説明

端末装置及びプログラム

【課題】3D表示が可能な表示部に表示情報を表示させる場合の環境に応じて適切な表示を実現できるようにする。
【解決手段】中央制御部11は、テレビ放送受信部17などから受信したコンテンツを3D表示が可能な表示部19に表示させる場合に、このコンテンツを受信した際の受信状況に基づいて当該コンテンツの3D表示での適性を判別し、この3D表示での適性に応じて決定された表示制御にしたがって当該コンテンツを表示部19に表示させる。これによって、コンテンツの受信状況に応じて2D表示の見易い表示から臨場感のある3D表示まで適切な表示を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三次元表示が可能な表示部に表示情報を表示させる端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平面状の表示部に画像(静止画、動画)、テキスト、メニューなどの表示情報を三次元表示(3D表示)してユーザに立体視させるようにした技術には、各種の技術があり、例えば、二次元(2D)表示情報の中のオブジェクトに立体に見えるような視覚効果を施して、そのオブジェクトを立体に見せる技術がある。なお、ポリゴンを利用した技術はこの技術の一例である。また、ユーザの右目と左目の視差を利用した技術もある。すなわち、互いに少しずらした右目用の表示情報と左目用の表示情報を用意し、それら2つの表示情報を同時に表示させた際に、右目用の表示情報は右目で見えて左目では見えないように、左目用の表示情報は左目で見えて右目では見えないようにするために、光の経路を遮断する電子式の視差バリア(スイッチング液晶パネル)を適切な位置に配置することによって表示情報を立体に見せるようにした技術である。
【0003】
上述したいずれの3D表示技術においても、3Dの奥行きや飛び出しの程度を示す3D深度というパラメータがあり、この3D深度が大きいほど、ユーザには表示情報がより深く、あるいはより飛び出して見えることになる。反対に3D深度が小さいほど、表示情報が浅く見える、あるいはあまり飛び出して見えないことになり、3D深度がセロでは、2Dに見える(すなわち2D表示する)ということになる。ところで、従来、 電子式の視差バリアを用いて、平面(2D)/立体(3D)画像を適宜変換して表示する表示システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−121553号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、デジタルテレビ放送にあっては、アナログテレビ放送のように電波状態がそのままダイレクトに反映されるようなことは少ないが、例えば、電波状態が悪い状況で3D表示を行うことは、ブロックノイズが多くなって3D化の効果が得られないだけでなく、返って見にくい画像をユーザに見せることになってしまう。また、3D処理は、電力消費が多いため、いつも3D表示を行うことは、電力消費の点で好ましくない。
【0006】
本発明の課題は、3D表示が可能な表示部に表示情報を表示させる場合の環境に応じて適切な表示を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、三次元表示が可能な表示部に表示情報を再生させる端末装置であって、前記表示情報が前記表示部に再生される際の現在の位置情報を取得する位置取得手段と、この位置取得手段によって取得された位置情報に基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する判別手段と、この判別手段によって判別された三次元表示での適性に基づいて三次元表示の深度を決定する決定手段と、この決定手段によって決定された三次元表示の深度で前記表示情報を前記表示部に表示させる表示制御手段と、を具備したことを特徴とする。
【0008】
請求項1に従属する発明として、前記判別手段は、前記位置取得手段によって取得された現在の位置情報が予め設定されている特定場所に該当するかに応じて前記表示情報の三次元表示での適性を判別する、ようにしたことを特徴とする請求項2記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1に従属する発明として、前記決定手段は、前記判別手段によって判別された三次元表示での適性に基づいて、前記表示情報を前記表示部に二次元表示させるか三次元表示させるかの表示制御を決定する、ようにしたことを特徴とする請求項3記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1に従属する発明として、前記決定手段は、前記判別手段によって判別された三次元表示での適性に基づいて、前記表示情報を前記表示部に二次元表示させるか三次元表示させるかの表示制御を決定する、ようにしたことを特徴とする請求項4記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項1に従属する発明として、前記表示情報の三次元表示での適性を判別するための情報を表示制御情報としてユーザ操作によって任意に設定する設定手段を更に備え、前記判別手段は、前記表示情報の内容が前記表示制御情報を満たすか否かに基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する、ようにしたことを特徴とする請求項5記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1に従属する発明として、前記三次元表示での適性に応じた表示制御の実行可否をユーザ操作によって任意に選択する第1の選択手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記第1選択手段によって選択された表示制御の実行可否に応じて前記表示制御の実行を制御する、ようにしたことを特徴とする請求項6記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1に従属する発明として、前記二次元表示と三次元表示との間で表示切替の表示制御を行うか、三次元表示の深度を変更する表示制御を行うかを選択する第2の選択手段を更に備え、前記表示制御手段は、前記第2の選択手段によって選択された選択結果に応じた表示制御を行う、ようにしたことを特徴とする請求項7記載の発明であってもよい。
【0014】
また、上述した課題を解決するために請求項8記載の発明は、三次元表示が可能な表示部に表示情報を再生させる端末装置に搭載されコンピュータに、表示情報が表示部に再生される際の現在の位置情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにて取得された現在の位置情報に基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する判別ステップと、前記判別ステップで判別された三次元表示での適性に基づいて三次元表示の深度を決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された三次元表示の深度で前記表示情報を表示部に表示させる表示制御ステップとを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、3D表示が可能な表示部に表示情報を表示させる場合の環境に応じて適切な表示を実現することができ、実用性に富んだものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】端末装置として適用した携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】表示制御情報記憶部M3を説明するための図。
