説明

硬質ポリウレタンフォームの製造方法

【課題】 物性が良好であり、酸素指数が高く(30以上)、準不燃規格をも達成できる硬質ポリウレタンフォームの提供する。
【解決手段】 有機ポリイソシアネート(A)と水(B)とを、全配合物に対して10〜70質量%の難燃剤(C)、整泡剤(D)、イソシアヌレート化反応触媒を含む触媒(E)の存在下、かつ、全イソシアネート反応性基の5モル%以下のポリオールの存在下又は不存在下で、水のイソシアネート反応性当量を9として計算したときのイソシアネートインデックスが150以上の条件下で、ウレア化反応及びイソシアヌレート化反応により発泡・硬化させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法により解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。更に詳細には、ポリオールを用いないことで、酸素指数が30以上という難燃性に優れた硬質ポリウレタンフォームが得られる該硬質ポリウレタンフォームの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の内装用、外装用に、硬質ウレタンフォームが特に、断熱性、軽量性、強度、防火性、面材との接着性等の特性を付与するため、各種面材との複合化により芯層材用途にサンドイッチパネルの形状で提供されている。しかしながら、芯層材としての硬質ウレタンフォームは火や熱等に対する耐火性能が乏しく、また発煙性が高い等の欠点によりサンドイッチパネルとしての十分な耐火性能が得られていない。このことから芯材に耐火性能に優れたフェノールフォームを使用することが検討されているが、金属板とフェノールフォームとの密着性が悪い、金属に対する耐腐食性に問題がある。フェノールフォームを金属板等の面材と挟み込んでサンドイッチパネルを製造したとしてもパネルとしての強度が弱い。また強度を高めるため密度を上げると軽量性が損なわれる等の問題点が指摘されている。
【0003】
有機ポリイソシアネートとポリオールを反応・発泡させる際、イソシアネートインデックスを高くして、触媒にイソシアヌレート化触媒を用いて得られるポリイソシアヌレートフォームは、その優れた特性によって断熱材、軽量構造材、吸音材として広く利用されており、ポリウレタン架橋中にイソシアヌレート環を導入することによって高耐熱性、耐加水分解性、更に寸法安定性を示すが、しかしながら高温加熱時における燃焼時に発煙量が多い、燃焼残査が少なく、炭化形成層も少ないため十分な防火性能が得られないために、その用途に制限を受けている。
【0004】
この改善方法として例えば、ポリリン酸アンモニウム、リン酸エステル、パラニトロアニリンスルホン酸、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を添加し、火炎に接触したとき、これらの添加物がフォームを炭化促進させる事によって発煙量を少なくする方法がある(特許文献1等)。また耐熱性の無機粉末を添加して燃焼性を抑制することにより発煙性を低下する方法として例えば、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム等を添加し、熱分解により発生した不活性ガス(CO2、NH3等)によってフォームから発生する可燃性ガスを希釈し、燃焼を抑制して燃焼性を低下させる方法等が試みられている(特許文献2等)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−338651号公報
【特許文献2】特開平7−217054号公報
【0006】
しかしながら、このような方法であっても、まだ酸素指数が22〜25程度であり、難燃性が不十分である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、物性が良好であり、酸素指数が高く(30以上)、準不燃規格をも達成できる硬質ポリウレタンフォームの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明は、有機ポリイソシアネート(A)と水(B)とを、全配合物に対して10〜70質量%の難燃剤(C)、整泡剤(D)、イソシアヌレート化反応触媒を含む触媒(E)の存在下、かつ、全イソシアネート反応性基の5モル%以下のポリオールの存在下又は不存在下で、水のイソシアネート反応性当量を9として計算したときのイソシアネートインデックス(全イソシアネート基/全イソシアネート反応性基のモル比の100倍)が150以上の条件下で、ウレア化反応及びイソシアヌレート化反応により発泡・硬化させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【0009】
また、本発明は、有機ポリイソシアネート(A)が、ポリメリックMDIであることを特徴とする、前記の硬質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、酸素指数が高く(30以上)、準不燃規格をも達成できる硬質ポリウレタンフォームの提供が可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、有機ポリイソシアネート(A)と水(B)とを、全配合物に対して10〜70質量%の難燃剤(C)、整泡剤(D)、イソシアヌレート化反応触媒を含む触媒(E)の存在下、かつ、全イソシアネート反応性基の5モル%以下のポリオールの存在下又は不存在下で、水のイソシアネート反応性当量を9として計算したときのイソシアネートインデックス(全イソシアネート基/全イソシアネート反応性基のモル比の100倍)が150以上の条件下で、ウレア化反応及びイソシアヌレート化反応により発泡・硬化させることを特徴とするものである。ポリオールを用いると、難燃性を付与させるイソシアヌレート基の生成が少なくなるため難燃性が不十分となりやすい。
