説明

移動体通信システム

【課題】ユーザが屋内無線基地局の回線の混雑状況に基づいて屋内無線基地局又は屋外無線基地局のいずれかを接続先として選択可能な移動体通信システムの提供。
【解決手段】移動体通信システムは、屋外無線基地局と、屋外無線基地局の通信エリアに包含された通信エリアを有する屋内無線基地局12と、屋外及び屋内無線基地局12と有線接続され、無線端末14と屋外及び屋内無線基地局12との無線通信を制御する上位装置10と、を備える。上位装置10は、屋内無線基地局12の無線通信量に基づいて屋内無線基地局12が混雑していると判断した場合に、新規に接続要求を行う無線端末14に対して屋内無線基地局12又は屋外無線基地局のいずれを接続先とするかを選択させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、移動体通信システムにおける無線端末を無線基地局に接続する際の制御に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の移動体通信システムについて説明する。フェムトセルに対応した屋内無線基地局は、局所的な電波不感地帯を補完するために開発された基地局である。屋内無線基地局は接続可能なユーザ数が限られているため、屋内無線基地局に接続する各ユーザは回線を占有することができ、高速な通信が可能となる。
【0003】
将来的には、屋内無線基地局圏内で接続を行うことで通信料が割り引かれる等のサービスが期待される。これにより、ユーザは安価で高速な通信を求めて屋内無線基地局に接続することを希望するようになる。
【0004】
フェムトセルを用いた通信システムとして、例えば特許文献1に無線通信端末の制御方法が開示されている。特許文献1に記載の無線通信端末の制御方法によれば、発信時にリセレクション動作(フェムトセルのシステムスキャン)を行い、現在待ち受けしているシステムが公衆網のシステムであってもフェムトセルの基地局をスキャンすることにより、フェムトセルでの通信(発信)が行われる可能性を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2009/096410
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在は通信データの大容量化が進んでおり、屋内無線基地局を用いて高速な大容量通信を希望するユーザが増えることが考えられるが、屋内無線基地局エリア内のユーザが同時に大容量通信をすると、帯域不足が発生する。
【0007】
現行技術では、屋内無線基地局の回線が混雑していることをユーザに通知することが出来ないため、ユーザは屋内無線基地局の回線が混雑していると判断することができず、屋内無線基地局圏内で通信するも高速な通信が行えない。
【0008】
そこで、本発明は上述の問題点に鑑み、ユーザが屋内無線基地局の回線の混雑状況に基づいて屋内無線基地局又は屋外無線基地局のいずれかを接続先として選択可能な移動体通信システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の移動体通信システムは、屋外無線基地局と、前記屋外無線基地局の通信エリアに包含された通信エリアを有する屋内無線基地局と、前記屋外及び屋内無線基地局と有線接続され、無線端末と前記屋外及び屋内無線基地局との無線通信を制御する上位装置と、を備える移動体通信システムであって、前記上位装置は、前記屋内無線基地局の無線通信量に基づいて前記屋内無線基地局が混雑していると判断した場合に、新規に接続要求を行う前記無線端末に対して前記屋内無線基地局又は前記屋外無線基地局のいずれを接続先とするかを選択させる、移動体通信システム。
【発明の効果】
【0010】
本発明の移動体通信システムにおいて、上位装置は、屋内無線基地局の無線通信量に基づいて前記屋内無線基地局が混雑していると判断した場合に、新規に接続要求を行う無線端末に対して前記屋内無線基地局又は屋外無線基地局のいずれを接続先とするかを選択させるので、ユーザは屋内無線基地局と接続して低速通信でも通信料の割引などのサービスを受けるか、屋外無線基地局と接続して通信料が高くても高速通信を確保するかを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の移動体通信システムの構成図である。
【図2】本発明の移動体通信システムの動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
<構成>
