説明

移植可能な放射線療法/密封小線源療法の放射線を検出する装置および方法

切除された組織腔周辺の組織に輸送された放射能放出を輸送およびモニタリングするための、間質密封小線源療法の装置および方法を提供する。密封小線源療法装置は、近位端、遠位端、および、本体部材の遠位端近傍に配置された外側空間容量(outer spatial volume)を有する、カテーテル本体部材を含む。放射線源は、外側空間容量内に配置されており、処置フィードバックセンサは、装置上に設けられている。使用の際に、処置フィードバックセンサは、放射線源から輸送された放射線量を測定することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、増殖性の組織障害を処置するのに用いられる装置および方法に関し、より具体的には、処置特徴もまた測定する密封小線源療法装置を用いて放射線を輸送することにより、そのような障害を処置するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
悪性腫瘍は、可能な限り多くの腫瘍を除去するために、腫瘍の外科的切除によって処置されることが多い。しかし、浸潤を外科的に処置するのが困難または不可能な場合があるので、腫瘍周辺の正常組織への腫瘍細胞の浸潤は、外科的切除の治療的価値を制限する場合がある。切除後の残存悪性細胞を標的とすることによって外科的切除を補うために、放射線療法を使用することができるが、その目的は、それらを滅菌するか、再発率を低下させるか、または、再発までの時間を遅延させることである。永続的もしくは一時的な間質(interstitial)密封小線源療法および外部ビーム放射線照射(external-beam radiation)を含むいくつかの方法の一つによって、または、それらの組み合わせによって、放射線療法を投与することができる。
【0003】
密封小線源療法とは、身体内の、腫瘍もしくはその他の増殖性の組織疾患の部位またはその近くに挿入された、空間的に限られた治療的放射線供給源によって輸送される放射線療法を指す。例えば、処置されるべき組織に放射線源を直接移植することによって、密封小線源療法を実行することができる。密封小線源療法は、以下の場合において大変妥当である:1) 原発腫瘍部位の元の境界の2cmまたは3cm以内で、悪性腫瘍再生が局所的に起こる場合;2) 放射線療法が、悪性腫瘍の成長を制御するための実証済みの処置である場合;および3) 悪性腫瘍に関して放射線量反応関係が存在するが、従来の外部ビーム放射線療法を用いて安全に与えることができる線量が、許容度または正常組織によって制限される場合。密封小線源療法において、放射線量は、放射線療法の供給源の至近距離で最も高く、これにより、周辺正常組織を温存する(spare)一方で、高い腫瘍線量が提供される。密封小線源療法は、中でも、悪性の脳腫瘍および乳房腫瘍を処置するために有用である。
【0004】
先行技術の密封小線源療法装置は、標的組織への放射線輸送において多くの進歩を提供してきた。例えば、Winklerの米国特許第6,413,204号により、外科的に切り出された腫瘍周辺の組織を放射能放出で処置して、切り出された腫瘍周辺の組織内に存在する可能性のある癌細胞を殺すための、密封小線源療法の方法および装置が記載されている。放射線は、癌細胞を含む可能性のある組織に治療的効果を輸送するための最小指定吸収線量(minimun prescribed absorbed dose)と、(それを上回ると健常組織の壊死が引き起こされうる)最大指定吸収線量との間になるように規定された、所定の線量範囲内で輸送される。得られる処置は、密封小線源療法装置部位またはその近くにおける組織への過度な曝露を予防することを補助するが、その一方で、装置からの最大指定距離において、最小指定線量を輸送し続ける。
【0005】
このような進歩により増殖性の組織疾患の処置が改善されてきたが、いくつかの課題が残っている。現在、所望の放射線量は、密封小線源療法アプリケータ(装置)、放射線源、および周辺組織の特徴に基づいて算出されるが、まだ、輸送される実際の線量は、それを完全に保証するために試験されてはおらず、かつ/または、処置下では生じない。例えば、放射線源が、拡張されたバルーンの中央に配置された放射性シードである場合、算出線量は、放射線源の中心配置(central positioning)に基づく。いくつかの理由のために放射性シードが中心から外れて配置された場合、先行技術の密封小線源療法装置は、この有害な状況が存在または発生していることを決定する手段を有さない。また、先行技術の密封小線源療法装置は、周辺組織を直接検知して増殖性の組織障害の処置の有効性を決定することもできない。
【発明の開示】
【0006】
発明の概要
本発明は、身体内部位に放射能放出を輸送およびモニタリングするための、密封小線源療法の装置および方法を提供する。本装置は、近位端、遠位端、および、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された外側空間容量(outer spatial volume)を有する、カテーテル本体部材を含む。放射線源は、好ましくは外側空間容量内に配置され、処置フィードバックセンサは、装置上に配置される。
【0007】
一つの態様において、処置フィードバックセンサは、放射線源により放出された放射線を検出できる放射線センサである。好ましくは、放射線センサは、輸送された放射線量が指定範囲内であったかどうかを判定するために有用なデータを生じる。また、好ましくは、所望の放射線プロフィールが周辺組織に輸送されたかどうかを判定するためにデータを用いることもできる。本発明の別の局面において、処置フィードバックセンサは、組織温度、酸素化、pH、治療剤濃度、サイトカイン濃度、または、放射線治療に関連するその他の特徴を検出することができる。
【0008】
一つの態様において、処置フィードバックセンサは、カテーテル本体部材内部に配置される。センサが配置されうることが好ましいその他の部位には、外側空間容量を規定する拡張可能な表面部材上への配置、または、装置外側への配置が含まれる。
【0009】
