説明

空調給湯装置

【課題】給湯空調装置の運転状態に関わらず、冷媒からの十分な熱回収を高効率で行うことが可能な給湯空調装置を提供する。
【解決手段】本発明によれば、第1四方弁50a、第2四方弁50bの切替動作により、圧縮機32から吐出される冷媒は初めに第1水熱交換器80aにおける水の加熱に利用される。また、冷媒の温度が給湯タンク62内の水の加熱に不十分な場合、加熱手段70による水の加熱が行われる。これにより、如何なる運転状態であっても、給湯タンク62内の水(湯)を規定の温度に加熱、維持することができる。また、暖房モード時に従来排熱として処理されていた空調熱交換後の冷媒の熱を給湯タンク62内の水の一次加熱に利用する。これにより、熱回収効率の向上と省エネルギー化とを図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機から吐出された冷媒から熱回収を行うことで給湯する給湯機能と、冷媒を室内機の熱交換器へと循環させ室内の冷暖房を行う空調機能とを兼ね備えた給湯空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の給湯空調装置は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機と運転モードにより圧縮機から吐出される冷媒経路の選択を行う四方弁とを有する室外機と、室内の空気と冷媒との熱交換を行う室内熱交換器とを備え、これら室外機と室内熱交換器とを冷媒ガス管と冷媒液管から成るユニット間配管で連結するとともに、圧縮機から吐出される冷媒が流通する吐出管に水熱交換器を設置し、この水熱交換器に給湯タンクからの水を流通させることにより冷媒の熱を水に回収させ、給湯する構成となっている。(例えば、下記[特許文献1])
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−44946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[特許文献1]に記載の発明は、暖房運転モード時には圧縮機から吐出された高温の冷媒が四方弁を経由して先ず水熱交換器に達する。このため、この水熱交換器での熱回収により十分な給湯を行うことができる。しかしながら、冷房運転モード時には室外機及び室内熱交換器を経由した後の冷媒が水熱交換器に流入する。このため、冷媒の温度が低く水への加熱が十分に行えない場合がある。また、暖房運転モードであっても、室内の暖房に利用しきれなかった冷媒の余熱は何ら回収されることなく排熱として処理される。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、給湯空調装置の運転状態に関わらず、冷媒からの十分な熱回収を高効率で行うことが可能な給湯空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、
(1)冷媒を圧縮吐出する圧縮機32と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器22と、冷媒と屋外熱源との熱交換を行う室外熱交換器40と、前記圧縮機32から吐出された冷媒を前記室内熱交換器22または前記室外熱交換器40へと択一的に流通させる第1四方弁50aと、冷房運転時に前記室外熱交換器40で凝縮液化した冷媒を前記室内熱交換器22へと流通させる液管51と、冷房運転時に前記室内熱交換器22で蒸発気化した冷媒を前記圧縮機32へと流通させるガス管35と、を備えるとともに、
前記圧縮機32から吐出された冷媒と給湯タンク62内に貯留され循環ポンプ66で水配管(加熱配管64)内を循環する水との熱交換を行う第1水熱交換器80aをさらに有し、空調運転と給湯運転とを可能とする給湯空調装置において、
前記液管51に前記給湯タンク62内に貯留された水との熱交換を行う第2水熱交換器80bと該第2水熱交換器80bへ流入する冷媒流量を調節する流量調節弁84とを設け、
第1水熱交換器80aと第1四方弁50aとの間に、前記圧縮機32から吐出された冷媒を前記第1四方弁50aまたは第1バイパス管52へと択一的に流通させる第2四方弁50bを設け、前記第1バイパス管52は前記室内熱交換器22と前記第2水熱交換器80bとの間の液管に接続されるとともに、
前記第2水熱交換器80bを流通する冷媒を迂回させる第1遮断弁86aを有する第2バイパス管85aと、前記流量調節弁84を迂回させる第2遮断弁86bを有する第3バイパス管85bと、該流量調節弁84および第2水熱交換器80bを迂回させる第4バイパス管54と、を備えたことを特徴とする給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(2)第1バイパス管52に前記圧縮機32から吐出された冷媒を第2四方弁50b側から第2水熱交換器80b側へと流通可能にする第1逆止弁56cを設け、前記室内熱交換器22と第2水熱交換器80bとの間に該室内熱交換器22側からの冷媒を第2水熱交換器80b側へと流通可能にする第2逆止弁56aを設