説明

磁気ディスク装置、その制御方法、及びその製造方法

【課題】データの書き込みの可否を判定する際に適用される、磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を適正化することが可能な磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】磁気ディスク装置の主制御回路は、複数のトラックの中から決定される目標トラックに応じた磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を決定し(S14)、磁気ヘッドが読み出したデータから算出される磁気ヘッドの位置誤差、及び許容範囲に基づいて、磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気ディスク装置、その制御方法、及びその製造方法に関し、特に磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク等の磁気ディスク装置では、磁気ディスクに複数のトラックが形成されており、これらの中から決定される目標トラックに磁気ヘッドが位置決めされて、データの書き込みが行われる。この際、磁気ヘッドの位置誤差が所定の許容範囲内にあるか否かによって、データの書き込みの可否が判定される。
【特許文献1】特開2006−48745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、磁気ディスクにトラックを形成する方法の一つとして、磁気ディスク装置が有する位置決め機構を利用して、磁気ヘッドによりサーボデータを書き込む、いわゆるセルフサーボライト方式が知られている。こうして形成される複数のトラックでは、磁気ヘッドの浮上特性などの要因によって、磁気ディスクの半径位置に応じてトラック間隔が異なることがある。
【0004】
このようにトラック間隔が異なる場合、データの書き込み時に実際に許容される磁気ヘッドの位置誤差もこれに応じて変化するはずであるが、従来の磁気ディスク装置では書き込みの可否判定に一律の許容範囲を適用しているため、適用される許容範囲が実際の許容範囲と乖離して、書き込み性能が劣化してしまう虞があった。
【0005】
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、データの書き込みの可否を判定する際に適用される、磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を適正化することが可能な、磁気ディスク装置、その制御方法、及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の磁気ディスク装置は、複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置であって、前記磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を前記目標トラックに応じて決定する決定手段と、前記磁気ヘッドが読み出したデータから算出される前記目標トラックに対する前記磁気ヘッドの位置誤差、及び前記許容範囲に基づいて、前記磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する判定手段と、を備える。
【0007】
また、本発明の一態様において、前記決定手段は、予め評価された前記複数のトラックの各トラック間隔に基づき、前記目標トラックでのトラック間隔を求め、当該トラック間隔に応じて前記許容範囲を決定する。
【0008】
この態様において、前記複数のトラックの各トラック間隔を予め評価することで作成された、前記各トラックとトラック間隔との関係を表すテーブルを保持する保持手段を更に備え、前記決定手段は、前記テーブルから前記目標トラックでのトラック間隔を読み出すようにすることができる。
【0009】
また、この態様において、前記決定手段は、前記複数のトラックの各トラック間隔を予め評価することで作成された、前記各トラックとトラック間隔との関係を表す式から、前記目標トラックでのトラック間隔を求めるようにすることができる。
【0010】
また、本発明の一態様において、前記決定手段は、予め評価された前記複数のトラックの前記磁気ディスクの半径位置に応じたトラック間隔に基づき、前記目標トラックでのトラック間隔を求め、当該トラック間隔に応じて前記許容範囲を決定する。
【0011】
