説明

磁気センサ

【課題】 光ファイバーを介して遠方の磁場変化を高い空間分解能で検出することが可能な、かつ光ファイバー先端部に取り付けが可能な、狭所領域の微弱磁場を検出できる磁気センサを得る。
【解決手段】 磁歪薄膜が堆積された片持ち梁2と、該片持ち梁2を支持する支持基板3からなる磁気検知構造体4と、光ファイバーと、該光ファイバー7の先端の集光レンズ8と、光源と、受光器と、分光器から成る磁気センサであって、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して前記磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面において、所定の角度により反射した反射光が、前記光ファイバー7を介し、分光器を通過し受光部に到達し、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜の形状が変形し片持ち梁が撓み、反射光の光ファイバーに集光される光量が変化し、外部磁場変化量を算出する磁気センサとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁歪効果を利用した高感度な小型の磁気センサに係り、特に光ファイバーを介して遠方あるいは狭所領域の微弱磁場を検出する磁気センサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の光ファイバーを利用した磁気センサについて、以下に説明する。従来、光ファイバーを利用した磁気センサとしては、(1)磁歪素子を用いるもの、(2)ファラデー効果を用いるもの、(3)電磁力を用いるもの、の3種類に分類することができ、いずれの磁気センサにおいても、磁場が加わることによって光ファイバー内を伝搬する光の状態が変わったり、光ファイバーに歪みが発生したりすることを利用したものである。
【0003】
一例として、電磁力を用いる方法について、その原理を説明する。図5は、特許文献1に記載されている光ファイバーを利用した磁気センサを示す図である。図5に示す磁気センサは、固定クランプ141に固定された金属被膜光ファイバー131と、交流電源151と導線161とからなる閉回路に一定の電流を流すものである。
【0004】
また、図6は、特許文献1の従来例として引用された、他の光ファイバーを利用した磁気センサを示す図である。図6に示す磁気センサは、外部から磁場71が加わると金属被膜光ファイバー81に矢印方向の振動的な電磁力が発生することを利用している。
【0005】
特許文献2には、光ファイバの周辺を導電性材料で被覆した光ファイバを用い、その被覆に電流を流し、これが周囲の磁界から受ける力を、光ファイバ内を伝搬する光の位相変化によって高感度に検出する磁気センサについて記載されている。
【0006】
特許文献1、特許文献2に記載されているように、一定の張力を保つように固定クランプで両端を固定し、固定クランプに交流電源を導線で接続した系は、共振系として作用するため、特定周波数の交流電流を供給すると、系の共振効果によって磁気に対する感度が極めて良好となる。
【0007】
【特許文献1】特開平11−316268号公報
【特許文献2】特開昭63−052076号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述のように、特許文献1、特許文献2に記載の光ファイバーを利用した磁気センサにおいては、光ファイバー内を伝搬する光の状態変化を干渉効果などにより検出するものであり、特に微弱な磁場を検出する場合には、数m以上の十分な長さの光路長が必要となり、磁気検出システムの大型化は避けられない。
【0009】
従って、本発明の課題は、光ファイバーを介して磁場変化を高い空間分解能で検出することが可能である小型で高感度の磁気センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明によれば、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、前記片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、前記光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から成り、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して前記磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、前記磁歪薄膜表面において、所定の角度により反射した反射光が、前記光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達する場合、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜の形状が変形し片持ち梁が撓むことにより、前記磁歪薄膜表面において反射する反射光の光ファイバーに集光される光量が変化することにより、外部磁場変化量を算出することができる磁気センサが得られる。
【0011】
即ち、本発明は、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ちC梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から成る磁気センサにおいて、前記光源より発射される入射光が、該分光器を通過し、該光ファイバーを介して該磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面において、所定の角度により反射した反射光が、該光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達し、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜の形状が変形し片持ち梁が撓むことにより、前記磁歪薄膜表面において反射する反射光の光ファイバーに集光される光量が変化し、外部磁場変化量を算出する磁気センサである。
【0012】