け、第4バイパス管54に前記室外熱交換器40側からの冷媒を前記室内熱交換器22側へと流通可能にする第3逆止弁56bを設けたことを特徴とする上記(1)に記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(3)前記第2四方弁50bと前記第1遮断弁86aと前記第2遮断弁86bとを制御する第1制御装置を備え、該第1制御装置が前記室内熱交換器22および前記循環ポンプ66の運転状況により、これら第2四方弁50b、第1遮断弁86a、第2遮断弁86bの切り替えを行うことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(4)前記循環ポンプ66の下流側に設置され前記給湯タンク62から流出する水の温度を検出する第1温度センサ68aと、前記給湯タンク62に流入する水の温度を検出する第2温度センサ68bと、前記圧縮機32から吐出される冷媒の温度を検出する第3温度センサ37と、を備え
これら第1温度センサ68aと第2温度センサ68bと第3温度センサ37の温度を検出して、前記循環ポンプ66の運転能力を制御すると共に、前記給湯タンク62側の外部制御装置から給湯運転指示が入力可能な第2制御装置を備えたことを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(5)前記第1制御装置は、室内熱交換器22が冷房モードであるとき、前記圧縮機32から吐出された冷媒が第1四方弁50aへ流通するよう第2四方弁50bを切り替えると共に、第1遮断弁86aと第2遮断弁86bとを閉動作するように制御することで、室外熱交換器40側からの冷媒を前記第4バイパス管54に流下させることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(6)前記第1制御装置は、室内熱交換器22が暖房モードであるとき、前記圧縮機32から吐出された冷媒が第1四方弁50aへ流通するよう第2四方弁50bを切り替えると共に、第1遮断弁86aと第2遮断弁86bとの開閉を前記循環ポンプ66の運転状況および前記第1温度センサ68aで検出される水の温度により制御することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(7)前記第1制御装置は、室内熱交換器22が停止状態で且つ、前記第2制御装置に外部制御装置からの給湯運転指示が入力した場合、圧縮機32から吐出された冷媒が第1バイパス管52へ流通するよう第2四方弁50bを切り替えると共に、第1遮断弁86aを閉動作するように制御し、第2遮断弁86bの開閉を前記第1温度センサ68aで検出される水の温度により制御することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(8)前記第2制御装置は、前記第3温度センサ37で検出される冷媒の温度が所定の第1温度以上となった場合に前記循環ポンプ66の運転を開始させ、前記第3温度センサ37で検出される冷媒の温度が所定の第2温度以下、或いは、前記第1温度センサ68aで検出される水の温度が所定の第3温度以上となった場合に前記循環ポンプ66の運転を停止させることを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
(9)前記第2制御装置は、前記第1温度センサ68aで検出される水の温度が前記第3温度以上となって前記循環ポンプ66の運転を停止させた場合、第4温度センサ68cで検出される給湯タンク62内の水の温度が所定の第4温度以下になるまでは循環ポンプ66の運転を停止させ、前記第4温度センサ68cで検出される水の温度が第4温度以下となり、且つ第3温度センサ37で検出される冷媒の温度が所定の第1温度以上となった場合に前記循環ポンプ66の再運転を行わせることを特徴とする上記(8)に記載の給湯空調装置100を提供することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、運転モードに関わらず冷媒から十分な熱回収を行うことができる。また、室内の暖房へ利用した後の冷媒からも熱回収が可能なため熱回収効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係る空調給湯装置の給湯モードを説明する図である。
【図2】本発明に係る空調給湯装置の暖房モードを説明する図である。
【図3】本発明に係る空調給湯装置の冷房モードを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る空調給湯装置の実施の形態について図面に基づいて説明する。
【0010】
先ず、図1を用いて本発明に係る空調給湯装置100の構成を説明する。本発明に係る空調給湯装置100は、冷媒を圧縮吐出する圧縮機32と、冷媒と室内空気との熱交換を行なう室内熱交換器22と、屋外熱源からの吸熱もしくは放熱により冷媒の熱交換を行う室外熱交換器40と、所定の温度に加熱された湯を貯留する給湯タンク62と、冷媒経路内を循環する冷媒から熱回収を行うことで給湯タンク62内の水を加熱する第1水熱交換器80aおよび第2水熱交換器80bと、これらを接続する冷媒配管及び水配管で主に構成されている。
