説明

積層体及びそれを用いた包装体

【課題】 本発明は、オーバーラップ包装、特にカップ麺包装に用いられる積層体であって、溶断シール性の良い未処理フィルムに対して良好な密着性を有する印刷層を有し、且つ中身のカップ麺容器等に対して優れたブロッキング性を有する(印刷層が容器に付着しにくい)積層体を提供することを課題とする。
【解決手段】 ポリプロピレン等の熱収縮性ポリオレフィンフィルムに低塩素化ポリオレフィン樹脂を主樹脂とする印刷インキによって絵柄や文字を印刷し、その上から高塩素化ポリオレフィン樹脂を主樹脂とする印刷インキを上刷りした積層体。前記の低塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量が5〜45重量%であり、且つ高塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量が60〜75重量%であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、即席カップ麺や、ヨーグルトの単品若しくは集積体等をオーバーラップ包装するのに用いられる絵柄印刷層やフィルム等から成る積層体に関する。またその積層体によって包装された包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者趣向の多様化から、食品容器の形態も多様化し、それらを包装する包装材に求められる要求品質も高くなっている。
【0003】
例えば即席カップ麺の場合、従来は絵柄・文字等が印刷された発泡ポリスチレン容器及び蓋を無地透明の熱収縮性ポリオレフィンフィルムにより被覆包装する包装体が主であったが、最近は意匠性の向上、コストダウン、容器リサイクル等を目的として、熱収縮性ポリオレフィンフィルムに絵柄や文字を印刷し、そのフィルムで無地の容器を被覆包装する包装形態に移行しつつある。
【0004】
この包装形態においては、商品に良好な光沢を付与し、更には商品同士の接触による絵柄等の損傷を防止する為、印刷は包装体の内側にされることが多い。
【0005】
即席カップ麺やヨーグルト等の容器を被覆包装するには、一般に次に示す(1)〜(4)の手順が用いられている。
(1)前述の熱収縮性ポリオレフィンフィルムを連続供給し、その帯状の両端部を重ね合わせた状態で、ヒートシール又は静電シール等のセンターシールによりフィルムを筒状に形成する。
(2)この筒状のフィルムの内部に包装しようとする食品容器を入れる。
(3)容器の両側の筒状フィルムの部分で、フィルムの内面同士を線状或いは面状の細いヒーターで熱により断ち切りシールする(溶断シールと呼ばれる)ことにより、容器が1つずつ包み込まれた状態で分離される。
(4)フィルムを熱風により熱収縮させて内部の容器に密着させ、フィルムによって被覆された包装体(オーバーラップ包装体)が得られる。
【0006】
前記のオーバーラップ包装においては、用いる包装材に求められる最も重要な品質の一つとして、意匠性等を付与する為にフィルムに印刷された印刷インキが熱収縮包装時において、その容器に転移しないこと、すなわちブロッキングを起こさないことが挙げられる。前記したように、絵柄や文字は包装用フィルムの内側に印刷されることが多く、容器は印刷面に接触するので転移が起きやすい。
【0007】
特にカップ麺容器の場合は、図2に示すように、上端開口部から径方向外側に張り出したフランジ部6を有するものが多く、更にはその材質である発泡ポリスチレンシートをカップ麺成形型に切り抜く際に表面がギザギザした状態となる為、通常のヨーグルト容器等と比較して、非常にブロッキングを起こしやすい。
【0008】
ところで、フィルムに印刷する場合、印刷インキの密着性を高めるためにコロナ放電処理が通常行われる。ところがこの処理は溶断シールのシール性を悪くするという作用を有する為、前記の被覆包装工程の溶断シールを行うためには、コロナ放電処理を施していないフィルム、すなわち未処理フィルムを用いなければならない。未処理フィルムに印刷するには、そのフィルムに対して良好な密着性を有する軟化点の低い樹脂を含有する印刷インキを使用する必要がある。
【0009】
一方、良好なブロッキング性(フィルムのインキが容器に移りにくい性質)を得るためには、熱収縮時においてもインキ塗膜の強靭さを維持する軟化点の高い樹脂を含有する印刷インキを使用する必要がある。
【0010】
以上より、オーバーラップ包装、特にカップ麺包装に用いられる積層体においては、未処理フィルムに良好な密着性を有すること(通常は軟化点の低い樹脂が適する)と、カップ麺容器等に対して優れたブロッキング性を有すること(通常は軟化点の高い樹脂が適する)の相反する性能を両立させなければならない。
【0011】
特許文献1には、包材の内面に形成された印刷層が、容器本体のフランジ部に転移するのを防止するために、蓋部材の外径を容器本体のフランジ部の外径よりも大きく設定し、インキ転移(ブロッキング)を防止する発明が開示されている。容器本体よりも蓋をはみ出させてフランジをカバーし、印刷層がフランジと直接接触することを防ぐという仕組みである。しかしながら蓋部材の外径を大きくするとコストアップとなる。更に蓋部材を容器へ貼り付ける作業は機械で行われるために、蓋部材の中心と容器の中心とがずれて装着される可能性があり、完全にはフランジをカバーできないおそれがある。
【0012】