【図4】(1)は、表示制御フラグCFを説明するための図、(2)は、表示制御フラグCFの“1”を選択する場合の設定画面を示した図、(3)は、表示制御フラグCFの“2”を選択する場合の設定画面を示した図。
【図5】テレビアプリなどのビューワアプリの起動で実行開始される表示制御処理を示したフローチャート。
【図6】第1実施形態の変形応用例を示し、テレビ機能の起動操作に応じてテレビ放送の受信を開始した際に実行開始される表示制御処理を示したフローチャート。
【図7】第2実施形態において、放送コンテンツの録画・再生処理を示したフローチャート。
【図8】第3実施形態において、テレビ機能の起動に応じて実行開始される表示制御処理を示したフローチャート。
【図9】第4実施形態において、表示制御情報記憶部M3を説明するための図。
【図10】第4実施形態において、コンテンツ記憶部M4を説明するための図。
【図11】第4実施形態において、コンテンツ再生操作に応答して実行開始される表示制御処理を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施形態1)
以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
この実施形態は、端末装置として携帯電話機に適用した場合を例示したもので、図1は、この携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
携帯電話機1には、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)、カメラ機能のほか、デジタルテレビ放送(例えば、ワンセグ地上デジタルテレビ放送)を受信して視聴が可能なテレビ機能及び3D(三次元)表示機能、録画機能などが備えられている。3D表示機能は、左右の目の視差を利用した視差バリア方式によって、動画、静止画、テキスト、メニューなどの表示情報(コンテンツ)を2D(二次元)表示させるのではなく、3Dの奥行きあるいは飛び出しの程度を示す3D深度で表示させる機能である。録画機能は、テレビ放送などの受信コンテンツを録画(録音を含む、以下、同様)する機能で、録画に限らず、録音を行うコンテンツ記録機能である。
【0018】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2A、交換機2Bから無線通信網(移動体通信網)2に接続されると、この無線通信網2を介して他の携帯電話機1との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となり、また、情報配信装置4から動画、静止画、音楽、ニュース、音楽などのマルチメディアのコンテンツをインターネット3、無線通信網2を介してダウンロードして再生するストリーミングが可能となる。
【0019】
また、携帯電話機1は、テレビ局5から送信アンテナ6を介して発信された地上波デジタル放送(放送コンテンツ)を受信するようにしているが、インターネットラジオのように無線通信網2、インターネット3を介して情報配信装置4からデジタル放送をダウンロード受信したりすることもできる。このように携帯電話機1は、テレビ機能などを介して放送コンテンツを受信したり、インターネット接続機能を介してストリーミング用コンテンツをダウンロード受信したりすることができるようになっている。その他に、着脱自在な可搬型メモリカードなどの記録メディア7から各種コンテンツを取得したり、Bluetooth(登録商標)通信、赤外線通信などの近距離通信を介して他の携帯電話機などの外部機器8から各種のコンテンツを取得したりすることができるようになっている。
【0020】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
中央制御部11は、二次電池を備えた電源部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する中央演算処理装置やメモリなどを有している。この記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、表示制御情報記憶部M3、後述する第3実施形態で使用するコンテンツ記憶部M4などが設けられている。なお、記憶部13は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しない所定の外部サーバ上にあってもよい。
【0021】
プログラム記憶部M1には、図5に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶されている。各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、表示制御情報記憶部M3については後で詳述するものとする。
【0022】
その他アプリ処理関係部14は、電子メール機能、インターネット接続機能、カメラ機能、テレビ機能などのアプリケーション処理に関する情報を記憶したり、その処理に関する制御を行ったりする。無線通信部15は、無線部、ベースバンド部、多重分離部などを備え、例えば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調した後、音声信号処理部16を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部16から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化した後、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナAT1から発信出力させる。
【0023】
テレビ放送受信部17は、テレビ機能を構成するもので、通信端末装置向けのワンセグ地上波デジタルテレビ放送のほか、電子番組表(EPG情報)などの番組情報も含めて受信可能となっている。このテレビ放送受信部17は、テレビ用アンテナAT2によって受信したテレビ放送信号の中から予め選局されているチャンネルの放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。
【0024】
撮像処理部18は、静止画撮影のほかに動画撮影も可能なカメラ機能を構成するもので、撮影レンズ、ミラーなどのレンズ・ミラーブロック、撮像素子、その駆動系のほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路などを備え、光学ズームを調整制御したり、撮像する焦点を調整するオートフォーカス、あるいはユーザ操作による手動フォーカスを調整制御したり、シャッター駆動制御、露出、ホワイトバランスなどを制御したりするようにしている。
【0025】
3D表示対応の表示部19は、高精細液晶を使用し、例えば、文字情報、待受画像、テレビ映像、撮影画像などの表示情報(コンテンツ)を表示させるもので、この表示部19の表面には、視差バリア(図示省略)を生成するための液晶の層が設けられていて3D表示が可能となっている。2D/3D変換処理部20は、2Dコンテンツを3D深度に応じた右目用のコンテンツと左目用のコンテンツに変換したり、3Dコンテンツを別の3D深度のコンテンツに変換したり、3Dコンテンツを2Dコンテンツに変換したりするもので、この3D変換処理部20によって変換されたコンテンツは、表示部19に3D表示されたり2D表示されたりする。
【0026】
操作部21は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部21からの入力操作信号に応じた処理を実行する。報知部22は、図示しないサウンドスピーカ、LED(発光ダイオード)ランプ、振動モータを備え、着信時に駆動されて着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。位置検出部23は、GPS受信部(Global Positioning System)を構成し、GPS衛星(図示せず)と地上局とを利用して現在位置(経緯度情報)をアンテナAT3によって受信するもので、中央制御部11は、位置検出部23をアクセスして現在の位置情報を取得する。