また、本発明の磁気ディスク装置の制御方法は、複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置の制御方法であって、前記磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を前記目標トラックに応じて決定し、前記磁気ヘッドが読み出したデータから算出される前記目標トラックに対する前記磁気ヘッドの位置誤差、及び前記許容範囲に基づいて、前記磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する。
【0012】
また、本発明の磁気ディスク装置の製造方法は、複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置の製造方法であって、前記複数のトラックの各トラック間隔を評価し、前記各トラックとトラック間隔との関係を表すデータを、前記磁気ディスク装置の記憶部に格納する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を目標トラックに応じて決定しているので、許容範囲の適正化を図ることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成例である。磁気ディスク装置1の筐体9には、磁気ディスク2及びヘッドアッセンブリ6が収納されている。磁気ディスク2は、筐体9の底部に設けられたスピンドルモータ3に取り付けられている。
【0016】
磁気ディスク2には、同心円状に配列する複数のトラック21が形成されている。各トラック21には、周方向に沿って所定の周期で配列するサーボデータ領域21sと、これらの間に位置するユーザデータ領域21uとが形成されている。サーボデータ領域21sには、アドレスデータ及びバースト信号を含むサーボデータが記録されている。ユーザデータ領域21uには、ユーザデータが記録される。
【0017】
ヘッドアッセンブリ6は、磁気ディスク2の隣で旋回可能に支承されている。ヘッドアッセンブリ6の先端部には、磁気ヘッド4が支持されている。他方、ヘッドアッセンブリ6の後端部には、ボイスコイルモータ7が設けられている。ボイスコイルモータ7は、ヘッドアッセンブリ6を旋回駆動することで、磁気ヘッド4を磁気ディスク2上で略半径方向に移動させる。
【0018】
また、磁気ディスク装置1は、筐体9外の基板に、主制御回路10、リードライトチャネル(R/Wチャネル)13及びモータドライバ17を有している。この主制御回路10は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)と、ハードディスクコントローラ(HDC)と、メモリとを含んでいる。
【0019】
主制御回路10は、磁気ディスク2に記録すべきユーザデータを外部ホストから受信すると、このユーザデータをR/Wチャネル13へ出力する。R/Wチャネル13は、このユーザデータを変調して、ヘッドアンプ14へ出力する。ヘッドアンプ14は、この変調されたユーザデータを記録信号に変換して、磁気ヘッド4へ出力する。磁気ヘッド4は、この記録信号に応じた磁界を磁気ディスク2に印加して、ユーザデータを書き込む。
【0020】
他方、磁気ヘッド4は、磁気ディスク2から漏れ出る磁界から再生信号を読み出し、この再生信号をヘッドアンプ14へ出力する。ヘッドアンプ14は、この再生信号を増幅して、R/Wチャネル13へ出力する。R/Wチャネル13は、この増幅された再生信号をデジタルデータに変換し、復調して、主制御回路10へ出力する。主制御回路10は、この復調されたユーザデータを外部ホストへ送信する。
【0021】
また、R/Wチャネル13は、再生信号から所定のサンプリング周期でサーボデータを抽出して、主制御回路10へ出力する。
【0022】
更に、主制御回路10は、メモリに格納されたプログラムを読み出し、実行することで、磁気ヘッド4の位置制御など、種々の制御を実行する。
【0023】
磁気ヘッド4の位置制御において、主制御回路10は、磁気ヘッド4が読み出したサーボデータから磁気ヘッド4の現在位置を特定するとともに、磁気ヘッド4を目標トラック上に位置させるための制御信号を生成し、モータドライバ17を介してボイスコイルモータ7へ出力する。具体的には、主制御回路10は、磁気ヘッド4の位置制御としてシーク制御およびフォロイング制御を実行する。
【0024】
このシーク制御において、主制御回路10は、外部ホストからの記録命令または再生命令に基づいて複数のトラック21の中から目標トラックを取得するとともに、磁気ヘッド4が読み出したサーボデータにより磁気ヘッド4の現在位置を特定し、目標トラックに向けて磁気ヘッド4を移動させる。その後、主制御回路10はフォロイング制御に移行する。
【0025】