特許文献2には、包材の内面に形成された印刷層が、容器本体のフランジ部に転移するのを防止するために、該印刷層を被覆するオーバーコート層を形成する発明が記載されている。その段落19にはインキ転移(ブロッキング)を防止する為のオーバーコートニスとしてデザイン印刷時に使用する塩素化ポリプロピレン系と同じ透明インキを使用できるとの表記があるが、前記したようにブロッキング性向上にはインキ塗膜の耐熱性が高い必要があり、デザイン印刷時に使用するインキ塗膜は密着性向上を目的として耐熱性が低い為、効果が少ない(または無い)と思われる。
【0013】
更に特許文献2において、その段落20に2液硬化型シリコーン変性コーティング剤等をオーバーコートすると記載されている。しかしながら、2液型インキでは印刷で使用しきれずに残ったインキ(残インキ)の再使用ができない為、印刷コストが高くなるという問題もある。
【0014】
【特許文献1】特開2004−67117号公報
【特許文献2】特開2004−106848号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、オーバーラップ包装、特にカップ麺包装に用いられる積層体であって、溶断シール性の良い未処理フィルムに対して良好な密着性を有する印刷層を有し、且つ中身のカップ麺容器等に対して優れたブロッキング性を有する(印刷層が容器に付着しにくい)積層体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
発明者は、ポリプロピレン等の熱収縮性ポリオレフィンフィルムに低塩素化ポリオレフィン樹脂を主樹脂とする印刷インキによって絵柄や文字を印刷し、その上から高塩素化ポリオレフィン樹脂を主樹脂とする印刷インキを上刷りすることにより、良好な密着性およびブロッキング性を両立する積層体が得られることを見出し、本発明を完成した。用いるフィルムはコロナ放電処理をする必要が無く、溶断シール性は損なわれない。
【発明の効果】
【0017】
本発明の積層体は、溶断シール性の良い未処理フィルムに対して良好な密着性を有する印刷層を有し、且つ中身のカップ麺容器等に対して優れたブロッキング性を有する。
故にカップ麺容器として無地の材料を用いて、絵柄や文字をフィルムの内面側に形成する包装材料でそのカップ麺等を包装する場合にも、印刷インキ層が中身の容器とこすれて容器側にインキが付着することが無く、食品用の包装材として好適に用いることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明にかかる積層体の特に好ましい実施の形態を以下に説明する。尚、本明細書において部、%、比率は特記しない限り質量基準である。
【0019】
本発明における積層体を図1に示す。基材のフィルム1には熱収縮性ポリオレフィンフィルムが用いられる。この熱収縮性ポリオレフィンフィルムの印刷面にはコロナ放電処理は行わない。そのぬれ指数は32mN/m以下であり、かつその延伸方向は2軸延伸であることが好ましい。また使用されるポリオレフィン樹脂としては安価であることからポリプロピレンが好ましい。
【0020】
文字、絵柄等の意匠性を付与する目的で、フィルムに直接印刷される印刷インキ層2を形成する印刷インキ組成物の樹脂バインダーとしては、良好な密着性を有することから低塩素化ポリオレフィン樹脂が用いられる。この低塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量としては5〜45重量%が好ましく、その軟化点としては50℃〜110℃が好ましい。
【0021】
この印刷インキ層2は、絵柄や文字などのパターンが形成されている。また印刷インキ層2の乾燥後の皮膜の質量は0.3〜2.0g/mが好ましく、その厚みは3〜20μmが好ましい。乾燥皮膜の値がこの数値範囲内とすれば、該皮膜は基材フィルムに対して一般に良好な密着性を有する。
【0022】
次に印刷インキ層3を形成する印刷インキ組成物の樹脂バインダーとしては、良好なブロッキング性を付与する目的から高塩素化ポリオレフィン樹脂が用いられる。この高塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量としては60〜75重量%が好ましく、その軟化点としては300℃以上が好ましい。
尚、印刷インキ層3はフィルム上に直接印刷することは密着性不良で問題となるおそれがあるので、印刷インキ層2のある部分の上に形成する。
【0023】
この場合においても印刷インキ層3の乾燥皮膜の質量は好ましくは0.3〜2.0g/mであり、またその厚みは3〜20μmが好ましい。乾燥皮膜がこの数値範囲内にあるときは一般に良好なブロッキング性を示す。
【0024】
また印刷インキ層3は印刷インキ層2を全面に覆うように設けることもできるが、印刷コスト低減の目的から、カップ麺容器のフランジ部分を覆うように円環状若しくは楕円環状のデザインに印刷する方がより好ましい。このように印刷した場合、印刷インキ層3は高軟化点でありフィルムとの密着性は悪いが、印刷インキ層とは良好な密着性を有する。
【0025】
尚、印刷インキ層2と印刷インキ層3との間には、通常、白色インキによる印刷層を設ける。この白色印刷層は、印刷に用いられている公知の白インキで印刷されるが、硝化綿/ポリアミド系、塩素化PP系、硝化綿/ウレタン系、ビニル/ウレタン系インキが印刷インキ層2との良好な密着性を有し、耐熱性も優れることから特に好ましい。またこの白色印刷層は、印刷インキ2の表示を明確にする(背景が白地となり絵柄や文字がはっきり見やすくなる)効果を有する。
