説明

端末接続装置、端末接続システム、端末接続装置の接続方法及び端末への接続プログラム

【課題】受信した接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数端末の中から接続する端末を選択する端末接続装置、端末接続システム、端末接続装置の接続方法、及び端末への接続プログラムを提供する。
【解決手段】接続要求信号を受信すると(S91:YES)、前記通接続要求の通信の種別に対応可能な端末があるかが判定される(S93)。対応可能な端末があると判定されると(S95:YES)、該対応可能と判定された端末に着信通知を送信する(S101)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信の種別の異なる複数端末の中から接続する端末を選択する端末接続装置、端末接続システム、端末接続装置の接続方法及び端末への接続プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般にIP電話の呼接続制御には、SIP(Session Initiation Protocol)と呼ばれるプロトコル体系が使用されている。SIPでは、端末を識別するIDとしてSIPアドレスが使用される。端末とSIPアドレスとを1対1に対応させることによって端末間の通信が可能なる。
【0003】
ところで、1つのSIPアドレスを複数端末に割り当て、状況に応じて複数の端末を使い分けることが望まれている。そこで、一つの方法として、複数端末の上位に仮想端末を設置し、前記仮想端末に前記複数端末の現在の利用状況(以下では、「プレゼンス情報」という。)を登録し、接続要求を受信した際に接続する端末を、前記プレゼンス情報を参照して選択する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−354562号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、接続要求の通信の種別と、プレゼンス情報を参照して選択された端末が取り扱い可能な通信の種別との不整合が生じることがある。このような場合、これら端末間での通信が不能となる場合もある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、受信した接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数端末の中から接続する端末を選択する端末接続装置、端末接続システム、端末接続装置の接続方法、及び端末への接続プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第一の態様の端末接続装置では、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置であって、制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて、前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにおいて、対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された前記端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップとを実行する。
【0008】
この場合の端末接続装置では、接続要求の通信の種別に応じて接続する端末が選択されるので、接続要求の通信の種別と、選択された端末が取り扱い可能な通信の種別との不整合が生じるのを未然に防ぐことができる。
【0009】
本態様の端末接続装置では、前記制御部は、前記第1判定ステップにおいて、受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在すると判定され、かつ、該端末が複数存在する場合、前記端末接続装置の第2登録部に予め登録されている通信の種別毎に接続する端末の優先順位を示す優先順位情報に基づいて、前記接続要求の前記通信の種別に対応可能な複数の前記端末の中から接続する端末を選択する第1選択ステップを更に実行し、前記通信制御ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末と前記他端末との通信を成立させるようにしても良い。この場合の端末接続装置では、接続要求の通信の種別に対応可能な端末が複数存在している場合、前記複数端末間に優先順位を付けることができるので、ユーザは、例えば最も利用した端末を優先的に利用できる。
【0010】
本態様の端末接続装置では、前記制御部は、前記端末接続装置の第3登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末の現在の利用状況を示すプレゼンス情報に基づいて、前記第1選択ステップで選択された前記端末への接続が可能か否かを判定する第2判定ステップをさらに実行し、前記第2判定ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末への接続が可能と判定された場合、前記通信制御ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末と前記他端末との通信を成立させるようにしても良い。この場合の端末装置では、端末の現在の利用状況(プレゼンス情報)によって接続する端末を選択することができるので、例えば接続要求をオフラインで利用できない状況下の端末に転送してしまい、通話不能となることを未然に防止できる。
【0011】
本態様の端末接続装置では、前記制御部は、前記受信ステップにおいて、前記他端末から通信の種別が音声・画像通信での接続要求を受信し、前記第1判定ステップにおいて前記音声・画像通信に対応可能な端末が存在しないと判定された場合、又は前記第2判定ステップにおいて、前記第1選択ステップで選択された前記音声・画像通信に対応可能な端末への接続が可能でないと判定された場合、音声通信可能な端末が存在するか否かを判定する第3判定ステップを実行し、前記第3判定ステップにおいて音声通信可能な端末が存在すると判定された場合、前記通信制御ステップにおいて、音声通信可能な前記端末と前記他端末との通信を成立させるようにしても良い。この場合の端末接続装置では、音声・画像通信に対応可能な端末が存在しない場合又は存在していてもオフライン等の理由で利用できない状況であっても、音声通信に対応可能な端末があれば該端末に接続されるので、通信機会の損失を未然に防ぐことができる。
【0012】
本態様の端末接続装置では、前記制御部は、種類の異なる複数の前記端末にワイヤレス端末が含まれる場合であって、前記ワイヤレス端末が放射する電波の受信電界強度を前記端末接続装置に接続されているルータから受信する受信電界強度受信ステップと、前記受信電界強度受信ステップにおいて受信した前記受信電界強度が所定値以下であるか否かを判定する受信電界強度判定ステップと、前記第1選択ステップにおいて、前記ワイヤレス端末が前記他端末と通信を成立させる端末に選択され、かつ、前記受信電界強度判定ステップにおいて前記受信電界強度が所定値以下であると判定された場合には、前記接続要求の前記通信種別に対応可能で、かつ、前記ワイヤレス端末より前記優先順位が下位である端末の中から前記他端末との通信を成立させる端末を選択する第2選択ステップとをさらに実行し、前記通信制御ステップにおいて、前記第2選択ステップで選択された端末と前記他端末との通信を成立させるようにしても良い。この場合の端末接続装置では、ワイヤレス端末が接続先に選択された場合であっても、前記ワイヤレス端末の電波状態によっては他の端末が接続先に選択し直されるので、接続要求を転送したワイヤレス端末が電波状況の悪化により通信に適さない状況に陥ることを未然に防ぐことができる。
【0013】
本態様の端末接続装置では、前記制御部は、種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別の前記第1登録部への登録及び種類の異なる複数の前記端末間の前記優先順位の前記第2登録部への登録の少なくとも1つを受け付ける受付ステップをさらに実行するようにしても良い。この場合の端末接続装置では、ユーザは通信の種別の登録及び端末の優先順位の登録の少なくとも1つを、例えば、前記ユーザの所有する端末から登録することができるので便利である。
