穀粒出荷設備
【課題】設定量に満たない量の容器間の移し替えを要することなく、効率の良い充填作業を可能とするとともに、充填された収容容器を容易に管理することが可能となる穀粒出荷設備を提供する。
【解決手段】穀粒出荷設備は、計量手段と穀粒の収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わるものである。
【解決手段】穀粒出荷設備は、計量手段と穀粒の収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒を袋毎に収容して出荷する設備を有する穀粒出荷設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
穀物乾燥調製施設は、特許文献1に示されるように、乾燥部、精製部、計量充填部等から構成され、生産者から受けた籾等の収穫穀粒を乾燥調製し、必要量の穀粒を収容容器に充填して出荷することができる。上記計量充填部は、フレキシブルコンテナ(フレキシブルコンテナバッグ)と称する大袋用の収容容器に充填するほかに、小容量の個袋に充填するために、合わせて2系統の計量ラインを備える。各計量ラインには、収容容器に設定量を充填するために、対応する容器の容量分の穀粒を受ける計量手段を介設する。それぞれの計量手段により、設定量の範囲内で穀粒を受けて定量充填することができる。
【0003】
まとめて取扱うべき1ロット分の充填作業は、個々のフレキシブルコンテナに設定量を充填し、最後のフレキシブルコンテナが充填途中で終了した際は、そのフレキシブルコンテナから半端な残量分を個袋用の計量ラインに再投入し、または手作業で、個袋にその収容量ずつ充填するべく移し替えを行う。
【0004】
しかし、このような穀粒の移し替えは、充填作業の流れを中断して作業効率の低下を招くのみならず、充填容器毎の管理番号の割付のやり直しによる管理負荷を伴うことから、情報処理や出荷作業が煩わしいものとなっていた。
【特許文献1】特開2005−66513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、1ロットとして取扱う穀粒を収容容器に充填する際に、設定量に満たない半端な残量分の穀粒について容器間の移し替えを要することなく、効率の良い充填作業を可能とするとともに、充填された収容容器を確実に識別管理することが可能となる穀粒出荷設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、設定量の穀粒を計量する計量手段と、該計量手段で計量した穀粒を収容する収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、穀粒の品種データと計量手段で計量した順番を示す整理番号とからなる穀粒データを収容容器毎に付与する穀粒データ付与手段を設け、該穀粒データ付与手段は前記整理番号を穀粒計量設備(M1,M2)別に付与する構成とし、穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切り替えた穀粒データを付与することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の構成により、設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段が設定量以下の穀粒量を計量したときには、前記切替手段が切り替わり、穀粒を設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給され、穀粒計量設備(M2)側の収容容器(5)に充填される。
【0009】
したがって、出荷時にまとめて取扱うべき1ロット分の穀粒を収容容器に充填する際に、穀粒計量設備(M1)の収容容器(3)について設定量ずつの穀粒を順次充填することができ、このとき穀粒計量設備(M1)の設定量に満たない半端な残量が生じても、設定量が小さい穀粒計量設備(M2)側の収容容器(5)に収容することで、連続してロット毎の出荷作業が可能となる。
すなわち、穀粒計量設備(M1)側の収容容器(3)に半端な残量をいったん収容してから該残量分の穀粒を他方の収容容器(5)に作業者が別途移し替え作業を要しないため、出荷時に容器間の移し替えに伴う煩わしさがなく、効率の良い出荷作業を行えるものである。
【0010】
請求項2の構成によると、穀粒計量設備(M1)の計量手段が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切替えた穀粒データを付与することで、収容容器が変更しても穀粒を品種毎に識別および管理をすることができる。また、切替手段が作動したときに作業者が穀粒データを変更する煩わしさがなく、データ入力ミスの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
穀物乾燥調製施設は、その一例を図1のシステム構成図に示すように、荷受部A、乾燥部B、放冷部C、調製籾摺部D、出荷包装部F等の各工程を搬送機器で順次接続し、荷受部Aに自主検定部Gを設けるとともに、各工程の機器それぞれから集塵部Hまでダクト接続して構成され、生産者から受入れた米、麦、大豆等の穀粒の乾燥調製を行い、指示に応じて出荷される。
【0012】
上記穀物乾燥調製施設の配置構成は、その一例を図2の平面図に示すように、搬入エリアA1に臨む荷受場A2からなる荷受部Aから、多数の乾燥機B1…による乾燥部B、多数の徐冷タンクC1…による放冷部Cが順に配置され、調製籾摺部Dを経て、フレキシブルコンテナ充填機F1と個袋充填機F2、F2および製品置場F3を伴う出荷包装部Fを搬出エリアF4に臨んで構成される。また、荷受部Aに接して自主検室G1による自主検定部Gを設け、さらに、湿式集塵装置H1による集塵部Hを別棟に構成する。
【0013】
これら各工程における情報処理は、図3の処理系統図に示すように、荷受部Aにおける荷受管理計算機J1、乾燥部Bを含む調製ラインシステムB〜Eにおける製品管理計算機J2、出荷包装部Fにおける総合管理計算機J3等によって構成される。この管理システムは、図4の管理画面例による乾燥作業記録等によって、その処理内容を容易に把握することができ、荷受から出荷までの全工程を通して製品のトレーサビリティを確保するべく構成する。
【0014】
具体的には、荷受管理計算機J1では、自主検査設備データを合わせ、生産者、荷受量、投入タンク、持分比、食味、品位等が取扱われ、荷受された穀粒を設定の投入タンク別に仕分け処理する。製品管理計算機J2では、荷受情報(タンク番号)に基づいて、調製情報、フレキシブルコンテナロッド番号、個袋ロッド番号が取扱われる。総合管理計算機J3では、フレキシブルコンテナ、個袋の充填処理と品質についての出荷管理を含む全工程の生産管理を行う。
【0015】
