積分球光度計およびその測定方法
本発明は積分球光度計およびその測定方法を提供する。前記積分球光度計は、左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源の全光束(total luminous flux、単位:lm)を積分球(integrating sphere)および光度計(photometer)を使用して測定する装置に関し、詳しくは、小さいサイズの従来の光源だけではなく、数十センチメートル(cm)以上で、半球型であり、特定の一方向のみに光を放出する面光源に対しても適用可能な積分球光度計に関する。
【背景技術】
【0002】
全光束とは、光源の純光性能を表す主要パラメーターの一つであり、前記光源が全ての方向に放出する光束(luminous flux、単位:lm)を加算した量である。例えば、前記光源の発光効率(単位:lm/W)は、入力電気出力(単位:Watt)に対する出力全光束(単位:lm)の比率で決定される全光束に基づいて算出される。よって、正確な全光束の測定は、照明機器の性能評価に非常に重要である。
【0003】
通常、前記全光束の測定は、測角光度計(gonio−photometer)を使用して行われている。光度反応が補正された標準光度計を使用して4π立体角に対して出力光度(output luminous intensity)の空間分布を測定後、前記全光束は前記光度の分布を数学的に積分して求めることができる。
【0004】
または、前記全光束の測定は、積分球光度計(integrating sphere photometer)を使用して行うこともできる。理論的に、前記積分球光度計は前記積分球内の光束を構造的に積分し、前記積分球内の光源の全光束値にほぼ比例する出力信号を与える。前記積分球光度計は比例を用いるので、前記測定は測定対象光源と全光束が補正された標準ランプとを比較することにより行われる。前記積分球光度計は、構成が簡単で測定時間が短い。
【0005】
標準ランプと測定対象光源が同じ種類である場合、前記積分球光度計は、単純な比較測定により容易かつ高精度で前記全光束を得られるという長所があるので、実務でよく使われている。
【0006】
しかし、標準ランプと測定対象光源の形態、分光分布および空間分布などが異なる場合には、前記積分球光度計は補正過程がなければ正確な測定を行うことができない。このような補正過程は、自己吸収不一致の補正、分光不一致の補正、空間不一致の補正などを含むことができる。
【0007】
前記積分球光度計において標準ランプは比較測定のために使用されている。前記標準ランプとしては通常白熱電球が使用される。前記標準ランプとの間に模様、サイズに大きな差がない測定対象光源に対する上記補正過程は既に広く知られている。
【0008】
しかし、前記測定対象光源が大面積の面光源である場合、前記積分球光度計を使用する前記全光束の測定は、自己遮蔽効果(self screening effect)によりその適用が難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る積分球光度計は、左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、前記積分球の内部に設けられた補助光源と、前記補助光源の周りに設けられて前記補助光源に方向性を与える反射コップと、を含めてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、さらに、前記補助光源および前記反射コップのいずれかを移動させて、前記照射領域に光を照射するように整列させる整列部を含めてもよい。
【0012】
前記補助方向性光源部は、前記積分球の外部に設けられた補助光源と、前記補助光源の出力光を集束するレンズと、一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、前記光伝達部から出力される光に方向性を与えるアパーチャと、を含めてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、前記積分球の外部に設けられた補助光源と、前記補助光源の出力光を集束するレンズと、一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、を含めてもよい。前記補助遮光膜は、前記光伝達部の一端から出力される光に方向性を与えることができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部を含み、前記複数の補助方向性光源部は前記左半球と前記右半球が接する領域に設けてもよい。前記複数の補助方向性光源部が照らす領域の最外郭領域は前記照射領域と一致することができる。
【0015】
本発明の一実施形態に係る積分球光度計は、左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜とを含み、前記積分球光度計の測定方法は、標準ランプを前記積分球の中心領域に設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記標準ランプを消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記標準ランプを取り除き、前記測定対象光源を設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記測定対象光源を消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記測定対象光源の全光束を計算する段階と、を含むことができる。
前記標準ランプは、右半球において4π立体角に対して均一の角分布、2π立体角に対して均一の角分布、左半球において0−強度を有するか、あるいは右半球において2π立体角に対してランバート角分布、左半球において0−強度を有する様々な角分布を有することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による誤差補正用補助ランプが取り付けられた積分球光度計を使用すれば、白熱電球のような形の一般的な標準ランプを使用しても、面光源の全光束測定時に発生する自体吸収および自己遮蔽効果による誤差を効果的に補正することができる。また、本発明による積分球光度計は、特定の面光源だけではなく、様々なサイズ、形態の光源の測定にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す断面説明図
