説明

第1のネットワークに迅速に再接続するためにアイドルモードを使用する第1のネットワークと第2のネットワークとの間のシステム間ハンドオーバ

第2の無線アクセス技術(RAT)ネットワークへのハンドオーバが取り消されたとき、第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための方法および装置を提供する。本方法および装置は、移動局(MS)が、第2のRATネットワークへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入り、MSサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を保持するようにサービング基地局(BS)に要求することを含む。このようにして、第2のRATネットワークへのハンドオーバが完了前に取り消されたならば、保持されたMS情報を使用して第1のRATネットワークへのリエントリを迅速に実行することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本出願は、2008年9月17日に出願された「Systems and methods for multimode wireless communication handoff」と題する米国特許出願第12/212,526号の一部継続出願であり、その優先権の利益を主張する。米国特許出願第12/212,526号は、2008年5月11日に出願された「Systems and Methods for Multimode Wireless Communication Handoff」と題する米国仮特許出願第61/052,265号、および同じく2008年5月11日に出願された同じく「Systems and Methods for Multimode Wireless Communication Handoff」と題する米国仮特許出願第61/052,266号の優先権の利益を主張する、2008年7月18日に出願された「Systems and Methods for Multimode Wireless Communication Handoff」と題する米国特許出願第12/176,304号の一部継続出願であり、その優先権の利益を主張する。米国特許出願第12/212,526号はまた、2008年5月11日に出願された「Systems and Methods for Multimode Wireless Communication Handoff」と題する米国仮特許出願第61/052,259号、および同じく2008年5月11日に出願された同じく「Systems and Methods for Multimode Wireless Communication Handoff」と題する米国仮特許出願第61/052,260号の優先権の利益を主張する。上記の優先権出願はすべて、本出願の譲受人に譲渡され、すべての目的のために参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
本開示のいくつかの実施形態は、一般にワイヤレス通信に関し、より詳細には、ある無線アクセス技術(RAT)ネットワークから別の異なるRATネットワークへ、およびその逆への移動局(MS)のハンドオーバに関する。
【発明の概要】
【0003】
本開示のいくつかの実施形態は、一般にWiMAXネットワークからCDMAネットワークへなど、ある無線アクセス技術(RAT)ネットワークから別の異なるRATネットワークへ、およびその逆への移動局(MS)のハンドオーバを実行することに関する。
【0004】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のRATおよび第2のRATを介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための方法であって、第1のRATと第2のRATとが異なる、方法を提供する。本方法は一般に、第1のRATを介する通信することと、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガすることと、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入ることとを含む。
【0005】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のRATおよび第2のRATを介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための装置であって、第1のRATと第2のRATとが異なる、装置を提供する。本装置は一般に、第1のRATを介する通信するための手段と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための手段と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための手段とを含む。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のRATおよび第2のRATを介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための装置であって、第1のRATと第2のRATとが異なる、装置を提供する。本装置は一般に、第1のRATを介する通信するための論理と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための論理と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための論理とを含む。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態は、第1のRATおよび第2のRATを介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するためのコンピュータプログラム製品であって、第1のRATと第2のRATとが異なる、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は一般に、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶したコンピュータ可読媒体を含む。本命令は一般に、第1のRATを介する通信するための命令と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための命令と、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための命令とを含む。
【0008】
本開示の上述の特徴を詳細に理解することができるように、その一部を添付の図面に示す実施形態を参照することによって、上記で簡単に要約したより具体的な説明を得ることができる。ただし、添付の図面は、本開示のいくつかの典型的な実施形態のみを示し、したがって、説明は他の等しく有効な実施形態に通じるので、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示のいくつかの実施形態による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図。
【図2】本開示のいくつかの実施形態による、ワイヤレスデバイスにおいて利用できる様々な構成要素を示す図。
【図3】本開示のいくつかの実施形態による、直交周波数分割多重および直交周波数分割多元接続(OFDM/OFDMA)技術を利用するワイヤレス通信システム内で使用できる例示的な送信機と例示的な受信機とを示す図。
【図4A】本開示のいくつかの実施形態による、デュアルモード移動局(MS)がWiMAX無線アクセスネットワークのカバレージの外側に移動し、CDMA EVDO/1xネットワークのカバレージに入ることができるモビリティシナリオを示す図。
【図4B】本開示のいくつかの実施形態による、デュアルモードMSがCDMA EVDO無線アクセスネットワークのカバレージの外側に移動し、WiMAXネットワークのカバレージに入ることができるモビリティシナリオを示す図。
【図5】本開示のいくつかの実施形態による、WiMAXネットワークからCDMA EVDO/1xネットワークへのデュアルモードMSの自律ハンドオーバを実行するための例示的な動作のフローチャート。
【図5A】本開示のいくつかの実施形態による、WiMAXネットワークからCDMA EVDO/1xネットワークへの自律ハンドオーバを実行するための図5の例示的な動作に対応する手段のブロック図。
【図6】本開示のいくつかの実施形態による、インタリーブ間隔中にWiMAXネットワークサービスを使用して通信しているMSによって要求される例示的なCDMA走査間隔を示す図。
【図7】本開示のいくつかの実施形態による、WiMAX基地局からCDMA EVDO/1x基地局へのMS自律ハンドオーバを実行するための例示的な動作のコールフローを示す図。
【図8】本開示のいくつかの実施形態による、CDMA EVDOネットワークからWiMAXネットワークへのデュアルモードMSの自律ハンドオーバを実行するための例示的な動作のフローチャート。
【図8A】本開示のいくつかの実施形態による、CDMA EVDOネットワークからWiMAXネットワークへの自律ハンドオーバを実行するための図8の例示的な動作に対応する手段のブロック図。
【図9】本開示のいくつかの実施形態による、CDMA EVDO基地局からWiMAX基地局へのMS自律ハンドオーバを実行するための例示的な動作のコールフローを示す図。
【図10】本開示のいくつかの実施形態による、第2の無線アクセス技術(RAT)ネットワークへのハンドオーバが取り消されたとき、第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための例示的な動作を示す図。
【図10A】本開示のいくつかの実施形態による、第2のRATネットワークへのハンドオーバが取り消されたとき、第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための図10の例示的な動作に対応する手段のブロック図。
【図11】本開示のいくつかの実施形態による、ターゲットRATネットワークにハンドオーバアクセスする前にサービングRATネットワークにおいてアイドルモードに入ることを含む、インターRATハンドオーバを開始するための例示的な動作のコールフローを示す図。
【図12】本開示のいくつかの実施形態による、インターRATハンドオーバ中にアイドルモードのためのページングサイクルを判断することを示す図。
【図13】本開示のいくつかの実施形態による、第2のRATへのインターRATハンドオーバを取り消し、保持された情報を復元することによって第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための例示的な動作のコールフローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
IEEE802.16に基づく直交周波数分割多重(OFDM)および直交周波数分割多元接続(OFDMA)ワイヤレス通信システムは、複数のサブキャリアの周波数の直交性に基づいて、システムにおいてサービスに登録したワイヤレスデバイス(すなわち、移動局)と通信するために基地局のネットワークを使用しており、マルチパスフェージングおよび干渉に対する抵抗など、広帯域ワイヤレス通信のためのいくつかの技術的利点を達成するために実装できる。各基地局(BS)は、移動局との間でデータを搬送する無線周波数(RF)信号を送り、受信する。移動局(MS)がある基地局によってカバーされるエリアから離れて、別の基地局によってカバーされるエリアに入るなど、様々な理由で、ある基地局から別の基地局へ通信サービス(たとえば、呼またはデータセッションが継続中(ongoing)を転送するために、ハンドオーバ(ハンドオフとしても知られる)を実行することができる。
【0011】
3つのハンドオーバ方法、すなわちハードハンドオフ(HHO)、高速基地局スイッチング(FBSS)およびマクロダイバーシティハンドオーバ(MDHO)が、IEEE802.16e−2005においてサポートされている。これらのうちで、HHOをサポートすることは必須あり、FBSSおよびMDHOは2つの随意の選択肢である。
