説明

硬貨包装機

【課題】硬貨包装機の作動を頻繁に停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成する。
【解決手段】 硬貨包装機は、着脱可能な第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bを備えた第一の包装硬貨収納サブボックスグループと、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dを備えた第二の包装硬貨収納サブボックスグループとに物理的に分割されており、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、硬貨包装機内の第一の位置に取り付け可能に構成されるとともに、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、硬貨包装機内の第二の位置に取り付け可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬貨包装機に関するものであり、さらに詳細には、硬貨包装機の作動を、頻繁に、長時間にわたって、停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することができる硬貨包装機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
投入された硬貨を、1枚ずつ、搬送して、所定の金種を有する硬貨のみを選別し、所定の金種を有する所定枚数の硬貨を集積した後、包装シートによって巻回し、ロール状の包装硬貨ロールを生成する硬貨包装機が知られている。
【0003】
このようにして生成された包装硬貨ロールは、硬貨包装機の下部に着脱可能に取り付けられた包装硬貨回収ボックス内に収納され、オペレータによって回収される。
【0004】
この場合、包装硬貨回収ボックス内が、生成された包装硬貨ロールによって満たされたか否かは、生成された包装硬貨ロールを包装硬貨回収ボックス内に送り込むために、硬貨包装機に設けられた開口部に、センサを設け、センサによって、開口部内に、生成された包装硬貨ロールが存在するか否かを判定することによって、判定され、包装硬貨回収ボックス内が、生成された包装硬貨ロールによって満たされたと判定したときは、硬貨包装機の作動を停止させて、包装硬貨収納ボックスを硬貨包装機から取り出し、包装硬貨収納ボックス内に収納されている包装硬貨ロールを回収するように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、硬貨包装機の下部に着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックス内に、生成された包装硬貨ロールを収納し、回収する硬貨包装機にあっては、包装硬貨収納ボックス内に収納された包装硬貨ロールが、硬貨包装機の開口部の下方で、積み重ねられて、盛り上がり、包装硬貨収納ボックス内に、さらに、包装硬貨ロールを収納させることが可能であるにもかかわらず、センサによって、包装硬貨ロールが検出され、包装硬貨収納ボックス内が、生成された包装硬貨ロールによって満たされたと判定されやすく、したがって、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させて、包装硬貨収納ボックス内に収納されている包装硬貨ロールを回収することが必要であり、きわめて不効率であるという問題があった。
【0006】
したがって、本発明は、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することができる硬貨包装機を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のかかる目的は、硬貨を投入可能な上部ホッパ手段と、前記上部ホッパ手段を介して、投入された硬貨を受け、回転によって生じた遠心力によって、1枚ずつ、送り出す回転円板と、前記回転円板から送り出された硬貨を、1枚ずつ、搬送する硬貨通路と、前記硬貨通路の終端部に接続され、包装すべき所定枚数の硬貨を集積して、集積硬貨を生成する硬貨集積手段と、前記硬貨集積手段によって生成された集積硬貨の周囲に、包装用フイルムを巻回して、集積硬貨を包装し、包装すべき所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールを生成する硬貨包装手段とを備えた硬貨包装機であって、さらに、前記硬貨包装機に着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックスと、前記包装硬貨収納ボックスに対向するように設けられた第一の開口部および第二の開口部と、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、前記第一の開口部あるいは前記第二の開口部に選択的に送る包装硬貨分配手段と、前記第一の開口部および前記第二の開口部に付随して設けられ、前記第一の開口部および前記第二の開口部内に、前記包装硬貨ロールが存在するか否かを検出して、包装硬貨検出信号を出力する第一の包装硬貨センサおよび第二の包装硬貨センサと、前記回転円板、前記硬貨集積手段、前記硬貨包装手段および前記包装硬貨分配手段を制御する制御手段を備え、前記包装硬貨収納ボックスが、前記硬貨包装機内の第一の位置ないし第nの位置(nは2以上の整数である。)との間で、スライド可能に構成されるとともに、それぞれ、一対の包装硬貨収納サブボックスよりなる第一の包装硬貨収納サブボックスグループないし第nの包装硬貨収納サブボックスグループに物理的に分割され、前記包装硬貨収納ボックスが前記硬貨包装機内の前記第kの位置(kは1以上、n以下の整数である。)に取り付けられたときに、前記第一の開口部および前記第二の開口部の下方に、それぞれ、第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスが位置するように、前記包装硬貨収納ボックスが前記硬貨包装機内に取り付けられ、さらに、前記包装硬貨収納ボックスが、前記硬貨包装機内の前記第一の位置ないし第nの位置のいずれの位置に取り付けられているかを検出して、包装硬貨収納ボックス位置検出信号を出力する包装硬貨収納ボックスセンサを備え、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号および前記包装硬貨収納ボックスセンサから入力される包装硬貨収納ボックス位置検出信号に基づいて、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスの中から選ばれた包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを選択的に収納させるように構成されたことを特徴とする硬貨包装機によって達成される。
【0008】
硬貨包装機に着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックス内に、生成された包装硬貨ロールを収納し、回収する硬貨包装機にあっては、包装硬貨収納ボックス内に収納された包装硬貨ロールが、硬貨包装機の開口部の下方で、積み重ねられて、盛り上がり、包装硬貨収納ボックス内に、さらに、包装硬貨ロールを収納させることが可能であるにもかかわらず、センサによって、包装硬貨ロールが検出され、包装硬貨収納ボックス内が、生成された包装硬貨ロールによって満たされたと判定されやすく、したがって、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させて、包装硬貨収納ボックス内に収納されている包装硬貨ロールを回収することが必要であり、きわめて不効率であるという問題があるが、本発明によれば、包装硬貨収納ボックスが、第一の位置ないし第nの位置(nは2以上の整数である。)との間で、スライド可能に構成されるとともに、それぞれ、一対の包装硬貨収納サブボックスよりなる第一の包装硬貨収納サブボックスグループないし第nの包装硬貨収納サブボックスグループに物理的に分割され、包装硬貨収納ボックスが硬貨包装機内の第kの位置(kは1以上、n以下の整数である。)に取り付けられたときに、第一の開口部および第二の開口部の下方に、それぞれ、第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスが位置するように、包装硬貨収納ボックスが硬貨包装機内に取り付けられるから、包装硬貨ロールは、2n個の包装硬貨収納サブボックス内に、別個に収納され、したがって、各包装硬貨収納サブボックス内に収納された包装硬貨ロールが、第一の開口部あるいは第二の開口部の下方に、積み重ねられて、盛り上がり、第一の包装硬貨センサあるいは第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づいて、各包装硬貨収納サブボックス内に、これ以上、包装硬貨ロールを収納させることができないと判定されても、サブボックスに分割されていない同じ内容積の包装硬貨収納ボックス内に、包装硬貨ロールを収納する場合に比して、より多くの包装硬貨ロールを収納させることが可能になるから、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0009】
また、本発明によれば、硬貨包装機は、2n個の包装硬貨収納サブボックスを備え、制御手段が、第一の包装硬貨センサおよび第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号および包装硬貨収納ボックスセンサから入力される包装硬貨収納ボックス位置検出信号に基づいて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスの中から選ばれた包装硬貨収納サブボックス内に、硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを選択的に収納させるように構成されているから、生成された包装硬貨ロールを、確実に、包装硬貨ロールを収納する余裕がある包装硬貨収納サブボックス内に収納させることができ、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0010】
本発明の好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、アラームを発するアラーム手段および/またはメッセージを表示する表示手段を備え、制御手段が、第一の包装硬貨センサおよび第二の包装硬貨センサから、包装硬貨検出信号が入力されたときに、アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、表示手段に、硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができる包装硬貨収納サブボックスがない旨のメッセージを表示させるように構成されている。
【0011】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、オペレータによって操作され、信号を入力可能な入力手段を備え、前記制御手段が、前記包装硬貨収納ボックスセンサから出力された包装硬貨収納ボックス位置検出信号に基づいて、前記包装硬貨収納ボックスが前記第一の位置ないし第nの位置のいずれの位置に取り付けられているかを判定し、前記包装硬貨収納ボックスが前記第kの位置に取り付けられていると判定したときは、生成されるべき包装硬貨ロールが、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方に収納可能である旨を、前記表示手段に表示するように構成され、さらに、オペレータが前記入力手段に入力した包装硬貨収納サブボックス指定信号により、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが指定されたときに、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサのいずれから、包装硬貨検出信号が入力されているかに基づいて、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができるか否かを判定し、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができると判定したときは、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックスを、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして決定し、一方、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができないと判定したときは、同じ包装硬貨収納サブボックスグループに属する他の包装硬貨収納ボックスで、対応する包装硬貨センサから包装硬貨検出信号が入力されていない包装硬貨収納ボックスを、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納ボックスとして、決定するように構成されている。
【0012】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、前記制御手段が、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納ボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができると判定したときは、前記表示手段に、決定された包装硬貨収納サブボックスを表示させ、一方、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができないと判定したときは、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記入力手段に入力された指示信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールを収納することができない旨を報知するメッセージおよび同じ包装硬貨収納サブボックスグループに属する他の包装硬貨収納ボックスを指定するように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されている。
【0013】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、生成されるべき包装硬貨ロールが、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方に収納可能である旨を、前記表示手段に表示した後、所定時間にわたって、オペレータによって、前記入力手段に、包装硬貨収納サブボックス指定信号が入力されないときに、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、あらかじめ定められた順序にしたがって、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定するように構成されている。
【0014】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、さらに、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサの双方から、包装硬貨検出信号が受けるとともに、前記包装硬貨収納ボックスには、一対の包装硬貨収納サブボックスグループの双方に、包装硬貨ロールを収納できる包装硬貨収納サブボックスグループが存在しないと判定したときに、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記包装硬貨収納ボックスを取り外し、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールが収納されていない別の包装硬貨収納ボックスを取り付けるように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されている。
【0015】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、第一の包装硬貨センサおよび第二の包装硬貨センサの双方から、包装硬貨検出信号が受けるとともに、包装硬貨収納ボックスには、一対の包装硬貨収納サブボックスグループの双方に、包装硬貨ロールを収納できる包装硬貨収納サブボックスグループが存在しないと判定したときに、アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、表示手段に、包装硬貨収納ボックスを取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールが収納されていない別の包装硬貨収納ボックスを取り付けるように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されているから、包装硬貨ロールを収納させることができる包装硬貨収納サブボックスがなくなり、硬貨包装機の作動を停止させる必要がある場合にのみ、硬貨包装機の作動を停止させればよく、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0016】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、包装硬貨収納ボックスが、硬貨包装機の本体の下部に取り付けられ、さらに、硬貨包装機の本体の上部に、上部開口部を有する少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックスを備えている。
【0017】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、包装硬貨収納ボックスが、硬貨包装機の本体の下部に取り付けられ、さらに、硬貨包装機の本体の上部に、少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックスを備えているから、オペレータは、包装硬貨ロールを回収しやすい包装硬貨収納ボックスを選択して、包装硬貨ロールを収納させることが可能になる。
【0018】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、上部開口部内に、前記包装硬貨ロールが存在するか否かを検出して、包装硬貨検出信号を出力する上部包装硬貨センサを備え、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、前記第一の開口部あるいは前記第二の開口部の下方に位置している前記包装硬貨収納サブボックスグループの一対の包装硬貨収納サブボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができないと判定し、前記上部包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができると判定したときは、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させるべき旨を決定し、前記表示手段に、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させるべき旨を、前記表示手段に表示させ、一方、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内にも、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができないと判定し、前記包装硬貨収納ボックスには、一対の包装硬貨収納サブボックスグループの双方に、包装硬貨ロールを収納できる包装硬貨収納サブボックスグループが存在しないと判定したときは、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができない旨を表示させるとともに、前記包装硬貨収納ボックスを取り外し、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールが収納されていない別の包装硬貨収納ボックスを取り付けるように、オペレータに促すメッセージおよび/または前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に収納された包装硬貨ロールを取り出すように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されている。
【0019】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、硬貨包装機の本体の上部に、それぞれ、開口部を備えた2つの上部包装硬貨収納ボックスを備えている。
【0020】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、硬貨通路に設けられ、硬貨の特性を検出して、硬貨検出信号を出力するセンサ手段と、硬貨通路に設けられ、硬貨を回収可能な硬貨回収手段と、硬貨回収手段によって回収された硬貨を収容可能な下部ホッパと、下部ホッパに収容された硬貨を、上部ホッパ内に移送する硬貨リフトを備え、入力手段が、包装すべき硬貨の金種を指定する指示信号を入力可能に構成されるとともに、制御手段が、センサ手段から出力された硬貨検出信号に基づいて、センサ手段によって検出された硬貨の金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判別し、センサ手段によって検出された硬貨の金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別したときに、硬貨回収手段を駆動して、その金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別した硬貨を、下部ホッパに導いて、収容させるように構成されている。
【0021】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、硬貨包装機は、さらに、硬貨通路に設けられ、硬貨の特性を検出して、硬貨検出信号を出力するセンサ手段と、硬貨通路に設けられ、硬貨を回収可能な硬貨回収手段と、硬貨回収手段によって回収された硬貨を収容可能な下部ホッパと、下部ホッパに収容された硬貨を、上部ホッパ内に移送する硬貨リフトを備え、入力手段が、包装すべき硬貨の金種を指定する指示信号を入力可能に構成されるとともに、制御手段が、センサ手段から出力された硬貨検出信号に基づいて、センサ手段によって検出された硬貨の金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判別し、センサ手段によって検出された硬貨の金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別したときに、硬貨回収手段を駆動して、その金種が、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別した硬貨を、下部ホッパに導いて、収容させるように構成されているから、硬貨包装機内に投入された硬貨のうち、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と異なる金種の硬貨を、硬貨回収手段によって、下部ホッパ内に回収し、硬貨リフトによって、上部ホッパ内に送ることによって、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき金種の硬貨の包装に引き続き、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき金種以外の硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成し、包装硬貨収納ボックス内に収納させることができ、したがって、入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき金種以外の硬貨を、一旦、回収し、改めて、上部ホッパに投入することなく、硬貨包装機の投入されたすべての金種の硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成し、包装硬貨ボックス内に収納させることが可能になる。
【0022】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、前記硬貨包装手段に、前記上部ホッパに投入された硬貨を、金種別に、順次、包装させて、包装硬貨ロールを生成させ、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールが、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納されるように、前記包装硬貨分配手段を制御するように構成されている。
【0023】
本発明のさらに好ましい実施態様によれば、制御手段が、制御手段が、硬貨包装手段に、上部ホッパに投入された硬貨を、金種別に、順次、包装させて、包装硬貨ロールを生成させ、硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールが、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納されるように、包装硬貨分配手段を制御するように構成されているから、きわめて容易に、包装硬貨ロールを、金種別に回収することが可能になる。
【0024】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記制御手段が、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、異なる包装硬貨収納ボックス内に収納するのに先立って、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納する旨のメッセージを表示させるように構成されている。
【0025】
本発明のさらに好ましい実施態様においては、硬貨包装機は、さらに、硬貨包装手段によって生成され、包装硬貨分配手段から分配された包装硬貨ロールを、少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックスに向けて、移送する包装硬貨リフトを備えている。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、硬貨包装機の作動を、頻繁に、長時間にわたって、停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することができる硬貨包装機を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、添付図面に基づいて、本発明の好ましい実施態様につき、詳細に説明を加える。
【0028】
図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の略平面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った略断面図、図3は、図1のB−B線に沿った略断面図である。
【0029】
図1ないし図3に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機は、硬貨が投入される上部ホッパ1と、上部ホッパ1の開口部1aの下方に配置され、上部ホッパ1に投入された硬貨を、上部ホッパ1の開口部1aを介して、その上面で受け取る第一の回転円板2と、第一の回転円板2に隣接して設けられ、その上面で、第一の回転円板2から送られた硬貨を受け取る第二の回転円板3と、第二の回転円板3に接続された硬貨通路4を備えている。
【0030】
第一の回転円板2および第二の回転円板3は、駆動手段(図示せず)によって、水平面内で回転可能に構成され、硬貨包装機内の上部ホッパ1内に投入され、上部ホッパ1の開口部1aを介して、第一の回転円板2上に送られた硬貨は、第一の回転円板2の回転によって生じた遠心力によって、1枚ずつ、第二の回転円板3上に送られる。
【0031】
第二の回転円板3の周囲には、環状のガイド(図示せず)が設けられており、第二の回転円板3内に送り込まれた硬貨は、第二の回転円板3の回転により生じた遠心力により、環状のガイドに沿って移動し、環状のガイドに設けられた送出口(図示せず)から、硬貨通路4内に、1枚ずつ、送り出される。
【0032】
図1ないし図3に示されるように、硬貨通路4には、硬貨通路4の上面と所定の間隔を隔てて、プーリ5aに巻回されたエンドレスの搬送ベルト5が設けられており、第二の回転円板3から硬貨通路4に送り出された硬貨は、硬貨通路4の上面と搬送ベルト5との間に挟持されつつ、硬貨通路4内を移送される。図3においては、搬送ベルト5は省略されている。