【図2】本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す斜視図
【図3】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図4】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図5】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図6】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図7】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図8】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図9】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図10】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
従来の標準ランプを使用した積分球光度計との間に機能的な差はないながら、面光源形態の測定対象光源において全光束を測定できる積分球光度計が求められている。前記積分球光度計では、自己遮蔽効果(self screening effect)による測定誤差を除去する必要がある。
【0019】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されず、他の形態にも具体化できる。これらの実施形態は、開示内容をより徹底かつ完全にし、また当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供するものである。なお、実施形態の説明において、同じ構成要素には同じ名称および符号を用いて説明する。
【0020】
まず、図1は本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す断面図である。図2は本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す斜視図である。
【0021】
図1および図2を参照すれば、前記積分球光度計は、左半球70aおよび右半球70bを含む積分球70と、前記右半球70bの中心面に設けられる光度計10と、前記光度計10の前方に前記光度計10と離隔して設けられる主遮光膜20と、前記積分球70の中心領域に設けられ、少なくとも左半球70aの照射領域33に光を照射する測定対象光源30と、前記左半球70aと前記右半球70bの接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域33に光を照射する補助方向性光源部40と、前記補助方向性光源部40の周りに設けられ、前記測定対象光源30から発した光が前記補助方向性光源部40に直接照射されることおよび前記補助方向性光源部40から発した光が前記測定対象光源30に直接照射されることを防止する補助遮光膜60と、を含む。
【0022】
前記積分球70の直径は数十センチメートル〜数メートルになり得る。前記積分球70の内周面の反射率Rは90%以上であることができる。前記積分球70の内周面は実質的に球面であることができる。前記左半球70aと前記右半球70bが互いに分離されることを意味するのではない。前記積分球70は分離結合可能な複数の部品からなり得る。前記積分球70は支持台72により支持することができる。前記支持台72はフレーム74に固定結合することができる。
【0023】
前記光度計10は、光子が前記光度計10に到達するときに電気信号が発生する原理に基づいて、光度計10前面の照度に比例する出力信号を提供する。前記光度計10は、前記右半球70aの中心面に設けられる貫通孔11に挿入されるか、または前記貫通孔11の後方に設けられることができる。
【0024】
前記主遮光膜20は、前記測定対象光源30または標準ランプ(図示せず)から発する光が直接前記光度計10に入射することを防止することができる。前記主遮光膜20は円板形であることができる。前記主遮光膜20の反射率は90%以上であることができる。前記主遮光膜20と前記光度計10の中心軸は同軸であることができる。前記主遮光膜20の直径は前記光度計10または前記貫通孔11の直径よりも大きいことができ、標準ランプ(図示せず)および前記測定対象光源30から前記光度計10への光を十分に遮蔽できる程度に大きい。
【0025】
前記測定対象光源30は小さいサイズの点光源または面光源であることができる。前記測定対象光源30は面光源であることが好ましい。前記測定対象光源30は、サイズが数十センチメートル(cm)以上であり、平たく、2π立体角、即ち、半球をカバーできる光を放出する平面ディスプレイ用の後面ランプなどのような面光源であることができる。
【0026】
このような面光源の場合、通常的な積分球光度計では誤差補正を行うことができない。前記面光源を従来の積分球光度計の内部に取り付ける場合、前記面光源が低反射率の遮光膜として作用することができる。よって、前記積分球の内部で円滑な光の再分配を妨害する自己遮蔽効果が表れる。つまり、前記積分球光度計の条件は標準ランプ信号測定時の条件と全く異なる。前記面光源のサイズが大きくなるほど大きい誤差が発生する。よって、このような誤差を除去するためには、同じ形態の標準ランプを使用して比較測定を行わなければならない。しかし、前記全ての測定対象光源に適合する標準ランプの供給が現実的に不可能であるので、実務的には前記積分球光度計の長所を諦め、相対的に複雑かつ長い測定時間を要する測角光度計を用いて面光源を測定している。前記測角光度計は数十センチメートルの面光源を測定するために、10メートル以上の測定距離を提供できる空間および高い費用が求められる。
