管体接続継手
【課題】地中箱(ハンドホール・マンホール)に対して電線保護用の管体を接続したり、管体同士を接続したりする管体接続継手において、接続の作業が簡単で、十分な止水性も得られるようにすること。
【解決手段】螺旋波付き管21の端部に取付けられる差込継手71と、該差込継手71を受ける受け継手41とを有する接続装置31であって、上記受け継手41の内周面には、差込継手71が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材81が取付けられ、差込継手71の外周面であって受け継手41内に収まる部位には、上記抜け止め部材81が係止する係止溝75が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布76が設けられた接続装置31。
【解決手段】螺旋波付き管21の端部に取付けられる差込継手71と、該差込継手71を受ける受け継手41とを有する接続装置31であって、上記受け継手41の内周面には、差込継手71が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材81が取付けられ、差込継手71の外周面であって受け継手41内に収まる部位には、上記抜け止め部材81が係止する係止溝75が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布76が設けられた接続装置31。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえば地中箱(ハンドホール・マンホール)に対して電線保護用の管体を接続したり、管体同士を接続したりする管体接続継手に関し、より詳しくは、作業性が良好で、十分な止水性も得られるような管体接続継手に関する。
【背景技術】
【0002】
上述例のような継手として、下記特許文献1に開示されているものが知られている。
【0003】
この継手(波付き管用継手)は、波付き管を接続すべき相手部材に固定される第一の筒体と、先端側が第一の筒体に対して差込接続される第二の筒体とを有し、第一の筒体の端部における内周面には、差し込まれた第二の筒体を抜け止めするリング状の止めリングが備えられ、第二の筒体の先端部における外周面には、差し込まれたときに圧縮変形させられ第一の筒体との間で水密性を得るシールのためのOリングが備えられている。
【0004】
上述のようにOリングは、第二の筒体が第一の筒体に差し込まれたときに変形して止水を行うものである。このため、当然のことながら、Oリングが圧縮されなければ、第二の筒体と第一の筒体との間を止水することはできない。
【0005】
つまり、差し込むときに大きな力が必要である。しかも、止めリングを備えているため、止めリングとOリングの2箇所で差込抵抗が発生するため、差込は固い。また、固いくらいでなければ、十分な止水が得られないと考えられている。
【0006】
しかし、差込が固いと、差し込みに際して大きな力が必要であり、滑剤の塗布も不可欠であって、作業性が悪い。その上、差込方にもよるが、Oリングに捩れや外れなどが発生することもあり、このような場合には止水性が失われてしまう。また、Oリングは、第二の筒体の先端側であって、止めリングが係止する部位よりも先端側に備えられているため、差込時にOリングが止めリングに当たらず、しかもシールを可能にするため、各部の形状や寸法に工夫が必要であった。
【0007】
【特許文献1】特許第3337991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明は、差込作業が容易でありながらも確実な止水性が得られるようにすることを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのための手段は、管体の端部に取付けられる差込継手と、該差込継手を受ける受け継手とを有する管体接続継手であって、上記受け継手の内周面には、差込継手が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材が取付けられ、上記差込継手の外周面であって受け継手内に収まる部位には、上記抜け止め部材が係止する係止溝が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布が設けられた管体接続継手である。上記「膨張」とは、不織布の占める体積が増すようにふくれあがることをいい、上記不織布は、たとえば水分を吸収して膨張する水膨張材を不織布内に含有させることで得られる。
【0010】
すなわち、管体の接続にあたっては、管体を取付けた差込継手、あるいは管体を取付けていない状態の差込継手を、受け継手に対して差し込むだけでよい。差込を行うと、受け継手の抜け止め部材が差込継手を抜けないように保持する。そして、差込継手に設けられた不織布は、たとえばゴムパッキンの場合のように、差込に際して変形しなければならないものではなく、嵌合対応する寸法に設定されていればよい。このため、不織布部分においては差込時に発生する抵抗がなく、差込作業は容易に行える。
【0011】
