説明

石油燃焼器の制御装置

【課題】 石油燃焼器に残り燃焼可能時間を表示して、使用者に燃料切れの時間を知らせる。
【解決手段】 枠体1内にバーナ2と、バーナ2に燃料を供給する油タンク3と、油タンク3の上面開口部3aに装着するカートリッジタンク4とを設け、カートリッジタンク4内の燃料を油タンク3に供給する。カートリッジタンク4内の残油量を検出する残油量検出手段5と、残油量検出手段5の残油量信号を記憶する残油量記憶手段6と、残油量検出手段5と残油量記憶手段6との信号を入力とする燃焼時間演算手段7とを設け、燃焼時間演算手段7は、残油量記憶手段6と現在の残油量検出手段5の信号から得られる実使用燃焼量から燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量検出手段5との信号から残り燃焼可能時間を算出し、枠体1に設けた表示手段8に残り燃焼可能時間を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、カートリッジタンクを用いる石油燃焼器の燃焼可能時間を表示する構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ストーブやファンヒータなどの石油燃焼器は、カートリッジタンクが油タンクに装着されており、油タンクの燃料が使われると空気がカートリッジタンクに流入して、使われた量の燃料がカートリッジタンクから補給されるものである。このカートリッジタンクは小さな油量窓を取付けて、一定量の燃料が残っているかどうかを確認するだけであり、一般的にはカートリッジタンクに現在どの位の燃料が残っているかの詳細は知ることができないものである。
【0003】
このため従来では、灯油が少なくなってくると油タンクに取付けてあるフロートスイッチが切り換わり、その信号により給油ランプの点灯あるいは点滅、ブザーの鳴動などで使用者に知らせる警報手段を作動させる給油警告装置を備えたものが一般的となっているが、この構造は使用中のカートリッジタンクに燃料がまだ残っていると思っていると急に燃料なしの警報が発生して、慌てて給油の手配をすることになってしまっていた。
【0004】
この対策として、半導体の重量センサによってカートリッジタンクの重量を測定し、このデータを燃料の容量に変換して表示するものが実用化されており、この油量表示によってカートリッジタンクの残油量を確認できるようにしている。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開平11−94247号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の構造は、カートリッジタンクの残油量を確認することはできるものの、残りの燃焼可能時間は残油量から予測する必要があり、使用者が経験から給油のタイミングを予測しているが、同じ残油量であっても燃焼量の可変によって残りの燃焼可能時間に変化が生じるため、残油量表示だけでは正確な残り燃焼可能時間の把握が難しく、給油のタイミングが計りにくいものであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記の課題を解決するもので、枠体1内にバーナ2と、バーナ2に燃料を供給する油タンク3と、油タンク3の上面開口部3aに装着するカートリッジタンク4とを設け、カートリッジタンク4内の燃料を油タンク3に供給する石油燃焼器において、前記カートリッジタンク4内の残油量を検出する残油量検出手段5と、残油量検出手段5の残油量信号を記憶する残油量記憶手段6と、残油量検出手段5と残油量記憶手段6との信号を入力とする燃焼時間演算手段7とを設け、燃焼時間演算手段7は、残油量記憶手段6と現在の残油量検出手段5の信号から得られる実使用燃焼量から燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量検出手段5との信号から残り燃焼可能時間を算出すると共に、前記枠体1には残り燃焼可能時間を表示する表示手段8を設けたことを特徴とするものである。
【0007】
また、燃焼時間演算手段7にはタイマー手段9を備え、燃焼時間演算手段7はタイマー手段9の信号によって所定時間ごとに作動して残り燃焼可能時間を検出し、前記表示手段8は所定時間ごとに残り燃焼可能時間の表示を更新するので、燃焼量の変化に対応して正確な残り燃焼可能時間が表示できるものである。
【0008】
