説明

端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法

【課題】アプリケータの切断手段で切断した連鎖端子のキャリアチップを材質毎に確実に分別してリサイクル性を高める。
【解決手段】アプリケータ駆動手段4を有する端子圧着装置本体にアプリケータ2を装着し、アプリケータの切断手段35で連鎖端子10のキャリア15から端子17を分離し、アプリケータのアンビル7とクリンパ6の間で端子に電線18を圧着すると共に、切断手段でキャリアを切断して回収箱20に導出させる端子圧着装置1において、端子圧着装置本体に各アプリケータ21〜23と各回収箱201〜203とに対する検知部241〜246を設け、各アプリケータと各回収箱とに被検知部221〜223,231〜233を設け、アプリケータとセットで使用する回収箱との両被検知部を検知部で検知して、アプリケータと回収箱との整合性を確認する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端子を連結した連鎖端子のキャリアをチップ状に切断した状態で材料毎に回収する端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図4〜図6は、従来の端子圧着装置の一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
この端子圧着装置51は、端子の種類毎に選択して使用される圧着装置主体部であるアプリケータ2′と、アプリケータを載置固定する基台と、アプリケータ2′のラム3を昇降駆動させる駆動手段4と、アプリケータ2′で切断した横連鎖端子10のキャリアチップ48を回収する回収箱20とを備えるものである。
【0004】
アプリケータ2′は、ラム3を昇降自在に支持するフレーム5と、ラム3に固定されたクリンパ6と、クリンパ6に対向して下側の支持台内に配置されたアンビル7と、ラム3の上端に設けられたシャンク8と、ラム3の昇降に伴って進退する端子送り爪9と、横連鎖端子10を端子リール11からアンビル7まで水平に案内する端子ガイド12と、横連鎖端子10のキャリア15(図7)を端子圧着前に切断する切断手段35(図8)とを備えている。
【0005】
端子送り爪9は縦方向のリンク42に交差して横向きに支持され、リンク42はばね43で端子送り反対方向に付勢され、リンク42に水平なシャフト41が連結され、シャフト41にローラ状のフォロア40が設けられ、フォロア40は、ラム3に設けたカム39に接している。
【0006】
駆動手段4は、ラム3の上端のシャンク8に側方からスライド係合するフック13と、フック13を固定したシリンダロッドを有する垂直な油圧ないし空圧のシリンダ(図示せず)と、シリンダを固定するフレーム(図示せず)とを備えている。シリンダに代えて、クランク軸と、クランク軸に偏心して設けられたロッドと、ロッドに連結され、シャンクに係合するフックと、クランク軸を駆動するモータとを備えた駆動手段(図示せず)を用いることもある。
【0007】
回収箱20は、例えば端子圧着装置51の基台21の上にアプリケータ2′と共に配置され、アプリケータ2′の切断手段35(図8)でチップ状に切断されたキャリア(キャリアチップ)48を回収する。アプリケータ2′の切断手段35から外部の回収箱20までは例えば傾斜状のガイド板やガイド筒等(図示せず)を用いてキャリアチップ48を導出落下させる。
【0008】
図4,図6のラム3の上死点で端子送り爪9は端子送り反対方向に後退し、アンビル上には既に電線18を圧着接続した端子17が配置され、端子付きの電線18は無端ベルト上のクランプ(図示せず)又は作業者の手で把持されてアプリケータ2′から取り出される。
【0009】
図5のラム3の下死点付近で端子送り爪9が横連鎖端子10を端子一つ分のピッチで送り、アンビル上に端子17が配置され、切断手段35(図8)で端子17がキャリア15(図7)から切り離されると共に、キャリア15がチップ状に切断されて回収箱20に導出される。ラム3と一体にクリンパ6が下降してアンビル7との間で端子17の圧着片45(図7)を加締めて電線18に圧着接続させる。
【0010】
端子17の圧着片45(図6,図7)は前側の芯線圧着片45aと後側の絶縁被覆圧着片45bとで成り、クリンパ6(6a,6b)は両圧着片45に対応して前後に二枚配置されている。クリンパ6は端子の左右一対の圧着片を内向きに加締める形状の溝部6a(図4)を有している。
【0011】
図7(a)(b)は横連鎖端子の形態例を示すものである(特許文献1参照)。
【0012】
図7(a)の横連鎖端子10は、複数の端子17を後端の繋ぎ片16を介して帯状のキャリア(連鎖体)15で並列に等ピッチで連結した片側連鎖端子である。本例の端子17は、基板部52の前半に雌型の電気接触部53を有し、後半に電線圧着片45を立ち上げて構成される。電線圧着片45は前側の導体圧着片45aと後側の絶縁被覆圧着片45bとで構成される。雌型の電気接触部53に代えて雄型の電気接触部を有する端子も使用される。キャリア15には端子送り用の孔部47が等ピッチで設けられている。孔部47の位置は端子17の後端側に限るものではなく、端子17と端子17の間に配置されることもある。
