説明

空気清浄機

【課題】空気清浄機周辺の空気中の汚れは測定できるが、人周辺の空気の汚れは正確に測定できない従来の空気清浄機を解決するものであり、人周辺の空気中の汚れを正確に表示し、空気を効率よく浄化できる空気清浄機を提供することを目的としている。
【解決手段】人の近くに空気中の汚れを測定する汚れセンサーなどのほこりセンサー6を設け、その測定結果を表示し、測定結果に応じて制御することで、人周辺の空気中の汚れを正確に表示し、効率よく空気を浄化することとなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内空間に浮遊する埃や煙草などの汚染物質を含んだ汚染空気を吸い込んで浄化し、浄化後の空気を室内に吹きだす機能を備えた空気洗浄機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の空気清浄機は下記に記載されたものが知られている。以下、その空気清浄機について図を参照しながら説明する。
【0003】
図6に示すように空気清浄機本体101には空気を吸い込む吸気口102と、空気を清浄するフィルター103と、フィルター103に通風するファン104と、このファンを運転制御する制御部105と、排気口106と、空気の汚れを検出する汚れセンサー107を備え、汚れセンサー107が汚れを検出すると、表示部108に汚れを表示し、制御部105が風力を変化させ、汚れに応じたの空気の浄化運転を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000‐281584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような従来の空気清浄機では、汚れセンサーは空気清浄機本体に備えられており、空気清浄機周辺の空気の汚れは測定できるが、人周辺の空気の正確な汚れはわからず、人周辺の正確な空気の汚れ度合いの表示が要求されている。
【0005】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、人周辺に設けられた空気中の汚れ測定手段により、汚れを測定し表示することで、人周辺での空気の汚れ度合いを知らせることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口と、外部からの信号を受信する受信部を備えた空気清浄機において、空気中の汚れを測定する汚れセンサーを備え、その測定結果を送信する送信部を備え、前記汚れセンサーにより人周辺の空気中の汚れを測定し、測定結果に応答して空気の汚れを表示するものである。
【0007】
この手段により、人周辺の空気の汚れを正確に表示できる空気清浄機が得られる。
【0008】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気中の汚れを測定する汚れセンサーをリモコンに備えたものである。
【0009】
この手段により、リモコンは通常、人の周辺にあり、人周辺での、空気清浄機本体から離れた場所でも空気の汚れ度合いがわかる空気清浄機が得られる。
【0010】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、リモコンの汚れセンサーにより測定した結果を表示する表示部を空気清浄機本体に備えたものである。
【0011】
この手段により、空気清浄機本体から離れた場所でも空気の汚れ度合いがわかる空気清浄機が得られる。
【0012】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気清浄機本体に、本体の汚れセンサーの測定結果とリモコンの汚れセンサーの測定結果を別々に表示するものである。
【0013】
この手段により、空気清浄機本体から離れた場所でも空気の汚れ度合いがわかる空気清浄機が得られる。
【0014】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、表示部では点灯または点滅する発光素子を1つ以上使うことを特徴としたものである。
【0015】
この手段により、空気の汚れ度合いが一目でわかる空気清浄機が得られる。
【0016】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、リモコンの汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御するものである。
【0017】
この手段により、空気清浄機本体から離れた場所の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができる空気清浄機が得られる。
【0018】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気清浄機本体汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御するものである。
【0019】
この手段により、空気清浄機本体周辺の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができる空気清浄機が得られる。