相互に接続された差込継手と受け継手が地中に埋められると、地中の水分が不織布に吸収され、不織布が膨張し、差込継手と受け継手との間で止水性が得られる。
【0012】
また、不織布が、差込継手の外周面における係止溝よりも差込方向後方側に設けられれば、地中に埋められたときに水分が不織布に円滑に吸収されて、不織布が膨張し、受け継手における差込継手の端部に近い位置ですぐさま確実な止水がなされる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、この発明によれば、差込継手と受け継手との間のシールを、水分を吸収して膨張する不織布で行うので、簡単な差込作業性と確実な止水性を兼ね備えた管体接続継手を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、地中箱の壁部11に形成された貫通孔12に対して、電線を保護する合成樹脂製の螺旋波付き管21(以下、「管体」という。)を接続するための接続装置31を用いた管体21の接続状態を示す片側断面図である。この図に示したように、管体21は、接続装置によって壁部11に対して垂直に取付けられる。
【0015】
図2は、接続装置31の分解状態を示す片側断面図であり、この図に示すように、接続装置31は、壁部11の貫通孔12に固定される受け継手41と、受け継手41を固定するための締め付け部材51およびベルマウス61と、受け継手41に差し込まれる差込継手71とからなる。
【0016】
受け継手41は、筒状をなし、貫通孔12に差し込まれる基端側部分42と、差込継手71が差し込まれる遊端側部分43とを有する。基端側部分42には、上記管体21と同様に、螺旋状の凹凸44,45が外周面と内周面とに形成されている。この外周面と内周面の凹凸44,45がねじ部である。
【0017】
遊端側部分43は、上述のようなねじ部を有しない円筒状に形成され、外周面には、長さ方向に長いリブ46が外周面に形成されており、作業者が手で触る時に滑り止めとなる。また、遊端側部分の開口部の内周面には、端部側ほど大径となる傾斜面部47が形成され、差込継手71を差し込みやすくしている。また、傾斜面部の奥には、差込継手71を差し込んだときに安定した差込状態を得られる適宜長さの円筒面部48が形成され、この円筒面部48の長さ方向の中間部に、円筒面部よりも大径の凹溝49が形成されている。
【0018】
この凹溝49には、可撓性を有する合成樹脂からなるリング状の抜け止め部材81が装入される。抜け止め部材81は、リング形の一部に欠損部分を有し、径方向に拡縮自在に形成されている。つまり、上記凹溝49に装入する時に縮径できる構造である。また、内周面には、開口部側の部位ほど大径となる傾斜面などの導入面82が形成されている。差込継手71を差し込むとその導入面82が外周方向に押圧されることによって抜け止め部材81が拡径して、差込継手71の侵入を許容する。そして、差込継手71が所定深さ侵入すると縮径して差込継手71に係止し、抜け止めを図るというものである。
【0019】
締め付け部材51は、短円筒状で、一端部に、外周方向に張り出す円形の鍔部52が形成されるとともに、外周面には滑り止め用の凹所53が設けられている。一方、内周面には、受け継手41の基端側部分42における外周面のねじ部44に螺合する雌ねじ54が形成されている。
【0020】
上記鍔部52は、受け継手41を固定する時に壁部11の外側面における貫通孔12の口縁に当接する部分であり、その当接する側の面に、止水材55が一体に設けられている。止水材55は、図3(図2のA部分の拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布56と、不織布56の背面側に設けられた軟質のゴムからなる軟質ゴム層57とからなり、鍔部52に対して一体成形により一体化されている。不織布56は、たとえばポリエチレンテレフタレート等の適宜の繊維を用いてなるもので、水分を吸収して膨張する水膨張材56aが保持されている。水膨張材56aには、粉粒状のもの、シート状のもの、液状のものなどが適宜使用できるが、繊維状のものを用いると、不織布を構成する繊維との一体性が高まるのでよい。
【0021】
軟質ゴム層57は、指で押した程度で圧縮変形できる程度の低硬度ゴム、たとえば硬度20以下、より好ましくは硬度10°〜15°(JIS−A)くらいのものが好適に使用できる。
【0022】
これら不織布56と軟質ゴム層57は、合成樹脂製の締め付け部材51を成形する時に一体に形成されるが、たとえば鍔部と別体に形成されたのち接着剤等によって貼り付けられるものであっても、あるいは別体の部材として備えられるものであってもよい。
【0023】
また、上記雌ねじ54の表面にも、図4(図2のB部分の拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布58が設けられている。不織布58は、上記止水材55の不織布56と同様に構成されている。図中、58aは水膨張材である。この不織布58は、締め付け部材51の成形時に一体成形されるものであるも、また、締め付け部材51の成形後に、たとえば人手や機械によって貼り付けられるものであるもよい。