【0027】
図3は、表示制御情報記憶部M3を説明するための図である。
表示制御情報記憶部M3は、表示対象のコンテンツを受信する際の受信環境としての「受信状況」と、この「受信状況」に基づいて表示部19に当該コンテンツを2D表示させるか3D表示させるかを示すほかに3D表示させる場合にはその適性具合に応じてどの位の深さ(強さ)の3D深度で表示させるかを示す「表示制御情報」とを対応付けて記憶する構成となっている。
【0028】
この表示制御情報記憶部M3の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能なもので、メーカ側で予め設定されているデフォルト内容の一部をユーザ操作に応じて変更可能となっている。中央制御部11は、この表示制御情報記憶部M3を参照し、表示対象として放送コンテンツを受信したり、ストリーミング用コンテンツを受信したりする際の受信環境に基づいて当該コンテンツの3D表示での適正を判別すると共に、この3D表示での適性に応じてその表示制御を決定し、この表示制御にしたがって表示部19に当該コンテンツを2D表示させたり、3D表示させたりするようにしている。
【0029】
すなわち、「受信状況」は、コンテンツを受信する際の受信環境としての受信状況(電波の強さ)を示すもので、図示の例では、電波の強さを示す範囲として
“閾値a未満”、“閾値a以上b未満”、“閾値b以上c未満”、“閾値c以上”を有している。なお、各閾値は、a<b<cの関係となっている。この「受信状況」に対応付けられている「表示制御情報」は、現在の「受信状況」に応じて表示制御を決定する際に使用されるもので、2D表示させるか3D表示させるかを示す「2D/3D」を有するほか、3D表示させる場合にはその適性具合に応じてどの位の深さ(強さ)の3D深度で表示させるかを示す「3D深度」を有している。
【0030】
「3D深度」は、コンテンツの3Dの奥行きあるいは飛び出しの程度を示すもので、“レベル3”、“レベル2”、“レベル1”、レベル0が設定され、3D深度の強い順に、レベル3>レベル2>レベル1>レベル0の関係となっている。なお、“レベル0”は、3D深度が“レベル0(ゼロ)”で、2D(平面)であることを示し、「3D深度」が“レベル0”のコンテンツは、2D表示される。なお、図示の例において「2D/3D」には、「受信状況」の“閾値a未満”、“閾値a以上b未満”、“閾値b以上c未満”、“閾値c以上”に対応して、“2D”、“3D”、“3D”、“3D”が記憶されている。また、「3D深度」には、“閾値a未満”に対応して、“レベル0”が記憶され、“閾値a以上b未満”に対応して“レベル1”が記憶され、閾値b以上c未満”に対応して“レベル2”が記憶され、“閾値c以上”に対応して“レベル3”が記憶され、受信状況が良好なほど、3D深度が強くなるような表示制御を行うようにしている。
【0031】
図4は、表示制御フラグCFを説明するための図である。
図4(1)に示す表示制御フラグCFは、上述の受信状況に応じた表示制御の実行可否を選択したり、表示制御を実行する場合には更に3D表示と2D表示との切替を行うか、3D深度の切替を行うかを選択したりするためのフラグで、ユーザ操作によって“0”、“1”、“2”のいずれかを選択可能となっている。ここで、フラグ“0”は、受信状況に応じた表示制御を実行しない状態(オフ)を示し、フラグ“1”又は“2”は、受信状況に応じた表示制御を実行する状態(オン)を示している。また、表示制御の実行を指示するフラグ“1”、“2”のうち、フラグ“1”は、受信状況に応じて3D表示と2D表示との切替を行うことを示し、フラグ“2”は、受信状況に応じて3D深度の切替を行うことを示している。
【0032】
図4(2)は、表示制御フラグCFとして“1”を選択する場合の設定画面を示した図で、この設定画面には、受信状況に応じて3D表示と2D表示との切替を行うことを示すメッセージを表示すると共に、その選択項目として「切替を許可」、「切替を不許可」を表示する画面で、選択項目として「切替を許可」がユーザ操作によって選択されると、表示制御フラグCFには“1”が設定される。図4(3)は、表示制御フラグCFとして“2”を選択する場合の設定画面を示した図で、この設定画面には、受信状況に応じて3D深度の切替を行うことを示すメッセージを表示すると共に、その選択項目として「切替を許可」、「切替を不許可」を表示する画面で、選択項目として「切替を許可」がユーザ操作によって選択されると、表示制御フラグCFには“2”が設定される。なお、図4(2)及び(3)の設定画面において「切替を不許可」がユーザ操作によって選択されると、表示制御フラグCFには“0”が設定される。
【0033】
なお、本実施形態では、図4に示すように、表示制御フラグCFとして“0”、“1”、“2”を選択可能とするようにしたが、更に細分化して“0”、“1”、“2”、“3”、“4”を選択することができるようにしてもよい。すなわち、表示制御フラグCF
の“1”、“2”は、上述のように受信状況に応じて3D表示と2D表示との切替を選択することを示しているが、更に細かく、フラグ“1”は受信状況が弱くなった場合に3Dから2Dへの切替を選択することを示し、フラグ“2”は、受信状況が強くなった場合に2Dから3Dへの切替を選択することを示すようにしてもよい。また、表示制御フラグCF
の“3”、“4”は、上述したフラグ“1”、“2”の場合と同様に、受信状況に応じて3D深度の切替を選択することを示したものであるが、更に細かく、フラグ“3”は受信状況が弱くなった場合に3D深度“レベル2”/“レベル3”(中/強)から3D深度“レベル1”(弱)への切替を選択することを示し、フラグ“4”は、受信状況が強くなった場合に3D深度“レベル1”(弱)から3D深度“レベル2”/“レベル3”(中/強)への切替を選択することを示すようにしてもよい。
【0034】
次に、第1実施形態における携帯電話機1の動作概念を図5に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなど伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施形態においても同様であり、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。なお、図5は、携帯電話機1の全体動作のうち、本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図5のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
【0035】
図5は、テレビアプリなどのビューワアプリの起動で実行開始される表示制御処理を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、コンテンツ受信再生操作(リアルタイム再生操作)に応答して、テレビ機能が起動されたかを調べ(ステップA1)、テレビ機能が起動された場合には(ステップA1でYES)、表示対象のコンテンツとして、テレビ放送受信部17から放送コンテンツ(2D表示用コンテンツ)の受信を開始する(ステップA2)。また、インターネット接続機能が起動された場合には(ステップA1でNO)、表示対象のコンテンツとして、無線通信部15からストリーミング用コンテンツ(2D表示用コンテンツ)の受信を開始する(ステップA3)。
【0036】
そして、予め設定されている表示制御フラグCFを判別し(ステップA4)、その値は“0”、“1”、“2”のいずれであるかを調べ(ステップA5)、フラグ“0”であれば、受信環境に応じた表示制御を実行しない状態(オフ)が選択されている場合であるから、ステップA6に移り、現在の表示モードとして2D表示モードが指定されているか3D表示モードが指定されているかを判別する。ここで、2D表示モードは、受信コンテンツを2D表示する表示モードであり、3D表示モードは、受信コンテンツを3D表示する表示モードであり、このステップA6の判別結果に基づいて次のステップA7では、表示モードに応じた2D/3D表示処理を実行する。
