説明

空気調和機

【課題】 人の体内で発生する活性酸素は加上に存在すると健康を保てなくなる。その上現代社会の環境は公害ガス、自動車の排気ガス、農薬、食品添加物、電波、超音波、ストレス、アルコール、タバコなど活性酸素を体内に過剰に発生させる環境にある。
【解決手段】 抗酸化物質放出ユニット送風路に備え付けられた抗酸化エレメントの上流に空気中の水分を吸着させる吸湿エレメントとこの吸着した水分を加熱して脱着させる空気加熱用ヒーターとを設け、加熱され高湿度の空気が抗酸化エレメントを接触通過する際に抗酸化作用を有する物質を居住空間等の空気中に放出させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、抗酸化作用を有する物質を放出し空気と共に送風する空気調和機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、日本人の死因のトップを占める三大生活習慣病であるがん、心臓病、脳卒中をはじめ糖尿病、白内障、老人性痴呆症、肝炎、腎炎、痛風、肺気腫など、病原菌による感染症を除いた、あらゆる病気のほぼ9割に活性酸素がなんらかの形で悪影響を与えているといわれている。活性酸素はからだの各組織に酸化ストレスを浴びせながら機能を低下させていき、これが老化現象の要因ともいわれている。
【0003】
これに加え、現代社会の環境は、公害ガス、自動車の排気ガス、農薬、食品添加物、電波や超音波、ストレス、アルコール、タバコなど、活性酸素を体内に過剰に発生させる環境にある。
【0004】
活性酸素に関して解説されている著作物は多々あり、たとえば、「激増 活性酸素が死を招く、丹羽靱負著、日本テレビ発行、1994年11月22日発行」などがあげられる。活性酸素は、人間をも含めた動植物の体内にあって、細菌・かび・ウィルス・異物などが体内に侵入してくると、血液中に存在する食細胞がその異物を食べて身体を障害から守っている。食細胞の中では活性酸素がつくられ、取り込んだ異物を溶かして処理し、身体の防衛上には必要かつ重要な役割を担っている。
【0005】
しかし、適量に体内で産生された活性酸素は、自己防衛上、身体にとって必要かつ有益なものであるが、過剰に生成されると、逆に自分の正常な組織を細菌や異物のように攻撃し、多くの障害を身体にもたらし、様々な疾患を捲き起こす。また、血液中の活性酸素と脂質が反応すると過酸化脂質となり血管壁に付着し、血管を細く、また脆くする。その結果、動脈硬化の進行や血管の狭小化で脳血栓や脳梗塞がおこりやすくなり、また脳出血の一因ともなる。
【0006】
動植物はこのような状況に対処するため、この活性酸素が増加しすぎて、自分の身体の細胞や臓器を攻撃しようとした場合、動植物の体内にあるSOD(Super Oxide Dismutase)という酵素が、過剰に増加した活性酸素を除去させる働きをする。このSOD酵素と活性酸素のバランスが保たれている状態が健康な状態とされている。
【0007】
しかし、このSOD酵素は年齢とともに活動力が低下し、とりわけ40歳過ぎに急激に低下すると言われており、これを補うために医薬品、食品、化粧品などの分野で抗酸化物質が開発され活用されている。
【0008】
抗酸化物質とは、分子量の大きい高分子抗酸化剤では、たとえば、SOD、カタラーゼ、グルタチオン、リン酸グルコース、パーオキスターゼ、脱水素酵素などの酵素類、分子量の小さい低分子抗酸化剤では、たとえば、ビタミンE、C、B、カテキンなどに代表されるポリフェノール類、フラボノイド、タンニン、カロチンなどがあげられる。
【0009】
従来これらの抗酸化物質は、薬品、食品、化粧品などの形態で供給され、人体に直接服用されるか皮膚表面に塗るなどの形で利用されていた(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
【0010】
抗酸化剤そのものに関するものでは、食品、化粧品、医薬品等に利用することを目的としたものもある(例えば、特許文献3参照。)。
【0011】
また、室内に物質を放出する手段としては、防かび剤を室内に徐放し、清潔な空気環境を得ることと、防かび剤の徐放性能を長期間にわたり維持することに関するものもある(例えば、特許文献4参照。)。
【0012】
【特許文献1】特開平6−172123号公報
【特許文献2】特開平5−156250号公報
【特許文献3】特開平6−25663号公報
【特許文献4】特開2000−135279号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来の、食品、化粧品、医薬品等の抗酸化物質の摂取様式では、服用して体の内部に取り込む。あるいは、化粧などにより体の外部から効果を得るというどちらかの手段からしか抗酸化物質の効能を得ることができ無いという問題があった。また食品などで抗酸化物質を体内に取り込むとしても単独の処置であって、活性酸素を体内に過剰に発生させる環境対策とは別個の処置で限られた影響しかえられないという問題があった。
【0014】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、一般的に広く普及している空調機により抗酸化作用を有する物質を空気中に放出させることにより、健康に良い環境を得ることを目的とする。また本発明は室内の空気中に抗酸化作用を有する物質を放出させ、呼吸により体内に抗酸化作用を有する物質を含む空気を取り込み、また空気中に曝露されている皮膚表面等から抗酸化作用を有する物質の抗酸化効果を同時に得ることを目的とする。また本発明は室内の酸化物質を空気を介して還元して清潔にするとともに、健康的で快適な室内環境を提供するものである。また本発明は健康的な空気調和機やその運転方法に対し簡単で実用的なものを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明に係る空気調和機は、ヒータで加熱される加湿器の水蒸気が吹出す吹出口と、吹出口に設けられ抗酸化作用を有する物質を放出可能な水平板、ハニカム状等の保有体と、保有体の表面に付着した水滴に溶け込み水蒸気により加湿器から放出されるビタミンCを含む水溶性抗酸化物質と、を備えるものである。
【発明の効果】
【0016】
この発明の空気調和機は、ヒータで加熱される加湿器の水蒸気が吹出す吹出口と、吹出口に設けられ抗酸化作用を有する物質を放出可能な平板状、ハニカム状等の保有体と、保有体の表面に付着した水滴に溶け込み水蒸気により加湿器から放出されるビタミンCを含む水溶性抗酸化物質と、を備えるので、揮発性の低い水溶性のビタミンCを空気中に供給でき呼吸による体内吸収とともに皮膚表面の抗酸化作用という対外的な効果も同時に発揮できるという健康に良い装置が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す断面図であり、図1において、1は熱交換器5と室内送風機6を内蔵する室内ユニット本体、2はプレフィルタ3、空気清浄フィルタ4を設けてある空気吸込口、8は送風路内空気7の通風回路を形成するケーシング、11は左右風向制御板9と上下風向制御板10を設けた空気吹出口である。この室内ユニット本体1内には、側面視で室内送風機6の上流に室内送風機6を囲むように室内熱交換器5が配置される。この室内熱交換器5は前面側の下部に位置する5a、中央に位置する5b、上部に位置する5dと、背面側に位置する5fから構成され、とくに5bには5cが、5dには5eが、5fには5gが補助熱交換器として配置され、これらはパイプを介して直列に接続されて室内熱交換器5を構成する。室内熱交換器5の上流には全面を覆う室内に浮遊する綿ホコリ等大粒子径の捕集目的としてプレフィルタ3が、プレフィルタ3と室内熱交換器5の間に花粉・ダニの死骸等のアレルゲン物質や、タバコ等の小粒子径の捕集を目的とする空気清浄フィルタ4が配置される。室内空気がこの熱交換器5を通過するように設けられたケーシング8と、室内送風機6に対し前面及び上面に設けられた吸込み口2a、2b、下面に吹出し口11の構成をもつ箱体により構成された空調機において、室内送風機6に抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材により室内送風機6を形成した。塗布あるいは含有させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。
【0018】
抗酸化物質とは、分子量の大きい高分子抗酸化剤では、たとえば、SOD、カタラーゼ、グルタチオン、リン酸グルコース、パーオキスターゼ、脱水素酵素などの酵素類、分子量の小さい低分子抗酸化剤では、たとえば、ビタミンE、C、B、カテキンなどに代表されるポリフェノール類、フラボノイド、タンニン、カロチンなどがあげられる。これらの抗酸化物質は、薬品、食品、化粧品などの形態で供給され、人体に直接服用されるか皮膚表面に塗るなどの形で利用されていたが、本発明ではこれらの抗酸化物質を有機系高分子に内包された状態で、あるいは抗酸化作用を有する物質を濃縮凝固した固形物の状態でエアコンなどの空気調和機の本体内部の通風回路を形成する部品の表面に取り付けたり塗布したり素材に含有させて保有体として使用する。この空調機を暖房や冷房など運転する際に保有体に送風の流れがあたり抗酸化物質が空気中に少しずつ放出される。このように空気中に分布させて空気を吸込むときに一緒に人体に取り込んだり、あるいは露出された肌などに付着させるので、合成抗酸化物でも安全性が確認されておれば良いが、茶葉抽出物やローズマリー等の香辛料抽出物などの植物からの天然物を単独仏又はそれらの混合物がより望ましい。あるいは合成されたとしてもビタミンEなどの様に天然ものと同一で人体に安全であることが分かっているものを使用する。
【0019】
