説明

空芯ステッピングモータ及び軸支持構造

【課題】 ヒステリシス(軸ロス)が小さい、寸法を自由に設定できる、薄型化が可能である、あるいは、ロータの回転軸との同軸度を正確に出すことができるなどの利点を有する軸支持構造を備えた空芯ステッピングモータ等を提供する。
【解決手段】 空芯ステッピングモータ1は、筒状のステータ10と、筒状のロータ20と、ロータ20をステータ10に対して回転可能に支持する支持構造30と、を備える。ロータ支持構造30は、ロータ20に固定されるスリーブ40と、ステータ10が収容されるハウジング15に固定されるホルダ50と、スリーブ40とホルダ50との間に保持されるボール60と、を備える。ホルダ50は、軸方向に2分割されるホルダ部材A51及びホルダ部材B51とからなり、両部材は、これらの部材がスリーブ40のフランジ部41に嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、中空状のロータを使用した空芯ステッピングモータに関する。特には、新規な軸支持構造を備えた空芯ステッピングモータに関する。
【背景技術】
【0002】
空芯ステッピングモータにおいて、ロータをステータに対して回転可能に支持する方法として、ステータの外周に沿って複数配置された、軸方向に延びる軸と、これらの軸に回転可能に嵌合したローラと、を備え、これらのローラをロータの外周面に転動接触させて、ロータを支持する方法を本発明者は提案した(特許文献1参照)。この方法は、市販のベアリングよりも安価であり、軽量化が可能である。さらに、軸に半径方向の弾性を持たせれば、振れが吸収され、ロータの回転を滑らかにできるなどの利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2006−211919
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、さらに、ヒステリシス(軸ロス)が小さい、寸法を自由に設定できる、薄型化が可能である、あるいは、ロータの回転軸との同軸度を正確に出すことができるなどの利点を有する軸支持構造を備えた空芯ステッピングモータ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の空芯ステッピングモータは、 ヨーク及びコイルを含む筒状のステータと、円筒状のマグネットを含む筒状のロータと、前記ロータを前記ステータに対して回転可能に支持する手段と、を備える空芯ステッピングモータであって、 前記ロータ支持手段が、 前記ロータに固定されるスリーブと、 前記ステータに固定されるホルダと、 前記スリーブとホルダとの間に保持されるボールと、を備え、 前記ホルダが、モータの回転軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、 該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブに嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、一般のベアリングの内周リングに相当するスリーブを、ロータの一部あるいは延長部材として構成できるので、市販のベアリングよりも薄型化(軸方向の厚さを薄く)でき、小スペース内に配置することができる。また、市販のベアリングの寸法はある程度決められているが、本発明においては、モータのサイズに合わせた寸法とすることができる。さらに、特殊なサイズのベアリングをメーカーに特注する場合に比べて安価である。
【0007】
また、ホルダ部材A又はホルダ部材Bの内側にスリーブを嵌合した状態で、ホルダ部材同士を固定するので、ホルダ部材とスリーブとを同軸上に位置決めできる。さらには、回転支持手段の組み立てと、同手段のロータへの装着を同時に行うこともできる。
【0008】
本発明においては、 前記ホルダ部材A及びBのボール保持面が、内径側に向かって広がり、互いに対向するテーパ面であって、 前記ホルダ部材A及びBは、回転軸方向に予圧をかけた状態で固定されることが好ましい。
【0009】
両ホルダ部材を回転軸方向に予圧をかけた状態で固定することにより、ボールと各部材との間のガタを小さくする、あるいは無くすことができる。
【0010】
本発明においては、 前記スリーブに、外径側に張り出すフランジ部が設けられており、 前記ホルダ部材A及びBと前記スリーブとを組み立てる同軸上位置決めの際は、該フランジ部が前記ホルダ部材A又はBに嵌合し、 組み立て後は、固定された前記ホルダ部材Aとホルダ部材Bとが、前記フランジ部から軸方向に外れることとできる。
【0011】
組み立て後に、固定されたホルダ部材が、フランジ部から軸方向に外れることにより、ボールを介してスリーブとホルダとが回転可能となる。この場合も、スリーブとホルダとの同軸はボールを介して保たれている。なお、フランジ部は、組み立て後にボールの軸方向における脱落防止凸部として作用させてもよい。
【0012】