【0020】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、本体側とリモコン側どちらかのセンサー測定結果に応じて自動制御するかを使用者が設定できるものである。
【0021】
この手段により、使用者の滞在空間の空気を正確に清浄することができる空気清浄機が得られる。
【0022】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、リモコンの汚れセンサーの感度を使用者が設定できることである。
【0023】
この手段により、空気清浄機本体から離れた場所の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができる空気清浄機が得られる。
【0024】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気清浄機本体の汚れセンサーの感度を使用者が設定できるものである。
【0025】
この手段により、空気清浄機本体から離れた場所の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができる空気清浄機が得られる。
【0026】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、リモコン表示部での表示は使用者が電源OFF時に消灯または点灯させるように設定できるものである。
【0027】
この手段により、表示が不要時に省エネすることができる空気清浄機が得られる。
【0028】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気清浄機本体表示部での表示は使用者が電源OFF時に消灯または点灯させるように設定できるものである。
【0029】
この手段により、表示が不要時に省エネすることができる空気清浄機が得られる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、人周辺の空気の汚れを正確に使用者に知らせ、効率よく空気の浄化ができるという効果のある空気清浄機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明の請求項1記載の発明は、空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口と、外部からの信号を受信する受信部を備えた空気清浄機において、空気中の汚れを測定する汚れセンサーを備え、その測定結果を送信する送信部を備え、前記汚れセンサーにより人周辺の空気中の汚れを測定し、測定結果に応答して空気の汚れを表示することにより、人周辺の空気の汚れを正確に使用者に知らせることができるという作用を有する。
【0032】
また、空気中の汚れを測定する汚れセンサーをリモコンに備えたものであり、リモコンは人周辺にあり、人周辺の空気の汚れがわかるという作用を有する。
【0033】
また、リモコンの汚れセンサーにより測定した結果を表示する表示部を空気清浄機本体に備えたものであり、人周辺の空気の汚れがわかるという作用を有する。
【0034】
また、本発明の空気清浄機は上記目的を達成するために、空気清浄機本体に、本体の汚れセンサーの測定結果とリモコンの汚れセンサーの測定結果を別々に表示するものであり、人周辺の空気の汚れがわかるという作用を有する。
【0035】
また、リモコンの汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御するものであり、人周辺の空気の汚れ度合いに応じた浄化をするという作用を有する。
【0036】
また、空気清浄機本体汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御するものであり、空気清浄機本体周辺の空気の汚れに応じた浄化をするという作用を有する。
【0037】
また、本体側とリモコン側どちらかのセンサー測定結果に応じて自動制御するかを使用者が設定できるものであり、人周辺の空気を正確に清浄することができるという作用を有する。
【0038】
また、リモコンの汚れセンサーの感度を使用者が設定できるものであり、人周辺の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができるという作用を有する。
【0039】
また、空気清浄機本体の汚れセンサーの感度を使用者が設定できるものであり、人周辺の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をすることができるという作用を有する。
【0040】
また、空気清浄機本体の汚れセンサーの感度を使用者が設定できるものであり、人周辺の空気の汚れ度合いに応じた洗浄をするという作用を有する。
【0041】
また、リモコン表示部での表示は使用者が電源OFF時に消灯または点灯させるように設定できるものであり、表示が不要時に省エネすることができるという作用を有する。
【0042】
また、空気清浄機本体表示部での表示は使用者が電源OFF時に消灯または点灯させるように設定できるものであり、表示が不要時に省エネすることができるという作用を有する。
【0043】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0044】
(実施形態1)