空調機が運転し、室内送風機6が作動すると、室内の空気が吸込み口2から吸込まれ、プレフィルタ3、空気清浄フィルタ4、熱交換器5を通過して室内送風機6に接触する。室内送風機6は回転動作を行っており風の流れを生み出しており空気中に抗酸化作用を有する物質を徐放している。この室内送風機6を通過したあとの空気は抗酸化作用を有する物質を含有する送風路内空気7であり、送風路8に沿ってすすみ左右風向制御板9、上下風向制御板10によって整流され空調機の室内ユニット外へと抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が吹出し口11より吹き出される。
【0020】
本発明の別の例である抗酸化シートを使用した構造を図2に示す。図2は抗酸化シートを室内熱交換器フィンの表面に付着させた構造説明図であり、12は熱交換器フィン、13は抗酸化シートである。空調機の室内ユニットの基本的構成は図1と同様であるが、室内送風機6が抗酸化作用を有する物質を含まない通常のものであることと、室内熱交換器5に抗酸化作用を有する物質を付着させている点が異なる。本発明の熱交換器は、フィン表面に抗酸化作用を有する物質が付着させてあり、この手段は塗布のような形態で付着させても良いし、図2のように、熱交換器フィン12に、熱交換器フィン12の伝熱性能と水滴付着時の排水性を妨げずに抗酸化作用を有する物質を繊維状の基材に含浸させた抗酸化シート13を片面側、あるいは両面側に貼りつけるような形態でもよい。塗布あるいは含浸させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。
【0021】
空調機が運転し、室内送風機6が作動すると、室内の空気が吸込み口2から吸込まれ、プレフィルタ3、空気清浄フィルタ4を通過して熱交換器5に接触し通過する。熱交換器5に空気の流れが接触・通過することにより、熱交換器5表面に付着させた抗酸化を有する物質が徐放され、室内送風機6を経てケーシング8に沿ってすすみ左右風向制御板9、上下風向制御板10によって整流され空調機の室内ユニット外へと抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が吹出し口11より吹き出される。
【0022】
本発明に係わる空調機の別の例では室内ユニットの基本的構成は図1と同様であるが、図1で、室内送風機6が抗酸化作用を有する物質を含まない通常のものであることと、プレフィルタ3、あるいは空気清浄フィルタ4、あるいはプレフィルタ3と空気清浄フィルタ4の両者に抗酸化作用を有する物質を塗布や含浸させたり、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材によりプレフィルタ3、あるいは空気清浄フィルタ4、あるいはプレフィルタ3と空気清浄フィルタ4の両者を形成する点が異なる。
【0023】
空調機が運転し、室内送風機6が作動すると、室内の空気が吸込み口2から吸込まれ、プレフィルタ3、空気清浄フィルタ4に接触し通過する。プレフィルタ3に抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材によりプレフィルタ3を形成している場合にはプレフィルタ3に空気が接触・通過することにより抗酸化作用を有する物質が放出される。また、空気清浄フィルタ4に抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材により空気清浄フィルタ4を形成している場合には空気清浄フィルタ4に空気が接触・通過することにより抗酸化作用を有する物質が放出される。あるいはプレフィルタ3と空気清浄フィルタ4の両者に抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材によりプレフィルタ3と空気清浄フィルタ4を形成している場合によっても、それぞれのフィルタに空気が接触・通過することにより抗酸化作用を有する物質が放出される。また、塗布あるいは含有させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。各々のフィルタを通過した抗酸化作用を有する空気はその下流にある熱交換器5、室内送風機6を経てケーシング8に沿ってすすみ左右風向制御板9、上下風向制御板10によって整流され空調機の室内ユニット外へと抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が吹出し口11より吹き出される。
【0024】
本発明の別の例に係わる空調機の室内ユニットの基本的構成は図1と同様であるが、図1と異なり、吸込み口2、ケーシング8、左右風向制御板9、上下風向制御板10のうち、少なくともいづれか一つに抗酸化作用を有する物質を塗布や含浸したり、あるいはこれらのうち少なくともいづれか一つが抗酸化作用を有する物質を含有した素材により形成されている。あるいは、吸込み口2、ケーシング8を含む室内ユニット1本体に抗酸化作用を有する物質を塗布や含浸、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有した素材により室内ユニット1本体が形成されている点が異なる。
【0025】
空調機が運転し、室内送風機6が作動すると、室内の空気が吸込み口2から吸込まれ、プレフィルタ3、空気清浄フィルタ4、熱交換器5、室内送風機6を経てケーシング8に沿ってすすみ左右風向制御板9、上下風向制御板10によって整流され空調機の室内ユニット外へと抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が吹出し口11より吹き出される。
【0026】
吸込み口2に抗酸化作用を有する物質が塗布や含浸、あるいは抗酸化作用を有する物質により吸込み口2が形成されている場合には、吸込み口2に空気が接触・通過することによって吸込み口2下流へと抗酸化作用を有する物質が放出され、最終的に吹出し口11より室内へ抗酸化作用を有する物質を含む空気が放出される。また、抗酸化作用を有する物質を塗布した、あるいは、抗酸化作用を有する物質を含有させた素材によって形成されたケーシング8、左右風向制御板9、上下風向制御板10に空気が接触・通過することによっても同様に抗酸化作用を有する物質が徐放される。あるいは、吸込み口2、ケーシング8を含む室内ユニット1本体に抗酸化作用を有する物質が塗布されている、もしくは吸込み口2、ケーシング8を含む室内ユニット1本体が抗酸化作用を有する物質を含有させた素材により形成されている場合においても同様に抗酸化作用を有する物質が放出徐放される。またいずれの場合においても、塗布や含浸あるいは含有させるものは抗酸化作用を有する物質そのものや薬剤でも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。
【0027】
図3は本発明の空調機の抗酸化物質放出ユニットの斜視図であって、14は吸引ファン16、抗酸化エレメント21を内蔵した抗酸化物質放出ユニット、15は抗酸化物質放出ユニット吸込口17、吸引ファン吸込口18から吸込まれる室内吸込み空気、20は吸引ファン吹出口19から噴出される吸引ファン吹出し空気、22は抗酸化物質放出ユニット送風路23を流れる抗酸化作用を有する物質を含んだ空気、26は抗酸化物質放出ユニット吹出し部24に設けられた抗酸化物質放出ユニット吹出口25から吹出される抗酸化物質放出ユニット吹出し空気である。図3において、吸引ファン16が作動することによって抗酸化物質放出ユニット14の吸込み口17より空気15が吸込まれ吸引ファン吹出し口19より吹き出される。吸引ファン吹出し空気20は抗酸化物質放出ユニット送風路23内に設置された抗酸化作用を有する物質を封入した抗酸化エレメント21に接触・通過し、抗酸化作用を有する物質を含んだ空気22となる。抗酸化物質放出ユニット送風路23の下流には、抗酸化物質放出ユニット吹出し口25を備えた抗酸化物質放出ユニット吹出し部24が備え付けられ、抗酸化物質放出ユニット吹出し空気26のごとく送出される。この抗酸化物質放出ユニット吹出し部24は抗酸化物質放出ユニット送風路23に対し図3のように回転可能なように組み付けられており、抗酸化物質放出ユニット吹出し口25の方向を図のような回転方向に可変させることができる。
【0028】
また、抗酸化エレメント21は図3に図示してあるように、網目状に形成された枠組みのなかに抗酸化作用を有する物質を含んだ物を空気流れに対して斜めとなるように配置したものでも良い。図4は抗酸化物質放出ユニットの抗酸化ハニカムエレメントを説明する説明図で、27は抗酸化ハニカムエレメントである。図4のようにハニカム状に形成されたフィルタに抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいは含浸させた抗酸化ハニカムエレメント27を抗酸化物質放出ユニット14の争風路23には位置しても良い。抗酸化ハニカムエレメント27はハニカム上の高分子材料基材などに塗布や含浸させたり、あるいは含有させたり抗酸化作用を有する物質そのもので形成させても良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。また抗酸化エレメント21は図3のように矢印方向に抗酸化物質放出ユニット14へ挿入・脱着ができ、すなわちユニット14のこの部分のカバーを外して容易に交換できるような構造になっており、抗酸化エレメント21のかわりに抗酸化ハニカムエレメント27とした場合でも、同様に容易にエレメントが交換可能な構造となっている。
【0029】
