説明

空気/溶剤混合物を環境保護的に除去するための方法

【課題】本願発明は、空気/溶剤混合物が可燃性物質の不断の供給なしに添加されうるように改善した、空気/溶剤混合物を環境保護的に除去するための方法を提供する。
【解決手段】空気/溶剤混合物5を部分的または完全に回収ユニット6に供給し、そこで利用可能なエネルギー形として可燃性凝縮物7に変換し、このエネルギー形を部分的または完全に燃焼のために燃焼ユニット1に供給し、それによって運転中に燃焼ユニット1に部分的または完全に自動的に燃料を供給する、空気/溶剤混合物5を環境保護的に除去するための方法において、回収ユニット6中の空気/溶剤混合物5を凝縮装置中で凝縮除去し、生じる可燃性凝縮物7を燃焼ユニット1中で燃焼させることを特徴とする、空気/溶剤混合物5を環境保護的に除去するための方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可燃性のガス状、蒸気状または液状の廃棄物からなる空気/溶剤混合物を、燃焼ユニット中で発生する環境相容性の排気(2)および発生された廃熱を導出させながら該空気/溶剤混合物を燃焼させるための燃焼ユニットで環境保護的に(umweltgerechten)除去するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
公知技術水準(図1および2参照)によれば、例えば空気/溶剤混合物は、有害物質を環境中に到達させないために、熱的後方燃焼部(TNV)に供給されなければならない。前記の安全性の理由から、例えば空気/溶剤混合物は、発火性混合物が生じないように空気で希釈されるとすれば、使用工程から離れなければならない。この貧弱な空気は、熱的後方燃焼部に供給される。そのために、部分的に混合物空気は、引続く燃焼工程の廃熱で予熱され、その後に、この予熱は、熱的後方燃焼部の燃焼室に到達する。
【0003】
予熱されたかまたは前記の空気/溶剤混合物が燃焼室中に達しなかった場合には、この燃焼室は、通常、燃料、例えば燃料ガスまたは電気エネルギーで焚かれる。触媒による後方燃焼も考えることができる。
【0004】
熱的後方燃焼部の変わりに燃料電池(BSZ)を使用する場合には、空気/溶剤混合物は、例えば運転温度の維持のために一緒に燃焼させることができる。電流は、別の循環路を経て燃料ガスまたは可燃性物質によって発生される。
【0005】
公知技術水準による概念は、可燃性物質を燃焼させるために燃料ガスを必要とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−37038号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、請求項1記載の上位概念による空気/溶剤混合物を環境保護的に除去するための方法を、空気/溶剤混合物が可燃性物質の不断の供給なしに添加されうるように改善するという課題に基づくものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、この課題は、空気/溶剤混合物を部分的または完全に回収ユニットに供給し、そこで利用可能なエネルギー形に変換し、このエネルギー形を部分的または完全に燃焼のために燃焼ユニットに供給し、それによって運転中に燃焼ユニットに部分的または完全に自動的に燃料を供給することによって解決される。空気/溶剤混合物とは、空気および/または不活性ガスおよび/またはこれらと燃焼可能または可燃性の物質との混合物(以下、混合物としても呼称する)であるものと理解される。
【0009】
利用可能なエネルギー形は、本発明によれば、有利に流れ、ガス、蒸気または可燃性または燃焼可能な凝縮物である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】公知技術水準により、可燃性の蒸気状または液状の廃棄物からなる空気/溶剤混合物を環境保護的に除去するための方法を示す略図。
【図2】図1と同様に公知技術水準による方法を示すが、しかし、この場合には、燃焼ユニット1として燃料電池システム10だけが使用される略図。
【図3】燃焼ユニット1と回収ユニット6との本発明によるカップリングを示す略図。
【図4】燃焼ユニット1、この場合燃料電池システム10、と回収ユニット6との本発明によるカップリングを示す略図。
【図5】回収ユニット6が示されており、或いは導入された空気/溶剤混合物5は、利用可能なエネルギー形のどのようなものにも変換される方法を示す略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
更に、以下、凝縮物について詳細に説明する。
【0012】