【0037】
この2D/3D表示処理においては、所定キーによる表示モード切替操作によって2D表示モードと3D表示モードとをサイクリックに切り替えることができるようになっており、この表示モード切替操作によって2D表示モードが指定されているときには、受信コンテンツを表示部19に2D表示させるが、3D表示モードが指定されているときには、受信コンテンツを表示部19に3D表示させる。その際、2D/3D変換処理部20では、2Dの受信コンテンツを3D深度に応じた右目用のコンテンツと左目用のコンテンツに変換する処理が行われるので、この変換後の受信コンテンツを3D表示させる。以下、受信コンテンツの終了を検出したり、表示終了を指示するユーザ操作が行われたりするまで(ステップA8)、この2D/3D表示処理を継続する(ステップA7)。なお、ステップA8での終了検出に応答して、この図5の表示制御処理は終了する。
【0038】
また、表示制御フラグCFを判別した結果(ステップA4、A5)、フラグ“1”であれば、受信状況に応じた表示制御を実行する状態(オン)が選択されている場合であるから、ステップA9に移り、コンテンツ受信中のテレビ放送受信部17又は無線通信部15においてその受信状況検出動作を開始する。すなわち、テレビ放送受信部17においてそのアンテナからの放送信号に基づいて受信状況(電波の強さ)を検出したり、無線通信部15においてそのアンテナからの受信信号に基づいてその受信状況(電波の強さ)を検出したりする受信状況検出動作を開始する。なお、受信状況(電波の強さ)を検出する場合、電波の強さとして、例えば、1秒程度、強い状態が続いているか弱い状態が続いているかを検出するようにしてもよい。
【0039】
そして、現在の表示モードとして2D表示モードが指定されているか3D表示モードが指定されているかを判別し(ステップA10)、3D表示モードに指定されていれば(ステップA11でYES)、現在の受信状況が3Dから2Dへの切替閾値X以下であるかを調べる(ステップA12)。ここで、受信状況が良好ではなくてその切替閾値X以下であれば(ステップA12でYES)、3D表示モードから2D表示モードへの切り替えを行った後(ステップA13)、表示モードに応じた2D/3D表示処理に移って、受信コンテンツを表示部19に2D表示させる(ステップA17)。
【0040】
また、2D表示モードに指定されていれば(ステップA11でYES)、現在の受信状況が2Dから3Dへの切替閾値Y以上であるかを調べ(ステップA14)、受信状況が良好でその切替閾値Y以上であれば(ステップA14でYES)、2D表示モードから3D表示モードへの切り替えを行った後(ステップA15)、2D表示用の受信コンテンツを3D表示用のコンテンツに変換する(ステップA16)。その際、2D/3D変換処理部20では、2D表示用の受信コンテンツを右目用の3Dコンテンツと左目用の3Dコンテンツに変換する処理が行われるので、この変換後の受信コンテンツを3D表示させるために、表示モードに応じた2D/3D表示処理に移り(ステップA17)、受信コンテンツを表示部19に3D表示させる。そして、受信コンテンツの終了が検出されたり、表示終了を指示するユーザ操作が行われたりするまで(ステップA18)、上述のステップA10に戻り、以下、上述した動作を行う(ステップA10〜A18)。なお、ステップA8での終了検出に応答して、この図5の表示制御処理は終了する。
【0041】
一方、表示制御フラグCFを判別した結果(ステップA4、A5)、フラグ“2”であれば、受信状況に応じた表示制御を実行する状態(オン)が選択されている場合であるから、コンテンツ受信中のテレビ放送受信部17又は無線通信部15においてその受信状況検出動作を開始する(ステップA19)。ここで、現在の表示モードを判別した結果(ステップA20)、2D表示モードであれば(ステップA21でNO)、表示モードに応じた2D/3D表示処理に移るが(ステップA24)、3D表示モードであれば(ステップA21でYES)、表示制御情報記憶部M3を参照し、現在の受信状況に対応する「3D深度」を読み出した後(ステップA22)、2Dの受信コンテンツを「3D深度」に応じた3D表示用のコンテンツに変換する(ステップA23)。
【0042】
その際、2D/3D変換処理部20では、2Dの受信コンテンツを3D深度に応じた右目用のコンテンツと左目用のコンテンツに変換する処理が行われるので、この変換後の受信コンテンツを取得し、読み出した「3D深度」で表示部19に3D表示させる(ステップA24)。そして、受信コンテンツの終了が検出されたり、表示終了を指示するユーザ操作が行われたりするまで(ステップA25)、上述のステップA20に戻る。なお、ステップA25での終了検出に応答して、図5の表示制御処理は終了する。
【0043】
以上のように、第1実施形態において中央制御部11は、受信したコンテンツを3D表示が可能な表示部19に表示させる場合に、このコンテンツを受信した際の受信状況に基づいて当該コンテンツの3D表示での適性を判別し、この3D表示での適性に応じて決定された表示制御にしたがって当該コンテンツを表示部19に表示させるようにしたので、コンテンツの受信状況に応じて2D表示の見易い表示から臨場感のある3D表示まで適切な表示を実現することができる。この場合、電波状態が良好ではない状況で3D表示を行うと、ブロックノイズが多くなって3D化の効果が得られないだけでなく、返って見にくい画像となるが、電波状態が良好ではない状況下では2D表示を行うことで、視易さと共に、電力消費の点でも有利になるなどの効果を有し、実用性に富んだものとなる。
【0044】
テレビ放送受信部17から放送コンテンツを受信する際の受信状況を受信環境として取得し、その受信状況に基づいて当該コンテンツ報の3D表示での適正を判別するようにしたので、放送コンテンツの表示制御をそのときの受信状況に応じて適切に行うことができる。
【0045】
コンテンツをネットワーク経由で受信してリアルタイム再生する場合に、その受信状況に基づいて当該コンテンツ報の3D表示での適正を判別するようにしたので、ネットワーク経由で受信したコンテンツの表示制御をそのときの受信状況に応じて適切に行うことができる。
【0046】
3D表示での適性に基づいて当該コンテンツを2D表示させるか3D表示させるかを制御するようにしたので、2D表示と3D表示とを適切に切り替えることができる。
【0047】
3D表示での適性に応じて3Dの奥行きや飛び出しの程度を示す3D深度を決定して3D表示させるようにしたので、コンテンツの内容に応じて3D深度を制御することができる。
【0048】
3D表示での適性具合に応じて3D深度を決定するようにしたので、より3D表示に適しているコンテンツをより強い3D深度で表示させることができる。
【0049】
3D表示に適しているか否かを判別するために表示制御情報記憶部M3の内容をユーザ操作によって任意に設定可能としたので、ユーザの好みに応じて臨場感のある3D表示を実現することができる。
【0050】
3D表示での適正に応じた表示制御の実行可否(オン/オフ)をユーザ操作によって任意に選択する表示制御フラグCFを設け、この表示制御フラグCFの値を“0”/“1”又は“2”とすることで、その選択結果に応じた表示制御を行うようにしたので、3D表示での適正に応じた表示制御の実行可否をユーザの要求に応じて制御することができる。
【0051】
