説明

第1の情報処理装置、第2の情報処理装置、情報再生装置、情報処理システム、情報処理方法、情報再生方法およびプログラム

【課題】携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続できるようにする。
【解決手段】第1の情報処理装置2は、通信部201を介して第2の情報処理装置3より受け取ったコマンドに応じて、記憶部204に保存されているデータを第2の情報処理装置3に配信させる第1の制御部202と、第2の情報処理装置3の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索部206と、転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成部208と、を備える。第1の制御部202は、データ転送要否判定部207でデータ転送が必要と判断した場合、転送データ作成部208で作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように通信部201に指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1の情報処理装置、第2の情報処理装置、情報再生装置、情報処理システム、情報処理方法、情報再生方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ストリーミングデータの再生を行うストリーミング再生システムが普及しており、ネットワークを介してコンテンツ配信サーバが保持するコンテンツを容易に再生することが可能となっている。このストリーミング再生システムでは、再生途中でコンテンツ配信サーバとの通信が切断されてしまうとその時点までに取得したデータしか再生することができなかった。
【0003】
これに対し、特許文献1、特許文献2には、ストリーミング再生中に平行して同一のコンテンツをクライアント側にダウンロードすることで、ストリーミング再生中に通信が切断しても、ダウンロードしたデータを使用することで再生を継続することができるコンテンツ配信システムが記載されている。
【0004】
また、現在DLNA(Digital Living Network Aliance)(登録商標、以下同じ)の環境も普及しており、DLNAの仕組みを用いて家庭内のLAN環境内での動画のストリーミング再生や、他の機器に格納されたコンテンツの閲覧が可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−41721号公報
【特許文献2】国際公開第07/139073号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、特許文献2のコンテンツ配信システムでは、クライアント側の機器がメモリ容量を十分に確保できない場合、コンテンツのダウンロードができず、再生を継続することができないという問題があった。また、DLNAの環境では、携帯端末がサーバとなり、メモリを十分に持たないテレビ等のクライアントへコンテンツを配信し、ストリーミング再生を行うこともできるが、上記の技術ではデータをクライアント側にコピーすることができないため、携帯機器がネットワークから切断した際にストリーミング再生を継続することができないという問題があった。
【0007】
また、DLNAの環境で、携帯端末内の複数の静止画や、動画・音楽のプレイリストを他の再生機器にて再生・閲覧中に携帯端末がネットワークから外れると、他の関連する静止画の閲覧や、プレイリストの再生を継続することができなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続できる第1の情報処理装置、第2の情報処理装置、情報再生装置、情報処理システム、情報処理方法、情報再生方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の情報処理装置は、情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御部と、データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定部と、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索部と、転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成部と、を備え、前記第1の制御部は、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成部で作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示する。
【0010】
この構成により、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0011】
また、本発明の第1の情報処理装置は、前記対象サーバ検索部が、前記第2の情報処理装置のうち、利用可能容量が所定値以上の機器を対象サーバとして決めるものを含む。
【0012】
この構成により、あらかじめ転送先の情報処理装置のメモリ容量を確認することができ、メモリが不足している情報処理装置を対象としたことによるデータ転送の失敗を防止することができる。
【0013】
また、本発明の第1の情報処理装置は、前記第1の制御部が、前記第1の記憶部からデータの総再生時間を取得し、また前記第1の通信部を介して前記情報再生装置に配信させるデータの再生済時間情報及び前記第2の情報処理装置との接続速度を受信し、更に前記データの総再生時間と再生済時間と前記第2の情報処理装置との接続速度に基づいて、残留再生時間が他機器に転送された場合の転送時間を算出し、前記転送データ作成部が、前記総再生時間と前記第1の制御部が算出した転送時間に基づき、転送データを作成するものを含む。
【0014】
この構成により、転送するデータ量を必要最小限にすることができ、データ転送時間を短縮することができる。
【0015】
また、本発明の第1の情報処理装置は、前記データ転送要否判定部が、前記情報処理装置の充電状態の解除や充電状態、搭載しているスケジューラ機能の登録情報、装置の位置情報、前記第2の情報処理装置からの通知、前記情報処理装置に搭載されている特定アプリの起動、マナーモードの設定状態を検地して、現在閲覧・再生中のコンテンツがデータ転送を必要としているかを判断するものを含む。
【0016】
この構成により、データを提供している情報処理装置がネットワークから外れる可能性が高い場合に、本発明の処理を適用することができ、不要なネットワークのトラフィック増加を防止することができる。
【0017】
また、本発明の第2の情報処理装置は、第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定部と、前記代替処理可否判定部が当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御部と、を備える。
【0018】
この構成により、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0019】
また、本発明の情報再生装置は、第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部と、前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生部と、前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替部と、を備える。
【0020】
この構成により、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0021】