【0024】
ベルマウス61は、受け継手41の基端側部分42の端部に取付けられるものであって、短円筒状に形成されている。そして、外周面には、受け継手41の基端側部分42における内周面のねじ部45に螺合する雄ねじ62が形成されるとともに、一端部には、外周方向に張り出す円形の鍔部63が形成されている。この鍔部63は、壁部11の内側面における貫通孔12の口縁に当接するものであって、上記締め付け部材51の鍔部52と協働して壁部11を内外で挟み込むことによって、受け継手41を壁部11に固定する。
【0025】
このため壁部11に接する上記鍔部63の表面には、図5(図2のC部分拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布64のみからなる止水材65が設けられている。この不織布64も上記不織布56,58と同様で、水膨張材64aが保持されたものであり、ベルマウス61の成形時または成形後に一体化されている。
【0026】
なお、このベルマウス61の鍔部63における不織布64と、上記締め付け部材51の不織布56,58とでは、その不織布における水膨張材64a,56a,58aの目付量に差をつけるとよい。すなわち、止水性を得るのに重要な、壁部11の外側に位置する締め付け部材51に使用される不織布56,58における水膨張材56a,58aの目付量を、ベルマウス61に用いられる不織布64のそれよりも高く設定し、十分な止水性を得られるようにする。また、締め付け部材51の方で確実な止水性が得られれば、ベルマウス61の不織布64においては、水膨張性の不織布を用いずに、たとえば不織布のみのものや、軟質のゴム製のものなど、その他の適宜の部材を使用して低コスト化を図ることができる。
【0027】
また、上記締め付け部材51の止水材55は、水分を吸収して膨張する水膨張材が含有された不織布のみからなるものでもよく、また、締め付け部材51やベルマウス61の止水材55,65は、図6(a)に示したように鍔部52,63とは別部材であるもよい。さらに、鍔部52,63と別部材の場合には、図6(b),(c)に示したように、合成樹脂やゴム、金属等の適宜の素材からなる芯材55a,65aの両面に、不織布56,64が接着や一体成形等により重合状態に設けられたものであるもよい。この場合、図6(c)に示したように、芯材55a,65aの幅方向中間部の両面、または図示しないが片面に、肉厚を厚くする膨出部55b,65bが設けられると、挟み込まれたときに膨出部55b,65bのそばに隙間ができるので、不織布56,64に対して、毛細管現象を利用し積極的に吸水させることができる。この結果、止水性の向上を図ることが可能である。
【0028】
上記差込継手71は、筒状をなし、長さ方向の一方側が、受け継手41に対して差し込まれる差込部72に設定され、他方側が、管体21の端部を螺合する結合部73に設定されている。差込部72は、先端側にテーパ面74を有し、このテーパ面74の差込方向後方側に、受け継手41の抜け止め部材81が係止する係止溝75を有する。そして、外周面におけるこの係止溝75よりも差込方向後方側に、水分を吸収して膨張する不織布76が設けられている。不織布76は接着剤等による接着や一体成形により一体化される。
【0029】
また、不織布76は、上記の不織布56,58,64と同様で、図7(図2のD部分拡大図)に示したように水膨張材76aを含有し、この構成により水分を吸収したときに膨張するものとなる。そして、この不織布76を有する部分の径は、受け継手41の円筒面部48に嵌合対応する寸法に設定される。なお、不織布76を有する部分の径は、円筒面部48に嵌合対応する寸法よりも小径であるもよく、その場合には、不織布76の径を円筒面部48に嵌合対応する寸法に設定した場合よりも水膨張材76aの目付量を多く設定すればよい。
【0030】
差込継手71の結合部73は、管体21を覆う大きさに設定され、管体21の螺旋状の凸条22が螺合する雌ねじ部77が形成されている。雌ねじ部77の表面には、上述の不織布56,58,64,76と同様の不織布78が取付けられ、管体21との間の止水が行えるようにしている。なお、雌ねじ部77の谷幅とピッチは、管体21の寸法誤差や変形、製造メーカの違い等に対応できるようにするため、接続する管体21の内径に基づいて次のように設定されている。
【0031】
すなわち、雌ねじ部77が、接続する管体21の内径に対する螺旋ピッチの割合に基づいて設定される基準値に、上記内径の値を乗じて得た値に設定されるピッチと、該ピッチの65〜75%の値に設定された谷幅とを有する形状に形成される。
【0032】
このように構成された接続装置31で管体21を壁部11に接続するには、次のように行う。
【0033】
まず、図8(a)に示したように、受け継手41の基端側部分42に締め付け部材51を螺合し、遊端側部分43側に位置させる。この状態のまま、図8(b)に示したように、受け継手41の基端側部分42を壁部11の貫通孔12に差し込んで、基端側部分42のねじ部45にベルマウス61を螺合する。
【0034】
