説明

磁界応答材料を有するブレーキ

【課題】設置空間が限られている用途に適応できるコンパクトで一体型のMRブレーキを提供する。
【解決手段】第1及び第2のロータ表面、外周辺部及び外周辺部のすぐ近く又は外周辺部にある少なくとも一つの作業部分を有するロータを備え、シャフトがロータにそれらの間の相対回転を抑制するようにしてシャフトの一端に接続され、ハウジングは、ロータをそれが回転できるようにして中に収容する第1の室及びロータから間隔を置いて配置され磁界発生器と作業部分の間に制御可能材料を通ってロータの少なくとも一つの作業部分に向かう方向に延びる磁束を伝えるように構成され配置された磁界発生器を備え、制御可能材料は、ロータの少なくとも一つの作業部分と接触して第1の室の中に入っており、電子装置がブレーキの動作を制御及び/又は監視するために設けられて、制御電子機器は、第2の室に収容されているコンパクトな制御可能なブレーキである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ブレーキ、クラッチ、抵抗生成装置及び運動制御装置の領域に関する。特に本発明は、回転動作装置又は線形動作装置におけるトルクを制御するための磁界応答材料を使用する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
制動のための磁界応答材料を使用し振動及びショックを制御する装置は、周知である。そのような磁界応答材料は、当業者に周知の適当な磁気流動性(MR)材料から成る。説明が更に進むにつれて、磁界応答材料は「MR媒体」又は「MR材料」又は「磁界応答材料」又は「磁界制御可能材料」のいずれかで呼ばれている。さらに、この開示の全体にわたって明瞭にするために、そのような磁界制御可能材料を使用している装置は、一般に「磁気流動性装置」又は「MR装置」又は「磁界制御可能装置」又は「磁界応答装置」と称する。MR装置は、「回転動作」又は「線形動作」の変形のものであってもよく、可変制御トルク又は力を与えることができる。周知のMR装置は、例えば回転ブレーキ、回転クラッチ及び線形制動器を含む。
【0003】
磁界制御可能装置は、一般に一定量の磁気的に制御可能材料が入っているハウジング又は室及び可動部材、例えばハウジングの中の材料を通って動くように取り付けられたピストン又はロータ、を備えている。磁場発生器(コイル又は永久磁石)は、制御可能材料の所望の領域を通して磁束を導くための一つ以上の磁極片を通る磁界を発生する。
【0004】
MR装置において使用される磁界制御可能材料は担体(液体のことが多い)の中に分散した軟磁性又は磁化可能な粒子から成っている。多くの現在の用途が液体担体を使用するが、担体がまた、気体状の分散体、例えば粉として、から成っていてもよいことが分かるであろう。しかし、必要な担体は、MR装置のための特定の用途に左右される。代表的な粒子は、種々の形を有するが、球形で約500ミクロン乃至約0.1ミクロンの間の平均直径を有するのが好ましいカルボニル鉄又はステンレス鋼、などを含む。担体材料は、例えば作動油を含む。
【0005】
動作時には、磁界制御可能材料は、流動性変化、すなわち、磁界に曝されると、即座に、粘性又は剪断に対する抵抗の増加を呈する。磁界制御可能材料を通過する磁場の大きさが大きければ大きいほど、MR装置によって達成できる剪断応力又はトルクが高くなる。そのようなMR材料は、ノースカロライナ州ケアリー(Cary)の本願出願人から種々の処方で商業的に容易に入手可能であり、特定のMR材料の選択は、MR装置のための所望の用途によって一般に決定される。
【0006】
MR装置、特にMRブレーキ、は、運動を制御することが必要なときはいつでも使われるとともに、動的システムにおいて速度又はエネルギーの散逸を制御することが望ましい用途において使われる。これは、システムが空気圧技術によって、手動で作業者によって又はもう一つの動力発生手段によって駆動されるかどうかにかかわりないシステムを含む。特定の用途は、回転装置における制御可能なエネルギー散逸である。エネルギーは、位置及び/又は速度の制御を与えるため又は所望の抵抗トルクを発生するために動的システムから除かれる。
【0007】
そのようなシステムの例は、車両、フォーク・リフト、等において適用される可能性のあるようなワイヤ駆動システムを含む。そのような用途においては、異なる方法で制御されたシステムにおいて従来の機械的制御装置の機能を維持することが望ましい。例えば、磁気ブレーキを実施するステアリングホイールが用いられてもよいが、電子装置を使用して、制御されるべき装置(例えば操舵車輪、操縦装置面、その他)を作動させるためのモーター(例えばサーボモータ)に信号を与える。サーボモータによって動かされた装置の位置に従い、作業者に触覚フィードバックを与えることが望ましいことがある。したがって、MRブレーキを組み込んでいる車輪を回すとき、位置センサ及び適当な電子装置は、MR材料に影響を与えるために磁気ブレーキにある磁界発生器を作動させることによってトルク・フィードバックを与え、ブレーキのロータによる運動に対する抵抗を大きくするように実施されてもよい。例えば、そのような用途は、純粋に機械的システムの触覚フィードバックを真似る方法で、作業者に対して現実的な「感じ」を維持させるように、MRブレーキが取り付けられているステアリングホイールであってもよい。
【0008】