このフォロイング制御において、主制御回路10は、磁気ヘッド4が読み出したサーボデータに含まれるバースト信号から、目標トラックに対する磁気ヘッド4の位置誤差を表す誤差信号(PES:Position Error Signal)を算出し、目標トラックに磁気ヘッド4を位置決めする。磁気ヘッド4によるデータの書き込み及び読み出しは、このフォロイング制御中に行われる。
【0026】
以下、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の制御方法について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0027】
まず、主制御回路10は、外部ホストから記録要求を受けると(S11)、磁気ヘッド4の目標位置を取得する(S12)。具体的には、外部ホストからの記録要求には、データの記録場所を通し番号で特定するLBA(Logical Block Address)パラメータが含まれており、主制御回路10は、このLBAパラメータを、データの記録場所をトラック番号やセクタ番号等で特定するCHSパラメータに変換することで、磁気ヘッド4の目標位置を取得する。従って、この目標位置に含まれるトラック番号は、目標トラックを表す。また、主制御回路10は、この動作に伴って上記シーク制御を実行する。
【0028】
S13において、主制御回路10は、目標トラックでのトラック間隔(トラックピッチ)を取得する(決定手段としての機能の一部)。具体的には、主制御回路10は、保持手段としてのメモリに保持された、各トラックとトラック間隔との関係を表すテーブルを参照し、目標トラックに対応するトラック間隔を読み出す。
【0029】
図3Aに、テーブルの内容例を示す。このテーブルは、後述するように、磁気ディスク2に形成された複数のトラック21の各トラック間隔を予め評価することで作成される。このテーブルでは、所定数のトラックを含むグループ毎にトラック間隔が対応付けられている。これらのグループは、トラック番号が連続する所定数のトラック毎に分けられている。ここで、トラック番号は、磁気ディスク2の半径位置に対応することから、このテーブルは、磁気ディスク2の半径位置に応じたトラック間隔を表しているということができる。なお、この例に限らず、1つのトラック毎にトラック間隔が対応付けられていてもよい。
【0030】
または、主制御回路10は、各トラックとトラック間隔との関係を表す式に基づいて、目標トラックでのトラック間隔を求めるようにしてもよい。図3Bに、式の内容例を示す。この式も、後述するように、磁気ディスク2に形成された複数のトラック21の各トラック間隔を予め評価することで作成される。この式では、トラック番号に応じたトラック間隔が関数で表されている。この式も、磁気ディスク2の半径位置に応じたトラック間隔を表しているということができる。
【0031】
図2のフローチャートの説明に戻り、S14において、主制御回路10は、磁気ヘッド4の位置誤差を表す誤差信号PESの許容範囲を、目標トラックでのトラック間隔に応じて決定する(決定手段としての機能の一部)。この許容範囲は、後述するように、磁気ヘッド4がデータを書き込む際に、磁気ヘッド4の位置誤差がどの程度まで許容されるかを表す。具体的には、主制御回路10は、許容範囲の閾値を計算によって求める。この許容範囲の閾値は、書き込み禁止閾値(Write Inhibit Criteria)と呼ばれる。
【0032】
許容範囲の閾値は、例えば下記数式1のように求めることができる。この数式1において、WICは求める許容範囲の閾値を表し、TPは目標トラックでのトラック間隔を表す。また、TPは基準となるトラック間隔を表し、WICは基準となるトラック間隔での許容範囲の閾値を表す。
【0033】
【数1】

【0034】
S15において、主制御回路10は、算出した許容範囲を、データを書き込む際の誤差信号PESの許容範囲として設定する。これにより、主制御回路10は、シーク制御からフォロイング制御に移行し、磁気ヘッド4によりデータを書き込む際に、誤差信号PESが許容範囲の閾値(書き込み禁止閾値)を超えるか否かによって、書き込みの可否を判定する(判定手段としての機能)。
【0035】
なお、以上の例に限らず、例えば、予め評価された複数のトラック21の各トラック間隔から予め決定される各トラックの許容範囲に基づいて、目標トラックに応じた許容範囲が決定されるようにしてもよい。すなわち、各トラックと許容範囲との関係を表すテーブル等を予め作成しておき、このテーブル等に基づいて目標トラックに応じた許容範囲が決定されるようにしてもよい。
【0036】
以下、本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の製造方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。このフローチャートは、磁気ディスク2に複数のトラック21が形成された後の製造過程の一部を表す。
