説明

空気調和機の試験装置

【課題】従来に比較して省エネルギ−で評価することが可能な空気調和機の試験装置を提供する。
【解決手段】通過する空気を所定条件に調整する空気調和機の吹き出し側と被試験機の吸い込み部とを連通する送出流路と、被試験機の吹き出し部と連通する回収流路とを有して構成される空調回路を、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットのそれぞれに設け、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットに接続された回収流路を、それぞれの流路を流通する空気を混合させる混合器を介して接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和機の試験装置に関するものであり、より詳しくは室構造をもたない構成で被試験機である空気調和機に所定条件の空気を供給したり、またその空気調和機の性能等を評価することも可能な空気調和機の試験装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一般に空気調和機の性能評価や特性評価では、空気条件を様々に変化させて動作を確認したり、性能を測定したりすることが行われている。その試験装置の代表的なものは一般にサイクロメトリックカロリメータと称されるものがあり、その一般的な構成について図8に示している。
【0003】
図8は従来の一般的なサイクロメトリックカロリメータの構成模式図である。同図に示すように、被試験機となる空気調和機(ここでは分離型空気調和機を例にして示す)は室内ユニット1および室外ユニット26を接続管52接続され運転できる状態として、それぞれ断熱された試験室A、Bに配置されている。
【0004】
各試験室の空調をそれぞれ送風ファン3、28を有する空調機(空気調整手段)2、27で行い、室内ユニット1室外ユニット26で吸い込み可能なようにし、またこれらユニットが吹き出した送風を空調機の吸い込み側aより回収して再度空調機で所定の条件になるようにしている。
【0005】
室内ユニット1室外ユニット26の吸込む空気の状態はサンプリング装置10、36で検知され、例えば温度計14、39により乾湿球温度を測定しており、これに基づいて制御装置16、41が所定の条件になるように熱源装置4、29をコントロールしている。
【0006】
このような試験装置においては試験室A、Bの空間はチャンバとしてはたらき、空調機2,27から吹き出される空気の変動の影響を緩和するはたらきを示している。また性能を測定するときには室内ユニット1の吹き出し側を風量測定装置51に接続し、室内ユニット1より吹き出される空気の温湿度、風量を測定して能力などを求めることができる。
【0007】
一方、このような試験装置では専ら空気調和機の運転条件を固定した、いわゆる定常状態での試験が行われるのが通常であり、空気調和機の風量が変化するなどの過渡的な条件には向かない。
【0008】
そこで、特許文献1に示されるような構成での空気エンタルピ法試験装置が発明されている。すなわち、空調機2の吹き出し側bと吸い込み側aとを連通するバイパスを設け、この流路中にダンパ等の風量制御手段を配置して構成し、空気調和機の過渡的な風量変化に追従できるように構成している(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭61−213648号公報(図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の試験装置では、室外側および室内側それぞれ種々の空気条件下で行われる試験に対して空気条件を設定して行くため、各々で空調を行なうので、おのおの相当多くのエネルギ−を費やしていた。さらにそのために、大きな熱源装置を各々に設けていたので、投資も大きくなっていた。
【0010】
本発明は、従来技術における上記問題を解決し、従来と同等レベルの試験を、省エネルギ−であり、、省資源で評価することが可能な試験装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために本発明の空気調和機の試験装置は、それぞれ相反する温熱を、もった回収気流を混合させて、従来より所定条件の温湿度に近づけた回収気流にするために空調機の吸い込み口の前に混合器を設けるように構成されたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の空気調和機の試験装置は、試験条件を所定の温度にするために必要なエネルギも大幅に低減可能であり、室内側と室外側のエネルギ−を最大限有効に使用でき、さらに、試験装置の小型化、投資の削減が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