【0033】
硬貨通路4の両側部には、互いに平行に、一対のガイドレール6a、6bが設けられており、一対のガイドレール6a、6bの間隔は、処理すべき最大径の硬貨の径より大きくなるように設定されている。本実施態様においては、ガイドレール6aは、基準ガイドレールとして機能し、硬貨は、ガイドレール6aに沿って、硬貨通路4内を搬送されるように、構成されている。
【0034】
図1に示されるように、硬貨通路4は、方向転換部4aにおいて、硬貨包装機の本体に沿って、略90度にわたって、その方向を変えるように配置されており、方向転換部4aの下流側の硬貨通路4には、硬貨の径、表面パターンなどの光学的データを検出するとともに、硬貨の材質を検出する硬貨検出部7が設けられている。図2および図3においては、硬貨検出部7は省略されている。
【0035】
図1に示されるように、硬貨検出部7の下流側の硬貨通路4には、少なくとも偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨を選択的に落下させて、回収する第一の硬貨回収口8が形成され、第一の硬貨回収口8の下流側の硬貨通路4には、所定の金種の硬貨を選択的に落下させて、回収する第二の硬貨回収口9が形成されている。
【0036】
図1ないし図3に示されるように、硬貨通路4には、一対の集積ドラム10a、10bを備えた硬貨集積部10が接続され、図1に示されるように、硬貨通路4の終端部には、硬貨が、硬貨集積部10に送られるのを防止するためのストッパ11が設けられている。
【0037】
図4は、ストッパ11の略斜視図である。
【0038】
図4に示されるように、ストッパ11は、円筒を、その軸に平行な平面に沿って、底部が残るように切り欠いて形成され、突出部11aと底部11bとを有している。ストッパ11は、その底部11bの上面が、硬貨通路4の通路上面と同一平面になるように設けられており、通常は、底部11bのみが、硬貨通路4内に位置し、突出部11aの底部11b側の面が、一方のガイドレールの内面と同一平面になるように位置しており、駆動手段(図示せず)によって駆動されたときに、ストッパ11の回転軸11cが回転され、ストッパ11の突出部11aが、硬貨通路4内に位置して、硬貨が硬貨集積部10に送られることを妨げるように構成されている。
【0039】
図1および図3に示されるように、硬貨集積部10は、回転可能な一対の集積ドラム10a、10bを備え、図2に示されるように、一対の集積ドラム10a、10bの外周には、螺線状の突起12が形成されている。一対の集積ドラム10a、10bの間隔は、調整可能であり、包装すべき金種の硬貨の径に応じて、あらかじめ、その間隔が調整されている。硬貨集積部10に送り込まれた硬貨は、一対の集積ドラム10a、10bの外周に形成された螺線状突起12によって、その周縁部が支持される。
【0040】
一対の集積ドラム10a、10bは、包装すべき金種の硬貨が、硬貨集積部10に送り込まれるたびに、所定量だけ、回転するように制御されており、したがって、硬貨集積部10に送り込まれた硬貨は、一対の集積ドラム10a、10bが回転することによって、次々に、下方に移動される。
【0041】
図2および図3に示されるように、一対の集積ドラム10a、10bの下方には、シャッタ13が設けられている。
【0042】
一対の集積ドラム10a、10bは、包装すべき枚数の硬貨が、硬貨集積部10に送り込まれ、ストッパ11が駆動されて、後続する硬貨の搬送が阻止された後も、回転され、シャッタ13の上面に、所定枚数の集積硬貨が載置された時点で停止される。本実施態様においては、一対の集積ドラム10a、10bが一回転したとき、所定枚数の集積硬貨が、シャッタ13の上面に載置されるように構成されている。
【0043】
図1ないし図3に示されるように、硬貨集積部10の下方には、硬貨集積部10によって集積された所定枚数の集積硬貨の周囲に、包装用フイルムを巻回して、円筒状の包装硬貨ロールを生成する硬貨包装部20が設けられている。本実施態様において、硬貨包装部20は、公知の構成を有している。
【0044】
図5は、硬貨包装部20の詳細を示す略平面図である。
【0045】
図5に示されるように、硬貨包装部20は、3本の包装ローラ21、21、21と、硬貨集積部10において集積された所定枚数の集積硬貨を、その上面で支持する硬貨支持ポスト22と、包装用フイルムロール23から包装用フイルムを包装ローラ21、21、21に供給する供給ローラ24と、所定長さの包装用フイルムが、包装ローラ21、21、21に供給された時点で、包装用フイルムを切断するカッタ25と、集積硬貨に包装用フイルムが巻回された後、包装用フイルムの上下部分を加締める上下一対の加締爪26、26(便宜上、図5において、上方に位置する一方の加締爪26のみが図示されている。)を備えている。
【0046】
図2に示されるように、硬貨支持ポスト22は、硬貨の包装時以外は、3本の包装ローラ21、21、21の下方で、かつ、側方に退避しており、所定枚数の包装すべき金種の硬貨が硬貨集積部10に送られると、移動を開始し、3本の包装ローラ21、21、21の間を上昇し、集積ドラム10a、10bが一回転した時点で、シャッタ13の直下に位置させられる。
【0047】
次いで、シャッタ13が開かれ、シャッタ13の上面に載置されていた集積硬貨は、硬貨支持ポスト22の上面に移送される。集積硬貨を受けた後、硬貨支持ポスト22は、下降を開始し、これと同期して、3本の包装ローラ21、21、21は、回転しつつ、互いに近接するように移動するとともに、供給ローラ24は、包装用フイルムを包装用フイルムロール23から引き出して、包装ローラ21、21、21と、集積硬貨との間に供給し、集積硬貨は、包装用フイルムを介して、包装ローラ21、21、21により挟持される。
【0048】
こうして、集積硬貨の周囲に、所定長さの包装用フイルムが巻回されると、供給ローラ24の回転が停止され、包装ローラ21、21、21の回転により包装用フイルムに生ずる張力によって、包装用フイルムが、カッタ25に押し付けられ、切断される。その後、包装用フイルムの上下部分が、加締爪26、26により、加締められて、包装硬貨ロールが生成される。
【0049】
図3に示されるように、第一の硬貨回収口8には、第一の硬貨回収通路30が接続されており、第一の硬貨回収口8内に落下した硬貨は、第一の硬貨回収通路30を介して、硬貨回収ボックス31内に回収されるように構成されている。
【0050】
硬貨回収ボックス31は、硬貨包装機から、引き出し可能に構成され、硬貨回収ボックス31内に回収された硬貨は、硬貨回収ボックス31を硬貨包装機から引き出すことによって、硬貨包装機から、回収されるように構成されている。
【0051】
一方、図3に示されるように、第二の硬貨回収口9には、第二の硬貨回収通路32が接続されており、第二の硬貨回収口9内に落下した硬貨は、第二の硬貨回収通路32を介して、下部ホッパ35内に回収されるように構成されている。
【0052】
下部ホッパ35は、処理すべき硬貨を下部ホッパ35内に投入し、下部ホッパ35内に回収された硬貨を、硬貨包装機から取り出すことが可能なように、硬貨包装機の外部から、アクセス可能に構成されている。
【0053】
下部ホッパ35の底部は、図3において、右に向かって、徐々に、その高さが高くなるように配置されたエンドレスの搬送ベルト36によって形成されており、下部ホッパ35と上部ホッパ1との間には、搬送ベルト36から、硬貨を受け取り可能に設けられたエンドレスの硬貨リフトベルト37が設けられている。図3に示されるように、硬貨リフトベルト37には、複数の櫛歯状の突起37aが形成されている。
【0054】
搬送ベルト36は、間欠的に駆動可能であり、搬送ベルト36を間欠的に駆動することによって、下部ホッパ35内に収容され、搬送ベルト36上に保持された硬貨は、1枚づつ、包装硬貨リフトベルト37に送られ、硬貨リフトベルト37の櫛歯状の突起37aによって、その下縁が係止され、硬貨リフトベルト37の面に、硬貨面が沿った状態で、下部ホッパ35から上部ホッパ1に向けて搬送されるように構成されている。
【0055】
硬貨リフトベルト37の上端部近傍には、硬貨リフトベルト37の櫛歯状の突起37aにより係止されつつ、搬送される硬貨の上縁と当接可能な位置に、スクレイパープレート(図示せず)が設けられており、下部ホッパ35から、上部ホッパ1に向けて、搬送されてきた硬貨は、スクレイパープレートによって、硬貨リフトベルト37から掻き落とされる。
【0056】
図1ないし図3に示されるように、硬貨リフトベルト37の上部近傍には、上部ホッパ1の硬貨投入口の上方にまで延びるエンドレスの供給ベルト38が設けられており、スクレイパープレートによって、硬貨リフトベルト37から掻き落とされた硬貨は、供給ベルト38上に落下し、上部ホッパ1内に供給されるように構成されている。
【0057】
さらに、図1ないし図3に示されるように、硬貨包装機の下部には、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールを収納する包装硬貨収納ボックス40が、着脱可能に取り付けられている。
【0058】
図2および図3において、46は、床面であり、47は、硬貨包装機を支持するキャスターである。
【0059】
図6は、包装硬貨収納ボックス40の略斜視図である。
【0060】
図1および図6に示されるように、本実施態様においては、包装硬貨収納ボックス40は、互いに直角に交差する2つの板状部材45a、45bを備えた仕切り部材45によって、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dに分割されている。
【0061】
本実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bによって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成し、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成している。
【0062】
包装硬貨収納ボックス40は、図1に示されるように、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、硬貨包装機内に位置する第一の位置と、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、硬貨包装機内にさらに押し込まれ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dも、硬貨包装機内に位置する第二の位置との間で、ガイド部材(図示せず)に沿って、スライド可能に構成されている。
【0063】
したがって、本実施態様においては、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられているときは、生成された包装硬貨ロールが、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、選択的に収納され、包装硬貨収納ボックス40が第二の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられているときは、生成された包装硬貨ロールが、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、選択的に収納される。
【0064】
本実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dは、それぞれの内部空間が、略同一の容積を有し、硬貨包装機に、包装硬貨収納ボックス40をセットする方向の長さが、生成すべき包装硬貨ロールのうち、最大の長さを有する包装硬貨ロールよりもわずかに大きくなるように、仕切り部材45によって形成されている。
【0065】
図6に示されるように、包装硬貨収納ボックス40の第一の包装硬貨収納サブボックス40aの外壁面には、硬貨包装機に設けられた光学センサ(図示せず)によって検出可能な第一の識別子48aが取り付けられ、包装硬貨収納ボックス40の第三の包装硬貨収納サブボックス40cの外壁面には、光学センサによって検出可能な第二の識別子48bが取り付けられている。
【0066】
したがって、包装硬貨収納ボックス40が、第一の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられ、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが硬貨包装機内に位置しているときは、光学センサによって、第一の識別子48aが検出され、包装硬貨収納ボックス40が、第二の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが硬貨包装機内に位置しているときは、光学センサによって、第二の識別子48bが検出されるから、光学センサの識別子検出信号に基づいて、包装硬貨収納ボックス40が、第一の位置に位置しているか、第二の位置に位置しているかを判定することができる。
【0067】
本実施態様においては、第一の識別子48aおよび第二の識別子48bは、たとえば、バーコードによって構成されている。
【0068】
また、本実施態様においては、包装硬貨収納ボックス40が、第一の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられているときは、図1において、第一の包装硬貨収納サブボックス40aが右側に位置し、一方、包装硬貨収納ボックス40が、第二の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられているときは、図1において、第三の包装硬貨収納サブボックス40cが右側に位置するように構成され、第一の包装硬貨収納サブボックス40aと第三の包装硬貨収納サブボックス40cが互いに対応する位置に位置し、第二の包装硬貨収納サブボックス40bと第四の包装硬貨収納サブボックス40dが互いに対応する位置に位置して、生成された包装硬貨ロールを受け入れるように構成されている。
【0069】
さらに、図2に示されるように、包装ローラ21、21、21の下方には、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールが供給されるシュート50が設けられ、シュート50の下端部には、シュート50を介して、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールを受け、包装硬貨ロールを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に向けて、選択的に供給する包装硬貨分配手段(図示せず)が設けられている。
【0070】
図7は、第一の硬貨回収口8および第二の硬貨回収口9の近傍の硬貨通路4の略平面図である。
【0071】
図7に示されるように、第一の硬貨回収口8の直上流側の硬貨通路4には、硬貨Cの通過を検出するセンサ8aが設けられ、第一の硬貨回収口8の直下流側の硬貨通路4には、その上を通過した硬貨Cの枚数を計数するセンサ8bが設けられている。
【0072】
また、センサ8aの直下流側で、第一の硬貨回収口8の上流端部に対応するのガイドレール6aの部分には、切欠き部8cが形成され、切欠き部8c内には、四分円状の断面を有する第一の突出部材8dが設けられている。
【0073】
第一の突出部材8dは、その平面状の側面が、ガイドレール6aの内壁と滑らかに連なる退避位置と、その円形壁面が、硬貨通路4内に突出した突出位置との間で、第一のソレノイド(図示せず)によって、略90度の範囲で、回動可能に構成されている。図7においては、第一の突出部材8dが突出位置に回動された状態が示されている。
【0074】
図7に示されるように、第二の硬貨回収口9の直上流側の硬貨通路4には、硬貨Cの通過を検出するセンサ9aが設けられ、第二の硬貨回収口9の直下流側の硬貨通路4には、その上を通過した硬貨Cの枚数を計数するセンサ9bが設けられている。
【0075】
また、センサ9aの直下流側で、第二の硬貨回収口9の上流端部に対応するガイドレール6aの部分には、切欠き部9cが形成され、切欠き部9c内には、四分円状の断面を有する第二の突出部材9dが設けられている。
【0076】
第二の突出部材9dは、その平面状の側面が、ガイドレール6aの内壁と滑らかに連なる退避位置と、その円形壁面が、硬貨通路4内に突出した突出位置との間で、第二のソレノイド(図示せず)によって、略90度の範囲で、回動可能に構成されている。図7においては、第二の突出部材9dが突出位置に回動された状態が示されている。
【0077】
図7に示されるように、第一の硬貨回収口8は、ガイドレール6aの内壁と、第一の硬貨回収口8のガイドレール6b側の縁部との距離L1が、処理すべき最小径の硬貨の径よりもわずかに小さく、ガイドレール6aの内壁と突出位置にある第一の突出部材8dの先端部との距離L2が、ガイドレール6aの内壁と第一の硬貨回収口8のガイドレール6a側の縁部との距離L3よりもわずかに大きくなるように、形成されている。
【0078】
また、図7に示されるように、第二の硬貨回収口9は、ガイドレール6aの内壁と、第二の硬貨回収口9のガイドレール6b側の縁部との距離L4が、処理すべき最小径の硬貨の径よりもわずかに小さく、ガイドレール6aの内壁と突出位置にある第二の突出部材9dの先端部との距離L5が、ガイドレール6aの内壁と第二の硬貨回収口9のガイドレール6a側の縁部との距離L6よりもわずかに大きくなるように、形成されている。
【0079】
図8は、生成された包装硬貨ロールを、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dに選択的に収納させる包装硬貨ロール分配収納機構近傍の略断面図である。
【0080】
図8に示されるように、シュート50の下方には、シュート50を介して、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールを受け、包装硬貨ロールを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に向けて、選択的に送る包装硬貨分配手段51が設けられ、包装硬貨分配手段51は、モータ(図示せず)の出力軸に連結された支軸52に固定された第一の包装硬貨支持部材53と、硬貨包装機に固定された第二の包装硬貨支持部材54を備えている。
【0081】
第一の包装硬貨支持部材53は、平板を鈍角に折り曲げた構造を有し、支軸52まわりに揺動可能に構成されており、通常は、図8に示されるように、シュート50から供給された包装硬貨ロールCを、支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持可能な包装硬貨支持位置に保持されている。
【0082】
図8に示されるように、包装硬貨分配手段51の下方には、硬貨集積部10に送られた包装すべき硬貨で、1本の包装硬貨ロールCに包装すべき枚数に満たない端数硬貨を回収する端数硬貨回収ボックス55が設けられており、端数硬貨は、包装硬貨分配手段51から、ガイド板56を介して、端数硬貨回収ボックス55内に回収されるように構成されている。
【0083】
図8に示されるように、包装硬貨収納ボックス40は、端数硬貨回収ボックス55の下方において、硬貨包装機に着脱可能に取り付けられており、包装硬貨収納ボックス40の上方の硬貨包装機には、包装硬貨ロールCが通過可能な第一の開口部41と第二の開口部42が形成されている。
【0084】
ここに、包装硬貨収納ボックス40の硬貨包装機への取り付け位置と、第一の開口部41および第二の開口部42の位置関係は、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられたときに、第一の包装硬貨収納サブボックス40aが第一の開口部41に対向するとともに、第二の包装硬貨収納サブボックス40bが第二の開口部42に対向し、生成された包装硬貨ロールCを、第一の開口部41を介して、第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に収納し、あるいは、第二の開口部42を介して、第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納することができ、一方、包装硬貨収納ボックス40が第二の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられたときに、第三の包装硬貨収納サブボックス40cが第一の開口部41に対向するとともに、第四の包装硬貨収納サブボックス40dが第二の開口部42に対向し、生成された包装硬貨ロールCを、第一の開口部41を介して、第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納し、あるいは、第二の開口部42を介して、第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納することができるように設定されている。したがって、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機に取り付けられているときは、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第三の包装硬貨収納サブボックス40cのいずれか一方が、第一の開口部41に対向し、第二の包装硬貨収納サブボックス40bおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれか一方が、第二の開口部42に対向している。
【0085】
さらに、図8に示されるように、第一の開口部41には、発光素子と受光素子を備えた第一の包装硬貨センサ43が設けられ、第一の包装硬貨センサ42は、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納され、積み重ねられた包装硬貨ロールCの一部が第一の開口部41内に存在し、発光素子から発せられた光を、包装硬貨ロールCが遮り、所定の時間にわたって、受光素子が検出しなくなったときに、すなわち、それ以上、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、包装硬貨ロールCを収納することができなくなったときに、包装硬貨検出信号を出力するように構成されている。
【0086】
同様に、第二の開口部42には、発光素子と受光素子を備えた第二の包装硬貨センサ44が設けられ、第二の包装硬貨センサ43は、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納され、積み重ねられた包装硬貨ロールCの一部が第二の開口部42内に存在し、発光素子から発せられた光を、包装硬貨ロールCが遮り、所定の時間にわたって、受光素子が検出しなくなったときに、すなわち、それ以上、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCを収納することができなくなったときに、包装硬貨検出信号を出力するように構成されている。
【0087】
図8に示されるように、包装硬貨分配手段51と、第一の開口部41および第二の開口部42の間には、逆V字状の板部材によって形成され、包装硬貨ロールCを、第一の開口部41あるいは第二の開口部42に、選択的に導くガイド部材57が設けられている。ガイド部材57は、包装硬貨ロールCを、第一の開口部41に向けて、ガイドする第一のガイド面57aと、包装硬貨ロールCを、包装硬貨ロールCを、第二の開口部42に向けて、ガイドする第二のガイド面57bを備えている。
【0088】
図9は、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納させる場合における包装硬貨分配手段51を示す略断面図である。
【0089】
図9に示されるように、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に回収するときは、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図9において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動される。
【0090】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aに対して、鈍角をなして連なる第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれる。
【0091】
こうして、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれた包装硬貨ロールCは、第一の開口部41を介して、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に落下し、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納される。
【0092】
図10は、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納させる場合における包装硬貨分配手段51を示す略断面図である。
【0093】
図10に示されるように、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に回収するときは、まず、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約60度ないし70度にわたって、揺動される。
【0094】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bに送られ、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持される。
【0095】
こうして、包装硬貨ロールCが、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されると、図10において、実線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、さらに、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約90度にわたって、揺動される。
【0096】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されていた包装硬貨ロールCは、ガイド部材57の第二のガイド面57b上に導かれ、第二の開口部43を介して、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に落下して、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納される。
【0097】
図11は、図1ないし図10に示された硬貨包装機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【0098】
図11に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の制御系は、CPU70、硬貨の基準光学データおよび基準材質データを金種別に記憶するとともに、種々の制御プログラムを格納したROM71、オペレータからの指示信号および各検出手段の検出信号を一時的に記憶するRAM72、バス73および種々の信号を入出力するI/Oポート74を備えている。
【0099】
さらに、本実施態様にかかる硬貨包装機の検出系は、図11に示されるように、硬貨の径、表面パターンなどの光学的データを検出する光学センサ(図示せず)および硬貨の磁気的性質などの材質データを検出する磁気センサ(図示せず)を含む硬貨判別部7と、第一の硬貨回収口8の直上流側の硬貨通路4に設けられた硬貨Cの通過を検出するセンサ8aと、第一の硬貨回収口8の直下流側の硬貨通路4に設けられ、その上を通過した硬貨Cの枚数を計数するセンサ8bと、第二の硬貨回収口9の直上流側の硬貨通路4に設けられた硬貨Cの通過を検出するセンサ9aと、第二の硬貨回収口9の直下流側の硬貨通路4に設けられ、その上を通過した硬貨Cの枚数を計数するセンサ9bと、第一の開口部41に存在する包装硬貨ロールCを検出する第一の包装硬貨センサ43と、第二の開口部42に存在する包装硬貨ロールCを検出する第二の包装硬貨センサ44と、包装硬貨収納ボックス40の外壁面に形成された第一の識別子48aあるいは第二の識別子48bを検出し、識別子検出信号を出力する光学センサ60とを備えている。
【0100】