この抗酸化物質放出ユニット14はこれ単体で抗酸化作用を有する物質を空気中に放出または徐放する作用を持ちあわせているため、単体で使用することで室内に抗酸化作用を有する物質を放出することが可能であるし、あるいは、扇風機、空気清浄器、加湿器、除湿器などに組み付けることでより効率的に室内に抗酸化作用を有する物質を放出して循環させることも可能である。例えばこのユニット14単体を壁面に取り付け外部から室内に新鮮な外気を取り入れる用途に使用し新鮮な外気と抗酸化作用を有する物質を空気中に徐放する作用を同時に行うことにより、すなわち換気による室内環境への効果と抗酸化作用による人体への良好な効果の重畳により健康的な生活を可能にする。また抗酸化物質放出ユニット14を野菜貯蔵室や冷気を循環させる回路などの冷蔵庫内に設けることにより野菜等の食品の腐敗を抗酸化作用を有する物質により押さえることが出来る。また空気清浄器や加湿器に組み付けて同時に運転させたり、同一室内に配置して一緒に運転させることにより室内環境を清潔にする効果も果たすことが出来る。この抗酸化物質放出ユニット14はこれ単体で抗酸化作用を有する物質を空気中に徐放等放出する作用を持ちあわせているため、小型化して机上やベットの側面に取り付けられるように配置してパーソナルユースに使用すること等が出来、その場合は吹出口25の配置と回転方向を自由に換えられるようにしておけば不健康な環境を改善でき使いやすい装置が得られる。また除湿器の場合は乾燥した空気を吹出す吹出口に抗酸化物質放出ユニットを取り付けたり、内部に設けたフィルター、送風機、風路などに抗酸化作用を有する物質を空気中に徐放可能な保有体を設けたり、捕集した水分を貯えるタンクに抗酸化作用を有する物質を含む塗料を塗装したり、蒸発器と凝縮器の2つの熱交換器の間に介在させるフィルターに抗酸化作用を有する物質を空気中に徐放可能な保有体を設けるなどが可能である。
【0030】
図5、図6はこの抗酸化物質放出ユニット14を空調機の室内ユニット本体に組み込んだ正面図及び断面図であって、29は室内機の吹出しノズル28と同じ位置に抗酸化物質放出徐放ユニット組み込み吹出口30を配置するように室内機に組み込んだ抗酸化物質放出ユニット組み込み送風路である。図のように抗酸化物質放出ユニットを空調機に搭載した場合を示している。図において、ドレン受け皿を兼ねた空調機の吹出しノズル28の左上方かつ、プレフィルタ3の後方(下流)に抗酸化物質放出ユニット吸込み口17が室内空気をプレフィルタを介して吸込める位置になるように抗酸化物質放出ユニット14が室内ユニット本体1の内部に備え付けられており、この際回転動作可能な抗酸化物質放出ユニット吹出し部24がユニット14の室内吸込み空気15に対して90°下方に向けられ、その延長上に抗酸化物質放出ユニット組み込み送風路29が設けられ、本体ユニット1の吹出し口11の上方に抗酸化物質放出ユニット組み込み吹出し口30が設けられている。抗酸化物質放出ユニット組み込み吹出し口30から吹き出された抗酸化作用を有する物質を含んだ空気は、室内ユニット本体1の吹出し口11より吹き出された空気と混合し、室内に送出され効率的に室内に放出される。
【0031】
図5、図6では空調機の室内ユニット本体1に内蔵する抗酸化物質放出ユニット14の例を示したが、本体ユニット1の吹出口11から吹出される空気調和された空気に混合される形であれば、例えば抗酸化物質放出ユニット14を本体ユニット1の下部の外側に本体1または本体1が取り付けられている室内壁面に取り付けても良い。この場合はエアコンなどが既設のものであっても抗酸化物質放出ユニット14を後から設置して室内環境の改善や人体への健康的な複合装置とすることが出来る。但し抗酸化物質放出ユニット14の吸込口17にフィルター3と同様なフィルターを設けることにより室内空気に含まれる塵埃を除去できる。室内ユニット本体1から吹出される暖房や冷房のように空気調和された空気であって、空気清浄フィルタ4などで清浄された空気と混合されることにより室内環境改善と人体への良い影響を組合せた重畳的な効果が得られる。
【0032】
劣悪な環境として自動車の車内や混雑する電車などの車内がある。車のように排気ガスにさらされやすく狭い空間で長時間同じ姿勢を保ち、更に不断の緊張が必要である。また通勤電車などでは混雑した車内に炭酸ガスや塵埃が多く更に精神的な緊張が高まっている。このような車内に設けられた本発明の空調機は居住空間から汚れた空気を吸い込み居住空間に抗酸化作用を有する物質を含んだ空気を吹出すことにより吸込み側に設けたフィルターにより除塵するだけでなく排気ガスや煙草の煙、その他の化学物質などで汚れた車内の酸化物質を還元して清潔にすると共に呼吸により体内に抗酸化作用を有する物質を含んだ空気を取り込みまた皮膚からも得られ健康的で快適な車内環境を得ることが出来る。空調機は一般家庭に広く使用されておりこのような抗酸化物質放出ユニット14を付加することにより、健康への改善効果が非常に大きいだけでなく、煙草の煙やパソコンなどによるストレスの発生しやすい事務所、公害ガスや排気ガスが存在するバス停や飛行場などの屋内、屋外の公共施設や工場、高齢者の多い病院、などに適用されれば更に良い効果が得られる。またこのような室内機や空気清浄器と抗酸化物質放出ユニット14の組合せは人に対する良い影響だけでなく犬などのペット類や家畜などの動物にも当然良い健康が得られる効果がある。
【0033】
図7、図8は本発明の別の空調機の室内ユニットの構造を説明する断面図と筒状抗酸化エレメント説明図であり、31は筒状ヒーター、32は筒状抗酸化エレメント、33は筒状抗酸化エレメント放出口、34は筒状抗酸化エレメント取り出しつまみである。基本的構成は図1、図5などと同様であるが、図7に示すように室内熱交換器5dと室内熱交換器5fと室内送風機6で囲まれる空間内に筒状ヒーター31と筒状抗酸化エレメント32が室内ユニットの横幅方向と同方向に備え付けられている点が異なる。
【0034】
筒状抗酸化エレメント32は図8に示すように中空円筒状の形状で、下面側は平板状であるが上面側は筒状抗酸化エレメント放出口33であり網目状の加工が施してある。また、筒状抗酸化エレメント32は筒状ヒーター31の加熱による発火・熱変形などが起こらないよう金属などの材質により作られている。さらに筒状抗酸化エレメント32には筒状抗酸化エレメント取り出しつまみ34が取り付けられており、空調機の室内ユニット側面に設けられた取り出し口から挿入・脱着が容易に行えるような構造になっている。このつまみ34は送風機の駆動用モーターや電気品箱の存在しない側面側に設けられており、またこの側に電源との接続線も設けられており、常時は蓋で閉鎖されている取り出し口から簡単にはずすことが出来る。筒状ヒーター31と筒状抗酸化エレメント32は図7のようにお互いに接触しており、筒状ヒーター31が抗酸化エレメント32を加熱し、これにより筒状抗酸化エレメントからの気化を促進したり、カプセルを部分的あるいは大きく変形または破壊して抗酸化作用を有する物質を徐々に放出したり瞬間的に大量に放出することが出来る。
【0035】
本発明の空調機は、基本的な空気の流れは図1と同様であり、空調機が運転し、室内送風機6が作動すると、吸込み口2aのとは別に、吸込み口2bから流入した室内空気は熱交換器5dから室内熱交換器5gの室内熱交換器を通過する。この下流には筒状ヒーター31によって筒状抗酸化エレメント内に封入された抗酸化作用を有する物質が徐放されており、これ以降の下流では抗酸化作用を有する物質を含んだ空気となり、吸込み口2aから流入した室内空気とともに混合され最終的に吹出し口11より抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が空調機より吹出される。
【0036】
図9は本発明の別の空調機の例であって抗酸化作用を有する物質を徐放等放出する抗酸化物質放出ユニット35の構造を示す斜視図であり、36は平板状加熱ヒーター、37は平板状抗酸化エレメントである。基本的構造は図3と同様であるが、図3の抗酸化エレメント21の部分が、本例では平板状加熱ヒーター36と平板状抗酸化エレメント37で構成されている点が異なる。
【0037】
本例の抗酸化物質放出ユニット35においては、平板状加熱ヒーター36と平板状抗酸化エレメント37は接触しており、平板状加熱ヒーター36が加熱することにより平板状抗酸化エレメント37が加熱され、平板状抗酸化エレメント37内に封入された抗酸化作用を有する物質の放出が促進される。平板状抗酸化エレメント37は下面側は平板状であるが上面側は網目状の加工が施してあり、平板状加熱ヒーター36の加熱による発火・熱変形などが起こらないよう金属などの材質により作られている。また、図9に図示されている方向に挿入・脱着が容易に行えるような取り付け構造及び本体周囲の蓋による開閉構造になっている。その他の構造、用途、空調機への取り付け方法、空気の流れ、作用などは図3と同様である。
【0038】
図10は本発明の別の空調機の例で抗酸化作用を有する物質を放出する抗酸化物質放出ユニット38の構造を示す斜視図であり、39は空気加熱用ヒーターである。基本的構造は図3などと同様であるが、図3の抗酸化エレメント21の上流に、本例では空気加熱用ヒーター39が追加されている点が異なる。
【0039】
本例の抗酸化物質放出ユニット38においては、抗酸化物質放出ユニット送風路23内に備え付けられている抗酸化エレメント21の上流に空気加熱用ヒーター39が備え付けられ、吸引ファン16によって送り込まれた吸引ファン吹出し空気20が空気加熱用ヒーター39によって加熱され、加熱空気40となって送り出され、抗酸化作用を有する物質を封入した抗酸化エレメント21に接触・通過し、抗酸化作用を有する物質が徐放され、抗酸化作用を有する物質を含んだ空気22となる。
【0040】
抗酸化エレメント21の挿入・脱着機構、その他の構造、用途、空調機への取り付け方法、空気の流れ、作用、抗酸化エレメント21の代わりに抗酸化ハニカムエレメント27を使用しても良いこと、抗酸化ハニカムエレメント27に塗布あるいは含有させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良いことなどは上述と同様である。
【0041】
