説明

磁気レオロジーダンパーおよびその使用

構造振動制御に有効な磁気レオロジーダンパーダンパーは、本体と、このダンパー本体に対して移動自在な部分とを有し、このダンパーは、前記移動自在な部分の運動に抵抗するための、前記ダンパー本体内に含まれる磁気レオロジー材料を備え、この磁気レオロジー材料が受ける磁界の変化により、前記磁気レオロジー材料内にレオロジー変化を発生させることができ、このダンパーは、更にこのダンパーに加えられる外力をモニタすると共に、前記磁界およびその結果生じる降伏力および外力の変化に応答し、前記ダンパーのレオロジー減衰を制御するための信号を発生するための、前記ダンパー内に埋め込まれた少なくとも1つのセンサとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、構造振動制御機構に関し、特に、かかる制御で有効な磁気レオロジー(MR)ダンパーに関する。
【背景技術】
【0002】
公共および機械構造物の振動制御では、これまで磁気レオロジー(MR)ダンパーが使用されている。用途の例を数例挙げるとすれば、ケーブル架橋ブリッジにおける懸架ケーブルの振動減衰、自動車の座席およびサスペンションシステムの振動減衰、および自動化および/または精密機器/機械の振動のアイソレーションを挙げることができる。MRダンパーで使用されるMR材料は、磁界が印加されると、それらのレオロジー特性を可逆的に変える能力を有する。より詳細に説明すれば、これらMR材料は印加された磁界に曝されると、数ミリ秒の間で自由に流動する線形粘性流体から調節可能/制御可能な降伏応力を有する半固体材料に自ら変化できる。かかるMRダンパーの磁石に異なる電流を入力することにより、材料の降伏応力、従ってダンパーの降伏力およびレオロジー減衰をミリ秒を単位として容易に調節/制御できるよう、MR材料に加えられる磁界を調節/制御できる。現在のMRダンパーは、調節可能/制御可能な降伏力およびレオロジー減衰能力を有するが、リアルタイムの閉ループの振動制御を実施するために、構造振動を検出することはできない。すなわちこれら現在のMRダンパーは、開ループの作動モードだけに限定されており、それらの調節可能/制御可能な能力を完全には利用できていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
MRダンパーの開ループの作動から閉ループの作動への構造振動制御を技術的に進歩させるには、所望する降伏力およびレオロジー減衰を容易にするために、適当な電流入力を決定するよう、ダンパーのための正確な可逆的ダイナミックモデルを開発しなければならない。しかしながら、これら高度の非線形のダンパーのためのかかる可逆的ダイナミックモデルを開発することが依然として試みられている。これとは異なり、制御の有効性を低減し、実施の困難性およびエンジニアリングコストの双方を増加するという犠牲を払いながら、振動構造体とダンパーとの間に力センサを設置することにより、可逆的ダイナミックモデル化を実施する欠点を克服するため、力フィードバック制御ループが設置されることが多い。
【0004】
従って、本発明の目的は、降伏力のリアルタイムの調節/制御、およびレオロジー減衰を達成できるか、またはこれらが少なくとも公衆に有効な選択案を提供するような改良された磁気レオロジーダンパーを提供することにある。
【0005】
本発明の更に別の目的は、構造振動の変化を検出できるか、または少なくとも公衆に有効な選択案を提供できる、改良された構造振動制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の特徴によれば、構造振動制御に有効な磁気レオロジーダンパーダンパーは、本体と、このダンパー本体に対して移動自在な可動部とを有し、このダンパーは、前記可動部の運動に抵抗するための、前記ダンパー本体内に含まれる磁気レオロジー材料を備え、この磁気レオロジー材料が受ける磁界の変化により、前記磁気レオロジー材料内にレオロジー変化を発生させることが可能であり、このダンパーは、更にこのダンパーに加えられる外力をモニタすると共に、外力の変化に応答して前記磁界およびその結果生じる前記ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を制御するための信号を発生するための、前記ダンパー内に埋め込まれた少なくとも1つのセンサとを備える。
【0007】