図1は、本実施の形態の移動体通信システムの構成図である。本実施の形態の移動体通信システムは、広域をカバーするマクロセルに対応した屋外無線基地局11、局所的エリアをカバーするフェムトセルに対応した屋内無線基地局12、屋内又は屋外無線基地局11,12における無線通信を制御する上位装置10、無線端末13,14で構成されている。
【0013】
屋外無線基地局11の通信エリア(屋外無線基地局エリア11A)は、屋内無線基地局12の通信エリア(屋内無線基地局エリア12A)を包含しており、屋内無線基地局エリア11A内に存在する無線端末13,14は、屋内無線基地局12と屋外無線基地局11のいずれからも電波を受信することが可能である。
【0014】
<動作>
今、複数の無線端末13は全て屋内無線基地局12と接続を確立しており、大容量データ通信を行っているものとする。そのため、屋内無線基地局12の回線は混雑した状態にある。このような場合に屋内無線基地局12と接続して無線通信を行うと、通信料の割引などのフェムトセル特有のサービスを受けられるものの、低速通信となる。一方、屋外無線基地局11と接続して無線通信を行うと、屋内無線基地局12との接続に比べて通信料が高くなるが、高速通信を確保することができる。
【0015】
無線端末14はいずれの無線基地局11,12とも未接続の状態であり、屋内無線基地局12に対して新規に接続を確立しようとしている。屋内無線基地局12の回線は混雑した状態にあるので高速な通信は期待できないが、無線端末14側ではそのことを把握しておらず、屋内無線基地局12に対して新規接続を確立しようとしている。なお、無線端末14は屋内無線基地局12からの電波受信状況が極めて良好な状態にある。
【0016】
図2に示すシーケンス例に沿って、本実施の形態の移動体通信システムの動作を説明する。屋内無線基地局12は上位装置10に自己の回線における通信量を一定周期で通知している。
【0017】
無線端末14の制御部14aが屋内無線基地局12を介して上位装置10に接続要求を行うと、上位装置10は屋内無線基地局12から直近に通知された通信量により、屋内無線基地局12の回線が混雑しているか否かを判断する。今、屋内無線基地局12から通知された通信量が屋内無線基地局12の回線が混雑していると判断できる所定の閾値を超えた場合に、上位装置10は屋内無線基地局12が混雑していると判断し、無線端末14に対して、屋外無線基地局11又は屋内無線基地局12のいずれと接続するかの選択を促す接続可否選択要求を送信する。
【0018】
接続可否選択要求を受信した無線端末14の制御部14aは、ユーザインタフェース部14bに接続可否選択要求を送信し、ユーザインタフェース部14bにおいて例えば画面上に表示するダイアログ等によってユーザに接続可否選択要求を行う。ユーザが行った接続可否選択結果(屋外無線基地局11、屋内無線基地局12のいずれと接続するか)は接続可否選択応答として、無線端末14の制御部14aから屋内無線基地局12を介して上位装置10に送信する。
【0019】
接続可否選択応答を受信した上位装置10は、応答が屋内無線基地局12との接続を希望していれば、無線端末14の制御部14aに屋内無線基地局12との接続が可能であることを送信し、屋内無線基地局12と無線端末14を接続する。応答が屋外無線基地局11との接続を希望していれば、無線端末14の制御部14aに屋外無線基地局11との接続が可能であることを送信し、屋外無線基地局11と無線端末14を接続する。
【0020】
なお、屋内無線基地局12から通知される通信量が、屋内無線基地局12の回線が混雑していると判断できる数値以下であれば、上位装置10は屋内無線基地局12と無線端末14を接続する。
【0021】
また、無線端末14を屋外無線基地局11に接続した後、通信終了までずっと屋外無線基地局11と接続し続けるのではなく、屋内無線基地局12の通信量が減少して上位装置10が屋内無線基地局12は混雑していないと判断すると、自動的に無線端末14を屋外無線基地局11から屋内無線基地局12に切り替えるようにしても良い。屋内無線基地局12の負荷が減少して高速な通信ができると判断すると、即座に上位装置10が無線端末14の接続先を屋内無線基地局12に切り替えることによって、無線端末14にとって最適な通信速度を実現できる。
【0022】
<効果>