別の態様において、本発明は、切除された腫瘍腔への放射能放出を輸送およびモニタリングするための放射線療法装置を含む。装置は、近位端と遠位端を有するカテーテル本体部材、カテーテル本体の遠位端近傍に配置された拡張可能な表面部材、処置フィードバックセンサ、および、組織腔周辺の標的組織に放射線を輸送するために組織腔の外側に配置された外部放射線源を含む。拡張可能な表面部材を、切除された組織腔内部に配置することができ、かつ、外部放射線源からの放射線ビームが正確に輸送されて組織腔内部に配置された処置フィードバックセンサによって測定されるように周辺組織を配置するために、拡張させることができる。
【0010】
別の態様において、本発明は、身体内部位への放射能放出を輸送およびモニタリングするための方法を含む。本方法は、切除された腔に密封小線源療法装置を挿入する工程を含むが、ここで、密封小線源療法装置は、近位端と遠位端を有するカテーテル本体部材、およびカテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された拡張可能な表面部材を含む。好ましくは、放射線源は、拡張可能な表面部材の内部に配置される。本方法は、切除された腔に放射線センサを挿入する工程および最小指定吸収放射線量を標的組織に輸送する工程を更に含むが、ここで、標的組織は、拡張可能な表面部材と、拡張可能な表面部材からの外側への最小距離との間で規定される。放射線センサは、輸送された放射線量を検知し、センサからのデータ出力は、密封小線源療法装置が最小指定線量を輸送することを確認する。
【0011】
別の態様において、本発明は、身体内部位への放射能放出を輸送およびモニタリングするための密封小線源療法装置を含む。本装置は、近位端、遠位端、および、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された外側空間容量を有する、カテーテル本体部材を含む。放射線源は、外側空間容量内に配置されており、処置フィードバックセンサは、装置上に設けられている。処置フィードバックセンサは、増殖性の組織障害の処置を評価するために使用可能である。
【0012】
発明の詳細な説明
本発明は、増殖性の組織障害を処置するために用いられる放射能放出を輸送することができ、かつ処置計画をモニタリングするための処置特徴を検出することができる、間質密封小線源療法装置を提供する。装置は、近位端、遠位端、および内部管腔(inner lumen)を有する、カテーテル本体部材を含む。外側空間容量は、(その内部に好ましくは配置された)放射線源と共に、本体部材の遠位端近傍に配置される。処置フィードバックセンサは、装置上に配置されている。
【0013】
密封小線源療法装置は、癌性細胞および健常組織の両方を含む標的領域に放射線を輸送することによって、癌性腫瘍などの増殖性の組織障害を処置する。放射線は、願わくば周辺健常組織への損傷を最小化する一方で、より放射線感受性の高い細胞(例えば癌細胞)を破壊する。最も効果的な処置により、増殖性の組織を破壊するのに必要な最小放射線量を上回り、かつ、健常組織に対する損傷を制限するための最大放射線量を下回る線量が、輸送される。適当な範囲内の放射線量を輸送することに加えて、密封小線源療法装置はまた、所望のパターンで放射線を輸送してもよい。例えば、均一な三次元プロフィールで放射線を輸送することが望ましい場合がある。
【0014】
使用の際に、放射線源の位置、使用する放射線の種類、ならびに、組織および密封小線源療法装置の特徴などの要素に基づいて、望ましい放射線量が算出される。次に、密封小線源療法装置が組織腔内部に配置され、線量が輸送される。残念なことに、密封小線源療法装置の違い、周辺組織の違い、または、放射線源の配置の違いが、輸送される線量に影響を与える可能性がある。例えば、場合によっては、密封小線源療法装置が組織腔内部に配置された後に、放射線源は密封小線源療法装置に装填されるが、装填過程の際に放射線源が不適切に配置されている場合、周辺組織は所望の処置を受けない可能性がある。本発明は、処置フィードバックセンサを密封小線源療法装置上に配置することによって、これらの問題点を克服する。一つの態様において、処置フィードバックセンサは、輸送された線量をモニタリングでき、かつ指定放射線量が正しい組織に輸送されていると保証できる、放射線センサである。更に、放射線センサからのデータにより、最初の放射線療法/密封小線源療法の画分からのフィードバックに基づいて線量を修正することが可能になる。
【0015】
放射線の検出に加えて、またはその代替として、処置フィードバックセンサは、増殖性の組織障害の処置に関連したその他の特徴を検出することができる。例えば、処置フィードバックセンサは、組織温度、酸素化、pH、およびサイトカイン濃度の変化を含む、放射線治療により引き起こされる組織変化を検出することができる。このような特徴をモニタリングすることにより、処置の有効性を分析することができる。さらに、放射線治療を、組織加熱および/または治療剤(例えば化学療法薬)送達など、その他の追加の処置と組み合わせることができる。処置フィードバックセンサは、追加の処置計画をモニタリングするために使用可能である。例えば、周辺組織に送達されている化学療法薬のフラックス(flux)などの治療剤の送達を検出するため、または、例えば組織温度の変化などの追加の処置により引き起こされた組織の変化を検出するために、センサを使用することができる。
【0016】
図1は、近位端12、遠位端14、および内部管腔18を有するカテーテル本体部材16を含む、本発明の密封小線源療法装置10の一態様を表す。好ましくは、外側空間容量20は、カテーテル本体部材16の遠位部分に配置されている。好ましくは、カテーテル本体16の近位端は、装置を操作するためのハンドル部分22、および内部管腔18に通じているポート24を含む。少なくとも一つの処置フィードバックセンサ26は、装置上に配置され、かつ図1に示すようにカテーテル本体部材16中に配置されてもよい。さらに、放射線源(図示せず)は、好ましくは外側空間容量20内部に配置される。
【0017】
