説明

確実保持の溶接スタッド

【課題】確実保持の溶接スタッド及び該スタッドに嵌めるように設計されたファスナを提供する。
【解決手段】溶接スタッドは10、ベース12と、ねじ山15を有し該ベースより直径が小さいシャンクと、該ベースとは反対側の端部にあるヘッド20と、シャフトとヘッドとの間に位置し、該ヘッド又は該シャンクの何れかより小さい直径を有するネック17とを含む。ファスナ30は、スタッド10の保持角度22の下で嵌まる少なくとも一対のクリップ32を含み、クリップ32は、ヘッド20の上に嵌って、保持角度22で所定の位置にロックされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般にスタッド及びファスナに関し、より具体的には、確実保持の溶接スタッド及び該スタッドに嵌めるように設計されたファスナに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車業界においては、単一のねじ山をもつ拡大されたベース及びシャフトを有する金属溶接スタッドを1枚の板金に取り付けることは良く知られている。従来のねじ山は、シャフトの遠位端とベースとの間に少なくとも14回連続する形でシャフトの周りにらせん状となる。この技術分野では、ナットをねじ付きシャフトと係合させて、車体の金属部分に固定されるスタッドに構成要素を保持することも一般的である。この技術分野では、金属溶接スタッドは、ねじ山をもっていなくてもよく、プッシュオン型ファスナと共に用いてもよいことも良く知られている。しかしながら、このようなプッシュオンファスナは、スタッドから容易に取り外すことができず、典型的には、取り外すために壊さなければならない。このような破壊は、ファスナを再利用することを不可能にし、多くの場合、ファスナが取り付けられる部品は、再取り付けされることが不可能となるので役に立たない。必要とされるものは、係合が自動ロック式であって、破壊せずに容易に取り外せるプッシュオンファスナを使用することができる溶接スタッドである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明は、溶接スタッド用のプッシュオンファスナの使用に対する新規の手法である。この手法は、確実保持の溶接スタッド及び特別に設計されたファスナの使用に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このように、種々の実施形態において、本発明は、ベースと、ねじ山を有しベースより直径が小さいシャンクと、ベースとは反対側の端部にあるヘッドと、シャフトとヘッドとの間に位置し、ヘッド又はシャンクの何れかより小さい直径を有するネックとを含む溶接スタッドを提供する。本発明の別の態様は、スタッドのヘッドとネックとの間に位置する保持角度を含む。本発明の他の態様において、スタッドは、ベースに取り付けられてシャンクに対向する溶接台座を含み、このような台座はスタッドが金属板に取り付けられることを可能にする。
【0005】
他の実施形態において、本発明は、ねじ付きの本体と、ヘッドと、ヘッドと本体との間のネックとを有するスタッド、ならびに、該本体に締結するための少なくとも一対のタブ及び該ネックに締結するための少なくとも一対のクリップを有するファスナを含む締結システムを提供する。本発明のさらなる態様は、自動車の本体パネルに取り付けられたスタッド、及び、トリム部分に取り付けられたファスナを含む。本発明の他の態様において、ファスナは、プラスのねじ回し、アレンキーレンチ、又はスタッドからファスナを緩めるのに用いられる同様のものといった工具のために設計された凹部を該ファスナの上面に有する。
【0006】
さらに他の実施形態において、本発明は、ファスナをスタッドに押し付けて、該スタッドのネックに該ファスナの内部に位置する少なくとも2つのタブをロックするステップを含む、溶接スタッドにファスナを取り付けるための方法を提供する。さらに他の実施形態において、本発明は、板に対して保持角度を有するスタッドを溶接し、ファスナをスタッドに押し付け、少なくとも1つのファスナのタブをスタッドのねじ山に係合し、少なくとも1つのファスナのクリップをスタッドのネックにロックするステップを含む、1枚の金属板にファスナを取り付けるための方法を提供する。
【0007】
本発明の確実保持の溶接スタッド及びファスナは、該溶接スタッドが本発明のファスナと共に又はねじ付きのボルトのような従来のファスナと共に用いることができるという点で、従来の装置より有利である。本発明の他の利点は、本発明のファスナが、破壊することなく確実保持の溶接スタッドから容易に取り除くことができ、それにより、スタッドにファスナをねじで留めるか押し付けるかの何れかによって再び取り付け可能にすることである。本発明の付加的な利点及び特徴が、以下の説明、及び、添付の図面と併せて用いられる独立請求項の範囲から明らかとなるであろう。