【0014】
本発明の第二の態様の端末接続システムでは、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバと、前記SIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置とからなる端末接続システムであって、前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信手段と、前記受信手段によって前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定手段と、前記判定手段によって対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された前記端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御手段とを備える。
【0015】
この場合の端末接続システムでは、接続要求の通信の種別に応じて接続する端末が選択されるので、接続要求の通信の種別と、選択された端末が取り扱い可能な通信の種別との不整合が生じるのを未然に防ぐことができる。
【0016】
本発明の第三の態様の接続方法では、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置の接続方法であって、前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップとを備える。
【0017】
この場合の接続方法では、接続要求の通信の種別に応じて接続する端末が選択されるので、接続要求の通信の種別と、選択された端末が取り扱い可能な通信の種別との不整合が生じるのを未然に防ぐことができる。
【0018】
本発明の第四の態様の端末への接続プログラムでは、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末との接続をコンピュータに実行させるための端末への接続プログラムであって、前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、前記受信ステップにおいて、前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定ステップと、前記判定ステップで対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップとを備える。
【0019】
この場合の接続プログラムでは、端末接続装置の各処理手段としてコンピュータを機能させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】端末接続システム1の概要を示す模式図である。
【図2】端末接続装置5の電気的構成を示す模式図である。
【図3】端末3,端末61の電気的構成を示す模式図である。
【図4】端末63の電気的構成を示す模式図である。
【図5】HDD54に登録される端末の登録情報のリストを示す模式図である。
【図6】登録要求処理を示すフローチャートである。
【図7】登録要求処理時における登録画面を示す模式図である。
【図8】着呼処理1を示すフローチャートである。
【図9】着呼処理1のシーケンス図である。
【図10】着呼処理2を示すフローチャートである。
【図11】設定要求処理を示すフローチャートである。
【図12】登録情報テーブル401の一例を示す模式図である。
【図13】端末登録画面421の一例を示す模式図である。
【図14】設定要求処理終了後にHDD54に登録される端末の登録情報のリストを示す模式図である。
【図15】第4実施の形態に係る端末接続装置50の電気的構成を示す模式図である。
【図16】着呼処理3を示すフローチャートである。
【図17】発呼処理時のシーケンス図である。
【図18】端末接続装置5と端末61、端末63、及び端末65の接続形態の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の端末接続装置について、図面を参照して説明する。なお、これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置、端末の構成、各種処理のフローチャートなどは、特に特定的な記載がない限り、単なる説明例である。
【0022】
はじめに、第1実施の形態に係る端末接続装置を説明する。図1に示すように、端末接続システム1は、インターネット2に接続された端末3とSIPサーバ4、SIPサーバ4にイーサネット(登録商標)接続された端末接続装置5、及び端末接続装置5にLAN接続された3台の端末61、端末63、端末65、及びアクセスポイントを備える無線LANルータ7から構成される。端末接続装置5、端末61、端末63、及び端末65は、ユーザ6によって所有されている。端末3は、ユーザ9によって所有されている。本実施の形態に係る端末接続システム1では、IP電話機能を実現するための呼制御プロトコルとして、SIP(Session Initiation Protocol)が用いられる。
【0023】
ユーザ6及び9には、ユーザを識別するための識別情報が割り当てられている。SIPにおいては「SIPアドレス」が識別情報に相当する。ユーザは、SIPアドレスを指定して特定ユーザの端末を呼び出すことによって、特定のユーザと通信を行うことが可能となる。図1に示す例では、ユーザ9の端末3には、SIPアドレス「hanako@hoge.co.jp」が割り当てられている。端末接続装置5には、SIPアドレス「taro@hogehoge.co.jp」が割り当てられている。また、端末61、端末63及び端末65には、端末接続装置5が端末を識別するためのIDである識別ID「011」、「012」、及び「013」がそれぞれ割り当てられている。
【0024】
次に、SIPサーバ4について説明する。本実施の形態では、SIPサーバ4の機能のうちレジスタ機能及びプロキシ機能について概説する。しかしながら、他の機能(相手のSIP UAの移動先を調べる機能(リダイレクト機能))を備えていても良い。
【0025】
はじめに、SIPサーバ4が備えるレジスタ機能について概説する。端末3及び端末接続装置5は、SIPサーバ4に対してIPアドレスを含む情報の登録を要求する信号(以下、「登録要求信号(REGISTER)」という。)を送信する。SIPサーバ4は、登録要求信号(REGISTER)を受信すると、端末3及び端末接続装置5のSIPアドレスと、前記SIPアドレスと一対一に対応付けられているIPアドレスとを登録し管理する。登録された端末から通話の開始を要求するための信号(以下、「接続要求信号(Invite)」という。)を受信すると、SIPサーバ4は、登録された端末間の通信を実行させる。一方、IPアドレスが登録されていない端末から接続要求信号(Invite)を受信した場合には、SIPサーバ4は、接続要求信号(Invite)を送信した端末と接続要求先の端末との通信を実行させない。
【0026】
次に、SIPサーバ4が備えるプロキシ機能について概説する。SIPサーバ4は、登録された端末から接続要求信号(Invite)を受信すると、指定されたSIPアドレスに基づいて接続要求先のIPアドレスを調査し、受信した接続要求信号(Invite)を調査した端末に対して転送する。以降、SIPに基づき各端末から送信される信号を、通信相手である端末に転送する。このようにして所定の一連の通信手続きが完了すると、端末間での通信が可能となる。
【0027】
次に、端末接続装置5について説明する。端末接続装置5は、端末61、端末63、及び端末65から登録要求信号(REGISTER)を受信すると、識別IDを後述するハードディスク54(以下、「HDD」という)に記憶する。また、端末61、端末63、及び端末65から端末の情報を取得し、HDD54に登録情報(後述する)として記憶する。さらに、端末接続装置5は、SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信すると、前記登録情報に基づいて接続する端末を選択し、選択された端末にIPアドレスを割り当てた後に、SIPサーバ4に該IPアドレスを送信する。
【0028】