2D表示と3D表示との間で表示切替を行うか、3D表示の深度の変更を行うかを選択する表示制御フラグCFを設け、この表示制御フラグCFの値を“1”/“2”とすることで、その選択結果に応じた表示制御を行うようにしたので、2D表示と3D表示との間で表示切替を行うか、3D表示の深度の変更を行うかをユーザの要求に応じて制御することができる。すなわち、電波が弱い受信状況でコンテンツ表示をより視易くするために、2D化を行うか3D弱化を行うかをユーザ操作によって選択することができ、また、電波が強い受信状況で臨場感のあるコンテンツ表示となるようにするために、3D化を行うか3D強化を行うかをユーザ操作によって選択することができる。
【0052】
なお、上述した第1実施形態においては、コンテンツを受信する際の受信状況として電波の強さを検出するようにしたが、このような受信状況検出機能を備えていない場合でも、コンテンツの送信地点から現在地点までの距離を測定し、その測定距離に基づいて受信状況を推測するようにしてもよい。すなわち、受信状況を推測する要素の一つとして、送信地点からの距離を測定するようにしてもよい。図6は、第1実施形態の変形応用例としての表示制御処理を説明するためのフローチャートである。
【0053】
図6は、テレビ機能の起動操作に応じてテレビ放送の受信を開始した際に実行開始される表示制御処理を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、テレビ機能の起動操作に応じてテレビ放送の受信を開始すると、位置検出部23から現在の位置情報を取得した後(ステップB1)、現在位置を含む周辺地図に基づいて最寄りの放送局(中継局を含む)を地図上で検索し(ステップB2)、その放送局の位置情報を取得する(ステップB3)。そして、この放送局の位置情報と現在の位置情報に基づいて放送局からの距離(直線距離)を算出する(ステップB4)。
【0054】
そして、放送局から現在位置までの距離が所定距離以上か、つまり、受信状況が良好なエリア内に居るかを調べ(ステップB5)、所定距離以上であって、受信状況が良好なエリアから外れている場合には(ステップB5でYES)、受信した放送コンテンツを2D表示させるが(ステップB6)、所定距離未満であって、受信状況が良好なエリア内に居る場合には(ステップB5でNO)、受信した放送コンテンツを3D表示させる(ステップB7)。以下、放送コンテンツの受信を終了するまで(ステップB8)、上述のステップB1に戻り、上述の動作を行う。
【0055】
このように図6に示す表示制御処理においては、放送局から現在位置までの距離を放送コンテンツの受信状況として取得し、この受信状況に基づいて当該放送コンテンツの3D表示での適正を判別するようにしたので、放送局から現在位置までの距離に基づいて2D表示と3D表示とを切り替えることができる。
【0056】
(実施形態2)
以下、本発明の第2実施形態について図7を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、受信したコンテンツをそのときの受信状況に応じて2D表示/3D表示させる場合に、この受信コンテンツをリアルタイムに再生するようにしたが、この第2実施形態においては、受信した放送コンテンツを録画(録音も含む、以下同様)した後において、その録画内容の再生時に受信状況に応じて2D表示/3D表示させるようにしたものである。ここで、各実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0057】
図7は、第2実施形態において、放送コンテンツの録画・再生処理を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、放送コンテンツの録画を指示する録画指示操作が行われたかを調べたり(ステップC1)、録画内容の再生を指示する再生指示操作が行われたかを調べたりする(ステップC2)。いま、録画指示操作が行われた場合には(ステップC1でYES)、テレビ放送受信部17を起動させて放送コンテンツの受信を開始すると共に(ステップC3)、その受信状況検出動作を開始する(ステップC4)。そして、受信した放送コンテンツの録画動作を行うほか(ステップC5)、この録画動作に追従して現在の受信状況を検出すると共に検出した現在の受信状況を逐次記録する記録動作を行う(ステップC6)。以下、録画対象の番組終了を検出したり、録画終了がユーザ操作によって指示されたりするまで(ステップC7)、上述のステップC5に戻って録画動作を行う(ステップC5〜C7)。これによって録画内容と受信状況の記憶内容とが対応付けて保存されることになる。
【0058】
一方、再生指示操作が行われた場合には(ステップC2でYES)、再生対象として任意に選択された録画内容に対応付けて受信状況が記録されているかを調べ(ステップC8)、受信状況が記憶されていなければ(ステップC8でNO)、表示モードに応じて録画内容を2D/3D表示させる再生処理に移るが(ステップC14)、受信状況が記憶されていれば(ステップC8でYES)、この受信状況を読み出す(ステップC9)。以下、この受信状況に基づいて録画内容の3D表示での適正を判別し、その判別結果に基づいてその表示制御を行う処理に移る(ステップC10〜C14)。
【0059】
すなわち、再生対象として選択された録画内容をその先頭から読み出して再生正する際に、その受信状況をその先頭から読み出し(ステップC9)、受信状況が3Dから2Dへの切替閾値X以下であれば(ステップC10でYES)、3D表示モードから2D表示モードへの切り替えを行うが(ステップC11)、受信状況が2Dから3Dへの切替閾値Y以上であれば(ステップC12でYES)、2D表示モードから3D表示モードへの切り替えを行う(ステップC13)。そして、この表示モードに応じた2D/3D表示処理を実行することによって、受信状況に応じた表示制御を行う(ステップC14)。以下、録画内容をその最後まで再生し終わったことを検出したり、再生終了がユーザ操作によって指示されたりするまで(ステップC15)、上述のステップC9に戻って再生動作を行う。なお、ステップC14での終了検出に応答して、図7の表示制御処理は終了する。
【0060】
以上のように、この第2実施形態においては、録画再生する際にもその録画時の受信状況に基づいて当該コンテンツの3D表示での適正を判別するようにしたので、放送コンテンツをリアルタイム再生する場合に限らず、録画再生する際にも、その表示制御を受信状況に応じて適切に行うことができる。
【0061】
なお、上述した第2実施形態においては、録画時には録画動作のみを行うようにした場合を例示したが、放送コンテンツを録画すると共に、その放送コンテンツをリアルタイム再生するようにしてもよい。この場合、録画動作と共に受信状況の記録動作を行うほか、上述した第1実施形態と同様に、現在の受信状況に基づいて3D表示での適正を判別し、その判別結果に応じてリアルタイム再生時における表示を制御するようにすればよい。
【0062】
その他、上述した第1及び第2実施形態においては、3D表示に適していないコンテンツを2D表示させるようにしたが、2D表示に代わって、強い3D深度(例えば、レベル3)から弱い3D深度(例えば、レベル1)に変換して、3D表示させるようにしてもよい。
また、上述した第1及び第2実施形態において、表示制御情報記憶部M3の内容は、メーカ側で予め設定されているデフォルト内容の一部をユーザ操作に応じて変更可能としたが、表示制御情報記憶部M3の設定をユーザ操作でのみ行うようにしてもよい。
【0063】
また、上述した第1及び第2実施形態においては、アンテナからの受信信号に基づいてその受信状況(電波の強さ)を検出する場合、電波の強さとして、例えば、1秒程度の時間、強い状態が続いているか、弱い状態が続いているかを検出する以外に、コンテンツ再生時におけるビットレートの高低に基づいてコンテンツの画質状態や音質状態を当該コンテンツの受信状況として検出するようにしてもよい。また、電波の強さと再生時のビットレートとの組み合わせを、受信状況として検出するようにしてもよい。また、音を伴うコンテンツの場合には、そのデコード時の音の乱れ程度(途切れ具合)を当該コンテンツの受信状況として検出するようにしてもよい。