【0008】
本発明の適用のさらなる範囲が、ここに提供される詳細な説明から明らかとなるであろう。詳細な説明及び特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示す一方で、例示の目的のみが意図され、且つ、本発明の範囲を制限することは意図されないと理解されるべきである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、詳細な説明及び添付の図面からより十分に理解されることになるであろう。
【0010】
好ましい実施形態の以下の説明は、事実上単に例示的なものであって、本発明、その用途又は使用を制限することを決して意図するものではない。本発明は溶接スタッド及びファスナと共にその使用方法を提供する。
【0011】
本発明は、本体パネルに対して本体内部トリム部品を保持すること、ブレーキライン及び他の流体ラインを固定すること、車両に外部パネルを締結すること、を含む複数の用途、ならびに、スタッド10及びファスナ30がこの技術分野で有用となるその他の用途のために、ファスナ30と共に使用することができる溶接スタッド10に関する。図1は、スタッド10が溶接される金属表面25をもつドア22を有する車両23に使用される、本発明の確実保持の溶接スタッド10を示す。トリムパネル24は、本体パネル25にそれを固定する溶接スタッド10に締結される。図2を参照すると、内部パネル24は、溶接スタッド10に係合し、溶接スタッド10にロックする本発明のファスナ30を含む。溶接スタッド10は、いくつかの実施形態においては、本体パネルとなる金属板25に、この技術分野では周知の如何なる適用可能な溶接手段によっても溶接される。
【0012】
図3及び4を参照すると、溶接スタッドは、ヘッド20、縮小直径ネック17、シャンク13、及び、ベース12を含む。シャンク13は、ヘッド20より大きい直径を有する。ベース12は、シャンク13より大きい直径を有し、該ベース12は、シャンク13に対向する台座14を含む。台座14は、シャンク13よりも直径が大きいが、しかし、ベース12よりも直径は小さい。第1のテーパ部分16は、より大きい直径のシャンク13をネック17に連結する。第2のテーパ部分19は、より大きい直径のヘッド20をネックに連結する。第2のテーパ部分19は、ファスナ30がスタッド10にロックされて定義された保持角度22を有する位置である。保持角度22は90°より大きい。本発明のいくつかの実施形態において、保持角度22は約135°であり、他の実施形態において、保持角度22は約150°である。本発明の好ましい実施形態において、保持角度22に有用な範囲は、約125°から約160°である。第3のテーパ部分21は、より大きい直径のヘッド20とスタッド10の平坦な先端部23との間にある。シャンク13はねじ山15を有し、この技術分野において周知のあらゆる標準の転造ねじ山パターンとすることができる。第1のテーパ部分16から先端部23までのスタッド10の部分は、滑らかでねじ山をもたない。
【0013】
図4を参照すると、本発明は、溶接スタッド10のねじ山15に取り付ける少なくとも一対のタブ33の対を備えるファスナ30を含む。この実施形態において、ファスナ30は、スタッド10の保持角度22の下で嵌まる少なくとも一対のクリップ32を含む。クリップ32は、ヘッド20の上に嵌って、保持角度22で所定の位置にロックされる。タブ33は、スタッド10のねじ山15に一致する内部のねじ切りを有する。ファスナ30を取り付けるために、ファスナ30が溶接スタッド10に押し付けられて、クリップ33がねじ山15と係合し、クリップ32が溶接スタッド10の保持角度22にロックされる。溶接スタッド10からファスナ30を取り外すために、ファスナ30は、ねじ山15に沿って、タブ33を用いる溶接スタッド10から緩められる。この緩める力が、ファスナ30を上向きに移動させて、クリップ32を保持角度22の上に及びヘッド20を越えて押し進める。タブ33がねじ山15から離れるまで、ファスナ30が緩められる。好ましい実施形態において、スタッド10はパネル25と共に塗装される。このような実施形態において、塗装は、プッシュオンファスナ30の取り付けを妨げない。
【0014】
別の好ましい実施形態において、凹部35が、ファスナ30の上端部に形成される。このような実施形態において、凹部35は、プラスのねじ回し、トレックス、溝付き、アレンキーなどの形態をとって、工具が該凹部35に係合してスタッド10からファスナ30を緩めるのを容易にすることができる。ファスナ30はプラスチック材料から作られることができる。ファスナ30は樹脂材料又は樹脂のような材料の混合物から作られることができる。ファスナ30は、繊維強化された材料から作られることができる。ファスナ30は導電性の材料から作られることができる。
