説明

立型粉砕機の連続した乾式粉砕操作法、及び、立型粉砕機

本発明は、閉じた立型粉砕容器(1)であって中にスクリューコンベヤ(2)が設けられ、それによって回転式に駆動されて粉砕媒体(17)を上部へ運搬するような、立型粉砕容器(1)を備えて構成される立型粉砕機に関している。粉砕媒体(17)のパッケージは、操作中にその表面(29)が外側及び下側に向かって放射状に傾斜するように構成され、且つ粉砕材料(11)用出口の下部縁(18)の領域内で終了するようにそれ自身調整する。粉砕媒体のパッケージ上方においてガスが粉砕容器(1)に導入される。ガスと粉砕材料(22)とは、粉砕材料(11)用出口を通って粉砕容器(1)から除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1のプレアンブル部に係る立型粉砕機の連続した乾式粉砕操作法、及び、請求項13のプレアンブル部に係る立型粉砕機に関連している。
【背景技術】
【0002】
一般的な種類の立型粉砕機は特許文献1から公知である。この実施態様において、ガスが粉砕容器の底に誘導され、粉砕媒体及び粉砕材料のパッケージ(ひとまとめ、一括、
組み合わせ:Packung)を通って流れる。粉砕容器の上部領域内の、粉砕材料入口のはるか上において、ガス流によって上方へ移送される粉砕材料粉体を重力によって粉砕処理へ迅速に戻すような方法で放散させる遠心分離機が、駆動シャフト上に設置される。粉砕媒体のパッケージ内に下方から導入されたガス流がパッケージを解くことができる、且つ、粉砕材料粉体を粉砕機の上端において排出されるそれらのために動かすことができる、かなりの圧力を上記ガスが有していることが必要である。粉砕媒体と、循環している粉砕材料とのパッケージが上述したように解かれた場合、粉砕効果、言い換えると粉砕効率が減少する。粉砕媒体と粉砕材料とのパッケージ内の圧力損失を妥当な範囲内に維持するために、当該パッケージは比較的開いた多孔質である必要がある、言い換えると粉砕媒体の寸法に関して下限が存在する。更に、粉砕材料は比較的粗い必要がある。これは、今度は個々の粉砕媒体間の溝が粉砕材料によって十分に充填されないという結果をもたらす。その上、加圧送風機のエネルギー消費量が非常に高く、当該エネルギー消費量は、実際の粉砕処理用駆動モータのエネルギー消費量と同等量である。
【0003】
立型粉砕機は特許文献2から公知であって、粉砕材料は上方から粉砕容器内に供給され、且つ、底部領域内の網を通って排出される。網が詰まったり又はふさがったりするのを防ぐために、流体−例えば空気の形体の−が底部領域内に導入される。比較できる立型粉砕機が特許文献3から公知である。底部領域内に配置された網穴又は、網スロットは、疲労(劣化)によって又は壊れた粉砕媒体によって詰まり得る。これは、今度はスクリューのねじ山の下端に傷さえ生じるかもしれない疲労の増加という結果をもたらす。他の不利益は、乾燥珪砂のような自由に流れる粉砕材料が非常に速い速度で粉砕媒体のパッケージを通って流れ、したがって制御された粉砕処理には従わないというものである。
【0004】
上記した不利益を回避するために、粉砕媒体の全パッケージと、粉砕された粉砕材料とを底部領域内に設置されたスクリューコンベアを介して粉砕容器から排出するというのが特許文献4から公知である。この公知の実施態様において、粉砕媒体と粉砕材料との混合物は、粉砕容器の外側で、例えば篩いによって分離される必要がある。粉砕媒体は、新しい粉砕材料と共に再循環する必要がある。これは著しい量の技術的な作業を要する。
【0005】
また、底部領域内に導入された圧縮空気によって立型粉砕機の上端部において粉砕材料を噴出する、又は、上記粉砕材料を、開いた粉砕容器の上端部において円形をした平坦なオーバーフロー縁を介して排出するものが、特許文献5から公知である。その不利益は、粉砕材料と粉砕媒体との間の直接的な接触を有する粉砕媒体のコンパクトなパッケージが、乾燥粉砕材料中に浮かぶ粉剤本体として作動中に形成されないということである。更に、粉砕媒体がオーバーフロー縁を介して排出されることも生じるかもしれないのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】US 4,754,934
【特許文献2】DE 42 02 101 A1
【特許文献3】JP 2003 181 316 A1
【特許文献4】JP 2005 246 204 A