【0064】
(実施形態3)
以下、本発明の第3実施形態について図8を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、2D表示用の受信コンテンツを3D表示用のコンテンツに変換して3D表示させるようにしたが、この第3実施形態においては、同一時間に同一内容の2D表示用コンテンツ(放送コンテンツ)と3D表示用コンテンツ(放送コンテンツ)とを受信可能な携帯電話機1において、サイマル放送としての2D表示用の放送コンテンツと3D表示用の放送コンテンツとを切り替えて2D/3D表示させるようにしたものである。ここで、第1・第3実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第3実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0065】
一般に、地上デジタルテレビ放送では、放送局毎に割り当てられている1チャンネルを13セグメントに分割して、この分割帯域の中の12セグメントを高画質、高音質のハイビジョン放送用(高解像度12セグ放送用)とし、残りの1セグメントを移動体機器用(簡易型低解像度の1セグ放送用)としているが、テレビ放送受信部17は、それに応じたデュアルチューナ(図示省略)を備え、高解像度のデジタルテレビ放送(12セグ放送)を受信する12セグ放送用チューナと、12セグ放送よりも低解像度のデジタルテレビ放送(1セグ放送)を受信する1セグ放送用チューナを有し、この12セグ放送用チューナと1セグ放送用チューナとの切り替えを可能とした構成となっている。
【0066】
ここで、複数のチャンネルでサイマル放送が行われている場合、例えば、12セグ放送用のチャンネルでは3D表示用の番組が放送され、それと同じ時間帯に同じ内容の番組として、1セグ放送用のチャンネルでは3D表示用の番組が放送されている場合、つまり、3D表示用と2D表示用のサイマル放送が行われている場合に、12セグ放送用チューナと1セグ放送用チューナとを切り替えることによって受信チャンネルの切り替えを行い、3D表示用の番組放送と2D表示用の番組放送とのいずれかを選択して視聴可能としている。
【0067】
図8は、第3実施形態において、テレビ機能の起動に応じて実行開始される表示制御処理を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、テレビ放送受信部17から放送コンテンツの受信を開始した後(ステップD1)、受信状況(電波の強さ)を検出し(ステップD2)、その結果、電波の強さが十分で受信状況が良好であれば(ステップD3でYES)、2D表示用の放送コンテンツを受信中かを調べ(ステップD4)、3D表示用のコンテンツを受信中であれば(ステップD4でNO)、後述するステップD7に移るが、2D表示用のコンテンツを受信中であれば(ステップD4でYES)、この番組と同一内容の3D表示用のサイマル放送があることを条件に(ステップD5でYES)、1セグ放送用チューナから12セグ放送用チューナに切り替えることによって受信チャンネルの切り替えを行い、2D放送の受信状態からサイマル3D放送の受信状態に移行させる(ステップD6)。
【0068】
そして、視差バリアを表示部19の表層に生成させた後(ステップD7)、表示部19に放送コンテンツを3D表示させる(ステップD8)。以下、放送コンテンツの終了(番組終了)を検出したり、放送受信の終了を指示する操作が行われたりするまで(ステップD9)、上述のステップD2に戻り、受信状況に応じた表示処理を行う。なお、ステップD9での終了検出に応答して、この図8の表示制御処理は終了する。
【0069】
一方、受信状況(電波の強さ)を検出した結果、受信状況が悪ければ(ステップD3でNO)、3D表示用の放送コンテンツを受信中かを調べ(ステップD10)、2D表示用のコンテンツを受信中であれば(ステップD10でNO)、後述するステップD13に移るが、3D表示用のコンテンツを受信中であれば(ステップD10でYES)、この番組と同一内容の2D表示用のサイマル放送があることを条件に(ステップD11でYES)、12セグ放送用チューナから1セグ放送用チューナに切り替えることによって受信チャンネルの切り替えを行い、3D放送の受信状態からサイマル2D放送の受信状態に移行させる(ステップD12)。そして、放送コンテンツを2D表示させる処理に移るが、その際、表示部19の表面に視差バリアが生成されていれば、この視差バリアを消去した後(ステップD13)、当該コンテンツを表示部19に2D表示させる(ステップD14)。以下、放送コンテンツの終了(番組終了)を検出したり、放送受信の終了を指示する操作が行われたりするまで(ステップD9)、上述のステップD2に戻る。
【0070】
以上のように、この第3実施形態においては、放送コンテンツを受信して出力する場合に現在の受信状況に基づいて12セグ放送用チューナと1セグ放送用チューナとを切り替えることによって、3D表示用の番組放送と2D表示用の番組放送との切り替えを行うようにしたので、チューナの切り替えによって2D表示と3D表示とを適切に切り替えることができる。
【0071】
この場合、2D用の放送と3D用の放送とがサイマル放送されている場合に、その受信チャンネルを切り替えて放送コンテンツを選択するようにしたので、その選択を円滑かつ容易に行うことができる。
【0072】
なお、上述した第3実施形態においては、放送コンテンツを受信して出力する場合にその受信状況(電波の強さ)を検出するようにしたが、現在の受信場所に基づいて受信状況を推測するようにしてもよい。
【0073】
(実施形態4)
以下、本発明の第4実施形態について図9〜図11を参照して説明する。
なお、上述した第1実施形態においては、受信したコンテンツを3D表示が可能な表示部19に表示させる場合に、このコンテンツを受信した際の受信状況に基づいて当該コンテンツの3D表示での適性を判別すると共に、この3D表示での適性に応じて決定された表示制御にしたがって当該コンテンツを表示部19に表示させるようにしたが、この第4実施形態においては、表示対象のコンテンツが表示部19に再生される際の現在位置に基づいて当該コンテンツの3D表示での適性を判別すると共に、この3D表示での適性に応じて決定された表示制御にしたがって当該コンテンツを表示部19に表示させるようにしたものである。ここで、第1・第4実施形態において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第4実施形態の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0074】
図9は、第4実施形態において、表示制御情報記憶部M3を説明するための図である。
表示制御情報記憶部M3は、表示対象のコンテンツを再生する際の現在位置としての「再生場所」と、この「再生場所」に基づいて表示部19に当該コンテンツを2D表示させるか3D表示させるかを示すほかに3D表示させる場合にはその適性具合に応じてどの位の深さ(強さ)の3D深度で表示させるかを示す「表示制御情報」とを対応付けて記憶する構成となっている。この表示制御情報記憶部M3の内容は、ユーザ操作によって任意に設定可能なもので、メーカ側で予め設定されているデフォルト内容の一部をユーザ操作に応じて変更可能となっている。
【0075】
「再生場所」は、場所情報として、位置情報(経緯度情報)、場所の名前、交通機関名などを記憶するもので、図示の例では、“自宅”、“交通機関(長距離)”、“会社/学校”、…、“その他の場所”が記憶されている。なお、“自宅”、“交通機関(長距離)”は、自室に居るとき、列車で長距離移動中のときなどのように、じっくり落ち着いてコンテンツを視聴することができるような環境(コンテンツの3D表示に最適な環境)であることを示しているのに対し、“会社/学校”は、コンテンツの3D表示にある程度適している環境を示し、“その他の場所”は、混雑した通勤/通学時の交通機関内のように、コンテンツの3D表示に適していない環境を示している。中央制御部11は、位置検出部23から取得した現在位置とその周辺地図に基づいて現在の場所を特定するようにしている。