【0026】
尚、印刷インキ層2、印刷インキ層3ともに良好なシール適性を得るために、センターシール部および溶断シール部は印刷層が無い絵柄にする必要がある。
【0027】
前記した印刷インキ層を形成するための印刷方式としては、オフセット印刷、グラビア印刷、凸版印刷、フレキソ印刷などの印刷方式が用いられるが、その中でも階調再現性がよく、高品質の画像を得ることが可能なことから、グラビア印刷が好ましい。
【0028】
尚、前記の印刷インキ層2及び印刷インキ層3に用いる印刷インキにおいては、印刷インキに用いられる公知の各種無機顔料、有機顔料を使用して良い。例えば、酸化チタン、ベンガラ、カーボンブラック、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、銅フタロシアニン顔料、アゾレーキ顔料、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料などが挙げられる。
【0029】
また前記の印刷インキ層2及び印刷インキ層3の印刷インキに用いる溶剤は、従来の印刷インキに一般に用いられる各種溶剤を使用して良い。例を挙げれば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等である。
【0030】
尚、前記の印刷インキ層2及び印刷インキ層3の印刷インキには、必要に応じて印刷インキに用いられる公知の助剤を使用して良い。助剤の例として、ワックス、可塑剤、レベリング剤、界面活性剤、消泡剤などが挙げられる。
【0031】
上述した樹脂、溶剤、助剤、および顔料等をタンクミキサーなどの攪拌機およびビーズミル、ロールミルなどの分散機を用いて、十分に混合、分散させることにより、印刷インキが得られる。
【0032】
本発明の包装体は、前記した印刷インキ層を形成した積層体を用いたものである。以下、本発明の包装体について説明する。
【0033】
本発明における包装体を作製する方法としてまず、前述の印刷積層体の幅方向においてその両端部分を重ね合わせた状態で「ヒートシール」または「静電シール」のいずれかのセンターシールにてフィルムを筒状に形成する。ここで「ヒートシール」とは、重なり合う2つの熱ロールの間にフィルムを通すことで「圧力」と「熱」を同時に印加し、フィルム同士をシールする方法である。また「静電シール」とはフィルム表面に静電気を帯電させ、その引力を利用しフィルム同士をシールする方法である。
【0034】
次に筒状に形成されたフィルムに包装される物(カップ麺等)を入れ、その幅方向と直交する方向においてフィルムの未処理面同士を線状或いは面状の細いヒーターで断ち切りシールする溶断シールと呼ばれる方式にてシールを行うことにより被包装体が1つずつ包み込まれた状態にて分離する。
【0035】
最後に熱風により収縮させ、被包装物に密着させて包装する。その際の収縮条件としては、熱風の温度として収縮ポリオレフィンフィルムを収縮させる温度であればよいが、具体的には170℃〜240℃である。またその加熱時間としては2〜5秒程度である。外観の仕上がりが良くなるには、それら温度と時間の組み合わせが重要であるが、熱風温度170℃、加熱時間3秒が最も外観の仕上がりが良い。
【0036】
このようにして出来上がったオーバーラップ包装体は、その内容物、特にカップ麺容器に対するブロッキング性が良好であり、また印刷インキ塗膜はフィルムに対して良好な密着性を有する。
【実施例】
【0037】
以下に本発明を実施例により説明する。
[積層体の作製]
以下の実施例及び比較例においては、大日本インキ化学工業株式会社製「DICOM PROOFER DP−III」オートプルーファーにて熱収縮性ポリプロピレンフィルム(株式会社興人製「ポリセット」)に印刷を行い、各印刷インキ層の乾燥塗布量が0.5g/m2となるように印刷し、積層体を作製した。
【0038】
[実施例1]
印刷インキ層2(絵柄印刷層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOP−1385(改)105紅」(低塩素化ポリオレフィン樹脂が主樹脂のインキ)。
印刷インキ層3(ブロッキング性付与層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOX−1250天蓋用OPニス」(高塩素化ポリオレフィン樹脂が主樹脂のインキ)。
【0039】
[比較例1]
印刷インキ層2(絵柄印刷層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOP−1385(改)105紅」(低塩素化ポリオレフィン樹脂が主樹脂のインキ)。
印刷インキ層3(ブロッキング性付与層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOP−1385(改)メジューム」(低塩素化ポリオレフィン樹脂が主樹脂のインキ)。
【0040】
[比較例2]
印刷インキ層2(絵柄印刷層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOX−1250 105紅」(高塩素化度ポリプロピレン樹脂が主樹脂のインキ)。