図1は本発明の実施の形態における空気清浄機の構成を示す図である。図1において空気清浄機本体1に室内の空気を吸い込む、吸気口2を設け、この吸気口より吸い込まれた空気を浄化する浄化手段としてフィルター3を設け、このフィルター3に通風するための手段としてファン4を設け、清浄した空気を吹き出すための排気口5を設け、空気の汚れ度合いを測定する手段としてほこりセンサー6を設け、ほこりセンサー6の測定結果を表示する本体側表示部7を設け、ほこりセンサー6の測定結果に応答して本体側表示部7の表示を制御する本体側マイコン8を設け、リモコンからの赤外線信号を受信する受信部9を設け、受信部より受信した赤外線信号を表示するリモコン測定結果表示部10を設け、ほこりセンサー6の感度を調節する感度調節スイッチ11を設け、本体側表示部7の表示をON又は、OFFするスイッチ12を設け構成する。
【0045】
図2は人周辺の空気の汚れを測定する手段として、リモコン13を設け、リモコンに空気の汚れを測定する手段としてガスセンサー14を設け、測定結果を表示するリモコン側表示部15を設け、ガスセンサー14の結果に応答してリモコン側表示部15の表示を制御するリモコン側マイコン16を設け、測定結果を空気清浄機に送信する手段として赤外線センサー17を設け、ガスセンサー14の感度を調節する感度調節スイッチ18を設け、リモコン側表示部15の表示をON又は、OFFするスイッチ19を設け構成する。リモコン13は操作の関係から、通常、人周辺にあり、リモコン13にガスセンサー14を設けることで、人周辺の汚れを測定できることとなる。
【0046】
リモコンの制御回路を図3に示す。リモコン側マイコン16にガスセンサー14、赤外線センサー17、リモコン側表示部15が接続されている。リモコン13に設けられたガスセンサー14により空気の汚れを測定すると、その測定結果をリモコン側マイコン16に送信し、リモコン側マイコン16は測定結果をもとに、空気が汚れているかどうかをリモコン側表示部15に表示する。
【0047】
また、リモコン13のガスセンサー14の測定結果をもとにリモコン側マイコン16が赤外線センサー17を制御する。例えば、リモコン側マイコン16により空気が汚れたと判断しリモコン側表示部15の表示を切り替える度に、リモコン側表示部15の表示結果を赤外線センサー17により空気清浄機本体1の赤外線センサーの受信部9に送るように制御する。
【0048】
次に、空気清浄機本体1の制御回路を図4に示す。本体側マイコン8にほこりセンサー6、本体側表示部7、受信部9が接続されている。空気清浄機本体1に設けられたほこりセンサー6により空気の汚れを測定すると、その測定結果を本体側マイコン8に送信し、本体側マイコン8は測定結果をもとに、空気が汚れているかどうかを本体側表示部7に表示する。
【0049】
また、本体側マイコン8は赤外線センサーの受信部9に受けた信号をもとに、リモコン測定結果表示部10に表示するように制御する。
【0050】
なお、実施の形態1では空気清浄機本体1の汚れセンサーをほこりセンサー6としているが、空気の汚れを効率よく正確に測定するものであれば、ほこりセンサー6でなくてもよい。
【0051】
なお、実施の形態1ではリモコン13の汚れセンサーをガスセンサー14としているが、空気の汚れを効率よく正確に測定するものであれば、ほこりセンサー6でなくてもよい。
【0052】
このような動作を行うことで、リモコンは人の周辺に置くことが多いので、人周辺の空気の汚れを正確に知らせることができるとともに、空気を効率良く浄化することができる。
【0053】
また、空気清浄機本体1に備えられた、感度調節スイッチ11により、使用者がほこりセンサー6の感度調節可能となっている。例えば、低感度又は、中感度又は、高感度の中から使用者が選択することが可能となっている。
【0054】
また、リモコン13に備えられた、感度調節スイッチ18により、使用者がガスセンサー14の感度調節可能となっている。例えば、低感度又は、中感度又は、高感度の中から使用者が選択することが可能となっている。
【0055】
なお、実施の形態意1ではほこりセンサー6とガスセンサー14の感度を低感度、中感度、高感度としているが、感度に違いがあれば感度の分別は2つ以上でもよい。
【0056】
また、空気清浄機本体1のほこりセンサー6の感度調節スイッチ11とリモコン13のガスセンサー14の感度調節スイッチ11は別々に設定することが可能となっている。
【0057】
このような動作を行うことで、必要に応じた感度で清浄することができるとともに、空気を効率良く浄化することができる。
【0058】
また、空気清浄機本体1の本体側表示部7の表示をON・OFFスイッチ12を設けており、使用者が表示をONまたは、OFFに設定可能である。
【0059】
また、リモコンのリモコン側表示部15の表示をON・OFFスイッチ19を設けており、使用者が表示をONまたは、OFFに設定可能である。
【0060】
この動作を行うことで、睡眠中に光によって使用者に不快感を与えることなく、また、表示を必要としないとき省エネすることができる。
【0061】
(実施の形態2)
本実施の形態は前記実施の形態1と制御方法が異なるのみであり、同一構成のものは同一番号を付して詳しい説明は省略する。図5は本発明の実施の形態における空気清浄機の自動運転の制御回路図である。空気清浄機本体1のほこりセンサー6の測定結果をもとに本体側マイコン8により汚れ度を判別し、その汚れに対応させてファン4の風量を変化させるように制御する。