ここに、本実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第一の開口部41内に存在し、それ以上、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、包装硬貨ロールCを収納することができないときには、第一の開口部41に設けられた第一の包装硬貨センサ43から、CPU70に包装硬貨検出信号が入力され、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第二の開口部42内に存在し、それ以上、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCを収納することができないときには、第二の開口部42に設けられた第二の包装硬貨センサ44から、CPU70に包装硬貨検出信号が入力されるように構成されている。
【0101】
また、本実施態様にかかる硬貨包装機の駆動系は、図11に示されるように、第一の回転円板2を回転させる第一の回転円板モータ80と、第二の回転円板3を回転させる第二の回転円板モータ81と、搬送ベルト5を駆動する搬送ベルトモータ82と、第一の硬貨回収口8の近傍に設けられた第一の突出部材8dを退避位置と突出位置との間で回動させる第一のソレノイド83と、第二の硬貨回収口9の近傍に設けられた第二の突出部材9dを退避位置と突出位置との間で回動させる駆動する第二のソレノイド84と、硬貨通路4の終端部に設けられたストッパ11を駆動するストッパソレノイド85と、一対の集積ドラム10a、10bを回転させる集積ドラムモータ86と、シャッタ13を駆動するシャッタソレノイド87と、硬貨支持ポスト22を移動させるポスト移動機構88と、包装ローラ21、21、21を駆動する包装ローラ駆動機構89と、供給ローラ24を駆動する供給ローラモータ90と、一対の加締爪を駆動する加締爪駆動機構91と、包装硬貨分配手段51の第一の第一の包装硬貨支持部材53を駆動する分配手段モータ92と、下部ホッパ35の底部を形成する搬送ベルト36を駆動する下部搬送ベルトモータ94と、硬貨リフトベルト37を駆動するリフトモータ95と、供給ベルト38を駆動する供給ベルトモータ96とを備えている。
【0102】
さらに、本実施態様にかかる硬貨包装機の入力系は、図11に示されるように、オペレータにより操作される複数のキーをを含む操作部100を備え、硬貨包装機の表示系は、液晶ディスプレイパネルや有機ELディスプレイパネルなどによって形成されたディスプレイパネル105と、所定の条件が満たされたときに、アラームを発するアラーム手段106を備えている。
【0103】
以上のように構成された本実施態様にかかる硬貨包装機においては、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作することにより、硬貨包装機に投入された硬貨が、受け入れ可能な硬貨か、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨かを判別して、受け入れ不能な硬貨を受け入れ可能な硬貨と別個に回収し、オペレータによって指定された金種の硬貨を包装して、所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールを生成するとともに、オペレータによって指定された金種以外の金種の硬貨を回収する第一の包装処理モードと、オペレータによって指定された金種の硬貨を包装して、所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールを生成した後に、オペレータによって指定された金種以外の金種の硬貨を、順次、包装して、所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールを生成する第二の包装処理モードが選択されるように、構成されており、以下のようにして、硬貨が包装される。
【0104】
まず、オペレータによって、包装硬貨回収ボックス40が、第一の位置あるいは第二の位置に位置するように、硬貨包装機に取り付けられる。その結果、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされる。
【0105】
ここに、包装硬貨回収ボックス40が硬貨包装機に取り付けられるのに先立って、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCはすべて取り出される。
【0106】
包装硬貨回収ボックス40が硬貨包装機に取り付けられると、光学センサ60により、包装硬貨回収ボックス40が第一の位置に取り付けられているか、あるいは、第二の位置に取り付けられているかに応じて、包装硬貨収納ボックス40の外壁面に形成された第一の識別子48aあるいは第二の識別子48bが検出され、識別子検出信号がCPU70に出力される。
【0107】
CPU70は、光学センサ60から、検出信号を受けると、検出信号に基づいて、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置に位置するように、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機にセットされているか、あるいは、硬貨収納ボックス40が第二の位置に位置するように、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機にセットされているかを判定して、判定結果をRAM72に記憶させるとともに、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置に位置し、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていると判定したときには、生成された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納可能である旨を、ディスプレイパネル105に表示させ、包装硬貨収納ボックス40が第二の位置に位置し、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていると判定したときは、生成された包装硬貨ロールCは、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納可能である旨を、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0108】
本実施態様においては、硬貨の包装処理に際して、まず、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置に位置し、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にに位置するように、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機にセットされるものと仮定する。
【0109】
したがって、オペレータによって、電源スイッチ(図示せず)が操作されて、硬貨包装機の電源がオンされ、さらに、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機内にセットされると、光学センサ60によって、第一の識別子48aが検出されて、識別子検出信号がCPU70に入力され、ディスプレイパネル105には、生成された包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納可能である旨が表示される。
【0110】
次いで、さらに、操作部100の所定のキーが操作されて、包装すべき硬貨の金種が指定される。
【0111】
オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作され、包装すべき硬貨の金種が指定されると、指定された金種を示す金種指定信号が、操作部100から、CPU70に出力される。
【0112】
金種指定信号を受けると、CPU70は、指定された包装すべき硬貨の金種を、RAM72に書き込む。
【0113】
次いで、オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作されて、硬貨包装機が処理すべき処理を指定するため、処理モードが指定される。
【0114】
オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、第一の包装処理モードを選択した場合には、第一の包装モード選択信号が、CPU70に出力され、一方、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、第二の包装処理モードを選択した場合には、第二の包装モード選択信号が、CPU70に出力される。
【0115】
第一の包装モード選択信号あるいは第二の包装モード選択信号を受けると、CPU70は、第一の包装モード選択信号によって指定された第一の包装処理モードあるいは第二の包装モード選択信号によって指定された第二の包装処理モードをRAM72に書き込むとともに、オペレータによって、指定された包装すべき硬貨の金種と、指定された包装処理モードを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0116】
次いで、オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作され、所定枚数の硬貨が包装されて、生成される包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのいずれに収納すべきかが指示される。
【0117】
ここに、硬貨包装機の電源がオンされたときには、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれにも、包装硬貨ロールCは収納されておらず、いずれの包装硬貨収納サブボックスにも、包装硬貨ロールCを収納することができるから、CPU70は、オペレータによって指定された第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bを、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定し、その包装硬貨収納サブボックスについてのデータを格納するRAM72のメモリ領域に、その包装硬貨収納サブボックス内に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCを収納する旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0118】
本実施態様にかかる硬貨包装機は、オペレータによって、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが指定されない場合には、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置している包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、自動的に、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを選択して、生成された包装硬貨ロールを収納させるように構成されており、したがって、あらかじめ、各包装硬貨収納サブボックスグループごとに、包装硬貨ロールCを収納する包装硬貨収納サブボックスの順序が決定されて、包装硬貨収納サブボックス選択用データとして、ROM71に記憶され、オペレータによって、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが指定されない場合には、CPU70は、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの中から、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定し、その包装硬貨収納サブボックスについてのデータを格納するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0119】
こうして、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの中から、包装すべき金種の硬貨および生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが決定されると、CPU70は、包装すべき硬貨の金種および第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのうち、生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0120】
次いで、オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作されて、スタート信号が入力される。
【0121】
スタート信号を受けると、CPU70は、同時に、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動信号を出力して、第一の回転円板1および第二の回転円板2を回転させるとともに、搬送ベルト5を駆動させる。
【0122】
次いで、CPU70は、硬貨を投入すべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0123】
硬貨を投入すべき旨のメッセージが、ディスプレイパネル105に表示されると、オペレータによって、硬貨が硬貨包装機に投入される。
【0124】
本実施態様にかかる硬貨包装機は、上部ホッパ1および下部ホッパ35のいずれかを介して、硬貨包装機に、硬貨を投入することができるように構成されており、硬貨が、上部ホッパ1に投入された場合には、硬貨は、上部ホッパ1の開口部1aを介して、第一の回転円板2上に落下する。
【0125】
これに対して、硬貨が、下部ホッパ35に投入された場合には、下部ホッパ35に設けられたセンサ(図示せず)によって、硬貨が、下部ホッパ35に投入されたことが検出され、硬貨検出信号が、センサから、CPU70に出力される。
【0126】
CPU70は、下部ホッパ35に設けられたセンサから、硬貨検出信号を受け、硬貨が、下部ホッパ35に投入されたと判定すると、下部搬送ベルトモータ94、リフトモータ95および供給ベルトモータ96に駆動信号を出力して、搬送ベルト36、硬貨リフトベルト37および供給ベルト38を駆動させる。
【0127】
その結果、下部ホッパ35内に投入された硬貨は、下部ホッパ35の底部を形成する搬送ベルト36によって、硬貨リフトベルト37に受け渡される。
【0128】
搬送ベルト36から、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、硬貨リフトベルト37に設けられた櫛歯状の突起37aによって、その下縁が係止され、硬貨リフトベルト37の面に、硬貨面が沿った状態で、下部ホッパ35から上部ホッパ1に向けて搬送される。
【0129】
硬貨リフトベルト37が駆動されるのにともなって、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、上方に送られ、硬貨リフトベルト37の上端部近傍に設けられたスクレイパープレート(図示せず)によって、硬貨リフトベルト37から掻き落とされ、供給ベルト38上に落下する。
【0130】
こうして、供給ベルト38上に落下した硬貨は、供給ベルト38によって、それぞれ、上部ホッパ1内に供給され、上部ホッパ1の開口部1aを介して、第一の回転円板2上に落下する。
【0131】
第一の回転円板2上に落下した硬貨は、第一の回転円板2の回転によって生じた遠心力によって、第二の回転円板3上に送られる。
【0132】
第二の回転円板3の周囲には、環状のガイド(図示せず)が設けられており、第二の回転円板3内に送り込まれた硬貨は、第二の回転円板3の回転により生じた遠心力により、環状のガイドに沿って移動し、環状のガイドに設けられた送出口(図示せず)から、硬貨通路4内に、1枚ずつ、送り出される。
【0133】
第二の回転円板3から硬貨通路4に送り出された硬貨は、硬貨通路4の上面と搬送ベルト5との間に挟持されつつ、硬貨通路4内を移送される。
【0134】
硬貨は、方向転換部4aにおいて、硬貨包装機の本体に沿って、略90度にわたって、その搬送方向を変えた後、方向転換部4aの下流側の硬貨通路4に設けられた硬貨検出部7に送られる。
【0135】
図1には図示されていないが、硬貨判別部7は、硬貨の径、表面パターンなどの光学データを検出する光学センサ(図示せず)と、硬貨の磁気的性質などの材質データを検出する磁気センサ(図示せず)を備えており、硬貨判別部7によって、硬貨の光学データおよび材質データが検出され、硬貨判別部7によって、検出された硬貨の光学データおよび材質データは、硬貨判別部7から、CPU70に出力される。
【0136】
CPU70は、硬貨判別部7から、硬貨の光学データおよび材質データを受けると、ROM71に、金種別に記憶されている硬貨の基準光学データおよび基準材質データを読み出して、硬貨判別部7から入力された硬貨の光学データおよび材質データと比較し、その硬貨が、受け入れ可能な硬貨か、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨かを判別し、受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、さらに、その硬貨の金種を判別し、判別結果をRAM72に書き込む。
【0137】
硬貨が、さらに、硬貨通路4内を下流側に向けて搬送され、センサ8aによって、その硬貨が検出されると、センサ8aから、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0138】
CPU70は、センサ8aから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に記憶されたその硬貨の判別結果を読み出す。
【0139】
その硬貨が、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨であると判別され、その旨がRAM72に書き込まれていたときは、CPU70は、第一のソレノイド83に駆動信号を出力して、第一の突出部材8dを、ガイドレール6a内に退避した退避位置から、硬貨通路4内に突出した突出位置に回動させる。
【0140】
その結果、受け入れ不能な硬貨であると判別された硬貨は、第一の突出部材8dによって、ガイドレール6bに向けて押され、ガイドレール6aの内壁から離れ、ガイドレール6aの内壁によってガイドされない状態で、第一の硬貨回収口8に送られる。
【0141】
したがって、第一の硬貨回収口8は、ガイドレール6aの内壁と、突出位置にある第一の突出部材8dの先端部との距離L2が、ガイドレール6aの内壁と、第一の硬貨回収口8のガイドレール6a側の縁部との距離L3よりもわずかに大きくなるように、形成されているから、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ能な硬貨であると判別された硬貨は、そのガイドレール6a側の縁部が、ガイドレール6aと第一の硬貨回収口8との間の硬貨通路4の上面で支持されなくなり、第一の硬貨回収口8内に落下し、第一の硬貨回収口8に接続された第一の硬貨回収通路30を介して、硬貨回収ボックス31内に回収される。
【0142】
これに対して、センサ8aによって検出された硬貨が、受け入れ可能な硬貨であると判別されていたときは、CPU70は何の信号も出力しない。
【0143】
その結果、受け入れ可能な硬貨であると判別された硬貨は、両縁部が、ガイドレール6aと第一の硬貨回収口8との間の硬貨通路4の上面および第一の硬貨回収口8とガイドレール6bとの間の硬貨通路4の上面によって支持されつつ、第一の硬貨回収口8に送られ、第一の硬貨回収口8は、ガイドレール6aの内壁と、第一の硬貨回収口8のガイドレール6b側の縁部との距離L1が、処理すべき最小径の硬貨の径よりもわずかに小さくなるように形成されているから、硬貨は、第一の硬貨回収口8内に落下することなく、第一の硬貨回収口8を通過する。
【0144】
第一の硬貨回収口8を通過した硬貨は、センサ8b上を通過する。
【0145】
その結果、センサ8bからCPU70に、硬貨検出信号が出力される。
【0146】
CPU70は、センサ8bから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出し、その硬貨の金種に対応するRAM72のメモリ領域に、センサ8bによって検出された硬貨の枚数を書き込む。
【0147】
受け入れ可能な硬貨と判別された硬貨は、さらに、硬貨通路4内を下流側に向けて搬送され、センサ9aによって、その硬貨が検出されると、センサ9aから、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0148】
CPU70は、センサ9aから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に記憶されたその硬貨の判別結果を読み出すとともに、RAM72に記憶された包装すべき硬貨の金種を読み出す。
【0149】
CPU70は、RAM72に記憶されたその硬貨の判別結果と、RAM72に記憶された包装すべき硬貨の金種とに基づき、その硬貨の金種が、包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判定する。
【0150】
その硬貨の金種が、包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判定した結果、その硬貨の金種が、包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定したときは、CPU70は、第二のソレノイド84に駆動信号を出力して、第二の突出部材9dを、ガイドレール6a内に退避した退避位置から、硬貨通路4内に突出した突出位置に回動させる。
【0151】
その結果、その金種が、包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定された硬貨は、第二の突出部材9dによって、ガイドレール6bに向けて押され、ガイドレール6aの内壁から離れ、ガイドレール6aの内壁によってガイドされない状態で、第二の硬貨回収口9に送られる。
【0152】
したがって、第二の硬貨回収口9は、ガイドレール6aの内壁と、突出位置にある第二の突出部材9dの先端部との距離L5が、ガイドレール6aの内壁と、第二の硬貨回収口9のガイドレール6a側の縁部との距離L6よりもわずかに大きくなるように、形成されているから、その金種が、包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定された硬貨は、そのガイドレール6a側の縁部が、ガイドレール6aと第二の硬貨回収口9との間の硬貨通路4の上面で支持されなくなり、第二の硬貨回収口9内に落下し、第二の硬貨回収口9に接続された第二の硬貨回収通路32を介して、下部ホッパ35内に回収される。
【0153】
これに対して、センサ8aによって検出された硬貨の金種が、包装すべき硬貨の金種と一致している判別されていたときは、CPU70は何の信号も出力しない。
【0154】
その結果、その金種が、包装すべき硬貨の金種と一致していると判定された硬貨は、両縁部が、ガイドレール6aと第二の硬貨回収口9との間の硬貨通路4の上面および第二の硬貨回収口9とガイドレール6bとの間の硬貨通路4の上面によって支持されつつ、第二の硬貨回収口9に送られ、第二の硬貨回収口9は、ガイドレール6aの内壁と、第二の硬貨回収口9のガイドレール6b側の縁部との距離L4が、処理すべき最小径の硬貨の径よりもわずかに小さくなるように形成されているから、硬貨は、第二の硬貨回収口9内に落下することなく、第二の硬貨回収口9を通過する。
【0155】
硬貨回収口9を通過した硬貨Cは、センサ9b上を通過する。
【0156】
その結果、センサ9bからCPU70に、硬貨検出信号が出力される。
【0157】
CPU70は、センサ9bから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出して、その硬貨の金種、すなわち、包装すべき硬貨の金種に対応するRAM72のメモリ領域に、センサ9bによって検出された硬貨の枚数を書き込む。
【0158】
包装すべき金種の硬貨は、さらに、硬貨通路4内を、硬貨通路4の終端部に向けて、下流側に送られる。
【0159】
硬貨通路4の終端部に達した包装すべき金種の硬貨は、硬貨通路4の終端部に接続された硬貨集積部10に送られる。
【0160】
硬貨集積部10に送られた包装すべき金種の硬貨は、回転可能な一対の集積ドラム10a、10bの外周に形成された螺線状の突起12により、その周縁部が支持される。
【0161】
CPU70は、包装すべき金種の硬貨が硬貨集積部10に送り込まれるタイミングで、集積ドラムモータ86に駆動信号を出力し、一対の集積ドラム10a、10bを所定量だけ、回転させ、硬貨を下方に移動させる。
【0162】
同様にして、包装すべき金種の硬貨は、第一の回収口8および第二の回収口9を通過し、センサ9bを通過するたびに、CPU70によって、RAM72に記憶された包装すべき金種の硬貨の枚数が更新されて、次々に、硬貨通路4から、硬貨集積部10内に送り込まれる。
【0163】
一対の集積ドラム10a、10bは、CPU70によって、包装すべき金種の硬貨が、硬貨集積部10に送り込まれるたびに、所定量だけ、回転するように制御されており、したがって、回転可能な一対の集積ドラム10a、10bの外周に形成された螺線状の突起12により、その周縁部が支持された硬貨は、一対の集積ドラム10a、10bが回転することによって、次々に、下方に移動され、一対の集積ドラム10a、10bの間に、包装すべき金種の硬貨が集積される。
【0164】
こうして、次々に、包装すべき金種の硬貨が、硬貨集積部10内に送り込まれた結果、RAM72内に記憶された包装すべき金種の硬貨の枚数が、包装すべき枚数に等しくなったと判定すると、CPU70は、RAM72に書き込まれた包装すべき金種の硬貨の枚数をゼロにセットするとともに、CPU70は、ストッパソレノイド85に駆動信号を出力して、硬貨通路4の終端部に設けられたストッパ11の回転軸11cを回転させ、ストッパ11の突出部11aを硬貨通路4内に位置させる。
【0165】
同時に、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に駆動停止信号を出力し、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5を停止させる。
【0166】
その結果、後続する硬貨が硬貨集積部10に送られることが防止される。
【0167】
こうして、包装すべき所定枚数の硬貨が、一対の集積ドラム10a、10bの間に集積された後も、CPU70から、集積ドラムモータ85に駆動信号が出力され、一対の集積ドラム10a、10bが一回転し、シャッタ13の上面に、所定枚数の集積硬貨が載置された時点で、一対の集積ドラム10a、10bの回転が停止される。
【0168】
所定枚数の包装すべき金種の硬貨が硬貨集積部10に送られると、CPU70は、ポスト移動機構88に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト22を、一対の集積ドラム10a、10bが一回転した時点で、シャッタ13の直下の待機位置に位置するように、3本の包装ローラ21、21、21の間を上昇させ、硬貨支持ポスト22がシャッタ13の直下の待機位置に達すると、ポスト移動機構88に駆動停止信号を出力する。
【0169】
ポスト移動機構88に駆動停止信号を出力すると、CPU70は、シャッタソレノイド87に駆動信号を出力して、シャッタ13を開き、シャッタ13の上面に載置されていた集積硬貨は、硬貨支持ポスト22の上面に移送される。
【0170】
次いで、CPU70は、再び、ポスト移動機構88に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト22を、3本の包装ローラ21、21、21の間を下降させるとともに、包装ローラ駆動機構89に駆動信号を出力して、3本の包装ローラ21、21、21を、回転させつつ、互いに近接するように移動させる。
【0171】
硬貨支持ポスト22が、包装用フイルムを、集積硬貨の周囲に巻回して、集積硬貨を包装可能な包装位置に達すると、CPU70は、ポスト移動機構88に駆動停止信号を出力するとともに、供給ローラモータ90に駆動信号を出力して、供給ローラ24に、包装用フイルムを包装用フイルムロール23から引き出させ、包装ローラ21、21、21と、集積硬貨との間に供給させる。
【0172】
その結果、集積硬貨は、包装用フイルムを介して、包装ローラ21、21、21により挟持される。
【0173】
さらに、包装ローラ21、21、21および供給ローラ24が回転されて、集積硬貨の周囲に、所定長さの包装用フイルムが巻回されると、CPU70は、供給ローラモータ90に駆動停止信号を出力して、供給ローラ24の回転を停止させる。
【0174】
供給ローラ24の回転が停止された後も、包装ローラ21、21、21は回転され、包装ローラ21、21、21の回転により包装用フイルムに生ずる張力によって、包装用フイルムが、カッタ25に押し付けられて、切断される。