これらの装置の使用に割り当てられる空間は、制限され、特定の用途では、装置をできるだけ小さくしておき、しかもなお、制御装置に充分な抵抗を与えることを必要とすることが多い。特定の用途の空間制限に適応させるためにコンパクトな、一体型装置を提供することが望ましい。
【0009】
前述のことは、本磁界応答装置において存在すると知られている設計基準を例示している。したがって、本装置と関連した一つ以上の基準に対処する磁界応答装置を提供することに向けられた代替品を提供することは、有益である。したがって、以下により完全に開示される特徴を備える適当な代替品が提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】なし
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】なし
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、設置空間が限られている用途に適応できるコンパクトで一体型のMRブレーキを提供することである
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様において、制御可能なブレーキには、第1及び第2のロータ表面、外周辺部及び外周辺部のすぐ近く又は外周辺部にある少なくとも一つの作業部分を有するロータを備えている。シャフトがロータにそれらの間の相対回転を抑制するようにしてシャフトの一端に接続されている。ハウジングは、中にロータをそれが回転できるようにして収容する第1の室及びロータから間隔を置いて配置され、磁界発生器と作業部分の間に制御可能材料を通ってロータの少なくとも一つの作業部分に向かう方向に延びる磁束を運ぶように構成され配置された磁界発生器を備えている。制御可能材料は、ロータの少なくとも
一つの作業部分と接触して第1の室の中に入っている。電子装置がブレーキの動作を制御及び/又は監視するために設けられている。そのような電子装置は、その他の類似の回路及び/又は光学的、磁気的などの当業者には容易に明らかであるような構成要素の他に、センサ、電力増幅器、信号調整器、制御アルゴリズムに用いるアナログ又はデジタル回路、通信回路を備えている。さらに詳しくは、シャフトは、互いに間隔を置いて配置された少なくとも二つの軸受によって支持されてもよい。軸受は、第2のハウジング室を画成するようにしてハウジングに取り付けられている。制御電子機器は、第2の室に収容されている。第2の室は、第1の室に大体隣接している。
【0014】
本発明の好ましい実施例の説明のために、用語「作業部分」は、磁界を加えると、ロータの動きを妨げるためにMR媒体によって係合されるロータの部分をいう。
【0015】
本発明の別の態様において、制御可能なMRブレーキが第1及び第2のロータ表面、外周辺部、及び前記第1及び第2のロータ表面の少なくとも一方に外周辺部のすぐ近くの位置にある作業部分を含むロータを備えている。ロータは一方のシャフト端部でシャフトに固定され、ロータとシャフトは一緒に回転できる。ハウジングには回転可能にロータを中に収容している第1の室及びロータから間隔を置いて配置され、外周辺部のすぐ近くにある少なくとも一方の表面と接触している第1のハウジング室にある多量の制御可能材料に作用する磁束を伝えるように構成され配置された磁界発生器を備えている。制御可能材料は、少なくともロータの作業部分と接触状態にあるように第1の室の中に入っている。電子装置は、ブレーキの動作を制御し監視する働きをする。より特定の面において、第2の室が、ハウジングの中にあり、その中に収容された電子装置を有するコンパクトで一体型のMRブレーキ与えるためにその中に電子装置を収容している。
【0016】
磁界発生器は、ディスクとして構成されたロータの少なくとも片側に磁界制御可能材料を通って延びる磁束を伝えるように磁極が配置されている電磁コイルであってもよい。代わりに、やはりディスクとして構成されたロータの両側にロータの作業面のところに配置された磁極を有し、ロータの両側面に伸びる磁束を伝えるための電磁コイルであってもよい。
【0017】
特定の用途において、ロータのためのシャフトは、第2の室が電子装置を収容できるようになっているハウジングの中に二つの軸受によって回転するように支持され、シールがシャフトの周りに第1の室へ入る入口の点に設けられて、第1の室から第2の室への制御可能材料の移動を防ぐために第1の室を封止する。
【0018】
本発明の更にもう一つの特定の態様において、ねじりばねなどの装置である中央復帰装置が相対的な中央位置に戻るようにロータを押圧するために設けられてもよい。
【0019】
なお更に、シャフトとロータの間の接続は、ロータとシャフトの間の若干の後戻りを許すように配置されてもよく、制御電子装置は、シャフトの動きを検出するため及びブレーキに接続された制御装置(例えばステアリングホイール)が運動の終わりの位置から容易に逆戻りできるようにするためにシャフトの動きに応じて磁界発生器に磁界を減らさせるように構成できる。
【0020】
代替構成において、ロータは、外周辺部上と外周辺部のすぐ近くの一部分のロータ表面に作業部分を有するように構成できる。ロータから間隔を置いて配置された磁界発生器は、制御可能材料を通って(1)シャフトに平行で外周辺部のすぐ近くで作業部分に垂直な方向及び(2)シャフト及びロータの外周辺部に垂線な方向の両方向に延びる磁束を伝えるように構成できる。これは、例えば、ロータの一方の表面上の作業部分に隣接している一方の極及び、外周辺部の外に伸びていてロータの外周辺部と少なくとも同一の広がりを有する他方の極を有する電磁コイルとして磁界発生器を構成することによって行うことができる。