出荷包装部Fにおける収容容器の計量充填装置1は、システム構成図を図5に示すように、2系統の穀粒計量設備M1,M2より構成される。そして、前工程である調製籾摺部Dからの穀粒を切替弁2を介して2系統に切替え可能に構成している。一方の穀粒計量設備M1は、大容量の収容容器としてのフレキシブルコンテナと称するフレキシブルコンテナバッグ3に充填するためのフレキシブルコンテナ用計量部4とその前受タンク4tとを設け、他方には、フレキシブルコンテナ3より小容量の収容容器としての個袋5に充填するための個袋用計量部6とその前受タンク6tとを設けることにより、いずれかの収容容器3,5に充填先を選択可能に構成する。
【0016】
フレキシブルコンテナ用計量部4は、フレキシブルコンテナ3の収容量と対応する設定量の範囲内の穀粒を受けてフレキシブルコンテナ3に充填するための計量手段であり、そのシャッター付の排出口4sには、穀粒の供給先を2方向に切替可能な切替手段としての切替供給路7を設ける。この切替供給路7は、フレキシブルコンテナ装着口3aの側に常時連通し、また、フレキシブルコンテナ用計量部4に受けた穀粒量の計量結果が設定量に満たないときに個袋用計量部6の側に切替制御される切替弁7vを備える。
【0017】
個袋用計量部6は、他方の収容容器である個袋5の収容量と対応する設定量の範囲内の穀粒を受けて個袋5に充填するための計量手段であり、シャッタS3操作により前受タンク6tから案内路6gにより、または切替供給路7により受けた穀粒を個袋5の装着口5aに供給する。
【0018】
上記構成の計量充填装置1は、前工程の貯留タンクTで一時貯留されている穀粒を切替弁2によりフレキシブルコンテナ3または個袋5に充填先を選択することができる。選択された方の計量部4,6は、それぞれの設定量の穀粒を受け、装着口3a,5aに収容容器3,5を対応して装着することにより、順次充填することができる。
【0019】
フレキシブルコンテナ3の充填を選択した場合にあっては、上記同様にして設定量の範囲内の穀粒をフレキシブルコンテナ用計量部4に受けてフレキシブルコンテナ3に順次充填することができ、その穀粒が設定量に達しない半端な残量が生じた場合には、切替供給路7により個袋用計量手段6に穀粒の供給先が切替えられ、対応する設定量の範囲内の穀粒を同計量部6に受け、準備された個袋5に穀粒が順次充填される。
【0020】
したがって、まとめて取扱うべき1ロット分の穀粒を収容容器に充填する際に、フレキシブルコンテナ3をその装着口3aに配置することにより設定量ずつの穀粒を順次充填することができ、このとき設定量に満たない半端な残量が生じても、フレキシブルコンテナ3に半端な残量をいったん収容してから該残量分の穀粒を個袋5に作業者が別途移し替える作業を要しないため、出荷時に容器間の移し替えに伴う煩わしさがなく、効率の良い出荷作業を行える。1ロット分の穀粒について効率の良い充填作業および充填穀粒についての確実な管理が可能となる。
【0021】
次に、上記充填処理の際の管理システムについて説明する。
管理システムは、図6(a)の管理システム構成図に示すように、管理用タッチパネルPを備えた管理手段としての管理計算機J3により構成し、計量充填装置1のフレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6、および荷受計算機J1からデータを受けて管理情報を処理する。
【0022】
具体的には、管理計算機J3は、穀粒データ付与手段として、フレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6による個々の充填処理の都度、その順序と対応して整理番号を付与し、これに各種のデータを付加して識別コードを生成し、フレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6に備えた識別コードラベル発行機(不図示)により容器の管理ラベルをバーコード表示等により発行する。
【0023】
識別コードは、図6(b)に一例を示すように、充填処理の日付、ロット、品種、ランク、整理番号等によって形成される。整理番号は、容器種別と充填処理順序を表し、例えば、フレキシブルコンテナは001、個袋は101をそれぞれの開始番号とする。したがって、まとめて取扱うべき1ロットの穀粒をフレキシブルコンテナに順次充填する都度、対応して識別コードが割付けられ、半端な残量分は個袋に切替えることにより、対応して識別コードが割付けられる。
【0024】
充填処理の操作は、以下の手順(図7の表示例のタッチパネル)で行う。
(1)使用する穀粒計量設備(M1,M2)を選択する。
(2)貯留タンクT1の排出シャッタS1開の指示により前受タンク4tへデータが複写されるとともに、貯留タンクT1内の穀粒が前受タンク4tに供給される。
(3)前受タンク4tのシャッタS2が開いてフレキシブルコンテナ用計量部4に穀粒が供給されるとバーコードが発行され、フレキシブルコンテナ用計量部4の計量が開始される。
(4)フレキシブルコンテナ用計量部4で定量になると、穀粒はフレキシブルコンテナ3へ排出され、「1袋」がデータ表示され、計量データとして管理計算機J3にストックされる。
(5)次の充填分を計量して端量になると、切替弁7vが切替わって穀粒の供給先を個袋用計量機6に切替えることにより個袋5へ排出され、同じ品種データの続きデータとして個袋の整理番号が付与されたバーコードが自動的に発行される。
【0025】
上記管理システムにより、複数の計量ラインによって穀粒を充填する際に、個々の識別コードが充填作業と対応して管理手段により順次付与されるので、識別コードと充填容器との対応が確保される。したがって、フレキシブルコンテナ計量時の端量分をフレキシブルコンテナに排出してから個袋に移し替えることにより発生する識別ラベルの再発行や旧データの削除等の煩雑な操作およびデータ処理の増大を招くことなく、効率よく信頼性の高い穀粒管理が可能となる。
【0026】
(荷受処理)
次に、荷受処理について説明する。
受入前検査において、あらかじめ内部品位や水分等の判定を行い、検査結果(受入可能)、検査NO(データ)を荷受計算機J1へ転送し、実際の荷受時に検査NOを入力することにより、荷受可能物のみを受付可能に制御する。
【0027】
その具体的な手順は次のとおりである。
1.事前に荷受者は検査され、検査NOを取得する。(荷受計算機J1へ転送)
2.実荷受時には、個人識別と品種等のデータを入力し、その後、検査NOを入力すると検査データと照合され、荷受可能か否か自動判定される。
3.可能と判断された場合のみ、通常の荷受が開始される。
【0028】
このように、荷受者、品種、検査NOを荷受時に照会することによって荷受不可の判定が可能となるので、間違ってホッパーに入れた場合には荷受が開始されないので、不良品の混入を防止できる。事前検査で水分も計測する場合には、荷受後の処理中止を回避できるので効率的である。また、荷受計量機の水分計やサンプルの必要がないので、処理時間が速くなる。
【0029】