図11は本発明の別の例で抗酸化作用を有する物質を徐放する抗酸化物質超音波放出装置41の構造を示す概観図であり、41は抗酸化物質超音波放出装置、42は抗酸化物質供給カセットテープ媒体、43は超音波照射ヘッド、44は加プセロ46が塗布されたテープ45を巻き取るテープ巻取り駆動部である。図11において、抗酸化物質供給カセットテープ媒体42内にテープ巻き取り駆動部44に巻かれたテープ45が収められている。テープ44の表面には抗酸化作用を有する物質が封入された抗酸化物質封入マイクロカプセル46が塗布されており、通常は抗酸化作用を有する物質が放出されないようになっている。マイクロカプセル46は非常に微細な粒子状のものであり、テープ44表面に一様に塗布されている。抗酸化物質供給カセットテープ媒体42はプラスチック等で作られており、超音波照射ヘッド43の照射面以外はほぼ密閉状態になっている。テープ巻き取り駆動部44が巻き取り動作を行ない回転すると、テープ45が順次巻き取られ、超音波照射ヘッド43の照射範囲の部分で超音波が照射され、抗酸化物質封入マイクロカプセル46が破壊されることにより、抗酸化物質封入マイクロカプセル46内に封入されていた抗酸化作用を有する物質が空気中に放出される。また、マイクロカプセルは加熱により破壊することも可能であるので、超音波照射ヘッド43の代わりに加熱ヘッドなるものにより抗酸化物質封入マイクロカプセル46を熱破壊することで抗酸化作用を有する物質を空気中に放出させてもよい。また抗酸化物質封入マイクロカプセル46は、徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセルとして非破壊時においても徐放性を確保したものでも良い。
【0042】
図12、図13はこの抗酸化物質超音波放出装置41を空調機の室内ユニット1に搭載した場合を示しており、図12はその正面図、図13はその断面図である。図12において、ドレン受け皿を兼ねた空調機の吹出しノズル28の右側に抗酸化物質超音波放出装置41が格納されている。図13において、抗酸化物質超音波放出装置41の抗酸化物質供給テープ媒体42は送風路外に格納され、テープを駆動するためのテープ駆動装置も同様に送風路外に格納されるのに対し、超音波照射ヘッド43は風路内に置かれ、抗酸化物質供給テープ媒体42の超音波照射ヘッド43の照射面に当たる部分も送風路に露出するように備え付けられる。空調機が運転すると、送風路を通って最終的に吹出し口11から空気が吹き出される。この状態で抗酸化物質超音波放出装置が作動すると、超音波照射ヘッド43によって抗酸化物質封入マイクロカプセルが破壊され、抗酸化物質供給テープ媒体42の送風路に露出する部分より抗酸化作用を有する物質が放出され、空調機本体によって送風路を通って送り出される空気と混合して吹出し口11から抗酸化作用を有する物質を含む空気が室内に放出される。また、抗酸化物質超音波放出装置41の前方には図13にあるように空調機本体に開閉動作を行なうことが可能なテープ取り出し口48が設けられており、抗酸化物質供給テープ媒体42を容易に装着・脱着できるような構造になっている。このようなマイクロカプセルを塗布したテープを順次駆動して少しずつカプセルを破壊して抗酸化作用を有する物質の放出を促進することにより長時間の放出を可能にするとともにテープが終了し駆動しても動かないときは終了の表示を点灯するなどにより寿命を知らせテープ交換を促すことも出来る。
【0043】
図14は本発明の別の空調機の例で抗酸化作用を有する物質を徐放する抗酸化物質放出ユニット49の構造を示す斜視図である。基本的構造は先のものと同様であるが、図3の抗酸化エレメント21の部分が、図11と同様の抗酸化物質超音波放出装置41で構成されている点が異なる。
【0044】
本例の抗酸化物質放出ユニット49においては、抗酸化物質超音波放出装置41は前と同様に抗酸化物質供給カセットテープ媒体42内のテープ表面に塗布された抗酸化物質封入マイクロカプセルが超音波照射ヘッド43で破壊されることにより抗酸化作用を有する物質を放出し、抗酸化物質超音波放出装置41の上流からきた吸引ファン吹出し空気と混合され、抗酸化物質放出ユニット49より抗酸化作用を有する物質を含む空気が吹出される。また、図14に図示されている方向に抗酸化物質供給テープ媒体42を容易に装着・脱着できるような構造になっている。
【0045】
その他の構造、用途、空調機への取り付け方法、空気の流れ、作用などは前の説明と同様であり、また、超音波照射ヘッド43の代わりに加熱ヘッドにより抗酸化物質封入マイクロカプセル46を熱破壊することにより放出させてもよいこと、あるいは抗酸化物質封入マイクロカプセル46は、徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセルとして非破壊時においても徐放性を確保したものでも良いことは同様である。
【0046】
図15は本発明の空調機の室内ユニットの別の例で50は筒状振動発生装置、51は筒状抗酸化エレメントである。基本的構成は前のものと同様であるが、図1で室内送風機6が抗酸化作用を有する物質を含まない通常のものであることと、図15に示すように室内熱交換器5dと室内熱交換器5fと室内送風機6で囲まれる空間内に振動を発生させる振動子を組み合わせて構成される筒上振動発生装置50と筒状抗酸化エレメント51が室内ユニットの横幅方向と同方向に備え付けられている点が異なる。
【0047】
筒状抗酸化エレメント51は前のもの同様で、加熱されることはないので、その素材が金属などに限定されずに形成される点が異なるだけで、図8に示されているものと同様な形状であり、空調機の室内ユニットへの挿入・脱着を容易に行えるようにする構造も同様である。筒上振動発生装置50と筒状抗酸化エレメント51は図15のようにお互いに接触しており、筒上振動発生装置50が抗酸化エレメント51を振動させることによって抗酸化エレメント内部に封入された抗酸化作用を有する物質の放出が促進されるようになっている。
【0048】
本例の空調機の用途、空気の流れ、作用などは同様である。また筒状抗酸化エレメント51内に封入させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良い。
【0049】
図16は本発明の空調機の別の例で抗酸化作用を有する物質を放出する抗酸化物質徐放ユニット52の構造を示す斜視図であり、53は平板状振動発生装置、54は平板状抗酸化エレメントである。基本的構造は前のものと同様であるが、図9の平板状加熱ヒーター36の部分が、図16では平板上振動発生装置53になっている点と、形態は同一ながらも加熱されることはないので、平板状抗酸化エレメント37の素材が金属などに限定されずに形成される点が異なる。
【0050】
本例の抗酸化物質放出ユニット52においては、平板上振動発生装置53と平板状抗酸化エレメント54は接触しており、平板上振動発生装置53が振動することによって抗酸化エレメント54内部に封入された抗酸化作用を有する物質の放出が促進されるようになっている。
【0051】
本例のその他の構造、用途、空調機への取り付け方法、空気の流れ、作用などはまえのものと同様である。また、図16に図示されているように挿入・脱着が容易に行える方向の取り付け構造であることもまた同様である。また、平板状抗酸化エレメント54内に封入させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば徐放性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態としても良い。
【0052】
図17、図18は本発明の別の空調機を示しており、図17はその正面図、図18はその断面図を示している。図において55は加湿ユニット、56はデシカントロータ、57は水蒸気搬送路、58は凝縮器、59は水受け皿、60は水位センサー、61は超音波加湿器である。室内ユニット本体1の側面側は加湿ユニット55となっており、室外側に設置されたデシカントロータ56により屋外の水分を吸着し、水蒸気搬送路57を通して室内ユニット本体1内部に水蒸気を搬送し、この水蒸気を凝縮器58により水に変換する。凝縮器58により水蒸気から変換された水は水受け皿59に貯えられていく。水受け皿59には水位センサ60が取り付けられており、水受け皿59から水が溢れないように、水位センサ60が水位上限を検知すると加湿ユニット55が自動的に停止すようになっている。水受け皿59には抗酸化作用を有する物質が入れられるようになっており、超音波加湿器61が備え付けられている。水受け皿59に水が溜まると抗酸化作用を有する物質が水に融解し、超音波加湿器により、抗酸化作用を有する物質を含んだ水蒸気が室内ユニット本体1内の送風路に加湿ユニット55から導かれ徐放され、吹出し口11より抗酸化作用を有する物質を含んだ空気が室内へと放出される。また、デシカントロータ56は室内ユニット本体1内に収めるようにしてもよい。
【0053】
図19は本発明の別の空調機で抗酸化作用を有する物質を徐放する抗酸化物質放出ユニット62の構造を示す斜視図であり、基本的構造は図10と同様であるが、図10の抗酸化エレメント21の上流に、空気加熱用ヒーター39とともに、空気中の水分を吸着する吸湿エレメント63が追加されている点が異なる。
【0054】
本例の抗酸化物質放出ユニット62においては、抗酸化物質放出ユニット送風路23内に備え付けられている抗酸化エレメント21の上流に空気加熱用ヒーター39と、吸湿エレメント63が備え付けられ、空気用加熱ヒーター39が通電されていないとき、吸引ファン16によって送り込まれた吸引ファン吹出し空気20は空気加熱用ヒーター39を加熱されることなしに通過し、そのまま吸湿エレメント63に接触する。吸湿エレメント63はゼオライトなどの空気中の水分を吸着する成分で作られているので、吸引ファン吹出し空気20の中に含まれる水分はこの吸湿エレメント63に吸着される。吸着されたあとの空気は乾燥空気となりそのまま下流へと流れていく。
【0055】
空気用加熱ヒーター39が通電されていると、吸引ファン16によって送り込まれた吸引ファン吹出し空気20は空気加熱用ヒーター39によって加熱され、加熱空気40としてそのまま吸湿エレメント63に接触する。吸湿エレメント63に水分が吸着されているとき、吸湿エレメント63は加熱空気を送風されることで吸着されている水分を脱着する働きがあるため、空気用加熱ヒーター39が通電されているときの吸湿エレメント63の下流は加熱された高湿度の空気が流れていき、抗酸化エレメント21に接触・通過し、抗酸化作用を有する物質が徐放され、抗酸化作用を有する物質を含んだ空気22となり放出される。