本発明の第2の特徴によれば、構造振動制御システムは、
ダンパー本体およびこのダンパー本体に対して移動自在な部分とを有する、少なくとも1つの磁気レオロジーダンパーであって、
前記移動自在な部分の運動に抵抗するための、前記ダンパー本体内に含まれる磁気レオロジー材料を備え、この磁気レオロジー材料が受ける磁界の変化により、前記磁気レオロジー材料内にレオロジー変化を発生させることが可能であり、
前記ダンパーに加えられる外力をモニタすると共に、外力の変化に応答して前記磁界およびその結果生じる前記ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を制御するための信号を発生するための、前記ダンパー内に埋め込まれた少なくとも1つのセンサを含む、前記磁気レオロジーダンパーと、
前記センサからの信号を受信すると共に、この信号に従い、前記磁界を変えるための手段と、を備える。
【0008】
センサは、圧電センサであることが好ましい。
【0009】
本発明の原理を例として示す添付図面を参照しながら、次の詳細な説明を読めば、本発明の上記以外の特徴および利点が明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、当技術分野で公知の、従来の磁気レオロジー(MR)ダンパー100を示す。この従来のMRダンパー100は、一般に一対の電気ワイヤー11と、ベアリングシールユニット12と、シリンダハウジング内のMR材料または流体13と、電磁石14と、ダイヤフラム15と、アキュムレータ16と、ピストン17と、上方接続支持体18と、下方接続支持体19とを備える。ベアリングシールユニット12は、ピストン17の運動をガイドすると共に、MR材料13の漏れを防止している。一対の電気ワイヤー11を通して、電磁石14へ異なる入力電力を加えることにより、MR材料13は自由に流動する線形粘性流体から、調節自在/制御自在な降伏応力を有する半固体状態に可逆的に変化できるので、ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を変えることができる。
【0011】
当技術分野では、一般に、かかる、または同様な、従来のダンパーが知られている。例えば1997年10月29日に「制御可能な媒体デバイスおよびこれを利用する装置」を発明の名称とし、デービッド・J・カリソンによって出願された、米国特許第6,394,239号;2000年6月30日に「現場の状態のコアサンプルを回収するための装置」を発明の名称とし、オーマン外により出願された米国特許第6,378,631号;2000年2月11日に「双方向性磁気レオロジー流体バルブアセンブリおよびこれを利用する装置」を発明の名称とし、アイバー外により出願された米国特許第6,158,470号;1997年11月25日に「調節自在なバルブおよびこれを利用する振動ダンパー」を発明の名称とし、ジョリー外により出願された米国特許第6,131,709号;1997年3月5日に「双方向性磁気レオロジー利用するバルブアセンブリおよびこれを使用する装置」を発明の名称とし、アイバー外によって出願された米国特許第6,395,486号;1999年7月2日に「制御可能な振動装置」を発明の名称とし、カリソン外によって出願された米国特許第5,878,851号;1994年2月7日に「磁気レオロジー流体装置」を発明の名称とし、カリソン外によって出願された米国特許第5,398,917号;1992年6月18日に「磁気レオロジー流体装置」を発明の名称とし、カリソン外によって出願された米国特許第5,284,330号;および1992年6月18日に「磁気レオロジー流体ダンパー」を発明の名称とし、カリソン外によって出願された米国特許第5,277,281号を参照されたい。本明細書では、これら米国特許を参考例として援用する。
【0012】
