説明

神経変性疾患を有する被験者において抗体により認識される小分子の同定

本発明は、神経変性疾患(ND)を有する個人の同定を提供する。パーキンソン病およびアルツハイマー病特異的抗体によって認識されるペプトイドが同定され、被験者におけるNDを診断または予測することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年6月2日提出の米国特許仮出願第61/183,260号および2010年3月29日提出の第61/318,655号に対する優先権を主張し、これらはそれぞれその全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0002】
本発明は、米国立心肺血液研究所からの助成金番号NO1-HV28185、および米国立衛生研究所からの助成金番号DP10D00066301の政府助成により行った。政府は本発明において一定の権利を有する。
【0003】
I. 発明の分野
本発明は一般には分子生物学、免疫学および神経生物学の分野に関する。特に、本発明は神経変性疾患(ND)-特異的抗体によって認識されるペプトイドの同定に関する。これらのペプトイドを用いて、NDを患っている、またはNDのリスクが高い被験者を同定することができる。
【背景技術】
【0004】
II. 関連技術の説明
アルツハイマー病(AD)は、530万人ものアメリカ人が冒されている進行性で致命的な脳疾患である。ADは脳細胞を破壊し、記憶、思考および行動の問題を引き起こす。これらの症状は徐々に悪化し、最終的に疾患は致命的となる。今日、ADは米国における6番目の死因であり、認知症の最も一般的な形態で、すべての認知症症例の50〜70%を占める。残念ながら、症状に対する治療はあるが、治癒はしない。
【0005】
アルツハイマー病の診断は、いくつかの型の評価を含む経験的プロセスで、完了に数日から数週間かかることもある。評価は詳細な病歴の記録および身体検査を含む。加えて、血液、尿およびCSF検査を含む標準の臨床検査が、主に他の可能性がある状態を排除するために計画される。記憶、問題解決、注意、視覚-運動協調および抽象的思考を評価するための様々な手段を用いての、神経心理学的検査も実施される。うつの検査も含まれるべきである。最後に、症状の理由として脳腫瘍または脳内の血餅を除外するために、脳撮像スキャンが推奨される。要するに、現在のところアルツハイマー病を正確に診断する単一の試験はなく、アルツハイマー病の決定的診断は死亡後の脳組織の検査によってのみ可能である。
【0006】
パーキンソン病(PD)は、運動技能、言語、および他の機能を損なうことが多い、脳(中枢神経系)のもう一つの変性疾患である。PDは動作(運動症状)に影響をおよぼすが、他の典型的症状には気分、行動、思考、および感覚(非運動症状)の障害が含まれる。患者の個々の症状はまったく似ていないこともあり、疾患の進行も明らかに個人に特有である。PDの症状は、黒質(substantia nigra)(逐語的に「黒質(black substance)」)の緻密部領域における着色ドーパミン排出(ドーパミン作動性)細胞の損失(特発性または遺伝性、毒性または外傷性)によって起こる。これらのニューロンは線条に突きだし、それらの損失は動作を調節する基底核内の神経回路の活性における変質、本質的には直接経路の阻害および間接経路の興奮を引き起こす。
【0007】
PDの診断は、いくらか異なるとしても、同様の難題である。任意の動作障害を有する患者を評価するために神経学的検査を行う場合、医師は病歴を記録し、身体検査を行うべきである。加えて、患者の動作、協調およびバランスの局面の観察を含む、神経系の徹底的評価を行うために、神経学的検査を実施する。パーキンソン病に典型的な症状を有する患者の血液の臨床検査から、いかなる異常も見いだすことは稀である。脳波(EEG)は脳の電気的活性のいくつかの局面を記録するが、これらはPDを見分ける際には有効ではない。脳のMRIおよびCATスキャンは顕著で精巧な解剖像を生じるが、PD疾患を有する人の脳は、PDに関連する変化は顕微的で、これらのスキャンでは明らかにならないため、この精密な検査でも正常に見える。具体的な答えを提供するための決定的な診断試験がないため、医師はPDの診断を判断に基づき行わなければならない。
【0008】
したがって、(i)正確で客観的であり、(ii)単純で再現性があり、かつ(iii)早期および後期症例の両方で有用である、これらの疾患の両方および他の神経疾患の診断法がいまだに必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本発明に従い、神経変性疾患を示す抗体を結合するペプトイドを含む組成物、および抗体含有試料中の抗体を検出する方法であって、抗体含有試料をペプトイドを連結した支持体に接触させる段階を含む方法が提供される。本発明のペプトイドは以下の式を有する:

式中、R1およびR4は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシルからなる群より独立に選択される。R2、R3およびR5は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンル(alkynl)からなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
または

式中、R6は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択される。R7およびR8は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
または

式中、R9、R11、およびR13は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択される。R10、R12およびR14は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
または

式中、一つの態様において、式1DのR17〜R20およびR23は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリン;シクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択される。R21、R22およびR24は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
【0010】
もう一つの態様において、式1DのR17〜R20、R23、およびR24は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択される。R21およびR22は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
【0011】
さらなる態様において、式1DのR17、R19、R20、およびR23は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択される。R18、R21およびR24は、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
【0012】
式1Aにおいて、R2、R3、R4、およびR5は、オリゴマーADP1〜3およびPDP1〜3における特定のペプトイドモノマー部位のために提供される、等価の文字指定について表1および2に示す基からさらに選択してもよい。例えば、式1Aにおいて、R2、R3およびR5から選択されるR変数は、特定のペプトイドADP-1に対してA、BまたはCとして;ならびにADP2(D、E、またはF)およびADP3(G、H、またはI)に対して同様に、表1および/または2に示す側鎖またはモノマーから独立に選択してもよい。
【0013】
式1Bにおいて、R7およびR8は、オリゴマーADP1〜3における特定のペプトイドモノマー部位のために提供される、等価の文字指定について表1および2に示す基からさらに選択してもよい。例えば、式1Bにおいて、R7およびR8から選択されるR変数は、特定のペプトイドADP-1に対してCとして;ならびにADP2(E、またはF)およびADP3(I)に対して同様に、表1および/または2に示す側鎖またはモノマーから独立に選択してもよい。
【0014】
式1Cにおいて、R10、R11、R12、およびR14は、オリゴマーADP1〜3における特定のペプトイドモノマー部位のために提供される、等価の文字指定について表1および2に示す基からさらに選択してもよい。例えば、式1Cにおいて、R7およびR8から選択されるR変数は、特定のペプトイドADP-1に対してA、BまたはCとして;ならびにADP2(D、E、またはF)およびADP3(G、H、またはI)に対して同様に、表1および/または2に示す側鎖またはモノマーから独立に選択してもよい。
【0015】
式1Dにおいて、R21、R22、R23、およびR24は、オリゴマーADP1〜3における特定のペプトイドモノマー部位のために提供される、等価の文字指定について表1および2に示す基からさらに選択してもよい。例えば、式1Dにおいて、R7およびR8から選択されるR変数は、特定のペプトイドADP-1に対してA、BまたはCとして;ならびにADP2(D、E、またはF)およびADP3(G、H、またはI)に対して同様に、表1および/または2に示す側鎖またはモノマーから独立に選択してもよい。
【0016】
本明細書に記載の式において、Zは、1つまたは複数のアミノ酸または官能基を含みうるカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体または標識であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6である。
【0017】
方法は、(b)前記ペプトイドに結合している抗体を検出する段階も含むことができる。
【0018】
特定の局面において、本明細書に記載のペプトイドは、カルボキシまたはアミノ末端いずれかの末端官能基を含むことができ;官能基は支持体、リンカー部分、標識、または他の部分にカップリングすることが可能となる。特定の局面において、末端システイン残基をペプトイドにカップリングし、ペプトイドを基体にさらにカップリングするためのスルフヒドリル基を提供することができる。他の局面において、カルボキシ末端は、基体(直接または間接的に)またはリンカーまたは他の部分とさらに反応させうるNH2、OH、または他の化学基を含むことができる。
【0019】
多様なリンカーを用いることができる。その最も単純な形態のリンカー成分は、ペプトイドと基体または他の分子実体などの第二の部分との間の結合である。一般には、リンカーは1つまたは複数のペプトイドを1つまたは複数の基体または分子実体に共有結合または非共有結合により連結する単分子または多分子骨格を提供することになる。したがって、本明細書に記載のペプトイドの所望の基体または部分への連結は、通常はペプトイドおよび/または基体もしくは第二の分子実体上に位置する1つまたは複数の官能基との相互作用を含む、共有結合または非共有結合手段によって達成することができる。この目的のために用いうる化学的に反応性の官能基の例には、アミノ、ヒドロキシル、スルフヒドロキシル、カルボキシルおよびカルボニル基、ならびに糖質基、ビシナルジオール、チオエーテル、2-アミノアルコ−ル、2-アミノチオール、グアニジニル、イミダゾリルおよびフェノール基が含まれる。
【0020】
方法は、被験者から試料を得る段階をさらに含んでいてもよい。方法は、前記ペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してアルツハイマー病の診断を行う段階をさらに含んでいてもよい。さらなる局面において、方法は、被験者に対して特定の薬物または治療法を処方する段階をさらに含むことができる。
【0021】
特定の態様において、ペプトイドはAD1(APD1)、AD2(APD2)およびAD3(APD3)からなる群より選択してもよく、ここでZは前述のとおりである。試料を、例えば、3つの構造が異なるペプトイド(例えば、AD1、AD2およびAD3)などの、式1A〜1Dの複数のペプトイドと接触させてもよい。

【0022】
特定の局面において、支持体はビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルであってもよい。試料は血液、血清、唾液またはCSFであってもよい。検出段階はRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含んでいてもよい。
【0023】
特定の局面において、本発明のペプトイドは以下の式の1つを含むことができる:
(i)(X)0-4(メチルベンジル)(メチルベンジル)(n-ブチルアミン)(n-ブチルアミン)
(ii)(X)0-4(アリル)(アリル)(n-ブチルアミン)(X)、または
(iii)(X)(ピペロニル)(X)0-2(n-ブチルアミン)(X)0-2(グリシン);
式中、Xは水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;またはヒドロキシル基でありうる。好ましい態様において、モノマーアミンまたはアミノ酸はグリシン、システイン、アリルアミン、エタノールアミン、イソブチルアミン、ジアミノブタン、メチルベンジルアミン、ピペロニルアミン、4(2-アミノエチル)ベンゼンスルホンアミド、フルフリルアミン、ベンジルアミン、3-メトキシプロピルアミン(MPOA)、2-メトキシエチルアミンおよびシクロヘキシルアミンアミンから選択される。そのようなモノマーは、長さ3〜12量体のオリゴマーを生成するために任意の組み合わせで用いてもよい。
【0024】
態様は2、3、4、5、6、7、8またはそれ以上のモノマー単位のペプトイドを含む。特定の局面において、ペプトイドは1、2、3、4、5、6位から8位もしく8、7、6、5、4、3、2位から1位のペプトイド配列、またはその間の任意の2、3、4、5、6、7モノマーペプトイドを含みうる。
【0025】
モノマーは、R基、例えば、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-C6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-C6アルキニル;リジル;カルボキシル;またはヒドロキシル基の様々な組み合わせを含むことができる。
【0026】
特定の局面において、ADP1、ADP2、および/またはADP3式の特定のモノマー単位は、表1〜3に示す選択された基および特定の位置でありうる。最も好ましい態様は、ADP1、ADP2、ADP3として示す特定の化合物であり、ADP1〜3について上に示す構造上の位置A〜Iに指定された特定のモノマーを同定する、サルコシンスキャンにおいて同定される活性化合物をさらに含む。以下の表1および2は、表1に示す側鎖(その側鎖を有するアミンを用いて)または表2に示す代替アミンを、特定の好ましい位置にさらに有しうる、ADP1〜3のそのような特定の位置について、これらの文字指定を左側の欄に示す。構造APD1、APD2、およびAPD3における残基AからIは、以下の表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシルからなる群より独立に選択される基で置換されうる。R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
【0027】
(表1) ペプトイドの側鎖改変






【0028】
(表2) 本明細書に記載のペプトイドを合成する際に用いうるアミンの一覧












【0029】
(表3) アルツハイマー病化合物

【0030】
(表4) パーキンソン病化合物

【0031】
もう一つの態様において、パーキンソン病を示す抗体を結合するペプトイド、および抗体含有試料中の抗体を検出する方法であって、(a)抗体含有試料を、以下の式を有するペプトイドを連結した支持体に接触させる段階を含む方法が提供される:

【0032】
一つの態様において、R27はアルキルアリール基である。特定の局面において、R27はメチルベンジル基である。式2AのR25、R26、R28〜R32は、表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。特定の局面において、R26、R29、R31および/またはR32はアルキルアミン、例えば、N-ブチルアミンである。さらなる局面において、R30はアリル基などのアルケニルである。