そして、図9(a)に示したように、ベルマウス61の鍔部63を壁部11の内側面11aに当接し、締め付け部材51を、締める方向に回転して壁部11の外側面11bに圧接させる。締め付けは、回転不能になるまでしっかりと行う。
【0035】
このとき、締め付け部材51とベルマウス61の止水材55,65が不織布56,64を有し、この不織布56,64が壁部11の表面に圧接するので、発泡体からなる止水材を用いた場合とは異なり、かたい締め付け感が得られる。また、通常のゴムパッキンを用いた場合ほどに強い反発力がないので、締め付けたときに締め付け部材51が戻されることはなく、良好な締め付け状態が得られる。しかも、不織布56,64自体が一定の形態を維持し、強靭であるので、螺合に際して回転力を与えながら圧縮しても、不織布56,64の不測の損傷を生じることはなく、良好な固定状態が得られる。
【0036】
また、締め付け部材51の鍔部52における止水材55は、不織布56の背面側に軟質ゴム層57を有するので、締め付け時に軟質ゴム部が圧縮されて変形しつつも反発力を有するので、より強固な取付け状態となる。このように、締め付け部材51の締め付けにより、受け継手41は壁部11に対して強固に固定される。
【0037】
つづいて、接続する管体21の端部を差込継手71の結合部73に螺合しておき、図9(b)に示したように、この状態の差込継手71を、受け継手41の遊端側部分43に差し込む。差込継手71の差込部72は、抜け止め部材81を押し広げて侵入し、係止溝75が抜け止め部材81の位置に達した時、抜け止め部材81は縮径して、係止溝75に係止する。この差込に際して、不織布76は円筒面部48の表面を滑って侵入する。このため、差込時に生じる抵抗は、抜け止め部材81を拡径するときのものだけであって、滑剤を塗らずとも、差込が容易に行える。
【0038】
このように、管体21を接続する作業は、受け継手41に対して締め付け部材51とベルマウス61を螺合し、これらで壁部11を厚さ方向に挟み込んで受け継手41を固定するとともに、管体21を接続した差込継手71を受け継手41に差し込むだけでよく、簡単である。
【0039】
このようにして接続が行われたのち地中に埋設されると、地中の水分を各部の不織布56,58,64,76,78が吸収して膨張する。すなわち、締め付け部材51の鍔部52に設けられた止水材55の不織布56と、締め付け部材51の雌ねじ部54に設けられた不織布58と、ベルマウス61の鍔部63に設けられた不織布64と、差込継手71の差込部72に設けられた不織布76と、差込継手71の雌ねじ部77に設けられた不織布78が膨張し、対向する部分に圧接して、それぞれの部分で止水を行う。
【0040】
上述のように強固に固定した上で、不織布が吸水して膨張し、止水を行うので、その止水は完全なものとなる。また、不織布は、発泡体や通常のゴムパッキンのように大きな反発はなく、圧縮永久歪の点でも挟み込まれる部材として好適に使用できるので、長期間にわたって良好な止水性を維持できる。
【0041】
しかも、受け継手41に対する差込継手71の差込作業は、抵抗を少なくして行えるので、簡単であり、滑剤の塗布も不要となるので作業性がよい。
【0042】
また、差込継手71の不織布76が、差込継手71の外周面における係止溝75よりも差込方向後方側に設けられているので、地中に埋められたときに水分が不織布76に円滑に吸収される。そして、不織布76が膨張し、受け継手41における差込継手71の端部に近い位置ですぐさま確実な止水がなされるので、受け継手41と差込継手71との間に余分な水の侵入を防ぐことができる。
【0043】
この発明の構成と、上記一形態の構成との対応において、
この発明の管体は、上記螺旋波付き管21に対応し、
以下同様に、
管体接続継手は、接続装置31に対応し、
取付け部は、上記壁部11に対応するも、
この発明は、上記構成のみに限定されるものではなく、その他の形態を採用することができる。
たとえば、管体は螺旋波付き管でなくともよい。また、管体接続継手は、直管継手等であるもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】螺旋波付き管の接続状態を示す片側断面図。
【図2】接続装置の分解状態を示す片側断面図。
【図3】図2のA部分拡大図。
【図4】図2のB部分拡大図。
【図5】図2のC部分拡大図。
【図6】止水材の他の例を示す拡大断面図。
【図7】図2のD部分拡大図。
【図8】接続工程の一部を示す説明図。
【図9】接続工程の一部を示す説明図。
【符号の説明】
【0045】
11…壁部
12…貫通孔
21…螺旋波付き管
31…接続装置
41…受け継手
71…差込継手
75…係止溝
76…不織布
81…抜け止め部材
【技術分野】
【0001】
この発明は、たとえば地中箱(ハンドホール・マンホール)に対して電線保護用の管体を接続したり、管体同士を接続したりする管体接続継手に関し、より詳しくは、作業性が良好で、十分な止水性も得られるような管体接続継手に関する。
【背景技術】
【0002】
上述例のような継手として、下記特許文献1に開示されているものが知られている。
【0003】
