説明

磁界発生部材、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

【課題】成形時の反り及び経時による歪みを防止することができる磁界発生部材を低コストで提供する。そして、前記磁界発生部材を有する現像剤担持体、前記現像剤担持体を有する現像装置、前記現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを有する画像形成装置を提供する。
【解決手段】磁界発生部材30は、円柱状の本体部31と、本体部31の外周面に本体部31の軸方向に沿って設けられた溝部32と、が射出磁場成形によって形成される。磁界発生部材30は、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における本体部31の両端の内側近傍に、本体部31の軸に平行な方向又は交差する方向に沿う複数の平面視直線状の溝35が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において用いられる非磁性中空体上の現像剤を潜像担持体に搬送するために、非磁性中空体内にあって該非磁性中空体と相対回転する磁界発生部材、該磁界発生部材を有する現像剤担持体、該現像剤担持体を有する現像装置、該現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、該プロセスカートリッジを有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な電子写真方式の画像形成装置においては、感光体ドラムや感光体ベルトからなる潜像担持体上に、画像情報に対応した静電潜像が形成され、現像装置によって現像動作が実行されて、可視像が得られる。このような電子写真方式における現像処理では、トナーと磁性粒子としての磁性キャリアとからなる二成分現像剤を用いた磁気ブラシ現像方式が広く利用されている。この磁気ブラシ現像方式では、現像剤担持体の外周面に当該現像剤を磁気吸着させて磁気ブラシを形成し、現像剤担持体と潜像担持体の間で現像可能電界が確保されている領域(現像領域)において、静電潜像が形成された潜像担持体と電気的バイアスが印加されたスリーブとの間の電界によって、上記磁気ブラシから対向する潜像担持体の潜像面へトナーを選択的に供給付着することにより、現像が行われる。
【0003】
このような磁気ブラシ現像方式で用いられる現像剤担持体(以下、現像ローラともいう)は、円筒状に成形された非磁性材料で構成された中空体としての現像スリーブと、この現像スリーブ内に収容され且つ当該現像スリーブの表面に現像剤を穂立ちさせるように磁気力を生じるマグネットローラを備えている。現像ローラでは、現像剤に含まれる磁性キャリアが、マグネットローラにより現像スリーブ上に生じる磁気力(磁力線)に沿うようにして、現像スリーブ上に穂立ちするとともに、この穂立ちした磁性キャリアにトナーが付着して、即ち、現像剤の穂立ちとなる。
【0004】
近年、電子複写機及びプリンタのカラー化が進んでおり、これらカラーの画像形成装置には、通常4色(イエロー、マゼンダ、シアン、黒)に対応した現像装置が必要となるので、これら画像形成装置の小型化のために、現像装置にも小型化が望まれており、この現像装置に用いられる現像ローラにおいても、当然小型化が望まれている。
【0005】
現像ローラの小型化は、マグネットローラの小径化により実現されるものである。しかしながら、一般的に用いられているフェライト樹脂からなるマグネットローラでは、その小径化によりマグネット体積が減少してしまうので、必要な磁力を得ることができず、小径化が困難であるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために、従来においては、円柱状に成形されたフェライト樹脂等からなる磁界発生部材と、該磁界発生部材の外周面においてその軸方向に沿って設けられた凹溝に固着される高磁力の希土類樹脂磁性体と、を備えたマグネットローラ(特許文献1、特願2008−164336(出願時、未公開))が提案されている。これらのマグネットローラによれば、その磁界発生部材をフェライト樹脂等で成形するとともに該磁界発生部材の凹溝に希土類樹脂磁性体を固着して備えることにより、小径且つ高磁力のマグネットローラを得ることができた。特に、後者の特願2008−164336に示されるマグネットローラにおいては、磁界発生部材の両端面に同軸に支持部が設けられ、支持部の凹溝側の基部と凹溝の底面とを一致させる切り欠き部が、支持部の側面の凹溝側に設けられており、かつ、支持部の端面における切り欠き部の形状が半円未満に形成されているので、成形時の収縮による支持部破損や、成形時の収縮による剛性不足を原因とする使用時における支持部破損を防止でき、マグネットローラの生産性、耐久性を向上できた。
【0007】
しかしながら、このようなマグネットローラが備える磁界発生部材は、その軸方向に沿い全長に亘って1つの凹溝が設けられており、つまり、該磁界発生部材の横断面(軸方向に直交する断面)が軸について点対称ではないので、この磁界発生部材を射出磁場成形したとき、凹溝の箇所と、磁界発生部材の軸を挟んで該凹溝と対向する箇所と、のそれぞれにおける硬化に伴う収縮に差異が生じ、そのため、磁界発生部材の凹溝側が凸状に張り出すようにして、磁界発生部材に反りが生じてしまうという問題があった。上述した支持部に切り欠き部を設けた構成の磁界発生部材においても、成形時の収縮による支持部破損は防げるものの、磁界発生部材の成形時に生じる反りに対する効果は無く、上記と同様の問題があった。そして、このような磁界発生部材の反りが生じたマグネットローラを用いて上述した現像動作を行うと、軸方向に沿って均一な磁界が得られず、現像剤の搬送量にムラが生じて画質の低下が生じるという問題があった。そして、この問題を解決する提案が、特許文献2においてなされている。
【0008】
特許文献2に提案されている反り矯正装置は、不完全硬化状態にあるうちに成形金型から取り出された磁界発生部材を回転させて、該磁界発生部材の所定部位を局部的に冷却する装置である。この反り矯正装置によれば、磁界発生部材の反り方向、即ち凸状に張り出す当該凸方向に対して概ね180°反対側の外周部位を局部的に冷却することで、当該部位に硬化層が形成されて、全体を冷却するに際しては前記凸方向の半硬化部位が主に収縮して全体の反りが相殺され、これにより、磁界発生部材の反りを防ぐことができた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した反り矯正装置では、磁界発生部材を局所的に冷却するので、冷却速度の違いから生じる密度差などによって磁界発生部材の内部に応力が生じ、そのため、経時による歪みが生じてしまうという問題があった。このような歪みが生じた磁界発生部材を備えたマグネットローラを用いて上述した現像動作を行うと、反りが生じた場合と同様に、軸方向に沿って均一な磁界が得られず、現像剤の搬送量にムラが生じて画質の低下が生じるという問題があった。また、反り矯正装置を用いた場合、磁界発生部材をこの装置にかける工数が増加して、製造コストが増えてしまうという問題があった。
【0010】