【0033】
もう一つの態様において、ペプトイドは式2Bを有していてもよく、式中、R34はアルキルアミン、例えば、N-ブチルアミンである。さらなる局面において、R35はアリル基などのアルケニルである。特定の態様において、R37はエタノールなどのアルコキシ基である。特定の局面において、式2BのR33、R36およびR38〜R40は、表1および2に記載の1つまたは複数の化学基を含む、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択される。
【0034】
本明細書に記載の式において、Zは、1つまたは複数のアミノ酸または官能基を含みうるカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体または標識であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6である。
【0035】
特定の局面において、方法は、(b)前記ペプトイドに結合している抗体を検出する段階も含むことができる。
【0036】
方法は、被験者から前記試料を得る段階をさらに含んでいてもよい。方法は、前記ペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してパーキンソン病の診断を行う段階をさらに含んでいてもよい。さらなる局面において、方法は、被験者に対して薬物または治療法を処方する段階をさらに含むことができる。
【0037】
特定の態様において、ペプトイドはPD1、PD2およびPD3からなる群より選択してもよい。試料を、3つの構造が異なるペプトイド(例えば、PD1、PD2およびPD3)などの、式2A〜2Bの1つまたは複数のペプトイドと接触させてもよい。

【0038】
特定の局面において、支持体はビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルであってもよい。試料は血液、血清、唾液またはCSFであってもよい。検出することはRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含んでいてもよい。
【0039】
さらにもう一つの態様において、神経変性疾患(ND)を有することが疑われる被験者を治療する方法であって、(a)該被験者からの抗体含有試料を、式(1A)、式(1B)、式(1C)、式(1D)、式(2A)および/または式(2B)を有するジペプトイド単位を含むペプトイドを連結した1つまたは複数の支持体に接触させる段階、(b)該ペプトイドに結合している抗体を検出する段階;ならびに(c)段階(b)の結果に基づき治療の決定を行う段階を含む方法が提供される。方法は、被験者から前記試料を得る段階をさらに含んでいてもよい。方法は、PDペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してパーキンソン病の診断を行う、またはADペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してアルツハイマー病の診断を行う段階をさらに含んでいてもよい。方法は、前記被験者に対して治療の決定を行う段階をさらに含んでいてもよい。試料を、式1A〜1Dおよび/または2A〜2Bの複数のペプトイドと接触させてもよい。試料を、PDおよびADそれぞれの抗体と反応する、3つの構造が異なるペプトイドと接触させてもよい。支持体はビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルであってもよい。試料は血液、血清、唾液またはCSFであってもよい。検出することはRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含んでいてもよい。
【0040】
さらなる態様において、神経変性疾患には、アルツハイマー病;パーキンソン病;多発性硬化症(MS);筋萎縮性側索硬化症(ALSまたはルー・ゲーリッグ病);認知症;運動ニューロン疾患;プリオン病;ハンチントン病;タウオパシー;17番染色体性認知症;遺伝性神経障害;および小脳変性に関連する疾患が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
【0041】
さらなる態様は、神経変性疾患を示す生体液から単離した抗体組成物を目的とする。特定の態様において、そのような抗体を有する試料を、神経変性疾患を示す抗体、または神経変性疾患に関連する抗体を特異的に結合するペプトイド組成物と接触させることにより、抗体を単離する。抗体を、他の非抗体成分および非ND特異的成分から除去、単離、または精製することができる。次いで、抗体をペプトイド捕捉剤から洗浄および/または解離することができる。
【0042】
特定の態様において、ペプトイドアレイを、細菌溶解物、例えば、大腸菌(E. coli)溶解物を補充した生体試料とハイブリダイズさせる。生体試料は対照試料および中枢神経系障害のマーカーを有する試料を含む。例えば、マイクロアレイスライドをハイブリダイゼーションチャンバーで覆い、1XTBST(50mMトリス、pH8.0、150mM NaCl、0.1%トゥイーン20)で約15分間平衡化する。次いで、スライドを、少なくとも、多くて、または約0.5、1、1.5、2mg/mlの濃度の細菌溶解物でブロックする。溶解物を除去し、スライドを細菌溶解物中の生体試料(その間のすべての範囲および値を含む5、10、15、20または25μg/mlのおおよそのタンパク質濃度を有する)約1ミリリットルと共に、緩やかに振盪しながらインキュベートする。次いで、マイクロアレイを1XTBSTで洗浄し、標識した抗IgG抗体(例えば、1:400希釈で)とハイブリダイズさせる。次いで、スライドを適当な緩衝液で洗浄する。スライドを遠心分離(例えば、1500rpmで5分間の回転)を用いて乾燥し、マイクロアレイスキャナで、例えば、635nmのレーザーを用い、100%の出力および600または650の光電子増倍管利得で走査する。したがって、本発明は、診断検定における背景抗血清ノイズを低減する方法であって、対照血漿試料および罹患試料を大腸菌溶解物で処理する段階および該試料をペプトイドまたはリガンドアレイと接触させる段階を含む方法にも関する。対照試料を罹患試料と比較する状況において、この工程を用いて血清中の抗体を検出および識別するために用いる任意のアレイの処理を支援しうると考えられる。
【0043】
本明細書に記載の任意の方法または組成物を、本明細書に記載の任意の他の方法または組成物に関して実行しうることが企図される。
【0044】
「a」または「an」なる単語の使用は、本特許請求の範囲および/または本明細書において「含む」なる用語と共に用いる場合、「1つ」を意味することもあるが、「1つまたは複数」、「少なくとも1つ」、および「1つまたはそれ以上」の意味とも一致する。
【0045】
本明細書において論じる任意の態様を、本発明の任意の方法または組成物に関して実行することができ、逆もまた同じであることが企図される。さらに、本発明の組成物およびキットを用いて、本発明の方法を達成することができる。
【0046】
本出願の全体を通して、「約」なる用語は、値が値を決定するために用いている装置、方法に対する誤差の固有の変動、または試験被験者間に存在する変動を含むことを示すために用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
以下の図面は、本明細書の一部をなし、本発明の特定の局面をさらに例示するために含まれる。本発明は、これらの図面の1つまたは複数を、本明細書において示す具体的態様の詳細な説明と組み合わせて参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【図1】図1A〜Bは、疾患特異的抗体を捕捉することが判明したペプトイドの構造を示す図である。(図1A)ペプトイドAD1〜AD3はアルツハイマー病抗体を同定する。(図1B)ペプトイドPD1〜PD3はパーキンソン病抗体を同定する。Zは、基体、リンカー、または第二の分子実体にさらにカップリングしうる官能基である。
【図2】図2A〜Cは、アルツハイマー病患者およびパーキンソン病患者を対照から識別する抗体特性を示す図である。(図2A)ペプトイドAD1〜AD3に対する血清抗体結合特性。(図2B)ペプトイドPD1〜PD3に対する血清抗体結合特性。(図2C)ADPD1〜ADPD3に対する血清抗体結合特性。
【図3】図3は、AD(剖検により確認)血清試料の抗体除去を示す図である。血清試料を、過剰の固定ADP1を表示するカラムを通過させることにより、ADP1に結合する抗体を除去した。次いで、抗体除去血清をADP1〜3への結合について評価した。グラフはペプトイドADP1およびADP3は同じ抗体に結合するが、ペプトイドADP2は異なる抗体に結合することを示している。
【図4】図4は、マイクロアレイにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP1ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図5】図5は、マイクロアレイにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP2ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図6】図6は、マイクロアレイにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP3ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図7】図7は、5年後の中間対象AD12の妥当性確認を示す図である。
【図8】図8は、健常対照と対比してのアルツハイマー病のLuminex(登録商標)滴定を示す図である。(図8A)剖検により確認したAD試料vs健常対照。(図8B)AD5vsNC9。(図8C)AD8vsNC11。(図8D)剖検により確認したAD試料vs健常対照プール。
【図9】図9は、異なる健常対照試料のLuminex(登録商標)滴定を示す図である。(図9A)2つの異なる健常対照vs健常対照プール。(図9B)AD8vsNC11。(図9C)剖検により確認したAD試料vs健常対照プール。
【図10】図10は、Luminex(登録商標)ビーズにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP1ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図11】図11は、Luminex(登録商標)ビーズにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP2ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図12】図12は、Luminex(登録商標)ビーズにおけるアルツハイマー病に対する選択的マーカーとしてのADP3ペプトイドの妥当性確認を示す図である。
【図13】図13は、中間試料のLuminex(登録商標)滴定を示す図である。
【図14】図14は、ADP1〜3のサルコシンスキャンの結果を示す図である。
【図15】図15は、細菌溶解物ブロッキング剤と共に、またはブロッキング剤なしでインキュベートしたペプトイドアレイの比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
例示的態様の説明
I. 神経変性疾患
神経変性疾患(ND)は、中枢および末梢神経系の多様な衰弱させる苦痛を含む。しかし、ほとんどはCNSに影響をおよぼす。そのような疾患には、アルツハイマー病、ピック病、老人性認知症、パーキンソン病、多発性硬化症、多系統萎縮、レビ−小体型認知症、ハンチントン病、進行性核上麻痺、クロイツフェルト-ヤコブ病、筋萎縮性側索硬化症、認知症、運動ニューロン疾患、プリオン病、ハンチントン病、タウオパシー、17番染色体性認知症、遺伝性神経障害、および小脳変性に関連する疾患が含まれる。
【0049】
通常はこれらの疾患に対して単一の決定的な試験はなく、またこれらの疾患の多くが示す症状は重複するため、医師は「除外」することを目的に試験を行って、何週間もの時間と何百万ドルもの費用を無駄にし、最終的に診断上の利益はほとんど、またはまったく得られない。したがって、単純で正確な試験がおおいに必要とされている。
【0050】
本発明者らは、パーキンソン病またはアルツハイマー病のいずれかを有する被験者において独特に産生される抗体の特異的リガンドである、いくつかの小分子「ペプトイド」を同定した。ペプトイド、すなわちN-置換オリゴグリシンは、ペプチド様物質の特有のサブクラスである。これらはその天然のペプチド対応物と密接に関連するが、それらの側鎖がα-炭素(アミノ酸におけるように)ではなく分子の骨格に沿った窒素原子についている点で、化学的に異なる。これらのペプトイドが疾患特異的抗体に対して示す厳密な選択性ゆえに、安価で使用が簡単な、単純な免疫に基づく検定を用いての、少なくとも一部のPDおよびAD被験者に対する決定的診断を提供することが可能である。本発明のこれらおよび他の局面を以下に詳細に示す。
【0051】
A. パーキンソン病
パーキンソン病(PD)は、運動障害として分類される一連の状態の1つである。これは慢性および進行性の両方である。パーキンソン病は、黒質の細胞が機能不全を起こし始め、最終的に死滅する場合に発症する。これは、動作の開始および協調を制御する脳の部分に信号を送る化学メッセンジャー、ドーパミン産生の欠如を引き起こす。主な症状は振戦、四肢および体幹の硬直またはこわばり、運動緩慢または動作の緩徐、ならびに姿勢不安定または平衡および協調障害である。二次的症状には、言語変化、顔の表情の欠損、嚥下困難、流涎、疼痛、認知症または錯乱、睡眠障害、うつ、恐怖または不安、記憶困難、尿の問題、疲労およびうずき、ならびにエネルギー損失が含まれる。しかし、症状は多様で、疾患の進行は急速であることもないこともある。
【0052】