次に、端末3について説明する。端末3は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)である。ソフトフォンがインストールされており、インターネット2経由で端末61、端末63及び端末65と通信可能である。対応可能な通信の種別は、音声通信(IP電話)、画像・音声通信及びテキストメッセージ通信である。端末61は、端末3と同様にソフトフォンがインストールされたPCである。インターネット2経由で端末3と音声通信(IP電話)、画像・音声通信及びテキストメッセージ通信が可能である。端末63は、スマートフォンであり、無線アクセスポイントの機能を備える無線LANルータ7と無線通信を行うことによって端末接続装置5に接続される。音声通信(IP電話)及びテキストメッセージ通信が可能である。端末65は、固定電話であり、音声通信(IP電話)のみ可能である。ユーザ6は、端末3からの接続要求の通信の種別に応じてこれら端末を使い分けることができる。
【0029】
次に、図2を参照し、端末接続装置5の電気的構成について説明する。図2に示すように、端末接続装置5は、端末の情報の登録制御や端末間の呼制御等が実行されるCPU51、ブートプログラムやBIOSが記憶されるROM52、入力情報等が一時的に記憶されるRAM53、プログラムや前記登録情報等が登録されるHDD54を備えている。そして、CPU51とROM52、RAM53、及びHDD54とは、其々電気的に接続されている。CPU51は、ROM52、RAM53、及びHDD54の記憶領域に対してアクセスすることが可能となっている。
【0030】
HDD54は、識別ID登録領域542、通信種別登録領域543、優先順位登録領域544、プレゼンス登録領域545及び図示しないその他の領域をえている。識別ID登録領域542には、端末61、端末63、及び端末65のそれぞれの識別IDが登録される。通信種別登録領域543には、端末61、端末63、及び端末65が対応可能な通信の種別に関する情報が登録される。
【0031】
優先順位登録領域544には、端末3からの接続要求に対して接続する端末の優先順位が通信の種別毎に登録される。なお、以下では、優先順位が最も高い端末を第1優先端末、優先順位が2番目に高い端末を第2優先端末、優先順位が3番目に高い端末を第3優先端末という。プレゼンス登録領域545には、端末61、端末63、及び端末65の現在の利用状況が登録され、本実施の形態ではオンライン/オフライン情報が登録される。なお、プレゼンス情報を除くこれらの情報の各登録領域への登録は、後述する登録要求処理を実行することにより行われる。また、端末61及び端末63のプレゼンス情報は所定の時間(例えば、10分)毎に端末接続装置5が該端末にアクセスすることによって取得され、端末65は固定電話であるので、プレゼンス情報は常にオンラインである。
【0032】
端末接続装置5は、SIPサーバ4及び端末61、端末63、及び端末65に接続する為の通信モジュール57を備えている。通信モジュール57は、CPU51と電気的に接続されている。CPU51は、所望のデータをSIPサーバ4や端末61、端末63又は端末65に送信することが可能となっている。またCPU51は、SIPサーバ4や端末61、端末63及び端末65から受信されるデータを認識することが可能となっている。また、通信モジュール57は、アンテナ581を備える無線インターフェイス58(以下、「無線I/F」という。)と電気的に接続されており、無線LANルータ7(図1に示す)を介して端末63と無線通信を行う。
【0033】
端末接続装置5は、ディスプレイ551に画像を表示させることが可能な表示ドライバ55を備えている。CPU51と表示ドライバ55とは電気的に接続されている。また、表示ドライバ55とディスプレイ551とは電気的に接続されている。CPU51は、ディスプレイ551に所望の画像を表示させることが可能となっている。
【0034】
端末接続装置5は、キーボード561を介してユーザによって入力される情報を検出することが可能な入力ドライバ56を備えている。CPU51と入力ドライバ56とは電気的に接続されている。また、入力ドライバ56とキーボード561とは電気的に接続されている。CPU51は、キーボード561を介して入力される情報を認識することが可能となっている。
【0035】
次に、図3を参照し、端末3及び端末61の電気的構成について説明する。図3に示すように、端末3及び端末61は、端末接続装置5への端末情報の登録要求や通話のための通信制御が実行されるCPU71、CPU71の実行するプログラムやディスプレイ751に表示させる画像データ等が記憶されるROM72、送信されてきたデータ等を一時的に保存するRAM73を備えている。CPU71とROM72及びRAM73とは、其々電気的に接続されている。CPU71は、ROM72及びRAM73の記憶領域に対してアクセスすることが可能となっている。
【0036】
端末3及び端末61は、それぞれインターネット2及び端末接続装置5に接続する為の通信モジュール74を備えている。CPU71と通信モジュール74とは電気的に接続されている。CPU71は、所望のデータを送信することが可能となっている。またCPU71は、受信されるデータを認識することが可能となっている。
【0037】
端末3及び端末61は、本体外部に設置されたディスプレイ751と、画像をディスプレイ751に表示させることが可能な表示ドライバ75とを備えている。
CPU71と表示ドライバ75とは電気的に接続されている。表示ドライバ75とディスプレイ751とは電気的に接続されている。CPU71は、ディスプレイ751に所望の画像を表示させることが可能となっている。
【0038】
端末3及び端末61は、本体外部に設置されたキーボード761と、キーボード761を介してユーザによって入力される情報を検出することが可能な入力ドライバ76とを備えている。CPU71と入力ドライバ76とは電気的に接続されている。入力ドライバ76とキーボード761とは電気的に接続されている。CPU71は、キーボード761を介して入力される情報を認識することが可能となっている。
【0039】
次に、図4を参照して、端末63の電気的構成について説明する。図4に示すように、端末63は、端末接続装置5への端末情報の登録要求や通話のための通信制御が実行されるCPU81、CPU81の実行するプログラム等が記憶されるROM82、データ等を一時的に保存するRAM83、表示ドライバ84及び入力ドライバ85を備えている。そして、CPU81とROM82、RAM83、表示ドライバ84及び入力ドライバ85とは、其々電気的に接続されている。CPU81は、ROM82及びRAM83の記憶領域に対してアクセスすることが可能となっている。
【0040】
端末63は、タッチパネル841を備えている。タッチパネル841は、タッチパネル841に画像を表示させる表示ドライバ84及びユーザからタッチパネル841を介して入力される情報を検出することが可能な入力ドライバ85に電気的に接続されている。
【0041】
端末63は、端末接続装置5に接続する為の通信モジュール86を備えている。CPU81と通信モジュール86とは電気的に接続されている。また、通信モジュール86は、無線インターフェイス87(以下、「無線I/F」という。)と接続され、無線I/F87はアンテナ871に接続されている。CPU81は、所望のデータを端末接続装置5に送信することが可能となっている。またCPU81は、端末接続装置5から受信されるデータを認識することが可能となっている。なお、端末65の電気的構成については公知であるので詳しい説明は割愛する。
【0042】
次に、図5を参照して、端末接続装置5のHDD54に登録されている登録情報について説明する。図5は、HDD54に登録されている端末61、端末63及び端末65の登録情報を関連付けて模式的に表した登録テーブル40である。図4に示すように、登録テーブル40は、端末名と識別IDとの情報、対応可能な通信の種別情報、優先順位情報、及びプレゼンス情報から構成される。
【0043】
図5に示すように、端末61は、音声通信、音声・画像通信、及びテキストメッセージ通信に対応可能であることを示す。具体的には、端末61は、通信の種別が音声の場合第3優先端末であり、また通信の種別が音声・画像の場合第1優先端末であり、さらに通信の種別がテキストメッセージの場合では第1優先端末であることを示す。端末63は、音声通信及びテキストメッセージ通信に対応可能であることを示し、音声・画像通信には対応していないことを示す。具体的には、端末63は、通信の種別が音声の場合第1優先端末であり、通信の種別がテキストメッセージである場合第2優先端末であり、通信の種別が音声・画像の場合には「×」印に示されるように対応していないことを示す。端末65は、音声通信のみ対応可能であることを示す。具体的には、端末65は、通信の種別が音声である場合、第2優先端末であり、通信の種別が音声・画像及びテキストメッセージである場合には、「×」印で示されるようにこれら通信の種別には対応していないことを示す。プレゼンスは、3つの端末61、端末63及び端末65ともオンラインとなっており、利用可能状態であることを示す。