【0076】
なお、図示の例において「再生場所」と「表示制御情報」とは、次のような内容となっている。すなわち、「再生場所」の“自宅”に対応して「2D/3D」として“3D”が記憶され、「3D深度」として“レベル3”が記憶されている。また、「再生場所」の“会社/学校”に対応して「2D/3D」として“3D”が記憶され、「3D深度」として“レベル1”が記憶されている。「再生場所」の“交通機関(長距離)”に対応して「2D/3D」として“3D”が記憶され、「3D深度」として“レベル2”が記憶されている。「再生場所」の“その他の場所”に対応して「2D/3D」として“2D”が記憶され、「3D深度」として“レベル0”が記憶されている。
【0077】
図10は、コンテンツ記憶部M4を説明するための図である。
コンテンツ記憶部M4は、表示部19に表示させるための表示情報(コンテンツ)を記憶するもので、例えば、情報配信装置4から動画、静止画、音楽、ニュースなどの情報をインターネット3、無線通信網2を介してダウンロードしたり、テレビ放送受信部17によって受信した放送番組を録画記録したりした情報をコンテンツとして記憶するようにしている。このコンテンツ記憶部M4は、コンテンツを識別する「情報ID」に対応して「タイトル」、「種別」、「実データ」、「3D深度」などを記憶する構成となっている。
【0078】
「タイトル」は、コンテンツの内容に関するタイトルを示し、図示の例では“二次元コード”、“運動会2008”、“Jリーグ観戦**”、“サンプル動画**”、“サンプル静止画**”、…である。「種別」は、動画コンテンツであるか静止画コンテンツであるかを示す種別情報である。「実データ」は、コンテンツの実データで、その「3D深度」が“レベル0(2D表示用)”の実データのみを持つコンテンツもあれば、各3D深度の実データを持つコンテンツもある。つまり、同じ内容であっても3D深度毎に実データ(2D表示を含む)をそれぞれ持つコンテンツがあり、また、3D深度がレベル0(2D表示)の実データのみを持つコンテンツがある。なお、“レベル0(2D)”は、3D深度が“レベル0(ゼロ)”で、2D(平面)であることを示している。
【0079】
このように同じ内容のコンテンツであっても、様々な3D深度の複数のコンテンツが用意されており、中央制御部11は、それら複数のコンテンツの中から所定の3D深度のコンテンツを選択し、その「実データ」をコンテンツ記憶部M4から読み出して表示部19に3D表示させるが、このコンテンツ記憶部M4に記憶されていない3D深度のコンテンツにあっては、同じ内容の2Dコンテンツを所定の3D深度のコンテンツに変換して3D表示させるようにしている。
【0080】
図11は、第4実施形態において、コンテンツ再生操作に応答して実行開始される表示制御処理を示したフローチャートである。
先ず、中央制御部11は、コンテンツ再生操作に応答して、コンテンツ記憶部M4の「タイトル」を読み出してメニュー表示させた後(ステップE1)、そのメニュー画面の中から表示対象として所望するコンテンツがユーザ操作によって選択されると(ステップE2)、その選択コンテンツを表示対象として特定する(ステップE3)。そして、位置検出部23から現在の位置情報を取得した後(ステップE4)、この現在位置とその周辺地図、更に表示制御情報記憶部M3を参照することによって、現在位置に該当する「再生場所」を特定し(ステップE5)、この「再生場所」に対応する「表示制御情報」を読み出す(ステップE6)。
【0081】
そして、「再生場所」に対応する「表示制御情報」の「2D/3D」を参照し、“3D”であるか、つまり、3D表示に適したコンテンツであるかを調べる(ステップE7)。いま、現在位置に該当する場所を特定することができなかったときには、「再生場所」として“その他の場所”に対応する「表示制御情報」が読み出されるが、その「2D/3D」は“2D”であるから、3D表示に適していないコンテンツであると判断する(ステップE7でNO)。そして、コンテンツ記憶部M4を検索し、2Dの「実データ」が記憶されていれば(ステップE8でYES)、その「実データ」を読み出し(ステップE9)、2Dの「実データ」が記憶されていなければ(ステップE8でNO)、2D/3D変換処理部20によって3Dの「実データ」を2Dのデータに変換させる(ステップE10)。
【0082】
なお、3Dの「実データ」を2Dのデータに変換する代わりに、3D深度の異なる複数の「実データ」の中から最も弱い(2Dに近い)深度の「実データ」を選択して2Dのデータに変換するようにしてもよい。そして、2D表示させる処理に移るが、その際、表示部19の表面に視差バリアが生成されていれば、この視差バリアを消去したのち(ステップE11)、当該コンテンツを表示部19に2D表示させる(ステップE12)。以下、コンテンツ表示の終了が指示されるまで(ステップE13でYES)、選択コンテンツを2D表示させる(ステップE12、E13)。
【0083】
また、例えば、「再生場所」が“その他の場所”以外であれば、この「再生場所」に対応する「表示制御情報」の「2D/3D」は“3D”であるから(ステップE7でYES)、それに対応する「3D深度」に基づいてコンテンツ記憶部M4を検索し、当該「3D深度」に対応する3Dの「実データ」の有無を調べる(ステップE14)。なお、「実データ」には、「3D深度」が“レベル0”の実データのみを持つコンテンツもあれば、各3D深度の実データを持つコンテンツもある。いま、「3D深度」に該当する3Dの「実データ」が記憶されていれば(ステップE14でYES)、その「実データ」を読み出して(ステップE15)、3D表示させる処理に移るが、その際、視差バリアを表示部19の表層に生成させた後(ステップE17)、表示部19に3D表示させる(ステップE18)。以下、コンテンツ表示の終了を指示する操作が行われるまで(ステップE19でYES)、選択コンテンツを3D表示させる(ステップE18、E19)。
【0084】
また、「3D深度」に対応する3Dの「実データ」が記憶されていなければ(ステップE14でNO)、つまり、別の3D深度(例えば、深度レベル“1”)の「実データ」しか記憶されていなければ、2D/3D変換処理部20によって、この別の3D深度の「実データ」を、「再生場所」に応じた3D深度のコンテンツに変換させる(ステップE16)。そして、上述の場合と同様に、視差バリアを表示部19の表層に生成させた後(ステップE17)、表示部19に3D表示させる(ステップE18)。以下、コンテンツ表示の終了を指示する操作が行われるまで(ステップE19でYES)、選択コンテンツを3D表示させる(ステップE18、E19)。
【0085】
以上のように、この第4実施形態においては、表示対象のコンテンツが表示部19に再生される際の現在位置に基づいて当該コンテンツの3D表示での適性を判別し、この3D表示での適性に応じて決定された表示制御にしたがって当該コンテンツを表示部19に表示させるようにしたようにしたので、再生時の現在位置に応じて2D表示の見易い表示から臨場感のある3D表示まで適切な表示を実現することができる。この場合、例えば、自室に居るとき、列車で長距離移動中などのように、じっくり落ち着いてコンテンツを視聴できるような環境では、臨場感のある3D表示を楽しむことができる。
【0086】
また、再生時の現在位置が予め設定されている特定場所に該当するかによって3D表示での適性を判別するようにしたので、例えば、特定場所で3D表示を行ったり、逆に、特定場所以外で3D表示を行ったりすることができる。
【0087】
3D表示での適性に基づいて当該コンテンツを2D表示させるか3D表示させるかを制御するようにしたので、2D表示と3D表示とを適切に切り替えることができる。