【0015】
スタッド10は、ブランクが、パンチと金型との間に送られ、所望の形状が形成されるまで強制的に圧縮される、冷間成形工程によって形成される。ねじ山15は、この技術分野では周知の標準ねじ転造金型を用いてスタッド10のシャンク13に転造される。好ましい実施形態においては、ねじ山15はM6X1のメートルねじである。本発明の用途に応じて、この技術分野では周知の他のねじ山パターンを、スタッド10の本体13に用いることができる。スタッド10は、冷間圧延ねじを有する亜鉛仕上げのSAE1010鋼から作られることができる。スタッド10は、そのようなスタッド10に有用な、この技術分野では周知のあらゆる鋼合金から作られることができる。スタッド10は、導電性の金属又は合金から作られることができる。
【0016】
スタッド溶接手順は以下のとおりである。スタッド10が溶接ヘッド又はガンのコレット(図示せず)に送られ、ユニットはスタッドがパネル25に接触するまで前方に循環され、それによって電子制御ユニットへの「スタッド作業中」信号が発生する。その後、溶接ガンが、スタッドをパネルからおよそ1.2mm持ち上げる。次に、パイロットアークが発生して、スタッドの近位端とパネルとの間のエアギャップをイオン化する。次に、スタッドの近位端及びパネルの表面で溶融材料を発生させるために、溶接電流がオンにされる。最後に、溶接ガンが、前方に循環されて、スタッドを材料の溶融パドルに押しつける。溶融溶接パドルが凝固し、溶接ガンが引っ込んで、それによってスタッドがパネル25に永続的に溶接される。そのようなスタッド10を金属パネル25に溶接することは、Rungheimerの米国特許第6,337,457号、Cummingsの米国特許第6,215,085号、von Danikenの米国特許第5,977,506号、Kurzの米国特許第5,938,946号、Budig他の米国特許第5,277,353号、及びSchmitt他の米国特許第4,797,529号に開示され、これら全てを引用によりここに組み入れる。
【0017】
代替的な実施形態においては、図6は、金属板25に取り付けられた溶接スタッド10を示し、代替的なファスナ36が用いられる。ファスナ36は、ねじ山15に嵌まる内部にねじ切りした雌のボア37を有する。本発明の利点は、溶接スタッド10が、ファスナ36に類似のねじ山37をもつファスナと共に用いることができ、あるいは、ファスナ30に類似のプッシュオンファスナと共に用いることができることである。代替的な実施形態の例においては、小穴41及びワイヤ42を有する電気コネクタ40は、小穴41をスタッド10上に置き、スタッド10に取り付けられたファスナ36によってスタッド10に電気構成要素を締結することによって、スタッド10に接続することができる。本発明に従って、金属スタッドに取り付けるためのこの技術分野では周知の如何なる構成要素も、スタッド10に取り付けて内部にねじの付いたファスナ36を使用することによって保持することができる。1つ又はそれ以上の座金又はスペーサ(図示せず)を、スタッド10及び内部にねじの付いたファスナ36と共に使用することができる。
【0018】
図7、8及び9を参照すると、溶接スタッド10は、ヘッド20、縮小直径ネック17、シャンク13、及び、ベース12を含む。シャンク13は、ヘッド20より大きい直径を有する。ベース12は、シャンク13より大きい直径を有し、該ベース12は、該シャンク13に対向する台座14を含む。台座14は、シャンク13よりも直径が大きいが、しかし、ベース12よりも直径は小さい。第1のテーパ部分16は、より大きい直径のシャンク13をネック17に連結する。第2のテーパ部分19は、ネックにより大きい直径のヘッド20を連結する。第2のテーパ部分19は、ファスナ52がスタッド10にロックされて定義された保持角度22を有する位置である。保持角度22は90°より大きい。本発明のいくつかの実施形態において、保持角度22は約135°であり、他の実施形態において、保持角度22は約150°である。本発明の好ましい実施形態において、保持角度22に有用な範囲は、約120°から約160°である。第3のテーパ部分21は、より大きい直径のヘッド20とスタッド10の平坦な先端部23との間にある。シャンク13はねじ山15を有し、この技術分野では周知のあらゆる標準転造ねじ山パターンとすることができる。第1のテーパ部分16から先端部23までのスタッド10の部分は、滑らかでねじ山をもたない。
【0019】