【0062】
また、赤外線センサーの受信部9より受信した信号をもとに、本体側マイコン8により汚れを判別し、その汚れに対応させてファン4の風量を変化させるように制御する。
【0063】
また、空気清浄機本体1に優先センサー切り替えスイッチを備えており、運転自動制御を行うときに、空気清浄機本体1のほこりセンサー6の汚れに合わせて自動制御するかリモコン13のガスセンサー14の汚れに合わせて自動制御するかを使用者が選択することが可能となっている。
【0064】
このような動作を行うことで、使用者が必要とする空間の空気を正確に清浄することができるとともに、効率よく空気を清浄することができる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明にかかる空気清浄機は、空気調和機でも同様の手段を用いることで、効率の良い清浄を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施形態1の空気清浄機の構成を示す斜影図
【図2】本発明の実施形態1のリモコンの構成を示す斜影図
【図3】本発明の実施形態1のリモコンの制御回路図
【図4】本発明の実施形態1の空気清浄機本体の制御回路図
【図5】本発明の実施形態2の制御回路図
【図6】従来の空気清浄機の斜影図
【符号の説明】
【0067】
1 空気清浄機本体
2 吸気口
3 フィルター
4 ファン
5 排気口
6 ほこりセンサー
7 本体側表示部
8 本体側マイコン
9 受信部
10 リモコン測定結果表示部
11 感度調節スイッチ
12 ON・OFFスイッチ
13 リモコン
14 ガスセンサー
15 リモコン側表示部
16 リモコン側マイコン
17 赤外線センサー
18 感度調節スイッチ
19 ON・OFFスイッチ
101 空気清浄機本体
102 吸気口
103 フィルター
104 ファン
105 制御部
106 排気口
107 汚れセンサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吸い込む吸気口と、吸い込んだ空気を浄化する浄化手段と、この浄化手段に通風する送風手段と、空気を吹き出す排気口と、外部からの信号を受信する受信部を備えた空気清浄機において、空気中の汚れを測定する汚れセンサーを備え、その測定結果を送信する送信部を備え、前記汚れセンサーにより人周辺の空気中の汚れを測定し、測定結果に応答して空気の汚れを表示する表示手段を設けたことを特徴とした空気清浄機。
【請求項2】
空気中の汚れを測定する汚れセンサーをリモコンに備えたことを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項3】
リモコンの汚れセンサーにより測定した結果を表示する表示部をリモコンに備えたことを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項4】
リモコンの汚れセンサーにより測定した結果を表示する表示部を空気清浄機本体に備えたことを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項5】
空気清浄機本体に、本体の汚れセンサーの測定結果とリモコンの汚れセンサーの測定結果を別々に表示することを特徴とした請求項3または4に記載の空気清浄機。
【請求項6】
リモコンの汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御することを特徴とした請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項7】
空気清浄機本体汚れセンサーの測定結果に応じて、空気清浄機の運転を自動制御することを特徴とした請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項8】
自動制御は、本体側とリモコン側どちらかのセンサー測定結果に応じて自動制御するかを使用者が設定できることを特徴とした請求項6または7に記載の空気清浄機。
【請求項9】
汚れセンサーの感度を使用者が設定できることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項10】
空気清浄機本体の汚れセンサーの感度を使用者が設定できることを特徴とする請求項1に記載の空気清浄機。
【請求項11】
リモコン表示部での表示は使用者が消灯または点灯させるように設定できることを特徴とする請求項2に記載の空気清浄機。
【請求項12】
空気清浄機本体表示部での表示は使用者が消灯または点灯させるように設定できることを特徴とする請求項4に記載の空気清浄機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−86926(P2008−86926A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−271511(P2006−271511)
【出願日】平成18年10月3日(2006.10.3)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】