【0044】
点線41、点線42、及び点線43内の数字は、通信の種別毎に優先的に接続する端末の順位を表している。具体的には、点線41内の数字は、接続要求の通信の種別が音声通信である場合、第1優先端末が端末63、第2優先端末が端末65及び第3優先端末が端末61であることを示している。また、点線42内の数字は、接続要求の通信の種別が音声・画像通信である場合、第1優先端末が端末61であることを示し、端末63及び端末65は音声・画像通信に対応していないことを示す。さらに、点線43内の数字は、接続要求の通信の種別がテキストメッセージ通信である場合、第1優先端末が端末61、第2優先端末が端末63であることを示し、端末65はテキストメッセージ通信に対応していないことを示す。
【0045】
次に、図6を参照して、端末接続装置5のCPU51(図2に示す)にて実行される登録要求処理について説明する。なお、この処理は、ROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。図に示すように、登録要求処理では、図2に示すキーボード561から登録要求の指示を受け付けたかが判定される(S71)。登録要求の指示を受け付けていない場合(S71:NO)、S71に戻り、登録要求の受け付けが監視される。登録要求の指示を受け付けた場合(S71:YES)、図2に示すディスプレイ551に図示しないログオン画面を表示し、ユーザからのパスワード等の入力を待つ。パスワード等が入力されログオンが行われると(S73)、図2に示すディスプレイ551の画面上に図7に示す登録画面45が表示される(S75)。図7に示す登録画面45には、入力テーブル47が表示され、入力テーブル47には端末名(識別ID)、対応可能な通信の種別、及び「各項目を入力して下さい。」のメッセージと伴に入力テーブル47への入力が完了した際に押される完了ボタン49が表示される。この後、ユーザ6は、図2に示すキーボード561を介して端末毎に対応可能な通信の種別と、通信の種別毎の端末の優先順位とを入力テーブル47に入力する。
【0046】
次に、登録指示がなされたかが判定される(S77)。登録指示がない場合(S77:NO)、登録指示を監視する。一方、完了ボタン49が押されることにより登録指示がなされると(S77:YES)、各項目の入力情報がHDD54の各登録領域(図2に示す)にそれぞれ登録される(S79)。図2に示すディスプレイ551に図示しないログオフ画面が表示され、ログオフ指示があるかが判定される(S81)。ログオフ指示がない場合(S81:NO)、S81に戻り、ログオフ指示を監視する。一方、ログオフ指示がある場合(S81:YES)、ログオフを行い(S83)、処理を終了する。この処理により、HDD54に端末61、端末63、及び端末65の対応可能な通信の種別情報と、通信の種別毎の端末の優先順位情報とが登録される。なお、端末61及び端末63のプレゼンス情報は、登録要求処理の終了後、端末接続装置5が端末61及び端末63にアクセスすることにより取得され、プレゼンス登録領域545に登録される。また、端末65のプレゼンス情報は、常にオンラインとしてプレゼンス登録領域545に登録される。この処理によってHDD54に登録された端末の登録情報を模式的に表したのが図4に示す登録テーブル40である。
【0047】
次に、図8を参照して、端末接続装置5のCPU51にて実行される着呼処理1について説明する。なお、この処理は、ROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
【0048】
端末3からSIPサーバ4に対して接続要求信号(Invite)が送信されると、SIPサーバ4は端末接続装置5に接続要求信号(Invite)を転送する。図8に示すように、着呼処理1では、SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信したかが判定される(S91)。接続要求信号(Invite)を受信していない場合(S91:NO)、S91に戻り、継続しての接続要求信号(Invite)の受信が監視される。
【0049】
一方、接続要求信号(Invite)を受信した場合(S91:YES)、HDD54の通信種別登録領域543に登録されている登録情報を読み出し、接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかが判定される(S93)。なお、読み出された登録情報はRAM53に一時的に保存される。対応可能な端末が存在しないと判定された場合(S93:NO)、ステップS127に進む。一方、対応可能な端末が存在すると判定された場合(S93:YES)、第1優先端末への接続が可能かが判定される(S95)。
【0050】
具体的には、接続要求の通信の種別が音声通信の場合、CPU51は通信種別登録領域543にアクセスして音声通信に対応可能な端末の登録情報を読み出し、音声通信に対応可能な端末が存在するかを判定する(S93)。そして、音声通信に対応可能な端末が存在する場合(S93:YES)、優先順位登録領域544から音声通信に対応可能な端末の優先順位情報を読み出し、第1優先端末を特定する。最後に、プレゼンス登録領域545から第1優先端末のプレゼンス情報を読み出し、第1優先端末への接続が可能かを判定する(S95)。
【0051】
例えば、図5において、音声通信に対応可能な端末は存在し、点線41に示すように、第1優先端末が端末63、第2優先端末が端末65、第3優先端末が端末61であるので、第1優先端末を端末63と特定する。次に、端末63のプレゼンス情報は、「オンライン」であるので、第1優先端末である端末63への接続は可能であると判定する。
【0052】
次に、第1優先端末への接続が可能と判定されると(S95:YES)、発信側へ転送トーキを起動させ(S97)、第1優先端末にIPアドレスを割り当て、SIPサーバ4に割り当てたIPアドレスを送信する(S99)。
【0053】
SIPサーバ4は、受信したIPアドレスを端末3に転送する。IPアドレスを受信した端末3は、該IPアドレスを使用して、選択された端末への接続要求信号(Invite)をSIPサーバ4に送信する。接続要求信号(Invite)を受信したSIPサーバ4は端末接続装置5に接続要求信号(Invite)を転送する。
【0054】
SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信した端末接続装置5は、第1優先端末に着信通知を送信し(S101)、第1優先端末から応答があるかを判定する(S103)。応答がある場合(S103:YES)、ステップS125に進む。一方、応答がない場合(S103:NO)、第2優先端末への接続が可能かが判定される(S105)。具体的には、RAM53に一時的に保存されている端末の優先順位情報と、プレゼンス登録領域545から読み出された第2優先端末のプレゼンス情報とを参照して、第2優先端末への接続が可能かが判定される。
【0055】
第2優先端末への接続が可能と判定されると(S105:YES)、発信側へ転送トーキを起動させ(S107)、第2優先端末にIPアドレスを割り当て、該IPアドレスをSIPサーバ4に送信する(S109)。SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信すると、第2優先端末に着信通知を送信し(S111)、第2優先端末から応答があるかが判定される(S113)。応答がある場合(S113:YES)、ステップS125に進む。第2優先端末からの応答がない場合(S113:NO)、第3優先端末への接続が可能かが判定される(S115)。なお、前記判定の方法は、第2優先端末の場合と同じである。
【0056】
