説明

研磨清掃物品およびその製造方法

【課題】本発明は、研磨清掃物品、研磨清掃物品を製造する方法、研磨清掃物品で表面を清掃する方法を提供する。
【解決手段】一態様において、研磨清掃物品(100)は、基材(110)と、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダー(126)と、水溶性バインダーによって基材に剥離可能に固定された複数の研磨粒子(124)と、を含む。研磨粒子は、溶媒と接触すると基材から剥離する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃物品、清掃物品を製造する方法、および清掃物品を使用する方法に関する。特に、本発明は、水溶性バインダーによって清掃物品に剥離可能に固定された研磨粒子を有する清掃物品、清掃物品を製造する方法、および清掃物品で表面を清掃する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
清掃中、表面は、除去するために洗剤以上のものが必要となる、付着汚れ、堆積物、または鉱物沈着物を含み得る。したがって、すりみがき能力を有する清掃物品を使用することが必要である。すりみがき能力は、清掃物品として使用される基材自体からもたらされるか、あるいはすりみがき能力は、基材に加えられた研磨材からもたらされる。それ自体がすりみがき能力を有する清掃物品に研磨材を付けることによって、清掃物品のすりみがき効果が向上する。
【0003】
アリゾナ州スコッツデールのダイアル社(The Dial Corporation,Scottsdale,Arizona)から市販のソフトスクラブ(Soft Scrub)(登録商標)などの研磨溶液を基材上に注ぐことによって、清掃物品に研磨粒子が提供される。しかしながら、これには、基材および別個のすりみがき溶液の両方が必要であり、不便かつ面倒である。さらに、すりみがき溶液は、化学的に強い場合が多く、したがって、使用者が取り扱い、かつ保管できるほど安全ではない。また、このアプローチは通常、使い捨ての基材を伴わず、したがって、基材は、使用後に処理し、清掃しなければならない。基材の再使用は、ひどく汚れた、または汚染された清掃領域では望ましくない。
【0004】
清掃物品に研磨粒子を提供する他の方法は、別々の接着剤またはバインダー層を使用することによって、基材に粒子を機械的に付着させる方法である。軟らかいバインダーおよび硬いバインダーの両方に不利点がある。バインダー層が軟らかすぎる場合には、研磨粒子を露出させるのに十分に破壊するのが難しい。次いで、研磨粒子のすりみがき能力が、十分に役立たない。バインダーが硬すぎる場合には、使用者が取り扱うには、基材はさらに剛性であり、堅い。硬いバインダーは、より脆く、したがって破損し、研磨粒子が露出する。しかしながら、粒子は、非常に固定されて取り付けられているため、おそらく引掻きが生じる。
【0005】
バインダーは通常、研磨粒子を放さない。機械的に付着された粒子は、おそらく表面に引掻きを生じさせる。粒子は、基材に固定して付けられており、表面全体にわたって基材を滑らせた場合には、粒子もまた、表面に沿って引きずられる。粒子が剥離せず、脱落しない場合、引掻きが生じる可能性があり、清掃される表面のテクスチャーに影響が及ぶだろう。
【0006】
更なる材料および処理工程が必要となるため、基材の製造において、更なるバインダー層によって、追加費用がかかる。これらの追加費用のために、清掃製品の値段は高くなり、そのため使い捨て用ではなくなる。
【0007】
清掃製品を繰り返し使用することは、特定の清掃状況には望ましくない。トイレ、シャワー、および流し台などの一部の清掃環境は、高濃度の汚れ、堆積物、着色汚れ、または微生物を有し得る。かかる清掃環境では、鉱物沈着物および着色汚れのために研磨清掃物品を使用することが望ましい。しかしながら、かかる環境において清掃物品を再使用するために、清掃物品自体を衛生的にしなければならない。清掃物品を衛生的にするための更なる工程は、清掃プロセスに更なる時間および費用を上乗せする。したがって、一部の状況では、研磨清掃物品は使い捨てであることが望まれる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一実施形態において、本発明は、基材と、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーと、水溶性バインダーによって基材に剥離可能に固定された複数の研磨粒子と、を含む研磨清掃物品を提供する。研磨粒子は、溶媒と接触すると基材から剥離する。
【0009】
他の実施形態において、本発明は、基材と、基材に研磨粒子を剥離可能に固定する研磨コーティングと、を含む研磨清掃物品を提供する。研磨コーティングは、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーから本質的になる。研磨粒子は、水と接触すると水溶性バインダーおよび基材から剥離する。
【0010】
他の実施形態において、本発明は、基材と、固化された界面活性剤によって剥離可能に基材に固定された研磨粒子と、から本質的になる研磨清掃物品を提供する。固化界面活性剤は、溶媒に溶解することができ、溶媒が固化界面活性剤にさらされると、固化界面活性剤から研磨粒子が剥離する。
【0011】