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、成形時の反り及び経時による歪みを防止することができる磁界発生部材を低コストで提供することを目的としている。そして、本発明は、前記磁界発生部材を有する現像剤担持体、前記現像剤担持体を有する現像装置、前記現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に前記本体部の軸方向に沿って設けられた溝部と、が射出磁場成形によって形成される磁界発生部材において、前記本体部の軸を挟んで前記溝部に対向する前記本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍には、1又は複数の平面視環状の溝、あるいは、前記本体部の軸に平行な方向若しくは交差する方向に沿う1又は複数の平面視直線状の溝、が設けられていることを特徴とする磁界発生部材である。
【0012】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記平面視環状の溝、又は、前記平面視直線状の溝は、剤切れ極が形成される位置に設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項3に記載された発明は、複数の磁極を備えた磁界発生部材と、前記磁界発生部材を収容するとともに軸を中心に回転される円筒状の中空体と、を有する現像剤担持体において、前記磁界発生部材として請求項1又は2に記載の磁界発生部材を有していることを特徴とする現像剤担持体である。
【0014】
請求項4に記載された発明は、現像剤担持体を少なくとも有する現像装置において、前記現像剤担持体として、請求項3に記載の現像剤担持体を有していることを特徴とする現像装置である。
【0015】
請求項5に記載された発明は、現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置として、請求項4に記載の現像装置を有していることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0016】
請求項6に記載された発明は、現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジを少なくとも備えた画像形成装置において、前記プロセスカートリッジとして、請求項5に記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置である。
【発明の効果】
【0017】
請求項1に記載された発明によれば、前記本体部の軸を挟んで前記溝部に対向する前記本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍には、1又は複数の平面視環状の溝、あるいは、前記本体部の軸に平行な方向若しくは交差する方向に沿う1又は複数の平面視直線状の溝、が設けられているので、磁界発生部材の射出成形時に、本体部の軸を挟んで溝部に対向する本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍の箇所の放熱を促進することができ、そのため、磁界発生部材の両端近傍における放熱による冷却を、溝部と、本体部の軸を挟んで該溝部に対向する本体部の外周面における箇所と、で均等にして、硬化に伴う収縮の差異を解消でき、磁界発生部材の反りを防止できる。また、磁界発生部材を局所的に冷却する必要がないので、経時による歪みを防止できるとともに、該冷却工程を削減して製造コストを低減できる。
【0018】
請求項2に記載された発明によれば、前記平面視環状の溝、又は、前記平面視直線状の溝は、剤切れ極が形成される位置に設けられているので、汲み上げ磁極や搬送磁極などの現像剤を吸着する磁極を避けてこれら複数の溝を設けることによって、該溝による現像剤の搬送への影響を防ぐことができる。
【0019】
請求項3に記載された発明によれば、複数の磁極を備えた磁界発生部材と、前記磁界発生部材を収容するとともに軸を中心に回転される円筒状の中空体と、を有する現像剤担持体において、前記磁界発生部材として請求項1又は2に記載の磁界発生部材を有しているので、磁界発生部材の成形時の反り及び経時による歪みによる画質の低下を防止できる現像剤担持体を低コストで提供できる。
【0020】
請求項4に記載された発明によれば、現像剤担持体を少なくとも有する現像装置において、前記現像剤担持体として、請求項3に記載の現像剤担持体を有しているので、磁界発生部材の成形時の反り及び経時による歪みによる画質の低下を防止できる現像装置を低コストで提供できる。
【0021】
請求項5に記載された発明によれば、現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置として、請求項4に記載の現像装置を有しているので、磁界発生部材の成形時の反り及び経時による歪みによる画質の低下を防止できるプロセスカートリッジを低コストで提供できる。
【0022】
請求項6に記載された発明によれば、現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジを少なくとも備えた画像形成装置において、前記プロセスカートリッジとして、請求項5に記載のプロセスカートリッジを備えているので、磁界発生部材の成形時の反り及び経時による歪みによる画質の低下を防止できる画像形成装置を低コストで提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る磁界発生部材の一実施形態(実施例1)を示す斜視図である。
【図2】図1の磁界発生部材の側面図である。
【図3】図2のX−X線に沿う断面図である。
【図4】図1の磁界発生部材を備えたマグネットローラの正面図である。
【図5】磁界発生部材の射出成形に用いられる金型の概略構成を示す図である。
【図6】図1の磁界発生部材の射出成形時における横断面温度分布を示す説明図である。
【図7】従来の磁界発生部材の射出成形時における横断面温度分布を示す説明図である。
【図8】本発明に係る現像剤担持体の一実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に係る現像装置及び該現像装置を備えたプロセスカートリッジの一実施形態を示す断面図である。
【図10】図9の現像装置で用いられる現像剤に含まれる磁性キャリアの断面図である。
【図11】本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。
【図12】図1の磁界発生部材の第1の変形例(実施例2)の構成を示す斜視図である。
【図13】図12の磁界発生部材の側面図である。
【図14】図1の磁界発生部材の第2の変形例(実施例3)の構成を示す斜視図である。
【図15】図14の磁界発生部材の側面図である。
【図16】図1の磁界発生部材の第3の変形例(実施例4)の構成を示す斜視図である。
【図17】図16の磁界発生部材の側面図である。
【図18】図17のY−Y線に沿う断面図である。
【図19】図1の磁界発生部材の第4の変形例(実施例5)の構成を示す斜視図である。
【図20】図19の磁界発生部材の側面図である。
【図21】図20のZ−Z線に沿う断面図である。
【図22】図19の磁界発生部材の下面図である。
【図23】図1の磁界発生部材の第5の変形例(実施例6)の構成を示す斜視図である。
【図24】図23の磁界発生部材の下面図である。
【図25】図1の磁界発生部材の第6の変形例(実施例7)の構成を示す斜視図である。
【図26】図25の磁界発生部材の下面図である。
【図27】図1の磁界発生部材の第7の変形例(実施例8)の構成を示す斜視図である。
【図28】図27の磁界発生部材の下面図である。
【図29】従来の磁界発生部材(比較例1)の斜視図である。
【図30】図29の磁界発生部材の側面図である。
【図31】溝が本体部の端部に接して設けられた磁界発生部材(比較例2)の斜視図である。
【図32】図31の磁界発生部材の側面図である。