図2は、本発明のMRダンパーの一実施例200を示す。図1の従来のMRダンパー100と同じように、このMRダンパー200も、一対の電気ワイヤー11と、ベアリングシールユニット12と、シリンダハウジング内のMR材料または流体13と、電磁石14と、ダイヤフラム15と、アキュムレータ16と、ピストン17とを含む。このMRダンパー200は更に、機械的振動に起因し、ダンパーに加えられる外力を測定するための第1圧電センサ28と、第2の圧電センサ29も備える。これら圧電センサ28および29は、図1に示された従来のダンパー100の、上方接続支持体18および下方接続支持体19の部分を置き換えることにより、本発明におけるそれぞれ上方接続支持体18の下方部分38および下方接続支持体19の下方部分39に取り付けられている。これら位置は、基本的にはMRダンパー200の埋め込まれた圧電センサ28および29が、1)外力に比例し(すなわち良好な機械的結合および線形性で)強力な出力信号を発生でき、2)外力の変動を検出でき、更に3)設置が容易となるようなMRダンパー200を基本的には保証できる。圧電センサ28および29は、構造振動に起因し、ダンパーに加えられる外力の変動を検出し、電極が設けられた表面に加えられる外力(すなわち図8に示される圧力)の変更に従って電気信号を発生する。これら信号は、磁石14への電流の調節/制御をアシストし、ダンパーに加えられる磁界、従って、その結果生じるダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を調節/制御するのに使用できる。圧電センサ28、29は、外力(または圧力)のリアルタイムの変動をモニタできるので、ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰のリアルタイムの調節/制御も達成できる。
【0013】
当技術分野で理解されるように、圧電センサ28および29は、いずれもそれらのサイズが異なることを除けば、同じものにできる。更に当技術分野で理解されるように、図2の圧電センサ28または圧電センサ29のいずれかを使用することにより、単一センサを有するMRダンパーを開発できる。しかしながら、図2に示されたデュアルセンサ構造は、単一センサ構造と比較し、構造振動をより正確かつより信頼できる測定を可能にする。
【0014】
図3には、第1例のセンサの部品が示されており、これら部品は圧電ウェーハ30の両側に取り付けられた2つのウェーハ電極31および32を含む。説明を簡単にするために、ウェーハ電極31を正極に設定し、一方、電極32を負極に設定する。電極31と接続支持体の下方部分の隣接表面40との間には、絶縁ウェーハ33が取り付けられており、この接続支持体の下方部分は、図2を参照すると、上方接続支持体18の下方部分38または下方支持体19の下方部分39に対応する。これらセンサ部品は、新しい接続支持体42から接続支持体38または39の下方部分(38または39)に開口されたシャフト孔43まで突出するネジ切りされたシャフト41を使用することにより、機械的な圧力を受けてスタック35内の中心に挟持されている。作動中、圧電ウェーハ30が圧縮状態に維持されるように、あらかじめ加える圧力は十分大きくなっている。ネジ切りされたシャフト41は、ウェーハ電極31および32、並びに圧電ウェーハ30から絶縁しなければならない。使用時には、ウェーハ電極31および32に電気ワイヤー(図示せず)が接続され、圧電ウェーハ30から信号調整ユニット24を通って、データ取得ユニット25へ電荷(従って電圧)が送られる。これら結果は、パーソナルコンピュータ26を使って記録かつ処理され、モニタ27にディスプレイできる。これによってダンパーの作動時に外力(または圧力)をモニタできる。更に当業者に理解されているように、これら結果を、電磁石14への電流入力を調節/制御することにより降伏力およびレオロジーダンピングのリアルタイムの調節/制御も行うことができる。
【0015】
図4では、図3に示されたセンサに対し、2つの別の圧電ウェーハおよび2つのウェーハ電極31および32を含むスタック36が追加されている。これら圧電ウェーハとウェーハ電極とは交互に配置されている。すべての正のウェーハ電極を1つのノードにまとめるように接続し、更に負の電極を別のノードとなるように接続することにより、ダンパーに加えられる外力をモニタするのに3つの圧電ウェーハのすべての効果を示す2つのノードから生じる電荷を得ることができる。こうして、センサの感度を高めることができる。同様に、より多くのスタック36を追加することにより、センサの感度を高めるように5つ、7つ、更にそれ以上の圧電ウェーハを設置できる。
【0016】
図5では、スタック37を形成するように2つの圧電ウェーハ30には3つのウェーハ電極(2つは32であり、1つは31で示されている)が交互に設置されている。ダンパーに加えられる外力をモニタするよう、正のウェーハ電極31および2つの負のウェーハ電極32から生じる電荷を得ることができる。このように、2つの圧電ウェーハを設置した場合、(図3および4の)スタック35内の絶縁ウェーハ33は、圧電ウェーハの一方が絶縁ウェーハとしても機能するので、必要ではない。