この実施形態において、ねじ付きファスナ52は、例えば、流体ラインを自動車のフレームレールに締結するために用いることのできる締結組立体51の一部である。ファスナ51は、少なくとも一対のタブ32及び少なくとも一対のクリップ33を備えるねじ付きファスナ52を含む。ねじ付きファスナ52は、燃料又はブレーキ液のような流体ライン43を保持する分離したクリップ型ファスナ42を有し、第2の流体ライン46を保持する第2のクリップ型ファスナ45を含むことができる、ファスナシステム51の一部である。溶接スタッド10はフレームレール54に溶接される。次に、ファスナシステム51が流体ライン46、43にクリップで留められ、溶接スタッド10に締結されてタブ32が保持角度22にロックされる。ファスナ52は溶接スタッド10のねじ山15に取り付けられる少なくとも一対のタブ33の対を備える。この実施形態において、ファスナ52はスタッド10の保持角度22の下で嵌まる少なくとも一対のクリップ32を含む。クリップ32は、ヘッドの上に嵌って、保持角度22で所定の位置にロックされる。タブ33は、スタッド10のねじ山15に一致する内部のねじ切りを有する。ファスナシステム51を取り付けるために、ファスナシステムが溶接スタッド10に押し付けられて、クリップ33がねじ山15に係合し、クリップ32が溶接スタッド10の保持角度22にロックされる。溶接スタッド10からファスナシステム51を取り外すために、ファスナ52は、ねじ山15に沿って、タブ33を用いる溶接スタッドから緩められる。この緩める力が、ファスナ52を上向きに移動させて、クリップ32を保持角度22の上に及びヘッド20を越えて押し進める。タブ33がねじ山15から離れるまで、ファスナ52が緩められる。
【0020】
いくつかの実施形態において、凹部35が、ファスナ52の上端部に形成される。このような実施形態において、凹部35は、プラスのねじ回し、トレックス、溝付き、アレンキーなどの形態をとって、工具が該凹部35に係合してスタッド10からファスナ52を緩めるのを容易にすることができる。ファスナシステム51はプラスチック材料から作られることができる。ファスナシステム51は樹脂材料又は樹脂のような材料の混合物から作られることができる。ファスナシステム51は、繊維強化された材料から作られることができる。
【0021】
ここに説明される例及び他の実施形態は例示的であって、本発明の装置、システム、構成、材料及び方法の完全な範囲を説明することを制限するように意図されたものではない。特定の実施形態における同等の変化、修正、変更、装置、システム、構成、材料及び方法が、実質的には同様の結果をもつ本発明の範囲内で実現することができる。このような変化、修正又は変更は本発明の精神及び範囲から逸脱したものとみなされることはない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の溶接スタッドの実施形態を使用する自動車両のドア組立体を示す斜視図である。
【図2】本発明の溶接スタッド、金属板、自動車両パネル、及びファスナの実施形態を示す分解斜視図である。
【図3】溶接スタッドの実施形態を示す側面図である。
【図4】本発明の溶接スタッド、金属板、パネル及びファスナを示す図2の線4−4に沿った断面図である。
【図5】本発明の溶接スタッド及びファスナを示す図4の線5−5に沿った断面図である。
【図6】溶接スタッド、導電体及びねじ付きファスナの別の実施形態を示す分解斜視図である。
【図7】溶接スタッド、流体ライン及びねじ付きファスナの第3の実施形態を示す分解図である。
【図8】溶接スタッド、流体ライン及びねじ付きファスナの第3の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明の溶接スタッドの第3の実施形態を適用する自動車フレームレール組立体を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0023】
10:溶接スタッド
12:ベース
15:ねじ山
16:第1のテーパ部分
17:ネック
19:第2のテーパ部分
20:ヘッド
21:第3のテーパ部分
22:保持角度
23:先端部
24:トリムパネル
25:金属パネル
30:ファスナ
32:クリップ
33:タブ
35:凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、
拡大されたベースより小さい外径をもつねじ山を有するシャンクと、
前記ベースから遠位側に位置するヘッドと、
前記シャンクと前記ヘッドとの間に位置するネックと、
を備え、前記ネックの直径が前記ヘッドの直径及び前記シャンクの直径より小さいことを特徴とする溶接スタッド。
【請求項2】
前記シャンクに対向するベースから突出した溶接台座をさらに備え、前記台座は前記ベース及び前記シャンクと同軸上に並び、前記台座は前記ベースの直径より小さく前記シャンクの直径より大きい直径を有することを特徴とする請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項3】
前記ヘッド及び前記ネックが実質的にねじ山をもたないことを特徴とする請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項4】