【0175】
次いで、CPU70は、加締爪駆動機構91に駆動信号を出力して、一対の加締爪(図示せず)によって、集積硬貨の周囲に巻回された包装用フイルムの上下端部を加締め、所定枚数の包装すべき金種の硬貨が、包装用フイルムによって、円筒状に包装された包装硬貨ロールCを生成する。
【0176】
包装硬貨ロールCが生成されると、CPU70は、加締爪駆動機構91に駆動信号を出力して、一対の加締爪を、包装ローラ21、21、21の間から、退避した退避位置に移動させるとともに、ポスト移動機構88に駆動信号を出力して、硬貨支持ポスト22を、包装ローラ21、21、21の間から、退避した退避位置に移動させ、次いで、包装ローラ駆動機構89に駆動信号を出力して、3本の包装ローラ21、21、21の回転を停止させるとともに、3本の包装ローラ21、21、21を互いに離間させる。
【0177】
その結果、包装硬貨ロールCは、包装ローラ21、21、21の下方に設けられたシュート50内に落下し、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間に保持される。
【0178】
次いで、包装硬貨ロールCは、オペレータの指示あるいはCPU70の選択にしたがって、包装硬貨分配手段51により、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのいずれかに向けて、送られる。
【0179】
オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第一の包装硬貨収納サブボックス40aを指定し、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、CPU70が、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第一の包装硬貨収納サブボックス40aを選択し、その旨が、RAM72に書き込まれている場合には、包装硬貨ロールCが生成されると、CPU70は、分配手段モータ92に第一の駆動信号を出力して、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図9において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動させる。
【0180】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aに対して、鈍角をなして連なる第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれる。
【0181】
ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれた包装硬貨ロールCは、第一の開口部41を介して、第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に落下し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に収納される。
【0182】
これに対して、オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第二の包装硬貨収納サブボックス40bを指定し、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、CPU70が、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第二の包装硬貨収納サブボックス40bを選択し、その旨が、RAM72に書き込まれている場合には、包装硬貨ロールCが生成されると、CPU70は、分配手段モータ92に第二の駆動信号を出力して、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約60度ないし70度にわたって、揺動させる。
【0183】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bに送られ、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持される。
【0184】
こうして、包装硬貨ロールCが、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されると、CPU70は、分配手段モータ92に第三の駆動信号を出力して、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、さらに、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約90度にわたって、揺動させる。
【0185】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されていた包装硬貨ロールCは、ガイド部材57の第二のガイド面57b上に導かれる。
【0186】
ガイド部材57の第二のガイド面57b上に導かれた包装硬貨ロールCは、第二の開口部42を介して、第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に落下して、第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納される。
【0187】
同様にして、硬貨包装機に投入され、オペレータによって、包装すべき金種の硬貨として指定された所定枚数の硬貨が、包装されて、包装硬貨ロールCが生成され、オペレータの指示あるいはCPU70の選択にしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、選択的に収納される。
【0188】
こうして、次々に、包装すべき金種の硬貨が包装され、所定枚数の包装すべき金種の硬貨を含む包装硬貨ロールCが生成されて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのうち、オペレータが指示した包装硬貨収納サブボックスあるいはCPU70が選択した包装硬貨収納サブボックス内に収納され、硬貨包装機内に投入されたすべての硬貨が、硬貨回収ボックス31、下部ホッパ45および硬貨集積部10内に送られた時点で、RAM72に書き込まれた硬貨集積部10に送られた硬貨の枚数が、包装すべき所定枚数に満たないと判定したときは、硬貨集積部10で集積された硬貨が、硬貨包装部20に移送されるのに先立って、CPU70は、分配手段モータ92に第一の駆動信号を出力して、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図9において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動させる。
【0189】
その結果、包装すべき所定枚数に満たない端数硬貨は、硬貨包装部20から、シュート50に送られ、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53によって支持されることなく、包装硬貨分配手段51を通過し、ガイド板56を介して、包装硬貨分配手段51の下方に設けられた端数硬貨回収ボックス55内に回収される。
【0190】
一方、次々に、包装すべき金種の硬貨を包装し、包装硬貨ロールCを生成して、オペレータが指示した包装硬貨収納サブボックスあるいはCPU70が選択した包装硬貨収納サブボックス内に収納した結果、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第一の開口部41あるいは第二の開口部42内に存在するようになり、第一の開口部41に設けられた第一の包装硬貨収納サブボックス40aに対応する第一の包装硬貨センサ43あるいは第二の開口部42に設けられた第二の包装硬貨収納サブボックス40bに対応する第二の包装硬貨センサ44から、包装硬貨検出信号がCPU70に入力されたときは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループの対応する包装硬貨収納サブボックス内に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させると、包装硬貨ロールCのジャミングが生じ、これ以上、その包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定されるから、CPU70は、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bに代えて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する他の包装硬貨収納サブボックス、すなわち、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aを、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして選択し、選択した包装硬貨収納サブボックスに対応する包装硬貨センサから、包装硬貨検出信号が入力されているか否かを判定する。この時点では、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b以外の第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックス、すなわち、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内には、包装硬貨ロールCは収納されていないから、選択した包装硬貨収納サブボックスに対応する包装硬貨センサからは、包装硬貨検出信号は入力されておらず、したがって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択した包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることが可能であるから、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた包装硬貨収納サブボックスに、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることは不可能で、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bに代えて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択した第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aに、包装硬貨ロールCを収納すべき旨を提案するメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0191】
ディスプレイパネル105に表示されたメッセージに基づいて、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70の提案に同意する旨を入力したとき、あるいは、ディスプレイパネル105に表示されたメッセージに対して、オペレータが、所定時間内に、操作部100に何の信号も入力しなかったときは、CPU70は、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択し、提案した第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aを、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定し、選択した包装硬貨収納サブボックスについてのデータを記憶するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0192】
これに対して、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70から提案された第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に、包装硬貨ロールCを収納することに同意しない旨を、操作部100に入力したときは、硬貨包装機内に位置している第一の包装硬貨収納サブボックスグループには、さらに、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスは残されておらず、硬貨の包装処理を続行することは不可能であるから、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させ、さらに、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aの他には、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスが存在しない旨を、ディスプレイパネル105に表示させるとともに、オペレータに再考を求めるメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0193】
その結果、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70により再提案された第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に、包装硬貨ロールCを収納することに同意する旨を、操作部100に入力したとき、あるいは、CPU70の再提案に対して、オペレータが、所定時間内に、操作部100に何の信号も入力しなかったときは、CPU70は、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aについてのデータを記憶するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込み、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に、包装硬貨ロールCを収納すべき旨のメッセージを、改めて、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0194】
こうして、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bに代えて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aが、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして決定されると、CPU70は、包装硬貨ロールCを生成して、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に収納したのと同様にして、硬貨の包装および包装硬貨ロールCの第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する他の包装硬貨収納サブボックス内への収納を再開し、生成した包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に収納させる。
【0195】
こうして、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内への包装硬貨ロールCの収納を続けた結果、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第二の開口部42あるいは第一の開口部41内に存在するようになり、第二の開口部42に設けられた第二の包装硬貨収納サブボックス40bに対応する第二の包装硬貨センサ44あるいは第一の開口部41に設けられた第一の包装硬貨収納サブボックス40aに対応する第一の包装硬貨センサ43から、包装硬貨検出信号がCPU70に入力されたときは、対応する包装硬貨収納サブボックス内に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させると、包装硬貨ロールCのジャミングが生じ、これ以上、その包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることはできない。しかしながら、この時点では、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内は、すでに、包装硬貨ロールCによって満たされ、第一の開口部41に設けられた第一の包装硬貨収納サブボックス40aに対応する第一の包装硬貨センサ43あるいは第二の開口部42に設けられた第二の包装硬貨収納サブボックス40bに対応する第二の包装硬貨センサ44から、包装硬貨検出信号が、CPU70に入力されているから、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされている第一の包装硬貨収納サブボックスグループには、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスは残されておらず、硬貨の包装処理を続けることはできない。したがって、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨の包装処理を中断させ、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされるように、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置に位置させるべき旨をオペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0196】
一方、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内には、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることはできないと判定し、CPU70が、アラーム手段106にアラームを発生させ、さらに、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aの他には、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスが存在しない旨を、ディスプレイパネル105に表示させるとともに、オペレータに再考を求めるメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させたにもかかわらず、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、依然として、CPU70により再提案された第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aに、包装硬貨ロールCを収納することに同意しない旨を、操作部100に入力したときは、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされている包装硬貨収納ボックス40の第一の包装硬貨収納サブボックスグループには、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40a以外に、包装硬貨ロールCを収納する包装硬貨収納サブボックスは存在しないから、硬貨の包装処理を続けることは不可能である。しかし、その一方で、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内には、包装硬貨ロールCは収納されておらず、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスには、包装硬貨ロールCを収納させることができるから、硬貨の包装処理を続けるためには、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCを収納可能なように、包装硬貨収納ボックス40を硬貨包装機に取り付けることが必要である。したがって、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨の包装処理を中断させて、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされるように、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置に位置させるべき旨をオペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0197】
その結果、オペレータが、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置に位置させることなく、所定時間が経過したと判定したときは、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0198】
これに対して、オペレータが、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされるように、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置に位置させたときは、包装硬貨収納ボックス40の外壁面に形成された第二の識別子48bが、光学センサ60によって検出されて、識別子検出信号が、CPU70に出力される。したがって、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づいて、CPU70は、包装硬貨収納ボックス40がスライドされて、第二の位置にセットされたか否かを判定することができる。
【0199】
光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、CPU70が、包装硬貨収納ボックス40がスライドされて、第二の位置にセットされたと判定したときは、CPU70は、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bについてのデータを記憶するRAM72のメモリ領域に書き込まれた包装硬貨ロール収納データを消去するとともに、包装硬貨ロールCの第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内への収納処理を実行する。
【0200】
すなわち、まず、CPU70は、生成された包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納可能である旨を、ディスプレイパネル105に表示させるとともに、生成された包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれに収納させるべきかの指定を促すメッセージをディスプレイパネル105に表示させる。
【0201】
その結果、オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作されて、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dが指定されたときは、この時点では、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれにも、包装硬貨ロールCは収納されておらず、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれにも、包装硬貨ロールCを収納することができるから、CPU70は、オペレータによって指定された第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dを、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定し、その包装硬貨収納サブボックスについてのデータを格納するRAM72のメモリ領域に、その包装硬貨収納サブボックス内に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCを収納する旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0202】
これに対して、所定時間にわたって、オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを指定しない場合には、CPU70は、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dを、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定し、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dについてのデータを格納するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0203】
こうして、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定されると、CPU70は、包装すべき硬貨の金種および生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0204】
次いで、オペレータによって、操作部100の所定のキーが操作されて、スタート信号が入力される。
【0205】
スタート信号を受けると、CPU70は、包装硬貨ロールCを生成し、生成した包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bに収納させたのと同様にして、包装硬貨ロールCを生成する。
【0206】
したがって、オペレータが、単に、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置に位置させるだけで、硬貨の包装処理を再開することが可能になる。
【0207】
生成された包装硬貨ロールCは、シュート50内を落下して、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間に保持される。
【0208】
次いで、包装硬貨ロールCは、オペレータの指示あるいはCPU70の選択にしたがって、包装硬貨分配手段51により、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれかに向けて、送られる。
【0209】
ここに、この時点では、硬貨包装機の第一の開口部41の下方に、第三の包装硬貨収納サブボックス40cが位置し、第二の開口部42の下方には、第四の包装硬貨収納サブボックス40dが位置しているから、オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第三の包装硬貨収納サブボックス40cを指定し、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、CPU70が、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第三の包装硬貨収納サブボックス40cを選択し、その旨が、RAM72に書き込まれている場合には、包装硬貨ロールCが生成されると、CPU70は、分配手段モータ92に第一の駆動信号を出力して、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図9において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動させる。
【0210】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aに対して、鈍角をなして連なる第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれ、第一の開口部41を介して、第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に落下し、第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納される。
【0211】
これに対して、オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第四の包装硬貨収納サブボックス40dを指定し、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、CPU70が、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、第四の包装硬貨収納サブボックス40dを選択し、その旨が、RAM72に書き込まれている場合には、包装硬貨ロールCが生成されると、CPU70は、分配手段モータ92に第二の駆動信号を出力して、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、図8に示された包装硬貨支持位置から、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約60度ないし70度にわたって、揺動させる。