1つの本発明による実施態様において、空気/溶剤混合物は、回収ユニット中でスターリングエンジンに供給され、例えば発電機と組み合わせて電流が発生される。空気/溶剤混合物は、スターリングエンジンを駆動させ、このスターリングエンジンは、発電機を作動させる。
【0013】
本発明による別の実施態様において、空気/溶剤混合物は、水蒸気変換システムにおける回収ユニット中で水蒸気に変換され、この水蒸気は、用途に供給される。
【0014】
1つの使用形において、水蒸気は、電流を発生させるために発電機に供給される。
【0015】
別の使用形において、空気/溶剤混合物は、凝縮装置における回収ユニット中で凝縮除去され、生じる可燃性凝縮物は、燃焼ユニット中で燃焼される。
【0016】
燃焼ユニット中で発生された廃熱および/または流れは、本発明によれば、空気/溶剤混合物の凝縮除去のために回収ユニットに供給される。
【0017】
本発明による方法またはシステムの概念は、運転中に十分に利用されるか、または先に空気/溶剤混合物から凝縮除去された可燃性物質の状態にあるエネルギーだけが使用される。運転開始は、単に場合によっては従来の燃料、例えば燃料ガスを用いて行なうことができる。
【0018】
本発明による実施態様において、回収ユニット中で形成された凝縮物または一般に回収ユニット中で発生された利用可能なエネルギー形は、タンク中に導入され、そこから必要に応じて燃焼ユニットに供給される。このタンクは、緩衝器としても使用され、システムの運転開始時に必要とされる量の可燃性物質(燃料)で充填されることができる。別のタンクは、可燃性物質および/または燃焼可能な物質またはこれらの混合物の中間貯蔵のために使用されてもよい。
【0019】
更に、本発明の実施態様において、燃焼ユニットは、従来の熱的後方燃焼システムおよび/または燃料電池システムであるかまたは一般に物質から熱および/または冷気または電気エネルギーを発生させるエネルギー変換システムである。
【0020】
更に、本発明の実施態様において、回収ユニットは、吸収システム、凝縮システム、逆転冷気システム(Inversionskaelteanlage)または吸着システムである。
【0021】
好ましくは、燃焼ユニットは、凝縮物をタンクから不断に取り出すことによって運転される。
【0022】
タンク中の凝縮物は、1つの実施態様において、化石に由来するものではなく、例えばバイオエタノールまたはバイオブタノールである。
【0023】
更に、本発明の実施態様において、回収ユニット中で燃焼可能または可燃性の物質の純粋な物質、または少なくとも2つの異なる燃焼可能または可燃性の物質の混合物が加工され、前記物質または前記混合物は、燃焼不可能または不燃性の物質、例えば水と混合されてもよい。
【0024】
燃焼ユニットは、部分的運転で駆動されてもよく、この場合には、凝縮物と共にタンクから燃料ガス/燃料および/または電流および/または燃焼ユニット中への燃焼のための供給空気が導入されてもよい。
【0025】
更に、本発明の実施態様において、前記混合物または空気/溶剤混合物から、可燃性物質または燃焼可能な物質は、完全または殆んど完全に除去され、前記供給空気の混合物からの残留ガス分は、燃焼ユニットに供給される。
【0026】
1つの本発明による実施態様において、燃焼ユニット中で発生する熱量または廃熱は、部分的または完全に利用され、スターリングエンジンを駆動させる。
【0027】
スターリングエンジン中で変換されたエネルギーは、有利に原動力の目的のために利用される。スターリングエンジンは、電気エネルギーを発生させる発電機を駆動することもできる。即ち、空気/溶剤混合物は、回収ユニット中で利用可能なエネルギー形としての流れに変換されている。更に、この流れは、空気/溶剤混合物を燃焼させるために燃焼ユニット中に導入されることができる。
【0028】
別の使用において、燃焼ユニット中で生じる熱量は、部分的または完全に利用され、水蒸気が発生される。
【0029】
更に、生じた水蒸気は、再び原動力の目的のために利用されることができる。
【0030】
本発明による実施態様において、水蒸気は、発電機を駆動させ、この発電機は、電気エネルギー、即ち電流を発生させる。
【0031】
生じた水蒸気は、滅菌の目的のために使用されてもよい。
【0032】
1つの好ましい本発明による実施態様において、燃焼ユニットから回収ユニットに供給された熱エネルギーは、回収ユニット中で種々の利用に分配される。これは、回収ユニット中で種々に利用可能なエネルギー形が形成されることを意味する。
【0033】
回収ユニット中で使用形の点で異なる種類の利用にカスケード接続されるかまたは組み合わされて運転される。
【0034】