【0027】
前記補助方向性光源部40は補助光源42および反射コップ44を含む。前記補助光源42はタングステンハロゲンランプ、重水素アークランプ、グローバー、ヘリウム−ネオンレーザー、レーザダイオードおよび白色LEDのうちのいずれかを含むことができる。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。前記反射コップ44は前記補正光源42の出力光に方向性を与えることができる。すなわち、前記補助方向性光源部40は前記測定対象光源30が点灯して照らす前記照射領域33を照らすように提供される。前記補助方向性光源部40が前記照射領域33を照らすように設けられれば、前記補助方向性光源部40は前記測定対象光源30における自己吸収不一致による誤差だけではなく、自己遮蔽効果による誤差も同時に考慮した補正を行うことができる。前記補助方向性光源部40が点灯したとき、前記補助方向性光源部40の光が直接到達する前記積分球70の内面と、前記測定対象光源30の光が直接到達する前記積分球70の内面が実質的に同じ半球面をなす。よって、前記積分球70の内部反射を経て光度計の信号に及ぼす影響は同じである。
【0028】
前記補助遮光膜60による前記測定対象光源30から放出される光の遮蔽を最小化し、前記照射領域33に光を照らすために、前記補助方向性光源部40は前記左半球70aおよび前記右半球70bの接触領域に設ける必要がある。前記補助方向性光源部40の方向と前記積分球70の中心軸の角度αは10゜未満であることが好ましい。
【0029】
図3は本発明の他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0030】
図1および図3を参照すれば、補助方向性光源部40は、さらに、前記補助光源42および前記反射コップ42のいずれかを移動させて前記照射領域33に光を照らすように整列させる整列部46を含むことができる。
【0031】
前記整列部46は、前記反射コップ44と前記補助光源42との距離、または前記補助光源42の位置を調節することができる。これにより、前記整列部46は、前記補助方向性光源部40が前記照射領域33に正確に光を照らすように制御することができる。
【0032】
図4は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0033】
図4に示すように、補助方向性光源部140は、前記積分球70の外部に設けられる補助光源141と、前記補助光源141の出力光を集束するレンズ142と、一端は前記積分球70の内部に設けられ、前記レンズ142により集束された光を伝達する光伝達部143と、前記光伝達部143から出力される光に方向性を与えるアパーチャ144とを含む。
【0034】
前記補助光源141はタングステンハロゲンランプ、重水素アークランプ、グローバー、ヘリウム−ネオンレーザー、レーザダイオードおよび白色LEDのうちのいずれかを含むことができる。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。
【0035】
前記レンズ142は、前記補助光源の出力光を集束して前記光伝達部143に伝達することができる。前記光伝達部143は光繊維または光繊維束であることができ、前記光繊維143は多重モード光繊維であることができる。前記アパーチャ144の内径、および前記アパーチャ144と前記光伝達部143の一端との距離は方向性を与えることができる。前記アパーチャ144と前記光伝達部143の一端との距離は調節可能である。
【0036】
図5は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0037】
図5に示すように、補助方向性光源部140aは前記積分球70の外部に設けられる補助光源141と、前記補助光源141の出力光を集束するレンズ142と、一端は前記積分球70の内部に設けられ、前記レンズ142により集束された光を伝達する光伝達部143とを含む。
【0038】
補助遮光膜60aは前記光伝達部143の一端から発する光に方向性を与える。
【0039】
図6は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。図6は図2のxy平面から見た図である。
【0040】
図6に示すように、補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部40a〜40dを含むことができる。前記複数の補助方向性光源部40a〜40dは前記左半球と前記右半球が接する領域に設けられることができる。前記複数の補助方向性光源部40a〜40dが照らす領域の最外郭領域は前記照射領域33と一致することができる。前記複数の補助遮光膜は第1ないし第4の補助遮光膜60a〜60dを含むことができる。
【0041】
具体的に、前記複数の補助方向性光源部は、各々補助照射領域51a〜51dを形成する第1ないし第4の補助方向性光源部40a〜40dを含むことができる。前記補助照射領域51a〜51dの最外郭領域は前記照射領域33と実質的に一致することができる。
【0042】
以下、積分球光度計の誤差補正のための手順を説明する。
図7ないし10は、本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す図である。
【0043】
図7に示すように、積分球光度計は、左半球70aおよび右半球70bを含む積分球70と、前記右半球70bの中心面に設けられる光度計10と、前記光度計10の前方に前記光度計10と離隔して設けられる主遮光膜20と、前記積分球70の中心領域に設けられ、少なくとも左半球70aの照射領域33に光を照射する測定対象光源30と、前記左半球70aと前記右半球70bの接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域33に光を照射する補助方向性光源部140と、前記補助方向性光源部140の周りに設けられて、前記測定対象光源30から発した光が前記補助方向性光源部140に直接照射されることおよび前記補助方向性光源部140から発した光が前記測定対象光源30に直接照射されることを防止する補助遮光膜60とを含む。