【0212】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bに送られ、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持される。
【0213】
こうして、包装硬貨ロールCが、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されると、CPU70は、分配手段モータ92に第三の駆動信号を出力して、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53を、さらに、図8および図10において、支軸52まわりに、時計方向に約90度にわたって、揺動させる。
【0214】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されていた包装硬貨ロールCは、ガイド部材57の第二のガイド面57b上に導かれ、第二の開口部42を介して、第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に落下して、第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納される。
【0215】
同様にして、硬貨包装機に投入され、オペレータによって、包装すべき金種の硬貨として指定された所定枚数の硬貨が、包装されて、包装硬貨ロールCが生成され、オペレータの指示にしたがって、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、選択的に収納される。
【0216】
こうして、次々に、包装すべき金種の硬貨を包装し、包装硬貨ロールCを生成して、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、オペレータが指示した包装硬貨収納サブボックスあるいはCPU70が選択した包装硬貨収納サブボックス内に収納した結果、オペレータの指示あるいはCPU70の選択にしたがって、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第一の開口部41あるいは第二の開口部42内に存在するようになり、第三の包装硬貨収納サブボックス40cに対応する第一の包装硬貨センサ43あるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dに対応する第二の包装硬貨センサ44から、包装硬貨検出信号がCPU70に入力されたときは、対応する包装硬貨収納サブボックス内に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させると、包装硬貨ロールCのジャミングが生じ、これ以上、その包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定されるから、CPU70は、ROM71に記憶された包装硬貨収納サブボックス選択用データにしたがって、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dに代えて、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cを、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして、選択し、選択した包装硬貨収納サブボックスに対応する包装硬貨センサから、包装硬貨検出信号が入力されているか否かを判定する。
【0217】
この時点では、生成された包装硬貨ロールCは、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納され、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c以外の第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックス、すなわち、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内には、包装硬貨ロールCは収納されていないから、選択した包装硬貨収納サブボックスに対応する包装硬貨センサから、包装硬貨検出信号は入力されておらず、したがって、CPU70は、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択した包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることが可能であると判定して、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた包装硬貨収納サブボックスに、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることは不可能で、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dに代えて、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択した第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cに、包装硬貨ロールCを収納すべき旨を提案するメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0218】
ディスプレイパネル105に表示されたメッセージに基づいて、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70の提案に同意する旨を入力したとき、あるいは、ディスプレイパネル105に表示されたメッセージに対して、オペレータが、所定時間内に、操作部100に何の信号も入力しなかったときは、CPU70は、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、選択し、提案した第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cを、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして、決定し、選択した包装硬貨収納サブボックスについてのデータを記憶するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込む。
【0219】
これに対して、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70から提案された第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、包装硬貨ロールCを収納することに同意しない旨を、操作部100に入力したときは、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされている第二の包装硬貨収納サブボックスグループには、さらに、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスは残されておらず、硬貨の包装処理を続行することは不可能であるから、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させ、さらに、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cの他には、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスが存在しない旨を、ディスプレイパネル105に表示させるとともに、オペレータに再考を求めるメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0220】
その結果、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、CPU70により再提案された第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、包装硬貨ロールCを収納することに同意する旨を、操作部100に入力したとき、あるいは、CPU70の再提案に対して、オペレータが、所定時間内に、操作部100に何の信号も入力しなかったときは、CPU70は、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cについてのデータを記憶するRAM72のメモリ領域に、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込み、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、包装硬貨ロールCを収納すべき旨のメッセージを、改めて、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0221】
こうして、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dに代えて、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cが、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして決定されると、CPU70は、包装硬貨ロールCを生成して、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納したのと同様にして、硬貨の包装および包装硬貨ロールCの第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する他の包装硬貨収納サブボックス内への収納を再開し、生成した包装硬貨ロールCを、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納させる。
【0222】
こうして、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内への包装硬貨ロールCの収納を続けた結果、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納された包装硬貨ロールCの一部が、第二の開口部42あるいは第一の開口部41内に存在するようになり、第二の開口部42に設けられた第四の包装硬貨収納サブボックス40dに対応する第二の包装硬貨センサ44あるいは第一の開口部41に設けられた第三の包装硬貨収納サブボックス40cに対応する第一の包装硬貨センサ43から、包装硬貨検出信号がCPU70に入力されたときは、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c内に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させると、包装硬貨ロールCのジャミングが生じ、これ以上、その包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることはできない。しかしながら、この時点では、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内は、すでに、包装硬貨ロールCによって満たされ、第一の開口部41に設けられた第三の包装硬貨収納サブボックス40cに対応する第一の包装硬貨センサ43あるいは第二の開口部42に設けられた第四の包装硬貨収納サブボックス40dに対応する第二の包装硬貨センサ44から、包装硬貨検出信号が、CPU70に入力されているから、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされている第二の包装硬貨収納サブボックスグループには、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスは存在せず、硬貨の包装処理を続けることは不可能である。また、この時点では、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの双方あるいは一方は、包装硬貨ロールCによって満たされている。
【0223】
したがって、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にセットしても、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることは不可能であるか、あるいは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方にしか、包装硬貨ロールCを収納させることはできず、硬貨の包装処理を中断して、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にセットしても、すぐに、再度、硬貨の包装処理を中断することが必要になり、非効率であるから、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨の包装処理を中断させ、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0224】
一方、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定し、CPU70が、アラーム手段106にアラームを発生させ、さらに、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cの他には、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスが存在しない旨を、ディスプレイパネル105に表示させるとともに、オペレータに再考を求めるメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させたにもかかわらず、オペレータが、操作部100の所定のキーを操作して、依然として、CPU70により再提案された第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cに、包装硬貨ロールCを収納することに同意しない旨を、操作部100に入力したときは、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされている第二の包装硬貨収納サブボックスグループには、第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40c以外に、包装硬貨ロールCを収納することができる包装硬貨収納サブボックスは存在せず、硬貨の包装処理を続けることは不可能である。また、この時点では、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの双方あるいは一方は、包装硬貨ロールCによって満たされている。
【0225】
したがって、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にセットしても、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納させることは不可能であるか、あるいは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方にしか、包装硬貨ロールCを収納させることはできず、硬貨の包装処理を中断して、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にセットしても、すぐに、再度、硬貨の包装処理を中断することが必要になり、非効率であるから、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨の包装処理を中断させ、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0226】
その結果、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが、包装硬貨収納ボックス40を硬貨包装機から取り外すことなく、所定時間が経過し、あるいは、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機から取り外されたが、再度、硬貨包装機にセットされることなく、所定時間が経過し、あるいは、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機から取り外され、包装硬貨収納ボックス40が、再度、硬貨包装機にセットされたが、第一の包装硬貨センサ43および第二の包装硬貨センサ44の少なくとも一方から、包装硬貨検出信号が入力されたまま、所定時間が経過したと判定したときは、CPU70は、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0227】
これに対して、光学センサ60から入力される識別子検出信号ならびに第一の包装硬貨センサ43および第二の包装硬貨センサ44から包装硬貨検出信号が入力されているかについての判別結果に基づき、オペレータが、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットしたと判定したときは、CPU70は、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づいて、包装硬貨収納ボックス40が、第一の位置にセットされているか、あるいは、第二の位置にセットされているかを判別し、判別結果にしたがって、硬貨の包装処理を開始したのと同様にして、硬貨を包装し、生成された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に収納させる。
【0228】
こうして、硬貨の包装および包装硬貨ロールCの包装硬貨収納サブボックス内への収納が続けられ、硬貨包装機内に投入された硬貨がすべて、硬貨回収ボックス31、下部ホッパ45、硬貨集積部10および端数硬貨回収ボックス55内に送られたと判定すると、CPU70は、RAM72にアクセスして、オペレータによって、第一の包装処理モードが指定されていると判定した場合には、オペレータが指定した金種の硬貨の包装が完了した旨のメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させ、同時に、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0229】
硬貨の包装処理が終了すると、オペレータによって、包装硬貨収納ボックス40が、硬貨包装機から引き出されて、包装硬貨収納ボックス40内に収納された包装硬貨ロールCが、オペレータによって取り出され、端数硬貨回収ボックス55が、硬貨包装機から引き出されて、端数硬貨回収ボックス55内に回収された包装すべき金種の端数硬貨は、オペレータによって回収される。
【0230】
さらに、オペレータによって、下部ホッパ45が、硬貨包装機から引き出されて、下部ホッパ45内に回収された包装すべき金種以外の金種の受け入れ可能な硬貨が回収され、硬貨回収ボックス31が、硬貨包装機から引き出され、硬貨回収ボックス31内に回収された偽装硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨が、受け入れ可能な硬貨と別個に回収される。
【0231】
これに対して、オペレータによって、第二の包装処理モードが指定されている場合には、硬貨包装機によって、さらに、オペレータが、包装すべき金種の硬貨として指定した以外の金種の硬貨が包装され、生成された包装硬貨ロールCが、包装硬貨収納ボックス40内に収納される。
【0232】
すなわち、CPU70は、RAM72にアクセスして、まず、オペレータによって包装すべき金種として指定された金種以外の金種の受け入れ可能な硬貨で、検出された枚数が最も多かった金種の硬貨を選択して、次に、包装すべき金種の硬貨として決定し、RAM72に書き込み、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、二番目に包装すべき硬貨の金種を、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0233】
異なる金種の包装硬貨ロールCは、別個に回収されることが好ましいため、本実施態様においては、異なる金種の包装硬貨ロールCは、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納されるように構成されており、したがって、CPU70は、まず、RAM72に書き込まれている包装硬貨ロール収納データに基づいて、その時点で、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていない包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCが収納されているか否かを判定する。
【0234】
その結果、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていない包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、その時点で、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていない包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスが第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40をセットすべき旨を促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0235】
これに対して、その時点で、第一の開口部41および第二の開口部42の下方にセットされていない包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスの少なくとも一方に、包装硬貨ロールCが収納されていると判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0236】
すなわち、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが指定した金種の硬貨の包装が完了した時点で、包装硬貨収納ボックス40が第一の位置にセットされ、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置していると判定したときは、CPU70は、RAM72に書き込まれている包装硬貨ロール収納データに基づいて、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCが収納されているか否かを判定する。
【0237】
その結果、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、いずれも、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40を第二の位置にスライドさせるべき旨を促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0238】
これに対して、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの少なくとも一方に、包装硬貨ロールCが収納されていると判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0239】
一方、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが指定した金種の硬貨の包装が完了した時点で、包装硬貨収納ボックス40が第二の位置にセットされ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置していると判定したときは、CPU70は、RAM72に書き込まれている包装硬貨ロール収納データに基づいて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、包装硬貨ロールCが収納されているか否かを判定する。
【0240】
その結果、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、いずれも、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にスライドさせるべき旨を促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0241】
これに対して、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの少なくとも一方に、包装硬貨ロールCが収納されていると判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0242】
ここに、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの少なくとも一方あるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの少なくとも一方に、包装硬貨ロールCが収納されていると判定したときに、CPU70が、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外すべき旨を、ディスプレイパネル105に表示させるように構成されているのは、かかる場合には、少なくとも、各包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックス内にしか、包装硬貨ロールCを収納させることはできず、硬貨の包装処理を中断して、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置あるいは第一の位置にセットしても、すぐに、再度、硬貨の包装処理を中断することが必要になり、非効率だからである。
【0243】
以下においては、オペレータが指定した金種の硬貨の包装が完了した時点で、包装硬貨収納ボックス40が第二の位置にセットされ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置していたと仮定する。
【0244】
したがって、CPU70は、まず、RAM72に書き込まれている包装硬貨ロール収納データに基づいて、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、包装硬貨ロールCが収納されているか否かを判定し、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、いずれも、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40を第一の位置にスライドさせるべき旨を促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0245】
その結果、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第一の位置に位置させることなく、所定時間が経過したと判定したときは、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0246】
これに対して、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第一の位置にセットしたと判定したときは、オペレータによって指定された金種の硬貨を包装し、生成した包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bに選択的に収納させたのと同様にして、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方が、二番目に包装すべき金種の硬貨が包装され、生成された包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして決定される。
【0247】
一方、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの少なくとも一方に、包装硬貨ロールCが収納されていると判定したときは、CPU70は、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0248】