第1の発明は、通過する空気を所定条件に調整する空気調和機の吹き出し側と被試験機の吸い込み部とを連通する送出流路と、被試験機の吹き出し部と連通する回収流路とを有して構成される空調回路を、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットのそれぞれに設け、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットに接続された回収流路を、それぞれの流路を流通する空気を混合させる混合器を介して接続したことを特徴とする空気調和機の試験装置であり、この構成をなすことにより、被試験機である室外ユニット及び室内ユニットの消費エネルギ−を相互に回収することができるため、最大の省エネルギ−で運転できるので、各空気調整手段の熱源装置を、小型化することができる。また、大型の試験室を必要としないので、試験装置の投資額が大幅に削減できるとともに、試験装置の移動も容易に行なうことができる。
【0014】
第2の発明は、特に第1の発明の回収流路を通して被試験機の室外ユニットと室内ユニットのそれぞれから回収された空気を、最大の熱交換効率が得られるように、両空気の混合率を調整するようにしたもので、この構成をなすことにより、被試験機の室外ユニットからの高温の回収空気と被試験機の室内ユニットからの低温の回収空気をお互いの空気調和機に吸い込む前に混合させることにより、回収空気のエネルギを打ち消しあうことにより、空気調和機の運転エネルギを削減させて、更なる省エネルギを図ることができる。
【0015】
第3の発明は、特に第2の発明の混合率を、各々の回収流路口に設けた風向変更板で調整するもので、この構成をなすことにより、更なる省エネルギ運転を図ることができる。
【0016】
第4の発明は、特に第1〜3の発明の空調装置の熱源装置を一体化させたもので、この構成をなすことにより、加熱能力が必要な方に加熱能力の大半を使い、冷却能力は必要な方に、冷却能力の大半を使うことができるので、熱源装置全体の小型化が図れる。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。図中の構成要素について、図4の従来の形態で既に説明したものについては、同一の図番を付してその詳細な説明は割愛する。
【0018】
なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0019】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1を示す空気調和機の試験装置の構成図である。
【0020】
室内側試験装置は、少なくとも熱交換器や加熱装置や加湿装置など熱源装置4を持ち、
空気を循環させるためのファン3を備えており、調整された空気を送出ダクト5と接続ダクト6を介して被試験機である空気調和機の室内ユニット1の吸い込み側に連通するよう構成されている。
【0021】
一方、室内ユニット1の吹き出し側は、接続ダクト8と回収ダクト9と混合器44と空気調和機の接続ダクト42を介して空調機2に連通されており、これらにより送風回路が形成されている。
【0022】
空調機2は、吸い込み口に接続ダクト42にて混合器44に接続されていて、従来型試験室と比較して相当に温湿度条件の空気を回収できるので熱源装置4も大きなエネルギ−を使わないで済む。
【0023】
また、被試験機の室内側ユニット1へ安定した空気条件の空気を制御するために被試験機の室内ユニット1へ流通回路と平行にバイパス流通回路7を設け、そのバイパス回路7には温湿度を検知する温湿度センサ−14を設けてある。さらに温湿度センサ−14の検知性を高めるため送風ファン10を設けてある。
【0024】
温湿度センサ−14の信号により温湿度制御装置16により熱源装置4を制御する。
【0025】
また、被試験機の室内ユニット1の吸い込み空気温度の確認のために温度センサ−13を設け、さらに、被試験機の室内ユニット1の吸い込み空気を大気圧と同じにするため、接続ダクト6内の圧力を検知するセンサ−12を設け制御装置15の信号から送風ファン11の回転数を制御し、接続ダクト6内の圧力と大気圧の圧力を等しくすることにより被試験の室内ユニット1の運転を、通常の大気圧内での運転と同様にすることができる。
【0026】
次に、室外側について説明すると、室外側試験装置は、少なくとも熱交換器や加熱装置や加湿装置など熱源装置29を持ち、空気を循環させるためのファン28を備えており、調整された空気を送出ダクト30と接続ダクト31を介して被試験機である空気調和機の室外ユニット26の吸い込み側に連通するよう構成されている。
【0027】
一方、室外ユニット26の吹き出し側は、接続ダクト33と回収ダクト34と混合器44と空気調和機の接続ダクト43を介して空調機27に連通されており、これらにより送風回路が形成されている。
【0028】