【0012】
HHOは、あるBSから別のBSへの接続の急激な転送を暗示する。MSによって報告された測定結果に基づいて、MSまたはBSがハンドオーバ決定を行うことができる。MSは、周期的にRF走査を行い、隣接基地局の信号品質を測定することができる。ハンドオーバ決定は、たとえば、あるセルからの信号強度が現在のセルを超えること、MSのロケーション変更が信号フェージングまたは干渉をもたらすこと、またはMSがより高いサービス品質(QoS)を要求することから起こる。BSによって割り振られた走査間隔中に走査が実行される。これらの間隔中に、MSはまた、随意に初期レンジングを実行し、1つまたは複数の隣接基地局に関連付けることが可能である。ハンドオーバ決定が行われると、MSはターゲットBSのダウンリンク送信との同期を開始し、走査の間に行われなかった場合、レンジングを実行し、次いで、前のBSとの接続を終了することができる。タイマが満了するまで、BSにおいて未配信のプロトコルデータユニット(PDU)を保持することができる。
【0013】
FBSSがサポートされる場合、MSおよびBSはMSを有するFBSSに含まれるBSのリストを維持する。このセットはダイバーシティセットと呼ばれる。FBSSでは、MSは、ダイバーシティセット中の基地局を連続的に監視する。ダイバーシティセット中のBSの中から、アンカーBSが定義される。FBSSで動作しているときに、MSは、管理およびトラフィック接続を含むアップリンクおよびダウンリンクメッセージについて、アンカーBSとのみ通信する。ダイバーシティセット中の別のBSが現在のアンカーBSよりも良い信号強度を有する場合、あるアンカーBSから別のBSへの遷移(すなわち、BSスイッチング)を実行することができる。チャネル品質インジケータチャネル(CQICH)または明示的ハンドオーバ(HO)シグナリングメッセージを介してサービングBSと通信することによってアンカー更新手順が可能になる。
【0014】
ダイバーシティセット内で変更することができるアンカーBSからデータを受信または送信する、MSによる決定でFBSSハンドオーバは開始する。MSは、ネイバーBSを走査し、ダイバーシティセット中に含めるのに適したネイバーBSを選択する。MSは選択したBSを報告し、BSおよびMSはダイバーシティセットを更新する。MSは、ダイバーシティセット中にあるBSの信号強度を連続的に監視することができ、セットから1つのBSをアンカーBSとして選択する。MSは、選択したアンカーBSを、CQICHまたはMS開始ハンドオーバ要求メッセージで報告する。
【0015】
MDHOをサポートするMSおよびBSの場合、MSおよびBSは、MSを有するMDHOに含まれるBSのダイバーシティセットを維持する。ダイバーシティセット中のBSの中から、アンカーBSが定義される。正規の動作モードは、単一のBSからなるダイバーシティセットを有する特定の場合のMDHOを参照する。MDHOで動作しているとき、MSは、アップリンクおよびダウンリンクユニキャストメッセージおよびトラフィックのダイバーシティセットにおけるすべてのBSと通信する。
【0016】
MSが同じ時間間隔において複数のBSからユニキャストメッセージおよびトラフィックを送信または受信することを決定したとき、MDHOは開始する。ダウンリンクMDHOの場合、MSにおいてダイバーシティ合成が実行されるように、2つ以上のBSがMSダウンリンクデータの同期送信を行う。アップリンクMDHOの場合、MSからの送信が、複数のBSによって受信され、受信された情報の選択ダイバーシティが実行される。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態は、デュアルモード移動局(MS)の通常動作中のWiMAXネットワークとCDMA EVDO/1xネットワークとの間の自律ハンドオーバのための方法および装置を提供する。本方法および装置は、ハンドオーバ中のサービス継続性を改善し、WiMAXまたはCDMA規格への変更を必要としない。
【0018】
例示的なワイヤレス通信システム
本開示の方法および装置は、ブロードバンドワイヤレス通信システムにおいて利用できる。「ブロードバンドワイヤレス」という用語は、所与のエリアにわたるワイヤレス、音声、インターネット、および/またはデータネットワークアクセスを与える技術を指す。
【0019】
Worldwide Interoperability for Microwave Accessを表すWiMAXは、長距離にわたる高いスループットブロードバンド接続を与える、規格ベースのブロードバンドワイヤレス技術である。現在、WiMAXの2つの主要な適用例、すなわち固定WiMAXとモバイルWiMAXとがある。固定WiMAX適用例は、たとえば、家庭および企業でのブロードバンドアクセスを可能にするポイントツーマルチポイントである。モバイルWiMAXは、ブロードバンド速度でのセルラーネットワークのフルモビリティを提供する。
【0020】
モバイルWiMAXは、OFDM(直交周波数分割多重)およびOFDMA(直交周波数分割多元接続)技術に基づく。OFDMは、最近、様々な高データレート通信システムに広く採用されているデジタルマルチキャリア変調技法である。OFDMでは、送信ビットストリームは、複数の低レートサブストリームに分割される。各サブストリームは、複数の直交サブキャリアのうちの1つを用いて変調され、複数の並列サブチャネルのうちの1つの上で送信される。OFDMAは、ユーザが、異なるタイムスロットにおいてサブキャリアを割り当てられる多元接続技法である。OFDMAは、多種多様なアプリケーション、データレート、およびサービス品質要件をもつ多くのユーザに対応することができるフレキシブルな多元接続技法である。
【0021】
ワイヤレスインターネットおよび通信の急成長は、ワイヤレス通信サービスの分野における高データレートに対する需要の増加をもたらした。OFDM/OFDMAシステムは、今日、最も有望な研究領域の1つとして、および次世代のワイヤレス通信のための主要な技術として考えられている。これは、OFDM/OFDMA変調方式が、変調効率、スペクトル効率、柔軟性、および従来のシングルキャリア変調方式に勝る強いマルチパス耐性など多くの利点を与えることができることに起因する。
【0022】
IEEE802.16xは、固定およびモバイルブロードバンドワイヤレスアクセス(BWA)システムのためのエアインターフェースを定義する新興の規格組織である。これらの規格は、少なくとも4つの異なる物理層(PHY)および1つのメディアアクセス制御(MAC)層を定義している。4つの物理層のうちのOFDMおよびOFDMA物理層は、それぞれ固定およびモバイルBWA領域において最も一般的である。
【0023】
図1に、ワイヤレス通信システム100の一例を示す。ワイヤレス通信システム100は、ブロードバンドワイヤレス通信システムとすることができる。ワイヤレス通信システム100は、いくつかのセル102に通信を与えることができ、各セルは基地局104によってサービスされる。基地局104は、ユーザ端末106と通信する固定局とすることができる。基地局104は、代替的に、アクセスポイント、ノードB、または何らかの他の用語で呼ばれることもある。
【0024】
図1に、システム100全体に散在する様々なユーザ端末106を示す。ユーザ端末106は固定(すなわち、静止)でも移動でもよい。ユーザ端末106は、代替的に、リモート局、アクセス端末、端末、加入者ユニット、移動局、局、ユーザ機器などと呼ばれることもある。ユーザ端末106は、セルラー電話、携帯情報端末(PDA)、ハンドヘルドデバイス、ワイヤレスモデム、ラップトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)などワイヤレスデバイスでもよい。
【0025】
様々なアルゴリズムおよび方法を、基地局104とユーザ端末106との間の、ワイヤレス通信システム100における送信のために使用することができる。たとえば、OFDM/OFDMA技法に従って、基地局104とユーザ端末106との間で信号を送信および受信することができる。この場合には、ワイヤレス通信システム100をOFDM/OFDMAシステムと呼ぶことができる。
【0026】
基地局104からユーザ端末106への送信を可能にする通信リンクをダウンリンク108と呼び、ユーザ端末106から基地局104への送信を可能にする通信リンクをアップリンク110と呼ぶことができる。代替的に、ダウンリンク108を順方向リンクまたは順方向チャネルと呼び、アップリンク110を逆方向リンクまたは逆方向チャネルと呼ぶことができる。
【0027】
セル102は複数のセクタ112に分割できる。セクタ112は、セル102内の物理的カバレージエリアである。ワイヤレス通信システム100内の基地局104は、セル102の特定のセクタ112内の電力の流れを集中させるアンテナを利用することができる。そのようなアンテナを指向性アンテナと呼ぶことができる。
【0028】
図2に、ワイヤレスデバイス202中で利用できる様々な構成要素を示す。ワイヤレスデバイス202は、本明細書で説明する様々な方法を実装するように構成できるデバイスの一例である。ワイヤレスデバイス202は基地局104またはユーザ端末106とすることができる。
【0029】
ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202の動作を制御するプロセッサ204を含むことができる。プロセッサ204は中央処理装置(CPU)と呼ばれることもある。読取り専用メモリ(ROM)とランダムアクセスメモリ(RAM)の両方を含むことができるメモリ206は、命令とデータとをプロセッサ204に与える。メモリ206の一部は不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)をも含むことができる。プロセッサ204は一般に、メモリ206内に記憶されたプログラム命令に基づいて、論理および演算動作を実行する。メモリ206中の命令は、本明細書で説明する方法を実装するために実行可能である。
【0030】
ワイヤレスデバイス202は、ワイヤレスデバイス202と遠隔地との間のデータの送信および受信を可能にするために送信機210と受信機212とを含むことができるハウジング208を含むこともできる。送信機210と受信機212とを組み合わせてトランシーバ214を形成することができる。アンテナ216は、ハウジング208に取り付けられ、トランシーバ214に電気的に結合される。ワイヤレスデバイス202は、複数の送信機、複数の受信機、複数のトランシーバ、および/または複数のアンテナ(図示せず)をも含むことができる。
【0031】
ワイヤレスデバイス202は、トランシーバ214によって受信された信号のレベルを検出および定量化するために使用できる信号検出器218をも含むことができる。信号検出器218は、総エネルギー、パイロットサブキャリアからのパイロットエネルギーまたはプリアンブルシンボルからの信号エネルギー、電力スペクトル密度、および他の信号などの信号を検出できる。ワイヤレスデバイス202は、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)220を含むこともできる。
【0032】
ワイヤレスデバイス202の様々な構成要素は、データバスに加えて、パワーバス、制御信号バス、およびステータス信号バスを含むことができるバスシステム222によって一緒に結合できる。
【0033】
図3に、OFDM/OFDMAを利用するワイヤレス通信システム100内で使用できる送信機302の一例を示す。送信機302の部分は、ワイヤレスデバイス202の送信機210中に実装される。送信機302は、ダウンリンク108上でデータ306をユーザ端末106に送信するための基地局104中に実装される。送信機302は、アップリンク110上でデータ306を基地局104に送信するためのユーザ端末106中にも実装される。
【0034】
送信されるデータ306は、直並列(S/P)変換器308に入力として供給されるものとして示してある。S/P変換器308は送信データをN個の並列データストリーム310に分割する。
【0035】