100万人を超える米国人がPDを患っている。患者のおよそ15%が40歳よりも前に診断を受けているが、発症率は年齢と共に高まる。原因は不明で、現在のところ治療法はないが、症状を管理するための薬物療法および手術などの多くの治療選択肢がある。それぞれの治療成功の程度は個人によって変動し、治療選択肢が有効である期間も同様に様々である。
【0053】
レボドーパはドーパミン前駆体であり、PDの治療における突破口であると考えられた。残念ながら、患者は、重度の悪心および嘔吐を含む、衰弱させる副作用を経験し、用量の増加および長期間の使用に伴い、患者は運動障害を含む他の副作用を経験した。シネメット(レボドーパ+カルビドーパ)は、カルビドーパの追加によりレボドーパが腸管、肝臓および他の組織中で代謝されることを防ぎ、そのより多くが脳に到達しうることから、著しい改善を示した。したがって、必要とされるレボドーパの用量は少なくなり、重度の悪心および嘔吐は大幅に軽減された。
【0054】
スタレボ(カルビドーパ+レボドーパ+エンタカポン)は、薬の切れ際の「ウェアリング・オフ」の徴候および症状を経験する患者に対する組み合わせ錠である。この錠剤はカルビドーパ/レボドーパをエンタカポンと組み合わせている。カルビドーパがレボドーパの副作用を軽減する一方で、エンタカポンは脳内でレボドーパが活性である期間を延長する(最大10%まで延長)。
【0055】
シンメトレル(アマンタジン塩酸塩)は、貯蔵部位からのドーパミンの放出を活性化し、かつおそらくは神経終末へのドーパミンの再取り込みを阻止する。これはグルタミン酸受容体遮断活性も有する。そのドーパミン様作用は、レボドーパによって誘導される運動障害軽減におけるその有用性をもたらし、したがって間接作用ドーパミンアゴニストと呼ばれ、初期の単剤療法として、またより強力なシネメットを必要時に追加して、広く用いられる。
【0056】
抗コリン作用薬(トリヘキシフェニジル、メタンスルホン酸ベンズトロピン、プロシクリジンなど)は、ドーパミン作動系に対して直接作用しない。代わりに、これらは別の神経伝達物質、アセチルコリンの活性を低下するよう作用する。脳内のアセチルコリンのレベルとドーパミンのレベルとの間には複雑な相互作用がある。多くの医師は、アゴニストまたはレボドーパが振戦を軽減しなければ、多くの場合、抗コリン作用薬の追加が有効であることを見いだす。有害作用には、かすみ目、口渇および尿閉が含まれる。これらの薬物は、錯乱および幻覚を引き起こしうるため、高齢患者には禁忌でありうる。
【0057】
他の薬物には、セレギリンまたはデプレニル(エルデプリル)が含まれ、これらはPDの非常に初期に処方した場合、シネメットの必要を遅らせることが明らかにされている。ドーパミンアゴニストはドーパミン受容体を直接活性化する薬物であり、単独で服用することもでき、またはシネメットと併用してもよい。そのようなアゴニストには、ブロモクリプチン(パーロデル)、ペルゴリド(ペルマックス)、プラミペキソール(ミラペックス)およびロピニロール(レキップ)が含まれる。トルカポン(タスマー)およびエンタカポン(コムタン)などのCOMT阻害剤は、レボドーパを分解する酵素の作用を阻止することにより症状軽減の持続期間を延長する。
【0058】
手術は、薬物療法がもはや満足できなくなった後の、一部の患者に対する選択肢である。患者は、いかなる決定をするにしても、その前に神経科医と手術について十分に議論すべきである。2つの古い障害を起こさせる方法は淡蒼球切断術および視床切開術である。淡蒼球切断術は硬直および運動緩慢症状を緩和し、視床切開術は振戦の制御を助ける。どちらの方法も脳の一部を永久に破壊し、重篤な副作用があるため、医師はいずれの方法も実施することは稀である。損傷は、脳組織移植などの、将来可能になるかもしれない手術の実施を不可能にする可能性がある。
【0059】
深部脳刺激(DBS)はより安全かつ有効で、したがってこれらの方法の代わりに行われてきた。これは淡蒼球切断術および視床切開術よりもよい結果ではないとしても、同程度の結果が得られるため、好ましい外科的選択肢である。DBSは、将来可能になるはずの他の治療法の可能性も残している。任意の外科的方法と同様、リスクおよび副作用はある。DBS手術の主な利点は運動のゆらぎ、すなわちシネメットの有効性低減によって起こる上がり下がりを軽減することである。通常、脳の片側に電極を設置する。脳の左側に埋め込まれたDBS電極は体の右側の症状を制御することになり、逆もまた同じである。いくつかの場合には、患者は脳の両側に刺激器を設置する必要があろう。
【0060】
B. アルツハイマー病
認知症は人が日々の活動を行う能力に重篤な影響をおよぼす脳障害である。アルツハイマー病(AD)は高齢者における認知症の最も一般的な形である。科学者は最大400万名の米国人がADを患っていると考えている。この疾患は通常は60歳以上になって始まり、リスクは年齢と共に高くなる。より若い人もADを発症しうるが、はるかに少ない。65歳から74歳までの男女の約3パーセントがADを有しており、85歳以上の男女の半数近くがこの疾患を有すると考えられる。集中的研究の対象であるが、ADの正確な原因はまだ不明で、治療法はない。
【0061】
ADは思考、記憶および言語を制御する脳の部分を襲う。病名はドイツの医師、アロイス・アルツハイマー博士に由来する。1906年に、アルツハイマー博士は、珍しい精神病で死亡した女性の脳組織における変化に気づいた。彼は異常な塊(現在ではアミロイド斑と呼ばれる)およびもつれた線維の束(現在では神経原線維濃縮体と呼ばれる)を見いだした。今日では、脳内のこれらの斑およひ濃縮体はADの顕著な特徴であると考えられている。
【0062】
科学者はADを有する人の他の脳変化も見いだしている。記憶および他の精神的能力にとってきわめて重大な脳の領域で、神経細胞の欠損が見られる。また、神経細胞間で複雑なメッセージをやりとりする脳内の化学物質のレベル低下も見られる。したがって、ADは神経細胞間のメッセージの伝達を、物理的および化学的の両方で阻害することにより、正常な思考および記憶を崩壊させると考えられる。
【0063】
ADは進行性で、記憶喪失、言語衰退、視空間技術の損傷、判断不良、無関心な態度によって特徴付けられるが、運動機能は保存されている。前述のとおり、ADは通常は65歳以上で始まるが、その発症は40歳という早期に起こることもあり、まず記憶の低下として現れ、数年の間に認知、人格、および機能する能力を破壊する。錯乱および不穏状態が起こることもある。精神変化の型、重度、順序、および進行は多様である。ADの初期症状には健忘性および集中の欠如が含まれ、加齢の自然な徴候と似ているために簡単に見落とされることもある。同様の症状は、疲労、悲嘆、うつ、疾病、視覚もしくは聴覚損失、アルコールもしくは特定の薬剤の使用、または単に一度にあまりに多くの詳細を憶えることの負担から起きることもある。
【0064】
ADに対する治療法はなく、疾患の進行速度を下げる方法もない。疾患の初期または中期の一部の人々に対して、タクリンなどの薬物療法がいくつかの認知症状を軽減することもある。アリセプト(ドネペジル)およびエクセロン(リバスチグミン)は、アルツハイマー型の軽度から中等度認知症の治療用に指示される可逆的アセチルコリンエステラーゼ阻害剤である。また、いくつかの薬物療法が、不眠、激昂、徘徊、不安、およびうつなどの行動症状を制御するのを助けることもある。これらの治療は患者をより快適にさせることを目的としている。
【0065】
疾患の経過は人によって異なる。生涯の最後の5年間だけ疾患を有する人もいれば、20年もの間疾患を有する人もいる。AD患者における最も一般的な死因は感染症である。
【0066】
ADの分子的局面は複雑で、まだ完全には規定されていない。前述のとおり、ADは脳、特に記憶処理の中心である海馬におけるアミロイド斑および神経原線維濃縮体の形成によって特徴付けられる。いくつかの分子、すなわちアミロイドβタンパク質(Aβ)、プレセニリン(PS)、コレステロール、アポリポタンパク質E(ApoE)、およびタウタンパク質がこれらの構造に寄与している。当然のことながら、Aβが中心的役割を果たしているようである。
【0067】
Aβはおよそ40のアミノ酸残基を含む。42および43残基型は40残基型よりもはるかに毒性が強い。Aβは連続タンパク質分解によってアミロイド前駆体タンパク質(APP)から生じる。酵素の1つは配列特異性を欠き、したがって様々な(39〜43)長さのAβを生じうる。Aβの毒性型はアポトーシス、フリーラジカル生成、凝集および炎症などの異常な事象を引き起こす。
【0068】
プレセニリンはAPPのAβへの切断を担うプロテアーゼをコードする。プレセニリンには2つの型-PS1およびPS2がある。PS1の突然変異はAβ42の産生を引き起こし、早期発症ADの典型的な原因である。
【0069】
コレステロール低下剤はAD予防能を有すると言われているが、コレステロール上昇をADのリスク増大に関連づける決定的証拠はない。しかし、Aβがスフィンゴ脂質結合ドメインを含むという発見は、この理論にさらなる信用を加える。
【0070】
同様に、ApoEはコレステロールの再分布に関与しており、AD発生に貢献すると考えられている。ε4対立遺伝子は最も低い程度のニューロンからのコレステロール流出を示し、これを有する個人はADを発生しやすい。
【0071】
タウタンパク質は正常な脳においては微小管に結合し、ADに罹患した脳内で神経原線維濃縮体の主な成分である対らせんフィラメント(PHF)を生成する。最近の証拠は、Aβタンパク質がタウタンパク質の過剰リン酸化を引き起こし、微小管からの解離およびPHFへの凝集につながることを示唆している。
【0072】
ADに対し、疾患の進行を限定し、特定の関連症状を軽減または改善するために、薬物が用いられてきた。これらの薬物は一般に、コリンエステラーゼ阻害剤、ムスカリン様アゴニスト、抗酸化剤または抗炎症剤の広い範疇に組み込まれる。ガランタミン(レミニール)、タクリン(コグネックス)、セレギリン、フィゾスチグミン、レビスチグミン(revistigmin)、ドネペジル、(アリセプト)、リバスチグミン(エキセロン)、メトリホナート、ミラメリン、キサノメリン、サエルゾール(saeluzole)、アセチル-L-カルニチン、イデベノン、ENA-713、メムリック、クエチアピン、ノイレストロール(neurestrol)およびノイロミダール(neuromidal)は、ADの治療剤として提唱される薬物のほんの一部である。
【0073】
II. 神経変性疾患における診断/予後/治療判定
本発明は、初めて、アルツハイマー病およびパーキンソン病のような疾患に対する決定的な診断を提供する。これにより、医師は患者の症状の根底にある生理学的基盤を正しく識別したと自信を持って知り、それにより早期の介入および疾患管理を始めることが可能になる。
【0074】
ADの治療は本来遅いが、疾患を予防せず、またPDのいくつかの治療は同じ様式で作用するため、これらの疾患に対して早期の診断を提供する能力は、より重度の症状の発症を遅らせるために非常に重要である。これは生活の質を保存し、これらの患者の生存を伸ばすことにもなる。加えて、時に不正確な診断から起こる「試行錯誤」をすることなく、患者に彼らの症状に立ち向かうための正しい薬物を提供しうることで、医療の費用を著しく低減し、患者の不快感および損傷の可能性を避けることになる。
【0075】
これらの検定はすべて、抗体含有患者試料の使用に頼ることになる。最も一般に用いられる生体試料は、その中に抗体が広く行きわたっているため、血液または血清である。しかし、涙、唾液、痰、脳脊髄液、精液または尿などの他の試料も同様に有用であることが判明するであろう。
【0076】
被験者における抗体のレベルを評価する際に、観察されたレベルを標準と比較することになる。標準は罹患および健常被験者の両方について確立された公知の値に頼ってもよく、したがって使用者が反応対照、すなわち陽性反応のために必須の試薬および条件が存在することを示す対照以外の任意のものを提供する必要性を回避しうる。または、公知の健常または罹患状態の実際の人から得た類似の試料を含む実際の対照を試験することを選んでもよい。加えて、経時的に同じ被験者からの一連の試料を試験して、疾患進行の指標として上昇するPDまたはAD抗体レベルの傾向を探ってもよい。
【0077】
III. 抗体に基づく診断検定
前述のとおり、本検定の適用は(a)血清抗体の特徴からNDを発生する、または有するリスクが高いと見なされる患者を同定すること;(b)症状からNDを患っている、または患っていないと考えられる患者を同定する(すなわち、NDの決定的診断を提供する)こと;(c)ND療法の影響を評価すること;および(d)NDの進行をモニターすることである。
【0078】
本発明のための検出方法は、抗体に基づく検出の方法と同様であり、したがって、例えば、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、免疫放射線測定法、蛍光イムノアッセイ、化学発光検定、生物発光検定、FACS、FRETおよびウエスタンブロットのような形式が含まれる。様々な有用な免疫検出法の段階は、例えば、Doolittle and Ben-Zeev (1999)、Gulbis and Galand (1993)、De Jager et al. (1993)、およびNakamura et al. (1987)などの科学文献に記載されている。一般に、免疫結合法は、抗体含有試料を得る段階、試料を本発明のペプトイドと、ペプトイド-抗体複合体を形成させるのに有効な条件下で接触させる段階、およびペプトイドに結合している抗体を検出する段階を含む。
【0079】
ペプトイドは典型的には、カラム基質、ビーズ、フィルター、膜、スティック、プレート、またはウェルの形などの固体支持体に連結することになり、試料は固定化ペプトイドに適用することになる。望まれない成分を支持体から洗浄して、ペプトイドと複合体形成した抗体を残し、次いでこれを、検出可能な部分に連結する抗Fc抗体を続いて加えるなどの、様々な手段を用いて検出する。
【0080】