本発明の空芯ステッピングモータの具体的態様は、 ヨーク及びコイル、並びに、これらが収容されるハウジングを含む筒状のステータと、 該ステータの内周側に配置された、円筒状のマグネット及びバックヨークを含む筒状のロータと、 該ロータを前記ステータに対して回転可能に支持する手段と、を備える空芯ステッピングモータであって、 前記ロータ支持手段が、 前記ロータのバックヨークの軸方向両端部から軸方向に延長するように固定され、外周面に、外側に張り出すフランジ部が設けられたスリーブと、 前記ステータのヨークの軸方向両端部に固定されるホルダであって、軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、該ホルダ部材A及びBの、前記スリーブに対向する面が、内径側に向かって広がり、互いに対向するテーパ面であるホルダと、 前記スリーブと前記ホルダの両テーパ面との間に保持されるボールと、を備え、 該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブのフランジ部に嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする。
【0013】
本発明の軸支持構造は、 筒状の固定部と、同固定部の外周又は内周に、前記固定部と同軸上に配置される筒状の回転体と、を備え、前記回転体を前記固定部に対して回転可能に支持する軸支持構造であって、 前記回転体に固定されるスリーブと、 前記固定部に固定されるホルダと、 前記スリーブとホルダとの間に保持されるボールと、を備え、 前記ホルダが、回転軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、 該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブに嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、一般のベアリングの内周リングに相当するスリーブを、ロータの一部あるいは延長部材として構成できるので、市販のベアリングよりも薄型化(軸方向の厚さを薄く)でき、小スペース内に配置できる軸支持手段を備えたモータを提供できる。また、スリーブやホルダを、使用するモータのサイズに合わせた寸法とすることができる。さらに、特殊なサイズのベアリングをメーカーに特注する場合に比べて安く作製できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施の形態に係る空芯ステッピングモータの構造を示す側断面図である。
【図2】モータに装着されるリテーナの構造を示す平面図である。
【図3】ロータ支持組立の組み立て方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
空芯ステッピングモータ1は、図1に示すように、筒状のステータ10と、同ステータ10の内周に配置された筒状のロータ20と、同ロータをステータに対して回転可能に支持する支持組立体(支持手段)30を備える。
【0017】
ステータ10は、軸方向に並んだA相ステータ10AとB相ステータ10Bを有し、これらはハウジング15に収容されている。各相ステータは、2個のクローポール型磁極片11と、コイル12とを有する。磁極片11は、平らなリング部と、リング部の内周縁から回転軸方向に延びる複数の三角形状の極歯と、を有する。2個の磁極片11は、極歯が向かい合って交互に、かつ、非接触でかみ合うように配置されており、2個の磁極片の間に、コイル収容凹部が形成される。そして、これらの磁極片は、ボビン13によって一体に固定されている。ボビン13は、樹脂を、各相ステータのコイル収容凹部の外面を覆うとともに極歯の間に充填するように成形したものである。ボビン13で覆われた各コイル収容凹部には、銅線が巻き回されてコイル12が形成されている。各コイル12は、ボビン13によって各磁極片11から絶縁されている。
【0018】
ハウジング15は円筒形の部材で、内周面の中央付近に、内側に張り出す隔壁部16が形成されている。各相ステータ10A、10Bは、磁極片11の極歯が1/2ピッチだけ円周方向にずれるように配置されて、この隔壁部16を挟んで軸方向に並んで収容されている。
【0019】
ロータ20は、A相ステータ10A及びB相ステータ10Bの内周面に対向して配置された円筒状のマグネット21と、両マグネット21の内周面が固定される円筒状のバックヨーク22と、を有する。バックヨーク22は、軸方向に2分割される一対のバックヨーク片からなり、両バックヨーク片は、例えば接着により固定される。
【0020】
次に、ロータ20をステータ10(ハウジング15)に対して回転可能に支持する支持組立体30を説明する。
ロータ支持組立体30は、ロータ20に固定されたスリーブ40と、ステータ10に固定されるホルダ50と、スリーブ40とホルダ50との間に保持されるボール60と、ボール60を円周上の適切な位置に保持するリテーナ70と、を有する。
【0021】
スリーブ40は、ロータ20の各バックヨーク22の軸方向両端部から軸方向に延長するように固定されている。スリーブ40の外周面の、ロータ側の端部には、外径側に張り出すフランジ部41が形成されている。
【0022】
ホルダ50は、ステータ10が収容されたハウジング15の軸方向の両端面に固定されている。同ホルダ50は、軸方向に2分割されるホルダ部材A51とホルダ部材B55とからなる。ホルダ部材A51は、軸方向内側(ステータ10の側)に配置され、ホルダ部材B55は、軸方向外側に配置される。