次いで、N個の並列データストリーム310はマッパー312に入力として供給される。マッパー312は、N個の並列データストリーム310をN個のコンスタレーションポイントにマッピングすることができる。マッピングは、2位相偏移キーイング(BPSK)、4位相偏移キーイング(QPSK)、8位相偏移キーイング(8PSK)、直交振幅変調(QAM)など、何らかの変調コンスタレーションを使用して行われる。したがって、マッパー312は、それぞれ逆高速フーリエ変換(IFFT)320のN個の直交サブキャリアのうちの1つに対応する、N個の並列シンボルストリーム316を出力する。これらのN個の並列シンボルストリーム316は、周波数領域において表され、IFFT構成要素320によってN個の並列時間領域サンプルストリーム318に変換される。
【0036】
次に、用語に関する簡単な注釈を与える。周波数領域におけるN個の並列変調は、周波数領域におけるN個の変調シンボルに等しく、これは、周波数領域におけるN個のマッピングおよびN個のポイントIFFTに等しく、これは、時間領域における1つの(有用な)OFDMシンボルに等しく、これは、時間領域におけるN個のサンプルに等しい。時間領域における1つのOFDMシンボル、Nは、Ncp(OFDMシンボル当たりのガードサンプル数)+N(OFDMシンボル当たりの有用なサンプル数)に等しい。
【0037】
N個の並列時間領域サンプルストリーム318は、並直列(P/S)変換器324によって、OFDM/OFDMAシンボルストリーム322に変換される。ガード挿入構成要素326は、OFDM/OFDMAシンボルストリーム322中の連続したOFDM/OFDMAシンボル間にガードインターバルを挿入する。次いで、ガード挿入構成要素326の出力は、無線周波数(RF)フロントエンド328によって、所望の送信周波数帯域にアップコンバートされる。次いで、アンテナ330は、得られた信号332を送信する。
【0038】
図3に、OFDM/OFDMAを利用するワイヤレス通信システム100内で使用できる受信機304の一例をも示す。受信機304の部分は、ワイヤレスデバイス202の受信機212中に実装される。受信機304は、ダウンリンク108上で基地局104からデータ306を受信するためのユーザ端末106中に実装される。受信機304は、アップリンク110上でユーザ端末106からデータ306を受信するための基地局104中に実装される。
【0039】
送信信号332は、ワイヤレスチャネル334上を移動するものとして示してある。信号332’がアンテナ330’によって受信されると、受信信号332’はRFフロントエンド328’によってベースバンド信号にダウンコンバートされる。次いで、ガード除去構成要素326’は、ガード挿入構成要素326によってOFDM/OFDMAシンボル間に挿入されたガードインターバルを除去する。
【0040】
ガード除去構成要素326’の出力はS/P変換器324’に供給される。S/P変換器324’は、OFDM/OFDMAシンボルストリーム322’を、それぞれN個の直交サブキャリアのうちの1つに対応するN個の並列時間領域シンボルストリーム318’に分割する。高速フーリエ変換(FFT)構成要素320’は、N個の並列時間領域シンボルストリーム318’を周波数領域に変換し、N個の並列周波数領域シンボルストリーム316’を出力する。
【0041】
デマッパー312’は、マッパー312によって実行されたシンボルマッピング動作の逆を実行し、それによって、N個の並列データストリーム310’を出力する。P/S変換器308’は、N個の並列データストリーム310’を単一のデータストリーム306’に合成する。理想的には、このデータストリーム306’は、送信機302に入力として供給されたデータ306に対応する。
【0042】
WiMAXからCDMAへの例示的なハンドオーバ
図4Aに、WiMAXセル102が符号分割多元接続(CDMA)セル404と隣接しているモビリティシナリオを示す。WiMAXセル102の少なくともいくつかは、CDMA信号のカバレージを与えることもできるが、本開示中のいくつかの実施形態のために、セル102は今回、MS420と通信するためにWiMAXを利用する。各WiMAXセル102は一般に、デュアルモードMS420など、ユーザ端末とのWiMAXネットワーク通信を可能にするために、WiMAX基地局(BS)104を有する。本明細書で使用する、デュアルモードMSは一般に、WiMAX信号とCDMA信号の両方を処理することが可能なMSを指す。WiMAXセル102と同様に、各CDMAセル404は一般に、たとえば、MS420などユーザ端末を用いたCDMA Evolution−Data Optimized(EVDO)または1x無線伝送技術(1xRTTまたは単に1x)通信を可能にするために、CDMA BS410を有する。
【0043】
図4Aの現在のシナリオでは、MS420は、WiMAX BS104のカバレージエリアの外側に移動し、CDMA BS410のカバレージエリアに入ることができる。図示のようにWiMAXセル102からCDMAセル404に遷移する間、MS420は、MSが両方のネットワークから信号を受信することが可能であるカバレージオーバーラップエリア408に入ることができる。
【0044】
この遷移中に、MSは、WiMAX BSからCDMA BSへのハンドオーバプロセスを実施することができる。同じネットワークタイプの2つのBS間のハンドオーバに関連する通常の困難に加えて、WiMAXからCDMA EVDO/1xへなど、異なるネットワークタイプの2つのBS間のハンドオーバは、サービス継続性にさらなる課題を提示し、これは、ハンドオーバが行われるとき、MSがデータ転送中(ongoing))には深刻である。
【0045】
したがって、デュアルモードMSがサービス途絶を最小限に抑えながらWiMAXネットワークからCDMAネットワークへのハンドオーバを迅速に自律的に実行することができるような技法および装置が必要である。
【0046】
本開示の実施形態は、デュアルモードMSがWiMAXネットワークからCDMA EVDO/1xネットワークへハンドオーバすることを可能にする方法および装置を提供する。そのような技法は、MSがWiMAXからCDMAネットワークカバレージへ移動する間、サービス継続性を高めることができる。さらに、本開示の実施形態は、規格変更を必要とせず、ハンドオーバはMSによって自動的に実行できる(すなわち、ハンドオーバはMS自律プロシージャである)。
【0047】
図5に、WiMAXネットワークからCDMA EVDO/1xネットワークへのMS自律ハンドオーバのための例示的な動作のフローチャートを示す。500において、デュアルモードMSに可能なCDMAカバレージを走査させることができるトリガを検出することによって動作が開始する。トリガイベントは、たとえば、意図的に周期的であるか、HHO、FBSS、またはMDHOなど、サポートまたは選択されたハンドオーバ方法に応じて生じるか、あるいはネイバー広告メッセージ中で受信されたネイバーBSの数が過去に受信された数よりも小さいときに生じる場合がある。
【0048】
周期的トリガリングは、MSのステータスにかかわらず、いくつかの時間間隔において生じる場合がある。いくつかの実施形態の場合、これらの時間間隔をMSにあらかじめ設定し、必要な場合、後で新しい時間間隔で更新することができる。
【0049】
MSがHHOをサポートするとき、サービングWiMAX BSの平均キャリア対干渉ノイズ比(CINR)、または平均受信信号強度インジケータ(RSSI)が第1のしきい値を下回り、平均CINRまたは平均RSSIが第2のしきい値を超えるネイバーWiMAX BSがないときトリガイベントが生じる場合があり、ただし、第1のしきい値と第2のしきい値とは異なることがある。たとえば、サービングWiMAXしきい値およびネイバーWiMAXしきい値を、それぞれT_ScanCDMA_1およびT_ScanCDMA_2と表すことができる。本質的に、MSがサービングWiMAX BSの有効カバレージを越えて目下移動し、ハンドオーバする適切なWiMAX BSがないときトリガイベントが生じる場合がある。
【0050】
FBSSまたはMDHOをサポートするMSの場合、ダイバーシティセット中のすべてのWiMAX BSの平均CINRがあるしきい値を下回るとき、トリガリングが生じる場合がある。たとえば、このしきい値をT_ScanCDMA_3と表すことができ、さらに(1+γ)*H_Deleteに等しいとすることができ、ただし、γは0以上の調整係数であり、H_DeleteはBSをダイバーシティセットからいつ削除すべきかを判断するために、FBSS/MDHO対応MSによって使用されるしきい値である。調整係数γを用いて、移動しているMSがWiMAXカバレージを失い、ハンドオーバを開始することを試みる前に十分にCDMAカバレージを走査することをトリガするために、トリガリングしきい値はH_Deleteしきい値よりも大きいとすることができる。要するに、すべての近くのWiMAX BS CINR値があるしきい値を下回り、したがってMSが移動しそうであると予測したか、またはMSがWiMAXネットワークの有効カバレージの外側に移動したことを示したとき、このトリガイベントが生じる場合がある。
【0051】
ネイバー広告メッセージ(MOB_NBR−ADV)中で受信された隣接WiMAX BSの数が過去に受信されたMOB_NBR−ADVメッセージ中のネイバーBSの平均数を乗算されたβよりも小さいとき、ネイバー広告メッセージトリガリングが生じる場合があり、ただし、βは0以上の調整係数である。たとえば、走査は、n番目のMOB_NBR−ADVメッセージを受信するとトリガされ、N_NBR(n)<β*A_N_NBR(n−1)、n=0、1、2...であり、ただし、N_NBR(n)は現在のMOB_NBR−ADVメッセージ中のネイバーBSの数であり、A_N_NBR(n)=α*N_NBR(n)+(1−α)*A_N_NBR(n−1)は指数移動平均であり、αはその移動平均用の平滑化係数である。
【0052】
WiMAX BSは同じネイバーメッセージをブロードキャストし続けることができるので、各MOB_NBR−ADVメッセージを受信した後に、指数nを増分する必要はなく、平均A_N_NBR(n)を計算する必要はない。むしろ、MSが異なるネイバー広告メッセージを受信することができるとき、MDHOまたはFBSSにおけるアンカーBSへのハンドオーバまたは更新の場合に指数nは増分される。
【0053】
WiMAXネットワーク中のデータパケットを失うことなしにCDMA EVDO/1xネットワークを走査するために、現在のデータ送信を一時的に中断することができる。したがって、上記のトリガ条件の1つが満たされたとき、MSがCDMA EVDO/1xネットワークを走査するためにWiMAXネットワークと通信することができないいくつかの時間間隔をWiMAX BSに通知するために、510において、MSは、走査間隔割振り要求(MOB_SCN−REQ)メッセージをWiMAX BSに送信することによってWiMAXネットワークとの現在のデータ送信の中断を要求することができる。
【0054】
MOB_SCN−REQメッセージは、走査継続時間、インタリーブ間隔、および走査反復などのパラメータを備えることができる。走査継続時間は、要求された走査期間の継続時間(OFDM/OFDMAフレーム単位)とすることができ、インタリーブ間隔は、走査継続時間の間でインタリーブされるMS通常動作の期間とすることができ、走査反復は、MSによる反復走査間隔の要求された数とすることができる。これらのパラメータについては、図6に関して以下でより詳細に説明する。
【0055】
走査要求メッセージを受信した後、次いで、WiMAX BSは、走査間隔割振り応答(MOB_SCN−RSP)メッセージで応答することができる。BSは、走査要求を許可するか、または拒否する。
【0056】
CDMA EVDO/1xネットワークの走査をトリガすると、520において、MSは、MSにあらかじめプログラムすることができる好適ローミングリスト(PRL)を使用して、CDMAネットワークを走査する。PRLは、可能なCDMAパイロットを走査し、CDMAネットワークに同期させ、および/またはセクタパラメータメッセージまたはシステムパラメータメッセージを収集するために、CDMAチャネル情報を与えことができる。走査中に正常に識別されたすべてのCDMA BSをCDMAパイロット候補セット中に含めることができる。各候補パイロットは、次の属性、すなわちEVDOまたは1xプロトコル改訂、帯域クラス、チャネル番号、システム識別番号(SID)、ネットワーク識別番号(NID)、パケットゾーンID、およびパイロット擬似雑音(PN)オフセットを備えることができる。
