説明

立体映像表示装置およびその制御方法、制御プログラム、並びに記録媒体

【課題】使い勝手の良好な立体映像表示装置の制御方法を提供する。
【解決手段】3D映像を表示する3DTVでは、通信部を介して通信可能に接続され、映像を通信部に送信するディスクプレーヤを操作するための操作パネルの画像に、3D映像を指示するための3D映像指示ボタンが追加されて表示される。3D映像指示ボタンを選択する指示をユーザから取得すると、ディスクプレーヤに3D映像を送信するように通信部を介して指示する(S113)。これにより、ディスクプレーヤからの3D映像が表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体映像を表示する立体映像表示装置およびその制御方法、制御プログラム、並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、現在広く普及している平面映像(以下、2D画像と称する)を表示するテレビジョン技術に対して、例えば特許文献1に示すように、立体映像(以下、3D画像と称する)を表示するテレビジョン技術が開発され、実現されている。この種の3D技術としては、フレームパッキング(Frame Packing)方式、サイドバイサイド(Side By Side)方式
、トップアンドボトム(Top And Bottom)方式および2D→3D変換方式が知られている。
【0003】
フレームパッキング方式は、左目用の映像信号(L用映像信号)と右目用の映像信号(R用映像信号)とを交互に送信し、テレビジョン受信機(以下、単にTV受信機と称する)において、それら両映像信号を交互に表示するものである。
【0004】
サイドバイサイド方式は、TV受信機の画面を左右に2分割するL用映像信号とR用映像信号とを使用する。具体的には、TV受信機において画面を左右に2分割し、L用映像信号とR用映像信号とを引き伸ばして交互に表示する。
【0005】
トップアンドボトム方式は、TV受信機の画面を上下に2分割するTop用映像信号とBottom用映像信号とを使用する。具体的には、TV受信機において画面を上下に2分割し、Top用映像信号とBottom用映像信号とを引き伸ばして交互に表示する。
【0006】
2D→3D変換方式は、2D映像信号を3D映像信号に変換して表示する擬似的3D方式である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2010−78985号公報(2010年04月08日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1に記載の構成によれば、3D映像を表示可能となっている。しかしながら、3D映像を表示する上での細部の構成について十分検討されておらず、3D映像を表示する上での使い勝手の改善が不十分である。したがって、本発明は、使い勝手の良好な立体映像表示装置、立体映像表示方法、プログラムおよび記録媒体の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る立体映像表示装置は、立体映像を表示する立体映像表示装置であって、上記課題を解決するために、ユーザからの指示を取得する指示取得手段と、外部装置と通信可能に接続し、該外部装置から映像を受信する通信部と、該通信部を介して、前記外部装置に指示する外部指示手段と、前記外部装置を操作するための操作パネルの画像を作成する画像作成手段と、前記通信部からの映像と、前記画像作成手段が作成した操作パネルの画像との少なくとも一方を表示する表示部とを備えており、前記画像作成手段が作成する操作パネルの画像には、立体映像を指示するための立体映像指示ボタンが追加されており
、前記指示取得手段が、前記立体映像指示ボタンを選択する指示を前記ユーザから取得すると、前記外部指示手段は、前記外部装置に立体映像を送信するように指示することを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る立体映像表示装置の制御方法は、立体映像を表示する立体映像表示装置の制御方法であって、上記課題を解決するために、通信部を介して通信可能に接続され、映像を該通信部に送信する外部装置を操作するための操作パネルの画像に立体映像を指示するための立体映像指示ボタンを追加するステップと、該立体映像指示ボタンが追加された前記操作パネルの画像を表示するステップと、前記立体映像指示ボタンを選択する指示をユーザから取得すると、前記外部装置に立体映像を送信するように前記通信部を介して指示するステップとを含むことを特徴としている。
【0011】
上記の構成および方法によると、外部装置を操作するための操作パネルに立体映像指示ボタンが追加されており、該立体映像指示ボタンをユーザが選択すると、前記外部装置に立体映像を送信するように通信部を介して指示する。これにより、前記外部装置から通信部を介して立体映像を受信し、受信した立体映像を表示することができる。従って、ユーザは操作パネルにおける所定のボタンを選択するだけで、外部装置に立体映像を送信させて、立体映像表示装置に表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0012】
本発明に係る立体映像表示装置では、前記外部装置に関する装置情報を取得する装置情報取得手段をさらに備えており、該装置情報取得手段が、前記外部装置による立体映像の送信が不能であるとの装置情報を取得すると、前記画像作成手段は、前記立体映像指示ボタンを除いた前記操作パネルの画像を作成することが好ましい。この場合、表示される操作パネルに立体映像指示ボタンが含まれないので、ユーザは、外部装置による立体映像の送信が不能であることが容易に認識でき、ユーザの使い勝手がさらに良好となる。
【0013】
なお、外部装置による立体映像の送信が不能である場合には、前記外部装置が立体映像を送信する機能を有していない場合も含まれるし、前記外部装置が前記機能を有するが、送信すべき立体映像を有していない場合も含まれる。
【0014】
本発明に係る立体映像表示装置では、前記指示取得手段が、前記立体映像指示ボタンの選択を解除する指示を前記ユーザから取得すると、前記外部指示手段が、前記外部装置に、通常の映像を送信するように指示することが好ましい。この場合、立体映像指示ボタンの選択および選択解除により、外部装置からの立体映像および通常の映像の表示を容易に切り替えることができ、ユーザの使い勝手がさらに良好となる。
【0015】
なお、上記立体映像表示装置の各手段を、制御プログラムによりコンピュータ上で実行させることができる。さらに、上記制御プログラムを、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶させることにより、任意のコンピュータ上で当該制御プログラムを実行させることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明に係る立体映像表示装置は、外部装置を操作するための操作パネルに立体映像指示ボタンが追加され、該立体映像指示ボタンをユーザが選択すると、前記外部装置に立体映像を送信するように通信部を介して指示することにより、前記外部装置から通信部を介して立体映像を受信し、受信した立体映像を表示できるので、ユーザは操作パネルにおける所定のボタンを選択するだけで、外部装置に立体映像を送信させて、立体映像表示装置に表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態である3DTVを備えたシステムにおいて、3DTVと通信可能に接続した外部装置から送信される映像を、2D映像と3D映像との間で切り替える処理の流れを示すフローチャートである。
【図2】上記3DTVを備えたシステムの構成を示す斜視図である。
【図3】上記3DTVの構成を示すブロック図である。
【図4】上記3DTVにおける出力用映像信号生成部の構成を示すブロック図である。
【図5】上記外部装置を操作するための操作パネルの表示例を示す図である。
【図6】上記システムにおけるリモコンの操作面の一例を示す平面図である。
【図7】上記3DTVのCPUが有する機能を表現した機能ブロック図である。
【図8】上記操作パネルを表示する処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】上記リモコンにおける「明るさアップ」ボタンが押された場合に行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】輝度の設定値に対応するメッセージの一例を示す図である。
【図11】上記リモコンにおける「サラウンド」ボタンが押された場合に行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】仮想サラウンドの設定値に対応するメッセージの一例を示す図である。
【図13】上記3DTVに表示される音声調整の設定メニューの一例を示す図である。
【図14】上記音声調整の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施の形態を図面に基づいて以下に説明する。図2は、本実施の形態の立体映像表示装置としての3D方式のテレビジョン受信機1(以下、単に3DTVと称する)を備えたシステムの構成を示す斜視図である。本実施の形態において、3DTV1は、リモートコントロール(以下、単にリモコンと称する)2および3D用メガネ3とともに使用される。
【0019】
3DTV(立体映像表示装置)1は3D映像を表示するものである。この場合、3DTV1は、3D表示用の映像信号を受信して、その映像信号に基づき3D映像を表示する。あるいは、2D表示用の映像信号を受信し、これを3D映像に変換して3D映像を表示する。
【0020】
リモコン2は、3DTV1と無線通信を行い、ユーザの操作に応じ3DTV1に対して各種の指示入力を行う。3D用メガネ3は、3D映像を視聴する場合にユーザが使用するものであり、3DTV1と無線通信を行う。3D用メガネ3は、左右のレンズがシャッター機能を有し、この左右のレンズのシャッター機能は、3DTV1のL用映像信号およびR用映像信号の表示と同期するように、3DTV1によって制御される。本実施の形態において、3DTV1とリモコン2および3D用メガネ3との通信は赤外線通信である。
【0021】
図3は3DTV1の構成を示すブロック図である。3DTV1は、図3に示すように、3つのHDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標、以下同様)入力端子11a〜11c、HDMIスイッチ11d、HDMIレシーバ(通信部)100、映像入力端子101a、音声入力端子101b、BDドライブ102、チューナ103、IP(Internet Protocol)放送チューナ104、衛星放送チューナ105、OSD(On-Screen Display)生成部106、映像セレクタ107、映像処理回路108、LCDコントローラ109、LCD(Liquid Crystal Display)110、音声セレクタ111、音声処理回路112、デジタルアンプ113、スピーカ114、イーサネット(登録商標)I/F115、ROM116、RAM117、CPU118、赤外線受光部119、カメラ12
0、人感センサ121、出力用映像信号生成部122、メガネ制御部123および赤外線発光部124を備えている。図3においては、映像信号の経路を実線で、音声信号の経路を1点鎖線で、データや制御信号の経路(バス)を太線で示している。
【0022】
図4は図3に示した出力用映像信号生成部122の構成を示すブロック図である。図4に示すように、出力用映像信号生成部122は、処理判別部131、2D→3D変換部132および3D処理部133を備えている。
【0023】
図3において、(1)HDMIレシーバ100が受信した映像、(2)映像入力端子101aから入力された映像、(3)BDドライブ102がBD(Blu-ray Disc(登録商標))から読み出した映像、(4)(地上波デジタル放送用)チューナ103が受信した映像、(5)IP放送チューナ104が受信した映像、および(6)衛星放送チューナ105が受信した映像は、それぞれ、映像セレクタ107に供給される。また、(1)HDMIレシーバ100が受信した音声、(2)音声入力端子101bから入力された音声、(3)BDドライブ102がBDから読み出した音声、(4)チューナ103が受信した音声、(5)IP放送チューナ104が受信した音声、および(6)衛星放送チューナ105が受信した音声は、それぞれ、音声セレクタ111に供給される。
【0024】
なお、(a)HDMIレシーバ100が何れのHDMI入力端子から入力されるコンテンツを受信するか、すなわち、HDMIスイッチ11dが何れのHDMI入力端子から入力されたコンテンツをHDMIレシーバに供給するか、(b)チューナ103が何れのチャンネルを介して伝送されたコンテンツを受信するか、(c)IP放送チューナ104が何れのサーバから配信されたコンテンツを受信するか、(d)衛星放送チューナ105が何れのチャンネルを介して伝送されたコンテンツを受信するかを決める選択制御は、CPU118によって行われる。また、(e)BDドライブ102における再生、停止、早送り、巻戻し、チャプタ遷移などの再生制御も、CPU118によって行われる。
【0025】
映像セレクタ107は、上記(1)〜(6)の映像のうちの何れか1つを選択する。映像セレクタ107によって選択された映像は、映像処理回路108に供給される。なお、映像セレクタ107が何れの映像を選択するかは、CPU118によって制御される。
【0026】
映像処理回路108は、映像セレクタ107から供給された映像の画質を調整する。また、映像処理回路108は、映像セレクタ107から供給された映像をスケーリングする。ここで、画質の調整とは、例えば、輝度、シャープネス、およびコントラストの少なくとも何れかを変化させることを指す。また、スケーリングとは、表示すべき映像本来のアスペクト比を保ったままサイズを縮小することを指す。映像処理回路108によって画質調整とスケーリングとを施された映像は、出力用映像信号生成部122に供給される。なお、映像処理回路108が画質をどのように変化させるか、および映像をどの程度縮小するかは、CPU118によって制御される。
【0027】
OSD生成部(画像作成手段)106は、OSD画像を生成するものである。OSD生成部106が生成したOSD画像は、映像処理回路108から供給された映像に重ねられて、出力用映像信号生成部122に供給される。なお、映像処理回路108から供給される映像がサイドバイサイド方式、トップアンドボトム方式などの3D映像である場合、OSD生成部106は、当該方式に応じたOSD画像を生成する。また、どのようなOSD画像を生成するかは、CPU118によって制御される。
【0028】
出力用映像信号生成部122は、3D表示が選択されている場合において、映像処理回路108から供給された映像信号(入力映像信号)を判別し、その映像信号に応じた3D表示のための処理を行う。一方、3D表示が選択されていない場合において、入力映像信
号が3D映像信号である場合には、その入力映像信号に対して2D表示のための処理を行う。また、3D表示が選択されていない場合において、入力映像信号が2D映像信号である場合には、入力映像信号を処理することなく、LCDコントローラ(表示部)109に送る。
【0029】
LCDコントローラ109は、出力用映像信号生成部122から供給された2D映像信号または3D映像信号に基づき、その映像信号が表示されるようにLCD(表示部)110を駆動する。また、LCDコントローラ109は、LCD110のバックライトの点灯・消灯を制御する。なお、バックライトの点灯・消灯をどのように行うかは、CPU118によって制御される。
【0030】
メガネ制御部123は、LCD110において3D映像信号を表示する場合に、LCD110でのL用映像信号の表示とR用映像信号の表示との切り替えと、3D用メガネ3のL用レンズとR用レンズとのシャッター動作とが同期するように、3D用メガネ3の上記シャッター動作を制御する。このための制御信号は、赤外線発光部124によって赤外線の信号に変換され、3D用メガネ3に送信される。3D用メガネ3は、上記赤外線の信号を受信すると、その信号の指示にしたがってL用レンズとR用レンズとのシャッター動作を行う。
【0031】
音声セレクタ111は、上記(1)〜(6)の音声のうちの何れか1つを選択する。音声セレクタ111によって選択された音声は、音声処理回路112に供給される。なお、音声セレクタ111が何れの音声を選択するかは、CPU118によって制御される。ただし、映像セレクタ107における映像の選択と、音声セレクタ111における音声の選択とは連動しており、例えば、映像セレクタ107がHDMIレシーバ100から供給された映像を選択しているときには、音声セレクタ111もHDMIレシーバ100から供給された音声を選択する。
【0032】
音声処理回路112は、音声セレクタ111から供給された音声の音量及び音質を調整したり、該音声の仮想サラウンド処理を行ったりする。ここで、音質の調整とは、音声セレクタ111から供給された音声の周波数特性を変化させること(例えば、低域の強調や高域の強調など)を指す。また、仮想サラウンド処理とは、人間の聴覚の特性を利用して、ステレオの音声をあたかもサラウンドのような音声に変換する処理を指す。音声処理回路112によって処理された音声は、デジタルアンプ113に供給される。なお、音声処理回路112によって音量及び音質をどのように変化させ、仮想サラウンドの度合をどの程度とするかは、CPU118によって制御される。
【0033】
デジタルアンプ113は、音声処理回路112から供給された音声が出力されるようにスピーカ114を駆動する。これにより、音声セレクタ111により選択された音声がスピーカ114から出力される。
【0034】
CPU118は、赤外線受光部119が受信したリモコン信号、カメラ120が撮像した画像、および人感センサ121が出力する出力信号に応じて上記各部を制御する。人感センサ121の出力信号は、その感知範囲内に視聴者が存在するか否かを示す2値信号である。赤外線受光部119を用いた制御としては、例えば、チューナ103〜105にて選択するチャンネルをリモコン信号に応じて切り替える制御や、映像セレクタ107及び音声セレクタ111にて選択する映像及び音声をリモコン信号に応じて切り替える制御などが挙げられる。また、カメラ120を用いた制御としては、例えば、映像処理回路108において画質をどのように調整するかを、撮像した画像に基づいて特定した視聴者に応じて切り替える制御などが挙げられる。また、人感センサ121を用いた制御としては、例えば、LCD110のバックライトを点灯するか消灯するかを、感知結果に応じて切り
替える制御などが挙げられる。
【0035】
また、CPU118は、HDMIレシーバ100が外部装置(例えば携帯電話端末)から受信したCEC(Consumer Electronics Control)コマンドを実行したり、HDMIレシーバ100が外部装置に送信するCECコマンドを生成したりすることによって、外部装置との連携動作を実現する。
【0036】
ROM116は、CPU118によって実行されるプログラムなどの固定データが格納されるメモリである。OSD画像を生成するためにOSD生成部106が参照するJPEGデータやSVG(Scalable Vector Graphics)データなども、このROM116に格納される。一方、RAM117は、CPU118が演算のために参照するデータ、およびCPU118が演算によって生成したデータなどの可変データが格納される、読み出し可能かつ書き込み可能なメモリである。
【0037】
イーサネットI/F115は、3DTV1をネットワークに接続するためのインターフェースである。上述したIP放送チューナ104は、このイーサネットI/F115を介してインターネット上のサーバにアクセスする。
【0038】
次に、出力用映像信号生成部122の処理について具体的に説明する。
3DTV1では、リモコン2からの操作により3D自動切換設定を行えるようになっている。この設定は、CPU118により確認され、例えばRAM117に保持される。
【0039】
図4に示す処理判別部131は、3D自動切換設定が行われているかどうかを判別し、3D自動切換設定が行われている場合には、入力された映像信号(入力映像信号)が3D映像信号と2D映像信号とのいずれであるかを判別する。さらに、入力映像信号が3D映像信号である場合に、フレームパッキング方式、サイドバイサイド方式あるいはトップアンドボトム方式のうちのいずれであるかを判別する。
【0040】
また、処理判別部131は、3D自動切換設定が行われていない場合に、手動にて3D表示設定が行われているかどうかを判別し、手動にて3D表示設定が行われている場合には、入力映像信号が3D映像信号と2D映像信号とのいずれであるかを判別する。さらに、入力映像信号が3D映像信号である場合に、フレームパッキング方式、サイドバイサイド方式あるいはトップアンドボトム方式のうちのいずれであるかを判別する。
【0041】
2D→3D変換部132は、手動にて3D表示設定が行われている場合において、入力映像信号が2D映像信号である場合に、2D映像から擬似的3D映像を生成するために、2D映像を3D映像に変換する。
【0042】
3D処理部133は、入力映像信号の3D方式に応じて入力映像信号を処理し、3D映像信号を生成し、LCDコントローラ109へ出力する。また、3D自動切換設定も手動による3D表示設定も行われていない場合に、入力映像信号が3D映像信号である場合には、3D映像信号を2D表示するための処理を行う。なお、手動による3D表示設定が行われていない場合に、入力映像信号が2D映像信号である場合には、その入力映像信号に対して2D→3D変換部132および3D処理部133での処理は行われない。
【0043】
次に、本実施形態における特有の機能の概要について説明する。
【0044】
本実施形態のシステムでは、3D映像を送信可能な外部装置(図示せず)が、HDMIレシーバ100を介して接続されている。3DTV1は、上記外部装置を操作するための操作パネルを画面に表示する。図5は、該操作パネルの一例を示している。図5の例では
、上記外部装置はディスクプレーヤである。
【0045】
図5に示すように、操作パネル200には「3D」ボタン(立体映像指示ボタン)201が設けられている。ユーザがリモコン2を用いて「3D」ボタン201を選択すると、3DTV1は、CECコマンドを利用して、上記外部装置に対し3D映像を送信するように指示する。これにより、上記外部装置からHDMIレシーバ100を介して3D映像を受信し、受信した3D映像をLCD110に表示することができる。従って、ユーザは、操作パネル200における所定のボタンを選択するだけで、上記外部装置に3D映像を送信させて、3DTV1に表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0046】
図6は、本実施形態のリモコン2の操作面の一例を示す平面図である。図6に示すように、リモコン2の操作面には、3D映像用の「3D」ボタン210、「明るさアップ」ボタン211、および「サラウンド」ボタン212が設けられている。
【0047】
ユーザが「3D」ボタン210を押すと、3DTV1は3D表示を行う。これにより、ユーザは、リモコン2の所定のボタンを押すだけで、3DTV1に3D映像を表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0048】
ところで、上述のように、ユーザは、3D映像を見るために3D用メガネ3を装着する必要があり、3D用メガネ3を装着しない場合に比べて、視認する映像が暗くなる。これに対し、本実施形態では、3D表示時にユーザが「明るさアップ」ボタン211を押すと、3DTV1は、LCD110のバックライトの輝度を上昇させる。これにより、ユーザは、リモコン2の所定のボタンを押すだけで、視認する映像が暗くなることを抑制できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0049】
なお、LCD110のバックライトがLED(Light Emitting Diode)であれば、冷陰極管を用いたバックライトよりも、輝度を高くできるので望ましい。また、LCD110が、赤(R)・緑(G)・青(B)の3原色に、黄(Y)を追加した4原色表示であれば、3原色表示のLCDに比べて明るく表示できるので望ましい。
【0050】
ところで、3DTV1が3D表示を行う場合、ユーザは、奥行きのある映像を見ることになる。従って、音声も、奥行きのある映像に対応するような、奥行きのある音声を出力することが望ましい。そこで、本実施形態では、3D表示時にユーザが「サラウンド」ボタン212を押すと、3DTV1は、2D表示時の仮想サラウンドの場合よりも、さらに奥行きのある仮想サラウンドで音声を出力する。これにより、ユーザは、リモコン2の所定のボタンを押すだけで、奥行きのある3D映像に対応する、奥行きのある音声を出力できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0051】
次に、本実施形態における上記特有の機能の詳細について説明する。上記特有の機能は、3DTV1のCPU118によって実現される。図7は、本実施形態の3DTV1のCPU118が有する機能を表現した機能ブロック図である。図7に示すように、CPU118は、ユーザ指示取得部(指示取得手段)300、装置情報取得部(装置情報取得手段)301、デバイス指示部(外部指示手段)302、および画像作成指示部(画像作成手段)303を備える構成である。また、ROM116、RAM117などの記憶装置は、装置情報記憶部304を含んでいる。
【0052】
装置情報記憶部304は、3DTV1における機能情報、状態情報、設定情報など、各種の装置情報を記憶するものである。さらに、装置情報記憶部304は、HDMIレシーバ100を介して接続された外部装置(図示せず)における機能情報、状態情報、設定情報など、各種の装置情報を記憶する。
【0053】
なお、機種情報、装置IDなど、3DTV1の固有の情報は、ROMに記憶することが望ましい。また、3DTV1の設定情報など、3DTV1の電源をオフにしても保持することが望ましい情報は、フラッシュメモリに記憶することが望ましい。また、3DTV1の状態情報、外部装置の装置情報など、3DTV1の電源をオフにすると消去しても良い情報は、RAM117に記憶すればよい。
【0054】
ユーザ指示取得部300は、ユーザの操作によりリモコン2が作成したユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介して取得するものである。ユーザ指示取得部300は、取得したユーザ指示情報を装置情報取得部301に送出する。
【0055】
装置情報取得部301は、ユーザ指示取得部300からのユーザ指示情報に基づいて、3DTV1および上記外部装置の装置情報を装置情報記憶部304から取得するものである。装置情報取得部301は、取得した装置情報をデバイス指示部302および画像作成指示部303に送出する。なお、装置情報取得部301は、上記外部装置の装置情報を、上記外部装置からHDMIレシーバ100を介して取得してもよい。
【0056】
デバイス指示部302は、装置情報取得部301からの装置情報に基づいて、各種デバイスに指示を行うものである。該デバイスの例としては、LCDコントローラ109においてLCD110のバックライト(BL)を制御するBL制御部109a、音声処理回路112、上記外部装置などが挙げられる。なお、上記外部装置への指示は、HDMIレシーバ100から上記外部装置にCECコマンドを送信することにより行われる。
【0057】
画像作成指示部303は、装置情報取得部301からの装置情報に基づいて、OSD生成部106に対し作成すべきOSD画像を指示するものである。
【0058】
次に、図5に示す操作パネル200に関する処理動作について説明する。図8は、操作パネル200を表示する処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、上記外部装置からの映像を表示するというユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介してユーザ指示取得部300が取得することにより行われる。なお、以下では、HDMIレシーバ100に接続された上記外部装置が、図5に示すようなディスクプレーヤであるとして説明するが、3D映像を送信可能な任意の外部装置に適用可能である。
【0059】
図8に示すように、まず、装置情報取得部301は、HDMIレシーバ100に接続されたディスクプレーヤの装置情報を、装置情報記憶部304から取得し、或いは、上記ディスクプレーヤからHDMIレシーバ100を介して取得する(S100)。次に、装置情報取得部301は、取得した装置情報から、上記ディスクプレーヤによる3D映像の送信(出力)が可能か否かを判断する(S101)。
【0060】
3D映像の送信が可能である場合、画像作成指示部303は、「3D」ボタン201を含む操作パネル200の画像を作成するように、OSD生成部106に指示する(S102)。これにより、「3D」ボタン201を含む操作パネル200の画像がLCD110に表示され、その後、上記処理を終了する。
【0061】
一方、3D映像の送信が不能である場合、画像作成指示部303は、「3D」ボタン201を含まない操作パネル200の画像を作成するように、OSD生成部106に指示する(S102)。これにより、「3D」ボタン201を含まない操作パネル200の画像がLCD110に表示され、その後、上記処理を終了する。従って、表示される操作パネル200に「3D」ボタン201を含まないので、ユーザは、上記ディスクプレーヤによる3D映像の送信が不能であることが容易に認識でき、ユーザの使い勝手がさらに良好と
なる。
【0062】
なお、上記ディスクプレーヤによる3D映像の送信が不能である場合としては、上記ディスクプレーヤが3D映像を送信する機能を有していない場合も考えられる。或いは、上記ディスクプレーヤが当該機能を有しているが、ディスクが入っていない、ディスクに3D映像が記録されていないなど、送信すべき3D映像をディスクプレーヤが有していない場合が考えられる。
【0063】
図1は、上記ディスクプレーヤが送信する映像を、2D映像と3D映像との間で切り替える処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、操作パネル200における「3D」ボタン201を、ユーザがリモコン2を操作して選択することにより行われる。
【0064】
図1に示すように、まず、装置情報取得部301は、上記ディスクプレーヤの出力状態を取得し(S110)、上記ディスクプレーヤが3D映像を送信しているか否かを判断する(S111)。なお、上記ディスクプレーヤからの映像が3D映像であるか否かは、出力用映像信号生成部122の処理判別部131にて検知できる。
【0065】
3D映像を送信している場合、デバイス指示部302は、2D映像を送信するように、HDMIレシーバ100を介して上記ディスクプレーヤに指示する(S112)。一方、3D映像を送信していない場合、すなわち、2D映像を送信しているか、或いは映像自体を送信していない場合、デバイス指示部302は、3D映像を送信するように、HDMIレシーバ100を介して上記ディスクプレーヤに指示する(S113)。
【0066】
次に、画像作成指示部303は、操作パネル200の画像を更新するように、OSD生成部106に指示する(S114)。具体的には、3D映像を送信している場合には、「3D」ボタン201をオン状態の画像に変更し、2D映像を送信している場合には、「3D」ボタン201をオフ状態の画像に変更するように、OSD生成部106に指示する。
【0067】
従って、ユーザは、操作パネル200における「3D」ボタン201を選択するだけで、上記ディスクプレーヤに3D映像を送信させて、3DTV1に表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0068】
次に、図6に示す「明るさアップ」ボタン211に関する処理動作について説明する。図9は、「明るさアップ」ボタン211が押された場合に行われる処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、「明るさアップ」ボタン211が押されたことを示すユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介してユーザ指示取得部300が取得することにより行われる。
【0069】
図9に示すように、まず、装置情報取得部301は、3DTV1の表示状態を取得し(S120)、3D映像を表示している否かを判断する(S121)。3D映像を表示していない場合、すなわち、2D映像を表示しているか、或いは表示自体を行っていない場合、画像作成指示部303は、エラーメッセージを作成するように、OSD生成部106に指示する(S122)。これにより、例えば「3D視聴時のみ使用できます」といったエラーメッセージが表示され、その後、上記処理を終了する。従って、2D表示時に、バックライトの輝度を上昇することにより、表示される映像が眩し過ぎるといった問題点を回避することができる。
【0070】
一方、3D映像を表示している場合、装置情報取得部301は、輝度の設定値を装置情報記憶部304から取得し(S123)、デバイス指示部302は、取得された設定値にバックライトの輝度を上昇するように、LCDコントローラ109のBL制御部109a
に指示する(S124)。なお、バックライトの輝度を上昇するには、バックライトの点灯時間を長くすることによって実現できる。
【0071】
次に、画像作成指示部203は、取得された設定値に対応するメッセージを作成するように、OSD生成部106に指示する(S125)。図10の(a)は、上記メッセージの表示例を示している。なお、上記輝度の設定値は1つでもよいが、複数であることが好ましい。本実施例では、上記輝度の設定値として、予め定められた3つの設定値と、ユーザが選択した設定値との4つの設定値が装置情報記憶部304に記憶されている。図10の(b)は、これら4つの設定値に対応するメッセージの一例を示している。
【0072】
次に、ユーザ指示取得部300は、所定期間内に「明るさアップ」ボタン211が再度押されたことを示すユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介して取得するまで待機する(S126・S127)。このユーザ指示情報を所定期間内に取得した場合、装置情報取得部301は、別の上記設定値を装置情報記憶部304から取得する(S128)。その後、ステップS124に戻って上記動作を繰り返す。
【0073】
一方、ユーザ指示情報を取得することなく所定期間が経過した場合には、上記処理を終了する。このとき、上記設定値に対応するメッセージの表示を停止するように、画像作成指示部203がOSD生成部106に指示することが望ましい。
【0074】
従って、ユーザは、リモコン2の「明るさアップ」ボタン211を押すだけで、3D用メガネ3を介して視認する映像が暗くなることを抑制できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。また、「明るさアップ」ボタン211を押すだけで、別の明るさに変更できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0075】
次に、図6に示す「サラウンド」ボタン212に関する処理動作について説明する。図11は、「サラウンド」ボタン212が押された場合に行われる処理の流れを示すフローチャートである。この処理は、「サラウンド」ボタン212が押されたことを示すユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介してユーザ指示取得部300が取得することにより行われる。
【0076】
図11に示すように、まず、装置情報取得部301は、3DTV1の表示状態を取得し(S130)、3D映像を表示している否かを判断する(S131)。3D映像を表示していない場合、すなわち、2D映像を表示しているか、或いは表示自体を行っていない場合、画像作成指示部303は、エラーメッセージを作成するように、OSD生成部106に指示する(S132)。これにより、例えば「3D視聴時のみ使用できます」といったエラーメッセージが表示され、その後、上記処理を終了する。従って、奥行きのない2D表示時に、奥行きのある3D表示用の仮想サラウンドの音声を出力することにより、ユーザに違和感を与えるといった問題点を回避することができる。
【0077】
一方、3D映像を表示している場合、装置情報取得部301は、仮想サラウンドの設定値を装置情報記憶部304から取得し(S133)、デバイス指示部302は、取得された設定値で仮想サラウンド処理を実行するように、音声処理回路112に指示する(S134)。なお、仮想サラウンドの設定値は、上記奥行きの度合を示すものである。
【0078】
次に、画像作成指示部203は、取得された設定値に対応するメッセージを作成するように、OSD生成部106に指示する(S135)。図12の(a)は、上記メッセージの表示例を示している。なお、上記設定値は1つでもよいが、複数であることが好ましい。本実施例では、上記設定値として、予め定められた3つの設定値と、設定値がゼロ、すなわち、仮想サラウンド処理を実行しないものとの4つの設定値が装置情報記憶部304
に記憶されている。図12の(b)は、これら4つの設定値に対応するメッセージの一例を示している。
【0079】
次に、ユーザ指示取得部300は、所定期間内に「サラウンド」ボタン212が再度押されたことを示すユーザ指示情報を、リモコン2から赤外線受光部119を介して取得するまで待機する(S136・S137)。このユーザ指示情報を所定期間内に取得した場合、装置情報取得部301は、別の上記設定値を装置情報記憶部304から取得する(S138)。その後、ステップS134に戻って上記動作を繰り返す。
【0080】
一方、ユーザ指示情報を取得することなく所定期間が経過した場合には、上記処理を終了する。このとき、上記設定値に対応するメッセージの表示を停止するように、画像作成指示部203がOSD生成部106に指示することが望ましい。
【0081】
従って、ユーザは、リモコン2の「サラウンド」ボタン212を押すだけで、奥行きのある3D映像に対応する、奥行きのある仮想サラウンド音声を出力できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。また、「サラウンド」ボタン212を押すだけで、別の奥行きの仮想サラウンド音声に変更できるので、ユーザの使い勝手が良好となる。
【0082】
なお、本実施形態では、上記仮想サラウンドの設定値は、音声調整の設定メニューでも行うことができる。図13は、3DTV1に表示される音声調整の設定メニューの一例を示している。
【0083】
図13に示すように、本実施形態における音声調整の設定メニュー220では、2D表示の仮想サラウンド(以下、2Dサラウンドと称する)と3D表示の仮想サラウンド(以下、3Dサラウンドと称する)とが別々の設定項目221・222となっている。これらの設定項目221・222は、何れか一方が利用可能である。具体的には、3Dサラウンドが選択されている場合には、2Dサラウンドの設定項目221の設定が禁止され、3Dサラウンドが選択されていない場合には、3Dサラウンドの設定項目222の設定が禁止される。なお、3Dサラウンドの設定項目222における設定例としては、図12の(b)に示すように、「スタンダード」・「ムービーシアター」・「コンサートホール」・「切」などが挙げられる。また、3Dサラウンドの設定値を、他の音声調整の設定値や、音声以外の設定値と連動させてもよい。
【0084】
図14は、上記音声調整の処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、まず、装置情報取得部301は、3DTV1の表示状態を取得し(S140)、3D映像を表示している否かを判断する(S141)。3D映像を表示している場合、装置情報取得部301は、2Dサラウンドの設定を禁止し、その旨の表示を行うように、画像作成指示部303はOSD生成部106に指示する(S142)。これにより、例えば図13に示すように、2Dサラウンドの設定項目221がトーンダウンして、禁止マークが付される。
【0085】
一方、3D映像を表示していない場合、すなわち、2D映像を表示しているか、或いは表示自体を行っていない場合、装置情報取得部301は、3Dサラウンドの設定を禁止し、その旨の表示を行うように、画像作成指示部303はOSD生成部106に指示する(S143)。これにより、例えば3Dサラウンドの設定項目222がトーンダウンして、禁止マークが付される。従って、奥行きのない2D表示時に、奥行きのある3Dサラウンドの音声を設定して出力したり、奥行きのある3D表示時に、奥行きのない2Dサラウンドの音声を設定して出力したり、することにより、ユーザに違和感を与えるといった問題点を回避することができる。
【0086】
次に、装置情報取得部301は、音声調整に関する各種の設定項目および設定値を装置情報記憶部304から取得し(S144)、取得された設定項目および設定値を含む設定メニューの画像を作成するようにOSD生成部106に指示する。これにより、図13に示すような上記設定メニューの画像が表示される。
【0087】
次に、ユーザ指示取得部300は、調整終了を示すユーザ指示情報、または調整を指示するユーザ指示情報をリモコン2から赤外線受光部119を介して取得するまで待機する(S146・S147)。調整を指示するユーザ指示情報を取得した場合、デバイス指示部302は、上記ユーザ指示情報に従って、対応するデバイス(例えば音声処理回路112)を制御し(S148)、装置情報記憶部304の設定情報を更新する(S149)。その後、ステップS145に戻って上記動作を繰り返す。
【0088】
一方、調整終了を示すユーザ指示情報を取得した場合、上記設定メニューの画像の表示を停止するように、画像作成指示部203がOSD生成部106に指示した後、上記処理を終了する。
【0089】
最後に、3DTV1の各ブロックは、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用
いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0090】
後者の場合、3DTV1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである3DTV1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記3DTV1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0091】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
【0092】
また、3DTV1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また
、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、
衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0093】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、外部装置を操作するための操作パネルに立体映像指示ボタンが追加され、該立体映像指示ボタンをユーザが選択するだけで、外部装置に立体映像を送信させて、立体映像表示装置に表示させることができ、ユーザの使い勝手が良好となるので、立体映像が送信可能な任意の外部装置に適用でき、また、任意の立体映像表示装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0095】
1 3DTV(立体映像表示装置)
2 リモコン
3 3D用メガネ
100 HDMIレシーバ(通信部)
102 BDドライブ
103〜105 チューナ
106 OSD生成部(画像作成手段)
107 映像セレクタ
108 映像処理回路
109 LCDコントローラ(表示部)
109a BL制御部
110 LCD(表示部)
111 音声セレクタ
112 音声処理回路
113 デジタルアンプ
114 スピーカ
116 ROM
117 RAM
118 CPU
119 赤外線受光部
122 出力用映像信号生成部
123 メガネ制御部
124 赤外線発光部
131 処理判別部
132 3D変換部
133 3D処理部
200 操作パネル
201 「3D」ボタン
203 画像作成指示部
210 「3D」ボタン
211 「明るさアップ」ボタン
212 「サラウンド」ボタン
220 設定メニュー
221 2Dサラウンドの設定項目
222 3Dサラウンドの設定項目
300 ユーザ指示取得部(指示取得手段)
301 装置情報取得部(装置情報取得手段)
302 デバイス指示部(外部指示手段)
303 画像作成指示部(画像作成手段)
304 装置情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体映像を表示する立体映像表示装置であって、
ユーザからの指示を取得する指示取得手段と、
外部装置と通信可能に接続し、該外部装置から映像を受信する通信部と、
該通信部を介して、前記外部装置に指示する外部指示手段と、
前記外部装置を操作するための操作パネルの画像を作成する画像作成手段と、
前記通信部からの映像と、前記画像作成手段が作成した操作パネルの画像との少なくとも一方を表示する表示部とを備えており、
前記画像作成手段が作成する操作パネルの画像には、立体映像を指示するための立体映像指示ボタンが追加されており、
前記指示取得手段が、前記立体映像指示ボタンを選択する指示を前記ユーザから取得すると、前記外部指示手段は、前記外部装置に立体映像を送信するように指示することを特徴とする立体映像表示装置。
【請求項2】
前記外部装置に関する装置情報を取得する装置情報取得手段をさらに備えており、
該装置情報取得手段が、前記外部装置による立体映像の送信が不能であるとの装置情報を取得すると、前記画像作成手段は、前記立体映像指示ボタンを除いた前記操作パネルの画像を作成することを特徴とする請求項1に記載の立体映像表示装置。
【請求項3】
前記指示取得手段が、前記立体映像指示ボタンの選択を解除する指示を前記ユーザから取得すると、前記外部指示手段が、前記外部装置に、通常の映像を送信するように指示することを特徴とする請求項1または2に記載の立体映像表示装置。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか1項に記載の立体映像表示装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項5】
請求項4に記載の制御プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能な記録媒体。
【請求項6】
立体映像を表示する立体映像表示装置の制御方法であって、
通信部を介して通信可能に接続され、映像を該通信部に送信する外部装置を操作するための操作パネルの画像に立体映像を指示するための立体映像指示ボタンを追加するステップと、
該立体映像指示ボタンが追加された前記操作パネルの画像を表示するステップと、
前記立体映像指示ボタンを選択する指示をユーザから取得すると、前記外部装置に立体映像を送信するように前記通信部を介して指示するステップとを含むことを特徴とする立体映像表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−250319(P2011−250319A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123463(P2010−123463)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】