【0021】
なお更なる態様において、ロータは、第1及び第2のロータ表面及び外周辺部を有するとして構成できる。外周辺部は、ロータの作業部分がロータとシャフトから半径方向に外へ面するように成形され、磁界が作業面に作用する制御可能材料の内部にロータの運動を阻止又は防止するのに充分な剪断応力を誘導できるようにするのに充分な作業面を有する。そのようなロータ構成は、外周辺部がロータの残りの実際の厚さと比較してかなり幅広く形作られたドラム状構成を備えることができる。このようにして、磁界発生器は、作業部分と隣接して接触している制御可能材料に作用する磁界を発生するように構成されている。
【0022】
そのような構成において、ロータが収容されている室の壁は、テーパを付けられてもよい。テーパは、磁界制御可能材料がシャフトから離れてロータの作業面の方へ移動するのを強めるのに十分な量にすることができる。さらに、その他の代替構造物をシャフトのすぐ近くのロータ、ハウジングの中及び/又はシャフト自体の表面に組み込んで、磁界制御可能材料のための曲がりくねった経路をつくり、磁界制御可能材料をシャフトの方へかつシャフトと関連しているシールの方向に移動させ難くして、ロータを収容する室の中に磁界制御可能材料を保持することができる。使用されるシールは、従来のシール及び/又は当業者には容易に明らかであるようなその他の構成(例えば従来の構成の「v−シール」)であってもよい。同様に、従来の軸受(例えばころ要素又は軸受)を、当業者にとって周知で、従来の軸受と交換可能で、乾燥シャフト軸受(これに限るのではなく)などを含む他の形式の軸受と同様にシャフトを支持するのに使用できる。
【0023】
前述のこと及びその他の面は,添付の図面とともに考慮されるとき、以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0024】
本発明のブレーキは一般に必要な機械的ロータとシャフトのほかに、磁界応答材料、磁界発生器及び監視兼制御電子装置/センサから成っているコンパクトで一体型パッケージでなっているので従来の制御可能なブレーキの適用できない狭い空間に適用できる。本ブレーキのもう一つの利点は、複数のロータを設けることによって、一体型のパッケージをディスクの半径方向に小さくすることができるので小さいブレーキ構成が必要である特定の用途にさらに適切になる可能性があることである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
添付の図面(それはこの明細書の部分を形成する)は、本発明のいくつかの基本的実施態様を例示する。図面及び説明は、一緒に完全に本発明を説明するのに役立つ。
【図1】側部コイルが中に取り付けられ、電子装置をブレーキに一体化させたMR装置の長手方向断面図である。
【図2】ロータの側面と同様にロータの周辺部の作業面に作用する磁束を伝えるためのラップアラウンド極を有するとともに一体形電子装置を備えるMRブレーキの長手方向断面図である。
【図3】ロータの作業面を構成している拡大外周辺部に作用するように配置された磁界発生器を有し、第2の室の中にある一体型電子装置及びロータを収容する室の中に組み込まれたねじり中央復帰ばねを備えるドラム型の長手方向断面図である。
【図4】ロータの両表面に作用するように構成された磁界発生器を示すとともに、一体型の電子装置及び中央復帰ねじりばねが電子装置用のハウジングの中に組み込まれることができる方法を示している図1のものと同様のブレーキの長手方向断面図である。
【図5】制御可能材料のシャフトから離れる移動を高めるテーパ壁を示すとともに、代替シール及び軸受構成を示している図3のブレーキの代替構成を例示している長手方向断面図である。
【図6】ロータとシャフトの間の接続がなされる方法及びロータとシャフトの間のバックラッシュが可能にされて実施される方法を例示している図5の線6−6に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施例1)
次に、いくつか図において類似の部品が同じ番号で呼ばれている図面を参照すると、図1は、本発明の第1実施例を例示している。図1に例示のブレーキ11は、側コイルブレーキである。説明が更に進むにつれて、用語「ブレーキ」が本発明の実施態様を説明するために用いられているが、本発明は、一般に装置11によって受けられるか又は発生される信号に応答して、散逸トルクをつくるトルク発生装置であることを理解すべきである。本発明の好ましい実施例を説明するために、磁界制御可能材料は、粒子を担体の全体にわたってランダムに分散させている自由に流れる材料として開示されている。しかし、磁界制御可能材料は、また、粒子が隣接粒子に対して固定されている圧縮材料から成っていてもよいと考えられている。
【0027】
