説明

磁気共鳴イメージング装置

【課題】本発明は、傾斜磁場コイルの振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイルを薄肉化し、開放感を高めることを目的とするものである。
【解決手段】モールド部17は、主コイル11〜13を一体成型する円筒状の内側モールド部17aと、内側モールド部17aの径方向外側に設けられ、シールドコイル14〜16を一体成型する円筒状の外側モールド部17bとを有している。外側モールド部17bの軸方向両端部は、内側モールド部17aよりも軸方向外側へ突出している。これにより、傾斜磁場コイル3の軸方向両端部の肉厚は、軸方向中間部の肉厚よりも薄くなっている。補強リブ8は、外側モールド部17bの軸方向両端部の内周面に、周方向に互いに間隔をおいて取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の主コイルと複数のシールドコイルとが一体成型されている傾斜磁場コイルを有する磁気共鳴イメージング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の磁気共鳴イメージング装置では、被検者の入る空間を最大限に確保し、閉塞感を和らげるために、傾斜磁場コイルの内径を大きくすることが望まれている。また、例えば特許文献1に示されているように、傾斜磁場コイルの内径を楕円形状にして、被検者の入る空間を水平方向に広くするという解決策も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−327478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に示された従来の磁気共鳴イメージング装置では、傾斜磁場コイルの内径を楕円形状にするために、内ボア形状を単に大きくしているため、傾斜磁場コイルの軸方向両端部の支持部の厚みが小さくなり、振動が増大する。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、傾斜磁場コイルの振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイルを薄肉化し、開放感を高めることができる磁気共鳴イメージング装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る磁気共鳴イメージング装置は、静磁場を発生する静磁場発生装置、及び静磁場発生装置の内側に設けられている筒状の傾斜磁場コイルを備え、傾斜磁場コイルの軸方向端部の肉厚は、軸方向中間部の肉厚よりも薄くなっており、軸方向端部の内周面には、複数の補強リブが周方向に互いに間隔をおいて設けられている。
【発明の効果】
【0007】
この発明の磁気共鳴イメージング装置は、傾斜磁場コイルの軸方向端部の薄肉部に補強リブが設けられているので、傾斜磁場コイルの振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイルを薄肉化し、開放感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】この発明の実施の形態1による磁気共鳴イメージング装置の断面図である。
【図2】図1の傾斜磁場コイルを示す正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図3のY主コイル及びYシールドコイルの概略の全体構成を示す斜視図である。
【図5】図3のZ主コイル及びZシールドコイルの概略の全体構成を示す斜視図である。
【図6】図5のZ主コイルを示す斜視図である。
【図7】図3の補強リブを示す斜視図である。
【図8】図7の補強リブの傾斜磁場コイルへの固定方法の一例を示す断面図である。
【図9】図2の要部を拡大して示す正面図である。
【図10】図9のX−X線に沿う断面図である。
【図11】この発明の実施の形態2による補強リブを示す斜視図である。
【図12】図11の補強リブの傾斜磁場コイルへの固定方法の一例を示す断面図である。
【図13】この発明の実施の形態3による補強リブを示す斜視図である。
【図14】この発明の実施の形態4による補強リブを示す斜視図である。