第3優先端末への接続が可能と判定されると(S115:YES)、発信側へ転送トーキを起動させ(S117)、第3優先端末にIPアドレスを割り当て、該IPアドレスをSIPサーバ4に送信する(S119)。SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信すると、第3優先端末に着信通知を送信し(S121)、第3優先端末から応答があるかが判定される(S123)。応答がある場合(S123:YES)、S125に進む。一方、応答がない場合(S123:NO)、S127に進む。S125では、通話の終了通知信号を受信したかが判定される。終了通知信号を受信していない場合(S125:NO)、S125に戻り、継続しての終了通知信号の受信が監視される。終了通知信号を受信した場合(S125:YES)、S91に戻り、継続しての接続要求信号(Invite)受信が監視される。一方、S127では、不在応答処理が行わる。具体的には、発信側へ留守電トーキを起動させ、発信側のユーザに留守番電話への登録を促す。次に、S91に戻り、継続しての接続要求信号(Invite)受信が監視される。
【0057】
次に、図9に示すシーケンス図を参照して、図8に示す着呼処理1を実行する際の、SIPに基づく信号の送受信について説明する。なお、接続要求元を端末3、接続要求先を端末63として説明する。なお、ここでは、登録要求(REGISTER)を単に「REGISTER」、音声通信での接続要求((Invite(Voice))を単にInvite(Voice)という。
【0058】
図9に示すように、端末3及び端末接続装置5は、SIPサーバ4に対してREGISTER301及び341をそれぞれ送信する。SIPサーバ4は、REGISTER301及び341を受信すると、端末3及び端末接続装置5のIPアドレスを登録する。
【0059】
端末61、端末63及び端末65は、端末接続装置5に対してREGISTER381を送信する。REGISTER381を受信した端末接続装置5は端末の識別IDを登録する。この後、ユーザ6は、端末接続装置5のキーボード561から各端末の対応可能な通信の種別及び端末の優先順位をHDD54の各登録領域に登録する。また、端末接続装置5は、IPアドレスが登録された端末にアクセスすることによって各端末のプレゼンス情報を取得する。
【0060】
SIPサーバ4は、端末3からInvite(Voice)303を受信すると、端末接続装置5にInvite(Voice)343を転送する。端末接続装置5は、Invite(Voice)343を受信すると、図8のフローチャートに示すS93、S95、S105又は/及びS105の各処理を実行することによって接続する端末を選択する。なお、本実施の形態の場合、前述したように端末63が接続先の端末に選択されたものとして説明する。
【0061】
上記処理と並行して、端末接続装置5は、SIPサーバ4に対して呼び出し中である旨を表すRinging345を、次に呼び出し成功を示す200OK347をそれぞれ送信する。これらを受信したSIPサーバ4は、Ringing305及び200OK307を端末3にそれぞれを転送する。
【0062】
上記処理が終了すると、端末接続装置5は、SIPサーバ4に対して保留中である旨を示すInvite(hold)349を送信し、Invite(hold)349を受信したSIPサーバ4は、端末3にInvite(hold)309を転送する。端末3は、受信成功を示す200OK311をSIPサーバ4に送信し、200OK311を受信したSIPサーバ4は、200OK351を端末接続装置5に転送する。200OK351を受信した端末接続装置5は、図8のステップS97、ステップS107又はステップS117のいずれかの処理を行い、端末3に転送キーを起動させ、電話が転送中であることを報知するRTP313を送信する。次に、端末接続装置5は、端末63にIPアドレスを割り当てた後、図8に示すステップS99、ステップS109又はステップS119のいずれかを実行することにより、SIPサーバ4に端末63が選択されたことを示すRefer(TO;63)353を送信し、SIPサーバ4はRefer(TO;63)315を端末3に転送する。なお、Refer(TO;63)315及びRefer(TO;63)353には、選択された端末63のIPアドレスが含まれている。
【0063】
端末3は、IPアドレスを受信したことを示す202Accepted317をSIPサーバ4に送信し、SIPサーバ4は202Accepted355を端末接続装置5に転送する。次に、端末3は、SIPサーバ4に転送中であることを示すNotify319を送信し、SIPサーバ4は、Notify357を端末接続装置5に転送する。端末接続装置5は、Notify357を受信すると、了解である旨を示す200OK359をSIPサーバ4に送信し、200OK359を受信したSIPサーバ4は端末3に200OK321を転送する。端末接続装置5は、保留セッションの終了であることを示すBye361をSIPサーバ4に送信し、これを受けたSIPサーバ4はBye323を端末3に転送する。これによって、保留セッションが終了する。
【0064】
次に、端末3は受信した端末63のIPアドレスを利用して、端末63へのInvite(Voice)325をSIPサーバ4に送信し、Invite(Voice)325を受信したSIPサーバ4は、Invite(Voice)363を端末接続装置5に転送する。Invite(Voice)363を受信した端末接続装置5は、図8に示すステップS101、ステップS111又はステップS121のいずれかを実行して、Invite(Voice)383を端末63に送信する。端末63は、Invite(Voice)383を受信すると、ユーザ6を呼び出し中であることを示すRinging385を端末接続装置5に送信する。Ringing385を受信した端末接続装置5はRinging365をSIPサーバ4に転送し、これを受けたSIPサーバ4はRinging327を端末3に転送する。ユーザ6が端末63に出ると、ユーザが応答したことを示す200OK387が端末接続装置5に送信される。次に端末接続装置5は、200OK367をSIPサーバ4に転送し、SIPサーバ4は200OK329を端末3に転送する。これによって、端末3と端末63との音声通話が可能となり、音声通話中331となる。
【0065】
音声通話が終了し、SIPサーバ4は端末3から通話が完了したことを示すBye333を受信すると、Bye369を端末接続装置5に転送する、Bye369を受信した端末接続装置5は、Bye389を端末63に転送する。Bye389を受信した端末63は、了解を示す200OK391を端末接続装置5に送信し、200OK391を受信した端末接続装置5は、200OK371をSIPサーバ4に転送し、SIPサーバ4は200OK335を端末3に転送する。
【0066】
以上のように、本実施の形態では、接続要求信号(Invite)を受信すると、接続要求の通信の種別に応じて接続する端末が選択される。これによって、接続要求の通信の種別と、接続先に選択された端末との通信の種別の不整合を未然に防ぐことができる。また、ユーザが設定した端末の優先順位によって接続する端末が選択される。これにより、ユーザは通信の種別毎に優先的に利用したい端末を使用することができるので便利である。
【0067】
次に、本発明の第2実施の形態に係る端末接続装置を説明する。本実施の形態は、SIPサーバ4からの接続要求の通信種別が音声・画像通信である場合、ユーザ6の所有する端末に音声・画像通信に対応可能な端末が存在しないか、又は対応可能な端末が存在しても該端末のプレゼンス状態がオフラインである際の処理に関するものである。なお、本実施の形態に係る端末接続システムの構成、端末接続装置の電気的構成及び端末の電気的構成は、第1実施の形態におけるものと同じなので、これらに同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0068】
次に、図10を参照して、端末接続装置5のCPU51にて実行される着呼処理2について説明するが、図8に示した着呼処理1と同じ処理については、同じステップ番号を付し、詳細な説明は割愛する。なお、この処理は、ROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。着呼処理2は、SIPサーバ4から接続要求信号(Invite)を受信すると実行される。
【0069】