印刷インキ層3(ブロッキング性付与層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「XOX−1250天蓋用OPニス」(高塩素化度ポリプロピレン樹脂が主樹脂のインキ)。
【0041】
[比較例3]
印刷インキ層2(絵柄印刷層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「ユニビアA 115紅」(ビニル/ウレタン系インキ)。
印刷インキ層3(ブロッキング性付与層)の使用インキは大日本インキ化学工業株式会社製「ユニビアA 793白」(ビニル/ウレタン系インキ)。
【0042】
[包装体の作製]
上記の実施例及び比較例の積層体を熱収縮性ポリオレフィンフィルムの幅方向においてヒートシール(高熱側:180℃ 低温側:90℃)により、筒状に形成する。
その内部にカップ麺容器を入れ、両端部を溶断シール(上刃:230℃ 下刃:90℃)によりシールすることで被包装体であるカップ麺容器が1つずつ包み込まれた状態にする。
次いで熱収縮トンネルにて170℃の熱風にて加熱時間3秒熱収縮させることにより、包装体を作製した。
【0043】
[密着性の評価]
密着性:セロハンテープ(幅18mm)を貼り付け、急激にはがすことによる密着度合いにて評価する。
「○」はセロハンテープによるインキ皮膜の剥離面積率(テープにより剥離された面積/テープ密着面積×100)が0〜5%以下であることを示し、「×」は70〜100%であることを示す。
【0044】
[ブロッキング性の評価]
熱収縮包装した包装体のフィルム及び中身のカップ麺容器を観察し、カップ麺容器のフランジ部へのインキ転移度合いにて評価する。
「○」は試験容器のフランジ部分においてインキ転移面積率(インキがブロッキングにより転移した面積/試験面積×100)が0〜3%以下であることを示し、「△」は3%〜10%以下、「×」は10%〜100%であることを示す。
評価結果を表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
表1の測定結果から、本発明の積層体(実施例1)のみが、すべての項目において優れた性能を有することが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の積層体の構成を示す。
【図2】一般的なカップ麺の容器を示す。(a)は容器全体の断面を示す。(b)はフランジ部の拡大図である。
【符号の説明】
【0048】
1 熱収縮性ポリオレフィンフィルム
2 低塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する印刷インキの層
3 高塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する印刷インキの層
4 カップ麺の容器
5 カップ麺の容器の蓋
6 カップ麺の容器のフランジ部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱収縮性ポリオレフィンフィルムに、
低塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する印刷インキによって絵柄等からなる印刷層が形成され、
さらにその印刷層の上の全面若しくは一部に高塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する印刷インキによる印刷層が形成された積層体。
【請求項2】
前記の低塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量が5〜45重量%であり、かつ高塩素化ポリオレフィン樹脂の塩素含有量が60〜75重量%である請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記の低塩素化ポリオレフィン樹脂の軟化点が50〜110℃であり、かつ高塩素化ポリオレフィン樹脂の軟化点が300℃以上である請求項1又は請求項2のいずれかに記載の積層体。
【請求項4】
前記の熱収縮性ポリオレフィンフィルムは、コロナ放電処理が施されておらず、そのぬれ指数は32mN/m以下であり、かつその延伸方向が2軸延伸である請求項1に記載の積層体。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の積層体によりカップ状の容器をオーバーラップ包装した包装体。
【請求項6】
前記の高塩素化ポリオレフィン樹脂を含有する印刷インキによる印刷層が、カップ状の容器のフランジ部と接触する部分を覆うように形成されている請求項5に記載の包装体。
【請求項7】
オーバーラップ包装工程途中に溶断シール工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の包装体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−231852(P2006−231852A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−53115(P2005−53115)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(000002886)大日本インキ化学工業株式会社 (2,597)
【Fターム(参考)】