【0012】
得られる硬質ポリウレタンフォームにおける難燃性付与の観点から、本発明に用いる有機ポリイソシアネート(A)は、イソシアネート基1個当たり1個のベンゼン環を有するポリメリックMDIが最も好ましい。
【0013】
このポリメリックMDIは、アニリンとホルマリンとの縮合反応によって得られる縮合混合物(ポリアミン)をホスゲン化等によりアミノ基をイソシアネート基に転化・異性化することによって得られる、縮合度の異なる有機イソシアネート化合物の混合物を意味し、縮合時の原料組成比や反応条件を変えることによって、最終的に得られるポリメリックMDIの組成を変えることができる。本発明に用いられるポリメリックMDIは、イソシアネート基への転化後の反応液、又は反応液から溶媒の除去、又は一部MDIを留出分離した缶出液、反応条件や分離条件等の異なった数種の混合物であってもよい。また、イソシアネート基の一部をビウレット、アロファネート、カルボジイミド、オキサゾリドン、アミド、イミド等に変性したものであってもよい。
【0014】
ポリメリックMDIの平均官能基数は2.3以上であり、好ましくは官能基数が2.3〜3.1である。イソシアネート含量は、28〜33質量%であり、好ましくは28.5〜32.5質量%である。
【0015】
ポリメリックMDI中には、1分子中にベンゼン環及びイソシアネート基を各2個有するジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、いわゆる二核体と言われている成分を含有する。MDIを構成する異性体は、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、2,2′−MDIと略称する)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、2,4′−MDIと略称する)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(以後、4,4′−MDIと略称する)の3種類である。MDIの異性体構成比は特に限定はないが、4,4′−MDI含有量が70質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%であるほうが、得られるフォームの強度が向上するので好ましい。なお、ポリメリックMDIのMDI含有量や、MDIの異性体構成比は、GPCやガスクロマトグラフィー(以下、GCと略記する)によって得られる各ピークの面積百分率を基に検量線から求めることができる。
【0016】
本発明に用いられるポリメリックMDIは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)における二核体(1分子中にベンゼン環を2個有するもの)成分のピーク面積比が20〜70%となるものであり、好ましくは25〜65%となるものである。二核体のピーク面積比が70%を越えると、得られる硬質ポリウレタンフォームの強度が低下し、かつ、脆くなりやすくなる。一方20%未満の場合は、得られるポリイソシアネートの粘度が高くなり、金型への充填性が低下しやすい。
【0017】
本発明では必要に応じて、前述のポリメリックMDI以外のポリイソシアネートを用いることができる。例えば、MDIのイソシアヌレート変性物、ウレトンイミン変性物、アロファネート変性物等が挙げられる。また、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。また、これらのポリメリック体やウレタン化物、ウレア化物、アロファネート化物、ビウレット化物、カルボジイミド化物、ウレトンイミン化物、ウレトジオン化物、イソシアヌレート化物等が挙げられ、更にこれらの2種以上の混合物が挙げられる。但し、活性水素基含有化合物を変成剤に用いると酸素指数が低下するので、活性水素基含有化合物で変成しないタイプのものが好ましい。
【0018】
本発明に用いられる水(B)は、発泡剤とイソシアネート基反応性物質の役割を果たすものである。すなわち、水とイソシアネート基が反応すると、アミノ基と炭酸ガスが生成する。この炭酸ガスは、反応系を発泡させるものである。アミノ基は、反応系内に存在するイソシアネート基と反応してウレア基となることで、高分子化を果たすことになる。
【0019】
反応の際のイソシアネートインデックス(イソシアネート基/活性水素×100)は、300〜600が好ましく、特に350〜500が最も好ましい。イソシアネートインデックスが低すぎる場合は、得られる硬質ポリウレタンフォーム中に存在するイソシアヌレート基の量が少なくなるため、難燃性が不十分となる。高すぎる場合は、得られる硬質ポリウレタンフォームが脆くなりやすい。
【0020】
