出部26Aにある第2突起75が第2回転シャッター80の螺旋溝82に入り込んだ状態になることで、回転シャッター80が矢印E1,E2で示す方向にそれぞれ回転する(図17b)。これにより、図17a,17cにそれぞれ示すように第2回転シャッター80(の開口81)が廃トナー容器15の接続保持部17における受入口18を開閉することになる。
【0101】
さらに、実施の形態1では、作像ユニット20等に設置する第1回転シャッター60として、搬送管突出部26Aの内部空間に設置する構成について例示したが、搬送管突出部26Aの外部(外周面に回り)に回転自在に設置するように構成することも可能である。
【0102】
また、この着脱開閉構造を適用する着脱ユニットは、廃トナー容器15や作像ユニット20に限らず、他のものであってもよい。例えば、その着脱ユニットとしては、現像剤の補給装置や、転写装置ユニットにおける廃トナー容器等が挙げられる。
【0103】
また、螺旋溝62,82は、その溝全域にわたって同じ溝幅で形成する場合に限らず、例えば、その入口部62a,82aを相対的に広めの幅で形成してもよい。また、切り欠き部90についても、その入口部を相対的に広めの幅で形成することもできる。このように各入口部を広めの幅で形成した場合は、各突起70,75の導入(侵入)が円滑に行われるようになる。
【0104】
この他、本発明が適用される画像形成装置は、トナー像を最終的に記録用紙9に形成することができるものであれば、その形式等については特に限定されない。
【符号の説明】
【0105】
15…廃トナー容器(第1又は第2の構造物、着脱構造物又は接続先構造物)
16…接続部(固定部材)
17…接続保持部(接続部又は被接続部)
18…受入口(接続口又は被接続口)
19…回転範囲規制窪み部(制止機構の一部)
20…作像ユニット(第2又は第1の構造物、接続先構造物又は着脱構造物)
26A…搬送管突出部(被接続部又は接続部、固定部材、外装端部)
27…排出口(被接続口又は接続口)
28…回転範囲規制孔(制止機構の一部)
37…ベルト清掃装置(第2又は第1の構造物、接続先構造物又は着脱構造物)
60…第1回転シャッター(開閉部材)
61…開口部
62…螺旋溝(溝)
63…制止突起(制止機構の一部)
67…シール材(制動部材)
70…第1突起(突起)
75…第2突起(突起)
80…第2回転シャッター(開閉部材)
81…開口部
82…第2螺旋溝(溝)
83…制止突起(制止機構の一部)
87…シール材(制動部材)
90…切り欠き部
B …移動方向
C …軸線
D1…第1回転シャッターの排出口を開けるときの回転方向
D2…第1回転シャッターの排出口を閉じるときの回転方向
E1…第2回転シャッターの受入口を開けるときの回転方向
E2…第2回転シャッターの受入口を閉じるときの回転方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続口が形成された接続部を有する第1の構造物と、
前記第1の構造物との相対的な直線状の移動により着脱され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する第2の構造物と、
前記第1の構造物の接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記接続部の接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記第2の構造物の被接続部に固定した状態で設けられ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材と
を備え、
前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記接続部の接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記接続部の接続口を閉じる方向に回転することを特徴とする着脱開閉構造。
【請求項2】
接続口が形成された接続部を有する第1の構造物と、
前記第1の構造物との相対的な直線状の移動により着脱され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する第2の構造物と、
前記第2の構造物の被接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記被接続部の被接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記被接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記第1の構造物の接続部に固定した状態で設けられ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材と
を備え、
前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時に移動により前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記第1の構造物と前記第2の構造物との前記着脱時の移動により前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を閉じる方向に回転することを特徴とする着脱開閉構造。
【請求項3】
接続口が形成された接続部を有する着脱構造物と、
前記着脱構造物が直線状に移動して着脱自在に装着され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する接続先構造物と、
前記着脱構造物の接続部に前記着脱時の移動の方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記接続部の接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記接続先構造物の被接続部に固定した状態で設けられ、前記着脱構造物の着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材と
を備え、
前記着脱構造物を前記着脱時の移動により前記接続先構造物に装着して前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記接続部の接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記着脱構造物を前記着脱時の移動により前記接続先構造物から取り外して前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記接続部の接続口を閉じる方向に回転することを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
接続口が形成された接続部を有する着脱構造物と、
前記着脱構造物が直線状に移動して着脱自在に装着され、前記接続部と着脱自在に接続されるとともに前記接続口と向き合って接続される被接続口が形成された被接続部を有する接続先構造物と、
前記接続先構造物の被接続部に前記着脱時の移動方向に沿う軸線を中心にして回転し得る状態で設けられ、前記被接続部の被接続口と向き合って開いた状態にする開口部と前記軸線のまわりを螺旋状に延びる溝を有するとともに前記回転により前記被接続口を開閉する円筒状の開閉部材と、
前記着脱構造物の接続部に固定した状態で設けられ、前記着脱構造物の着脱時に前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になる突起部を有する固定部材と
を備え、
前記着脱構造物を前記移動により前記接続先構造物に装着して前記接続部と前記被接続部との接続を行うときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態になり、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を開く方向に回転し、
かつ、前記着脱構造物を前記移動により前記接続先構造物から取り外して前記接続部と前記被接続部との接続を解除するときに、前記固定部材の突起部が前記開閉部材の溝に入り込んだ状態にある間、前記開閉部材が前記被接続部の被接続口を閉じる方向に回転することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
前記第1の構造物における接続部に、前記接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部空間で回転するように覆う外装端部を設け、
前記接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成している請求項1に記載の着脱開閉構造。
【請求項6】
前記第2の構造物における被接続部に、前記被接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部空間で回転するように覆う外装端部を設け、
前記被接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成している請求項2に記載の着脱開閉構造。
【請求項7】
前記着脱構造物における接続部に、前記接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部の空間内で回転するように覆う外装端部を設け、
前記接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成している請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記接続先構造物における被接続部に、前記被接続口が形成されるとともに前記開閉部材が内部の空間内で回転するように覆う外装端部を設け、
前記被接続部の外装端部に、前記着脱時の移動の方向に沿って直線状に延びる形状であって前記開閉部材の溝の一部を外部に露出させるとともに前記固定部材の突起部を当該露出する溝の一部に入り込ませた状態に保持する切り欠き部を形成している請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記開閉部材の自由な回転を抑制する制動部材を設けた請求項1、2、5又は6に記載の着脱開閉構造。
【請求項10】
前記開閉部材の回転を前記接続口又は被接続口を閉じる位置とそれらを開ける位置にそれぞれ達した時点で制止させる制止機構を設けた請求項1、2、5又は6に記載の着脱開閉構造。
【請求項11】
前記開閉部材の自由な回転を抑制する制動部材を設けた請求項3、4、7又は8に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記開閉部材の回転を前記接続口又は被接続口を閉じる位置とそれらを開ける位置にそれぞれ達した時点で制止させる制止機構を設けた請求項3、4、7又は8に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−68752(P2013−68752A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206613(P2011−206613)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】