【0013】
図7(b)の横連鎖端子10’は、複数の端子17を後端と前端の各繋ぎ片16を介して帯状の各キャリア(連鎖体)15で並列に等ピッチで連結した両側連鎖端子である。本例の端子17は、基板部52の前半に雌型の電気接触部53を有し、後半に電線圧着片45を立ち上げて構成される。電線圧着片45は前側の導体圧着片45aと後側の絶縁被覆圧着片45bとで構成される。雌型の電気接触部53に代えて雄型の電気接触部を有する端子も使用される。キャリア15には端子送り用の孔部47が等ピッチで設けられている。孔部47の位置は端子17の後端側に限るものではなく、端子17と端子17の間に配置されることもある。
【0014】
図8(a)(b)は、アプリケータの切断手段の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
【0015】
この切断手段35は、アンビル7の端子送り反対側に隣接して配置され、片側連鎖端子10のキャリア15を挿通させる水平な溝部54と、溝部54の前端と側端の各エッジ部(刃部)31,33とを有するシャーブレード30と、シャーブレード30を上向きに付勢するばね55と、シャーブレード30を下向きに押圧するラム3の下端の押圧部56とを備えている。
【0016】
端子17の電気接触部53は支持台19の上に載置され、アンビル7は支持台19内に配置され、シャーブレード30はばね55の付勢のもとで支持台19に昇降自在に保持されている。シャーブレード30の前端のエッジ部31とアンビル7の手前の支持台19の後端のエッジ部32との間でキャリア15の繋ぎ片16が切断(剪断)され、シャーブレード30の側端のエッジ部33と支持台19の上端のエッジ部34との間でキャリア15がチップ状に切断(剪断)される。切断されたキャリアチップを符号48で示す。
【0017】
図7(b)の両側連鎖端子10’の各キャリア15を切断する場合は、図8の切断手段35を端子17の前後両側に配置して、前側のシャーブレードの後端のエッジ部と支持台のエッジ部とで端子17の前端の繋ぎ片16を切断し、シャーブレード30の側端のエッジ部33と支持台19の側端のエッジ部34とで前側のキャリア15を切断(剪断)する。切断された各キャリアチップを符号48で示す。端子後側のキャリア15の切断は上記片側連鎖端子10の場合と同様である。
【0018】
このようにして切断された各キャリアチップ48は回収箱20に集められて適宜廃棄される。
【0019】
両側連鎖端子10’の場合は、切断手段35の構造が複雑化するために、前後のシャーブレード30の前後端のエッジ部31で両側連鎖端子10’の前後の繋ぎ片16のみを切断し、両キャリア15の切断は付属の切断機で行わせることもある。
【0020】
図9は切断機の一形態を示すものである(特許文献1参照)。
【0021】
この切断機61は、固定刃62と回転刃63と、回転刃63を駆動するモータ64とを備え、固定刃62と回転刃63の間で両側連鎖端子10’の二本のキャリア15を切断(剪断)するものである。両キャリア15,15’の切断チップは下側の回収箱(図示せず)に集められて適宜廃棄される。
【0022】
他の切断機として、卓上のキャリアカッタ(図示せず)をアプリケータ2′から離して床上等に配置し、アプリケータ毎にキャリアカッタを共通で使用して、各アプリケータ2′における端子圧着後のキャリア15を切断回収することも行われている(特許文献1参照)。
【0023】
アプリケータ2′における切断手段35の他の形態として、特許文献2には、アプリケータのラムの昇降に伴ってカムとリンクの駆動で略L字状のシャーブレードを回動させつつ昇降させて横連鎖端子10の繋ぎ片16を切断する手法が開示されている。
【0024】
なお、上記各例の横連鎖端子10,10’に対して、縦連鎖端子は複数の端子の前端と後端を相互に繋ぎ片で連結して等ピッチで直列に配置したものであり、帯状のキャリアは用いていない。キャリアに直列な各端子の側端を繋ぎ片で連結すれば、キャリアを有する縦連鎖端子が形成され、上記したような切断手段で縦連鎖端子の繋ぎ片とキャリアの切断が可能となる。このような縦連鎖端子や横連鎖端子10,10’を含めて連鎖端子と呼称する。繋ぎ片16はキャリア15と一体に残るから、キャリア15と共に切断手段35や切断機61等で切断されて切断チップとして回収箱20に集められる。繋ぎ片16を含めてキャリア15と呼称する。
【特許文献1】特開平8−162248号公報(図1〜図8)
【特許文献2】特開平8−264257号公報(図1〜図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0025】