【図33】図32のV−V線に沿う断面図である。
【図34】幅の大きい溝が設けられた磁界発生部材(比較例3)の斜視図である。
【図35】図34の磁界発生部材の側面図である。
【図36】図35のW−W線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る磁界発生部材、現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置のそれぞれの一実施形態を、図面に基づいて順に説明する。
【0025】
図1は、本発明に係る磁界発生部材の一実施形態を示す斜視図である。図2は、図1の磁界発生部材の側面図である。図3は、図2のX−X線に沿う断面図である。図4は、図1の磁界発生部材を備えたマグネットローラの正面図である。図5は、磁界発生部材の射出成形に用いられる金型の概略構成を示す図である。図6は、図1の磁界発生部材の射出成形時における横断面温度分布を示す説明図である。図7は、従来の磁界発生部材の射出成形時における横断面温度分布を示す説明図である。図8は、本発明に係る現像剤担持体の一実施形態を示す断面図である。図9は、本発明に係る現像装置及び該現像装置を備えたプロセスカートリッジの一実施形態を示す断面図である。図10は、図9の現像装置で用いられる現像剤に含まれる磁性キャリアの断面図である。図11は、本発明に係る画像形成装置の一実施形態を示す断面図である。
【0026】
(磁界発生部材の実施形態)
まず、磁界発生部材の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
【0027】
磁界発生部材30は、図1〜図3に示すように、本体部31と、溝部32と、支持部33、34と、複数の溝35と、を備えている。
【0028】
本体部31は、磁性材料を用いて円柱状に射出成形されている。本体部31に用いられる磁性材料としては、磁性粉に高分子化合物を混合したいわゆるプラスチックマグネットもしくはゴムマグネットを用いることができる。磁性粉としてはSrフェライトないしBaフェライトを用い、高分子化合物としては6PAもしくは12PA等のPA(ポリアミド)系材料、EEA(エチレン・エチル共重合体)又はEVA(エチレン・ビニル共重合体)等のエチレン系化合物、CPE(塩素化ポリエチレン)等の塩素系材料、NBR等のゴム材料を使用することができる。
【0029】
溝部32は、本体部31の外周面に本体部31の軸P方向に沿い全長に亘って設けられた凹溝である。溝部32の横断面は、矩形状に形成されている。溝部32には、図4に示すように、後述する希土類マグネットブロック141が挿入されて固着される。これにより溝部32には、現像主極が形成される。支持部33は、本体部31と軸を同一にして本体部31の一端31aの端面31cから突出して設けられている。支持部33の先端は、外周面の一部が弦に沿って切り取られて形成された位置決め面が設けられている。支持部34は、本体部31と軸を同一にして本体部31の他端31bの端面31dから突出して設けられている。支持部33及び支持部34の外径は、本体部31の外径より小さくされている。本体部31には、N極又はS極に形成された複数の固定磁極(図示なし)が設けられている。
【0030】
本体部31の複数の固定磁極は、本体部31の一部がN極又はS極に磁化されて形成されている。固定磁極は、本体部31の軸P方向に沿って延在しているとともに、本体部31の全長に亘って設けられている。
【0031】
一つの固定磁極は、後述する現像装置113が備える攪拌スクリュー118と相対するように配置される。この一つの固定磁極は、汲み上げ磁極をなしており、後述する現像スリーブ132即ち現像ローラ115の外表面上に磁気力を生じて、現像剤を現像スリーブ132の外表面に吸着する。前述した汲み上げ磁極とその現像剤搬送方向下流に位置する溝部32(即ち、現像主極)との間には、他の少なくとも一つの固定磁極が設けられている。この少なくとも一つの固定磁極は、搬送磁極をなしており、現像スリーブ132即ち現像ローラ115の外表面上に磁気力を生じて、現像前の現像剤を後述する感光体ドラム108に向けて搬送する。
【0032】
また、本体部31には、現像ローラ115の外表面に生じる磁気力を弱めて、現像剤を現像ローラ115外表面から落下させるための剤切れ極が、上述の溝部32と軸Pを挟んで略対向する位置(溝部32と約180°反対の位置)に設けられている。この剤切れ極は、本体部31の軸P方向に沿って延在しているとともに、本体部31の全長に亘って設けられている。
【0033】
溝35は、本体部31の外周面に軸Pに直交する方向に沿って等幅で且つ直線状に設けられている。溝35は、横断面が切片状、縦断面(即ち、本体部31の軸Pに沿う断面)がたて長の長方形状、平面視形状(溝35の開口を正面から(図2、図3の下方から)見た形状)、が直線状に形成されている。なお、本発明の目的に反しない限り、溝35の縦断面は、くさび形、U字形など、どのような形状であってもよく、また、平面視直線状以外にも、平面視環状に形成されていてもよい。溝35は、軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端(即ち、一端31a及び他端31b)の内側近傍のそれぞれに、2つずつ、計4つ設けられている。つまり、これら複数の溝35は、溝部32が設けられた本体部31の外周面の箇所に対して180°反対の箇所に設けられているとともに、上述した剤切れ極が形成された箇所に設けられている。勿論、溝35は、本発明の目的に反しない限り、これ以外の箇所に設けられてもよく、また、剤切れ極が形成された箇所以外に設けられていてもよい。
【0034】
複数の溝35は、本体部31の両端に接することなく、これら両端の内側(即ち、本体部31の軸方向中央部寄り)近傍に設けられている。複数の溝35は、その中心線(軸Pと平行で且つ溝35における軸Pに直交する方向の中心を通る線)に対して対称に設けられることが好ましい。これにより中心線を挟んだ両側のそれぞれにおける放熱量を均等にできる。また、上述した溝35の沿う方向及び個数は一例であり、本発明の目的に反しない限り、本体部31の軸Pに平行な方向又は斜めに交差する方向に沿って形成されていてもよく、また、1又は複数個設けられてもよい。
【0035】
このような溝35を設けることで、磁界発生部材30の射出成形時に、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍に蓄積された熱が放出されやすくなる。すなわち、本体部31の両端の内側近傍において、溝部32と、溝部32と対向する箇所と、の温度差が、このような溝のない磁界発生部材での温度差と比較して小さくなる。これにより、磁界発生部材30の両端近傍における変形を防ぐことができるため、磁界発生部材30全体の反りを防止できる。つまり溝35は放熱溝として機能する。
【0036】
図2に、磁界発生部材30の構成の一例を示す。磁界発生部材30は、本体部31が外径φ8.5mm、全長313mm、溝部32が、幅3.0mm、高さ2.7mm、長さ313mm、支持部33が、外径φ5mm、長さ15mm、支持部34が、外径φ5mm、長さ15mmに形成されている。そして、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍に、複数の溝35が設けられている。溝35は、本体部31の軸P方向に対して直交する方向に沿い、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmに形成されている。また、溝35は、本体部31の両端から10mm内側の位置から、軸P方向に沿って5mm間隔で2箇所ずつ、計4箇所設けられている。この磁界発生部材30は、射出磁場成形によって、本体部31、溝部32、支持部33、支持部34、複数の溝35がそれぞれ一体に成形される。