図10に示すように、着呼処理2では、SIPサーバ4から音声・画像通信での接続要求信号(Invite)を受信したかが判定される(S131)。音声・画像通信での接続要求信号(Invite)を受信していない場合(S131:NO)、S131に戻り、継続しての音声・画像通信での接続要求信号(Invite)の受信が監視される。音声・画像通信での接続要求信号(Invite)を受信した場合(S131:YES)、図2に示すHDD54の通信種別登録領域543に登録されている登録情報を読み出し、音声画像通信に対応可能な端末が存在するかが判定される(S133)。対応可能な端末が存在しないと判定された場合(S133:NO)、ステップS145に進む。
【0070】
一方、対応可能な端末が存在すると判定された場合(S133:YES)、第1優先端末への接続が可能かが判定される(S135)。第1優先端末への接続が可能でないと判定されると(S135:NO)、ステップS145に進む。一方、第1優先端末への接続が可能と判定されると(S135:YES)、ステップS97に進み、ステップS97〜ステップS103の処理を行う。ステップS103で、第1優先端末から応答がある場合(S103:YES)、ステップS125に進む。一方、応答がない場合(S103:NO)、ステップS145に進む。
【0071】
S145では、通信種別登録領域543に登録されている端末の中に音声通信に対応可能な端末があるかが判定される(S145)。対応可能な端末がない場合(S145:NO)、S127に進む。一方、対応可能な端末がある場合(S145:YES)、発信側へ音声通信のみのトーキを起動させ(S147)、ステップS109に進み、ステップS109〜ステップS113の処理を行う。
【0072】
ステップS113で、応答がある場合(S113:YES)、ステップS165に進む。一方、応答がない場合(ステップS113:NO)、ステップS155に進む。ステップS155では、次の音声対応可能な端末があるかが判定される。次の音声通信に対応可能な端末がないと判定された場合(S155:NO)、ステップS127に進む。一方、次の音声通信に対応可能な端末があると判定された場合(S155:YES)、ステップS118に進み、ステップS117〜ステップS123の処理を行う。ステップS123で、応答がある場合(S123:YES)、ステップS165に進む。一方、応答がない場合(S123:NO)、ステップS127に進む。S165では、発信側の端末に音声通信でのメディア切り替え通知を送信し(S165)、ステップS125に進む。
【0073】
具体的には、図5において、点線42に示す音声・画像通信に対応可能な端末61がオフラインである場合、(S135:NO)、音声通信に対応可能な端末があるかが判定される(S145)。図4に示す点線41に示すように音声通信に対応可能な端末は存在し、第1優先端末である端末63が選択され、端末63に着信通知を送信し(S111)、端末63から応答があるかが判定される(S113)。応答がない場合(S113:NO)、ステップS155に進み、第2優先端末である端末65への接続が可能かが判定される(S165)。
【0074】
なお、接続先の端末が選択された後の、SIPに基づく端末接続装置の信号の送受信のシーケンス図は、図9に示したものと同じなのでここでの詳細な説明は割愛する。以上のように、本実施の形態では音声・画像通信に対応可能な端末が存在しない場合又はオフラインで使用できない場合であっても、音声通信可能な端末が存在すれば、音声通信が可能な端末に接続されるので、ユーザは通信機会の損失を未然に防ぐことができる。
【0075】
次に、本発明の第3の実施形態に係る端末接続装置を説明する。これまでは、図2に示すHDD54に登録される端末の登録情報を端末接続装置5のキーボード561を用いて入力するものとしたが、本実施の形態では、端末61又は端末63から端末の登録情報の登録が可能としたものである。なお、本実施形態に係る端末接続システム構成、端末接続装置の電気的構成及び端末の電気的構成は、第1実施の形態におけるものと同じなので、これらに同じ符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0076】
次に、図11を参照して、端末接続装置5のCPU51にて実行される端末からの設定要求処理について説明する。なお、この処理は、ROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。図11に示すように、設定要求処理では、端末61又は端末63から登録情報の設定要求の信号を受信したかが判定される(S171)。設定要求の信号を受信していない場合(S171:NO)、S171に戻り、設定要求の信号の受信を監視する。設定要求の信号を受信した場合(S171:YES)、HDD54に登録されている登録情報を、設定要求を送信してきた端末に送信する(S173)。以下では、端末63から設定要求がなされたとして説明する。
【0077】
端末接続装置5から登録情報を受信した端末63は、タッチパネル841に登録情報テーブル401(図12に示す)を表示する。図12に示すように、登録情報テーブル401には、登録情報403、新規ボタン405、変更ボタン407、削除ボタン409及びログオフボタン411が表示されている。登録情報403は、識別ID、通信種別及び優先順位からなる。新規ボタン405は、新たに端末を登録する際に押されるボタンである。変更ボタン407は、HDD54に登録されている登録情報を変更する際に押されるボタンである。削除ボタン409は、HDD54から登録情報を削除する際に押されるボタンである。ログオフボタン411は、端末からの設定要求処理を終了する際に押されるボタンである。
【0078】
新規ボタン405が押されると、端末63のタッチパネル841に図13に示す端末登録画面421が表示される。端末登録画面421には、登録先の端末接続装置のIPアドレス表示欄423、端末名入力欄425、通信種別入力欄427欄、優先順位入力欄429、及び送信ボタン431が表示される。
【0079】
登録先の端末接続装置のIPアドレス表示欄423には、新規の端末を登録する端末接続装置5のIPアドレスが表示される。端末名入力欄425には、新規に登録する端末名が入力される。通信種別入力欄427には、新規の端末が対応可能な通信の種別が入力される。優先順位入力欄429には、通信種別入力欄427で入力した通信の種別に対応可能な端末間での優先順位が入力される。ユーザによって、図13に示すように、すべての項目が入力され、送信ボタン431が押される。
【0080】
図11に示すように、設定情報を受信したかが判定され(S175)、設定情報を受信していない場合(S175:NO)、設定情報の受信を監視する。一方、設定情報を受信した場合(S175:YES)、受信した設定情報が新規端末の登録要求であるかが判定される(S177)。新規端末の登録要求である場合(S177:YES)、HDD54へ新規端末の登録情報が登録され(S179)、S189に進む。受信した設定情報が新規端末の登録要求でない場合(S177:NO)、受信した設定情報が登録情報の更新要求かが判定される(S181:NO)。更新要求である場合(S181:YES)、HDD54の各登録領域に登録されている登録情報を受信した設定情報に従って更新し(S183)、S189に進む。一方、更新要求でない場合(S181:NO)、登録情報の削除要求であるから指定された端末の登録情報をHDD54の各登録領域から削除し(S185)、残りの端末の優先順位を更新し(S187
)、S189に進む。S189では、図12に示すログオフボタン411が押されることによって、設定完了通知の信号を受信したかが判定される(S189)。設定完了通知の信号を受信していない場合(S189:NO)、S189に戻り設定完了通知の信号の受信を監視する。一方、設定完了通知の信号を受信すると(S189:YES)、設定要求処理を終了する。
【0081】