上記処理に対し、従来の荷受処理は、検査が事前検査でも可能データは荷受計量機とリンクしていないことから、どんなものでも荷受可能であるので、注意を怠ると不良物と混ざってしまう。また、水分は、今まで荷受計量機からのサンプルで行っていたが、玄米の場合には籾のような極端なばらつきが無いので一部のサンプルでも良いが、計量機の水分計を使用していたため、処理時間が長く効率が悪いという問題があったが、そのような問題を解決することができる。
【0030】
また、別の荷受方法を次のとおり構成することができる。
施設の荷受において、受入前検査であらかじめ内部品位や水分等の判定を行い、荷受可能と判断される物の検査(データ)を荷受計算機J1へ転送するとともに、検査ラベル(ホログラム等で人間が読み取れないラベル)を2枚発行し、現物と荷受受付票に貼り付ける(伝票発行でもよい)。実際荷受時には、この検査ラベルを読取り、荷受可能と判断された物のみ通常荷受ができる。
【0031】
具体的な処理手順は次のとおりである。
1.事前に荷受者は検査され、検査ラベル(伝票)を取得する。
(荷受計算機へ転送=荷受計量機やデータ管理用計算機等)
2.実荷受時には、個人識別と品種等のデータを入力し、その後、検査NOを入力すると検査データと照合され、荷受可能か否か自動判定される。(全てをラベル読取りにしてもよい)
3.可能と判断された場合のみ、通常の荷受が開始される。
また、信頼性を高めるために、荷受時には2枚1組の両方を読取らなければ受付、照会できないシステムにしてもよい。
【0032】
上記方法により、荷受者、品種、検査NOを荷受時に照会し、荷受不可の判定がされるので、間違ってホッパーに入れた場合には荷受が開始されないので、不良品の混入を防止できる。また、不正データの防止ができ、偽装が難しい。さらに、現物と人が入れ替わると荷受が開始されないので、間違いがなくなる。
【0033】
これに対し、従来の方法にあっては、事前検査を行っても、現物と受付の照合は人の注意に頼っている。しかし、検査ラベルを読み取れば自動的に判断できるので、間違いがなくなる。また、故意に不正を働くことが難しいので、検査データの信頼性が高い。トレーサビリティ対応施設においては、データの信頼度が低いと意味が無い。
【0034】
(籾摺調製システム)
次に、共同乾燥施設の籾摺調製システムについて説明する。
共同乾燥施設は、別例の平面図を図8に示すように、荷受設備A、乾燥設備B、籾摺調製設備D、出荷設備F、集塵設備H等から構成される。籾摺調製設備Dによる籾摺調製システムは、色彩選別機11を中心に、一方に籾摺プラント12、その180度反対側に出荷設備Fの出荷タンク13、左右に屑米タンク14、流量調整タンク15を配置して構成する。このように構成することにより、色彩選別機11、各種タンクの羅列に伴う昇降用の中継EV等が多くなるという問題が解決されてコストアップを抑えることができる。
【0035】
(その他)
その他に、籾殻庫を2階に構成することにより、その下を通路として使用することができる。
従来は、籾殻庫は籾殻庫として、通路は通路として考え、トータル的(建築を含めて)に考えてなかったのでイニシャルコストは高かった。しかし、施設の場合、機械と建築の両方でコストがはじかれるので、籾殻庫といえども、色々な使用方法を考える必要がある。籾殻庫は、機械棟とは異なり、連続作業はないので、使用していないときに通路としての活用は必要である。敷地が狭い場合は特に有効である。
【0036】
また、色彩選別、異物除去装置、籾摺システム、麦調整システム等の施設の中で色彩選別機11を中央に配置する例や、その施設の中で、色彩選別、異物除去装置を必ず通るようにレイアウト構成してもよい。このレイアウトでは、その機器の前後左右に籾摺調製機器、麦調整機器、一次貯留タンク、外部投入ホッパおよび出荷タンクを配置し、それぞれの機器から全て色彩選別、異物除去装置へ行くラインが設定できる設計システムとなる。
【0037】
(乾燥設備)
次に、乾燥設備について説明する。
乾燥機の台数が多い場合の構成例は、乾燥機21…を二列にしかも千鳥に配置し、乾燥機排塵ダクト22…を乾燥機21…の間に配管する。
乾燥機の台数が多い場合は、乾燥機を対向に置いたり、または、一直線上に配置しており、建築物も非常に細長い形状となったりして敷地に制約されることも多くなり、対向に配置すると乾燥機の排塵ダクトが複雑となったりしていたが、上記レイアウトにより、乾燥機21…の設置面積が少なく済むとともに、排塵ダクト22…がシンプルとなり、工事費もすくなくて済む。
【0038】
また、上記乾燥機21…は、乾燥設備の平面図を図9に示すように、二列にしかも千鳥に配置し、その一系列の乾燥機を放冷タンクとして使用するように構成する。
従来は、共同乾燥施設の色々な異なる機材を現場で据え付ける場合に、工程をしっかり決めて実施しないと工事日数が大幅にかかり、色々の種類でしかも少量であれば、製作コストも削減できないという問題があった。
【0039】
しかし、上記構成とすることにより、乾燥機他色々なタンクの据付工事が発生する場合にも同じものを組立て、それを異なる機能のものとして使用できれば、組立工数の削減が可能となるとともに製作工数の削減となり、イニシャルコストの低減化が図れる。
【0040】
さらに、乾燥設備については、そのシステム構成図を図10に示すように、乾燥機21…を二列にしかも千鳥に配置し、この二系列の乾燥機21…を乾燥機ないしはタンクとして自由に設定できるシステムとして構成する。
【0041】
従来は、乾燥機と放冷タンクとを機能を決めてレイアウトしていたので、乾燥後に放冷タンクに投入後、水分が戻ったり、未乾燥であった場合は再度乾燥機へリターンする回路が必要であった。また、色々な異なる機材を現場で据え付ける場合に、工程をしっかり決めて実施しないと工事日数が大幅にかかり、色々の種類でしかも少量であれば製作コストも削減できないという問題や、機能を限定すると荷受変動に対応しきれないという問題があった。
【0042】
しかし、上記のように、放冷タンクとして乾燥機を設置しているので、上記のような場合もリターンすることなくタンクで乾燥することができ、円滑な運営ができる。また、乾燥機他色々なタンクの据付工事が発生する場合にも同じものを組立て、それを異なる機能のものとして使用できれば、組立工数の削減が可能となるとともに製作工数の削減となり、イニシャルコストの低減化が図れる。
【0043】
貯留ビン施設については、その二系列のビンにおいて、中仕切り(風洞部)のパネルを除去して1台の送風機により構成する。
従来は、二系列のビンの風洞の中仕切りパネルはそのままで、送風機も2台を配置することにより高コストとなっていた。
しかし、上記構成とすることにより、2台の送風機が1台となりコストダウンとなる上に、風洞部の中仕切りパネルがなくなるのでさらにコストダウンになり、なおかつ、人が通るために広くなる。
【0044】
(バケットコンベヤ)
次に、バケットコンベヤについて説明する。
バケットコンベヤ31は、図11の要部側面図に示すように、バケットベルト32が切れたときの落下防止インターロック33を設ける。詳細には、バケット31bの逆行動作を検出可能な検出アーム34aとリミットスイッチ34とをケース35に取付け、その感知信号に応じてエレベータの前の機械やエレベータのインターロックを掛けるように構成する。