また、本発明の第1の情報処理装置における情報処理方法は、情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、を備える第1の情報処理装置における情報処理方法であって、前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御ステップと、データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定ステップと、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索ステップと、転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成ステップと、を有し、前記第1の制御ステップは、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成ステップで作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示する。
【0022】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0023】
また、本発明の第2の情報処理装置における情報処理方法は、第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、を備える第2の情報処理装置における情報処理方法であって、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定ステップと、前記代替処理可否判定ステップで当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御ステップと、を有する。
【0024】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0025】
また、本発明の情報再生装置における情報処理方法は、第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部を備える情報再生装置における情報処理方法であって、前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生ステップと、前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替ステップと、を有する。
【0026】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0027】
また、本発明の情報処理プログラムは、情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、を備えるコンピュータである第1の情報処理装置に、前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御ステップと、データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定ステップと、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索ステップと、転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成ステップと、を実行させるためのプログラムであって、前記第1の制御ステップでは、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成ステップで作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示するプログラムを含む。
【0028】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0029】
また、本発明のプログラムは、第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、を備えるコンピュータである第2の情報処理装置に、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定ステップと、前記代替処理可否判定ステップで当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御ステップと、を実行させるためのプログラムを含む。
【0030】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0031】
また、本発明のプログラムは、第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部を備えるコンピュータである情報再生装置に、前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生ステップと、前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替ステップと、を実行させるためのプログラムを含む。
【0032】
これにより、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【0033】
また、本発明の情報処理システムは、第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、情報再生装置と、を備える情報処理システムであって、前記第1の情報処理装置は、前記情報再生装置又は前記第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、前記第1の通信部を介して前記第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを前記第2の情報処理装置に配信させる第1の制御部と、データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定部と、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索部と、転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成部と、を備え、前記第1の制御部は、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成部で作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示し、前記第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置又は前記情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定部と、前記代替処理可否判定部が当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御部と、を備え、前記情報再生装置は、前記第1の情報処理装置又は前記第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部と、前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生部と、前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替部と、を備える。
【0034】
この構成により、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続させることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明の第1の情報処理装置、第2の情報処理装置、情報再生装置、情報処理システム、情報処理方法、情報再生方法およびプログラムによれば、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの概要を説明するための図
【図2】本発明の実施の形態1に係る情報処理システムを説明するためのブロック図