他の実施形態において、本発明は、研磨清掃物品を製造する方法を提供する。その方法は、基材を提供することと、研磨粒子と重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーとのスラリーを混合することと、基材にそのスラリーをコーティングすることと、スラリー中の水溶性バインダーを固化することと、を含む。水溶性バインダーは、剥離可能に研磨粒子を基材に固定する。
【0012】
他の実施形態において、本発明は、研磨清掃物品で表面を清掃する方法を提供する。この方法は、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーによって剥離可能に基材に固定された研磨粒子を基材に提供することと、基材を溶媒にさらして、水溶性バインダーから研磨粒子の一部を剥離することと、表面上で基材に力を加え、表面を清掃することと、を含む。
【0013】
上記で特定される図面および図は本発明の一実施形態を示すが、考察において示されるように、他の実施形態も企図される。すべての場合において、この開示内容は、代表として本発明を示しており、限定するものではない。本発明の範囲および精神内にある、他の多くの修正形態および実施形態が、当業者によって考案されることを理解されたい。図面は、一律の縮尺に従わず描かれている。同様に、相当する部品を示すために、参照番号が使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による例示的な研磨清掃物品の透視図である。
【図2】図1の研磨清掃物品の一部の分解立体図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の例示的な研磨清掃物品が図1に示され、図1に示される研磨清掃物品の一部の分解立体図が図2に示される。研磨清掃物品100は、研磨粒子124の研磨コーティング120を有する基材110を含む。研磨コーティング120は、固体状態であり、基材110に研磨粒子124を保持する。
【0016】
基材110は、清掃または研磨清掃パッドとして使用される公知の材料であることができる。有用な基材としては、天然または合成スポンジ、スチールウールパッド、ペーパータオル地、織布パッド、細いアルミニウム、銅またはプラスチック繊維またはリボンで形成されたパッド、様々な密度、多孔度および厚さの不織布、不織の、嵩高い、低密度研磨すりみがきパッド、および固定された研磨粒子を有する不織布、および前述のうちの1つまたは複数を要素として組み込んだ複合構造が挙げられる。
【0017】
不織物品は、清掃パッドの基材として特に適している。その互いの接触箇所で互いに結合された繊維の、開いた、嵩高い、三次元構造を含む不織ウェブは、様々な表面のいずれかへの清掃、研磨、仕上げ、および艶出し用途のための研磨物品の製造に広く使用されている。
【0018】
研磨清掃物品において使用するのに適している不織ウェブは、限定されないが、エアレイド、カーディング、ステッチボンド、スパンボンド、ウェットレイド、メルトブロー構造で構成される。好ましい不織ウェブは、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第2,958,593号明細書(フーバー(Hoover)ら)に記載の開いた、嵩高い、三次元エアレイド不織布基材である。この不織ウェブは、ランダムに配列されたステープルファイバーによって形成される。かかる不織ウェブを含む、成功を収めた市販の1つの製品は、ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,Minn.)から市販の商品名「スコッチブライト(Scotch−Brite)」で販売されている製品である。
【0019】
不織物品製造への他のアプローチは、不織ウェブの製造における連続フィラメントの使用を含む。連続フィラメントで構成される例示的なすりみがき物品は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,991,362号明細書および米国特許第5,025,596号明細書(ヘイヤー(Heyer)ら)に記載の物品である。これらの特許には、連続する、一方向けん縮フィラメントのトウで形成された低密度研磨物品が記述されており、そのフィラメントは、パッドの対向する末端で互いに結合されている。
【0020】
研磨清掃物品での使用に適している繊維としては、天然および合成繊維、およびその混合物が挙げられる。ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ナイロン(例えば、ヘキサメチレンアジポアミド、ポリカプロラクタム)、ポリプロピレン、アクリル(アクリロニトリルのポリマーから形成される)、レーヨン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニリデン−塩化ビニルコポリマー、塩化ビニル−アクリロニトリルコポリマー等で構成される繊維などの合成繊維が好ましい。適切な天然繊維としては、綿、羊毛、ジュート、および麻の繊維が挙げられる。使用される繊維は、未使用繊維、または例えば、衣料品の切断、カーペットの製造、繊維の製造、または紡織繊維の加工から再生された屑繊維であることができる。繊維材料は、均一繊維または複合繊維などのコンポジット繊維(例えば、コスパンのシース・コア繊維(co−spun sheath−core fiber))であることができる。ウェブの異なる部分(例えば、第1ウェブ部分、第2ウェブ部分、および中間ウェブ部分)に異なる繊維を含む物品を提供することもまた、本発明の範囲内である。ウェブの繊維は好ましくは、引き伸ばされ、けん縮されるが、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,227,350号明細書(フィッツァー(Fitzer))に記載のフィラメントなど、押出し成形プロセスによって形成される連続フィラメント、ならびに前述の米国特許第4,991,362号明細書および米国特許第5,025,596号明細書(ヘイヤー(Heyer)ら)に記載の連続繊維であることもできる。