この継手(波付き管用継手)は、波付き管を接続すべき相手部材に固定される第一の筒体と、先端側が第一の筒体に対して差込接続される第二の筒体とを有し、第一の筒体の端部における内周面には、差し込まれた第二の筒体を抜け止めするリング状の止めリングが備えられ、第二の筒体の先端部における外周面には、差し込まれたときに圧縮変形させられ第一の筒体との間で水密性を得るシールのためのOリングが備えられている。
【0004】
上述のようにOリングは、第二の筒体が第一の筒体に差し込まれたときに変形して止水を行うものである。このため、当然のことながら、Oリングが圧縮されなければ、第二の筒体と第一の筒体との間を止水することはできない。
【0005】
つまり、差し込むときに大きな力が必要である。しかも、止めリングを備えているため、止めリングとOリングの2箇所で差込抵抗が発生するため、差込は固い。また、固いくらいでなければ、十分な止水が得られないと考えられている。
【0006】
しかし、差込が固いと、差し込みに際して大きな力が必要であり、滑剤の塗布も不可欠であって、作業性が悪い。その上、差込方にもよるが、Oリングに捩れや外れなどが発生することもあり、このような場合には止水性が失われてしまう。また、Oリングは、第二の筒体の先端側であって、止めリングが係止する部位よりも先端側に備えられているため、差込時にOリングが止めリングに当たらず、しかもシールを可能にするため、各部の形状や寸法に工夫が必要であった。
【0007】
【特許文献1】特許第3337991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、この発明は、差込作業が容易でありながらも確実な止水性が得られるようにすることを主たる課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのための手段は、管体の端部に取付けられる差込継手と、該差込継手を受ける受け継手とを有する管体接続継手であって、上記受け継手の内周面には、差込継手が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材が取付けられ、上記差込継手の外周面であって受け継手内に収まる部位には、上記抜け止め部材が係止する係止溝が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布が設けられた管体接続継手である。上記「膨張」とは、不織布の占める体積が増すようにふくれあがることをいい、上記不織布は、たとえば水分を吸収して膨張する水膨張材を不織布内に含有させることで得られる。
【0010】
すなわち、管体の接続にあたっては、管体を取付けた差込継手、あるいは管体を取付けていない状態の差込継手を、受け継手に対して差し込むだけでよい。差込を行うと、受け継手の抜け止め部材が差込継手を抜けないように保持する。そして、差込継手に設けられた不織布は、たとえばゴムパッキンの場合のように、差込に際して変形しなければならないものではなく、嵌合対応する寸法に設定されていればよい。このため、不織布部分においては差込時に発生する抵抗がなく、差込作業は容易に行える。
【0011】
相互に接続された差込継手と受け継手が地中に埋められると、地中の水分が不織布に吸収され、不織布が膨張し、差込継手と受け継手との間で止水性が得られる。
【0012】
また、不織布が、差込継手の外周面における係止溝よりも差込方向後方側に設けられれば、地中に埋められたときに水分が不織布に円滑に吸収されて、不織布が膨張し、受け継手における差込継手の端部に近い位置ですぐさま確実な止水がなされる。
【発明の効果】
【0013】
以上のように、この発明によれば、差込継手と受け継手との間のシールを、水分を吸収して膨張する不織布で行うので、簡単な差込作業性と確実な止水性を兼ね備えた管体接続継手を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、地中箱の壁部11に形成された貫通孔12に対して、電線を保護する合成樹脂製の螺旋波付き管21(以下、「管体」という。)を接続するための接続装置31を用いた管体21の接続状態を示す片側断面図である。この図に示したように、管体21は、接続装置によって壁部11に対して垂直に取付けられる。
【0015】
図2は、接続装置31の分解状態を示す片側断面図であり、この図に示すように、接続装置31は、壁部11の貫通孔12に固定される受け継手41と、受け継手41を固定するための締め付け部材51およびベルマウス61と、受け継手41に差し込まれる差込継手71とからなる。
【0016】
受け継手41は、筒状をなし、貫通孔12に差し込まれる基端側部分42と、差込継手71が差し込まれる遊端側部分43とを有する。基端側部分42には、上記管体21と同様に、螺旋状の凹凸44,45が外周面と内周面とに形成されている。この外周面と内周面の凹凸44,45がねじ部である。
【0017】