【図3】本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの処理シーケンスを説明するためのシーケンス図
【図4】本発明の実施の形態1に係るデータ転送条件の具体例について説明するための図
【図5】本発明の実施の形態1に係る機器連携をトリガーとするデータ転送開始処理を説明するためのシーケンス図
【図6】本発明の実施の形態1に係る代替サーバ決定の条件について説明するための図
【図7】本発明の実施の形態1に係る代替サーバを決定するための判定処理のフローチャート
【図8】本発明の実施の形態1の変形例1に係る情報処理システムの概要を説明するための図
【図9】本発明の実施の形態1の変形例1に係る情報処理システムを説明するためのシーケンス図
【図10】本発明の実施の形態2に係る情報処理システムの概要を説明するための図
【図11】本発明の実施の形態2に係る情報処理システムを説明するためのブロック図
【図12】本発明の実施の形態2に係る関連コンテンツの判定条件について説明するための図
【図13】本発明の実施の形態2に係る関連コンテンツの判定の具体例について説明するための図
【図14】本発明の実施の形態2に係る情報処理システムの処理シーケンスを説明するためのシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0038】
なお、以下の実施の形態においては、第1の情報処理装置の例として携帯端末等のサーバを説明し、第2の情報処理装置の例として代替サーバを説明する。また、情報再生装置の例として、クライアント機器を説明する。また、第2の情報処理装置の第2の記憶部の例として、転送データ一時蓄積部306を説明する。
【0039】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの概略を図示したものである。本情報システムは、クライアント機器1、サーバ2、代替サーバ3で構成されており、サーバ2は、ストリーミングコンテンツとして動画Aを保持している。最初に、クライアント機器1にて、サーバ2に対して、サーバ2が保持しているストリーミングコンテンツの再生を要求する(ステップS601)。
【0040】
サーバ2では、クライアント機器1からのストリーミングコンテンツの再生要求を受けると、クライアント機器1へストリーミングデータの提供を開始する(ステップS602)。
【0041】
ストリーミングデータの提供中に、サーバ2でストリーミングデータの提供が困難となる前兆を検出すると、サーバ2は代替サーバ3がストリーミングデータ提供の代替処理が可能であるかの確認を行う(ステップS603)。
【0042】
代替サーバ3がストリーミングデータ提供の代替処理が可能であった場合、サーバ2から代替サーバ3へストリーミングデータのコピーを行う(ステップS604)。この際に、動画Aのデータを既にクライアント機器1へ提供したデータ2001と、まだクライアント機器1へは提供していないデータ2002に分割し、2002のデータを代替サーバ3へコピーする。
【0043】
サーバ2から代替サーバ3へのストリーミングデータのコピーが完了すると、サーバ2はクライアント機器1に対して、アクセス先をサーバ2から代替サーバ3に切り替える要求を行う(ステップS605)。
【0044】
クライアント機器1は、サーバ2からアクセス先の変更要求を受信すると、代替サーバ3へ、サーバ2からコピーしたストリーミングデータ2002の要求を行う(ステップS606)。
【0045】
代替サーバ3はクライアント機器1からのストリーミングデータの要求を受けると、クライアント機器1へサーバ2からコピーしたストリーミングデータの提供を開始する(ステップS607)。
【0046】
これらの処理により、サーバ2がストリーミングデータ提供中に無線LANネットワーク4等のネットワークから外れた場合でも、クライアント機器1でのストリーミングデータの再生を継続することができる。
【0047】
図2は、本発明の実施の形態1に係る情報処理システムを説明するためのブロック図であり、本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの構成を示している。クライアント機器1とサーバ2、代替サーバ3は無線LANネットワーク4等のネットワークにより接続されており、それぞれDLNAのガイドラインに準拠し、相互に通信することが可能となっている。
【0048】
クライアント機器1は本実施の形態では、主にデジタルテレビ等の機器を想定しており、他の機器と通信するための通信部101と、要求を解析し、各部に要求を通知するための制御部102、サーバから送信されるストリーミングコンテンツを再生するためのストリーミング再生部103を有する。また、制御部102は、第1の情報処理装置(例えばサーバ2)からデータ取得先変更情報を受信した場合、データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を第2の情報処理装置(例えば代替サーバ3)に切り替えるデータ取得先切替部105を有する。
【0049】
サーバ2は、本実施の形態におけるストリーミングコンテンツの提供を行うサーバであり、ここでは主に携帯電話等のモバイル機器を想定している。
【0050】
サーバ2は、ここでは、一例として携帯端末と想定し、クライアント機器1と同様の通信部201、制御部202の他に、コンテンツを管理するためのデータ配信部203、データを保存するための記憶部204、充電状態を管理する充電管理部205、データ転送先を検索するための対象サーバ検索部206、データ転送を行うかを判断するデータ転送要否判定部207、転送データを作成する転送データ作成部208、サーバ2内のスケジューラ機能で設定した情報を管理するスケジューラ管理部209、GPSの位置情報の変化を検出するGPS管理部210、サーバ2で起動しているアプリケーションを監視するアプリケーション管理部211、マナーモードの状態を監視するマナーモード状態管理部212、ネットワーク内に存在するサーバを監視するサーバ管理部213を有する。
【0051】
代替サーバ3は本実施の形態におけるサーバ2の代替処理を行うサーバであり、主にHDDレコーダー等の固定機器を想定している。代替サーバ3はサーバ2と同様の通信部301と制御部302、データ配信部303、記憶部304の他に、要求元のサーバの代替処理が可能かどうかを判定する代替処理可否判定部305、転送されたデータを一時的に保存する転送データ一時蓄積部306を有する。
【0052】
図3は、本発明の実施の形態1に係る情報処理システムの処理シーケンスを説明するためのシーケンス図であり、本発明のストリーミング再生システムにおける、クライアントからのPULL再生についての処理シーケンスを示している。
【0053】
クライアント機器1の制御部102は、通信部101を介してサーバ2に対して、サーバ2が保有する動画コンテンツに関するPULL再生の要求を行う(ステップS101)。
【0054】
サーバ2の制御部202はPULL再生要求を受信すると、データ配信部203へ、該当データの取得を要求し、データ配信部203にて、該当するコンテンツを取得する。制御部202はデータ配信部203から該当データを取得すると、通信部201を介してクライアント機器1へストリーミングデータ送信を実施する(ステップS102)。
【0055】
クライアント機器1の制御部102はサーバ2からストリーミングデータを受信すると、ストリーミング再生部103へストリーミングデータを渡し、動画の再生処理を開始する(ステップS103)。
【0056】
サーバ2でストリーミングデータ送信中に充電状態を解除されると、充電管理部205が充電解除を検知し、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行い(ステップS104)、データ転送要否判定部207にてデータ転送の可否判定が必要であることを検知する。
【0057】
ここで、データ転送要否判定部207にて検知するイベントは、サーバ2の機器が充電状態を解除されたこと以外でも良い。図4は、本発明の実施の形態1に係るデータ転送条件の具体例について説明するための説明図であり、データ転送要否判定部207にてデータ転送が必要と判断する条件の候補について表している。図4の各条件は、単一条件と複合条件のどちらであっても良い。