【0056】
図20は本発明の空調機の抗酸化作用を有する物質を徐放する抗酸化物質放出ユニット62の動作内容を示すタイミングチャートである。横軸には経過時間を、縦軸には空気用加熱ヒーター39の通電状況、吸湿エレメント63下流の空気湿度状況、抗酸化物質徐放レベルをそれぞれ示してある。時刻(1)までの区間は空気用加熱ヒーター39は通電されておらず、吸湿エレメント63に空気中の水分が吸着されるため、その下流の空気は低湿度となり、抗酸化物質の徐放レベルも低い。時刻(1)から(2)の区間では空気用加熱ヒーター39が通電されており、その下流にある吸湿エレメント63に吸着されていた水分が脱着され、吸湿エレメント63下流の空気は高湿度となり、さらにその下流にある抗酸化エレメント21に接触・通過し、抗酸化作用を有する物質の徐放性を促進するため、抗酸化物質徐放レベルも高くなる。時刻(2)から(3)の区間では、再び空気用加熱ヒーター39の通電が切られ、吸湿エレメント63に再び水分を吸着させるとともに、下流へと流れる乾燥空気によって抗酸化物質徐放ユニット送風路23内、およびその内部の構成部品が結露してしまった場合に乾燥する働きもする。以下同様にこの動作を繰り返す。このような動作は先に述べた抗酸化エレメントであるに加熱や振動、水分などの動作を加えることにより、すなわち抗酸化物質放出促進手段により抗酸化作用を有する物質を保有する保有体へ物理的化学的動作を加えて放出を促進させることは同じ現象である。言いかえると抗酸化物質放出促進手段による動作を加えない停止状態では出来るだけ放出が押さえられるように保有体のカプセルや樹脂体を設定しておけば保有体が放出する寿命を大幅に伸ばすことが出来抗酸化エレメントの取替え頻度を少なくすることが出来る。更に加熱や振動あるいはカプセル破壊の範囲などを調整し放出量を調整でき環境の程度や人数、要求レベル等に応じて放出量を変えることが出来る。
【0057】
図18ではタンクである水受け皿59に凝縮器58からの水をためる構造を説明したが水の供給可能なタンクを設けても良いことは当然である。また図19にて抗酸化物質放出ユニット62の構造を説明したが、このユニット構造を冷蔵庫の野菜室等に配置することにより野菜などの生物や食品から発生する水分によって抗酸化物質を庫室に放出することが出来食品や野菜の保存に適した装置とすることが出来る。抗酸化エレメント21の挿入・脱着機構、その他の構造、用途、空調機への取り付け方法、空気の流れ、作用、抗酸化エレメント21の代わりに抗酸化ハニカムエレメント27を使用しても良いこと、抗酸化ハニカムエレメント27に付着または塗布または含有させるものは抗酸化作用を有する物質そのものでも良いし、たとえば放出性を有する多孔質形状のマイクロカプセル内に抗酸化作用を有する物質を封入させた形態でも良いことなどは前の説明と同様である。
【0058】
本発明の別の例の空調機では、抗酸化作用を有する物質を放出させるそれぞれの手段を、空調機の室外ユニット側に搭載しても良い。この場合、空調機の室外ユニットには抗酸化作用を有する物質を混合した空気を室内ユニットへと搬送するフレキシブルチューブによる空気搬送装置が室外から室内へ接続されており、この空気搬送装置によって室外ユニットで発生された抗酸化作用を有する物質を含む空気を室内ユニットへと搬送し、室内ユニットの吹出口11から室内へ抗酸化作用を有する物質を含む空気を放出するものである。このような抗酸化作用を有する物質を混合した空気を室内ユニットへと搬送するフレキシブルチューブあるいは配管やダクトなどによる空気搬送装置を利用すれば個々の空調機に図19で説明した抗酸化物質放出ユニット62のようなユニットを設けずに遠方に設けこのユニットから多数の空調機に集中制御により搬送でき効率的な装置の運営が可能である。特に図18では加湿ユニットを室外機に設けた例を説明したが室外機に加湿ユニットを設けることにより簡単な構造で抗酸化作用を有する物質を含む加湿された空気を室内ユニットへと搬送することが出来る。もちろん室外機では無く独立した加湿器から室内に抗酸化作用を有する物質を含む加湿された空気を放出しても良いし、野菜などを貯蔵する倉庫全体にこのような加湿器を配置し野菜などが大量に入荷したときに徐放と言うよりは瞬間的に大量に抗酸化作用を有する物質を含む加湿された空気を放出すると腐敗防止対策の効果が大きい。
【0059】
上記説明では抗酸化物質放出手段による動作を加えない停止状態では出来るだけ放出が押さえられるように保有体のカプセルや樹脂体を設定し必要なときに必要な量の放出を促進するため、加熱や振動あるいはカプセル破壊の範囲などを調整し放出量を調整し環境の程度や人数、要求レベル等に応じて放出量を変えることが出来る装置であるが、この調整を空気調和を行う空調機と連動させることで環境対策及び健康への効果を一層あげることが出来る。冷房時では室内などの温度が非常に高いときは呼吸作用が早くなり体も暑く酸化ストレスが大で体の各機能の低下を招く。したがって冷房を行う空調機の設定温度より室内温度が高い場合には抗酸化物質放出促進手段を動作させる。このとき体の温度に近いような場合は放出量を大きくするように加熱や振動を大きく、あるいはカプセルの破壊を増やせば良く、快適な状態である設定値に近づくときは放出促進の動作を停止すればよい。このように冷房と抗酸化物質放出促進手段を連動させて快適さと共に、目に見え無かったり体に知覚されない健康状態を体の内と外から良好に保つ装置が得られる。
【0060】
この制御は空調機の温度センサーとマイコンを使用し検出された温度、例えば徐放量大のためのあらかじめ設定された例えば30゜C以上、徐放量小である25゜C以上とそれ以下の停止範囲などを決めることにより簡単な制御で行える。この設定温度はストレスの発生の大小に応じた環境状況や体内のSOD酵素と活性酸素のバランスの程度に応じてリモコンで換えても良い。このため温度センサーではなくガスセンサーや塵埃センサーにより煙草の煙や化学物質の存在のレベルに応じて徐放量を設定しても良いし温度と他のセンサーの組合せでも良い。これによって体の健康だけでなく室内などの環境を清潔に保つことも出来る。
【0061】
本発明においては、熱交換器、圧縮機、四方弁、膨張弁、送風機、風向制御板を有する空気調和機において、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放する抗酸化物質徐放手段を有する。この抗酸化物質徐放手段は、抗酸化作用を有する物質を塗布した室内送風機、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた室内送風機を有し、室内送風機が作動することにより、室内送風機に塗布あるいは含有された抗酸化物質が徐放され、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放させることで実現する。
【0062】
この発明においては、該抗酸化物質徐放手段は、抗酸化作用を有する物質を付着させた室内熱交換器を有し、空気調和機が運転することにより、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放させても良いし、抗酸化作用を有する物質を塗布した空気清浄フィルター、あるいは抗酸化作用を有する物質を含有させた空気清浄フィルターを有し、空気調和機が運転することにより、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放させる。
【0063】
また抗酸化物質徐放手段は、空気調和機の室内送風路内、あるいは風向制御板、あるいは空気調和機の室内機筐体に抗酸化作用を有する物質を塗布、もしくは抗酸化作用を有する物質を含有させた素材により室内送風路、あるいは風向制御板、あるいは空気調和機の室内機筐体を形成し、空気調和機が運転することにより、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放させたり、また抗酸化物質徐放手段は、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態に送風機等により強制送風することで実現する。
【0064】
抗酸化物質徐放手段は、加熱手段を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態を加熱手段により加熱することによって抗酸化成分を徐放させることで実現する。あるいは抗酸化物質徐放手段は、加熱手段と加熱用送風機を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態を加熱手段により加熱することによって抗酸化成分を徐放させ、加熱用送風機により室内へ強制送風することによって室内に徐放された抗酸化成分を含む空気を供給する。あるいは加熱手段と加熱用送風機を有し、加熱手段によって加熱された空気を加熱用送風機により抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態へ強制送風することによって抗酸化成分を徐放させることで実現する。
【0065】
抗酸化物質徐放手段は、超音波発振手段を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態に超音波発振手段により発生した超音波を投射することにより抗酸化成分を徐放させる。あるいは、超音波発振手段と超音波発振用送風機を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態に超音波発振手段により発生した超音波を投射することにより抗酸化成分を徐放させ超音波発振用送風機により室内へ強制送風することによって室内に徐放された抗酸化成分を含む空気を供給することで実現する。
【0066】