【特許文献5】DD 268 892 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、粉砕容器内に残る粉砕媒体のパッケージに実施する連続乾式粉砕処理を可能にし、且つ、乾燥された粉砕材料の高い粉末度を確保しながら比較的小さな粉砕媒体の使用を可能にする、一般的なタイプの方法と、一般的なタイプの立型粉砕機とをもたらすことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、本発明にしたがうと、請求項1の特徴構成部における特徴構成によって、一般的なタイプの方法において成し遂げられる。例えばガスによって下方から解かれていなければ、粉砕材料パッケージは全粉砕処理中かたく結ばれている。粉砕媒体は、少なくとも一つのスクリューのねじ山によって覆われた領域内で上方に移送され、したがって、スクリューのねじ山によって覆われておらず、且つ粉砕容器によって外側に向かって範囲を定められている、環状領域内において下方へ流れる。全粉砕材料は、したがって粉砕媒体パッケージを通って上部から底部へ少なくとも一回、且つ、底部から上部までもう一回移送され、このようにして粉砕処理を受ける。駆動シャフトの領域内での、スクリューのねじ山の移送効果が、粉砕媒体パッケージを、外側へ傾斜する概ね切頭円錐(kegelstumpffoermige)表面が形成されるまで、粉砕容器の内側領域内で持ち上げ、こうして粉砕媒体を外周縁に向かって転がす。これが起きると、それらは当該表面上の又は表面内の粉砕材料を、粉砕材料出口を通って粉砕容器の外へ押し出す。このことは、ガス流によってかなりの程度サポートされる。当該方法の有利な実施態様は、請求項2〜12に示される。
【0009】
本発明の課題は、請求項13に係る立型粉砕機によって更に解決される。前記立型粉砕機の有利な実施態様は、請求項14〜21に示される。
【0010】
更なる本発明の特徴構成、利点及び詳細は図面により、実施態様の確保している記載から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】回転性流れのガス流を有する立型粉砕機の模式図である。
【図2】図1に係る立型粉砕機の粉砕容器を部分修正した実施態様の図であって、ガス流は、粉砕材料出口に対して正反対に導入される図である。
【図3】立型粉砕機の粉砕容器の、第3実施態様の図であって、ガス流は垂直に導入される図である。
【図4】粉砕材料出口内の網を通る、部分的水平断面図である。
【図5】図4中の矢印V方向に係る網の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図中に示された立型粉砕機は、上部で閉じられた円柱形粉砕容器1を備えて構成され、その内径Dは、0.4m≦D≦4.0mである。粉砕容器1内には、粉砕媒体循環ユニットとして働くスクリューコンベア2が設置され、当該スクリューコンベア2は、粉砕容器1の垂直中央軸3と同軸に配置される。スクリューコンベア2は、中央軸3と同軸に配置された、直径diを有する駆動シャフト4を備えて構成され、ピッチsと外径daを有する2つの平行なスクリューのねじ山5と、上端6とが、上記駆動シャフト4に装備される。シャフト4は、電動機7によって回転方向8へ回転するように駆動可能である。スクリューコンベア4は、粉砕容器1の底部9の直近へ下向きに延びている。この近接により、スクリューのねじ山5は高さhsに沿って底部9に向かって延びる。立型粉砕機は非常に細い。粉砕容器1の直径Dに対するスクリュー高さhsの比は、1.5≦hs/D≦3のようになっている。
【0013】
粉砕容器1の底部9に近接して、作動(操作)中閉じられている粉砕媒体出口10が設けられている。粉砕容器1上に形成されているのは、粉砕ウェブ5の上端6と概ね同じ高さであって、粉砕材料排出ライン12によって接合されている、粉砕材料出口11である。
【0014】
スロット(細長)穴網14の形体の粉砕媒体維持装置が、図4及び5中に示したように粉砕材料出口11の出口開口部13内に設置される。スロット穴網14は、中央軸3と概ね平行に延びるウェブ15間のスロット穴(細長い穴)16を備えて構成され、スロット穴16の幅は図4中に示したように軸3に対して外側に放射状に増加し、且つ、図5中に示したように底部から上(端)部に向かって増加する。少なくとも下部領域において、それらの幅wは、用いられた最も小さい粉砕媒体17の直径d17よりも小さい。
【0015】