ブレーキ11は、ロータ21を中で回転するように収容する第1の室15を有するハウジング13を備えている。選択的に、第2のハウジング室17が設けられ、前記室は、制御電子装置と制御装置(例えばロータ21の変位又は速度を得るためのセンサ、磁界発生装置31に送られる低電流信号を大きくするための増幅器、車両運転者又はブレーキから離れた位置にいる第三者と連絡するための制御機構及びそのような外部との連絡を容易にするための通信手段を含む)の任意の組み合わせを囲むことができる。そのような制御電子装置及び制御装置は、図1において略図で表され、25として識別される。制御電子装
置は、装置11の動作を監視及び/又は制御するために用いられる。本発明のブレーキは、制御電子装置及び制御装置をブレーキに対して外部の位置ではなくブレーキ・ハウジングの中に置くことを可能にしている。これは、コンパクトなブレーキパッケージを提供し、内部に感度の良い制御電子装置及び制御装置を置くことによって、電子装置及び制御装置は、感度の良い電子装置を装置ハウジングの外に置くことを必要とする現在の装置についてより十分にほこり及び微粒子物質から保護されると思われる。説明が更に進むにつれて、第2のハウジング室に置かれる構成要素は、例えば「電子装置」又は「制御電子装置」として一般に説明されるが、この用語は制限であるべきでなく、本発明の発明者は電子形式の装置だけに限られることを望まないことを理解すべきである。むしろ、第2の室に収容される装置及び構成要素に関する用語は、さらに一般的に定義され、装置の動作を制御及び/又は監視するための任意の適当な手段から成るべきで、そのような手段は、電子装置及び/又は機械的構成要素から成っていてもよい。
【0028】
本発明の第1実施例を説明するために、ロータ21がディスク形で、ハウジング室15の中で回転するようにハウジング13の中でシャフト23に支持されている。ロータは、第1及び第2の表面並びに外周辺部を備えている。前記表面は、磁気磁界が作用するロータの表面上の領域で、外周辺部の近くに作業部を備えている。前記作業面は、図1の42で識別される。加えられた磁気磁界と関連している代表的な磁束線37は、図1において破線で示されている。
【0029】
ブレーキ・ハウジング13は第1の室15がある開放端を備え、開放ハウジング端と室は閉じ板19によって閉じられて密閉される。第1の室には、また、中に、多量の磁界制御可能材料41及び磁界発生器29が入っている。磁界発生装置は、例えば、一つの構成において、コイル31及び極片33を備えている。活性化されると、磁界発生器29は磁束37をつくる。図1においては、磁束37はロータの片側だけに示されている。しかし、磁界は、シャフトの縦軸線の周りに円環状にかつロータの外周辺部の近くの全作業面42に沿って作用する。磁界のあることによって、磁界応答材料41がそれの流動性(レオロジ)に変化を生じて、磁界応答材料のせん断の開始を誘発するために上回られなければならない高い降伏応力の発現をもたらす。一般に、磁界のないときには、粒子は組織されてないか又は自由に分散した状態へ戻り、全体としての材料41の見かけの粘性又はせん断流れ抵抗は、対応して減少する。磁界を作動させることによって、材料41はロータ21の作業部分42に作用してそれの回転運動を抑制する。図1において図式的に材料41を表すスティップリングは、図1の組織化された様式で示され、粒子の組織化された配置は磁界37を加えた結果である。明らかなように、回転のためのシャフトを支持しているのは、玉軸受として示されているが、シャフト23の回転を支持するのに適している任意の適当な軸受から成る軸受35である。
【0030】
第1の室15の中で磁界制御可能材料41を保持するために、従来のシール27は、閉じ板19と極片33の間の室15の中の磁界制御可能材料41を維持するために設けられている。シールは、室15のそれの必要な位置から、材料の出ることを防ぐのに適している任意の適当なシール部材から成っていてもよい。
【0031】
第2の室17の中に収容された監視及び制御電子装置及び制御装置25は、複数の部品(例えば室17の壁の中に固定されたセンサによって位置的に検出される回転ディスク)備えていてもよい。センサは、回転シャフト23と接触していてもいなくてもよい。そのようなディスクは、シャフトに沿って例えば中間スリーブ39を通して取り付けられてもよい。
【0032】
ブレーキ構成11において、生成される磁束37は、事実上ロータ21(この実施態様ではディスクとして示されている)の表面42に対して垂直であり、磁束は、磁界制御可能材料を通り抜けるとき、シャフト23に事実上平行である。
【0033】
図1に例示の本発明の第1実施例において、ディスク又はロータ21は、シャフトの一端でシャフト23によって支持されている。このようにして、ロータ21を支持することによって、シャフトの長さのかなりの部分は、ブレーキ11の他の構成要素及びシステムを有効に支持するのに利用可能である。軸受35は、シャフトの長さに沿って取り付けられて、ロータに安定性を与えるために必要な軸方向の距離だけ間隔を離して配置されている。そのような軸受位置及び心合せの結果として、室17は、ハウジング13、軸受35及び極片33によって画成され、その中には、種々のセンサ、電子装置及びその他のシス
テムを収容できる。ブレーキ11が一般に必要な機械的ロータ21とシャフト23、磁界応答材料41、磁界発生器29及び監視兼制御電子装置/センサ25から成っているコンパクトな、一体型パッケージを代表している。
【0034】