【0011】
また、空調給湯装置100は主に冷媒経路の切替を制御する図示しない第1制御装置と、循環ポンプ66の動作を主に制御する図示しない第2制御装置とを有している。また、給湯タンク62の側には、給湯運転指示と水量管理等を主に行う図示しない外部制御装置が設置されている。
【0012】
次に、空調給湯装置100の冷媒配管に関して説明する。先ず、圧縮機32から延びた吐出管36は、第1水熱交換器80aを経由して第2四方弁50bのイ端へと接続する。尚、圧縮機32としては、R−410A等の周知の冷媒を圧縮する周知のコンプレッサ等が用いられる。そして、第2四方弁50bのロ端は第1バイパス管52へと接続し、二端は第1四方弁50aのホ端に接続し、ハ端から伸びる冷媒配管は第1四方弁50aのト端から伸びる冷媒配管と合流し、ガス管35としてアキュムレータ34の一端に接続する。また、アキュムレータ34の他端は、圧縮機32に付随するアキュムレータ34aを介して圧縮機32に接続する。尚、アキュムレータ34(アキュムレータ34a)はガス冷媒と液冷媒とを分離してガス冷媒のみを圧縮機32側に送る機能を有する。
【0013】
また、第1四方弁50aのチ端は室内熱交換器22の一端に接続し、ヘ端は室外熱交換器40の一端に接続する。そして、室外熱交換器40の他端は冷媒配管(液管51)に接続し、膨張弁26a及びレシーバタンク42を経由した後、3方へ分岐する。そして、分岐した液管51の一方は流量調節弁84の一端に接続する。また、もう一方は第3バイパス管85bとして流量調節弁84を迂回し第2水熱交換器80bの手前へと接続する。尚、第3バイパス管85bには第2遮断弁86bが設けられ、この第2遮断弁86bの開閉により冷媒を流量調節弁84側に流通させるか第3バイパス管85b側に迂回させるかの切替を行う。また3方へ分岐したもう一方は、第4バイパス管54として流量調節弁84および第2水熱交換器80bを迂回して室内熱交換器22の他端に接続する。尚、第4バイパス管54には室外熱交換器40側からの冷媒を室内熱交換器22側へ流通可能とし、室内熱交換器22側からの冷媒が室外熱交換器40側へ流通することを阻止する第3逆止弁56bが設けられている。
【0014】
流量調節弁84の他端はキャピラリチューブ82の一端に接続する。また、キャピラリチューブ82の他端は第2水熱交換器80bの一端に接続する。尚、キャピラリチューブ82は必ずしも必須の構成では無く、流量調節弁84の開度を制御することにより流量調節弁84のみで流通する冷媒の流量調節を行なうようにしても良い。
【0015】
また、第2水熱交換器80bに繋がる冷媒配管には、第2水熱交換器80bを迂回する第2バイパス管85aが設けられている。この第2バイパス管85aには第1遮断弁86aが設けられ、この第1遮断弁86aの開閉により冷媒を第2水熱交換器80b側に流通させるか第2バイパス管85a側に迂回させるかの切替を行う。
【0016】
第2水熱交換器80bの他端は第1バイパス管52と合流し、次いで第2逆止弁56aと接続し、次いで第4バイパス管54と合流する。そして、室内熱交換器22の他端に繋がる冷媒配管に接続する。尚、第2逆止弁56aは室内熱交換器22側からの冷媒を第2水熱交換器80b側へ流通可能とし、第2水熱交換器80b及び第1バイパス管52側からの冷媒が室内熱交換器22側へ流通することを阻止する機能を有する。また、第1バイパス管52には第1逆止弁56cが設けられ、第2四方弁50b側からの冷媒を第2水熱交換器80b側へ流通可能とし、第2水熱交換器80b及び第1遮断弁86a側からの冷媒が第2四方弁50b側へ流通することを阻止する。
【0017】
室内熱交換器22に繋がる冷媒配管は各室内機20毎に分岐し、それぞれの膨張弁26を介して各室内機20内の室内熱交換器22に接続する。そして、各室内熱交換器22の他端は合流して第1四方弁50aのチ端に接続する。尚、本例では室内機20が複数のマルチタイプの空調給湯装置を例に説明を行っているが、室内機20の台数は1台でも良い。
【0018】
また、室外熱交換器40は地上に設置して外気を屋外熱源として冷媒の熱交換を行っても良いし、地中に設置して地中熱を屋外熱源として冷媒の熱交換を行っても良い。一般的に地中の温度(地中熱)は外気と比較して季節変動、昼夜変動が少ない。このため、地中熱を屋外熱源とした場合、一年を通じて安定的な熱交換を行うことができる。これにより、更なる冷暖房及び給湯効率の向上を図ることができる。
【0019】