しかしながら、上記従来の端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法にあっては、連鎖端子10,10’のキャリア15がアプリケータ毎の端子17の種類と無関係に一括して回収箱20に集められるために、異なる金属材(例えば銅合金やアルミニウム合金等あるいは銅合金のなかでも合金の混合比率の異なるもの)のキャリア15が回収箱20内に混在してしまい、そのために資源の有効活用を目的としたリサイクル性が悪化する、あるいはリサイクルできないという問題を生じていた。
【0026】
また、キャリア15を切断するためのアプリケータ2′の切断手段35とは別の切断機61を用いた場合には、コスト高になったり、切断機を置く大きなスペースが必要になるといった問題があった。
【0027】
本発明は、上記した点に鑑み、別体の切断機を用いることなく、アプリケータの切断手段で切断した連鎖端子のキャリアチップ(切断チップ)を材質毎に確実に分別して、キャリアのリサイクル性を高めることのできる端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0028】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る端子圧着装置の端子キャリア回収構造は、アプリケータ駆動手段を有する端子圧着装置本体にアプリケータを装着し、該アプリケータの切断手段で連鎖端子のキャリアから端子を分離し、該アプリケータのアンビルとクリンパの間で該端子に電線を圧着すると共に、該切断手段で該キャリアを切断して回収箱に導出させる端子圧着装置において、前記端子圧着装置本体に各アプリケータと各回収箱とに対する検知部を設け、各アプリケータと各回収箱とに被検知部を設け、アプリケータとセットで使用する回収箱との両被検知部を該検知部で検知して、アプリケータと回収箱との整合性を確認することを特徴とする。
【0029】
上記構成により、連鎖端子の材質毎にアプリケータが選択使用され、アプリケータ毎に専用のキャリア回収箱が選択使用される。例えば第一のアプリケータとそれに対応する第一の回収箱を端子圧着装置本体にセットすると同時に、第一のアプリケータと第一の回収箱との各被検知部が端子圧着装置本体側の検知部でそれぞれ検知される。両検知信号(電流)は例えば両検知部を接点としたループ回路を用いて報知回路やアプリケータ駆動手段に伝えることが可能である。例えば第一のアプリケータに異なる第二の回収箱を用いた場合は、第二の回収箱の被検知部が他の異なる検知部を作動させるから、ループ回路が完結せず、それによって例えば報知回路に続くブザーやランプ等の報知手段で作業者に異常を報知させたり、あるいはアプリケータ駆動手段を電気的に起動できないようにする。このように、第一のアプリケータには常に第一の回収箱がセットで用いられることになり、第一のアプリケータで加工した材質のキャリアチップ(切断チップ)は必ず第一の回収箱に回収され、これにより、材質違いのキャリアチップが混入する心配がなくなる。
【0030】
請求項2に係る端子圧着装置の端子キャリア回収構造は、請求項1記載の端子圧着装置の端子キャリア回収構造において、前記アプリケータと回収箱とが整合しない場合に、前記アプリケータ駆動手段を駆動できないようにしたことを特徴とする。
【0031】
上記構成により、アプリケータと回収箱との両検知部の検知信号(電流)を例えばループ回路を用いてアプリケータ駆動手段に伝えることが可能であり、例えば第一のアプリケータに異なる第二の回収箱を用いた場合は、第二の回収箱の被検知部が他の異なる検知部を作動させるから、ループ回路が完結せず、それによってアプリケータ駆動手段が電気的に起動できなくなる。
【0032】
請求項3に係る端子圧着装置の端子キャリア回収方法は、アプリケータ駆動手段を有する端子圧着装置本体にアプリケータを装着し、該アプリケータの切断手段で連鎖端子のキャリアから端子を分離し、該アプリケータのアンビルとクリンパの間で該端子に電線を圧着すると共に、該切断手段で該キャリアを切断して回収箱に導出させる端子圧着装置の端子キャリア回収方法において、材質の異なる各連鎖端子を別々のアプリケータで切断及び圧着加工し、各アプリケータ毎に専用の回収箱を用いてキャリアの切断チップを回収し、端子圧着装置本体への回収箱のセット時にアプリケータと回収箱との整合性を端子圧着装置本体側の検知部とアプリケータと回収箱との被検知部とで確認することを特徴とする。
【0033】
上記構成により、連鎖端子の材質毎にアプリケータが選択使用され、アプリケータ毎に専用のキャリア回収箱が選択使用される。例えば第一のアプリケータとそれに対応する第一の回収箱を端子圧着装置本体にセットすると同時に、第一のアプリケータと第一の回収箱との各被検知部が端子圧着装置本体側の検知部でそれぞれ検知される。両検知信号(電流)は例えば両検知部を接点としたループ回路を用いて報知回路やアプリケータ駆動手段に伝えることが可能である。例えば第一のアプリケータに異なる第二の回収箱を用いた場合は、第二の回収箱の被検知部が他の異なる検知部を作動させるから、ループ回路が完結せず、それによって例えば報知回路に続くブザーやランプ等の報知手段で作業者に異常を報知させたり、あるいはアプリケータ駆動手段を電気的に起動できないようにする。このように、第一のアプリケータには常に第一の回収箱がセットで用いられることになり、第一のアプリケータで加工した材質のキャリアチップ(切断チップ)は必ず第一の回収箱に回収され、これにより、材質違いのキャリアチップが混入する心配がなくなる。