本発明による方法またはシステムの概念は、運転中に十分に利用されるか、または先に例えば、空気/溶剤混合物から凝縮除去された可燃性物質の状態にあるエネルギーだけが使用される。運転開始は、単に場合によっては従来の燃料ガスを用いて行なうことができるか、またはシステム中に緩衝器として設けられたタンクは、システムの運転開始に必要とされる量の可燃性物質で充填させることができる。
【0035】
更に、燃焼ユニット中で燃焼中に発生される廃熱を用いて、例えば逆転冷気システムを運転させることもできるし、吸着システムを運転させることもでき、これらのシステムは、方法の構成成分またはシステム概念の構成成分として固有の運転に必要とされる燃料を空気/溶剤混合物から凝縮させる。それによって、環境の視点から化石燃料ガスの需要は消滅するであろう。
【0036】
前記方法または装置概念を熱的後方燃焼部を用いて運転した場合には、可燃性の液状物質は、タンクから取り出され、空気を用いて燃焼ユニット中で発火能を有する混合物に処理される。発火後、可燃性物質は、燃焼することができ、二酸化炭素と水に変換され、遊離するエネルギーは、上記の回収ユニット中で利用され、物質の抽出または凝縮を実施することができる。
【0037】
熱的後方燃焼部の代わりに燃料電池を使用する場合には、物質から廃熱と共に電気エネルギーを取得することもできる。
【0038】
次に、本発明を図面につき記載する。
【0039】
図1は、公知技術水準により、可燃性の蒸気状または液状の廃棄物からなる空気/溶剤混合物を環境保護的に除去するための方法を示す略図である。
図2は、図1と同様に公知技術水準による方法を示すが、しかし、この場合には、燃焼ユニット1として燃料電池システム10だけが使用される略図である。
図3は、燃焼ユニット1と回収ユニット6との本発明によるカップリングを示す略図である。
図4は、燃焼ユニット1、この場合燃料電池システム10、と回収ユニット6との本発明によるカップリングを示す略図である。
図5は、回収ユニット6が示されており、或いは導入された空気/溶剤混合物5は、利用可能なエネルギー形のどのようなものにも変換される方法を示す略図である。
【実施例】
【0040】
図1は、公知技術水準、即ち略示的に可燃性の蒸気状または液状の廃棄物からなる空気/溶剤混合物を、燃焼ユニット中で発生する環境相容性の排気2および発生された廃熱3および/または流れ4を導出させながら燃焼ユニット1で環境保護的に除去するための方法を示す。
【0041】
この場合、燃焼ユニット1は、熱的後方燃焼システム9であり、この熱的後方燃焼システム中に空気/溶剤混合物5が導入される。空気/溶剤混合物5は、発火能を有する混合物が存在しない限り、空気で希釈されている。この貧弱な空気は、熱的後方燃焼部に供給される。燃焼のために、後方燃焼システム9中に燃料/燃料ガス11および/または電気エネルギー、即ち電流が導入される。後方燃焼システム9から排気2(CO2/H2O)および廃熱3は導出される。廃熱3を空気/溶剤混合物1の予熱前に使用することも公知である。
【0042】
図2も同様に公知技術水準を示すが、しかし、この場合には、燃焼ユニット1として燃料電池システム10だけが使用され、この燃料電池システム中には、空気/溶剤混合物5が導入される。この場合も、空気/溶剤混合物5は、発火能を有する混合物が存在しない限り、空気で希釈されている。この貧弱な空気は、燃料電池システム10に供給される。燃料電池システム10中には、燃料/燃料ガス11、水素13および/または電気エネルギー12、即ち電流が導入される。燃料電池システム10から排気2、廃熱3および電流4が導出される。
【0043】
図3には、燃焼ユニット1と回収ユニット6との本発明によるカップリングが記載されており、この場合燃焼ユニット1は、熱エネルギーおよび排気または廃ガスへの空気/溶剤混合物5の変換を行なう。燃焼ユニット1は、回収ユニット6に燃焼可能または可燃性の物質から取得された廃熱を供給する。
【0044】
空気/溶剤混合物5の一部分は、こうして直接に燃焼ユニット1中に導入され、別の部分または残分は、回収ユニット中に導入され、そこで利用可能なエネルギー形に変換され、このエネルギー形は、さらに燃焼ユニット中に導入され、燃焼、即ち燃焼プロセスが維持される。
【0045】
回収ユニット6は、空気/溶剤混合物5を分離する。燃焼可能または可燃性の物質(例えば、凝縮物7)は、タンク8中に移送され、このタンクから再び燃焼ユニット1は、運転に必要な燃料を取り出すことができる。
【0046】