【0044】
標準ランプ31は前記積分球70の中心領域に設けられる。次に、前記標準ランプ31を点灯し、前記光度計10が入射光を測定して出力信号YRを出力する。前記標準ランプ31の全光束の基準値はΦRとして仮定する。
【0045】
図8に示すように、前記標準ランプ31を消灯し、前記補助方向性光源部140を点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号ARを出力する。
【0046】
図9に示すように、前記標準ランプ31を取り除き、前記測定対象光源30を設けて点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号YTを出力する。
【0047】
図10に示すように、前記測定対象光源30を消灯し、前記補助方向性光源部140を点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号ATを出力する。
【0048】
一方、前記測定対象光源30の全光束ΦTは、次のように計算することができる。
【数1】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更を加えることが可能であることが当業者に明らかであり、そのような変更を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源の全光束(total luminous flux、単位:lm)を積分球(integrating sphere)および光度計(photometer)を使用して測定する装置に関し、詳しくは、小さいサイズの従来の光源だけではなく、数十センチメートル(cm)以上で、半球型であり、特定の一方向のみに光を放出する面光源に対しても適用可能な積分球光度計に関する。
【背景技術】
【0002】
全光束とは、光源の純光性能を表す主要パラメーターの一つであり、前記光源が全ての方向に放出する光束(luminous flux、単位:lm)を加算した量である。例えば、前記光源の発光効率(単位:lm/W)は、入力電気出力(単位:Watt)に対する出力全光束(単位:lm)の比率で決定される全光束に基づいて算出される。よって、正確な全光束の測定は、照明機器の性能評価に非常に重要である。
【0003】
通常、前記全光束の測定は、測角光度計(gonio−photometer)を使用して行われている。光度反応が補正された標準光度計を使用して4π立体角に対して出力光度(output luminous intensity)の空間分布を測定後、前記全光束は前記光度の分布を数学的に積分して求めることができる。
【0004】
または、前記全光束の測定は、積分球光度計(integrating sphere photometer)を使用して行うこともできる。理論的に、前記積分球光度計は前記積分球内の光束を構造的に積分し、前記積分球内の光源の全光束値にほぼ比例する出力信号を与える。前記積分球光度計は比例を用いるので、前記測定は測定対象光源と全光束が補正された標準ランプとを比較することにより行われる。前記積分球光度計は、構成が簡単で測定時間が短い。
【0005】
標準ランプと測定対象光源が同じ種類である場合、前記積分球光度計は、単純な比較測定により容易かつ高精度で前記全光束を得られるという長所があるので、実務でよく使われている。
【0006】
しかし、標準ランプと測定対象光源の形態、分光分布および空間分布などが異なる場合には、前記積分球光度計は補正過程がなければ正確な測定を行うことができない。このような補正過程は、自己吸収不一致の補正、分光不一致の補正、空間不一致の補正などを含むことができる。
【0007】
前記積分球光度計において標準ランプは比較測定のために使用されている。前記標準ランプとしては通常白熱電球が使用される。前記標準ランプとの間に模様、サイズに大きな差がない測定対象光源に対する上記補正過程は既に広く知られている。
【0008】
しかし、前記測定対象光源が大面積の面光源である場合、前記積分球光度計を使用する前記全光束の測定は、自己遮蔽効果(self screening effect)によりその適用が難しい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る積分球光度計は、左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。
【0010】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、前記積分球の内部に設けられた補助光源と、前記補助光源の周りに設けられて前記補助光源に方向性を与える反射コップと、を含めてもよい。
【0011】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、さらに、前記補助光源および前記反射コップのいずれかを移動させて、前記照射領域に光を照射するように整列させる整列部を含めてもよい。
【0012】
前記補助方向性光源部は、前記積分球の外部に設けられた補助光源と、前記補助光源の出力光を集束するレンズと、一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、前記光伝達部から出力される光に方向性を与えるアパーチャと、を含めてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は、前記積分球の外部に設けられた補助光源と、前記補助光源の出力光を集束するレンズと、一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、を含めてもよい。前記補助遮光膜は、前記光伝達部の一端から出力される光に方向性を与えることができる。
【0014】
本発明の一実施形態において、前記補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部を含み、前記複数の補助方向性光源部は前記左半球と前記右半球が接する領域に設けてもよい。前記複数の補助方向性光源部が照らす領域の最外郭領域は前記照射領域と一致することができる。