【0021】
不織ウェブが、上記で特定されるフーバー(Hoover)らにより記載の種類のウェブである場合、不織ウェブで使用される満足の行く繊維は、長さ約20〜約110ミリメートル、好ましくは約40〜約65ミリメートルであり、範囲約1.5〜約500デニール、好ましくは約15〜約110デニールの繊度または線密度を有する。所望の表面仕上げを得るために、不織ウェブの製造に混合デニールの繊維を使用することが企図される。大きな繊維の使用も企図されるが、本発明は、使用される繊維の性質によって、そのそれぞれの長さ、線密度等によって制限されるものではないことは当業者であれば理解されよう。
【0022】
前述の不織ウェブは、「ランドウェッバー(Rando Webber)」機械(ニューヨークのランド・マシーン社(Rando Machine Company,New York)から市販されている)で容易に形成されるか、または他の従来のプロセスによって形成することができる。スパンボンド型不織材料が使用される場合、フィラメントは、例えば直径2ミリメートルまで、またはそれ以上の実質的に大きな直径である。
【0023】
有用な不織ウェブは好ましくは、面積比重量少なくとも約20g/m、好ましくは20〜1000g/m、さらに好ましくは300〜600g/mを有する。前述の繊維の重量によって一般に、ニードリングまたは含浸前に、厚さ約1〜約200ミリメートル、一般に6〜75ミリメートル、好ましくは10〜50ミリメートルの厚さを有するウェブが得られるだろう。
【0024】
例えば、フーバー(Hoover)らによって記載のように、その互いの接触箇所で繊維を結合させるためにプレボンド樹脂を塗布し、三次元集積構造を形成することによって、ウェブを強化することができる。プレボンド樹脂は、熱硬化性水性フェノール樹脂で構成されることができる。ポリウレタン樹脂も使用することができる。他の有用なプレボンド樹脂としては、ポリ尿素、スチレン−ブタジエンゴム、ニトリルゴム、およびポリイソプレンを含む樹脂が挙げられる。更なる架橋剤、充填剤、および触媒もプレボンド樹脂に添加することができる。当業者であれば、実際に適用される樹脂の選択および量は、例えば、不織ウェブにおける繊維重量、繊維密度、繊維の種類、ならびに完成品の企図される最終用途を含む、様々な因子のいずれかに依存することは理解されよう。当然のことながら、本発明は、プレボンド樹脂を使用する必要はなく、本発明は、特定のプレボンド樹脂を含む不織ウェブに限定されると解釈すべきではない。
【0025】
使用される場合には、プレボンド樹脂の塗布は、ロール塗布、吹付け塗布、乾燥粉体コーティング、懸濁粉体コーティング、粉体滴下(powder dropping)、液体浸漬塗布、流動床粉体コーティング、静電粉末コーティング、臨界ガス希釈液体樹脂コーティング、または当業者により利用可能な一般に使用されているコーティングプロセスを含む、適切な手段によって行うことができる。
【0026】
不織布から三次元集積構造を形成するための他の公知の手段は、本発明の範囲内にある。不織布を形成するために繊維に塗布されるプレボンド樹脂の代わりとして、米国特許第5,685,935号明細書(へイヤー(Heyer)ら)に記載のように、繊維が互いに接触する箇所の部分で繊維を溶融接着して、三次元集積構造を形成することができる。
【0027】
研磨コーティング120は、基材110に研磨粒子124を保持し、かつ固定する。研磨コーティング120は、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダー126を含有する。研磨清掃物品100が溶媒にさらされるまで、水溶性バインダー126は、基材110に研磨粒子124を保持かつ固定するために固化されている。溶媒は、水溶性バインダー126を溶解し始め、研磨粒子124が、研磨清掃物品100から剥離する。
【0028】
重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダー126は一般に、水に容易に溶解することができる。他の実施形態では、水溶性バインダー126は、重量平均分子量100,000未満を有し、更なる実施形態では、水溶性バインダー126は、重量平均分子量10,000未満を有する。多くの水溶性バインダーが知られている。水溶性バインダー126は、オリゴマーまたはポリマーであることができ、コポリマーおよびそのブレンドを含む。水溶性バインダーとして使用するのに適している、ポリマーおよびコポリマーの非制限的な例としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースデンプン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、セルロースエーテルポリマー、ポリエチルオキサゾリン、ポリエチレンオキシドのエステル、ポリエチレンオキシドのエステルとポリプロピレンオキシドとのコポリマー、ポリエチレンオキシドのウレタン、およびポリエチレンオキシドのウレタンとポリプロピレンオキシドとのコポリマーが挙げられる。
【0029】