その結果、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づき、オペレータが、包装硬貨収納ボックス40を硬貨包装機から取り外すことなく、所定時間が経過し、あるいは、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機から取り外されたが、再度、硬貨包装機にセットされることなく、所定時間が経過し、あるいは、包装硬貨収納ボックス40が硬貨包装機から取り外され、包装硬貨収納ボックス40が、再度、硬貨包装機にセットされたが、第一の包装硬貨センサ43および第二の包装硬貨センサ44の少なくとも一方から、包装硬貨検出信号が入力されたまま、所定時間が経過したと判定したときは、CPU70は、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0249】
これに対して、光学センサ60から入力される識別子検出信号ならびに第一の包装硬貨センサ43および第二の包装硬貨センサ44から包装硬貨検出信号が入力されているかについての判別結果に基づき、オペレータが、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットしたと判定したときは、CPU70は、光学センサ60から入力される識別子検出信号に基づいて、包装硬貨収納ボックス40が、第一の位置にセットされているか、あるいは、第二の位置にセットされているかを判別し、判別結果にしたがって、オペレータが指定した金種の硬貨の包装処理を開始した場合と同様にして、二番目に包装すべき金種の硬貨が包装され、生成された包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスグループと、包装硬貨収納サブボックスが決定される。
【0250】
こうして、二番目に包装すべき金種の硬貨が包装され、生成された包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが決定されると、CPU70は、その包装硬貨収納サブボックスについてのデータを格納するRAM72のメモリ領域に、二番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCが収納される旨を、包装硬貨ロール収納データとして、書き込むとともに、包装すべき硬貨の金種および二番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCを収納する包装硬貨収納サブボックスを、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0251】
次いで、二番目に包装すべき金種の硬貨の包装および生成された包装硬貨ロールCの包装硬貨収納サブボックス内への収納が開始される。
【0252】
CPU70は、まず、下部搬送ベルトモータ94、リフトモータ95および供給ベルトモータ96に駆動信号を出力して、搬送ベルト36、硬貨リフトベルト37および供給ベルト38を駆動させる。
【0253】
その結果、オペレータが、包装すべき金種の硬貨として指定した以外の金種の硬貨で、下部ホッパ35内に回収された硬貨は、下部ホッパ35の底部を形成する搬送ベルト36によって、硬貨リフトベルト37に受け渡される。
【0254】
搬送ベルト36から、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、硬貨リフトベルト37に設けられた櫛歯状の突起37aによって、その下縁が係止され、硬貨リフトベルト37の面に、硬貨面が沿った状態で、下部ホッパ35から上部ホッパ1に向けて搬送される。
【0255】
硬貨リフトベルト37が駆動されるのにともなって、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、上方に送られ、硬貨リフトベルト37の上端部近傍に設けられたスクレイパープレート(図示せず)によって、硬貨リフトベルト37から掻き落とされ、供給ベルト38上に落下する。
【0256】
こうして、供給ベルト38上に落下した硬貨は、供給ベルト38によって、それぞれ、上部ホッパ1内に供給され、上部ホッパ1の開口部1aを介して、第一の回転円板2上に落下する。
【0257】
第一の回転円板2上に落下した硬貨は、第一の回転円板2の回転によって生じた遠心力によって、第二の回転円板3上に送られる。
【0258】
第二の回転円板3内に送り込まれた硬貨は、第二の回転円板3の回転により生じた遠心力により、環状のガイドに沿って移動し、環状のガイドに設けられた送出口(図示せず)から、硬貨通路4内に、1枚ずつ、送り出される。
【0259】
第二の回転円板3から硬貨通路4に送り出された硬貨は、硬貨通路4の上面と搬送ベルト5との間に挟持されつつ、硬貨通路4内を移送される。
【0260】
硬貨は、方向転換部4aにおいて、硬貨包装機の本体に沿って、略90度にわたって、その搬送方向を変えた後、方向転換部4aの下流側の硬貨通路4に設けられた硬貨検出部7に送られる。
【0261】
硬貨判別部7によって、硬貨の光学データおよび材質データが検出され、硬貨判別部7によって、検出された硬貨の光学データおよび材質データは、硬貨判別部7から、CPU70に出力される。
【0262】
CPU70は、硬貨判別部7から、硬貨の光学データおよび材質データを受けると、ROM71に、金種別に記憶されている硬貨の基準光学データおよび基準材質データを読み出して、硬貨判別部7から入力された硬貨の光学データおよび材質データと比較し、その硬貨が、受け入れ可能な硬貨か、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨かを判別し、受け入れ可能な硬貨であると判別したときは、さらに、その硬貨の金種を判別し、判別結果をRAM72に書き込む。
【0263】
二番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCを生成する場合には、硬貨包装機に投入された硬貨のうち、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨は、すでに硬貨回収ボックスに回収されているので、CPU70によって、その硬貨は、受け入れ可能な硬貨と判別され、その硬貨の金種が判別されて、判別結果がRAM72に書き込まれる。
【0264】
硬貨が、さらに、硬貨通路4内を下流側に向けて搬送され、センサ8aによって、その硬貨が検出されると、センサ8aから、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0265】
二番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCを生成する場合には、硬貨包装機に投入された硬貨のうち、偽造硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨は、すでに硬貨回収ボックスに回収されているので、CPU70は、センサ8aから、硬貨検出信号が入力されても、何の信号も出力せず、硬貨は、第一の硬貨回収口8を通過して、センサ8bによって、検出される。
【0266】
センサ8bが、硬貨を検出すると、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0267】
CPU70は、センサ8bから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出し、その硬貨の金種に対応するRAM72のメモリ領域に、センサ8bによって検出された硬貨の枚数を書き込む。
【0268】
硬貨は、さらに、硬貨通路4内を下流側に向けて搬送され、センサ9aによって、その硬貨が検出されると、センサ9aから、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0269】
CPU70は、センサ9aから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に記憶されたその硬貨の判別結果を読み出すとともに、RAM72に記憶された包装すべき硬貨の金種を読み出す。
【0270】
CPU70は、RAM72に記憶されたその硬貨の判別結果と、RAM72に記憶された包装すべき硬貨の金種とに基づき、その硬貨の金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判定する。
【0271】
その硬貨の金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判定した結果、その硬貨の金種が、包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定したときは、CPU70は、第二のソレノイド84に駆動信号を出力して、第二の突出部材9dを、ガイドレール6a内に退避した退避位置から、硬貨通路4内に突出した突出位置に回動させる。
【0272】
その結果、その金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定された硬貨は、第二の突出部材9dによって、ガイドレール6bに向けて押され、ガイドレール6aの内壁から離れ、ガイドレール6aの内壁によってガイドされない状態で、第二の硬貨回収口9に送られる。
【0273】
第二の硬貨回収口9は、ガイドレール6aの内壁と、突出位置にある第二の突出部材9dの先端部との距離L5が、ガイドレール6aの内壁と、第二の硬貨回収口9のガイドレール6a側の縁部との距離L6よりもわずかに大きくなるように、形成されているから、その金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致しないと判定された硬貨は、そのガイドレール6a側の縁部が、ガイドレール6aと第二の硬貨回収口9との間の硬貨通路4の上面で支持されなくなり、第二の硬貨回収口9内に落下し、第二の硬貨回収口9に接続された第二の硬貨回収通路32を介して、下部ホッパ35内に回収される。
【0274】
これに対して、センサ8aによって検出された硬貨の金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致している判別されていたときは、CPU70は何の信号も出力しない。
【0275】
その結果、その金種が、二番目に包装すべき硬貨の金種と一致していると判定された硬貨は、両縁部が、ガイドレール6aと第二の硬貨回収口9との間の硬貨通路4の上面および第二の硬貨回収口9とガイドレール6bとの間の硬貨通路4の上面によって支持されつつ、第二の硬貨回収口9に送られ、第二の硬貨回収口9は、ガイドレール6aの内壁と、第二の硬貨回収口9のガイドレール6b側の縁部との距離L4が、処理すべき最小径の硬貨の径よりもわずかに小さくなるように形成されているから、硬貨は、第二の硬貨回収口9内に落下することなく、第二の硬貨回収口9を通過する。
【0276】
硬貨回収口9を通過した硬貨Cは、センサ9b上を通過して、センサ9bによって、検出される。
【0277】
センサ9bが、硬貨を検出すると、硬貨検出信号がCPU70に出力される。
【0278】
CPU70は、センサ9bから、硬貨検出信号を受けると、RAM72に書き込まれたその硬貨の判別結果を読み出して、その硬貨の金種、すなわち、二番目に包装すべき硬貨の金種に対応するRAM72のメモリ領域に、センサ9bによって検出された硬貨の枚数を書き込む。
【0279】
二番目に包装すべき金種の硬貨は、さらに、硬貨通路4内を、硬貨通路4の終端部に向けて、下流側に送られる。
【0280】
硬貨通路4の終端部に達した二番目に包装すべき金種の硬貨は、硬貨通路4の終端部に接続された硬貨集積部10に送られる。
【0281】
硬貨集積部10に送られた二番目に包装すべき金種の硬貨は、オペレータによって、包装すべき金種の硬貨として指定された硬貨と同様にして、集積されて、所定枚数の集積硬貨が生成される。
【0282】
生成された集積硬貨は、オペレータによって、包装すべき金種の硬貨として指定された硬貨と同様にして、硬貨包装部20に送られて、包装ローラ21、21、21によって、その周囲に包装用フイルムが巻回され、集積硬貨に巻回された包装用フイルムの上下端部が加締められて、二番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCが生成される。
【0283】
こうして、生成された包装硬貨ロールCは、オペレータによって指定された金種の硬貨を包装して、生成された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に収納したのと同様にして、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に選択的に収納される。
【0284】
以下、オペレータによって指定された金種の硬貨を包装して、生成された包装硬貨ロールCを、包装硬貨収納ボックス40内の第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、選択的に収納させたのと同様にして、二番目に包装すべき金種の硬貨を包装して、生成された包装硬貨ロールCが、包装硬貨収納ボックス40内の第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、選択的に収納される。
【0285】
こうして、次々に、二番目に包装すべき金種の硬貨が包装され、所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールCが生成されて、所定の包装硬貨収納サブボックス内に収納され、オペレータによって指定された包装すべき金種の硬貨の包装完了後に、下部ホッパ45から、上部ホッパ1を介して、第二の回転円板3に送られたすべての硬貨が、下部ホッパ45、硬貨集積部10および端数硬貨回収ボックス55内に送られると、オペレータによって包装すべき金種として指定された金種の硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成した際に、下部ホッパ45内に回収された受け入れ可能な硬貨で、検出された枚数が最も多かった金種の硬貨の包装および包装硬貨ロールCの生成が完了する。
【0286】
オペレータによって、第二の包装処理モードが選択されている場合には、オペレータによって包装すべき金種として指定された金種の硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成した際に、下部ホッパ45内に回収された受け入れ可能な硬貨で、検出された枚数が最も多かった金種の硬貨の包装および包装硬貨ロールCの生成が完了すると、オペレータによって包装すべき金種として指定された金種の硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成した際に、下部ホッパ45内に回収された受け入れ可能な硬貨で、検出された枚数が二番目に多かった金種の硬貨の包装処理が開始される。
【0287】
すなわち、CPU70は、まず、RAM72にアクセスして、オペレータによって包装すべき金種として指定された金種の硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成した際に、下部ホッパ45内に回収された受け入れ可能な硬貨で、検出された枚数が二番目に多かった金種の硬貨を選択して、三番目に、包装すべき金種の硬貨として決定し、RAM72に書き込み、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、三番目に包装すべき硬貨の金種を、ディスプレイパネル105に表示させる。
【0288】
こうして、三番目に包装すべき硬貨の金種が決定されると、CPU70は、二番目に包装すべき金種の硬貨を包装して、生成した包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に選択的に収納したのと同様にして、三番目に包装すべき金種の硬貨を包装して、生成される包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定し、下部搬送ベルトモータ94、リフトモータ95および供給ベルトモータ96に駆動信号を出力して、搬送ベルト36、硬貨リフトベルト37および供給ベルト38を駆動させる。
【0289】
その結果、下部ホッパ35内に回収されたオペレータが、包装すべき金種の硬貨として指定した以外の金種の硬貨は、下部ホッパ35の底部を形成する搬送ベルト36によって、硬貨リフトベルト37に受け渡される。
【0290】
搬送ベルト36から、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、硬貨リフトベルト37に設けられた櫛歯状の突起37aによって、その下縁が係止され、硬貨リフトベルト37の面に、硬貨面が沿った状態で、下部ホッパ35から上部ホッパ1に向けて搬送される。
【0291】
硬貨リフトベルト37が駆動されるのにともなって、硬貨リフトベルト37に受け渡された硬貨は、それぞれ、上方に送られ、硬貨リフトベルト37の上端部近傍に設けられたスクレイパープレート(図示せず)によって、硬貨リフトベルト37から掻き落とされ、供給ベルト38上に落下する。
【0292】
こうして、供給ベルト38上に落下した硬貨は、供給ベルト38によって、それぞれ、上部ホッパ1内に供給され、上部ホッパ1の開口部1aを介して、第一の回転円板2上に落下する。
【0293】
第一の回転円板2上に落下した硬貨は、第一の回転円板2の回転によって生じた遠心力によって、第二の回転円板3上に送られる。
【0294】
第二の回転円板3内に送り込まれた硬貨は、第二の回転円板3の回転により生じた遠心力により、環状のガイドに沿って移動し、環状のガイドに設けられた送出口(図示せず)から、硬貨通路4内に、1枚ずつ、送り出され、三番目に包装すべき金種の硬貨が、二番目に包装された金種の硬貨と同様にして、選択的に、硬貨集積部10に送られて、所定枚数の硬貨が集積された集積硬貨が生成される。
【0295】
生成された集積硬貨は、二番目に包装された金種の硬貨と同様にして、硬貨包装部20に送られ、包装ローラ21、21、21によって、その周囲に包装用フイルムが巻回され、集積硬貨に巻回された包装用フイルムの上下端部が加締められて、三番目に包装すべき金種の硬貨の包装硬貨ロールCが生成される。
【0296】
こうして生成された包装硬貨ロールCは、CPU70によって、あらかじめ決定された包装硬貨収納サブボックス内に収納される。
【0297】
さらに、二番目にすべき金種の硬貨を包装して、生成された包装硬貨ロールCと同様にして、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの中から、順次、三番目に包装すべき金種の硬貨を包装して、生成される包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが決定され、生成された包装硬貨ロールCが収納される。
【0298】
同様にして、硬貨包装機に投入されたすべての受け入れ可能な硬貨が、オペレータによって指定された包装すべき金種の硬貨の包装完了後に、下部ホッパ45に収納されている硬貨の枚数が多い順に、順次、包装され、包装硬貨ロールCが生成されて、所定の包装硬貨収納サブボックス内に収納される。
【0299】
こうして、硬貨包装機に投入されたすべての受け入れ可能な硬貨の包装処理ならびに包装硬貨ロールCの生成処理および包装硬貨収納ボックスへの収納処理が完了すると、CPU70は、第一の回転円板モータ80、第二の回転円板モータ81および搬送ベルトモータ82に、それぞれ、駆動停止信号を出力して、第一の回転円板2および第二の回転円板3の回転を停止させるとともに、搬送ベルト5の駆動を停止させて、硬貨包装機に投入された硬貨の包装処理を終了させる。
【0300】
硬貨の包装処理が終了すると、オペレータによって、包装硬貨収納ボックス40が、硬貨包装機から引き出されて、包装硬貨収納ボックス40内に収納された包装硬貨ロールCが、オペレータによって取り出され、端数硬貨回収ボックス55が、硬貨包装機から引き出されて、端数硬貨回収ボックス55内に回収された包装すべき金種の端数硬貨は、オペレータによって回収される。
【0301】
さらに、オペレータによって、下部ホッパ45が、硬貨包装機から引き出されて、下部ホッパ45内に回収された包装すべき金種以外の金種の受け入れ可能な硬貨が回収され、硬貨回収ボックス31が、硬貨包装機から引き出され、硬貨回収ボックス31内に回収された偽装硬貨や外国硬貨などの受け入れ不能な硬貨が、受け入れ可能な硬貨と別個に回収される。
【0302】
本実施態様によれば、包装硬貨収納ボックス40が、同じ内容積を有する第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dに分割されているから、同じ内容積の包装硬貨収納ボックスを用いる場合においても、複数のサブボックスに分割されていない包装硬貨収納ボックス内に、所定の金種の硬貨が包装されて、生成された包装硬貨ロールCを収納させる場合に比して、数多くの包装硬貨ロールCを収納させることができ、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0303】
すなわち、複数のサブボックスに分割されていない包装硬貨収納ボックス内に、生成された包装硬貨ロールを収納する場合には、包装硬貨収納ボックス内に収納された包装硬貨ロールが、硬貨包装機の開口部の下方で、積み重ねられて、盛り上がり、包装硬貨収納ボックス内に、さらに、包装硬貨ロールを収納させることが可能であるにもかかわらず、硬貨包装機の開口部に設けられたセンサによって、包装硬貨ロールが検出され、包装硬貨回収ボックス内が、生成された包装硬貨ロールによって満たされたと判定されやすく、したがって、硬貨包装機の作動を頻繁に停止させて、包装硬貨収納ボックス内に収納されている包装硬貨ロールを回収することが必要であり、きわめて不効率であるという問題があったが、本実施態様によれば、包装硬貨収納ボックス40が、同じ内容積を有する第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dに分割されているから、第一の開口部41あるいは第二の開口部42の下方の包装硬貨収納サブボックス内で、包装硬貨ロールCが積み重ねられて、盛り上がっても、複数のサブボックスに分割されていない包装硬貨収納ボックス内に収納可能な包装硬貨ロールCよりも、より多くの包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納することが可能になり、したがって、包装硬貨収納ボックス40の内容積を有効に活用することができるから、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することが可能になる。
【0304】
また、本実施態様によれば、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができなくなったときは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、自動的に、包装硬貨ロールCが収納されていない第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第一の包装硬貨収納サブボックス40aが選択されて、包装硬貨ロールCが収納されるように構成され、一方、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができなくなったときは、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、自動的に、包装硬貨ロールCが収納されていない第四の包装硬貨収納サブボックス40dあるいは第三の包装硬貨収納サブボックス40cが選択されて、包装硬貨ロールCが収納されるように構成されているから、大量の硬貨を包装処理する場合においても、包装処理を中断することなく、きわめて効率的に、硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成することが可能になる。
【0305】
さらに、本実施態様によれば、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、それ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができなくなった場合に、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCが収納されていないときは、単に、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置にセットするだけで、硬貨の包装処理を続行することができ、一方、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、それ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができなくなった場合に、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、包装硬貨ロールCが収納されていないときは、単に、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第一の位置にセットするだけで、硬貨の包装処理を続行することができるから、長い時間にわたって、包装処理を中断することなく、きわめて効率的に、硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成することが可能になる。
【0306】
また、本実施態様によれば、第二の包装処理モードが選択され、硬貨包装機に投入された硬貨が、金種ごとに、順次、包装され、包装硬貨ロールCが生成される場合に、硬貨の金種ごとに、包装硬貨ロールCが異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納されるように構成されているから、包装処理の完了後に、きわめて効率的に、包装硬貨ロールCを、金種ごとに回収することが可能になる。
【0307】
さらに、本実施態様によれば、オペレータが、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを指定することができるように構成されているから、オペレータの意思に合致し、具体的な事情に則した硬貨の包装処理を実行することが可能になる。
【0308】
また、本実施態様によれば、それまで、包装硬貨ロールCを収納させていた包装硬貨収納サブボックスに、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができなくなり、硬貨包装機によって、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが提案された場合に、オペレータが、硬貨包装機によって提案された包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納することに同意しないときは、オペレータが同意する包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールCを収納するように構成されているから、オペレータの意思に合致し、具体的な事情に則した硬貨の包装処理を実行することが可能になる。
【0309】
図12は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構近傍の略断面図である。
【0310】
図12に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機は、その下部に着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックス40に加えて、その上部に、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールを収納する上部包装硬貨収納ボックス110を備えている。
【0311】
包装硬貨収納ボックス40と同様に、上部包装硬貨収納ボックス110は、いずれも、硬貨包装機に着脱可能に取り付けられている。
【0312】
図12に示されるように、包装硬貨分配手段51の側方には、包装硬貨分配手段51から、包装硬貨ロールを受け、上部包装硬貨収納ボックス110に向けて、移送する包装硬貨リフト120が設けられている。
【0313】
包装硬貨リフト120は、一対のプーリ121に巻回されたチェーンベルト122と、チェーンベルト122の内側表面に取り付けられ、チェーンベルト122によって昇降可能に構成された包装硬貨搬送部材123を備えている。図12においては、説明の便宜上、一方のプーリ121のみが図示されている。
【0314】
図12に示されるように、包装硬貨搬送部材123は、チェーンベルト122に固定された取り付け部123aと、取り付け部123aの下端部に設けられた軸123bと、軸123bまわりに揺動可能な板部材123cと、板部材123cの軸123bと反対側の端部の下側に取り付けられたローラ123dとを備え、板部材123cは、図12において、ばね(図示せず)によって、時計方向に付勢されている。