【0034】
請求項4に係る端子圧着装置の端子キャリア回収方法は、請求項3記載の端子圧着装置の端子キャリア回収方法において、同一材質で大きさや形状の異なる連鎖端子を加工する複数のアプリケータに同一種類の回収箱を共通で使用することを特徴とする。
【0035】
上記構成により、例えば同一種類の材質の連鎖端子を加工する複数のアプリケータを同時ではなく別々に一つずつ使用する場合に、回収箱は一つで済み、回収箱の数が削減される。複数のアプリケータは大きさ形状の異なるものであってもよい。
【発明の効果】
【0036】
請求項1記載の発明によれば、連鎖端子の材質毎にアプリケータに専用のキャリア回収箱が使用されるから、回収箱への異材質のキャリアチップの混入が確実に防止され、キャリアチップのリサイクル性が向上する。また、別体のキャリア切断機を用いる必要がないから、端子圧着装置が小型化、低コスト化される。
【0037】
請求項2記載の発明によれば、アプリケータに専用でない他の異なるキャリア回収箱を用いた場合に、端子圧着装置を起動することができないから、異材質のキャリアチップの混入が一層確実に防止され、キャリアチップのリサイクル性が一層向上する。
【0038】
請求項3記載の発明によれば、連鎖端子の材質毎にアプリケータに専用のキャリア回収箱が使用されるから、回収箱への異材質のキャリアチップの混入が確実に防止され、キャリアチップのリサイクル性が向上する。また、別体のキャリア切断機を用いる必要がないから、端子圧着装置が小型化、低コスト化される。
【0039】
請求項4記載の発明によれば、同一材質の連鎖端子を加工する複数のアプリケータにキャリア回収箱を共通で用いて、回収箱の数を削減することができるから、回収箱の管理工数や収納スペースが削減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
図1〜図3は、本発明に係る端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法の一実施形態を示すものである。
【0041】
この端子圧着装置1は、従来同様に、端子17(171〜173)の種類毎に選択して使用されるアプリケータ2(21〜23)と、アプリケータ2を載置固定する基台21と、アプリケータ2のラム3を昇降駆動させる駆動手段4と、アプリケータ2で切断した横連鎖端子10(101〜103)のキャリアチップ)48(481〜483)を回収する基台上の回収箱20(201〜203)とを備えると共に、アプリケータ2と回収箱20とに相互の整合性を検知させるための被検知部としての突起22(221〜223),23(231〜233)を設け、基台21にアプリケータ2と回収箱20との各突起22,23を検知する検知部としてのセンサ24(241〜246)を設けて、アプリケータ2と回収箱20とを常にセットで使用するようにしたものである。
【0042】
アプリケータ2は、従来同様に、ラム3を昇降自在に支持するフレーム5と、ラム2に固定されたクリンパ6と、クリンパ6に対向して下側に配置されたアンビル7と、ラム2の上端に設けられた円板状のシャンク8と、ラム3の昇降に伴って進退する端子送り爪9と、横連鎖端子10を端子リール11(図4)からアンビル7まで水平に案内する端子ガイド12と、端子圧着前に横連鎖端子10のキャリア15(図7)から端子17を切り離す切断手段35(図8)とを備えている。
【0043】
横連鎖端子10の端子17を切り離したキャリア15(図7)の切断は、同じ切断手段35(図8)の側端のエッジ部(刃部)33,34で端子圧着前に行わせてもよく、あるいはアプリケータ2に設けた別の切断手段(図示せず)で端子圧着後に行わせてもよい。別の切断手段はシャーブレード30の側端のエッジ部(刃部)33,34を有したものである。何れの切断手段35もラム3の下降動作によってキャリア15を切断(剪断)するものであることが好ましい。
【0044】
従来同様の切断手段35では、横連鎖端子10のキャリア15の繋ぎ片16(図7)とキャリア自体を切断し、キャリアチップ48を回収箱20に排出すると共に、クリンパ6とアンビル7の間で端子17に電線18を圧着する。上記別の切断手段では、横連鎖端子10のキャリア15の繋ぎ片16(図7)を切断し、クリンパ6とアンビル7の間で端子17に電線18を圧着した後、キャリア自体を切断してキャリアチップ48を回収箱20に排出する。
【0045】