また、残油量記憶手段6は運転開始時の残油量検出手段5の信号を記憶し、前記タイマー手段9によって所定時間Tごとに作動する燃焼時間演算手段7は、運転開始時の残油量記憶手段6の信号と現在の残油量検出手段5の信号と運転開始からの時間Tnとに基づいて燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量検出手段5との信号から残り燃焼可能時間を算出するので、測定値の変動があっても残り燃焼可能時間が大きく増減することはない。
【0009】
また、運転停止時に残油量検出手段5の信号と残り燃焼可能時間を記憶する記憶手段10と、運転開始時に残油量検出手段5の信号と記憶手段10の信号とを比較する比較手段11とを設け、残油量検出手段5と記憶手段10の信号差が所定範囲内のときは、記憶手段10に記憶した残り燃焼可能時間を表示手段8に表示するから、使用者は運転開始から残り燃焼可能時間の確認ができる。
【0010】
また、燃焼時間演算手段7はリセット手段12を備え、残油量検出手段5の信号が所定値以下となったときに前記カートリッジタンク4の非装着時を検出し、リセット手段12が残り燃焼可能時間をリセットするもので、給油作業を行なうためにカートリッジタンク4を取り出したときはデータをリセットし、再度カートリッジタンク4を装着すると残り燃焼可能時間の算出を最初から行なうものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明の石油燃焼器は、カートリッジタンク4内の残油量を検出する残油量検出手段5と、残油量検出手段5の残油量データを記憶する残油量記憶手段6とを設け、残油量記憶手段6の残油量データと、現在の残油量検出手段5の検出した残油量データとから燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量とから残り燃焼可能時間を算出し、残り燃焼可能時間を表示手段8によって表示するものである。このため、使用者は石油燃焼器の燃料切れまでの時間を知ることができ、従来のように燃料切れが間近になって急に警報が鳴り出して、慌てて給油の手配をしたり、油量表示から予測した残りの燃焼時間よりも早く燃料切れを起こしたりすることはなくなり、燃料切れの時間を予想して都合の良いときに給油作業を行うことができ、使い勝手が向上できた。
【0012】
また、タイマー手段9によって所定時間ごとに残り燃焼可能時間を算出して、表示手段8に表示される残り燃焼可能時間を更新するので、燃焼量の変化によって燃料消費量の変動があるときも、所定時間ごとに実使用燃焼量に対応した残り燃焼可能時間に補正されるので、表示手段8に表示される残り燃焼可能時間と実際の残り燃焼可能時間との間に大きな誤差が生じることがなく、燃料切れの正確な時間を知ることができるものである。
【0013】
また、残油量記憶手段6には運転開始時に検出される残油量検出手段5の残油量を初期残油量として記憶し、運転開始時の初期残油量と時間を基準にして残り燃焼可能時間の算出を行なうようにすれば、所定時間ごとに燃焼量の変化による燃料消費量の増減があっても、残り燃焼可能時間が頻繁に増減するようなことはなく、使用者は燃料切れの時間を予想しやすくなり、使い勝手が向上できる。
【0014】
また、運転開始から最初の残り燃焼可能時間が算出されるまでは残り燃焼可能時間の表示を行わないが、運転停止時に残油量検出手段5の残油量と残り燃焼可能時間を記憶手段10に記憶し、次回の運転開始時に残油量検出手段5の残油量と記憶手段10の残油量とを比較手段11によって比較し、この2つの残油量の差が所定範囲内のときは、記憶手段10に記憶した残り燃焼可能時間を表示手段8に表示するので、運転停止後に給油を行なっていないときは運転開始時から残り燃焼可能時間の確認ができるものとなった。
【0015】
また、給油作業を行なうためにカートリッジタンク4を取出したときは、残油量検出手段5の信号が所定値以下となるので、リセット手段12が燃焼時間演算手段7の残り燃焼可能時間をリセットし、再度カートリッジタンク4を装着したときは残り燃焼可能時間の算出を最初から行なうので、カートリッジタンク4に給油作業を行なったときも正確に残り燃焼可能時間が算出できるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図に示す実施例によってこの発明を説明すると、1は石油燃焼器の枠体、3は枠体1内に取り付けた油タンク、3aは油タンク3の上面に設けた開口部、3bは開口部3aに設けた開閉軸、4は油タンク3に燃料を供給するカートリッジタンク、4aはカートリッジタンク4の給油口、4bは給油口4aに着脱自在に取り付けた給油キャップを兼ねた口金弁であり、カートリッジタンク4に給油を行い、カートリッジタンク4を口金弁4bを下向きにして油タンク3の開口部3aに装着すると、開閉軸3bが口金弁4bを押上げ、カートリッジタンク4の燃料が油タンク3内に供給される。