好ましくは、組織を配置するため、放射線源と隣接組織との間の間隔を提供するため、および/または、放射線源物質(radiation source material)に対する封じ込めを供給するために使用可能である拡張可能な表面部材28により、外側空間容量20が規定される。さらに、図2に示すように、1つまたは複数のセンサ26を、拡張可能な表面部材28上に配置することができる。当業者は、拡張可能な表面部材上の配置センサ26が、拡張可能な表面部材28の内側表面または外側表面上への配置、および、拡張可能な表面部材28の壁内部へのセンサの配置を含むことを認識するであろう。
【0018】
一つの態様において、拡張可能な表面部材上に配置された処置フィードバックセンサは、放射線を検知することができる(「放射線センサ」)。放射線センサは、それが装置を離れるのに伴う放射線の強さの正確な概観(view)を提供するために好ましい場合がある。他の種類のセンサもまた、周辺組織への放射線の効果を検出するために、拡張可能な表面部材上に配置することができる。またセンサは、拡張可能な表面部材と接触した組織のその他の処置特徴を検知する能力を有してもよい。
【0019】
様々な拡張可能な表面部材を本発明と共に用いることができ、ある態様においては、拡張可能な表面部材28は膨張可能なバルーンである。「バルーン」という用語は、弾性物質で構成されることができるがその必要はない膨張性の装置を含むことが意図されることが、理解されよう。例示的なバルーンには、外科カテーテルとの使用のために設計された様々な膨張性の装置が含まれる。使用の際に、カテーテル本体部材16を通り、カテーテル本体部材中の膨張ポート34を介してバルーンへと膨張物質を注入することによって、バルーンを拡張させることができる。
【0020】
一つの態様において、バルーンは、それにより充填可能な処置流体(例えば放射線源物質)の活性成分に対して実質的に不透過性でありかつ体液(例えば血液、脳脊髄液など)に対しても不透過性である、固体物質で構成されている。放射性物質が処置装置から逃れて手術現場または患者組織を汚染することを予防するために、放射性処置流体と組み合わせた不透過性のバルーンが有用である。
【0021】
別の態様において、バルーンは、治療剤に対して透過性であり、かつ、治療剤が装置10から出て、体内管腔、体腔、または装置部位の解剖学的部位に入ることを可能にする。治療剤が、例えば有効であるために組織と接触しなければならない化学療法薬などの薬物である場合、透過性バルーンが有用である。Winklerに付与された米国特許第6,537,194号およびWilliamsらに付与された米国特許第5,931,774号では、例示的な透過性バルーンおよび治療物質が開示されており、これらは本明細書においてその全体が参照により組み入れられている。処置フィードバックセンサは、透過性バルーンからの治療剤の通過をモニタリングするために使用可能である。例えば、治療剤濃度を測定するために、処置フィードバックセンサ26をバルーン上に配置することができる。また、治療剤の濃度を検出するために、追加のセンサを、装置10の周辺組織中にまたはその上に配置することもできる。
【0022】
処置フィードバックセンサを装置上に配置するために、ユーザは、装置から周辺組織への治療物質の送達をモニタリングすることができる。輸送速度、輸送範囲、輸送の均一性、およびその他の投与(dosing)情報に関する情報を見出すためにセンサを使用することも可能であった。そのようなセンサは、輸送されている治療剤の量およびそれがどこに輸送されるのかを決定することの難しさを克服できるので、特に有利であることができる。現在、治療剤の輸送速度は、流体に印加される圧力および/または流体の体積変化などの要素を測定することによって、間接的に決定される。本発明の処置フィードバックセンサは、それが装置を離れるのに伴う治療剤の直接測定を可能にする。
【0023】
また、治療剤を、バルーンの表面から周辺組織に送達することもできる。代理人ドケット番号101360-63の「DRUG ELUTING BRACHYTHERAPY METHODS AND APPARATUS」と題する米国特許出願はそのような装置を開示しており、これは、その全文が本明細書において参照により組み入れられている。バルーン表面から周辺組織への治療剤の送達を検出するために、処置フィードバックセンサを用いることができる。好ましくは、外側表面に配置された治療物質の層内部に配置されたセンサは、送達された治療剤の量および/または残存する量を検知することができる。センサは、いつ治療剤が完全に送達されたかを決定するために有用である。複数の治療剤がバルーンの外側表面に層状に積み重ねられる場合、どの治療剤が送達されているか検知するためにも、センサは有用である。センサはまた、隣接組織中での治療剤のレベルを検出するためにも有用である。
【0024】
本発明はまた、複数のバルーン、例えば図3に示す二重壁(double walled)構造の使用も意図する。このようなバルーンは、例えば、外側バルーン28内部に配置された内側空間容量32を含む内側バルーン30、および、内壁と外壁との間の間隙として外側空間容量20を規定している外側バルーンを含むことができる。好ましくは外側空間容量20は、第1の膨張ポート34を介して第1の内側管腔18と流体連通(fluid communication)しており、その一方で、好ましくは内側空間容量32は、第2の膨張ポート38を経て第2の内側管腔36と流体連通している。第1および第2の内側管腔18、36は、図3A中においてカテーテル本体部材16の断面図により示される。
【0025】
二重壁バルーン(またはさらに高いオーダーのバルーン、例えば三重壁)により、放射線投与を制御および指示するためのより多くの選択肢が提供される。例えば、二重壁バルーンは、より強力な放射線源が使用できるように放射線源と隣接組織との間の間隙を提供することができる(例えば、その全体が参照により本明細書に組み入れられている、Williamsらに付与された米国特許第5,913,813号およびWinklerらに付与された米国特許第6,413,204号を参照されたい)。「よりホットな(hotter)」放射線供給源は、標的組織への吸収線量の輸送をより深くでき、かつ健常組織の壊死のリスクを低下させるが、放射線源の適切な間隔および配置が重要である。従って、本発明のセンサ26は、バルーン、壁、および放射線源が適切に構成されていることを保証するために有用なフィードバックを提供することができる。特に、放射線レベルを検出するためおよびどこかの領域が多すぎるか少なすぎる放射線を受けていないかどうかを決定するために、放射線検知用(radiation-sensing)処置フィードバックセンサを用いることができる。その他のセンサもまた、組織温度などの特徴をモニタリングすることによって、適切な間隔および配置を間接的に決定するために使用可能であった。