ロータ21の片側に沿って磁界発生器29を置くことによって、ロータ21と磁界発生器29の追加の組合せを図1に示されたロータ21に積み重ねてもよい。任意の数の追加のロータと磁界発生器を設け、磁界発生器29を適当に重複させ、それによって複数ディスク(所望の用途に適当な)を有するブレーキ構成にしてもよい。複数のディスクと磁界発生器を有するそのようなブレーキ構成は、図1には示されていない。そのような代わりの構成は、閉じ板19の方向にロータ21と磁界発生装置29の図1の配置を何度も繰り返して複製するだろう。第1の実施例のブレーキ11のもう一つの利点は、複数のロータ
を設けることによって、一体型のパッケージをディスクの半径方向に小さくすることができるので小さいブレーキ構成が必要である特定の用途にさらに適切になる可能性があることである。
【0035】
(実施例2)
図2は、本発明の第2の実施態様を例示している。第2の実施態様の磁気ブレーキ51は、図1のブレーキ11から成る多数の要素から成っている。この別の実施例2において、ブレーキ51は、一体型の電子装置/センサ59を収容するための室55を画成するとともに、ロータ71を収容するための室57をも画成するハウジング53を備えている。図1に図示した実施例と同様に、閉じ板19が室57を閉じて密閉するために設けられている。閉じ板は事実上平らなものとして示されているが、閉じ板は、また、プレートに事実垂直に上に伸びてハウジングの周りに巻きつく部分を備えている。玉軸受67は、シャフト69を支持する働きをし、従来のシール87は、磁界応答材料85が室57の中から軸受67の方へ、そして室57から外へ移動しないようにするために第1の室57を閉じている。この別の実施例において、ロータ71は、シャフト69の端に取り付けられ、ロータ71に係合してシャフトと一緒に回転可能である。図3と5に関する以下の説明からさらに明らかになるように、ロータはディスク形の構成に限られない。
【0036】
図1に関する場合のように、スリーブ65は、シャフト69に取り付けられることができ、監視及び制御用の電子装置/センサ59は、例えば二つの部分61と63から構成されているとしてさらに詳細に図式的に示されている。第1の部分61は、ハウジングの中に固定されてもよいし、スリーブ65に固定的でなく嵌められてもよい。第1の部分61は、センサ及び/又は検出器と同様に監視及び制御用の電子装置を備えることができる。部分63は、例えば、スリーブ65に取り付けられた回転ディスク52であってもよく、その回転は固定部分61に取り付けられたセンサによって検出される。したがって、シャ
フト69とロータ71の回転は、磁界発生装置73の適切な制御をできるようにするために検出できる。
【0037】
第2の実施態様のブレーキ51において、電磁界発生装置73は、図1の構成とは僅かに異なる電磁コイル75と極片構成を備えている。図2に戻ると、極構成は、第1の半径方向に伸びている極片部分77と第2の軸方向に伸びている極片部分79を備えている。第2の極部分は、半径方向に伸びている極片部分77と閉じ板19の間に軸方向に伸びている。それぞれのギャップ74と76は、ロータ71の外周辺部と第2の極片部分79と作業面42と第1の極片部分77を離している。電流がコイル75に加えられると、磁界発生器は、活性化され、それによって室57及びギャップ74と76を満たしている磁界応答材料に作用する磁束81(図2において破線で表されている)を生成する。磁界81は、ロータの外周辺部及び表面42に作用する材料の流動性を変え、それによって、ロータ71の運動に対する抵抗を与える。図1のブレーキ11のように、単一のロータ71/発生器73の組合せが図2に示されているが、ブレーキ51は、必要な制動力を与えるために必要な任意の適当な数のロータ/発生器の組合せを備えていてもよい。先に詳述された第1実施例のブレーキと関連した利点は、また、第2の実施態様ブレーキ51によっても実現される。
【0038】
(実施例3)
本発明の第3実施態様のブレーキは、図3に例示され101で総括的に示されている。ブレーキ101には、ロータ107を中で軸99の周りに回転するように収容する第1の室113を画成し、かつ監視及び/又は制御電子装置115を収容する第2の室111を前述のようにして画成する中空、円筒形のハウジング103がある。第1の室は、また、多量の磁界応答材料135を収容している。ロータは、狭いウェブ112でつながれた幅広い外側の環状周辺部分108を有するほぼI形の断面を備えるドラム形のロータである。ロータ107は、シャフトの長さに沿って大体第1及び第2の実施態様のブレーキ11及び51に関して前述した方法で軸受133によって支持されるシャフト105の一端に従来の方法で固定されている。閉じ板109は、ハウジング103の一端を密閉して閉じる働きをする。板114は、対向するハウジング端を閉じて密閉する。ロータは、任意の適当な断面を備えていてもよく、その他の適当な構成は、例えばC形断面及びL形断面を備えていることがある。
【0039】
監視及び/又は制御電子装置115は、例示的な形式で、表面に適当な切欠き又はその他の検出可能なしるしを有する回転ディスクの組合せを備えることができる。回転ディスク117は、シャフト105に固定されたスリーブ118に取り付けできる。電子装置115のその他の構成要素119は、構成要素がスリーブ118を囲んでスリーブ118と接触しないようなやり方で室111の中に固定できる。このようにして、構成要素119はスリーブ118と一緒に回転しない。121に略図で示されたセンサ又はブラシをディスク117の相対回転を検出するために部材119に取り付けできる。