【図15】この発明の実施の形態5による磁気共鳴イメージング装置の要部を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による磁気共鳴イメージング装置(MRI装置)の断面図である。図において、スキャナガントリ1は、静磁場発生装置2、傾斜磁場コイル3及び高周波磁場コイル4を有している。静磁場発生装置2は、その内側に均一な静磁場空間5を発生する。
【0010】
傾斜磁場コイル3は、円筒状であり、静磁場発生装置2の内側、即ち静磁場空間5と静磁場発生装置2との間に配置されている。また、傾斜磁場コイル3は、被検者(図示せず)から発せられる信号に位置情報を与えるための傾斜磁場を静磁場空間5内に生成する。
【0011】
高周波磁場コイル4は、静磁場空間5と傾斜磁場コイル3との間に配置され、被検者の生体組織を構成する原子核に核磁気共鳴を起こさせるために高周波信号を被検者に照射する。
【0012】
スキャナガントリ1内には、被検者を載せるベッド6が設けられている。静磁場発生装置2の両端部には、傾斜磁場コイル3を支持する一対の支持ブラケット7が固定されている。傾斜磁場コイル3は、静磁場発生装置2との間に例えば2〜3mm程度の隙間をおいて、その軸方向両端部で支持ブラケット7上に支持されている。なお、支持ブラケット7と傾斜磁場コイル3との間には、波や振動を抑制するためのゴム系ダンパを挿入してもよい。
【0013】
傾斜磁場コイル3の軸方向両端部には、側面形状が直角三角形の複数の補強リブ8がそれぞれ固定されている。
【0014】
図2は図1の傾斜磁場コイル3を示す正面図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。傾斜磁場コイル3は、複数のX主コイル11と、複数のY主コイル12と、複数のZ主コイル13と、複数のXシールドコイル14と、複数のYシールドコイル15と、複数のZシールドコイル16と、これらのコイル11〜16を一体成型するモールド部17とを有している。
【0015】
X主コイル11、Y主コイル12及びZ主コイル13は、それぞれ対応する方向に線形な傾斜磁場を発生させる。Xシールドコイル14、Yシールドコイル15及びZシールドコイル16は、主コイル11〜13が発生する磁場が静磁場発生装置2側に漏洩しないように、対応する主コイル11〜13とは逆向きの磁場を発生させる。
【0016】
モールド部17は、樹脂により構成されている。また、モールド部17は、主コイル11〜13を一体成型する円筒状の内側モールド部17aと、内側モールド部17aの径方向外側(静磁場発生装置2側)に設けられ、シールドコイル14〜16を一体成型する円筒状の外側モールド部17bとを有している。外側モールド部17bの軸方向両端部は、内側モールド部17aよりも軸方向外側へ突出(例えば200mm程度)している。これにより、傾斜磁場コイル3の軸方向両端部の肉厚は、軸方向中間部の肉厚よりも薄くなっている。
【0017】
内側モールド部17aには、複数のシムトレイポケット18が、軸方向に沿って連続して、かつ周方向に互いに等間隔をおいて設けられている。各シムトレイポケット18は、モールド部17内で、主コイル11〜13とシールドコイル14〜16との間に配置されている。各シムトレイポケット18には、シムトレイ(図示せず)が挿入される。各シムトレイには、静磁場の均一度を調整するための複数のシム片(鉄片)が収容される。
【0018】
補強リブ8は、外側モールド部17bの軸方向両端部の内周面に、周方向に互いに間隔をおいて固定されている。また、補強リブ8は、外側モールド部17bの内周面と、内側モールド部17aの軸方向端面とに当接されている。さらに、補強リブ8は、周方向に隣接するシムトレイポケット18間に配置されている。
【0019】
図4は図3のY主コイル12及びYシールドコイル15の概略の全体構成を示す斜視図である。この例では、Y主コイル12及びYシールドコイル15がそれぞれ4つずつ用いられている。これらのコイル11,14,12,15は、いずれも湾曲された薄板コイルにより構成されている。薄板コイルは、例えば銅又はアルミニウム等の電気伝導度の高い材料からなる導体薄板に渦巻状のスリット加工を施すことにより製作される。
【0020】