抗酸化物質徐放手段は、振動発生手段を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態を振動発生手段によって振動させることで抗酸化成分を徐放させる。あるいは振動発生手段と振動用送風機を有し、抗酸化作用を有する物質、あるいはその加工形態を振動発生手段によって振動させることで抗酸化成分を徐放させ振動用送風機により室内へ強制送風することによって室内に徐放された抗酸化成分を含む空気を供給することで実現することを特徴とする。
【0067】
抗酸化物質徐放手段は、加湿手段を有し、加湿手段により生成された水蒸気に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にする、あるいは加湿源となる水分に抗酸化作用を有する物質を含有させ、この水分を用いて加湿することで実現する。抗酸化物質徐放手段は、加湿手段と加湿用送風機を有し、加湿手段により生成された水蒸気に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にし、加湿用送風機により室内へ物質を含ん抗酸化作用を有するだ水蒸気を徐放する、あるいは加湿源となる水分に抗酸化作用を有する物質を含有させ、この水分により加湿することで抗酸化作用を有する水蒸気を生成し、加湿用送風機により室内へ抗酸化作用を有する物質を含んだ水蒸気を徐放することで実現する。加湿器のようにタンクへ給水を行う構造のものではタンク内に抗酸化作用を有する物質を含む保有体を設けるだけの簡単な構造で効果を得ることが出来る。
【0068】
空調機の室外機から室内機へと空気を搬送する空気搬送手段と、該抗酸化物質徐放手段を室外機に有し、該抗酸化物質徐放手段により徐放された抗酸化作用を有する空気を、空気搬送手段により空調機の室内機へと搬送し、室内に抗酸化作用を有する物質を徐放させても良い。
【0069】
以上のように本発明によれば、近年一般的に普及している空調機に実装することで日常的に抗酸化作用を有する物質を含む健康的な空気を供給することができる。すなわち、人間の摂取するものとして食物、水などよりも多い空気中に抗酸化作用を有する物質を含有させ、これを居住空間に徐放することで呼吸によって効率的に抗酸化物質を体内吸収するとともに、皮膚表面の抗酸化作用という体外的な効果も同時に発揮される。また、汚染物質などに汚染された室内の空気環境を抗酸化作用により浄化する効果もあり有害物質環境から身体を守る快適で健康的な生活環境を提供するものである。
【0070】
また、送風ファン、熱交換器、フィルター、送風路、室内ユニット筐体本体などに抗酸化作用を有する物質を塗布、あるいはこれらのものを抗酸化作用を有する物質を含有させた素材で形成することにより、安価に外観を損なうことなく快適で健康的な生活環境を提供することができる効果がある。
【0071】
また、加熱、高湿度空気の活用、あるいは、振動、超音波という手段を活用することで、融点、沸点が高い抗酸化物質、あるいは、揮発性、水溶性、脂溶性といった種々の抗酸化物質の性質によらずに、その抗酸化効果を安定して効率的に供給することができ、快適で健康的な生活環境を提供することができる効果がある。
【0072】
また、抗酸化作用を有する物質を徐放させる手段を室外ユニット等遠方に備え付けるようにすることで、室内ユニットの外観を損なうことなく快適で健康的な生活環境を提供することができる効果がある。更に集中的に設け、大掛かりな装置にも適用できるため物流会社のヤードの環境対策や、農作物の腐敗や家畜の死亡減少対策など別の用途にも使用できる。
【0073】
実施の形態2.
図21、図22は本発明の実施の形態2に係る空調機の室内ユニットを示す要部拡大断面図であり、抗酸化物質の保有体である酸化物質放出装置64を空気調和機の室内機の送風機6の吹き出し口11の上面11aに取り付ける。は、そして、吹き出し上面11aには複数の孔11bを設けることで、前記抗酸化物質放出装置64から放出された抗酸化物質を含んだ抗酸化空気65が孔11bを通過して、送風機6から送り出された送風路内空気7と混合し、室内に拡散する。
このように、送風機5aの吹き出し口11から抗酸化物質を放出することで、効果的に室内へ抗酸化物質を拡散することができる。たとえば、室内機の空気の吸い込み口に放出した場合は、抗酸化物質が熱交換器5や送風機6に付着してしまい部屋の空気への拡散の妨げになる。
【0074】
図22の示す本発明に係る別の例では室内ユニットの基本的構成は図21と同様であるが、送風機の吹き出し口上面11aに孔11bを設ける代わりに抗酸化物質透過膜64aを設置している。冷房運転を行った場合、吹き出し口11を通過する空気の温度が低くなるため、抗酸化物質放出装置64から孔11bを通して流れ込んだ空気が水分を含んでいると孔11bの周辺に結露が発生する可能性がある。このため、孔11bの代わりに抗酸化物質透過膜64aを設置することで、抗酸化物質放出装置64側から空気が流れ込まないようにして結露を防止する。孔11bを通しての抗酸化物質の透過率と同等程度の透過率を持った抗酸化物質透過膜64aを選定する。
【0075】
図23に示す本発明に係る別の例では、送風機6の吹き出し口上面11aに抗酸化物質透過膜64aを設置する場合、膜は強度が弱いため、図に示すように、孔11bの上に透過抗酸化膜11cを設置することで、吹き出し口上面11aの強度を確保しつつ、透過抗酸化物質65を透過して孔11b周辺での結露を防止する。
【0076】
図24に示す本発明に係る別の例は抗酸化物質放出装置の正面図である。液体、ゲル状またはマイクロカプセルに含浸された抗酸化物質を透過性の小さい抗酸化物質透過膜64aで容器64b内に封止する。通常は前記抗酸化物質透過膜64aの透過率を低く抑えることで、室温では抗酸化物質透過膜64aを透過して空気中へ揮発する抗酸化物質の量を少なく抑えることができる。これに対して、抗酸化物質を空気中に放出したい場合は、容器64bの外側に配置した加熱ヒーター64cに通電して容器64b内の抗酸化物質を加熱することにより、抗酸化物質の蒸発圧力を高めて抗酸化物質透過膜64aを透過しやすくすることで、空気中への抗酸化物質の放出量を増加させる。
【0077】
このように、加熱ヒーター64cでの加熱量を調整することにより、抗酸化物質の空気中への放出量を調整することができるため、必要に応じて抗酸化物質を放出することができ、抗酸化物質の消費量を抑制することができる。また、容器64bは加熱ヒーター64cから取り外すことができる構造とすることにより、容器64b内の抗酸化物質が放出され尽くした場合は、抗酸化物質が詰まった新品の容器64bに交換することができる。容器64bを透明な樹脂で構成することにより、抗酸化物質が液体、またはゲル状の場合、残量を目視できるため、交換する必要があるかを判別することができる。
【0078】
本発明の抗酸化物質放出装置を前記図21に示すように空気調和機の送風機の吹き出し口取り付ける場合は、抗酸化物質透過膜64aを通過した抗酸化物質は送風機6の風で空気中に拡散される。
【0079】
また、前記抗酸化物質放出装置を送風機6を持たない装置に取り付けた場合は、抗酸化物質透過膜64aを透過した抗酸化物質は自然対流により空気中に拡散する。
【0080】
図25に示す本発明の係る別の例は抗酸化物質放出装置の正面図である。液体の抗酸化物質は液体浸透棒66に浸透している。抗酸化物質を空気中に放出させる場合は液体浸透棒66の先端周囲に設置した加熱ヒーター64cに通電し、浸液体透棒66の先端を加熱することにより、棒に浸透している抗酸化物質の蒸発圧力を高め、空気中に揮発しやすくする。このように、抗酸化物質放出部を容器64bの上方に配置し、加熱ヒーター64cで加熱することにより、加熱ヒーターの熱による自然対流で、抗酸化物質を空気中に拡散する。
【0081】
図26に示す本発明の係る別の例は抗酸化物質放出装置の断面図である。容器64bの底の一部が抗酸化物質透過膜64aになっており、容器64b内には液体またはゲル状の抗酸化物質を封入する。抗酸化物質を放出する場合は、抗酸化物質透過膜64aの上方に設置した超音波素子64dより超音波による微小振動64d1を与えることにより、抗酸化物質が抗酸化物質透過膜64aを透過しやすくなり、抗酸化物質は空気中に放出される。
【0082】
前記図24に示す例のように、加熱ヒーター64cで放出量をコントロールする場合は加熱ヒーター64cの温度が上昇するまでの時間が長いために、所定の放出量になるまでに長時間かかるが、超音波素子64dを使用した場合は通電してすぐに抗酸化物質の放出を行うことができるため、短時間で所要の放出量を得ることができる。容器64bはカートリッジになっており、容器64b内の抗酸化物質が無くなったら交換する。
【0083】
図26に示す抗酸化物質放出装置を前記図21に示すように空気調和機の送風機の吹き出し口取り付ける場合は、抗酸化物質透過膜64aを透過した抗酸化物質は送風機6の風で空気中に拡散される。
【0084】
また、本抗酸化物質放出装置を送風機6を持たない装置に取り付けた場合は、抗酸化物質透過膜64aを透過した抗酸化物質は自然対流により空気中に拡散する。
【0085】
図27に示す本発明に係る別の例は抗酸化物質の放出の原理は前記図26に示す例の説明と同様であるが、抗酸化物質を入れる容器64bと放出部67を分離できる構成となっている。このため、放出部67と離れた位置に容器64bを設置し、容器64bから放出部67までを抗酸化物質の輸送管67aで接続する。これにより、放出部67と容器64b設置部を離れた位置に設置することができ、空気調和機の室内機に搭載する場合に、搭載が容易になる。
【0086】
図28に示す本発明に係る別の例は抗酸化物質放出装置の斜視図であり、ゲル状やマイクロカプセルなどの粉末に含浸された抗酸化物質を入れた袋68を複数の放出孔69があいている容器64bに入れておく。抗酸化物質の空気中への放出量の調整はシャッター70の開閉で行う。放出量を多くする時はシャッター70を開いて、開口する放出孔69の数を多くし、少なくする時はシャッター70を閉じて開口する放出孔69の数を少なくする。シャッター70の開閉はステッピングモーター(図示していない)を使用して行う。容器64b内の抗酸化物質が放出されてなくなった場合は、マイクロカプセルを入れる袋68ごと交換することで、容易に新たな抗酸化物質を容器64b内に入れることができる。