【0037】
上述したような磁界発生部材は、図5に示すような金型200を用いて射出成形される。金型200には、成形する磁界発生部材の形状に応じて彫りこまれて形成されたキャビティ201と、キャビティ201に充填された磁界発生部材の材料を冷却するための冷却水が流通される複数の水管202と、が設けられている。このような金型200で成形される磁界発生部材の熱解析シミュレーションモデルを用いて、キャビティ201内で射出成形された磁界発生部材の冷却時の横断面温度分布を、上述した磁界発生部材30、及び、該磁界発生部材30において複数の溝35のない磁界発生部材30H(図29、図30に構成を示す)、について求めた。その結果を、図6、図7に示す。図6、図7は、磁界発生部材の横断面の温度分布を示しており、図の上方に位置する凹状の溝が上述した溝部32に相当する。図6、図7では、色が濃いほど高温であり、即ち、放熱が良いことを示している。
【0038】
磁界発生部材30では、図6に示すように、溝部32の近傍の箇所における温度と、溝部32と相対する箇所における温度とがほぼ等しくなり、それぞれの箇所における放熱(即ち、冷却)が均等に行われている。一方、磁界発生部材30Hでは、図7に示すように、溝部32の近傍の箇所における温度と、溝部32と相対する箇所における温度と、の差異が大きく、それぞれの箇所における放熱が均等に行われていない。
【0039】
以上より、本発明によれば、磁界発生部材30には、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍に、本体部31の軸P方向に直交する方向に沿う複数の溝35が設けられているので、磁界発生部材30の射出成形時に、軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍の箇所の放熱を促進することができ、そのため、磁界発生部材30の両端における放熱による冷却を、溝部32と、軸Pを挟んで該溝部32に対向する本体部31の外周面における箇所と、で均等にして、硬化に伴う収縮の差異を解消でき、磁界発生部材30の反りを防止できる。また、磁界発生部材30を局所的に冷却する必要がないので、経時による歪みを防止できるとともに、該冷却工程を削減して製造コストを低減できる。
【0040】
また、複数の溝35が、剤切れ極が形成される位置に設けられているので、汲み上げ磁極や搬送磁極などの現像剤を吸着する磁極を避けてこれら複数の溝を設けることによって、汲み上げ磁極や搬送磁極などにこれら複数の溝を設けることによって生じる磁界の乱れを回避して、現像剤の搬送への影響を防ぐことができる。
【0041】
上述した実施形態において、複数の溝35は、本体部31の両端の内側近傍のそれぞれに2つずつ設けられていたが、これに限らず、溝35は、両端の内側近傍に少なくとも1つずつ設けられていればよい。また、複数の溝35は、本体部31の軸Pに直交する方向に沿って形成されていたが、これに限らず、本体部31の軸Pに対して斜め方向に交差する方向に沿って形成されていてもよく、又は、本体部31の軸Pに平行に形成されていてもよい。ただし、この場合、溝35を本体部31の軸Pに直交する方向に沿って形成した場合と同等の効果を得るためには、より多くの溝が必要となる。また、複数の溝35は、本体部31の両端に接しないように設けられていたが、これに限らず、本体部31の両端のそれぞれにおいて、少なくとも1つの溝が本体部31の両端から離れて設けられていればよい。また、磁界発生部材30の、軸方向中央部付近に溝35を設けても、ソリ抑制の大きな効果は得られない。
【0042】
また、溝35の幅を大きくしても、反り抑制の大きな効果は得られない。溝幅を大きくしすぎると溝からの放熱効果が低減されて、溝を設けない構成と同様に磁界発生部材30の軸P付近の冷却に偏りが生じてしまう。即ち、溝が放熱機能を失ってしまい、溝を設けない構成と同様の冷却パターンに戻ってしまう。溝幅は、放熱の効果がえられ、軸P付近の冷却に偏りが生じない程度、概ね0.5mm以下が好ましい。また、溝深さについては、それが深いほど放熱効果が高まるが、成形性や、溝が成形される金型凸部における摩耗の問題、磁界発生部材30の剛性低下による使用時の折損の問題等を考慮すると、概ね1.5mm〜2.0mm程度が好ましい。
【0043】
また、溝35の平面視形状は、平面視直線状、又は、平面視環状(即ち、無端状)のどちらでもよく、平面視環状の溝は、その一部が互いに重複していてもよい。また、平面視直線状の溝は、互いに接続し、及び/又は、互いに交差して、設けられていてもよい。軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍に設けられる溝35は、例えば、本体部31の全長、外径(直径)、及び、溝部32の形状などの磁界発生部材30の構成に応じて、その形状(幅、長さ、深さ及び平面視形状)並びに個数が適宜定められる。
【0044】
(現像剤担持体の実施形態)
次に、現像剤担持体としての現像ローラについて、図8を参照して説明する。
【0045】
現像ローラ115は、図8に示すように、マグネットローラ133と、現像スリーブ132とを備えている。マグネットローラ133は、現像スリーブ132内に収容されている(内包されている)。マグネットローラ133は、図4に示すように、上述した磁界発生部材30と、磁界発生部材30の溝部32に配置される希土類マグネットブロック141を備えている。
【0046】
希土類マグネットブロック141は、磁界発生部材30の溝部32に配置されることにより、マグネットローラ133の現像主極を形成する部材である。希土類マグネットブロック141は、圧縮磁場成形により製造される、現像ローラ軸方向に延びる幅3.0mm、高さ2.7mm、長さ313mmの直方体状のマグネットブロックであり、幅が狭く且つ高い磁気特性を得るために、多くはNe系(Ne・Fe・B等)又はSm系(Sm・Co、Sm・Fe・N等)の希土類マグネットもしくはこれらのマグネット粉を上記と同様の高分子化合物と混合したプラスチックマグネットもしくはゴムマグネットを用いることができる。
【0047】
現像スリーブ132は非磁性体からなり、マグネットローラ133を内包し(収容し)て、軸芯回りに回転自在に設けられている。現像スリーブ132は、その内周面が現像主極及び固定磁極に順に相対するように回転される。現像スリーブ132は、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)などからなる。アルミニウムは、加工性、軽さの面で優れている。アルミニウムを用いる場合には、A6063、A5056及びA3003を用いるのが好ましい。SUSを用いる場合には、SUS303、SUS304及びSUS316を用いるのが好ましい。
【0048】
以上より、本発明によれば、現像ローラ115が、上述した磁界発生部材30を有しているので、磁界発生部材30の成形時の反り及び経時による歪みによって生じる画質の低下を防止できる現像ローラ115を低コストで提供できる。
【0049】
(現像装置の実施形態)
次に、現像装置の一実施形態について、図9を参照して説明する。
【0050】
現像装置113は、図9に示すように、現像剤供給部114と、ケース125と、上述した現像ローラ115と、現像剤規制ブレード116とを少なくとも備えている。
【0051】