【0026】
一部の適用において、密封小線源療法装置10は、外側空間容量の形状と一致した投与プロフィールを提供するように設計されている。すなわち、外側空間容量の表面から等距離の地点における標的組織内の吸収線量は、外側空間容量と実質的に同様の形状を有する三次元等線量プロフィールを作成している実質的にあらゆる方向において、実質的に同一であるべきである。さらに、外側空間容量の拡張可能な表面部材は、拡張可能な表面部材の形状を標的組織にとらせるために、十分に堅くてよい。このように成形された組織については、周辺組織は、同一の線量の放射線を受ける。
【0027】
本発明の装置上に配置された処置フィードバックセンサを、三次元等線量プロフィールが生成されて周辺組織に輸送されることを確認するために用いることができる。拡張された表面部材を使用して組織腔壁(tissue cavity wall)を成形する場合、センサは特に有用でありうる。画像化技術により組織腔および密封小線源療法装置の相対的な部位を確認することができるが、処置フィードバックセンサは、手順の間に組織および装置が移動しないことを保証するための、実際の投与情報を提供できる。センサは装置上のどこにでも配置できるが、装置表面から離れている放射線レベルを直接試験するために、図3に示すように、拡張可能な表面部材上に放射線検知用処置フィードバックセンサを配置することが望ましい場合がある(例えば、全ての放射線センサ測定値は大体等しいべきである)。
【0028】
代替的な態様においては、放射線感受性の組織を保護するために非対称な放射線量を輸送することが望ましい場合がある。その全文が参照により本明細書に組み入れられる、Winklerらに付与された米国特許第6,482,142号にて説明されるように、非対称線量を輸送するための2つの考えられる配列には、放射線源を非対称構造で遮蔽および/または配置している放射線が含まれる。例えば、全てまたは一部の拡張可能な表面部材が放射線不透過性物質で形成されているまたはコーティングされている場合に、遮蔽が達成されうる。また、非対称の等線量プロフィールを、一つまたは複数の放射線源の、互いに対するおよび外側空間容量に対する相対的な部位によって、作成することもできる。
【0029】
放射線量が一つの領域に集中し、他から遮蔽されるので、非対称線量の輸送はさらなる課題を提供する。装置が組織腔内に不適切に配置される場合、または放射線プロフィールが予想外の形状を有する場合、感受性の組織は損傷を受ける可能性がある。従って、処置フィードバックセンサは、装置10の適切な遮蔽および適切な配置を確認することによって、放射線感受性の組織を保護するのを補助することができる。投与情報を提供するためにセンサは装置上のどこにでも位置しうるが、装置10の外部の方へまたは外側に配置されたセンサは、感受性の組織に到達している放射線の量に関する有益なデータを提供することができる。一つの態様において、放射線検知用処置フィードバックセンサを、遮蔽を必要とする領域内の組織腔の壁に配置することができる。
【0030】
好ましくは、本発明の放射線源は、増殖性の組織障害を処置するために放射線を輸送できる任意の放射線源を含む。例示的な放射線源には、高線量密封小線源療法放射線、中線量(medium dose)密封小線源療法放射線、低線量密封小線源療法放射線、パルス化線量率(pulsed dose rate)密封小線源療法放射線、外部ビーム放射線、およびそれらの組み合わせが含まれる。本発明の装置は装置内部に配置された放射線源に関して記載されているが、考えられる放射線源は、IMTR、三次元共形療法(3-D conformal therapy)、常用電圧(orthovolatage)、定位放射線、およびそれらの組み合わせなど、装置または患者の体の外側に配置された外部放射線源を含むことができる。
【0031】
一つの態様において、組織腔周辺の組織を配置するためおよび/または安定化させるため、ならびにその後、外部供給源から組織腔へと放射線を輸送するために、装置10は、拡張可能な表面部材を用いることによって、増殖性の組織障害を処置する。代理人ドケット番号101360-64の「TISSUE POSITIONING SYSTEMS AND METHODS FOR USE WITH RADIATION THERAPY」と題する米国特許出願は、そのような装置を開示しているが、これは、その全文が本明細書において参照により組み入れられている。装置上に配置された処置フィードバックセンサは、配置された組織に指定線量が輸送されていることを確実にするためのフィードバックを提供することができる。
【0032】
また、放射線源を、密封小線源療法装置10内部に配置することもでき、さらにより好ましくは、外側空間容量20内部に配置することができる。特に、放射線源は、外側空間容量20の内側、例えば図3に示す内側バルーンの内側の、内側空間容量32内に配置されうる。放射線源は、所定の放射性核種、例えばI-125、I-131、Yb-169、または、(光子、β粒子、γ線、もしくは(X線放射線を含む)その他の治療的放射線を放出する放射性核種(例えば、小型X線発生器または線形加速器などの人工放射線源)などの)その他の放射線源を含むことができる。外側空間容量内部に含まれる放射性物質は、放射性核種の任意の溶液(例えばI-125またはI-131の溶液)から作製された流体であることができる。また、Au-198、Y-90などの固体放射性核種の小粒子を含む適切な流体のスラリーを使用して、放射性流体を作製することもできる。さらに、放射性核種を、ゲル中に包含させることもできる。当業者は、本発明の密封小線源療法装置と共に様々な放射線源を使用できることを認識するであろう。
【0033】