切断手段として、従来例の特許文献2に記載されたような、アプリケータ2のラム3の昇降に伴ってカムとリンクの駆動で略L字状のシャーブレードを回動させつつ昇降させて連鎖端子10の繋ぎ片16を切断する手法を用いることも可能である。
【0046】
また、横連鎖端子10,10′(図7)ではなく、キャリア15に直列な各端子の側端を繋ぎ片で連結した縦連鎖端子を用いて、キャリア15をアプリケータ2の切断手段35でチップ状に切断することも可能である。
【0047】
端子圧着装置1の駆動手段4は、従来同様に、ラム2の上端のシャンク8に側方からスライド係合するフック13と、フック13に連結したシリンダロッドを有する垂直な油圧又は空圧式のシリンダ(図示せず)と、シリンダを固定するフレーム(図示せず)とを備えている。シリンダに代えて、偏心した水平ロッドを有するクランク軸(図示せず)と、ロッドに連結されて、シャンク8に係合するフック13と、クランク軸を駆動するモータ(図示せず)とを備えた駆動手段を用いることもある。少なくとも駆動手段4と、駆動手段4を支持するフレームと、アプリケータ2を載置セットする水平な基台21とで端子圧着装置本体が構成される。
【0048】
図1の形態は、第一の種類のアプリケータ21と第一の回収箱201とを用いており、第一のアプリケータ21の底部の水平な基板26の下面の左端に第一の突起221が下向きに設けられ、第一の回収箱201の底壁の下面の左端に第一の突起231が下向きに設けられている。第一のアプリケータ21及び第一の回収箱201は共に記号A又はNo1の識別マーク271,281有している。記号ではなく色による識別マーク(色別マーク)を用いることも可能である。
【0049】
アプリケータ21を載置する端子圧着装置1の基台21には、アプリケータ21の基板26の下側位置において、アプリケータ2(21〜23)の種類に関係なく共通で複数(本例で三つ)の検知部としてのセンサ(マイクロスイッチ)241〜243が等ピッチで並列に且つ上向きに設けられている。図1で左から第一のセンサ241,第二のセンサ242,第三のセンサ243と呼称する。
【0050】
基台21の上面に沿って水平方向の真直なスリット状の第一の溝部25が設けられ、溝部25内に各センサ241〜243の作動片24aが斜め上向きに突出している。作動片24aは下向きに押されてセンサ内の可動接点と固定接点(図示せず)を相互に接触させるためのものである。
【0051】
図1の第一のアプリケータ21は水平な基板26の下面において左端の第一のセンサ241に対応する位置に矩形板状の第一の突起221を有している。アプリケータ21を基台21の上の定位置にセットした状態(基板26が基台21に接触した状態)で、第一の突起221が第一のセンサ241の作動片24aを下向きに押して第一のセンサ241をオンさせる。突起221はスリット状の第一の溝部25の内幅よりも薄肉に形成され、溝部内にスムーズに進入する。突起221と溝部25の形状は他のアプリケータ22,23の突起222,223についても同様である。
【0052】
アプリケータ21に隣接(近接)して回収箱20のセット位置において基台21にスリット状の第二の溝部29が設けられ、第二の溝部内に前記同様の複数(三つ)の検知部としてのセンサ244〜246が等ピッチで並列に且つ上向きに設けられ、各センサ244〜246は溝部内で斜め上向きに突出した作動片24aを有し、各作動片24aは下向きに押されてセンサ内の可動接点を固定接点(図示せず)に接触させる。図1で第二の溝部29の左から第四のセンサ244,第五のセンサ245,第六のセンサ246と呼称する。
【0053】
第四のセンサ244は前記第一のセンサ241にループ状の第一の回路501で接続され、第五のセンサ245は前記第二のセンサ242にループ状の第二の回路502で接続され、第六のセンサ246は前記第三のセンサ243にループ状の第三の回路503で接続されている。
【0054】
各回路50(501〜503)は分岐線50aで端子圧着装置1の起動回路(図示せず)に接続されている。起動回路が各回路50で接続されないと、作業者が起動ボタンを押しても端子圧着装置1の駆動手段4が作動しない。第一のセンサ241と第四のセンサ244が共にオンになった時に第一の回路501が通電され、第二のセンサ242と第五のセンサ245が共にオンになった時に第二の回路502が通電され、第三のセンサ243と第五のセンサ245が共にオンになった時に第三の回路503が通電される。
【0055】
第一の回収箱201には底壁の下面の左端位置において矩形板状の第一の突起231が下向きに設けられている。突起231は第二の溝部29の内幅よりも薄肉に形成され、回収箱201を定位置に配置した際に突起231は溝部内にスムーズに進入する。これは他の回収箱202,203の突起232,233についても同様である。第一の回収箱201の突起231は第四のセンサ244の作動片24aを下向きに押して第四のセンサ244をオンさせる。
【0056】