水溶性バインダー126は、界面活性剤であることができる。さらに、水溶性バインダー126は、そのうちの1つが界面活性剤であり得る、種々の水溶性バインダーの組み合わせを含み得る。また、水溶性バインダー126は、種々の界面活性剤の組み合わせを含み得る。研磨物品100に更なる清掃能力を付与することから、界面活性剤が好ましい。
【0030】
本発明において有用な界面活性剤は、水に容易に溶解する界面活性剤である。さらに、界面活性剤は、通常の家庭の清掃用途において優れた起泡性、清掃、油落ち特性を提供し、清掃する表面から着色汚れ、グリース、油、汚れ、垢および堆積物を除去するのに役立つ。
【0031】
本発明の研磨清掃物品で使用される界面活性剤としては、1種または複数種のアニオン性、カチオン性、非イオン性、両性界面活性剤、ならびにかかる界面活性剤の組み合わせが挙げられる。界面活性剤は、使用者の皮膚に優しく、非毒性であることが望まれる。1種または複数種のアニオン性、カチオン性、非イオン性、および/または両性界面活性剤のブレンドにおいて、より高い濃度のアニオン界面活性剤が、泡立ちおよび洗浄力の向上のために望ましいことは本発明の範囲内である。
【0032】
本明細書において使用するのに適しているアニオン性界面活性剤としては、スルホン化アルキルのナトリウムまたはアンモニウム塩、スルホン酸、硫酸化アルキルエーテル、硫酸化脂肪酸エステルおよび硫酸ラウリルが挙げられる。ラウリル硫酸ナトリウムおよびラウリル硫酸アンモニウムなどのアルキル硫酸塩が、界面活性剤として含まれることができる。ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのアルキルエーテル硫酸塩が、本発明において有用である。適切なスルホン酸塩としては、商品名「バイオーソフト(BIO−SOFT)D−40」で市販のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、および商品名「バイオーソフト(BIO−SOFT)N−300」で市販のドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンが挙げられ、その両方ともイリノイ州ノースフィールドのステパン社(Stepan Company,Northfield,Illinois)から市販されている。
【0033】
両性界面活性剤は、穏やかな二次起泡剤であり、更なる洗浄力を付与し、かつ皮膚へのブレンドの穏やかさを高める。本明細書において使用するのに適している両性界面活性剤の例としては、コカミドプロピルベタインが挙げられる。他の適切な両性界面活性剤は、ココ/オレオアミドプロピルベタインである。ラウラミンオキシド、ラウラミドプロピルアミンオキシド、およびステアルアミドオキシドなどのアミンオキシドが、一般に使用される両性界面活性剤である。
【0034】
粘度の向上に使用される低起泡性界面活性剤として、または泡の増加のために使用される中起泡性界面活性剤として、非イオン界面活性剤が含まれる。本明細書で含まれるのに適している非イオン界面活性剤および泡安定剤は、コカミドMEAなどのモノエタノールアミドである。ココナツジエタノールアミドなどのジエタノールアミドが、本明細書での使用に適している。当業者には公知のように、脂肪酸アルカノールアミドと共に種々の他のエトキシ化アミンおよびアミドが含まれる。
【0035】
カチオン性界面活性剤は、エマルジョン安定剤および/または粘度向上剤として作用させるために含まれる。第4級塩化アンモニウムをカチオン性界面活性剤として使用することができる。
【0036】
他の界面活性剤およびそのブレンドが本発明に含まれることが企図される。本発明は、本明細書に記載の特定の水溶性バインダーおよび/または界面活性剤配合物によって決して制限されない。具体的な界面活性剤の上記の記述は、例示的なものであり、決して制限的なものではないと理解されたい。
【0037】
水溶性バインダー、および存在する場合には界面活性剤は、基材110に研磨粒子124を保持する担体として作用する。したがって、凝固すると、基材100に研磨粒子124を確実に結合させる水溶性バインダーを使用することが望ましい。好ましくは、固化水溶性バインダーのフレーキング、粉立ち、またはシェリング(shelling)が最小限に抑えられる。一般に、水溶性バインダーが乾燥し、固化して、粉末状よりもむしろ蝋質である場合、基材110とより良い結合を形成する傾向がある。
【0038】
好ましくは、水溶性バインダー126は、過度に分解することなく、ドライダウンプロセスまたはホットメルトプロセスを通して、熱安定性である。水溶性バインダー126は、暖かい気候を通じて輸送される場合など、高い熱および湿度にさらされる場合に、包装内で全く流動しないか、または最小限の流動を有するべきである。液体状態である場合、水溶性バインダー126は、増粘剤を添加しないようにするために、研磨粒子124の添加後、十分な高い粘度を有するべきである。粘度が低すぎると、コーティング中に研磨粒子124の沈降が起こり得る。
【0039】
存在する場合には、水溶性バインダー126および界面活性剤は、溶媒に可溶性である。水溶性バインダー126は、特定の清掃用途に利用可能な溶媒に可溶性であるべきである。一般に、研磨清掃物品100は、通常の家庭の清掃時に水にさらされる。したがって、水溶性バインダー126は、水に可溶性であるべきである。
【0040】