【0017】
図6では、スタック37に(図4に示されたものと同じ)スタック36を追加することにより、4つの圧電ウェーハを設置できる。同様に、改良されたセンサ感度で外力をモニタするときは、より多くのスタック36を追加することにより、6個、8個およびそれ以上の圧電ウェーハを設置できる。
【0018】
圧電ウェーハ30が広い周波数レンジにわたり効果的であること、簡潔であること、信頼性があること、コンパクトであることおよび軽量であることに起因し、このウェーハを圧電セラミックス、ポリマーおよび複合体を含む任意の適当な圧電材料とすることができる。図7では、本発明によれば、異なる構造、例えば0−3、1−3、ラジアル2−2およびパラレル2−2構造を有する圧電セラミック要素および4つの圧電セラミック/ポリマー複合要素が提供される。通常、圧電セラミックセンサは、狭いバンド幅内で共振がシャープであり、かつ感度が高い。共振範囲内に周波数を有する信号は大きく増幅され、アーティファクトが生じることがある。セラミックスは硬質であり、かつ脆弱であるので、大きな素子サイズを有し、形状が複雑なセラミックセンサを製造することは困難であり、機械的衝撃または振動によって受けるダメージはより深刻である。しかしながら、圧電ポリマーセンサは、バンド幅がより広く、広い周波数レンジにわたって多かれ少なかれ、等しい感度ですべての信号が受信される。これらポリマーセンサはより複雑な形状に製造でき、かつよりフレキシブルであるので、機械的な応力に対してより弾性的である。これらポリマーセンサの主な欠点は、感度が低く、温度安定性が低いことである。他方、圧電複合センサは、セラミックスおよびポリマーの所望する特性を組み合わせるように、条件に合わせることができ、このセンサでは最も適したものである。
【0019】
図8では、アクティブ領域51と非アクティブ領域50の形状により、ウェーハ30に対する異なる電極パターンが示されている。アクティブ領域と非アクティブ領域の相対的位置に従い、全面電極パターン(図8a)、内側電極パターン(図8b)、中間(in-between)電極パターン(図8c)および外側電極パターン(図8d)が明瞭になっている。かかる電極は上記のようなセラミックス、ポリマーおよび複合体の間の任意のタイプの材料のウェーハ30に対して使用できる。
【0020】
図9では、圧電センサ(28および/または29)から生じる電荷を測定することにより、振幅および位相の双方を含む、ダンパーに加えられる準正弦波状(図9a)および矩形(図9b)の力を細かくモニタでき、これら力を電圧として図3のモニタ27にディスプレイできることを示している。
【0021】
説明したすべてのウェーハは円筒形であるが、本発明の実施例に、横断面が不規則的または矩形となっている均一ウェーハまたは複合ウェーハを含む、他の形状のウェーハを設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来の線形磁気レオロジーダンパーの平面図である。
【図2】本発明の一実施例に係わる磁気レオロジーダンパーの平面図である。
【図3】図2のダンパーで有効な第1センサのセンサ部品の分解等角図である。
【図4】図2のダンパーで有効な第2センサのセンサ部品の分解等角図である。
【図5】図2のダンパーで有効な第3センサのセンサ部品の分解等角図である。
【図6】図2のダンパーで有効な第4センサのセンサ部品の分解等角図である。
【図7】異なる圧電材料から製造された、図3〜図6のセンサの圧電ウェーハの等角図である。
【図8】電気パターンが異なる、図3〜図6のセンサの圧電ウェーハの等角図である。
【図9】センサの2つのテストの結果を示す。
【符号の説明】
【0023】
11 電気ワイヤー
12 ベアリングシールユニット
13 MR材料
14 電磁石
15 ダイヤフラム
16 アキュムレータ
17 ピストン
18 上方接続支持体
19 下方接続支持体
24 信号調整ユニット
25 データ取得ユニット
26 パーソナルコンピュータ
27 モニタ
28、29 圧電センサ
30 ピエゾ電極ウェーハ
31、32 ウェーハ電極
36、37 スタック
38、39 下方部分
100 MRダンパー