即ち、空気/溶剤混合物5は、回収ユニット6中に導入され、そこで凝縮除去される。凝縮物7は、タンク8中に導入される。空気/溶剤混合物5と共に、排気2および/または廃熱3は、回収ユニット6中に導入され、これら排気2および/または廃熱3は、燃焼ユニット1中で付随的に生じる。これら排気2および/または廃熱3は、場合によってはなお電気エネルギー12によって補充され、電流変換または凝縮に使用される。回収ユニット6中で生じる排気17は、例えば回収ユニット6から導出され、燃焼ユニット中に導入される。
【0047】
凝縮物7は、液状の可燃性物質15として燃焼ユニット1中に導入されるかまたは別の利用14に供給されるまで、凝縮物7は、タンク8中で貯蔵される。場合によっては、相応する変換器中でもう1つの電流変換16を実施することもでき、この場合この電流変換器16には、電気エネルギーまたは処理熱が供給されてもよい。
【0048】
燃焼ユニット1は、この実施態様において熱的後方燃焼システム9であり、この熱的後方燃焼システム中で可燃性物質15は、燃焼される。燃焼ユニット1中には、付加的に燃焼過程を支持するために、燃料/燃料ガス11および/または電気エネルギー12が導入されてよい。燃焼プロセスの排気2および廃熱3は、回収ユニット6中に移送され、そこでこれら排気2および廃熱3は、空気/溶剤混合物5の凝縮に使用される。廃ガス18(C2O/H2O)は、導出される。
【0049】
図4には、燃焼ユニット1、この場合燃料電池システム10、と回収ユニット6との本発明によるカップリングが記載されており、この場合この燃焼ユニット1は、電気エネルギー12または熱エネルギー3または排気2または廃ガス18への物質または液状可燃性物質15の変換を行なう。燃焼ユニット1は、回収ユニット6に燃料可能または可燃性の物質15から取得された廃熱3または排気2を供給する。更に、燃焼システム1は、システムの運転のため、または別の消費装置のために電気エネルギー12を準備することができる。
【0050】
回収ユニット6は、空気/溶剤混合物5を分離する。燃焼可能または可燃性の物質または凝縮物7は、タンク8中に移送され、このタンクから再び燃焼ユニット1は、運転に必要な燃料を取り出すことができる。
【0051】
即ち、空気/溶剤混合物5は、回収ユニット6中に導入され、そこで凝縮除去される。凝縮物7は、タンク8中に導入される。空気/溶剤混合物5と共に、排気2および/または廃熱3は、回収ユニット6中に導入され、これら排気2および/または廃熱3は、燃焼ユニット1中で付随的に生じる。これら排気2および/または廃熱3は、場合によってはなお電気エネルギー12によって補充され、電流変換または凝縮に使用される。場合によっては空気/溶剤混合物5の残分を含む、回収ユニット6中で生じる排気17は、回収ユニット6から導出され、場合によっては燃料電池システム10に供給されることができる。
【0052】
凝縮物7は、液状の可燃性物質15として燃焼ユニット1中に導入されるかまたは別の利用14に供給されるまで、凝縮物7は、タンク8中で貯蔵される。
【0053】
燃焼ユニット1は、この実施態様において燃料電池システム10であり、この燃料電池システム10中で液状の可燃性物質15は、燃焼される。燃焼ユニット1中には、付加的に燃焼過程を支持するために、燃料/燃料ガス11および/または電気エネルギー12および/または供給空気19が導入されてよい。燃焼プロセスの排気2および廃熱3は、回収ユニット6中に移送され、そこでこれら排気2および廃熱3は、空気/溶剤混合物5の凝縮に使用される。廃ガス18(C2O/H2O)は、導出される。
【0054】
図5には、略示的に回収ユニット6が示されており、或いは導入された空気/溶剤混合物5は、利用可能なエネルギー形のどのようなものにも変換される。投入量として空気/溶剤混合物5、選択的に電気エネルギー12および/または燃焼ユニットからの排気2および廃熱3は、回収ユニット6中に導入される。
【0055】
更に、回収ユニット6中で空気/溶剤混合物5は、例えばスターリングエンジン20を駆動させるために変換され、このスターリングエンジンは、再び発電機21を駆動させ、電流22を発生させる。別の使用形または付加的な使用形において、空気/溶剤混合物5は、水蒸気変換システム23中で水蒸気24に変換され、水蒸気24は、用途に供給される。別の使用形または付加的な使用形において、空気/溶剤混合物5は、凝縮装置26中で凝縮除去され、生じる可燃性凝縮物7は、例えば燃焼ユニット1中に導入され、そこで燃焼されるかまたは一部分が別の使用形に供給される。
【0056】
次に、本発明による方法の特徴が記載され、装置の概念も述べられている。
【0057】
1.装置の概念は、空気と燃焼可能または可燃性の物質との混合物の環境保護的な除去に使用され、燃焼可能または可燃性の物質の燃焼のために付加的な燃料ガスの利用を回避させる。
【0058】