また、本発明は、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、前記磁気検知構造体を振動させ、ついで磁歪薄膜を振動させるための加振機構と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から成る磁気センサにおいて、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して該磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面で反射した反射光が、該光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達し、かつ、該加振機構により該センサ構造体あるいは該磁歪薄膜が堆積された片持ち梁が加振され共振状態にある場合、該磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、該磁歪薄膜のヤング率が変化することにより片持ち梁の共振周波数が変化し、前記入射光の周波数に対する該磁歪薄膜表面からの反射光の周波数変化を受光部で検出し、外部磁場変化量を算出する磁気センサである。
【0013】
また、本発明は、前記磁気センサにおいて、前記片持ち梁の幅方向あるいは長手方向に平行になるように磁束収束用の磁性ヨークを備えた磁気センサである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、小型であるが故に、光ファイバー先端部に取り付けが可能であり、狭所領域の微弱磁場を検出できる磁気センサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態による磁気センサについて、以下に説明する。本発明の磁気センサは、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から構成されている。
【0016】
ここで、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して前記磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、前記磁歪薄膜表面において、所定の角度により反射した反射光が、前記光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達する場合、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜の形状が変形し片持ち梁が撓むことにより、前記磁歪薄膜表面において反射する反射光の光ファイバーに集光される光量が変化することにより、外部磁場変化量を算出する。
【0017】
また、本発明の実施の形態による磁気センサは、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、前記磁気検知構造体を振動させ、ついで磁歪薄膜を振動させるための加振機構と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から構成されている。
【0018】
ここで、前記光源より発射される入射光は、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して該磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面で反射した反射光が、前記光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達し、かつ、前記加振機構により前記センサ構造体あるいは前記磁歪薄膜が堆積された片持ち梁が加振され共振状態にある場合、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜のヤング率が変化する。これにより、片持ち梁の共振周波数が変化し、入射光の周波数が磁場が零の場合に対して変化し、受光部のドップラ周波数計によって、その差の周波数を検出し、この周波数の変化を外部磁場の変化量として算出する。
【実施例1】
【0019】
図1は、本発明における実施例1の磁気センサの説明図である。図1(a)は、磁気センサの主要部分の説明図であり、図1(b)は、磁気センサを含む測定系のブロック図である。図1に示す磁気センサは、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜1が堆積された片持ち梁2と、片持ち梁2を支持する支持基板3からなる磁気検知構造体4と、入射光5及び反射光6の伝搬媒体となる光ファイバー7と、光ファイバー先端の集光レンズ8とで構成される。
【0020】
図1(b)に示すように、光源9より発射される入射光12が、分光器11を通過し、光ファイバーを介して磁気センサ30の磁気検知構造体の磁歪薄膜の表面に入射し、磁歪薄膜の表面において、所定の角度により反射した反射光6が、光ファイバーを介し、分光器11を通過し受光部10に到達する。
【0021】
図1に示す磁気センサは、磁気検知構造体4に係る外部磁場の変化により、磁歪薄膜1の形状が変形し片持ち梁2が撓むことにより、磁歪薄膜1の表面において反射する反射光6の光ファイバー7に集光される光量が変化することにより、外部磁場変化量を算出することが可能となる。
【0022】
図2は、本発明における実施例1における磁気センサの磁界の検出原理の説明図である。図2に示すように、本実施例では、片持ち梁として、100μm×50μm×1μmの単結晶シリコン上に、Co−Fe−Zr系磁性薄膜(組成比55:30:15at%、厚み1μm)が堆積されている複合梁としている。
【0023】
図2において、集光用レンズ8付き光ファイバー7より出射されたレーザビーム(入射光5)が、片持ち梁2の端部に入射し、その反射光の一部が同光ファイバー7に再入射する。このとき、片持ち端部における反射光が光ファイバー7に再入射する量は、磁歪薄膜1の磁歪効果による片持ち梁2の変形量βに依存する。反射光が光ファイバー7に再入射する量は、変形前の片持ち梁端部に入射する入射光の光軸に対する反射光の光軸の変位量sに関係し、その変位量sは、数1より算出される。
【0024】
【数1】

【0025】
ここで、ρは集光用レンズから片持ち梁端部までの距離、Lは片持ち梁長、hf,Efは各々磁性膜の厚さ及びヤング率、θは検出磁場の片持ち梁に対する入射角、λsは磁性膜の飽和磁歪量、Es,hsは片持ち梁のヤング率及び厚さである。片持ち梁の長さが55μm、集光用レンズから片持ち梁端部までの距離ρが3mm、λsが30×10-6の場合、外部磁場100×103/4π(A/m)が片持ち梁の幅方向に印加されると、その変形量sは200μm程度となる。この変形量sは、シングルモード光ファイバのコア径が10μmであることなどから考えると、反射光が光ファイバに再入射する量は片持ち梁の変形量βにより大きく変化し、数百A/m程度の微弱な磁場に対して十分な磁気感度が得られることを示している。
【0026】
本実施例による磁気センサを製造する場合、ポリシリコンの構造体層と二酸化珪素などの犠牲層の組合せによる標準化された2層、あるいは3層ポリシリコンMEMSプロセスが利用でき、IC回路技術との適合性もよく、S/N比の向上が期待でき、結果として、センサモジュール全体の小型化にも有利である。