研磨粒子124は、水溶性バインダー126によって基材110に剥離可能に固定される。本発明による物品の製造に使用される研磨粒子124は、公知のあらゆる研磨材、ならびにかかる材料の組み合わせおよび凝集物を含む。攻撃的なすりみがきまたは他の最終用途が企図されない、または望まれない用途では、それより軟らかい研磨粒子(例えば、1〜7の範囲のモース硬度を有する粒子)を使用して、穏やかな研磨表面を有する完成品を提供することができる。適切な軟らかい研磨材としては、限定されないが、フリント、シリカ、軽石、および炭酸カルシウムなどの無機材料、ならびにポリエステル、ポリ塩化ビニル、メタクリレート、メチルメタクリレート、ポリカーボネート、およびポリスチレンなどの有機ポリマー材料、ならびに上記の材料のいずれかの組み合わせが挙げられる。好ましい軟らかい研磨材は、ニューヨークのチャールズ・B・クリスタル社(Charles B Crystal Co.,Inc.of New York)から商品名「ピアレス軽石FFFグレード(Peerless Pumice FFF grade)」で市販されている。
【0041】
それより硬い研磨材(例えば、約8を超えるモース硬度を有する)を本発明の研磨清掃物品中に含ませて、より攻撃的な研磨表面を有する完成品を提供することもできる。適切な硬い研磨材としては、限定されないが、酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウムおよび白色酸化アルミニウムなどの酸化アルミニウム、ならびに炭化ケイ素、アルミナジルコニア、ダイヤモンド、セリア、立方晶窒化ホウ素、ざくろ石、および上記の組み合わせが挙げられる。
【0042】
上記の研磨材の平均粒径は、約1〜約2000μmの範囲である。本発明の物品が手作業で使用される(例えば、ハンドパッドとして)場合、研磨粒子の好ましい粒径は一般に、前述の不織物品に使用される場合のフィラメントの平均直径よりも小さいだろう。
【0043】
水溶性バインダー126および研磨粒子124に加えて、研磨コーティング120は、着色剤、香料、芳香油、保存剤、湿潤剤、消泡剤、カップリング剤、懸濁化剤、顔料、および抗菌性添加剤も含有し得る。これらの更なる成分は、当技術分野でよく知られている。
【0044】
研磨清掃物品100は、表面のすりみがきおよび清掃の両方を提供する清掃物品である。研磨清掃物品100は、清掃に使用するのに、簡便なサイズおよび形状であることができる。一般的なサイズは、使用者の手で持つことができるようなサイズであるだろう。一部の用途では、個々の用途に応じて、より大きなサイズおよび不規則な形状が必要とされる。便器の清掃に有用なパッド形状が、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、2003年9月16日出願の米国意匠出願第29/190,153号に示され、記述されている。また、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、どちらも2003年9月16日出願の米国意匠出願第29/190,152号および米国特許出願第10/663,535号明細書に示され、記述されているように、研磨清掃物品100は、道具に取り付けることができる。道具が用いられる場合、研磨物品100には、適切な取り付け手段が提供されるだろう。多数の研磨清掃物品100は、その開示内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第5,712,210号明細書(ウィンディッシュ(Windisch)ら)に示され、記述されているミシン目のあるロール状で提供される。さらに、研磨清掃物品が、フィルム、スポンジ、または当技術分野で公知の他のかかる物品に積層されることは、本発明の範囲内である。
【0045】
研磨清掃物品100を使用して表面を清掃するために、研磨清掃物品100は、存在する場合には水溶性バインダー126および界面活性剤を溶解することができる溶媒、一般に水にさらされる。一般に、水溶性バインダー126は、清掃を助ける、界面活性剤を含有するだろう。研磨清掃物品100は、清掃される表面に応じて、トイレ、流し台、または浴槽からの水に入れられる。溶媒と接触すると、水溶性バインダー126は溶解し始める。存在する場合、界面活性剤は、表面を清掃する洗浄剤を提供する。水溶性バインダー126が溶解し始めると、研磨粒子124が、清掃される表面上に放出され、表面をすりみがくための研磨材が提供される。界面活性剤が存在する場合、溶媒にさらすと泡立つ。泡は、表面のすりみがきにおける長期間の使用に対して、剥離研磨粒子が浮遊するのを助ける。溶媒に継続的にさらすと、大部分の水溶性バインダー126が溶解し、したがって、大部分の研磨粒子124が表面に露出する。
【0046】
基材110からの研磨粒子124の剥離は、表面のすりみがきを助ける。しかしながら、研磨清掃物品100が溶媒にさらされる場合、研磨粒子124は、基材110に固定して付けられておらず、研磨粒子124は清掃中、転がり、そのために表面への過度な引掻きおよび損傷が防止される。
【0047】
基材110から水溶性バインダー126および研磨粒子124が剥離することによって、更なる清掃およびすりみがき用途での多用途物品としての研磨清掃物品100の有効性が下がる。したがって、清掃が終了したら、使用者は通常、研磨清掃物品100を捨てる。研磨清掃物品100のサイズおよび組成に応じて、使用者は、研磨清掃物品100をごみとして捨てるか、またはトイレに流す。
【0048】