各回収箱20は記号28の位置する側を手前にしてセットすることで、突起23が溝部29内の正規の位置に進入し、回収箱20が傾きなく水平に支持される。回収箱20を前後逆に配置した場合は、突起23が基台21の上面に当接して回収箱20が傾くことで、作業者が逆置きに気づく。
【0057】
第一のアプリケータ21と第一の回収箱201とを定位置にセットで用いることで、第一のセンサ241と第四のセンサ244とがオンし、第一の回路501がループ状に接続されて(ループ回路となって)、起動回路が完結し、起動ボタン(図示せず)の押圧操作で端子圧着装置1が起動し、駆動手段4が作動してアプリケータ21のラム3が昇降し、切断手段35(図8)で連鎖端子101のキャリア15(図7)が切断され、アンビル7とクリンパ6で端子171に電線18が圧着され、キャリアチップ481が回収箱201に回収される。
【0058】
第一のアプリケータ21において他の回収箱202,203を間違えて用いた場合には、回収箱20の突起23の位置が違うことで、第4のセンサ244がオンせず、オフのままであり、第一の回路501がループ状に完結しないので、起動回路が遮断されたままで、起動ボタンを押しても端子圧着装置1の起動が行われない。なお、起動回路の断続は、センサ24の信号でリレー(図示せず)を駆動して行わせたり、センサ24の信号を制御部(図示せず)に伝えて制御部の指示で行わせてもよい。
【0059】
図2の第二の種類のアプリケータ22は、図1の第一のアプリケータ21におけるとは異なる材質の端子172を圧着するためのものであり、その材質のキャリアチップ専用の第二の回収箱202を用いて、連鎖端子102のキャリアチップ482の回収を行っている。端子172の大きさ形状は図1のアプリケータ21における端子171と異なる場合が多いが同一の場合もあり得る。あくまでも端子17の材質に応じてアプリケータ2を変更し、変更したアプリケータ2に専用の回収箱20を使用する。第二の回収箱202の大きさ形状は図1の第一の回収箱201と同じである。
【0060】
図2のアプリケータ22と回収箱202とには記号B又はNo2の識別マーク272又は図1のアプリケータ21におけるとは異なる色の識別(色別)マークが施されている。第二のアプリケータ22の基板26には左端から少しずれた位置に矩形板状の第二の突起222が下向きに設けられ、突起222は基台21の第一の溝部25内の中央の第二のセンサ242に対応している。第二の回収箱202の底壁には左端からずれた中央位置に矩形板状の突起232が下向きに設けられ、突起232は基台21の第二の溝部29内の中央の第五のセンサ245に対応している。
【0061】
第二のアプリケータ22と回収箱202とを基台21の定位置にセットすると、第二のアプリケータ22の突起222が基台21の第一の溝部25に進入して第二のセンサ242の作動片24aを下向きに押して第二のセンサ242をオンさせると共に、第二の回収箱202の突起232が基台21の第二の溝部29に進入して第五のセンサ245の作動片24aを下向きに押して第五のセンサ245をオンさせる。これにより、第二の回路502がループ状に接続され(ループ回路となり)、端子圧着装置1の起動回路が接続されて、第二のアプリケータ22が作動可能となる。回収箱20を間違えた場合、例えば表示Bの回収箱202を使うところを図1の表示Aの回収箱201を使った場合は、第二の回路502がループ状に完結せず、端子圧着装置1が起動されない。
【0062】
図3の第三の種類のアプリケータ23は、図1,図2の各アプリケータ21,22とは異なる材質の端子173を圧着するためのものであり、その材質のキャリアチップ専用の第三の回収箱203を用いて、連鎖端子103のキャリアチップ483の回収を行っている。端子173の大きさ形状は図1,図2のアプリケータ21,22における端子171,172と異なる場合が多いが同一の場合もあり得る。あくまでも端子17の材質に応じてアプリケータ2を変更し、変更したアプリケータ2に専用の回収箱20を使用する。第三の回収箱203の大きさ形状は上記第一,第二の回収箱201,202と同じである。
【0063】
図3のアプリケータ23と回収箱203には記号C又はNo3の識別マーク273又は図1,図2の各アプリケータ21,22におけるとは異なる色の識別(色別)マークが施されている。第三のアプリケータ23の基板26には左端からかなりずれた位置に矩形板状の第三の突起223が下向きに設けられ、突起223は基台21の第一の溝部25内の第三のセンサ243に対応している。第三の回収箱203の底壁には右端位置に矩形板状の突起233が下向きに設けられ、突起233は基台21の第二の溝部29内の右端の第六の突起246に対応している。
【0064】