【0040】
図3の実施態様において、材料135の第1の室113から第2の室111への移動を防ぐために必要なシール132は、軸受支持板116の中に嵌めて示されている。そのような適当なシールは、第1及び第2の実施態様のブレーキの説明に開示されたシールを備えていてもよい。適当な従来のシールが軸受支持板116の中又は軸受133の内部に支持されてもよい。環状囲い板120が板114と116の間に置かれている。囲い板120は、板114及び116と結合して室111の内部に検知手段115を囲んでいる。
【0041】
再び第3の実施態様のブレーキ101のロータ107へ戻ると、ロータ107は、前述のディスク21及び71のような事実上ディスク形ではない。図3に示されているように、ロータの拡大周辺部分108は、123で総括的に表されている磁界発生器の電磁コイル125のすぐ近くに位置している。磁界応答材料135を表している点描によって示されているように、環状隙間122が部分108と磁界発生器を離し、ギャップ122は多量の磁界制御可能材料135で事実上満たされている。磁界発生器123によって発生された磁界は、材料135及び108で表されたロータの部分を通って延びている。磁界は、図3において破線で表されている磁界129によって例示されている。
【0042】
磁界発生器123は、一般には、電磁コイル125及び極片127から構成され、それらが協働して、破線の磁束線129によって表される磁束を発生し、磁束は事実上シャフト105及びロータ107の周辺部に垂直である方向に材料135を通って延びている。図3に示されているように、磁界発生器は、ロータ107から半径方向に外方に置かれている。
【0043】
第3の実施態様のブレーキ101は、中央復帰動作装置(例えば第1のハウジング室113の内部に取り付けられているねじり中央復帰ばね131)を備えている。その他の中央復帰装置は、バンジー・コード又はその他の形式の弾性構成要素を備えている。一般に、適当な中央復帰装置は、ロータ及び/又はシャフトが中央若しくはスタート位置又は向きから変位させられると、エネルギーを蓄え、次に、特定の変位量で、ロータ及びシャフトをスタート方位に返すために蓄積エネルギーを放出する任意の装置である。蓄積エネルギーの解放をもたらす特定の変位は、例えば、作業者がシャフト又はロータを開放すること又はシャフト又はロータが最大角変位に達することを含む。ねじり復帰ばね131は、ブレーキ101が関連する装置(例えば、装置の中央位置にあるステアリングホイール)の中央位置で一般にトルクのない状態をとる。中央復帰部材は、ブレーキが関連している装置(例えばホイール)を回すと、即座に次第に大きくなる中央位置への復帰トルクを加えるように、ロータ107及び閉じ板109の両方にそれの端で従来通りに固定されている。中央復帰装置には、多くの装置及び取付け形態がある。
【0044】
(実施例4)
図4は、第1実施例のブレーキ11と同様の第4の実施態様のブレーキ201を例示している。第4の実施態様のブレーキにおいては、ブレーキ・ハウジング203は第1の室215を備え、その中ではロータ219が中で回転するように置かれ、ロータがシャフト209の一端に固定されている。室215には、多量の磁界応答材料217が入っている。従来のシール213が室215から磁界制御可能材料が移行しないようにすることによって室215を封止している。ブレーキ201が完全に組立てられたあと、閉じ板207が室215を閉じる。軸受211がロータ219を支持しているシャフトの端部から間隔をおいてシャフト209を支持している。ハウジング203は、また、監視及び制御電子装置及び制御装置を収容するための第2の室205を画成している。制御手段は、略図で表されて図4の229で参照される。ねじり復帰ばね231が第2の室205の中に設けられ、第2の室205の内壁及び制御手段229の部分をまた一緒に回転するように取り付けできるスリーブ232にばね端部で固定されている。スリーブは、シャフト209と一体に回転するように作られ、シャフト一緒に回転する。
【0045】
図4に例示の本発明の実施態様においては、磁界発生器221は、U字形の断面を有する環状極片225及び極片の開放部分内にディスク形のロータ219の外周辺部から半径方向に外方にかつそれに隣接して置かれた電磁コイル223を備えている。極片225は、組立及び製作の容易さのために独立した極片から成っていてもよい。図4に示されているように、極片225a及び225bの脚又は側面部分は、シャフト209の中央縦回転軸線の方へかつロータの作業面219a及び219bに隣接して延びている。ギャップは、極片脚225a、225bと電磁石223をロータ219から離し、磁界制御可能材料
217が事実上ギャップを満たしている。図4において破線として示された磁束線227は、材料217の流動性を変化させ、それによってロータ219の作業面219a、219bにそれの回転を妨げるように作用するトルク散逸力を発生する。
【0046】
(実施例5)
第5の実施態様のブレーキ301が図5に開示され、第5の実施態様のブレーキは図3の実施態様に類似している。
【0047】