選択した生体試料をペプトイドと、ペプトイド-抗体複合体を形成させるのに有効な条件下、それに十分な時間接触させることは、一般には単純に試料をペプトイドと接触させ、混合物を抗体がペプトイドと結合するのに十分長い時間インキュベートすることである。この時間の後、ELISAプレート、ドットブロットまたはウエスタンブロットなどの、試料-ペプトイド組成物を一般には洗浄して任意の非特異的に結合した抗体種を除去し、固定化抗体-ペプトイド複合体に特異的に結合した抗体だけを検出させる。
【0081】
一般に、ペプトイド-抗体複合体形成の検出は当技術分野において周知で、多くのアプローチの適用によって達成しうる。これらの方法は一般には、放射性、蛍光、生物学的および酵素タグのいずれかなどの、標識またはマーカーの検出に基づく。そのような標識の使用に関する特許には、米国特許第3,817,837号、第3,850,752号、第3,939,350号、第3,996,345号、第4,277,437号、第4,275,149号および第4,366,241号が含まれる。当然のことながら、当技術分野において公知のとおり、第二の抗体および/またはビオチン/アビジンリガンド結合配列などの、二次的結合リガンドの使用を通じてさらなる利点を見いだすこともあろう。
【0082】
様々な他の形式が企図され、当業者には周知である。以下に論じるのは、本発明に対して容易に適用可能であることが構想される3つの特定の検定である。
【0083】
A. ELISA
イムノアッセイは、それらの最も単純かつ直接的な意味で、結合検定である。本発明において特に用いられる特定のイムノアッセイは、当技術分野において公知の様々な型の酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)およびラジオイムノアッセイ(RIA)である。
【0084】
一つの例示的ELISAにおいて、本発明のペプトイドを、ポリスチレン製マイクロタイタープレートのウェルなどの、選択した表面上に固定化する。次いで、抗体を含むことが疑われる試験組成物をウェルに加える。結合し、洗浄して非特異的に結合した複合体を除去した後、結合した抗体を検出してもよい。検出は、検出可能な標識に連結した別のペプトイドを加えることによって達成してもよい。この型の検定は、標識した物質の結合が結合した抗体のFab部分を指向すること以外は、単純な「サンドイッチELISA」と類似である。検出は、任意の結合抗体を結合する、例えば、結合抗体のFc部分を認識する、標識抗体を加えることによって達成してもよい。任意に、この抗体は標識されておらず、続いて第一の抗体に結合親和性を有する第二の抗体であって、検出可能な標識に連結した第二の抗体を加える。
【0085】
もう一つの例示的ELISAにおいて、抗体を含むことが疑われる試料をウェル表面上に固定化し、次いで本発明の標識ペプトイドと接触させる。結合し、洗浄して非特異的に結合した免疫複合体を除去した後、結合した標識ペプトイドを検出する。または、ペプトイドは標識されておらず、選択したペプトイドへの特異的結合について選択した人工抗体(非試料)であって、検出可能な標識に連結し、それにより検出を可能にした第二の抗体に対して検出することもできる。
【0086】
用いる形式には無関係に、ELISAはコーティング、インキュベートおよび結合すること、洗浄して非特異的に結合した種を除去すること、ならびに結合した免疫複合体を検出することなどの、特定の特徴を共有する。これらを以下に記載する。
【0087】
プレートをペプトイドまたは抗体のいずれかでコーティングする際に、一般にはプレートのウェルをペプトイドまたは抗体の溶液と、終夜または指定の時間インキュベートすることになる。特定の局面において、プレートを、大腸菌溶解物などの細菌溶解物を用いてブロックすることができる(実施例1参照)。次いで、プレートのウェルを洗浄して、不完全に吸着された材料を除去する。次いで、任意の残っている利用可能なウェルの表面を、試験抗血清に関して抗原的に中性の非特異的タンパク質で「コーティング」する。これらにはウシ血清アルブミン(BSA)、カゼインまたは粉乳の溶液が含まれる。このコーティングにより、固定化表面上の非特異的吸着部位をブロックすることが可能となり、したがって表面上への抗血清の非特異的結合によって起きる背景を低減する。または、ペプトイドの化学は単純で予測可能であるため、これらを特異的化学反応によって支持体に結合することもできる。
【0088】
ELISAにおいて、直接の方法ではなく、二次的または三次的検出手段を用いることが、おそらくはより慣習的である。したがって、ペプトイドまたは抗体をウェルに結合し、非反応性材料でコーティングして背景を低減し、洗浄して結合していない材料を除去した後、固定化表面を試験する生体試料またはペプトイドと、免疫複合体を形成させるのに有効な条件下で接触させる。次いで、免疫複合体の検出は、標識した二次結合ペプトイドもしくは抗体、または二次結合ペプトイドもしくは抗体および標識した三次抗体(抗体のFc領域またはペプトイドのいずれかに特異性を有する)を必要とする。
【0089】
「免疫複合体(抗原/抗体)を形成させるのに有効な条件下で」とは、条件が好ましくは抗原および/または抗体をBSA、ウシガンマグロブリン(BGG)またはリン酸緩衝化食塩水(PBS)/トゥイーンなどの溶液で希釈する段階を含むことを意味する。これらの加えた物質は非特異的背景を低減するのを助けることにもなる。
【0090】
「適切な」条件とは、インキュベーションが有効に結合させるのに十分な温度または時間であることも意味する。インキュベーション段階は典型的には、好ましくはおよそ25℃から27℃の温度で約1から2から4時間ほどであるか、または約4℃ほどで終夜であってもよい。
【0091】
ELISAにおけるすべてのインキュベーション段階に続き、接触させた表面を洗浄して非複合材料を除去する。好ましい洗浄法は、PBS/トゥイーン、またはホウ酸緩衝液などの溶液による洗浄を含む。試験試料と初めに結合した材料との間の特定の免疫複合体の形成、および続く洗浄の後、微量でも免疫複合体の出現を定量しうる。
【0092】
検出は、適当な色素産生基質とインキュベートした後に発色する酵素を用いてもよい。したがって、例えば、第一および第二の免疫複合体をウレアーゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリ性ホスファターゼまたは水素ペルオキシダーゼと連結した抗体またはペプトイドと、一定期間、さらなる免疫複合体形成の発生に有利な条件下で接触させる、またはインキュベートすること(例えば、PBS-トゥイーンなどのPBS含有溶液中、室温で2時間のインキュベーション)が望まれるであろう。
【0093】
標識抗体またはペプトイドとインキュベートし、続いて洗浄して結合していない材料を除去した後、標識の量を、例えば、尿素、またはブロモクレゾールパープル、または2,2'-アジノ-ジ-(3-エチル-ベンズチアゾリン-6-スルホン酸(ABTS)、または酵素標識としてペルオキシダーゼの場合はH2O2などの色素産生基質とのインキュベーションにより定量する。次いで、定量を、例えば、可視スペクトル分光光度計を用いて、発色の程度を測定することにより達成する。
【0094】
B. フェルスター共鳴エネルギー転移(FRET)
FRETは、1つの分子(供与体と呼ぶ)の励起状態エネルギーがもう1つの分子に無放射カップリングにより転移する現象である。このメカニズムはフェルスターによって最初に正しく記載され、電子共有(デクスター)または通常の転移(供与体からの光子放出および受容体による再吸収)などの他の型のエネルギー転移とは異なる。デクスターメカニズムは2つの分子が物理的に接触している必要があり、一方で通常の転移は確率が非常に低い。これに対して、フェルスターメカニズムは、2つの分子が、任意の所与の蛍光体対に対して規定されるフェルスター半径内にある場合、高い確率を示す。
【0095】
全般的なFRET効率はフェルスター半径に依存し、いくつかの因子によって決定され、受容体分子の吸収スペクトルと供与体分子の発光スペクトルとの間の重なりの量に直接関連している。FRETの量は、供与体および受容体分子の整列にも依存するが、ほとんどの生体系は強固に整列していない。FRET効率は、受容体分子のモル吸光係数によって示される光吸収能力、ならびに吸収が蛍光を生じる確率(量子収率)によって示される供与体分子の励起状態の全般的安定性および励起状態の寿命によっても影響を受ける。
【0096】
2つの異なる蛍光体間のFRETを、以下のいくつかの方法、すなわち蛍光の色の変化を観察する、供与体の蛍光寿命を測定する、供与体もしくは受容体のいずれかを光退色させた後の変化を調べることによって、または本新規発明において発明者らが示すとおり、受容体の蛍光偏光を測定することによって検定することができる。アプローチには関わりなく、これらの検定のほとんどは機器の共通の特徴を有する。
【0097】
FRETを測定するために用いる顕微鏡の型は、目的に応じて適切に選択することができる。変化の時間経過をモニターするために高頻度の観察が必要な場合、通常の入射光蛍光顕微鏡が好ましい。詳細な細胞間局在をモニターする場合のように解像度を高めるべきであれば、共焦点レーザー顕微鏡が好ましい。顕微鏡システムとしては、細胞の生理的状態を維持し、混入を防ぐことを考慮して、ほとんどの生細胞測定のために倒立顕微鏡が好ましい。正立顕微鏡を用いる際には、高拡大率のレンズを用いる場合、水浸レンズを用いることができる。
【0098】
フィルターセットを、蛍光タンパク質の蛍光波長に応じて適切に選択することができる。GFPの観察のためには、約470〜490nmの励起光および約500〜520nmの蛍光のフィルターを用いることが好ましい。YFPの観察のためには、約490〜510nmの励起光および約520〜550nmの蛍光のフィルターを用いることが好ましい。CFPの観察のためには、約425nmの励起光および約460〜500nmの蛍光のフィルターを用いることが好ましい。本発明の目的のために、顕微鏡およびフィルターに関しては、光路における偏光解消素子の使用を最小限にすることが有用であろうということ以外は、特に要求されることはない。顕微鏡の製造業者はすべて、透過および反射顕微鏡における偏光測定のためのひずみのないレンズを販売しており、そのようなレンズはこれらの偏光蛍光測定のためにも同様に有用であろう。
【0099】
さらに、時間経過観察を生細胞で蛍光顕微鏡を用いて実施する場合、細胞を短時間で撮影すべきで、したがって高感度冷却CCDカメラを用いる。冷却CCDカメラを用いることにより、熱ノイズをCCDを冷却して低減することができ、弱い蛍光の画像を短時間の露出によって鮮明に得ることができる。露出時間を最小限にするよう注意するかぎり、生細胞撮像のために共焦点顕微鏡を用いることもできる。
【0100】
C. Luminexビーズ
LuminexのxMAP(登録商標)技術は、フローサイトメトリー、ミクロスフェア、レーザー、デジタル信号処理および伝統的な化学を含む、既存の技術プラットフォームに頼っている。柔軟で、オープンアーキテクチャ設計を特徴とすることで、xMAP(登録商標)技術を、多様な生物検定を迅速で、費用効果が高く、正確に行うよう構成することができる。
【0101】
Luminexはミクロスフェアを100の異なるセットに色分けする。各ビーズセットを本発明のペプトイドでコーティングすることができ、それにより試料からの特定の抗体の捕捉および検出を可能にする。Luminex小型分析器内で、レーザーが各ミクロスフェア粒子を同定する内部色素、および検定中に捕捉される任意のレポーター色素を励起する。各ビーズセットに対して多くの読み取りを行い、結果の妥当性をさらに確認する。この様式で、xMAP技術は単一の試料内で最大100の独特の検定の多重化を可能にする。
【0102】
xMAP技術は、タンパク質発現プロファイリング、分子および免疫診断、HLA試験、ならびに生物学的防御/環境を含む、生命科学の多くの区分にわたって採用されている。
【0103】
D. Tentagelビーズ
特定の局面において、tentagelビーズまたは樹脂を、特定のNDに関連する抗体を検出するための組成物および方法において用いることができる。最も一般的なミクロスフェア構成物の1つがtentagel、すなわちスチレン-ポリエチレングリコールコポリマーである。これらのミクロスフェアは、ヘキサンなどの非極性溶媒中では非膨潤性で、より極性または水性媒質に曝露されると約20〜40%膨潤する。
【0104】
ペプトイドをtentagelビーズなどの固体支持体に結合してもよく、または固体支持体上で合成してもよい。tentagelビーズはポリスチレン核を有し、複数のポリオキシエチレンアームが核に結合しており、これらのアームはそれぞれその遊離端に一級アミンを有している。ペプトイド合成化学を用いての、ペプトイドに加えた各残基の逐次連結により、ペプトイドを合成することができる。分割合成法では、それぞれが単一のペプトイド配列の複数のコピーを含むビーズが得られる。
【0105】
tentagelビーズのポリオキシエチレンアームは水溶性であるため、ペプトイドの高次構造は主として熱力学およびそれらの一次配列によって決定される。
【0106】
E. 免疫検出キット
さらなる態様において、本発明は、前述の方法と共に用いるための検出キットに関する。本発明のペプトイドがキットに含まれることになる。したがって、免役検出キットは、適切な容器内に、任意に検出試薬および/または支持体に連結された、アルツハイマー病、パーキンソン病、または両方に対する抗体を結合する1つまたは複数のペプトイドを含むことになる。
【0107】
ペプトイドが固体支持体にあらかじめ結合されている特定の態様において、支持体が提供され、それにはカラム基質、ビーズ、スティックまたはマイクロタイタープレートのウェルが含まれる。キットの免役検出試薬は、所与のペプトイドまたは二次抗体に関連または連結している検出可能な標識を含む、様々な形の任意の1つをとってもよい。例示的な二次抗体は、試料抗体に対する結合親和性を有するものである。
【0108】
容器は一般には、その中にペプトイドを入れうる、または好ましくは適切に等分しうる、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジまたは他の容器を含むことになる。本発明のキットは典型的には、市販のために密封してペプトイド、抗体、および任意の他の試薬容器を含むための手段も含むことになる。そのような容器には、その中に所望のバイアルを保持する、射出成形または吹込み成形したプラスティック容器が含まれうる。