【0058】
前記充電条件のほかに、以下の条件が考えられる。
【0059】
(スケジューラ条件)
スケジューラ条件とは、スケジューラに登録されているスケジュールに含まれている時刻情報に基づいて、データ転送要否を判定することである。
【0060】
例えば、スケジューラ管理部209が登録されているスケジュールを監視し、スケジュールの時間情報が現在時刻より10分前になったと判定した場合、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行う。
【0061】
(GPS条件)
GPS条件とは、サーバ2が受信する位置情報に基づいて、データ転送要否を判定することである。
【0062】
GPS管理部210でGPSの位置情報を定期的に監視し、一定以上の距離を移動した場合、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行う。
【0063】
(アプリケーション条件)
アプリケーション条件とは、サーバ2上で起動するアプリケーションに基づいて、データ転送要否を判定することである。
【0064】
アプリケーション管理部211が起動アプリケーションを監視し、ナビゲーションアプリ等の外出前に使用されるアプリが起動された場合、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行う。
【0065】
(マナーモード条件)
マナーモード条件とは、マナーモード設定の変化に基づいて、データ転送要否を判定することである。
【0066】
マナーモード状態管理部212にて、マナーモードがOFFからONに設定されたことを検知した時に、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行う。
【0067】
(機器連携条件)
機器連携条件とは、サーバ2以外のネットワークに接続された機器の状態に基づいて、データ転送要否を判定することである。
【0068】
サーバ管理部213にてネットワークを監視し、PC等の該当する機器が電源OFF状態になる、またはネットワークから外れたことを検知すると、データ転送条件発生の通知をデータ転送要否判定部207に行う。
【0069】
図5は、本発明の実施の形態1に係る機器連携をトリガーとするデータ転送開始処理を説明するためのシーケンス図であり、図4に機器連携条件についての具体的な流れを示す。クライアント機器1である対象機器(PC、パソコン)の通信部101は、データ転送実施の対象とする機器(例としてパソコン)を家庭内の無線LANネットワーク4等のネットワークに接続する(ステップS401)。その後、サーバ2のサーバ管理部213がネットワークに接続されている通信可能な機器の検索を行う(ステップS402)。
【0070】
クライアント機器1である対象機器(PC、パソコン)の制御部102は、サーバ2からの検索の結果、自身の情報をサーバ2に応答する(ステップS403)。パソコンからの情報を取得した後、サーバ2のサーバ管理部213でデータ転送条件の対象機器としてパソコンを登録しておく(ステップS404)。その後、クライアント機器1からのストリーミング再生要求を受けて、サーバ2の制御部202はクライアント機器1へストリーミングデータを提供する(ステップS405)。
【0071】
サーバ2がクライアント機器1へストリーミングデータを提供している間に、クライアント機器1である対象機器(PC、パソコン)の電源がOFFになり、パソコンがネットワークから切断されたことを示す通知をサーバ2のサーバ管理部213が受信する(ステップS406)。それを受けて、サーバ管理部213はデータ転送要否判定部207へデータ転送が必要である旨の通知を行う。その後、データ転送要否判定部207でデータ転送が必要と判断され、制御部202へデータ転送処理を要求する。制御部202はデータ転送要否判定部207からの通知を受け、データ転送処理を開始する(ステップS407)。
【0072】
上記の結果、サーバ2の制御部202は対象サーバ検索部206に、データ提供処理を引き継ぐサーバを検索するように指示する。この際に、サーバ2の制御部202が行っているストリーミングデータの転送処理は、継続したままとする。
【0073】
サーバ2の対象サーバ検索部206が制御部202から転送処理の指示を受けると、通信部201を介して他のサーバ(ここでは代替サーバ3)に代替処理可否判定要求を通知する(ステップS105)。代替処理可否判定要求では、転送対象のコンテンツのサイズ等も合わせて送信する。
【0074】
ここで、前記代替処理可否判定処理で渡される転送対象のコンテンツのサイズについては、後述する転送データ作成部208にて作成するデータのサイズに置き換えても良い。このようにすることで、転送に必要となるデータサイズを代替サーバへより正確に通知することが可能となる。
【0075】
代替サーバ3で代替処理可否判定要求を受信すると、要求元のサーバ2の代替処理の実行が可能かどうかを確認するデータ転送可否判定を行う(ステップS106)。具体的な代替処理可否条件については、図6にて列挙する。図6は、本発明の実施の形態1に係る代替サーバ決定の条件について説明するための説明図である。なお、代替サーバを決定する各条件に関する具体的な確認方法については以下の通りである。
【0076】
(通信条件)
通信条件とは、サーバ2からの代替処理可否判定要求の応答の結果に基づいて代替処理の可否を判定することである。
【0077】
サーバ2から代替サーバ3へ代替処理可否判定要求を送信した後、代替サーバ3から一定時間内に応答が無ければ、サーバ2は代替サーバ3を代替処理が不可能であると判定する。
【0078】
(メモリ容量条件)
メモリ容量条件とは、代替サーバ3で使用できる空きメモリ容量に基づいて、代替処理の可否を判定することである。
【0079】
制御部302にて、サーバ2から通知されたコンテンツのサイズと代替サーバ3で使用できる空きメモリ容量を比較して、空きメモリ容量の方が少なかった場合、サーバ2は代替サーバ3を代替処理が不可能であると判定する。
【0080】
(処理負荷条件)
処理負荷条件とは、代替サーバ3の現時点の処理負荷に基づいて、代替処理の可否を判定することである。
【0081】
制御部302にて現在の処理負荷を測定し、処理負荷が一定の値を超過していた場合、サーバ2は代替サーバ3を代替処理が不可能であると判定する。
【0082】
(予約動作条件)
予約動作条件とは、代替サーバ3に登録されている予約動作の動作時刻に基づいて、代替処理の可否を判定することである。
【0083】
代替サーバ3の制御部302にて、代替サーバ3の予約録画情報を検索し、現時点の直近の時刻で予約録画が動作する場合、サーバ2は代替サーバ3を代替処理が不可能であると判定する。
【0084】
図7に、代替サーバ3での代替処理可否判定処理についてのフローチャートを記載する。サーバ2からの代替処理可否判定要求を代替サーバ3の制御部302が受信すると、まず、代替処理可否判定部305へ代替処理可否判定処理を要求する。代替処理可否判定部305にて、まずは、サーバ2からの代替処理可否判定要求と合わせて送付される転送データのサイズと、代替サーバ3の空きメモリ容量の比較を行う(ステップS501)。この際に、代替サーバ3の空きメモリ容量の方が少ない場合は、メモリ容量不足として制御部302へ通知を行い、制御部302からサーバ2へ代替処理可否判定応答を行う(ステップS502)。
【0085】
空きメモリ容量が十分にあった場合は、引き続き代替サーバ3の代替処理可否判定部305にて、代替サーバ3の現在の処理負荷の測定を行う(ステップS503)。この際に、処理負荷が規定の値より高かった場合は、代替処理可否判定部305から制御部302へ高負荷である旨の通知を行う。代替サーバ3の代替処理可否判定部305からの通知を制御部302が受けると、制御部302はサーバ2へ代替処理可否判定応答を行う(ステップS504)。