本発明は、イソシアネート反応性化合物としてのポリオールを意図して添加はしないが、触媒の溶剤あるいはイソシアネート反応性基を有する整泡剤から混入することを妨げるものではない。混入してくるイソシアネート反応性基のモル数は、全イソシアネート反応性基のモル数の5%を超えてはならない。
【0021】
本発明においては、難燃剤(C)が必須となる。イソシアヌレート基だけでは、難燃性が不十分であるためである。本発明に用いられる難燃剤(C)としては、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、ジエチルフェニルホスフォネート、ジメチルフェニルホスフォネート、レゾルシノールジフェニルホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート等のリン酸エステル類、亜リン酸エチル、亜リン酸ジエチル等の亜リン酸エステル類のリン酸エステル系化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物、メラミン樹脂、クレー、三酸化アンチモン、亜鉛華、炭酸カルシウム等が挙げられる。
【0022】
混合の容易さから難燃剤(C)は、リン酸エステル系の常温液状のものが好ましい。(C)の使用量は、全配合物に対する含有量で、10〜70質量%であり、好ましくは15〜50質量%である。
【0023】
本発明に用いられる整泡剤(D)としては、公知のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、例えば東レ・ダウコーニング製のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、SZ−1675、SH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業製のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、ゴールドシュミット製のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8462、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450等が挙げられる。(D)の使用量は、有機ポリイソシアネート(A)に対して、0.1〜5質量%となる量が適当である。
【0024】
本発明に用いられる触媒(E)は、イソシアヌレート化反応触媒を含むことが必須となる。イソシアヌレート化反応触媒としては、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,3,5−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン等のトリアジン類、2,4−ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチルヘキサン酸カリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、2−エチルアジリジン等のアジリジン類等のアミン系化合物、3級アミンのカルボン酸塩等の第四級アンモニウム化合物、ジアザビシクロウンデセン、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の鉛化合物、ナトリウムメトキシド等のアルコラート化合物、カリウムフェノキシド等のフェノラート化合物等を挙げることができる。
【0025】
また、その他触媒を併用することができる。例えば、ウレタン化触媒として、N−メチルイミダゾール、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等の錫化合物、アセチルアセトン金属塩等の金属錯化合物等が挙げられる。これらの触媒は、1種又は2種以上併用して用いることができる。
【0026】
触媒(E)の使用量は、有機ポリイソシアネート(A)に対して、0.01〜15質量%となる量が適当である。
【0027】
更に、反応促進のための助触媒として、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物を使用することができる。
【0028】
本発明ではその他の添加剤を用いることができる。この添加剤としては、可塑剤、充填剤、着色剤、有機又は無機の充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料・染料、抗菌剤・抗カビ剤等が挙げられる。
【0029】
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法における具体的な工程は、有機ポリイソシアネート、水、難燃剤、整泡剤、触媒を加えて、イソシアネートインデックスを300〜600、好ましくは350〜500の範囲で、10〜40℃、2000〜8000rpmで3〜10秒間攪拌、混合して直ちに成形型に流し込む方法、あるいは、一般にウレタンフォーム製造設備で使用されている低圧、又は高圧発泡機を使用して発泡することもできる。この場合、成形型又は自由発泡容器は、40℃以上に加温しておくと発泡時間を短縮できる。
【0030】