【0087】
図29、図30に示す本発明に係る別の例はヒーター加熱式加湿器付抗酸化物質放出装置の断面図および要部斜視図であり、ヒーター加熱式加湿器71の水蒸気の吹き出し口に抗酸化物質を含浸または練り込んだハニカム構造の抗酸化物質含有素子71aを設置する。カテキンやビタミンCなどのような水溶性の抗酸化物質は揮発性が非常に低いため、単に空気中に放置しても空気中に放出されない。そこで、加熱ヒーター64cと加熱蒸気により、抗酸化物質含有素子71aに含浸した抗酸化物質を放出する。
【0088】
加熱ヒーター64cにより蒸発した水蒸気71bはその一部が抗酸化物質含有素子71aの表面で微小な水滴となる。この水滴に抗酸化物質含有素子中の水溶性抗酸化物質が溶け込む。そして、抗酸化物質が溶け込んだ水滴は、水蒸気71bの流れの勢いで、ハニカムフィルターから剥離して、水溶性抗酸化物質を含んだ微小な水滴71cとなって加湿器から放出され空気中に拡散する。これにより、空気中への放出が困難な水溶性抗酸化物質を空気中に放出することができる。
【0089】
図31、図32に示す本発明に係る別の例は抗酸化物質放出装置を装着した空気調和機を示す正面図および要部断面図であり、図31に示すように、空気調和機の室内機1の正面パネル1aの一部に透明な窓1bを設け、この窓から抗酸化物質を透過した光が正面から見えるように容器64bを設けることで、視認性を高くすることができる。
【0090】
さらに、図32に示すように容器64bの幅を変化させると、透過した光の色の濃さが変わるため、グラディエーション効果が得られる。青や緑、黄色などに着色された液体またはゲル状の抗酸化物質を入れた透明な容器64bの側面から発光ダイオード等の光源72から光を当て、光源72の反対側からみると、抗酸化物質が残っている高さに応じて高さが変わるイルミネーションになる。また、抗酸化物質を放出している時に、光源72を発光させることにより、放出を知らせるためのランプとして機能し、使用者が的確に抗酸化物質を放出を確認することができる。
【0091】
図33に示す本発明に係る別の例は抗酸化物質放出装置の斜視図であり、抗酸化物質放出の原理は前記図24に示す説明と同様である。リング状の加熱ヒーター64cを内蔵した台座64c1に抗酸化物質を封止した容器64bを挿し込む構造を持ち、容器64bから放出された抗酸化物質は台座64c1下部の開口部64c2から空気中に拡散される。
【0092】
この発明に係る空気調和機は、空気を吸込み吹出す送風機と、送風機を内蔵し送風機からの空気を外部に吹出す吹出口を有する本体と、送風機または本体に設けられ抗酸化作用を有する物質を保有する保有体と、を備え、送風機の送風により吹出口から吹出す空気に抗酸化作用を有する物質を放出させるので、簡単な構造で環境と健康の改善に有効な装置を得ることが出来る。
【0093】
また、この発明に係る空気調和機は、熱交換器、送風機を有し空気調和された空気を室内に吹出す空気調和機の室内機と、室内機に内臓もしくは室内機近傍に設けられ抗酸化作用を有する物質を保有する保有体と、を備え、送風機が送風することにより、抗酸化作用を有する物質を室内機から吹出す空気に放出させるので、一般家庭に普及しているエアコンを効果的に利用できる。
【0094】
また、この発明に係る空気調和機は、保有体から抗酸化物質を放出させるように保有体の表面へ強制送風を行うので、抗酸化物質を放出させたり停止させたりを簡単に行える。
【0095】
また、この発明に係る空気調和機の、保有体は、送風機に抗酸化作用を有する物質を塗布または含有させたので、構造が簡単になる。
【0096】
また、この発明に係る空気調和機の、保有体は、送風される空気と熱交換を行う熱交換器に抗酸化作用を有する物質を付着または塗布または含有させたので、製造が容易な装置が得られる。
【0097】
また、この発明に係る空気調和機の、保有体は、抗酸化作用を有する物質を塗布あるいは含有させた空気清浄フィルターであるので、安価に有効な装置が得られる。
【0098】
また、この発明に係る空気調和機の、保有体は、空気調和機の室内送風路内、あるいは風向制御板、あるいは空気調和機の室内機筐体の通風される表面であるので、広い面積が利用でき有効な装置が得られる。
【0099】
また、この発明に係る空気調和機は、保有体を加熱することによって抗酸化作用を有する物質を放出させる加熱手段と、を備えたので、確実に放出を行える。
【0100】
また、この発明に係る空気調和機は、保有体に超音波を加えることによって抗酸化作用を有する物質を放出させる超音波発生手段と、を備えたので、徐放量の制御が簡単に行える。
【0101】
また、この発明に係る空気調和機は、保有体に振動を加えることによって抗酸化作用を有する物質を放出させる振動発生手段と、を備えたので簡単な構造で確実な放出が行える。
【0102】
また、この発明に係る空気調和機は、保有体を水中に設置可能としてこの水により空気を加湿する際に、水に溶融させた抗酸化作用を有する物質を放出させるので、抗酸化物質を簡単に利用できる。
【0103】
また、この発明に係る空気調和機は、送風された空気を加湿する加湿手段と、を備え、加湿手段で加湿された空気を保有体を通過させて抗酸化作用を有する物質を徐放させるので、実用的で有用な装置が得られる。
【0104】
また、この発明に係る空気調和機は、送風機により送風された空気を加湿する加湿手段と、を備え、加湿手段により生成された水蒸気に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にする、または加湿手段の加湿源となる水分に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にする、庫とにより水蒸気または水分を用いて加湿した空気を送風するので、有効な装置が簡単に得られる。
【0105】
また、この発明に係る空気調和機は、空気を吸込み吹出すユニット送風機と、ユニット送風機を内蔵しユニット送風機が吸込む吸込口及びこの吸込んだ空気を外部に吹出す吹出口を有するユニット本体と、ユニット本体の吸込口から吹出口の間の通風回路に設けられ、抗酸化作用を有する物質を保有する保有体と、を備え、保有体はユニット本体に脱着自在に設けられたので、取り扱いの容易な装置が得られる。
【0106】
また、この発明に係る空気調和機は、ユニット本体に設けられ、保有体に動作して、抗酸化作用を有する物質の放出を促進する抗酸化物質放出促進手段と、を備えたので、環境などの状態に応じた徐放量の放出が行える。
【0107】
また、この発明に係る空気調和機は、熱交換器、送風機を有し空気調和された空気を室内に吹出す空気調和機本体と、を備え、ユニット本体を空気調和機本体に内臓もしくは空気調和機本体近傍に設け、抗酸化作用を有する物質がユニット本体の吹出口から空気調和機本体から吹出す空気に放出されるので、簡単な構造で既設空調装置への適用や別の空調装置との組合せなど適用範囲の広い装置が得られる。
【0108】
また、この発明に係る空気調和機は、ユニット本体に設けられ空気を加湿する加湿手段と、を備え、加湿手段により生成された水蒸気に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にする、または加湿源となる水分に抗酸化作用を有する物質を含有させた状態にする、ことにより水蒸気または水分を用いて加湿するので、簡単に健康的な装置が得られる。
【0109】
また、この発明に係る空気調和機は、熱交換器、送風機を有し空気調和された空気を室内に吹出す空気調和機本体と、ユニット本体の吹出口から空気調和機本体へ空気を搬送可能な通風回路と、を備え、抗酸化作用を有する物質がユニット本体から遠方に配置した空気調和機本体の吹出す空気に放出されるのて、大規模な施設のような広い範囲でも効果的な装置が得られる。
【0110】
また、この発明に係る空気調和機は、ユニット本体が空調機の室外機もしくはこの室外機に内蔵されたユニットであるので、室内機の構造を変えずに機能の追加が出来る。
【0111】
また、この発明に係る空気調和機の運転方法は、空気を吸込み吹出す送風機を本体に設け、送風機が前記本体の吸込口から吸込んだ空気を吹出口から外部に吹出すステップと、本体に設けられた抗酸化作用を有する物質を保有する保有体に送風機の送風を流すステップと、保有体に送風が行われているときに、抗酸化作用を有する物質の放出を促進する抗酸化物質放出促進手段の動作を保有体に加えるステップと、を備え、本体から吹出す空気に抗酸化作用を有する物質を放出するので、確実な放出が可能な運転方法が得られる。
【0112】
また、この発明に係る空気調和機の運転方法は、空気を吸込み吹出す送風機を本体に設け、送風機が本体の吸込口から吸込んだ空気を吹出口から外部に吹出すステップと、本体に設けられた抗酸化作用を有する物質を保有する保有体に送風機の送風を流すステップと、本体内に熱交換器を設け吸込口から吸込んだ空気を熱交換器にて空気調和するステップと、空気の温度に応じて抗酸化作用を有する物質の放出を促進する抗酸化物質放出促進手段の動作を保有体に加えるステップと、を備えたので、効果的な運転方法が得られる。
【0113】