【0086】
代替サーバ3の負荷が規定値以下の場合は、続けて代替処理可否判定部305にて、代替サーバ3で現時点では処理していないが、代替処理中に動作する可能性のある処理(予約録画等)の有無を検索する(ステップS505)。該当する処理があった場合は、代替サーバ3の代替処理可否判定部305から制御部302へ予約動作有りとして通知を行う。通知を受けた代替サーバ3の制御部302は、サーバ2へ代替処理可否判定応答を行う(ステップS506)。
【0087】
該当する処理が無かった場合には、代替サーバ3の代替処理可否判定部305から、制御部302へ代替処理が可能なサーバである旨の通知を行う。代替サーバ3の制御部302は、代替処理可否判定部305から通知を受けると、サーバ2へ代替サーバ3が代替処理可能として、代替処理可否判定応答を行う(ステップS507)。
【0088】
また、サーバ2が代替サーバ3へ代替処理可否判定要求を送信した直後にサーバ2の対象サーバ検索部206にてタイマを設定し、規定の時間内に、代替サーバ3からの代替処理可否判定応答を受信しなかった場合は、サーバ2の制御部202で代替サーバ3は代替処理不可とみなす。
【0089】
上記の通り、図6の項目を確認し問題となる項目がなければ、代替サーバ3の制御部302は代替処理可否判定応答を「代替処理可能」としてサーバ2へ送信する(ステップS107)。この際に、代替サーバ3の転送データ一時蓄積部306で一時保存する転送データのURLも合わせて通知する。図6の項目の内、問題となる項目があった場合は、代替サーバ3の制御部302で代替処理可否判定応答を「代替処理不可」としてサーバ2へ送信する。
【0090】
サーバ2の制御部202で代替処理可否判定応答を「代替処理可能」として受信した場合は、サーバ2の制御部202にて代替サーバ3から受信した転送データのURLを保存する。サーバ2の制御部202で代替処理可否判定応答を「代替処理不可」として受信した場合、または、規定時間内に制御部202が代替サーバ3からの代替処理可否判定応答を受信しなかった場合は、サーバ2の制御部202は対象サーバ検索部206へ他のサーバを検索するように指示する。サーバ2の制御部202から他のサーバを検索するように指示された対象サーバ検索部206は、ネットワーク上に存在する他のサーバに代替処理可否判定要求を行い、転送先サーバが決定するまで同様の処理を行う。
【0091】
転送先となる代替サーバが決定した後、サーバ2の制御部202は転送データ作成部208へ転送データ作成を指示する。転送データ作成部208が制御部202から転送データ作成指示を受けると、転送データ作成部208はデータ配信部203から現在ストリーミング再生中のデータを取得し、代替サーバ3へ転送する転送データを作成する(ステップS108)。ここで、転送データは再生中のストリーミングデータまたはその一部から成るデータとする。作成した転送データは、サーバ2の転送データ作成部208から制御部202に渡される。
【0092】
転送データを受け取ったサーバ2の制御部202では、通信部201を介して、代替サーバ3への転送データの送信を開始する(ステップS109)。
【0093】
代替サーバ3の制御部302では、サーバ2から送られてきた転送データを、通信部301経由で受信し、転送データ一時蓄積部306に渡す。転送データ一時蓄積部306では、代替処理可能判定応答時にサーバ2へ通知したURLに合致する場所に転送データを保存する(ステップS110)。
【0094】
サーバ2にて代替サーバ3への転送データの送信が完了し、かつ、転送データ以前のデータのクライアントへの送信が完了したタイミングで、サーバ2の制御部202からクライアント機器1へアクセス先変更要求を通知する(ステップS111)。アクセス先変更要求では、代替サーバ3が保持する転送データのURLも合わせて送信する。
【0095】
サーバ2の制御部202がアクセス先変更要求を行った後、制御部202にてPULL再生処理の終了処理を行い、制御部202でストリーミング再生の処理を終了する(ステップS112)。
【0096】
クライアント機器1の制御部102でアクセス先変更要求を受信すると、制御部102は通信部101を介して、変更先の代替サーバ3へストリーミングデータ送信要求を行う(ステップS113)。この際に、対象データとして代替サーバ3で保持している転送データを指定する。
【0097】
代替サーバ3の制御部302でストリーミングデータ送信要求を受信すると、制御部302は転送データ一時蓄積部306から転送データを取得し、クライアント機器1に対して転送データの送信を行う(ステップS114)。
【0098】
クライアント機器1の制御部102で代替サーバ3から転送データを受信すると、制御部102はストリーミング再生部103へ転送データを渡し、サーバ2から受信していたストリーミングデータに繋げて転送データを格納する。
【0099】
代替サーバ3の制御部302で転送データの送信が全て完了すると、制御部302は転送データ一時蓄積部306へ保存していた転送データの破棄を指示する。制御部302から転送データの破棄を指示されると、転送データ一時蓄積部306で転送データの破棄を行う(ステップS115)。
【0100】
このように、本実施形態におけるストリーミング再生システムを用いることで、ストリーミングデータ提供元のサーバ2がネットワークから外れたとしても、ネットワーク内に空きメモリ容量が十分に存在するサーバがあれば、クライアント機器1はサーバ2が保有するストリーミングコンテンツの再生を継続することが可能となる。
【0101】
なお、上記実施形態では、代替サーバ3を固定機器として説明したが、携帯端末としても良い。その場合でも、代替サーバ3の携帯端末は、上記実施形態にて記載した各部を携帯端末内に保有するものとする。
【0102】
また、上記の場合では、データ転送開始のトリガーをユーザ自身とし、ネットワークとしては無線LANネットワーク4ではなくBluetooth、赤外線などの近接通信機能を用いて、サーバ2から代替サーバ3へデータ転送を行っても良い。これにより、代替サーバの対象を拡大でき、その時点での最適な機器に処理を行わせることが可能となる。
【0103】
(変形例1)
続いて、サーバ2からクライアント機器1へのPUSH再生を行う場合を変形例1として、詳細に説明する。
【0104】
図8は、サーバ2からクライアント機器1へのPUSH再生を行う場合の概要について示している。
【0105】
最初に、サーバ2からクライアント機器1へPUSH再生要求を行い、サーバ2で保持しているストリーミングデータをクライアント機器1へ送信する(ステップS701)。
【0106】
クライアント機器1は、サーバ2からPUSH再生要求、および、ストリーミングデータを受信すると、再生を開始する。
【0107】
PUSH再生中に、サーバ2でクライアント機器1へのストリーミングデータの提供が困難となる前兆を検知すると、代替サーバ3にサーバ2が行っているストリーミングデータ提供の代替処理が可能であるかの確認を行う(ステップS702)。
【0108】
確認の結果、代替サーバ3がサーバ2のストリーミングデータ提供の代替処理が可能であった場合、サーバ2は、代替サーバ3へストリーミングデータのコピーを行う(ステップS703)。この際に、動画Aのデータを既にクライアント機器1へ提供したデータ3001と、まだクライアント機器1へは提供していないデータ3002に分割し、3002のデータを代替サーバ3へコピーする。
【0109】
サーバ2から代替サーバ3へのストリーミングデータのコピーが完了すると、サーバ2はクライアント機器1に対して、アクセス先をサーバ2から代替サーバ3に切り替える要求を行う(ステップS704)。
【0110】
サーバ2がクライアント機器1へアクセス先の切替要求を実施後に、サーバ2は代替サーバ3に対して、代替PUSH要求を行う(ステップS705)。
【0111】
代替サーバ3はサーバ2からの代替PUSH要求を受けると、クライアント機器1に対して、サーバ2からコピーしたストリーミングデータ3002の提供を開始する(ステップS706)。
【0112】