別の態様において、放射線源は、図4に示すように、カテーテル本体部材16内部に配置された固体の球状放射線放出物質40であってもよい。例えば、St. Paul(ミネソタ)の3M社から市販されている種類の放射性ミクロスフェアを使用することができる。この放射性供給源を、製造時にカテーテル本体部材に予め装填することもでき、または、切り出された腫瘍が以前占めていた間隙に装置が移植された後に装置に装填することもできる。例えば、固体の放射線放出物質40を、例えばアフターローダー(afterloader)を用いて、ワイヤ(wire)42上のカテーテル16を介して挿入することができる(図示せず)。このような固体の放射性コア構造は、構造が液体に限定されている場合よりも広い範囲の放射性核種を可能にするという点で、利点を提供する。本発明の装置と共に使用可能な固体の放射性核種は、現在、密封小線源療法放射線源として一般に入手可能である。
【0034】
処置フィードバックセンサは、放射線源の特徴に関して有益な情報を提供することができる。例えば、装置に装填された後の放射線源物質の位置に関するデータを提供するために、放射線検知用センサを用いることができる。次に、放射線量を算出するため、および/または、放射線源物質が不適切に装填されている場合にユーザに警告するために、このデータを用いることができる。有用な放射線センサは、カテーテル本体部材16上および拡張可能な表面部材28上を含む、装置上のどこにでも配置することができる。一つの態様において、放射線源物質がいつ適切に配置されるかを検出するために、一つまたは複数の放射線センサがカテーテル本体上に配置される。例えば、図4に示すように、放射線放出物質40を配置することが望ましいカテーテル本体部材上の地点に、センサを配置してもよい。センサがその最大放射線測定値に達する場合に、ユーザは、放射線放出物質が適切に配置されていることを知るであろう。
【0035】
装置10のカテーテル本体部材16は、切除された組織腔内部に外側空間容量20を配置するための手段を提供し、かつ、放射線源物質および膨張物質(使用する場合)を送達するための経路を示す。図中に示される例示的なカテーテル本体部材は管状構造を有するが、当業者は、カテーテル本体部材16が様々な形状およびサイズを有することができることを認識するであろう。本発明における使用に適したカテーテル本体部材は、当技術分野において公知のカテーテルを含むことができる。カテーテル本体部材16は様々な材料から構築されることができるが、ある態様においては、カテーテル本体部材の材料はシリコン、好ましくは少なくとも部分的に放射線不透過性であるシリコンであって、それにより、装置10の挿入の後のカテーテル本体部材16のX線局在化(X-ray localization)が容易になる。カテーテル本体部材16はまた、処置流体容器(receptacle)およびバルーンへの連結用の従来のアダプタ、ならびに、カテーテル本体部材16を患者の体の輪郭に適合させるための装置(例えば直角(right-angle)装置)を含むこともできる。
【0036】
図1に示すように、処置フィードバックセンサ26を、患者に輸送されている増殖性の組織障害の処置に関する情報を提供するために、カテーテル本体部材16内部に配置することができる。一つまたは複数のセンサを、カテーテル本体部材16の任意の内側管腔(例えば第1の内側管腔18)の内側に配置することができる。または、センサ26を、カテーテル本体部材16の壁内部、または、カテーテル本体部材の外側上に配置することができる。図1に示すように、正確さを改善して療法のより詳細な事態(picture)を提供するために、複数のセンサ26が好ましい場合がある。一つの態様において、間隔をあけた別々の放射線検知用センサ26の列が、密封小線源療法装置10の全長に沿った地点からのデータを提供することができる。好ましくは、センサ26は、約1cm間隔で配置される。
【0037】
好ましくは、本発明の装置と共に使用される処置フィードバックセンサ26は、密封小線源療法装置または外部ビーム放射線療法によって輸送された放射線を検出および/または測定できる放射線センサを含む。例示的な放射線には、γ線、X線などの貫通性の放出、ならびに、(負および正の)β粒子、α粒子、陽子、およびそれらの組み合わせなどの非貫通性の放出が含まれる。好ましくは、放射線センサは、約1.0Gy〜400Gyの範囲にわたる放射線を測定することができる。例示的な放射線センサは、MOSFET、ダイオード線量計、電離箱、熱ルミネセンス線量計、およびそれらの組み合わせを含むことができる。好ましくは、放射線センサは、密封小線源療法装置上に配置されるのに十分なくらい小さい。例えば、センサは、最長寸法中で(in the longest dimension)、約0.01mm〜3.0cmの範囲内であり得る。個々のセンサの好ましいサイズは、1 mm×1 mm×3 mm、またはこれらの寸法のうちのいずれかまたは全てが小さいものである。
【0038】
放射線検知能力に加えて、またはその代わりに、処置フィードバックセンサ26は、好ましくは、温度、組織の酸素化、pH、薬物濃度、サイトカイン濃度、および/またはその他の組織特性などのその他の物理的特性を検出することができる。
【0039】
装置へのセンサの固定を含む様々なやり方で、処置フィードバックセンサ26を、密封小線源療法装置10上に配置することができる。センサを装置と嵌合することによって、装置の位置がわかり、かつ、センサおよび密封小線源療法装置を一度に挿入することができる。当業者は、接着、密封小線源療法装置内への包理、挿入成形、表面沈着、超音波溶接、およびビーディングを含むがこれらに限定される訳ではないさまざまなやり方で、センサを装置に固定できることを認識するであろう。
【0040】
別の態様において、処置フィードバックセンサ26を、密封小線源療法装置10上に非永久的に配置することができる。例えば、センサは、装置と接触するがそれに嵌合しないことができる。非嵌合接触により、センサ26を、密封小線源療法装置10とは別に、組織腔に挿入することができる。一つの態様において、センサを組織腔に挿入することができ、次に、密封小線源療法装置を挿入して拡張することができる。その後、密封小線源療法装置の拡張は、療法の間、センサを正しい位置で保つことができる。あるいは、組織腔への密封小線源療法装置の挿入の前後にカテーテル本体部材16に挿入することによって、センサ26を装置10内部に配置することができる。