このようにして得られた硬質ポリウレタンフォーム、特に成型された層厚30〜50mmの硬質ポリウレタンフォームは、フォームのコア密度が、JIS A9526に規定される方法において、15〜45kg/m3 であることが好ましい。コア密度(心密度)が15kg/m3 未満であると強度が著しく低下して収縮し、45kg/m3 を超えると、高密度化のために硬質ポリウレタンフォームの燃焼量が増えて難燃性が著しく低下する。従って、コア密度は15〜45kg/m3 好ましくは20〜40kg/m3 である。
【0031】
このようにして得られる硬質ポリウレタンフォームは、特に難燃性に優れたものであり、準不燃規格をも満たすものも製造可能である。本発明によって得られた硬質ポリウレタンフォームは建築材料、家庭用品類、レジャー用品類等の分野、例えば冷蔵庫、冷凍庫、クーラーボックス、自動販売機、ショーケース等に応用することができる。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例及び比較例中において、「%」は「質量%」を示す。
【0033】
〔硬質ポリウレタンフォームの製造・評価〕
実施例1〜5、比較例1〜2
表1に示す原料を用いて、硬質ポリウレタンフォームを製造した。
ラボミキサーにより攪拌混合されて得られた発泡性の混合物を、幅=500mm、厚さ=60mm、深さ=500mmの内部寸法を有する天面開放型のモールドに上方から注入して、発泡・硬化させた。注型を開始してから10分間経過後に脱型し、500mm(幅方向)×60mm(厚み方向)×500mm(組成物の流れ方向=発泡方向)の寸法を有する成形品を得た。
【0034】
【表1】

【0035】
表1において
MR−200 :ミリオネート(登録商標)MR−200
ポリメリックMDI
日本ポリウレタン工業(株)製
イソシアネート含量=31.0%
二核体含有量=41%
二核体中の4,4′−MDI含有量=99%
TCPP :トリス(β−クロロプロピル)ホスフェート
CR530 :含ハロゲン縮合リン酸エステル
CR733S :非ハロゲン縮合リン酸エステル
※難燃剤は全て大八化学工業(株)製
B−8462 :シリコン整泡剤
ゴールドシュミット製
P15 :商品名DABCO(登録商標)P15
三級アミン触媒
エアープロダクツ製
TR20 :商品名TOYOCAT(登録商標)−TR20
三級アミン触媒
東ソー(株)製
DT :TOYOCAT−DT
ペンタメチルジエチレントリアミン
三級アミン触媒
東ソー(株)製
NMM :N−メチルモルフォリン
ポリオール−1:ジエチレングリコール/フタル酸系ポリエステルポリオール
水酸基価=210mgKOH/g
ポリオール−2:ポリ(オキシプロピレン)ポリオール
開始剤=シュークローズとグリセリン混合物
水酸基価=375mgKOH/g
【0036】
〔評価方法〕
発泡状態:
目視観察にて評価
○:外観に異常が確認されない
×:陥没や収縮が確認される
酸素指数:
JIS K7201に準拠
コーンカロリー試験:
ISO5660に準拠
コーンカロリメーター(アトラス社製「CONE2A」)
寸法安定性:
試料〔100mm(幅方向)×60mm(厚み方向)×100mm(発泡方向)〕を、温度25℃×湿度50RH%の雰囲気下に48時間放置し、放置前後の寸法(発泡方向・幅方向・厚み方向)からその変化率を測定した。
○ :変化率1%未満
○〜△:変化率1%以上〜2%未満
△ :変化率2%以上〜5%未満
△〜×:変化率5%以上〜10%未満
× :10%以上
圧縮強度:
試料〔100mm(幅方向)×60mm(厚み方向)×100mm(発泡方向)〕について、JIS K 7220に準拠して、厚み方向における10%圧縮時の圧縮応力を測定した。
○:外観に異常が確認されない
×:陥没や収縮が確認される
【0037】
表1より、本発明による硬質ポリウレタンフォームは、優れた難燃性を示し、また外観や圧縮強度も良好なものであった。特に酸素指数が30以上と非常に高いものであった。一方、従来処方による比較例は、比較例2は陥没が確認されたため成形性が悪く、比較例1、3では、特に総発熱量が大きいものであった。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機ポリイソシアネート(A)と水(B)とを、全配合物に対して10〜70質量%の難燃剤(C)、整泡剤(D)、イソシアヌレート化反応触媒を含む触媒(E)の存在下、かつ、全イソシアネート反応性基の5モル%以下のポリオールの存在下又は不存在下で、
水のイソシアネート反応性当量を9として計算したときのイソシアネートインデックス(全イソシアネート基/全イソシアネート反応性基のモル比の100倍)が150以上の条件下で、ウレア化反応及びイソシアヌレート化反応により発泡・硬化させることを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造方法。
【請求項2】
有機ポリイソシアネート(A)が、ポリメリックMDIであることを特徴とする、請求項1記載の硬質ポリウレタンフォームの製造方法。


【公開番号】特開2009−149760(P2009−149760A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328557(P2007−328557)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(000230135)日本ポリウレタン工業株式会社 (222)
【Fターム(参考)】