【0045】
バケットベルト32が切れたときは、従来は籾等が詰まるまで判らなかったが、リミットスイッチ34の感知信号に応じて本体と周辺機器のインターロックを行うことができるので、その後の復旧や掃除の工数低減、機械保護等の効果がある。
【0046】
また、上記バケットコンベヤ31について、図12の正面図(a)、内部構成側面図(b)に示すように、直列接続されたケース35…の2段毎に落下防止装置36を取付ける。落下防止装置36の詳細は、図12(c)の拡大側面図のように、ベルト32の上昇側に落下防止用の開閉プレート36pと復帰ばね36s等を設けて落下を防止しつつ、通常の上昇方向の周回動作を確保する。各ケース35には引抜き用の点検口35cを形成する。
【0047】
バケットコンベヤ31は、金車の逆転防止により逆止されるが、バケットベルト32が切れたときは逆転防止によっても効果が無く、また、バケットベルト32が切れたときは、バケットに荷が入っている上昇側の重さで引っ張られ、上記開閉プレート36pによって保持されることにより、少なくとも上昇側部分の落下を防止することができる。
【0048】
バケットコンベヤ31の下降側については、図13の拡大側面図のように、シリンダ駆動によって展開動作する開閉プレート36cを設ける。この開閉プレート36cは、通常の下降方向の周回動作を確保しつつ、検出信号によってシリンダ駆動により下降側のバケット31bを保持するべく展開動作させる。
【0049】
ベルト32が切れたときは、ケース35内に詰まって抜けないので、従来は、滑落場所に当たりを付けてケースに穴を開けて復旧していたが、上記構成により、ベルト32が切れても損害を最小限度に抑えることができるので、復旧のための工数、費用、機械の保護の点で非常に有効である。
【0050】
(異物除去装置)
次に、異物除去装置について説明する。
回転網式の異物除去装置41において、図14の内部構成側面図に示すように、製品出口部41eの網42mの後半部にセンサ43を設け、このセンサ43のオン・オフの条件により回転数を自動的に増減する。選別網42は円筒状のパンチングメタルで縁はフラットバーにて構成される。
【0051】
その詳細動作は次のとおりである。
初期状態においては、基準回転数にて起動処理する。センサ43が一定時間オンしなかったら回転数を下げ、センサオンまで下げる。処理中にオンしたら回転数を一定量アップする。オンしなくなるまで回転数をアップさせる。一定時間経過後、回転数を上げても解消されない場合は警報を出すように構成する。
【0052】
従来の回転式異物除去装置は、処理ラインの流量の増がある場合に、いちいち回転数を変えなければ処理できなくなり、そうなると異物出口に製品が流れてしまい、製品の歩留まりが落ち、ごみになるという事態に至る。
しかし、上記構成とすることにより、薄く全体に流すことで選別が良くなり、また、処理中の途中での流量変動があった場合にも、選別機の調整の必要なしに対応できる。
【0053】
また、2つのセンサを用いる例については、上記回転式異物除去装置41において、製品出口部41eの網42mの中間部にもセンサ43aを設け、これらのセンサ43,43aのオン・オフ条件により回転数を自動的に増減する。
【0054】
その詳細動作は次のとおりである。
初期状態においては、基準回転数にて起動処理する。処理途中に中間部センサ43aがオンで、後半部センサ43がオフならばそのままの回転とする。処理途中に中間部センサ43aがオンで、後半部センサ43もオンならば一定回転数をアップする。処理途中に中間部センサ43aがオフならば一定回転数をダウンする。一定時間経過後、回転数を上げても両センサ43,43aともオンの場合は警報を出すように構成する。
このように構成することによっても上記同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】穀物乾燥調製施設の一例を示すシステム構成図である。
【図2】図1の穀物乾燥調製施設の配置構成の一例を示す平面図である。
【図3】各工程における情報処理系統図である。
【図4】各管理システムの処理記録の管理画面例である。
【図5】計量充填装置のシステム構成図である。
【図6】管理システム構成図(a)および管理データの一例を示す識別コード(b)である。
【図7】充填処理用のタッチパネルの表示例である。
【図8】別例の共同乾燥施設の平面図である。
【図9】乾燥設備の平面図である。
【図10】乾燥設備のシステム構成図である。
【図11】バケットコンベヤの要部側面図である。
【図12】バケットコンベヤの要部正面図(a)、その内部構成側面図(b)および拡大側面図(c)である。
【図13】バケットコンベヤの下降側の拡大側面図である。
【図14】回転網式の異物除去装置の内部構成側面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 計量充填装置
2 切替弁
3 フレキシブルコンテナ(収容容器)
3a フレキシブルコンテナ装着口
4 フレキシブルコンテナ用計量部(計量手段)
4s 排出口
5 個袋(収容容器)
5a 装着口
6 個袋用計量部(計量手段)
7 切替供給路(切替手段)
7v 切替弁
11 色彩選別機
12 籾摺プラント
21 乾燥機
22 乾燥機排塵ダクト
31 バケットコンベヤ
32 バケットベルト
41 異物除去装置
42 選別網
43,43a センサ
43,43a 両センサ
A 荷受部(荷受設備)
B 乾燥部(調製ライン)
C 放冷部(調製ライン)
D 調製籾摺部(籾摺調製設備)
F 出荷包装部(出荷設備)
F1 フレキシブルコンテナ充填機
F2 個袋充填機
G 自主検定部
H 湿式集塵部
J1 荷受計算機
J2 製品管理
J3 総合管理計算機(穀粒データ付与手段)
M1,M2 穀粒計量設備
NO 検査番号
P 管理用タッチパネル
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀粒を袋毎に収容して出荷する設備を有する穀粒出荷設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
穀物乾燥調製施設は、特許文献1に示されるように、乾燥部、精製部、計量充填部等から構成され、生産者から受けた籾等の収穫穀粒を乾燥調製し、必要量の穀粒を収容容器に充填して出荷することができる。上記計量充填部は、フレキシブルコンテナ(フレキシブルコンテナバッグ)と称する大袋用の収容容器に充填するほかに、小容量の個袋に充填するために、合わせて2系統の計量ラインを備える。各計量ラインには、収容容器に設定量を充填するために、対応する容器の容量分の穀粒を受ける計量手段を介設する。それぞれの計量手段により、設定量の範囲内で穀粒を受けて定量充填することができる。
【0003】
まとめて取扱うべき1ロット分の充填作業は、個々のフレキシブルコンテナに設定量を充填し、最後のフレキシブルコンテナが充填途中で終了した際は、そのフレキシブルコンテナから半端な残量分を個袋用の計量ラインに再投入し、または手作業で、個袋にその収容量ずつ充填するべく移し替えを行う。