遊端側部分43は、上述のようなねじ部を有しない円筒状に形成され、外周面には、長さ方向に長いリブ46が外周面に形成されており、作業者が手で触る時に滑り止めとなる。また、遊端側部分の開口部の内周面には、端部側ほど大径となる傾斜面部47が形成され、差込継手71を差し込みやすくしている。また、傾斜面部の奥には、差込継手71を差し込んだときに安定した差込状態を得られる適宜長さの円筒面部48が形成され、この円筒面部48の長さ方向の中間部に、円筒面部よりも大径の凹溝49が形成されている。
【0018】
この凹溝49には、可撓性を有する合成樹脂からなるリング状の抜け止め部材81が装入される。抜け止め部材81は、リング形の一部に欠損部分を有し、径方向に拡縮自在に形成されている。つまり、上記凹溝49に装入する時に縮径できる構造である。また、内周面には、開口部側の部位ほど大径となる傾斜面などの導入面82が形成されている。差込継手71を差し込むとその導入面82が外周方向に押圧されることによって抜け止め部材81が拡径して、差込継手71の侵入を許容する。そして、差込継手71が所定深さ侵入すると縮径して差込継手71に係止し、抜け止めを図るというものである。
【0019】
締め付け部材51は、短円筒状で、一端部に、外周方向に張り出す円形の鍔部52が形成されるとともに、外周面には滑り止め用の凹所53が設けられている。一方、内周面には、受け継手41の基端側部分42における外周面のねじ部44に螺合する雌ねじ54が形成されている。
【0020】
上記鍔部52は、受け継手41を固定する時に壁部11の外側面における貫通孔12の口縁に当接する部分であり、その当接する側の面に、止水材55が一体に設けられている。止水材55は、図3(図2のA部分の拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布56と、不織布56の背面側に設けられた軟質のゴムからなる軟質ゴム層57とからなり、鍔部52に対して一体成形により一体化されている。不織布56は、たとえばポリエチレンテレフタレート等の適宜の繊維を用いてなるもので、水分を吸収して膨張する水膨張材56aが保持されている。水膨張材56aには、粉粒状のもの、シート状のもの、液状のものなどが適宜使用できるが、繊維状のものを用いると、不織布を構成する繊維との一体性が高まるのでよい。
【0021】
軟質ゴム層57は、指で押した程度で圧縮変形できる程度の低硬度ゴム、たとえば硬度20以下、より好ましくは硬度10°〜15°(JIS−A)くらいのものが好適に使用できる。
【0022】
これら不織布56と軟質ゴム層57は、合成樹脂製の締め付け部材51を成形する時に一体に形成されるが、たとえば鍔部と別体に形成されたのち接着剤等によって貼り付けられるものであっても、あるいは別体の部材として備えられるものであってもよい。
【0023】
また、上記雌ねじ54の表面にも、図4(図2のB部分の拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布58が設けられている。不織布58は、上記止水材55の不織布56と同様に構成されている。図中、58aは水膨張材である。この不織布58は、締め付け部材51の成形時に一体成形されるものであるも、また、締め付け部材51の成形後に、たとえば人手や機械によって貼り付けられるものであるもよい。
【0024】
ベルマウス61は、受け継手41の基端側部分42の端部に取付けられるものであって、短円筒状に形成されている。そして、外周面には、受け継手41の基端側部分42における内周面のねじ部45に螺合する雄ねじ62が形成されるとともに、一端部には、外周方向に張り出す円形の鍔部63が形成されている。この鍔部63は、壁部11の内側面における貫通孔12の口縁に当接するものであって、上記締め付け部材51の鍔部52と協働して壁部11を内外で挟み込むことによって、受け継手41を壁部11に固定する。
【0025】
このため壁部11に接する上記鍔部63の表面には、図5(図2のC部分拡大図)に示したように、水分を吸収して膨張する不織布64のみからなる止水材65が設けられている。この不織布64も上記不織布56,58と同様で、水膨張材64aが保持されたものであり、ベルマウス61の成形時または成形後に一体化されている。
【0026】
なお、このベルマウス61の鍔部63における不織布64と、上記締め付け部材51の不織布56,58とでは、その不織布における水膨張材64a,56a,58aの目付量に差をつけるとよい。すなわち、止水性を得るのに重要な、壁部11の外側に位置する締め付け部材51に使用される不織布56,58における水膨張材56a,58aの目付量を、ベルマウス61に用いられる不織布64のそれよりも高く設定し、十分な止水性を得られるようにする。また、締め付け部材51の方で確実な止水性が得られれば、ベルマウス61の不織布64においては、水膨張性の不織布を用いずに、たとえば不織布のみのものや、軟質のゴム製のものなど、その他の適宜の部材を使用して低コスト化を図ることができる。
【0027】