例えば、端末63から新規端末の登録要求を受信すると、端末接続装置5は、図5に模式的に示した登録テーブル40を端末63に送信する。登録テーブル40を受信した端末63は、タッチパネル841に図12に示す登録情報テーブル401を表示させる。ユーザ6によって新規ボタン405が押されると、図13に示す端末登録画面421が表示される。各項目の入力設定が完了して送信ボタン431が押されると、設定情報は端末接続装置5に送信される。端末接続装置5は、受信した設定情報に基づき新規端末の各情報をHDD54登録し、優先順位を更新する。図14は、登録更新後のHDD54に登録された登録情報を関連付けて模式的に示したものである。図14に示すように、登録テーブル440には、新規の端末67の識別ID「014」及び通信の種別がそれぞれ登録される。また。図13に示すように端末67の通信の種別(音声通信)の優先順位が3位であるため、音声通信の優先順位が点線48内の数字のように、端末63が第1優先端末、端末65が第2優先端末、端末67が第3優先端末、そして端末61が第4優先端末に更新される。以上のように、本実施の形態によれば、ユーザは、端末61又は端末63から新規端末の登録、登録情報の変更及び登録情報の削除が可能となるので新規端末の登録等のために端末接続装置5の設置場所までわざわざ行く必要がなく便利である。
【0082】
次に、本発明の第4実施の形態に係る端末接続装置を説明する。これまでの実施の形態では、ワイヤレス端末である端末63を利用してきた。しかしながら、電波状況により端末63が使用できない場合や使用できても電波状況が悪く通信に適さない場合がある。本実施の形態では、端末63の放射する電波の強度の測定結果を、接続先の端末を選択する際に利用するものである。なお、端末接続ステム及び端末の電気的構成は、第1実施形態と同じであるので、これらの詳細に説明は割愛する。
【0083】
はじめに、図15を参照して、端末接続装置50の電気的構成について説明する。なお、第1実施の形態におけるものと同じ機能を有するものは同じ記号を付し、詳細な説明は割愛する。図15は、端末接続装置50の電気的構成を示した図である。図に示すように、第1実施の形態で説明した端末接続装置5の構成に加え、本実施の形態に係る端末接続装置50は、受信電界強度判定部59を備えている。受信電界強度判定部59には、所定の受信電界強度の値(例えば、40dBμV/m)が登録されており、無線LANルータ7を介して端末63が放射する電波の受信電界強度を取得し、取得された受信電界強度が所定値以上であるかを判定する。
【0084】
次に、図16を参照して、端末接続装置50のCPU51にて実行される着呼処理3について説明するが、図8に示す着呼処理1と同じ処理については、同じステップ番号を付し、詳細な説明は割愛する。なお、この処理は、ROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。着呼処理3では、ステップS91、ステップS93の処理を行った後、ステップS95において、第1優先端末への接続が可能かが判定され、第1優先端末への接続が可能と判定された場合(S95:YES)、第1優先端末がワイヤレス端末であるかが判定される(S500)。第1優先端末がワイヤレス端末でないと判定された場合(S500:NO)、ステップS97に進む。一方、第1優先端末がワイヤレス端末であると判定されると(S500:YES)、前記ワイヤレス端末が放射する電波の受信電界強度の値が設定値以上であるかが判定される(S510)。受信電界強度の値が設定値以上であると判定されると(S510:YES)、ステップS97に進む。一方、受信電界強度が設定値未満であると判定されると(S510:NO)、ステップS105に進む。
【0085】
以上のように本実施の形態によれば、第1優先端末がワイヤレス端末であるかが判定される(S500)。第1優先端末がワイヤレス端末であると判定されると(S500:YES)、ワイヤレス端末が放射する電波の受信電界強度が取得されて、受信電界強度が設定値以上であるかが判定され(S510)、設定値未満である場合(S510:NO)、第2優先端末が選択される。これにより、ワイヤレス端末が放射する電波の強度の測定結果が端末を選択される際に利用されるので、電波状況の悪い時にワイヤレス端末が選択され、前記ワイヤレス端末が通信に適さない状況に陥り通信困難になるのを未然に防ぐことができる。
【0086】
次に、図17に示すシーケンス図を参照して、端末接続装置5のCPU51にて実行される発呼処理について説明する。この発呼処理は、端末61、端末63及び端末65のいずれかから端末3へ接続する際に実行される処理である。なお、この処理は、CPU51がROM52に記憶されているプログラムを実行することにより実現される。
【0087】
図17に示すように、端末接続装置5及び端末3は、SIPサーバ4に対して登録要求信号(REGISTER)501、登録要求信号(REGISTER)503をそれぞれ送信する。SIPサーバ4は、登録要求信号(REGISTER)501及び503を受信すると端末3及び端末接続装置5のIPアドレスを含む登録情報を登録する。次に、端末61、端末63及び端末65は、端末接続装置5に対して登録要求信号(REGISTER)505を送信する。登録要求信号(REGISTER)505を受信した端末接続装置5は端末61、端末63、及び端末65の識別IDをHDD54の識別ID登録領域に登録する。これにより、端末3と端末61、端末63又は端末65のいずれかとの通信が可能となる。
【0088】
以下では、端末63を送信元として説明する。端末接続装置5は、端末63から音声通信での接続要求Invite(Voice)507を受信すると、SIPサーバ4に接続要求Invite(Voice)509を転送する。接続要求Invite(Voice)509を受信したSIPサーバ4は接続要求Invite(Voice)511を端末3に転送すると同時に、只今処理中である旨を示す100Trying513を端末接続装置5に送信する。端末接続装置5は100Trying513を受信すると、100Trying515を端末63に転送する。
【0089】
端末3から只今呼び出し中であることを示すRinging517を受信したSIPサーバ4は、Ringing519を端末接続装置4に転送する。Ringing519を受信した端末接続装置5は端末63にRinging521を転送する。これによって、ユーザ6は端末3が呼び出されていることを知る。
【0090】
ユーザ9が端末3に出ると、端末3は、ユーザ9が端末に応答したことを示す200OK523をSIPサーバ4に送信し、これを受けたSIPサーバ4は端末接続装置5に200OK525を転送する。200OK525を受信した端末接続装置5は、200OK527を端末63に転送する。これによって、端末63と端末3との音声通話が可能となり、音声通話中529となる。
【0091】
次に、音声通話が完了し端末63が切られると、音声通話が完了した旨を示すBye531を端末接続装置5に送信する。端末接続装置5は、Bye531を受信すると、SIPサーバ4にBye533を転送する。これを受けたSIPサーバ4は、Bye534を端末3に転送する。端末3は、了解の旨を表す200OK541をSIPサーバ4に送信する。200OK541を受信したSIPサーバ4は、200OK543を端末接続装置5に転送し、端末接続装置5は200OK545を端末63に転送する。これによって、端末3と端末63との通信が完了する。
【0092】
なお、図8のステップS91、図10のステップS131、図16のステップS91が本発明の「受信ステップ」に相当し、図8のステップS93、図10のステップS133、ステップS145、図16のステップS93が本発明の「第1判定ステップ」に相当する。また、図8のステップS101、ステップS111、及びステップS121、図10のステップS101、ステップS111及びステップS121、図16のステップS101、ステップS111、及びステップS121は本発明の「通信制御ステップ」に相当する。さらに、図8のステップS95、ステップS105、ステップS115、図10のステップS135、ステップS145、及びステップS155は本発明の「第2判定ステップ」と「第1選択ステップ」に相当し、図10のステップS145は本発明の「第3判定ステップ」に相当し、図16のステップS510は、本発明の「受信電界強度受信ステップ」及び「受信電界強度判定ステップ」に相当する。さらに、図11のステップS171は本発明の「受付ステップ」に相当し、図16のステップS105とステップS115は本発明の「第2選択ステップ」に相当する。
【0093】
なお、本実施の形態では、端末61、端末63及び端末65には予めIPアドレスは割り当てられておらず、接続する端末が選択され後にIPアドレスを割り当てる構成としたが、これには限定されず、例えば端末61、端末63、及び端末65には予めIPアドレスが付与されている構成としても良い。
【0094】