【0004】
しかし、このような穀粒の移し替えは、充填作業の流れを中断して作業効率の低下を招くのみならず、充填容器毎の管理番号の割付のやり直しによる管理負荷を伴うことから、情報処理や出荷作業が煩わしいものとなっていた。
【特許文献1】特開2005−66513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、1ロットとして取扱う穀粒を収容容器に充填する際に、設定量に満たない半端な残量分の穀粒について容器間の移し替えを要することなく、効率の良い充填作業を可能とするとともに、充填された収容容器を確実に識別管理することが可能となる穀粒出荷設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、設定量の穀粒を計量する計量手段と、該計量手段で計量した穀粒を収容する収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、穀粒の品種データと計量手段で計量した順番を示す整理番号とからなる穀粒データを収容容器毎に付与する穀粒データ付与手段を設け、該穀粒データ付与手段は前記整理番号を穀粒計量設備(M1,M2)別に付与する構成とし、穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切り替えた穀粒データを付与することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1の構成により、設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段が設定量以下の穀粒量を計量したときには、前記切替手段が切り替わり、穀粒を設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給され、穀粒計量設備(M2)側の収容容器(5)に充填される。
【0009】
したがって、出荷時にまとめて取扱うべき1ロット分の穀粒を収容容器に充填する際に、穀粒計量設備(M1)の収容容器(3)について設定量ずつの穀粒を順次充填することができ、このとき穀粒計量設備(M1)の設定量に満たない半端な残量が生じても、設定量が小さい穀粒計量設備(M2)側の収容容器(5)に収容することで、連続してロット毎の出荷作業が可能となる。
すなわち、穀粒計量設備(M1)側の収容容器(3)に半端な残量をいったん収容してから該残量分の穀粒を他方の収容容器(5)に作業者が別途移し替え作業を要しないため、出荷時に容器間の移し替えに伴う煩わしさがなく、効率の良い出荷作業を行えるものである。
【0010】
請求項2の構成によると、穀粒計量設備(M1)の計量手段が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切替えた穀粒データを付与することで、収容容器が変更しても穀粒を品種毎に識別および管理をすることができる。また、切替手段が作動したときに作業者が穀粒データを変更する煩わしさがなく、データ入力ミスの発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
穀物乾燥調製施設は、その一例を図1のシステム構成図に示すように、荷受部A、乾燥部B、放冷部C、調製籾摺部D、出荷包装部F等の各工程を搬送機器で順次接続し、荷受部Aに自主検定部Gを設けるとともに、各工程の機器それぞれから集塵部Hまでダクト接続して構成され、生産者から受入れた米、麦、大豆等の穀粒の乾燥調製を行い、指示に応じて出荷される。
【0012】
上記穀物乾燥調製施設の配置構成は、その一例を図2の平面図に示すように、搬入エリアA1に臨む荷受場A2からなる荷受部Aから、多数の乾燥機B1…による乾燥部B、多数の徐冷タンクC1…による放冷部Cが順に配置され、調製籾摺部Dを経て、フレキシブルコンテナ充填機F1と個袋充填機F2、F2および製品置場F3を伴う出荷包装部Fを搬出エリアF4に臨んで構成される。また、荷受部Aに接して自主検室G1による自主検定部Gを設け、さらに、湿式集塵装置H1による集塵部Hを別棟に構成する。
【0013】
これら各工程における情報処理は、図3の処理系統図に示すように、荷受部Aにおける荷受管理計算機J1、乾燥部Bを含む調製ラインシステムB〜Eにおける製品管理計算機J2、出荷包装部Fにおける総合管理計算機J3等によって構成される。この管理システムは、図4の管理画面例による乾燥作業記録等によって、その処理内容を容易に把握することができ、荷受から出荷までの全工程を通して製品のトレーサビリティを確保するべく構成する。
【0014】
具体的には、荷受管理計算機J1では、自主検査設備データを合わせ、生産者、荷受量、投入タンク、持分比、食味、品位等が取扱われ、荷受された穀粒を設定の投入タンク別に仕分け処理する。製品管理計算機J2では、荷受情報(タンク番号)に基づいて、調製情報、フレキシブルコンテナロッド番号、個袋ロッド番号が取扱われる。総合管理計算機J3では、フレキシブルコンテナ、個袋の充填処理と品質についての出荷管理を含む全工程の生産管理を行う。
【0015】
出荷包装部Fにおける収容容器の計量充填装置1は、システム構成図を図5に示すように、2系統の穀粒計量設備M1,M2より構成される。そして、前工程である調製籾摺部Dからの穀粒を切替弁2を介して2系統に切替え可能に構成している。一方の穀粒計量設備M1は、大容量の収容容器としてのフレキシブルコンテナと称するフレキシブルコンテナバッグ3に充填するためのフレキシブルコンテナ用計量部4とその前受タンク4tとを設け、他方には、フレキシブルコンテナ3より小容量の収容容器としての個袋5に充填するための個袋用計量部6とその前受タンク6tとを設けることにより、いずれかの収容容器3,5に充填先を選択可能に構成する。
【0016】
フレキシブルコンテナ用計量部4は、フレキシブルコンテナ3の収容量と対応する設定量の範囲内の穀粒を受けてフレキシブルコンテナ3に充填するための計量手段であり、そのシャッター付の排出口4sには、穀粒の供給先を2方向に切替可能な切替手段としての切替供給路7を設ける。この切替供給路7は、フレキシブルコンテナ装着口3aの側に常時連通し、また、フレキシブルコンテナ用計量部4に受けた穀粒量の計量結果が設定量に満たないときに個袋用計量部6の側に切替制御される切替弁7vを備える。
【0017】
個袋用計量部6は、他方の収容容器である個袋5の収容量と対応する設定量の範囲内の穀粒を受けて個袋5に充填するための計量手段であり、シャッタS3操作により前受タンク6tから案内路6gにより、または切替供給路7により受けた穀粒を個袋5の装着口5aに供給する。
【0018】
上記構成の計量充填装置1は、前工程の貯留タンクTで一時貯留されている穀粒を切替弁2によりフレキシブルコンテナ3または個袋5に充填先を選択することができる。選択された方の計量部4,6は、それぞれの設定量の穀粒を受け、装着口3a,5aに収容容器3,5を対応して装着することにより、順次充填することができる。