第5の実施態様のブレーキは、一体型制御電子装置又は制御装置のような制御手段を収容する室305を有するハウジング303を備え、それらは、311に略図で示されている。シャフト309は、第2の室305を通して第1の室307に伸び入り、ロータ315は第1の室307の中でシャフト端部に支持されている。室307は、軸方向の端で板351及び371によって閉じられて封止されている。本発明の第5の実施態様において、ロータ315は、図3の第3の実施態様において例示されたロータと同様の「ドラム・スタイル」のロータである。ロータは、比較的狭いウェブでつながれた幅広い環状外周辺
部を備えている。シャフト309は、二つの軸受313によってロータから離れて回転するように支持され、軸受は、本発明の目的のために、前述の実施例において例示したころ軸受に対する適当な代替である従来の「乾式シャフト」軸受である。本発明のこの第5の実施態様においては、シャフト309は、軸方向の負荷を維持して、負荷のかかったシャフトの軸方向の動きを防ぐのに適当に支持されている。従来の構成の従来のスラスト軸受317が軸方向のシャフト荷重を支持するためにシャフト309に沿ってロータ315及び軸受313の間に設けられている。
【0048】
磁界発生器350は、ロータ315の外周辺部から半径方向に外方に置かれている。磁界発生器は、磁界応答材料319とロータ周辺部が組み合わさって図5に破線で表された磁束線329によって表された磁束を発生する電磁コイル325を囲む環状極片327を備えている。図5に示すように、磁界応答材料は、ロータの外周辺部と磁界発生器を切り離している環状隙間に置かれている。
【0049】
第5の実施態様のブレーキ301において、室307の軸方向の端を閉じる板351と371は、それぞれテーパの付いた内壁331と333を備えている。図5に示されているように、壁は、回転軸線373から外方に大体テーパを付けられている。室は、軸線からの距離が減少するにつれて、次第に狭くなり、逆にいえば、室は、軸線からの距離が大きくなるにつれて、次第に広がる。室の最大軸方向寸法は、ロータ外周辺部と磁界発生器350のすぐ近くで生じている。前述の室のテーパの結果として、磁界応答材料の剪断率は、事実上一定されるか又は、軸線からの距離が大きくなるにつれて、大きくすることができ、軸方向の室寸法は減少し、制御可能材料319の移動がシール321から離れて矢印335の方向に促進されるようになっている。本実施例におけるシール321は、それが乾燥したシャフト軸受313をロータが回転するにつれて、ロータ315の表面に対してすべるシール321の延長部の間に材料のない領域を作るv−シールの形をとることができ、材料が軸受、この場合軸受313、と接触しないようにする。その他の面シール及びリップシール構成をこの領域に使用できる。同様に、図示の井戸構造314が材料をシール321から離して保持するのに役立つねじれた経路をつくる。
【0050】
図6は、図5の線6ー6に沿った断面図で例示し、シャフト309とロータ315を接続するための一つの構成を表す。図6に示すように、シャフト309は、ロータの中の嵌合正方形孔の中に嵌るロータ315の領域で長方形として形作られている。それは、シャフト309とロータ315の間の相対的なすべり又はバックラッシュを可能にすることはそのような構成において可能である。いくつかの場合において、そのようなすべり又はバックラッシュを可能にすることは望ましいことがある。例えば、ブレーキが関連している装置がそれの運動の終点に達し、電磁界が一杯の強さであるとき、そのようなすべり又はバックラッシュは、ロータの動きを制御手段(磁界の低減を引き起こさせ、それによってブレーキと関連した装置を運動の終わりの位置から離すことができるようにする)のセンサによって検出されることなく、シャフト309の比較的小さな動きを可能にするのが望ましいことがある。このような方法で、装置は、移動位置の端にあることと関連している強い材料剪断応力を最初に克服する必要なしに運動位置の終わりから遠くへ移されてもよい。正方形の配置が示されているが、その他の構成、例えば溝付シャフトのような溝付の円形の断面及びロータ上のみぞ付係合面(寸法が僅かに合っていない)が、その他の配置と同様に、当業者に直ちに明らかであるような他の構成と同様の機能を与えることができる。
【0051】
また、当業者に直ちに明らかであるように、種々の実施態様の種々の特徴は特定の構成に適当であるように交換されることができ、ロータが片側だけシャフトによって支持され、シャフトを支持する二つの軸受を有するブレーキを与えることによって、全ての場合において、一つのハウジングに種々のセンサ、制御手段電子装置及びシステムが一体型のパッケージで必要とするその他のものを収容できる空腔をつくることができる。
【0052】
したがって、磁界制御可能材料を有する改良型のブレーキを図と共に説明した。しかし、本願装置に対する多数の変化、変形、変更態様及びその他の使用法及び用途が可能であることは、当業者にとって明らかであり、本発明の精神と範囲から逸脱しない全てのそのような変化、変形、変更態様及びその他の使用法及び用途は、特許請求の範囲だけによって制限される本発明によって扱われているとみなされる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、ブレーキ、クラッチ、抵抗生成装置及び運動制御装置に適用できるものであり、回転動作装置又は線形動作装置を用いる分野においてトルクを制御するために適用できる。
【符号の説明】
【0054】
13 ハウジング
15 第1の室
17 第2のハウジング室
21 ロータ
29 磁界発生器