【0023】
ホルダ部材A51は、平らなリング状の部材であり、内周51aの径は、スリーブ40のフランジ部41の外径と等しい。同部材A51は、内周側の厚肉部と、外周側の薄肉部とを有し、両部の間に段部52が形成されている。また、内周面の、軸方向外側の角はテーパ面53となっている。テーパの角度はこの例では約45°である。ホルダ部材A51は、反段部側の平坦面51bが、ハウジング15の軸方向端面15aに接している。このホルダ部材A51は、接着や圧入などの手段によりハウジング15に接続固定されている。
【0024】
ホルダ部材B55も、平らなリング状の部材であり、内径は、スリーブ40のフランジ部41の外径と等しい。同部材B55は、内周側の薄肉部と、外周側の厚肉部とを有し、両者の間に段部56が形成されている。薄肉部の径方向長さは、ホルダ部材Aの厚肉部の径方向長さと等しい。また、段部56の高さ(軸方向長さ)は、ホルダ部材A51の段部52の高さよりも高い。ホルダ部材B55の内周面の、軸方向内側の角はテーパ面57となっている。テーパの角度は、ホルダ部材A51のテーパ面53のテーパの角度と同じであり、この例では約45°である。
【0025】
ホルダ部材B55は、ホルダ部材A51に、互いの段部56、52が噛み合うように配置されている。そして、ホルダ部材A51の薄肉部の軸方向外側の面と、ホルダ部材B55の厚肉部の軸方向内側の面が接着等により固定されている。この際、前述のように、両部材51、55の段部52、56の高さが異なるので、ホルダ部材A51の厚肉部と、ホルダ部材B55の薄肉部との間には、スキマが開いている。
また、ホルダ部材A51のテーパ面53とホルダ部材B55のテーパ面57とは対向し、両面間に、内径側に向かって広がる空間が形成される。
【0026】
ボール60はスチール製であり、ホルダ部材A51及びB55の内面に形成されたテーパ面53、57と、スリーブ40の外周面との間に保持されている。ボール60の数は回転時のバランス及びヒステリシス(ガタ)を考慮すると、3個以上が必要である。この例では、6個のボール60が、円周方向に等しい中心角度で配置されている。これらのボール60は、リテーナ70により円周方向に位置ずれしないように保持されている。リテーナ70は、図2に示すように、薄いリング状の部材で、内周面の所定の位置(この例では、円周方向に等しい中心角度で配置された6か所)に、ボール60を保持する切り欠き71が形成されている。リテーナ70は、ホルダ部材A51の厚肉部と、ホルダ部材B55の薄肉部との間のスキマに収容される。
【0027】
コイル12に通電されてロータ20が回転すると、各ボール60は、スリーブ40の外周面に転動接触して、ロータ20を支持する。ボール60は、各ホルダ部材51、55のテーパ面53、57に挟まれて軸方向に移動不能に保持され、円周方向においてもリテーナ70により移動不能に保持されている。このように、一般のベアリングの内周リングに相当するスリーブ40を、ロータ20の延長部材として構成しているので、市販のベアリングよりも薄型化(軸方向の厚さを薄く)でき、小スペース内に配置することができる。また、スリーブ40やホルダ50を、モータのサイズに合わせた寸法とすることができる。
【0028】
次に、このロータ支持組立体30の組み立て方法の一例を説明する。
図3は、ロータ支持組立の組み立て方法を説明する図である。
組み立てる際は、単体のスリーブ40(ロータ20に固定されていないもの)に、ホルダ部材50及びボール60を組み付ける。
まず、図3(A)に示すように、定盤Tの上に、スリーブ40を、フランジ部41を下にして設置する。そして、フランジ部41の外周に、ホルダ部材A51の内周51aを嵌合させる。フランジ部41の外径と、ホルダ部材A51の内周51aの径はほぼ等しいので、両者は密に嵌合し、これにより、フランジ部41とホルダ部材A51とが同軸上に配置される。その後、ホルダ部材A51の厚肉部上にリテーナ(図3には図示されず)を載置し、リテーナの各切り欠きにボール60を配置する。ボール60は、スリーブ40の外周面と、ホルダ部材A51のテーパ面53との間に保持される。
【0029】
次に、ホルダ部材B55を、同部材の段部56を、ホルダ部材A51の段部52に噛み合わせる。すると、図3(B)に拡大して示すように、ボール60は、スリーブ40の外周面と、ホルダ部材A51及びB55のテーパ面53、57との間に保持される。そして、ホルダ部材B55に上方から予圧をかけ、ホルダ部材A51とホルダ部材B55とを接着して固定する。このように、ホルダ部材A51とホルダ部材B55とを予圧をかけた状態で固定することにより、ボール60の軸方向のガタをなくすことができる。
【0030】
次に、このように組み立てられた支持組立体30を、ステータ10及びロータ20に組み付ける方法を説明する。
支持組立体30は、前述のように、スリーブ40の端部がロータ20のアウターヨーク22の端部に固定され、ホルダ部材A51がハウジング15の端面に固定される。この際、単体の支持組立体30においては、図3に示したように、ホルダ部材A51は、スリーブ40のフランジ部41に嵌合していたが、組み付けると、ホルダ部材A51はフランジ部41との嵌合から解除され、スリーブ40に沿って軸方向外側に外れ、ボール60を介してスリーブ40とホルダ50とが回転可能となる。