【0041】
またさらなる態様において、一つまたは複数の追加のセンサを、装置10の外側の周囲に配置することができる。図5は、切除された組織腔周辺の組織50内に配置されたセンサ26を示す。装置の外側、および装置上にセンサを配置することによって、組織の特徴である装置からの距離を決定することができる。例えば、放射線源からの距離の関数としての放射線レベルが低下することが予想され、かつ、周辺組織領域中に配置されたセンサにより、放射線が予想レベルまで低下することが確認できる。さらに、最小線量(または線量なし)が健常組織に輸送されていることを確認するために、標的組織領域を越えた組織中に配置されたセンサを用いることができる。また、このようなセンサは、温度および治療剤濃度などのその他の処置特徴を検知する能力を有してもよい。
【0042】
処置フィードバックセンサ26から受け取ったデータとともに、センサの位置などのさらなる情報は、放射線量のプロフィールを決定するのを補助する。センサ26は所定の位置に配置されうるが、この位置をインビボにおいて決定することもできる。例えば、処置フィードバックセンサは、好ましくは、放射線療法(例えばX線、X線透視装置)、コンピュータ断層撮影法、磁気共鳴映像法、および超音波などの医用画像化様相(medical imaging modality)に対して可視性でありうる。一つの態様において、密封小線源療法装置が組織腔に挿入され、その後、装置および/またはセンサが、装置およびセンサの位置を決定するために画像化される。装置、センサ、および/または標的組織の位置を決定するためのその他の手段には、基準マーカー(fiducial marker)が含まれる。基準マーカーは、装置上に配置されるマーカーであってもよく、かつ、体内の解剖学的目印、および/または、放射線不透過性マーカーもしくは外科用クリップなどの移植された異物を含んでもよい。
【0043】
好ましくは、処置フィードバックセンサは、放射線量を表示し、処理し、かつ/または記録する、外部装置と通信する。センサと外部装置との間の通信は、(シグナルを伝達するワイヤまたはファイバーを介する)直接的な物理的接続を介して、または、ケーブル接続(cabling)の恩典無しにシグナルを伝達する無線インタフェースを介して、行うことができる。
【0044】
また、本発明は、標的組織を処置して放射能放出を検知するために、密封小線源療法装置を使用する方法も含む。本発明の間質密封小線源療法装置は、様々な悪性腫瘍の処置において使用可能であり、特に、脳腫瘍および乳房腫瘍の処置において有用である。処置フィードバックセンサ26は、処置をモニタリングすることができ、かつ、周辺組織の指示された処置の成功を確実にするのを補助することができる。
【0045】
多くの乳癌患者は、初期の小さな腫瘍に対して通常実施される手順である乳房保存手術(乳腺腫瘤摘出としても知られる)の候補である。典型的には、乳房保存手術に引き続いて、術後放射線療法が行われる。試験により、保存手術後の乳癌再発の80%が元の腫瘍部位の近くで発生していることが報告されており、このことは、強い直接線量を投与するための局所的放射線の腫瘍床「ブースト」(tumor bed "boost")が、任意の残りの癌の死滅においておよび元の部位での再発の予防において効果的でありうることを、強く示唆する。多数の試験および臨床試験により、乳房切除術と比較した、保存手術および放射線療法で処置された適切な患者に関する生存の同等性が確立された。
【0046】
手術および放射線療法は、悪性固形脳腫瘍に対する標準的な処置である。手術の目標とは、生命維持に必要な脳組織を損傷することなく、できるだけ多くの腫瘍を除去することである。悪性腫瘍全体を除去する能力は、隣接する正常組織を浸潤させるその傾向に制限される。部分的な除去は、放射線療法により処置されるべき腫瘍の量を低下させ、かつ、ある条件下では、脳への圧力を低下させることによって症状を軽減するのを補助する。
【0047】
これらおよびその他の悪性腫瘍を処置するための本発明による方法は、少なくとも一部の癌性腫瘍を除去するための腫瘍部位の外科的切除、および切除腔の作製から開始される。腫瘍切除の後、外科医は、上述の外側空間容量を有する間質密封小線源療法装置を、組織腔に入れる。(拡張可能な表面部材により規定されていることが好ましい)外側空間容量が拡張されて、指定線量の放射線療法が輸送される。この処置は、治療計画のコースの間、繰り返されてもよい。
【0048】
一つの態様において、装置上に配置された処置フィードバックセンサは、放射線投与の間に一つまたは複数の放射線源に輸送された放射線を検知する。放射線センサは、照射の間(例えばリアルタイム測定値)、放射線療法/密封小線源療法の各分画の後、および/または、放射線療法/密封小線源療法の全コースの完了の際に、データを輸送することができる。データは、コンピュータにより収集されることが好ましく、かつ、輸送された放射線量を検証するために使用可能である。放射線量が正しい領域に輸送され、かつ/または指定限界値以内であることが、検証工程により確認される。
【0049】
また、フィードバック工程は、将来の放射線量(または画分)を修正して分散型放射線プロフィールを改良するためにも有用でありうる。特に、センサ26は、放射能放出を検出することができ、かつ、検出された放射線レベルに関するデータを輸送する。一つの態様において、放射線源は、装置上に配置されたセンサに検出される第1の線量の放射線を放出する。第1の線量は、全指定線量よりも小さな任意の線量であることができる。次に、投与プロフィールおよび投与強度を評価するために第1の線量から収集されたデータを用いて、全線量を輸送する前に全てのエラーを修復することができる。
【0050】
別の態様において、処置フィードバックセンサを用いて、処置手順を評価することができる。センサは、残存する悪性細胞が破壊されているかどうか決定するため、および健常組織への損傷を評価するために使用されるデータを収集することができる。例えば酸素化、pH、温度、およびサイトカイン濃度などの周辺組織の物理的特徴を検知することによって、ユーザは、輸送された線量がどのように周辺組織に影響を与えたかについて決定することができる。一部の症例において、異なる領域の組織または異なる患者が、異なる放射線量を必要とする可能性がある。周辺組織を直接検知するために処置フィードバックセンサを用いることによって、本発明の装置は、効果的な処置を確実にするのを補助することができる。