200 MRダンパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダンパー本体と、このダンパー本体に対して移動自在な可動部とを有し、構造振動制御に有効な磁気レオロジーダンパーにおいて、
前記可動部の運動に抵抗するための、前記ダンパー本体内に含まれる磁気レオロジー材料を備え、この磁気レオロジー材料が受ける磁界の変化により、前記磁気レオロジー材料内にレオロジー変化を発生させることが可能であり、
前記ダンパーに加えられる外力をモニタすると共に、外力の変化に応答して前記磁界およびその結果生じる前記ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を制御するための信号を発生するための、前記ダンパー内に埋め込まれた少なくとも1つのセンサとを備えた、磁気レオロジーダンパー。
【請求項2】
前記センサは、圧電センサである、請求項1記載のダンパー。
【請求項3】
前記センサは、圧電ウェーハによって分離されると共に、圧力を受けた状態で互いにスタック内に一体に保持された少なくとも一対の平面状電極を含む、請求項2記載のダンパー。
【請求項4】
前記センサは、前記電極のうちの1つを絶縁するための絶縁ウェーハを更に含む、請求項3記載のダンパー。
【請求項5】
前記圧電ウェーハは、円筒形である、請求項3記載のダンパー。
【請求項6】
前記圧電ウェーハは、圧電セラミック、ポリマーおよび複合体材料のうちの1つから製造されている、請求項3記載のダンパー。
【請求項7】
前記センサは、複数対の平面状電極を含み、各電極対は圧電ウェーハによって分離されており、前記複数対の平面状電極とウェーハが、圧力を受けた状態で互いに当接してスタック内に一体に保持されている、請求項3記載のダンパー。
【請求項8】
前記圧電ウェーハの数が奇数である場合、前記センサは、前記電極のうちの1つを絶縁するための絶縁ウェーハを更に含む、請求項7記載のダンパー。
【請求項9】
前記圧電ウェーハは、円筒形である、請求項7記載のダンパー。
【請求項10】
前記圧電ウェーハは、圧電セラミック、ポリマーおよび複合体材料のうちの1つから製造されている、請求項7記載のダンパー。
【請求項11】
前記圧電ウェーハは、全面電極パターン、内側電極パターン、中間電極パターンおよび外側電極パターンを少なくとも含む、異なる電極パターン,すなわちアクティブ領域および非アクティブ領域の異なる形状のいずれかで製造されている、請求項7記載のダンパー。
【請求項12】
前記センサは、前記ダンパーの長手方向端部に取り付けられている、請求項1記載のダンパー。
【請求項13】
構造振動制御システムであって、この構造振動制御システムは、
ダンパー本体とこのダンパー本体に対して移動自在な可動部とを有する少なくとも1つの磁気レオロジーダンパーを備え、
この磁気レオロジーダンパーは、
前記可動部の運動に抵抗するための、前記ダンパー本体内に含まれる磁気レオロジー材料を備え、この磁気レオロジー材料が受ける磁界の変化により、前記磁気レオロジー材料内にレオロジー変化を発生させることが可能であり、
前記ダンパーに加えられる外力をモニタすると共に、外力の変化に応答して前記磁界およびその結果生じる前記ダンパーの降伏力およびレオロジー減衰を制御するための信号を発生するための、前記ダンパー内に埋め込まれた少なくとも1つのセンサを含み、
前記構造振動制御システムは、前記センサからの信号を受信すると共に、この信号に従い、前記磁界を変えるための手段を更に備えた、構造振動制御システム。
【請求項14】
前記センサは、圧電センサである、請求項13記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−501882(P2009−501882A)
【公表日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−521774(P2008−521774)
【出願日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際出願番号】PCT/CN2006/001422
【国際公開番号】WO2007/009341
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(508020487)ザ ホンコン ポリテクニック ユニヴァーシティー (2)
【Fターム(参考)】