次に、空調給湯装置100の水配管に関して説明する。空調給湯装置100の給湯タンク62には水道水等の水を給湯タンク62に給水する給水管1が接続されている。尚、給水管1は給湯タンク62の下部に接続し、給湯タンク62の下方に水道水等を給水することが好ましい。そして、この給水管1には減圧弁5が設置され、給湯タンク62内の水圧は一定に保たれる。また、給湯タンク62には当該給湯タンク62内の湯をキッチンや風呂等の給湯需要に供給する給湯配管3が接続されている。そして、給湯タンク62内の湯が給湯需要に供給されると、その分、給水管1から水が給水される。さらに、給湯タンク62には、循環ポンプ66の運転動作により当該給湯タンク62内の水を第2水熱交換器80b、第1水熱交換器80aを通し、給湯タンク62内へ還流させる加熱配管64が接続されている。この加熱配管64は吸入口を給湯タンク62の下部に設置し、吐出口を上部に設置することが好ましい。この構成によれば、給水管1から給湯タンク62の下部に供給された低温の水を加熱配管64が優先的に取り込むことが可能となり、より効率的な水の加熱を行うことができる。
【0020】
次に、空調給湯装置100の温度センサに関して説明する。先ず、循環ポンプ66の下流側、即ち加熱配管64における循環ポンプ66と第2水熱交換器80bとの間には給湯タンク62から流出する水の温度を検出する第1温度センサ68aが設置される。また、加熱配管64における第1水熱交換器80aと給湯タンク62の間には、給湯タンク62に流入する水の温度を検出する第2温度センサ68bが設置される。また、吐出管36には圧縮機32から吐出される冷媒の温度を検出する第3温度センサ37が設置される。さらに、給湯タンク62内には当該給湯タンク62内の水の温度を検出する第4温度センサ68cが設置される。尚、第4温度センサ68cは給湯タンク62内の下部に設置することが好ましい。この構成によれば、給水管1からの水道水の流入を第4温度センサ68cが示す水温の低下から検知し、直ちに水の加熱動作に移行することができる。これにより、水道水の流入による給湯タンク62内の水全体の温度低下を最低限に抑えることが可能となり、より効率的な水の加熱を行うことができる。
【0021】
次に、本発明に係る空調給湯装置100の動作を説明する。尚、図1〜図3における矢印は各運転モードでの冷媒及び水の進む方向を示す。
【0022】
先ず、空調給湯装置100の給湯モードの動作を図1を用いて説明する。給湯モードは、基本的に室内への空調動作が行われていない状態で、給湯タンク62の水の加熱及び温度維持を行う運転モードである。この給湯モードは、ユーザによる給湯指示や、外部制御装置が第2制御装置に対して給湯運転指示を出力することなどで動作する。外部制御装置による給湯運転指示の出力は、例えば給水管1からの水道水の流入などにより、給湯タンク62内の水の温度が後述の第3温度よりも低い所定の第4温度(例えば38℃〜50℃(好適には40℃))以下となったことを第4温度センサ68cを介して検知することなどで行われる。
【0023】
給湯モードでは、第1制御装置が第2四方弁50bのイ端とロ端とを繋ぎ、ハ端とニ端とを繋ぐよう制御する。また、第1四方弁50aのホ端とチ端とを繋ぎ、ヘ端とト端とを繋ぐよう制御する。また、第1遮断弁86aを閉動作させるとともに、圧縮機32を所定の運転能力で動作させる。また、第2制御装置は第3温度センサ37から吐出後の冷媒温度を取得し、例えば冷媒温度が給湯タンク62内の水を加熱するのに十分な所定の第1温度(例えば45℃〜70℃(好適には63℃))以上となったときに、循環ポンプ66を動作させる。このときの循環ポンプ66の運転能力は、第1温度センサ68a、第2温度センサ68bもしくは第4温度センサ68cから取得される給湯タンク62内の水の温度(加熱配管64を流通する水の温度)応じて制御することが好ましい。
【0024】
そして、圧縮機32はガス冷媒をガス管35からアキュムレータ34を介して取り込み、圧縮して高温高圧のガス冷媒として吐出管36に吐出する。吐出管36に送られた高温高圧のガス冷媒は第1水熱交換器80aに到達し、ここで加熱配管64内の水と熱交換(熱回収)される。この熱交換により加熱配管64内の水は加熱される。第1水熱交換器80aを流下した冷媒は、第2四方弁50bのイ端、ロ端を通って第1バイパス管52を流通し、第2水熱交換器80bに到達する。そして、第2水熱交換器80bにおいて加熱配管64内の水と熱交換(熱回収)される。この熱交換により加熱配管64内の水は加熱される。
【0025】
尚、上記の熱回収を加熱配管64側から見た場合、第2水熱交換器80bによる熱回収が先となる。つまり、加熱配管64内の水は初めに第2水熱交換器80bにおいて(既に第1水熱交換器80aで熱交換が行われた圧縮直後に比較して低温の)冷媒によりある程度の温度に1次加熱され、次いで第1水熱交換器80aにおいて(圧縮直後の高温の)冷媒により2次加熱される。これにより、空調給湯装置100は、従来の空調給湯装置よりも高い熱回収(熱交換)効率を有することができる。
【0026】