本実施の形態の移動体通信システムは、屋外無線基地局11と、屋外無線基地局11の通信エリア11Aに包含された通信エリア12Aを有する屋内無線基地局12と、屋外及び屋内無線基地局11,12と有線接続され、無線端末13,14と屋外及び屋内無線基地局11,12との無線通信を制御する上位装置10と、を備える移動体通信システムであって、上位装置10は、屋内無線基地局12の無線通信量に基づいて屋内無線基地局12が混雑していると判断した場合に、新規に接続要求を行う無線端末14に対して屋外又は屋内無線基地局11,12のいずれを接続先とするかを選択させるので、ユーザは屋内無線基地局12を選択して低速通信でも通信料の割引などのサービスを受けるか、屋外無線基地局11を選択して通信料が高くても高速通信を確保するかを選択することができる。
【0023】
また、本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10は、屋内無線基地局12の無線通信量が所定の閾値を超えた場合に、屋内無線基地局12が混雑していると判断し、新規に接続要求を行う無線端末14に対して屋外又は屋内無線基地局11,12のいずれを接続先とするかを選択させるので、ユーザは屋内無線基地局12を選択して低速通信でも通信料の割引などのサービスを受けるか、屋外無線基地局11を選択して通信料が高くても高速通信を確保するかを選択することができる。
【0024】
また、本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10は、屋内無線基地局12が混雑していないと判断したときに、屋外無線基地局11と接続済みの無線端末14の接続先を屋内無線基地局12に切り替えるので、無線端末14にとって最適な通信速度を実現できる。
【0025】
(実施の形態2)
実施の形態1の移動体通信システムは、アップリンクとダウンリンクの区別なく屋内無線基地局12が処理する通信量を用いて混雑度を判断している。そのため、アップリンクの回線もしくはダウンリンクの回線の少なくとも一方が混雑すると、上位装置10は屋内無線基地局12の回線が混雑していると判断するが、アップリンクの回線とダウンリンクの回線のどちらが混雑しているか、という情報は管理していない。
【0026】
本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10はアップリンクとダウンリンクの通信量を別々に管理し、無線端末14に対する接続可否選択要求に併せて、アップリンクとダウンリンクのいずれかが混雑しているかを通知するものとする。これにより、無線端末14は上位装置10からアップリンクとダウンリンクのどちらの回線が混雑しているかを知ることができる。例えば、ダウンロードを行うことを目的とした無線端末にとってはダウンリンクの負荷が少ないことが分かれば、アップリンクの混雑状況に関係なく屋内無線基地局12に対して接続要求を行うことで屋内基地局エリア12A内接続におけるサービスを享受することができる。
【0027】
これ以外の動作については実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0028】
<効果>
本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10は、屋内無線基地局12のアップリンク及びダウンリンク毎に混雑の判断を行い、アップリンクとダウンリンクのいずれか、あるいは両方が混雑していることを無線端末14に通知するので、ユーザは無線端末14が行う通信の種別(ダウンロード、アップロード)に応じて無線基地局を選択することができる。
【0029】
(実施の形態3)
実施の形態1の移動体通信システムでは、上位装置10は屋内無線基地局12から直近に通知された通信量により、屋内無線基地局12の回線が混雑しているか否かを判断する。そのため、接続可否選択要求を受けた無線端末14のユーザは、屋内無線基地局12の回線が混雑していることを認識できても、混雑度が緩和しつつある状態なのか、さらに混雑していく状態にあるのかを判断することができない。無線端末14のユーザとしては、たとえ現在屋内無線基地局12の回線が混雑していたとしても、混雑度が緩和しつつある状態であれば、先を見越して国内無線基地局12と接続するという選択を行う事が考えられる。
【0030】
そこで、実施の形態3の移動体通信システムにおいて、上位装置10は屋内無線基地局12の回線の混雑度を判断することに加えて、通信量の推移も無線端末14に通知することとした。
【0031】