【0109】
特定の態様は、本明細書に記載のペプトイドを含むキットおよび本明細書に記載のペプトイドを用いる方法を目的とする。少なくとも1つの疾患状態を検出、証明、および/または分類するためのキットおよび/または方法を開示する。用いる段階は、被験者、例えば、ヒトから試料を得る段階、および試料に対するペプトイド結合分析を、キット形式で供給される試薬またはアレイ基質を用いて行う段階を含む。その結果、疾患状態を示す少なくとも1つの抗体を試料から単離する、または試料中で同定する。本明細書に記載のペプトイドと結合する抗体は、少なくとも疾患発生のリスクまたは特定の疾患状態の存在に関連している。
【0110】
加えて、本発明によって用いるために様々なキットが企図される。一つのそのようなキットは、アルツハイマー病および/またはパーキンソン病に関連する1つまたは複数の抗体を含む、疾患特異的抗体の存在を判定することを提供する。疾患特異的抗体に特異的に結合可能な、少なくとも1つのペプトイドをキットに組み入れる。特定の局面において、ペプトイドと抗体との間の結合を判定するための試薬も含まれうる。本明細書に記載のペプトイドは固体支持体または基体に固定化してもよく、抗体がペプトイドに結合しているかどうかを調べるための少なくとも1つの検出試薬を含む。任意のキットのために用いる試料は、分画または非分画体液または組織試料でありうる。そのような液体の非限定例は血液、血液生成物、尿、唾液、脳脊髄液、およびリンパである。
【0111】
さらに企図されるのは、診断する、リスク評価を判定する、および神経変性疾患状態に関連する治療手段を特定するためのキットである。このキットは、疾患状態を示す抗体を特異的に結合することが可能な少なくとも1つのペプトイドを含む。ペプトイドと抗体との間の結合を判定するための試薬も含むことができる。
【0112】
本発明の方法に従って分析する疾患特異的抗体を循環中に放出し、血中または任意の血液生成物、例えば、血漿、または血清や、その希釈物および調製物、ならびに他の体液、例えば、脳脊髄液(CSF)、唾液、尿、リンパなどに存在しうる。任意の適切な直接または間接的検定法を用いて、測定する抗体のレベルを求めてもよい。検定は競合検定、サンドイッチ検定でもよく、標識はラジオイムノアッセイ、蛍光、もしくは化学発光イムノアッセイまたはイムノPCR技術などの周知の標識の群より選択してもよい。
【0113】
IV. 抗体組成物
特定の態様は、特定のNDに特徴的な抗体および抗体によって認識される抗原決定基を特徴付けるための方法および組成物を含む。本明細書および添付の特許請求の範囲の目的のために、「エピトープ」および「抗原決定基」なる用語は交換可能に用いられ、それに対してBおよび/またはT細胞が応答または認識する抗原上の部位を意味する。B細胞エピトープは、近接アミノ酸またはタンパク質の三次折りたたみによって並べられた非近接アミノ酸の両方から形成されうる。近接アミノ酸から形成されるエピトープは典型的には、変性溶媒への曝露後にも保持されるが、三次折りたたみによって形成されるエピトープは典型的には、変性溶媒による処理後に失われる。エピトープは典型的には、独特の空間配座に少なくとも3、通常は少なくとも5または8〜10のアミノ酸を含む。エピトープの空間配座を調べる方法には、例えば、x線結晶回折および二次元核磁気共鳴が含まれる。例えば、Epitope Mapping Protocols (1996)参照。同じエピトープを認識する抗体を、1つの抗体がもう1つの抗体の標的抗原への結合を阻止する能力を示す単純なイムノアッセイにおいて同定することができる。
【0114】
T細胞は、CD8細胞については約9アミノ酸またはCD4細胞については約13〜15アミノ酸の連続エピトープを認識する。エピトープを認識するT細胞を、エピトープに応答しての初回抗原刺激を受けたT細胞による3H-チミジン取り込み(Burke et al., 1994)、抗原依存性死滅(細胞毒性Tリンパ球検定、Tigges et al., 1996)またはサイトカイン分泌により評価しての、抗原依存性増殖を測定するインビトロ検定によって同定することができる。
【0115】
本明細書および特許請求の範囲において用いられる「抗体」または「免疫グロブリン」なる用語は交換可能に用いられ、動物または受容者の免疫応答の一部として機能する、任意のいくつかのクラスの構造的に関連するタンパク質を意味し、このタンパク質にはIgG、IgD、IgE、IgA、IgMおよび関連するタンパク質が含まれる。
【0116】
正常な生理的条件下で、抗体は血漿および他の体液ならびに特定の細胞の膜において見いだされ、B細胞を示す型のリンパ球またはそれらの機能的等価物によって産生される。IgGクラスの抗体はジスルフィド結合によって一緒に連結されている4つのポリペプチド鎖で構成される。完全なIgG分子の4つの鎖は、H鎖と呼ばれる2つの同じ重鎖およびL鎖と呼ばれる2つの同じ軽鎖である。
【0117】
抗体は、当技術分野において周知のとおり、固体支持基体に結合する、もしくは検出可能な部分に連結する、または結合および連結の両方を行うことができる。蛍光または酵素部分の連結の一般的議論については、Johnstone et al. (1982)を参照されたい。抗体の固体支持基体への結合も当技術分野において周知である(Harlow et al., 1988;Borrebaeck, 1992)。
【0118】
いったんNDを示す抗原または抗体が同定されれば、組換え技術を用いて抗原および/またはモノクローナル抗体を含む同定された抗体の変異体の両方を産生することができる。例えば、一本鎖抗体(SCA)は、モノクローナル抗体によって可能な治療および診断適用において拡大するよう設計された遺伝子操作タンパク質である。SCAはモノクローナル抗体の結合特異性および親和性を有し、それらの天然の形では、モノクローナル抗体のサイズの約5分の1から6分の1で、典型的には半減期が非常に短い。SCAはほとんどのモノクローナル抗体と比べて、検出のために用いうるポリペプチド(例えば、ルシフェラーゼまたは蛍光タンパク質)と直接縮合するそれらの能力を含む、いくつかの利点を提供する。これらの利点に加えて、完全ヒトSCAを、高価で時間のかかる「ヒト化」手順の必要なしに、ヒトSCAライブラリから直接単離することができる。
【0119】
一本鎖組換え抗体(scFv)は、設計された柔軟なペプチド鎖で連結された抗体VLおよびVHドメインからなる(Atwell et al., 1999)。完全なIgGに比べて、scFvは匹敵する抗原結合親和性を有しながらサイズが小さく、構造が単純であるという利点を有し、類似の2本鎖Fab断片よりも安定でありうる(Colcher et al., 1998;Adams and Schier, 1999)。重鎖および軽鎖(VHおよびVL)からの可変領域はいずれもおよそ110アミノ酸の長さである。これらは、例えば、2つのドメインに機能的抗原結合ポケットを構築させるのに十分な柔軟性を有する配列の、15アミノ酸またはそれよりも長いリンカーによって連結することができる。具体的態様において、様々なシグナル配列を加えることにより、scFvが細胞内の、または分泌される、異なる細胞小器官を標的指向することを可能にする。軽鎖定常領域(Ck)を加えることにより、ジスルフィド結合による二量体化が可能となり、安定性および結合力が増大する。したがって、1本鎖Fv(scFv)SCAについて、Fv断片の2つのドメインは別の遺伝子によってコードされているが、これらを組換え法により1つのタンパク質鎖scFvとして作成しうる合成リンカーを作成することが可能であると判明している(Bird et al., 1988;Huston et al., 1988)。さらに、これらはファージディスプレイライブラリからの単離が容易であり、保存された抗原を認識する能力があるため、よく用いられる(総説については、Adams and Schier, 1999を参照されたい)。したがって、本発明のいくつかの局面において、抗体は、前述のより伝統的な抗体産生技術によって生じたものではなく、ファージディスプレイライブラリから単離されるSCAであってもよい。
【0120】
タンパク質の文脈における「実質的に純粋な」とは、典型的にはタンパク質が他の混入タンパク質、核酸、および元の原料生物由来の他の生体物質から単離されていることを意味する。純度、または「単離」は、標準の方法で検定してもよく、普通は少なくとも約50%の純度、より普通には少なくとも約60%の純度、一般的には少なくとも約70%の純度、より一般的には少なくとも約80%の純度、多くの場合少なくとも約85%の純度、より多くの場合少なくとも約90%の純度、好ましくは少なくとも約95%の純度、より好ましくは少なくとも約98%の純度、最も好ましい態様において、少なくとも99%の純度である。
【0121】
ポリクローナル抗体を産生または単離する方法は当業者には公知である。典型的には、ポリクローナル抗体は、興味対象の抗体を含む原料を取り、興味対象の反応性、例えば、ペプトイド結合を有する抗体の含有量を高めるために原料を分画することによって調製する。例えば、Harlow and Lane (1988) Antibodies: A Laboratory Manual, CSH press, NYを参照されたい。
【0122】
簡単に言うと、特定のペプトイドと結合する抗体を単離することの例は、そのような抗体を含む試料を得ること;試料から抗体を硫酸アンモニウム沈澱させること;ならびに標準の技術および親和性試薬として1つまたは複数のペプトイドを用いて、免疫親和性精製により抗体を単離することを含むが、それらに限定されるわけではない。用いる親和性樹脂は、本明細書に記載の構造を有するペプトイドにカップリングした活性化CH-セファロースでありうる。抗体沈澱をカラムにロードし、PBSもしくは別の適切な緩衝液または洗浄溶液で洗浄することができる。次いで、沈澱を溶出し、回収することができる。得られた抗体の濃度を、全タンパク質比色定量(Bio-Rad)を用いて定量することができる。
【0123】
多くのプロトコルが利用可能で、当業者には公知であるため、本発明が抗体の産生および精製についてこの特定のプロトコルに限定されることは意図されない(例えば、Sambrook et al. (eds.), Molecular Cloning, Cold Spring Harbor Laboratory Press [1989];Harlow and Lane (eds.), Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press [1988];およびAusubel et al. (eds.), Current Protocols in Molecular Biology, Ch. 11, John Wiley & Sons, Inc., New York [1994]参照)。本発明と共に用いる抗体産生法の唯一の基準は、十分に精製された抗体調製物が産生されることである。
【0124】
V. 化学基の定義
化学基の文脈において用いる場合、「水素」とは-Hを意味し;「ヒドロキシ」とは-OHを意味し;「オキソ」とは=Oを意味し;「ハロ」とは独立に-F、-Cl、-Brまたは-Iを意味し;「アミノ」とは-NH2を意味し;「ヒドロキシアミノ」とは-NHOHを意味し;「ニトロ」とは-NO2を意味し;イミノとは=NHを意味し;「シアノ」とは-CNを意味し;「アジド」とは-N3を意味し;「メルカプト」とは-SHを意味し;「チオ」とは=Sを意味し;「チオエーテル」とは-S-を意味し;「スルホンアミド」とは-NHS(O)2-を意味し;「スルホニル」とは-S(O)2-を意味し;「スルフィニル」とは-S(O)-を意味し;かつ「シリル」とは-SiH3を意味する。
【0125】
本明細書において提供する構造について、以下の挿入句的下付き文字は以下のとおりに基をさらに規定する:「(Cn)」は基における炭素原子の正確な数(n)を規定する。例えば、「アルキル(C2-10)」は2から10個の炭素原子(例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、もしくは10個、またはその中で導きだせる任意の範囲(例えば、3から10個の炭素原子))を有するアルキル基を示す。
【0126】
「アルキル」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としての飽和炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、炭素-炭素二重または三重結合はなく、かつ炭素および水素以外の原子はない、一価の非芳香族基を意味する。基、-CH3(Me)、-CH2CH3(Et)、-CH2CH2CH3(n-Pr)、-CH(CH3)2(イソ-Pr)、-CH(CH2)2(シクロプロピル)、-CH2CH2CH2CH3(n-Bu)、-CH(CH3)CH2CH3(sec-ブチル)、-CH2CH(CH3)2(イソブチル)、-C(CH3)3(tert-ブチル)、-CH2C(CH3)3(ネオペンチル)、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロヘキシルメチルはアルキル基の非限定例である。「置換アルキル」なる用語は、結合点としての飽和炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、炭素-炭素二重または三重結合はなく、かつN、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子を有する、一価の非芳香族基を意味する。以下の基は置換アルキル基の非限定例である:-CH2OH、-CH2Cl、-CH2Br、-CH2SH、-CF3、-CH2CN、-CH2C(O)H、-CH2C(O)OH、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)NH2、-CH2C(O)NHCH3、-CH2C(O)CH3、-CH2OCH3、-CH2OCH2CF3、-CH2OC(O)CH3、-CH2NH2、-CH2NHCH3、-CH2N(CH3)2、-CH2CH2Cl、-CH2CH2OH、-CH2CF3、-CH2CH2OC(O)CH3、-CH2CH2NHCO2C(CH3)3、および-CH2Si(CH3)3