現像剤供給部114は、収容槽117と、攪拌部材としての一対の攪拌スクリュー118と、を備えている。収容槽117は、後述する感光体ドラム108と長さが略等しい箱状に形成されている。また、収容槽117内には、該収容槽117の長手方向に沿って延びた仕切壁119が設けられている。仕切壁119は、収容槽117内を第1空間120と、第2空間121とに区画している。また、第1空間120と第2空間121とは、両端部が互いに連通している。
【0052】
収容槽117は、第1空間120と第2空間121との双方に現像剤を収容する。現像剤は、トナーと、磁性キャリア135とを含んでいる。トナーは、第1空間120と、第2空間121とのうち現像ローラ115から離れた側の第1空間120の一端部に、適宜供給される。トナーは、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。なお、トナーは、種々の染料又は顔料を混入・分散した合成樹脂で構成される塊を粉砕して得られてもよい。トナーの平均粒径は、3μm以上でかつ7μm以下である。また、トナーは、粉砕加工などにより形成されてもよい。
【0053】
磁性キャリア135は、第1空間120と第2空間121との双方に収容されている。磁性キャリア135の平均粒径は、20μm以上でかつ50μm以下である。磁性キャリア135は、図10に示すように、芯材136と、該芯材136の外表面を被覆した樹脂コート膜137と、樹脂コート膜137に分散されたアルミナ粒子138と、を備えている。
【0054】
芯材136は、磁性材料としてのフェライトで構成されているとともに、球形に形成されている。樹脂コート膜137は、芯材136の外表面全体を被覆している。樹脂コート膜137は、アクリルなどの熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有している。この樹脂コート膜137は、弾力性と強い接着力を有している。アルミナ粒子138は、外径が樹脂コート膜137の厚みより大きな球形に形成されている。アルミナ粒子138は、樹脂コート膜137の強い接着力で保持されている。アルミナ粒子138は、樹脂コート膜137より磁性キャリア135の外周側に突出している。
【0055】
攪拌スクリュー118は、第1空間120と第2空間121それぞれに収容されている。攪拌スクリュー118の長手方向は、収容槽117、現像ローラ115及び感光体ドラム108の長手方向と平行である。攪拌スクリュー118は、軸芯周りに回転自在に設けられており、軸芯周りに回転することで、トナーと磁性キャリア135とを攪拌するとともに、該軸芯に沿って現像剤を搬送する。
【0056】
図示例では、第1空間120内の攪拌スクリュー118は、現像剤を前述した一端部から他端部に向けて搬送する。第2空間121内の攪拌スクリュー118は、現像剤を他端部から一端部に向けて搬送する。
【0057】
前述した構成によれば、現像剤供給部114は、第1空間120の一端部に供給されたトナーを、磁性キャリア135と攪拌しながら、他端部に搬送し、この他端部から第2空間121の他端部に搬送する。そして、現像剤供給部114は、第2空間121内でトナーと磁性キャリア135とを攪拌し、軸芯方向に搬送しながら、現像ローラ115の外表面に供給する。
【0058】
ケース125は、箱状に形成され、前述した現像剤供給部114の収容槽117に取り付けられて、該収容槽117とともに、現像ローラ115などを覆う。また、ケース125の感光体ドラム108と相対する部分には、開口部125aが設けられている。
【0059】
現像ローラ115は、第2空間121と、感光体ドラム108との間でかつ前述した開口部125aの近傍に設けられている。現像ローラ115は、感光体ドラム108と収容槽117との双方と平行である。現像ローラ115は、感光体ドラム108と間隔をあけて配されている。
【0060】
現像剤規制ブレード116は、現像装置113の感光体ドラム108寄りの端部に設けられている。現像剤規制ブレード116は、現像スリーブ132の外表面と間隔をあけた状態で、前述したケース125に取り付けられている。現像剤規制ブレード116は、所望の厚さを越える現像スリーブ132の外表面上の現像剤を収容槽117内にそぎ落として、現像領域131に搬送される現像スリーブ132の外表面上の現像剤を所望の厚さにする。
【0061】
現像装置113は、現像剤供給部114でトナーと磁性キャリア135とを十分に攪拌し、この攪拌した現像剤を固定磁極により現像スリーブ132の外表面に吸着する。そして、現像装置113は、現像スリーブ132が回転して、複数の固定磁極により吸着した現像剤を現像領域131に向かって搬送する。現像装置113は、現像剤規制ブレード116で所望の厚さになった現像剤を感光体ドラム108に吸着させる。こうして、現像装置113は、現像剤を現像ローラ115に担持し、現像領域131に搬送して、感光体ドラム108上の静電潜像を現像して、トナー像を形成する。
【0062】
そして、現像装置113は、現像済みの現像剤を、剤切れ極において収容槽117に向かって離脱させる。さらに、そして、収容槽117内に収容された現像済みの現像剤は、再度、第2空間121内で他の現像剤と十分に攪拌されて、感光体ドラム108の静電潜像の現像に用いられる。
【0063】
以上より、本発明によれば、現像装置113が、上述した現像ローラ115を有しているので、磁界発生部材30の成形時の反り及び経時による歪みによって生じる画質の低下を防止できる現像装置113を低コストで提供できる。
【0064】
(プロセスカートリッジの実施形態)
次に、プロセスカートリッジの一実施形態について、図9を参照して説明する。
【0065】
プロセスカートリッジ106は、図9に示すように、カートリッジケース111と、帯電装置としての帯電ローラ109と、静電潜像担持体としての感光体ドラム108と、クリーニング装置としてのクリーニングブレード112と、現像装置113と、を備えている。
【0066】
カートリッジケース111は、装置本体102に着脱自在で、かつ帯電ローラ109と、感光体ドラム108と、クリーニングブレード112と、現像装置113と、を収容している。帯電ローラ109は、感光体ドラム108の外表面を一様に帯電する。感光体ドラム108は、現像装置113の現像ローラ115と間隔をあけて配されている。感光体ドラム108は、軸芯を中心として回転自在な円柱状又は円筒状に形成されている。感光体ドラム108は、対応するレーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kにより、外表面上に静電潜像が形成される。感光体ドラム108は、外表面上に形成されかつ担持する静電潜像にトナーが吸着して現像し、こうして得られたトナー像を搬送ベルト129との間に位置付けられた記録紙107に転写する。クリーニングブレード112は、記録紙107にトナー像を転写した後に、感光体ドラム108の外表面に残留した転写残トナーを除去する。
【0067】
以上より、本発明によれば、プロセスカートリッジ106が、上述した現像装置113を有しているので、磁界発生部材30の成形時の反り及び経時による歪みによって生じる画質の低下を防止できるプロセスカートリッジ106を低コストで提供できる。
【0068】
(画像形成装置の実施形態)
次に、画像形成装置の一実施形態について、図11を参照して説明する。
【0069】
画像形成装置101は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像則ちカラー画像を、一枚の転写材としての記録紙107に形成する。なお、イエロー、マゼンダ、シアン、黒の各色に対応するユニットなどを、以下、符号の末尾に各々Y、M、C、Kを付けて示す。