一般に、本発明の研磨物品100は、基材110を最初に適用し、次いで基材に研磨コーティング120を塗布することによって製造される。上述のように、不織物品は好ましくは、基材110として使用され、上述の方法を含む不織物品を製造する公知のいずれかの手段によって製造することができる。
【0049】
スラリーは、研磨コーティング120を形成するために水溶性バインダー126および研磨粒子124で構成される。好ましいスラリーにおいて、研磨粒子は、被覆混合物の乾燥質量に対して、5〜95質量%、好ましくは25〜75質量%、さらに好ましくは30〜55質量%の範囲である。スラリーは、十分に混合され、不織ウェブ上にコーティングされる。
【0050】
基材上へのスラリーの塗布は、ロール塗布、吹付け塗布、浸漬塗布、または当業者に利用可能な一般に使用されるコーティングプロセスを含む、いずれかの適切なコーティング手段によって行われる。好ましくは、スラリーは、ロール塗布機を使用してロール塗布によって塗布される。
【0051】
研磨物品の1つ、2つ、またはすべての面が、研磨コーティング120でコーティングされる。また、基材、特に不織物品に応じて、スラリーの一部が、不織物品の内部に浸透する。研磨物品をコーティングする場合、各面が独立してコーティングされる。
【0052】
コーティングした後、スラリーを乾燥させ、その結果、水溶性バインダーが固化する。乾燥中に水すべてがスラリーから除去されることは必須ではなく、単に水溶性バインダーによって研磨粒子を基材110に固定することができることが必須である。スラリーがホットメルトとして塗布される場合、水溶性バインダーが固化するようにスラリーが冷却される。
【0053】
水溶性バインダーおよび研磨粒子のスラリーは、ペースト状のコンシステンシーを含み、基材上にコーティングすることができることもまた、本発明の範囲内である。ペーストは、乾燥させなければならないスラリーよりも、コーティングの間、低い水含有率を有するだろう。したがって、ペーストは、さらに乾燥させることなく、研磨粒子を基材に固定することができる。しかしながら、ペーストを乾燥させて、水溶性バインダーをさらに固化し、研磨粒子を基材に固定することができることは、本発明の範囲内である。
【0054】
固化した水溶性バインダーは、スラリー中にある研磨粒子を捕捉する。その結果、研磨コーティング120が基材110上に形成される。固化した水溶性バインダーは、基材に研磨粒子を固定し、かつ剥がれない、または埃を散らさない十分な保持能力を有するはずである。
【0055】
本発明の好ましい一研磨清掃物品100は、プレボンド樹脂および更なる架橋剤と共にポリエステル繊維で構成された不織布基材を含む。充填剤および触媒も添加される。ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムおよびドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンの組み合わせ、両方の界面活性剤が、水溶性バインダーとして使用される(被覆水溶性バインダー混合物の乾燥重量に対する界面活性剤の比約1:1にて)。使用される研磨粒子は、ピアレス軽石FFFグレード(Peerless Pumice FFF grade)研磨粒子である。研磨粒子の質量%(被覆界面活性剤混合物の乾燥質量に対する)は、5〜95%、好ましくは25〜75%、さらに好ましくは30〜55%の範囲である。次いで、研磨清掃物品は、清掃物品として使用するために、完成品に変換され、包装される。
【0056】
本発明の具体的な実施形態が本明細書に示されており、説明されているが、これらの実施形態は単に、本発明の原理の適用において考案することができる、可能性のある多くの具体的な組み合わせの実例であることを理解されたい。本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって、これらの原理に従って、多くの様々な他の組み合わせが考案される。したがって、本発明の範囲は、本出願に記載の構成に限定されないが、特許請求の範囲の言葉によって説明される構成およびこれらの構成の等価物によってのみ限定される。
【実施例】
【0057】
以下の実施例において、記載の試験方法を用いた。
【0058】
試験法
ウェット・シーファー切断試験(Wet Schiefer Cut Test)
ウェット・シーファー切断試験を用いて、本発明の物品の相対的な磨耗性を評価した。試験する物品を直径薬4インチ(10.16cm)の円形試料に切断した。機械的ファスナー(ミネソタ州セントポールの3M社から市販されているスコッチメイト・デュアルロック(SCOTCHMATE DUAL−LOCK)SJ3224 Type 170または同等物)を使用して、シーファー摩耗試験機(Schiefer Abrasion Tester)(メリーランド州ヘーガーズタウン(Hagerstown,Maryland)のフレイジャー・プレシオン・インスツラメント社(Frasier Precision Instrument Company)から入手可能)の上部ターンテーブルに物品を固定した。試験される物品それぞれに対して、円形アクリル加工物を用いた(ニュージャージー州ロッカウェーのサイロ・インダストリーズ社(Cyro Industries,Rockaway,New Jersey)から商品名アクリライト(ACRYLITE)で市販されている、ロックウェルMボール硬度90〜105を有するポリメチルメタクリレート)。加工物は、直径約4インチ(10.16cm)、厚さ1/8インチ(0.317cm)であった。各加工物の初期乾燥重量を記録し、所定の位置に加工物を固定するためにスプリングクリップ保持プレートを備えた摩耗試験機の底部ターンテーブルの中央に加工物を置き、固定した。試験中速度40〜60滴/分でアクリルディスクの表面に水を落とし、回転数1,000に対して荷重2.26kg下にて試験を行った。次いで、加工物の最終重量を決定した。次いで、アクリルディスクの初期重量とアクリルディスクの最終重量の差として、シーファー切断を記録した。別段の指定がない限り、記録された試験結果は、試験されたパッドそれぞれの2つの主要面の平均である。