第三のアプリケータ23と回収箱203とを基台21の定位置にセットすると、第三のアプリケータ23の突起223が基台21の第一の溝部25に進入して第三のセンサ243の作動片24aを下向きに押して第三のセンサ243をオンさせると共に、第三の回収箱203の突起233が基台21の第二の溝部29に進入して第六のセンサ246の作動片24aを下向きに押して第六のセンサ246をオンさせる。これにより、第三の回路503がループ状に接続され(ループ回路となり)、端子圧着装置1の起動回路が接続されて、第三のアプリケータ23が作動可能となる。回収箱20を間違えた場合、例えば表示Cの回収箱203を使うところを図1,図2の表示A,Bの回収箱201,202を使った場合は、第三の回路503がループ状に完結せず、端子圧着装置1を起動することができない。
【0065】
このように、材質の異なる端子17(171〜173)に対応してアプリケータ2(21〜23)とセットで回収箱20(201〜203)を用いることで、端子圧着前ないし圧着後の連鎖端子10(101〜103)のキャリア15の切断チップ48(481〜483)を異材質の混入なく材質毎に回収することができる。
【0066】
以下に上記各アプリケータ2と各回収箱20に対する各検知手段22〜24を含む端子圧着装置1の作用を補足説明する。端子圧着装置1の作用は従来と同様である。
【0067】
端子圧着装置(端子圧着装置本体)1に対するアプリケータ2の装着は、駆動手段4のフック13にラム3の上端のシャンク8をスライド式に係合させると共に、下側の基板26を端子圧着装置本体の基台21に固定することで行われ、アプリケータ2の離脱はその逆の操作で行われる。
【0068】
図1において、アプリケータ2のラム3は上死点にあり、アンビル7上には圧着済みの電線18付きの端子17が載置され、電線付きの端子17は無端ベルト上のクランプ(図示せず)又は作業者の手で把持されてアプリケータ2から排出される。
【0069】
図1の状態から端子圧着装置1の駆動手段4でラム3が下降され、ラム3と一体にクリンパ6が下降する。ラム3の下降に伴ってラム3のカム39がフォロア40をシャフト41と共に外向きに押しやり、リンク42がばね43の付勢に抗して端子送り方向に回動し、端子送り爪9がキャリア15(図7)の孔部47に係合した状態で連鎖端子10を端子一ピッチ分移動させ、端子17をアンビル7の上に供給する。揺動リンク42と端子送り爪9とで端子送り手段49が構成される。
【0070】
クリンパ6の下降に伴ってキャリア15の繋ぎ片16(図7)が切断され、端子17がキャリア15から切り離され、その状態でクリンパ6が端子17の圧着片45を加締めて電線18の端末の露出した導体(芯線部)に圧着接続する。端子17を切り離したキャリア15は切断手段35(図8)で同時ないし切り離し後にチップ状に切断され、ガイド板等のガイド経路(図示せず)を通って回収箱20に回収される。
【0071】
圧着作業の途中で回収箱20内のキャリアチップ48が一杯になった場合は、作業を一時停止して同じ表示27の回収箱20に交換し、キャリアチップ入りの回収箱20はそのままの状態で材料メーカーの回収場所に置いておくことが好ましい。アプリケータ2は同一種類のものを複数配置することもあり、回収箱20は同一種類のものを複数個用意しておくことが好ましい。
【0072】
また、異なる形状で同一の材料の連鎖端子10を加工する各アプリケータ2には同一種類の回収箱20を共通で使用することで、回収箱20の数を削減させることができる。この場合、各アプリケータ2の突起22は同じ位置に配設され、同じセンサ24で検知される。
【0073】
なお、上記実施形態においては、三種類のアプリケータ2と回収箱20を用いた例で説明したが、アプリケータ2と回収箱20の種類はこれに限らず、加工する端子17の材質に応じて二種類ないし四種類ないしそれ以上に設定することも可能である。
【0074】
四種類以上の場合は、例えば回収箱20の突起23やそれに対応するセンサ24の位置を図1〜図3の突起23と平行に回収箱20の底壁の中央又は向かって後端側に配列することが可能である。アプリケータ2の基板26の突起22やそれに対応するセンサ24は図1〜図3の突起22の配列の延長上に配置してもよく、図1〜図3の突起22と平行に配列してもよい。また、各突起の形状は矩形板状に限るものではなく、円柱状等とすることも可能である。
【0075】
また、アプリケータ2の突起22の位置は基板26の底面でなく側面等であってもよく、その場合、センサ24は基台21の溝部25内ではなく基台21の上面等に水平に配置される。また、回収箱20の突起23の位置も底壁に限らず側壁であってもよく、その場合、センサ24は基台21の溝部29内ではなく基台21の上面等に水平に配置される。また、回収箱20を基台21ではなくアプリケータ2の基板6に配置する場合は、回収箱20に対してセンサ24を基台21からブラケット等を介して突出して設けることが可能である。
【0076】
また、上記実施形態においては、アプリケータ2や回収箱20に検知用の突起22,23を設けたが、突起22,23に代えて凹部(図示せず)を設け、センサ24の作動片24aが凹部に進入してオフとなった際に回路50がループ状に接続されて、起動回路が接続されるようにすることも可能である。回収箱20に突起23を設け、アプリケータ2に凹部(図示せず)を設けたり、その逆で回収箱20に凹部(図示せず)を設け、アプリケータ2に突起22を設けることも可能である。