【0057】
図6に、MSがCDMA BS走査を実行する走査間隔を示す。500において、CDMA EVDO/1xネットワーク走査のためのトリガを検出すると、MSはネットワークを走査することを開始することができ、開始フレーム610によって示される。その後、MSは所定の走査継続時間620の間CDMAネットワークを走査することができ、それが終了すると、MSは所定のインタリーブ間隔622の間走査を中止し、通常動作を再開することができる。走査およびインタリーブのこの交互のパターンはCDMA BS走査の終了まで続けることができる。複数の走査反復ではなく、MOB_SCN−REQ走査反復パラメータは、いくつかの実施形態では単一の走査反復を示すことがある。そのような場合、CDMA BSの走査は単一の走査継続時間をのみ含むことができる。
【0058】
走査が完了するごとに、1つまたは複数の新しい候補CDMAパイロットを候補セット中に追加することができる。逆に、走査中にもはやパイロットが発見されない場合、1つまたは複数の既存の候補CDMAパイロットをCDMA候補セットから削除することができる。
【0059】
530において、CDMA BS走査の結果に応じて、MSは、CDMA BSへのハンドオーバを開始すべきかどうかを自律的に判断する。ハンドオーバする決定は、何らかの候補CDMA BSが利用可能であることをCDMA BS走査が示すことに加えて、MSによってサポートされるハンドオーバ方法に応じてトリガできる。HHOの場合、サービングBSが、しきい値よりも小さい平均CINR、および/または別のしきい値よりも小さい平均RSSI、および/またはさらに別のしきい値よりも大きいBS往復遅延(RTD)を有するとき、ハンドオーバをトリガすることができる。FBSSまたはMDHOの場合、ダイバーシティセット中のすべてのBSが削除されそうである、すなわち平均CINRがH_Deleteよりも小さいとき、ハンドオーバをトリガすることができる。
【0060】
530において、CDMA BSへハンドオーバすることを決定した場合、540においてハンドオーバ中に、MSは、登録解除要求(DREG−REQ)メッセージをサービングWiMAX BSに送信することによってアイドル状態に入る意図をシグナリングする。WiMAX BSからの応答(たとえば、登録解除コマンド(DREG−CMD)メッセージ)またはタイムアウトを受信すると、MSはWiMAX BSとの接続を終了する。データ接続を終了した後、MSは、候補セットにおけるすべてのCDMAパイロットを探索し、各パイロットのパイロット強度を測定する。次いで、MSは、CDMA EVDO/1xネットワークへのアクセスのための最も強いパイロットを選択することができる。次いでMSは、アクセスを開始し、最も強いパイロットに関連するCDMA BSとの新しいデータセッションおよび接続をセットアップする。
【0061】
しかしながら、候補セットにおいてパイロットが発見されなかった場合、MSはアクセスのための可能なCDMAパイロットを識別するために新しいCDMAチャネル探索を開始する。さらに、所定の最終期限の前にCDMA EVDO/1xネットワークへのハンドオーバが失敗した場合、MSは依然として、WiMAX規格で指定されたアイドルモードプロシージャ後のネットワークリエントリを使用してWiMAXネットワークに復帰して、前のデータセッションを再開することができる。
【0062】
図7に、MS自律WiMAX−CDMA EVDO/1xハンドオーバプロシージャをさらに示し、デュアルモードMS420とWiMAX BS104とCDMA BS410との間の対話を詳述する。前述のように、WiMAX−CDMA EVDO/1xハンドオーバプロセスは、730においてCDMAネットワークを走査するためのトリガで開始する。次いで、740において、MSは走査要求(MOB_SCN−REQ)をWiMAX BSに送信する。750において、WiMAX BSは、要求を許可する走査応答(MOB_SCN−RSP)で応答する。その後、760において、MSは、CDMA EVDO/1x BSを走査し、すべての可能なCDMAパイロットを候補セット中に含める。770において、実際のハンドオーバのためのトリガが受信されたとき、780において、MSは登録解除要求(DREG−REQ)をWiMAX BSに送信する。785において応答して、WiMAX BSは、WiMAX BSとの通常動作を終了するようにMSに命令する登録解除コマンド(DREG−CMD)を送信する。次いで、790において、MSは、新しいCDMA EVDO/1x BSにアクセスし、新しいデータセッションおよび接続をセットアップする。
【0063】
CDMAからWiMAXへの例示的なハンドオーバ
図4Bに、符号分割多元接続(CDMA)セル404がWiMAXセル102に隣接しているモビリティシナリオを示す。CDMAセル404の少なくともいくつかは、WiMAX信号のカバレージを与えることもできるが、本開示中のいくつかの実施形態のために、CDMAセル404は今回、デュアルモードMS420など、ユーザ端末と通信するためにCDMA Evolution−Data Optimized(EVDO)を利用する。各CDMAセル404は一般に、デュアルモードMS420とのCDMA EVDOネットワーク通信を可能にするためにCDMA BS410を有する。
【0064】
図4Bの現在のシナリオでは、MS420は、CDMA BS410のカバレージエリアの外側に移動し、WiMAX BS104のカバレージエリアに入ることができる。図示のようにCDMAセル404からWiMAXセル102に遷移する間、MS420は、MSが両方のネットワークから信号を受信することが可能であるカバレージオーバーラップエリア408に入ることができる。
【0065】
この遷移中に、MSは、CDMA BSからWiMAX BSへのハンドオーバプロセスを実施することができる。同じネットワークタイプの2つのBS間のハンドオーバに関連する通常の困難に加えて、CDMA EVDOからWiMAXへなど、異なるネットワークタイプの2つのBS間のハンドオーバはサービス継続性にさらなる課題を提示し、これは、ハンドオーバが行われるとき、MSがデータ転送中である場合、特に深刻である。
【0066】
したがって、デュアルモードMSがサービス途絶を最小限に抑えながらCDMAネットワークからWiMAXネットワークへのハンドオーバを迅速に自律的に実行することができるような技法および装置が必要である。
【0067】
本開示の実施形態は、デュアルモードMSがCDMA EVDOネットワークからWiMAXネットワークへハンドオーバすることを可能にする方法および装置を提供する。そのような技法は、MSがCDMAからWiMAXネットワークカバレージへ移動する間、サービス継続性を高めることができる。さらに、本開示の実施形態は規格変更を必要とせず、ハンドオーバはMSによって自動的に実行できる(すなわち、ハンドオーバはMS自律プロシージャである)。
【0068】
図8に、CDMA EVDOネットワークからWiMAXネットワークへのMS自律ハンドオーバのための例示的な動作のフローチャートを示す。800において、デュアルモードMSに可能なWiMAXカバレージを走査させることができるトリガを検出することによって動作が開始する。トリガイベントは、たとえば、意図的に周期的であるか、CDMAアクティブセット中のパイロット強度しきい値に応じて生じるか、あるいはネイバー数しきい値に応じて生じる場合がある。
【0069】
周期的トリガリングは、MSのステータスにかかわらず、いくつかの時間間隔において生じる場合がある。いくつかの実施形態の場合、これらの時間間隔をMSにあらかじめ設定し、必要な場合、後で新しい時間間隔で更新することができる。
【0070】
CDMAアクティブセット中のすべてのパイロットがあるしきい値よりも小さいパイロット強度を有するとき、パイロット強度しきい値トリガリングが生じる場合がある。たとえば、このしきい値をT_ScanWiMAXと表すことができ、T_ScanWiMAXは(1+γ)*T_DROPと表すことができ、ただし、γは0以上の調整係数であり、T_DROPは、パイロットをCDMAアクティブセットからいつ削除すべきかを判断するために、MSによって使用されるしきい値である。調整係数γを用いて、移動しているMSがCDMAカバレージを失い、ハンドオーバを開始することを試みる前に十分にWiMAXカバレージを走査することをトリガするために、トリガリングしきい値はT_DROPしきい値よりも大きいとすることができる。要するに、すべての近くのCDMA BSパイロット強度値があるしきい値を下回り、したがってMSが移動しそうであると予測したか、またはMSがCDMAネットワークの有効カバレージエリアの外側に移動したことを示したとき、このトリガイベントが生じる場合がある。
【0071】
ネイバーリストメッセージ、拡張ネイバーリストメッセージ、一般ネイバーリストメッセージ、または汎用ネイバーリストメッセージ中で受信された隣接CDMA BSの数が、過去に受信された(拡張/一般/汎用)ネイバーリストメッセージ中のネイバーの平均数を乗算されたβよりも小さいとき、ネイバー数しきい値トリガリングが生じる場合があり、ただし、βは0以上の調整係数である。たとえば、走査は、n番目の(拡張/一般/汎用)ネイバーリストメッセージを受信するとトリガされ、N_NBR(n)<β*A_N_NBR(n−1)、n=0、1、2...であり、ただし、N_NBR(n)は現在の(拡張/一般/汎用)ネイバーリストメッセージ中のネイバーセクタの数であり、A_N_NBR(n)=α*N_NBR(n)+(1−α)*A_N_NBR(n−1)は指数移動平均であり、αは平滑化係数である。
【0072】
WiMAXネットワークの走査をトリガすると、810において、MSはWiMAXネットワーク走査を開始する。CDMA EVDOネットワーク中のデータパケットを失うことなしにWiMAXネットワークを走査するために、現在のデータ送信を一時的に中断することができる。したがって、上記のトリガ条件の1つが満たされたとき、MSがWiMAXネットワークを走査するためにCDMA EVDOネットワークと通信することができないいくつかの時間間隔をCDMA BSに通知するために、MSはデータレート制御(DRC)カバーとして「null cover」をCDMA BSに送信することによってCDMA EVDOネットワークとの現在のデータ送信の中断を要求することができる。
【0073】
DRCカバーをCDMA EVDO BSに送信した後、820において、MSは、MSにあらかじめプログラムすることができる支援情報を使用して、WiMAXネットワークを走査する。たとえば、支援情報は、帯域クラス、帯域幅、FFTサイズ、および巡回プレフィックス(CP)比を備えることができる。この情報を使用して、MSは、WiMAX BSプリアンブルを探索し、WiMAXフレーミングに同期させ、DL−MAPを読み取り、またはさらに、ダウンリンクチャネル記述子(DCD)およびアップリンクチャネル記述子(UCD)メッセージを収集することができる。その後、走査を通して正常に識別された隣接エリア中のWiMAX BSを、WiMAX BS候補セットに追加することができる。候補セット中の各候補WiMAX BSは以下の属性、すなわちBS ID、帯域幅、FFTサイズ、CP比、周波数割当て(FA)指数、フレームサイズ、プリアンブル指数、および随意のDCD/UCDを含むことができる。
【0074】
走査に続いて、MSは、DRC Cover=Sector CoverメッセージをCDMA EVDO BSに送信することによって、走査プロセスの完了をCDMA EVDO BSに通知することができる。さらに、1つまたは複数の新しい候補WiMAX BSを、候補セットに追加することができる。逆に、走査中にもはや(1つまたは複数の)候補WiMAX BSが発見されない場合、1つまたは複数の既存の候補WiMAX BSを候補セットから削除する。
【0075】
830において、WiMAX BS走査の結果に応じて、MSは、WiMAX BSへのハンドオーバを開始すべきかどうかを自律的に判断する。ハンドオーバする決定は、何らかの候補WiMAX BSが利用可能であることをWiMAX BS走査が示すことに加えて、どのトリガイベントが生じたかに依存することができる。たとえば、アクティブセット中のすべてのパイロットが削除されそうであるとき、ハンドオーバが行われることがある。