2.装置の概念は、燃焼ユニットと回収ユニットとのカップリングを行なうことによって特徴付けられる。燃焼ユニットは、例えば多種多様の従来の熱的後方燃焼システムまたは燃料電池システムであることができるか、或いは一般に物質から熱または冷気または電気エネルギーを発生させるエネルギー変換システムであることができる。回収ユニットは、例えば吸収システム、凝縮システム、逆転冷気システム、吸着システムであってよい。
【0059】
3.燃焼ユニットは、空気混合物中での可燃性物質の一定の濃度を指示するのではなく、タンクからの可燃性物質の不断の取出しによって均一に駆動されることができる。
【0060】
4.タンクからの可燃性物質の不断の取出しによって、空気/溶剤混合物、または凝縮物または可燃性の液状物質の供給が中断される場合もシステムは、運転させることができる。
【0061】
5.燃料電池システムを利用することによって、廃熱と共に電流も可燃性物質から取得することができる。
【0062】
6.タンクからの可燃性物質は、完全にシステムの概念により利用される必要はなく、場合によっては一部分は別の用途に供給されることができる。
【0063】
7.回収ユニットによってタンク中に貯蔵される物質は、化石に由来するものでなくともよい。例示的にバイオエタノールを挙げることができる。
【0064】
8.燃焼ユニットと回収ユニットとのカップリングの本質的な特性は、排気中または廃ガス中の廃熱の転用にある。使用される燃焼ユニットに応じて、電流も一緒にカップリングに取り入れることができる。
【0065】
9.回収ユニットと燃焼ユニットとのカップリングの特性は、可燃性物質または燃焼可能な物質の転用にある。
【0066】
10.本方法を用いると、燃焼可能または可燃性の物質の純粋な物質、または少なくとも2つの異なる燃焼可能または可燃性の物質の混合物も処理することができる。
【0067】
11.本方法を用いると、燃焼可能または可燃性の物質の純粋な物質、または少なくとも2つの異なる燃焼可能または可燃性の物質の混合物も処理することができ、前記物質または前記混合物は、燃焼不可能または不燃性の物質、例えば水と混合されてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 燃焼ユニット、 2 排気、 3 廃熱、 5 空気/溶剤混合物、 6 回収ユニット、 7 可燃性凝縮物、 8 タンク、 9 熱的後方燃焼プラント、 10 燃料電池プラントシステム、 11 燃料/燃料ガス、 12、22 電流、 19 供給空気、 20 スターリングエンジン、 21 発電機、 23 水蒸気変換システム、 24 水蒸気、 26 凝縮装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可燃性のガス状、蒸気状または液状の廃棄物からなる空気/溶剤混合物(5)を、燃焼ユニット(1)中で発生する環境相容性の排気(2)および発生された廃熱(3)を導出させながら該空気/溶剤混合物(5)を燃焼させるための燃焼ユニット(1)で環境保護的に除去するための方法において、
空気/溶剤混合物(5)を部分的または完全に回収ユニット(6)に供給し、そこで利用可能なエネルギー形(22、24、7)に変換し、このエネルギー形を部分的または完全に燃焼のために燃焼ユニット(1)に供給し、それによって運転中に燃焼ユニット(1)に部分的または完全に自動的に燃料を供給することを特徴とする、空気/溶剤混合物(5)を環境保護的に除去するための方法。
【請求項2】
利用可能なエネルギー形が電流(22)、ガス、蒸気(24)または可燃性凝縮物(7)である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
回収ユニット(6)中の空気/溶剤混合物(5)をスターリングエンジン(20)に供給し、例えば発電機(21)と組み合わせて電流(22)を発生させる、請求項2記載の方法。
【請求項4】
回収ユニット(6)中の空気/溶剤混合物(5)を水蒸気変換システム(23)中で水蒸気(24)に変換し、水蒸気(24)を使用に供給する、請求項2記載の方法。
【請求項5】
水蒸気(24)を発電機(21)に供給し、電流(22)を発生させる、請求項4記載の方法。
【請求項6】
回収ユニット(6)中の空気/溶剤混合物(5)を凝縮装置(26)中で凝縮除去し、生じる可燃性凝縮物(7)を燃焼ユニット(1)中で燃焼させる、請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
燃焼ユニット(1)中で発生された廃熱(3)および/または電流(4)を回収ユニット(6)に供給し、空気/溶剤混合物(5)を凝縮除去する、請求項6記載の方法。
【請求項8】
回収ユニット(6)中で形成された凝縮物(7)をタンク(8)中に導入し、そこから需要に応じて燃焼ユニット(1)に供給する、請求項6または7記載の方法。