【0070】
画像形成装置101は、図11に示すように、装置本体102と、給紙ユニット103と、レジストローラ対110と、転写ユニット104と、定着ユニット105と、複数のレーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kと、複数のプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kとを少なくとも備えている。
【0071】
装置本体102は、例えば、箱状に形成され、フロア上などに設置される。装置本体102は、給紙ユニット103と、レジストローラ対110と、転写ユニット104と、定着ユニット105と、複数のレーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kと、複数のプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kを収容している。
【0072】
給紙ユニット103は、装置本体102の下部に複数設けられている。給紙ユニット103は、前述した記録紙107を重ねて収容するとともに装置本体102に出し入れ自在な給紙カセット123と、給紙ローラ124とを備えている。給紙ローラ124は、給紙カセット123内の一番上の記録紙107に押し当てられている。給紙ローラ124は、前述した一番上の記録紙107を、転写ユニット104の後述する搬送ベルト129と、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの現像装置113の感光体ドラム108との間に送り出す。
【0073】
レジストローラ対110は、給紙ユニット103から転写ユニット104に搬送される記録紙107の搬送経路に設けられており、一対のローラ110a、110bを備えている。レジストローラ対110は、一対のローラ110a、110b間に記録紙107を挟み込み、該挟み込んだ記録紙107を、トナー像を重ね合わせ得るタイミングで、転写ユニット104とプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kとの間に送り出す。
【0074】
転写ユニット104は、給紙ユニット103の上方に設けられている。転写ユニット104は、駆動ローラ127と、従動ローラ128と、搬送ベルト129と、転写ローラ130Y、130M、130C、130Kとを備えている。駆動ローラ127は、記録紙107の搬送方向の下流側に配置されており、駆動源としてのモータなどによって回転駆動される。従動ローラ128は、装置本体102に回転自在に支持されており、記録紙107の搬送方向の上流側に配置されている。搬送ベルト129は、無端環状に形成されており、前述した駆動ローラ127と従動ローラ128との双方に掛け渡されている。搬送ベルト129は、駆動ローラ127が回転駆動されることで、前述した駆動ローラ127と従動ローラ128との回りを図中反時計回りに循環(無端走行)する。
【0075】
転写ローラ130Y、130M、130C、130Kは、それぞれ、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108との間に搬送ベルト129と該搬送ベルト129上の記録紙107とを挟む。転写ユニット104は、転写ローラ130Y、130M、130C、130Kが、給紙ユニット103から送り出された記録紙107を各プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108の外表面に押し付けて、感光体ドラム108上のトナー像を記録紙107に転写する。転写ユニット104は、トナー像を転写した記録紙107を定着ユニット105に向けて送り出す。
【0076】
定着ユニット105は、転写ユニット104の記録紙107の搬送方向下流に設けられ、互いの間に記録紙107を挟む一対のローラ105a、105bを備えている。定着ユニット105は、一対のローラ105a、105b間に転写ユニット104から送り出されてきた記録紙107を押圧加熱することで、感光体ドラム108から記録紙107上に転写されたトナー像を、該記録紙107に定着させる。
【0077】
レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、それぞれ、装置本体102の上部に取り付けられている。レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、それぞれ一つのプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kに対応している。レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの帯電ローラ109により一様に帯電された感光体ドラム108の外表面にレーザ光を照射して、静電潜像を形成する。
【0078】
プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、それぞれ、転写ユニット104と、レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kとの間に設けられている。プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、装置本体102に着脱自在である。プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、記録紙107の搬送方向に沿って、互いに並設されている。画像形成装置101は、各プロセスカートリッジ106を備えているので、帯電ローラ109と、感光体ドラム108と、クリーニングブレード112と、上述した現像装置113と、を少なくとも備えている。
【0079】
画像形成装置101は、以下に示すように、記録紙107に画像を形成する。まず、画像形成装置101は、感光体ドラム108を回転して、この感光体ドラム108の外表面を一様に帯電ローラ109により帯電する。感光体ドラム108の外表面にレーザ光を照射して、該感光体ドラム108の外表面に静電潜像を形成する。そして、静電潜像が現像領域131に位置付けられると、現像装置113の現像スリーブ132の外表面に吸着した現像剤が感光体ドラム108の外表面に吸着して、静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム108の外表面に形成する。
【0080】
そして、画像形成装置101は、給紙ユニット103の給紙ローラ124などにより搬送されてきた記録紙107が、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108と転写ユニット104の搬送ベルト129との間に位置して、感光体ドラム108の外表面上に形成されたトナー像を記録紙107に転写する。画像形成装置101は、定着ユニット105で、記録紙107にトナー像を定着する。こうして、画像形成装置101は、記録紙107にカラー画像を形成する。
【0081】
以上より、本発明によれば、画像形成装置101が、上述したプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kを有しているので、磁界発生部材30の成形時の反り及び経時による歪みによって生じる画質の低下を防止できる画像形成装置101を低コストで提供できる。
【実施例】
【0082】