【0017】
図の実施例は芯上下式石油ストーブであり、13は油タンク3の上面に設けた芯収容筒、2は芯収容筒13の上部に配置した油タンク3の燃料を燃焼するためのバーナであり、芯収容筒13内には燃焼芯が装着されている。14は芯上下操作を行うための芯上下装置であり、芯上下装置14を操作して燃焼芯を燃焼位置にセットして点火し、燃焼芯に吸上げられた油タンク3の燃料がバーナ2の内部で燃焼し、油タンク3内の油面が低下すると、口金弁4bからカートリッジタンク4内に空気が入り、燃料が油タンク3内に流入して油タンク3内を一定油面に保持している。
【0018】
15は油タンク3内に取り付けたフロートスイッチであり、フロートスイッチ15はカートリッジタンク4が空になって油タンク3内の油量が低下したときに切換信号を出力し、この信号によって給油ランプの点灯あるいは点滅、ブザーの鳴動などで使用者に燃料切れを知らせる。しかしながら、使用者がまだ給油の時期ではないと思っているときに警報が作動することがあり、警報が作動してから燃料切れまでの時間が短いため、運転開始してすぐに給油が必要となったり、使用者が部屋から離れている間に燃料切れを起こしたりすることがあり、使い勝手が悪いものであった。
【0019】
5aは油タンク3の上面に取り付けたカートリッジタンク4の重量を検出するための重量センサであり、重量センサ5aは各種のものが市販されており、例えば加圧されると歪によって半導体素子の内部インピーダンスが変化し、カートリッジタンク4の重量変化を抵抗値の変化として検出することができる。また、バネ等の弾性体によってカートリッジタンク4が移動可能のときには、永久磁石とコイルとを組み合わせて、両者の接離によってコイルを流れる電流の変化によってカートリッジタンク4の重量変化を検出することができる。
【0020】
5は重量センサ5aの信号を実際のカートリッジタンク4の重量に変化して残油量を算出する為の残油量検出手段、6は残油量検出手段5の残油量信号を記憶する残油量記憶手段、7は現在の残油量検出手段5の残油量信号と残油量記憶手段6の残油量信号とを入力する燃焼時間演算手段であり、燃焼時間演算手段7は現在の残油量検出手段5の残油量信号と、残油量記憶手段6に記憶された残油量信号とを読込み、残り燃焼可能時間を算出する。
【0021】
8は枠体1に設けた表示手段であり、燃焼時間演算手段7から出力される残り燃焼可能時間を表示手段8に表示するので、使用者は表示された残り燃焼可能時間によって燃料切れの時間が確認することができ、燃料切れの時間を予測して都合のよいときに給油を行うことができるから、使い勝手が向上できた。
【0022】
また、16は芯上下装置14による芯上げ操作と連動して作動する運転スイッチ、9は燃焼時間演算手段7に付設したタイマー手段であり、燃焼時間演算手段7は運転スイッチ16の運転開始信号によって作動を開始し、タイマー手段9が所定時間Tごとに出力信号を出力して燃焼時間演算手段7が残り燃焼時間の算出動作を行う。
【0023】
図2は燃焼時間演算手段7の動作を示す実施例であり、石油燃焼器の運転を開始すると、タイマー手段9がカウント開始すると共に、残油量検出手段5が重量センサ5aの信号から残油量を算出し、算出された残油量が所定時間T燃焼可能な残油量であるかを第1判定部S1で確認し、所定の残油量以下のときは表示手段8に残り燃焼可能時間0を表示する。
一方、所定の残油量以上残っていることを検出したときは、残油量検出手段5の残油量信号を残油量記憶手段6に入力し、タイマー手段9が所定時間Tをカウントしたことを第2判定部S2で確認すると、残油量検出手段5が現在のカートリッジタンク4の残油量を検出し、この現在の残油量演算手段5の残油量信号と残油量記憶手段6の残油量信号とから所定時間Tにおける燃料使用量を算出し、算出された燃料使用量から単位時間あたりの燃料消費量を算出する。
【0024】
次に、現在の残油量検出手段5の残油量と算出された燃料消費量とに基づいて残り燃焼可能時間を算出し、算出した残り燃焼可能時間が所定時間T燃焼可能であるかを第3判定部S3で確認し、残り燃焼可能時間が所定時間Tより長いときは、算出した残り燃焼可能時間を表示手段8に表示し、残油量記憶手段6の残油量データをリセットして現在の残油量演算手段5の残油量データを残油量記憶手段6に入力し、再度タイマー手段9が所定時間Tをカウントすると燃焼時間演算手段7を作動して残り燃焼可能時間を算出する。