また、この発明に係る空気調和機の運転方法は、空気を吸込み吹出す送風機を本体に設け、送風機が前記本体の吸込口から吸込んだ空気を吹出口から外部に吹出すステップと、本体に設けられた抗酸化作用を有する物質を保有する保有体に送風機の送風を流すステップと、吸込口から吸込む空気中に不具合物質もしくは不具合ガスが存在するかどうかをセンサーにて検出するステップと、前記センサーの検出に応じて抗酸化作用を有する物質の放出を促進する抗酸化物質放出促進手段の動作を保有体に加えるステップと、を備えたので、環境改善に効果のある運転方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化シートを室内熱交換機フィン表面に添付した構造説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットの抗酸化ハニカムエレメント構造図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係わる空調機の、抗酸化物質放出ユニットを空調機に実装した場合の空調機の室内ユニットを示す正面図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを空調機に実装した場合の空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係わる空調機の筒状抗酸化エレメントの概観を示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質超音波放出装置の概観図である。
【図12】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質超音波放出装置を空調機に実装した場合の空調機の室内ユニットを示す正面図である。
【図13】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質超音波放出装置を空調機に実装した場合の空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図14】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図15】本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図16】本発明の実施の形態に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図17】本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す正面図である。
【図18】本発明の実施の形態1に係わる空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図19】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットを示す斜視図である。
【図20】本発明の実施の形態1に係わる空調機の抗酸化物質放出ユニットの動作を示すタイミングチャート図である。
【図21】本発明の実施の形態2に係る空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図22】本発明の実施の形態2に係る空調機の室内ユニットを示す断面図である。
【図23】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の要部を示す断面図である。
【図24】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の正面図である。
【図25】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の正面図である。
【図26】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の断面図である。
【図27】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の断面図である。
【図28】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の斜視図である。
【図29】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の断面図である。
【図30】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の要部斜視図である。
【図31】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置を空気調和機に装着した正面図である。
【図32】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の断面図である。
【図33】本発明の実施の形態2にかかわる抗酸化物質放出装置の斜視図である。
【符号の説明】
【0115】
1 室内ユニット本体、 2a 前面吸込み口、 2b 天面吸込み口、 3 プレフィルタ、 4 空気清浄フィルタ、 5a〜5f 熱交換器、 6 室内送風機、 7 送風路内空気(室内送風機下流)、 8 ケーシング、 9 左右風向制御板、 10 上下風向制御板、 11 吹出し口、11a 吹き出し口上面、11b 孔、 12 熱交換器フィン、 13 抗酸化シート、14 抗酸化物質放出ユニット、 15 室内吸込み空気、 16 吸引ファン、 17 抗酸化物質放出ユニット吸込み口、 18 吸引ファン吸込み口、 19 吸引ファン吹出し口、 20 吸引ファン吹出し空気、 21 抗酸化エレメント、 22 抗酸化作用を有する物質を含んだ空気、 23 抗酸化物質放出ユニット送風路、 24 抗酸化物質放出ユニット吹出し部、 25 抗酸化物質放出ユニット吹出し口、 26 抗酸化物質放出ユニット吹出し空気、 27 抗酸化ハニカムエレメント、 28 吹出しノズル、 29 抗酸化物質放出ユニット組み込み送風路、 30 抗酸化物質放出ユニット組み込み吹出し口、 31 筒状ヒーター、 32 筒状抗酸化エレメント、 33 筒状抗酸化エレメント放出口、 34 筒状抗酸化エレメント取り出しつまみ、 35 抗酸化物質放出ユニット、 36 平板状加熱ヒーター、 37 平板状抗酸化エレメント、 38 抗酸化物質放出ユニット、 39 空気加熱用ヒーター、 40 加熱空気、 41 抗酸化物質超音波放出装置、 42 抗酸化物質供給カセットテープ媒体、 43 超音波照射ヘッド、 44 テープ巻取り駆動部、 45 テープ、 46 抗酸化物質封入マイクロカプセル、 47 テープ駆動装置、 48 テープ取り出し口(閉状態)、 48 テープ取り出し口蓋(開状態)、 49 抗酸化物質放出ユニット、 50 筒上振動発生装置、 51 筒上抗酸化エレメント、 52 抗酸化物質放出ユニット、 53 平板状振動発生装置、 54 平板状抗酸化エレメント、 55 加湿ユニット、 56 デシカントロータ、 57 水蒸気搬送路、 58 凝縮器、 59 水受け皿、 60 水位センサ、 61 超音波加湿器、 62 抗酸化物質放出ユニット、 63 吸湿エレメント、 64 抗酸化物質放出装置、 64a 抗酸化物質透過膜、 64b 容器、 64c 加熱ヒーター、 64d 超音波素子、 65 透過抗酸化物質、 66 液体浸透棒、 67 放出部、 68 袋、 69 放出孔、 70 シャッター、 71 水蒸気、 72 光源。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒータで加熱される加湿器の水蒸気が吹出す吹出口と、前記吹出口に設けられ抗酸化作用を有する物質を放出可能な平板状、ハニカム状等の保有体と、前記保有体の表面に付着した水滴に溶け込み前記水蒸気により前記加湿器から放出されるビタミンCを含む水溶性抗酸化物質と、を備えることを特徴とする空気調和機。
【請求項2】
前記ヒータの通電加熱量を調整して前記ビタミンCを含む水溶性抗酸化物質の放出量を調整することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
【請求項3】
熱交換器を有し室内の空気を吸い込み前記熱交換器で冷房もしくは暖房された空気を前記室内に吹出す空気調和機室内機と、を備え、前記吹出口から吹出される前記ビタミンCを含む水溶性抗酸化物質を前記空気調和機室内機が室内に吹出す空気に混合させることを特徴とする請求項1または2記載の空気調和機。
【請求項4】
空気を吸込み吹出す送風機と、前記送風機を内蔵し前記送風機からの空気を外部に吹出す吹出口を有する本体と、前記本体に設けられ抗酸化作用を有する物質を塗布する又は前記物質を固形物とする保有体と、前記保有体に一体に設けられ前記物質に超音波もしくは振動を加えて前記物質から抗酸化成分の空気中への放出を促進させる抗酸化成分促進手段と、を備え、前記送風機からの空気を前記保有体の表面に強制送風を行い前記吹出口から吹出す空気とともに放出された前記抗酸化成分を吹出すことを特徴とする空気調和機。
【請求項5】
前記抗酸化成分促進手段は前記物質を破壊して前記抗酸化成分の放出を促進させることを特徴とする請求項4記載の空気調和機。
【請求項6】
容器内に封入され容器吹出口から放出可能な液体又はゲル状の抗酸化作用を有する物質と、前記容器を加熱し、又は前記容器に微小振動を加えて前記容器内の蒸発圧力を高め前記物質を前記容器吹出口に設けた浸透手段を浸透させて放出する抗酸化物質放出手段と、を備え、前記抗酸化物質放出手段の動作により抗酸化物質の放出量を調整することを特徴とする空気調和機。
【請求項7】
前記容器吹出口を送風機の吹出口に取り付け前記送風機の風で前記物質を空気中に拡散させることを特徴とする請求項6記載の空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2007−315747(P2007−315747A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−203058(P2007−203058)
【出願日】平成19年8月3日(2007.8.3)
【分割の表示】特願2002−209307(P2002−209307)の分割
【原出願日】平成14年7月18日(2002.7.18)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】