【0031】
ただし、このように嵌合が外れても、ホルダ50とスリーブ40との同軸度は保たれているので、支持組立体30の軸中心とモータの回転中心とは同じに保たれる。
また、組み付け後、フランジ部41は、ボール60の脱落防止機構としても作用する。この際、ホルダ50はフランジ部41に嵌合された状態であったので、ボール60がフランジ部41に当たる前にホルダ50がフランジ部41に当たることはない。
なお、ロータ20が支持組立体30でステータ10に支持されている状態では、ロータ20はスラスト方向においてフリー状態であり、ロータ20のスラスト方向位置は、モータ完成時に決められる。
【0032】
以上の説明では、ロータとステータとからなる空芯ステッピングモータについて説明したが、モータではなく、筒状の固定部と、同固定部の外周又は内周に、固定部と同軸上に配置されている筒状の回転体と、を備えるような構造物において、回転体を固定部に対して回転可能に支持する軸支持構造として、支持組立体30を使用することもできる。
【符号の説明】
【0033】
1 空芯ステッピングモータ
10 ステータ 11 磁極片
12 コイル 13 ボビン
15 ハウジング 16 隔壁部
20 ロータ 21 マグネット
22 バックヨーク
30 支持組立体
40 スリーブ 41 フランジ部
50 ホルダ 51 ホルダ部材A
52 段部 53 テーパ面
55 ホルダ部材B 56 段部
57 テーパ面 60 ボール
70 リテーナ 71 切り欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヨーク及びコイルを含む筒状のステータと、円筒状のマグネットを含む筒状のロータと、前記ロータを前記ステータに対して回転可能に支持する手段と、を備える空芯ステッピングモータであって、
前記ロータ支持手段が、
前記ロータに固定されるスリーブと、
前記ステータに固定されるホルダと、
前記スリーブとホルダとの間に保持されるボールと、
を備え、
前記ホルダが、モータの回転軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、
該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブに嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする空芯ステッピングモータ。
【請求項2】
前記ホルダ部材A及びBのボール保持面が、内径側に向かって広がり、互いに対向するテーパ面であって、
前記ホルダ部材A及びBは、回転軸方向に予圧をかけた状態で固定されることを特徴とする請求項1に記載の空芯ステッピングモータ。
【請求項3】
前記スリーブに、外径側に張り出すフランジ部が設けられており、
前記ホルダ部材A及びBと前記スリーブとを組み立てる同軸上位置決めの際は、該フランジ部が前記ホルダ部材A又はBに嵌合し、
組み立て後は、固定された前記ホルダ部材Aとホルダ部材Bとが、前記フランジ部から軸方向に外れることを特徴とする請求項2に記載の空芯ステッピングモータ。
【請求項4】
ヨーク及びコイル、並びに、これらが収容されるハウジングを含む筒状のステータと、
該ステータの内周側に配置された、円筒状のマグネット及びバックヨークを含む筒状のロータと、
該ロータを前記ステータに対して回転可能に支持する手段と、
を備える空芯ステッピングモータであって、
前記ロータ支持手段が、
前記ロータのバックヨークの軸方向両端部から軸方向に延長するように固定され、外周面に、外側に張り出すフランジ部が設けられたスリーブと、
前記ステータのヨークの軸方向両端部に固定されるホルダであって、軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、該ホルダ部材A及びBの、前記スリーブに対向する面が、内径側に向かって広がり、互いに対向するテーパ面であるホルダと、
前記スリーブと前記ホルダの両テーパ面との間に保持されるボールと、
を備え、
該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブのフランジ部に嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする空芯ステッピングモータ。
【請求項5】
筒状の固定部と、同固定部の外周又は内周に、前記固定部と同軸上に配置される筒状の回転体と、を備え、前記回転体を前記固定部に対して回転可能に支持する軸支持構造であって、
前記回転体に固定されるスリーブと、
前記固定部に固定されるホルダと、
前記スリーブとホルダとの間に保持されるボールと、
を備え、
前記ホルダが、回転軸方向に2分割されるホルダ部材A及びホルダ部材Bとからなり、
該ホルダ部材A又はホルダ部材Bは、該ホルダ部材A又はBが前記スリーブに嵌合した状態で組み立てられ、その後にその嵌合を解除した状態で使用されることを特徴とする軸支持構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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