次に、本発明者らは、本体部の軸を挟んで溝部に対向する本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍に設けられた溝の、個数及び形状等がそれぞれ異なる複数の磁界発生部材において、射出成形時に発生する反り量を成形シミュレーションで求めて、本発明の効果を確認した。
【0083】
以下の各実施例、比較例に示した各磁界発生部材のシミュレーションモデルを作成し、表1に示す成形条件を用いて成形シミュレーションを行い、それぞれの磁界発生部材における射出成形時の反り量を求めた。また、磁界発生部材の材料特性(パラメータ)として、異方性SrフェライトとPA12のコンパウンド(戸田工業製)の材料特性を用いた。
【0084】
【表1】

【0085】
(実施例1)
磁界発生部材30は、図1〜図3に示すように、本体部31が、外径φ8.5mm、全長313mm、溝部32が、幅3.0mm、高さ2.7mm、長さ313mm、一方の支持部33が、外径φ5mm、長さ15mm、他方の支持部34が、外径φ5mm、長さ15mmに形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝35が設けられている。溝35は、本体部31の軸P方向に対して直交する方向に沿い、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、平面視直線状に形成されている。また、溝35は、本体部31の両端31a、31bから10mm内側の位置から、軸P方向に沿って5mm間隔で2箇所ずつ、計4箇所設けられている。
【0086】
(実施例2)
磁界発生部材30Aは、図12、図13に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝35が設けられている。溝35は、本体部31の軸P方向に対して直交する方向に沿い、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、平面視直線状に形成されている。また、溝35は、本体部31の両端31a、31bから5mm内側の位置から、軸P方向に沿って5mm間隔で3箇所ずつ、計6箇所設けられている。
【0087】
(実施例3)
磁界発生部材30Bは、図14、図15に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝35が設けられている。溝35は、本体部31の軸P方向に対して直交する方向に沿い、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、平面視直線状に形成されている。また、溝35は、本体部31の両端31a、31bから5mm内側の位置から、軸P方向に沿って2.5mm間隔で5箇所ずつ、計10箇所設けられている。
【0088】
(実施例4)
磁界発生部材30Cは、図16〜図18に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝36が設けられている。溝36は、本体部31の軸P方向に平行に沿い、溝幅0.5mm、深さ1.5mm、長さ10mmで、平面視直線状に形成されている。また、溝36は、本体部31の両端31a、31bから10mm内側の位置から、軸P方向に直交する方向に沿って0.5mm間隔で3箇所ずつ、計6箇所設けられている。
【0089】
(実施例5)
磁界発生部材30Dは、図19〜図22に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端及びそれらの近傍には、複数の溝37、38が設けられている。溝37は、本体部31の軸P方向に平行に沿い、溝幅0.5mm、深さ1.5mm、長さ10mmで、平面視直線状に形成されている。また、溝37は、それぞれの一方の端部が本体部31の一端31a又は他端31bに接しており、軸P方向に直交する方向に沿って1.5mm間隔で2箇所ずつ、計4箇所設けられている。溝38は、本体部31の軸P方向に平行に沿い、溝幅0.5mm、深さ1.5mm、長さ10mmに形成されている。また、溝38は、2箇所の溝37の間で且つ本体部31の両端31a、31bから10mm内側の位置であって、2箇所の溝37のそれぞれと軸P方向に直交する方向に0.5mmの間隔をあけて1箇所ずつ、計2箇所設けられている。
【0090】
(実施例6)
磁界発生部材30Eは、図23、図24に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝41、42が設けられている。溝41、42は、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、且つ、平面視形状が、頂角が90度で一対の底角が45度の二等辺三角形の各辺に沿うように(即ち、平面視環状)形成されている。溝41、42は、頂角の先端と該先端と対向する底辺の中央とを結ぶ直線(即ち、中心線)が、本体部31の軸Pに平行に配置されている。また、溝41は、底辺が一方の支持部33に向けられ且つ頂角の先端が他方の支持部34に向けられており、溝42は、底辺が他方の支持部34に向けられ且つ頂角の先端が一方の支持部33に向けられている。本体部31の一端31aから5mm内側の位置から他端31bに向かって、溝41、溝42の順に交互に3つずつ設けられ、また、本体部31の他端31bから5mm内側の位置から一端31aに向かって溝42、溝41の順に交互に3つずつ設けられている。また、隣接する溝41、溝42の頂角の先端同士及び底角同士が互いに重ねられている。
【0091】
(実施例7)
磁界発生部材30Fは、図25、図26に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝41、42が設けられている。溝41、42は、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、且つ、平面視形状が、頂角が90度で一対の底角が45度の二等辺三角形の各辺に沿うように(即ち、平面視環状)形成されている。溝41、42は、頂角の先端と該先端と対向する底辺の中央とを結ぶ直線(即ち、中心線)が、本体部31の軸Pに平行に配置されている。また、溝41は、底辺が一方の支持部33に向けられ且つ頂角の先端が他方の支持部34に向けられており、溝42は、底辺が他方の支持部34に向けられ且つ頂角の先端が一方の支持部33に向けられている。本体部31の一端31aから5mm内側の位置から他端31bに向かって、底辺が5mm間隔となるように溝41が3つ設けられ、また、本体部31の他端31bから5mm内側の位置から一端31aに向かって、底辺が5mm間隔となるように溝42が3つ設けられている。
【0092】
(実施例8)
磁界発生部材30Gは、図27、図28に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、本体部31の軸Pを挟んで溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍には、複数の溝43、44が設けられている。溝43、44は、溝幅0.5mm、最大深さ1.5mmで、且つ、平面視形状が、本体部31の軸Pに直交する長さ6mmの直線状部分と、該直線溝の両端を接続する直径6mmの円弧状部分と、からなる半円形の外縁に沿うように(即ち、平面視環状)形成されている。溝41、42は、直線状部分の中央と円弧状部分の中央とを結ぶ直線(即ち、中央線)について線対称に形成されているとともに、該直線が、本体部31の軸Pに平行に配置されている。また、溝43は、直線状部分が一方の支持部33に向けられ且つ円弧状部分が他方の支持部34に向けられており、溝44は、直線状部分が他方の支持部34に向けられ且つ円弧状部分が一方の支持部33に向けられている。本体部31の一端31aから5mm内側の位置から他端31bに向かって、直線状部分が5mm間隔となるように溝43が3つ設けられ、また、本体部31の他端31bから5mm内側の位置から一端31aに向かって、直線状部分が5mm間隔となるように溝44が3つ設けられている。