【0127】
「アルケニル」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としての非芳香族炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、少なくとも1つの非芳香族炭素-炭素二重結合を有し、炭素-炭素三重結合はなく、かつ炭素および水素以外の原子はない、一価の基を意味する。アルケニル基の非限定例には下記が含まれる:-CH=CH2(ビニル)、-CH=CHCH3、-CH=CHCH2CH3、-CH2CH=CH2(アリル)、-CH2CH=CHCH3、および-CH=CH-C6H5。「置換アルケニル」なる用語は、結合点としての非芳香族炭素原子を有し、少なくとも1つの非芳香族炭素-炭素二重結合を有し、炭素-炭素三重結合はなく、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、かつN、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子を有する、一価の基を意味する。基、-CH=CHF、-CH=CHClおよび-CH=CHBrは置換アルケニル基の非限定例である。
【0128】
「アルキニル」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としての非芳香族炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、かつ炭素および水素以外の原子はない、一価の基を意味する。基、-CH≡CH、-C≡CCH3、-C≡CC6H5および-CH2C≡CCH3はアルキニル基の非限定例である。「置換アルキニル」なる用語は、結合点としての非芳香族炭素原子および少なくとも1つの炭素-炭素三重結合を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造で、かつN、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子を有する、一価の基を意味する。基、-C≡CSi(CH3)3は置換アルキニル基の非限定例である。
【0129】
「アリール」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としての芳香族炭素原子を有し、該炭素原子は1つまたは複数の6員芳香環構造の一部を形成する一価の基を意味し、ここで環原子はすべて炭素であり、かつここで一価の基は炭素および水素以外の原子からなることはない。アリール基の非限定例には、フェニル(Ph)、メチルフェニル、(ジメチル)フェニル、-C6H4CH2CH3(エチルフェニル)、-C6H4CH2CH2CH3(プロピルフェニル)、-C6H4CH(CH3)2、-C6H4CH(CH2)2、-C6H3(CH3)CH2CH3(メチルエチルフェニル)、-C6H4CH=CH2(ビニルフェニル)、-C6H4CH=CHCH3、-C6H4C≡CH、-C6H4C≡CCH3、ナフチル、およびビフェニルから誘導される一価の基が含まれる。「置換アリール」なる用語は、結合点としての芳香族炭素原子を有し、該炭素原子は1つまたは複数の6員芳香環構造の一部を形成する一価の基を意味し、ここで環原子はすべて炭素であり、かつここで一価の基はN、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子をさらに有する。置換アリール基の非限定例には以下の基が含まれる:-C6H4F、-C6H4Cl、-C6H4Br、-C6H4I、-C6H4OH、-C6H4OCH3、-C6H4OCH2CH3、-C6H4OC(O)CH3、-C6H4NH2、-C6H4NHCH3、-C6H4N(CH3)2、-C6H4CH2OH、-C6H4CH2OC(O)CH3、-C6H4CH2NH2、-C6H4CF3、-C6H4CN、-C6H4CHO、-C6H4CHO、-C6H4C(O)CH3、-C6H4C(O)C6H5、-C6H4CO2H、-C6H4CO2CH3、-C6H4CONH2、-C6H4CONHCH3、および-C6H4CON(CH3)2
【0130】
「ヘテロアリール」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としての芳香族炭素原子または窒素原子を有し、該炭素原子または窒素原子は芳香環構造の一部を形成する一価の基を意味し、ここで環原子の少なくとも1つは窒素、酸素または硫黄であり、かつここで一価の基は炭素、水素、芳香族窒素、芳香族酸素および芳香族硫黄以外の原子からなることはない。アリール基の非限定例には、アクリジニル、フラニル、イミダゾイミダゾリル、イミダゾピラゾリル、イミダゾピリジニル、イミダゾピリミジニル、インドリル、インダゾリニル、メチルピリジル、オキサゾリル、フェニルイミダゾリル、ピリジル、ピロリル、ピリミジル、ピラジニル、キノリル、キナゾリル、キノキサリニル、テトラヒドロキノリニル、チエニル、トリアジニル、ピロロピリジニル、ピロロピリミジニル、ピロロピラジニル、ピロロトリアジニル、ピロロイミダゾリル、クロメニル(結合点は芳香族原子の1つである)、およびクロマニル(結合点は芳香族原子の1つである)が含まれる。「置換ヘテロアリール」なる用語は、結合点としての芳香族炭素原子または窒素原子を有し、該炭素原子または窒素原子は芳香環構造の一部を形成する一価の基を意味し、ここで環原子の少なくとも1つは窒素、酸素または硫黄であり、かつここで一価の基は非芳香族窒素、非芳香族酸素、非芳香族硫黄F、Cl、Br、I、Si、およびPからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子をさらに有する。
【0131】
「アシル」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、結合点としてのカルボニル基の炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造をさらに有し、カルボニル基の酸素原子以外は、炭素または水素ではない追加の原子をさらに有することはない、一価の基を意味する。基、-CHO、-C(O)CH3(アセチル、Ac)、-C(O)CH2CH3、-C(O)CH2CH2CH3、-C(O)CH(CH3)2、-C(O)CH(CH2)2、-C(O)C6H5、-C(O)C6H4CH3、-C(O)C6H4CH2CH3、-COC6H3(CH3)2、および-C(O)CH2C6H5は、アシル基の非限定例である。したがって、「アシル」なる用語は、時として「アルキルカルボニル」および「アリールカルボニル」基と呼ばれる基を含むが、それらに限定されるわけではない。「置換アシル」なる用語は、結合点としてのカルボニル基の炭素原子を有し、直鎖または分枝、シクロ、環式または非環式構造をさらに有し、カルボニル基の酸素に加えて、N、O、F、Cl、Br、I、Si、P、およびSからなる群より独立に選択される少なくとも1つの原子をさらに有する、一価の基を意味する。基、-C(O)CH2CF3、-CO2H(カルボキシル)、-CO2CH3(メチルカルボキシル)、-CO2CH2CH3、-CO2CH2CH2CH3、-CO2C6H5、-CO2CH(CH3)2、-CO2CH(CH2)2、-C(O)NH2(カルバモイル)、-C(O)NHCH3、-C(O)NHCH2CH3、-CONHCH(CH3)2、-CONHCH(CH2)2、-CON(CH3)2、-CONHCH2CF3、-CO-ピリジル、-CO-イミダゾイル、および-C(O)N3は置換アシル基の非限定例である。「置換アシル」なる用語は、「ヘテロアリールカルボニル」基を含むが、それらに限定されるわけではない。
【0132】
「アルコキシ」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、基-ORを意味し、ここでRはアルキルであり、その用語は上で定義されているとおりである。アルコキシ基の非限定例には下記が含まれる:-OCH3、-OCH2CH3、-OCH2CH2CH3、-OCH(CH3)2、-OCH(CH2)2、-O-シクロペンチル、および-O-シクロヘキシル。「置換アルコキシ」なる用語は、基-ORを意味し、ここでRは置換アルキルであり、その用語は上で定義されているとおりである。例えば、-OCH2CF3は置換アルコキシ基である。
【0133】
同様に、「アルケニルオキシ」、「アルキニルオキシ」、「アリールオキシ」、「アラルコキシ」、「ヘテロアリールオキシ」、「ヘテロアラルコキシ」および「アシルオキシ」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、-ORとして規定される基を意味し、ここでRはそれぞれアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキルおよびアシルであり、それらの用語は上で定義されているとおりである。アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、アリールオキシ、アラルコキシおよびアシルオキシなる用語のいずれかが「置換」によって修飾される場合、これは基-ORを意味し、ここでRはそれぞれ置換アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキルおよびアシルである。
【0134】
「アルキルアミノ」なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、基-NHRを意味し、ここでRはアルキルであり、その用語は上で定義されているとおりである。アルキルアミノ基の非限定例には下記が含まれる:-NHCH3、-NHCH2CH3、-NHCH2CH2CH3、-NHCH(CH3)2、-NHCH(CH2)2、-NHCH2CH2CH2CH3、-NHCH(CH3)CH2CH3、-NHCH2CH(CH3)2、-NHC(CH3)3、-NH-シクロペンチル、および-NH-シクロヘキシル。「置換アルキルアミノ」なる用語は、基-NHRを意味し、ここでRは置換アルキルであり、その用語は上で定義されているとおりである。例えば、-NHCH2CF3は置換アルキルアミノ基である。
【0135】
「アミド」(アシルアミノ)なる用語は、「置換」なる修飾成句なしで用いる場合、基-NHRを意味し、ここでRはアシルであり、その用語は上で定義されているとおりである。アシルアミノ基の非限定例は-NHC(O)CH3である。アミドなる用語を「置換」なる修飾成句と共に用いる場合、これは-NHRとして規定される基を意味し、ここでRは置換アシルであり、その用語は上で定義されているとおりである。基-NHC(O)OCH3および-NHC(O)NHCH3は置換アミド基の非限定例である。
【0136】
「飽和」なる用語は、原子に言及している場合、原子が他の原子に一重結合によってのみ連結されていることを意味する。
【実施例】
【0137】
VI. 実施例
以下の実施例は、本発明の好ましい態様を示すために含まれる。当業者であれば、以下の実施例において開示する技術は、本発明の実施においてうまく機能するために発明者らによって見いだされた技術であり、したがってその実施のために好ましい様式を構成すると考えられることが理解されるべきである。しかし、当業者であれば、本開示に照らして、開示される具体的態様において多くの変更を行うことができ、なお本発明の精神および範囲から逸脱することなく類似または同様の結果が得られることを理解すべきである。
【0138】
実施例1
アルツハイマー病およびパーキンソン病に対する選択的マーカーとしてのペプトイドの妥当性確認
発明者らは4680の8量体ペプトイドのアレイの2つのコピーならびに様々なマーカーおよび対照スポットからなるマイクロアレイを用いた。6名のアルツハイマー病患者および6名の健常対照者から採取した血清(血液)をマイクロアレイとハイブリダイズさせた。血清試料を高度に希釈して、最終全血清タンパク質濃度20μg/mlとし、この溶液をペプトイドマイクロアレイとハイブリダイズさせた。インキュベーションおよび洗浄の後、IgG結合パターンをその後のAlexa-647標識二次抗体とのインキュベーションにより可視化した。対照として、二次抗体だけをアレイに曝露し、標識二次抗体の有意な量を結合した任意の特徴をその後の分析において無視した。
【0139】
アレイ上のすべての特徴のGenePix分析により、AD血清に曝露した場合に健常血清よりも再現可能にはるかに明るいいくつかのペプトイド(図1A)が明らかとなった(この特定のタンパク質濃度で強度>30,000対<10,000)(図2A)。興味対象のペプトイドの3つがこの様式で挙動した。ペプトイドの特異性を試験するために、パーキンソン病患者から採取した血清をこれらのペプトイドとハイブリダイズさせた。しかし、背景レベルのIgG抗体しかこれらの血清試料からのペプトイドによって捕捉されず、これらのペプトイドはアルツハイマー病において産生される抗体の特異的捕捉剤であることが示される(図2A)。
【0140】
この訓練セットを完了した後、次いで発明者らはこれら3つのペプトイドのADを識別する能力を、訓練セットに含まれなかった患者から採取した血清試料を分析することによって試験した(図4〜13)。ペプトイドをマイクロアレイ検定およびLuminexビーズ検定でも妥当性確認した(図7)。訓練において同定された3つのペプトイドはすべて、盲検実験において完全に機能した。これら3つのペプトイドを質量分析によって配列し、再合成し、HPLCによって精製した。
【0141】
まとめると、発明者らは、アルツハイマー病からの特定のIgGを特異的に捕捉することが可能な合成分子を、ペプトイドコンビナトリアルライブラリスクリーニングによって単離しうることを明らかにした。
【0142】
(表5) マイクロアレイ分析のまとめ