出口開口部13は、出口開口部高さh13を有する。スクリューのねじ山5は、出口開口部13の下部縁18に沿って0.1h13〜0.5h13延びる、言い換えると、それらの上端6は、この領域内の下部縁18の上方に位置する。
【0016】
スクリューのねじ山5によって覆われる断面積は、(da−di)×π/4である。スクリューのねじ山5と粉砕容器との間の、(覆われていない)フリーの環状断面積は、(D−da)×π/4となる。スクリューのねじ山5と粉砕容器1との間の、フリーの断面積は、スクリューのねじ山5によって覆われた環状断面よりも大きい又は等しくなるべきであって、(D−da)≦(da−di)である。
【0017】
図1に係る実施態様において、粉砕材料入口19は、粉砕材料出口11とは正反対に粉砕容器1内に突き出る。粉砕材料入口19は、スクリューのねじ山5の上端6上方に配置され、出口開口部13の概ね上部縁20上方にて始まる。粉砕材料供給ライン21が、粉砕材料入口19の上流に配置され、その際、粉砕材料22は、回転式ゲート弁のような気密注入装置23を解して上記供給ライン21へ供給される。
【0018】
出口開口部13上方に、つまり、粉砕材料入口19の上方にでもあるが、環境空気、即ちこの場合には空気入口に対して開いているガス入口24が、出口開口部13の側に設けられている。
【0019】
粉砕材料排出ライン12が吸込送風機25に接続されており、その際、従来のサイクロン分離器のような空気選別装置26、ならびにその下流に設置されたダストフィルタ分離器27が、その間に接続される。分離器27内にはフィルタ28が備えられる。フィルタ28は、下方から、回転式ゲート弁のような気密ゲート弁29まで結合される。空気選別装置26からの粗い粉砕材料は、注入装置23へ、したがって戻りライン30を経由して粉砕材料入口19へ再循環される。分離器27から排出された粉砕材料は、所望の細かさを有している。
【0020】
粉砕容器1内に設置されているのは圧力変換器31である。同様に、もう一つの圧力変換器32が、粉砕材料排出ライン12内において粉砕材料出口11の後方比較的近くに設置されている。上記圧力変換器31、32によって達成された圧力値は、二つの測定値間の圧力差を検出するために、差圧測定器33に送られる。ライン12内において、ガス量測定器34が、分離器27と送風機25との間に設置される。更に、追加のガスライン35が、粉砕材料排出ライン12内であって粉砕材料出口11付近に突き入っており、当該追加のガスライン35は、制御弁36によって開閉可能である。追加のガスライン35は、粉砕材料を排出するためには粉砕容器1からのガス流が十分でない場合に、追加のガスをライン12内にする。このライン35には、ガス量測定器37も備えられている。
【0021】
操作モードは以下のとおりである。
起動前に、合計で粉砕容器1高さの80%〜95%のレベルまで、スクリューのねじ山5の上端6までの、出口開口部13の下部縁18の直上まで、粉砕容器1は粉砕媒体17で満たされる。その後、電動機7が始動され、スクリューのねじ山5を有するシャフト4を回転方向8へ回転させる。スクリューのねじ山5のピッチに応じて、スクリューのねじ山5によって覆われた粉砕媒体(容器)1の環状断面領域内に位置する粉砕媒体17は、上方へ運搬される。信頼性の高い運搬効果を達成するために、スクリューのねじ山5の外径daに対する、スクリューのねじ山5の、ピッチsの比は、0.5da≦s≦1.5daのようであって、好ましくは0.8da≦s≦1.2daのようである。また、スクリューのねじ山5を有するシャフト4は、2.0〜4.0m/secの、好ましくは2.2〜3.0m/secの外周スピードをスクリューのねじ山5が有しているようなスピードで、駆動される。粉砕媒体17の直径d17は、10mm≦d17≦30mm、および、好ましくは15mm≦d17≦25mmのようである。
【0022】