ただし、給湯タンク62内の水が比較的高温の場合には、第2水熱交換器80bにおける熱交換により加熱配管64内の水が却って冷える可能性がある。よって、第1制御装置は給湯タンク62から流出する加熱配管64内の水の温度を第1温度センサ68aから取得して、加熱配管64内の水の温度が所定の第5温度(例えば35℃)以上の場合には第1遮断弁86aを開動作する。これにより、第1バイパス管52からの冷媒は第2水熱交換器80bを迂回して第2バイパス管85aを通り、室外熱交換器40側に送られる。またこのとき、第1制御装置は第3バイパス管85bの第2遮断弁86bを開動作する。これにより、第2バイパス管85aからの冷媒は流量調節弁84及びキャピラリチューブ82を迂回して第3バイパス管85bを通り、室外熱交換器40側に送られる。この場合、第2水熱交換器80bでの熱回収は行われず、加熱配管64内の水が冷えることもない。尚、第2水熱交換器80bと第1逆止弁56c(第2逆止弁56a)との間に、冷媒配管内を流れる冷媒の温度を検知する温度センサを設置し、この温度センサが検知する冷媒の温度が第2水熱交換器80bによる水の加熱に不十分な温度の場合に、第1遮断弁86aを開動作するよう制御しても良い。この第2バイパス管85a及び第1遮断弁86aの動作は後述の暖房モードにおいても同様である。
【0027】
流量調節弁84もしくは第3バイパス管85bを通過した冷媒は、液管51を通り、レシーバタンク42、膨張弁26aを介して室外熱交換器40に到達する。室外熱交換器40に到達した冷媒は屋外熱源と熱交換された後、第1四方弁50aのヘ端、ト端を通ってガス管35に送られアキュムレータ34を経て圧縮機32に還流する。
【0028】
このとき、室内熱交換器22側に繋がる冷媒配管とガス管35とは第1四方弁50aのチ端、ホ端、及び、第2四方弁50bのニ端、ハ端を介して接続する。これにより、給湯動作に関与しないこれらの配管内の冷媒は吸引され、ガス管35において室外熱交換器40側からの冷媒と合流し給湯動作に利用される。これにより、給湯動作に関与しない室内機20側の冷媒の有効活用が可能となる。
【0029】
尚、第2制御装置は給湯タンク62内の水の温度が前述の第4温度よりも高い所定の第3温度(例えば40℃〜55℃(好適には48℃))に達したことを第1温度センサ68aを介して検知すると、給湯タンク62内の水が規定の温度に達したとして循環ポンプ66の運転を停止する。またこのとき、第1制御装置は圧縮機32の動作を停止する。これにより、給湯モードは停止する。尚、第3温度の検知は、第2温度センサ68bもしくは第4温度センサ68cで行っても良い。このことは、後述の各運転モードにおいても同様である。
【0030】
次に、空調給湯装置100の暖房モードの動作を図2を用いて説明する。暖房モードは、例えばユーザがリモコン等を使用して室内機20への暖房運転指示を行うことで動作開始する。尚、室内熱交換器22に繋がる冷媒配管には室内熱交換器22毎に開閉機能を備えた膨張弁26が設置されており、この膨張弁26を開閉制御することでユーザが指示した室内機20のみが空調動作する。
【0031】
暖房モードでは、第1制御装置が第2四方弁50bのイ端とニ端とを繋ぎ、ハ端とロ端とを繋ぐよう制御する。また、第1四方弁50aのホ端とチ端とを繋ぎ、ヘ端とト端とを繋ぐよう制御する。また、第1遮断弁86aを閉動作させるとともに、圧縮機32を所定の運転能力で動作させる。また、第2制御装置は例えば第3温度センサ37からの冷媒温度が所定の第1温度以上となったときに、循環ポンプ66を第1温度センサ68a、第2温度センサ68b(もしくは第4温度センサ68c)に基づく給湯タンク62内の水の温度に応じた所定の運転能力で動作させる。ただし、第1温度センサ68aから得られる水の温度が予め設定された所定の第3温度以上となった場合、第2制御装置は循環ポンプ66の運転を停止して給湯動作を停止する。このとき、第1制御装置は第1遮断弁86a及び第2遮断弁86bを開動作する。
【0032】
また、圧縮機32の圧縮度が低く吐出管36内に吐出されるガス冷媒の温度が前述の第1温度よりも低い所定の第2温度(例えば40℃〜65℃(好適には61℃))以下の場合、第2制御装置は冷媒温度が給湯タンク62内の水の加熱に不十分であるとして、循環ポンプ66の運転を止め第1水熱交換器80a及び第2水熱交換器80bによる水の加熱を停止する。そして、必要に応じて予備ヒータとしての加熱手段70を動作させ、この加熱手段70による水の加熱を行う。これにより、空調給湯装置100が如何なる運転状態であっても、給湯タンク62内の水(湯)を規定の温度に加熱、維持することができる。
【0033】
そして暖房モードでは、圧縮機32の動作により吐出管36に吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1水熱交換器80aで加熱配管64内の水と熱交換された後、第2四方弁50bのイ端とニ端、及び第1四方弁50aのホ端とチ端を通ってユーザが暖房運転を指示した室内機20の室内熱交換器22に到達する。
【0034】
室内熱交換器22に到達した冷媒はここで室内の空気と熱交換される。この熱交換によって暖められた空気は送風ファン24により室内に送られ、これにより室内の暖房が行われる。
【0035】