【0015】
本発明の一実施形態に係る積分球光度計は、左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜とを含み、前記積分球光度計の測定方法は、標準ランプを前記積分球の中心領域に設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記標準ランプを消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記標準ランプを取り除き、前記測定対象光源を設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記測定対象光源を消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、前記測定対象光源の全光束を計算する段階と、を含むことができる。
前記標準ランプは、右半球において4π立体角に対して均一の角分布、2π立体角に対して均一の角分布、左半球において0−強度を有するか、あるいは右半球において2π立体角に対してランバート角分布、左半球において0−強度を有する様々な角分布を有することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による誤差補正用補助ランプが取り付けられた積分球光度計を使用すれば、白熱電球のような形の一般的な標準ランプを使用しても、面光源の全光束測定時に発生する自体吸収および自己遮蔽効果による誤差を効果的に補正することができる。また、本発明による積分球光度計は、特定の面光源だけではなく、様々なサイズ、形態の光源の測定にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す断面説明図
【図2】本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す斜視図
【図3】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図4】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図5】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図6】本発明の別実施例に係る積分球光度計を示す説明図
【図7】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図8】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図9】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【図10】本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0018】
従来の標準ランプを使用した積分球光度計との間に機能的な差はないながら、面光源形態の測定対象光源において全光束を測定できる積分球光度計が求められている。前記積分球光度計では、自己遮蔽効果(self screening effect)による測定誤差を除去する必要がある。
【0019】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明はこれらの実施形態のみに限定されず、他の形態にも具体化できる。これらの実施形態は、開示内容をより徹底かつ完全にし、また当業者に本発明の思想を十分に伝達するために提供するものである。なお、実施形態の説明において、同じ構成要素には同じ名称および符号を用いて説明する。
【0020】
まず、図1は本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す断面図である。図2は本発明の一実施形態に係る積分球光度計を示す斜視図である。
【0021】
図1および図2を参照すれば、前記積分球光度計は、左半球70aおよび右半球70bを含む積分球70と、前記右半球70bの中心面に設けられる光度計10と、前記光度計10の前方に前記光度計10と離隔して設けられる主遮光膜20と、前記積分球70の中心領域に設けられ、少なくとも左半球70aの照射領域33に光を照射する測定対象光源30と、前記左半球70aと前記右半球70bの接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域33に光を照射する補助方向性光源部40と、前記補助方向性光源部40の周りに設けられ、前記測定対象光源30から発した光が前記補助方向性光源部40に直接照射されることおよび前記補助方向性光源部40から発した光が前記測定対象光源30に直接照射されることを防止する補助遮光膜60と、を含む。
【0022】
前記積分球70の直径は数十センチメートル〜数メートルになり得る。前記積分球70の内周面の反射率Rは90%以上であることができる。前記積分球70の内周面は実質的に球面であることができる。前記左半球70aと前記右半球70bが互いに分離されることを意味するのではない。前記積分球70は分離結合可能な複数の部品からなり得る。前記積分球70は支持台72により支持することができる。前記支持台72はフレーム74に固定結合することができる。
【0023】
前記光度計10は、光子が前記光度計10に到達するときに電気信号が発生する原理に基づいて、光度計10前面の照度に比例する出力信号を提供する。前記光度計10は、前記右半球70aの中心面に設けられる貫通孔11に挿入されるか、または前記貫通孔11の後方に設けられることができる。
【0024】
前記主遮光膜20は、前記測定対象光源30または標準ランプ(図示せず)から発する光が直接前記光度計10に入射することを防止することができる。前記主遮光膜20は円板形であることができる。前記主遮光膜20の反射率は90%以上であることができる。前記主遮光膜20と前記光度計10の中心軸は同軸であることができる。前記主遮光膜20の直径は前記光度計10または前記貫通孔11の直径よりも大きいことができ、標準ランプ(図示せず)および前記測定対象光源30から前記光度計10への光を十分に遮蔽できる程度に大きい。