上位装置10は、無線端末14からの接続要求を受けた場合に、実施の形態1と同様、屋内無線基地局12から受信した屋内無線基地局12の直近の通信量から、屋内無線基地局12の回線が混雑しているか否かを判断する。通信量が所定の閾値を超えた場合に、上位装置10は屋内無線基地局12が混雑していると判断し、次に屋内無線基地局12から受信する通信量の過去複数回分のデータを参照して現在までの通信量の推移を判断する。例えば通信量が減少傾向にある場合は、混雑が緩和する方向にあるということを、接続可否選択要求に併せて無線端末14に通知する。一方、通信量が増大傾向にある場合は、混雑が増大する方向にあるということを、同様に無線端末14に通知する。
【0032】
通信量が所定の閾値以下である場合は、上位装置10は屋内無線基地局12の回線は混雑していないと判断し、屋内無線基地局12と無線端末14を接続する。
【0033】
接続可否選択要求を受けた無線端末14のユーザは、現在混雑しているという情報に加えて通信量の推移も把握することが出来るので、その情報に基づき、屋内無線基地局12、屋外無線基地局11のいずれと接続するかを選択することができる。
【0034】
あるいは、上述のようにユーザに通信量の推移を通知するのではなく、上位装置10が通信量の推移を考慮して混雑の判断を行っても良い。すなわち、上位装置10は、無線端末14からの接続要求を受けた場合に、屋内無線基地局12から受信した屋内無線基地局12の直近の通信量だけでなく、過去複数回分の通信量のデータを参照して混雑の判断を統計的に行う。
【0035】
例えば、直近の通信量が所定の閾値を僅かに超えているとしても、過去の通信量からの推移を見ると減少傾向にある場合は、通信量が緩和される傾向にあり混雑していないと判断して、屋内無線基地局12と無線端末14を接続する。
【0036】
一方、直近の通信量が所定の閾値より僅かに下回っており、かつ過去の通信量からの推移を見ると増大傾向にある場合は、通信量が増大する傾向にあり混雑していると判断して、接続可否選択要求を無線端末14に送信する。
【0037】
上記の動作は一例であるが、このように上位装置10が直近の通信量と過去の通信量からの推移に基づき混雑の判断を行うので、無線端末14のユーザはより実際の通信量の混雑状況に即して、屋内無線基地局12、屋外無線基地局11のいずれと接続するかを選択することができる。
【0038】
<効果>
本実施の形態の移動体通信システムにおいて上位装置10は、屋内無線基地局12の無線通信量に基づいて屋内無線基地局12が混雑していると判断した場合に、過去の無線通信量からの推移を無線端末14に通知するので、無線端末14のユーザは、現在混雑しているという情報に加えて通信量の推移も把握することができ、その情報に基づいて屋内無線基地局12又は屋外無線基地局11のいずれと接続するかを選択することができる。
【0039】
また、本実施の形態の移動体通信システムにおいて上位装置10は、屋内無線基地局12の無線通信量の推移に基づき混雑の判断を行うので、無線端末14のユーザはより実際の通信量の混雑状況に即して、屋内無線基地局12、屋外無線基地局11のいずれと接続するかを選択することができる。
【0040】
(実施の形態4)
これまでの実施の形態では、屋内無線基地局12の通信量のみに基づいて混雑の判断を行っていた。しかし、屋内無線基地局12の回線は混雑していないものの、上位ネットワーク(上位装置10−屋内無線基地局12間)が混雑していた場合に、屋内無線基地局12に接続しても高速な通信ができない状況が想定される。
【0041】
そこで本実施の形態は、上位装置10−屋内無線基地局12間の有線における通信量をも混雑の判断材料とする。
【0042】
上位装置10は、屋内無線基地局12の通信量を管理することに加えて、上位装置10と屋内無線基地局12間の通信量をも管理する。すなわち、上位装置10は無線端末14から新規接続要求を受けた際に、屋内無線基地局12の無線通信量と、上位装置10−屋内無線基地局12の有線通信量のいずれかが所定の閾値を超えた場合に、屋内無線基地局12は混雑しており高速な通信が期待できないと判断して、無線端末14に接続可否要求を送信する。
【0043】
<効果>
本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10は、屋内無線基地局12と上位装置10とを接続する有線における通信量にも基づき混雑の判断を行うので、より実際の通信に即して混雑の判断を行う事ができる。
【0044】
(実施の形態5)