31 コイル
33 磁極片
37 磁束線
41 磁界制御可能材料
42 作業面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)第1及び第2のロータ表面、外周辺部及びロータのすぐ近くの位置に第1と第2のロータ表面の少なくとも一方の表面にある作業部分を有するロータ、(b)前記ロータとの間の相対回転を抑制するようにして前記ロータが接続されているシャフト、
(c)回転可能にロータを中に収容する第1の室を有し、ロータから間隔を置いて配置され、シャフトに平行で外周辺部のすぐ近くの少なくとも一方の表面上にある作業部分に垂直な方向に磁界制御可能材料を通る磁束を発生するように構成され配置された磁界発生器が入っているハウジング、及び
(e)前記ロータの少なくとも作業部分と接触している前記第1の室に入っている磁界制御可能材料を備える制御可能なブレーキ。
【請求項2】
前記電磁界発生器は、電磁コイルとロータの一方の側に磁界制御可能材料を通って延びる磁束を発生するように配置された極を備えており、前記ロータは、ディスクから成る請求項1の制御可能なブレーキ。
【請求項3】
前記シャフトは、前記ハウジングの中で軸受によって回転するように支持され、前記磁界制御可能材料をその中に保持するために前記第1の室を封止するシールを更に備えている請求項1の制御可能なブレーキ。
【請求項4】
第1の室にあってロータを押しやって相対的な中央位置に戻す中央復帰動作装置を更に備える請求項1の制御可能なブレーキ。
【請求項5】
前記シャフト及びロータは、ロータとシャフトの間のバックラッシュを可能にするようにして接続されている請求項1の制御可能なブレーキ。
【請求項6】
(a)第1及び第2のロータ表面、外周辺部及び外周辺部のすぐ近くの一部分において第1及び第2のロータ表面上に作業部分を有するロータ、
(b)前記モーターとの間の相対回転を抑制するようにして前記ロータに接続されたシャフト、
(c)ロータを中に回転可能に収容している第1の室を有し、ロータから間隔を置いて配置され、(1)磁界制御可能材料をシャフトに平行で外周辺部のすぐ近くにある作業部分に垂直に通る方向、(2)磁界制御可能材料をシャフト及びロータの外周辺部に垂直に通る方向の両方に磁束を発生する磁界発生器が入っているハウジング、及び
(d)少なくともロータの作業部分及びロータの周辺部と接触している前記第1の室の中に入っている磁界制御可能材料を備える制御可能なブレーキ。
【請求項7】
前記磁界発生器は電磁コイル及びロータの片側に磁界制御可能材料を通って延びる磁束を発生するように配置された磁極を備え、前記ロータはディスクから成る請求項6の制御可能なブレーキ。
【請求項8】
第1の室にあってロータを押して相対的な中央位置に戻す中央復帰動作装置を更に備える請求項6の制御可能なブレーキ。
【請求項9】
前記磁界発生器は、電磁コイル、ロータの作業面に隣接している電磁コイルに関連の第1の磁極及び前記ロータの周辺部を越えて間隔を置いて伸びている第2の磁極は、ロータ周辺部及び作業面に関して互いに垂直に伸ばされている磁界を発生するための第2の磁極を備えている請求項6の制御可能なブレーキ。
【請求項10】
(a)ロータがそれを取り付けるシャフトに平行に伸びる周辺部に作業部分を備えるように形づくられていること、
(b)シャフトがロータとの間の相対回転を抑制するようにして前記ロータを接続されていること、
(c)ハウジングがその中にロータを回転可能に収容している第1の室を有し、ロータから間隔を置いて配置され、シャフト及びロータの作業部分に垂直な方向に磁界制御可能材料を通る磁束を発生するように構成されて配置されている磁界発生器を備えていること、及び
(d)磁界制御可能材料がロータの少なくとも作業部分と接触している前記第1の室の中に入っていることからなる制御可能なブレーキ。
【請求項11】
前記シャフトは、前記ハウジング内で軸受によって回転できるように支持され、かつ前記磁界制御可能材料をその中に保持するために前記第1の室を封止するシールを更に備える請求項10の制御可能なブレーキ。
【請求項12】
第1の室にあってロータを押して相対的な中央位置に戻す中央復帰動作装置を更に備える請求項10の制御可能なブレーキ。
【請求項13】
シャフトとロータは、ロータとシャフトの間のバックラッシュを可能にする方法で接続されている請求項10の制御可能なブレーキ。
【請求項14】
前記室の壁は、作業面のすぐ近くの室空間が大きくなるようにテーパを付けられており、前記テーパは、前記磁界制御可能材料のシャフトから離れてロータの作業面の方に向かう移動を強めるのに十分な量である請求項10の制御可能なブレーキ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−276200(P2010−276200A)
【公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−181376(P2010−181376)
【出願日】平成22年8月13日(2010.8.13)
【分割の表示】特願2003−538593(P2003−538593)の分割
【原出願日】平成14年10月24日(2002.10.24)
【出願人】(501337605)ロード・コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】