【0037】
S51では、磁気ディスク2に形成された複数のトラック21の各トラック間隔が評価される。トラック間隔の評価は、磁気ディスク装置1が有する位置決め機構を利用して行われる。具体的には、外部装置によって、ボイスコイルモータ7が制御されるとともに、磁気ヘッド4に読み出されたサーボデータが取得される。この操作は、主制御回路10によって行われるようにしてもよい。そして、こうして取得されたサーボデータに基づいて、トラック間隔が評価される。具体的には、例えば次のような方法でトラック間隔を評価することができる。
【0038】
図5Aないし図5Cに、磁気ディスク2に形成されるトラック21の例を示す。これらの図では、サーボデータに含まれるバースト信号A〜Dの部分を拡大して示している。各トラック21は、これらバースト信号A〜Dによって定められる。具体的には、バースト信号Aとバースト信号Bの記録幅方向の中間が、トラック21の中心21cとされる。
【0039】
ここで、バースト信号Aとバースト信号B、またバースト信号Cとバースト信号Dは、図5Bに示されるように記録幅方向に一部が重なって記録されたり、図5Cに示されるように記録幅方向に離れて記録されることがある。このため、図5Aないし図5Cのそれぞれの場合で、トラック21の中心21cの間隔(トラック間隔)が異なることになる。
【0040】
図6Aないし図6Cに、トラック21から読み出されるバースト信号の例を示す。これらの図は、上記図5Aないし図5Cにそれぞれ対応する。これらの図において、横軸はトラック21の幅方向の位置を表し、Tは各トラック21の中心21cを表す。縦軸は、各位置で読み出されるバースト信号A〜Dの振幅V〜Vから計算される振幅比(V−V)/(V+V)及び振幅比(V−V)/(V+V)を表す。
【0041】
ここで、トラック21の中心21cからトラック間隔の1/4だけ離れた位置では、振幅比(V−V)/(V+V)及び振幅比(V−V)/(V+V)が同じになる(以下、このときの振幅比を「振幅比Z」という)。そして、この振幅比Zは、トラック間隔に応じて変化する。すなわち、トラック間隔が狭いほど振幅比Zが小さくなり、他方、トラック間隔が広いほど振幅比Zが大きくなる。従って、このことを利用して、振幅比Zからトラック間隔を求めることができる。
【0042】
そこで、外部装置は、再生素子41に読み出されるバースト信号A〜Dの振幅比(V−V)/(V+V)及び振幅比(V−V)/(V+V)が同じ大きさとなるようにボイスコイルモータ7を制御することで、トラック21の中心21cからトラック幅の1/4だけ離れた位置に再生素子41を位置決めし(図5を参照)、このときの振幅比Zを取得する。そして、こうして取得された振幅比Zからトラック間隔が求められる。
【0043】
こうしたトラック間隔を求めるための操作は、例えば、磁気ディスク2に形成された複数のトラック21のうち、所定数おきのトラックに対して行うことができる。すなわち、複数のトラック21を、トラック番号が連続する所定数のトラック毎の複数のグループに分け、各グループの代表のトラックに対して上記操作が行われる。図7に、このようにして得られる評価結果の例を示す。なお、これに限らず、磁気ディスク2に形成された全てのトラック21についてトラック間隔を求めるようにしてもよい。
【0044】
図4のフローチャートの説明に戻り、S52では、上記評価結果に基づいて、各トラック21とトラック間隔との関係を表すデータが作成される。具体的には、各トラック21とトラック間隔との関係を表すデータとして、上記図3Aに示されたテーブルが作成される。ここでは、各グループの代表のトラックについて求めたトラック間隔が、各グループに属するトラック21のトラック間隔として対応付けられて、テーブルが作成される。
【0045】
または、各トラック21とトラック間隔との関係を表すデータとして、上記図3Bに示された式を含むデータ(例えばプログラム)が作成されてもよい。この式は、例えば上記図7に示される評価結果を関数で近似することで作成される。
【0046】
なお、これらの例では、評価結果をそのまま用いること、又は加工することでテーブル等のデータを作成しているが、データの作成方法はこれらに限られない。例えば、磁気ディスクの半径位置に応じたトラック間隔の代表的な特性を表すデータを予め複数作成しておき、この中から評価結果に最も近いものを選択的に用いるようにしてもよい。
【0047】
S53では、こうして作成されたデータが、磁気ディスク装置1の主制御回路10のメモリに格納される。なお、データが磁気ディスク2に記録されてもよい。このように格納されたデータは、上述したように、磁気ディスク装置1において、誤差信号PESの許容範囲を目標トラックに応じて決定する際に使用される。