これらの処理により、サーバ2でストリーミングデータ提供中にサーバ2がネットワークから外れても、クライアント機器1で、ストリーミングデータの再生を継続することが可能となる。
【0113】
システム構成は、実施の形態1と同様にクライアント機器1、サーバ2、代替サーバ3で構成されており、本変形例に係るクライアント機器1、サーバ2、代替サーバ3は、本発明の第1の実施形態に係るクライアント機器1、サーバ2、代替サーバ3と同様の構成を有し、ほぼ同一の効果を奏するため、詳細な説明は省略する。なお、実施の形態1に比べ、代替サーバ3の制御部302で、サーバ2から代替PUSH再生要求を受信する処理(ステップS212)と、代替サーバ3の制御部302からクライアント機器1へストリーミングデータを送信する処理(ステップS214)が異なる。
【0114】
図9は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る、サーバ2からクライアント機器1へのPUSH再生時のシーケンスを示している。PUSH再生時は、実施の形態1の場合とは異なり、サーバ2の制御部202からクライアント機器1に対してPUSH再生要求を行う(ステップS201)。
【0115】
その後、サーバ2の制御部202からクライアント機器1へストリーミングデータが送信される(ステップS202)。
【0116】
クライアント機器1のストリーミング再生部103でのストリーミング再生開始処理(ステップS203)から代替サーバ3でのデータ一時保存処理(ステップS210)までは、実施の形態1と同様のため、省略する。
【0117】
サーバ2の制御部202での代替サーバ3への転送データの送信及び転送データ作成部208での転送データ作成、制御部202でのクライアント機器1へのストリーミングデータの送信が完了した後、サーバ2の制御部202からクライアント機器1へアクセス先変更要求を行う(ステップS211)。
【0118】
クライアント機器1の通信部101を介して制御部102がアクセス先変更要求を受け取ると、データ送信先が変更となることを理解し、代替サーバ3の制御部302からストリーミングデータが送信されてくるのを待つ。その後、サーバ2の制御部202から代替サーバ3へ代替PUSH再生要求を通知する(ステップS212)。代替PUSH再生要求では、再生機器であるクライアント機器1のIPアドレスを渡しておく。
【0119】
代替PUSH再生要求を受けた代替サーバ3の制御部302は、転送データ一時蓄積部306から転送されたデータを取得し、クライアント機器1に対して、ストリーミングデータ送信を行う(ステップS214)。
【0120】
その後のサーバ2の制御部202での終了処理(ステップS213)と代替サーバ3の転送データ一時蓄積部306での一時保存データ破棄処理(ステップS215)は実施の形態1と同様のため、省略する。
【0121】
本変形例により、サーバ2からクライアント機器1へのPUSH再生時においても、サーバ2がネットワークから外れたとしても、代替サーバを利用することで、クライアント機器1でのストリーミング再生を継続することが可能となる。
【0122】
(実施の形態2)
実施の形態2では、ストリーミングコンテンツの再生ではなく、DLNAを用いて複数の静止画の閲覧や、動画・音楽のプレイリストを再生する場合を想定している。
【0123】
図10は、本発明の実施の形態2に係る情報処理システムの概要を示している。システムの構成としては、実施の形態1と同様のクライアント機器1、サーバ2、代替サーバ3から構成されており、サーバ2では、フォルダB内に静止画データ4001、4002、4003を有している。
【0124】
最初に、クライアント機器1で静止画の閲覧を行うために、クライアント機器1からサーバ2へ静止画データ4001のアクセス要求を行う(ステップS801)。
【0125】
サーバ2でクライアント機器1から静止画データ4001へのアクセス要求を受けると、クライアント機器1へ静止画データ4001のデータを送信する(ステップS802)。
【0126】
クライアント機器1がサーバ2のフォルダBにアクセス中に、サーバ2にてフォルダBのデータの提供が困難となる前兆を検知すると、サーバ2は代替サーバ3へクライアント機器1へのデータ提供の代替処理が可能であるかを確認する(ステップS803)。
【0127】
代替サーバ3がクライアント機器1へのデータ提供の代替処理が可能であった場合、サーバ2は静止画データ4001と静止画データ4001に関連のあるデータ(ここでは、フォルダB内の他のデータである静止画データ4002と静止画データ4003)を代替サーバ3にコピーする(ステップS804)。
【0128】
代替サーバ3へのデータのコピーが完了すると、サーバ2はクライアント機器1へ、データのアクセス先をサーバ2から代替サーバ3へ切り替える要求を行う(ステップS805)。
【0129】
クライアント機器1で、サーバ2からアクセス先の切替要求を受けると、クライアント機器1は、次回以降のアクセスを代替サーバ3に対して行う(ステップS806)。
【0130】
クライアント機器1からデータのアクセス要求を受けると、代替サーバ3はサーバ2からコピーしたデータをクライアント機器1へ提供する(ステップS807)。
【0131】
これらの処理により、サーバ2がデータ提供中にネットワークから外れた場合でも、クライアント機器1でのコンテンツの閲覧を継続することが可能となる。
【0132】
図11は、本発明の実施の形態2に係る情報処理システムの構成を示している。実施の形態1とほぼ同じ構成となっているが、実施の形態1のストリーミング再生部103が静止画、動画、音楽ファイルの閲覧、再生を行うコンテンツ再生・閲覧部104に、転送データ作成部208が、対象コンテンツに関連するコンテンツを検索する、関連コンテンツ検索部214に置き換わっている部分が異なる。前記関連コンテンツとは、現在再生・閲覧中のコンテンツに対して、図12で示される条件に合致するコンテンツのことを表す。
【0133】
図13は、本発明の実施の形態2に係る関連コンテンツの判定の具体例について説明するための説明図である。関連コンテンツの具体的な例として、図10で示すコンテンツのリストを用いて説明する。再生対象がリストの上から1番目のコンテンツ1001であると仮定すると、同一フォルダ内のコンテンツを関連コンテンツとした場合は、該当コンテンツと同じフォルダに格納されているコンテンツが関連コンテンツとなる。例えば、コンテンツ1001と同じ格納フォルダにあるコンテンツ1002が、コンテンツ1001とは関連コンテンツである。
【0134】
また、作成日時が同じ日時のものを関連コンテンツとした場合は、コンテンツが保持している作成日時が、該当コンテンツと同じであるコンテンツが関連コンテンツとなる。例えば、コンテンツ1001と同じ作成日時であるコンテンツ1003が、コンテンツ1001とは関連コンテンツである。
【0135】
GPS情報が同じものを関連コンテンツとした場合は、コンテンツが保持しているGPS情報が該当コンテンツと一致するコンテンツが関連コンテンツとなる。例えば、コンテンツ1001と同じGPS情報であるコンテンツ1004が、コンテンツ1001とは関連コンテンツである。
【0136】
図14は、本発明の実施の形態2に係る情報処理システムの処理を説明するためのシーケンス図であり、実施の形態2における処理シーケンスを示している。
【0137】
まず、クライアント機器1の制御部102からサーバ2に対してコンテンツアクセス要求を行う(ステップS301)。
【0138】
サーバ2の制御部202はコンテンツアクセス要求を受信すると、該当するコンテンツをデータ配信部203から取得し、通信部201を介してコンテンツのデータをクライアント機器1に送信する(ステップS302)。
【0139】
クライアント機器1の制御部102で該当コンテンツのデータをサーバ2から受信すると、制御部102からコンテンツ再生・閲覧部104へデータを渡し、コンテンツ再生・閲覧部104でコンテンツの再生・閲覧を行う(ステップS303)。
【0140】