【0076】
830において、WiMAX BSへハンドオーバすることを決定した場合、840においてハンドオーバ中に、MSは、CDMA EVDOネットワークとのデータ接続を閉じ、休止状態に入るために、Connection CloseメッセージをCDMA BSに送信する。次に、MSは、候補セット中のすべてのWiMAX BSを走査し、CINRおよび/またはRSSIに従ってチャネル品質を測定することができる。MSは、たとえば、WiMAXネットワークにアクセスするために、最大CINRまたはRSSIのいずれかをもつ最も適切なWiMAX BS候補を選択する。次いでMSは、ネットワークエントリアクセスを開始し、選択されたWiMAX BSとの新しいデータセッションおよび接続をセットアップすることができる。
【0077】
しかしながら、候補セットにおいてWiMAX BSが発見されなかった場合、MSはアクセスのための可能なWiMAX BSを識別するために新しいWiMAXチャネル探索を開始する。さらに、所定の最終期限の前にWiMAXネットワークへのハンドオーバが失敗した場合、MSは依然として、CDMA EVDO規格で指定された休止状態プロシージャからの再活動化を使用してCDMA EVDOネットワークに復帰して、前のデータセッションを再開することができる。
【0078】
図9に、MS自律CDMA EVDO−WiMAXハンドオーバプロシージャをさらに示し、デュアルモードMS420とCDMA BS410とWiMAX BS104との間の対話を詳述する。ハンドオーバプロセスは、930においてWiMAX BSを走査するためのトリガで開始する。次いで、940において、MSは、DRC Cover=Null Coverメッセージを送信することによって、差し迫った走査をCDMA EVDO BSに通知する。その後、950において、MSは、WiMAX BSを走査し、すべての可能なWiMAX BSを候補セット中に含める。走査に続いて、960において、MSは、DRC Cover=Sector CoverメッセージをCDMA EVDO BSに送信することによって、走査プロセスの完了をCDMA EVDO BSに通知する。970においてハンドオーバをトリガすると、MSは、980においてConnection CloseメッセージをCDMA EVDO BSに送信し、その結果、990において、MSは、現在の候補セット中のWiMAX BSのチャネル品質を測定し、ハンドオーバターゲットを選択し、ターゲットWiMAX BSへの初期ネットワークエントリを実行し、新しいデータセッションおよび接続をセットアップする。
【0079】
インターRATハンドオーバ取消しをサポートし、WiMAXネットワークに復帰するための方法
インターRATハンドオーバは、図4のデュアルモードMS420など、マルチモード移動局(MS)が第1のRATによる通信から第2のRATによる通信へ切り替えることを含む。たとえば、(サービングRATと見なすこともできる)第1のRATは、WiMAXとすることができ、(ターゲットRATとしても知られる)第2のRATは、CDMA、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、General Packet Radio Service(GPRS)、または任意の他のRATなど、様々な適切な技術のいずれかとすることができる。
【0080】
インターRATハンドオーバは一般に、ターゲットRATネットワークとの新しいリンクをセットアップする前に、MSがサービングRATネットワークとの既存のリンクを切断することを含むハードハンドオーバ(HHO)によって行われることがある。しかしながら、HHOは、あまりロバストなプロシージャではない。あるシナリオでは、MSが、2つのRATネットワーク間で交互に頻繁にハンドオーバを実行している、いわゆる「ピンポン効果」に遭遇する可能性がある。このピンポン効果は、異なるRATによってサービスされるセルのペア間のMSの頻繁な移動、そのようなセルペアの共通境界における高い信号変動、および/または異なるRATネットワーク間の小さいサイズのカバレージオーバーラップエリア408により生じる場合がある。MSがインターRATハンドオーバを実行している間に第1のRATの信号品質が回復したか、または第2のRATの信号品質が退行したとき、別のシナリオが生じる場合がある。いずれのシナリオの場合も、MSは、インターRATハンドオーバを取り消し、第1のRATネットワークに復帰することを決定する。
【0081】
しかしながら、ハンドオーバに先立って第1のRATとのリンクが切断されたので、MSが第1のRATネットワークとの新しいリンクをセットアップし、通信を再開することができるまでに遅延がある場合がある。言い換えれば、第1のRATネットワークへのMSのリエントリは通常のネットワークエントリとして扱われ、それによって通信を遅延させる。したがって、インターRATハンドオーバ取消しの場合、MSが第1のRATに円滑に迅速に復帰することを可能にする技法が望ましい。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態は、第2のRATネットワークへのハンドオーバが取り消されたとき、第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための方法および装置を提供する。本方法および装置は、第2のRATへのハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入り、MSサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を保持するようにサービング基地局(BS)に要求することを含む。このようにして、第2のRATネットワークへのハンドオーバが完了前に取り消されたならば、保持されたMS情報を使用して第1のRATネットワークへのリエントリを迅速に実行することができる。
【0083】
図10に、MSの観点から、第2のRATネットワークへのハンドオーバが取り消されたとき、第1のRATネットワークに容易に迅速に復帰するための例示的な動作1000を示す。MSは、図4Aに示すデュアルモードMS420などマルチモードMSとすることができる。動作1000が開始し、1002において、MSは第1のRATによってすでに通信している。
【0084】
1004において、MSは、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバ(HO)をトリガする。様々なファクタにより、MSがそのようなハンドオーバをいつトリガするかを決定することができる。たとえば、第1のRATによって通信しているサービングBSからMSによって受信された信号の強度があるしきい値を下回ったとき、通信を維持するために第2のRATを介するネットワークサービスへハンドオーバすることが望ましい。
【0085】
1006において、MSが完了前にインターRATハンドオーバを取り消すことを決定したならば、迅速なネットワークリエントリを達成するために、MSは、あるMS情報を保持するように第1のRATを介するネットワークサービスに要求する。情報は、MSサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を含むことができる。保持されるMS情報のタイプについて以下でより詳細に説明する。
【0086】
いくつかの実施形態の場合、1008において、MSは、ページングメッセージ間の期間(たとえば、ページングサイクル)を増加させるように第1のRATを介するネットワークサービスに要求する。ページングメッセージ間の期間のこの増加は、第1のRAT BSが保持されたMS情報を削除することを遅延させるために行われ、それによって、MSが本開示の実施形態に従って第1のRATを介するネットワークサービスに迅速に容易に復帰することができる時間を増加させることができる。ページングメッセージ間の期間のそのような増加を達成するための理由および方法について以下でより詳細に説明する。
【0087】
上記の1006および1008における要求は、1つの要求メッセージに結合するか、または1つまたは2つの要求の任意の組合せとして任意のシーケンス中で送信することができる。MSは、上記の1006および1008において行われる要求のいずれかを用いて、またはそれに加えてアイドルモードに入ることを要求することができる。
【0088】
1012において、MSは、第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバアクセスの前に、または少なくともインターRATハンドオーバが完了する前に、アイドルモードに入る。アイドルモードに入ることの詳細について以下でより詳細に説明する。アイドルモードに入り、少なくとも一部のMS情報を保持することによって、MSが第2のRATを介するネットワークサービスへのインターRATハンドオーバを取り消すことを決定したならば、MSは、迅速に通信リンクを復旧し、サービスフローを復元するために、保持されたMS情報を使用したアイドルモードからのネットワークリエントリにより、第1のRATを介するネットワークサービスに迅速に容易に復帰することができる。
【0089】
インターRATハンドオーバの完了前の任意の時間に、1014において、MSは、第1のRATを介するネットワークサービスに復帰すべきか、または第2のRATを介するネットワークサービスへのインターRATハンドオーバを実行し続けるべきかを判断する。いくつかの実施形態の場合、この判断は、インターRATハンドオーバの完了前に複数回行われることがある。1014において、MSが第1のRATを介するネットワークサービスに復帰しないことを選択した場合、1016において、MSは第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバを完了する。この場合、保持されたMS情報は使用されず、最終的に、第1のRATを介するネットワークサービスはこの情報を削除することができる。
【0090】
対照的に、第2のRATを介するネットワークサービスの信号品質が許容できなくなった場合、一例として、インターRATハンドオーバプロシージャ中に、1014において、MSは第1のRATを介するネットワークサービスに復帰することを選択する。これが当てはまる場合、1018において、MSは保持されたMS情報を受信し、復元することができる。1020において、MSは、第1のRATを介するネットワークサービスに対するアイドルモード中の迅速なネットワークリエントリを実行する。アイドルモードからのネットワークリエントリを達成するために、MSは受信した保持されたMS情報を使用して、迅速に容易に通信リンクを復旧し、サービスフローを復元することができ、それによって、第1のRATを介するネットワークサービスへの円滑な復帰を行う。
【0091】
図11に、ターゲットRATネットワークにハンドオーバアクセスする前にサービングRATネットワークにおいてアイドルモードに入ることを含む、インターRATハンドオーバを開始するための例示的な動作1100のコールフローを示す。動作1100は、図10に示す動作1002〜1012に対応することができる。
【0092】
図11では、デュアルモードMS420など、MSは、通常の動作モードで、WiMAXネットワークなど、第1のRATネットワークにおいてサービングBS104と通信しているとすることができる。WiMAX BSの信号品質が劣化したとき、MSは、他のRATネットワーク中のBSを含む他のBSを走査するために、1つまたは複数の走査間隔を割り振るようにWiMAX BSに要求することができる。MSは、MOB_SCN−REQメッセージ1104をWiMAX BSに送信することによってこれを達成することができる。WiMAX BSは、(1つまたは複数の)走査間隔に同意する、MOB_SCN−RSPメッセージ1106をMSに送信することによって応答することができる。(1つまたは複数の)走査間隔中に、WiMAX BSは、MSを対象とするダウンリンク(DL)またはアップリンク(UL)データバーストを割り振ることができない。
【0093】