【請求項9】
燃焼ユニット(1)は、従来の熱的後方燃焼システム(9)および/または燃料電池システム(10)であるかまたは一般に物質から熱および/または寒気または電気エネルギーを発生させるエネルギー変換システムである、請求項6から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
回収ユニット(6)は、吸収システム、凝縮システム、逆転冷気システムまたは吸着システムである、請求項6から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
燃焼ユニット(1)は、凝縮物(7)をタンク(8)から不断に取り出すことによって均一に運転される、請求項6から10までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
タンク(8)中の凝縮物(7)は、化石に由来するものではなく、例えばバイオエタノールまたはバイオブタノールである、請求項6から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
回収ユニット(6)中で燃焼可能または可燃性の物質の純粋な物質、または少なくとも2つの異なる燃焼可能または可燃性の物質の混合物が加工され、前記物質または前記混合物は、燃焼不可能または不燃性の物質、例えば水と混合されてもよい、請求項6から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
燃焼ユニット(1)は、部分的な運転で駆動され、この場合には、凝縮物(7)と共にタンク(8)から燃料/燃料ガス(11)および/または電流(12)および/または供給空気(19)も燃焼のために燃焼ユニット(1)に導入される、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
空気/溶剤混合物(5)から燃焼可能または可燃性の物質を完全にかまたは殆んど完全に除去し、混合物(5)からの残留ガス分を燃焼ユニット(1)の供給空気(19)に供給する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
燃焼ユニット(1)中で生じる熱量を部分的または完全に利用し、スターリングエンジン(20)を駆動させる、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
スターリングエンジン(20)中で変換されたエネルギーを原動力の目的のために利用する、請求項16記載の方法。
【請求項18】
スターリングエンジン(20)は、電気エネルギー(22)を発生させる発電機(21)を駆動する、請求項16または17記載の方法。
【請求項19】
燃焼ユニット(1)中で生じる熱量を部分的または完全に利用し、水蒸気(24)を発生させる、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
生じた水蒸気(24)を原動力の目的のために利用する、請求項19記載の方法。
【請求項21】
生じた水蒸気(24)は、電気エネルギー(22)を発生させる発電機(21)を駆動する、請求項19または20記載の方法。
【請求項22】
生じた水蒸気(24)を滅菌の目的のために利用する、請求項19記載の方法。
【請求項23】
回収ユニット(6)の燃焼ユニット(1)から供給された熱エネルギーを回収ユニット(6)中で種々の利用に分配する、請求項1から22までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
回収ユニット(6)中で異なる種類の利用にカスケード接続するかまたは組み合わされて運転する、請求項23記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−47601(P2013−47601A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−195077(P2012−195077)
【出願日】平成24年9月5日(2012.9.5)
【分割の表示】特願2009−552201(P2009−552201)の分割
【原出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(508095614)セラムテック アクチエンゲゼルシャフト (36)
【氏名又は名称原語表記】CeramTec AG
【住所又は居所原語表記】Fabrikstrasse 23−29, D−73207 Plochingen, Germany
【Fターム(参考)】