【0315】
図12に示されるように、包装硬貨リフト120の上部には、上部開口部125が形成されており、上部開口部125は、上部包装硬貨収容ボックス110に向けて、開口している。
【0316】
図12に示されるように、包装硬貨リフト120の上部開口部125には、発光素子と受光素子を備えた上部包装硬貨センサ126が設けられ、上部包装硬貨センサ126は、上部包装硬貨収容ボックス110内に収納され、積み重ねられた包装硬貨ロールCの一部が包装硬貨リフト60の上部開口部125内に存在し、発光素子から発せられた光を、包装硬貨ロールCが遮り、所定の時間にわたって、受光素子が検出しなったときに、すなわち、それ以上、上部包装硬貨収容ボックス110内に、包装硬貨ロールCを収納することができなくなったときに、包装硬貨検出信号を出力するように構成されている。
【0317】
包装硬貨リフト120の上部開口部125の直下には、包装硬貨搬送部材123のローラ123dに係合する係合部124aが設けられている。
【0318】
本実施態様にかかる硬貨包装機は、硬貨包装部20によって生成された包装硬貨ロールCを、包装硬貨分配手段51を駆動することにより、包装硬貨収納ボックス40の第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cもしくは第四の包装硬貨収納サブボックス40dまたは上部包装硬貨収容ボックス110に、選択的に送って、回収可能に構成され、包装硬貨搬送部材123は、チェーンベルト122によって、包装硬貨分配手段121から送り出された包装硬貨ロールCを受け取る包装硬貨受け取り位置と、包装硬貨分配手段51から受け取った包装硬貨ロールを、上部包装硬貨収容ボックス110内に送り出す包装硬貨送り出し位置と、包装硬貨受け取り位置から上方に退避し、包装硬貨分配手段51から送り出された包装硬貨ロールCをガイド部材57に導く退避位置との間を、昇降可能に構成されている。
【0319】
図13は、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、上部包装硬貨収容ボックス110に収納させる場合に、包装硬貨ロールCを、包装硬貨リフト120の包装硬貨搬送部材123に受け渡すときの包装硬貨分配手段51および包装硬貨搬送部材123の状態を示す略断面図である。
【0320】
図13に示されるように、包装硬貨ロールCを、包装硬貨リフト120の包装硬貨搬送部材123に受け渡すときは、包装硬貨搬送部材123は、包装硬貨受け取り位置に保持され、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、図12に示された包装硬貨支持位置から、図12および図13において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動される。
【0321】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、包装硬貨搬送部材123の上方に付勢された板状部材123cの上面に導かれ、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持される。
【0322】
次いで、チェーンベルト122が駆動され、包装硬貨搬送部材123が、包装硬貨受け取り位置から、上方の包装硬貨送り出し位置に向けて、上昇される。
【0323】
包装硬貨搬送部材123が上昇され、包装硬貨送り出し位置の直前に達すると、包装硬貨搬送部材123のローラ123dが、包装硬貨リフト120の上部開口部125の直下に形成された係合部124aに係合して、包装硬貨搬送部材123の板状部材123bの先端部が停止される。
【0324】
包装硬貨搬送部材123は、さらに上昇され、包装硬貨送り出し位置に達した時点で、チェーンベルト122が停止される。
【0325】
包装硬貨搬送部材123のローラ123dが、包装硬貨リフト120の係合部124aに係合した後に、包装硬貨搬送部材123が、包装硬貨送り出し位置に向けて、さらに上昇されるにつれて、包装硬貨搬送部材123の板状部材123bは、軸123bまわりに、図12および図13において、反時計方向に揺動され、したがって、包装硬貨搬送部材123が包装硬貨送り出し位置に達すると、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持された包装硬貨ロールCは、包装硬貨搬送部材123から、包装硬貨リフト120の上部に形成された上部開口部125に向けて、送り出され、包装硬貨リフト120に形成された上部開口部125を介して、上部包装硬貨収納ボックス110内に落下し、上部包装硬貨収納ボックス110内に収納される。
【0326】
本実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、硬貨包装機の第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40がセットされているときは、第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのいずれか一方、あるいは、上部包装硬貨収納ボックス110内に、生成された包装硬貨ロールCを選択的に収納させ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、硬貨包装機の第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40がセットされているときは、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれか一方、あるいは、上部包装硬貨収納ボックス110内に、生成された包装硬貨ロールCを選択的に収納させるように構成されている。
【0327】
生成された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dならびに上部包装硬貨収納ボックス110のいずれに収納させるかは、実施態様と同様にして、決定される。
【0328】
ここに、本実施態様においては、硬貨の包装処理の開始後、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび/または第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定した場合に、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70が、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dを選択し、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび/または第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定した場合に、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70が、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bを選択するように構成され、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCを上部包装硬貨収納ボックス110内に収納すべき旨を指示した場合にのみ、上部包装硬貨収納ボックス110内に、包装硬貨ロールCが収納されるように構成されている。
【0329】
本実施態様によれば、硬貨包装機は、その下部に、着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックス40に加えて、その上部に、着脱可能に取り付けられた上部包装硬貨収納ボックス110を備えており、2つの包装硬貨収納ボックスを備えているから、大量の硬貨を包装処理する場合においても、包装処理を中断することなく、長時間にわたって、連続して、硬貨包装機を動作させて、硬貨を包装することができ、きわめて効率的に、硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成することが可能になる。
【0330】
図14は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構近傍の略断面図である。
【0331】
図14に示されるように、本実施態様にかかる硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構は、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bを備えている。
【0332】
ここに、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bは、いずれも、硬貨包装機に着脱可能に取り付けられている。
【0333】
図14に示されるように、本実施態様においては、包装硬貨リフト120の上部には、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aに向けて、開口する第一の上部開口部125aと、第二の上部包装硬貨収納ボックス110bに向けて、開口する第二の上部開口部125bとが形成されている。
【0334】
図14に示されるように、包装硬貨リフト120の第一の上部開口部125aには、発光素子と受光素子を備えた第一の上部包装硬貨センサ126aが設けられ、第一の上部包装硬貨センサ126aは、第一の上部包装硬貨収納ボックス125a内に収納され、積み重ねられた包装硬貨ロールCの一部が包装硬貨リフト120の第一の上部開口部125a内に存在し、発光素子から発せられた光を、包装硬貨ロールCが遮り、所定の時間にわたって、受光素子が検出しなったときに、すなわち、これ以上、第一の上部包装硬貨収容ボックス110a内に、包装硬貨ロールCを収納することができなくなったときに、包装硬貨検出信号をCPU70に出力するように構成されている。
【0335】
同様に、図14に示されるように、包装硬貨リフト120の第二の上部開口部125bには、発光素子と受光素子を備えた第二の上部包装硬貨センサ126bが設けられ、第二の上部包装硬貨センサ126bは、第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に収納され、積み重ねられた包装硬貨ロールCの一部が包装硬貨リフト120の第二の上部開口部125b内に存在し、発光素子から発せられた光を、包装硬貨ロールCが遮り、所定の時間にわたって、受光素子が検出しなったときに、すなわち、これ以上、第二の上部包装硬貨収容ボックス110b内に、包装硬貨ロールCを収納することができなくなったときに、包装硬貨検出信号をCPU70に出力するように構成されている。
【0336】
包装硬貨搬送部材123は、図12に示された包装硬貨ロール分配収納機構と同様に、チェーンベルト122に固定された取り付け部123aと、取り付け部123aの下端部に設けられた軸123bと、軸123bまわりに揺動可能な板部材123cと、板部材123cの軸123bと反対側の端部の下側に取り付けられたローラ123dとを備え、板部材123cは、図14において、ばね(図示せず)によって、反時計方向に付勢されている。
【0337】
図14に示されるように、本実施態様においては、包装硬貨搬送部材123は、包装硬貨リフト120のチェーンベルト122の外側表面に取り付けられており、チェーンベルト122によって、包装硬貨分配手段51から送り出された包装硬貨ロールCを受け取る包装硬貨受け取り位置と、包装硬貨分配手段51から受け取った包装硬貨ロールCを、第一の上部包装硬貨収容ボックス110a内に送り出す第一の包装硬貨送り出し位置と、包装硬貨分配手段51から受け取った包装硬貨ロールCを、第二の上部包装硬貨収容ボックス110b内に送り出す第二の包装硬貨送り出し位置と、包装硬貨受け取り位置から上方に退避し、包装硬貨分配手段51から送り出された包装硬貨ロールCをガイド部材57に導く退避位置との間を、昇降可能に構成されている。
【0338】
包装硬貨リフト120の第一の上部開口部125aの直下には、通常は、図14において、包装硬貨リフト120の外側で、第一の上部包装硬貨収容ボックス110a側の退避位置に保持され、包装硬貨搬送部材123の板部材123c上に支持された包装硬貨ロールCを、第一の上部包装硬貨収容ボックス110a内に収納するときに、ソレノイド(図示せず)によって、退避位置から、包装硬貨リフト120の内側の包装硬貨収納位置に向けて、突出され、包装硬貨搬送部材123のローラ123dに係合可能に構成された係合部材124bが設けられている。
【0339】
硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収容サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収容サブボックス40c内に収納させる場合には、包装硬貨搬送部材123は、包装硬貨受け取り位置から上方に退避した退避位置に保持され、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、包装硬貨支持位置から、図14において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動される。
【0340】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aに対して、鈍角をなして連なる第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれる。
【0341】
こうして、ガイド部材57の第一のガイド面57a上に導かれた包装硬貨ロールCは、第一の開口部41を介して、第一の包装硬貨収容サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収容サブボックス40c内に落下し、第一の包装硬貨収容サブボックス40aあるいは第三の包装硬貨収容サブボックス40c内に収納される。
【0342】
これに対して、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納させる場合には、包装硬貨搬送部材123は、包装硬貨受け取り位置から上方に退避した退避位置に保持され、まず、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、包装硬貨支持位置から、図14において、支軸52まわりに、時計方向に約60度ないし70度にわたって、揺動される。
【0343】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bに送られ、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持される。
【0344】
こうして、包装硬貨ロールCが、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されると、図10において、破線で示されるように、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、さらに、図14において、支軸52まわりに、時計方向に約90度にわたって、揺動される。
【0345】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53b上に保持されていた包装硬貨ロールCは、ガイド部材57の第二のガイド面57b上に導かれ、第二の開口部42を介して、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40c内に落下して、第二の包装硬貨収納サブボックス40bあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40c内に収納される。
【0346】
これに対して、硬貨包装部20によって生成され、シュート50を介して、包装硬貨分配手段51に供給された包装硬貨ロールCを、第一の上部包装硬貨収容ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収容ボックス110b内に収納させる場合には、包装硬貨搬送部材63が、包装硬貨受け取り位置に保持され、まず、包装硬貨分配手段51の第一の包装硬貨支持部材53が、包装硬貨支持位置から、図14において、支軸52まわりに、時計方向に約100度ないし110度にわたって、揺動される。
【0347】
その結果、第一の包装硬貨支持部材53の支持部53aの上面と第二の包装硬貨支持部材54との間で保持されていた包装硬貨ロールCは、第一の包装硬貨支持部材53の分配部53bを介して、包装硬貨搬送部材123の上方に付勢された板状部材123cの上面に導かれ、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持される。
【0348】
次いで、チェーンベルト122が駆動され、包装硬貨搬送部材123が、包装硬貨受け取り位置から、第一の包装硬貨送り出し位置に向けて、上昇される。
【0349】
ここに、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持された包装硬貨ロールCを、第一の上部包装硬貨収容ボックス110a内に収納させる場合には、包装硬貨搬送部材123が上昇され、第一の包装硬貨送り出し位置の直前に達すると、CPU70によって、ソレノイド(図示せず)が駆動されて、係合部材124bが、包装硬貨リフト120の外側の退避位置から、包装硬貨リフト120の内側の包装硬貨収納位置に向けて、突出される。
【0350】
その結果、包装硬貨搬送部材123のローラ123dが、包装硬貨収納位置に移動された係合部材124bに係合し、包装硬貨搬送部材123の板状部材123bの先端部が停止される。
【0351】
一方、包装硬貨搬送部材123は、さらに上昇され、第一の包装硬貨送り出し位置に達した時点で、チェーンベルト122が停止される。
【0352】
したがって、包装硬貨搬送部材123のローラ123dが、包装硬貨収納位置に位置する係合部材124bに係合した後に、包装硬貨搬送部材123が、第一の包装硬貨送り出し位置に向けて、さらに上昇されるにつれて、包装硬貨搬送部材123の板状部材123bは、軸123bまわりに、図14において、反時計方向に揺動されるから、包装硬貨搬送部材123が第一の包装硬貨送り出し位置に達すると、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持された包装硬貨ロールCは、包装硬貨搬送部材123から、包装硬貨リフト120の上部に形成され、第一の上部包装硬貨収容ボックス110aに向けて、開口する第一の上部開口部125aに向けて、送り出され、第一の上部開口部125aを介して、第一の上部包装硬貨収納ボックス110a内に落下し、第一の上部包装硬貨収納ボックス110a内に収納される。
【0353】
一方、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持された包装硬貨ロールCを、第二の上部包装硬貨収容ボックス110b内に収納させる場合には、CPU70はソレノイド(図示せず)に駆動信号を出力せず、したがって、チェーンベルト122によって、包装硬貨搬送部材123は、第一の包装硬貨送り出し位置を越え、第二の包装硬貨送り出し位置に向けて、移動される。
【0354】
その結果、包装硬貨搬送部材123が反転し、第二の包装硬貨送り出し位置に達すると、包装硬貨搬送部材123の板状部材123cの上面によって保持された包装硬貨ロールCは、包装硬貨搬送部材123から、包装硬貨リフト120の上部に形成され、第二の上部包装硬貨収容ボックス110bに向かって、開口する第二の上部開口部125aに向けて、送り出され、第二の上部開口部125bを介して、第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に落下し、第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に収納される。
【0355】
本実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bが、それぞれ、硬貨包装機の第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40がセットされているときは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bのいずれか一方、あるいは、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bのいずれか一方に、生成された包装硬貨ロールCを選択的に収納させ、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが、それぞれ、硬貨包装機の第一の開口部41および第二の開口部42の下方に位置するように、包装硬貨収納ボックス40がセットされているときは、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dのいずれか一方、あるいは、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bのいずれか一方に、生成された包装硬貨ロールCを選択的に収納させるように構成されている。
【0356】
生成された包装硬貨ロールCを、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dならびに第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bのいずれに収納させるかは、実施態様と同様にして、決定される。
【0357】
本実施態様においては、硬貨の包装処理の開始後、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび/または第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定した場合に、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70が、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして、第三の包装硬貨収納サブボックス40cあるいは第四の包装硬貨収納サブボックス40dを選択し、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび/または第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定した場合に、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70が、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成するサブボックスの中から、新たに、包装硬貨ロールCを収納させるべき包装硬貨収納サブボックスとして、第一の包装硬貨収納サブボックス40aあるいは第二の包装硬貨収納サブボックス40bを選択し、一方、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定した場合に、第二の上部包装硬貨収納ボックス110bあるいは第一の上部包装硬貨収納ボックス110a内に、包装硬貨ロールCが収納されていないと判定したときは、CPU70が、第二の上部包装硬貨収納ボックス110bあるいは第一の上部包装硬貨収納ボックス110aを選択するように構成されるとともに、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCを第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に収納すべき旨を指示した場合にのみ、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に、包装硬貨ロールCが収納されるように構成されている。
【0358】
本実施態様によれば、硬貨包装機は、その下部に、着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックス40に加えて、その上部に、着脱可能に取り付けられた第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bを備えており、3つの包装硬貨収納ボックスを備えているから、大量の硬貨を包装処理する場合においても、包装処理を中断することなく、長時間にわたって、連続して、硬貨包装機を動作させて、硬貨を包装することができ、きわめて効率的に、硬貨を包装して、包装硬貨ロールCを生成することが可能になる。
【0359】
本発明は、以上の実施態様に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0360】
たとえば、実施態様においては、包装硬貨収納ボックス40は、第一の包装硬貨収納サブボックスおよび第二の包装硬貨収納サブボックスよりなる第一の包装硬貨収納サブボックスグループと、第三の包装硬貨収納サブボックスおよび第四の包装硬貨収納サブボックスよりなる第二の包装硬貨収納サブボックスグループとに分割されているが、包装硬貨収納ボックス40が、2つの包装硬貨収納サブボックスグループに分割されていることは必ずしも必要でなく、包装硬貨収納ボックス40が、それぞれが一対の包装硬貨収納サブボックスよりなる3以上の包装硬貨収納サブボックスグループに分割されていてもよい。この場合には、包装硬貨収納ボックス40の外側面の各包装硬貨収納サブボックスグループに対応する位置に、それぞれ、光学センサ60によって検出される識別子が設けられる。
【0361】
さらに、実施態様においては、CPU70は、ディスプレイパネル105にメッセージを表示するときに、同時に、アラーム手段106にアラームを発生させるように構成されているが、ディスプレイパネル105にメッセージを表示するときに、同時に、アラーム手段106にアラームを発生させることは必ずしも必要でない。
【0362】
また、図1ないし図11に示された実施態様においては、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないときは、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させることができると判定した場合でも、また、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないときは、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させることができると判定した場合でも、CPU70が、硬貨の包装処理を中断させ、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させるように構成されているが、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができない場合に、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させることができると判定したときは、CPU70が、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第一の位置にセットすべき旨を、ディスプレイパネル105に表示させるように構成し、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができない場合に、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に、さらに、包装硬貨ロールCを収納させることができると判定したときは、CPU70が、包装硬貨収納ボックス40をスライドさせて、第二の位置にセットすべき旨を、ディスプレイパネル105に表示させるように構成してもよい。
【0363】