スクリューコンベア2が回転し始めた場合、粉砕されるべき粉砕材料は、気密注入装置23を介して粉砕容器1内へ供給される。供給された粉砕材料22は一般的に、粉砕媒体17の直径d17の、0.25d17よりも小さい、および好ましくは0.2d17よりも小さい粒サイズを有している。スクリューのねじ山5の領域内を上方に粉砕媒体17が運搬されるにつれ、図1中に循環流れ矢印38によって示されるように、スクリューのねじ山5によって覆われていない外側の領域内の下側へそれらは移動する。容器壁の領域内へ供給された粉砕材料は、粉砕媒体17と共に下に流れ、それらの間で押し潰される。次に粉砕材料は、粉砕媒体17と共にスクリューのねじ山5の領域内において再度上方へ運搬され、それによってさらに粉砕される。図面からも分かるように、スクリューのねじ山5領域内の粉砕媒体17、言い換えると、シャフト4の直近くの粉砕媒体17は、粉砕媒体17と粉砕材料22とのパッケージが概ね切頭円錐表面39を得るまで、スクリューのねじ山5の端6上方に上昇される。粉砕媒体17は、出口開口部13又は網14の下部縁18の各々僅かに上方に、つまり0.3d13まで、配置される。他方で粉砕媒体17のパッケージの放射状に外側に流れる粉砕材料22は、網14の直前に置かれる。
【0023】
本粉砕処理中、空気が送風機25によってガス入口24を通って外から中へ吸い込まれ、且つ、シャフト4の周りを回り、粉砕材料パッケージの表面39を横断して矢印40の方向へ流れる。ガス入口24が実質的に直角であれば、言い換えると軸3の法へ実質的に向いていれば、空気は、シャフト4の周りで180°向きを変えるだけである。他方でガス入口24が実質的に接線方向であれば、これは回転流れという結果をもたらす。粉砕容器1内を偏向矢印40の方向に運ばれる空気は、粉砕材料入口19を介して供給される特に微細な粉砕材料22を直接運び去り、また上記粉砕材料22を直接排出する。ガス流は網14を通って粉砕材料排出ライン12に入る。これが起きると、上記ガス流は、粉砕容器1内の網14の前にある粉砕材料22をライン12へ押し込む。粉砕媒体17が網14の前の領域に到達する場合には、それらは網14によって留め置かれる。全粉砕材料22は、一般的には一つの運行循環の後排出される。空気選別装置26内において、まだ十分に粉砕されていない粗い粉砕材料22は、分離され、戻りライン30と注入装置23とを介して粉砕処理へ再循環される。キャリヤ空気は細かく粉砕された粉砕材料22と共にダストフィルタ分離器27に入り、そこでは、細かく粉砕された粉砕材料がフィルタ28によって分離され、ゲート弁29を通って排出される。今や粉砕材料22のない空気が、送風機25によって排気される。
【0024】
粉砕容器1内に導入され且つ粉砕材料出口11を介して排気された空気が、記載の排出処理を実施するのに不十分である場合には、追加の空気が、追加のガスライン35を介してキャリヤ空気へ供給され得る。
【0025】
図2に係る実際の立型粉砕機の構造は、ガス入口24’だけ図1のものとは違っている。上記ガス入口24’は、粉体材料入口19上方に、粉砕材料出口11と向かい合って配置される。この実施態様において、空気流は、シャフト4の周りを流れ矢印41の方向に流れ、次に図1に係る実施形態のように、粉砕材料と粉砕媒体とのパッケージの表面39を横断し、粉砕された粉砕材料22を押して網14を通し、粉砕材料排出ライン12内へ押し込むように流れる。空気流が、粉砕材料入口19を通って粉砕材料を直接網14へ運ぶのを防ぐために、ガス入口24’は、シャフト4の方向へずれて粉砕容器1内へ入り、粉砕材料入口19を通って入る粉砕材料22を、粉砕容器1の内壁に直接沿って粉体材料パッケージ内へ流れ込むように下に流す。
【0026】
図3に係る実施態様は、ガス流が吸込送風機によって吸込まれないという点で、上記の二つの実施態様とは異なっている。この実施態様において、ランダムに選択可能な圧力でガスを上方からガス入口24’’を通って押し込む、圧入送風機42が設けられる。ガスは、上方から流れ矢印43の方向へ粉砕容器1を通り、次に表面39を横断して粉砕材料出口11まで流れて、上記した方法で粉砕材料22を押して網14に通す。
【0027】
図1及び図2に係る実施形態において1bar未満の総運搬圧力が吸込送風機25を使用によって成し遂げられる一方で、圧入送風機42を用いる場合には概ねランダムな圧力が選択可能である。図3に係る粉砕容器1内に流れ矢印43の方向に流れ込むガスが、粉砕材料入口19を通って入る粉砕材料22を運び去るのを防ぐために、又は、上記粉砕媒体パッケージ上で上記粉砕材料22を混合するのを防ぐために、粉砕材料入口19は、粉砕材料の流入がガス流によって弱められないように仕切板44によって覆われる。この種類の仕切板44は、粉砕材料入口19を覆うために、図1及び図2に係る実施態様においても勿論選択的に適用可能である。
【0028】
この実施態様において、粉砕媒体出口10’が粉砕容器1の底部9内に設けられ、粉砕媒体17の粉砕容器1からの除去を容易にし得る。
【0029】