室内熱交換器22で熱交換された冷媒は膨張弁26を通って第2水熱交換器80bに到達する。このときの冷媒温度は使用条件によって上下するものの室内熱交換器22で熱交換された後も比較的高温を保っている。そして、この室内熱交換器22で熱交換された後の冷媒は、給湯モードと同様、第2水熱交換器80bにおいて加熱配管64内の水の1次加熱に利用される。このように、空調給湯装置100では室内の暖房に利用しきれなかった冷媒の余熱を給湯タンク62内の水の一次加熱に用いる。これにより、従来排熱として処理されていた余熱の有効活用が可能となり、熱回収の効率化と給湯効率の向上及び排熱利用による省エネルギー化を図ることができる。尚、前述のように給湯タンク62内の水の温度が所定の第5温度以上の場合には、第1遮断弁86a及び第2遮断弁86bが開動作し、第2水熱交換器80bでの熱交換は行われない。
【0036】
流量調節弁84もしくは第3バイパス管85bを通過した冷媒は、液管51を通り、レシーバタンク42、膨張弁26aを介して室外熱交換器40に到達する。室外熱交換器40に到達した冷媒は屋外熱源と熱交換された後、第1四方弁50aのヘ端、ト端を通ってガス管35に送られアキュムレータ34を経て圧縮機32に還流する。
【0037】
またこのとき、第1バイパス管52とガス管35とは第2四方弁50bのロ端、ハ端を介して接続される。これにより、暖房給湯動作に関与しない第1バイパス管52内の冷媒は吸引され、ガス管35において室外熱交換器40側からの冷媒と合流し暖房給湯動作に有効利用される。
【0038】
尚、給湯タンク62内の水の温度が規定の温度(第3温度)に達して給湯動作が停止した後、給湯タンク62内の水の温度が第4温度以下となると、第2制御装置はこれを第4温度センサ68cを介して検知し、循環ポンプ66の運転を再開する。また、ユーザ等が給湯タンク62内の湯を使用すると給湯タンク62内に給水管1から水道水が給水され、第2制御装置は第4温度センサ68cが検出する水温の低下からこれを検知し循環ポンプ66の運転を再開する。これらの動作が繰り返し行われることにより、給湯タンク62内の水(湯)は常に設定された水量及び温度に維持される。ただし、吐出管36内に吐出されるガス冷媒の温度が第1温度に至らない場合には、第2制御装置は循環ポンプ66の停止を継続するとともに必要に応じて加熱手段70による水の加熱を行う。
【0039】
次に、空調給湯装置100の冷房モードの動作を図3を用いて説明する。冷房モードは、例えばユーザがリモコン等を使用して室内機20への冷房運転指示を行うことで動作開始する。
【0040】
冷房モードでは、第1制御装置が第2四方弁50bのイ端とニ端とを繋ぎ、ハ端とロ端とを繋ぐよう制御する。また、第1四方弁50aのホ端とヘ端とを繋ぎ、チ端とト端とを繋ぐよう制御する。また、第1制御装置は第1遮断弁86a、第2遮断弁86b及び流量調節弁84を閉動作させるとともに、圧縮機32を所定の運転能力で動作させる。尚、冷房モードにおける第1遮断弁86a、第2遮断弁86b及び流量調節弁84の閉動作は、第2水熱交換器80b側の冷媒配管内に無用な冷媒が停留することを防止するためのものである。また、第2制御装置は例えば第3温度センサ37からの冷媒温度が所定の第1温度以上となったときに、循環ポンプ66を第1温度センサ68a、第2温度センサ68b(もしくは第4温度センサ68c)に基づく給湯タンク62内の水の温度に応じた所定の運転能力で動作させる。ただし、第1温度センサ68aから得られる水の温度が予め設定された所定の第3温度以上となった場合、第2制御装置は循環ポンプ66の運転を停止して給湯動作を停止する。
【0041】
また、ユーザの指示する設定温度が高く吐出管36内に吐出されるガス冷媒の温度が所定の第2温度以下の場合、第2制御装置は循環ポンプ66を停止して第1水熱交換器80a及び第2水熱交換器80bによる水の加熱を停止する。そして、必要に応じて予備ヒータとしての加熱手段70を動作させ、この加熱手段70による水の加熱を行う。これにより、空調給湯装置100が如何なる運転状態であっても、給湯タンク62内の水(湯)を規定の温度に加熱、維持することができる。
【0042】
そして冷房モードでは、圧縮機32の動作により吐出管36に吐出された高温高圧のガス冷媒は、第1水熱交換器80aで加熱配管64内の水と熱交換された後、第2四方弁50bのイ端とニ端、及び第1四方弁50aのホ端とヘ端を通って室外熱交換器40に到達する。室外熱交換器40に到達した冷媒は屋外熱源との熱交換により冷却し凝縮液化する。そして、膨張弁26a、レシーバタンク42を介し、液管51を通って第4バイパス管54に到達する。そして、第4バイパス管54を通って室内熱交換器22側に到達する。尚、冷房モードでは冷媒が第4バイパス管54を流下するため、第2水熱交換器80bによる熱交換は行われない。
【0043】
第4バイパス管54を通った冷媒は、ユーザが冷房運転を指示した室内機20の膨張弁26を通り、室内熱交換器22で蒸発気化しこのときの気化熱により室内の空気を冷却する。冷却された空気は送風ファン24により室内に送られ、これにより室内の冷房が行われる。室内熱交換器22で熱交換が行われた冷媒は、第1四方弁50aのチ端、ト端を通ってガス管35に送られアキュムレータ34を経て圧縮機32に還流する。
【0044】