【0077】
また、上記実施形態においては、センサ24としてマイクロスイッチを用いたが、これに代えてリミットスイッチや近接スイッチや光センサ等を用いることも可能である。光センサを用いる場合は、例えば基台21の溝部25,29内に投光部と受光部(図示せず)を平行に配置し、投光部で照射した光を図1〜図3のアプリケータ2の突起22で遮断して光センサをオンさせることが可能である。また、各センサ24をオンさせる代わりにオフさせることで、端子圧着装置1の起動回路を接続させるようにすることも可能である。
【0078】
また、セットで使用するアプリケータ2と回収箱20に同じ色を施し、色識別センサでアプリケータ2と回収箱20の色を確認して、同じ色の場合にループ回路が構成されて、起動回路が起動可能となるようにすることも可能である。
【0079】
また、上記実施形態においては、アプリケータ2と回収箱20とが整合しない場合に、端子圧着装置1の駆動手段4を起動できないようにしたが、その代わりに作業者に回収箱20が異品であることをランプの点滅やブザーの音等で報知するようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明に係る端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法の一実施形態を示す正面図である。
【図2】同じく材質の異なる第二の連鎖端子に対応した第二のアプリケータとキャリア回収箱を用いた端子圧着装置を示す正面図である。
【図3】同じく材質の異なる第三の連鎖端子に対応した第三のアプリケータとキャリア回収箱を用いた端子圧着装置を示す正面図である。
【図4】従来の端子圧着装置の端子キャリア回収構造及び端子キャリア回収方法の一形態を示す端子圧着前の状態の正面図である。
【図5】従来の端子圧着装置の端子圧着直前の状態を示す正面図である。
【図6】従来の端子圧着装置の端子圧着前の状態を示す側面図である。
【図7】(a)は片側連鎖端子の一例、(b)は両側連鎖端子の一例をそれぞれ示す平面図である。
【図8】(a)はアプリケータのキャリア切断手段の一例を示す要部を断面とした側面図、(b)は同じく切断手段を示す背面図である。
【図9】従来のキャリア切断機の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0081】
1 端子圧着装置
2(21〜23) アプリケータ
4 駆動手段
6 クリンパ
7 アンビル
10(101〜103) 連鎖端子
15 キャリア
17 端子
20(201〜203) 回収箱
221〜223,231〜233 突起(被検知部)
241〜246 センサ(検知部)
35 切断手段
481〜483 キャリアチップ(切断チップ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケータ駆動手段を有する端子圧着装置本体にアプリケータを装着し、該アプリケータの切断手段で連鎖端子のキャリアから端子を分離し、該アプリケータのアンビルとクリンパの間で該端子に電線を圧着すると共に、該切断手段で該キャリアを切断して回収箱に導出させる端子圧着装置において、
前記端子圧着装置本体に各アプリケータと各回収箱とに対する検知部を設け、各アプリケータと各回収箱とに被検知部を設け、アプリケータとセットで使用する回収箱との両被検知部を該検知部で検知して、アプリケータと回収箱との整合性を確認することを特徴とする端子圧着装置の端子キャリア回収構造。
【請求項2】
前記アプリケータと回収箱とが整合しない場合に、前記アプリケータ駆動手段を駆動できないようにしたことを特徴とする請求項1記載の端子圧着装置の端子キャリア回収構造。
【請求項3】
アプリケータ駆動手段を有する端子圧着装置本体にアプリケータを装着し、該アプリケータの切断手段で連鎖端子のキャリアから端子を分離し、該アプリケータのアンビルとクリンパの間で該端子に電線を圧着すると共に、該切断手段で該キャリアを切断して回収箱に導出させる端子圧着装置の端子キャリア回収方法において、
材質の異なる各連鎖端子を別々のアプリケータで切断及び圧着加工し、各アプリケータ毎に専用の回収箱を用いてキャリアの切断チップを回収し、端子圧着装置本体への回収箱のセット時にアプリケータと回収箱との整合性を端子圧着装置本体側の検知部とアプリケータと回収箱との被検知部とで確認することを特徴とする端子圧着装置の端子キャリア回収方法。
【請求項4】
同一材質で大きさや形状の異なる連鎖端子を加工する複数のアプリケータに同一種類の回収箱を共通で使用することを特徴とする請求項3記載の端子圧着装置の端子キャリア回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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