前記ヘッドと前記ネックとの間に位置する保持角度をさらに備え、前記保持角度が90°より大きいことを特徴とする請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項5】
前記保持角度が少なくとも125°であることを特徴とする請求項4に記載の溶接スタッド。
【請求項6】
前記保持角度が約135°であることを特徴とする請求項5に記載の溶接スタッド。
【請求項7】
前記スタッドが自動車の本体パネルに溶接されることを特徴とする請求項8に記載の溶接スタッド。
【請求項8】
前記ねじ山がM6X1のねじ山であることを特徴とする請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項9】
前記シャンクが25mmより短い長さを有することを特徴とする請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項10】
前記スタッドに取り外し可能に取り付けられたファスナをさらに備える請求項1に記載の溶接スタッド。
【請求項11】
前記ファスナが自動車両の内部トリム部分の一部であることを特徴とする請求項13に記載の溶接スタッド。
【請求項12】
ねじ切りした本体、ヘッド、及び前記ヘッドと前記本体との間に位置し、直径が前記本体の直径及び前記ヘッドの直径より小さいネックを備えるスタッドと、
前記本体に取り外し可能に締結される第1の部材及び前記ネックに取り外し可能に締結される第2の部材を備えるファスナと、
を含む締結システム。
【請求項13】
前記スタッドが、前記ヘッドとは反対側の端部にベースをさらに備えることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
ベースが前記本体の直径より大きい直径を有することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
本体に対向するベースから突出している溶接台座をさらに含み、前記台座が前記ベースと同軸上に並び、前記本体及び前記台座がベースの直径より小さく本体の直径より大きい直径を有することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ヘッドが実質的にねじ山をもたないことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記ネックが実質的にねじ山をもたないことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記ファスナがプラスチックのような材料から作られることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記ヘッドと前記ネックとの間の保持角度をさらに備え、前記保持角度が90°より大きいことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記保持角度が少なくとも125°であることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記保持角度が約145°であることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記第2の部材が前記保持角度によって所定の位置にロックされることを特徴とする請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記第1の部材にねじを切ることをさらに含む請求項12に記載のシステム。
【請求項24】
前記ねじ山がM6X1のねじ山であることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項25】
前記スタッドが自動車の本体パネルに溶接されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項26】
前記本体のねじ山においてファスナを緩めることによって前記第2の部材のロックを解除することをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項27】
前記本体が25mmより短い長さを有することを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項28】
前記スタッドに取り付けられたファスナをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項29】
前記ファスナが自動車のトリム部分の一部であることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項30】