コンテンツデータをクライアント機器1に送信した後にサーバ2にてデータ転送条件が発生すると、実施の形態1と同様にサーバ2のデータ転送要否判定部207にてデータ転送が必要であると判断され、データ転送要否判定部207から制御部202へデータ転送が必要である旨の通知が行われる。制御部202にてデータ転送が必要であるという通知を受けると、データ配信部203から現在再生・閲覧を行っているコンテンツを取得し、関連コンテンツ検索部214へ現在再生・閲覧されているコンテンツの情報を通知する。サーバ2の関連コンテンツ検索部214では、前述した図9に記載されている関連コンテンツの判定条件に基づいて、関連コンテンツを判定する。関連コンテンツ検索部214にて関連コンテンツの検索が終了すると、関連コンテンツの情報を制御部202に通知する。
【0141】
その後、実施の形態1と同様にサーバ2の制御部202から代替サーバ3へ代替処理可否判定要求を行い、代替サーバ3の制御部302からサーバ2へ代替処理可否判定応答を行い、サーバ2の制御部202から代替サーバ3へ関連コンテンツの転送を行う(ステップS309)。
【0142】
転送された関連コンテンツのデータは、代替サーバ3の通信部301を介して制御部302が受信する。転送データを受信した代替サーバ3の制御部302は、転送データ一時蓄積部306へ転送データを渡す。その後、代替サーバ3の転送データ一時蓄積部306で転送データを保存する。この際、転送データ一時蓄積部306は代替サーバ3内に擬似フォルダを作成し、そこに転送データを保存する。擬似フォルダのURLは代替処理可否判定応答実施時に転送データ一時蓄積部306から情報を取得した制御部302からサーバ2へ通知する。
【0143】
サーバ2の制御部202で関連コンテンツの転送が完了すると、制御部202にて、クライアント機器1へのアクセス先変更要求を行う(ステップS311)。アクセス先変更要求では、代替サーバ3から通知された擬似フォルダのURLも合わせて通知する。
【0144】
サーバ2の制御部202でアクセス先変更要求が完了すると、制御部202はデータ提供処理を終了する(ステップS312)。
【0145】
クライアント機器1の制御部102でアクセス先変更要求を受けると、制御部102にて次回の他のコンテンツアクセス時に、サーバ2の制御部202からのアクセス先変更要求で取得した代替サーバ3のURLを使用して関連コンテンツのアクセスを行う(ステップS313)。
【0146】
代替サーバ3の制御部302でクライアント機器1からのコンテンツアクセス要求を受けると、制御部302は転送データ一時蓄積部306からクライアント機器1に要求されたURLのコンテンツのデータを取得する。その後、代替サーバ3の制御部302はクライアント機器1へコンテンツデータを送信する(ステップS314)。
【0147】
クライアント機器1の制御部102でコンテンツのデータを受信すると、制御部102からコンテンツ再生・閲覧部104にデータが渡され、通常通りコンテンツの視聴、閲覧処理を行う(S315)。
【0148】
クライアント機器1の制御部102にて、該当コンテンツ及び関連コンテンツのアクセスが終了すると、制御部102は代替サーバ3に対してフォルダ移動要求等の擬似フォルダから抜ける要求を行う(ステップS316)。代替サーバ3の制御部302にてクライアント機器1からの擬似フォルダから抜ける要求を受信すると、転送データ一時蓄積部306で保存していた転送データの使用が終了したとみなし、制御部302は転送データ一時蓄積部306へ保存していた関連コンテンツのデータの削除を指示する(ステップS317)。代替サーバ3の制御部302からデータの削除が指示されると、転送データ一時蓄積部306は転送データおよび擬似フォルダの削除を行う。
【0149】
これらの処理により、サーバ2に格納されているコンテンツの視聴/閲覧中にサーバ2がネットワークから外れたとしても、該当コンテンツ及び該当コンテンツに関連するコンテンツの視聴/閲覧が継続できる。
【0150】
なお、実施の形態1と同様に、代替サーバ3を携帯端末としても良い。その場合は、代替サーバ3の携帯端末は、上記実施形態にて記載した各部を保有するものとし、実施の形態1と同様データ転送開始のトリガーをユーザ自身とし、ネットワークとしては無線LANネットワーク4ではなくBluetoothなどの近接通信機能を用いて、サーバ2から代替サーバ3へデータ転送を行っても良い。これにより、代替サーバ対象を拡大でき、その時点での最適な機器に処理を行わせることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0151】
本発明によれば、携帯機器等の第1の情報処理装置に保存されているデータを情報再生装置が再生を行う場合に、第1の情報処理装置と情報再生装置との通信が切断されても、データを再生する情報再生装置のメモリ残量を意識せずに再生を継続することができるので、第1の情報処理装置、第2の情報処理装置、情報再生装置、情報処理システム、情報処理方法、情報再生方法およびプログラム等として有用である。
【符号の説明】
【0152】
1 クライアント機器(情報再生装置)
2 サーバ(第1の情報処理装置)
3 代替サーバ(第2の情報処理装置)
4 無線LANネットワーク(ネットワーク)
101、201、301 通信部
102、202、302 制御部
103 ストリーミング再生部
105 データ取得先切替部
203、303 データ配信部
204、304 記憶部
205 充電管理部
206 対象サーバ検索部
207 データ転送要否判定部
208 転送データ作成部
209 スケジューラ管理部
210 GPS管理部
211 アプリケーション管理部
212 マナーモード状態管理部
213 サーバ管理部
214 関連コンテンツ検索部
305 代替処理可否判定部
306 転送データ一時蓄積部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、
データを保存する第1の記憶部と、
前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御部と、
データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定部と、
前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索部と、
転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成部と、を備え、
前記第1の制御部は、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成部で作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示する
第1の情報処理装置。
【請求項2】
前記対象サーバ検索部は、前記第2の情報処理装置のうち、利用可能容量が所定値以上の機器を対象サーバとして決める
請求項1に記載の第1の情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の制御部は、前記第1の記憶部からデータの総再生時間を取得し、また前記第1の通信部を介して前記情報再生装置に配信させるデータの再生済時間情報及び第2の情報処理装置との接続速度を受信し、更に前記データの総再生時間と再生済時間と前記第2の情報処理装置との接続速度に基づいて、残留再生時間が他機器に転送された場合の転送時間を算出し、
前記転送データ作成部は、前記総再生時間と前記第1の制御部が算出した転送時間に基づき、転送データを作成する
請求項1又は請求項2に記載の第1の情報処理装置。
【請求項4】
前記データ転送要否判定部は、前記情報処理装置の充電状態の解除や充電状態、搭載しているスケジューラ機能の登録情報、装置の位置情報、前記第2の情報処理装置からの通知、前記情報処理装置に搭載されている特定アプリの起動、マナーモードの設定状態を検地して、現在閲覧・再生中のコンテンツがデータ転送を必要としているかを判断する、