このとき、第1バイパス管52とガス管35とは暖房モードと同様、第2四方弁50bのロ端、ハ端を介して接続される。これにより、冷房給湯動作に関与しない第1バイパス管52内の冷媒は吸引され、ガス管35において室外熱交換器40側からの冷媒と合流し冷房給湯動作に有効利用される。
【0045】
尚、給湯タンク62内の水の温度が規定の温度(第3温度)に達して給湯動作が停止した後、給湯タンク62内の水の温度が第4温度以下となると、第2制御装置はこれを第4温度センサ68cを介して検知し、循環ポンプ66の運転を再開する。また、ユーザ等が給湯タンク62内の湯を使用すると給湯タンク62内に給水管1から水道水が給水され、第2制御装置は第4温度センサ68cが検出する水温の低下からこれを検知し循環ポンプ66の運転を再開する。これらの動作が繰り返し行われることにより、給湯タンク62内の水(湯)は常に設定された水量及び温度に維持される。ただし、吐出管36内に吐出されるガス冷媒の温度が第1温度に至らない場合には、第2制御装置は循環ポンプ66の停止を継続するとともに必要に応じて加熱手段70による水の加熱を行う。これにより、空調給湯装置100が如何なる運転状態であっても、給湯タンク62内の水(湯)を規定の温度に保つことができる。
【0046】
また、空調給湯装置100は、第1温度を、前述の第1温度と同じ機能を果たす低温側第1温度と、これよりも高い温度の高温側第1温度の2段階に設定し、第3温度を、前述の第3温度と同じ機能を果たす低温側第3温度と、これよりも高い温度の高温側第3温度の2段階に設定しても良い。ここで、冷房モード及び暖房モードにおいては、ユーザの空調設定温度や動作する室内機20の台数等により圧縮機32から吐出される冷媒が著しく高温となる場合がある。特に、冷房モードにおいては、この高温の冷媒の熱は室外熱交換器40にて排熱として処理される。この場合、空調給湯装置100は、第3温度センサ37の検出する冷媒温度が高温側第1温度を超えると、循環ポンプ66を停止させる第3温度を、低温側第3温度から高温側第3温度に切り替える。これにより、給湯タンク62内に貯留する湯の設定温度が上昇し、この時の高温の冷媒の熱を給湯に有効利用することが可能となる。
【0047】
以上のように、本発明に係る空調給湯装置100によれば、第1四方弁50a、第2四方弁50bによる冷媒経路の切替動作により、圧縮機32から吐出される冷媒は如何なる運転モードであっても初めに第1水熱交換器80aにおける水の加熱に利用される。また、圧縮機32から吐出される冷媒の温度が給湯タンク62内の水の加熱に不十分な場合、加熱手段70による水の加熱が行われる。これにより、空調給湯装置100が如何なる運転状態であっても、給湯タンク62内の水(湯)を規定の温度に加熱、維持することができる。
【0048】
また、室内熱交換器22と室外熱交換器40との間に空調熱交換後の冷媒と給湯タンク62内の水との熱交換を行う第2水熱交換器80bを設置し、暖房モード時に従来排熱として処理されていた空調熱交換後の冷媒の熱を給湯タンク62内の水の一次加熱に利用する。これにより、熱回収効率の向上と省エネルギー化とを図ることができる。
【0049】
尚、上記の空調給湯装置100の各部の構成、動作、機構等は一例であるから、特に上記の例に限定されるものではなく、本発明は本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することが可能である。
【符号の説明】
【0050】
22 室内熱交換器
32 圧縮機
35 ガス管
51 液管
40 室外熱交換器
50a 第1四方弁
50b 第2四方弁
52 第1バイパス管
85a 第2バイパス管
85b 第3バイパス管
54 第4バイパス管
56c 第1逆止弁
56a 第2逆止弁
56b 第3逆止弁
62 給湯タンク
64 加熱配管(水配管)
66 循環ポンプ
68a 第1温度センサ
68b 第2温度センサ
37 第3温度センサ
68c 第4温度センサ
80a 第1水熱交換器
80b 第2水熱交換器
84 流量調節弁
86a 第1遮断弁
86b 第2遮断弁
100 給湯空調装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を圧縮吐出する圧縮機と、冷媒と室内空気との熱交換を行う室内熱交換器と、冷媒と屋外熱源との熱交換を行う室外熱交換器と、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記室内熱交換器または前記室外熱交換器へと択一的に流通させる第1四方弁と、冷房運転時に前記室外熱交換器で凝縮液化した冷媒を前記室内熱交換器へと流通させる液管と、冷房運転時に前記室内熱交換器で蒸発気化した冷媒を前記圧縮機へと流通させるガス管と、を備えるとともに、
前記圧縮機から吐出された冷媒と給湯タンク内に貯留され循環ポンプで水配管内を循環する水との熱交換を行う第1水熱交換器をさらに有し、空調運転と給湯運転とを可能とする給湯空調装置において、
前記液管に前記給湯タンク内に貯留された水との熱交換を行う第2水熱交換器と該第2水熱交換器へ流入する冷媒流量を調節する流量調節弁とを設け、
