説明

硬化性組成物

【課題】 架橋性シリル基を有するビニル系重合体を硬化成分とする硬化物表面の粘着性を低減すること。該硬化物へのアルキド塗料の塗装を容易にすること。低粘度の硬化性組成物でありながらも、柔軟性を有する硬化物を得ること。
【解決手段】 (A)架橋性シリル基などの架橋性官能基を平均して少なくとも1個有するビニル系重合体と、(B)光硬化性物質、(C)空気酸化硬化性物質、(D)高分子可塑剤、(E)平均して1個以下の架橋性シリル基を有するビニル系重合体である反応性可塑剤、あるいは、(F)分子内に1個のシラノール基を有する化合物及び/又は水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物、とを含有する硬化性組成物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の2成分;
(A4)一般式(1)で表される架橋性シリル基を平均して1.1個以上有するビニル系重合体、−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (1)
(式中、RおよびRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、または(R′)SiO−で表されるトリオルガノシロキシ基を示す(式中、R′は炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示す。複数のR′は同一であってもよく又は異なっていてもよい)。RまたはRがそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
(E)平均して1個以下の前記一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するビニル系重合体である反応性可塑剤、を含有することを特徴とする硬化性組成物。
【請求項2】
(A4)成分のビニル系重合体は分子量分布が1.8未満のものである請求項1記載の硬化性組成物。
【請求項3】
(A4)成分のビニル系重合体は(メタ)アクリル系重合体である請求項1又は2記載の硬化性組成物。
【請求項4】
(A4)成分のビニル系重合体はアクリル系重合体である請求項3記載の硬化性組成物。
【請求項5】
(A4)成分のビニル系重合体の主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものである請求項1〜4のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
(A4)成分のビニル系重合体の主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものである請求項5記載の硬化性組成物。
【請求項7】
(A4)成分のビニル系重合体は、一般式(1)で表される架橋性シリル基を分子鎖末端に平均して1.1個以上有するものである請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
(A4)成分のビニル系重合体は、(1)ビニル系モノマーを原子移動ラジカル重合法により重合することにより、ハロゲン原子を末端に有するビニル系重合体を合成する工程、(2)前記工程(1)で得られるハロゲン原子を末端に有するビニル系重合体とアルケニル基を有するオキシアニオンとを反応させてハロゲンを置換することにより、末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記工程(2)で得られる末端にアルケニル基を有するビニル系重合体の末端アルケニル基に、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付加させることにより、架橋性シリル基を含有する置換基に変換する工程により得られる重合体である請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
(A4)成分のビニル系重合体は、(1)ビニル系モノマーをリビングラジカル重合法により重合することにより、ビニル系重合体を形成させる工程、(2)更に、重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させることにより、末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記工程(2)で得られる末端にアルケニル基を有するビニル系重合体の末端のアルケニル基に、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付加させることにより、架橋性シリル基を含有する置換基に変換する工程により得られる重合体である請求項1〜8のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項10】
(E)成分の反応性可塑剤は分子量分布が1.8未満のものである請求項1〜9のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項11】
(E)成分の反応性可塑剤の数平均分子量が500から15000である請求項1〜10のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項12】
(E)成分の反応性可塑剤は粘度が(A4)成分のビニル系重合体よりも低いものである請求項1〜11のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項13】
(E)成分の反応性可塑剤は(メタ)アクリル系重合体である請求項1〜12のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項14】
(E)成分の反応性可塑剤はアクリル系重合体である請求項13記載の硬化性組成物。
【請求項15】
(E)成分の反応性可塑剤は重合体主鎖がリビングラジカル重合法により製造されたものである請求項1〜14のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項16】
(E)成分の反応性可塑剤は重合体主鎖が原子移動ラジカル重合法により製造されたものである請求項15記載の硬化性組成物。
【請求項17】
(E)成分の反応性可塑剤は、(1)ビニル系モノマーを原子移動ラジカル重合法により重合することにより、1個の分子鎖末端にのみ反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有するビニル系重合体を合成する工程、(2)前記工程(1)で得られる1個の分子鎖末端にのみ反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有するビニル系重合体とアルケニル基を有するオキシアニオンとを反応させてハロゲンを置換することにより、1個の分子鎖末端にのみアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記工程(2)で得られる1個の分子鎖末端にのみアルケニル基を有するビニル系重合体の末端アルケニル基に、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付加させることにより、末端を架橋性シリル基に変換する工程、により得られる重合体である請求項1〜16のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項18】
(E)成分の反応性可塑剤は、(1)開始点を1個有する開始剤を用いてビニル系モノマーをリビングラジカル重合法により重合することにより、ビニル系重合体を形成させる工程、(2)更に、重合性の低いアルケニル基を少なくとも2個有する化合物を反応させることにより、末端にアルケニル基を有するビニル系重合体を合成する工程、および、(3)前記工程(2)で得られる末端にアルケニル基を有するビニル系重合体の末端のアルケニル基に、一般式(1)で表される架橋性シリル基を有するヒドロシラン化合物を付加させることにより、架橋性シリル基を含有する置換基に変換する工程により得られる重合体である請求項1〜16のうちいずれか1項に記載の硬化性組成物。
【請求項19】
以下の2成分;
(A5)一般式(1)で表される架橋性シリル基を平均して少なくとも1個有する、重合体主鎖がリビング重合法により得られたビニル系重合体、−[Si(R2−b(Y)O]−Si(R3−a(Y) (1)
(式中、RおよびRは、同一若しくは異なって、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基を示す。RまたはRがそれぞれ2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示す。Yが2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0、1、2または3を示す。bは0、1、または2を示す。mは0〜19の整数を示す。ただし、a+mb≧1であることを満足する。)
(F)分子内に1個のシラノール基を有する化合物(I)及び/又は水分と反応することにより分子内に1個のシラノール基を有する化合物を生成し得る化合物(II)、を含有することを特徴とする硬化性組成物。

【公開番号】特開2011−94160(P2011−94160A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32265(P2011−32265)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【分割の表示】特願2007−101874(P2007−101874)の分割
【原出願日】平成11年10月8日(1999.10.8)
【出願人】(000000941)株式会社カネカ (3,932)
【Fターム(参考)】