空調機27は、吸い込み口に接続ダクト42にて混合器44に接続されていて、従来型試験室と比較して相当に有利な温湿度条件の空気を回収できるので熱源装置29も大きなエネルギ−を使わないで済む。
【0029】
また、被試験機の室外側ユニット26へ安定した空気条件の空気を制御するために被試験機の室外ユニット26へ流通回路と平行にバイパス流通回路24を設け、そのバイパス回路24には温湿度を検知する温湿度センサ−39を設けてある。さらに温湿度センサ−39の検知性を高めるため送風ファン36を設けてある。
【0030】
温湿度センサ−39の信号により温湿度制御装置41により熱源装置29を制御する。
【0031】
また、被試験機の室外ユニット26の吸い込み空気温度の確認のために温度センサ−38を設け、さらに、被試験機の室外ユニット26の吸い込み空気を大気圧と同じにするため、接続ダクト31内の圧力を検知するセンサ−37を設け制御装置40の信号から送風ファン35の回転数を制御し、接続ダクト31内の圧力と大気圧の圧力等しくすることにより被試験の室外ユニット26の運転を、通常の大気圧内での運転と同様にすることがで
きる。
【0032】
また、従来の実験装置では全体を大きな室構造にするため、簡単に移動することは困難であるが、本発明は室構造を不要とするので、室内側および室外側の試験装置には、背中合わせにして車輪等を付けておくなどして容易に移動できるようにすれば、試験場所に応じて移動させて取扱うことができ便利である。
【0033】
(実施の形態2)
次に実施の形態2について図2を用いて説明する。図2は本発明の実施の形態2を示す空気調和機の試験装置の構成図である。
【0034】
実施の形態1と異なるのは、室内側空調機2と室外側空調機27の吸い込み気流の温度を最適な配分にするために、混合器に自動風向変更板47と48を設けたものである。
【0035】
その風向変更板47および48は、それぞれの空調機2と27の吸い込み口に接続されているそれぞれの接続ダクト42と43に設けられた温度センサ−45と50からの情報にてコントロ−ラ46と49に制御されそれぞれの被試験機の運転状況により角度を変化させて回収ダクト9と34を通過して混合器に入るそれぞれの空気の混合率を最適な値にするように位置が設定される。
【0036】
これにより室内側試験ユニット1と室外側試験ユニット26の噴出し空気のエネルギ−を活用できる。
【0037】
このように、空気変更板を各々空調機の吸い込み側の空気の条件を変えることにより、大きな省エネルギを図ることができる。
【0038】
(実施の形態3)
次に実施の形態3について図3を用いて説明する。図3は本発明の実施の形態3を示す空気調和機の試験装置の構成図である。
【0039】
実施の形態2と異なるのは、熱源装置4を室内側と室外側で共通のものにした点である。
【0040】
この構成をなすことにより、必要とする空気条件を精度よく制御できるようになると同時に、さらに省エネルギ化を図ることが出来る。
【0041】
(実施の形態4)
まず、本発明の実施の形態4について図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態4を示す空気調和機の試験装置の構成図である。同図を用いて試験装置の構成について説明する。
【0042】
試験装置は、少なくとも熱交換器や加湿装置などの空気調整機能、空気を循環させるためのファン3を備えており、調整された空気を送出ダクト5を介して被試験機である空気調和機の室内ユニット1の吸い込み側に連通するよう構成されている。
【0043】
一方、室内ユニット1の吹き出し側は回収ダクト9を介して空調機2に連通されており、これらにより送風回路が形成されている。なお、送出ダクト5はチャンバ6を有して室内ユニット1の吸い込み側に連通してあると、バッファとなるとともに供給空気がより混合されるため好適である。回収ダクト9をチャンバ8を介して室内ユニット1の吹き出し側に連通させるのも同様である。
【0044】
ここで回収ダクト9またはチャンバ8は図に示されるように室内ユニット1の吹き出し側に対して密着して付けられていなくてもよい。
【0045】
例えば吸い込みの温度条件だけを調整すればよい試験であれば吹き出し側は外乱が小さくなるようにおおよそ安定した空気を回収すればよいからである。
【0046】
もし、回収ダクト9または送出ダクト5にノズルや風速センサなどの風量検知手段(図示せず)を設けて性能を図るなどの場合には回収ダクト9またはチャンバ8は室内ユニット吹き出しに対してシールするなどして密着して連通されているべきである。
【0047】
空調機2は送出ダクト5に温湿度センサ(空気条件検知手段)14を具備しており、ここで検知された例えば乾球温度、湿球温度、もしくは湿度に応じて熱源装置コントロ−ラ16が所定条件の温湿度になるように熱源装置4の運転容量をコントロールする。また、室内ユニット吸い込み側と大気との差圧を検知できる差圧センサ12を設け、その差圧がゼロになるように送風ファン3の風量をコントロールする制御装置11を設けるようにしてもよい。