そして、石油燃焼器の運転中は所定時間Tごとにこの動作を繰り返しており、所定時間Tごとに表示手段8の燃焼時間を更新するものであり、カートリッジタンク4の燃料が少なくなって、算出された残り燃焼可能時間が所定時間Tよりも短くなったことを確認すると、表示手段8には残り燃焼可能時間0を表示し、残り燃焼可能時間の算出動作を終了する。
【0025】
このように、所定時間Tごとに表示手段8の残り燃焼可能時間を更新すれば、バーナ2の燃焼量の変化による燃料消費量の増減に合わせて表示手段8の残りの燃焼時間も変化することができるので、表示手段8に表示される残り燃焼可能時間と実際の燃料切れの時間との間に大きな誤差が生じることはなく、表示手段8に表示された時間よりも前に燃料切れを起こしたり、燃料が十分残っているときに残り燃焼可能時間が0になることはなく、使用者は燃料切れまでの正確な時間を知ることができるものとなった。
【0026】
ところで、上記のように所定時間Tごとに燃焼時間を更新するときは、燃焼量の可変によって表示される残り燃焼可能時間が長くなったり短くなったりするが、この残り燃焼可能時間の増減が頻繁に行われることはあまり好ましくない。
【0027】
図3は燃焼時間演算手段7の他の実施例の動作を示すものであり、残油量記憶手段6には運転開始時の残油量検出手段5の残油量を記憶し、燃焼時間演算手段7は運転開始時の初期残油量と、運転開始からの時間Tnを基準にして残り燃焼可能時間の算出を行なうようにしたものである。
【0028】
石油燃焼器の運転を開始して残油量検出手段5で算出された残油量が所定時間T燃焼可能な残油量であることを確認すると、残油量検出手段5の残油量を残油量記憶手段6に記憶し、タイマー手段9が所定時間Tをカウントすると燃焼時間演算手段7を作動し、燃焼時間演算手段7は残油量記憶手段6の初期残油量と残油量算出手段5の残油量とから運転開始から時間T1の間の燃料消費量を算出し、現在の残油量検出手段5の残油量と算出した燃料消費量とによって残り燃焼可能時間を算出する。
算出した残り燃焼可能時間が所定時間Tより長いときは表示手段8に残り燃焼可能時間を表示し、再度所定時間Tが経過すると、残油量記憶手段6に記憶した初期残油量と現在の残油量算出手段5の残油量とから運転開始から現在までの時間T2の間の燃料消費量を算出し、現在の残油量検出手段5の残油量と算出した燃料消費量とによって残り燃焼可能時間を算出し、表示手段8を更新する。
そして、石油燃焼器の運転中は所定時間Tごとにこの動作を繰り返しており、運転開始からの時間T1、T2、T3・・・における燃料消費量に基づいて表示手段8の燃焼時間を更新するものである。
【0029】
このように、運転開始から現在までの合計の燃料使用量と時間とに基づいて残り燃焼可能時間を算出することで、所定時間Tの間に燃焼量の変化があっても、燃焼時間演算手段7で算出される残り燃焼可能時間の変動を抑えることができるようになり、表示手段8に表示される残り燃焼可能時間が頻繁に増減することはなくなるから、燃料切れまでの時間の予測が行ないやすくなった。
【0030】
また、運転開始から最初の残り燃焼可能時間が算出される所定時間Tの間は、表示手段8に残り燃焼可能時間の表示が行なうことができないため、運転の停止時に残り燃焼可能時間と残油量検出手段5の残油量とを記憶しておき、次回運転時には最初の残り燃焼可能時間を算出するまでは、前回の運転停止時の残り燃焼可能時間を表示手段8に表示してもよい。
【0031】
この発明の実施例において、10は運転スイッチ16の運転停止信号で作動して残油量検出手段5の残油量データと表示手段8の残り燃焼可能時間を記憶する記憶手段、11は運転開始時に残油量検出手段5の残油量と記憶手段10の残油量とを比較する比較手段であり、図3において、石油燃焼器の運転開始時に、比較手段11が残油量検出手段5によって検出された残油量と前回停止時の記憶手段10の残油量とを比較し、残油量検出手段5の残油量と記憶手段10の残油量との差が予め設定された値の範囲内にあるかを第4判定部S4で判定し、この差が所定範囲を外れているときは停止中に給油が行われたと判断し、最初の残り燃焼可能時間を算出するまでは表示手段8は表示を行わないようにしている。
【0032】
一方、残油量検出手段5の残油量と前回停止時の残油量の差が所定範囲内のときは給油が行なわれていないと判断し、最初の燃焼時間を算出するまでは前回停止時に記憶した記憶手段10の残り燃焼可能時間を表示手段8に表示するものであり、給油を行わずに運転を再開するときは、運転開始時から残り燃焼可能時間を確認することができるので、使い勝手が向上できた。