X主コイル11及びXシールドコイル14は、Y主コイル12及びYシールドコイル15を90°回転させたコイルである。従って、この例では、X主コイル11及びXシールドコイル14がそれぞれ4つずつ用いられている。また、X主コイル11及びXシールドコイル14は、Y主コイル12及びYシールドコイル15と同様に製作される。
【0021】
図5は図3のZ主コイル13及びZシールドコイル16の概略の全体構成を示す斜視図、図6は図5のZ主コイル13を示す斜視図である。この例では、ソレノイド形状のZ主コイル13及びZシールドコイル16がそれぞれ2つずつ用いられている。また、Z主コイル13及びZシールドコイル16は、例えば銅又はアルミニウム等の電気伝導度の高い材料からなる導体により構成され、同心円状をなしている。
【0022】
さらに、Z主コイル13及びZシールドコイル16を構成する導体には、冷却用媒体を通すための中空領域が設けられている。そして、Z主コイル13及びZシールドコイル16の両端部は、外部の冷却用チラーに接続されている。これにより、傾斜磁場コイル3で発生した熱が外部へ排除される。即ち、Z主コイル13及びZシールドコイル16は、冷却兼用コイルとして機能する。なお、各コイル間には高電圧が印加されるため、絶縁材が挿入されている。
【0023】
図7は図3の補強リブ8を示す斜視図、図8は図7の補強リブ8の傾斜磁場コイル3への固定方法の一例を示す断面図である。補強リブ8は、高強度な材料、例えば、プラスチック、ガラスエポキシ積層板、又は非磁性金属(ステンレス鋼、アルミニウム等)により構成することができる。
【0024】
図8の例では、補強リブ8は、第1及び第2のボルト19,20を用いて傾斜磁場コイル3に固定されている。第1のボルト19は、傾斜磁場コイル3の軸方向に沿って配置されている。第2のボルト20は、傾斜磁場コイル3の径方向に沿って配置されている。
【0025】
補強リブ8には、第1のボルト19を通す孔8aと、第2のボルト20が螺着されるねじ穴8bとが設けられている。また、傾斜磁場コイル3のモールド部17には、第1のボルト19が螺着されるねじ穴17cと、第2のボルト20を通す孔17dとが設けられている。
【0026】
図9は図2の要部を拡大して示す正面図、図10は図9のX−X線に沿う断面図である。Z主コイル13の両端部及びZシールドコイル16の両端部と冷却用チラーとの間は、プラスチックチューブや継手等の複数の配管21を用いて接続されている。
【0027】
配管21をZ主コイル13及びZシールドコイル16に接続するための配管コネクタ22は、互いに隣接する補強リブ8間で、内側モールド部17aの軸方向端面に設けられている。また、配管コネクタ22は、シムトレイポケット18よりも径方向内側に配置されている。さらに、配管コネクタ22は、PETフィルムやポリイミドなどの絶縁材で覆われている。
【0028】
このような磁気共鳴イメージング装置では、傾斜磁場コイル3の軸方向両端部の内周面に補強リブ8が取り付けられているので、補強リブ8による剛性向上により、傾斜磁場コイル3の両端部の支持部の厚みを小さくすることができ、傾斜磁場コイル3の内径を大きくすることができる。従って、傾斜磁場コイル3の振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイル3を薄肉化し、被検者空間を拡大して開放感を高めることができる。
【0029】
また、傾斜磁場コイル3の軸方向への寸法が長いXシールドコイル14及びYシールドコイル15への境界部(傾斜磁場コイル3の厚肉部と薄肉部の境界)での応力集中を防止することもできる。
【0030】
さらに、補強リブ8は、周方向に隣接するシムトレイポケット18間に配置されているので、シムトレイポケット18に対してシムトレイを出し入れする際、補強リブ8とシムトレイとが干渉することがない。
【0031】
さらにまた、互いに隣接する補強リブ8間に、配管コネクタ22が設けられているので、補強リブ8に干渉することなく、配管21を自由に配置することができ、配管21の数を増加、つまりはZ主コイル13及びZシールドコイル16の分割数を増加させ、冷却能力を高めることができる。
【0032】
また、側面形状が直角三角形の補強リブ8を用いたので、補強リブ8を軽量化しつつ、傾斜磁場コイル3の支持部を効率的に補強することができるとともに、傾斜磁場コイル3の開口寸法を大きくすることができる。
【0033】
実施の形態2.