【0048】
このように、空気調和機と室内ユニットを、簡易のダクト等により接続することにより、試験装置全体を室構造にする必要がなくなるので、試験装置全体がコンパクトにすることができる。また、室全体を空調する必要がなくなるので、小さな熱で短時間に所定の空気条件を作り出すことができる。そのため大幅なる省エネルギ−が図れる。
【0049】
(実施の形態5)
次に実施の形態5について図5を用いて説明する。図5は本発明の実施の形態5を示す空気調和機試験装置の構成模式図である。
【0050】
実施の形態4と異なるのは、空調機2の吸い込み側と吹き出し側とを短絡するがごとく構成されているバイパス流路7を有している点である。
【0051】
バイパス流路7には通過する空気の温湿度を検知する温湿度センサ14が配設されており、本実施の形態ではバイパス流路を流れる空気の風速の影響を除外できるように、バイパス流路から分岐−合流するセンシングのための分岐流路7aが設けられ、その流路内に温湿度センサ14が配置されている。
【0052】
なお、この温湿度センサ14にはほぼ一定の流量が流れるようにするためのセンサ用ファン7bも具備されている。
【0053】
また、送出ダクト5の室内ユニット1に向かう流路には差圧センサ12により検知されたチャンバ6内と大気との差圧を所定の値にコントロールすることができるように吸い込み静圧制御用送風ファン11を設け、吸い込み静圧制御用送風ファン制御装置15によりコントロールしている。
【0054】
ここでは吸い込み静圧制御用送風ファン11を設けて室内ユニットに供給される空気の流量をコントロールするよう構成しているが、ダンパ等の開閉手段を用いて分岐する流量をコントロールするようにしてもよい。 また、このような構成では送風ファン3は一定速で運転していればよい。
【0055】
次にこのような構成の試験装置で試験のための運転を行う手順について説明する。まず試験装置が運転されるとセンサ用ファン7bが運転を開始し、室内ユニットに送られるべ
き空気の条件に調整すべく制御装置16が熱源装置4をコントロールする。このとき吸い込み静圧制御用送風ファン11は停止していてもよい。
【0056】
そして、暫くして空気の状態が所定の状態に安定したら、吸い込み静圧制御用送風ファン制御装置15により吸い込み静圧制御用送風ファン11をコントロールして、室内ユニットに送風する。
【0057】
即ち、バイパス流路7を流れる空気を主流として安定させ、分岐的に室内ユニットに送風するようにしているので、大きな室構造などを取らなくても安定した条件の空気を室内ユニットに送ることができる。
【0058】
また、室構造など熱容量の大きいものがなく、安定までに必要なエネルギーは装置を構成する筐体分の熱容量程度であるので、省エネルギーで装置を運転することができる。
【0059】
また、室内ユニットの運転風量が変化するなどしてチャンバ6内の空気圧が変化しても吸い込み静圧制御用送風ファン11を調整して迅速に追従させることもできる。
【0060】
なお、同図に示すように室内ユニット1の吹き出し部付近を除く部分を送出ダクトに連通したチャンバ6で覆うようにすれば、試験装置の配設されている環境温度の外乱により室内ユニットを通じた熱伝達の影響を極力低減することができ好適である。
【0061】
また、室内ユニット1の吸い込み部の温度を検知する温度センサ13を設けて、そこで検知された温度を参照して、温湿度センサ14で検知された温度を補正して本来必要とされる室内ユニット1の吸い込み部で所定の温湿度条件になるように制御装置16にてコントロールするようにしてもよい。
【0062】
(実施の形態6)
次に実施の形態6について図6を用いて説明する。図6は本発明の実施の形態6を示す空気調和機の試験装置の構成図である。
【0063】
同図に示されるような装置を用いれば、空気エンタルピ試験装置として空気調和機の能力を測定したりすることもできる。
【0064】
本実施の形態では、送出ダクト5にノズル19とその前後の差圧を測定する差圧センサ18と、ノズルを通過する空気の温度を検知する温度センサ17を設けるとともに、回収ダクト9に付帯されたチャンバ8は室内ユニット吹き出し口に密着して配設し、回収ダクト9には回収ダクトを流れる空気の風速の影響を除外できるように、回収ダクトに分岐−合流するセンシングのための分岐流路7cが設けられ、その流路内に温湿度センサ23とセンサ用ファン7dが具備されたサンプリング装置22が配置されている。
【0065】