【0048】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が当業者にとって可能であるのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の構成例を表す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の制御方法を表すフローチャートである。
【図3A】テーブルの内容例を表す図である。
【図3B】式の内容例を表す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の製造方法を表すフローチャートである。
【図5A】磁気ディスクに形成されるトラックの例を表す図である。
【図5B】磁気ディスクに形成されるトラックの例を表す図である。
【図5C】磁気ディスクに形成されるトラックの例を表す図である。
【図6A】トラックから読み出されるバースト信号の例を表す図である。
【図6B】トラックから読み出されるバースト信号の例を表す図である。
【図6C】トラックから読み出されるバースト信号の例を表す図である。
【図7】トラック間隔の評価結果の例を表す図である。
【符号の説明】
【0050】
1 磁気ディスク装置、2 磁気ディスク、3 スピンドルモータ、4 磁気ヘッド、6 ヘッドアッセンブリ、7 ボイスコイルモータ、9 筐体、10 主制御回路、13 R/Wチャネル、14 ヘッドアンプ、17 モータドライバ、21 トラック、21s サーボデータ領域、21u ユーザデータ領域、21c トラック中心、41 再生素子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置であって、
前記磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を前記目標トラックに応じて決定する決定手段と、
前記磁気ヘッドが読み出したデータから算出される前記目標トラックに対する前記磁気ヘッドの位置誤差、及び前記許容範囲に基づいて、前記磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する判定手段と、
を備える磁気ディスク装置。
【請求項2】
前記決定手段は、予め評価された前記複数のトラックの各トラック間隔に基づき、前記目標トラックでのトラック間隔を求め、当該トラック間隔に応じて前記許容範囲を決定する、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。
【請求項3】
前記複数のトラックの各トラック間隔を予め評価することで作成された、前記各トラックとトラック間隔との関係を表すテーブルを保持する保持手段を更に備え、
前記決定手段は、前記テーブルから前記目標トラックでのトラック間隔を読み出す、
請求項2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記複数のトラックの各トラック間隔を予め評価することで作成された、前記各トラックとトラック間隔との関係を表す式から、前記目標トラックでのトラック間隔を求める、
請求項2に記載の磁気ディスク装置。
【請求項5】
前記決定手段は、予め評価された前記複数のトラックの前記磁気ディスクの半径位置に応じたトラック間隔に基づき、前記目標トラックでのトラック間隔を求め、当該トラック間隔に応じて前記許容範囲を決定する、
請求項1に記載の磁気ディスク装置。
【請求項6】
複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置の制御方法であって、
前記磁気ヘッドの位置誤差の許容範囲を前記目標トラックに応じて決定し、
前記磁気ヘッドが読み出したデータから算出される前記目標トラックに対する前記磁気ヘッドの位置誤差、及び前記許容範囲に基づいて、前記磁気ヘッドによるデータの書き込みの可否を判定する、
磁気ディスク装置の制御方法。
【請求項7】
複数のトラックが形成された磁気ディスクと、前記複数のトラックの中から決定される目標トラックに位置決めされ、データの書き込み及び読み出しを行う磁気ヘッドと、を備える磁気ディスク装置の製造方法であって、
前記複数のトラックの各トラック間隔を評価し、
前記各トラックとトラック間隔との関係を表すデータを、前記磁気ディスク装置の記憶部に格納する、
磁気ディスク装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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