次に、図11はこの発明の実施の形態2による補強リブを示す斜視図、図12は図11の補強リブの傾斜磁場コイルへの固定方法の一例を示す断面図である。実施の形態1では側面形状が直角三角形の補強リブ8を用いたが、実施の形態2では直方体の補強リブ23が用いられている。補強リブ23の取付位置は、実施の形態1の補強リブ8の取付位置と同様である。また、補強リブ23は、実施の形態1の補強リブ8と同様の材料により構成することができる。
【0034】
図12の例では、補強リブ23は、ボルト24を用いて傾斜磁場コイル3に固定されている。ボルト24は、傾斜磁場コイル3の径方向に沿って配置されている。補強リブ23には、ボルト24を通す孔23aが設けられている。外側モールド部17bには、ボルト24が螺着されるねじ穴17eが設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0035】
このような補強リブ23を用いた場合も、補強リブ23による剛性向上により、傾斜磁場コイル3の両端部の支持部の厚みを小さくすることができ、傾斜磁場コイル3の内径を大きくすることができる。従って、傾斜磁場コイル3の振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイル3を薄肉化し、被検者空間を拡大して開放感を高めることができる。
【0036】
実施の形態3.
次に、図13はこの発明の実施の形態3による補強リブを示す斜視図である。実施の形態3の補強リブ25は、金属板を折り曲げて形成されている。また、補強リブ25は、内側モールド部17aの軸方向端面に当接される端面当接部25aと、外側モールド部17bの軸方向両端部の内周面に当接される内周面当接部25bと、端面当接部25aと内周面当接部25bとの間に設けられている補強リブ主部25cとを有している。
【0037】
補強リブ23の取付位置は、実施の形態1の補強リブ8の取付位置と同様である。端面当接部25a及び内周面当接部25bには、補強リブ25を傾斜磁場コイル3に固定するためのボルトが通される孔25c,25dがそれぞれ設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0038】
このような補強リブ25を用いた場合も、補強リブ25による剛性向上により、傾斜磁場コイル3の両端部の支持部の厚みを小さくすることができ、傾斜磁場コイル3の内径を大きくすることができる。従って、傾斜磁場コイル3の振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイル3を薄肉化し、被検者空間を拡大して開放感を高めることができる。
【0039】
実施の形態4.
次に、図14はこの発明の実施の形態4による補強リブを示す斜視図である。実施の形態4の補強リブ26は、金属板をL字形に折り曲げて形成されている。また、補強リブ26は、内側モールド部17aの軸方向端面に当接される端面当接部26aと、外側モールド部17bの軸方向両端部の内周面に当接される内周面当接部26bとを有している。
【0040】
補強リブ23の取付位置は、実施の形態1の補強リブ8の取付位置と同様である。端面当接部26a及び内周面当接部26bには、補強リブ26を傾斜磁場コイル3に固定するためのボルトが通される孔26c,26dがそれぞれ設けられている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0041】
このような補強リブ26を用いた場合も、補強リブ26による剛性向上により、傾斜磁場コイル3の両端部の支持部の厚みを小さくすることができ、傾斜磁場コイル3の内径を大きくすることができる。従って、傾斜磁場コイル3の振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイル3を薄肉化し、被検者空間を拡大して開放感を高めることができる。
【0042】
実施の形態5.