【0033】
また、12は燃焼時間演算手段7で算出した残り燃焼可能時間をリセットするリセット手段であり、燃焼量演算手段7にはカートリッジタンク4の空量時の重量を基準の残油量データとして備えている。石油燃焼器の運転中は残油量検出手段5で検出される残油量が予め設定された空量時の残油量以上であるかを第5判定部S5で検出しており、残油量検出手段5が空量時の残油量以下の信号を出力したときにカートリッジタンク4の非装着時を検出し、リセット手段12が作動して残り燃焼可能時間をリセットし、再度残油量検出手段5が空量時の残油量以上の信号を出力すると、カートリッジタンク4の装着を検出し、燃焼時間演算手段7は残り燃焼可能時間の算出を開始する。
【0034】
このため、給油作業を行なうためにカートリッジタンク4を取り出したときは、それまでの残り燃焼可能時間がリセットされ、給油作業後にカートリッジタンク4を油タンク3の上面開口部3aに装着すると、給油後のカートリッジタンク4の残油量に基づいて残り燃焼可能時間を表示するので、カートリッジタンク4が空量になる前に給油作業を行なったときでも正確に残り燃焼可能時間が表示できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施例の構成を示すフローチャートである。
【図3】この発明の他の実施例の構成を示すフローチャートである。
【図4】この発明を実施例する石油燃焼器の要部断面図である。
【符号の説明】
【0036】
1 枠体
2 バーナ
3 油タンク
3a 開口部
4 カートリッジタンク
5 残油量検出手段
6 残油量記憶手段
7 燃焼時間演算手段
8 表示手段
9 タイマー手段
10 記憶手段
11 比較手段
12 リセット手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
枠体1内にバーナ2と、バーナ2に燃料を供給する油タンク3と、油タンク3の上面開口部3aに装着するカートリッジタンク4とを設け、カートリッジタンク4内の燃料を油タンク3に供給する石油燃焼器において、
前記カートリッジタンク4内の残油量を検出する残油量検出手段5と、
残油量検出手段5の残油量信号を記憶する残油量記憶手段6と、
残油量検出手段5と残油量記憶手段6との信号を入力とする燃焼時間演算手段7とを設け、
燃焼時間演算手段7は、残油量記憶手段6と現在の残油量検出手段5の信号から得られる実使用燃焼量から燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量検出手段5との信号から残り燃焼可能時間を算出すると共に、
前記枠体1には残り燃焼可能時間を表示する表示手段8を設けたことを特徴とする石油燃焼器の制御装置。
【請求項2】
前記燃焼時間演算手段7にはタイマー手段9を備え、燃焼時間演算手段7はタイマー手段9の信号によって所定時間Tごとに作動して残り燃焼可能時間を検出し、
前記表示手段8は所定時間Tごとに残り燃焼可能時間の表示を更新することを特徴とする請求項1に記載した石油燃焼器の制御装置。
【請求項3】
前記残油量記憶手段6は運転開始時の残油量検出手段5の信号を記憶し、前記タイマー手段9によって所定時間Tごとに作動する燃焼時間演算手段7は、運転開始時の残油量記憶手段6の信号と現在の残油量検出手段5の信号と運転開始からの時間Tnとに基づいて燃料消費量を算出し、この燃料消費量と現在の残油量検出手段5との信号から残り燃焼可能時間を算出することを特徴とする請求項1記載の石油燃焼器の制御装置。
【請求項4】
運転停止時に残油量検出手段5の信号と残り燃焼可能時間を記憶する記憶手段10と、運転開始時に残油量検出手段5の信号と記憶手段10の信号とを比較する比較手段11とを設け、残油量検出手段5と記憶手段10の信号差が所定範囲内のときは、記憶手段10に記憶した残り燃焼可能時間を表示手段8に表示することを特徴とする請求項2又は3に記載の石油燃焼器の制御装置。
【請求項5】
前記燃焼時間演算手段7はリセット手段12を備え、残油量検出手段5の信号が所定値以下となったときに前記カートリッジタンク4の非装着時を検出し、リセット手段12が残り燃焼可能時間をリセットすることを特徴とする請求項1から4に記載した石油燃焼器の制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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