【0025】
前記測定対象光源30は小さいサイズの点光源または面光源であることができる。前記測定対象光源30は面光源であることが好ましい。前記測定対象光源30は、サイズが数十センチメートル(cm)以上であり、平たく、2π立体角、即ち、半球をカバーできる光を放出する平面ディスプレイ用の後面ランプなどのような面光源であることができる。
【0026】
このような面光源の場合、通常的な積分球光度計では誤差補正を行うことができない。前記面光源を従来の積分球光度計の内部に取り付ける場合、前記面光源が低反射率の遮光膜として作用することができる。よって、前記積分球の内部で円滑な光の再分配を妨害する自己遮蔽効果が表れる。つまり、前記積分球光度計の条件は標準ランプ信号測定時の条件と全く異なる。前記面光源のサイズが大きくなるほど大きい誤差が発生する。よって、このような誤差を除去するためには、同じ形態の標準ランプを使用して比較測定を行わなければならない。しかし、前記全ての測定対象光源に適合する標準ランプの供給が現実的に不可能であるので、実務的には前記積分球光度計の長所を諦め、相対的に複雑かつ長い測定時間を要する測角光度計を用いて面光源を測定している。前記測角光度計は数十センチメートルの面光源を測定するために、10メートル以上の測定距離を提供できる空間および高い費用が求められる。
【0027】
前記補助方向性光源部40は補助光源42および反射コップ44を含む。前記補助光源42はタングステンハロゲンランプ、重水素アークランプ、グローバー、ヘリウム−ネオンレーザー、レーザダイオードおよび白色LEDのうちのいずれかを含むことができる。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。前記反射コップ44は前記補正光源42の出力光に方向性を与えることができる。すなわち、前記補助方向性光源部40は前記測定対象光源30が点灯して照らす前記照射領域33を照らすように提供される。前記補助方向性光源部40が前記照射領域33を照らすように設けられれば、前記補助方向性光源部40は前記測定対象光源30における自己吸収不一致による誤差だけではなく、自己遮蔽効果による誤差も同時に考慮した補正を行うことができる。前記補助方向性光源部40が点灯したとき、前記補助方向性光源部40の光が直接到達する前記積分球70の内面と、前記測定対象光源30の光が直接到達する前記積分球70の内面が実質的に同じ半球面をなす。よって、前記積分球70の内部反射を経て光度計の信号に及ぼす影響は同じである。
【0028】
前記補助遮光膜60による前記測定対象光源30から放出される光の遮蔽を最小化し、前記照射領域33に光を照らすために、前記補助方向性光源部40は前記左半球70aおよび前記右半球70bの接触領域に設ける必要がある。前記補助方向性光源部40の方向と前記積分球70の中心軸の角度αは10゜未満であることが好ましい。
【0029】
図3は本発明の他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0030】
図1および図3を参照すれば、補助方向性光源部40は、さらに、前記補助光源42および前記反射コップ42のいずれかを移動させて前記照射領域33に光を照らすように整列させる整列部46を含むことができる。
【0031】
前記整列部46は、前記反射コップ44と前記補助光源42との距離、または前記補助光源42の位置を調節することができる。これにより、前記整列部46は、前記補助方向性光源部40が前記照射領域33に正確に光を照らすように制御することができる。
【0032】
図4は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0033】
図4に示すように、補助方向性光源部140は、前記積分球70の外部に設けられる補助光源141と、前記補助光源141の出力光を集束するレンズ142と、一端は前記積分球70の内部に設けられ、前記レンズ142により集束された光を伝達する光伝達部143と、前記光伝達部143から出力される光に方向性を与えるアパーチャ144とを含む。
【0034】
前記補助光源141はタングステンハロゲンランプ、重水素アークランプ、グローバー、ヘリウム−ネオンレーザー、レーザダイオードおよび白色LEDのうちのいずれかを含むことができる。前記補助方向性光源部は、それ自体で点光源のように均一で、レーザのように非常に限定された様々な角度方向性を有することができる。
【0035】
前記レンズ142は、前記補助光源の出力光を集束して前記光伝達部143に伝達することができる。前記光伝達部143は光繊維または光繊維束であることができ、前記光繊維143は多重モード光繊維であることができる。前記アパーチャ144の内径、および前記アパーチャ144と前記光伝達部143の一端との距離は方向性を与えることができる。前記アパーチャ144と前記光伝達部143の一端との距離は調節可能である。
【0036】
図5は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。
【0037】
図5に示すように、補助方向性光源部140aは前記積分球70の外部に設けられる補助光源141と、前記補助光源141の出力光を集束するレンズ142と、一端は前記積分球70の内部に設けられ、前記レンズ142により集束された光を伝達する光伝達部143とを含む。
【0038】
補助遮光膜60aは前記光伝達部143の一端から発する光に方向性を与える。
【0039】
図6は本発明のさらに他の実施形態に係る積分球光度計を示す図である。図1および図2と重複する説明は省略する。図6は図2のxy平面から見た図である。
【0040】
図6に示すように、補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部40a〜40dを含むことができる。前記複数の補助方向性光源部40a〜40dは前記左半球と前記右半球が接する領域に設けられることができる。前記複数の補助方向性光源部40a〜40dが照らす領域の最外郭領域は前記照射領域33と一致することができる。前記複数の補助遮光膜は第1ないし第4の補助遮光膜60a〜60dを含むことができる。
【0041】