【0051】
さらに別の態様において、処置フィードバックセンサは、組織加熱または治療剤輸送などの追加の処置の輸送を検知することができる。装置上に配置されるセンサを用いて、追加の処置をモニタリングすることができ、かつ、その有効性を決定することができる。
【0052】
前述が単に本発明の原則の説明であること、ならびに、本発明の範囲および意図から逸脱することなく、当業者によってさまざまな改変が行われうることを、当業者は認識するであろう。本明細書に引用される全ての参考文献は、特に参照として全体に組み入れられる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
本発明は、添付の図面を参照しながら、上記の詳細な説明からより完全に理解されよう。
【図1】その内部に配置された放射線センサを示す外側空間容量の断面図を含む、本発明の装置を示す。
【図2】全体的に示された、本発明の密封小線源療法装置の別の態様を示す。
【図3】全体的に示された、本発明の密封小線源療法装置の別の態様を示し、図3Aは、図3に図示された装置の断面図を示す。
【図4】全体的に示された、本発明の密封小線源療法装置の別の態様を示す。
【図5】全体的に示された、本発明の密封小線源療法装置の別の態様を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
近位端、遠位端、および、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された外側空間容量(outer spatial volume)を有する、カテーテル本体部材;
外側空間容量内に配置された放射線源;ならびに
装置上に提供された放射線センサ
を含む、身体内部位に放射能放出を輸送およびモニタリングするための密封小線源療法装置であって、放射線センサが、放射線源から輸送された放射線を測定する、密封小線源療法装置。
【請求項2】
放射線センサがカテーテル本体部材内部に配置される、請求項1記載の装置。
【請求項3】
放射線センサが外側空間容量の中央に配置される、請求項2記載の装置。
【請求項4】
放射線センサが外側空間容量内部に配置される、請求項1記載の装置。
【請求項5】
外側空間容量が、拡張可能な表面部材によって規定され、放射線センサが、拡張可能な表面と嵌合される、請求項1記載の装置。
【請求項6】
追加の放射線センサが、密封小線源治療装置の外側に配置される、請求項1記載の装置。
【請求項7】
外側空間容量が、拡張可能な表面部材によって規定される、請求項1記載の装置。
【請求項8】
放射線源が、拡張可能な表面部材と実質的に同様の形状を有する三次元等線量プロフィールを生成する、請求項7記載の装置。
【請求項9】
拡張可能な表面部材と実質的に同様の形状を有する三次元等線量プロフィールが隣接組織に輸送されることを検証するために、センサからの出力が使用される、請求項8記載の装置。
【請求項10】
放射線センサが拡張可能な表面部材と嵌合される、請求項8記載の装置。
【請求項11】
密封小線源療法装置が、非対称の等線量放射線プロフィールを生成する、請求項1記載の装置。
【請求項12】
内側空間容量が、外側空間容量内部に配置される、請求項1記載の装置。
【請求項13】
放射線源が内側空間容量内部に配置される、請求項12記載の装置。
【請求項14】
内側および外側の空間容量が、内側および外側のバルーンによって規定される、請求項13記載の装置。
【請求項15】
少なくとも一つの放射線センサが、内側および外側のバルーン上に配置される、請求項14記載の装置。
【請求項16】
放射線源が固体放射線源である、請求項1記載の装置。
【請求項17】
放射線センサが、カテーテル本体部材上の、放射線源を配置することが望ましい長手方向の部位に配置される、請求項16記載の装置。
【請求項18】
密封小線源療法装置が間質密封小線源療法装置である、請求項1記載の装置。
【請求項19】
二つ以上の放射線センサが提供される、請求項1記載の装置。
【請求項20】
放射線センサが、装置に隣接する組織内に配置される、請求項19記載の装置。
【請求項21】
放射線センサが、切除された組織腔の壁面に配置される、請求項19記載の装置。
【請求項22】
放射線量が指定範囲外である場合に、放射線源から輸送された放射線が変更される、請求項1記載の装置。
【請求項23】
近位端、遠位端、および、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された拡張可能な表面部材を有する、カテーテル本体部材;
切除された組織腔の外側に配置可能な外部放射線源;ならびに
放射線センサ
を含む、切除された腫瘍腔に放射能放出を輸送およびモニタリングするための放射線療法装置であって、外部放射線源からの放射ビームが正確に輸送されて、組織腔内部に配置された放射線センサによって測定されるように、拡張可能な表面部材を、切除された組織腔内部に配置することができ、かつ、周辺組織を配置するために拡張することができる、放射線療法装置。
【請求項24】
放射線センサがカテーテル本体部材内部に配置される、請求項23記載の装置。
【請求項25】
放射線センサが拡張可能な表面部材上に配置される、請求項23記載の装置。
【請求項26】
身体内部位に放射能放出を輸送およびモニタリングするための方法であって、以下の工程を含む方法:
切除された腔に密封小線源療法装置を挿入する工程であって、密封小線源療法装置が、近位端と遠位端を有するカテーテル本体部材、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された拡張可能な表面部材、および拡張可能な表面部材の内部に配置された放射線源を含む、工程;
切除された腔に放射線センサを挿入する工程;
治療的効果のための最小指定吸収放射線量を標的組織に輸送する工程であって、標的組織が、拡張可能な表面部材と、拡張可能な表面部材からの外側への最小距離との間で規定される、工程;ならびに