全処理は、差圧測定器33によって、及び代替として、又は追加としてガス量測定器34、37によって、微調整され得る。
【0030】
最も簡潔な場合、差圧の測定は測定器33によってのみ実施され、且つ、対応する測定値は中央制御装置45に転送される。測定した差圧が予め決められた所望の値を超える場合には、これは網14が部分的に又は完全に詰まったことを示し得る。この場合、制御ユニット45は、ガス入口24、24’又は24’’を介して導入される主(メインの)ガス体積流量を増加するために、及び/又は、弁36を介して導入される副(第2の)ガス体積流量を減少するために、送風機25又は送風機42を作動し得る。この目的は、より多くのガスを、網14を通って吸入又は押入れることである。
【0031】
二つの流量測定器34、37が用いられる場合、送風機25又は42によって移送されるべき主ガス体積流量は、特に予め決められた操作モードのために、測定装置34を経由して調整される。追加のガスライン35を介して導入された副ガス体積流量は、予め決められた所望のガス体積流量が粉砕容器1を通って移送されるような方法で、調整される。この、粉砕容器1を通って移送された所望のガス体積流量は、主ガス体積流量と副ガス体積流量との差から得られる。これら体積流量はが測定装置34及び37によって連続して測定されるならば、測定装置37によって検出された流量の増加は、網14が部分的に又は完全に詰まっていることを示す。かかる場合、送風機25又は42によって移送されるべき総ガス体積流量は増加する。同時に、網14を清浄にするために、粉砕容器1を通る、より高いガス体積流量を成し遂げるように、弁36が部分的に又は完全に閉じられる。上記した差圧測定も追加で適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立型粉砕機の連続乾式粉砕操作の方法であって、当該立型粉砕機は、
− 立型で、閉じた粉砕容器(1)と;
− 粉砕容器(1)内の中央に配置されたスクリューコンベア(2)であって、
−− 中央軸(3)を有する駆動シャフト(4)と、及び、
−− 駆動シャフト(4)上に配置され、上端(6)まで高さ(hs)に沿って延び、且つ、部分的にのみ粉砕容器(1)の断面を覆う、少なくとも一つのスクリューのねじ山(5)とを有する、スクリューコンベア(2)と;
− 粉砕媒体(17)のパッケージであって、上部表面(39)を有するパッケージと;
− 粉砕媒体(17)のパッケージ上方で粉砕容器(1)内に突き出る粉砕材料入口(19)と;
− ガスを導入するために粉砕容器(1)内に突き出るガス入口(24、24’、24’’)と;
− 粉砕容器(1)の外へ突き出しており、且つ、下部縁(18)と高さ(h13)を有する、粉砕材料(22)とガスとを排出するための、粉砕材料出口(11)と;及び、
− 少なくとも一つのスクリューのねじ山(5)が粉砕媒体(17)を上方に運搬する場合にスクリューコンベア(2)を回転方向(8)へ駆動するための電動機(7)と;を備えて構成される立型粉砕機の、連続乾式粉砕操作の方法において、
− 粉砕媒体(17)のパッケージの表面(39)は、スクリューコンベア(2)が回転するために駆動された場合、それが外側に向かって放射状に傾斜し且つ粉砕材料出口(11)の下部縁(18)の領域内で放射状外側が終了するような、概ね切頭円錐形状となるように調整され;
− ガスが、粉砕媒体(17)のパッケージ上方で粉砕容器(1)内に導入され;及び、
− 粉砕媒体(17)のパッケージの表面(39)領域内にあるガスと粉砕材料(22)とが、粉砕材料出口(11)を通って粉砕容器(1)から排出されることを特徴とする方法。
【請求項2】
粉砕材料(22)が、粉砕材料出口(11)の反対側において粉砕容器(1)内に供給されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
粉砕媒体(17)のパッケージ上方の、粉砕媒体(17)のパッケージの表面(39)にガスが動かされ、それによってガスの向きが変えられることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
ガスが粉砕材料入口(19)の傍を通り過ぎることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
ガスが、上方から粉砕容器(1)内に導入されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項6】