具体的に、前記複数の補助方向性光源部は、各々補助照射領域51a〜51dを形成する第1ないし第4の補助方向性光源部40a〜40dを含むことができる。前記補助照射領域51a〜51dの最外郭領域は前記照射領域33と実質的に一致することができる。
【0042】
以下、積分球光度計の誤差補正のための手順を説明する。
図7ないし10は、本発明の一実施形態に係る積分球光度計の測定方法を示す図である。
【0043】
図7に示すように、積分球光度計は、左半球70aおよび右半球70bを含む積分球70と、前記右半球70bの中心面に設けられる光度計10と、前記光度計10の前方に前記光度計10と離隔して設けられる主遮光膜20と、前記積分球70の中心領域に設けられ、少なくとも左半球70aの照射領域33に光を照射する測定対象光源30と、前記左半球70aと前記右半球70bの接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域33に光を照射する補助方向性光源部140と、前記補助方向性光源部140の周りに設けられて、前記測定対象光源30から発した光が前記補助方向性光源部140に直接照射されることおよび前記補助方向性光源部140から発した光が前記測定対象光源30に直接照射されることを防止する補助遮光膜60とを含む。
【0044】
標準ランプ31は前記積分球70の中心領域に設けられる。次に、前記標準ランプ31を点灯し、前記光度計10が入射光を測定して出力信号YRを出力する。前記標準ランプ31の全光束の基準値はΦRとして仮定する。
【0045】
図8に示すように、前記標準ランプ31を消灯し、前記補助方向性光源部140を点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号ARを出力する。
【0046】
図9に示すように、前記標準ランプ31を取り除き、前記測定対象光源30を設けて点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号YTを出力する。
【0047】
図10に示すように、前記測定対象光源30を消灯し、前記補助方向性光源部140を点灯する。前記光度計10は入射光を測定して出力信号ATを出力する。
【0048】
一方、前記測定対象光源30の全光束ΦTは、次のように計算することができる。
【数1】
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に多様な変更を加えることが可能であることが当業者に明らかであり、そのような変更を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左半球および右半球を含む積分球と、
前記右半球の中心面に設けられる光度計と、
前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、
前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、
前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、
前記補助方向性光源部の周りに設けられて、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む
ことを特徴とする積分球光度計。
【請求項2】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の内部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の周りに設けられて前記補助光源に方向性を与える反射コップと、を含む
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項3】
前記補助方向性光源部は、さらに、
前記補助光源および前記反射コップのいずれかを移動させて、前記照射領域に光を照射するように整列させる整列部を含む
請求項2に記載の積分球光度計。
【請求項4】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の外部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の出力光を集束するレンズと、
一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、
前記光伝達部から出力される光に方向性を与えるアパーチャと、を含む
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項5】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の外部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の出力光を集束するレンズと、
一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、を含み、
前記補助遮光膜は、前記光伝達部の一端から出力される光に方向性を与える
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項6】
前記補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部を含み、
前記複数の補助方向性光源部は前記左半球と前記右半球が接する領域に設けられ、
前記複数の補助方向性光源部が照らす領域の最外郭領域は前記照射領域と一致する
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項7】
左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む積分球光度計を用いた測定方法において、