(1つまたは複数の)走査間隔中に1108において、MSは、第1のRAT(たとえば、WiMAX)とは異なるRATによって通信しているBSを含む、他のBSの信号品質を走査し、検出するか、またはハンドオーバを準備するためにシステムオーバーヘッドパラメータを収集することができる。たとえば、MSは、第1のRATとは異なる第2のRATによって通信しているBS1102から信号品質を検出することができる。上述のように、第2のRATは、CDMA、UMTS、またはGPRSなど、様々な適切な技術のいずれかとすることができる。1108における走査の終了時に、MSは、他のRAT BS1102がより良い信号品質を有すると判断することができ、1110において、MSはBS1102へのインターRATハンドオーバをトリガする。
【0094】
インターRATハンドオーバがトリガされると、第2のRATネットワークにハンドオーバアクセスし、ターゲットRAT BS1102との新しいデータセッションおよび接続を確立する前に、MSはアイドルモードに入ることを要求することができる。アイドルモードを開始する意図をシグナリングするために、MSは、De−Registration_Request_Code=0x01をもつ登録解除要求(DREG−REQ)メッセージ1112を送信する。以下でより詳細に説明するように、DREG−REQメッセージ1112はまた、MS情報を保持し、ページングメッセージ間の期間を増加させ、および/またはページングメッセージをトリガしないサービスフローのみを保持したいという他の要求を含むことができる。
【0095】
DREG−REQメッセージ1112に応答して、WiMAX BSは、登録解除コマンド(DREG−CMD)メッセージ1114を送信することによって、MSの要求に同意することができる。1116において、MSはアイドルモードに入る。1118において、MSは、第2のRATネットワークにアクセスし、以前に(1つまたは複数の)走査間隔中に検出されたターゲットBS1102との新しいデータセッションおよび接続をセットアップする。
【0096】
MS起動アイドルモードに入りたいと要求するとき、インターRATハンドオーバが何らかの理由により完了前に取り消されたならば、WiMAXネットワークに円滑に復帰するために、MSは、あるMS情報を保持するようにWiMAX BSに要求することができる。情報は、ネットワークリエントリに関連するMAC管理メッセージMSサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を含むことができる。サービスフロー状態情報と同様に、加入者基本ケイパビリティ(SBC)、秘密鍵管理(PKM)、および登録(REG)情報など、MAC管理メッセージ情報は、アイドルモードからのネットワークリエントリ中に直ちに復元でき、それによってWiMAXネットワークへのリエントリを迅速化する。
【0097】
MS情報を保持するようにWiMAX BSに要求するために、MSは、DREG−REQメッセージ1112においてアイドルモード保持情報タイプ長値(TLV)(Type=4)を次のように設定することができる。
【0098】
・Bit#0=1:SBC−REQ/RSPメッセージに関連するMSサービスおよび動作情報を保持する。
【0099】
・Bit#1=1:PKM−REQ/RSPメッセージに関連するMSサービスおよび動作情報を保持する。
【0100】
・Bit#2=1:登録要求/応答(REG−REQ/RSP)メッセージに関連するMSサービスおよび動作情報を保持する。
【0101】
・Bit#6=1:サービスフローID(SFID)および関連する記述(QoSおよびクラシファイアルール)を含むMS状態情報を保持する。
【0102】
MSがターゲットRATネットワーク(たとえば、BS1102)へのハンドオーバを実行している間、WiMAX BSは、アイドルモード通信の一部としてページング(MOB_PAG−ADV)メッセージをMSに送信することができる。しかしながら、MSがターゲットRATネットワークにハンドオーバアクセスするのにビジーである場合、MSはページングメッセージを受信することができない。MSがあるタイムアウト期間内に応答しない場合、WiMAX BSは、MSからの応答を待ち、MOB_PAG−ADVメッセージを再送信することができる。数回の試行(たとえば、再試行の最大数まで)の後、WiMAX BSは、MSがカバレージエリアから離れたと見なすことができ、したがって、保持されたMS情報を削除することができる。そのような情報が削除され、理由は何であれ、インターRATハンドオーバが完了前に取り消された場合、MSがWiMAXネットワークに復帰し、データ送信を再開するために、MSは完全な初期ネットワークエントリおよびサービスフロー生成プロシージャを実行することに戻ることがあり、これには時間がかかる場合がある。
【0103】
本開示のいくつかの実施形態はこの制限に対処し、少なくとも、インターRATハンドオーバが完了するまで、またはMSが第1のRATネットワークに復帰するまで、MS情報が保持されることを可能にすることができる技法を提供する。たとえば、MSは、DREG−REQメッセージ1112中のページングサイクル値を増加させるように要求することができる。ページングサイクルのこの増加は、WiMAX BSがインターRATハンドオーバ遷移期間中にMOB_PAG−ADVメッセージを送信し、インターRATハンドオーバが完了する前に保持されたMS情報を削除することを回避するかまたは少なくとも遅延させるために行われる。したがって、ページングサイクルを増加させることにより、MSがWiMAXネットワークに迅速に容易に復帰することができる時間を延長することができる。ページングサイクルを増加させたいというそのような要求は、図10に示す1008において行われる要求に対応することができる。
【0104】
ページングサイクルを増加させるために、DREG−REQメッセージ1112のページングサイクル要求TLV(Type=52)を、大きい値に設定して、WiMAX BSがハンドオーバ遷移時間期間中にページングメッセージをMSに送信することを遅延させることができる。5msのOFDM/OFDMAフレーム継続時間を仮定すると、ページングサイクル要求TLVは、約327秒に対応する、ページングサイクルの65,335フレームまで可能である。ただし、ページングサイクルが大きいと、BSはより多くのDLデータをバッファする。一方、小さいページングサイクル値は、MSがWiMAX BSに復帰するか、またはインターRATハンドオーバが完了するまでの最長時間をカバーすることができず、上述のように、WiMAXネットワークが保持されたMS情報を早期に削除することになる。
【0105】
したがって、適切なページングサイクル値を選択するために、これらのトレードオフを考慮および平衡化することができる。目的は、インターRATハンドオーバを取り消し、WiMAX BSに復帰することを決定するためにMSが要する最大時間に従ってページングサイクル値を設定することとすることができ、これは、数個のファクタに依存することがある。1つのファクタは、図4に示したカバレージオーバーラップエリア408など、インターRATハンドオーバ領域のサイズとすることができる。この領域がより小さい場合、上述のピンポン効果の可能性が増加することがあり、したがって、WiMAX BSに復帰することを決定するためにMSが要する時間はより小さくなる。別のファクタは、MSが移動する速度とすることができる。より高速で移動しているMSは、WiMAX BSに復帰することを決定するためにMSが要する時間を低減することができる。より小さい復帰時間は、より小さいページングサイクル値を設定することに対応することができる。
【0106】
図12は、インターRATハンドオーバ中にアイドルモードのためのページングサイクルを判断するためのグラフ図を提供する。各ページングサイクル1202は、ページングリスニング間隔1204とページング無効間隔1206とを備えることができる。ページングリスニング間隔1204中に、MSは、BSから送信されるMOB_PAG−ADVメッセージ1208を受信することが可能である。上述のように、(Max_Return_Time1210として示される)第2のRATネットワークへのインターRATハンドオーバ中に第1のRATネットワークに復帰するための最大時間は、MSに知られているかまたは与えられている。さらに、MSは、第1のRAT BS(たとえば、WiMAX BS)のMOB_PAG−ADVメッセージ数、ならびに(Num_Paging_Retriesによって示される)新しいページングメッセージおよび再試行の最大数を認識することができる。ページングリスニング間隔長1214はBSページング間隔の長さに対応することができる。
【0107】
したがって、図12によって示されるように、WiMAX BSがインターRATハンドオーバ遷移期間中にMOB_PAG−ADVメッセージを送信することを回避するために、MSは、少なくとも、保持されたMS情報が削除される前に、BSから送信された最後のページングメッセージ(すなわち、MOB_PAG−ADV
#Num_Paging_Retriesメッセージ1212)に応答することを決定し、それを行うことができる。したがって、Max_Return_Time1210が満了した後、第1のページングサイクルのページングリスニング間隔長1214中に、MSがMOB_PAG−ADV
#Num_Paging_Retriesメッセージ1212を受信する場合、ページングサイクル値を以下の式に従って計算することができる。
【0108】
Paging_Cycle ≧ Max_Return_Time/(Num_Paging_Retries-1)
ページングサイクルは、計算値よりも大きいかまたはそれに等しい任意の値に設定できる。
【0109】
MSがインターRATハンドオーバを取り消すか、または何らかの理由によりWiMAX BSに復帰することを選択した場合、MSはアイドルモードからWiMAXネットワークへの迅速なネットワークリエントリを実行する。そのような迅速なリエントリを可能にするために、MSは、WiMAX BSによって保持された保持されたMS情報を最初に受信し、復元し、次いで、この情報を使用して、通信リンクを迅速に容易に復旧して、サービスフローを復元することができる。
【0110】
図13に、第2のRATネットワークへのインターRATハンドオーバを取り消し、保持されたMS情報を復元することによって第1のRATネットワーク(たとえば、WiMAXネットワーク)に容易に迅速に復帰するための例示的な動作1300のコールフローを示す。このようにして、インターRATハンドオーバがトリガされた後にMSとWiMAX BSとの間のリンクが切断されても、MSは初期ネットワークエントリプロシージャを実行する必要なしにWiMAXネットワークに円滑に復帰することができる。これらの動作1300は、図10に示す動作1014および1018〜1020に対応することができる。
【0111】
1302において、MSは、ハンドオーバが完了する前にインターRATハンドオーバを取り消し、WiMAX BSに復帰することを選択する。たとえば、MSは、WiMAX BSの信号品質の増加、または第2のRAT BS1102の信号品質の低下により、WiMAX BSとの通信に復帰することを決定することができる。
【0112】
WiMAXネットワークリエントリを開始するために、MSは、OFDM/OFDMAフレーム中でCDMAレンジング符号1304を送信することができる。WiMAX BSは、どのMSがCDMAレンジング符号を送信したかわからないので、BSは、受信したレンジング符号、ならびにCDMAレンジング符号が識別されたレンジングスロット(OFDMAシンボル数、サブチャネル、フレーム番号など)を広告するレンジング応答(RNG−RSP)1306メッセージをブロードキャストすることができる。この情報を、CDMA符号を送信したMSが使用して、その特定のMSのレンジング要求に対応するRNG−RSPメッセージを識別する。WiMAX BSが成功ステータスをもつRNG−RSPメッセージを送信することになるCDMA符号を受信すると、BSはアップリンクマップ(UL−MAP)1308中のCDMA割振り情報要素(CDMA_Allocation_IE)を使用してMSへの帯域幅割振りを行う。MSがCDMA_Allocation_IEをもつUL−MAP1308を受信すると、MSは、割振り情報要素(IE)に従って割り振られた帯域幅を使用してレンジング要求(RNG−REQ)メッセージ1310を送信する。