【0019】
フレキシブルコンテナ3の充填を選択した場合にあっては、上記同様にして設定量の範囲内の穀粒をフレキシブルコンテナ用計量部4に受けてフレキシブルコンテナ3に順次充填することができ、その穀粒が設定量に達しない半端な残量が生じた場合には、切替供給路7により個袋用計量手段6に穀粒の供給先が切替えられ、対応する設定量の範囲内の穀粒を同計量部6に受け、準備された個袋5に穀粒が順次充填される。
【0020】
したがって、まとめて取扱うべき1ロット分の穀粒を収容容器に充填する際に、フレキシブルコンテナ3をその装着口3aに配置することにより設定量ずつの穀粒を順次充填することができ、このとき設定量に満たない半端な残量が生じても、フレキシブルコンテナ3に半端な残量をいったん収容してから該残量分の穀粒を個袋5に作業者が別途移し替える作業を要しないため、出荷時に容器間の移し替えに伴う煩わしさがなく、効率の良い出荷作業を行える。1ロット分の穀粒について効率の良い充填作業および充填穀粒についての確実な管理が可能となる。
【0021】
次に、上記充填処理の際の管理システムについて説明する。
管理システムは、図6(a)の管理システム構成図に示すように、管理用タッチパネルPを備えた管理手段としての管理計算機J3により構成し、計量充填装置1のフレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6、および荷受計算機J1からデータを受けて管理情報を処理する。
【0022】
具体的には、管理計算機J3は、穀粒データ付与手段として、フレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6による個々の充填処理の都度、その順序と対応して整理番号を付与し、これに各種のデータを付加して識別コードを生成し、フレキシブルコンテナ用計量部4、個袋用計量部6に備えた識別コードラベル発行機(不図示)により容器の管理ラベルをバーコード表示等により発行する。
【0023】
識別コードは、図6(b)に一例を示すように、充填処理の日付、ロット、品種、ランク、整理番号等によって形成される。整理番号は、容器種別と充填処理順序を表し、例えば、フレキシブルコンテナは001、個袋は101をそれぞれの開始番号とする。したがって、まとめて取扱うべき1ロットの穀粒をフレキシブルコンテナに順次充填する都度、対応して識別コードが割付けられ、半端な残量分は個袋に切替えることにより、対応して識別コードが割付けられる。
【0024】
充填処理の操作は、以下の手順(図7の表示例のタッチパネル)で行う。
(1)使用する穀粒計量設備(M1,M2)を選択する。
(2)貯留タンクT1の排出シャッタS1開の指示により前受タンク4tへデータが複写されるとともに、貯留タンクT1内の穀粒が前受タンク4tに供給される。
(3)前受タンク4tのシャッタS2が開いてフレキシブルコンテナ用計量部4に穀粒が供給されるとバーコードが発行され、フレキシブルコンテナ用計量部4の計量が開始される。
(4)フレキシブルコンテナ用計量部4で定量になると、穀粒はフレキシブルコンテナ3へ排出され、「1袋」がデータ表示され、計量データとして管理計算機J3にストックされる。
(5)次の充填分を計量して端量になると、切替弁7vが切替わって穀粒の供給先を個袋用計量機6に切替えることにより個袋5へ排出され、同じ品種データの続きデータとして個袋の整理番号が付与されたバーコードが自動的に発行される。
【0025】
上記管理システムにより、複数の計量ラインによって穀粒を充填する際に、個々の識別コードが充填作業と対応して管理手段により順次付与されるので、識別コードと充填容器との対応が確保される。したがって、フレキシブルコンテナ計量時の端量分をフレキシブルコンテナに排出してから個袋に移し替えることにより発生する識別ラベルの再発行や旧データの削除等の煩雑な操作およびデータ処理の増大を招くことなく、効率よく信頼性の高い穀粒管理が可能となる。
【0026】
(荷受処理)
次に、荷受処理について説明する。
受入前検査において、あらかじめ内部品位や水分等の判定を行い、検査結果(受入可能)、検査NO(データ)を荷受計算機J1へ転送し、実際の荷受時に検査NOを入力することにより、荷受可能物のみを受付可能に制御する。
【0027】
その具体的な手順は次のとおりである。
1.事前に荷受者は検査され、検査NOを取得する。(荷受計算機J1へ転送)
2.実荷受時には、個人識別と品種等のデータを入力し、その後、検査NOを入力すると検査データと照合され、荷受可能か否か自動判定される。
3.可能と判断された場合のみ、通常の荷受が開始される。
【0028】
このように、荷受者、品種、検査NOを荷受時に照会することによって荷受不可の判定が可能となるので、間違ってホッパーに入れた場合には荷受が開始されないので、不良品の混入を防止できる。事前検査で水分も計測する場合には、荷受後の処理中止を回避できるので効率的である。また、荷受計量機の水分計やサンプルの必要がないので、処理時間が速くなる。
【0029】
上記処理に対し、従来の荷受処理は、検査が事前検査でも可能データは荷受計量機とリンクしていないことから、どんなものでも荷受可能であるので、注意を怠ると不良物と混ざってしまう。また、水分は、今まで荷受計量機からのサンプルで行っていたが、玄米の場合には籾のような極端なばらつきが無いので一部のサンプルでも良いが、計量機の水分計を使用していたため、処理時間が長く効率が悪いという問題があったが、そのような問題を解決することができる。
【0030】
また、別の荷受方法を次のとおり構成することができる。
施設の荷受において、受入前検査であらかじめ内部品位や水分等の判定を行い、荷受可能と判断される物の検査(データ)を荷受計算機J1へ転送するとともに、検査ラベル(ホログラム等で人間が読み取れないラベル)を2枚発行し、現物と荷受受付票に貼り付ける(伝票発行でもよい)。実際荷受時には、この検査ラベルを読取り、荷受可能と判断された物のみ通常荷受ができる。
【0031】
具体的な処理手順は次のとおりである。
1.事前に荷受者は検査され、検査ラベル(伝票)を取得する。
(荷受計算機へ転送=荷受計量機やデータ管理用計算機等)
2.実荷受時には、個人識別と品種等のデータを入力し、その後、検査NOを入力すると検査データと照合され、荷受可能か否か自動判定される。(全てをラベル読取りにしてもよい)
3.可能と判断された場合のみ、通常の荷受が開始される。
また、信頼性を高めるために、荷受時には2枚1組の両方を読取らなければ受付、照会できないシステムにしてもよい。
【0032】
上記方法により、荷受者、品種、検査NOを荷受時に照会し、荷受不可の判定がされるので、間違ってホッパーに入れた場合には荷受が開始されないので、不良品の混入を防止できる。また、不正データの防止ができ、偽装が難しい。さらに、現物と人が入れ替わると荷受が開始されないので、間違いがなくなる。
【0033】