標準ランプを前記積分球の中心領域に設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記標準ランプを消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記標準ランプを取り除き、前記測定対象光源を設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記測定対象光源を消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記測定対象光源の全光束を計算する段階と、を含む
ことを特徴とする積分球光度計の測定方法。
【請求項1】
左半球および右半球を含む積分球と、
前記右半球の中心面に設けられる光度計と、
前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、
前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、
前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、
前記補助方向性光源部の周りに設けられて、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む
ことを特徴とする積分球光度計。
【請求項2】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の内部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の周りに設けられて前記補助光源に方向性を与える反射コップと、を含む
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項3】
前記補助方向性光源部は、さらに、
前記補助光源および前記反射コップのいずれかを移動させて、前記照射領域に光を照射するように整列させる整列部を含む
請求項2に記載の積分球光度計。
【請求項4】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の外部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の出力光を集束するレンズと、
一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、
前記光伝達部から出力される光に方向性を与えるアパーチャと、を含む
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項5】
前記補助方向性光源部は、
前記積分球の外部に設けられた補助光源と、
前記補助光源の出力光を集束するレンズと、
一端は前記積分球の内部に設けられ、前記レンズにより集束された光を伝達する光伝達部と、を含み、
前記補助遮光膜は、前記光伝達部の一端から出力される光に方向性を与える
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項6】
前記補助方向性光源部は複数の補助方向性光源部を含み、
前記複数の補助方向性光源部は前記左半球と前記右半球が接する領域に設けられ、
前記複数の補助方向性光源部が照らす領域の最外郭領域は前記照射領域と一致する
請求項1に記載の積分球光度計。
【請求項7】
左半球および右半球を含む積分球と、前記右半球の中心面に設けられる光度計と、前記光度計の前方に前記光度計と離隔して設けられる主遮光膜と、前記積分球の中心領域に設けられ、少なくとも左半球の照射領域に光を照射する測定対象光源と、前記左半球と前記右半球の接触領域の近傍に設けられ、前記照射領域に光を照射する補助方向性光源部と、前記補助方向性光源部の周りに設けられ、前記測定対象光源から発した光が前記補助方向性光源部に直接照射されることと、前記補助方向性光源部から発した光が前記測定対象光源に直接照射されることを防止する補助遮光膜と、を含む積分球光度計を用いた測定方法において、
標準ランプを前記積分球の中心領域に設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記標準ランプを消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記標準ランプを取り除き、前記測定対象光源を設けて点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記測定対象光源を消灯し、前記補助方向性光源部を点灯して、前記光度計で入射光を測定する段階と、
前記測定対象光源の全光束を計算する段階と、を含む
ことを特徴とする積分球光度計の測定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2013−512451(P2013−512451A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541925(P2012−541925)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000611
【国際公開番号】WO2011/068281
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(508179419)コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス (10)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF STANDARDS AND SCIENCE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【国際出願番号】PCT/KR2010/000611
【国際公開番号】WO2011/068281
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(508179419)コリア リサーチ インスティテュート オブ スタンダーズ アンド サイエンス (10)
【氏名又は名称原語表記】KOREA RESEARCH INSTITUTE OF STANDARDS AND SCIENCE
【Fターム(参考)】
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