【0059】
材料
バイオーソフト(BIO−SOFT)D−40(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、固形分約40%、残りは水)は、イリノイ州ノースフィールドのステパン社(Stepan Company,Northfield,Illinois)から市販されている。
バイオーソフト(BIO−SOFT)N−300(ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、固形分約60%、残りは水)は、イリノイ州ノースフィールドのステパン社(Stepan Company,Northfield,Illinois)から市販されている。
ジェムコレート(JEMCOLATE)ES−3(ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、固形分約30%、残りは水)は、カナダ国オンタリオ州オークヴィル(Oakville,Ontario,Canada)のジェムパック・カナダ社(JemPak Canada,Inc.)から市販されている。
カーボワックス(CARBOWAX)SENTRY PEG 400 NF、FCCグレード、ポリエチレングリコールは、ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカル社(Dow Chemical Co.,Midland,Michigan)から市販されている。
ピアレス軽石FFFグレード(Peerless Pumice FFF grade)は、ニューヨークのチャールズ・B・クリスタル社(Charles B Crystal Co.,Inc.,New York)から市販されている。
バートン・ガーネット(Barton Garnet)研磨材,W−2グレードは、ニューヨーク州ノースクリークのバートン・マインズ社(Barton Mines Corporation,North Creek,New York)から市販されている。
LOSAN GREEN AS−MSFは、ロードアイランド州コベントリのクラリアント社(Clariant Corporation,Coventry,Rhode Island)から市販されている液体染料である。
NYLOSAN BLUEAS−BANは、ロードアイランド州コベントリのクラリアント社(Clariant Corporation,Coventry,Rhode Island)から市販されている液体染料である。
【0060】
実施例1
スラリー組成物
以下の成分のスラリー組成物を調製した。
【0061】
【表1】

【0062】
不織布パッド
最初に、「ランドウェッバー(Rando Webber)」ウェブ形成機械(ニューヨーク州マセドンのランド・マシーン社(Rando Machine Corporation,Macedon,NY)から入手可能)を使用して、長さ2インチ、50デニールのけん縮ポリエチレンテレフタレートステープルファイバーのウェブを形成し、厚さ約1.3インチ(33mm)のウェブを製造することによって、不織布パッドを作製した。樹脂材料を不織ウェブの繊維に適用し、その互いの接触箇所での繊維の結合を促進した。次いで、得られた被覆ウェブをオーブン乾燥させた。
【0063】
次いで、プレボンドウェブに上記のスラリーをロール塗布し、未乾燥塗膜質量1150グラム/m(乾燥含浸量(dry add on weight)700グラム/m)を得た。滞留時間約5分を有する、約350°F(180℃)に加熱された強制空気オーブン内で、得られた飽和ウェブを乾燥させた。シーファー切断値は、回転数1000に対して0.248グラムであった。
【0064】
実施例2
以下のスラリー組成物を使用したことを除いては、実施例1に記載のように、不織布研磨パッドを作製した。
【0065】
【表2】

【0066】
不織布研磨パッド上にこのスラリーをコーティングし、未乾燥塗膜質量3395グラム/m(乾燥含浸量1655グラム/m)を得た。シーファー切断値は、回転数1000に対して0.124グラムであった。
【0067】
実施例3
以下のスラリー組成物を使用したことを除いては、実施例1に記載のように、不織布研磨パッドを作製した。
【0068】
【表3】

【0069】
不織布研磨パッド上にこのスラリーをコーティングし、未乾燥塗膜質量2750グラム/m(乾燥含浸量1315グラム/m)を得た。シーファー切断値は、回転数1000に対して0.188グラムであった。
【0070】
実施例4
以下のスラリー組成物を使用したことを除いては、実施例1に記載のように、不織布研磨パッドを作製した。
【0071】
【表4】

【0072】
不織布研磨パッド上にこのスラリーをコーティングし、未乾燥塗膜質量1110グラム/m(乾燥含浸量755グラム/m)を得た。シーファー切断値は、回転数1000に対して0.241グラムであった。
【0073】
比較試験