【0088】
3D表示での適性に応じて3Dの奥行きや飛び出しの程度を示す3D深度を決定して3D表示させるようにしたので、コンテンツの内容に応じて3D深度を制御することができる。
【0089】
3D表示での適性具合に応じて3D深度を決定するようにしたので、より3D表示に適しているコンテンツをより強い3D深度で表示させることができる。
【0090】
3D表示に適しているか否かを判別するために表示制御情報記憶部M3の内容をユーザ操作によって任意に設定可能としたので、ユーザの好みに応じて臨場感のある3D表示を実現することができる。
【0091】
なお、上述した第4実施形態においても、3D表示での適正に応じた表示制御の実行可否(オン/オフ)をユーザ操作によって任意に選択する表示制御フラグCFを設けるようにしてもよい。これによって3D表示での適正に応じた表示制御の実行可否をユーザの要求に応じて制御することができるようになる。
【0092】
また、上述した第4実施形態においても、2D表示と3D表示との間で表示切替を行うか、3D表示の深度の変更を行うかを選択する表示制御フラグCFを設けるようにしてもよい。これによって2D表示と3D表示との間で表示切替を行うか、3D表示の深度の変更を行うかをユーザの要求に応じて制御することができる。
【0093】
また、上述した第4実施形態においては、決定した3D深度の「実データ」が記憶されていない場合には、別の3D深度の実データを決定した3D深度の実データに変換するようにしたが、決定した3D深度の実データを情報配信装置4に要求して受信するようにしてもよい。
【0094】
また、上述した第4実施形態において、表示制御情報記憶部M3の内容は、メーカ側で予め設定されているデフォルト内容の一部をユーザ操作に応じて変更可能としたが、表示制御情報記憶部M3の設定をユーザ操作でのみ行うようにしてもよい。
【0095】
また、上述した各実施形態において3Dのコンテンツは、その3D深度に応じた右目用のコンテンツと左目用のコンテンツを同時に表示して、それらが正しく3Dに見えるように3D深度に応じた視差バリアを表示部19の表層に生成して3D表示を行う方法を例示したが、例えば、コンテンツが3Dに見えるような視覚効果を施して3D表示を行う方法など、任意の3D表示方法であってもよい。
【0096】
その他、記憶部13はメモリカードや外付けハードディスクなど、任意の外部記憶装置であってもよい。また、表示部19は、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。また、端末装置は携帯電話機1に限らず、パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。更に、折り畳みタイプの端末装置に限らず、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造であってもよい。
【0097】
また、上述した各実施形態において示した“装置”や“機”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0098】
1 携帯電話機
2 無線通信網
3 インターネット
4 情報配信装置
11 中央制御部
13 記憶部
15 無線通信部
17 テレビ放送受信部
18 撮像処理部
19 表示部
20 3D変換処理部
21 操作部
23 位置検出部
CF 表示制御フラグ
M1 プログラム記憶部
M3 表示制御情報記憶部
M4 コンテンツ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元表示が可能な表示部に表示情報を再生させる端末装置であって、
前記表示情報が前記表示部に再生される際の現在の位置情報を取得する位置取得手段と、
この位置取得手段によって取得された位置情報に基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する判別手段と、
この判別手段によって判別された三次元表示での適性に基づいて三次元表示の深度を決定する決定手段と、
この決定手段によって決定された三次元表示の深度で前記表示情報を前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を具備したことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記判別手段は、前記位置取得手段によって取得された現在の位置情報が予め設定されている特定場所に該当するかに応じて前記表示情報の三次元表示での適性を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記判別手段によって判別された三次元表示での適性に基づいて、前記表示情報を前記表示部に二次元表示させるか三次元表示させるかの表示制御を決定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項4】
前記判別手段は、前記表示情報の三次元表示での適性として、その適性具合を判別し、
前記決定手段は、前記判別手段によって判別された適性具合に応じて三次元表示の深度を決定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項5】
前記表示情報の三次元表示での適性を判別するための情報を表示制御情報としてユーザ操作によって任意に設定する設定手段を更に備え、
前記判別手段は、前記表示情報の内容が前記表示制御情報を満たすか否かに基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項6】
前記三次元表示での適性に応じた表示制御の実行可否をユーザ操作によって任意に選択する第1の選択手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記第1選択手段によって選択された表示制御の実行可否に応じて前記表示制御の実行を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項7】
前記二次元表示と三次元表示との間で表示切替の表示制御を行うか、三次元表示の深度を変更する表示制御を行うかを選択する第2の選択手段を更に備え、
前記表示制御手段は、前記第2の選択手段によって選択された選択結果に応じた表示制御を行う、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の端末装置。
【請求項8】
三次元表示が可能な表示部に表示情報を再生させる端末装置に搭載されるコンピュータに、
表示情報が表示部に再生される際の現在の位置情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにて取得された現在の位置情報に基づいて当該表示情報の三次元表示での適性を判別する判別ステップと、
前記判別ステップで判別された三次元表示での適性に基づいて三次元表示の深度を決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された三次元表示の深度で前記表示情報を表示部に表示させる表示制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−4405(P2011−4405A)
【公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−154525(P2010−154525)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【分割の表示】特願2009−144000(P2009−144000)の分割
【原出願日】平成21年6月17日(2009.6.17)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】