ガスが、粉砕材料出口(11)とは反対側において粉砕容器(1)内に導入されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項7】
ガスが粉砕容器(1)から吸い出されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
ガスが、圧力下で粉砕容器内に吹き込まれることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
直径(d17)が、10mm≦d17≦30mm、好ましくは15mm≦d17≦25mmである直径(d17)を有する粉砕媒体(17)が用いられることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも一つのスクリューのねじ山(5)が、その外周において、2.0乃至4.0m/secの、有利には2.2乃至3.0m/secの外周スピードを有するように、スクリューコンベア(2)が駆動されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
粉砕材料(22)が、粉砕媒体(17)の直径(d17)の25%を超えない、有利には直径(d17)の20%を超えないものに相当する最大粒径を有していることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
粉砕媒体(17)のパッケージが、粉砕材料出口(11)の下部縁(18)上方で、0.3h13を超えない最大高さ(h13)で終了するように調整されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
請求項1のプレアンブル部の特徴を備えて構成される立型粉砕機において、
− 粉砕材料出口(11)が、網(14)を有する出口開口部(13)を備えて構成されること、
− 少なくとも一つのスクリューのねじ山(5)上端(6)が、網(14)と同じ高さに配置されること、及び、
− ガス入口(24、24’、24’’)が、少なくとも一つのスクリューのねじ山(5)上端(6)の上方に配置されることを特徴とする、立型粉砕機。
【請求項14】
ガス入口(24)が、粉砕材料出口(11)の上方に配置されることを特徴とする、請求項13に記載の立型粉砕機。
【請求項15】
ガス入口(24’)が、粉砕材料出口(11)の反対位置に、且つ、粉砕材料入口(19)の上方に配置されることを特徴とする、請求項13に記載の立型粉砕機。
【請求項16】
ガス入口(24’’)が、上方から粉砕容器(1)内に突き出していることを特徴とする、請求項13に記載の立型粉砕機。
【請求項17】
ガス仕切板(44)が、粉砕材料入口(19)の前に設けられていることを特徴とする、請求項13〜16のいずれか一項に記載の立型粉砕機。
【請求項18】
網(14)がスロット穴網であることを特徴とする、請求項13〜17のいずれか一項に記載の立型粉砕機。
【請求項19】
網(14)が、中央軸(3)に対し概ね平行に延びる幅wを有するスロット穴(16)を有している、請求項18に記載の立型粉砕機。
【請求項20】
スロット穴(16)の幅wが上の方へ向かって増加することを特徴とする、請求項19に記載の立型粉砕機。
【請求項21】
スロット穴(16)の幅が、外側に向かって放射状に増加することを特徴とする、請求項19又は20に記載の立型粉砕機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−517739(P2010−517739A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547560(P2009−547560)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000030
【国際公開番号】WO2008/092542
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(501076449)マシーネンファブリーク・グスタフ・アイリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト (4)
【氏名又は名称原語表記】Maschinenfabrik Gustav Eirich GmbH & Co. KG
【Fターム(参考)】