また、上記締め付け部材51の止水材55は、水分を吸収して膨張する水膨張材が含有された不織布のみからなるものでもよく、また、締め付け部材51やベルマウス61の止水材55,65は、図6(a)に示したように鍔部52,63とは別部材であるもよい。さらに、鍔部52,63と別部材の場合には、図6(b),(c)に示したように、合成樹脂やゴム、金属等の適宜の素材からなる芯材55a,65aの両面に、不織布56,64が接着や一体成形等により重合状態に設けられたものであるもよい。この場合、図6(c)に示したように、芯材55a,65aの幅方向中間部の両面、または図示しないが片面に、肉厚を厚くする膨出部55b,65bが設けられると、挟み込まれたときに膨出部55b,65bのそばに隙間ができるので、不織布56,64に対して、毛細管現象を利用し積極的に吸水させることができる。この結果、止水性の向上を図ることが可能である。
【0028】
上記差込継手71は、筒状をなし、長さ方向の一方側が、受け継手41に対して差し込まれる差込部72に設定され、他方側が、管体21の端部を螺合する結合部73に設定されている。差込部72は、先端側にテーパ面74を有し、このテーパ面74の差込方向後方側に、受け継手41の抜け止め部材81が係止する係止溝75を有する。そして、外周面におけるこの係止溝75よりも差込方向後方側に、水分を吸収して膨張する不織布76が設けられている。不織布76は接着剤等による接着や一体成形により一体化される。
【0029】
また、不織布76は、上記の不織布56,58,64と同様で、図7(図2のD部分拡大図)に示したように水膨張材76aを含有し、この構成により水分を吸収したときに膨張するものとなる。そして、この不織布76を有する部分の径は、受け継手41の円筒面部48に嵌合対応する寸法に設定される。なお、不織布76を有する部分の径は、円筒面部48に嵌合対応する寸法よりも小径であるもよく、その場合には、不織布76の径を円筒面部48に嵌合対応する寸法に設定した場合よりも水膨張材76aの目付量を多く設定すればよい。
【0030】
差込継手71の結合部73は、管体21を覆う大きさに設定され、管体21の螺旋状の凸条22が螺合する雌ねじ部77が形成されている。雌ねじ部77の表面には、上述の不織布56,58,64,76と同様の不織布78が取付けられ、管体21との間の止水が行えるようにしている。なお、雌ねじ部77の谷幅とピッチは、管体21の寸法誤差や変形、製造メーカの違い等に対応できるようにするため、接続する管体21の内径に基づいて次のように設定されている。
【0031】
すなわち、雌ねじ部77が、接続する管体21の内径に対する螺旋ピッチの割合に基づいて設定される基準値に、上記内径の値を乗じて得た値に設定されるピッチと、該ピッチの65〜75%の値に設定された谷幅とを有する形状に形成される。
【0032】
このように構成された接続装置31で管体21を壁部11に接続するには、次のように行う。
【0033】
まず、図8(a)に示したように、受け継手41の基端側部分42に締め付け部材51を螺合し、遊端側部分43側に位置させる。この状態のまま、図8(b)に示したように、受け継手41の基端側部分42を壁部11の貫通孔12に差し込んで、基端側部分42のねじ部45にベルマウス61を螺合する。
【0034】
そして、図9(a)に示したように、ベルマウス61の鍔部63を壁部11の内側面11aに当接し、締め付け部材51を、締める方向に回転して壁部11の外側面11bに圧接させる。締め付けは、回転不能になるまでしっかりと行う。
【0035】
このとき、締め付け部材51とベルマウス61の止水材55,65が不織布56,64を有し、この不織布56,64が壁部11の表面に圧接するので、発泡体からなる止水材を用いた場合とは異なり、かたい締め付け感が得られる。また、通常のゴムパッキンを用いた場合ほどに強い反発力がないので、締め付けたときに締め付け部材51が戻されることはなく、良好な締め付け状態が得られる。しかも、不織布56,64自体が一定の形態を維持し、強靭であるので、螺合に際して回転力を与えながら圧縮しても、不織布56,64の不測の損傷を生じることはなく、良好な固定状態が得られる。
【0036】
また、締め付け部材51の鍔部52における止水材55は、不織布56の背面側に軟質ゴム層57を有するので、締め付け時に軟質ゴム部が圧縮されて変形しつつも反発力を有するので、より強固な取付け状態となる。このように、締め付け部材51の締め付けにより、受け継手41は壁部11に対して強固に固定される。
【0037】
つづいて、接続する管体21の端部を差込継手71の結合部73に螺合しておき、図9(b)に示したように、この状態の差込継手71を、受け継手41の遊端側部分43に差し込む。差込継手71の差込部72は、抜け止め部材81を押し広げて侵入し、係止溝75が抜け止め部材81の位置に達した時、抜け止め部材81は縮径して、係止溝75に係止する。この差込に際して、不織布76は円筒面部48の表面を滑って侵入する。このため、差込時に生じる抵抗は、抜け止め部材81を拡径するときのものだけであって、滑剤を塗らずとも、差込が容易に行える。
【0038】
このように、管体21を接続する作業は、受け継手41に対して締め付け部材51とベルマウス61を螺合し、これらで壁部11を厚さ方向に挟み込んで受け継手41を固定するとともに、管体21を接続した差込継手71を受け継手41に差し込むだけでよく、簡単である。
【0039】