【0093】
(実施例9)
磁界発生部材は、図1〜図3に示す実施例1において、溝35の最大深さを2.0mmに変更した以外は、実施例1と同一の構成としたものである。
【0094】
(比較例1)
磁界発生部材30Hは、図29、図30に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されている。また、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端の内側近傍には、溝が設けられていない(即ち、従来の(溝のない)磁界発生部材)。
【0095】
(比較例2)
磁界発生部材30Iは、図31〜図33に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bに接して、複数の溝36が設けられている。溝36は、本体部31の軸P方向に平行に沿い、溝幅0.5mm、深さ1.5mm、長さ10mmに形成されている。また、溝36は、それぞれの一方の端部が本体部31の一端31a又は他端31bに接しており、軸P方向に直交する方向に沿って0.5mm間隔で3箇所ずつ、計6箇所設けられている。
【0096】
(比較例3)
磁界発生部材30Jは、図34〜図36に示すように、本体部31、溝部32、一方の支持部33及び他方の支持部34が、上述した実施例1と同一に形成されており、そして、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍に、複数の溝39が設けられている。溝39は、本体部31の軸P方向に平行に沿い、溝幅2.5mm、最大深さ1.5mm、長さ10mmに形成されている。また、溝35は、本体部31の両端から5mm内側の位置から、軸P方向に沿って5mm間隔で2箇所ずつ、計4箇所設けられている。
【0097】
(比較例4)
磁界発生部材は、図1〜図3に示す実施例1において、溝35の溝幅を1.0mmに変更した以外は、実施例1と同一の構成としたものである。
【0098】
上述した各実施例及び各比較例における射出成形時の反り量を求め、溝のない構成である比較例1に対する反り量の低減率を算出して、以下の判定基準に基づいて、判定を行った。
◎・・・比較例1に対する反り量の低減率が80%以上
○・・・比較例1に対する反り量の低減率が50%以上で且つ80%未満
×・・・比較例1に対する反り量の低減率が50%未満
各実施例及び各比較例における射出成形時の反り量、比較例1に対する低減率、及び、判定結果を表2に示す。
【0099】
【表2】

【0100】
表2に示す結果より、溝部32に対向する本体部31の外周面における該本体部31の両端31a、31bの内側近傍に、溝を設けることで、磁界発生部材の反り量を低減できることが判った(実施例1〜9)。また、溝の数が多ければ反り量を大きく低減できるが、溝の数に対する反り量の低減率は、ある溝の数で頭打ちになることが判った(実施例1〜3)。また、平面視直線状の溝の方向は、本体部31の軸Pに直交する方向と軸Pに沿う方向と、のどちらでも反り量低減の効果が得られることが判った(実施例1〜4)。また、溝が本体部31の両端の内側に無いと、つまり、両端に接していると、磁界発生部材の反り量を十分に低減できず、その一方で、少なくとも1つの溝が本体部の両端の内側に設けられていると、磁界発生部材の反り量を十分に低減できることが判った(実施例5、比較例2)。また、溝の幅を大きくしても、磁界発生部材の反り量を低減することができず(実施例4、比較例3)、溝の幅は概ね0.5mm以下が好ましいことが判った(実施例1、比較例4)。また、平面視環状の溝を設けることにより、平面視直線状の溝に比べて、磁界発生部材の反り量をさらに低減できることが判った(実施例1〜8)。また、溝の深さを、1.5mm〜2.0mm程度にすることで、磁界発生部材の反り量を十分に低減できることが判った(実施例1、実施例9)。
【0101】
以上より、本発明によれば、磁界発生部材において、溝部に対向する本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍に、1又は複数の平面視環状の溝、あるいは、前記本体部の軸に平行な方向若しくは交差する方向に沿う1又は複数の平面視直線状の溝、を設けることによって、磁界発生部材の反りを防止できることが、シミュレーション結果によって実証された。
【0102】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0103】
30、30A〜30G 磁界発生部材
31 本体部
32 溝部
33 支持部
34 支持部
35〜38、41〜44 溝
101 画像形成装置
106 プロセスカートリッジ
113 現像装置
115 現像ローラ(現像剤担持体)
132 現像スリーブ(中空体)
133 マグネットローラ
P 磁界発生部材の本体部の軸
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】
【特許文献1】特開2000−243620号公報
【特許文献2】特許第3826622号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に前記本体部の軸方向に沿って設けられた溝部と、が射出磁場成形によって形成される磁界発生部材において、
前記本体部の軸を挟んで前記溝部に対向する前記本体部の外周面における該本体部の両端の内側近傍には、1又は複数の平面視環状の溝、あるいは、前記本体部の軸に平行な方向若しくは交差する方向に沿う1又は複数の平面視直線状の溝、が設けられている
ことを特徴とする磁界発生部材。
【請求項2】
前記平面視環状の溝、又は、前記平面視直線状の溝は、剤切れ極が形成される位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の磁界発生部材。
【請求項3】
複数の磁極を備えた磁界発生部材と、前記磁界発生部材を収容するとともに軸を中心に回転される円筒状の中空体と、を有する現像剤担持体において、前記磁界発生部材として請求項1又は2に記載の磁界発生部材を有していることを特徴とする現像剤担持体。
【請求項4】
現像剤担持体を少なくとも有する現像装置において、前記現像剤担持体として、請求項3に記載の現像剤担持体を有していることを特徴とする現像装置。
【請求項5】
現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置として、請求項4に記載の現像装置を有していることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項6】
現像装置を少なくとも有するプロセスカートリッジを少なくとも備えた画像形成装置において、前記プロセスカートリッジとして、請求項5に記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【公開番号】特開2010−160470(P2010−160470A)
【公開日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−164438(P2009−164438)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】