放射線量を検知する工程であって、それにより、センサからの出力が、密封小線源療法装置が最小指定線量を輸送することを確認する、工程。
【請求項27】
拡張可能な表面近傍の健常組織における壊死を減少させるまたは予防するために、密封小線源療法装置が、拡張可能な表面部材において制御線量を提供する、請求項26記載の方法。
【請求項28】
放射線センサが密封小線源治療装置上に配置される、請求項26記載の方法。
【請求項29】
放射線センサが拡張可能な表面部材上に配置される、請求項28記載の方法。
【請求項30】
放射線センサがカテーテル本体部材内部に配置される、請求項28記載の方法。
【請求項31】
二つ以上のセンサが装置と共に使用される、請求項26記載の方法。
【請求項32】
一つのセンサが、切除された腔の壁面に配置される、請求項31記載の方法。
【請求項33】
一つのセンサが、装置に隣接する組織内に配置される、請求項31記載の方法。
【請求項34】
放射線量を検知する工程から収集されたデータが、輸送された放射線量が指定線量範囲内であることを確認するために使用される、請求項26記載の方法。
【請求項35】
放射線量が指定線量範囲外である場合に、ユーザが警告を受ける、請求項26記載の方法。
【請求項36】
検知された放射線量が指定線量範囲外である場合に、放射線量が変更される、請求項35記載の方法。
【請求項37】
密封小線源療法装置が、装置に隣接する放射線感受性の組織が遮蔽されるように非対称線量の放射線を輸送し、放射線センサが、密封小線源療法装置と放射線感受性の組織との間に配置される、請求項26記載の方法。
【請求項38】
近位端、遠位端、および、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された外側空間容量を有する、カテーテル本体部材;
外側空間容量内に配置された放射線源;ならびに
装置上に提供された処置フィードバックセンサ
を含む、身体内部位に放射能放出を輸送するための密封小線源療法装置であって、処置フィードバックセンサが、増殖性の組織障害の処置を評価するために使用可能である、密封小線源療法装置。
【請求項39】
処置フィードバックセンサが、放射線源から輸送された放射線を測定する、請求項38記載の装置。
【請求項40】
追加の処置フィードバックセンサが密封小線源治療装置の外側に配置される、請求項39記載の装置。
【請求項41】
処置フィードバックセンサが追加の処置の輸送を検出する、請求項38記載の装置。
【請求項42】
処置フィードバックセンサが周辺組織への治療剤の送達をモニタリングする、請求項41記載の装置。
【請求項43】
処置フィードバックセンサが、組織温度、酸素化、pH、治療剤濃度、およびサイトカイン濃度からなる群より選択される特徴の一つを測定する、請求項38記載の装置。
【請求項44】
外側空間容量が、透過性バルーンによって規定され、処置フィードバックセンサが、透過性バルーンの壁を透過できる治療剤を検出する、請求項43記載の装置。
【請求項45】
外側空間容量が、拡張可能な表面部材によって規定され、処置フィードバックセンサが、拡張可能な表面と嵌合される、請求項38記載の装置。
【請求項46】
処置フィードバックセンサがカテーテル本体部材内部に配置される、請求項38記載の装置。
【請求項47】
身体内部位に放射能放出を輸送するための方法であって、以下の工程を含む方法:
切除された腔に密封小線源療法装置を挿入する工程であって、密封小線源療法装置が、近位端と遠位端を有するカテーテル本体部材、カテーテル本体部材の遠位端近傍に配置された拡張可能な表面部材、および拡張可能な表面部材の内部に配置された放射線源を含む、工程;
切除された腔に処置フィードバックセンサを挿入する工程;
治療的効果のための最小指定吸収放射線量を標的組織に輸送する工程であって、標的組織が、拡張可能な表面部材と、拡張可能な表面部材から外側への最小距離との間で規定される、工程;ならびに
隣接組織を検知する工程であって、それにより、センサからの出力が、治療的放射線量の有効性をモニタリングするために使用される、工程。
【請求項48】
拡張可能な表面近傍の健常組織における壊死を減少させるまたは予防するために、密封小線源療法装置が、拡張可能な表面部材において制御放射線量を提供する、請求項47記載の方法。
【請求項49】
処置フィードバックセンサが密封小線源治療装置上に配置される、請求項47記載の方法。
【請求項50】
処置フィードバックセンサが拡張可能な表面部材上に配置される、請求項47記載の方法。
【請求項51】
処置フィードバックセンサが、切除された腔の壁面に配置される、請求項47記載の方法。
【請求項52】
処置フィードバックセンサが、装置に隣接する組織内に配置される、請求項47記載の方法。
【請求項53】
放射線量が指定線量範囲外である場合に、ユーザが警告を受ける、請求項47記載の方法。
【請求項54】
検知された放射線量が指定線量範囲外である場合に、放射線量が変更される、請求項53記載の方法。
【請求項55】
処置フィードバックセンサが、組織温度、酸素化、pH、治療剤濃度、およびサイトカイン濃度からなる群より選択される特徴の一つを測定する、請求項47記載の方法。
【請求項56】
治療剤が、装置周辺の組織に送達される、請求項47記載の方法。
【請求項57】
処置フィードバックセンサが、治療剤の送達をモニタリングする、請求項56記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−510508(P2007−510508A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539665(P2006−539665)
【出願日】平成16年11月5日(2004.11.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/036918
【国際公開番号】WO2005/046794
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(506002993)サイティック コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】