比較するために、パッドのサイズが、市販のパッドのサイズおよび形状に限定され、パッドの一方の面のみが試験され、試験がより攻撃的な設定(回転数1000の代わりに回転数5000)で行われたことを除いては、ウェット・シーファー切断試験を用いて、市販されている2種類の便器スクラブパッドを試験した。試験される2種類のパッド製品は、クロロックス・トイレット・ワンド(CLOROX TOILET WAND)(カリフォルニア州オークランドのクロロックス社(The Clorox Company,Oakland,California)から市販)およびスコッチブライト(SCOTCH−BRITE)使い捨て便器用スクラバーパッド(ミネソタ州セントポールの3M社から市販)であった。どちらのパッド製品のシーファー切断値も本質的にゼロであり、それによって、本発明のパッド製品よりも研磨性(abrasive)が低いことが示された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材と、
重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーと、
前記水溶性バインダーによって前記基材に剥離可能に固定された複数の研磨粒子と、
を含む研磨清掃物品であって、
前記研磨粒子が、溶媒と接触すると前記基材から剥離する、研磨清掃物品。
【請求項2】
前記基材が、天然スポンジ、合成スポンジ、スチールウールパッド、ペーパータオル地、織布パッド、および不織布パッドからなる群から選択される、請求項1に記載の研磨清掃物品。
【請求項3】
前記研磨粒子が、軽石である、請求項1に記載の研磨清掃物品。
【請求項4】
前記研磨清掃物品がさらに、染料を含む、請求項1に記載の研磨清掃物品。
【請求項5】
前記水溶性バインダーが、界面活性剤を含む、請求項1に記載の研磨清掃物品。
【請求項6】
前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤である、請求項6に記載の研磨清掃物品。
【請求項7】
前記溶媒が、水である、請求項1に記載の研磨清掃物品。
【請求項8】
基材、および
研磨粒子を前記基材に剥離可能に固定するための研磨コーティングであって、重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーから本質的になる研磨コーティング、
を含む研磨清掃物品であって、
前記研磨粒子が、水と接触すると、前記水溶性バインダーおよび基材から剥離する、研磨清掃物品。
【請求項9】
前記基材が、天然スポンジ、合成スポンジ、スチールウールパッド、ペーパータオル地、織布パッド、および不織布パッドからなる群から選択される、請求項8に記載の研磨清掃物品。
【請求項10】
前記研磨粒子が、軽石である、請求項8に記載の研磨清掃物品。
【請求項11】
前記水溶性バインダーが、界面活性剤を含む、請求項8に記載の研磨清掃物品。
【請求項12】
前記界面活性剤が、アニオン界面活性剤である、請求項11に記載の研磨清掃物品。
【請求項13】
基材と、
固化された界面活性剤によって前記基材に剥離可能に固定された研磨粒子と、
から本質的になる研磨清掃物品であって、
前記固化界面活性剤が、溶媒に溶解することができ、かつ前記研磨粒子が、前記溶媒が前記固化界面活性剤にさらされた場合に前記固化界面活性剤から剥離する、研磨清掃物品。
【請求項14】
基材を提供する工程と、
研磨粒子と重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーとのスラリーを混合する工程と、
前記基材を前記スラリーでコーティングする工程と、
前記スラリー中の前記水溶性バインダーを固化する工程と、
を含む、研磨清掃物品を製造する方法であって、
前記水溶性バインダーが、前記研磨粒子を前記基材に剥離可能に固定する、方法。
【請求項15】
前記基材の外面をコーティングすることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基材全体をコーティングすることをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
重量平均分子量200,000未満を有する水溶性バインダーによって基材に剥離可能に固定された研磨粒子を有する基材を提供する工程、
前記基材を溶媒にさらして、前記研磨粒子の一部を前記水溶性バインダーから剥離する工程、
表面上で前記基材に力を加えて、前記表面を清掃する工程、
を含む、研磨清掃物品で表面を清掃する方法。
【請求項18】
前記研磨清掃物品を廃棄する工程、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
清掃用具に前記基材を取り付ける工程、
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記水溶性バインダーが、界面活性剤を含む、請求項17に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2011−189189(P2011−189189A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−131038(P2011−131038)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【分割の表示】特願2007−554115(P2007−554115)の分割
【原出願日】平成18年1月20日(2006.1.20)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】