次に、図15はこの発明の実施の形態5による磁気共鳴イメージング装置の要部を示す正面図である。この例では、傾斜磁場コイル3の内ボア形状が楕円となっている。即ち、傾斜磁場コイル3の幅方向の内径は、上下方向の内径よりも大きくなっている。また、外側モールド部17bの厚さ寸法は、傾斜磁場コイル3の上下両端部で最も大きく、幅方向両端部へ向けて徐々に小さくなっている。
【0043】
また、補強リブ8の高さ寸法Hは、内側モールド部17aの厚さ寸法の変化に応じて、傾斜磁場コイル3の周方向の位置によって徐々に変化している。具体的には、補強リブ8の高さ寸法Hは、傾斜磁場コイル3の上下両端部で最も大きく、幅方向両端部で最も小さくなっている。他の構成は、実施の形態1と同様である。
【0044】
このように、傾斜磁場コイル3の内ボア形状を楕円とした場合も、傾斜磁場コイル3に補強リブ8を設けることにより、傾斜磁場コイル3の両端部の支持部の厚みを小さくすることができ、傾斜磁場コイル3の内径を大きくすることができる。従って、傾斜磁場コイル3の振動を抑制しつつ、傾斜磁場コイル3を薄肉化し、被検者空間を拡大して開放感を高めることができる。
【0045】
なお、実施の形態5の傾斜磁場コイル3に実施の形態2〜4の補強リブ23,25,26を適用してもよい。
また、補強リブの構成は、実施の形態1〜4で示したものに限定されず、例えば傾斜磁場コイル3の周方向又は上下方向に非対称な形状であってもよい。
さらに、1つの傾斜磁場コイル3に異なる種類の補強リブを組み合わせて使用してもよい。
さらにまた、補強リブは、必ずしも傾斜磁場コイル3の全周に設けなくてもよい。例えば、傾斜磁場コイル3の下部(支持部)のみに補強リブを配置し、上下で非対称な配置にしてもよい。
また、補強リブの固定方法は、ボルト止めに限定されるものではなく、例えば、接着剤による固定、接着剤及びボルトの組み合わせによる固定、又はエポキシ樹脂によるモールド等であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
2 静磁場発生装置、3 傾斜磁場コイル、8,23,25,26 補強リブ、11 X主コイル、12 Y主コイル、13 Z主コイル(冷却兼用コイル)、14 Xシールドコイル、15 Yシールドコイル、16 Zシールドコイル(冷却兼用コイル)、17 モールド部、17a 内側モールド部、17b 外側モールド部、18 シムトレイポケット、21 配管、22 配管コネクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
静磁場を発生する静磁場発生装置、及び
前記静磁場発生装置の内側に設けられている筒状の傾斜磁場コイル
を備え、
前記傾斜磁場コイルの軸方向端部の肉厚は、軸方向中間部の肉厚よりも薄くなっており、
前記軸方向端部の内周面には、複数の補強リブが周方向に互いに間隔をおいて設けられていることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
【請求項2】
前記傾斜磁場コイルは、複数の主コイルと、複数のシールドコイルと、前記主コイル及び前記シールドコイルを一体成型するモールド部とを有しており、
前記モールド部は、前記主コイルを一体成型する内側モールド部と、前記内側モールド部の径方向外側に設けられ、前記シールドコイルを一体成型する外側モールド部とを有しており、
前記外側モールド部の軸方向端部が前記内側モールド部よりも軸方向外側へ突出することにより、前記傾斜磁場コイルの軸方向端部の肉厚が、軸方向中間部の肉厚よりも薄くなっており、
前記補強リブは、前記外側モールド部の軸方向端部の内周面に固定されていることを特徴とする請求項1記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項3】
前記補強リブは、前記内側モールド部の軸方向端面にも固定されていることを特徴とする請求項2記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項4】
前記傾斜磁場コイルには、前記静磁場を調整するためのシム片が挿入される複数のポケットが、軸方向に沿って連続して、かつ周方向に互いに間隔をおいて設けられており、
前記補強リブは、周方向に隣接するポケット間に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項5】
前記傾斜磁場コイルは、冷却用媒体を通すための中空領域が設けられている冷却兼用コイルを有し、
互いに隣接する前記補強リブ間には、前記冷却兼用コイルに配管を接続するための配管コネクタが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
【請求項6】
前記傾斜磁場コイルの内ボア形状が楕円であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−39152(P2013−39152A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176120(P2011−176120)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(000153498)株式会社日立メディコ (1,613)
【Fターム(参考)】