実施の形態1に示す移動体通信システムでは、屋内無線基地局12の回線が混雑している場合に高速な通信を提供できないことから、上位装置10は無線端末14に対して屋内無線基地局12と屋外無線基地局11のどちらと接続するかを選択させる。しかし、屋外無線基地局11と接続することとしても、上位装置10が屋外無線基地局11の通信量を認識していないために、屋外無線基地局11の通信が屋内無線基地局12の通信よりも混雑している場合には、屋内無線基地局12と接続するよりもさらに低速な通信になってしまうことが想定される。
【0045】
そこで、本実施の形態の移動体通信システムは、実施の形態1の移動体通信システムにおいて、上位装置10に、屋内無線基地局12の現状の通信量だけでなく屋外無線基地局11の現状の通信量も混雑の判断材料とする機能を加えたものである。
【0046】
上位装置10は屋内無線基地局12と屋外無線基地局11の双方から、周期的に無線通信量を取得している。上位装置10は無線端末14から新規接続要求を受けた際に、屋内無線基地局12の直近の無線通信量を参照する。ここで、屋内無線基地局12の無線通信量が所定の閾値を超えている場合、上位装置10は屋外無線基地局11の直近の無線通信量を参照し、屋内無線基地局12の通信量が屋外無線基地局11の通信量よりも多い場合に、上位装置10は無線端末14に接続可否選択要求を送信する。
【0047】
屋内無線基地局12の通信量が屋外無線基地局11の通信量よりも少ない場合には、屋内無線基地局12に比べ、屋外無線基地局11に接続することで無線端末14が享受できる通信速度が低くなるため、屋内無線基地局12の通信量が所定の閾値以上であっても、上位装置10は接続可否選択要求を無線端末14に送信せず、屋内無線基地局12と無線端末14を接続する。これにより、屋内無線基地局12の回線が混雑している場合に屋外無線基地局11に接続することでさらに低速な通信となってしまう状況を防ぐことができる。
【0048】
<効果>
本実施の形態の移動体通信システムにおいて、上位装置10は、屋外無線基地局11の無線通信量にも基づき混雑の判断を行うので、屋内無線基地局12の回線が混雑している場合に屋外無線基地局11に接続することでさらに低速な通信となってしまう状況を防ぐことができる。
【符号の説明】
【0049】
10 上位装置、11 屋外無線基地局、11A 屋外無線基地局エリア、12 屋内無線基地局、12A 屋内無線基地局エリア、13,14 無線端末、14a 制御部、14b ユーザインタフェース部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋外無線基地局と、
前記屋外無線基地局の通信エリアに包含された通信エリアを有する屋内無線基地局と、
前記屋外及び屋内無線基地局と有線接続され、無線端末と前記屋外及び屋内無線基地局との無線通信を制御する上位装置と、を備える移動体通信システムであって、
前記上位装置は、前記屋内無線基地局の無線通信量に基づいて前記屋内無線基地局が混雑していると判断した場合に、新規に接続要求を行う前記無線端末に対して前記屋内無線基地局又は前記屋外無線基地局のいずれを接続先とするかを選択させる、移動体通信システム。
【請求項2】
前記上位装置は、アップリンク及びダウンリンク毎に前記屋内無線基地局の前記混雑の判断を行い、アップリンクとダウンリンクのいずれか、あるいは両方が混雑していることを前記無線端末に通知する請求項1に記載の移動体通信システム。
【請求項3】
前記上位装置は、前記屋内無線基地局の無線通信量に基づいて前記屋内無線基地局が混雑していると判断した場合に、過去の無線通信量からの推移を前記無線端末に通知する、請求項1又は2に記載の移動体通信システム。
【請求項4】
前記上位装置は、前記屋内無線基地局の無線通信量の推移に基づき前記混雑の判断を行う、請求項1又は2に記載の移動体通信システム。
【請求項5】
前記上位装置は、前記屋内無線基地局と前記上位装置とを接続する有線における通信量にも基づき前記混雑の判断を行う、請求項1〜4のいずれかに記載の移動体通信システム。
【請求項6】
前記上位装置は、前記屋外無線基地局の無線通信量にも基づき前記混雑の判断を行う、請求項1〜5のいずれかに記載の移動体通信システム。
【請求項7】
前記上位装置は、前記屋内無線基地局の無線通信量が所定の閾値を超えた場合に、前記屋内無線基地局が混雑していると判断する、請求項1〜3のいずれかに記載の移動体通信システム。
【請求項8】
前記上位装置は、前記屋内無線基地局が混雑していないと判断したときに、前記屋外無線基地局と接続済みの前記無線端末の接続先を前記屋内無線基地局に切り替える、請求項1〜6のいずれかに記載の移動体通信システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate