説明

立体画像表示装置及び立体視用眼鏡

【課題】3D画像を複数の観察者で見る場合、観察者の要望に応じた画像になるように観察者に切り替え操作を負担させることなく、個別の観察者の希望する表示状態を実現することができない。
【解決手段】立体画像表示装置側に、観察者を特定する観察者検出部と、観察者及び立体視用眼鏡のそれぞれの個別データを格納及び管理する観察者及び立体視用眼鏡データベースとを設け、観察者が希望する表示状態になるように、観察者が使用している立体視用眼鏡に自動的に指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の観察者が立体(3D)画像を観察する際に、観察者の希望する表示状態に応じて立体(3D)画像か平面(2D)画像かを切り替えて見られるようにする、立体画像表示装置及び立体視用眼鏡に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、普及し始めている3D画像は、両眼視差技術を基にして制作されている。例えば非特許文献1には、3D画像に関する技術説明と3D画像に関する安全基準について記載されている。人は、右目と左目の二つの視点からの画像信号を認識して、被写体が立体的なのかどうかを判断している。人の右目と左目の間の距離は、子供から大人の場合約5〜7cm離れている。そのため、それぞれの左右の目に入る画像は観察者の視点の違いの分だけ異なってくる。その違いは、被写体までの距離が近いと大きくなり、遠いと小さくなる。脳は、この両眼の視差を手がかりとして、被写体が立体であるかどうかを知覚するのである。
【0003】
人は、視点が異なる画像を右目と左目それぞれに独立に与えることにより、画像に奥行きを感じさせることができる。液晶シャッター等の3D用眼鏡を用い、右目左目に独立に且つ定期的に画像を与えるようにしたのが両眼視差を利用した3Dディスプレイである。例えば、この原理のディスプレイに右目用と左目用の画像が順次配置されると、ディスプレイに表示された画像は立体感を持ち、ディスプレイ面に対し、前後に飛び出した立体画像として知覚できる。また、視差を大きくすると飛び出し量や引っ込み量が大きくなり、液晶シャッター等の3D用眼鏡を用いて、画像を見ている観察者に驚きと感動を与えることができる。
【0004】
また、3DTV用の3D用眼鏡には、3D画像から2D画像に切り替えを行うための切り替えスイッチがついたものも市販されている。これらの3D用眼鏡を掛け、3D画像を見ている観察者が、目が疲れてきた場合に自ら、そのスイッチをダブルクリックすることにより、見ている3D画像を強制的に2D画像に切り替えることができる。右目用と左目用の画像を交互に表示する3DTVで用いられる液晶シャッター付きのメガネでは、切り替えスイッチが押され、2D画像への切り替えが選択されると、左目用及び右目用のそれぞれの液晶シャッターは、右目用画像が表示されるタイミングか、左目用画像が表示されるタイミングかのどちらか一方のタイミングでシャッターが開かれ、右目用或いは左目用のどちらか一方の同じ画像を両眼で見ることになる。
【0005】
特許文献1では、3D用眼鏡のフレームに反射材を備え、表示装置には、光を射出する手段と反射した光を受光する受光手段を備え、3D用眼鏡からの反射光を受光することで、3D用眼鏡の着脱を判別し、3D画像と2D画像の表示を切り替える立体画像表示装置が紹介されている。図6は、特許文献1での立体画像表示装置の概略構成を示す斜視図である。この立体画像表示装置では、前記3DTVと同様に、右用画像と左用画像が交互に表示されている。立体画像表示装置は、着脱検出用の光を射出し、3D用眼鏡のフレームを備えた反射材からの反射光を受信するかどうか確認する。立体画像表示装置は、反射光を受信した場合、観察者が3D用眼鏡を使用していると判断し、そのまま3D画像を表示する。3D眼鏡を装着した観察者は、3D画像を観察することができる。また、反射光を受信しない場合、観察者が3D用眼鏡を脱離していると判断し、上記右目用画像あるいは上記左目用画像のいずれか一方のみを生成し、観察者の手を煩わせる事無く、2D画像を自動的に切り替え表示している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“3DC安全ガイドライン”、[online]、平成22年4月20日、3Dコンソーシアム安全ガイドライン部会、[平成22年6月8日検索]、インターネット〈URL:http://www.3dc.gr.jp/jp/scmt_wg_rep/3dc_guideJ_20100420.pdf〉
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−84964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このように作成された3D画像を3Dとして認識できない人は、専門家によれば4%〜10%くらいの割合で存在するようである。何らかの要因(斜視/弱視/乱視等)で両眼を、同一空間に焦点を結ぶようにすることができないのである。これらの人にとっては、3D画像は見てくれの悪い2D画像を見ることになってしまい、不快になったり、頭痛を引き起こしたりする要因となってしまう。複数の人と3D番組を2Dで見たい場合は、その都度、眼鏡をかけ2Dへの切り替えるための操作を行わなければならず、観察者に煩わしさを感じさせることになる。
【0009】
また、このように作成された3D画像を長時間連続して見ることは、眼精疲労を起こし、不快になったり、頭痛を引き起こしたりする要因となってしまう。同じ番組を複数の人が同時に見ている場合、全員が3D画像或いは2D画像のどちらか一方の画像を希望する場合は、特許文献1に記載されている立体画像表示装置により対応することができるが、複数の人が希望する画像がそれぞれ異なる場合は対応することができない。
【0010】
そこで、本発明は、上記課題を解決する為になされたものであり、3D用眼鏡をかけている観察者に応じて、3D画像または2D画像を自動的に判断して提供するので、観察者が切り替え操作を行うことなく、観察者の希望する表示状態を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る立体画像装置は、立体画像信号を表示部に表示可能な立体画像表示装置において、前記表示部に3D画像又は2D画像を出力する画像処理部と、前記立体画像を観察する観察者を検出するための観察者検出部と、前記観察者検出部より検出された個別データを登録する観察者登録手段と、前記立体画像を観察するための立体視用眼鏡の個別データを登録する眼鏡登録手段と、前記観察者の個別データと立体視用眼鏡の個別データとを管理する観察者及び立体視用眼鏡データベースと、前記観察者及び立体視用眼鏡データベースの照合結果に基づき、前記表示部に表示される立体画像信号を立体画像として見るための同期信号を送信するための送信部とを備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る立体画像装置は、前記観察者検出部は、表示部に向いている観察者と前記観察者が装着している前記立体視用眼鏡を前記観察者及び立体視用眼鏡データベースにより検出し、前記観察者及び立体視用眼鏡データベースに格納されている観察者の関連情報より、前記観察者が要望する表示状態になるように、前記観察者が装着している前記立体視用眼鏡に対して3Dモードか2Dモードかを指示する制御信号を前記同期信号に重畳したことを特徴とする。
【0013】
本発明に係る立体画像装置は、前記観察者検出部で検出された全ての前記観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと前記観察者検出部が判断した場合は、前記画像処理部より出力する3D画像は、右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を出力することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る立体画像装置は、前記観察者検出部で検出された全ての前記観察者の関連情報が2D表示を要望している場合は、前記画像処理部より出力する3D画像は、右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を出力することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る立体画像表示装置は、画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段とを備え、前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者及び観察者間における優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用しているか否かを判定する判定手段を備え、前記画像処理部は、前記判定手段が最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと判定した場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る立体画像表示装置は、画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と、該照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記表示部が表示する立体画像に対応する同期信号を前記立体視用眼鏡に送信する送信部とを備え、前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用しているか否かを判定する判定手段を備え、前記画像処理部は、前記判定手段が最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと判定した場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあり、前記送信部は、前記データベースに登録された平面画像又は立体画像の表示選択に対応する制御信号が重畳された前記同期信号を前記立体視用眼鏡に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明に係る立体画像表示装置は、画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段とを備え、前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者及び平面画像の表示選択が対応する場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る立体画像表示装置は、画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段とを備え、前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記眼鏡登録手段は、前記検出部が検出した立体視用眼鏡及び立体視用眼鏡間における優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した立体視用眼鏡のうち最も優先度の高い立体視用眼鏡を装着した観察者及び平面画像の表示選択が対応する場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明に係る立体画像表示装置は、画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と、該照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記表示部が表示する立体画像に対応する同期信号を前記立体視用眼鏡に送信する送信部とを備え、前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記眼鏡登録手段は、前記検出部が検出した立体視用眼鏡及び立体視用眼鏡間の優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が複数である場合、該観察者のうち最も優先度の高い立体視用眼鏡を着用した観察者及び平面画像の表示選択が対応するとき、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあり、前記送信部は、前記データベースに登録された平面画像又は立体画像の表示選択に対応する制御信号が重畳された前記同期信号を前記立体視用眼鏡に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る立体視用眼鏡は、両眼視差技術を用いた3D画像を見るための立体視用眼鏡であって、右目用画像と左目用画像の表示タイミングに同期して送信される同期信号と、前記同期信に重畳して送信される制御信号を受信し、分離することが可能な受信部と、
前記受信部で受信した同期信号に応じて、右目用シャッターと左目用シャッターの開閉を制御する同期回路とを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記同期回路は、前記受信部で受信した制御信号により、2D画像表示の指示された場合には、左目用シャッターと右目用シャッターの開閉タイミングを前記右目用画像又は前記左目用画像のどちらか一方の表示タイミングにする切替手段を有することを特徴とする。
【0022】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記同期回路は、前記受信部が制御信号を受信している期間は、制御信号を受信する以前の同期信号に同期して、自走することを特徴とする。
【0023】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記立体視用眼鏡の正面から撮影した際に他の前記立体視用眼鏡と画像判別可能な個別選別用マーク部を具備することを特徴とする。
【0024】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記個別選別用マーク部は、前記立体視用眼鏡の正面に具備することを特徴とする。
【0025】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記個別選別用マーク部は、フレームの形状で識別可能な様に前記立体視用眼鏡のフレームの側面部分に具備することを特徴とする。
【0026】
本発明に係る立体視用眼鏡は、前記立体視用眼鏡の着脱を検出するための着脱検出部を具備し、前記立体視用眼鏡を脱離したことを検知すると、着脱検知以外の立体視用眼鏡の電源をオフにすることを特徴とする。
【0027】
本発明に係る立体視用眼鏡は、着脱検知部は、鼻当て部分に設けたことを特徴とする。
【0028】
本発明に係る立体視用眼鏡は、着脱検知部は、フレームの内側の観察者の肌に触れる部分に設けたことを特徴とする。
【0029】
本発明に係る立体視用眼鏡は、着脱検知部は、前記立体視用眼鏡のフレームが観察者の耳の上に乗る部分に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る立体画像表示装置及び立体視用眼鏡は、3D用眼鏡をかけている観察者に応じて、3D画像または2D画像を自動的に判断して提供するので観察者が切り替え操作を行うことなく、観察者の希望する表示状態を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置及び立体視用眼鏡の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置の概略構成を示す斜視図である。
【図3A】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の個別選別用マーク部を説明するための図である。
【図3B】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の個別選別用マーク部を説明するための図である。
【図3C】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の個別選別用マーク部を説明するための図である。
【図3D】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の個別選別用マーク部を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における同期信号と制御信号の送出タイミングを説明するための図である。
【図5A】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の着脱検知部を説明するための図である。
【図5B】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の着脱検知部を説明するための図である。
【図5C】本発明の一実施例に係る立体画像表示装置における眼鏡の着脱検知部を説明するための図である。
【図6】従来の立体画像表示装置の概略構成を示す斜視図である。
【図7】観察者テーブルのレコードレイアウトの一例を示す図である。
【図8】眼鏡テーブルのレコードレイアウトの一例を示す図である。
【図9】選択画面の一例を示す図である。
【図10】選択画面の一例を示す図である。
【図11】選択画面の一例を示す図である。
【図12】選択画面の一例を示す図である。
【図13】制御部が実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図14】制御部が実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【図15】観察者テーブルのレコードレイアウトの他例を示す図である。
【図16】制御部が実行する処理の手順の他例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳述する。
【実施例】
【0033】
実施例1
図1は、一実施例に係る立体画像表示装置100の要部構成を示す機能ブロック図と、立体視用眼鏡200の要部構成を示す機能ブロック図である。
【0034】
立体画像表示装置100は、観察者と観察者が装着している立体視用眼鏡200を特定するための観察者検出部101と、観察者及び立体視用眼鏡200のそれぞれの個別データを格納及び管理する観察者及び立体視用眼鏡データベース102と、制御部103と、3D画像の右目用画像と左目用画像の表示タイミングに同期した同期信号や立体視用眼鏡200の観察モードを3Dモードか2Dモードかを切り替える制御信号等を立体視用眼鏡200に送信するための送信部105と、放送波を受信するためのチューナー部106、外部からの入力信号を接続するための外部入力部107とから構成されている。
【0035】
また、立体視用眼鏡200は、立体画像表示装置100からの前記同期信号及び前記制御信号を受信し、分離するための受信部201と、この受信部201で分離された前記同期信号を受信する同期回路202と、この受信部201で分離された制御信号を受信する制御部203と、3D画像の右目用画像を見るための右目用シャッター204と、3D画像の左目用画像を見るための左目用シャッター205と、観察者がメガネを装着したか脱離したかを検知する着脱検知部206とから構成されている。メガネ1、メガネ2〜メガネn−1は、立体視用眼鏡200の構成と同じ構成の立体視用眼鏡である。
【0036】
立体画像表示装置100のチューナー部106で受信した放送番組は、画像処理部108において、3D画像を含む番組か、2D画像を含む番組かを検出し、画像処理され、制御部103からの送出タイミングに応じて表示部109に3D画像又は2D画像が表示される。受信している放送番組が2D画像の場合は、送信部105から立体視用眼鏡200への同期信号の送出は、不要のため、制御部103から送信部105へ同期信号の送信停止又は停止維持を指示する。また、受信している放送番組が3D画像の場合は、制御部103から送信部105へ同期信号の送信開始又は送信維持を指示する。
【0037】
同様に、表示部109へ表示されるソース画像が外部入力部107の場合について記載する。チューナー部106からの放送番組ではなく、他の映像機器、例えばBD・DVDプレイヤーやCATVチューナー等からのソース画像である場合、画像処理部108において、3D画像を含むソース画像か、2D画像のみのソース画像かを検出する。3D画像の場合は、画像処理され、制御部103からの送出タイミングに応じて表示部109に3D画像が表示され、送信部105への同期信号の送信開始又は送信維持の指示も同様に行われる。2D画像のみのソース画像の場合は、外部入力部107に入力されたソース画像そのものが表示部109に表示され、送信部105には、同期信号が送信されている場合は送信停止又は停止維持を指示する。
【0038】
更に、立体画像表示装置100には、表示部109に表示されている3D画像又は2D画像を観察している観察者を検出するための観察者検出部101を設けてある。観察者検出部101は、観察者が装着している立体視用眼鏡200の検出も行う。観察者検出部101は、観察者や立体視用眼鏡200を画像データとして撮影するためのカメラや撮影した画像データを特定の圧縮画像に符号化するための画像符号化回路や符号化作業用のメモリ等で構成されている。立体画像表示装置100は、観察者検出部101を用いて、本装置を初めて使用する観察者の画像データを撮影し、観察者を個別判定するための画像データを観察者及び立体視用眼鏡データベース102に格納する。
【0039】
図示してはいないが、立体画像表示装置100には、本装置を使用する観察者と本装置で使用する立体視用眼鏡200を登録する観察者登録手段と眼鏡登録手段を備えている。例えば、リモコン等に観察者や立体視用眼鏡200を登録するための登録ボタンを用意しても良い。登録ボタンが押下されると、「観察者登録」と「立体視用眼鏡登録」と「観察者及び立体視用眼鏡の両方登録」と「もどる」との選択画面が表示部109に表示される。観察者は立体視用眼鏡200を装着した状態で立体画像表示装置100の観察者検出部101の前面に行き、登録ボタン押下後、登録項目をリモコンにていずれか選択する。「もどる」ボタンが押されると登録関連の処理が中断され、最初の状態に戻る。「もどる」ボタン以外が押下されると観察者検出部101のカメラは、観察者や立体視用眼鏡200等の被写体をズームアップしながら、適正な大きさの登録用画像データを撮る。
ここで、「観察者登録」が選択されている場合は、観察者検出部101では、カメラが捕らえている画像の中の映っている人間を検出し、その人物の全体が表示されるようにズーミングし画像を撮影する。また、顔の部分を抽出し、撮影するようにしても良い。更には、上半身の部分を撮影するようにしても良い。更には、観察者の指定する任意の大きさの画像を撮影しても良い。
また、「立体視用眼鏡登録」が選択されている場合は、観察者検出部101では、カメラが捕らえている画像の中の映っている観察者の顔を検出し、観察者に装着されている立体視用眼鏡200の部分をズームアップしながら、立体視用眼鏡200の適正な大きさの登録用画像データを撮る。
更に、「観察者及び立体視用眼鏡の両方登録」が選択された場合は、「観察者登録」が選択されている場合と「立体視用眼鏡登録」が選択されている場合の両方の操作が順次行われる。優先順位は無いので、どちらを先に行っても良い。
【0040】
撮影された画像データは、所定の画像圧縮符号化で圧縮された画像ファイルとして符号化作業用のメモリに暫定的に格納される。符号化作業用のメモリに格納された画像データは、表示部109に表示され、観察者及び立体視用眼鏡データベース102に前記画像データを登録してよいか観察者に確認する。観察者より承諾があれば、表示部109に表示された画像データが、「観察者登録」用画像データ又は「立体視用眼鏡登録」用画像データとして、制御部103により、観察者及び立体視用眼鏡データベース102の所定の領域に格納される。登録用画像データに使用される画像圧縮符号化方式は、JPEG、TIFF、GIF,PDF等いずれの符号化方式を用いても良い。
【0041】
尚、上記では、立体視用眼鏡200を装着した状態で、観察者と立体視用眼鏡200を登録する方法を記載したが、観察者と立体視用眼鏡200を別々に登録しておき、立体画像表示装置100を観察している観察者を検索する際に、立体視用眼鏡200を装着していない観察者の画像データと、立体視用眼鏡200の画像データを合成して、検索用のデータを作成するようにしても良い。
【0042】
更に、観察者登録手段と眼鏡登録手段には、観察者及び立体視用眼鏡200の画像データを登録するだけではなく、観察者及び立体視用眼鏡200の他の個別データについても、観察者が入力できるようにメニュー形式のインタフェースを用意しても良い。例えば、観察者の個別データとしては、観察者の画像データの他に、登録番号K、モード選択、氏名、年齢、身長、性別、ニックネーム、嗜好ジャンル等の項目が考えられる。立体視用眼鏡200の個別データとしては、立体視用眼鏡200の画像データの他に、登録番号G、マーク位置、シリアル番号、メーカー名、モデル名、型番、カラー、年式等の項目が考えられる。立体視用眼鏡200の個別データに関しては、観察者がメニュー等を開いて、必要項目のみを入力する様にしても良い。また、個別データを格納した2次元バーコードをシール等にしてメガネの一部に貼ったり、保証書や取扱説明書等に印刷しておいた2次元バーコードを観察者検出部101のカメラで取り込んで、解析し、立体視用眼鏡200の個別データとして観察者及び立体視用眼鏡データベース102に取り込むようにしても良い。
【0043】
以上、ここでは、リモコンに登録ボタンを設けた例を説明したが、リモコンのオプションボタン等が押されると表示部109に観察者や立体視用眼鏡を登録するためのメニューが表示されるようにして、項目毎に選択して、データを個別入力できるようにしても良い。
【0044】
図2は、本発明の実施例に係る立体画像表示装置100の概略構成を示す斜視図である。観察者H1〜観察者H3は、立体画像表示装置100で3D画像を観察する際、表示されている3D画像をそのまま3D画像として見たいと要望している人である。また、観察者H4は、3D画像を3D画像として認識できないため、表示画像が2D画像のみを要望している人である。このうち、観察者H1、観察者H2、観察者H4は、大人であり、観察者H3は、子供である。
【0045】
続いて、観察者検出部101の動作について詳細に記載する。観察者検出部101では、表示部109に3D画像が表示されている場合、定期的に観察者の画像を撮影し、撮影されている人物を抽出する。また、表示部109に2D画像が表示されている場合でも、チューナー部106或いは外部入力部107からのソース画像が3D画像である場合には定期的に観察者の画像を撮影し、撮影されている人物を抽出する。尚、チューナー部106或いは外部入力部107からのソース画像自体が2D画像である場合は、立体視用眼鏡200を必要としないので、観察者の撮影や人物の抽出作業は行わない。
【0046】
観察者検出部101は、観察者を撮影した画像より抽出した人物が、登録されている立体視用眼鏡200を装着しているかどうかを検出する。立体視用眼鏡200の装着を検出した結果、全ての観察者が立体視用眼鏡200を装着していないと判断した際、観察者検出部101は、制御部103に対して、立体視用眼鏡200を使用している観察者がいないこと通知する。制御部103は、観察者検出部101からの通知を受け、画像処理部108に対して2D画像を表示するように指示する。画像処理部108は、制御部103からの指示により、表示部109に、3D画像の右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を表示するようにする。
また、立体視用眼鏡200を装着している観察者がいる場合は、観察者検出部101は、制御部103に対して、立体視用眼鏡200を使用している観察者がいること通知し、観察者及び立体視用眼鏡データベース102から観察者及び立体視用眼鏡200の照合用の画像データを取り出すように指示する。制御部103は、観察者検出部101からの指示を受け、画像処理部108に対して3D画像を表示するように指示する。画像処理部108は、制御部103からの指示により、表示部109に、3D画像の右目用画像又は左目用画像を交互に表示するようにする。
【0047】
続いて、制御部103は、観察者及び立体視用眼鏡データベース102に対して登録されている観察者及び立体視用眼鏡200の照合用の画像データを登録番号K又は登録番号G順に取り出す。
【0048】
まず、立体視用眼鏡200の照合用画像データを登録番号G順に取り出し、観察者検出部101に送付される。観察者検出部101では、制御部103からの立体視用眼鏡200の照合用画像データと観察者検出部101のカメラで撮影した立体視用眼鏡200の画像データを比較し、登録番号Gのどの立体視用眼鏡200か特定する。
【0049】
尚、立体視用眼鏡200には、個別判定を行うため、予め個別選別用マーク部を取り付けたものが用意され、登録されている。図2に記載してあるように観察者検出部101のカメラは、立体画像表示装置100の上部の位置に設置され、表示部109を見ている観察者H1から観察者H4を正面から撮影できるようになっている。それぞれの観察者H1から観察者H4が装着しているメガネ1からメガネ4も同時に正面から撮影できるようになっている。
【0050】
図3A〜Dは、本発明の実施例に係る立体画像表示装置100における眼鏡の個別選別用マーク部MKを説明するための図である。図3Aには、個別選別用マーク部MKとして、メガネのセンター部分に図示されているように選別用のマークを貼り付ける実施例が記載されている。また、図3Bには、個別選別用マーク部MKとして、メガネのレンズ周辺部分に選別用のマークを貼り付ける実施例が記載されている。また、図3Cには、個別選別用マーク部MKとして、メガネのフレーム部分を正面から見た時にフレームの形状で識別できるようにフレームの側面に三角形のマークを貼り付ける実施例が記載されている。また、図3Dには、個別選別用マーク部MKとして、メガネのフレーム部分を正面から見た時にフレームの形状で識別できるようにフレームの側面に四角形のマークを貼り付ける実施例が記載されている。
【0051】
観察者検出部101では、登録されている立体視用眼鏡200と比較した結果、照合したものがあれば、立体視用眼鏡200の登録番号Gを作業用メモリに格納する。
【0052】
次に、観察者の照合用画像データを登録番号K順に取り出し、観察者検出部101に送付される。観察者検出部101では、制御部103からの観察者の照合用画像データと観察者検出部101のカメラで撮影した観察者の画像データを比較し、登録番号Kのどの観察者か特定する。
【0053】
観察者が複数いる場合は、上記の立体視用眼鏡200の特定と観察者の特定の作業を繰り返し行い、観察者の登録番号Kと立体視用眼鏡200の登録番号Gの組み合わせを作業用メモリに格納していく。全ての観察者の特定処理が終わったら、観察者検出部101は、作業用メモリに格納しておいた観察者の登録番号Kと立体視用眼鏡200の登録番号Gの組み合わせの情報を制御部103に引き渡す。制御部103は観察者検出部101から引き受けた観察者の登録番号Kと立体視用眼鏡200の登録番号Gの組み合わせの情報を元に、観察者及び立体視用眼鏡データベース102から特定した観察者の登録番号Kに応じたモード選択に関する個別データを呼び出し、そのモード選択が、3Dモードが設定されているのか2Dモードが設定されているのかを判断して、送信部105より、該当する立体視用眼鏡200に対して制御信号を送信する。制御信号は同期信号に重畳して送信される。
【0054】
図4は、本発明の実施例に係る立体画像表示装置100における同期信号と制御信号の送出タイミングを説明するための図である。
図4(a)は、表示部109に表示される3D画像の表示用画像信号の表示タイミングを示している。表示部109に右目用画像信号と左目用画像信号が交互に表示される。図4(b)は表示用画像信号に同期した同期信号であり、右用画像信号が表示部109に表示されている時にはH、左目用画像信号が表示されている場合にはLとなる。制御信号は、この同期信号に重畳して送信される。ここに表示した例は、右目画像と左目画像が表示されている1サイクルの区間に制御信号送出区間を設けたものである。この区間の長さは、1サイクルによらず複数のサイクルの区間で送出しても良い。図4(c)は同期回路202から右目用シャッター204に送信されるシャッターの開閉を制御するための信号である。Hの時、シャッターが開き、観察者の右目では右目用の画像を見ることができる。Lの時は、シャッターが閉じ、観察者の右目では左目用の画像は見ることができない。図4(d)は同期回路202から左目用シャッター205に送信されるシャッターの開閉を制御するための信号である。Hの時、シャッターが開き、観察者の左目では左目用の画像を見ることができる。Lの時は、シャッターが閉じ、観察者の左目では右目用の画像は見ることができない。
【0055】
また、立体視用眼鏡200の同期回路202は、制御部203からの制御信号により、3D画像を見るためのモードか、2D画像を見るためのモードかのモード切替が行われる。
3D画像を見るためのモードが設定されていれば、立体視用眼鏡200の同期回路202は、受信部201で受信した同期信号に同期して、右目画像を見るための右目用シャッター204と左目用画像を見るための左目用シャッター205の開閉タイミングの制御を行っている。同期信号を受信している間は、受信した同期信号に合わせて、右目用シャッター204と左目用シャッター205の開閉を行い、同期信号に制御信号が含まれてくる制御信号送出区間の間は、同期信号が入手できないため、制御信号送出区間前に受信している同期信号を維持し、同期信号が自走するように構成されている。
【0056】
尚、観察者及び立体視用眼鏡データベース102に登録されていない観察者や立体視用眼鏡200を検出した場合、表示部109に観察者検出部101のカメラで撮影した観察者及び立体視用眼鏡200の画像データを表示して、登録を促すように『未登録です、すぐに登録願います』等のメッセージを観察者及び立体視用眼鏡200の画像データと併記する様にしても良い。未登録者への報知は、表示部109の一部にアイコン等を表示する様にしても良い。また、未登録者・未登録の立体視用眼鏡200への指示は何も行わないように、しても良い。
【0057】
図5A〜Cは、本発明の実施例に係る立体視用眼鏡200における眼鏡装着及び離脱時の着脱検知部206を説明するための図である。着脱検知部206の立体視用眼鏡200の3つの部分にそれぞれ取り付けた場合の例を示している。図5Aは着脱検知部206が鼻当ての部分にある場合である。この場合、小さなプッシュスイッチ、或いは、左右の鼻当ての部分に電流が流れるかどうかを検知し、観察者が立体視用眼鏡200を装着したのか離脱したのかを判定する。図5Bは、着脱検知部206が立体視用眼鏡200のフレームの頭部の肌に触れる部分にある場合で、頭部の肌の静電容量を検知し、観察者が立体視用眼鏡200を装着したのか離脱したのかを判定する。図5Cは、着脱検知部206が立体視用眼鏡200のフレームの耳が当たる部分、即ちフレームが耳の上に乗る部分にある場合で、この場合、小さなプッシュスイッチ、或いは、静電容量を検知し、着脱を検知するセンサーを設けて、観察者が立体視用眼鏡200を装着したのか離脱したのかを判定する。
【0058】
着脱検知部206を図5Aから図5Cのように構成することにより、観察者が立体視用眼鏡200を装着すると、着脱検知部206が装着されたことを検出し、立体視用眼鏡200の各回路への電源供給が行われる。立体視用眼鏡200は、初期設定されて、3D画像を見ることができる3Dモードで立ち上げられる。また、離脱が検出されると立体視用眼鏡200の各回路への電源供給が停止される。
【0059】
本発明の立体画像表示装置100で3D画像を表示する際、観察者H1〜H4は、本発明の立体視用眼鏡200で構成されるメガネ1〜4をそれぞれ装着した場合、観察者H1〜H3は、個別データに応じて、3D画像をそのまま3D画像として見ることが可能になる。また、観察者H4は、個別データに応じて、メガネ4を装着して、3D画像を2D画像として見ることが可能になる。
【0060】
このように3D画像を観察する観察者の要望に応じて、立体画像表示装置100から立体視用眼鏡200に対して自動的に3Dモード/2Dモードの切り替え指示が送信されるので、3D画像を見ることができない人や見たくない人は、他の観察者が3D画像を見ていても、自分自身だけ2D画像を見ることができる。そして、3D画像を見ることができない人や見たくない人は、3D画像が表示されるたびに、立体視用眼鏡200をかけた後に2D表示の選択をその都度する必要がなく、快適に2D画像を見ることができる。また、本発明の立体画像表示装置100で3D画像を見ようとしている観察者が、全員が立体視用眼鏡200を着用していない場合、また、立体視用眼鏡200を着用している全員が2D画像を要望する観察者である場合は、立体画像表示装置100は、3D画像の右用目用画像又は左目用画像のどちらか一方を表示部109に出力するので、観察者は、立体視用眼鏡200を着用せずに快適に2D画像を観察することが可能であり、大変使い勝手が良い。
【0061】
以上、実施例は、全ての点で例示であって、必ずしもこれらに限定されるものではない。例えば、本実施の形態では、立体画像表示装置及び立体視用眼鏡について例示したが、3Dの画像信号と同期信号を出力し、この同期信号を受信し、立体視できる眼鏡を用いて観察者に立体画像を提供することができれば良く、立体画像表示装置及び立体視用眼鏡に限定されるものではない。本発明は、立体画像表示装置及び立体視用眼鏡以外にも、3Dテレビ、3Dプロジェクター、デジタルビデオレコーダー、携帯型ムービープレイヤー、携帯電話、カーナビゲーションシステム、携帯型又は据置型BD・DVDプレイヤー、PC等の3D画像信号を出力又は表示可能な機器について広く適用できる。
【0062】
実施例2
実施例2は、複数の観察者が立体画像表示装置100により2D画像又は3D画像を見る場合、複数の観察者又は複数の立体視用眼鏡200に優先度を設定する実施例に関する。立体画像表示装置100は、優先度がより高い観察者又は優先度がより高い立体視用眼鏡200を特定し、特定した観察者又は特定した立体視用眼鏡200を装着した観察者に対応するモードの画像を表示部109に表示する。
【0063】
記憶手段である観察者及び立体視用眼鏡データベース(データベース)102の所定領域には、観察者テーブル及び眼鏡テーブルが格納されている。観察者テーブルは、観察者の属性を管理するテーブルである。眼鏡テーブルは、立体視用眼鏡200の属性を管理するテーブルである。以下、観察者テーブル及び眼鏡テーブルを詳細に説明する。
【0064】
図7は、観察者テーブル1Tのレコードレイアウトの一例を示す図である。観察者テーブル1Tは、登録番号K、観察者画像、モード、氏名及び優先度の各列を含む。登録番号Kは、立体画像表示装置100の表示部109に表示される画像を見る観察者を識別する番号である。登録番号Kは、観察者テーブル1Tの主キーである。
【0065】
観察者画像は、観察者検出部(検出部)101のカメラが撮影した観察者の画像である。尚、観察者の画像データ自体は観察者及び立体視用眼鏡データベース102に記憶されていれば良く、必ずしも観察者テーブル1Tに格納されていなくても良い。かかる場合、観察者画像列には、観察者の画像データに関するアドレス又はパスが格納される。
【0066】
モードは、チューナー部106が受信した放送番組の画像又は外部入力部107が受け付けたソース画像が画像処理部108により3D画像であると検出された場合、観察者がその画像を2D又は3Dのいずれの画像として見るかを選択する情報である。例えば、観察者が3D画像を2D画像として見る場合、モードには2Dという文字列が格納される。一方、観察者が3D画像を3D画像のまま見る場合、モードには3Dという文字列が格納される。ここで、3D画像を2D画像として見るとは、3D画像に係る右目用画像又は左目用画像を見ることである。
氏名は、観察者の名前である。
【0067】
優先度は、観察者テーブル1Tに複数の観察者を登録する場合、モードに関する観察者間の優先順位である。観察者検出部101が複数の観察者を検出した場合、立体画像表示装置100は優先度がより高い観察者のモードに応じた画像を表示部109に表示する。ここで、優先度がより高い観察者は、観察者検出部101が検出した複数の観察者の中では、最も優先度が高い観察者である。優先度は、例えば数字であり、権限の強い観察者ほど小さい数字を優先度に格納する。優先度は、異なる観察者に同一の値が設定されることはない。
尚、権限の強い観察者ほど大きい数字を優先度に格納しても良い。
【0068】
尚、観察者テーブル1Tは、年齢、身長、性別、ニックネーム、嗜好ジャンル等の各列を更に含んでも良い。
【0069】
図8は、眼鏡テーブル2Tのレコードレイアウトの一例を示す図である。眼鏡テーブル2Tは、登録番号G、眼鏡画像、マーク位置、シリアル番号及び優先度の各列を含む。登録番号Gは、立体視用眼鏡200を識別する番号である。登録番号Gは、眼鏡テーブル2Tの主キーである。
【0070】
眼鏡画像は、観察者検出部101のカメラが撮影した立体視用眼鏡200の画像である。尚、立体視用眼鏡200の画像データ自体は観察者及び立体視用眼鏡データベース102に記憶されていれば良く、必ずしも眼鏡テーブル2Tに格納されていなくても良い。かかる場合、眼鏡画像列には、立体視用眼鏡200の画像データに関するアドレス又はパスが格納される。
【0071】
マーク位置は、個別選別用マーク部MKが立体視用眼鏡200に貼り付けられる位置である。マーク位置は、例えば図3A〜Dに示した立体視用眼鏡200における様々な位置が格納される。
シリアル番号は、例えば立体視用眼鏡200の製造時に発番されたシリアル番号である。
【0072】
優先度は、眼鏡テーブル2Tに複数の立体視用眼鏡200を登録する場合のモード選択に関する優先順位である。観察者検出部101が複数の立体視用眼鏡200を検出した場合、立体画像表示装置100は優先度がより高い立体視用眼鏡200を装着している観察者のモードに応じた画像を表示部109に表示する。ここで、優先度がより高い立体視用眼鏡200は、観察者検出部101が検出した複数の立体視用眼鏡200の中では、最も優先度が高い立体視用眼鏡200である。優先度は、例えば数字であり、優先度の高い立体視用眼鏡200ほど小さい数字を優先度に格納する。優先度は、異なる立体視用眼鏡200に同一の値が設定されることはない。
尚、優先度の高い立体視用眼鏡200ほど大きい数字を優先度に格納しても良い。
【0073】
尚、眼鏡テーブル2Tは、メーカー名、モデル名、型番、カラー、年式等の各列を更に含んでも良い。
【0074】
図9は、選択画面3fの一例を示す図である。選択画面3fは、観察者テーブル1T及び眼鏡テーブル2Tに夫々観察者及び立体視用眼鏡200の属性情報を登録するためのユーザインターフェースである。制御部(観察者登録手段、眼鏡登録手段、照合手段、判定手段)103は、リモコン(図示せず)の登録ボタンが押下された場合、選択画面3fを表示部109に表示する。
選択画面3fは、観察者登録ボタン31b、立体視用眼鏡登録ボタン32b、観察者及び立体視用眼鏡の両方登録ボタン33b及び戻るボタン34bを含む。観察者は、リモコンの各種キーを操作することにより、選択画面3fに表示された各ボタンを選択し、選択した各ボタンを押下する。
【0075】
制御部103は、戻るボタン34bが押下された場合、観察者テーブル1T又は眼鏡テーブル2Tに対する観察者又は立体視用眼鏡200の登録処理を中断し、初期状態の画像を表示部109に表示する。制御部103は、戻るボタン34b以外のボタンが押下された場合、観察者検出部101に対してカメラで観察者、立体視用眼鏡200等の被写体をズームアップし、適正な大きさの登録用画像を撮影する指示を送信する。
【0076】
制御部103は、観察者登録ボタン31bが押下された場合、観察者検出部101に対して、カメラが捕らえている画像から観察者を検出し、観察者全体が画面に表示されるようにズーミングした画像を撮影するように指示する。その際、観察者検出部101は、カメラが捕らえている画像から観察者の顔部分を抽出し、抽出した観察者の顔部分に対応する画像を撮影しても良い。更には、観察者検出部101は、観察者の上半身の部分を撮影するようにしても良い。或いは、観察者検出部101は、観察者が指定する任意の大きさの画像を撮影しても良い。
【0077】
図10は、選択画面3fの一例を示す図である。図10は、観察者テーブル1T又は眼鏡テーブル2Tへのレコード登録処理へ移行するか否かを観察者に確認する確認画面でもある。この確認画面は、画面上部の観察者画面31f、画面下部のはいボタン35b及びいいえボタン36bを含む。観察者画面31fは、観察者検出部101のカメラが撮影した観察者の画像を表示する子画面である。制御部103は、いいえボタン36bが押下された場合、前画面である図9の選択画面3fを表示部109に表示する。制御部103は、はいボタン35bが押下された場合、次の画面に遷移する。
【0078】
図11は、選択画面3fの一例を示す図である。制御部103は、図10の選択画面において、はいボタン35bが押下された場合、図11の選択画面3fを表示部109に表示する。図11は、観察者テーブル1Tへ登録するレコードの情報を入力する入力画面でもある。この入力画面は、画面右上の観察者画面32f、画面左部のテキストボックス及び画面右下の登録ボタン37bを含む。画面左部のテキストボックスは、登録番号テキストボックス31t、モードテキストボックス32t、氏名テキストボックス33t及び優先度テキストボックス34tを含む。
【0079】
観察者画面32fは、観察者検出部101のカメラが撮影した観察者の画像を表示する子画面である。観察者画面32fに表示される観察者の画像は、図10の観察者画面31fに表示される観察者の画像と同じでも良いし、異なる画像でも良い。例えば、観察者画面32fに表示される画像は、観察者画面31fに表示される観察者の画像の顔部分を更に拡大した画像でも良い。観察者画面32fに表示される観察者の画像は、観察者テーブル1Tの観察者画像に格納される画像である。
【0080】
登録番号テキストボックス31t、モードテキストボックス32t、氏名テキストボックス33t及び優先度テキストボックス34tは、夫々観察者テーブル1Tの登録番号K、モード、氏名及び優先度に対応する情報を入力するための画面コントロールである。観察者は、リモコンからこれらのテキストボックスに必要な情報を入力する。尚、入力情報はテキストボックスではなく、選択入力が可能なリスト形式のリストボックス、コンボボックス等でも良い。
【0081】
制御部103は、登録ボタン37bが押下された場合、図11の選択画面3fに表示された観察者の画像及び各種属性を観察者テーブル1Tに登録する。
【0082】
制御部103は、図9の立体視用眼鏡登録ボタン32bが押下された場合、図10の選択画面3fを表示部109に表示する。制御部103は、観察者検出部101に対して、カメラが捕らえている画像に映っている観察者の顔を検出させ、立体視用眼鏡200を装着した観察者の顔部分の画像を図10の観察者画面31fに表示する。
【0083】
図12は、選択画面3fの一例を示す図である。制御部103は、図9の立体視用眼鏡登録ボタン32bが押下され、かつ図10のはいボタン35bが押下された場合、図12の選択画面3fを表示部109に表示する。図12は、眼鏡テーブル2Tへ登録するレコードの情報を入力する入力画面でもある。この入力画面は、画面右上の眼鏡画面33f、画面左部のテキストボックス及び画面右下の登録ボタン38bを含む。画面左部のテキストボックスは、登録番号テキストボックス35t、マーク位置テキストボックス36t、シリアル番号テキストボックス37t及び優先度テキストボックス38tを含む。
【0084】
眼鏡画面33fは、観察者検出部101のカメラが撮影した立体視用眼鏡200を表示する子画面である。制御部103は、観察者検出部101に対して、カメラが捕らえている観察者が装着している立体視用眼鏡200の部分をズームアップするように指示する。制御部103は、ズームアップした適正な大きさの立体視用眼鏡200の画像を眼鏡画面33fに表示する。眼鏡画面33fに表示される立体視用眼鏡200の画像は、眼鏡テーブル2Tの眼鏡画像に格納される画像である。
尚、立体視用眼鏡200の画像は、観察者とは別に撮影されても良い。かかる場合、制御部103は、リモコンからの操作信号に基づき、観察者検出部101に立体視用眼鏡200単体を撮影するように指示し、観察者検出部101のカメラが撮影した立体視用眼鏡200の画像を眼鏡画面33fに表示する。
【0085】
登録番号テキストボックス35t及びマーク位置テキストボックス36tは、夫々眼鏡テーブル2Tの登録番号G及びマーク位置に対応する情報を入力するための画面コントロールである。シリアル番号テキストボックス37t及び優先度テキストボックス38tは、夫々眼鏡テーブル2Tのシリアル番号及び優先度に対応する情報を入力するための画面コントロールである。観察者は、リモコンからこれらのテキストボックスに必要な情報を入力する。尚、入力情報はテキストボックスではなく、選択入力が可能なリスト形式のリストボックス、コンボボックス等でも良い。
【0086】
制御部103は、登録ボタン38bが押下された場合、図12の選択画面3fに表示された立体視用眼鏡200の画像及び各種属性を眼鏡テーブル2Tに登録する。
【0087】
制御部103は、図9の観察者及び立体視用眼鏡の両方登録ボタン33bが押下された場合、図9の観察者登録ボタン31bと立体視用眼鏡登録ボタン33bとが押下された場合の両方の処理を順次実行する。その際、制御部103は、観察者登録ボタン31bが押下された場合の処理と、立体視用眼鏡登録ボタン33bが押下された場合の処理とのどちらを先に実行しても良い。
【0088】
次に、立体画像表示装置100の動作について説明する。はじめに、優先度がより高い観察者を特定し、特定した観察者に対応するモードの画像を表示部109に表示する動作について説明する。次に、優先度がより高い立体視用眼鏡200を特定し、特定した立体視用眼鏡200を装着している観察者に対応するモードの画像を表示部109に表示する動作について説明する。
【0089】
図13は、制御部103が実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。図13の処理は、優先度に基づいて観察者を特定することにより、当該観察者が選択したモードを特定する。
制御部103は、チューナー部106が受信した放送番組の画像又は外部入力部107が受け付けたソース画像が3D画像である場合、観察者検出部101に定期的に複数の観察者を撮影し、複数の観察者を撮影した画像から抽出させる(ステップS101)。制御部103は、抽出された複数の観察者各人の画像に基づいて、観察者テーブル1Tから観察者画像に対応する観察者の優先度及びモードを検索する(ステップS102)。
【0090】
ステップS102において、制御部103は、観察者検出部101が撮影した観察者の画像と、観察者テーブル1Tの観察者画像列に格納された観察者の画像とから、両画像に映っている観察者が同一か否かを照合する。制御部103は、この照合の結果、観察者が同一である場合、観察者検出部101が撮影した観察者に対応する観察者テーブル1Tのレコードから観察者の優先度及びモードを抽出する。
【0091】
制御部103は、抽出された複数の観察者のうち、最も優先度の高い観察者を特定する(ステップS103)。制御部103は、特定した最も優先度の高い観察者が立体視用眼鏡200を装着しているか否かを判定する(ステップS104)。制御部103は、特定した最も優先度の高い観察者が立体視用眼鏡200を装着していないと判定した場合(ステップS104:NO)、ステップS106に処理を進める。
【0092】
制御部103は、特定した最も優先度の高い観察者が立体視用眼鏡200を装着していると判定した場合(ステップS104:YES)、特定した最も優先度の高い観察者のモードが2Dか否かを判定する(ステップS105)。制御部103は、特定した最も優先度の高い観察者のモードが2Dであると判定した場合(ステップS105:YES)、画像処理部108に対して、3D画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号のどちらか一方を表示部109に出力するように指示する(ステップS106)。また、制御部103は、立体視用眼鏡200に送信する制御信号に2Dモードであることを設定する(ステップS107)。制御部103は、設定した制御信号を同期信号に重畳し、重畳した同期信号を送信部105に出力し(ステップS108)、処理を終了する。
【0093】
制御部103は、特定した最も優先度の高い観察者のモードが2Dでないと判定した場合(ステップS105:NO)、画像処理部108に対して、3D画像に係る画像信号を表示部109に出力するように指示する(ステップS109)。また、制御部103は、立体視用眼鏡200に送信する制御信号に3Dモードであることを設定する(ステップS110)。制御部103は、設定した制御信号を同期信号に重畳し、重畳した同期信号を送信部105に出力し(ステップS111)、処理を終了する。
【0094】
尚、上述のフローにおいて、処理の主体は制御部103であるが、処理の主体は観察者検出部101であっても良い。
【0095】
立体画像表示装置100の送信部105は、制御部から制御信号が重畳された同期信号を受け付け、受け付けた同期信号を立体視用眼鏡200に送信する。
立体視用眼鏡200の受信部201は、制御信号が重畳された同期信号を送信部105から受信し、同期信号及び制御信号を分離する。受信部201は、分離した制御信号を制御部203に送信し、分離した同期信号を同期回路202に送信する。制御部203は、受信した制御信号が2Dモードである場合、同期回路202に対して、右目用画像又は左目用画像のどちらか一方の同期信号に同期して、右目用シャッター204及び左目用シャッター205を開くように指示する。或いは、制御部203は、制御信号が2Dモードである場合、立体視用眼鏡200を電源がオフの状態にしても良い。
【0096】
他方、制御部203は、制御信号が3Dモードである場合、同期回路202に対して、同期信号に同期して、右目用シャッター204及び左目用シャッター205を交互に開閉するように指示する。
【0097】
図14は、制御部103が実行する処理の手順の一例を示すフローチャートである。図14の処理は、優先度に基づいて立体視用眼鏡200を特定することにより、当該立体視用眼鏡200を装着している観察者及び当該観察者が選択したモードを特定する。尚、図14の処理では、観察者の全員が立体視用眼鏡200を装着していることを前提としている。
制御部103は、チューナー部106が受信した放送番組の画像又は外部入力部107が受け付けたソース画像が3D画像である場合、観察者検出部101に定期的に複数の観察者を撮影し、複数の観察者を撮影した画像から抽出させる(ステップS201)。
【0098】
制御部103は、抽出された複数の観察者の画像から、観察者が装着している立体視用眼鏡200の画像を抽出する(ステップS202)。制御部103は、抽出した立体視用眼鏡200の画像に基づいて、眼鏡テーブル2Tから優先度を検索する(ステップS203)。
【0099】
ステップS203において、制御部103は観察者検出部101が撮影した画像から抽出した立体視用眼鏡200と、眼鏡テーブル2Tの眼鏡画像列に格納されている立体視用眼鏡200とが同一か否かを照合する。制御部103は、この照合の結果、両画像に映っている立体視用眼鏡200が同一である場合、観察者検出部101が撮影した立体視用眼鏡200に対応する眼鏡テーブル2Tのレコードから立体視用眼鏡200の優先度を抽出する。
尚、ステップS203において、制御部103は、眼鏡テーブル2Tのマーク位置を、上述の照合のために利用してもよい良い。立体視用眼鏡200における個別選別用マーク部MKの位置が予め判明している場合、制御部103は抽出した立体視用眼鏡200の画像及び眼鏡テーブル2Tの眼鏡画像の照合をより高速に実行することができる。
【0100】
制御部103は、検索された複数の立体視用眼鏡200のうち、最も優先度の高い立体視用眼鏡200を特定する(ステップS204)。制御部103は、特定した立体視用眼鏡200を装着している観察者を、撮影した画像に基づいて観察者テーブル1Tから検索することにより、当該観察者及びそのモードを特定する(ステップS205)。
ステップS206以降の処理は、図13に示したステップS105以降の処理と同一であり、その説明を省略する。
【0101】
尚、上述のフローにおいて、処理の主体は制御部103であるが、処理の主体は観察者検出部101であっても良い。
【0102】
尚、観察者テーブル1Tに観察者に応じた重みの列を追加してもよい。当該重みは、例えば観察者の年齢、観察者の番組視聴時間等である。観察者の属性を観察者テーブル1Tに登録する際、観察者に応じた重みを登録する。そして、観察者を特定する場合、当該重みを付加した優先度を新たな優先度とし、新たな優先度により観察者を特定する。立体画像表示装置100は、新たな優先度により特定した観察者に対応するモードに基づいて、表示部109に表示する画像を2D画像及び3D画像の間で切り替えても良い。
【0103】
立体画像表示装置100によれば、優先度の高い観察者が立体視用眼鏡200を装着している場合、優先度の高い観察者が選択したモードの画像を表示部109に表示する。これにより、複数の観察者の間で選択されたモードが異なる場合、立体画像表示装置100は、2D画像又は3D画像のうちいずれかを自動的に表示部109に表示することができる。
同様に、立体画像表示装置100によれば、権限の高い人が優先度の高い立体視用眼鏡200を装着することにより、上述と同様の効果を奏することができる。
【0104】
立体画像表示装置100によれば、複数の観察者の間で、チャンネル争いに似た2D画像表示及び3D画像表示に関する争いを防止することができる。
決定権を持つ観察者の優先度を高く設定することにより、立体映像表示装置100は自動的に優先度の高い人に対応するモードの画像を表示することで、表示モードの争いを防止する。また、例えば親子からなる複数の観察者が画像を見る場合、親の優先度を高く設定することにより、又は親が優先度の高い立体視用眼鏡200を装着することにより、立体画像表示装置100は子供が長時間3D画像を見てしまうことを防止することができる。
【0105】
立体画像表示装置100によれば、優先度の高い観察者が立体視用眼鏡200を装着していない場合、3D画像の右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を表示部109に表示する。これにより、立体画像表示装置100は、観察者が複数人である場合でも、権限の強い観察者の意向に応じた2D画像を表示部109に表示することができる。
【0106】
実施例2は以上の如きであり、その他は実施例1と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【0107】
実施例3
実施例3は、複数の観察者に設定した優先度が同一である場合、それらの観察者のうち優先度がより高い立体視用眼鏡200を装着している観察者を特定し、特定した観察者に対応するモードの画像を表示部109に表示する実施例に関する。
【0108】
図15は、観察者テーブル1Tのレコードレイアウトの他例を示す図である。実施例3の観察者テーブル1Tの優先度には、異なる観察者であっても同一の優先度を格納することができる。例えば、図15の登録番号K=1の太郎の優先度と、登録番号K=4の花子の優先度とは、共に1である。他方、実施例3の眼鏡テーブル2Tは、図8の眼鏡テーブル2Tと同様に、立体視用眼鏡200が異なる場合、異なる優先度が設定される(図8参照)。
【0109】
いま、図15の観察者テーブル1Tに登録された登録番号K=1、2、3、4の観察者が一緒に立体画像表示装置100の表示部109に表示される画像を見るものとする。また、登録番号K=1、2、3、4の観察者は、夫々図8の登録番号G=1、2、3、4の立体視用眼鏡200を装着しているものとする。
登録番号K=1の太郎と登録番号K=4の花子とは、優先度が共に1である。しかし、太郎が装着している登録番号G=1の立体視用眼鏡200の優先度は1であるのに対し、花子が装着している登録番号G=4の立体視用眼鏡200の優先度は4である。そのため、太郎が装着している立体視用眼鏡200の方が、花子が装着している立体視用眼鏡200よりも優先度が高い。
ところで、太郎のモードは2Dであり、花子のモードは3Dである(図15参照)。そのため、立体画像表示装置100は、チューナー部106が選局した放送番組の画像又は外部入力部107が受け付けたソース画像が3D画像である場合、太郎が予め選択した2Dモードの画像を強制的に表示部109に表示する。ここでの2Dモードの画像とは、3D画像に係る右目用画像又は左目用画像である。
【0110】
図16は、制御部103が実行する処理の手順の他例を示すフローチャートである。
制御部103は、チューナー部106が受信した放送番組の画像又は外部入力部107が受け付けたソース画像が3D画像である場合、観察者検出部101に定期的に複数の観察者を撮影し、複数の観察者を撮影した画像から抽出させる(ステップS301)。制御部103は、抽出された複数の観察者各人の画像に基づいて、観察者テーブル1Tから観察者画像に対応する観察者の優先度及びモードを検索する(ステップS302)。
【0111】
制御部103は、抽出された複数の観察者のうち、最も優先度の高い観察者を特定する(ステップS303)。制御部103は、ステップS303で特定した観察者が複数人か否かを判定する(ステップS304)。制御部103は、ステップS303で特定した観察者が複数人でないと判定した場合(ステップS304:NO)、特定した単数の観察者に対応するモードを、表示部109に表示する画像のモードに決定する(ステップS305)。その後、制御部103は、ステップS310に処理を進める。
【0112】
制御部103は、ステップS303で特定した観察者が複数人であると判定した場合(ステップS304:YES)、特定した複数人の観察者の画像から各観察者が装着している立体視用眼鏡200の画像を抽出する(ステップS306)。制御部103は、抽出した立体視用眼鏡200の各画像に基づいて、眼鏡テーブル2Tから優先度を検索する(ステップS307)。
【0113】
制御部103は、検索した優先度が最も高い立体視用眼鏡200を特定する(ステップS308)。制御部103は、特定した立体視用眼鏡200を装着している観察者のモードを、表示部109に表示する画像のモードに決定する(ステップS309)。
ステップS310以降の処理は、図13に示したステップS105以降の処理と同一であり、その説明を省略する。また、図16におけるステップS310以降のフローを省略する。
【0114】
尚、上述のフローにおいて、処理の主体は制御部103であるが、処理の主体は観察者検出部101であっても良い。
【0115】
上述では、まず優先度が同一である複数の観察者を特定し、次に立体視用眼鏡200を特定した。しかし、この順序を逆にし、まず優先度が同一である複数の立体視用眼鏡200を特定し、次に観察者を特定してもよい。かかる場合、眼鏡テーブル2Tの優先度には、異なる立体視用眼鏡200に対して同一の優先度を設定できるようにする。他方、観察者テーブル1Tの優先度には、異なる観察者に対して同一の優先度を設定できないようにする。
制御部103は、観察者検出部101に撮影した画像から複数の立体視用眼鏡200の画像を抽出し、抽出した画像に基づいて、眼鏡テーブル2Tから優先度を検出する。制御部103は、最も高い優先度の立体視用眼鏡200が複数である場合、各立体視用眼鏡200を装着している観察者各々の画像を抽出する。制御部103は、抽出した観察者各々の画像に基づいて、観察者テーブル1Tから優先度及びモードを検索する。制御部103は、検索した優先度が最も高い観察者に対応したモードを表示部109に表示する画像のモードに決定する。
【0116】
立体画像表示装置100によれば、モード選択に関する優先度が同一の観察者が複数人いる場合であっても、表示モードに関する争いを防止することができる。
立体画像表示装置100は、観察者の優先度が同じ場合、観察者が装着している立体視用眼鏡200に対して設定された優先度に基づいて、表示部109に表示する画像のモードを決定する。従って、より優先度の高い観察者がより優先度の高い立体視用眼鏡200を装着することにより、表示部109に表示する画像のモードは自動的に決定されるので、立体画像表示装置100は観察者にとって使い勝手が良い。
【0117】
実施例3は以上の如きであり、その他は実施例1、2と同様であるので、対応する部分には同一の参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明にかかる立体画像表示装置及び立体視用眼鏡は、観察者に切り替え操作を負担させることなく、個別の観察者の希望する3D画像または2D画像の表示状態を実現することに関するものである。
【符号の説明】
【0119】
100 立体画像表示装置
101 観察者検出部(検出部)
102 観察者及び立体視用眼鏡データベース(データベース)
103 制御部(観察者登録手段、眼鏡登録手段、照合手段、判定手段)
105 送信部
106 チューナー部
107 外部入力部
108 画像処理部
109 表示部
200、メガネ1〜メガネn 立体視用眼鏡
201 受信部
202 同期回路
203 制御部
204 右目用シャッター
205 左目用シャッター
206 着脱検知部
MK 個別選別用マーク部
観察者H1〜観察者H4、観察者
1T 観察者テーブル
2T 眼鏡テーブル
3f 選択画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体画像信号を表示部に表示可能な立体画像表示装置において、
前記表示部に3D画像又は2D画像を出力する画像処理部と、
前記立体画像を観察する観察者を検出するための観察者検出部と、
前記観察者検出部より検出された個別データを登録する観察者登録手段と、
前記立体画像を観察するための立体視用眼鏡の個別データを登録する眼鏡登録手段と、
前記観察者の個別データと立体視用眼鏡の個別データとを管理する観察者及び立体視用眼鏡データベースと、
前記観察者及び立体視用眼鏡データベースの照合結果に基づき、前記表示部に表示される立体画像信号を立体画像として見るための同期信号を送信するための送信部と
を備える
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の立体画像表示装置であって、
前記観察者検出部は、表示部に向いている観察者と前記観察者が装着している前記立体視用眼鏡を前記観察者及び立体視用眼鏡データベースにより検出し、前記観察者及び立体視用眼鏡データベースに格納されている観察者の関連情報より、前記観察者が要望する表示状態になるように、前記観察者が装着している前記立体視用眼鏡に対して3Dモードか2Dモードかを指示する制御信号を前記同期信号に重畳した
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の立体画像表示装置であって、
前記観察者検出部で検出された全ての前記観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと前記観察者検出部が判断した場合は、前記画像処理部より出力する3D画像は、右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を出力する
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の立体画像表示装置であって、
前記観察者検出部で検出された全ての前記観察者の関連情報が2D表示を要望している場合は、前記画像処理部より出力する3D画像は、右目用画像又は左目用画像のどちらか一方を出力する
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項5】
画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、
前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、
前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、
前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、
前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、
前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、
前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と
を備え、
前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者及び観察者間における優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用しているか否かを判定する判定手段を備え、
前記画像処理部は、前記判定手段が最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと判定した場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、
前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてある
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項6】
画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、
前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、
前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、
前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、
前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、
前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、
前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と、
該照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記表示部が表示する立体画像に対応する同期信号を前記立体視用眼鏡に送信する送信部と
を備え、
前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用しているか否かを判定する判定手段を備え、
前記画像処理部は、前記判定手段が最も優先度の高い観察者が前記立体視用眼鏡を着用していないと判定した場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、
前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあり、
前記送信部は、前記データベースに登録された平面画像又は立体画像の表示選択に対応する制御信号が重畳された前記同期信号を前記立体視用眼鏡に送信するようにしてある
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項7】
画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、
前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、
前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、
前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、
前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、
前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、
前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と
を備え、
前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者及び平面画像の表示選択が対応する場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、
前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてある
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項8】
画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、
前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、
前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、
前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、
前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、
前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、
前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と
を備え、
前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記眼鏡登録手段は、前記検出部が検出した立体視用眼鏡及び立体視用眼鏡間における優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した立体視用眼鏡のうち最も優先度の高い立体視用眼鏡を装着した観察者及び平面画像の表示選択が対応する場合、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、
前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてある
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項9】
画像信号に係る立体画像又は平面画像を表示部に表示する立体画像表示装置において、
前記表示部に立体画像又は平面画像に係る画像信号を出力する画像処理部と、
前記表示部に表示される画像を観察する観察者及び該表示部に表示される立体画像を観察するための立体視用眼鏡を検出する検出部と、
前記観察者及び立体視用眼鏡の属性情報を登録するデータベースと、
前記検出部が検出した観察者を前記データベースに登録する観察者登録手段と、
前記検出部が検出した立体視用眼鏡を前記データベースに登録する眼鏡登録手段と、
前記検出部が検出した観察者又は立体視用眼鏡に基づいて、前記データベースに登録された属性情報を照合する照合手段と、
該照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記表示部が表示する立体画像に対応する同期信号を前記立体視用眼鏡に送信する送信部と
を備え、
前記観察者登録手段は、前記検出部が検出した観察者、観察者間における優先度及び平面画像又は立体画像の表示選択を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記眼鏡登録手段は、前記検出部が検出した立体視用眼鏡及び立体視用眼鏡間の優先度を対応付けて前記データベースに登録するようにしてあり、
前記画像処理部は、前記照合手段が照合した照合結果に基づいて、前記検出部が検出した観察者のうち最も優先度の高い観察者が複数である場合、該観察者のうち最も優先度の高い立体視用眼鏡を着用した観察者及び平面画像の表示選択が対応するとき、立体画像における右目用画像又は左目用画像に係る画像信号を前記表示部に出力するようにしてあり、
前記表示部は、前記画像処理部が出力した前記画像信号に係る画像を表示するようにしてあり、
前記送信部は、前記データベースに登録された平面画像又は立体画像の表示選択に対応する制御信号が重畳された前記同期信号を前記立体視用眼鏡に送信するようにしてある
ことを特徴とする立体画像表示装置。
【請求項10】
両眼視差技術を用いた3D画像を見るための立体視用眼鏡であって、
右目用画像と左目用画像の表示タイミングに同期して送信される同期信号と、前記同期信に重畳して送信される制御信号を受信し、分離することが可能な受信部と、
前記受信部で受信した同期信号に応じて、右目用シャッターと左目用シャッターの開閉を制御する同期回路と
を備える
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項11】
請求項10記載の立体視用眼鏡であって、
前記同期回路は、前記受信部で受信した制御信号により、2D画像表示の指示された場合には、左目用シャッターと右目用シャッターの開閉タイミングを前記右目用画像又は前記左目用画像のどちらか一方の表示タイミングにする切替手段を有する
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項12】
請求項10又は請求項11記載の立体視用眼鏡であって、
前記同期回路は、前記受信部が制御信号を受信している期間は、制御信号を受信する以前の同期信号に同期して、自走する
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項13】
請求項10から請求項12記載の立体視用眼鏡であって、
前記立体視用眼鏡の正面から撮影した際に他の前記立体視用眼鏡と画像判別可能な個別選別用マーク部を具備する
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項14】
請求項13記載の立体視用眼鏡であって、
前記個別選別用マーク部は、前記立体視用眼鏡の正面に具備する
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項15】
請求項13記載の立体視用眼鏡であって、
前記個別選別用マーク部は、フレームの形状で識別可能な様に前記立体視用眼鏡のフレームの側面部分に具備する
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項16】
請求項10から請求項15記載の立体視用眼鏡であって、
前記立体視用眼鏡の着脱を検出するための着脱検出部を具備し、前記立体視用眼鏡を脱離したことを検知すると、着脱検知以外の立体視用眼鏡の電源をオフにする
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項17】
請求項16記載の立体視用眼鏡であって、
着脱検知部は、鼻当て部分に設けた
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項18】
請求項16記載の立体視用眼鏡であって、
着脱検知部は、フレームの内側の観察者の肌に触れる部分に設けた
ことを特徴とする立体視用眼鏡。
【請求項19】
請求項16記載の立体視用眼鏡であって、
着脱検知部は、前記立体視用眼鏡のフレームが観察者の耳の上に乗る部分に設けた
ことを特徴とする立体視用眼鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−156991(P2012−156991A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−286312(P2011−286312)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】