このようにして接続が行われたのち地中に埋設されると、地中の水分を各部の不織布56,58,64,76,78が吸収して膨張する。すなわち、締め付け部材51の鍔部52に設けられた止水材55の不織布56と、締め付け部材51の雌ねじ部54に設けられた不織布58と、ベルマウス61の鍔部63に設けられた不織布64と、差込継手71の差込部72に設けられた不織布76と、差込継手71の雌ねじ部77に設けられた不織布78が膨張し、対向する部分に圧接して、それぞれの部分で止水を行う。
【0040】
上述のように強固に固定した上で、不織布が吸水して膨張し、止水を行うので、その止水は完全なものとなる。また、不織布は、発泡体や通常のゴムパッキンのように大きな反発はなく、圧縮永久歪の点でも挟み込まれる部材として好適に使用できるので、長期間にわたって良好な止水性を維持できる。
【0041】
しかも、受け継手41に対する差込継手71の差込作業は、抵抗を少なくして行えるので、簡単であり、滑剤の塗布も不要となるので作業性がよい。
【0042】
また、差込継手71の不織布76が、差込継手71の外周面における係止溝75よりも差込方向後方側に設けられているので、地中に埋められたときに水分が不織布76に円滑に吸収される。そして、不織布76が膨張し、受け継手41における差込継手71の端部に近い位置ですぐさま確実な止水がなされるので、受け継手41と差込継手71との間に余分な水の侵入を防ぐことができる。
【0043】
この発明の構成と、上記一形態の構成との対応において、
この発明の管体は、上記螺旋波付き管21に対応し、
以下同様に、
管体接続継手は、接続装置31に対応し、
取付け部は、上記壁部11に対応するも、
この発明は、上記構成のみに限定されるものではなく、その他の形態を採用することができる。
たとえば、管体は螺旋波付き管でなくともよい。また、管体接続継手は、直管継手等であるもよい。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】螺旋波付き管の接続状態を示す片側断面図。
【図2】接続装置の分解状態を示す片側断面図。
【図3】図2のA部分拡大図。
【図4】図2のB部分拡大図。
【図5】図2のC部分拡大図。
【図6】止水材の他の例を示す拡大断面図。
【図7】図2のD部分拡大図。
【図8】接続工程の一部を示す説明図。
【図9】接続工程の一部を示す説明図。
【符号の説明】
【0045】
11…壁部
12…貫通孔
21…螺旋波付き管
31…接続装置
41…受け継手
71…差込継手
75…係止溝
76…不織布
81…抜け止め部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管体の端部に取付けられる差込継手と、該差込継手を受ける受け継手とを有する管体接続継手であって、
上記受け継手の内周面には、差込継手が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材が取付けられ、
上記差込継手の外周面であって受け継手内に収まる部位には、上記抜け止め部材が係止する係止溝が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布が設けられた
管体接続継手。
【請求項2】
前記不織布が、差込継手の外周面における係止溝よりも差込方向後方側に設けられた
請求項1に記載の管体接続継手。
【請求項3】
前記受け継手が、管体を取付けるべき取付け部に形成された貫通孔に固定されるものである
請求項1または請求項2に記載の管体接続継手。
【請求項1】
管体の端部に取付けられる差込継手と、該差込継手を受ける受け継手とを有する管体接続継手であって、
上記受け継手の内周面には、差込継手が差し込まれたときに抜け止めする抜け止め部材が取付けられ、
上記差込継手の外周面であって受け継手内に収まる部位には、上記抜け止め部材が係止する係止溝が設けられるとともに、水分の吸収により膨張する不織布が設けられた
管体接続継手。
【請求項2】
前記不織布が、差込継手の外周面における係止溝よりも差込方向後方側に設けられた
請求項1に記載の管体接続継手。
【請求項3】
前記受け継手が、管体を取付けるべき取付け部に形成された貫通孔に固定されるものである
請求項1または請求項2に記載の管体接続継手。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2008−14456(P2008−14456A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−188079(P2006−188079)
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(392035341)共和ゴム株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月7日(2006.7.7)
【出願人】(392035341)共和ゴム株式会社 (15)
【Fターム(参考)】
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