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の第1の情報処理装置。
【請求項5】
第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定部と、
前記代替処理可否判定部が当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御部と、を備える
第2の情報処理装置。
【請求項6】
第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部と、
前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生部と、
前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替部と、を備える
情報再生装置。
【請求項7】
情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、を備える第1の情報処理装置における情報処理方法であって、
前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御ステップと、
データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定ステップと、
前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索ステップと、
転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成ステップと、を有し、
前記第1の制御ステップは、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成ステップで作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示する
情報処理方法。
【請求項8】
第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、を備える第2の情報処理装置における情報処理方法であって、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定ステップと、
前記代替処理可否判定ステップで当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御ステップと、を有する
情報処理方法。
【請求項9】
第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部を備える情報再生装置における情報処理方法であって、
前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生ステップと、
前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替ステップと、を有する
情報処理方法。
【請求項10】
情報再生装置又は第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、データを保存する第1の記憶部と、を備えるコンピュータである第1の情報処理装置に、
前記第1の通信部を介して第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを第2の情報処理装置に配信させる第1の制御ステップと、
データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定ステップと、
前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索ステップと、
転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成ステップと、
を実行させるためのプログラムであって、
前記第1の制御ステップでは、前記データ転送要否判定ステップでデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成ステップで作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示する
プログラム。
【請求項11】
第1の情報処理装置又は情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、を備えるコンピュータである第2の情報処理装置に、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定ステップと、
前記代替処理可否判定ステップで当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項12】
第1の情報処理装置又は第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部を備えるコンピュータである情報再生装置に、
前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生ステップと、
前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替ステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項13】
第1の情報処理装置と、第2の情報処理装置と、情報再生装置と、を備える情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
前記情報再生装置又は前記第2の情報処理装置とデータの送受信を行う第1の通信部と、
データを保存する第1の記憶部と、
前記第1の通信部を介して前記第2の情報処理装置より受け取ったコマンドに応じて、前記第1の記憶部に保存されているデータを前記第2の情報処理装置に配信させる第1の制御部と、
データ転送の実施要否を判定するデータ転送要否判定部と、
前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記第2の情報処理装置の中から転送対象となるサーバを決定する対象サーバ検索部と、
転送対象となるサーバが決定された場合、転送データを作成する転送データ作成部と、を備え、
前記第1の制御部は、前記データ転送要否判定部でデータ転送が必要と判断した場合、前記転送データ作成部で作成した転送データを前記転送対象となるサーバに送信するように前記第1の通信部に指示し、
前記第2の情報処理装置は、
前記第1の情報処理装置又は前記情報再生装置とデータの送受信を行う第2の通信部と、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置から受信したデータを保存する第2の記憶部と、
前記第2の通信部を介して前記第1の情報処理装置よりデータ転送要求を受けた場合、当該データ転送の処理を受けるかどうかを判断する代替処理可否判定部と、
前記代替処理可否判定部が当該データ転送の処理を受けると判断した場合に、前記第2の記憶部に保存したデータを前記第2の通信部を介して前記情報再生装置に送信させる第2の制御部と、を備え、
前記情報再生装置は、
前記第1の情報処理装置又は前記第2の情報処理装置からデータを受信する第3の通信部と、
前記第3の通信部を介して受信したデータを再生する再生部と、
前記第1の情報処理装置からデータ取得先変更情報を受信した場合、前記データ取得先変更情報に基づいて、データ取得先を前記第2の情報処理装置に切り替えるデータ取得先切替部と、を備える
情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−244452(P2012−244452A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113145(P2011−113145)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】