【0027】
また、他の製造法としては、シリコンや水晶の結晶面によるエッチングレートの差を利用するバルクエッチング技術が適用でき、振動子の母材として、振動体を支持するための支持基板として、振動体と同様の材料を使用することができ、同様の効果が得られる。
【実施例2】
【0028】
図3は、本発明の実施例2の磁気センサの説明図である。図3に示す磁気センサは、光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁2と、該片持ち梁2を支持する支持基板3からなる磁気検知構造体4と、該磁気検知構造体4、あるいは該磁歪薄膜1が堆積された片持ち梁2を加振させるための加振器200と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバー7と、該光ファイバー先端の集光レンズ8と、該センサ構造体と該光ファイバーを接続するための接続治具(ガイド100、セパレータ31)と、光源と、受光器と、分光器から構成されている。
【0029】
光源より発射される入射光が、分光器を通過し、光ファイバーを介して磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、磁歪薄膜表面で反射した反射光がファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達する。更に、前記加振器によりセンサ構造体あるいは磁歪薄膜が堆積された片持ち梁が加振され共振状態にある。
【0030】
磁気検知構造体に係る外部磁場の変化と磁歪薄膜のヤング率の変化により、片持ち梁の共振周波数が変化し、入射光に対する磁歪薄膜表面からの反射光の周波数変化を受光部で検出し、外部磁場変化量を算出することができる。
【0031】
本実施例では、片持ち梁として100μm×50μm×1μmのポリシリコンを用いた。機械的共振周波数は、約10.809MHzとなり、外部磁場が約0.3×103/4π(A/m)変化した場合の共振周波数の変化量は、約−3.21kHzである。ここで、片持ち梁上に積層された磁性膜としては、化学量論的組成比が、おおよそ55:45:15のCo−Fe−Zr系磁性薄膜を使用している。尚、磁性薄膜の飽和磁歪定数λsは、25×10-6程度である。この場合の磁性薄膜としては、微小磁場の測定のためには、できるだけ保磁力が小さい材料を適用することが望ましい。

【0032】
尚、上記磁気センサにおいて、静電遮蔽体として、センサ構造体を包む構造の非磁性金属導体を付加することで、寄生容量に起因するノイズが低減され、精度の向上が可能である。
【実施例3】
【0033】
図4は、本発明の実施例3の磁気センサの説明図である。センサ構造体の片持ち梁2の面方向に平行になるように磁束収束用の磁性体ヨーク105を備えることにより、磁歪薄膜1に磁束を集中させ、磁気センサとして磁気感度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明における実施例1の磁気センサの説明図。図1(a)は、磁気センサの主要部分の説明図、図1(b)は、磁気センサを含む測定系のブロック図。
【図2】本発明における実施例1の磁気センサの検出原理の説明図。
【図3】本発明における実施例2の磁気センサの説明図。
【図4】本発明における実施例3の磁気センサの説明図。
【図5】特許文献1に記載の光ファバーを利用した磁気センサを示す図。
【図6】特許文献1の従来例として引用された他の光ファバーを利用した磁気センサを示す図。
【符号の説明】
【0035】
1 磁歪薄膜
2 片持ち梁
3 支持基板
4 磁気検知構造体
5 入射光
6 反射光
7 光ファイバー
8 集光用レンズ
9 光源
10 受光部
11 分光器
12 入射光
13 反射光
30 磁気センサ
31 セパレータ
71 コア
72 クラッド
81,131 金属被膜光ファイバー
100 ガイド
101,104 固定点クランプ
105 磁性体ヨーク
161 導線
200 加振器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から成る磁気センサにおいて、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して該磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面において、所定の角度により反射した反射光が、前記光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達し、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、前記磁歪薄膜の形状が変形し片持ち梁が撓むことにより、前記磁歪薄膜表面において反射する反射光の光ファイバーに集光される光量が変化し、外部磁場変化量を算出することを特徴とする磁気センサ。
【請求項2】
光学的ミラーの機能を有する磁歪薄膜が堆積された片持ち梁と、該片持ち梁を支持する支持基板からなる磁気検知構造体と、前記磁気検知構造体を振動させ、ついで磁歪薄膜を振動させるための加振機構と、入射光及び反射光の伝搬媒体となる光ファイバーと、該光ファイバー先端の集光レンズと、光源と、受光器と、分光器から成る磁気センサにおいて、前記光源より発射される入射光が、前記分光器を通過し、前記光ファイバーを介して該磁気検知構造体の磁歪薄膜表面に入射し、該磁歪薄膜表面で反射した反射光が、前記光ファイバーを介し、分光器を通過し受光部に到達し、かつ、前記加振機構により前記磁歪薄膜が堆積された片持ち梁が加振され共振状態にある場合、前記磁気検知構造体に係る外部磁場の変化により、片持ち梁の共振周波数が変化し、前記入射光に対する前記磁歪薄膜表面からの反射光の周波数変化を受光部で検出し、外部磁場変化量を算出することを特徴とする磁気センサ。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の磁気センサにおいて、前記片持ち梁の面方向と平行になるように磁束収束用の磁性ヨークが配置されたことを特徴とする磁気センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−3190(P2006−3190A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−179292(P2004−179292)
【出願日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(000134257)NECトーキン株式会社 (1,832)
【Fターム(参考)】