前記ファスナの先端の外部表面に凹部をさらに備え、前記凹部が工具の係合のために設計されることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項31】
前記凹部が、プラスのヘッドパターン、トレックスヘッドパターン、溝付きヘッドパターン、アレンキーヘッドパターンからなるグループから選択されることを特徴とする請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
ベースと、
前記ベースの直径より小さい直径をもつ外部パターンを含むシャンクと、
該シャンクに対向するベースから突出する溶接台座と、
前記ベースとは反対側の端部に位置するヘッドと、
前記シャンクと前記ヘッドとの間に位置する凹部を定めるネックと、
前記ヘッドと前記ネックとの間の凹部に位置する保持角度と、
を備え、前記保持角度が90°より大きいことを特徴とする溶接スタッド。
【請求項33】
前記保持角度が少なくとも125°であることを特徴とする請求項32に記載の溶接スタッド。
【請求項34】
前記保持角度が約135°であることを特徴とする請求項32に記載の溶接スタッド。
【請求項35】
前記スタッドが自動車の本体パネルに溶接されることを特徴とする請求項32に記載の溶接スタッド。
【請求項36】
前記スタッドに取り付けられたファスナをさらに含むことを特徴とする請求項32に記載の溶接スタッド。
【請求項37】
スタッドにファスナを取り付ける方法であって、前記スタッドが保持角度及びねじ山を備え、
前記スタッドにファスナを押し付け、
前記ファスナ内部の少なくとも2つのクリップを前記ねじ山に係合し、
前記ファスナ内部の少なくとも2つのタブを前記保持角度に取り外し可能に取り付ける、
ことを含む方法。
【請求項38】
前記スタッドが自動車の本体パネルに溶接されることを特徴とする請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記ファスナ内部の少なくとも1つの部材が前記ねじ山に係合することをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記スタッドから前記ファスナを取り外すために前記ファスナを緩めることをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
保持角度が90°より大きいことを特徴とする、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
内部トリムパネルを前記ファスナに取り付けることをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項43】
前記ファスナに流体ラインを取り付けることをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項44】
前記スタッドを塗料で塗装することをさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項45】
ファスナを金属板に取り付けるための方法であって、
ねじ山及び前記板に対する保持角度を備えるスタッドを溶接し、
前記スタッドに前記ファスナを押し付け、
少なくとも1つのファスナのタブを前記ねじ山に係合し、
少なくとも1つのファスナのクリップを保持角度に取り外し可能に取り付ける、
ことを含み、前記保持角度が90°より大きいことを特徴とする方法。
【請求項46】
前記金属板が自動車の本体パネルであることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項47】
前記スタッドから前記ファスナを取り外すために前記ファスナを緩めることをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
保持角度が少なくとも125°であることを特徴とする請求項45に記載の方法。
【請求項49】
内部トリムパネルを前記ファスナに取り付けることをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項50】
流体ラインを前記ファスナに取り付けることをさらに含む、請求項45に記載の方法。
【請求項51】
前記ファスナを塗料で塗装することをさらに含む、請求項45に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−130561(P2006−130561A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−306838(P2005−306838)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(504075577)ニューフレイ リミテッド ライアビリティ カンパニー (117)
【Fターム(参考)】