また、本実施の形態では、無線アクセスポイント7に端末装置5がイーサネットで接続されるものとしたが、これには限定されず、例えば図17に示すように、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)やイントラネット(Intranet)等の他のネットワークで接続されるものとしても良い。
【符号の説明】
【0095】
1 端末接続システム
3 PC(ユーザ9)
4 SIPサーバ
5 端末接続装置
7 ルータ
51 CPU
52 ROM
54 HDD
61 PC(ユーザ6)
63 スマートフォン(ユーザ6)
65 端末(ユーザ6)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置であって、
制御部と、前記制御部への命令を記憶したメモリとを備え、前記命令が実行されることにより、
前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて、前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにおいて、対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された前記端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップと
を実行することを特徴とする端末接続装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1判定ステップにおいて、受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在すると判定され、かつ、該端末が複数存在する場合、前記端末接続装置の第2登録部に予め登録されている通信の種別毎に接続する端末の優先順位を示す優先順位情報に基づいて、前記接続要求の前記通信の種別に対応可能な複数の前記端末の中から接続する端末を選択する第1選択ステップをさらに実行し、前記通信制御ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末と前記他端末との通信を成立させることを特徴とする請求項1に記載の端末接続装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記端末接続装置の第3登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末の現在の利用状況を示すプレゼンス情報に基づいて、前記第1選択ステップで選択された前記端末への接続が可能か否かを判定する第2判定ステップをさらに実行し、前記第2判定ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末への接続が可能と判定された場合、前記通信制御ステップにおいて、前記第1選択ステップにおいて選択された前記端末と前記他端末との通信を成立させることを特徴とする請求項2に記載の端末接続装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記受信ステップにおいて、前記他端末から通信の種別が音声・画像通信での接続要求を受信し、前記第1判定ステップにおいて前記音声・画像通信に対応可能な端末が存在しないと判定された場合、又は前記第2判定ステップにおいて、前記第1選択ステップで選択された前記音声・画像通信に対応可能な端末への接続が可能でないと判定された場合、音声通信可能な端末が存在するか否かを判定する第3判定ステップを実行し、前記第3判定ステップにおいて音声通信可能な端末が存在すると判定された場合、前記通信制御ステップにおいて、音声通信可能な前記端末と前記他端末との通信を成立させる請求項3に記載の端末接続装置。
【請求項5】
前記制御部は、種類の異なる複数の前記端末にワイヤレス端末が含まれる場合であって、前記ワイヤレス端末が放射する電波の受信電界強度を前記端末接続装置に接続されているルータから受信する受信電界強度受信ステップと、
前記受信電界強度受信ステップにおいて受信した前記受信電界強度が所定値以下であるか否かを判定する受信電界強度判定ステップと、
前記第1選択ステップにおいて、前記ワイヤレス端末が前記他端末と通信を成立させる端末に選択され、かつ、前記受信電界強度判定ステップにおいて前記受信電界強度が所定値以下であると判定された場合には、前記接続要求の前記通信種別に対応可能で、かつ、前記ワイヤレス端末より前記優先順位が下位である端末の中から前記他端末との通信を成立させる端末を選択する第2選択ステップとをさらに実行し、前記通信制御ステップにおいて、前記第2選択ステップで選択された端末と前記他端末との通信を成立させることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の端末接続装置。
【請求項6】
前記制御部は、種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別の前記第1登録部への登録及び種類の異なる複数の前記端末間の前記優先順位の前記第2登録部への登録の少なくとも1つを受け付ける受付ステップを更に実行することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の端末接続装置。
【請求項7】
SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバと、前記SIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置とからなる端末接続システムであって、
前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信手段と、
前記受信手段によって前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に受信した前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定手段と、
前記判定手段によって対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された前記端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御手段と
を備えることを特徴とする端末接続システム。
【請求項8】
SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末と接続を行う端末接続装置の接続方法であって、
前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、
前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップと
を備えたことを特徴とする端末接続装置の接続方法。
【請求項9】
SIP(Session Initiation Protocol)を用いて通信を行うSIPサーバに接続され、前記SIPサーバからの接続要求の通信の種別に応じて、種類の異なる複数の端末から構成される第一の端末群のいずれかの端末との接続をコンピュータに実行させるための端末への接続プログラムであって、
前記第一の端末群以外の端末である他端末からの前記接続要求を、前記SIPサーバを介して受信する受信ステップと、
前記受信ステップにおいて前記他端末から前記接続要求を受信すると、前記端末接続装置の第1登録部に予め登録されている種類の異なる複数の前記端末が対応可能な通信の種別情報に基づいて、種類の異なる複数の前記端末の中に前記接続要求の通信の種別に対応可能な端末が存在するかを判定する判定ステップと、
前記判定ステップで対応可能な端末が存在すると判定された場合、対応可能と判定された端末と前記他端末との通信を成立させる通信制御ステップと
をコンピュータに実行させるための端末への接続プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2012−182601(P2012−182601A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43384(P2011−43384)
【出願日】平成23年2月28日(2011.2.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】