これに対し、従来の方法にあっては、事前検査を行っても、現物と受付の照合は人の注意に頼っている。しかし、検査ラベルを読み取れば自動的に判断できるので、間違いがなくなる。また、故意に不正を働くことが難しいので、検査データの信頼性が高い。トレーサビリティ対応施設においては、データの信頼度が低いと意味が無い。
【0034】
(籾摺調製システム)
次に、共同乾燥施設の籾摺調製システムについて説明する。
共同乾燥施設は、別例の平面図を図8に示すように、荷受設備A、乾燥設備B、籾摺調製設備D、出荷設備F、集塵設備H等から構成される。籾摺調製設備Dによる籾摺調製システムは、色彩選別機11を中心に、一方に籾摺プラント12、その180度反対側に出荷設備Fの出荷タンク13、左右に屑米タンク14、流量調整タンク15を配置して構成する。このように構成することにより、色彩選別機11、各種タンクの羅列に伴う昇降用の中継EV等が多くなるという問題が解決されてコストアップを抑えることができる。
【0035】
(その他)
その他に、籾殻庫を2階に構成することにより、その下を通路として使用することができる。
従来は、籾殻庫は籾殻庫として、通路は通路として考え、トータル的(建築を含めて)に考えてなかったのでイニシャルコストは高かった。しかし、施設の場合、機械と建築の両方でコストがはじかれるので、籾殻庫といえども、色々な使用方法を考える必要がある。籾殻庫は、機械棟とは異なり、連続作業はないので、使用していないときに通路としての活用は必要である。敷地が狭い場合は特に有効である。
【0036】
また、色彩選別、異物除去装置、籾摺システム、麦調整システム等の施設の中で色彩選別機11を中央に配置する例や、その施設の中で、色彩選別、異物除去装置を必ず通るようにレイアウト構成してもよい。このレイアウトでは、その機器の前後左右に籾摺調製機器、麦調整機器、一次貯留タンク、外部投入ホッパおよび出荷タンクを配置し、それぞれの機器から全て色彩選別、異物除去装置へ行くラインが設定できる設計システムとなる。
【0037】
(乾燥設備)
次に、乾燥設備について説明する。
乾燥機の台数が多い場合の構成例は、乾燥機21…を二列にしかも千鳥に配置し、乾燥機排塵ダクト22…を乾燥機21…の間に配管する。
乾燥機の台数が多い場合は、乾燥機を対向に置いたり、または、一直線上に配置しており、建築物も非常に細長い形状となったりして敷地に制約されることも多くなり、対向に配置すると乾燥機の排塵ダクトが複雑となったりしていたが、上記レイアウトにより、乾燥機21…の設置面積が少なく済むとともに、排塵ダクト22…がシンプルとなり、工事費もすくなくて済む。
【0038】
また、上記乾燥機21…は、乾燥設備の平面図を図9に示すように、二列にしかも千鳥に配置し、その一系列の乾燥機を放冷タンクとして使用するように構成する。
従来は、共同乾燥施設の色々な異なる機材を現場で据え付ける場合に、工程をしっかり決めて実施しないと工事日数が大幅にかかり、色々の種類でしかも少量であれば、製作コストも削減できないという問題があった。
【0039】
しかし、上記構成とすることにより、乾燥機他色々なタンクの据付工事が発生する場合にも同じものを組立て、それを異なる機能のものとして使用できれば、組立工数の削減が可能となるとともに製作工数の削減となり、イニシャルコストの低減化が図れる。
【0040】
さらに、乾燥設備については、そのシステム構成図を図10に示すように、乾燥機21…を二列にしかも千鳥に配置し、この二系列の乾燥機21…を乾燥機ないしはタンクとして自由に設定できるシステムとして構成する。
【0041】
従来は、乾燥機と放冷タンクとを機能を決めてレイアウトしていたので、乾燥後に放冷タンクに投入後、水分が戻ったり、未乾燥であった場合は再度乾燥機へリターンする回路が必要であった。また、色々な異なる機材を現場で据え付ける場合に、工程をしっかり決めて実施しないと工事日数が大幅にかかり、色々の種類でしかも少量であれば製作コストも削減できないという問題や、機能を限定すると荷受変動に対応しきれないという問題があった。
【0042】
しかし、上記のように、放冷タンクとして乾燥機を設置しているので、上記のような場合もリターンすることなくタンクで乾燥することができ、円滑な運営ができる。また、乾燥機他色々なタンクの据付工事が発生する場合にも同じものを組立て、それを異なる機能のものとして使用できれば、組立工数の削減が可能となるとともに製作工数の削減となり、イニシャルコストの低減化が図れる。
【0043】
貯留ビン施設については、その二系列のビンにおいて、中仕切り(風洞部)のパネルを除去して1台の送風機により構成する。
従来は、二系列のビンの風洞の中仕切りパネルはそのままで、送風機も2台を配置することにより高コストとなっていた。
しかし、上記構成とすることにより、2台の送風機が1台となりコストダウンとなる上に、風洞部の中仕切りパネルがなくなるのでさらにコストダウンになり、なおかつ、人が通るために広くなる。
【0044】
(バケットコンベヤ)
次に、バケットコンベヤについて説明する。
バケットコンベヤ31は、図11の要部側面図に示すように、バケットベルト32が切れたときの落下防止インターロック33を設ける。詳細には、バケット31bの逆行動作を検出可能な検出アーム34aとリミットスイッチ34とをケース35に取付け、その感知信号に応じてエレベータの前の機械やエレベータのインターロックを掛けるように構成する。
【0045】
バケットベルト32が切れたときは、従来は籾等が詰まるまで判らなかったが、リミットスイッチ34の感知信号に応じて本体と周辺機器のインターロックを行うことができるので、その後の復旧や掃除の工数低減、機械保護等の効果がある。
【0046】
また、上記バケットコンベヤ31について、図12の正面図(a)、内部構成側面図(b)に示すように、直列接続されたケース35…の2段毎に落下防止装置36を取付ける。落下防止装置36の詳細は、図12(c)の拡大側面図のように、ベルト32の上昇側に落下防止用の開閉プレート36pと復帰ばね36s等を設けて落下を防止しつつ、通常の上昇方向の周回動作を確保する。各ケース35には引抜き用の点検口35cを形成する。
【0047】
バケットコンベヤ31は、金車の逆転防止により逆止されるが、バケットベルト32が切れたときは逆転防止によっても効果が無く、また、バケットベルト32が切れたときは、バケットに荷が入っている上昇側の重さで引っ張られ、上記開閉プレート36pによって保持されることにより、少なくとも上昇側部分の落下を防止することができる。
【0048】
バケットコンベヤ31の下降側については、図13の拡大側面図のように、シリンダ駆動によって展開動作する開閉プレート36cを設ける。この開閉プレート36cは、通常の下降方向の周回動作を確保しつつ、検出信号によってシリンダ駆動により下降側のバケット31bを保持するべく展開動作させる。
【0049】
ベルト32が切れたときは、ケース35内に詰まって抜けないので、従来は、滑落場所に当たりを付けてケースに穴を開けて復旧していたが、上記構成により、ベルト32が切れても損害を最小限度に抑えることができるので、復旧のための工数、費用、機械の保護の点で非常に有効である。