試験した全試料=36
【0143】
(表6) Luminexプラットフォームを用いての検定の評価

試験した全試料=110
【0144】
ADP1〜3を含むペプトイドアレイ上で、分析前にAPD1ペプトイドを用いて抗体除去した血清の結合特性を調べることにより、さらなる試験を行った(図3)。抗体除去実験は、APD1およびAPD3が類似の抗体群と結合することを示している。しかし、ADP2は第二の抗体群と結合するようである。
【0145】
ライブラリ合成およびプリンティングプロトコル:1つの一定の残基(C末端のシステイン)を有する8量体ペプトイドライブラリを、500μmのポリスチレンマクロビーズ上で通常のスプリット-プール法を用いて合成した。次いで、ビーズを96穴プレートに、各ウェルにビーズ1つずつ入れる。次いで、ペプトイドをビーズから、95%トリフルオロ酢酸、2.5%水および2.5%トリイソプロピルシランの切断カクテルを用いて切断する。このカクテル50μlを各ウェルに加え、ビーズをこのカクテル中に2時間放置した。カクテル溶液を蒸発させた。カクテルが蒸発した後、50%アセトニトリルおよび50%水40μlを各ウェルに加えた。
【0146】
次いで、4つの96穴プレートの液体内容物(ウェルごとに40μl)を384穴プレートに、Tecan Genesis Workstation 200を用いて移す。各プレートの34μlを新しい384穴プレートに移す。各ウェルに6μlを含むプレートを「残留」プレートと標記し、アセトニトリル/水混合物が蒸発するように放置する。次いで、これらのプレートを粘着シートで密封し、配列目的のために必要となるまで-80℃のフリーザーに保存する。34μlの液体を含むプレートを「マスター」と標記し、アセトニトリル/水混合物が蒸発するよう同様に放置する。
【0147】
マスタープレートから液体が蒸発した時点で、20μlのDMSO(ジメチルスルホキシド)を各ウェルにTecan Genisis Workstationを用いて加える。次いで、各ウェルから5μlを取り出し、別の384穴プレートに加える。このプレートは各ウェルに5μlのDMSOが加えてあり、「コピー」プレートとなる。次いで、マスタープレートを粘着シートで密封し、-80℃のフリーザーに保存する。コピープレートは4℃の冷蔵庫に保存し、必要に応じてマイクロアレイをプリントするために用いる。
【0148】
次いで、コピープレートの内容物をマレイミドコーティングしたガラススライド上に、NanoPrint with MP946 Micro Spotting Pinsを用いてプリントする。10%エタノールおよび水混合物を用いて、プリンティング前および各スポット周期の間にピンを洗浄した。複数の洗浄/超音波処理/乾燥の周期を各試料ピックアップとプリント周期との間に用いた。複合体アレイを48ピンのフルヘッドで、10×10の格子における410umのスポット間隔を用いてプリントした。サブアレイをWhatman Fast Frame形式の単一のMP946ピンで、2×8形式のスライド上の16アレイおよび10×10の格子における480μmのスポット間隔でプリントした。スライドをプリンティング前に湿度50%で12時間放置する。プリンティング後、加湿器を切り、スライドを12時間放置した後に、GenePix Autoloader 4200AL Scannerを用いて走査する。スライドを500のPMTで走査して、スポットの配置および形態の妥当性を確認する。
【0149】
ガラススライドを作成するためのプロトコル:スライドの1つの角にダイアモンドペンを用いて印をつける。次いで、スライドをガラススライドラックに置き、ラックをガラス染色ジャーに入れる。
【0150】
ガラスビーカー(2L)を氷のバケツに入れ、その周りに氷を充填する。濃H2SO4およびH2O2=70/30の溶液(ピラニア)をこのビーカー内で作成し、室温まで冷却する。ピラニア溶液をガラス染色ジャーにデカンテーションし、液体がスライドを覆うようにする。これに蓋をし、室温で12時間放置する。次いで、スライドを取り出し、脱イオン水で十分に洗浄する。スライドを遠心分離機に入れて乾燥する。
【0151】
水浴を80℃に加熱する。ガラススライドを3-グリシドキシプロトコルトリメトキシシランに浸漬し、水浴中に5〜6時間、緩やかに振盪しながら置く。スライドを冷却し、次いでDMFで2回洗浄する。スライドを再度遠心分離機に入れて乾燥し、次の段階で必要となるまでアルゴン中に保存する。
【0152】
水浴温度を80℃に維持する。スライドを2Lのポリ(エチレングリコール)および8mLのH2SO4の混合物に浸漬し、水浴中に入れる。水浴を中速から低速で6時間撹拌する。スライドを冷却し、脱イオン水で撹拌しながら約1時間洗浄する。スライドを再度遠心分離機に入れて乾燥し、次の段階で必要となるまでアルゴン中に保存する。
【0153】
PMPIを測定し、無水DMSOに溶解して、50mM溶液を作成する。次いで、スライドを傷を付けた側を上にして、PMPI反応容器の上に置く。PMPIをスライドの下に注入して、容器を完全に満たし、貯蔵器にいくらか過剰に入るようにする。スライドの下側から気泡をすべて除去する。反応容器を振盪機上、アルゴン雰囲気下で、終夜撹拌する。スライドを反応容器から取り出し、DMSO中で1時間洗浄する。この段階を1回繰り返す。次の洗浄はDMFで1時間である。スライドを再度遠心分離機に入れて乾燥し、必要となるまでアルゴン中に保存する。
【0154】
ハイブリダイゼーションプロトコル:マイクロアレイスライドをハイブリダイゼーションチャンバーで覆い、1XTBST(50mMトリス、pH8.0、150mM NaCl、0.1%トゥイーン20)で15分間平衡化する。次いで、スライドを1mlのブロッキング緩衝液により4℃で1時間ブロックする。ブロッキング緩衝液を除去し、スライドを1mlの血清(20μg/ml)と共に4℃で16時間、緩やかに振盪しながらインキュベートする。代替法では、スライドを1mlの大腸菌溶解物(1.5mg/ml)により4℃で1時間ブロックする。大腸菌溶解物を除去し、スライドを大腸菌溶解物(1.5mg/ml)中の血清(15μg/ml)1mlと共に4℃で18時間、緩やかに振盪しながらインキュベートする。次いで、マイクロアレイを1XTBSTで3回洗浄し、Alexa-647標識した抗IgG抗体(5μg/ml)と、オービタルシェーカー上、4℃で2時間ハイブリダイズさせる。チャンバーカセットをマイクロアレイスライドから取り出し、1XTBST(3×15分)と、続いて0.1XTBST(1×10)で洗浄した。次いで、スライドを遠心分離機で乾燥し(1500RPMで5分間)、マイクロアレイスキャナ(Gene Pix Autoloader 4200)で、635nmのレーザーを用い、100%の出力および600または650の光電子増倍管利得で走査する。走査した画像はすべてGene Pix Pro 6.0ソフトウェアおよびGenespringソフトウェアで解析した。
【0155】
実施例2
ADP1〜3のサルコシンスキャン
サルコシンスキャンは、各側鎖を水素ではなくメチル基で順番に置き換え、三級アミド結合を保存するが、側鎖の大部分を除去する効果を有する。ペプトイドADP1〜3はそれぞれ、元のライブラリ合成において多様であった8つの位置を含む(図14)。これら8つの位置の側鎖のどれがAD特異的抗体を結合するのに重要であるかを調べるために、各側鎖を順番にメチル基で置換した24の誘導体を合成した。各化合物を、置換が望まれる位置でメチルアミンを用いて臭化物を置き換える、固相「サブモノマー」化学によって作成した。各メチル側鎖含有誘導体の抗体結合特性を試験するために、24の化合物すべて、ならびにADP1〜3ペプトイドをマイクロアレイ上にプリントした。剖検により確認したAD患者の血清をこれらのアレイにハイブリダイズさせた。洗浄後、蛍光標識した二次抗体をアレイに加えた。さらなる洗浄後、各位置の蛍光の強度を蛍光スキャナを用いて測定した。強度を図14に示す。所与のスポットで親化合物に比べて蛍光の有意な減衰が観察された場合(抗体の捕捉がより少ないことを示す)、これは親化合物のこの位置に存在する側鎖がAD特異的抗体への結合にとって重要であることを示していると解釈された。
【0156】
実施例3
材料と方法
これらの試験において用いる材料方法の例には下記が含まれる。
【0157】
ペプトイドの合成と精製
ペプトイドは、サブモノマー法に従い、ABI 433Aペプチド合成機またはRinkアミド樹脂上の並行合成ロボットを用いて合成することができる。(例えば、Zuckermann, R. N., Kerr, J. M., Kent, S. B. H., & Moos, W. H. (1992) J. Am. Chem. Soc., 114, 10646-10647参照)。簡単に言うと、新生鎖上のアミドをブロモアセチル化し、続いて臭化物の一級アミンによるSN2置換により側鎖を形成する。合成後、ペプトイドをトリフルオロ酢酸(TFA):トリイソプロピルシラン:水(体積比95:2.5:2.5)中で切断し、脱保護することができる。化合物をC18カラムのRP-HPLCでアセトニトリル/水の直線勾配により精製することができる。質量分析を用いて、精製した生成物の分子量を確認することができる。
【0158】
伸長中のペプトイドポリマーのモノマーを、2つの容易に入手可能なサブモノマー単位を用いて、2段階で構築することができる。Rinkアミド樹脂を、ジイソプロピルカルボジイミド活性化ブロモ酢酸を用いてブロモアセチル化する。次に、ブロモアセチル化した樹脂に臭化物の一級アミンによるSN2置換を行い、これにより所望の側鎖を導入する。何百もの可能なアミンサブモノマーおよび対応する側鎖が市販されているか、または合成によって得ることができる。サブモノマープロトコルによるペプトイドの合成によって、モノマーアプローチによって容易に得られるものよりも化学的により多様な配列を容易に得ることができ、所望の活性を提供するのに十分な配列の順序、長さおよび/またはN-側鎖構造によってのみ限定される。
【0159】
より具体的には、Rinkアミド樹脂(4-(2',4'-ジメトキシフェニル-(9-フルオレニルメチルオキシカルボニル)-アミノメチル)-フェノキシ樹脂、0.25mmol;Novabiochem)をまずCH2Cl2中で30分間膨潤させることができる。樹脂の膨潤後、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル(Fmoc)保護基を、1-メチル-2-ピロリドン(NMP)中の20%ピペリジン溶液で処理して除去する。次いで、樹脂に結合した脱保護アミンを、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中の1.2Mブロモ酢酸4.2ml(50mmol)およびニートN,N'-ジイソプロピルカルボジイミド(DIC)1.0ml(11mmol)と室温で絶えず混合しながら60分間反応させることによりブロモアセチル化する。次に、樹脂をDMF(3×10ml)で洗浄し、続いてNMP(3×10ml)で洗浄する。NMPまたはCH2Cl2いずれか中の一級アミン「サブモノマー」の1M溶液6ml(6mmol)を樹脂に結合したブロモアセチル部分と反応させて、臭化物を置換する。N-(4-アミノブチル)グリシン残基(Nlys)を作るために、保護したサブモノマーを合成する。次いで、樹脂をNMP(3×10ml)と、続いてDMF(3×10ml)で再度洗浄する。これら2つの反応の生成物はペプトイド「残基」を生じ、その同一性は用いるサブモノマーアミンに依存した。ペプトイドをこのサブモノマー法により所望の鎖長が得られるまで伸長する。
【0160】
合成後、ペプトイドオリゴマーを2,2,2-トリフルオロ酢酸(TFA)/トリイソプロピルシラン/H2O(体積比95:2.5:2.5)で処理することにより、樹脂から切断し、同時にNlys残基からtert-ブトキシカルボニル(Boc)保護基を除去することができる。切断後、ペプトイドを調製規模の逆相HPLCによって>97%均質にまで精製することができる。HPLCのために用いる正確な勾配は、ペプトイドの同一性および疎水性に依存する。
【0161】
そのような合成および特徴づけは、米国特許第6,887,845号にも記載されており、その全体は参照により本明細書に組み入れられる。その中で例示されているとおり、また本発明を認識している当業者であれば理解するであろうとおり、本N-置換グリシン残基および得られるペプトイド化合物は対応するアミン試薬の合成的または商業的な入手可能性によってのみ限定される。
【0162】
マイクロアレイのプリンティング
1つの一定の残基(C末端のシステイン)を有する8量体ペプトイドライブラリを、500μmのポリスチレンマクロビーズ上で通常のスプリット-プール法を用いて合成した。7つの異なるアミンを、通常のスプリット-プール法およびマイクロ波補助プロトコルを用いて使用した。次いで、ビーズを96穴プレートに、各ウェルにビーズ1つずつ入れた。次いで、ペプトイドをビーズから、95%TFA、2.5%水および2.5%トリイソプロピルシランの切断カクテルを用いて切断した。次いで、4つの96穴プレートの液体内容物を384穴プレートに、Tecan Genesis Workstationを用いて移した。マスタープレートから液体が蒸発した時点で、DMSO(ジメチルスルホキシド)を各ウェルにTecan Genisis Workstationを用いて加える。プレートを4℃の冷蔵庫に保存し、必要に応じてマイクロアレイをプリントするために用いる。次いで、384穴プレートの内容物をマレイミドコーティングしたガラススライド上に、NanoPrint LM 360を用いてプリントする。複合体アレイを48ピンのフルヘッドで、10×10の格子における410μmのスポット間隔を用いてプリントした。プリンティング後、スライドを12時間放置した後に、GenePix Autoloader 4200AL Scannerを用いて走査した。スライドを500のPMTで走査して、スポットの配置および形態の妥当性を確認した。
【0163】
ハイブリダイゼーションプロトコル
マイクロアレイスライドをハイブリダイゼーションチャンバーで覆い、1XTBST(50mMトリス、pH8.0、150mM NaCl、0.1%トゥイーン20)で15分間平衡化した。次いで、スライドを1mlのブロッキング緩衝液により4℃で1時間ブロックした。ブロッキング緩衝液を除去し、スライドを1mlの血清と共に4℃で16時間、緩やかに振盪しながらインキュベートした。次いで、マイクロアレイを1XTBSTで3回洗浄し、Alexa-647標識したヤギ抗マウス抗体と、オービタルシェーカー上、4℃で2時間ハイブリダイズさせた。チャンバーカセットをマイクロアレイスライドから取り出し、1XTBSTで洗浄した。次いで、スライドを遠心分離機で乾燥し、マイクロアレイスキャナで、635nmのレーザーを用い、100%の出力および600の光電子増倍管利得で走査した。走査した画像はすべてGene Pix Pro 6.0ソフトウェアおよびGenespringソフトウェアで解析した。
【0164】
ペプトイド変異体の設計
サルコシンスキャンは、ペプトイドの各側鎖を水素ではなくメチル基で順番に置き換え、三級アミド結合を保存するが、側鎖の大部分を除去する効果を有する。興味対象のペプトイドをペプトイド内の1つまたは複数の位置で変異させて、ペプトイド結合に影響をおよぼすのはどの側鎖の位置かを調べることができる。各ペプトイドを、置換が望まれる位置でメチルアミンを用いて臭化物を置き換える、固相「サブモノマー」化学(上記参照)によって作成することができる。各変異体ペプトイドの適当な対照とのこれらのペプトイド変異体結合特性を試験するために、マイクロアレイまたは他のスクリーニングプラットフォーム上にプリントすることができる。ペプトイド標的を含む試料をこれらのアレイにハイブリダイズさせる。洗浄後、二次抗体または他の検出法をアレイに加え、各位置の蛍光の強度を測定する。所与のスポットで親化合物に比べて蛍光の有意な減衰が観察された場合(結合親和性がより低いことを示す)、これは親化合物のこの位置に存在する側鎖が結合に影響をおよぼすことを示していると解釈される。
【0165】
次いで、本明細書に記載の1つまたは複数のアミンまたはR基を組み込む変異体ペプトイドを組み込み、変異体を類似の合成およびスクリーニング手順を用いて同定する。
【0166】
本明細書において開示し、特許請求する、組成物および方法はすべて、本開示に照らせば過度の実験を行うことなく作成および実行することができる。本発明の組成物および方法を好ましい態様に関して記載してきたが、当業者であれば、本発明の概念、精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の組成物および方法ならびに方法の段階または一連の段階に変化を適用しうることが明らかであろう。より具体的には、化学的および生理学的の両方で関連する特定の物質を本明細書に記載の物質に置き換えてもよく、さらに同じまたは類似の結果が得られることが明らかであろう。当業者には明白なそのような類似の代替物および改変はすべて、添付の特許請求の範囲によって規定される、本発明の精神、範囲および概念の範囲内であると考えられる。
【0167】
VII. 参照文献
以下の参照文献は、それらが本明細書に示すものに例示的な手順または他の詳細を提供する程度に、参照により本明細書に具体的に組み入れられる。