さらに、図1ないし図11に示された実施態様においては、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないときに、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方が、包装硬貨ロールCによって満たされている判定した場合、ならびに、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40b内に、これ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないときに、第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方が、包装硬貨ロールCによって満たされている判定した場合は、CPU70が、硬貨の包装処理を中断させ、アラーム手段106にアラームを発生させるとともに、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40d内に収納された包装硬貨ロールCを回収して、包装硬貨収納ボックス40を、再度、硬貨包装機にセットするか、あるいは、硬貨包装機から、包装硬貨収納ボックス40を取り外し、包装硬貨ロールCが収納されていない新たな包装硬貨収納ボックス40を、硬貨包装機にセットすべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させるように構成されているが、CPU70が、単に、包装硬貨収納ボックス40を交換すべき旨を、オペレータに促すメッセージを、ディスプレイパネル105に表示させるように構成するようにしてもよい。
【0364】
また、図1ないし図11に示された実施態様においては、硬貨の包装処理開始時に、生成された包装硬貨ロールCは、オペレータの指定にしたがって、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に収納された結果、CPU70が、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に、それ以上、包装硬貨ロールCを収納させることができないと判定し、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを提案したときに、オペレータがCPU70の提案に同意しないことができるように構成されているが、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dは、いずれも、包装硬貨収納ボックス40内に設けられたものであるから、オペレータの意思を尊重することなく、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの中から、自動的に、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定しても、包装硬貨ロールCの回収が困難になることはなく、したがって、オペレータの意思を問うことなく、硬貨包装機が、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの中から、自動的に、新たに、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定するようにしてもよい。
【0365】
さらに、図1ないし図11に示された実施態様においては、硬貨の包装処理開始時に、生成された包装硬貨ロールCは、オペレータの指定にしたがって、あるいは、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第一の包装硬貨収納サブボックス40aおよび第二の包装硬貨収納サブボックス40bの一方あるいは第二の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの一方に収納されるように構成されているが、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dは、いずれも、包装硬貨収納ボックス40内に設けられたものであるから、オペレータの意思を尊重することなく、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの中から、自動的に、生成された包装硬貨ロールCを決定しても、包装硬貨ロールCの回収が困難になることはなく、したがって、オペレータの意思を問うことなく、硬貨の包装処理開始時に、硬貨包装機が、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dの中から、自動的に、包装硬貨ロールCを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定するようにしてもよい。
【0366】
また、図12および図13に示された実施態様においては、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCを上部包装硬貨収納ボックス110内に収納すべき旨を指示した場合にのみ、上部包装硬貨収納ボックス110内に、包装硬貨ロールCが収納されるように構成されているが、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCを上部包装硬貨収納ボックス110内に収納すべき旨を指示しない場合においても、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40c、第四の包装硬貨収納サブボックス40dおよび上部包装硬貨収納ボックス110のいずれかが選択されるように、構成することもできる。
【0367】
さらに、図14に示された実施態様においては、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCをとくに包装硬貨ロールCを第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に収納すべき旨を指示した場合にのみ、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に、包装硬貨ロールCが収納されるように構成されているが、オペレータが、硬貨包装機に、とくに包装硬貨ロールCをとくに包装硬貨ロールCを第一の上部包装硬貨収納ボックス110aあるいは第二の上部包装硬貨収納ボックス110b内に収納すべき旨を指示しない場合においても、ROM71に記憶された包装硬貨収納ボックス選択用データにしたがって、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40c、第四の包装硬貨収納サブボックス40d、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bのいずれかが選択されるように、構成することもできる。
【0368】
また、実施態様においては、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dは同じ内容積を有しているが、第一の包装硬貨収納サブボックス40a、第二の包装硬貨収納サブボックス40b、第三の包装硬貨収納サブボックス40cおよび第四の包装硬貨収納サブボックス40dが同じ内容積を有していることは必ずしも必要でない。
【0369】
さらに、実施態様においては、硬貨包装機は、第一の包装処理モードおよび第二の包装処理モードを実行可能で、オペレータによって指定された金種の硬貨の包装および硬貨包装機内に投入されたすべての硬貨の金種別包装を実行可能に構成されているが、硬貨包装機が、第一の包装処理モードおよび第二の包装処理モードを実行可能に構成されていることは必ずしも必要でなく、第一の包装処理モードおよび第二の包装処理モードの一方の包装処理モードのみを実行可能に構成されていてもよく、さらには、第一の包装処理モードおよび第二の包装処理モードに加えて、他の処理モード、たとえば、硬貨包装機内に投入された硬貨から、受け入れ可能な硬貨を選別するとともに、金種別の枚数を計数する計数処理モードを実行可能に構成されていてもよい。
【0370】
さらに、図12および図13に示された実施態様においては、硬貨包装機は、硬貨包装機の下部に取り付けられる包装硬貨収納ボックス40内に形成された4つの包装硬貨収納サブボックス40a、40b、40c、40dに加えて、上部包装硬貨収納ボックス110を備え、さらに、図14に示された実施態様においては、硬貨包装機は、硬貨包装機の下部に取り付けられる包装硬貨収納ボックス40内に形成された4つの包装硬貨収納サブボックス40a、40b、40c、40dに加えて、第一の上部包装硬貨収納ボックス110aおよび第二の上部包装硬貨収納ボックス110bを備えているが、硬貨包装機は、硬貨包装機の下部に取り付けられる包装硬貨収納ボックス40内に形成された4つの包装硬貨収納サブボックス40a、40b、40c、40dを備えていればよく、硬貨包装機の下部に取り付けられる包装硬貨収納ボックス40内に形成された4つの包装硬貨収納サブボックス40a、40b、40c、40dに加えて、硬貨包装機に設けられる包装硬貨収納ボックスの数はとくに限定されるものではない。
【0371】
本発明によれば、硬貨包装機の作動を、頻繁に、長時間にわたって、停止させることなく、効率よく、硬貨を包装して、包装硬貨ロールを生成することができる硬貨包装機を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0372】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の略平面図である。
【図2】図2は、図1のA−A線に沿った略断面図である。
【図3】図3は、図1のB−B線に沿った略断面図である。
【図4】図4は、ストッパの略斜視図である。
【図5】図5は、硬貨包装部の詳細を示す略平面図である。
【図6】図6は、包装硬貨収納ボックスの略斜視図である。
【図7】図7は、第一の硬貨回収口および第二の硬貨回収口の近傍の硬貨通路4の略平面図である。
【図8】図8は、硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構近傍の詳細を示す略断面図である。
【図9】図9は、硬貨包装部によって生成され、シュートを介して、包装硬貨分配手段に供給された包装硬貨ロールを、第一の包装硬貨収容サブボックス内に収納させる場合の包装硬貨分配手段および包装硬貨搬送部材の状態を示す略断面図である。
【図10】図10は、硬貨包装部によって生成され、シュートを介して、包装硬貨分配手段に供給された包装硬貨ロールを、第二の包装硬貨収容サブボックス内に収納させる場合の包装硬貨分配手段および包装硬貨搬送部材の状態を示す略断面図である。
【図11】図11は、図1ないし図10に示された硬貨包装機の制御系、検出系、駆動系、入力系および表示系のブロックダイアグラムである。
【図12】図12は、本発明の別の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構近傍の略断面図である。
【図13】図13は、硬貨包装部によって生成され、シュートを介して、包装硬貨分配手段に供給された包装硬貨ロールを、上部包装硬貨収容ボックスに収納させる場合に、包装硬貨ロールを、包装硬貨リフトの包装硬貨搬送部材に受け渡すときの包装硬貨分配手段および包装硬貨搬送部材の状態を示す略断面図である。
【図14】図14は、本発明の他の好ましい実施態様にかかる硬貨包装機の包装硬貨ロール分配収納機構近傍の略断面図である。
【符号の説明】
【0373】
1 上部ホッパ
2 第一の回転円板
3 第二の回転円板
4 硬貨通路
4a 方向転換部
5a プーリ
5 搬送ベルト
6a、6b ガイドレール
7 硬貨検出部
8 第一の硬貨回収口
8a センサ
8b センサ
8c 切欠き部
8d 第一の突出部材
9 第二の硬貨回収口
9a センサ
9b センサ
9c 切欠き部
9d 第二の突出部材
10 硬貨集積部
10a、10b 集積ドラム
11 ストッパ
11a ストッパの突出部
11b ストッパの底部
11c ストッパの回転軸
12 螺線状の突起
13 シャッタ
20 硬貨包装部
21 包装ローラ
22 硬貨支持ポスト
23 包装用フイルムロール
24 供給ローラ
25 カッタ
26 加締爪
30 第一の硬貨回収通路
31 硬貨回収ボックス
32 第二の硬貨回収通路
35 下部ホッパ
36 搬送ベルト
37 硬貨リフトベルト
37a 櫛歯状の突起
38 供給ベルト
40 包装硬貨収納ボックス
40a 第一の包装硬貨収納サブボックス
40b 第二の包装硬貨収納サブボックス
40c 第三の包装硬貨収納サブボックス
40d 第四の包装硬貨収納サブボックス
41 第一の開口部
42 第二の開口部
43 第一の包装硬貨センサ
44 第二の包装硬貨センサ
45 仕切り部材
45a、45b 板状部材
46 床面
47 キャスター
48a 第一の識別子
48b 第二の識別子
50 シュート
51 包装硬貨分配手段
52 支軸
53 第一の包装硬貨支持部材
53a 第一の包装硬貨支持部材の支持部
53b 第一の包装硬貨支持部材の分配部
54 第二の包装硬貨支持部材
55 端数硬貨回収ボックス
56 ガイド板
57 ガイド部材
57a 第一のガイド面
57b 第二のガイド面
60 光学センサ
70 CPU
71 ROM
72 RAM
73 バス
74 I/Oポート
80 第一の回転円板モータ
81 第二の回転円板モータ
82 搬送ベルトモータ
83 第一のソレノイド
84 第二のソレノイド
85 ストッパソレノイド
86 集積ドラムモータ
87 シャッタソレノイド
88 ポスト移動機構
89 搬送ローラ駆動機構
90 供給ローラモータ
91 加締爪駆動機構
92 分配手段モータ
94 下部搬送ベルトモータ
95 リフトモータ
96 供給ベルトモータ
100 操作部
105 ディスプレイパネル
106 アラーム手段
110 上部包装硬貨収納ボックス
110a 第一の上部包装硬貨収納ボックス
110b 第二の上部包装硬貨収納ボックス
120 包装硬貨リフト
121 プーリ
122 チェーンベルト
123 包装硬貨搬送部材
123a 取り付け部
123b 軸
123c 板部材
123d ローラ
124a 係合部
124b 係合部材
125 包装硬貨リフトの上部開口部
125a 包装硬貨リフトの第一の上部開口部
125b 包装硬貨リフトの第二の上部開口部
126 上部包装硬貨センサ
126a 第一の上部包装硬貨センサ
126b 第二の上部包装硬貨センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨を投入可能な上部ホッパ手段と、前記上部ホッパ手段を介して、投入された硬貨を受け、回転によって生じた遠心力によって、1枚ずつ、送り出す回転円板と、前記回転円板から送り出された硬貨を、1枚ずつ、搬送する硬貨通路と、前記硬貨通路の終端部に接続され、包装すべき所定枚数の硬貨を集積して、集積硬貨を生成する硬貨集積手段と、前記硬貨集積手段によって生成された集積硬貨の周囲に、包装用フイルムを巻回して、集積硬貨を包装し、包装すべき所定枚数の硬貨を含む包装硬貨ロールを生成する硬貨包装手段とを備えた硬貨包装機であって、さらに、前記硬貨包装機に着脱可能に取り付けられた包装硬貨収納ボックスと、前記包装硬貨収納ボックスに対向するように設けられた第一の開口部および第二の開口部と、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、前記第一の開口部あるいは前記第二の開口部に選択的に送る包装硬貨分配手段と、前記第一の開口部および前記第二の開口部に付随して設けられ、前記第一の開口部および前記第二の開口部内に、前記包装硬貨ロールが存在するか否かを検出して、包装硬貨検出信号を出力する第一の包装硬貨センサおよび第二の包装硬貨センサと、前記回転円板、前記硬貨集積手段、前記硬貨包装手段および前記包装硬貨分配手段を制御する制御手段を備え、前記包装硬貨収納ボックスが、前記硬貨包装機内の第一の位置ないし第nの位置(nは2以上の整数である。)との間で、スライド可能に構成されるとともに、それぞれ、一対の包装硬貨収納サブボックスよりなる第一の包装硬貨収納サブボックスグループないし第nの包装硬貨収納サブボックスグループに物理的に分割され、前記包装硬貨収納ボックスが前記硬貨包装機内の前記第kの位置(kは1以上、n以下の整数である。)に取り付けられたときに、前記第一の開口部および前記第二の開口部の下方に、それぞれ、第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスが位置するように、前記包装硬貨収納ボックスが前記硬貨包装機内に取り付けられ、さらに、前記包装硬貨収納ボックスが、前記硬貨包装機内の前記第一の位置ないし第nの位置のいずれの位置に取り付けられているかを検出して、包装硬貨収納ボックス位置検出信号を出力する包装硬貨収納ボックスセンサを備え、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号および前記包装硬貨収納ボックスセンサから入力される包装硬貨収納ボックス位置検出信号に基づいて、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスの中から選ばれた包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを選択的に収納させるように構成されたことを特徴とする硬貨包装機。
【請求項2】
さらに、アラームを発するアラーム手段および/またはメッセージを表示する表示手段を備え、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから、包装硬貨検出信号が入力されたときに、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができる包装硬貨収納サブボックスがない旨のメッセージを表示させるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の硬貨包装機。
【請求項3】
さらに、オペレータによって操作され、信号を入力可能な入力手段を備え、前記制御手段が、前記包装硬貨収納ボックスセンサから出力された包装硬貨収納ボックス位置検出信号に基づいて、前記包装硬貨収納ボックスが前記第一の位置ないし第nの位置のいずれの位置に取り付けられているかを判定し、前記包装硬貨収納ボックスが前記第kの位置に取り付けられていると判定したときは、生成されるべき包装硬貨ロールが、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方に収納可能である旨を、前記表示手段に表示するように構成され、さらに、オペレータが前記入力手段に入力した包装硬貨収納サブボックス指定信号により、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスが指定されたときに、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサのいずれから、包装硬貨検出信号が入力されているかに基づいて、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができるか否かを判定し、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができると判定したときは、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックスを、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスとして決定し、一方、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができないと判定したときは、同じ包装硬貨収納サブボックスグループに属する他の包装硬貨収納ボックスで、対応する包装硬貨センサから包装硬貨検出信号が入力されていない包装硬貨収納ボックスを、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納ボックスとして、決定するように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の硬貨包装機。
【請求項4】
さらに、前記制御手段が、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納ボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができると判定したときは、前記表示手段に、決定された包装硬貨収納サブボックスを表示させ、一方、前記入力手段に入力された包装硬貨収納サブボックス指定信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納することができないと判定したときは、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記入力手段に入力された指示信号により指定された包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールを収納することができない旨を報知するメッセージおよび同じ包装硬貨収納サブボックスグループに属する他の包装硬貨収納ボックスを指定するように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されたことを特徴とする請求項3に記載の硬貨包装機。
【請求項5】
生成されるべき包装硬貨ロールが、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの一方に収納可能である旨を、前記表示手段に表示した後、所定時間にわたって、オペレータによって、前記入力手段に、包装硬貨収納サブボックス指定信号が入力されないときに、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、あらかじめ定められた順序にしたがって、前記第kの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する包装硬貨収納サブボックスの中から、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを収納すべき包装硬貨収納サブボックスを決定するように構成されたことを特徴とする請求項3または4に記載の硬貨包装機。
【請求項6】
さらに、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサの双方から、包装硬貨検出信号が受けるとともに、前記包装硬貨収納ボックスには、一対の包装硬貨収納サブボックスグループの双方に、包装硬貨ロールを収納できる包装硬貨収納サブボックスグループが存在しないと判定したときに、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記包装硬貨収納ボックスを取り外し、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールが収納されていない別の包装硬貨収納ボックスを取り付けるように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載の硬貨包装機。
【請求項7】
前記包装硬貨収納ボックスが、硬貨包装機の本体の下部に取り付けられ、さらに、硬貨包装機の本体の上部に、上部開口部を有する少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックスを備えたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の硬貨包装機。
【請求項8】
さらに、上部開口部内に、前記包装硬貨ロールが存在するか否かを検出して、包装硬貨検出信号を出力する上部包装硬貨センサを備え、前記制御手段が、前記第一の包装硬貨センサおよび前記第二の包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、前記第一の開口部あるいは前記第二の開口部の下方に位置している前記包装硬貨収納サブボックスグループの一対の包装硬貨収納サブボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができないと判定し、前記上部包装硬貨センサから入力される包装硬貨検出信号に基づき、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができると判定したときは、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させるべき旨を決定し、前記表示手段に、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させるべき旨を、前記表示手段に表示させ、一方、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内にも、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができないと判定し、前記包装硬貨収納ボックスには、一対の包装硬貨収納サブボックスグループの双方に、包装硬貨ロールを収納できる包装硬貨収納サブボックスグループが存在しないと判定したときは、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、生成されるべき包装硬貨ロールを収納させることができない旨を表示させるとともに、前記包装硬貨収納ボックスを取り外し、前記第一の包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックスないし前記第nの包装硬貨収納サブボックスグループを構成する一対の包装硬貨収納サブボックス内に、包装硬貨ロールが収納されていない別の包装硬貨収納ボックスを取り付けるように、オペレータに促すメッセージおよび/または前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックス内に収納された包装硬貨ロールを取り出すように、オペレータに促すメッセージを表示させるように構成されたことを特徴とする請求項7に記載の硬貨包装機。
【請求項9】
さらに、硬貨包装機の本体の上部に、それぞれ、開口部を備えた2つの上部包装硬貨収納ボックスを備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の硬貨包装機。
【請求項10】
さらに、前記硬貨通路に設けられ、硬貨の特性を検出して、硬貨検出信号を出力するセンサ手段と、前記硬貨通路に設けられ、硬貨を回収可能な硬貨回収手段と、前記硬貨回収手段によって回収された硬貨を収容可能な下部ホッパと、前記下部ホッパに収容された硬貨を、前記上部ホッパ内に移送する硬貨リフトを備え、前記入力手段が、包装すべき硬貨の金種を指定する指示信号を入力可能に構成されるとともに、前記制御手段が、前記センサ手段から出力された硬貨検出信号に基づいて、前記センサ手段によって検出された硬貨の金種が、前記入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致するか否かを判別し、前記センサ手段によって検出された硬貨の金種が、前記入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別したときに、前記硬貨回収手段を駆動して、その金種が、前記入力手段に入力された指示信号により指定された包装すべき硬貨の金種と一致しないと判別した硬貨を、前記下部ホッパに導いて、収容させるように構成されたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の硬貨包装機。
【請求項11】
前記制御手段が、前記硬貨包装手段に、前記上部ホッパに投入された硬貨を、金種別に、順次、包装させて、包装硬貨ロールを生成させ、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールが、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納されるように、前記包装硬貨分配手段を制御するように構成されたことを特徴とする請求項10に記載の硬貨包装機。
【請求項12】
前記制御手段が、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、異なる包装硬貨収納ボックス内に収納するのに先立って、前記アラーム手段にアラームを発生させ、および/または、前記表示手段に、前記硬貨包装手段によって生成された包装硬貨ロールを、異なる包装硬貨収納サブボックス内に収納する旨のメッセージを表示させるように構成されたことを特徴とする請求項11に記載の硬貨包装機。
【請求項13】
さらに、前記硬貨包装手段によって生成され、前記包装硬貨分配手段から分配された包装硬貨ロールを、前記少なくとも1つの上部包装硬貨収納ボックスに向けて、移送する包装硬貨リフトを備えたことを特徴とする請求項7ないし13のいずれか1項に記載の硬貨包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−209501(P2006−209501A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−21192(P2005−21192)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(500265501)ローレル精機株式会社 (191)
【Fターム(参考)】