【0050】
(異物除去装置)
次に、異物除去装置について説明する。
回転網式の異物除去装置41において、図14の内部構成側面図に示すように、製品出口部41eの網42mの後半部にセンサ43を設け、このセンサ43のオン・オフの条件により回転数を自動的に増減する。選別網42は円筒状のパンチングメタルで縁はフラットバーにて構成される。
【0051】
その詳細動作は次のとおりである。
初期状態においては、基準回転数にて起動処理する。センサ43が一定時間オンしなかったら回転数を下げ、センサオンまで下げる。処理中にオンしたら回転数を一定量アップする。オンしなくなるまで回転数をアップさせる。一定時間経過後、回転数を上げても解消されない場合は警報を出すように構成する。
【0052】
従来の回転式異物除去装置は、処理ラインの流量の増がある場合に、いちいち回転数を変えなければ処理できなくなり、そうなると異物出口に製品が流れてしまい、製品の歩留まりが落ち、ごみになるという事態に至る。
しかし、上記構成とすることにより、薄く全体に流すことで選別が良くなり、また、処理中の途中での流量変動があった場合にも、選別機の調整の必要なしに対応できる。
【0053】
また、2つのセンサを用いる例については、上記回転式異物除去装置41において、製品出口部41eの網42mの中間部にもセンサ43aを設け、これらのセンサ43,43aのオン・オフ条件により回転数を自動的に増減する。
【0054】
その詳細動作は次のとおりである。
初期状態においては、基準回転数にて起動処理する。処理途中に中間部センサ43aがオンで、後半部センサ43がオフならばそのままの回転とする。処理途中に中間部センサ43aがオンで、後半部センサ43もオンならば一定回転数をアップする。処理途中に中間部センサ43aがオフならば一定回転数をダウンする。一定時間経過後、回転数を上げても両センサ43,43aともオンの場合は警報を出すように構成する。
このように構成することによっても上記同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】穀物乾燥調製施設の一例を示すシステム構成図である。
【図2】図1の穀物乾燥調製施設の配置構成の一例を示す平面図である。
【図3】各工程における情報処理系統図である。
【図4】各管理システムの処理記録の管理画面例である。
【図5】計量充填装置のシステム構成図である。
【図6】管理システム構成図(a)および管理データの一例を示す識別コード(b)である。
【図7】充填処理用のタッチパネルの表示例である。
【図8】別例の共同乾燥施設の平面図である。
【図9】乾燥設備の平面図である。
【図10】乾燥設備のシステム構成図である。
【図11】バケットコンベヤの要部側面図である。
【図12】バケットコンベヤの要部正面図(a)、その内部構成側面図(b)および拡大側面図(c)である。
【図13】バケットコンベヤの下降側の拡大側面図である。
【図14】回転網式の異物除去装置の内部構成側面図である。
【符号の説明】
【0056】
1 計量充填装置
2 切替弁
3 フレキシブルコンテナ(収容容器)
3a フレキシブルコンテナ装着口
4 フレキシブルコンテナ用計量部(計量手段)
4s 排出口
5 個袋(収容容器)
5a 装着口
6 個袋用計量部(計量手段)
7 切替供給路(切替手段)
7v 切替弁
11 色彩選別機
12 籾摺プラント
21 乾燥機
22 乾燥機排塵ダクト
31 バケットコンベヤ
32 バケットベルト
41 異物除去装置
42 選別網
43,43a センサ
43,43a 両センサ
A 荷受部(荷受設備)
B 乾燥部(調製ライン)
C 放冷部(調製ライン)
D 調製籾摺部(籾摺調製設備)
F 出荷包装部(出荷設備)
F1 フレキシブルコンテナ充填機
F2 個袋充填機
G 自主検定部
H 湿式集塵部
J1 荷受計算機
J2 製品管理
J3 総合管理計算機(穀粒データ付与手段)
M1,M2 穀粒計量設備
NO 検査番号
P 管理用タッチパネル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定量の穀粒を計量する計量手段と、該計量手段で計量した穀粒を収容する収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わることを特徴とする穀粒出荷設備。
【請求項2】
穀粒の品種データと計量手段で計量した順番を示す整理番号とからなる穀粒データを収容容器毎に付与する穀粒データ付与手段(J3)を設け、該穀粒データ付与手段(J3)は前記整理番号を穀粒計量設備(M1,M2)別に付与する構成とし、穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切り替えた穀粒データを付与することを特徴とする請求項1記載の穀粒出荷設備。
【請求項1】
設定量の穀粒を計量する計量手段と、該計量手段で計量した穀粒を収容する収容容器とからなる穀粒計量設備を2系統設け、該2系統の穀粒計量設備(M1,M2)はそれぞれ異なる設定量の穀粒を計量・収容する構成とし、前記2系統の穀粒計量設備(M1,M2)のうち設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)の後工程には、設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に穀粒を供給するための切替手段(7)を設け、前記設定量が大きい側の穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量したときには、該穀粒を前記設定量が小さい側の穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わることを特徴とする穀粒出荷設備。
【請求項2】
穀粒の品種データと計量手段で計量した順番を示す整理番号とからなる穀粒データを収容容器毎に付与する穀粒データ付与手段(J3)を設け、該穀粒データ付与手段(J3)は前記整理番号を穀粒計量設備(M1,M2)別に付与する構成とし、穀粒計量設備(M1)の計量手段(4)が設定量以下の穀粒量を計量して穀粒計量設備(M2)側に供給すべく前記切替手段(7)が切り替わると穀粒計量設備(M2)側の整理番号に切り替えた穀粒データを付与することを特徴とする請求項1記載の穀粒出荷設備。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2007−85(P2007−85A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−184355(P2005−184355)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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