【図1A】

【図1B】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗体含有試料中の抗体を検出する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a)抗体含有試料を、以下の式を有するペプトイドを連結した支持体に接触させる段階:
(i)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンル(alkynl)からなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(ii)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iii)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iv)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され
(v)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(vi)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6であり;および
(b)該ペプトイドに結合している抗体を検出する段階。
【請求項2】
被験者から前記試料を得る段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記ペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してアルツハイマー病の診断を行う段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
1つまたは複数のペプトイドが下記からなる群より選択される、請求項1記載の方法:

、式中Zはリンカー、基体、または標識とカップリングすることができる官能基である。
【請求項5】
前記試料を請求項1記載の複数のペプトイドと接触させる、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記試料を3つの構造的に異なるペプトイドと接触させる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
ペプトイドがAD1、AD2およびAD3である、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記支持体がビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルである、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記試料が血液、血清、唾液またはCSFである、請求項1記載の方法。
【請求項10】
検出することがRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
抗体含有試料中の抗体を検出する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a)抗体含有試料を、以下の式を有するペプトイドを連結した支持体に接触させる段階:
(i)式(2A):

式中、R27はアルキルアリール基またはメチルベンジル基であり;かつ
式中、R25、R26、R28〜R32は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(ii)式(2B):

式中、R34はアルキルアミンまたはN-ブチルアミンであり;
式中、R35はアリル基などのアルケニルであり、かつ
式中、R33、R36およびR38〜R40は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中、Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6であり;および
(b)該ペプトイドに結合している抗体を検出する段階。
【請求項12】
R26、R29、R31および/またはR32がアルキルアミンまたはN-ブチルアミンである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
R30がアルケニルまたはアリル基である、請求項11記載の方法。
【請求項14】
R35がアリル基である、請求項11記載の方法。
【請求項15】
R37がアルコキシ基である、請求項11記載の方法。
【請求項16】
アルコキシ基がエトキシ基である、請求項15記載の方法。
【請求項17】
被験者から前記試料を得る段階をさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項18】
前記ペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してパーキンソン病の診断を行う段階をさらに含む、請求項11記載の方法。
【請求項19】
ペプトイドが下記からなる群より選択される、請求項18記載の方法:

、式中Zはリンカー、基体、または標識とカップリングすることができる官能基である。
【請求項20】
前記試料を式2Aまたは2Bの複数のペプトイドと接触させる、請求項11記載の方法。
【請求項21】
前記試料を3つの構造的に異なるペプトイドと接触させる、請求項20記載の方法。
【請求項22】
ペプトイドがPD1、PD2およびPD3である、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記支持体がビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルである、請求項11記載の方法。
【請求項24】
前記試料が血液、血清、唾液またはCSFである、請求項11記載の方法。
【請求項25】
検出することがRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含む、請求項11記載の方法。
【請求項26】
神経変性疾患(ND)を有することが疑われる被験者を治療する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a)該被験者からの抗体含有試料を、下記を含むペプトイドを連結した1つまたは複数の支持体に接触させる段階:
(i)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(ii)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iii)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iv)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(v)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(vi)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(vi)式(2A):

式中、R27はアルキルアリール基またはメチルベンジル基であり;かつ
式中、R25、R26、R28〜R32は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(vii)式(2B):

式中、R34はアルキルアミンまたはN-ブチルアミンであり;
式中、R35はアリル基などのアルケニルであり、かつ
式中、R33、R36およびR38〜R40は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中、Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6であり;および
(b)該ペプトイドに結合している抗体を検出する段階;および
(c)段階(b)の結果に基づき治療の決定を行う段階。
【請求項27】
被験者から前記試料を得る段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項28】
PDペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してパーキンソン病の診断を行う段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項29】
ADペプトイドへの抗体結合が、対照の非罹患患者で観察されるものよりも大きい場合に、前記試料を得た被験者に対してアルツハイマー病の診断を行う段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項30】
前記試料を式(1A〜D)および/または式(2A〜B)の複数のペプトイドと接触させる、請求項26記載の方法。
【請求項31】
前記試料をPDおよびADいずれかの抗体と反応性の3つの構造的に異なるペプトイドと接触させる、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記支持体がビーズ、プレート、ディップスティック、フィルター、膜、ピン、またはウェルである、請求項26記載の方法。
【請求項33】
前記試料が血液、血清、唾液またはCSFである、請求項26記載の方法。
【請求項34】
検出することがRIA、FIA、ELISA、ウェスタンブロット、フローサイトメトリー、FRET、または表面プラズモン共鳴を含む、請求項26記載の方法。
【請求項35】
前記被験者に対して治療の決定を行う段階をさらに含む、請求項26記載の方法。
【請求項36】
神経変性疾患を示す抗体を検出するためのキットであって、下記を含む1つまたは複数のペプトイドを含むキット:
(i)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(ii)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iii)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iv)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(v)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(vi)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(vii)式(2A):

式中、R27はアルキルアリール基またはメチルベンジル基であり;かつ
式中、R25、R26、R28〜R32は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(viii)式(2B):

式中、R34はアルキルアミンまたはN-ブチルアミンであり;
式中、R35はアリル基などのアルケニルであり、かつ
式中、R33、R36およびR38〜R40は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中、Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6である。
【請求項37】
ペプトイドが基体にカップリングされている、請求項36記載のキット。
【請求項38】
1つまたは複数のペプトイドが下記からなる群より選択される、請求項36記載のキット:


、式中Zはリンカー、基体、または標識とカップリングすることができる官能基である。
【請求項39】
アルツハイマー病を有することが疑われる被験者においてADを診断する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a)前記患者からの血清試料を以下の式を有する複数の高親和性ペプトイドを含むマイクロアレイに曝露する段階:
(i)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(ii)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iii)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(iv)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(v)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(vi)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(vii)式(2A):

式中、R27はアルキルアリール基またはメチルベンジル基であり;かつ
式中、R25、R26、R28〜R32は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(viii)式(2B):

式中、R34はアルキルアミンまたはN-ブチルアミンであり;
式中、R35はアリル基などのアルケニルであり、かつ
式中、R33、R36およびR38〜R40は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中、Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6であり;および;
(b)高親和性ペプトイドAに結合しているAD関連抗体1を検出する段階;および、任意に
(c)高親和性ペプトイドBに結合しているAD関連抗体2を検出する段階。
【請求項40】
神経変性疾患を有する被験者の血清から単離した抗体を含む単離抗体組成物であって、抗体が以下の構造を含むペプトイドを特異的に結合する組成物:



、式中Zはリンカー、基体、または標識とカップリングすることができる官能基である。
【請求項41】
アルツハイマー病またはパーキンソン病に関連する抗原を検出するためのキットであって、請求項40記載の単離抗体を含むキット。
【請求項42】
下記を含む段階によって単離される抗体:
(a)神経変性疾患を示す抗体を含む試料を、神経変性疾患を示す抗体を結合する請求項1および/または11記載のペプトイドを含む免疫親和性基体と接触させる段階;
(b)結合した抗体を免疫親和性基体から溶出する段階。
【請求項43】
以下の式を有するペプトイドを含む組成物:
(a)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(b)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(c)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(d)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され
(e)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(f)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6である。
【請求項44】
神経変性疾患を示す抗体をさらに含む、請求項43記載の組成物。
【請求項45】
以下の式を含むペプトイド組成物:


、式中Zはリンカー、基体、または標識とカップリングすることができる官能基である。
【請求項46】
神経変性疾患を示す抗体をさらに含む、請求項45記載の組成物。
【請求項47】
以下の式を有する単離ペプトイド:
(a)式(1A):

式中、R1およびR4は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R2、R3およびR5は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(b)式(1B):

式中、R6は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より選択され;かつ
R7およびR8は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(c)式(1C):

式中、R9、R11、およびR13は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R10、R12およびR14は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;
(d)式(1D):

式中、R17〜R20およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21、R22およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され
(e)式(1D):
式中、R17〜R20、R23、およびR24は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
式中、R21およびR22は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;または
(f)式(1D):
式中、R17、R19、R20、およびR23は、水素;アルキル;アリル;メチル;エチル;n-プロピル;イソプロピル;n-ブチル;イソブチル;n-ブチルアミン;sec-ブチル;tert-ブチル;ペンチル;ヘキシル;イソペンチル;アリール;ヘテロアリール;フラニル;インドリル;チオフェニル;チアゾリル;イミダゾリル;イソキサゾイル;オキサゾイル;ピペロニル;ピラゾイル;ピロリル;ピラジニル;ピリジル;ピリミジル;ピリミジニル;プリニル;シンノリニル;ベンゾフラニル;ベンゾチエニル;ベンゾトリアゾリル;ベンゾキサゾリル;キノリン;イソキサゾリル;イソキノリンシクロアルキル;アルケニル;シクロアルケニル;フェニル;ピリジル;メトキシエチル;(R)-メチルベンジル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC1-6アルキル;無置換またはNH2、OH、もしくはSHで置換されているC2-6アルキニル;リジル;カルボキシル;およびヒドロキシル基からなる群より独立に選択され;かつ
R18、R21、およびR24は、C0-6アルキルアリール;C0-6アルキルヘテロアリール;OH、SH、ハロゲン、OR15、COOR15、NR15(ここでR15はHまたはC1-6アルキルまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)またはR16(ここでR16はHまたはC1-6アルキンルからなる群より選択される)から選択される基で置換されているC1-6アルキル;OC1-6アルキル;C2-6アルケニル;C2-6アルキニル;C2-6アルケニル;およびC2-6アルキニルからなる群より独立に選択され;かつ
式中Zはカップリング基であり;Lは任意のリンカー部分であり、Mは基体または支持体であり;かつm、n、o、および/またはpは0〜6である。
【請求項48】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項49】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項50】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項51】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項52】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項53】
下記の構造を有する、請求項47記載の単離ペプトイド:

【請求項54】
生体液中の抗体を検出する方法であって、以下の段階を含む方法:
(a)ペプトイドアレイを0.5から2mg/mlの濃度の細菌溶解物を含むブロッキング緩衝液と共にインキュベートする段階;
(b)ブロッキング緩衝液を除去する段階;
(c)ペプトイドアレイを細菌溶解物を含む試料溶液と共にインキュベートする段階;および
(d)ペプトイドアレイへの抗体結合を検出する段階。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2012−529053(P2012−529053A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−514031(P2012−514031)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/036827
【国際公開番号】WO2010/141421
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(508152917)ザ ボード オブ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティー オブ テキサス システム (17)
【出願人】(511287891)オプコ ヘルス インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】