【0113】
WiMAX BSは、第2のRNG−RSPメッセージ1312を送信することによって応答して、アイドルモードからのネットワークリエントリのためのレンジングプロシージャを完了することができる。RNG−RSPメッセージ1312は、復元すべき保持されたMSサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を示すことができる。この情報をMSに与えるために、RNG−RSPメッセージ1312のHOプロセス最適化TLV(Type=21)を採用することができる。HOプロセス最適化TLVは、加入者基本ケイパビリティ(SBC)、秘密鍵管理(PKM)および登録(REG)情報など、MAC管理メッセージ情報を含むことができる。
【0114】
1314において、MSおよびWiMAX BSは保持されたサービスおよび動作情報、ならびにサービスフロー状態情報を利用して、通信リンクを迅速に容易に復旧し、MSとWiMAX BSとの間のサービスフローを復元する。次いで、MSは、UL MPDU(MACパケットデータユニット)1316を送信し、DL MPDU1318を受信することによってWiMAX BSとの通信を再開する。したがって、マルチモードMSは、円滑な迅速な方法で、完了前の任意の時間にインターRATハンドオーバを取り消し、WiMAXネットワークなど、第1のRATネットワークに復帰することができる。
【0115】
上述の方法の様々な動作は、図に示すミーンズプラスファンクションブロックに対応する様々な(1つまたは複数の)ハードウェアおよび/またはソフトウェア構成要素および/またはモジュールによって実行できる。概して、対応する相対ミーンズプラスファンクション図を有する図に方法が示されている場合、動作ブロックは、同様の番号付けをもつミーンズプラスファンクションブロックに対応する。たとえば、図5に示すブロック500〜540は図5Aに示すミーンズプラスファンクションブロック500A〜540Aに対応し、図8に示すブロック800〜840は図8Aに示すミーンズプラスファンクションブロック800A〜840Aに対応し、図10に示すブロック1002〜1020は図10Aに示すミーンズプラスファンクションブロック1002A〜1020Aに対応する。
【0116】
本明細書で使用する「判断」という用語は、多種多様なアクションを包含する。たとえば、「判断」は、計算、算出、処理、導出、調査、探索(たとえば、テーブル、データベース、または別のデータ構造での探索)、確認などを含むことができる。また、「判断」は、受信(たとえば、情報を受信すること)、アクセス(たとえば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを含むことができる。また、「判断」は、解決、選択、選出、確立などを含むことができる。
【0117】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して表すことができる。たとえば、上記の説明全体にわたって言及されるデータ、命令、コマンド、情報、信号などは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表すことができる。
【0118】
本明細書に記載の技法は、直交多重化方式に基づく通信システムを含む様々な通信システムに使用できる。そのような通信システムの例には、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システムなどがある。OFDMAシステムは、全システム帯域幅を複数の直交サブキャリアに区分する変調技法である、直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどと呼ぶこともできる。OFDMでは、各サブキャリアはデータで独立して変調できる。SC−FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリア上で送信するためのインタリーブされたFDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロック上で送信するための局所FDMA(LFDMA)、または隣接するサブキャリアの複数のブロック上で送信するための拡張FDMA(EFDMA)を利用することができる。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域で、SC−FDMAでは時間領域で送信される。
【0119】
本開示に関連して説明した様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ信号(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス(PLD)、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、あるいは本明細書で説明した機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサとすることができるが、代替形態では、プロセッサは、市販されているプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることができる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装することもできる。
【0120】
本開示に関連して説明した方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアか、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールか、またはその2つの組合せで実施できる。ソフトウェアモジュールは、当技術分野で知られている任意の形式の記憶媒体中に常駐(たとえば、記憶、符号化など)することができる。使用できる記憶媒体のいくつかの例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROMなどがある。ソフトウェアモジュールは、単一の命令、または多数の命令を備えることができ、いくつかの異なるコードセグメント上で、異なるプログラム間で、および複数の記憶媒体にわたって分散できる。記憶媒体は、プロセッサがその記憶媒体から情報を読み取ることができ、その記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合できる。代替として、記憶媒体はプロセッサに一体化することができる。
【0121】
本明細書で開示する方法は、説明した方法を達成するための1つまたは複数のステップまたはアクションを備える。本方法のステップおよび/またはアクションは、特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく互いに交換することができる。言い換えれば、ステップまたはアクションの特定の順序が指定されない限り、特定のステップおよび/またはアクションの順序および/または使用は特許請求の範囲から逸脱することなく変更できる。
【0122】
説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せで実装できる。ソフトウェアで実装する場合、機能は、命令または命令の1つまたは複数のセットとしてコンピュータ可読媒体または記憶媒体上に記憶できる。記憶媒体は、コンピュータまたは1つまたは複数の処理デバイスによってアクセスできる任意の利用可能な媒体とすることができる。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMもしくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを運搬または記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を備えることができる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)およびBlu−ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、データをレーザで光学的に再生する。
【0123】
ソフトウェアまたは命令はまた、送信媒体を介して送信できる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、送信媒体の定義に含まれる。
【0124】
さらに、本明細書に記載の方法および技法を実行するためのモジュールおよび/または他の適切な手段は、適用可能な場合にユーザ端末および/または基地局によってダウンロードおよび/または他の方法で取得できることを諒解されたい。たとえば、そのようなデバイスは、本明細書に記載の方法を実行するための手段の転送を可能にするために、サーバに結合できる。代替的に、本明細書で説明される様々な方法は、ユーザ端末および/または基地局がストレージ手段をデバイスに結合するかまたは与えると様々な方法を得ることができるように、ストレージ手段(たとえば、RAM、ROM、コンパクトディスク(CD)またはフロッピーディスクなど物理記憶媒体など)によって提供できる。さらに、本明細書で説明する方法および技法をデバイスに与えるための任意の他の適切な技法を利用することができる。
【0125】
特許請求の範囲は、上記の正確な構成および構成要素に限定されないことを理解されたい。上記の方法および装置の構成、動作および詳細において、特許請求の範囲から逸脱することなく、様々な改変、変更および変形を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の無線アクセス技術(RAT)および第2の無線アクセス技術(RAT)を介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための方法であって、
前記第1のRATを介して通信することと、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガすることと、前記第1のRATと前記第2のRATとは異なり、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入ることと
を備える方法。
【請求項2】
前記アイドルモードに入る前に、移動局(MS)情報を保持するように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記MS情報が、サービス情報、動作情報、またはサービスフロー状態情報のうちの少なくとも1つを備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ハンドオーバを完了する前に前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを取り消すことと、
前記保持されたMS情報を受信することと、
前記第1のRATによる通信を復元するために前記受信した保持されたMS情報を使用してネットワークリエントリを実行することと
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記アイドルモードに入ることが、前記ハンドオーバ中に前記第2のRATを介するネットワークサービスにアクセスする前に前記アイドルモードに入ることを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アイドルモードに入る前に、ページングメッセージを送信する間の期間を増加させるように、前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ページングメッセージを送信する間の前記期間を増加させるように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求することが、
登録解除要求(DREG−REQ)メッセージのページングサイクル要求フィールド中にページングサイクル値を設定することと、
前記DREG−REQメッセージを送信することと
を備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ページングサイクル値を設定することが、