第1水熱交換器と第1四方弁との間に、前記圧縮機から吐出された冷媒を前記第1四方弁または第1バイパス管へと択一的に流通させる第2四方弁を設け、前記第1バイパス管は前記室内熱交換器と前記第2水熱交換器との間の液管に接続されるとともに、
前記第2水熱交換器を流通する冷媒を迂回させる第1遮断弁を有する第2バイパス管と、前記流量調節弁を迂回させる第2遮断弁を有する第3バイパス管と、該流量調節弁および第2水熱交換器を迂回させる第4バイパス管と、を備えたことを特徴とする給湯空調装置。
【請求項2】
第1バイパス管に前記圧縮機から吐出された冷媒を第2四方弁側から第2水熱交換器側へと流通可能にする第1逆止弁を設け、前記室内熱交換器と第2水熱交換器との間に該室内熱交換器側からの冷媒を第2水熱交換器側へと流通可能にする第2逆止弁を設け、第4バイパス管に前記室外熱交換器側からの冷媒を前記室内熱交換器側へと流通可能にする第3逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の給湯空調装置。
【請求項3】
前記第2四方弁と前記第1遮断弁と前記第2遮断弁とを制御する第1制御装置を備え、該第1制御装置が前記室内熱交換器および前記循環ポンプの運転状況により、これら第2四方弁、第1遮断弁、第2遮断弁の切り替えを行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給湯空調装置。
【請求項4】
前記循環ポンプの下流側に設置され前記給湯タンクから流出する水の温度を検出する第1温度センサと、前記給湯タンクに流入する水の温度を検出する第2温度センサと、前記圧縮機から吐出される冷媒の温度を検出する第3温度センサと、を備え
これら第1温度センサと第2温度センサと第3温度センサの温度を検出して、前記循環ポンプの運転能力を制御すると共に、前記給湯タンク側の外部制御装置から給湯運転指示が入力可能な第2制御装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の給湯空調装置。
【請求項5】
前記第1制御装置は、室内熱交換器が冷房モードであるとき、前記圧縮機から吐出された冷媒が第1四方弁へ流通するよう第2四方弁を切り替えると共に、第1遮断弁と第2遮断弁とを閉動作するように制御することで、室外熱交換器側からの冷媒を前記第4バイパス管に流下させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の給湯空調装置。
【請求項6】
前記第1制御装置は、室内熱交換器が暖房モードであるとき、前記圧縮機から吐出された冷媒が第1四方弁へ流通するよう第2四方弁を切り替えると共に、第1遮断弁と第2遮断弁との開閉を前記循環ポンプの運転状況および前記第1温度センサで検出される水の温度により制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の給湯空調装置。
【請求項7】
前記第1制御装置は、室内熱交換器が停止状態で且つ、前記第2制御装置に外部制御装置からの給湯運転指示が入力した場合、圧縮機から吐出された冷媒が第1バイパス管へ流通するよう第2四方弁を切り替えると共に、第1遮断弁を閉動作するように制御し、第2遮断弁の開閉を前記第1温度センサで検出される水の温度により制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の給湯空調装置。
【請求項8】
前記第2制御装置は、前記第3温度センサで検出される冷媒の温度が所定の第1温度以上となった場合に前記循環ポンプの運転を開始させ、前記第3温度センサで検出される冷媒の温度が所定の第2温度以下、或いは、前記第1温度センサで検出される水の温度が所定の第3温度以上となった場合に前記循環ポンプの運転を停止させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の給湯空調装置。
【請求項9】
前記第2制御装置は、前記第1温度センサで検出される水の温度が前記第3温度以上となって前記循環ポンプの運転を停止させた場合、第4温度センサで検出される給湯タンク内の水の温度が所定の第4温度以下になるまでは循環ポンプの運転を停止させ、前記第4温度センサで検出される水の温度が第4温度以下となり、且つ第3温度センサで検出される冷媒の温度が所定の第1温度以上となった場合に前記循環ポンプの再運転を行わせることを特徴とする請求項8に記載の給湯空調装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−104583(P2013−104583A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−246997(P2011−246997)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000165022)群馬電機株式会社 (3)
【出願人】(510298159)アクア冷熱株式会社 (1)
【Fターム(参考)】