なお、ノズル19とその前後の差圧を測定する差圧センサ18と、ノズルを通過する空気の温度を検知する温度センサ17は回収ダクト内に配置されていてもよい。被試験機1からの空気調和機2への回収空気用ダクト9に、温湿度サンプリング用のバイパス回路7cを設け、そのバイパス回路7cに温湿度検知のセンサ−23を設け、さらに被試験機1の吹き出し静圧を検出する差圧センサ−20を設け、その静圧を制御する送風ファン21を設けることによって、被試験機の空調能力を測定することが可能となる。
【0066】
これらによって、この試験用空気調和機は、被試験機の空調能力も測定できるようになるので、機能向上を図れる。
【0067】
(実施の形態7)
次に実施の形態7について図7を用いて説明する。図7は本発明の実施の形態6示す空気調和機の試験装置の構成図である。
【0068】
本実施の形態の特徴は空気調和機の室内ユニット1及び室外ユニット26に対して同時に試験を行うべく、それぞれのユニットに対して上記の実施の形態で示したような試験装置を取りつけるとともに、それぞれのユニットの吹き出し側に設けられた回収ダクト9、34において、相互に空気を熱交換できる全熱交換器42aを設けている。
【0069】
室内ユニットと室外ユニットでは風量も違えば吹き出す温度は空気温度に対して高低逆になっているので、空気調和機から見れば吸熱、放熱された空気を熱交換させることにより、循環して空調機2、27に戻ったときに所定の条件の空気状態に加熱または冷却するために必要なエネルギーを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施の形態1を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図2】本発明の実施の形態2を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図3】本発明の実施の形態3を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図4】本発明の実施の形態4を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図5】本発明の実施の形態5を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態6を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図7】本発明の実施の形態7を示す空気調和機の試験装置の構成図
【図8】従来の空気調和機の試験装置の構成図
【符号の説明】
【0071】
1 空気調和機
2 空調機
3 送風ファン
4 熱源装置
5 送出ダクト
6 接続ダクト
7 バイパス流路
8 チャンバ
9 回収ダクト
10 送風ファン
11 送風ファン
12 差圧センサ
13 温度センサ
14 温湿度センサ
15 制御装置
16 制御装置
26 室外ユニット
27 空調機
28 送風ファン
29 熱源装置
30 送出ダクト
31 接続ダクト
33 接続ダクト
34 回収ダクト
35 送風ファン
36 サンプリング装置
37 圧力センサ
38 温度センサ
39 温度計
40 制御装置
41 制御装置
42 接続ダクト
43 接続ダクト
44 混合器
45 温度センサ−
46 コントロ−ラ−
47 風向変更板
48 風向変更板
49 コントロ−ラ−
50 温度センサ−
51 風量測定装置
52 接続管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通過する空気を所定条件に調整する空気調和機の吹き出し側と被試験機の吸い込み部とを連通する送出流路と、被試験機の吹き出し部と連通する回収流路とを有して構成される空調回路を、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットのそれぞれに設け、被試験機の室外ユニット及び室内ユニットに接続された回収流路を、それぞれの流路を流通する空気を混合させる混合器を介して接続したことを特徴とする空気調和機の試験装置。
【請求項2】
回収流路を通して被試験機の室外ユニットと室内ユニットのそれぞれから回収された空気を、最大の熱交換効率が得られるように、両空気の混合率を調整するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の空気調和機の試験装置。
【請求項3】
それぞれの空調装置の回収流路を通して回収された空気の混合率を、各々の回収流路口に設けた風向変更板で調整することを特徴とする、請求項2記載の空気調和機の試験装置。
【請求項4】
それぞれの空調装置の熱源装置を一体化させたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和機の試験装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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