前記第1のRATを介するネットワークサービスに復帰するための最大時間と、前記第1のRATを介するネットワークサービスのためのページング再試行数とを判断することと、
復帰するための前記最大時間を前記ページング再試行数−1で除算することによって最小ページングサイクル値を計算することと、
前記最小ページングサイクル値よりも大きいかまたはそれに等しくなるように前記ページングサイクル値を設定することと
を備える、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
第1の無線アクセス技術(RAT)および第2の無線アクセス技術(RAT)を介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための装置であって、
前記第1のRATを介して通信する手段と、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための手段と、前記第1のRATと前記第2のRATとは異なり、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための手段と
を備える装置。
【請求項10】
前記アイドルモードに入る前に、移動局(MS)情報を保持するように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記MS情報が、サービス情報、動作情報、またはサービスフロー状態情報のうちの少なくとも1つを備える、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ハンドオーバを完了する前に前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを取り消すための手段と、
前記保持されたMS情報を受信するための手段と、
前記第1のRATを介する通信を復元するために前記受信した保持されたMS情報を使用してネットワークリエントリを実行するための手段と
をさらに備える、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記アイドルモードに入るための前記手段が、前記ハンドオーバ中に前記第2のRATを介するネットワークサービスにアクセスする前に前記アイドルモードに入るための手段を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記アイドルモードに入る前に、ページングメッセージを送信する間の期間を増加させるように、前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための手段をさらに備える、請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記ページングメッセージを送信する間の前記期間を増加させるように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための前記手段が、
登録解除要求(DREG−REQ)メッセージのページングサイクル要求フィールド中にページングサイクル値を設定するための手段と、
前記DREG−REQメッセージを送信ための手段と
を備える、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ページングサイクル値を設定するための前記手段が、
前記第1のRATを介するネットワークサービスに復帰するための最大時間と、前記第1のRATを介するネットワークサービスのためのページング再試行数とを判断するための手段と、
復帰するための前記最大時間を前記ページング再試行数−1で除算することによって最小ページングサイクル値を計算するための手段と、
前記最小ページングサイクル値よりも大きいかまたはそれに等しくなるように前記ページングサイクル値を設定するための手段と
を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
第1の無線アクセス技術(RAT)および第2の無線アクセス技術(RAT)を介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するための装置であって、
前記第1のRATを介する通信するための論理と、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための論理と、前記第1のRATと前記第2のRATとは異なり、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための論理と
を備える装置。
【請求項18】
前記アイドルモードに入る前に、移動局(MS)情報を保持するように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための論理をさらに備える、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記MS情報が、サービス情報、動作情報、またはサービスフロー状態情報のうちの少なくとも1つを備える、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ハンドオーバを完了する前に前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを取り消すための論理と、
前記保持されたMS情報を受信するように構成された受信機と、
前記第1のRATを介する通信を復元するために前記受信した保持されたMS情報を使用してネットワークリエントリを実行するための論理と
をさらに備える、請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記アイドルモードに入るための前記論理が、前記ハンドオーバ中に前記第2のRATを介するネットワークサービスにアクセスする前に前記アイドルモードに入るための論理を備える、請求項17に記載の装置。
【請求項22】
前記アイドルモードに入る前に、ページングメッセージを送信する間の期間を増加させるように、前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための論理をさらに備える、請求項17に記載の装置。
【請求項23】
前記ページングメッセージを送信する間の前記期間を増加させるように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための前記論理が、
登録解除要求(DREG−REQ)メッセージのページングサイクル要求フィールド中にページングサイクル値を設定するための論理と、
前記DREG−REQメッセージを送信するように構成された送信機と
を備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記ページングサイクル値を設定するための前記論理が、
前記第1のRATを介するネットワークサービスに復帰するための最大時間と、前記第1のRATを介するネットワークサービスのためのページング再試行数とを判断するための論理と、
復帰するための前記最大時間を前記ページング再試行数−1で除算することによって最小ページングサイクル値を計算するための論理と、
前記最小ページングサイクル値よりも大きいかまたはそれに等しくなるように前記ページングサイクル値を設定するための論理と
を備える、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
第1の無線アクセス技術(RAT)および第2の無線アクセス技術(RAT)を介するネットワークサービス間のハンドオーバを実行するためのコンピュータプログラム製品であって、1つまたは複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶したコンピュータ可読媒体を備え、前記命令が、
前記第1のRATを介する通信するための命令と、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへのハンドオーバをトリガするための命令と、前記第1のRATと前記第2のRATとは異なり、
前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを完了する前にアイドルモードに入るための命令と
を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項26】
前記アイドルモードに入る前に、移動局(MS)情報を保持するように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための命令をさらに備える、請求項25に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項27】
前記MS情報が、サービス情報、動作情報、またはサービスフロー状態情報のうちの少なくとも1つを備える、請求項26に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項28】
前記ハンドオーバを完了する前に前記第2のRATを介するネットワークサービスへの前記ハンドオーバを取り消すための命令と、
前記保持されたMS情報を受信するための命令と、
前記第1のRATによる通信を復元するために前記受信した保持されたMS情報を使用してネットワークリエントリを実行するための命令と
をさらに備える、請求項26に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項29】
前記アイドルモードに入るための前記命令が、前記ハンドオーバ中に前記第2のRATを介するネットワークサービスにアクセスする前に前記アイドルモードに入るための命令を備える、請求項25に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項30】
前記アイドルモードに入る前に、ページングメッセージを送信する間の期間を増加させるように、前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための命令をさらに備える、請求項25に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項31】
前記ページングメッセージを送信する間の前記期間を増加させるように前記第1のRATを介するネットワークサービスに要求するための前記命令が、
登録解除要求(DREG−REQ)メッセージのページングサイクル要求フィールド中にページングサイクル値を設定するための命令と、
前記DREG−REQメッセージを送信するための命令と
を備える、請求項30に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項32】
前記ページングサイクル値を設定するための前記命令が、
前記第1のRATを介するネットワークサービスに復帰するための最大時間と、前記第1のRATを介するネットワークサービスのためのページング再試行数とを判断するための命令と、
復帰するための前記最大時間を前記ページング再試行数−1で除算することによって最小ページングサイクル値を計算するための命令と、
前記最小ページングサイクル値よりも大きいかまたはそれに等しくなるように前記ページングサイクル値を設定するための命令と
を備える、請求項31に記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図9】
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【図10】
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【図10A】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−520401(P2011−520401A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509535(P2011−509535)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/041755
【国際公開番号】WO2009/140046
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】